〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態について、図1を参照する。図1は携帯端末装置の一例を示している。この携帯端末装置2は、本開示の携帯端末装置、その情報選択支援プログラム及び情報選択支援方法の一例である。
この携帯端末装置2には、表示部4、制御部6が備えられている。表示部4は、制御部6で編集された表示用データを表示する手段の一例であり、HTMLファイル等のブラウザプログラムが解釈/表示可能なマークアップ言語で記述されたデータに含まれるリンク先を示すリンク情報を画面8に表示する。画面8には、複数のアンカー10が表示され、アンカー10にはリンク先が割り付けられており、他の表示情報と区別するため、アンダーラインや枠囲みが付されている。アンカー10は、リンク先を示すリンク情報の一例である。リンク先には、Webサイト、Webサイト内の別のWebページ、Webページ内の別の場所、HTML/XHTMLファイル以外のファイル、電子メールアドレス等が含まれる。アンカー10は例えば、文字等の記号や図形等により表示される。
制御部6は、データを取得する手段、アンカーの特定手段、表示用データの編集手段であり、ショートカット生成機能や、ショートカット表示機能を備える。データを取得する手段は、他のデータへのリンク情報であるアンカーを含むデータを取得する。アンカーの特定手段は、取得された前記データに含まれるアンカーのうち、表示範囲に含まれるアンカーを特定する。表示用データの編集手段は、特定された前記アンカーに対してショートカットを割当てた表示用データを編集する。ショートカット生成機能は、リンク情報の一例であるアンカー10に対応するショートカットを自動生成する。この制御部6は、表示部4に展開中の画面8に基づき、表示中のアンカー10に対してショートカットに関する情報を自動生成する。ショートカット表示機能は、表示部4の画面8に表示中のアンカー10にショートカット表示12を関係付けて表示する。
この実施の形態では、ショートカット表示12が制御部6により表示部4の画面8上に表示され、表示部4に展開中の画面8に基づき、表示中のアンカー10に対して付される。そのショートカット表示12の一部がアンカー10に重ねて表示されている。このショートカット表示12は例えば、テンキーに対応する記号を含む表示である。また、アンカー10の表示情報と区別するため、このショートカット表示12には、アンカー10と異なる形態としてアンカー10と異なる書体、色彩、明度又は輝度を用いてもよい。
係る構成では、リンク先を表すアンカー10を表示部4の画面8に展開すれば、その画面表示を契機にショートカットが自動生成され、画面8に表示中のアンカー10にショートカット表示12が付される。このショートカット表示12により、アンカー10を特定でき、ショートカット表示12に割り付けられた例えば、テンキーの操作により、アンカー操作が可能である。
そして、画面8をスクロールしても、対象とするデータの先頭のアンカーから順番にショートカットを付すのではなく、実際に画面8に展開されるアンカー10にショートカットが自動生成され、ショートカット表示12が表示中のアンカー10に付される。その結果、より多くのショートカットが割振られることとなる。
この処理手順について、図2を参照する。図2は表示用データの処理手順の一例を示している。
この処理手順は、本開示の携帯端末装置の情報選択支援プログラム及び情報選択支援方法の一例である。この処理手順は、図2に示すように、データの取得(ステップS11)、アンカーの特定(ステップS12)、表示用データの編集(ステップS13)、表示用データの表示(ステップS14)の各処理を実行する。この処理にはショートカット生成処理と、ショートカット表示処理とを含んでいる。
データの取得(ステップS11)では、他のデータへのリンク情報であるアンカーを含むデータを取得する。アンカーの特定(ステップS12)では、取得された前記データに含まれるアンカーのうち、表示範囲に含まれるアンカーを特定する。表示用データの編集(ステップS13)では、特定された前記アンカーに対してショートカットを割当てた表示用データを編集する。そして、表示用データの表示(ステップS14)では、ステップS13で編集された前記表示用データを表示部4に表示する。
この第1の実施の形態の効果、利点は以下の通りである。
画面8に表示されるアンカー10に対してショートカットを付すので、より多くのアンカーに対してショートカットが割当てられることとなり、ショートカットキーを用いた情報選択の利便性が高められる。
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態について、図3及び図4を参照する。図3は携帯端末装置の一例を示し、図4はイベント処理部の一例を示している。図3において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
この携帯端末装置2は、既述の通り、本開示の携帯端末装置、その情報選択支援プログラム及び情報選択支援方法の一例であって、通信機能、HTML処理機能、ショートカット描画機能等を備えている。
この携帯端末装置2のソフトウェア構成は、図3に示すように、無線制御部14と、呼制御・パケット通信部16と、通信プロトコル部18と、イベント処理部20と、入力制御部22と、既述の制御部6とを備えている。
無線制御部14は、無線により基地局を介して他の携帯端末装置等の通信機器との通信を実行する。呼制御・パケット通信部16は、接続先との呼制御を実行し、パケット通信を実行する。
通信プロトコル部18は、通信プロトコルを確立する手段であって、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)24、SSL(Secure Sockets Layer)26、TCP/IP(Transmission Control Protocol /Internet Protocol)28を備える。HTTP24は、ブラウザがサーバと通信を確立させるためのプロトコルである。SSL26は、HTTP24とTCP/IP28との間に設けられるセキュリティ機能である。また、TCP/IP28はTCPパケットの生成、IPアドレスを付したIPパケットの生成のためのプロトコルである。
イベント処理部20は、既述の制御部6(図1)の機能を実行し、キーイベント等のイベントに基づき、描画処理を含む処理(例えば、図17)を実行する。
入力制御部22は、キー入力等の入力イベントを処理する。制御部6は既述のデータの取得、アンカーの特定、表示用データの編集、表示用データの表示の各処理を実行する。そして、制御部6はイベント処理部20からの出力に基づき、アンカー10やショートカット表示12の表示を行う。
そして、イベント処理部20には、図4に示すように、HTML解析部30と、描画処理部32と、ショートカット判定部34と、ショートカット描画部36とが含まれる。HTML解析部30では、HTML解析処理(例えば、図12)により、HTML解析を実行する。描画処理部32は、画面8のHTML等の描画を行う。ショートカット判定部34は、生成されたショートカットやその表示位置等の判定処理を実行する。
ショートカット描画部36は、ショートカット生成機能38(例えば、図12、図16及び図18)、ショートカット割当機能40(例えば、図12及び図13)、表示順位算出機能42(例えば、図15、図16)、ショートカット表示描画機能44(例えば、図16)、ショートカット表示再描画機能46(例えば、図19)を実行する。ショートカット表示描画機能44及びショートカット表示再描画機能46は、描画処理部32によるHTMLの描画の後、アンカー10にショートカット表示12を付す描画を行う。ショートカット表示12の処理(機能)は、HTMLの描画にショートカット表示12を埋め込む表示処理である。
