JP2012094405A - 非水電解液二次電池用活物質、非水電解液二次電池用正極板、及び非水電解液二次電池、並びに電池パック - Google Patents

非水電解液二次電池用活物質、非水電解液二次電池用正極板、及び非水電解液二次電池、並びに電池パック Download PDF

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安希 金澤
Hiroyuki Kobori
裕之 小堀
Akira Fujiwara
亮 藤原
Ryohei Yoshida
亮平 吉田
Tsubasa Kagata
翼 加賀田
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Abstract

【課題】初期充放電効率を向上させることができる非水電解液二次電池用活物質、非水電解液二次電池用正極板、非水電解液二次電池、および電池パックを提供すること。
【解決手段】非水電解液二次電池用活物質であって、前記非水電解液二次電池用活物質は、コア体と、該コア体の表面の少なくとも一部を覆うように固着されるシェル体とから構成され、前記コア体及び前記シェル体は、いずれも電極活物質からなり、前記シェル体の電極活物質は、前記コア体の電極活物質よりもアルカリ金属イオン放出電位が低い。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解液二次電池用活物質、非水電解液二次電池用正極板、及び非水電解液二次電池、並びに電池パックに関する。
リチウムイオンに代表される非水電解液二次電池は、高エネルギー密度、高電圧を有し、また充放電時にいわゆるメモリ効果と呼ばれる完全に放電させる前に電池の充電を行なうと次第に電池容量が減少していく現象が無いことから、携帯機器、ノート型パソコン、ポータブル機器など様々な分野で用いられている。
現在、地球温暖化防止の対策として、世界規模でCO2排出抑制の取り組みが行われているなかで、石油依存度を低減し、低環境負荷で走行可能とすることで、CO2削減に大いに寄与することができるプラグインハイブリッド自動車、電気自動車に代表される次世代クリーンエネルギー自動車の開発・普及が急務とされている。これらの次世代クリーンエネルギー自動車の駆動力として非水電解液二次電池を利用することができれば、ガソリンに依存する必要がなく、CO2削減に大いに寄与することができ、地球温暖化防止に大いに貢献することができる。一方で、次世代クリーンエネルギー自動車の駆動力として非水電解液二次電池が利用されるためには、初期充放電効率の向上が求められている。
現在、各種の提案がされている非水電解液二次電池は、正極板、負極板、セパレータ、及び非水電解液から構成される。正極板としては、金属箔などの集電体表面に、正極活物質を含有する正極活物質層を備えるものが一般的である。また負極板としては、銅やアルミニウムなどの集電体表面に、負極活物質を含有する負極活物質層を備えるものが一般的である。
上記正極板または負極板である電極板を製造するには、まず、正極活物質粒子または負極活物質粒子である電極活物質粒子、樹脂製バインダー、あるいはさらに、必要に応じて導電材やその他の材料を用い、溶媒中で混練及び/又は分散させて、スラリー状の電極活物質層形成液を調製する。そして電極活物質層形成液を集電体表面に塗布し、次いで乾燥させて集電体上に塗膜を形成し、プレスすることにより電極活物質層を備える電極板が形成される(たとえば、特許文献1、または特許文献2)。
特開2006−310010号公報 特開2006−107750号公報
電池充電池には、正極に電圧が印加されると、正極では電子が欠乏した状態になり、負極には外部回路を経て電子が送り込まれる。その際、正極活物質中のアルカリ金属原子は電子を奪われアルカリ金属イオンになる。次いで、上記アルカリ金属イオンは、電解液を通って負極に引き寄せられる。正極は、電子が欠乏した状態が継続するので収蔵されているアルカリ金属原子が電子を奪われ新たなアルカリ金属イオンが発生する。すると、またアルカリ金属イオンは負極に移動する。負極に移動したアルカリ金属イオンは、負極表面で電子を与えられ、元の電気的に中性なアルカリ金属原子に戻り負極に収蔵される。放電時は、負極中のアルカリ金属原子がイオン化されアルカリ金属イオンが発生し、このアルカリ金属イオンが電解液を通して、正極に移動し、正極から電子をもらってアルカリ金属原子に戻り正極活物質に吸蔵される。
また、上記の如く負極にグラファイト等が使用される一般的な非水電解液二次電池では、最初の充電時に(初期充電時)に、非水電解液に含まれている溶媒や溶質(アルカリ金属イオン)と負極活物質とが反応し、負極の表面にSEI(Solid Electrolyte Interface)被膜が形成される。そして、この形成されたSEI被膜によって負極活物質が非水電解液を還元することを防止している。
しかしながら、このSEI被膜の形成は、非水電解液に含まれている溶媒のみならず、その反応に、電解液を通って負極に引き寄せられるアルカリ金属イオン(すなわち、正極活物質中の活物質を構成するアルカリ金属原子が電子を奪われることにより放出するアルカリ金属イオン)が消費される。そして、SEI被膜の形成に消費されたアルカリ金属イオンは、その後の充放電反応に寄与することができず、初期充放電効率は低下することとなる。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、初期充放電効率に優れた非水電解液二次電池用活物質を提供することを目的とし、また、かかる非水電解液二次電池用活物質を用いた非水電解液二次電池用正極板、およびかかる非水電解液二次電池用正極板を備える非水電解液二次電池、並びにかかる非水電解液二次電池を備える電池パックを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、非水電解液二次電池用活物質であって、前記非水電解液二次電池用活物質は、コア体と、該コア体の表面の少なくとも一部を覆うように固着されるシェル体とから構成され、前記コア体及び前記シェル体は、いずれも電極活物質からなり、前記シェル体の電極活物質は、前記コア体の電極活物質よりもアルカリ金属イオン放出電位が低いことを特徴とする。
また、前記コア体の電極活物質、およびシェル体の電極活物質が、コバルト、ニッケル、マンガン、鉄、及びチタンの中から選択される1種以上の金属と、リチウムとの複合酸化物であってもよい。また、前記シェル体の電極活物質が、非水電解液を透過可能な電極活物質であってもよい。
また、上記課題を解決するための本発明は、集電体と、電極活物質層とからなる非水電解液二次電池用正極板であって、前記電極活物質層は、電極活物質と、結着物質とから構成され、前記電極活物質が、上記の特徴を有する非水電解液二次電池用活物質であることを特徴とする。
