JP2012082089A - 光ファイバの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光ファイバの外径の均一性を損なうことなく、線引コストを低減可能な光ファイバの製造方法を提供する。
【解決手段】線引炉10の炉心13の上部と下部から、炉心13内を不活性ガスG1,G2でパージしつつ、炉心13内で加熱溶融させた光ファイバ母材Pを線引する光ファイバの製造方法において、炉心13の上部からパージする不活性ガスG1がArであり、炉心13の下部からパージする不活性ガスG2がHeである。
【選択図】図1
【解決手段】線引炉10の炉心13の上部と下部から、炉心13内を不活性ガスG1,G2でパージしつつ、炉心13内で加熱溶融させた光ファイバ母材Pを線引する光ファイバの製造方法において、炉心13の上部からパージする不活性ガスG1がArであり、炉心13の下部からパージする不活性ガスG2がHeである。
【選択図】図1
Description
本発明は、線引炉の炉心内で加熱溶融させた光ファイバ母材を線引する光ファイバの製造方法に関するものである。
一般に、光ファイバは、図3に示すような製造装置を用いて製造される。この製造装置では、先ず、線引炉40において、光ファイバ母材101を加熱、溶融させた後、垂直下方に線引きを行うことで、炉下出口55から光ファイバ102を引き出す。線引炉40は、主に、光ファイバ母材101が収容される炉心管51と、光ファイバ母材101を加熱し、溶融させるヒータ54と、引き出された光ファイバ102が通されるインナー炉心管52とで構成される。炉心管51の内部空間により炉心53が形成される。
引き出された光ファイバ102は、外径測定器43で外径の測定がなされた後、冷却管44内で冷却ガスが吹き付けられて冷却される。その後、コーティング器45において光ファイバ102の周りに樹脂(例えば、紫外線硬化樹脂)を被覆した後、その光ファイバ102を樹脂硬化炉46内に通すことで、樹脂が硬化される。この冷却、樹脂被覆、及び樹脂硬化のステップは、適宜、繰り返し行われ、これにより光ファイバ素線103が得られる。光ファイバ素線103は、ターンプーリ47により走行方向が転換され、引取キャプスタン48を経て巻取器49に巻き取られる。
線引炉40は、石英ベースの光ファイバ母材101を2000℃程度に加熱する必要があることから、炉心管51及びインナー炉心管52の材質としては、一般に、高純度カーボンやジルコニアなどのセラミックスが用いられる。
高純度カーボン製の炉心管51及びインナー炉心管52を備えた線引炉を用いて光ファイバの製造を行う場合、炉心53内での炉心管51及びインナー炉心管52の酸化を防ぐために、炉心53内に供給した不活性ガスにより、炉心53内のパージがなされる。この時、不活性ガスの流れ方向により、線引炉は、不活性ガスが上向きに流れるアップフロータイプと、不活性ガスが下向きに流れるダウンフロータイプに大別される。
ところで、線引炉40の炉心53内に光ファイバ母材101を出し入れする際、炉心53内に外気が混入することがある。この外気が、光ファイバ母材101の加熱時に、炉心管51の構成材であるカーボンと反応することで酸化、燃焼され、ダストが発生する。また、光ファイバ母材101の溶融時にも、石英が蒸発することでダストが発生する。
アップフロータイプにおいては、ダストは、炉心管51の上部に設けられた隙間から不活性ガスと共に排気されることになる。このため、光ファイバ母材101の表面にダストが付着するおそれがあった。また、ダウンフロータイプにおいては、ダストは、炉心管51の下部に設けられた隙間から不活性ガスと共に排気されることになる。このため、光ファイバ102の表面にダストが付着し、光ファイバ102の強度低下が生じるおそれがあった。
上記のような問題に対し、アップフロータイプとダウンフロータイプを組み合わせた構造(以下、複合タイプという)の線引炉がある(例えば、特許文献1参照)。複合タイプの線引炉では、線引炉の炉心の上部と下部から、炉心内を不活性ガスでパージし、上部からパージした不活性ガスと下部からパージした不活性ガスが合流する合流部付近から、両不活性ガスを排出するようにしているため、光ファイバ母材や光ファイバにダストが付着することを抑制できる。
炉心内をパージする不活性ガスとしては、Heが一般に用いられている。これは動粘性係数の大きいHeを用いることで、炉心内に供給された不活性ガスを層流の状態に保ち、線引炉内の内圧の変動を抑制して、光ファイバの外径を安定させるためである。
ところで、Heは不活性ガスの中でも価格が高く、光ファイバの線引コストの増大を招いている。そのため、安価な不活性ガスでの代替が求められている。
