以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳述する。なお、図面において、同一符号は、同一または相当部分を示す。また、本発明は、図示例に限定されるものではない。
図1は本発明に係る実施形態1におけるデジタル放送送信装置の構成を示すブロック図である。本デジタル放送方式では、複数のMPEG−2トランスポートストリーム(MPEG-2 Transport Stream、以下、TSとする)を、それぞれ伝送路符号化処理を施した後、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)により複数のサブキャリアからなるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)送信信号に一括して変換し、放送波として送信する。
また、図2に本発明のデジタル放送送信装置が送信するデジタル放送送信信号のセグメント構成の一実施例を示す。まず、図2を説明する。
本デジタル放送送信信号は、207.5MHz以上222MHz以下の周波数の電波(VHF-High帯)を使用する放送局の行う地上マルチメディア放送のうち、セグメント連結伝送方式によるものである。これは、地上デジタルテレビジョン放送の伝送方式、及び、地上デジタル音声放送の伝送方式をベースとする。
デジタル放送送信信号のOFDMセグメントは、
(1)地上デジタルテレビジョン放送の伝送方式に準拠した13セグメント形式のOFDMセグメント(タイプAスーパーセグメント)
(2)地上デジタル音声放送の伝送方式に準拠した1セグメント形式のOFDMセグメントを14個以下で連結したもの(タイプBスーパーセグメント)
を連結して(以下、連結OFDMセグメント)構成される。ここで、1セグメントは地上テレビジョン放送のチャンネル帯域幅6MHzを14等分した帯域幅を持つ。また、連結OFDMセグメントには必ず1つ以上のタイプAスーパーセグメントを含む。
デジタル放送が割り当てられる周波数帯において、地上テレビジョン放送と同様に6MHz幅の物理チャンネルを前提とする。この際、各スーパーセグメントの伝送スペクトラムは、いずれか1つの物理チャンネルに配置される。なお、物理チャンネルの周波数位置は、一部帯域を重複して定義される場合もあり得る。この場合、重なり部分の周波数帯幅は6/14MHzの整数倍となる。
また、物理チャンネル内の周波数に対し、サブチャンネルを図3に示すように定義する。サブチャンネルは帯域幅1/7MHzの仮想チャンネルであり、6MHzの物理チャンネル帯域幅をチューニングステップ1/7MHz毎に0から41まで番号付けをする。
サブチャンネル番号とセグメントの関係の例を図3に示す。図3には、中心サブチャンネル番号22の1セグメントの例を示している。サブチャンネル21,22,23で1セグメントを構成する。1セグメント形式のうち、サブチャンネル番号 0, 1, 41については物理チャンネルを跨いて配置される。また、13セグメント形式の場合は13セグメントの中心のセグメント(セグメント番号#0)の中心サブチャンネル番号で表すことができる。
割当周波数帯幅が14.5MHzの場合、連結OFDMセグメントの最大セグメント数は33となるが、この場合、図2に示す物理チャンネルと、スーパーセグメント配置が考えられる。
図2(a)では、"物理チャンネル開始周波数〜物理チャンネル終了周波数"として、
物理チャンネル1:204〜210MHz
物理チャンネル2:210〜216MHz
物理チャンネル3:216〜222MHz
であり、
スーパーセグメント1:
タイプB(1セグメント5個)
物理チャンネル1
中心サブチャンネル番号{28,31,34,37,40}(範囲[27-41])
スーパーセグメント2:
タイプB(1セグメント1個)
物理チャンネル2
中心サブチャンネル番号{1}(範囲[0-2])
スーパーセグメント3:
タイプA(13セグメント1個)
物理チャンネル2
中心サブチャンネル番号{22}(範囲[3-41])
スーパーセグメント4:
タイプB(1セグメント1個)
物理チャンネル3
中心サブチャンネル番号{1}(範囲[0-2])
スーパーセグメント5:
タイプA(13セグメント1個)
物理チャンネル3
中心サブチャンネル番号{22}(範囲[3-41])
となる。このとき、
スーパーセグメント1、中心サブチャンネル番号28の選局周波数となる中心周波数は208MHzであり、同様に、
スーパーセグメント1、中心サブチャンネル番号31の選局周波数となる中心周波数は(208+3/7)MHz、
スーパーセグメント1、中心サブチャンネル番号34の選局周波数となる中心周波数は(208+6/7)MHz、
スーパーセグメント1、中心サブチャンネル番号37の選局周波数となる中心周波数は(209+2/7)MHz、
スーパーセグメント1、中心サブチャンネル番号40の選局周波数となる中心周波数は(209+5/7)MHz、
スーパーセグメント2、中心サブチャンネル番号 1の選局周波数となる中心周波数は(210+1/7)MHz、
スーパーセグメント3、中心サブチャンネル番号22の選局周波数となる中心周波数は(213+1/7)MHz、
スーパーセグメント4、中心サブチャンネル番号 1の選局周波数となる中心周波数は(216+1/7)MHz、
スーパーセグメント5、中心サブチャンネル番号22の選局周波数となる中心周波数は(219+1/7)MHz、
となる。すなわち、
[式1]:選局周波数=
(スーパーセグメントの配置される物理チャンネルの開始周波数+中心サブチャンネル番号×1/7)MHz
てある。
また、図2(b)では、
物理チャンネル1:204+(8×6/14)〜210+(8×6/14)MHz
物理チャンネル2:210+(8×6/14)〜216+(8×6/14)MHz
物理チャンネル3:216〜222MHz
であり、
スーパーセグメント1:
タイプA(13セグメント1個)
物理チャンネル1
中心サブチャンネル番号{22}(範囲[3-41])
スーパーセグメント2:
タイプB(1セグメント7個)
物理チャンネル2
中心サブチャンネル番号{1,4,7,10,13,16,19}(範囲[0-20])
スーパーセグメント3:
タイプA(13セグメント1個)
物理チャンネル3
中心サブチャンネル番号{22}(範囲[3-41])
となる。このとき、
スーパーセグメント1、中心サブチャンネル番号22の選局周波数となる中心周波数は(210+4/7)MHzであり、同様に、
スーパーセグメント2、中心サブチャンネル番号 1の選局周波数となる中心周波数は(213+4/7)MHz、
スーパーセグメント2、中心サブチャンネル番号 4の選局周波数となる中心周波数は214MHz、
スーパーセグメント2、中心サブチャンネル番号 7の選局周波数となる中心周波数は(214+3/7)MHz、
スーパーセグメント2、中心サブチャンネル番号10の選局周波数となる中心周波数は(214+6/7)MHz、
スーパーセグメント2、中心サブチャンネル番号13の選局周波数となる中心周波数は(215+2/7)MHz、
スーパーセグメント2、中心サブチャンネル番号16の選局周波数となる中心周波数は(215+5/7)MHz、
スーパーセグメント2、中心サブチャンネル番号19の選局周波数となる中心周波数は(216+1/7)MHz、
スーパーセグメント3、中心サブチャンネル番号22の選局周波数となる中心周波数は(219+1/7)MHz、
となる。
図2(a)の例では現行のVHFの10、11、12チャンネルの物理チャンネルを使用しているため現行テレビジョン受信装置の選局部と整合性がよい効果がある。図2(b)の例では割当帯域の両端に13セグメント形式を配置しているため割当帯域外からの干渉を受けても周波数インターリーブの効果があるため干渉を受けにくい効果がある。
次に図1のデジタル放送送信装置の動作を説明する。
101はマルチメディア信号発生部、102は13セグメント形式符号化部、103は3セグメント形式符号化部、104は連結フレーム構成部、105は再連結フレーム構成部、106は逆高速フーリエ変換(以下、IFFT)/ガードインターバル付加部、107はアップコンバータ部、108は送信アンプ部、109はアンテナである。