また、上記課題を解決するための本発明は、正極板と、負極板と、前記正極板と前記負極板との間に設けられるセパレータと、非水電解液とを少なくとも備えた非水電解液二次電池であって、前記正極板が上記の特徴を有する非水電解液二次電池用正極板であることを特徴とする。
また、上記課題を解決するための本発明は、収納ケースと、正極端子および負極端子を備える非水電解液二次電池と、過充電および過放電保護機能を有する保護回路とを少なくとも備え、前記収納ケースに前記非水電解液二次電池および前記保護回路が収納されて構成される電池パックであって、前記非水電解液二次電池が、上記の特徴を有する非水電解液二次電池であることを特徴とする。
本発明の非水電解液二次電池用活物質(以下、単に「活物質」ともいう)によれば、初期充電時には、シェル体の電極活物質から先にアルカリ金属イオンが放出され、このアルカリ金属イオンがSEI被膜の形成に消費される。したがって、コア体の電極活物質から放出されるアルカリ金属イオンはSEI被膜の形成に何ら消費されないことから、コア体の電極活物質のみからなる従来の活物質と比較して初期充放電効率の向上を図ることができる。
また、本発明の非水電解液二次電池用正極板(以下、単に「正極板」ともいう)によれば、上記の活物質の作用効果を奏する正極板を提供することができる。
また、本発明の非水電解液二次電池によれば、上記の正極板の作用効果を奏する非水電解液二次電池を提供することができる。
また、本発明の電池パックによれば、上記の非水電解液二次電池の作用効果を奏する電池パックを提供することができる。
本発明の非水電解液二次電池用活物質の断面図である。 本発明の非水電解液二次電池用活物質の断面図である。 アルカリ金属イオン挿入脱離反応を示す金属酸化物を用いたサイクリックボルタンメトリー試験の結果を示すサイクリックボルタモグラムである。 アルカリ金属イオン挿入脱離反応を示さない金属酸化物を用いたサイクリックボルタンメトリー試験の結果を示すサイクリックボルタモグラムである。 本発明の非水電解液二次電池用正極板の断面図である。 本発明の非水電解液二次電池の一例を示す概略図である。 本発明の電池パックの一例を示す断面分解図である。
以下、本発明の非水電解液二次電池用活物質について図1、図2を用いて具体的に説明する。なお、図1、図2は、本発明の活物質の概略断面図であって、図1は、コア体の全表面がシェル体で覆われた本発明の活物質の断面図であり、図2は、コア体の表面の一部がシェル体で覆われた本発明の活物質の断面図である。なお、以下の説明において、特に断りがない場合には、本発明の非水電解液二次電池用活物質として、リチウムイオン二次電池用活物質を例に説明する。
<<非水電解液二次電池用活物質>>
図1、図2に示すように、本発明の非水電解液二次電池用活物質10(以下、単に本発明の活物質という)は、コア体11と、該コア体の表面の少なくとも一部を覆うシェル体12とから構成され、前記コア体及び前記シェル体は、いずれも電極活物質からなり、前記シェル体の電極活物質は、前記コア体の電極活物質よりもアルカリ金属イオン放出電位が低いことを特徴とする。以下、コア体11、シェル体12について具体的に説明する。
<コア体>
本発明の活物質10を構成するコア体11は、粒子状の電極活物質からなり、この電極活物質としては、一般的に非水電解液二次電池用正極板において用いられる充放電可能な電極活物質であれば特に限定されない。例えば、リチウムイオン二次電池における、コア体11の具体的な例としては、LiCoO2、LiMn24、LiNiO2、LiFeO2、Li4Ti512、LiFePO4、LiNi1/3Mn1/3Co1/32、LiNi0.80Co0.15Al0.052、などのリチウム遷移金属複合酸化物などの電極活物質粒子を挙げることができる。また、ナトリウムイオン二次電池における、コア体11の具体的な例としては、NaCoO2、NaNi0.3Mn0.72、NaNi0.1Cr0.92などの電極活物質粒子を挙げることができる。以下、電極活物質からなるコア体を単にコア体という場合がある。
本発明における、コア体11の電極活物質、および後述するシェル体12の電極活物質のアルカリ金属イオン放出電位とは、アルカリ金属イオン脱離反応に相当する酸化が始まる電位を意味する。そして、このアルカリ金属イオン放出電位は、電気化学測定(サイクリックボルタンメトリー:CV)法により確認することができる。電気化学測定(サイクリックボルタンメトリー:CV)法とは、電極活物質の適切な電圧範囲(例えば、A1(V)〜A2(V))を、走査速度:1mV/秒で、A1(V)からA2(V)まで掃引したのち、再びA1(V)まで戻す作業を3回繰り返しアルカリ金属イオン挿入脱離反応の有無を確認する試験である。なお、適切な電圧範囲とは、サイクリックボルタンメトリー試験において、試験に用いられるアルカリ金属イオンの挿入脱離反応を示すピークの有無が確認できる程度の電圧範囲を意味する。
具体的に、電極活物質がLiMn24である場合を例に挙げてアルカリ金属イオン(リチウムイオン)放出電位について説明する。電極活物質がLiMn24である場合には、走査速度:1mV/秒で適切な電圧範囲である3.0Vから4.3Vまで掃引したのち、再び3.0Vまで戻す作業を3回程度繰り返す。このとき、図3に示すように、約3.75V付近からLiMn24のアルカリ金属イオン(リチウムイオン)脱離反応に相当する酸化が始まり約3.9V付近に酸化ピークが、約4.1V付近にアルカリ金属イオン(リチウムイオン)挿入反応に相当する還元ピークが出現し、アルカリ金属イオンの挿入脱離反応の有無を確認することができる。本発明におけるアルカリ金属イオン放出電位は、アルカリ金属イオン脱離反応に相当する酸化が始まる電位であることから、活物質がLiMn24である場合には、3.75Vがアルカリ金属イオン放出電位となる。同様にして、他の活物質についてもアルカリ金属イオン放出電位の確認を行うことができる。
上記の方法にしたがって算出された電極活物質のアルカリ金属イオン放出電位を以下に示す。
Li4Ti512・・・1.3V
LiFeO2・・・3.0V
LiFePO4・・・3.1V
LiNi0.80Co0.15Al0.052・・・3.3V
LiNiO2・・・3.5V
LiCoO2・・・3.6V
LiNi1/3Mn1/3Co1/32・・・3.65V
LiMn24・・・3.75V
コア体11の電極活物質の粒子径について特に限定されず、任意の大きさのものを適宜選択して使用することができる。ただし、コア体11の粒子径が小さいほど、本発明の活物質10の表面積の総量を増大させることができる。したがって、より高い出入力特性を求める場合には、コア体11の電極活物質としては、粒子径の寸法の小さいもの、具体的には10μm未満のものを選択することが望ましい。
なお、本発明及び本明細書に示すコア体11の粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定により測定される平均粒子径(体積中位粒径:D50)である。また、コア体11の粒子径は、測定された電子顕微鏡観察結果のデータを、粒子認識ツールを用いて識別し、認識された粒子の画像から取得した形状データをもとに粒度分布のグラフを作成し、この粒度分布のグラフから算出することができる。粒度分布のグラフは、例えば、電子顕微鏡観察結果を画像解析式粒度分布測定ソフトウェア(株式会社マウンテック製、MAC VIEW)を用いて作成可能である。
