JP2012076076A - 飲料用水素含有水を製造する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶存水素濃度を効率的に高めた飲料用水素含有水を連続生産できる方法を提供する。
【解決手段】ガス脱気膜611によって水室612と気体室613とに区画されたガス脱気膜モジュール61を用い、水室612に浄化水を通過させ、一方気体室613を減圧することにより、浄化水からガスを脱気して脱気水を製造する工程と、ガス透過膜によって水室612と気体室613とに区画されたガス透過膜モジュール61を用い、水室612に前記脱気水を通過させ、一方気体室613に水素ガスを加圧して供給することにより、水素ガスを脱気水に溶解させ、水素含有水を製造する工程とを含み、前記ガス透過膜並びに前記ガス脱気膜611が、ポリプロピレン製の中空糸からなる中空糸膜である、製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、飲料用水素含有水を製造する方法に関する。
近年、半導体用シリコン基板や液晶用ガラス基板などの洗浄にも用いられている(超)純水に水素ガスを溶解させた水素溶解水(単に水素水ともいう)は、高い還元性を有することから、金属の酸化や食品類の腐敗を抑制する効果があるとされ、また飲用へ転用した場合には様々な健康障害の改善を期待できるとして注目されている。
水素溶解水を製造する方法としては、例えばガスボンベからの水素ガス、或いは水の電気分解により発生した水素ガスを原水に溶解させる方法がある。
ただし、単に水素ガスを原水中に供給するだけでは、室温・大気圧下では原水中に溶存している窒素ガス、酸素ガスなどが水素ガスの溶解を邪魔するため、その溶存水素濃度は水素の飽和濃度に遠く及ばない。
このため、例えば空気を除去した圧力容器内に水素ガスを充填し、該圧力容器内における水素ガスの圧力を2〜10気圧に保ったまま、その圧力容器内に原水をシャワー状に散水して水素ガスと接触させることにより、水素ガスを効率よく溶解させる方法が提案されている(特許文献1)。
特許第3606466号公報
前記特許文献1に開示された製造方法はバッチ式であるため生産性が低く、水素水を大量生産するためには製造装置を大型化する必要があるという問題があった。また、原料水に水素ガスを効率よく溶解できないばかりか、ロット毎に水素濃度にばらつきが生ずるという問題も生じていた。
本発明者らは上記の課題を解決する為に鋭意検討を進めた結果、飲料用水素含有水を製造するにあたり、浄化水を脱気するためのガス脱気膜モジュールと、脱気された水に水素ガスを溶解するためのガス透過膜モジュールとを採用し、且つ各モジュール内の水の流量と圧力を特定の範囲に制御することにより、水素ガスを高濃度に溶存させた水素水を連続生産できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、飲料用水素含有水を製造する方法であって、
ガス脱気膜によって水室と気体室とに区画されたガス脱気膜モジュールを用い、水室に浄化水を通過させ、一方気体室を減圧することにより、浄化水からガスを脱気して脱気水を製造する工程と、
ガス透過膜によって水室と気体室とに区画されたガス透過膜モジュールを用い、水室に前記脱気水を通過させ、一方気体室に水素ガスを加圧して供給することにより、水素ガスを脱気水に溶解させ、水素含有水を製造する工程とを含み、
前記ガス透過膜並びに前記ガス脱気膜が、内径が180〜250μmであるポリプロピレン製の中空糸からなる中空糸膜であり、
前記ガス脱気膜モジュールの水室を流れる浄化水の流量が1.0〜7.0m3/hrであ
り且つ気体室内部を大気圧よりも0.4×105Pa以上1.0×105Pa未満の圧力分減圧された圧力の雰囲気にし、且つ
前記ガス透過膜モジュールの水室を流れる脱気水の流量が1.0〜7.0m3/hrであ