また、111はRS(リード・ソロモン)符号化部、115は階層分割部、112は変調・符号化部、116は階層合成部、113はインタリーブ部、114はフレーム構成部であり、これらで13セグメント形式符号化部102が構成される。変調・符号化部112はa、b、cの3系統ある。
さらにまた、121はRS(リード・ソロモン)符号化部、122は変調・符号化部、123はインタリーブ部、124はフレーム構成部であり、これらで1セグメント形式符号化部103が構成される。
図1のデジタル放送送信装置は、13セグメント形式符号化部102がaとbの2系統、1セグメント形式符号化部103がa、b、c、d、e、f、gの7系統、あわせて33セグメント(13×2+7)の連結OFDMセグメントとしている。
変調・符号化部112、122の詳細な構成を図4に示す。
401は前段からの入力、402はエネルギー拡散部、403は遅延補正部、404はバイトインターリーブ部、405は畳み込み符号化部、406はキャリア変調部、407はビットインターリーブ部、408はマッピング部、409は出力であり、キャリア変調部406はビットインターリーブ部407とマッピング部408で構成される。
フレーム構成部114、124の詳細な構成を図5に示す。
501は前段からの入力、502はパイロット信号構成部、503はTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号構成部、504はAC(Auxiliary Channel)信号構成部、505はOFDMフレーム構成部、506は出力である。
マルチメディア信号発生部101において、映像信号、音声信号、データがそれぞれ符号化され、それぞれの13セグメント形式符号化部102や1セグメント形式符号化部103に出力するTSが生成される。
まず、13セグメント形式符号化部102の動作説明をする。
それぞれのTSはIFFTサンプルクロックの4倍のクロックにより188バイト単位のバースト信号形式に変換され、RS符号化部111でリード・ソロモン外符号が付加される。その後、階層伝送を行う場合には、階層情報の指定に沿って階層分割部115で階層分割され、最大3系統の変調・符号化部112a、b、cに入力される(図4では入力401)。変調・符号化部112a、b、cにおいては、図4を用いて説明すると、入力401から入力された信号は、それぞれ、エネルギー拡散部402によるエネルギー拡散、バイトインターリーブ部404によるバイトインターリーブ、畳み込み符号化部405による畳み込み符号化、ビットインターリーブ部407によるビットインターリーブとマッピング部408によるマッピングを行いキャリア変調部406としてキャリア変調が施され出力409から出力される。また、バイトインターリーブとビットインターリーブの時間軸操作で生じる階層間の遅延時間差に対して予め遅延補正部403により遅延補正を行い、タイミング調整を図っている。畳み込み符号の符号化率、インターリーブ長、キャリア変調方式はそれぞれの階層で独立に設定される。変調・符号化部112a、b、cでの並列処理の後、階層合成部116で階層合成された信号は、移動受信における電界変動やマルチパス妨害に対して、誤り訂正符号化の能力を有効に発揮させるためインターリーブ部113に入力される。インターリーブ部113では時間インターリーブや周波数インターリーブが行なわれる。時間インターリーブの方式は、送受あわせた遅延時間を短縮し受信機のメモリー容量を抑えるため畳み込みインターリーブである。また、周波数インターリーブは、セグメント構造を確保しつつ、十分なインターリーブ効果が発揮できるよう、セグメント間とセグメント内のインターリーブを組み合わせて構成されている。
インターリーブ部113の出力はフレーム構成部114に入力される(図5では入力501)。フレーム構成部114の動作を図5を用いて説明する。
複数の伝送パラメータが混在する階層伝送に対して、受信機の復調・復号を補助するため、システム識別、伝送パラメータ切替指標、緊急警報放送用起動フラグ、各階層の伝送パラメータなど、受信機の復調動作を円滑に行なうための制御情報としてTMCC(Transmission and Multiplexing Configuration Control)信号が特定のキャリアを用いて伝送される。また、放送に関する付加情報を伝送するため、特定のキャリアに割り当てられた変調波の伝送制御に関する付加情報や地震動警報情報を伝送するための拡張用信号であるAC(Auxiliary Channel)信号が用いられる。
OFDMフレーム構成部505では、インターリーブ部113からの情報データ、パイロット信号構成部502からの同期再生用パイロット信号、TMCC構成部503からのTMCC信号、および、AC信号構成部504からのAC信号によりOFDMフレームが構成され、出力506から出力される。このフレーム構成を図6に示す。
Si,jはインターリーブ後のデータセグメント内のキャリアシンボルを表す。SP(Scattered Pilot)は受信機が準同期検波を行なうための基準パイロットシンボルである。図6に示すとおり、キャリア方向に12キャリアに1回、シンボル方向に4シンボルに1回挿入される。受信側でSPをシンボル方向に補間すれば、3(12/4)キャリア間隔のSPを得ることができる。ガードインターバル長の最大値が有効シンボル長の1/4であることから、3キャリア間隔のSPによる補間処理(伝送路特性推定)により、シンボル間干渉を生じない最大遅延時間までのマルチパスに対応することが可能である。なお、ガードインターバル比が1/4の場合、原理的には4キャリア間隔のSPであればよいが、補間フィルタの特性などを考慮し、シンボル方向には4シンボルに1回挿入されている。
図6の例はモード1であるが、モード1のキャリア番号は0から107なのに対して、モード2、モード3 ではそれぞれ、0から215、0から431である。
AC信号は図6に示すとおり配置され、1キャリア204ビットのデータ量を持つ。また、AC信号は各セグメントごとに、モード1では2本、モード2では4本、モード3では8本、配置される。
TMCC信号は図6に示すとおり配置され、1キャリア204ビットのデータ量を持つ。また、TMCC信号は各セグメントごとに、モード1では1本、モード2では2本、モード3では4本、配置される。
フレーム構成を終えた全信号は出力506から出力され、再連結フレーム構成部105に入力される。図1の実施例では2個の13セグメント形式符号化部102a、bがあり、それぞれ再連結フレーム構成部105に入力される。
次に、1セグメント形式符号化部103の動作説明をする。
それぞれのTSはIFFTサンプルクロックの4倍のクロックにより188バイト単位のバースト信号形式に変換され、RS符号化部121でリード・ソロモン外符号が付加される。その後、変調・符号化部122に入力される(図4では入力401)。変調・符号化部122の動作は上記13セグメント形式符号化部102のときに図4を用いて説明したとおりである。設定された畳み込み符号の符号化率、インターリーブ長、キャリア変調方式が用いられる。変調・符号化部122での処理の後、移動受信における電界変動やマルチパス妨害に対して、誤り訂正符号化の能力を有効に発揮させるためインターリーブ部123に入力される。インターリーブ部123では時間インターリーブや周波数インターリーブが行なわれる。時間インターリーブの方式は、送受あわせた遅延時間を短縮し受信機のメモリー容量を抑えるため畳み込みインターリーブである。また、周波数インターリーブは、セグメント構造を確保しつつ、十分なインターリーブ効果が発揮できるよう、セグメント間とセグメント内のインターリーブを組み合わせて構成されている。
インターリーブ部123の出力はフレーム構成部124に入力される(図5では入力501)。フレーム構成部124の動作は上記13セグメント形式符号化部102のときに図5を用いて説明したとおりである。
