JP2012091081A - 排煙処理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、バーナの燃焼・消火の状況に合わせて排気ガスに処理剤を注入し処理対象物に所定の処理を行うことができる排煙処理システムを提供することを課題とする
【解決手段】 複数のバーナ103a〜103fを備えるボイラ101によって発生する排気ガスに所定の処理を行うために、排気ガスを流す煙道内の所定の位置に配置され該煙道にアンモニアを注入する複数の注入手段123,…と、排気ガスに混入させるアンモニアの流量を制御する制御部148とを備える排煙処理システムにおいて、制御部148は、バーナパターンに基づき、各注入手段123,…から煙道内にアンモニアを注入する注入量を制御可能であることを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】 複数のバーナ103a〜103fを備えるボイラ101によって発生する排気ガスに所定の処理を行うために、排気ガスを流す煙道内の所定の位置に配置され該煙道にアンモニアを注入する複数の注入手段123,…と、排気ガスに混入させるアンモニアの流量を制御する制御部148とを備える排煙処理システムにおいて、制御部148は、バーナパターンに基づき、各注入手段123,…から煙道内にアンモニアを注入する注入量を制御可能であることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、排気ガスに処理剤を混入させて処理対象物に所定の処理を行う排煙処理システムに関する。
近年、大気汚染等の環境問題が重視され、各種燃焼系から大気中に放出される排気ガスに含まれる窒素酸化物や硫黄酸化物の許容値として環境基準値が設定されている。これに伴い、火力発電所では、ボイラの燃焼に伴って発生する排気ガスを大気中に放出させるため、煙道上に窒素酸化物を除去する排煙脱硝装置や硫黄酸化物を除去する排煙脱硫装置等が設けられている。これらの装置は、環境基準値よりも高い濃度の窒素酸化物や硫黄酸化物等を含む排気ガスを大気中に放出させないようにしている。
排煙脱硝装置は、排気ガス中に処理剤(還元剤)としてアンモニア(NH3)を注入し、脱硝触媒の作用により、排気ガス中の処理対象物としての窒素酸化物(NOx)を無害な窒素(N2)と水蒸気(H2O)とに分解する処理を行う乾式アンモニア選択接触還元法による脱硝方式が一般的である(特許文献1参照)。
排煙脱硝装置は、アンモニアを煙道内に注入するアンモニア注入ノズルと、該アンモニア注入ノズルの上流側(ボイラ側)及び下流側(煙道側)に排気ガス中の窒素酸化物の濃度を計測する第1計測手段及び第2計測手段と、触媒を収納する反応器とを備えている。排煙脱硝装置は、アンモニア注入ノズルからアンモニアを煙道内に注入して、煙道内の排気ガスに混入させることにより、排気ガス中に含まれる窒素酸化物と反応させ、窒素酸化物の濃度が環境基準値を越えないように制御している。
排煙脱硫装置は、排気ガス中に処理剤(吸収剤)としてスラリー状の石灰石スラリー(炭酸カルシウム:CaCO3)を噴霧し、排気ガス中の処理対象物としての硫黄酸化物(SOx)と接触させて吸収させることにより、硫黄酸化物を除去する処理を行う湿式石灰・石膏法による脱硫方式が一般的である(特許文献2参照)。
排煙脱硫装置は、下部に石灰石スラリーの溜め部が形成され且つ上部に多数のスプレーノズルが設置された吸収塔と、該吸収塔の溜め部の石灰石スラリーを汲み上げスプレーノズルから噴霧させて循環させる循環ポンプとを有している。
しかし、ボイラから排出される排気ガスは、煙道内でその流れが常に均一となっているわけではなく、部分的に濃度分布が不均一となっている場合がある。特に、ボイラに複数のバーナを備える場合、火炉内のどの位置のバーナを燃焼させ又は消火させるかによって、煙道内の排気ガスの流れが変わることがある。排気ガスの流れが変わると、排気ガスの分布が変わり、すなわち、窒素酸化物の濃度分布が変わる。
例えば、排煙脱硝装置の場合、第1計測手段及び第2計測手段は、所定の位置に固定されて設置されているため、排気ガスの濃度分布が変わることにより各測定点での窒素酸化物濃度の実測値も変わる。窒素酸化物濃度の実測値が変わると、アンモニア注入ノズルから煙道内に注入するアンモニアの総量が変化し、アンモニアの過剰注入や過少注入の原因となり、窒素酸化物の所定の処理を適切に行うことができない場合がある。
また、排気ガスの流れが変わることにより、アンモニア注入ノズルから排気ガスの濃度分布に合わせてアンモニアを煙道内に注入することができず、アンモニアの過剰注入や過少注入の原因となり、窒素酸化物に所定の処理を適切に行うことができない場合がある。
そこで、本発明は、上述した問題に鑑み、バーナの燃焼・消火の状況に合わせて排気ガスに処理剤を注入し処理対象物に所定の処理を行うことができる排煙処理システムを提供することを課題とする。
本発明に係る排煙処理システムは、複数のバーナを備えるボイラによって発生する排気ガスに所定の処理を行うために、排気ガスを流す煙道内の所定の位置に配置され該煙道に処理剤を注入する複数の注入手段と、排気ガスに混入させる処理剤の流量を制御する制御部とを備える排煙処理システムにおいて、制御部は、各バーナの燃焼・消火に関する情報に基づき、各注入手段から煙道内に処理剤を注入する注入量を制御可能であることを特徴とする。