次に、携帯端末装置2のハードウェアについて、図5及び図6を参照する。図5は携帯端末装置のハードウェアの一例を示し、図6は携帯端末装置の構成例を示している。図5及び図6において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
この携帯端末装置2のハードウェアは、本開示の携帯端末装置の一例であって、上記処理や機能を実現する。この携帯端末装置2には、無線通信部50と、表示部4と、音声入出力部52と、操作入力部54と、プロセッサ56と、記憶部58とが備えられている。無線通信部50は、アンテナ60を備え、プロセッサ56の制御により無線電波により送信及び受信を行う。この通信により、サーバからコンテンツを取得することができる。
表示部4は、プロセッサ56の制御により、コンテンツのアンカー10やショートカット表示12を画面8に表示する。この表示部4は例えば、LCD(Liquid Crystal Display)で構成すればよい。
音声入出力部52は、プロセッサ56で制御され、入力信号の電気信号への変換、出力信号から音声の再生等を行う。マイクロフォン62の入力信号は電気信号に変換され、出力信号がレシーバ64で音声に変換される。
操作入力部54は、テンキーやカーソルキー等の各種の操作入力をプロセッサ56に入力する。
プロセッサ56は、既述の制御部6(図1)の一例であって、既述のデータの取得、アンカーの特定、表示用データの編集、表示用データの表示の各処理(図2)を実行する手段を構成する。このプロセッサ56は例えば、CPU(Central Processing Unit )やMPU(Micro Processor Unit)で構成され、記憶部58にあるOS(Operating System)やアプリケーションプログラム等の各種のプログラムを実行することで各機能部に相当するプロセスを実行する。従って、このプロセッサ56は、各種機能部の制御手段であるとともに、演算手段を構成している。なお、これらのプログラムは、インターネット等の通信ネットワークを介して携帯端末装置2に配布することができる。また、これらのプログラムは、携帯端末装置2に設けられたメモリ、ハードディスク、その他の携帯端末装置2で読み取り可能な記録媒体に記録され、携帯端末装置2によって記録媒体から読み出されることによって実行されることもできる。
記憶部58は、プログラムや各種データの記憶手段であって、記録媒体で構成される。この記憶部58には、プログラム記憶部66、データ記憶部68及びRAM(Random-Access Memory)70が備えられている。プログラム記憶部66には、既述のOSやアプリケーションプログラムが格納され、本開示の情報選択支援プログラムが格納されている。データ記憶部68は、取得したHTMLやXHTMLのコンテンツや、既述のショートカットデータ等が格納されている。そして、RAM70は、一時的に演算途上のデータや演算結果が格納され、実行するプログラムのワークエリアに用いられる。
そして、この携帯端末装置2では、図6に示すように、筐体部72が操作側筐体部74と表示側筐体部76とを備え、ヒンジ部78で開閉可能である。操作側筐体部74には、既述の操作入力部54やマイクロフォン62が設置されている。操作入力部54には、テンキー80、オンフックキー82、オフフックキー84、カーソルキー86、確定キー88が含まれる。また、表示側筐体部76には、表示部4とともにレシーバ64が設置され、表示部4には既述の画面8が展開される。
次に、画面8の表示について、図7、図8、図9及び図10を参照する。図7はコンテンツ表示例を示し、図8はコンテンツ表示例のHTMLの内容を示し、図9はショートカット表示を付したコンテンツ表示を示し、図10は画面スクロール後のショートカット表示が付されたコンテンツ表示例を示している。図7、図8、図9及び図10において、図6と同一部分には同一符号を付してある。
通信を確立させ、指定したURLからHTMLファイルを取得すると、図7に示すように、表示部4の画面8にはコンテンツ92が表示され、複数のアンカー10が表示される。既述したように、アンカー10には枠囲みやアンダーラインが付され、他の文字情報と区別されている。このアンカー10を含むコンテンツ表示例では、図8に示すように、HTMLで構成されている。
このようなコンテンツ表示に対し、ショートカットが生成されると、図9に示すように、画面8の上側の左端部にあるアンカー10から順にショートカット表示12としてショートカット番号120が表示されている。このショートカット番号120では、操作入力部54のテンキー80の番号に対応する番号表示である。この番号表示は、算用数字を丸枠で包囲した形態であり、書体はコンテンツを表す文字に比較し、ボールド化されている。そして、画面8の上側の左端部にある先頭のアンカー10から順に番号が付され、テンキーのキー番号によって特定される。この実施の形態では、アンカー10がアンダーラインとともに青色文字で表示され、ショートカット番号120は丸い枠付きの赤色文字でアンカー10に重ね合わせられている。即ち、ショートカット番号120はオーバーレイ表示である。
また、このようなショートカット番号120及びコンテンツ92を表示した画面8を、例えば下方向にスクロールすると、図10に示すように、表示内容が変更される。このように表示内容が変更されても、画面8には画面を単位とするアンカー10に対し、ショートカット番号120が付される。即ち、画面8に表示されるアンカー10の内容に無関係に、画面8上の先頭のアンカー10から後方のアンカー10に向かって順位付けされたショートカット番号120が表示される。この実施の形態では、10個のアンカー10に対して順位付けされたショートカット番号120が付されている。
次に、コンテンツ表示について、図11及び図12を参照する。図11及び図12はコンテンツ表示例を示している。
オブジェクトモデル変数表94には、図11のAに示すように、要素情報、タグ情報、描画位置、描画サイズ等が記載されている。図11のBは、このオブジェクトモデル変数表94から、便宜上描画に関する部分をオブジェクトモデル変数とし、コンテンツ表示画面例のHTMLの一部を抜粋している。図11のBに示す表のB1が、オブジェクトモデル変数表94の要素〔0〕に対応し、コンテンツ表示画面例(図7)のタイトル表示である「情報交換掲示板」に対応している。図11のBに示す表のB2が、オブジェクトモデル変数表94の要素〔1〕の「タグ情報及び描画サイズ」に対応している。
図11のCはコンテンツ表示画面例であり、その描画位置x、y及び描画サイズxL、yLはオブジェクトモデル変数表94の要素〔0〕の「描画位置」及び「描画サイズ」に対応する。xはX座標の位置、yはY座標の位置、xLはx軸方向の大きさ、yLはy軸方向の大きさを示す。この場合、コンテンツ表示画面例では、画面8の左上のポイントが起点である。この表示画面例(図11のC)では、「情報・・・」の表示部96は、その先頭位置がx=280、xL=106、y=12、yL=20により、描画位置及び描画サイズが決定されている。
そして、オブジェクトモデル変数表94の要素〔5〕のタグ情報がアンカーオブジェクトに対応する。この要素〔5〕にある描画位置及び描画サイズを参照し、該当タグが画面内に表示されているかを判定する。