フレーム構成を終えた全信号は連結フレーム構成部104に入力される。図1の実施例では7個の1セグメント形式符号化部103a、b、c、d、e、f、gがあり、それぞれ連結フレーム構成部104に入力される。
ここで、図2のセグメント構成と対比すると、
図2(a)では、例えば、
スーパーセグメント1:タイプB(1セグメント5個)のそれぞれのセグメントは103a[TS2]、b[TS3]、c[TS4]、d[TS5]、e[TS6]のそれぞれのブロックに割り当てられ、連結フレーム構成部104で連結され、再連結フレーム構成部105に出力される。
スーパーセグメント2:タイプB(1セグメント1個)のセグメントは103f[TS7]のブロックに割り当てられ、連結フレーム構成部104に入力され、再連結フレーム構成部105に出力される。
スーパーセグメント3:タイプA(13セグメント1個)の13セグメントは102a[TS1]のブロックに割り当てられ、再連結フレーム構成部105に出力される。
スーパーセグメント4:タイプB(1セグメント1個)のセグメントは103g[TS8]のブロックに割り当てられ、連結フレーム構成部104に入力され、再連結フレーム構成部105に出力される。
スーパーセグメント5:タイプA(13セグメント1個)の13セグメントは102b[TS9]のブロックに割り当てられ、再連結フレーム構成部105に出力される。
図2(b)では、
スーパーセグメント1:タイプA(13セグメント1個)の13セグメントは102a[TS1]のブロックに割り当てられ、再連結フレーム構成部105に出力される。
スーパーセグメント2:タイプB(1セグメント7個)のそれぞれのセグメントは103a[TS2]、b[TS3]、c[TS4]、d[TS5]、e[TS6]、f[TS7]、g[TS8]のそれぞれのブロックに割り当てられ、連結フレーム構成部104で連結され、再連結フレーム構成部105に出力される。
スーパーセグメント3:タイプA(13セグメント1個)の13セグメントは102b[TS9]のブロックに割り当てられ、再連結フレーム構成部105に出力される。
[ ]内は13セグメント形式符号化部102、1セグメント形式符号化部103それぞれに入力されるTSの番号である。また、1セグメント形式の場合、サブチャンネルとTS番号を関連つけることができる。
連結フレーム構成部104は、図2(a)の例ではスーパーセグメント1を1セグメント形式のOFDMセグメント103a、b、c、d、eの出力5個を連結して構成し、スーパーセグメント2を1セグメント形式のOFDMセグメント103f出力1個で構成し、スーパーセグメント4を1セグメント形式のOFDMセグメント103g出力1個で構成し、それぞれタイプBのスーパーセグメントとし、再連結フレーム構成部105に出力する。
連結フレーム構成部104は、図2(b)の例ではスーパーセグメント2を1セグメント形式のOFDMセグメント103a、b、c、d、e、f、gの出力7個を連結して構成し、タイプBのスーパーセグメントとし、再連結フレーム構成部105に出力する。
13セグメント形式符号化部102a、bの出力はタイプAのスーパーセグメントであり、それぞれ再連結フレーム構成部105に出力する。
再連結フレーム構成部105は上記タイプAのスーパーセグメント、タイプBのスーパーセグメントが入力され、それらのスーパーセグメントを連結し、連結OFDMセグメントとする。スーパーセグメントを連結する際に、中心周波数差に対する位相補償およびパイロット変調位相の不整合に対する位相補正を行う。
IFFT/ガードインターバル付加部106では再連結フレーム構成部105の出力信号である連結OFDMセグメントがIFFT演算によりOFDM信号に変換され、ガードインターバルが付加されてOFDM送信信号に変換される。そして、アップコンバータ部107で決められた周波数のデジタル放送送信信号に変換され、送信アンプ部108で電力増幅されて、アンテナ109で送信される。
本デジタル放送送信信号は、連結OFDMセグメントを一括でIFFT/ガードインターバル付加処理して生成される。ここで、13セグメント形式部分は最大3階層(内、1セグメントを部分受信可)まで分割し、階層毎に畳み込み符号の符号化率、インターリーブ長、キャリア変調方式等を独立に設定を可能とする。1セグメント形式部分についても、セグメント毎に畳み込み符号の符号化率、インターリーブ長、キャリア変調方式等の設定を可能とする。図1の例の場合のスーパーセグメント構成に対応したデジタル放送送信装置は、9系統の伝送路符号化処理を並列して行う。
本デジタル放送送信方法の連結送信は、複数のセグメント(13セグメント形式、および1セグメント形式)をガードバンドなしに同一送信点から送信することをいう。なお、連結送信時におけるパラメータの制限事項を以下に示す。
(1)モードを同一とする
連結送信ではOFDMシンボル同期をお互いに取る必要があることから、シンボル長の異なるモードを混在させることはできない。
(2)ガードインターバル長を同一とする
上記(1)と同じ理由により、異なるガードインターバルを使用するとOFDMシンボル長が異なるため、混在させることはできない。
(3)タイプAスーパーセグメントの数は1以上とする
デジタル放送送信方法では、複数セグメントの連結が可能なようにOFDMセグメントのキャリア構成を構造化することにより、サービスに適した帯域幅や伝送特性に柔軟に対応すると共に、地上デジタルテレビジョン方式、及び、地上デジタル音声方式との相互運用、ハードウェア、ソフトウェアリソースの共用化を可能としている。
次に、図7から図13を用い、TMCC信号構成部503で構成されるTMCC信号の構成を説明する。
図7はTMCCの信号構成(TMCCキャリアのビット割り当て)を示す。TMCC信号は、階層構成や各OFDMセグメントの伝送パラメータ等、受信機の復調動作に関わる情報を伝送するものである。TMCC信号のビット割付は、地上デジタルテレビジョン放送および地上デジタル音声放送と同様とした。これは、TMCC信号の復号処理を容易にし、受信機の負担を軽減させるためである。
差動復調の基準は1ビットであり、振幅及び位相基準を規定する。
同期信号は、16ビットのワードで構成される。同期信号には、w0=0011010111101110とそれをビット反転したw1=1100101000010001の2種類あり、フレーム毎にw0とw1が交互に送出される。同期信号は、TMCC信号の同期及びOFDMのフレーム同期を確立するために用いられる。TMCC情報のビットパターンが同期信号に一致して生じる疑似同期引き込み現象を防ぐために、フレーム毎に同期信号の極性反転が行われる。TMCC情報はフレーム毎に反転することはないので、フレーム毎の反転により疑似同期引き込みを避けることができる。
セグメント形式識別は、そのセグメントが差動変調部であるか同期変調部であるかを識別するための信号である。3 ビットのワードで構成され、差動変調部の場合には‘111’、同期変調部の場合には‘000’が割り当てられる。TMCCキャリア数はセグメント形式によって異なり、部分受信セグメントが同期変調部に属する場合、1本のみとなる。この場合でも確実な復号が可能なように、識別信号に3ビットを割り当て、符号間距離が最大となる反転信号としている。
TMCC情報のビット割り当てを図8に示す。
TMCC情報は、システム識別、伝送パラメータ切り替え指標、緊急警報放送用起動フラグ、カレント情報、ネクスト情報など、受信機の復調と復号動作を補助する情報である。102ビットあるTMCC情報のうち、現在90ビットを定義しているが、残りの12ビットは将来の拡張用としてリザーブする。このリザーブビットには、すべて「1」をスタッフィングする。なお、1セグメント形式のB階層及びC階層に関しては、13セグメント形式との互換性を保つため、ビット割付上は確保することとする。但し、後述する通り、未使用の階層を意味する情報を割り付けるものとする。
システム識別の説明を図9に示す。