<シェル体>
シェル体12は、コア体11の電極活物質よりもアルカリ金属イオン放出電位の低い電極活物質からなり、上記で説明した粒子状のコア体11の外側に固着されている。シェル体12の固着態様としては、図1に示すように、被膜の状態で、コア体11の表面全体を被覆するように固着されていてもよく、図2に示すように、被膜状のシェル体12が、コア体11の表面に点在するように固着されていてもよい。この場合、コア体11の表面の一部は露出する形態をとる。或いは、被膜状のシェル体12にかえて、複数の微粒子状のシェル体12がコア体11の表面の少なくとも一部に固着する態様を取っていてもよい。
シェル体12は電極活物質からなり、上記のコア体11の電極活物質よりもアルカリ金属イオン放出電位が低い。したがって、初期充電時にコア体11から放出されるアルカリ金属イオンはSEI被膜の形成に消費されることなく、初期充放電効率を向上させることができる。
以下に、前記の作用効果を奏するメカニズムについて、更に具体的に説明する。本発明の活物質10は、コア体11と、コア体11の表面の少なくとも一部を覆うように固着されたシェル体12とからなり、コア体11、シェル体12は、ともに電極活物質であることから、初期充電時に、コア体11、およびシェル体12からアルカリ金属イオンが放出される反応がおきる。ここで、本発明は、このアルカリ金属イオン脱離反応を示すシェル体12のアルカリ金属イオン放出電位が、コア体11のアルカリ金属イオン放出電位よりも低いので、初期充電開始直後にあっては、コア体11がアルカリ金属イオンを放出すよりも早く、シェル体12がアルカリ金属イオンを放出する。
上記のように、初期充電時には、負極活物質のSEI被膜の形成にアルカリ金属イオンが消費されることから、本発明においては、アルカリ金属イオン脱離反応を示すシェル体12から放出されるアルカリ金属イオンが、初期充電時におけるSEI被膜の形成に消費されることとなる。そうすると、本発明の活物質10は、初期充電時にコア体11から放出されたアルカリ金属イオンはSEI被膜の形成に全く消費されず、例えば、コア体の電極活物質のみから構成される従来の活物質を用いた場合と比べて、初期充放電効率の向上が実現されたと考えることができる。
なお、シェル体12のアルカリ金属イオン放出電位が、コア体11のアルカリ金属イオン放出電位よりも、高い場合には、初期充電時にコア体11から先にアルカリ金属イオンが放出され、この放出されたアルカリ金属イオンがSEI被膜の形成に消費される。そうすると、例えば、コア体の電極活物質のみから構成されている従来の活物質と同様に、初期充放電効率は低下することなり、本発明の如く初期充放電効率の向上が実現されたと考えることができない。
また、本発明の活物質10は、コア体11とシェル体12の二重構造であることから、コア体11と非水電解液との接触面を減少させ、電解液が分解してできると考えられる電解液との反応膜を、シェル体12側に形成させることができる。これにより、コア体11の劣化を改善することができる。さらに、シェル体12の外周は表面積が大きくなるため電解液との反応が増加し、その結果出力は増加する。
また、本発明の活物質10を構成するシェル体12の電極活物質としては、上記に挙げた物質以外であっても(1)電極活物質としての機能を有し、(2)コア体11の電極活物質のアルカリ金属イオン放出電位よりもアルカリ金属イオン放出電位が低い、という2つの条件を満たすものであればよく、上記に挙げた物質に限定されるものではない。例えば、Li、Be、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、Cs、Ba、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Hg、Tl、Pb、Bi、Fr、Ra、およびCeなどの金属元素、これらの金属元素の1種の金属酸化物、または2種以上の金属元素を含む複合金属酸化物であって、上記2つの条件を満たすものであれば、本発明の活物質10を構成するシェル体12の電極活物質として用いることができる。
なお、シェル体12から放出されるアルカリ金属イオンは、SEI被膜の形成に消費されるものの、シェル体12から放出されるアルカリ金属イオンの全てが消費されるとは限らない。つまり、一旦シェル体12から放出されるアルカリ金属イオンによってSEI被膜が形成された場合には、シェル体から放出されるそれ以上のアルカリ金属イオンは消費されない。したがって、正極板20の電気容量は、「コア体11の電気容量」+「初期充電後のシェル体12の電気容量」となり増加する。つまり、本発明の活物質10によれば、コア体11の電極活物質のみからなる従来の活物質と比較して、活物質の容量が増大したということができる。
上記で説明したように、本発明においてシェル体には、コア体11である電極活物質の表面の少なくとも一部を覆うように固着されていればよく、上述したように、コア体11の表面の全面を覆うようにシェル体12が固着されていてもよい。シェル体12がコア体11の全表面を覆うように固着されている場合、シェル体12の電極活物質は、非水電解液を透過(浸透)させることが可能な電極活物質であることが好ましい。シェル体12の電極活物質を、非水電解液を透過させることが可能な電極活物質とすることで、非水電解液とコア体12とを接触させることができ、コア体11の電極活物質としての機能を発揮することができる。
非水電解液を透過させることが可能な電極活物質としては、例えば、多孔質の電極活物質、微結晶状の電極活物質を挙げることができる。シェル体12の電極活物質をこのような電極活物質とすることで、シェル体12に電解液が分解してできると考えられる反応膜が形成されても劣化が進みにくくなる。
なお、シェル体12が非水電解液を透過させることが可能であるか否か、すなわち、上記に例示される多孔質な構造であるか、または微結晶状の構造をとっているかは、走査型電子顕微鏡(倍率:1万倍〜5万倍)により確認することができる。
本発明の活物質10を構成するコア体11とシェル体12との配合比率についても特に限定はなく、コア体11、およびシェル体12である電極活物質の種類や大きさ等に応じて適宜設定することができる。なお、活物質10におけるシェル体12の配合量が少ない場合には、初期充放電効率の向上を充分に図ることができなくなるおそれが生じうる。したがって、この点を考慮すると、コア体11の質量比率を100質量部としたときに、シェル体12の質量比率は、5質量部以上30質量部以下であることが好ましい。
また、シェル体12の厚さについても特に限定はないが、5nm〜500nmであることが好ましい。