り且つ気体室内部を大気圧よりも1.0×105Pa以下の圧力分加圧された圧力の水素
雰囲気にする、製造方法に関する。
本発明の飲料用水素含有水の製造方法によれば、浄化水が流れる水室の流量を1.0〜7.0m3/hrに、そして気体室内部を大気圧よりも0.4×105Pa以上1.0×105Pa未満の圧力分減圧された圧力の雰囲気にしたガス脱気膜モジュールを用いて浄化
水内に溶存する溶存気体を脱気させた後、大気圧よりも1.0×105Pa以下の圧力分
加圧された圧力の水素ガスが供給されるガス透過膜モジュールに1.0〜7.0m3/h
rの流量で脱気された水を流し、水素ガスの溶解を為すことにより、水素ガスを高濃度で溶解させた水素含有水を、最も効率よく、短時間で連続生産することができる。
図1は、本発明の飲料用水素含有水の製造方法に用いる、ガス脱気膜モジュールの一形態を表す図である。 図2は、本発明の飲料用水素含有水の製造方法に用いる、ガス透過膜モジュールの一形態を表す図である。 図3は、本発明の飲料用水素含有水の製造方法に用いることができる、飲料用水素含有水製造装置の一形態を表す図である。
本発明の飲料用水素含有水を製造する方法は、ガス脱気膜モジュールを用いて脱気水を製造する工程(a)と、ガス透過膜モジュールを用いて水素ガスを脱気水に溶解させる工程(b)とを含む。
以下、本発明を詳細に説明する。
(a)脱気水を製造する工程
本工程は、ガス脱気膜モジュールの水室に浄化水を通過させ、気体室を減圧することにより、水室に流れる浄化水からガス(溶存気体)を脱気して脱気水を製造する工程である。
本工程において使用する前記ガス脱気膜モジュールは、ガス脱気膜によって水室と気体室とに区画されてなるものであり、該ガス脱気膜は、内径が180〜250μmであるポリプロピレン製の中空糸からなる中空糸膜である。
また本工程において、ガス脱気膜モジュールの水室を流れる浄化水の流量は1.0〜7.0m3/hrであり、流量を2.5〜5.0m3/hrとすることがより好ましい。
またガス脱気膜モジュールの気体室内部は大気圧よりも0.4×105Pa以上1.0
×105Pa未満の圧力分減圧された圧力の雰囲気にする必要があり、大気圧よりも0.
8×105Pa以上0.98×105Pa以下の圧力分減圧された圧力雰囲気にすることがより好ましく、大気圧よりも0.92×105Pa以上0.96×105Pa以下の圧力分減圧された圧力の雰囲気にすることが最も好ましい。
斯かる圧力範囲の減圧雰囲気を作り出すことで、水素水の量産システムにおいて水素ガスの水への溶存を最も効率よく且つ生産性高く為すことができる。
なお、脱気効率を高めるために本工程を加温下で実施してもよく、その場合には、その後の水素ガス溶解の効率を上げるために、本工程後には室温(25℃前後)まで冷却することが望ましい。
なお、前記(a)工程で使用する浄化水は、例えば浄化装置において原料となる水をろ過し、得ることができる(浄化水の製造工程)。
浄化水の原料となる水は、飲用に適した水源から供給されたものであれば特に制限は無く、水道水(水道事業の用に供する水道、専用水道若しくは簡易専用水道により供給される水)や地下水等を挙げることができる。
前記浄化装置は、活性炭ろ過装置及び/又は膜ろ過装置を備えてなり、両装置を備えてなることが好ましい。
前記活性炭ろ過装置により原料となる水のカビ臭、トリハロメタンの除去や、脱塩素処理などを行う。また安全フィルタろ過装置によって、浮遊物(活性炭などを含む)や、大腸菌などの細菌、クリプトスポリジウムなどの病原性原虫などを除去する。
また、前記膜ろ過装置に使用可能な膜としては、精密ろ過膜(MF膜)、限外ろ過膜(UF膜)、ナノフィルター膜(NF膜)、逆浸透膜(RO膜)が挙げられるが、操作性や、飲用とした場合に味の決め手となるミネラル成分の残存性を考慮すると、MF膜を用いることが望ましい。NF膜やRO膜を用いて膜透過処理をすることもできるが、ナトリウムイオンやカリウムイオン等の原水に溶存するミネラル成分まで除去されるため、飲用に適した水とするにはこれらミネラル成分の残存率を調整したり、あるいは新たに添加する必要がでてくることから、操作が煩雑になり好ましくない。