システム識別用の信号に2ビット割り当てる。地上デジタルテレビジョン放送システムと互換の13セグメント形式は‘00’、地上デジタル音声放送システムと互換の1セグメント形式には‘01’とする。残りの値はリザーブとする。
カレント情報は現在の階層構成及び伝送パラメータを示し、ネクスト情報には切り替え後の伝送パラメータを示し、これらを同時に送るようにしている。これは、カウントダウン中に受信機の電源が投入された場合やチャンネル切り替えを行った場合を想定し、カレント情報を用いることで受信機のレスポンスを向上させることを目的としている。
カレント情報並びにネクスト情報に含まれる後述する伝送パラメータ情報及びフラグ(部分受信フラグ、キャリア変調方式、畳込み符号化率、インターリーブ長、セグメント数)のいずれか一つ以上を切り替える場合には、4ビットの伝送パラメータ切り替え指標をカウントダウンする。後述する緊急警報放送用起動フラグまたは連結送信位相補正量のみを切り替える場合には、伝送パラメータ切り替え指標のカウントダウンは行わない。伝送パラメータ切り替え指標をカウントダウンすることにより、受信機に切り替えを通知しタイミングが取られる。この指標は、通常、‘1111’の値を取るが、伝送パラメータを切り替える場合には、切り替える15フレーム前からフレーム毎に1ずつ減算する。なお、‘0000’の次は、‘1111’に戻るものとする。切り替えタイミングは、‘0000’を送出する次のフレーム同期とする。すなわち、新たな伝送パラメータは、‘1111’に戻ったフレームから適用する。ネクスト情報は、切り替えカウントダウン前において任意の時刻に設定、或いは変更ができるが、カウントダウン中は変更できない。
緊急警報放送用起動フラグの割り当てを図10に示す。緊急警報放送において、受信機への起動制御が行われている場合には起動フラグを‘1’とし、起動制御が行われていない場合には起動フラグを‘0’とする。
部分受信フラグの説明を図11に示す。
部分受信フラグは、13セグメント形式において、伝送帯域中央のセグメント(セグメントNo.0)が部分受信用に設定される場合には‘1’に、そうでない場合には‘0’に設定される。セグメントNo.0が部分受信用に設定される場合、その階層は図8中のA階層として規定される。なお、1セグメント形式の場合、フラグは‘0’に設定される。これは、地上デジタル音声方式がこのフラグを形式識別フラグとしており、1セグメント形式の場合には‘0’、3セグメント形式の場合には‘1’としていることと整合している。また、ネクスト情報が存在しない場合、フラグは‘1’に設定される。
カレント/ネクスト情報に含まれる伝送パラメータ情報を図12に示す。伝送パラメータ情報において未使用の階層、又はネクスト情報が存在しない場合はそれらのビットを‘1’とする。
連結送信位相補正量の説明を図13に示す。
連結送信において、受信するセグメントが上隣接セグメントの下端キャリアを基準信号として利用する場合、当該キャリアの位相をシンボル毎に補正するために使用する。連結送信でない場合も含め、位相補正がない場合は‘111’とする。
TMCC情報B20〜B121は、差集合巡回符号(273,191)の短縮符号(184,102)で誤り訂正符号化される。TMCC情報は、伝送パラメータの指定や受信機の制御を行うため、データ信号より高い伝送信頼性が必要である。受信機で連接符号の復号回路を共用することが難しいこと、また、処理遅延の観点からブロック符号が有利なことを考慮し、TMCCの誤り訂正符号は差集合巡回符号(273,191)の短縮符号(184,102)である。また、TMCC信号は複数のキャリアで伝送されるため、信号をアナログ加算することにより所要C/Nを下げ、受信性能を向上させることが可能である。これらの誤り訂正技術と加算処理により、TMCC信号はデータ信号より小さなC/Nで受信可能となる。なお、全てのTMCC情報でパリティビットを同じにするため、同期信号とセグメント形式識別の情報を誤り訂正の対象から外し、複数のTMCCキャリアの全ビットを同一にして、パリティビットを含めたビット毎の多数決を可能にしている。
図14に図1のデジタル放送送信装置が送信するデジタル放送送信信号のサービスの一実施例を示す。
1401はプッシュキャスト放送、1402はプッシュキャスト放送とリアルタイム放送の混在放送、1403はリアルタイム放送、1404はパイロット放送である。
プッシュキャスト放送1401とは非時間依存型のファイル型コンテンツが自動的にダウンロードされるサービスである。例えば、電子新聞、音楽、スポーツクリップ、ニュースクリップ、ショッピング、生活情報、グルメ雑誌、料理情報、語学、ドラマ、映画などが考えられる。また、いろいろな情報を検索することができる情報アドレスとリンクしたメニュー(図14ではWEBと記載)が考えられる。プッシュキャスト放送では事前にコンテンツを配信し、ユーザの都合のよい時間で見れるのが特徴である。
リアルタイム放送1403はストリーム型の放送で、「今見ること」が重要な番組が提供される。例えば、ニュース、天気予報、スポーツなどである。ショッピングや教育、プレミアム番組をリアルタイム放送してもよい。
混在放送1402とは時間により時間によりリアルタイム放送とプッシュキャスト放送を混在させた放送である。
パイロット放送1404はプッシュキャスト放送1401、混在放送1402、リアルタイム放送1403のサービス全体をナビゲートするものである。また、どのサービスがどのスーパーセグメントのどのサブチャンネル、あるいは、どのTSで伝送されているかを示す。従って、パイロット放送1404をどの周波数配置で送るかはあらかじめ決めておく必要がある。
図15は本発明のデジタル放送送信装置が送信するデジタル放送送信信号のセグメント構成の一実施例を示す説明図である。図15は図2で説明したセグメント構成例であり、図15(a)において1501はパイロットセグメント、図15(b)において1502はパイロットセグメントである。
パイロットセグメントはパイロット放送を伝送するセグメントであり、1セグメント形式のセグメント、または13セグメント形式の部分受信セグメントとする。図15(a)の例では[スーパーセグメント4、中心サブチャンネル番号 1]のセグメントであり、中心周波数は(216+1/7)MHzである。図15(b)の例では[スーパーセグメント2、中心サブチャンネル番号10]のセグメントであり、中心周波数は(214+6/7)MHzである。この周波数配置は図15の例ではこの位置に決められている。
また、図14のサービスをスーパーセグメントに割り当てる例として、例えば図15(a)の場合は以下とする。
スーパーセグメント1:タイプB(1セグメント5個)にリアルタイム放送1403の5個の番組をそれぞれの1セグメント形式に割り当て、例えば、TS2をニュース、TS3を天気、TS4をショッピング、TS5をスポーツ、TS6を教育とする。
スーパーセグメント2:タイプB(1セグメント1個)にリアルタイム放送1403の1個の番組を1セグメント形式にに割り当て、TS7をプレミアムとする。
スーパーセグメント3:タイプA(13セグメント1個)にプッシュキャスト放送1401を割り当て、TS1とする。
スーパーセグメント4:タイプB(1セグメント1個)にパイロット放送1404をパイロットセグメントとして割り当て、TS8とする。
スーパーセグメント5:タイプA(13セグメント1個)に混在放送1402を割り当て、TS9とする。
また図15(b)の場合は以下とする。
スーパーセグメント1:タイプA(13セグメント1個)に混在放送1402を割り当て、TS1とする。
スーパーセグメント2:タイプB(1セグメント7個)にリアルタイム放送1403の6個の番組と、パイロットセグメントとしてパイロット放送1404をそれぞれ1セグメント形式に割り当て、例えば、TS2をニュース、TS3を天気、TS4をショッピング、TS5をパイロット放送1404、TS6をスポーツ、TS7を教育、TS8をプレミアムとする。
スーパーセグメント3:タイプA(13セグメント1個)にプッシュキャスト放送1401を割り当て、TS9とする。
なお、この割り当ては図1のマルチメディア信号発生部101で行なわれる。