しかしながら、炉心内をパージする不活性ガスとしてHe以外の不活性ガスを用いると、炉心内に供給された不活性ガスが乱流の状態となりやすく、線引炉内の内圧の変動が大きくなり、光ファイバの外径が安定しなくなる場合があった。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、光ファイバの外径の均一性を損なうことなく、線引コストを低減可能な光ファイバの製造方法を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、線引炉の炉心の上部と下部から、前記炉心内を不活性ガスでパージしつつ、前記炉心内で加熱溶融させた光ファイバ母材を線引する光ファイバの製造方法において、前記炉心の上部からパージする不活性ガスがArであり、前記炉心の下部からパージする不活性ガスがHeである光ファイバの製造方法である。
前記炉心の上部からパージするArの流量が10L/minであり、前記炉心の下部からパージするHeの流量が10L/minであるとよい。
前記光ファイバ母材にはArが接し、かつ、線引された光ファイバにはHeが接するようにし、ArとHeの合流部付近から両不活性ガスを排出するとよい。
本発明によれば、光ファイバの外径の均一性を損なうことなく、線引コストを低減可能な光ファイバの製造方法を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
まず、本実施の形態に係る光ファイバの製造方法に用いる線引炉について説明する。
図1は、本実施の形態に係る光ファイバの製造方法に用いる線引炉の概略構成図である。
図1に示すように、線引炉10は、炉心13内で加熱溶融させた光ファイバ母材Pを、矢印Aの方向(図1中では下方向)に線引きして光ファイバOFを作製するものである。この線引炉10は、主に、炉心管(外側炉心管)11、炉殻16、インナー炉心管(内側炉心管)12で構成される。
炉心管11は上下に開口端を有する管材で構成され、上部開口端から、光ファイバ母材Pの長手方向の一部が収容される。炉心管11の内部空間が炉心13を形成する。
この炉心管11を取り囲むように炉殻16が設けられる。炉殻16内には、光ファイバ母材Pを加熱し、溶融させるためのヒータ(加熱手段)14が設けられる。このヒータ14は、炉心管11の長さ方向(図1中では上下方向)中央部付近を取り囲むように配置される。炉殻16は水冷構造となっており、炉殻16の上面壁16a及び下面壁16bには、冷却水を循環供給させる冷却水循環手段(図示せず)が接続されている。これによって、炉殻16が水冷され、炉殻16の過熱が防止される。
インナー炉心管12は炉心管11よりも小径の管材で構成され、炉心管11の下部開口端に、インナー炉心管12の長手方向の少なくとも一部を挿入して設けられる。インナー炉心管12の下端には、適宜、インナー炉心管12と同径の金属製(例えば、ステンレス鋼製)の管材71を接続してもよい。勿論、管材71を接続する代わりに、インナー炉心管12を長尺に形成してもよい。
線引炉10の上部には第1不活性ガス供給手段72が設けられる。より具体的には、炉殻16の上面壁16aに当接させて、炉心管11を取り囲むように円筒部材73が設けられる。この円筒部材73は、円筒部73aと、円筒部73aの上部(炉心管11と反対側)に形成されるフランジ部73bで構成される。円筒部73aに形成した貫通穴73cにガスタンクを備えた第1ガス供給ライン(図示せず)が接続される。フランジ部73bの上部には、光ファイバ母材Pとほぼ同径の穴を有する円環状の耐熱封止部材78が設けられる。耐熱封止部材78は、例えば、光ファイバ母材Pの外径に応じて穴の大きさが縮・拡径自在に調整される。または、穴の大きさの異なる耐熱封止部材78を予め複数個用意しておき、光ファイバ母材Pの外径に応じて使い分けるようにしてもよい。この耐熱封止部材78によって、光ファイバ母材Pと線引炉本体のシールがなされる。
線引炉10の下部には第2不活性ガス供給手段75が設けられる。より具体的には、管材71の下端にディスク材76が接続される。このディスク材76の上面中央部には管材71の外径と同径の穴76aが設けられ、この穴76aに管材71の下端部が挿入される。穴76aの中央底部にはより小径の貫通穴76bが設けられ、この貫通穴76bが炉下出口15を形成する。貫通穴76bの径は、光ファイバOFの外径よりもやや大きい程度とされる。ディスク材76の周面には穴76aと周面を連通する貫通穴76cが形成され、この貫通穴76cにガスタンクを備えた第2ガス供給ライン(図示せず)が接続される。
インナー炉心管12の上端(管材71と反対側の端部)の周りには排気経路形成部材20が装着され、これによって、炉心管11とインナー炉心管12の間隙が塞がれる。排気経路形成部材20は、断熱材で構成されている。断熱材は、熱のやり取りが少ない、熱を伝えにくい材料であり、例えば、内部に空気を含有している。ここで、炉殻16の下面壁16bと排気経路形成部材20の下端は面一に形成することが好ましい。