また、コア体11の電極活物質、シェル体12の電極活物質のアルカリ金属イオン挿入脱離反応の有無については、電気化学測定(サイクリックボルタンメトリー:CV)法により確認することができる。以下に、CV試験について説明する。具体的には、電極電位を活物質の適切な電圧範囲において、例えばアルカリ金属イオンとして、リチウムイオンを想定し、電極活物質がLiMn24であれば、3.0Vから4.3Vまで掃引したのち、再び3.0Vまで戻す作業を3回程度繰り返すものである。走査速度は1mV/秒が好ましい。例えばLiMn24であれば、図3に示すように、約3.9V付近にLiMn24のアルカリ金属イオン脱離反応に相当する酸化ピークが出現し、約4.1V付近にアルカリ金属イオン挿入反応に相当する還元ピークが出現し、これによってアルカリ金属イオンの挿入脱離反応の有無を確認することができる。また、図4に示すように、ピークが出現しない場合にはアルカリ金属イオンの挿入脱離反応がないと判断することができる。
<活物質の形成方法>
次に、本発明の活物質10を形成するための形成方法の一例について説明する。なお、本発明の活物質10は、以下の形成方法に限定されるものではない。
(コア体の表面の少なくとも一部を被膜状のシェル体で固着させた活物質の形成)
コア体の表面の少なくとも一部を被膜状のシェル体で固着させた活物質10は、上記で説明したコア体11の電極活物質粒子と、加熱することで、コア体11の電極活物質よりもアルカリ金属イオン放出電位が低い電極活物質(シェル体12)となる1種又は2種以上の金属元素含有化合物と、溶媒とを混合した活物質形成液を調製し、これを、金属元素含有化合物がシェル体12となる温度以上の温度、例えば、金属元素含有化合物が熱分解する温度以上の温度で加熱することにより形成することができる。
(金属元素含有化合物)
金属元素含有化合物は、シェル体12の電極活物質の前駆体である。したがって、加熱されることで、コア体11の電極活物質よりもアルカリ金属イオン放出電位が低いシェル体12の電極活物質を生成することができるものであれば、いかなる金属元素含有化合物であってもよい。
使用する金属元素含有化合物から生成されるシェル体12の電極活物質が、アルカリ金属イオン挿入脱離反応を示すか否かは、予備実験において、金属元素含有化合物を含有する活物質層形成液を基板上に塗布してこれを加熱することによって電極活物質を形成し、サイクリックボルタンメトリー法により確認することができる。
上記金属元素含有化合物としては、リチウム元素含有化合物と、コバルト、ニッケル、マンガン、鉄またはチタンから選択されるいずれかの金属元素を含む金属元素含有化合物の1種あるいは2種以上とを好ましく用いることができる。金属元素含有化合物は、当該化合物内に炭素が含まれていない、無機金属元素含有化合物であってもよいし、あるいは当該化合物内に炭素が含まれて構成される有機金属元素含有化合物であってもよい。本発明および本明細書において、無機金属元素含有化合物及び有機金属含有化合物をあわせて、単に金属元素含有化合物という場合がある。
また金属元素含有化合物としては、リチウム元素あるいはコバルト等の他の金属元素の塩化物、硝酸塩、硫酸塩、過塩素酸塩、酢酸塩、リン酸塩、臭素酸塩、炭酸塩等を挙げることができる。中でも、本発明においては、塩化物、硝酸塩、酢酸塩は汎用品として入手が容易なので、使用することが好ましい。とりわけ、硝酸塩は広範囲の種類の集電体に対して製膜性がよいので、好ましく使用される。
例えば、シェル体12の電極活物質としてLiCoO2を生成するための金属元素含有化合物としては、Li元素含有化合物、及びCo元素含有化合物を主原料として組み合わせて用いることができ、さらに、必要に応じてその他の原料を組み合わせて用いることもできる。Li元素含有化合物としては、例えば、クエン酸リチウム四水和物、過塩素酸リチウム三水和物、酢酸リチウム二水和物、硝酸リチウム、及びりん酸リチウム、炭酸リチウム等が挙げられ、また、Co元素含有化合物としては、例えば、塩化コバルト(II)六水和物、蟻酸コバルト(II)二水和物、コバルト(III)アセチルアセトナート、コバルト(II)アセチルアセトナート二水和物、酢酸コバルト(II)四水和物、しゅう酸コバルト(II)二水和物、硝酸コバルト(II)六水和物、塩化コバルト(II)アンモニウム六水和物、亜硝酸コバルト(III)ナトリウム、及び硫酸コバルト(II)七水和物、炭酸コバルト等が挙げられる。主原料として用いるLi元素含有化合物、及びCo元素含有化合物の組み合わせ割合(Li:Co=X:1)は、特に限定されないが、1≦X<2であることが好ましく、1≦X≦1.2であることがより好ましい。
(溶媒)
金属元素含有化合物を溶解させるための溶媒は、該金属元素含有化合物を溶解することができるものであればよく、従来公知の溶媒を適宜選択して用いることができる。例えば、水、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、n−ブタノール、イソ−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール等の低級アルコール、アセチルアセトン、ジアセチル、ベンゾイルアセトン等のケトン類、アセト酢酸エチル、ピルビン酸エチル、ベンゾイル酢酸エチル、ベンゾイル蟻酸エチル等のケトエステル類、トルエン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール及びこれらの混合溶媒を挙げることができる。
そして、上記の如く調製された活物質形成液を金属元素含有化合物がシェル体12となる温度以上の温度で加熱することによって、コア体11の電極活物質粒子表面に、コア体11の電極活物質よりもアルカリ金属イオン放出電位が低い電極活物質(シェル体12)が固着されてなる本発明の活物質10が形成される。また、このとき形成されるシェル体12の電極活物質は、被膜の状態で、コア体11の表面に直接的に固着される。また、金属元素含有化合物の配合量を適宜変更することによって、コア体11の表面の全てを覆うようにシェル体12を固着、または、コア体11の表面の一部を覆うようにシェル体12を固着させることができる。活物質形成液を加熱する方法としては、活物質形成液を、るつぼ等の容器に入れて加熱炉内で加熱する方法、加熱炉内に活物質形成液を噴霧して加熱する方法等が挙げられるが、金属元素含有化合物が、シェル体12となる温度以上の温度雰囲気に活物質形成液を噴霧して加熱する方法では、るつぼ等の容器内で活物質形成液を加熱する方法に比べ、より粒径が小さい活物質を得ることができる。
加熱における加熱温度については、用いられる金属元素含有化合物がシェル体12となる温度、例えば、用いられる金属元素含有化合物を熱分解することができる温度であればよく、用いられる金属元素含有化合物に応じて適宜設定することができる。加熱温度の上限について特に限定はないが、加熱温度が高すぎる場合には、形成される活物質同士が融着するおそれが生じうる。したがって、この点を考慮して加熱温度の上限を決定することができ、一般的には、加熱温度の上限値は、600℃以下であることが好ましい。