図15(a)の例では1セグメント形式1個のタイプBスーパーセグメントをパイロットセグメントとし、図15(b)の例では1セグメント形式7個連結のタイプBスーパーセグメントのなかの一つのセグメントをパイロットセグメントとしている。したがって、図15(a)の例ではスーパーセグメント単位に処理を行う場合に適しており、図15(b)の例ではTS単位で処理を行う場合に適している特徴がある。
図16はパイロット放送で伝送されるパイロット情報の一例である番組情報の構成例である。番組情報には、その番組を表す番組識別、その番組がリアルタイム放送なのかプッシュキャスト放送なのかパイロット放送なのかを示す放送種類、それが放送される日時、そして、その番組を放送する事業者を表す事業者識別がある。さらにその番組を受信側で選局するために、どのセグメントで送られているかを示す情報が必要である。前記[式1]で示したように、スーパーセグメントの配置される物理チャンネルの開始周波数と中心サブチャンネル番号がわかれば送られてきているセグメントの中心周波数は確定する。さらに、受信側ではそのセグメントが13セグメント形式か1セグメント形式かのスーパーセグメント種類の情報が必要である。
図16(a)は番組情報を[日時、番組識別、放送種類、事業者識別、スーパーセグメント番号、スーパーセグメント種類、物理チャンネル、中心サブチャンネル]とする。物理チャンネルは図15(a)や図15(b)のようにあらかじめ決まっていれば物理チャンネル番号のみを示すだけでいい。もちろん、物理チャンネルの周波数そのものや、物理チャンネルの開始の周波数または終了の周波数だけを示してもよい。物理チャンネルの帯域幅は6MHzと決まっているからである。
図16ではスーパーセグメント種類をタイプA、タイプBと示すだけでなく、タイプAの場合はこの番組が部分受信階層に入っているかどうかを示す部分受信フラグを設け、また、タイプBの場合は1セグメント形式の連結数も示す。
部分受信フラグを見ることで、選局してTMCC情報をみなくても、この番組が後述する1セグメント形式の受信機で受信可能かどうか判断できる効果がある。
また、タイプBの場合は1セグメント形式の連結数を示すことで1セグメント形式のスーパーセグメント構成が確認でき、スーパーセグメント番号でスーパーセグメント構成を確定できる効果がある。
さらにまた、放送種類に"パイロット"を有することで、パイロットセグメント以外に番組宣伝などのパイロット放送を行うことができる。
図16(a)の例では、番組情報を抽出するだけでその番組が送られているセグメントの中心周波数やスーパーセグメント構成を求めることができる効果がある。
図16(b)は図16(a)のスーパーセグメント番号、スーパーセグメント種類、物理チャンネル、サブチャンネルのかわりにTS番号を番組情報として送るようにしたものである。図1で説明したように、TS番号はスーパーセグメント番号、スーパーセグメント種類、サブチャンネルで表すことができ、また、物理チャンネルの開始周波数と中心サブチャンネル番号で中心周波数を確定できる。別情報としてこのTS情報をパイロット情報として伝送する。
図16(b)の例ではTS番号と、番組識別および事業者識別を関連付けることが容易であり、特にTSごとに事業者を割り当てる場合に便利である。
図16(c)は番組情報に直接受信側での選局周波数を示したものである。選局周波数とスーパーセグメント種類がわかれば後述する受信機で受信可能かどうか判断できる。
図16(c)の例では番組情報を見るだけで、直接番組を受信機が選局でき、選局動作が容易となる効果がある。
また、図16のパイロット情報の送り方をすれば、スーパーセグメント構成がある日時から変わることになるとしても、ある日時からの番組情報の設定をスーパーセグメント構成が変更した内容に追従して変更すれば、受信機側がスーパーセグメント構成の変更を意識することがなく受信することができる効果がある。ただし、パイロットセグメントの位置(周波数配置)は変更してはいけない。
図17に本発明に係る実施形態2におけるデジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。図17のデジタル放送受信装置は図1のデジタル放送送信装置から送信されたデジタル放送送信信号を受信するものである。
1726はデジタル放送受信装置である。
1701はアンテナ、1702は選局部、1703は直交復調部、1704は高速フーリエ変換(以下、FFT)部、1705はFFT部1704以降TS出力までのデジタル放送送信信号の復調・復号動作を行う復調復号部、1706は同期再生部、1707はフレーム抽出部、1708はTMCC復号部であり、復調復号部1705の動作を行うための同期信号再生や、伝送パラメータなどの情報入手を行う。
選局1702からTMCC復号部1708まででフロント・エンド (以下、F/E)部1724を構成する。
1709はデスクランブル・デマックス部、1710は圧縮された放送音声信号のデコード部、1711はデコードされた放送音声信号の出力を行う音声出力部、1712は圧縮された放送映像信号のデコード部、1713は表示画面を構成する提示処理部、1714はデコードされた放送映像信号の表示を行う映像出力部、1715はPSI(Program Specific Information)/SI(Service Information)などのシステム情報を取り扱うシステムデコード部である。
デスクランブル・デマックス部1709からシステムデコード部1715まででバック・エンド (以下、B/E)部1725を構成する。
1716は書き換え可能タイプ不揮発性メモリ(以下、NVRAM)、1717はフォントなどのROM(Read Only Memory)、1718は主メモリであるRAM(Random Access Memory)、1719は通信回線インターフェース(以下I/F)、1720は入出力部(以下、I/O)、1721はシステムバス、1722は中央演算処理部(以下、CPU)、1723はリモコンも含め操作用のボタンである。
アンテナ1701によりデジタル放送受信装置1726に入力されたデジタル放送送信信号は、F/E部1724によりTS(トランスポートストリーム)に変換される。復調されたTSは、デスクランブル・デマックス部1709により、映像、音声、その他データに分離され、映像ストリームは映像デコード部1712へ、音声ストリームは音声デコード部1710へ出力される。デコードされた映像信号は提示処理部1713で表示画面を構成され、映像出力1714で出力される。デコードされた音声信号は音声出力1711で出力される。以上の動作はCPU1722が、システムバス1721を介し、F/E部1724やB/E部1725の各ブロックに対して制御を行なうことで、デジタル放送受信装置1726は通常の映像、音声の再生を行う。
データ放送受信時は、一旦データをRAM1718、あるいはNVRAM1716等へ転送し、CPU1722による処理を行う。また通常の映像、音声の再生処理だけでなく、文字図形の提示と同時にRAM1718上のデータを映像、音声デコーダへ転送し、映像、音声の再生処理を行う様な処理を行なう。また、通信I/F1719を用いデジタル放送受信装置1726外部と情報のやり取りを行なう。
デジタル放送受信装置の操作は、I/O1720を介し、ボタン1723で行なうことが可能である。
図18にデジタル放送受信装置の種類を示す。
図1のデジタル放送送信装置からのデジタル放送送信信号には13セグメント形式のスーパーセグメントと1セグメント形式のスーパーセグメントがある。これらのそれぞれを受信できる受信機が定義できるが、さらに、13セグメント形式と1セグメント形式の両方を受信できる13/1セグメント形式受信と、1セグメント形式に加え13セグメント形式の部分受信階層のみが受信できる部分受信/1セグメント形式受信が定義できる。図17のデジタル放送受信装置1726は、13/1セグメント形式受信、または、部分受信/1セグメント形式受信のどちらかとする。