図12のAはオブジェクトモデル変数表94の各要素の編成表98である。図12のBは、アンカーオブジェクト表100を示している。このアンカーオブジェクトでは描画に関する部分のみをオブジェクトモデル変数とし、タグ識別を記載している。そして、図12のCはコンテンツ構成表102を示している。
次に、画面スクロールとショートカット表示のシフトについて、図13及び図14を参照する。図13は画面スクロール前のコンテンツ表示及びショートカット表示、図14は画面スクロール後のコンテンツ表示及びショートカット表示を示している。
図13及び図14のAはオブジェクトモデル変数表94の各要素の編成表98を示している。画面スクロール前では、図13のBに示すように、アンカーオブジェクト表100から要素〔5〕、〔12〕・・・〔45〕が用いられ、ショートカットオブジェクト表104(図13のC)にアンカーオブジェクトが設定される。要素〔5〕、〔12〕・・・〔45〕は、10個のショートカット番号120の表示に対応する。これに基づき、ショートカット番号120が生成され、図13のDに示すように、画面8の表示をベースに先頭のアンカー10から順にショートカット番号120が付されて表示される。
次に、図13のDにおける項番13855のアンカー10が画面8の先頭までスクロールされた場合の例を示す。即ち、項番13856のアンカー10は画面8外となっている。
この場合、図14のBに示すように、アンカーオブジェクト表100の6番目の要素〔25〕、〔30〕・・・〔70〕が用いられ、ショートカットオブジェクト表104(図14のC)にアンカーオブジェクトが設定される。これに基づき、ショートカット番号120が生成され、図14のDに示すように、画面8の表示をベースに先頭のアンカー10である「スマートグリット入門」から順にショートカット番号120が付されて表示される。換言すれば、アンカー10がスクロールによって変化しても、ショートカット番号120は画面8の表示をベースにアンカー10の先頭から所定数のショートカット番号120が生成されて表示される。
次に、ショートカット表示及びその表示位置について、図15、図16、図17、図18、図19及び図20を参照する。図15はオブジェクトモデル変数表、図16はショートカット表示の処理手順の一例、図17及び図18はショートカット表示位置、図19及び図20はショートカット表示の補正位置を示している。
ショートカット番号120の表示には、図15に示すように、オブジェクトモデル変数表94の要素〔5〕のタグ情報から描画位置x、yが参照される。
この場合、この表示位置の算出には、図16に示す処理手順が用いられる。この処理手順は、本開示の携帯端末装置の情報選択支援プログラム及び情報選択支援方法の一例であって、図16に示すように、座標位置の算出(ステップS21)、基準座標の算出(ステップS22)及び座標補正(ステップS23)の各処理が含まれる。
座標位置の算出処理(ステップS21)は、ショートカット番号120を描画する基準となるアンカーオブジェクトの座標位置を決定する。この場合、一例としてx=0、y=38が用いられている。この基準位置に対して描画するための差分データxx=6、yy=6が用いられる。この差分データは固定値に設定される。
基準座標の算出処理(ステップS22)は、ショートカット番号120を描画する基準座標を求める処理であり、基準座標drawxx=−6(x−xx)から求められ、0−6=−6である。
そして、座標補正(ステップS23)は、マイナス座標補正であって、drawxx=0(−6→0)である。
この結果、ショートカット番号120を表示する座標位置が図17及び図18に示すように、x=0、y=38に決定される。そして、その補正位置は、図19及び図20に示すように、x=0、y=32となる。
次に、HTMLの取得からアンカーに対するショートカット番号表示の各処理について説明する。
〔HTML取得、解析及び描画〕
HTML取得、解析及び描画について、図21を参照する。図21はHTML取得、解析及び描画の処理手順の一例を示している。
この処理手順は、本開示の情報選択支援方法の一例を示している。この処理手順には、図21に示すように、HTML取得(ステップS101)、HTML解析(ステップS102)及び描画処理(ステップS103)が含まれ、描画処理(ステップS103)の後、イベント待ち(ステップS104)となる。
HTML取得(ステップS101)では、処理の開始により、指定されたURLのHTMLファイルを取得する。
HTML解析(ステップS102)では、取得したHTMLファイルに対してHTML解析を行う。この処理では、HTMLを解析し、各種タグ情報を解析し、オブジェクトモデル変数として保持する。また、オブジェクトモデル変数中のアンカーオブジェクトは、ショートカット番号の描画のために描画処理(ステップS103)で利用する。
そして、描画処理(ステップS103)では、オブジェクトモデル変数、スタイルオブジェクト変数を元に、HTMLの描画を行う。更に、アンカーに対してショートカットを割当て、ショートカット番号の描画を行う。
〔HTML解析処理〕
次に、HTML解析処理について、図22を参照する。図22はHTML解析処理の処理手順の一例を示している。
このHTML解析処理では、HTMLファイルの先頭から終了までにおいて、各種タグ情報を取り出し、オブジェクトモデル変数として保持する。リンク(link)タグが存在している場合において、CSS(Cascading Style Sheets)ファイルが設定されていれば、このCSSファイルを取得し、その内容をスタイルオブジェクト変数に反映させる。タグ情報にスタイルが指定されていた場合には、追加スタイル変数に反映させる。終了時に追加スタイル変数の内容をスタイルオブジェクト変数に反映する。スタイルは、タグを描画するときのスタイルを示すものであって、どのような色、大きさ、位置を示している。テキストの場合には、どのようなフォント、サイズ、色、アライメント等を表す。描画処理において、オブジェクトモデル変数とスタイルオブジェクト変数を元に描画内容が決定される。
このHTML解析処理の処理手順では、図22に示すように、オフセット値、オブジェクトモデル変数、スタイルオブジェクト変数、追加スタイル変数を初期化する(ステップS201)。この初期化の後、オフセット値はHTMLファイルの最終かを判断する(ステップS202)。
オフセット値がHTMLファイルの最終でなければ(ステップS202のNo)、HTMLデータのオフセット値から開始してタグを抽出し、このタグの後にオフセット値を設定する(ステップS203)。
抽出したタグがlinkタグであるかを判断する(ステップS204)。抽出タグがlinkタグでなければ(ステップS204のNo)、オブジェクトモデル変数にタグ情報を設定する(ステップS205)。
抽出タグはスタイル情報を含むかを判断する(ステップS206)。抽出タグがスタイル情報を含んでいれば(ステップS206のYes)、スタイル情報を追加スタイル変数に反映させ(ステップS207)、ステップS202に戻る。また、抽出タグがスタイル情報を含んでいなければ(ステップS206のNo)、ステップS202に戻る。
また、ステップS204において、抽出タグがlinkタグであれば(ステップS204のYes)、CSSが指定されているかを判断する(ステップS208)。CSSが指定されていれば(ステップS208のYes)、CSSファイルを取得し(ステップS209)、そのCSSファイルを解析し、スタイル情報をスタイルオブジェクト変数に反映させ(ステップS210)、ステップS202に戻る。
また、ステップS208において、CSSが指定されていなければ(ステップS208のNo)、ステップS202に戻る。