かかる構成によれば、各バーナの燃焼・消火に関する情報に基づき想定される各注入手段の注入個所での排気ガスの濃度に合わせ、各注入手段から煙道内に処理剤を注入する注入量を制御することにより、各バーナの燃焼・消火の状況に合わせて排気ガスに処理剤を注入し処理対象物に所定の処理を行うことができる。
また、本発明によれば、処理剤を貯蔵する貯蔵手段と、該貯蔵手段に接続される注入手段から注入される処理剤の総量を供給する主配管と、該主配管から分岐して各注入手段に接続される分岐配管と、該分岐配管に設けられ分岐配管の処理剤の流量を調整可能な分岐配管流量調整手段とを更に備え、制御部は、各バーナの燃焼・消火に関する情報に基づき、分岐配管流量調整手段の処理剤の流量を調整することで各注入手段から煙道に処理剤を注入する注入量を制御可能であることが好ましい。
かかる構成によれば、各バーナの燃焼・消火に関する情報に基づき想定される各注入手段の注入個所での排気ガスの濃度に合わせ、分岐配管の処理剤の流量を調整して各注入手段から煙道内に処理剤を注入する注入量を制御することにより、各バーナの燃焼・消火の状況に合わせて排気ガスに処理剤を注入し処理対象物に所定の処理を行うことができる。
また、本発明によれば、注入手段の上流側に設けられ処理前の排気ガスに含まれる処理対象物の濃度を計測可能な第1計測手段と、注入手段の下流側に設けられ処理後の排気ガスに含まれる処理対象物の濃度を計測可能な第2計測手段とを更に備え、制御部は、第1計測手段及び第2計測手段によって計測された処理対象物の濃度を各バーナの燃焼・消火に関する情報に基づき補正し、補正後の処理対象物の補正濃度に基づき、注入手段から煙道に注入される処理剤の総量を演算可能であることが好ましい。
かかる構成によれば、各バーナの燃焼・消火に関する情報に基づき想定される第1計測手段及び第2計測手段の計測点での排気ガスの濃度に合わせ、計測された処理対象物の濃度を各バーナの燃焼・消火に関する情報に基づき補正し、補正後の処理対象物の補正濃度に基づき注入手段から煙道に注入される処理剤の総量を制御することができる。
また、本発明によれば、主配管に設けられ主配管の処理剤の総量を調整可能な主配管流量調整手段を更に備え、制御部は、注入手段から煙道に注入される処理剤の総量を主配管流量調整手段で制御可能であることが好ましい。
かかる構成によれば、各バーナの燃焼・消火に関する情報に基づき想定される各注入手段の注入個所での排気ガスの濃度に合わせ、主配管の処理剤の流量を調整して各注入手段から煙道内に処理剤を注入する注入量を制御しその処理剤の総量を制御することにより、各バーナの燃焼・消火の状況に合わせて排気ガスに処理剤を注入し処理対象物に所定の処理を行うことができる。
また、本発明によれば、処理剤は、アンモニアであり、排気ガスに含まれる窒素酸化物をアンモニアで処理することが好ましい。かかる構成によれば、各バーナの燃焼・消火に関する情報に基づき各注入手段の注入個所での排気ガスの濃度に合わせ、各注入手段から煙道内にアンモニアを注入する注入量を制御することにより、各バーナの燃焼・消火の状況に合わせて排気ガスにアンモニアを注入し窒素酸化物を除去する処理を行うことができる。
また、本発明によれば、処理剤は、炭酸カルシウムであり、排気ガスに含まれる硫黄酸化物を炭酸カルシウムで処理することが好ましい。かかる構成によれば、各バーナの燃焼・消火に関する情報に基づき各注入手段の注入個所での排気ガスの濃度に合わせ、各注入手段から煙道内に炭酸カルシウムを注入する注入量を制御することにより、各バーナの燃焼・消火の状況に合わせて排気ガスに炭酸カルシウムを注入し硫黄酸化物を吸収する処理を行うことができる。
以上の如く、本発明に係る排煙処理システムによれば、バーナの燃焼・消火の状況に合わせて排気ガスに処理剤を注入し処理対象物に所定の処理を行うことができるという優れた効果を奏する。
まず、第1実施形態に係る排煙処理システムが適用される石炭焚き火力発電所のシステム構成について、図1を参酌しつつ説明する。図1は、石炭焚き火力発電所のシステム系統図である。なお、本実施形態に係る排煙処理システムは、石炭焚き火力発電所に適用される例を説明するが、これに限定されるものではなく、石油火力やLNG火力その他の火力発電所に適用することもできる。
石炭焚き火力発電所は、燃料を燃やして高温・高圧の蒸気を生成するボイラ101と、該ボイラ101内に空気を供給する押込通風機102と、供給された燃料を燃やすバーナ103と、ボイラ101で生成した高温・高圧の蒸気が吹き付けられることで高速回転するタービン(原動機)104と、該タービン104に連結しその回転力で起電する発電機105と、タービン104を回転させた高温・高圧の蒸気を冷却する復水器106とを備える。
ボイラ101に供給される石炭は、石炭サイロ111からバンカ112に貯蔵され、微粉炭機113で微粉炭に圧砕されて、バーナ103から火炉107内に供給される。軽油は、軽油タンク114に貯蔵され、軽油ポンプ115でバーナ103から火炉107内に供給される。ボイラ101に供給される空気は、押込通風機102でバーナ103から火炉107内に供給される。
ボイラ101から排出される排気ガスは、排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を処理する排煙脱硝装置120と、排気ガスに含まれる微粉や灰を集塵する集塵装置130と、排気ガスに含まれる硫黄酸化物(SOx)を処理する排煙脱硫装置140と、排気ガスを高所から大気に放出する煙突150とを備える。