図19に13/1セグメント形式受信の場合の復調復号部1705の構成を、図20に部分受信/1セグメント形式受信の場合の復調復号部1705の構成を示す。
1901、2001はFFT部1704からの出力信号の入力、1902、2002はキャリア復調部、1903、2003はデインターリーブ部、1904、2004はデマッピング部、1905、2005はビットデインターリーブ部、1906、2006はデパンクチャ部、1907、2007はビタビ復号部、1908、2008はバイトデインターリーブ部、1909、2009はエネルギー逆拡散部、1910、2010はTS再生部、1911、2011はRS(リード・ソロモン)復号部、1912、2012は復調復号部1705の出力である。ビットデインターリーブ部1905、デパンクチャ部1906、バイトデインターリーブ部1908、エネルギー逆拡散部1909は、それぞれa、b、cの3階層分あり、1921、1923は3階層に分割する階層分割部、1922は階層を合成する階層合成部である。
まず、13/1セグメント形式受信の場合の動作を図19、図17を使用して説明する。
アンテナ1701で受信されたデジタル放送送信信号から選局部1702で受信すべきチャネル周波数帯域が抽出され、直交復調部1703でチャンネル選択された信号が直交復調されベースバンド信号とされ、FFT部1704で周波数軸処理に変換され、OFDMシンボルのうち、有効シンボルに相当する期間についてFFTが実施される。その際、受信信号のマルチパスの状況が考慮され、適切な期間でFFT処理が実施される。これを受け、復調復号部1705では、キャリア復調部1902で周波数軸上の各キャリアに対して復調処理が行われ(例えば、QPSK、16QAM、64QAM用にスキャッタードパイロット(SP)を用いた同期復調を行い、振幅、及び位相情報を検出する)、デインターリーブ部1903で周波数軸及び時間軸のデインターリーブ、デマッピング部1904でデマッピングされ、階層分割部1921で各階層に分割されそれぞれビットデインターリーブ部1905a、b、cでビットデインターリーブ、デパンクチャ部1906a、b、cでデパンクチャ、階層合成部1922で合成してビタビ復号部1907でビタビ復号、階層分割部1921で各階層に分割されバイトデインターリーブ部1908でバイトデインターリーブ、エネルギー逆拡散部1909でエネルギー逆拡散が行われ、TS再生部1910でTS再生され、RS復号部1911で誤り訂正が施されてデジタル放送信号が復調され、例えば、MPEG2システムズに規定されるトランスポートストリーム(TS)信号がデスクランブル・デマックス部1709に出力される。ここで、1セグメント形式の信号を受信する場合と13セグメント形式の受信をする場合では、TMCC復号部1708で復号されたTMCC信号の図9で示したシステム識別でシステムを識別し、地上デジタル音声放送システムの場合に1セグメント形式を、地上デジタルテレビジョン放送システムの場合に13セグメント形式の受信の処理を行なう(主に図11で示した部分受信フラグの取り扱い)。さらに、1セグメント形式の信号を受信する場合は、階層分割1921、1923で階層分割を行なわず、例えばa系統のブロックを用いて処理を行なう。階層分割を行なっていないので階層合成1922での階層合成も必要ない。部分受信階層を受信する場合、1セグメント形式の場合と同じようにa系統のみを用いて処理してもいいし、3階層に分割してそのうちの1系統を部分受信階層として処理してもよい。1セグメント形式および部分受信のみの受信の場合、選局1702のチャネル周波数帯域を1セグメント分として抽出してもよい。
次に、部分受信/1セグメント形式受信の場合の動作を図20、図17を使用して説明する。
アンテナ1701で受信されたデジタル放送送信信号から選局部1702で受信すべきチャネル周波数帯域、この場合、1セグメント分の周波数帯域が抽出され、直交復調部1703でチャンネル選択された信号が直交復調されベースバンド信号とされ、FFT部1704で周波数軸処理に変換され、OFDMシンボルのうち、有効シンボルに相当する期間についてFFTが実施される。その際、受信信号のマルチパスの状況が考慮され、適切な期間でFFT処理が実施される。これを受け、復調復号部1705では、キャリア復調部2002で周波数軸上の各キャリアに対して復調処理が行われ(例えば、QPSK、16QAM、64QAM用にスキャッタードパイロット(SP)を用いた同期復調を行い、振幅、及び位相情報を検出する)、デインターリーブ部2003で周波数軸及び時間軸のデインターリーブ、デマッピング部2004でデマッピングされビットデインターリーブ部2005でビットデインターリーブ、デパンクチャ部2006でデパンクチャ、ビタビ復号部2007でビタビ復号、バイトデインターリーブ部2008でバイトデインターリーブ、エネルギー逆拡散部2009でエネルギー逆拡散が行われ、TS再生部2010でTS再生され、RS復号部2011で誤り訂正が施されてデジタル放送信号が復調され、例えば、MPEG2システムズに規定されるトランスポートストリーム(TS)信号がデスクランブル・デマックス部1709に出力される。ここで、1セグメント形式の信号を受信する場合と13セグメント形式の部分受信をする場合では、TMCC復号部1708で復号されたTMCC信号の図9で示したシステム識別でシステムを識別し、地上デジタル音声放送システムの場合に1セグメント形式を、地上デジタルテレビジョン放送システムの場合に13セグメント形式の部分受信の処理を行なう(主に図11で示した部分受信フラグの取り扱い)。
図17のF/E部1724のその他のブロックを説明する。
同期再生部1706では直交復調部1703からのベースバンド信号を受け、モード、ガードインターバル長に応じてOFDMシンボル同期信号及びFFTサンプル周波数が再生される。モード、ガードインターバル長が未知の場合には、OFDM信号のガード期間の相関性等により判別することもできる。さらにFFT部1704の出力信号からTMCC信号の周波数位置が検出される。フレーム抽出部1707では検出された周波数位置のTMCC信号が復調されるとともにTMCC信号からフレーム同期信号が抽出される。フレーム同期信号は同期再生部1706に出力され、シンボル同期信号との位相調整が行われる。TMCC復号部1708では復調されたTMCC信号に差集合巡回符号の誤り訂正が施され、階層構造、伝送パラメータなどTMCC情報が抽出される。このTMCC情報は復調復号部1705に出力され、復調復号処理の各種制御情報として利用される。連結送信信号ではセグメント間に位相差があるため、復調に上隣接セグメント下端のキャリアを使用する同期変調セグメントの受信については、上隣接セグメント下端のキャリア位相を補正しなければならない。
TMCC復号部1708は、緊急警報放送を受信しようとしているときには常に動作しており、図10で示した緊急警報放送用起動フラグを監視している。なお、このとき、選局部1702、直交復調部1703、FFT部1704、同期再生部1706、フレーム抽出部1707は常に動作している。選局部1702、直交復調部1703、FFT部1704、同期再生部1706、フレーム抽出部1707の動作は緊急警報放送を受信しようとしているときには13セグメント形式の場合はセグメントNo.0、すなわち部分受信部分のみの処理を行うのみでよい。これにより、本デジタル放送の13セグメント全帯域を処理するよりも低消費電力動作とすることができる。1セグメント形式の場合は1セグメント帯域のみでよい。
図17のB/E部1725を説明する。
デスクランブル・デマックス部1709では著作権保護のためにスクランブルのかけられているTS信号のスクランブルが解除され、希望された圧縮された放送映像信号や圧縮された放送音声信号のデジタル信号が抽出されデコード部1710、1712、1715に出力される。デコード部1712では圧縮された放送映像信号が、デコード部1710では圧縮された放送音声信号がデコードされ、デコードされた映像信号は提示処理部1713で表示画面を構成され、映像出力部1714に、デコードされた音声信号は音声出力部1711に出力される。