そして、ステップS202において、オフセット値がHTMLファイルの最終であれば(ステップS202のYes)、追加スタイルオブジェクト変数をベーススタイルオブジェクト変数に反映させ(ステップS211)、この処理を終了する。
この処理手順において、オブジェクトモデル変数は要素数及び要素の配列であり、要素はタグ情報、描画位置、描画サイズ、上位タグ及び下位タグを含む。上位タグは上位要素を示す要素番号であり、下位タグは下位要素を示す要素番号である。タグ情報は、タグ識別、タグ属性及びタグ内容を含んでいる。タグ属性は、属性識別、属性内容、上位属性及び下位属性を含んでいる。描画位置はx軸位置とy軸位置で決定される。また、描画サイズは、xLとyLとで決定される。
〔描画処理〕
次に、描画処理について、図23を参照する。図23は描画処理の処理手順の一例を示している。
この描画処理は、ブラウザ描画処理であって、HTMLの内容の描画にショートカットの設定のために、アンカーオブジェクトの設定を追加している。HTML解析結果は、オブジェクトモデル変数とスタイルオブジェクト変数として格納され、これらの情報を使用してディスプレイに描画を行う。この実施の形態では、HTMLの内容を描画した後に、ショートカット番号を描画している。
この描画処理の処理手順では、図23に示すように、Idx=0、a_idx=0に設定され(ステップS301)、オブジェクトモデル変数、スタイルオブジェクト変数を元に、HTMLの描画を行う。
Idxと、オブジェクトモデル変数内の要素数変数とを比較する(ステップS302)。この比較により、Idx<オブジェクトモデル変数内の要素数変数であれば(ステップS302のYes)、スタイルオブジェクト変数内の情報の取り出し、描画位置と描画サイズの算出、描画位置変数と描画サイズ変数の設定を行う(ステップS303)。即ち、このステップS303では、オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]に対応するスタイルオブジェクト変数内の情報を取り出す。オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]の描画位置と描画サイズを算出する。そして、オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]の描画位置変数と描画サイズ変数に設定する。
オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]はアンカータグ又はフォーム関連タグ(アンカー関連)かを判断する(ステップS304)。オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]がアンカータグ又はフォーム関連タグでなければ(ステップS304のNo)、ステップS305に遷移する。ステップS305では、オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]の描画位置及び描画サイズは、画面描画位置及び画面サイズと重なるかを判断する。
描画が重なるかの判定(ステップS305)には、要素の描画位置x、y、描画サイズxL、yL、画面描画位置xscr、ycsr、画面サイズxLscr、yLscrが用いられる。そこで、x+xL<xscrであり、かつ、x>xscr+xLscrであって、しかも、y+yL<yscrであり、かつ、y>yscr+yLscrであれば、重ならないと判定する。
オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]の描画位置及び描画サイズが、画面描画位置及び画面サイズと重なれば(ステップS305のYes)、ステップS306に遷移する。ステップS306では、オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]を、描画位置から画面描画位置を引いた位置に描画し、ステップS302に戻る。また、オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]の描画位置及び描画サイズが、画面描画位置及び画面サイズと重ならなければ(ステップS305のNo)、ステップS302に戻る。
また、ステップS304において、オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]がアンカータグ又はフォーム関連タグであれば(ステップS304のYes)、ステップS307に遷移する。この場合、アンカーオブジェクト[a_idx]に、Idx、描画位置、描画サイズを設定し(ステップS307)、a_idx++の処理を行い(ステップS308)、ステップS305に遷移する。
また、ステップS302において、Idx<オブジェクトモデル変数内の要素数変数でなければ(ステップS302のNo)、ショートカットキーモードはアンカーモードであるかの判断をする(ステップS309)。ショートカットキーモードがアンカーモードであれば(ステップS309のYes)、ショートカット番号割当処理を実行する(ステップS310)。
このショートカット番号割当処理(ステップS310)のショートカットキーモードには、アンカーモードと、ノーマルモードがある。アンカーモードは、テンキー押下で割当られたアンカーを選択したときの動作を行う。また、ノーマルモードは、ショートカットに各種機能を割り当て、テンキー押下時に割当られた機能を実行する。例えば、' 1' に画面拡大が割り当てられていた場合には、' 1' を押下すると、画面拡大が実行される。本モードは、オフフックキーで切替えることができる
このショートカット番号割当処理の後、ショートカット番号描画処理を実行し(ステップS311)、この処理を終了する。また、ショートカットキーモードがアンカーモードでなければ(ステップS309のNo)、この処理を終了する。即ち、アンカーモード時のみアンカーへのショートカットキーの割当と描画を行う。
次に、アンカーオブジェクトの設定について、図24を参照する。図24はアンカーオブジェクトの設定の処理手順を示している。
この処理手順は、既述のステップS307(図23)のサブルーティンであって、図24に示すように、オブジェクトモデル変数、スタイルオブジェクト変数、拡大率変数から、オブジェクトモデル変数内の要素の描画位置、描画サイズを算出する(ステップS321)。
要素がアンカータグ、フォーム関連タグ(アンカー対象)の場合、アンカーオブジェクトに描画位置と描画サイズを設定する(ステップS322)。
そして、描画開始位置と画面サイズから描画対象となる要素を描画し(ステップS323)、既述のステップS307(図23)にリターンする。
〔ショートカット割当処理〕
次に、ショートカット割当処理について、図25を参照する。図25はショートカット割当処理の処理手順の一例を示している。
このショートカット割当処理では、HTML描画処理で設定したアンカーオブジェクトのうち、画面内に描画したものについて、表示順位を算出し、ショートカット配列に対応する表示順位にソートしたアンカーを並べる処理又はこの処理を含んでいる。
このショートカット割当処理では、図25に示すように、i=0及びnum=0に初期設定をする(ステップS401)。numは、ショートカットオブジェクト設定数であり、num_maxは、ショートカットオブジェクト設定上限数である。ショートカットオブジェクト設定上限数は、切替機能を搭載しない場合には10、搭載する場合には実装上限値(例えば100)となる。