(b)水素含有水を製造する工程
本工程は、ガス透過膜モジュールの水室に(a)工程で製造した脱気水を通過させ、気体室に水素ガスを加圧して供給することにより、水素ガスを水室に流れる脱気水に溶解させ、水素含有水を製造する工程である。
本工程において使用する前記ガス透過膜モジュールは、ガス透過膜によって水室と気体室とに区画されてなるものであり、該ガス透過膜は、内径が180〜250μmであるポリプロピレン製の中空糸からなる中空糸膜である。
また本工程において、ガス透過膜モジュールの水室を流れる脱気水の流量は1.0〜7.0m3/hrであり、流量を2.5〜5.0m3/hrとすることがより好ましい。
またガス透過膜モジュールの気体室内部は、大気圧よりも1.0×105Pa以下の圧
力分加圧された圧力の水素雰囲気にすることが必要であり、大気圧よりも0.4×105
Pa以上0.8×105Pa以下の圧力分加圧された圧力の水素雰囲気にすることがより
好ましく、大気圧よりも0.5×105Pa以上0.7×105Pa以下、即ち0.6×105Pa程度の圧力分加圧された圧力の水素雰囲気にするのが最も好ましい。斯かる圧力
範囲の水素雰囲気に設定すると、水素水の量産システムにおいて、水素ガスを最も効率よく且つ生産性高く水に溶存させることができる。ただし、大気圧よりも1.0×105
aを超える圧力分加圧された圧力をかけると、ガス透過膜モジュールの各種設備の耐圧性や気密性を高める必要があることや、水素含有水を常圧下に戻すと溶解させた水素ガスが結局放出されてしまい、製造効率が悪くなるため、好ましくない。
なお、ガス透過膜モジュールの気体室への水素ガスの供給方法には特に制限は無く、例えば市販の高純度水素ガスボンベや水の電気分解などで得られる水素ガスを使用することができる。
こうして得られた水素含有水は、その後殺菌し、密封容器に充填し、さらに充填された容器ごと加熱殺菌することが好ましく、こうした工程を経て“飲料用水素含有水製品”として提供することができる。以下に飲料用水素含有水製品を製造する工程の具体例を示す。
前記(b)工程で得られた水素含有水は、例えば紫外線照射装置と膜ろ過装置を備えてなる殺菌装置に供給し、紫外線照射装置により水素含有水を殺菌し、そして膜ろ過装置により浮遊物や細菌等を再度除去することにより、殺菌する(殺菌工程)。
ここで用いる膜ろ過装置は、前述の浄化装置に備えられた膜ろ過装置と同様にMF膜ろ
過装置を用いることが好ましいが、前記浄化装置における膜ろ過装置で用いたMF膜よりも孔径の小さいMF膜を用いることにより、前記浮遊物等を効率的に除去することができるのでより望ましい。
なお、水素含有水を殺菌後、得られた(殺菌された)水素含有水の一部を前述の(a)工程:脱気水を製造する工程に戻し、(a)工程→(b)工程→水素含有水の殺菌工程の間で水循環させ、また、この水循環中を閉じられた系で繰り返し行うことにより、より効率的に水素ガスを脱気水に溶解させることができ、水素ガス溶存濃度の高い水素含有水を製造できる。具体的には、室温・大気圧下で通常1.6ppm程度とされる水素溶存濃度を約2倍にまで高めることができる。
次に、殺菌された水素含有水を充填装置において密封容器に充填する(充填工程)。
前記密封容器としては特に限定されず、ラミネートフィルムなどで作られた袋状容器や金属缶等を挙げることができ、特にアルミラミネートフィルム製の袋状容器が気密性が高く水素の流出を防ぐことができるため好ましい。該袋状容器にはプラスチック製の吸い口(スパウト)などが設けられていてもよい。
そして前記密封容器の種類に応じた充填装置を用いて、水素含有水を密封容器に充填し、密封する。