次に、図14、図15、図16のパイロット放送、パイロットセグメント、パイロット情報の場合の受信動作を図17、図21を用い説明する。
ステップ2101で受信動作を開始する。受信動作はCPU1722がシステムバス1721を介して各ブロックを制御する。
ステップ2102でまず決められた周波数位置にあるパイロットセグメント1501または1502を選局部1702は選局する。
ステップ2103でF/E部1724によりTSを復調し、デスクランブル・デマックス部1709により図16のパイロット情報を抽出し、システムデコード部1715によりデコードする。
ステップ2104で抽出したパイロット情報からサービス選局表を作成し、記憶する。
図22にサービス選局表の一例を示す。事業者識別、放送種類、日時、番組種別で整理され、リアルタイム放送の番組やプッシュキャスト放送のコンテンツ別にそれぞれ選局周波数とスーパセグメント種類が割り当てられる。選局周波数は中心サブチャンネルの中心周波数である。また、スーパセグメント種類がタイプA(13セグメント形式)の場合は、番組やコンテンツが部分受信階層にあるかどうかが示される("○":部分受信階層、"×":部分受信以外の階層)。
ステップ2105でリアルタイム放送、プッシュキャスト放送、ダウンロード済みのサービス表が表示される。一般的にリアルタイム放送のサービス表が優先的に表示され、プッシュキャスト放送やダウンロード済みのサービス表はメニューなどでユーザが選択する。
図23にサービス表の一例を示す。図23(a)はリアルタイム放送、図23(b)はプッシュキャスト放送、図23(c)はダウンロード済みの場合の例である。
図23(a)では現在の時間に放送されている番組が表示される。部分受信/1セグメント形式受信の場合には、タイプA(13セグメント形式)で部分受信セグメント以外の階層で番組が伝送されている場合には受信できないので、そのような表記をしてその番組を選択できないようにする。
ステップ2106で視聴したい番組を選択する。なお、年月日、時間、事業者で番組検索をかける機能を有していてもよい。
ステップ2107で選択した番組を選局する。図22のサービス選局表により、選局部1702を選局周波数とし、タイプAで部分受信以外で伝送されている場合はチャネル周波数帯域を13セグメントの帯域としF/E部1724は13セグメント形式復調を行なう。タイプAで部分受信で伝送されている場合とタイプBの場合はチャネル周波数帯域を1セグメントの帯域としF/E部1724は部分受信の場合は部分受信復調、タイプBの場合は1セグメント形式復調を行なう。
ステップ2108で番組が出力される。
図23(b)は現在ダウンロード可能なコンテンツが表示される。ステップ2109でダウンロードしたいコンテンツを選択する。このとき、すでにダウンロード済みのコンテンツは"ダウンロード済"と表示して選択できないようにする。
ステップ2110でダウンロード予約となる。ダウンロードの時間になれば、ステップ2111で選局部1702は図22のサービス選局表により予約したコンテンツを選局周波数とし、タイプAで部分受信以外で伝送されている場合はチャネル周波数帯域を13セグメントの帯域としF/E部1724は13セグメント形式復調を行なう。タイプAで部分受信で伝送されている場合とタイプBの場合はチャネル周波数帯域を1セグメントの帯域としF/E部1724は部分受信の場合は部分受信復調、タイプBの場合は1セグメント形式復調を行なう。
ステップ2112でダウンロードされる。
図23(c)はすでにダウンロードしたコンテンツが表示される。ステップ2113で再生選択し、ステップ2114で出力される。なお、ダウンロードのサービス表はステップ2101の開始時に選択できるようにしてもよい。
以上、図21、22、23のデジタル放送受信方法によれば、デジタル放送送信信号のセグメント構成を意識することなく受信することができる効果がある。
図24は本発明に係る実施形態3におけるデジタル放送送信装置が送信するデジタル放送送信信号のサービス構成の一実施例を示す説明図である。
2401はプッシュキャスト放送、2402はプッシュキャスト放送とリアルタイム放送の混在放送、2403はリアルタイム放送、2404はプッシュキャスト放送のパイロット放送、2405はリアルタイム放送のパイロット放送である。図14との差は、パイロット放送をプッシュキャスト放送とリアルタイム放送でそれぞれ独立して設けたことである。図14と同様に、パイロット放送2404、2405をどの周波数配置で送るかはあらかじめ決めておく必要がある。
図25は本発明のデジタル放送送信装置が送信するデジタル放送送信信号のセグメント構成の一実施例を示す説明図である。図25は図2で説明したセグメント構成例であり、図25(a)において2501はリアルタイム放送用のパイロットセグメント、2502はプッシュキャスト放送用のパイロットセグメントであり、図25(b)において2503はリアルタイム放送用のパイロットセグメント、2504はプッシュキャスト放送用のパイロットセグメントである。
パイロットセグメントはパイロット放送を伝送するセグメントであり、1セグメント形式のセグメント、または13セグメント形式の部分受信セグメントとする。図25(a)の例で、リアルタイム放送用のパイロットセグメント2501は[スーパーセグメント2、中心サブチャンネル番号 1]のセグメント、中心周波数は(210+1/7)MHzであり、プッシュキャスト放送用のパイロットセグメント2502は[スーパーセグメント4、中心サブチャンネル番号 1]のセグメント、中心周波数は(216+1/7)MHzである。図25(b)の例ではリアルタイム放送用のパイロットセグメント2503は[スーパーセグメント2、中心サブチャンネル番号1]のセグメント、中心周波数は(213+4/7)MHzであり、プッシュキャスト放送用のパイロットセグメント2504は[スーパーセグメント2、中心サブチャンネル番号19]のセグメント、中心周波数は(216+1/7)MHzである。この周波数配置は図25の例ではこの位置に決められている。
また、図24のサービスをスーパーセグメントに割り当てる例として、例えば図25(a)の場合は以下とする。
スーパーセグメント1:タイプB(1セグメント5個)にリアルタイム放送2403の5個の番組をそれぞれの1セグメント形式に割り当て、例えば、TS2をニュース、TS3を天気、TS4をショッピング、TS5をスポーツ・プレミアム、TS6を教育とする。
スーパーセグメント2:タイプB(1セグメント1個)にリアルタイム放送用のパイロット放送2405をリアルタイム放送用のパイロットセグメントとして割り当て、TS7とする。
スーパーセグメント3:タイプA(13セグメント1個)に混在放送2402を割り当て、TS1とする。
スーパーセグメント4:タイプB(1セグメント1個)にプッシュキャスト放送用のパイロット放送2404をプッシュキャスト放送用のパイロットセグメントとして割り当て、[TS8とする。
スーパーセグメント5:タイプA(13セグメント1個)にプッシュキャスト放送2401を割り当て、TS9とする。
また、図25(b)の場合は以下とする。
スーパーセグメント1:タイプA(13セグメント1個)に混在放送2402を割り当て、TS1とする。
スーパーセグメント2:タイプB(1セグメント7個)にリアルタイム放送2403の5個の番組とリアルタイム放送用のパイロット放送2405とプッシュキャスト放送用のパイロット放送2404をそれぞれの1セグメント形式に割り当て、例えば、TS2をリアルタイム放送用のパイロット放送2405、TS3をニュース、TS4を天気、TS5をショッピング、TS6をスポーツ・プレミアム、TS7を教育、TS8をプッシュキャスト放送用のパイロット放送2404とする。
スーパーセグメント3:タイプA(13セグメント1個)にプッシュキャスト放送2401を割り当て、TS9とする。
なお、この割り当ては図1のマルチメディア信号発生部101で行なわれる。