ステップS401の後、i<アンカーオブジェクト数であるかを判断する(ステップS402)。i<アンカーオブジェクト数であれば(ステップS402のYes)、アンカーオブジェクト[i]の描画位置は画面内であるかを判断する(ステップS403)。アンカーオブジェクト[i]の描画位置が画面内であれば(ステップS403のYes)、表示順位の算出処理を実行し(ステップS404)、このステップS404では、アンカーオブジェクト[i]の表示順位を算出し、ixに設定する。
表示順位の算出処理の後、ix<numであるかを判断する(ステップS405)。ix<numであれば(ステップS405のYes)、ショートカットオブジェクトのix番目にiを挿入し(ステップS406)、num<num_maxであるかを判断する(ステップS407)。num<num_maxであれば(ステップS407のYes)、num++とし(ステップS408)、i++とし(ステップS409)、ステップS402に戻る。
ステップS405において、ix<numでなければ(ステップS405のNo)、ix<num_maxであるかを判断する(ステップS410)。ix<num_maxであれば(ステップS410のYes)、ショートカット配列[ix]=iとし(ステップS411)、num++とし(ステップS412)、ステップS409を経てステップS402に戻る。アンカーオブジェクト[i]の描画位置が画面内でなければ(ステップS403のNo)、ステップS404ないしステップS412を経ること無く、また、num<num_maxでなければ(ステップS407のNo)、ステップS408を経ること無く、ステップS409に移行し、ステップS409の処理を行い、ステップS402に戻る。ステップS410でix<num_maxでなければ(ステップS410のNo)、ステップS409に移行し、ステップS409の処理を行い、ステップS402に戻る。
そして、ステップS402において、i<アンカーオブジェクト数でなければ(ステップS402のNo)、この処理を終了する。
〔表示順位算出処理〕
次に、表示順位算出について、図26を参照する。図26は表示順位算出の処理手順の一例を示している。
この表示順位算出では、画面の左上を起点にして、Y座標が小さいものを優先、同じ場合はX座標が小さいものを優先して順位を算出する。画面の左上を起点にし、Y座標では下方向に、X座標では右方向に数値が大きい。
この処理手順では、図26に示すように、k=0を初期設定し(ステップS501)、k<numであるかを判断する(ステップS502)。k<numであれば(ステップS502のYes)、アンカーオブジェクト[ショートカットオブジェクト[k]]のY座標>アンカーオブジェクト[i]のY座標であるかを判断する(ステップS503)。
アンカーオブジェクト[ショートカットオブジェクト[k]]のY座標>アンカーオブジェクト[i]のY座標であれば(ステップS503のYes)、kを結果として返し(ステップS504)、この処理を終了する。
アンカーオブジェクト[ショートカットオブジェクト[k]]のY座標>アンカーオブジェクト[i]のY座標でなければ(ステップS503のNo)、ステップS505に遷移する。ステップS505では、アンカーオブジェクト[ショートカットオブジェクト[k]]のY座標=アンカーオブジェクト[i]のY座標であるかを判断する。アンカーオブジェクト[ショートカットオブジェクト[k]]のY座標=アンカーオブジェクト[i]のY座標であれば(ステップS505のYes)、ステップS506に遷移する。ステップS506では、アンカーオブジェクト[ショートカットオブジェクト[k]]のX座標>アンカーオブジェクト[i]のX座標であるかを判断する。アンカーオブジェクト[ショートカットオブジェクト[k]]のX座標>アンカーオブジェクト[i]のX座標であれば(ステップS506のYes)、ステップS504に遷移する。
また、ステップS505において、アンカーオブジェクト[ショートカットオブジェクト[k]]のY座標=アンカーオブジェクト[i]のY座標でなければ(ステップS505のNo)、k++とし(ステップS507)、ステップS502に戻る。
また、ステップS506において、アンカーオブジェクト[ショートカットオブジェクト[k]]のX座標>アンカーオブジェクト[i]のX座標でなければ(ステップS506のNo)、k++とし(ステップS507)、ステップS502に戻る。
そして、kがnumを超え、ステップS502において、k<numでなければ(ステップS502のNo)、numを結果として返し(ステップS508)、この処理を終了する。
〔ショートカット番号描画処理〕
ショートカット番号描画処理について、図27を参照する。図27はショートカット番号描画処理の処理手順の一例を示している。
このショートカット番号描画処理は、ショートカット番号120を対応するアンカー10の右上(若干重なる)に描画する処理である。
この処理手順では、図27に示すように、その開始によりi=0に初期設定し(ステップS601)、i<numであるかを判定する(ステップS602)。i<numであれば(ステップS602のYes)、描画位置の設定を行う(ステップS603)。
描画位置の設定(ステップS603)では、アンカーオブジェクト[ショートカットオブジェクト[i+(page_num−1)*10]]のX座標、Y座標に対してそれぞれxx、yyピクセル引いた数値を、drawx,drawyに設定する。ここで、xx、yyは、ショートカット番号を描画する座標補正設定値である。また、page_numは、ショートカット切替ページ(1=アンカー1〜10個目、2=11〜20個目・・・)である。
描画位置の設定の後、その設定した位置が画面外になる場合には補正を行う(ステップS604)。即ち、drawxがマイナスの場合には、drawxを0に設定し、drawyがマイナスの場合にはdrawyを0に設定する。
そして、座標(drawx、drawy)に、既述のiに対する丸付き番号を描画し(ステップS605)、ステップS602に戻る。iがnumを超えることにより、i<numでなければ(ステップS602のNo)、この処理を終了する。
〔イベント待ち状態〕
次に、イベント待ち状態について、図28及び図29を参照する。図28及び図29はイベント待ち状態の処理手順の一例を示している。図28及び図29において、A、Bはフローチャート間の接続部を示している。
このイベント待ち状態の処理手順には、画面スクロール/拡大表示/nameタグを指定したHTMLファイルの読込み等の再描画処理が含まれる。
このイベント待ち状態について、この処理手順(シーケンス)は、イベント待ちの状態の中でキーイベントが発生した場合の手順である。キーイベント以外には、通信切断、強制終了等のイベントがある。この処理手順では、オフフックキーによるモード切替、アンカーモード時のショートカット切替、ショートカット動作について記載している(それ以外は「〜処理」として省略している。ショートカット切替は、' *' 、' #' キーにより、表示しているアンカーのショートカット番号割り当てを切り替える機能(先頭から1番目から、11番目から、21番目から割り当て)である。
このイベント待ちの処理手順では、図28に示すように、イベント待ちからキーイベント(Key)を受け(ステップS701)、Key=' オフフックキー' であるかを判断する(ステップS702)。この場合、オフフックキーは、アンカーモードとノーマルモードを切り替える。