また、金属元素含有化合物が上記の特徴を有するシェル体12となる温度で、活物質形成液を加熱することができる加熱方法あるいは加熱装置であれば、加熱方法について特に限定されることはない。例えば、ホットプレート、オーブン、加熱炉、赤外線ヒーター、ハロゲンヒーター、熱風送風機等のいずれかを使用するか、あるいは2以上を組み合わせて使用する方法を挙げることができる。
(コア体の表面の少なくとも一部を微粒子状のシェル体で固着させた活物質の形成方法)
コア体の表面の少なくとも一部を微粒子状のシェル体で固着させた活物質は、上記で説明した活物質形成液を、被膜状のシェル体12を形成する場合より高温で加熱することで形成することができる。
<<非水電解液二次電池用正極板>>
次に図5を用いて本発明の非水電解液二次電池用正極板20(以下、本発明の正極板という)について図5を用いて説明する。本発明の正極板20は、集電体21と、集電体上に形成される正極活物質層22とからなり、正極活物質層22は、上記で説明した本発明の活物質10と、結着物質23とから構成される。本発明の正極板20は、正極活物質層22を構成する活物質が、上記で説明した活物質10であることから、初期充放電効率を向上させた正極板20とすることができる。以下、集電体21、正極活物質層22について更に具体的に説明する。
(集電体)
本発明に用いられる集電体21は、一般的に非水電解液二次電池用正極板の集電体として用いられるものであれば、特に限定されない。例えば、アルミニウム箔、ニッケル箔などの単体又は合金から形成された集電体を好ましく用いることができる。なお、本発明に用いられる集電体21は、必要に応じて正極活物質層22の形成が予定される面(集電体の表面)において表面加工処理がなされている集電体であってもよい。その表面に表面加工処理がなされている集電体21としては、導電性物質が集電機能を有する材料の表面に積層された集電体、化学研磨処理、コロナ処理、酸素プラズマ処理がなされた集電体等が挙げられる。すなわち、集電体21は、集電機能を有する材料のみから形成される集電体のみならず、その表面に導電性を担保するための物質が積層されたものや、何らかの表面処理がなされたものも含まれる。また、本発明でいう集電体の表面とは、集電機能を有する材料のみから形成される集電体21にあっては、集電機能を有する材料の表面をいい、集電機能を有する材料の表面の全体に表面加工処理や、導電性物質が積層されている場合にあっては、該表面加工処理面や、導電性物質の表面をいう。また、集電機能を有する材料の表面の一部に表面加工処理や、導電性物質が積層されている場合にあっては、表面加工処理面や、導電性物質の表面、または、これらの表面加工処理又は導電性物質が積層されていない部分(つまり、集電機能を有する材料表面)をいう。
集電体21の厚みは、一般に非水電解液二次電池用正極板の集電体として使用可能な厚みであれば特に限定されないが、10〜100μmであることが好ましく、15〜50μmであることがより好ましい。
(正極活物質層)
本発明における正極活物質層22は、上記で説明した本発明の活物質10と、結着物質23と、を含有している。
正極活物質層22の層厚について特に限定はなく、正極板に求められる電気容量や出入力特性を勘案して、適宜設計することができ、一般的には、300nm以上200μm以下程度である。
また、正極活物質層2は、電解液が浸透可能な程度に空隙が存在していることが好ましく、空隙率が10%以上70%以下であることが好ましい。なお、空隙率の測定は、島津製作所製 オートポアIV 9500等で測定可能である。
活物質10は、上記で説明した活物質10をそのまま用いることができ、ここでの説明は省略する。
(結着物質)
活物質10と集電体21、および活物質10を固着させるための結着物質23について特に限定はなく、樹脂製のバインダーや、金属酸化物を単独であるいはこれらを組合せて用いることができる。樹脂製のバインダーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)などを挙げることができる。また、金属酸化物としては、LiCoO2、LiMn24、LiNiO2、LiFeO2、Li4Ti512、LiFePO4、LiNi1/3Mn1/3Co1/32、LiNi0.80Co0.15Al0.052、などのリチウム遷移金属複合酸化物などの金属酸化物を挙げることができる。なお、金属酸化物は、アルカリ金属イオン挿入脱離反応を示すものであってもよく、アルカリ金属イオン挿入脱離反応を示さないものであってもよい。樹脂製のバインダー、金属酸化物で集電体21と活物質10、および活物質10同士を固着させた正極板の製造方法については後述する。
(その他の材料)
上記正極活物質層22は、活物質10、結着物質23のみから構成されていてもよいが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、さらなる添加剤を含有させて形成してもよい。たとえば、本発明によれば、カーボンブラック等の導電性の炭素材料に例示される導電材を使用することなく良好な導電性を発揮させることが可能であるが、より優れた導電性が望まれる場合や、活物質粒子の種類などによっては、導電材を使用することとしてもよい。また、粘度調整剤等の樹脂をさらに含有させて形成してもよい。粘度調整剤は、正極活物質層形成溶液を塗布する際、塗膜を良好に形成させるために使用することとしてもよい。
(正極板の製造方法)
以下に、本発明の正極板20を製造するための製造方法の一例について説明する。本発明の正極板20の製造方法としては、結着物質として従来公知の樹脂製バインダーを用いる方法と、結着物質として、金属酸化物を用いる方法がある。以下、具体的に説明する
(1)結着物質として樹脂製の結着物質を用いた正極板の製造方法
結着物質として樹脂製の結着物質を用いた正極板の製造方法としては、従来公知の方法を適宜選択して用いることができる。例えば、活物質10と、樹脂製の結着物質とが含有された正極活物質層形成溶液を、集電体21上に塗布・乾燥することで、正極板20を製造することができる。
樹脂製の結着物質としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリビニル樹脂、フッ素樹脂またはポリイミド樹脂等を挙げることができる。中でもフッ素樹脂は樹脂製の結着物質として好ましく、ポリフッ化ビニリデンは特に好ましい。
正極活物質層形成溶液は、活物質10、適宜選択した樹脂製の結着物質、及び必要に応じてその他の成分を混合することにより調製される。例えば、活物質10と、適宜選択した結着物質とを、トルエン、メチルエチルケトン、N−メチル−2−ピロリドン或いはこれらの混合物のような有機溶剤の中に投入し、さらに必要に応じて導電材を加え、ホモジナイザー、ボールミル、サンドミルまたはロールミル等の分散機により溶解又は分散して、正極活物質層形成溶液を調製する。この時の配合割合は、正極活物質層形成溶液全体を100質量部とした時に活物質10と結着物質の合計量が約40〜80質量部となるようにするのが好ましい。また、活物質10と樹脂製の結着物質との配合割合は従来と同様でよく、活物質:結着物質=5:5〜9:1(質量比)程度とするのが好ましい。