最後に、水素含有水が密封された製品:飲料用水素含有水製品を、例えば加熱蒸気殺菌装置を用いて、85〜90℃、20分〜1時間の間で水製品を加熱殺菌する(加熱殺菌工程)。
なお、浄化水の製造工程、(a)脱気水を製造する工程、(b)水素含有水を製造する工程、殺菌工程、充填工程及び加熱殺菌工程を、閉じられた系において連続して為すことにより、連続して飲料用水素含有水製品を製造できる。
本発明の望ましい実施形態を、図によってさらに具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
本発明の飲料用水素含有水を製造する方法に用いるガス脱気膜モジュール61並びにガス透過膜モジュール81の一形態を図1および図2にそれぞれ示す。なおあわせて、上記ガス脱気膜モジュール61並びにガス透過膜モジュール81を用いた飲料用水素含有水製造装置の一形態を図3に示す。
ここで、上記ガス脱気膜モジュール及びガス透過膜モジュールに用いられるガス脱気膜及びガス透過膜は、ポリエチレン製の中空糸からなる中空糸膜を採用する。該中空糸は、中空糸内径が200μm、中空糸外径が300μm、空孔率25%、孔径0.03μmである。また有効膜面積は20m2である。そして該中空糸膜を備える透過膜モジュールと
して外圧分離型構造(液体が中空糸の外側を流れる)のモジュールを採用し、その有効体積はシェルサイド(中空糸の外側:水室)4.2リットル、ルーメンサイド(中空糸の内側:気体室)1.1リットルである。
図1に示すように、ガス脱気膜モジュール61は、ガス脱気膜611によって水室612と気体室613に区画されている。そして気体室613を真空ポンプ14により、大気圧よりも0.4×105Pa以上1.0×105Pa未満の圧力分減圧された状態に保つことにより、水室612を流れる浄化水に溶存していた気体(酸素ガス、窒素ガス、炭酸ガス等)が、ガス脱気膜611を透過して気体室613に移行し、水室612を流れる浄化水が脱気され、脱気水が製造される。このとき、水室612を流れる浄化水の流量を1.0〜7.0m3/hrとすることにより、最も短時間で効率よく浄化水を脱気できる。
また図2に示すように、ガス透過膜モジュール81は、ガス透過膜811によって水室812と気体室813に区画されている。そして気体室813には、水素ガス入口から、後述する電解装置7によって製造された水素ガスが配管L11を通して供給されている。
そしてガス透過膜モジュール81において、水素ガス入口から供給される水素ガス圧を大気圧よりも1.0×105Pa以下の圧力分加圧して気体室813に送りこむことによ
り、分圧差によってガス透過膜811を水素ガスが透過し、水室812を流れる脱気水に供給され、水素含有水が製造される。このとき、水室812を流れる脱気水の流量を1.0〜7.0m3/hrとすることにより、最も短時間且つ高濃度で水素含有水を製造でき
る。
図3に示すように、飲料用水素含有水製造装置1は、主に水素含有水を製造する装置と、製造された水素含有水を充填する装置に大別される。
水素含有水を製造する装置は主に原料水供給装置2、ろ過塔3、安全フィルタ塔4、中間タンク5、脱気塔6、電解装置7(及び純水製造器15)、水素溶解塔8、UV殺菌装置9及びMF装置10とから構成される。このうち、前述した浄化水の製造工程に用いる浄化装置がろ過塔3(活性炭ろ過装置)及び安全フィルタ塔4(安全フィルタろ過装置)に相当し、(a)脱気水を製造する工程に用いるガス脱気膜モジュール61は脱気塔6に備えられてなり、(b)水素含有水を製造する工程に用いるガス透過膜モジュール81は水素溶解塔8に備えられてなり、そして殺菌工程に用いる殺菌装置がUV殺菌装置9(紫外線照射装置)及びMF装置10(MFろ過装置)に相当する。
また前記充填工程及び加熱殺菌工程において、水素含有水を充填する装置は主に充填装置11、加熱殺菌装置12及び包装装置13とから構成される。