ボイラ101は、複数のバーナ103,…を備えている。この複数のバーナ103,…には、予備のバーナ103が含まれる。予備のバーナ103は、通常時は消火しており、常用のバーナ103,…の補修時若しくは点検時に、常用のバーナ103を消火する換わりに点火して燃焼させるように運用されている。本実施形態に係るバーナ103,…は、6台備えており、1台が予備用のバーナ103a、5台が常用のバーナ103b〜103fとする例を説明する。
バーナ103a〜103fは、どのバーナ103を点火し、どのバーナ103を消火するかによって、ボイラ101の下流側の煙道及び排煙脱硝装置120、集塵装置130、排煙脱硫装置140、煙突150を流れる排気ガスの流れが変わる。以下、各バーナ103a〜103fの燃焼(点火)若しくは消火に関する組み合わせ(各バーナ103a〜103fの燃料・消火に関する情報)をバーナパターンと称する。
例えば、バーナパターンAは、バーナ103aが消火、バーナ103b〜103fが燃焼(点火)とし、バーナパターンBは、バーナ103bが消火、バーナ103a,103c〜103fが燃焼(点火)とし、バーナパターンCは、バーナ103cが消火、バーナ103a,103b,103d〜103fが燃焼(点火)とし、バーナパターンDは、バーナ103dが消火、バーナ103a〜103c,103e,103fが燃焼(点火)とし、バーナパターンEは、バーナ103eが消火、バーナ103a〜103d,103fが燃焼(点火)とし、バーナパターンFは、バーナ103fが消火、バーナ103a〜103eが燃焼(点火)とする。なお、バーナ103の燃焼容量によっても、その流れは変わるが、本実施形態では100%の燃焼容量の場合についてのみ説明する。
次に、本実施形態に係る排煙処理システムを適用する排煙脱硝装置120について、図2及び図3を参酌しつつ、詳細に説明する。図2は、同実施形態に係る排煙脱硝装置120のシステム系統図であり。図3は、同実施形態に係る排煙脱硝装置120の制御部128のアンモニア注入量の制御ブロック図である。
排煙脱硝装置120は、乾式アンモニア選択接触還元法による脱硝方式によるものである。排煙脱硝装置120は、図2を示すように、処理剤としてのアンモニアを貯蔵する貯蔵手段(アンモニアタンク)121と、該アンモニアを気化させるアンモニア気化器122aと、気化させたアンモニアに空気を混合させるアンモニア・空気混合器122bと、該アンモニア・空気混合器122bにアンモニア希釈用空気を供給する押込通風器122cと、アンモニア・空気混合器122bで希釈した希釈アンモニア(以下、単に「アンモニア」ともいう)を煙道内に注入する複数の注入手段123と、該貯蔵手段121に接続される注入手段123から注入されるアンモニアの総量を供給する主配管124と、該主配管124から分岐して各注入手段123に接続される分岐配管125と、主配管124に設けられ主配管124のアンモニアの総量を調整可能な主配管流量調整手段126aと、分岐配管125に設けられ分岐配管125のアンモニアの流量を調整可能な分岐配管流量調整手段126bと、注入手段123の上流側に設けられ処理前の排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を計測可能な第1計測手段127aと、注入手段123の下流側に設けられ処理後の排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を計測可能な第2計測手段127bと、排気ガスに混入させるアンモニアの流量を制御する制御部128と、煙道内に注入されたアンモニアと排気ガスとを反応させる反応器129とを備える。
注入手段123,…は、複数のバーナ103a〜103fを備えるボイラ101によって発生する排気ガスに所定の処理を行うために、排気ガスを流す煙道内の所定の位置に配置され該煙道にアンモニアを注入する注入ノズルである。注入手段123は、反応器129より下流側に設けられ、排気ガスが流れる煙道内の一断面に所定間隔空けて配置されている。注入手段123は、排気ガスに対してアンモニアを均一に混入させるように配置させている。よって、排気ガスは、煙道内のどの位置を通過してもいずれかの注入手段123から注入されるアンモニアと混合されるようになっている。
主配管流量調整手段126a及び分岐配管流量調整手段126bは、制御信号により通過するアンモニア流量を調整可能な流量制御弁である。主配管流量調整手段126a及び分岐配管流量調整手段126bは、弁の開閉具合(以下、単に「開度」という)を調整することにより、アンモニアが通過可能な流路面積を変更して、アンモニアの流量を制御することができる。
主配管流量調整手段126aは、アンモニア気化器122aとアンモニア・空気混合器122bとの間の主配管124に設けられる。分岐配管流量調整手段126bは、他の分岐配管流量調整手段126b,…に対して異なる開度を設定することにより、他の分岐配管流量調整手段126b,…よりも通過可能な流量を増減させることができるようになっている。各分岐配管流量調整手段126b,…は、排気ガスの濃度に合わせて煙道内に注入するアンモニアの注入量を調整し煙道内に注入されるアンモニアの濃度を調整するように構成されている。よって、各分岐配管流量調整手段126b,…から注入される煙道内のアンモニアの濃度分布は、排気ガスの濃度分布となるように調整される。
第1計測手段127a及び第2計測手段127bは、窒素酸化物濃度を計測可能な排気ガス分析装置である。第1計測手段127a及び第2計測手段127bは、煙道内を通過する排気ガスの窒素酸化物濃度を計測する。第1計測手段127aは、排気ガス中の窒素酸化物の濃度を計測し、この窒素酸化物濃度の実測値が窒素酸化物の環境基準値を越えないように、窒素酸化物濃度の目標値を設定し、アンモニアの煙道への注入量を制御している。以下、第1計測手段127a及び第2計測手段127bが計測した窒素酸化物濃度を実測値と称する。