正極活物質層形成溶液を集電体21上に塗工する方法について特に限定はなく、一般的な塗工方法を適宜選択して用いることができる。例えば、印刷法、スピンコート、ディップコート、バーコート、スプレーコート等によって、集電体21表面の任意の領域に正極活物質層形成溶液を塗工することができる。また、集電体21の表面が多孔質であったり、凹凸が多数設けられていたり、三次元立体構造を有したりする場合には、上記の方法以外に手動で塗布することも可能である。なお、本発明において使用する集電体21は、必要に応じて、予めコロナ処理や酸素プラズマ処理等を行うことで、正極活物質層22の成膜性をさらに改善することができる。
また、正極活物質層形成溶液の塗工量について特に限定はないが、加熱後の厚みが、上記で説明した正極活物質層22の厚みとなるような範囲で塗工されていることが好ましい。
塗工後の乾燥における熱源としては、熱風、赤外線、マイクロ波、高周波、或いはそれらを組み合わせて利用できる。樹脂製のバインダーを使用する場合は、乾燥後に、さらにプレスを実施してもよい。プレスは、集電体21上に形成された正極活物質層形成溶液を、必要に応じて乾燥させて溶媒を除去し、その後、プレスすることによって実施することができる。プレス方法は、従来の樹脂製の結着物質が含まれるスラリー状の正極活物質層形成溶液を集電体21上に塗布して乾燥させ、次いで実施されるプレスと同様の方法で実施することができる。このように本発明の製造方法は、プレス工程を実施することによって、また体積エネルギー密度を増加させることができる。プレスにおけるプレス圧力について特に限定されないが、プレスを実施する場合には、正極活物質層形成溶液に含まれる溶質の内容や、加熱工程における加熱条件も勘案した上、プレス圧力を調整することが望ましい。
(2)結着物質として金属酸化物を用いた正極板の製造方法
結着物質として金属酸化物を用いた正極板20は、活物質10、金属元素を含む結着物質前駆体、溶媒、必要に応じて上記で説明した他の材料とを用いて、正極活物質層用形成溶液を調製し、該溶液を集電体21上に塗工した後に、加熱することにより製造することができる。
上記金属元素含有化合物としては、上記活物質10の製造方法で説明した金属元素含有化合物と同様の化合物を適宜選択して用いることができ、ここでの説明は省略する。また、正極活物質層用形成溶液を調製するための溶媒についても同様である。また、塗工方法も、上記で説明した各種の方法を適宜選択して使用することができる。なお、金属元素含有化合物を加熱することで得られる金属酸化物は、アルカリ金属イオン挿入脱離反応を示す金属酸化物であってもよく、アルカリ金属イオン挿入脱離反応を示さない金属酸化物であってもよい。したがって、得られる金属酸化物によって、金属元素含有化合物を適宜設定することができる。
加熱温度は、上記で説明したように、金属元素含有化合物がシェル体となる温度、例えば、金属元素含有化合物が、熱分解する温度以上であればよい。また、加熱方法、加熱装置についても上記の正極板20の製造方法で説明したものと同様のものを使用することができる。
また、加熱雰囲気についても、特に限定されず、正極板を製造するために用いられる材料や加熱温度、金属元素含有化合物に含まれる金属元素の酸素ポテンシャルなどを勘案して適宜決定することができる。たとえば、不活性ガス雰囲気としてはアルゴンガス、窒素ガス、還元ガス雰囲気としては、水素ガス、一酸化炭素ガス、あるいは上記不活性ガスと上記還元ガスを混合したガス雰囲気、あるいは空気雰囲気などが挙げられる。例えば、空気雰囲気である場合には、特別な雰囲気の調整が必要なく、簡易に加熱工程を実施することができる点で好ましい。特に集電体としてアルミ箔を用いる場合には、空気雰囲気下において加熱工程を実施しても、該アルミ箔が酸化する虞がないので好ましい。
(非水電解液二次電池)
次に、図6を用いて本発明の非水電解液二次電池について説明する。なお、図6は、本発明の非水電解液二次電池100の一例を示す概略図である。図6に示すように、本発明の非水電解液二次電池は、集電体21の一方面側に正極活物質層22が設けられてなる正極板20、及び、これに組合される集電体55の一方面側に負極活物質層54が設けられてなる負極板50と、正極板20と負極板50との間に設けられるセパレータ70とから構成され、これらが、外装81、82で構成される容器内に収容され、かつ、容器内に非水電解液90が充填された状態で密封された構成をとる。
ここで、本発明の非水電解液二次電池は、正極板として上記で説明した非水電解液二次電池用正極板20を必須の構成として用いられている点に特徴を有する。本発明の非水電解液二次電池100は、この要件を具備するものであれば他の要件について特に限定はなく、従来公知の負極板、非水電解液、容器を適宜選択して用いることができ、図6に示す形態に限定されるものではない。なお、本発明の非水電解液二次電池用正極板については、上記で説明した通りであり、詳細な説明は省略する。
(正極板)
本発明の非水電解液二次電池は、正極板として、本発明の正極板20を用いることを特徴とする。本発明の正極板20は初期充放電効率を向上が図られた活物質10から構成されている。したがって、かかる正極板20を用いることによって、本発明の非水電解液二次電池100においても当該正極板の性能が発揮される。
(負極板)
負極板は、従来公知の非水電解液二次電池用負極板を適宜選択して使用することができる。一般的に、従来公知の負極板としては、集電体として厚み5〜50μm程度の電解銅箔や圧延銅箔等の銅箔等を用い、上記集電体表面の少なくとも一部に、負極板における電極活物質層形成液を塗布して、乾燥し、必要に応じてプレスすることにより形成されたものが使用される。上記負極板における電極活物質層形成液には、一般的に、天然グラファイト、人造グラファイト、アモルファス炭素、カーボンブラック、またはこれらの成分に異種元素を添加したもののような炭素質材料からなる活物質、あるいは、Li4Ti512等の金属酸化物、金属リチウム及びその合金、スズ、ケイ素、及びそれらの合金等、アルカリ金属イオンを吸蔵放出可能な材料などの負極活物質粒子、および樹脂製バインダー、必要に応じて導電材などの他の添加剤が分散混合されることが一般的であるが、これに限定されない。
(非水電解液)
本発明に用いられる非水電解液90は、一般的に、非水電解液二次電池用の非水電解液として用いられるものであれば、特に限定されないが、非水電解液二次電池に用いる場合には、リチウム塩を有機溶媒に溶解させた非水電解液が好ましく用いられる。