図2(a)に示すように、排気経路形成部材20は厚肉管で構成されるものであり、その中央部の穴21にインナー炉心管12が嵌入される。また、排気経路形成部材20は、炉心管11の内部と外部を連通させるために、厚肉本体部22の上端面と下端面を連絡する排気経路23を備える。排気経路23は、厚肉本体部22の長手方向(図2(a)中では上下方向)に沿って、かつ、周方向に所定の間隔で複数本(図2(a)中では等間隔で6本を図示)設けられる。
炉殻16の下面壁16bに当接させて、インナー炉心管12及び排気経路形成部材20を取り囲むように排気炉殻17が一体に設けられる。排気炉殻17とインナー炉心管12(管材71)で囲まれた空間が排気小室18を形成する。この排気小室18は、排気経路形成部材20の排気経路23を介して炉心13と連絡され、また、排気炉殻17の貫通穴17aに接続された排気ライン19と連絡される。排気小室18の容積は、排気経路形成部材20における全排気経路23の容積よりも大容積に形成される。排気ライン19は、内圧を制御するためのバルブ(図示せず)を備えていてもよい。
排気経路形成部材20を構成する断熱材としては、炉心13内で使用可能な材料、すなわち約2000℃の高温に耐え得る耐熱性を有した材料であれば特に限定するものではなく、例えば、断熱性及び耐熱性がともに良好なカーボン断熱材(発泡炭素)が挙げられる。
炉心管11及びインナー炉心管12の構成材としては、高純度カーボンやジルコニアなどのセラミックスが挙げられる。
尚、本実施の形態においては、図2(a)に示す排気経路形成部材20を用いる場合を説明したが、これに限定するものではなく、例えば、図2(b)に示すような排気経路形成部材30を用いてもよい。排気経路形成部材30は、円環状のフランジ部32と少なくとも1本の管部35で構成される。フランジ部32には、管部35の数と同数の貫通穴34が、周方向に所定の間隔で複数個(図3中では等間隔で6個を図示)設けられる。フランジ部32と各管部35は、各貫通穴34と各管部35の穴36が連通するように接続される。または、フランジ部32と各管部35の接続は、フランジ部32の各貫通穴34に各管部35を嵌入させてもよい。貫通穴34及び穴36が排気経路23を形成する。排気経路形成部材30のフランジ部32及び管部35は全て断熱材で構成されるが、これに限定されるものではなく、フランジ部32の貫通穴34及び各管部35の穴36の少なくとも表面に断熱層を有するものであってもよい。
次に、本実施の形態に係る光ファイバの製造方法を説明する。
まず、線引炉10の炉心13をヒータ14によって加熱する。線引炉10の上方からは、第1不活性ガス供給手段72を介して不活性ガスG1が供給され、線引炉10の下方からは、第2不活性ガス供給手段75を介して不活性ガスG2が供給される。
線引炉10の上方では、線引炉10と光ファイバ母材Pの間隙が耐熱封止部材78でほぼ完全にシールされている。また、線引炉10の下方では、炉下出口15と光ファイバOFの間が開放されているものの、その間隙は非常に小さい。よって、不活性ガスG1のほぼ全量は、炉心管11と光ファイバ母材Pの間隙を介して炉心13内部へと導かれる。また、不活性ガスG2の大部分は、インナー炉心管12と光ファイバOFの間隙を介して炉心13内部へと導かれる。
インナー炉心管12の下方から供給された不活性ガスG2は、インナー炉心管12内を上側に向かって流れると共に、インナー炉心管12の上端から炉心13内に噴き出される。これによって、インナー炉心管12内および炉心13内のパージが行われる。また、炉心管11の上端側から炉心13内に供給された不活性ガスG1は、炉心管11と光ファイバ母材Pの間隙を通じて下側に向かって流れ、これによって、炉心13内のパージが行われる。
このように、線引炉10の炉心13の上部と下部から、炉心13内を不活性ガスG1,G2でパージしつつ、炉心13内で不活性ガスG1,G2にヒータ14の熱を伝熱させて光ファイバ母材Pを溶融させ、光ファイバOFを線引きする。
本実施の形態に係る光ファイバの製造方法では、炉心13の上部からパージする不活性ガスG1としてArを用い、炉心13の下部からパージする不活性ガスG2としてHeを用いる。
不活性ガスG1にArを用いた理由は、Heに比べて価格が低く、同じ不活性ガスの窒素に比べて、熱伝達率と動粘性係数で優れているためである。また、不活性ガスG1をAr、不活性ガスG2をHeとしたのは、動粘性係数に優れたHeを吹き上げる形にした方が、不活性ガスG1,G2が乱流になり難く、炉心管11の内圧が安定するためである。炉心管11の内圧は、30Pa程度とすればよい。ここでは、炉心管11の内圧を30Paに設定する場合を説明する。