制御部128は、排煙脱硝装置120を中央操作室から遠隔操作する運転制御部128aと、排気ガス中に含まれる窒素酸化物濃度に見合ったアンモニア流量を制御する流量制御部128bとを備える。
運転制御部128aは、ボイラ101の運転を制御するボイラ制御部108と流量制御部128bと電気的に接続されている。運転制御部128aは、ボイラ制御部108から受信するバーナパターンに関する信号(以下、単に「バーナパターン信号」と略す)aを流量制御部128bに送信し、流量制御部128bにアンモニア流量を調整させる。
流量制御部128bは、バーナパターンに基づき分岐配管流量調整手段126b,…のアンモニアの流量を調整することで各注入手段123,…から煙道にアンモニアを注入する注入量を制御可能な分布制御部128cと、第1計測手段127a及び第2計測手段127bによって計測された窒素酸化物の濃度をバーナパターンに基づき補正し、補正後の窒素酸化物の補正濃度値に基づき、注入手段123,…から煙道に注入されるアンモニアの総量を演算可能な濃度補正部128dと、注入手段123,…から煙道に注入されるアンモニアの総量を主配管流量調整手段126aで制御可能な総量制御部128eとを備える。
分布制御部128cは、運転制御部128aと、各分岐配管流量調整手段126b,…と接続されている。分布制御部128cは、図3に示すように、運転制御部128aからバーナパターン信号aを受信する受信部161と、該受信部161に接続され受信部161から分岐配管流量調整手段126b,…の開度を選択する開度選択部162と、該開度選択部162に接続されバーナパターン毎に各分岐配管流量調整手段126b,…の開度が記憶されている開度データベース163と、開度選択部162で選択された各分岐配管流量調整手段126b,…の開度に関する制御信号(以下、単に「開度信号」と略す)d,…を各分岐配管流量調整手段126b,…に送信する送信部164とを備える。受信部161及び送信部164は、入出力インターフェースであり、開度選択部162は、情報処理装置(CPU)であり、開度データベース163は、記憶装置(RAM、ROM)である。
分布制御部128cは、運転制御部128aからバーナパターン信号aを受信し、該バーナパターンに基づき予め設定されている開度となるように開度信号d,…を分岐配管流量調整手段126b,…ごとに送信してアンモニアの流量を制御する。開度データベース163は、各注入手段123,…から煙道内に注入されるアンモニアの流量が煙道内の排気ガスの濃度分布に対応するように、各注入手段123,…に対応する分岐配管流量調整手段126b,…の開度をバーナパターン毎に予め記憶させている。よって、煙道内に注入するアンモニアの濃度分布は、排気ガスの濃度分布に等しくなる。
濃度補正部128dは、運転制御部128aと、第1計測手段127aと、第2計測手段127bと、総量制御部128eとに接続されている。濃度補正部128dは、運転制御部128aからバーナパターン信号aを受信する受信部171と、該受信部171に接続され受信部171から受信したバーナパターンに基づき、第1計測手段127a及び第2計測手段127bで計測した窒素酸化物濃度の実測値を補正する演算部172と、該演算部172に接続されバーナパターン毎の窒素酸化物濃度の実測値の補正係数が記憶されている濃度補正データベース173と、演算部172で補正された窒素酸化物の補正濃度に関する制御信号(以下、単に「補正濃度信号」と略す)b2,c2を総量制御部128eに送信する送信部174とを備える。受信部171及び送信部174は、入出力インターフェースであり、演算部172は、情報処理装置(CPU)であり、濃度補正データベース173は、記憶装置(RAM、ROM)である。
濃度補正部128dは、特定のバーナパターンのときの煙道内の排気ガスの流れを基準にして、煙道内に注入するアンモニア流量を演算する。ここで、特定のバーナパターンとは、常用のバーナ103b〜103fを燃焼させ、予備用のバーナ103aを消火させているバーナパターンAとする。
濃度補正部128dは、第1計測手段127aと第2計測手段127bとからそれぞれ窒素酸化物濃度の実測値に関する信号(以下、単に「実測値信号」と略す)b1,c1を受信するとともに、運転制御部128aからバーナパターン信号aを受信する。濃度補正部128dは、バーナパターンがバーナパターンAからバーナパターンA以外のバーナパターンB〜Fに変更されたと判断すると、排気ガスの流れが変わったことによる第1計測手段127a及び第2計測手段127bの測定点での窒素酸化物濃度の増減を濃度補正データベース173の補正係数に基づき補正する。よって、バーナパターンにかかわらず、第1計測手段127a及び第2計測手段127bは、窒素酸化物濃度を同一条件で計測することができるようになる。
総量制御部128eは、濃度補正部128dと、主配管流量調整手段126a,…とに接続されている。総量制御部128eは、濃度補正部128dから窒素酸化物濃度の補正濃度信号b2、c2を受信する受信部181と、該受信部181に接続され受信部181から受信した補正濃度信号b2、c2に基づき煙道内に注入するアンモニア流量の総量を演算する流量選択部182と、該流量選択部182に接続されアンモニア流量の総量に関する制御信号(以下、単に「総量信号」と略す)fを主配管流量調整手段126aに送信する送信部183とを備える。受信部181及び送信部183は、入出力インターフェースであり、流量選択部182は、情報処理装置(CPU)及び記憶装置である。