Key=' オフフックキー' であれば(ステップS702のYes)、ショートカットキーモードはアンカーモードであるかを判断する(ステップS703)。ショートカットキーモードがアンカーモードであれば(ステップS703のYes)、ショートカットキーモードをノーマルモードとし(ステップS704)、描画処理を実行し(ステップS705)、イベント待ち状態となる。
ステップS703において、ショートカットキーモードがアンカーモードでなければ(ステップS703のNo)、num>0であるかを判断する(ステップS706)。num>0であれば(ステップS706のYes)、ショートカットキーモードをアンカーモードとし(ステップS707)、page_num=1;とし(ステップS708)、描画処理(ステップS709)の後、イベント待ちに移行する。また、ステップS706において、num>0でなければ(ステップS706のNo)、イベント待ち状態となる。
また、ステップS702において、Key=' オフフックキー' でなければ(ステップS702のNo)、ショートカットキーモードはアンカーモードかを判断する(ステップS710)。
ショートカットキーモードがアンカーモードであれば(ステップS710のYes)、Key=' 0' 〜' 9' であるかを判断する(ステップS711)。Key=' 0' 〜' 9' であれば(ステップS711のYes)、keyのコード値から番号を算出(' 0' →0、' 1' →1、...)し、key_numに設定する(ステップS712)。また、アンカーオブジェクト[ショートカットオブジェクト[key_num+(page_num−1)*10]]のアンカー情報を取り出し(ステップS713)、アンカー情報に対応するHTMLファイルを取得し(ステップS714)、このHTMLファイルのHTML解析を行い(ステップS715)、描画処理(ステップS716)を経てイベント待ち状態に移行する。
ステップS711において、Key=' 0' 〜' 9' でなければ(ステップS711のNo)、Key=' *' であるかを判断する(ステップS717)。Key=' *' であれば(ステップS717のYes)、page_num>1であるかを判断する(ステップS718)。page_num>1であれば(ステップS718のYes)、page_num--とし(ステップS719)、描画処理(ステップS720)を経て、イベント待ちに移行する。また、ステップS718において、page_num>1でなければ(ステップS718のNo)、イベント待ち状態に移行する。
ステップS717において、Key=' *' でなければ(ステップS717のNo)、Key=' #' であるかを判断する(ステップS721)。Key=' #' であれば(ステップS721のYes)、page_num<int((num+9)/10)であるかを判断する(ステップS722)。page_num<int((num+9)/10)であれば(ステップS722のYes)、page_num++とし(ステップS723)、描画処理(ステップS724)を経て、イベント待ちに移行する。また、page_num<int((num+9)/10)でなければ(ステップS722のNo)、イベント待ち状態に移行する。
また、ステップS710において、ショートカットキーモードがアンカーモードでなければ(ステップS710のNo)、キー操作がカーソルキーであるかを判定する(ステップS725:図29))。カーソルキーであれば(ステップS725のYes)、ポインタ表示モードであるかを判定する(ステップS726)。
ステップS726において、ポインタ表示モードであれば(ステップS726のYes)、ポインタをカーソルキーに対応して移動する(ステップS727)。ポインタが画面端の場合は、画面をスクロールし(ステップS728)、描画処理を行い(ステップS729)、イベント待ちに移行する。また、ポインタ表示モードでなければ(ステップS726のNo)、フォーカスをカーソルキーに対応して移動する(ステップS730)。フォーカスが画面外の場合は、画面をスクロールし(ステップS731)、描画処理を行い(ステップS732)、イベント待ち状態に移行する。
ステップS725において、カーソルキーでなければ(ステップS725のNo)、キーがサブメニュー表示に対応するキーであるかを判定する(ステップS733)。キーがサブメニュー表示に対応するキーであれば(ステップS733のYes)、サブメニューを表示し(ステップS734)、イベント待ち状態に移行する。
ステップS733において、キーがサブメニュー表示に対応するキーでなければ(ステップS733のNo)、キーが上スクロールに対応するキーであるかを判定する(ステップS735)。キーが上スクロールに対応するキーであれば(ステップS735のYes)、ページ上スクロールを行い(ステップS736)、描画処理(ステップS737)の後、イベント待ち状態に移行する。
ステップS735において、キーが上スクロールに対応するキーでなければ(ステップS735のNo)、キーが下スクロールに対応するキーであるかを判定する(ステップS738)。キーが下スクロールに対応するキーであれば(ステップS738のYes)、ページ下スクロールを行い(ステップS739)、描画処理(ステップS740)の後、イベント待ち状態に移行する。
ステップS738において、キーが下スクロールに対応するキーでなければ(ステップS738のNo)、キーがブラウザの終了に対応するキーであるかを判定する(ステップS741)。キーがブラウザの終了に対応するキーであれば(ステップS741のYes)、ブラウザの終了処理を実行し(ステップS742)、この処理を終了する。また、キーがブラウザの終了に対応するキーでなければ(ステップS741のNo)、イベント待ち状態に移行する。
この処理手順において、アンカー情報に対応する処理は、アンカー選択によりページ遷移が発生する場合であり、ページ遷移によりHTML取得〜描画処理を実行する。ショートカットキー以外の処理、即ち、アンカーモード以外の処理(ステップS710のNo:ステップS725〜S742:図29)は、アンカー選択によりページ遷移が発生する場合(ページ遷移によりHTML取得〜描画処理を実行)であって、上下キーやスクロールキーにより表示内容の変更が発生する場合の描画処理である。
〔描画処理(埋め込み処理)〕
次に、描画処理(ショートカット表示の埋め込み)について、図30を参照する。図30は描画処理の処理手順の一例を示している。
この描画処理では、一旦描画を行い、描画位置を特定して、ショートカット番号を埋め込むアンカーを算出する。その後、ショートカット番号を埋め込んだ状態で全体を描画する。位置決め用の描画は、通常のスクリーンバッファに対して行うのではなく、表示は行われないバッファに対して行うことが望ましい。このような表示を表示用のスクリーンバッファに対して行えば、ちらつき等の発生を防止できる。
この処理手順は、HTMLの内容を描画した後、ショートカット番号を描画する処理である。この処理手順では、図30に示すように、描画処理の開始により、Idx=0、a_idx=0を設定する(ステップS801)。オブジェクトモデル変数、スタイルオブジェクト変数に基づき、HTMLの描画を行う。そこで、Idx<オブジェクトモデル変数内の要素数変数であるかを判断する(ステップS802)。
Idx<オブジェクトモデル変数内の要素数変数であれば(ステップS802のYes)、描画位置と描画サイズを算出し、描画位置変数と描画サイズ変数を設定する(ステップS803)。この処理では、オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]に対応するスタイルオブジェクト変数内の情報を取り出し、オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]の描画位置と描画サイズを算出する。そして、オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]の描画位置変数と描画サイズ変数を設定する。