まず原料水供給装置2から供給された原料となる水は、配管L1を経て活性炭素層が充填されたろ過塔3に供給され、ここで活性炭処理されることにより脱塩素処理される。
次に、ろ過塔3から吐出された水は配管L2を経て、MF膜が設置された安全フィルタ塔4に送り込まれる。
そして安全フィルタ塔4から吐出された浄化水は配管L3を経て、中間タンク5に送り込まれる。
中間タンク5は浄化工程を経た浄化水を一次的に貯留する役割を果たし、貯留水量を制御することにより、水素溶解を効率的に実施することができる。すなわち、浄化水の供給を一旦停止し、中間タンク5、脱気塔6、水素溶解塔8、UV殺菌装置9、MF装置10の間で後述するように水循環させることにより、水素含有水の水素溶存濃度を効率的に高めることができる。
続いて中間タンク5から吐出された浄化水は配管L4を経て脱気塔6に送り込まれる。
脱気塔6には前述したとおりガス脱気膜モジュール61が設置され、ここで脱気水が製造される。
溶存気体が脱気された脱気水は、続いて配管L5を経て、ガス透過膜モジュール81が設置された水素溶解塔8に送り込まれる。また、原料水供給装置2から配管L9、L10を通って電解装置7に水が供給され、ここで製造された水素もまた配管L11を通って水素溶解塔8に送り込まれる。そして水素溶解塔8において水素含有水が製造される。
なお、原料水供給装置2と電解装置7との間、すなわち配管L9とL10の間に純水製造器15を設けられ得、原料水供給装置2から供給された水(原料水)は、ここで例えばイオン交換させることにより純水となり、電解装置7に供給される。
こうして得られた水素含有水は配管L6を通ってUV殺菌装置9に供給され、UV照射により殺菌処理される。続いて配管L7を通ってMF装置10に供給され、ここで膜ろ過
処理される。
得られた(殺菌された)水素含有水は、配管L8を通って一部が中間タンク5に戻される。そして、水素含有水が中間タンク5→脱気塔6→水素溶解塔8→UV殺菌装置9→MF装置10→中間タンク5を循環することにより、水素含有水の水素溶存濃度を効率的に高めることができる。
実際に図3に示すような製造装置を用い、原料水として水道水を用いて得られた、本発明の飲料用水素含有水の製造方法による水素含有水は、上述のように水循環させることで水素溶存濃度を例えば2.97ppm前後(2.85〜3.09ppm)にまで高めることができた。一方、水循環させない場合の水素イオン濃度は最適な圧力・流量設定を行っても、2.00ppm前後(1.85〜2.36)にとどまるとする結果が得られた。
また得られた水素水のpHは6.5〜7.3、ミネラル含有量(硬度)30〜50mg/Lであり、また一般細菌及び大腸菌類は検出されなかった。
上述のように中間タンク5〜MF装置10を循環させ、水素溶存濃度を高めた水は続いて配管L12を通って充填装置11に送り込まれる。
充填装置11には充填タンクと充填機が設置されており、前記水素含有水はまず充填タンクに供給された後、充填機にて密封容器に密封充填される。
続いて容器包装に密封容器された水製品を、加熱殺菌装置12において加熱殺菌し、最後に包装装置13にて箱詰め処理される。
[水素含有水の製造]
原料水として水道水を用いて、図3に示すような製造装置を用い、ここで脱気塔6に設置されたガス脱気膜モジュール61(図1)並びに水素溶解塔に設置されたガス透過膜モジュール81(図2)における各水室(612、812)の流量及び各気体室(613、813)の圧力を変化させて、水素含有水を製造した。なおここでは、MF装置10から中間タンク5に水を循環させずに、水素含有水を製造した。
以下の表1に、設定した各モジュールの水室の流量、気体室の圧力、並びに得られた水素含有水の水素イオン濃度を示す。
表1に示すように、本発明の飲料用水素含有水を製造する方法によって、1.50を超える水素イオン濃度を有する水素含有水を製造することができた。