総量制御部128eは、濃度補正部128dで補正された窒素酸化物の補正濃度に基づき排気ガス中の窒素酸化物濃度を環境規制値を充足するために必要となる目標値以下とするために必要なアンモニアの総量を演算する。
反応器129は、触媒を収納したケーシング129aと、該ケーシング129aの入口側に設けられる入口側接続ダクト129bと、ケーシング129aの出口側に設けられる出口側接続ダクト129cとを備える。
次に、本実施形態に係る排煙処理システムを適用する排煙脱硝装置120の制御について、図3を参酌しつつ、詳細に説明する。
ボイラ101の運転開始に伴いボイラ制御部108からバーナパターン信号aが運転制御部128aに送信される。運転制御部128aは、流量制御部128bの分布制御部128cの受信部161及び濃度補正部128dの受信部171に送信される。
分布制御部128cは、バーナパターン信号aが受信部161を介して開度選択部162に入力され、開度データベース163からバーナパターンに対応する各分岐配管流量調整手段126bの開度に関する情報を選択する。分布制御部128cは、開度選択部162から送信部164を介してこの分岐配管流量調整手段126b,…の開度信号d,…をを分岐配管流量調整手段126b,…に送信する。
一方、濃度補正部128dは、バーナパターン信号a及び第1計測手段127a及び第2計測手段127bに関する窒素酸化物濃度の実測値信号b1、c1が受信部171を介して入力される。バーナパターンが基準となるバーナパターンAの場合は、窒素酸化物濃度の実測値を補正せず、送信部174を介して総量制御部128eに送信される。バーナパターンがバーナパターンA以外のバーナパターンB〜Fの場合、濃度補正データベース173から補正係数e1,e2を選択し、窒素酸化物濃度の実測値を補正する(b2=b1+e1、c2=c1+e2)。濃度補正部128dは、この補正結果を補正濃度信号b2,c2として総量制御部128eに送信部174を介して送信する。
総量制御部128eは、濃度補正部128dから受信した窒素酸化物濃度の実測値信号b1,c1又は補正濃度信号b2,c2が受信部181を介して入力され、該実測値信号b1,c1又は補正濃度信号b2,c2に基づき流量選択部182でアンモニア流量の総量を演算する。総量制御部128eは、この演算結果を総量信号fとして送信部183を介して各主配管流量調整手段126abに送信する。
以上のように、バーナパターンに基づき想定される各注入手段123,…の注入個所での排気ガスの濃度に合わせ、各注入手段123,…から煙道内にアンモニアを注入する注入量を制御することにより、各バーナ103a〜103fの燃焼・消火の状況に合わせて排気ガスにアンモニアを注入し窒素酸化物を除去する処理を行うことができる。
また、バーナパターンに基づき想定される各注入手段123,…の注入個所での排気ガスの濃度に合わせ、分岐配管125のアンモニアの流量を調整して各注入手段123,…から煙道内にアンモニアを注入する注入量を制御することにより、各バーナ103a〜103fの燃焼・消火の状況に合わせて排気ガスにアンモニアを注入し窒素酸化物に所定の処理を行うことができる。
また、バーナパターンに基づき想定される第1計測手段127a及び第2計測手段127bの計測点での排気ガスの濃度に合わせ、計測された窒素酸化物の濃度をバーナパターンに基づき補正し、補正後の窒素酸化物の補正濃度に基づき注入手段123,…から煙道に注入されるアンモニアの総量を制御することができる。
また、バーナパターンに基づき想定される各注入手段123,…の注入個所での排気ガスの濃度に合わせ、主配管124のアンモニアの流量を調整して各注入手段123,…から煙道内にアンモニアを注入する注入量を制御しそのアンモニアの総量を制御することにより、各バーナ103a〜103fの燃焼・消火の状況に合わせて排気ガスにアンモニアを注入し窒素酸化物に所定の処理を行うことができる。
次に、第2実施形態に係る排煙処理システムを適用する排煙脱硝装置120について、図4,5を参酌しつつ、詳細に説明する。図4は、同実施形態に係る排煙脱硝装置120のシステム系統図である。図5は、同実施形態に係る排煙脱硝装置120の制御部128のアンモニア注入量の制御ブロック図である。なお、第2実施形態に係る排煙処理システムの排煙脱硝装置120は、主配管流量調整手段126aを備えておらず、そのために流量制御部128bの分布制御部228cの制御が異なること以外は、第1実施形態に係る排煙処理システムと同じ構成であり、同じ構成の部分については、同様の符号を用いてその説明を省略する。
流量制御部128bは、図4に示すように、分布制御部228cと、濃度補正部128dと、総量制御部128eとを備える。分布制御部228cは、運転制御部128aと、総量制御部128eとに接続されている。