この処理の後、オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]はアンカータグ又はフォーム関連タグ(アンカー関連)であるかを判断する(ステップS804)。オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]がアンカータグ又はフォーム関連タグ(アンカー関連)であれば(ステップS804のYes)、ステップS805に遷移する。アンカーオブジェクト[a_idx]に、Idx、描画位置、描画サイズを設定し(ステップS805)、a_idx++とし(ステップS806)、ステップS807に遷移する。オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]がアンカータグ又はフォーム関連タグ(アンカー関連)でなければ(ステップS804のNo)、ステップS807に遷移する。
ステップS807では、オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]の描画位置及び描画サイズは、画面描画位置及び画面サイズと重なるかを判断する。オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]の描画位置及び描画サイズが画面描画位置及び画面サイズと重なれば(ステップS807のYes)、オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]を、描画位置から画面描画位置を引いた位置に描画し(ステップS808)、ステップS802に戻る。また、オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]の描画位置及び描画サイズが画面描画位置及び画面サイズと重ならなければ(ステップS806のNo)、ステップS802に戻る。
ステップS802において、Idx<オブジェクトモデル変数内の要素数変数でなければ(ステップS802のNo)、ショートカットキーモードはアンカーモードであるかを判断する(ステップS809)。
ショートカットキーモードがアンカーモードであれば(ステップS809のYes)、ショートカット番号割当処理を実行し(ステップS810)、ショートカット番号描画用の再描画処理を実行し(ステップS811)、この処理を終了する。また、ショートカットキーモードがアンカーモードでなければ(ステップS809のNo)、この処理を終了する。
ショートカット番号割当処理(ステップS810)では、アンカーモード時のみアンカーへのショートカットキーの割当と描画を行う。
〔ショートカット番号描画用の再描画処理〕
次に、ショートカット番号描画用の再描画処理について、図31を参照する。図31はショートカット番号描画用の再描画処理の処理手順の一例を示している。
この処理手順はショートカット番号の埋め込み、全体の描画を行う。この処理手順では、図31に示すように、オブジェクトモデル変数を変数SCにコピーする(ステップS901)。テキスト文字列を挿入して内容を変更するので、オリジナルのオブジェクトモデル変数はそのまま利用できないので、変数SCにコピーして使用する。
そして、i=0とし(ステップS902)、i<numであるかを判断する(ステップS903)。i<numであれば(ステップS903のYes)、ステップS904に遷移する。ステップS904では、アンカーオブジェクト[ショートカットオブジェクト[i+(page_num−1)*10]]内、要素Idxに対応する変数SC内のタグ内容の先頭にショートカット番号を示すテキスト文字列を挿入する。挿入するテキスト文字は、例えば[1]〜[9][0]のように鍵括弧と数字の半角3文字の文字列である。
ステップS903において、i<numでなければ(ステップS903のNo)、Idx<SC内の要素数変数であるかを判断する(ステップS905)。即ち、埋め込みを行った後は、HTMLの描画を行う。
Idx<SC内の要素数変数であれば(ステップS905のYes)、ステップS906に遷移する。ステップS906では、SC内の要素[Idx]に対応するスタイルオブジェクト変数内の情報を取り出し、オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]の描画位置と描画サイズを算出する。そして、オブジェクトモデル変数内の要素[Idx]の描画位置変数と描画サイズ変数に設定する。
SC内の要素[Idx]はアンカータグ又はフォーム関連タグ(アンカー関連)であるかの判断を行う(ステップS907)。SC内の要素[Idx]がアンカータグ又はフォーム関連タグ(アンカー関連)であれば(ステップS907のYes)、アンカーオブジェクト[a_idx]に、Idx、描画位置及び描画サイズを設定する(ステップS908)。a_idx++とし(ステップS909)、ステップS910に遷移する。また、SC内の要素[Idx]がアンカータグ又はフォーム関連タグ(アンカー関連)でなければ(ステップS907のNo)、ステップS910に遷移する。
ステップS910では、SC内の要素[Idx]の描画位置及び描画サイズは、画面描画位置及び画面サイズと重なるかを判断する。SC内の要素[Idx]の描画位置及び描画サイズが画面描画位置及び画面サイズと重なれば(ステップS910のYes)、SC内の要素[Idx]を、描画位置から画面描画位置を引いた位置に描画し(ステップS911)、ステップS905に戻る。また、SC内の要素[Idx]の描画位置及び描画サイズが画面描画位置及び画面サイズと重ならなければ(ステップS910のNo)、ステップS905に戻る。
そして、ステップS905において、Idx<SC内の要素数変数でなければ(ステップS905のNo)、この処理を終了する。
既述した第2の実施の形態の特徴事項や利点は以下の通りである。
(1) 画面8に表示されるアンカー10にショートカットを割り当てる機能、及び、ショートカットアンカー操作機能を持つブラウザを構成し、携帯電話機等の携帯端末装置2に搭載する。
(2) ショートカット番号を表示する画像オーバーレイ表示の機能を備えている。
(3) ショートカット番号120の文字挿入機能を備えている。
(4) アンカー用ショートカットキー自動割当機能付ブラウザを構成できる。
(5) 携帯電話機等の携帯端末装置の利便性を向上させることができる。
(6) ショートカット割当ては、HTML/XHTMLの読み込み時のみならず、スクロールや拡大縮小時、又はnameタグを指定したHTML/XHTMLの読込み時等、描画内容が変更された場合に行われるため、いつでも画面に表示されているアンカーに対してショートカットが割り当てられる。従って、多数のアンカーを含むHTML/XHTMLであっても、より多くのアンカーに対してショートカットを割り当てることが可能となる。
(7) テンキーはブラウザの操作キーに割り当てられているので、操作用ショートカットとアンカー用ショートカットとの切り替えを行う。即ち、オフフックキー84の押下で切り替えを行う。
(8) アンカー用ショートカットに切り替わった場合、HTML/XHTML描画処理において、描画を実行し、描画が確定したところで、描画範囲内のアンカー10に対して、先頭から10個に1〜9、0のショートカットを割り当てる。