なかでも、ガス脱気膜モジュールにおける浄化水の流量が2.5〜5.0m3/hrで
あり且つ気体室内部は大気圧よりも0.8×105Pa以上1.0×105Pa未満の圧力分減圧された圧力の雰囲気であり、且つ、ガス透過膜モジュールにおける脱気水の流量が2.5〜5.0m3/hrであり且つ気体室内部は大気圧よりも0.4×105Pa以上0.8×105Pa以下の圧力分加圧された圧力の水素雰囲気である例3乃至例7、例9及
び例10において、1.85乃至2.36の水素イオン濃度を達成することができた。
以上のように、本発明の飲料用水素含有水を製造する方法は、上記の構成をとることにより、水素ガスを高濃度で効率的に短時間で溶解させることができ、しかも、安全且つ美味しい水素含有水を製造することができる。
1・・・飲料用水素含有水製造装置
2・・・原料水供給装置
3・・・ろ過塔
4・・・安全フィルタ塔
5・・・中間タンク
6・・・脱気塔
61・・・ガス脱気膜モジュール
611・・・ガス脱気膜
612・・・水室
613・・・気体室
7・・・電解装置
8・・・水素溶解塔
81・・・ガス透過膜モジュール
811・・・ガス透過膜
812・・・水室
813・・・気体室
9・・・UV殺菌装置
10・・・MF装置
11・・・充填装置
12・・・加熱殺菌装置
13・・・包装装置
14・・・真空ポンプ
15・・・純水製造器
L1〜L12・・・配管

Claims (3)

  1. 飲料用水素含有水を製造する方法であって、
    ガス脱気膜によって水室と気体室とに区画されたガス脱気膜モジュールを用い、水室に浄化水を通過させ、一方気体室を減圧することにより、浄化水からガスを脱気して脱気水を製造する工程と、
    ガス透過膜によって水室と気体室とに区画されたガス透過膜モジュールを用い、水室に前記脱気水を通過させ、一方気体室に水素ガスを加圧して供給することにより、水素ガスを脱気水に溶解させ、水素含有水を製造する工程とを含み、
    前記ガス透過膜並びに前記ガス脱気膜が、内径が180〜250μmであるポリプロピレン製の中空糸からなる中空糸膜であり、
    前記ガス脱気膜モジュールの水室を流れる浄化水の流量が1.0〜7.0m3/hrであ
    り且つ気体室内部を大気圧よりも0.4×105Pa以上1.0×105Pa未満の圧力分減圧された圧力の雰囲気にし、且つ
    前記ガス透過膜モジュールの水室を流れる脱気水の流量が1.0〜7.0m3/hrであ
    り且つ気体室内部を大気圧よりも1.0×105Pa以下の圧力分加圧された圧力の水素
    雰囲気にする、
    製造方法。
  2. 前記ガス脱気膜モジュールの水室を流れる浄化水の流量が2.5〜5.0m3/hrであ
    り且つ気体室内部を大気圧よりも0.8×105Pa以上1.0×105Pa未満の圧力分減圧された圧力の雰囲気にし、且つ
    前記ガス透過膜モジュールの水室を流れる脱気水の流量が2.5〜5.0m3/hrであ
    り且つ気体室内部を大気圧よりも0.4×105Pa以上0.8×105Pa以下の圧力分加圧された圧力の水素雰囲気にする、
    請求項1記載の飲料用水素含有水を製造する方法。
  3. 前記ガス脱気膜モジュールの水室を流れる浄化水の流量が2.5〜5.0m3/hrであ
    り且つ気体室内部を大気圧よりも0.92×105Pa以上0.96×105Pa未満の圧力分減圧された圧力の雰囲気にし、且つ
    前記ガス透過膜モジュールの水室を流れる脱気水の流量が2.5〜5.0m3/hrであ
    り且つ気体室内部を大気圧よりも0.5×105Pa以上0.7×105Pa以下の圧力分加圧された圧力の水素雰囲気にする、
    請求項1記載の飲料用水素含有水を製造する方法。
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