分布制御部228cは、図5に示すように、運転制御部128aと、各分岐配管流量調整手段126b,…と、総量制御部128eとに接続されている。分布制御部228cは、運転制御部128aからバーナパターン信号aを受信する第1受信部261aと、総量制御部128eから総量信号fを受信する第2受信部261bと、第1受信部261aに接続され第1受信部261aから分岐配管流量調整手段126b,…の開度を選択する第1開度選択部262aと、該第1開度選択部262aに接続されバーナパターン毎に各分岐配管流量調整手段126b,…の開度が記憶されている開度データベース163と、第1開度選択部262aで選択された開度に設定した場合の各分岐配管流量調整手段126bを通過するアンモニア流量の総量が総量制御部128eで選択されたアンモニア流量となるように、すべての分岐配管流量調整手段126b,…の開度を一律に変更する第2開度選択部262bと、該第2開度選択部262bで選択された各分岐配管流量調整手段126bの開度に関する制御信号(以下、単に「第2開度信号」と略す)を各分岐配管流量調整手段126bに送信する送信部164とを備える。第1受信部261a,第2受信部261b及び送信部164は、入出力インターフェースであり、第1開度選択部262a及び第2開度選択部262bは、情報処理装置(CPU)であり、開度データベース163は、記憶装置(RAM、ROM)である。
次に、本実施形態に係る排煙処理システムを適用する排煙脱硝装置120の制御について、図5を参酌しつつ、詳細に説明する。
ボイラ101の運転開始に伴いボイラ制御部108からバーナパターン信号aが運転制御部128aに送信される。運転制御部128aは、流量制御部128bの分布制御部228cの第1受信部261a及び濃度補正部128dの受信部171に送信される。
分布制御部228cは、バーナパターン信号aが第1受信部261aを介して第1開度選択部262aに入力され、開度データベース163からバーナパターンaに対応する各分岐配管流量調整手段126bの開度に関する情報を選択する。分布制御部228cは、第1開度選択部262aから第2開度選択部262bにこの分岐配管流量調整手段126b,…の開度信号d,…を入力する。
一方、濃度補正部128dは、受信部171に送信されるバーナパターン信号a、窒素酸化物濃度の実測値信号b1,c1に基づき窒素酸化物濃度の実測値を補正し、実測値信号b1,c1若しくは補正濃度信号b2、c2を総量制御部128eに送信部174を介して送信する。
総量制御部128eは、濃度補正部128dから送信される実測値信号b1,c1若しくは補正濃度信号b2、c2に基づき流量選択部182でアンモニア流量の総量を演算する。総量制御部128eは、この総量信号fを送信部183を介して分布制御部228cの第2受信部261bに送信する。
分布制御部228cは、第2受信部261bを介して総量信号fが第2開度選択部262bに入力されると、第1開度選択部262aで選択された開度を設定した場合の各分岐配管流量調整手段126bを通過するアンモニア流量の総量が総量制御部128eで選択されたアンモニア流量の総量となるように、すべての分岐配管流量調整手段126b,…の開度を一律に変更する。この分岐配管流量調整手段126b,…の第2開度信号d2,…を送信部164を介して分岐配管流量調整手段126b,…に送信する。
以上のように、バーナパターンに基づき想定される各注入手段123,…の注入個所での排気ガスの濃度に合わせ、各注入手段123,…から煙道内にアンモニアを注入する注入量を制御することにより、各バーナ103a〜103fの燃焼・消火の状況に合わせて排気ガスにアンモニアを注入し窒素酸化物を除去する処理を行うことができる。また、本実施形態に係る排煙処理システムは、主配管流量調整手段126aを設けることなく、分岐配管流量調整手段126b,…の開度を制御することにより、アンモニアの分布制御に加えて総量制御も行うことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
上記実施形態に係る排煙処理システムは、各バーナ103a〜103fのバーナパターンに基づき、各注入手段123,…から煙道内にアンモニアを注入する注入量を制御する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、排煙処理システムは、各バーナが部分負荷運転等に対応すべく、バーナの台数を制御する場合であって、各バーナのうち燃焼している台数又は消火している台数などの各バーナの燃焼・消火に関する情報に基づいて制御されてもよい。また、排煙処理システムは、更に、燃焼しているバーナ若しくは消火しているバーナの位置又は燃焼容量などの各バーナの燃焼・消火に関する情報に基づいて制御されてもよい。
上記実施形態に係る排煙処理システムは、バーナパターンA(常用のバーナのみ燃焼している場合)のときを基準として、バーナパターンA以外のバーナパターンB〜Fのときに窒素酸化物濃度の実測値を補正する濃度補正部128dを備える例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、濃度補正部は、基準となるバーナパターンを設けることなく、各第1計測手段及び第2計測手段の測定点での排気ガス(処理対象物)の濃度分布との関係において補正係数がバーナパターン毎に設定されているようにしてもよい。例えば、補正係数は、第1計測手段及び第2計測手段の測定点を流れる排気ガスの濃度分布が最も高い位置と重なる場合を1にして、これより排気ガスの濃度分布が最も高い位置からずれることにより濃度が低下する場合に、その低下の程度に合わせて窒素酸化物濃度を高くなるように補正すべく、1以上とするようにしてもよい。