(9) アンカーの左上に、ショートカット番号のイメージをオーバーレイ表示する。アンカーの文字列や画像の前にショートカット記号の文字を挿入し、ボールド字で表示してもよい。
(10) PC(パーソナルコンピュータ)向けのアンカーが多いコンテンツについてもショートカット機能が得られるので、ユーザのアンカー操作を容易化でき、情報選択を支援できる。
〔第3の実施の形態〕
上記実施の形態では、画面8の表示をベースに一定数例えば、10のショートカット番号120を10個のアンカー10に割り付けているが、これに限定されない。アンカーに対するショートカット表示の割当て切り替えについて、図32のAに示すように、携帯端末装置2のショートカット描画部36にショートカット切替機能47を備え、このショートカット切替機能47によってショートカット番号120を切替え、10以上のショートカット番号120を付す構成としてもよい。この場合、ショートカットを切替える操作入力キーには図32のBに示すように、例えば、操作入力部54の#キー83に割り当てる。
このショートカット番号120の切替えでは、通信を確立させ、指定したURLからHTMLファイルを取得すると、図33に示すように、表示部4の画面8に、コンテンツ92の先頭のアンカー10からショートカット番号120を付して表示する。ショートカット番号120は、先頭のアンカー10から10個のアンカー10に付されている。
この画面8の表示(図33)を維持しながら#キー83を押下すると(#キー83の1回目の押下)、図34に示すように、アンカー10の表示が変更され、ショートカット番号120が切り替えられる。ショートカット番号120が図33に表示されたアンカー10とは異なる10個のアンカー10に付されている。この場合も、画面8の表示をベースに先頭のアンカー10から10個のアンカー10に付される。
そして、この画面8の表示(図34)を維持しながら#キー83を再び押下すると(#キー83の2回目の押下)、図35に示すように、アンカー10の表示が変更され、ショートカット番号120が切り替えられる。ショートカット番号120が図34に表示されたアンカー10とは異なる10個のアンカー10に付されている。この場合も、画面8の表示(図35)をベースに先頭のアンカー10から10個のアンカー10に付される。
このようなショートカット番号120の切替えの処理手順について、図36を参照する。図36はショートカット番号切替えの処理手順の一例を示している。
この処理手順は、本開示の情報選択支援プログラム又は情報選択支援方法の一例であって、図36に示すように、通信を確立させ、指定したURLからHTMLファイルを取得し、図33に示すように、ショートカット番号120を付したアンカー10を表示させる(ステップS31)。
この画面表示(図33)において、#キー83が押下されたかを判断する(ステップS32)。#キー83が押下されれば(ステップS32のYes)、ショートカット番号120が付されているアンカー10を切替える。そして、切り替えられたアンカー10にショートカット番号120(1、2・・・0)を割り当て、ショートカット番号(1、2・・・0)を付して表示させる(ステップS33)。この場合、図34に示すように、画面8が表示される。
この画面表示(図34)において、#キー83が再び押下されたかを判断する(ステップS34)。#キー83が押下されれば(ステップS34のYes)、ショートカット番号120が付されているアンカー10を切替える。そして、切り替えられたアンカー10にショートカット番号(1、2〜0)を割り当て、ショートカット番号(1、2〜0)を付して表示させる(ステップS35)。この場合、図35に示すように、画面8が表示される。
そして、オフフックキー84の押下が監視される(ステップS36)。オフフックキー84が押下されれば(ステップS36のYes)、ショートカット番号の表示が解除され(ステップS37)、オフフックキー84が押下されなければ(ステップS36のNo)、図35に示す画面8の表示が維持される。
また、ステップS32において、#キー83が押下されなければ(ステップS32のNo)、オフフックキー84の押下が判断される(ステップS38)。オフフックキー84が押下されれば(ステップS38のYes)、ショートカット番号の表示が解除され(ステップS37)、オフフックキー84が押下されなければ(ステップS38のNo)、図33に示す画面8の表示が維持される。
また、ステップS34において、#キー83が押下されなければ(ステップS34のNo)、オフフックキー84の押下が判断される(ステップS39)。オフフックキー84が押下されれば(ステップS39のYes)、ショートカット番号120の表示が解除され(ステップS37)、オフフックキー84が押下されなければ(ステップS39のNo)、図34に示す画面8の表示が維持される。
このような処理手順によれば、#キー83により、ショートカットを割り当てているアンカー10を切り替え、#キー83の1度の押下で、アンカー表示の先頭から11個〜20個にショートカット番号120が割り当てられる。再度の#キー83の押下で、切り替えられたアンカー表示の先頭から21個〜30個にショートカット番号120が割り当てられる。
この第3の実施の形態の特徴事項や利点は以下の通りである。
(1) 10個以上のアンカーに対してショートカット表示が可能となり、ショートカット割当切替機能を実現できる。
(2) フルブラウザのコンテンツの場合、非常に多数のアンカーが存在することがあり、その場合に10個を超えるショートカットの割当てが可能となり、情報選択の利便性を高めることができる。
〔他の実施の形態〕
(1) 第2の実施の形態では、HTML取得(ステップS101:図21)、HTML解析(ステップS102)、描画処理(ステップS103)及びイベント待ち(ステップS104)の処理手順としているが、これに限定されない。この処理手順に代え、図37に示す処理手順を用いてもよい。即ち、HTML取得(ステップS111)、HTML解析(ステップS112)、描画処理(ステップS113)、ショートカット割当処理(ステップS114)及びショートカット描画処理(ステップS115)の手順でもよい。
(2) 図37に示す処理手順を実行した場合には、図38に示すように、描画処理を変更してもよい。即ち、描画処理(埋め込み処理:図30)のステップS802において、Idx<オブジェクトモデル変数内の要素数変数であれば(ステップS802のYes)、描画処理を終了する処理としてもよい。
(3) 上記実施の形態では、ショートカット表示12としてショートカット番号120を例示したが、番号以外の文字や記号又は図形をショートカット表示に用いてもよい。ショートカット表示の選択をキー入力で行っているが、音声入力で切り替える構成としてもよい。
(4) スクロール動作等により描画が確定していない場合の処理について、ショートカット割り当て及びショートカット番号表示は行わない構成としてもよい。
(5) 上記実施の形態では、携帯端末装置2として携帯電話機を例示しているが、図39に示すように、携帯情報端末機(PDA:Personal Digital Assistant)200でも同様のショートカット番号120の表示を行うことができる。図39において、図6と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
以上説明したように、携帯端末装置、その情報選択支援プログラム及び情報選択支援方法の最も好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。