また、本実施の形態では、炉心13の上部からパージするArの流量を10L/minとし、炉心13の下部からパージするHeの流量が10L/minとする。ArとHeの流量をそれぞれ10L/minとするのは、炉心管11の内圧が最も安定し、炉心管11の内圧の変動を±0.2Pa程度(29.8〜30.2Pa)に抑えることができるためである。これにより、線引きされる光ファイバOFの外径が非常に安定する。
パージ後の両不活性ガスG1,G2は、炉心13の中央付近で合流し、その合流部付近から排出される。炉心13内に臨んで配置される排気経路形成部材20の後流側には排気小室18が形成されているが、この排気小室18は、排気経路23よりも大容積に、かつ、炉心13内よりも低圧に保たれている。よって、両不活性ガスG1,G2は、排気経路形成部材20を介して排気小室18、排気ライン19へと流れ、炉心13内に滞留することなく速やかに排気される。その結果、両不活性ガスG1,G2が逆流することはなく、高温の光ファイバOFは、常にクリーンなアップフローの不活性ガスG2(ここではHe)と接触され、また、光ファイバ母材Pは、常にクリーンなダウンフローの不活性ガスG1(ここではAr)と接触される。
なお、線引炉10では、断熱材からなる排気経路形成部材20を設けているため、両不活性ガスG1,G2は、水冷構造の下面壁16bで冷却されず高温のまま排気小室18へと至り、排気小室18にて冷却される。このとき、両不活性ガスG1,G2中に含まれるガス状のダストが固化して排気小室18に付着(固着)することになる。このように、ダストは炉心13の外部に排出されるため、光ファイバ母材P及び光ファイバOFにダストが付着することがほとんどなく、強度が高い光ファイバOFを得ることができる。その結果、線引き途中での断線を抑制し、長尺の光ファイバOFを得ることが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態に係る光ファイバの製造方法では、炉心13の上部からパージする不活性ガスG1としてArを用い、炉心13の下部からパージする不活性ガスG2としてHeを用い、さらに、ArとHeの流量をそれぞれ10L/minとしている。
これにより、Heと比較して安価なArを用いても、線引炉10の内圧、つまり炉心管11の内圧を安定させて、外径の安定した光ファイバOFを線引することが可能となる。つまり、本発明によれば、光ファイバOFの外径の均一性を損なうことなく、線引コストを低減可能である。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
本発明の実施例として、図1の線引炉10を用い、不活性ガスG1としてAr、不活性ガスG2としてHeを用い、両不活性ガスG1,G2の流量を共に10L/minとしたときの線引炉10の内圧(炉心管11の内圧)を測定した。
また、従来例として、両不活性ガスG1,G2を共にHeとし、不活性ガスG1の流量を25L/min、不活性ガスG2の流量を10L/minとしたときの線引炉10の内圧(炉心管11の内圧)を測定した。測定結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例と従来例の両者とも、線引炉10の内圧は29.8〜30.2Paであり、線引炉10の内圧の変動が十分に抑えられていた。この結果から、不活性ガスG1をArに変更し、両不活性ガスG1,G2の流量を10L/minとしても、従来と同程度に炉心管11の内圧が安定することが証明された。
また、上述の実施例において、線引長ごとの光ファイバOFの外径を測定した。測定結果を表2に示す。
表2に示すように、実施例における光ファイバOFの外径変動は、±0.14μmであることが分かった。これは従来例と同等であった。つまり、本発明によれば、安価なArを用い線引コストを低減しつつも、従来と同等の光ファイバOFの外径の均一性を実現できる。
10 線引炉
11 炉心管
12 インナー炉心管
13 炉心
P 光ファイバ母材
G1,G2 不活性ガス
11 炉心管
12 インナー炉心管
13 炉心
P 光ファイバ母材
G1,G2 不活性ガス
Claims (3)
- 線引炉の炉心の上部と下部から、前記炉心内を不活性ガスでパージしつつ、前記炉心内で加熱溶融させた光ファイバ母材を線引する光ファイバの製造方法において、
前記炉心の上部からパージする不活性ガスがArであり、前記炉心の下部からパージする不活性ガスがHeであることを特徴とする光ファイバの製造方法。 - 前記炉心の上部からパージするArの流量が10L/minであり、前記炉心の下部からパージするHeの流量が10L/minである請求項1記載の光ファイバの製造方法。
- 前記光ファイバ母材にはArが接し、かつ、線引された光ファイバにはHeが接するようにし、ArとHeの合流部付近から両不活性ガスを排出する請求項1または2記載の光ファイバの製造方法。
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