上記実施形態に係る排煙処理システムは、濃度補正部128dが第1計測手段127a及び第2計測手段127bから受信した窒素酸化物濃度の実測値信号c1,b1の受信のタイミングに関係なくバーナパターンaに基づき補正する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、バーナパターンaが変更されてからの、分布制御部128cが各分岐配管流量調整手段126bの開度の制御が完了するまでの時間と、濃度補正部128dが第1計測手段127a及び第2計測手段127bが計測した窒素酸化物濃度の実測値の補正を開始するまでの時間との間にタイムラグが生じる場合(若しくは、そのタイムラグが無視できないような場合)、そのタイムラグ分の遅延回路部を濃度補正部128dの受信部171に備えるようにして、バーナパターンaに基づき分岐配管流量調整手段126b,…の開度が調整された後の窒素酸化物濃度の実測値を基に濃度補正部128dで窒素酸化物濃度を補正し、総量制御部128eでアンモニア流量の総量を選択することができるようにしてもよい。
上記実施形態に係る排煙処理システムは、排煙脱硝装置に注入する処理剤(還元剤)にアンモニアを用いる例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、排煙脱硝装置に注入する処理剤は、アンモニア水及び尿素水(接触還元法又は無接触還元法)などの還元剤であってもよい。
上記実施形態に係る排煙処理システムは、処理剤にアンモニアを用いて排気ガスに含まれる窒素酸化物を除去する排煙脱硝装置に適用する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、本排煙処理システムは、処理剤に石灰(炭酸カルシウム)、石膏、及び、石灰石等の吸収剤を用いて排気ガスに含まれる硫黄酸化物を除去する排煙脱硫装置に適用するようにしてもよいし、排煙脱硝装置と排煙脱硫装置との両方に適用するようにしてもよい。
また、排煙脱硫装置に注入する処理剤は、水酸化ナトリウム又は炭酸ナトリウム(水酸化ナトリウム法)、アンモニア(アンモニア吸収法、電子ビーム法、酸化マンガン法)、水酸化マグネシウム(水酸化マグネシウム法)、活性炭又は活性コークス(活性炭吸着法)などの吸収剤であってもよい。
本発明に係る排煙処理システムを排煙脱硫装置に適用する場合について、図6を参酌しつつ説明する。図6は、排煙脱硫装置140のシステム系統図である。排煙脱硫装置140は、処理剤としての石灰石(炭酸カルシウム)を貯蔵する貯蔵手段と、該貯蔵手段からスラリー状にした石灰石スラリーを吸収塔149に注入する複数の注入手段(スプレーノズル)143と、該貯蔵手段に接続される注入手段143から注入される石灰石スラリーの総量を供給する主配管144と、該主配管144から分岐して各注入手段143に接続される分岐配管145と、主配管144に設けられ主配管144の石灰石スラリーの総量を調整可能な主配管流量調整手段146aと、注入手段143の上流側に設けられ処理前の排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を計測可能な第1計測手段147aと、注入手段143の下流側に設けられ処理後の排気ガスに含まれる硫黄酸化物の濃度を計測可能な第2計測手段147bと、主配管144を流れる石灰石スラリーのPH値を計測可能なPH計測手段147cと、排気ガスに混入させる石灰石スラリーの流量を制御する制御部148と、煙道内に注入された石灰石スラリーと排気ガスとを反応させる吸収塔149とを備える。
制御部148は、排煙脱硝装置140を中央操作室から遠隔操作する運転制御部148aと、排気ガス中に含まれる硫黄酸化物濃度に見合った石灰石スラリー流量を制御する流量制御部148bとを備える。
流量制御部148bは、第1計測手段147a及び第2計測手段147bによって計測された硫黄酸化物の濃度をバーナパターンに基づき補正し、補正後の硫黄酸化物の補正濃度値とPH計測手段147cのPH値とに基づき、注入手段143,…から煙道に注入される石灰石スラリーの総量を演算可能な濃度補正部148dと、注入手段143,…から煙道に注入される石灰石スラリーの総量を主配管流量調整手段146aで制御可能な総量制御部148eとを備える。
上記実施形態に係る排煙脱硝装置120と同様の総量制御を行うことにより、排煙脱硫装置140の石灰石スラリーの流量を制御することができる。すなわち、排煙脱硫装置140は、バーナパターンに基づき注入手段143での排気ガスの流量に合わせて、各注入手段143から吸収塔149内に石灰石スラリーを注入する注入量の総量を制御することにより、各バーナの燃焼・消火の状況に合わせて排気ガスに石灰石スラリーを注入し硫黄酸化物を除去する処理を行うことができる。なお、排煙脱硝装置120と同様に、分岐配管145に設けられ分岐配管145の石灰石スラリーの流量を調整可能な分岐配管流量調整手段を備えるようにして、各注入手段143…からの石灰石スラリーの注入量を制御するようにしてもよい。
上記実施形態に係る排煙処理システムは、第1計測手段127a及び第2計測手段127bを1台ずつ備える排煙脱硝装置120に適用する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1計測手段及び第2計測手段は、複数設置する場合であっても、所定の測定位置に固定されており、想定される排気ガスのすべての流れに対応して設置されているわけではない。よって、本発明に係る排煙処理システムは、第1計測手段及び第2計測手段が1台ずつ備える場合に限定されず、1台以上備える場合についても適用することができる。
上記実施形態に係る排煙処理システムは、分岐配管流量調整手段126b,…の開度を調整することによりその流量を調整する流量調整弁である例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、分岐配管流量調整手段は、複数備える注入手段の注入可能な数量を選択することにより、その処理剤の注入量及び濃度分布を調整するようにしてもよい。