上記リチウム塩の例としては、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAsF6、LiCl、及びLiBr等の無機リチウム塩;LiB(C654、LiN(SO2CF32、LiC(SO2CF33、LiOSO2CF3、LiOSO225、LiOSO249、LiOSO2511、LiOSO2613、及びLiOSO2715等の有機リチウム塩;等が代表的に挙げられる。
リチウム塩の溶解に用いられる有機溶媒としては、環状エステル類、鎖状エステル類、環状エーテル類、及び鎖状エーテル類等が挙げられる。
上記正極板、負極板、セパレータ、非水電解液を用いて製造される電池の構造としては、従来公知の構造を適宜選択して用いることができる。例えば、正極板及び負極板を、ポリエチレン製多孔質フィルムのようなセパレータを介して渦巻状に巻き回して、電池容器内に収納する構造が挙げられる。また別の態様としては、所定の形状に切り出した正極板及び負極板をセパレータを介して積層して固定し、これを電池容器内に収納する構造を採用してもよい。いずれの構造においても、正極板及び負極板を電池容器内に収納後、正極板に取り付けられたリード線を外装容器に設けられた正極端子に接続し、一方、負極板に取り付けられたリード線を外装容器内に設けられた負極端子に接続し、さらに電池容器内に非水電化液を充填した後、密閉することによって非水電解液二次電池が製造される。
(電池パック)
次に、図7を用いて本発明の非水電解液二次電池100を用いて構成される電池パック200について説明する。なお、図7は、本発明の電池パック200の一例を示す概略分解図である。
図7に示すように電池パック200は、非水電解液二次電池100が樹脂容器36a、樹脂容器36b、および端部ケース37に収納されて構成される。また、非水電解液二次電池の一端面であって、正極端子32および負極端子33を備える面と、端部ケース37との間には、過充電や過放電を防止するための保護回路基板34が設けられている。
保護回路基板34は、外部接続コネクタ35を備えており、外部接続コネクタ35は、樹脂容器36aに設けられた外部接続用窓38a、および、端部ケース37に設けられた外部接続用窓38bに挿入され外部端子と接続される。また、保護回路基板34には、図示しない、充放電を制御するための充放電安全回路、外部接続端子と非水電解液二次電池100とを導通させるための配線回路などが搭載されている。
電池パック200は、本発明の正極板20が用いられた非水電解液二次電池100を用いること以外は、従来公知の電池パックの構成を適宜選択することができる。図示しないが、電池パック200は、非水電解液二次電地100と端部ケース37との間に、正極端子32と接続する正極リード板、負極端子33と接続する負極リード板、絶縁体などを適宜備えていてもよい。
なお、本発明の正極板20を用いた本発明の非水電解液二次電池100は、電池パックへの使用態様以外に、上記保護回路に、さらに過大電流の遮断、電池温度モニター等の機能を備え、且つ、該保護回路を非水電解液二次電池に一体化させて取り付けられる態様に用いられてもよい。かかる態様では、電池パックを構成することなく、保護機能および保護回路を備える二次電池として使用することができ、汎用性が高い。なお、上記で説明したいくつかの態様は、例示に過ぎず、本発明の正極板20、あるいは本発明の非水電解液二次電池100の使用を何ら限定するものではない。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部または%は質量基準である。
(実施例1)
Li(CH3COO)・2H2O[分子量:102.02]:5gに、純水:5gを加えたものと、チタンキレート剤(Ti(O−i−C372(C6143N)2):16gをシェル体の原料溶液とした。次いで、上記原料液:10gに、コア体である平均粒径4μmの正極活物質粒子(LiMn24):10gを混合し、電極活物質原料液とした。この電極活物質原料液を大気雰囲気の電気炉(高温雰囲気ボックス炉、光洋サーモシステム株式会社製、KB8610N−VP)内に設置し、1時間かけて450℃まで加熱し、その後、450℃に温度を維持したまま10分間加熱し、活物質を得た。次いで、正極板における正極活物質層を形成するための正極活物質層形成スラリーを以下のとおり調製した。活物質:10g、導電材としてアセチレンブラックHS−100(電気化学工業(株)製)を1g、およびVGCF(昭和電工(株)製)を0.2g、さらに樹脂製結着材として、PVDF((株)クレハ製、KF♯1100)を1.3g準備し、溶媒としてNMP(三菱化学(株)製):10gに溶解したPVDF樹脂溶液を分散させ、エクセルオートホモジナイザー(株式会社日本精機製作所)で7000rpmの回転数で15分間攪拌して、正極活物質層形成スラリーを調製した。
そして上記正極活物質層形成スラリーを、正極集電体として用いる厚さ15μmのアルミ箔上に、乾燥後の正極の活物質層の塗工量が80g/m2となるように塗布し、オーブンを用いて、120℃の空気雰囲気下で20分乾燥させて、集電体表面上に正極用の電極活物質層を形成した。さらにロールプレス機を用いて、加圧力:0.1ton/cm、速度10mm/秒の条件で、上記電極活物質層をプレスして、その後、140℃にて5分間、真空乾燥させて正極用電極板を得た。そして、所定の大きさ(直径15mmの円板)に裁断し、実施例1の正極板とした。
(実施例2)
実施例1のシェル体の原料液にかえて、Li(CH3COO)・2H2O[分子量:102.02]:10gとCo(NO32・6H2O[分子量:290.9]:30gと、メタノール:20gを混合したシェル体の原料液を使用した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例2の正極板を得た。
(実施例3)
実施例2で得られた活物質:10g、導電材としてアセチレンブラックHS−100(電気化学工業(株)製)を1.0g、およびVGCF(昭和電工(株)製)を0.2g、さらに結着物質となる前駆体溶液としてLi(CH3COO)・2H2O[分子量:102.02]:1gと、Mn(NO32・6H2O[分子量:287.04]:5.7g、純水:2g、粘度調整剤としての樹脂材料(ヒドロキシエチルセルロース)0.1gを純水4.9gに溶解してなる粘度調整液5gを加えたものを混合、分散させ、エクセルオートホモジナイザー(株式会社日本精機製作所)で7000rpmの回転数で15分間攪拌して、正極活物質層形成スラリーを調製した。
そして上記正極活物質層形成スラリーを、正極集電体として用いる厚さ15μmのアルミ箔上に、乾燥後の正極の活物質層の塗工量が80g/m2となるように塗布し、これを、窒素雰囲気の電気炉(高温雰囲気ボックス炉、光洋サーモシステム株式会社製、KB8610N−VP)内に設置し、1時間かけて室温(25℃)から480℃まで加熱しつつ昇温し、その後、480℃に温度を維持したまま30分間加熱を続け、その後、室温になるまで放置することで、集電体上に正極活物質層が形成された正極用電極板を得た。次いで、所定の大きさ(直径15mmの円板)に裁断し、これを実施例3の正極板とした。