101…ボイラ、102…押込通風器、103,103a〜103f…バーナ、104…タービン、105…発電機、106…復水器、107…火炉、108…ボイラ制御部、111…石炭サイロ、112…バンカ、113…微粉炭機、114…軽油タンク、115…軽油ポンプ、120…排煙脱硝装置、130…集塵装置、140…排煙脱硫装置、150…煙突、121…貯蔵手段、122a…アンモニア気化器、122b…アンモニア・空気混合器、122c…押込通風器、123…注入手段、124…主配管、125…分岐配管、126a…主配管流量調整手段、126b…分岐配管流量調整手段、127a…第1計測手段、127b…第2計測手段、128…制御部、128a…運転制御部、128b…流量制御部、128c…分布制御部、128d…濃度補正部、128e…総量制御部、129…反応器、129a…反応器ケーシング、129b…入口側接続ダクト、129c…出口側接続ダクト、161…受信部、162…開度選択部、163…開度データベース、164…送信部、171…受信部、172…演算部、173…濃度補正データベース、174…送信部、181…受信部、182…流量選択部、183…送信部、228c…分布制御部、261a…第1受信部、261b…第2受信部、262a…第1開度選択部、262b…第2開度選択部、143…注入手段、144…主配管、145…分岐配管、146a…主配管流量調整手段、147a…第1計測手段、147b…第2計測手段、147…PH計測手段、148…制御部、148a…運転制御部、148b…流量制御部、148c…分布制御部、148d…濃度補正部、148e…総量制御部、149…吸収塔、a…バーナパターンに関する信号(バーナパターン信号)、b1…(入口側)窒素酸化物濃度の実測値(実測値信号)、b2…(入口側)窒素酸化物濃度の補正濃度に関する制御信号(補正濃度信号)、c1…(出口側)窒素酸化物濃度の実測値(実測値信号)、c2…(出口側)窒素酸化物濃度の補正濃度に関する制御信号(補正濃度信号)、d…開度に関する制御信号(開度信号)、d2…開度に関する制御信号(第2開度信号)、e1…(入口側)窒素酸化物濃度の補正係数、e2…(出口側)窒素酸化物濃度の補正係数、f…アンモニア流量の総量に関する制御信号(総量信号)
Claims (6)
- 複数のバーナを備えるボイラによって発生する排気ガスに所定の処理を行うために、排気ガスを流す煙道内の所定の位置に配置され該煙道に処理剤を注入する複数の注入手段と、排気ガスに混入させる処理剤の流量を制御する制御部とを備える排煙処理システムにおいて、
制御部は、各バーナの燃焼・消火に関する情報に基づき、各注入手段から煙道内に処理剤を注入する注入量を制御可能であることを特徴とする排煙処理システム。 - 処理剤を貯蔵する貯蔵手段と、該貯蔵手段に接続される注入手段から注入される処理剤の総量を供給する主配管と、該主配管から分岐して各注入手段に接続される分岐配管と、該分岐配管に設けられ分岐配管の処理剤の流量を調整可能な分岐配管流量調整手段とを更に備え、
制御部は、各バーナの燃焼・消火に関する情報に基づき、分岐配管流量調整手段の処理剤の流量を調整することで各注入手段から煙道に処理剤を注入する注入量を制御可能である請求項1に記載の排煙処理システム。 - 注入手段の上流側に設けられ処理前の排気ガスに含まれる処理対象物の濃度を計測可能な第1計測手段と、注入手段の下流側に設けられ処理後の排気ガスに含まれる処理対象物の濃度を計測可能な第2計測手段とを更に備え、
制御部は、第1計測手段及び第2計測手段によって計測された処理対象物の濃度を各バーナの燃焼・消火に関する情報に基づき補正し、補正後の処理対象物の補正濃度に基づき、注入手段から煙道に注入される処理剤の総量を演算可能である請求項1又は2に記載の排煙処理システム。 - 主配管に設けられ主配管の処理剤の総量を調整可能な主配管流量調整手段を更に備え、
制御部は、注入手段から煙道に注入される処理剤の総量を主配管流量調整手段で制御可能である請求項3に記載の排煙処理システム。 - 処理剤は、アンモニアであり、排気ガスに含まれる窒素酸化物をアンモニアで処理する請求項1〜4のいずれか1項に記載の排煙処理システム。
- 処理剤は、炭酸カルシウムであり、排気ガスに含まれる硫黄酸化物を炭酸カルシウムで処理する請求項1〜4のいずれか1項に記載の排煙処理システム。
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Cited By (3)
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JP2013176733A (ja) * | 2012-02-28 | 2013-09-09 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 脱硝装置及び脱硝装置の還元剤分配調整方法 |
JP2014094355A (ja) * | 2012-11-09 | 2014-05-22 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 排ガス脱硝システム、排ガス脱硝装置の再生方法及び排ガス脱硝装置の触媒交換方法 |
JP2019086188A (ja) * | 2017-11-02 | 2019-06-06 | 株式会社Ihi | ボイラ |
-
2010
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