(実施例4)
結着物質となる前駆体溶液としてチタンジイソプロポキシビス(アセチルアセトネート)(株式会社マツモト交商製、TC−100)5.0g、粘度調整剤としての樹脂材料(ヒドロキシエチルセルロース)0.1gを純水4.9gに溶解してなる粘度調整液5gを加えたものを混合、分散させ、エクセルオートホモジナイザー(株式会社日本精機製作所)で7000rpmの回転数で15分間攪拌して、正極活物質層形成スラリーを調製した以外は全て実施例3と同様にして、実施例4の正極板を得た。
(比較例1)
平均粒径4μmのLiMn24粉末:10g、導電材としてアセチレンブラック(電気化学工業社製、デンカブラック):1.2g、及び結着材としてPVDF(クレハ社製、KF#1100):0.9gを有機溶媒であるNMP(三菱化学社製):10gに溶解したPVDF樹脂溶液を分散させ、エクセルオートホモジナイザー(株式会社日本精機製作所)で7000rpmの回転数で15分間攪拌して、正極活物質層形成スラリーを調製した。この正極活物質層形成スラリーを乾燥後の塗工量が80g/m2となるように塗布し、オーブンを用いて、120℃の空気雰囲気下で20分乾燥させて、集電体表面上に正極用の電極活物質層を形成した。さらにロールプレス機を用いて、加圧力:0.1ton/cm、速度10mm/秒の条件で、上記電極活物質層をプレスして、その後、140℃にて5分間、真空乾燥させて正極用電極板を得た。そして、所定の大きさ(直径15mmの円板)に裁断し、比較例1の正極板とした。
(比較例2)
実施例1のシェル体の原料液にかえて、Li(CH3COO)・2H2O[分子量:102.02]:2gと、Mn(CH3COO)2・4H2O[分子量:245.09]:9gと、メタノール:11gを加えたものを混合したシェル体の原料液を使用し、実施例1のコア体である平均粒径4μmの正極活物質粒子(LiMn24)にかえて、平均粒径5μmの正極活物質LiCoO2:10gを使用し、乾燥後の塗工量が59g/m2となるように塗布した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例2の正極板を得た。
(電池特性評価)
<三極式コインセルの作製>
エチレンカーボネート(EC)/ジメチルカーボネート(DMC)混合溶媒(体積比=1:1)に、溶質として六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を加えて、当該溶質であるLiPF6の濃度が、1mol/Lとなるように濃度調整して、非水電解液を調製した。
正極板として上述のとおり作製した実施例および比較例を作用極として用い、対極板及び参照極板として金属リチウム板、電解液として上記にて作製した非水電解液を用い、三極式コインセルを組み立て、下記充放電試験に供した。
(初期充電試験)
試験セルを、25℃の環境下で、電圧が4.3Vに達するまで定電流(1000μA)で定電流充電し、当該電圧が4.3Vに達した後は、電圧が4.3Vを上回らないように、当該電流(放電レート:1C)が5%以下となるまで減らしていき、定電圧で充電を行ない、満充電させた後、10分間休止させた。ここで、上記「1C」とは、上記三極式コインセルを用いて定電流放電して、1時間で放電終了となる電流値(放電終止電圧に達する電流値)のことを意味する。
(初期放電試験)
その後、満充電された試験セルを、25℃の環境下で、電圧が4.3V(満充電電圧)から3.0V(放電終止電圧)になるまで、定電流(放電レート:1C)で定電流放電し、縦軸にセル電圧(V)、横軸に放電時間(h)をとり、放電曲線を作成し、実施例および比較例の正極板の初期放電容量(μAh)を求めた。
(初期充放電効率(%)の算出)
初期充放電効率%={(初期放電容量)÷(初期充電容量)}×100より算出した上記実施例および比較例の結果を表1に示す。
Figure 2012094405
上記の表からも分かるように、本発明の実施例1、2の正極板は、何れも活物質がコア体と、シェル体とから構成され、シェル体のアルカリ金属イオン放出電位が、コア体のそれよりも低いことから、シェル体を有しない比較例1、シェル体のアルカリ金属イオン放出電位よりもコア体のアルカリ金属イオン放出電位が低い比較例2に比べて、初期充放電効率の向上が図られたことが確認された。
10・・・非水電解液二次電池用活物質
11・・・コア体
12・・・シェル体
20・・・非水電解液二次電池用正極板
21、55・・・集電体
22・・・正極活物質層
32・・・正極端子
33・・・負極端子
34・・・保護回路基板
35・・・外部接続コネクタ
36a、36b・・・樹脂容器
37・・・端部ケース
38a、38b・・・外部接続窓
70・・・セパレータ
81、82・・・外装
100・・・非水電解液二次電池
200・・・電池パック

Claims (6)

  1. 非水電解液二次電池用活物質であって、
    前記非水電解液二次電池用活物質は、コア体と、該コア体の表面の少なくとも一部を覆うように固着されるシェル体とから構成され、
    前記コア体及び前記シェル体は、いずれも電極活物質からなり、
    前記シェル体の電極活物質は、前記コア体の電極活物質よりもアルカリ金属イオン放出電位が低いことを特徴とする非水電解液二次電池用活物質。
  2. 前記コア体の電極活物質、およびシェル体の電極活物質が、コバルト、ニッケル、マンガン、鉄、及びチタンの中から選択される1種以上の金属と、リチウムとの複合酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解液二次電池用活物質。
  3. 前記シェル体の電極活物質が、非水電解液を透過させることが可能な電極活物質であることを特徴とする請求項1又は2に記載の非水電解液二次電池用活物質。
  4. 集電体と、電極活物質層とからなる非水電解液二次電池用正極板であって、
    前記電極活物質層は、活物質と、結着物質とから構成され、
    前記活物質が、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池用活物質であることを特徴とする非水電解液二次電池用正極板。
  5. 正極板と、負極板と、前記正極板と前記負極板との間に設けられるセパレータと、非水電解液とを少なくとも備えた非水電解液二次電池であって、
    前記正極板が請求項4に記載の非水電解液二次電池用正極板であることを特徴とする非水電解液二次電池。
  6. 収納ケースと、正極端子および負極端子を備える非水電解液二次電池と、過充電および過放電保護機能を有する保護回路とを少なくとも備え、前記収納ケースに前記非水電解液二次電池および前記保護回路が収納されて構成される電池パックにおいて、
    前記非水電解液二次電池が、請求項5に記載の非水電解液二次電池であることを特徴とする電池パック。
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