図26はパイロット放送で伝送されるパイロット情報の一例である番組情報の構成例である。図16との違いは番組情報を(1)リアルタイム放送情報と(2)プッシュキャスト放送情報とに分け、それぞれリアルタイム放送用のパイロット放送、プッシュキャスト放送用のパイロット放送で伝送することである。また、図26の例では(3)パイロット放送情報を設け、リアルタイム放送用のパイロット放送、プッシュキャスト放送用のパイロット放送で伝送し、それぞれがリアルタイム放送用のパイロット放送かプッシュキャスト放送用のパイロット信号かを示す。
図25、図26の例ではリアルタイム放送用とプッシュキャスト放送用の番組情報が分かれているため、受信側ではそのとき選択した必要な放送の情報だけを得ることが出来、情報を得て図23で示したサービス表を構築して表示するまでの時間を短縮することが出来る効果がある。また、パイロット放送情報を設けることで、今選択している情報がリアルタイム放送用なのかプッシュキャスト放送用なのかをB/E部1725で確認できる効果がある。
また、図25のセグメント配置では、プッシュキャスト放送とプッシュキャスト放送用のパイロット放送、混在放送とリアルタイム放送用のパイロット放送、リアルタイム放送とリアルタイム放送用のパイロット放送、さらに、図25(a)においては混在放送とプッシュキャスト放送用のパイロット放送が、それぞれ隣に配置されているため、受信側でそれぞれのサービスの放送とパイロット放送を一括して受信しやすいという効果がある。
図27に本発明に係る実施形態4におけるデジタル放送受信装置1726の受信動作を示すフローチャートである。
図24、図25、図26のパイロット放送、パイロットセグメント、パイロット情報の場合の受信動作を図17、図27を用い説明する。図21と同一符号は同一機能を表す。
ステップ2701で受信動作を開始する。受信動作はCPU1722がシステムバス1721を介して各ブロックを制御する。
ステップ2706でまずリアルタイム放送、プッシュキャスト放送、ダウンロード済みを選択する。
ダウンロード済みを選択した場合は図23(c)のすでにダウンロードしたコンテンツが表示され、ステップ2113で再生選択し、ステップ2114で出力される。
リアルタイム放送またはプッシュキャスト放送を選択した場合は、リアルタイム放送の場合はステップ2702a、2703a、2704a、2705a、2106、2107、2108を、プッシュキャスト放送の場合はステップ2702b、2703b、2704b、2705b、2109、2110を選択する。
まず、リアルタイム放送を選択した場合を説明する。
ステップ2702aでまず決められた周波数位置にあるリアルタイム放送用のパイロットセグメント2501または2503を選局部1702は選局する。リアルタイム放送用のパイロットセグメントであることはパイロット放送情報で確認できる。
ステップ2703aでF/E部1724によりTSを復調し、デスクランブル・デマックス部1709により図26のリアルタイム放送用のパイロット情報であるリアルタイム放送情報を抽出し、システムデコード部1715によりデコードする。
ステップ2704aで抽出したリアルタイム放送情報からリアルタイム放送用のサービス選局表を作成し、記憶する。
図28(a)にリアルタイム放送用のサービス選局表の一例を示す。事業者識別、日時、番組種別で整理され、リアルタイム放送の番組別にそれぞれ選局周波数とスーパセグメント種類が割り当てられる。選局周波数は中心サブチャンネルの中心周波数である。また、スーパセグメント種類がタイプA(13セグメント形式)の場合は、番組やコンテンツが部分受信階層にあるかどうかが示される("○":部分受信階層、"×":部分受信以外の階層)。
ステップ2705aでリアルタイム放送のサービス表が表示される。
図23(a)にリアルタイム放送用のサービス表の一例を示す。以下は図21で説明したとおりである。
次に、プッシュキャスト放送を選択した場合を説明する。
ステップ2702bでまず決められた周波数位置にあるプッシュキャスト放送用のパイロットセグメント2502または2504を選局部1702は選局する。プッシュキャスト放送用のパイロットセグメントであることはパイロット放送情報で確認できる。
ステップ2703bでF/E部1724によりTSを復調し、デスクランブル・デマックス部1709により図26のプッシュキャスト放送用のパイロット情報であるプッシュキャスト放送情報を抽出し、システムデコード部1715によりデコードする。
ステップ2704aで抽出したプッシュキャスト放送情報からプッシュキャスト放送用のサービス選局表を作成し、記憶する。
図28(b)にプッシュキャスト放送用のサービス選局表の一例を示す。事業者識別、日時、番組種別で整理され、プッシュキャスト放送のコンテンツ別にそれぞれ選局周波数とスーパセグメント種類が割り当てられる。選局周波数は中心サブチャンネルの中心周波数である。また、スーパセグメント種類がタイプA(13セグメント形式)の場合は、番組やコンテンツが部分受信階層にあるかどうかが示される("○":部分受信階層、"×":部分受信以外の階層)。
ステップ2705bでプッシュキャスト放送のサービス表が表示される。
図23(b)にプッシュキャスト放送のサービス表の一例を示す。以下は図21で説明したとおりである。
以上、図27、28のデジタル放送受信方法によれば、デジタル放送送信信号のセグメント構成を意識することなく受信することができる効果がある。また、リアルタイム放送用とプッシュキャスト放送用の番組情報が分かれているため、そのとき選択した必要な放送の情報だけを得ることが出来、情報を得て図23で示したサービス表を構築して表示するまでの時間を短縮することが出来る効果がある。また、パイロット放送情報を設けることで、今選択している情報がリアルタイム放送用なのかプッシュキャスト放送用なのかをB/E部1725で確認できる効果がある。
また、2702a、bでパイロットセグメントを選局するときに、プッシュキャスト放送とプッシュキャスト放送用のパイロット放送、混在放送とリアルタイム放送用のパイロット放送、リアルタイム放送とリアルタイム放送用のパイロット放送、さらに、図25(a)においては混在放送とプッシュキャスト放送用のパイロット放送が、それぞれ隣に配置されているため、受信側でそれぞれのサービスの放送とパイロット放送を一括して受信すれば、ステップ2107での選局やダウンロード時の選局の時間を短縮できる効果がある。
図29は本発明に係る実施形態5におけるデジタル放送送信装置が送信するデジタル放送送信信号のサービス構成の一実施例を示す説明図である。
2901、2902、2903はプッシュキャスト放送やリアルタイム放送、また、それらの放送のパイロット情報を有するパイロット放送で構成された放送サービス群である。図14との差は、プッシュキャスト放送、混在放送、リアルタイム放送という切り分けではなく、基本的に混在放送を行なう放送サービス群とし、その放送サービス群にパイロット放送を設け、パイロット放送はそのサービス群の中だけの放送のパイロット情報を有することである。
図30は本発明のデジタル放送送信装置が送信するデジタル放送送信信号のセグメント構成の一実施例を示す説明図である。図25は図2(b)で説明したセグメント構成例であり、3001は放送サービス群2901のパイロットセグメント、3002は放送サービス群2903のパイロットセグメント、3003は放送サービス群2902のパイロットセグメントである。
パイロットセグメントはパイロット放送を伝送するセグメントであり、1セグメント形式のセグメント、または13セグメント形式の部分受信セグメントとする。図30の例で、放送サービス群2901のパイロットセグメント3001は[スーパーセグメント1、中心サブチャンネル番号22]の13セグメント形式の部分受信セグメント、中心周波数は(210+4/7)MHzであり、放送サービス群2903のパイロットセグメント3002は[スーパーセグメント2、中心サブチャンネル番号10]のセグメント、中心周波数は(214+6/7)MHzであり、放送サービス群2902のパイロットセグメント3003は[スーパーセグメント3、中心サブチャンネル番号22]の13セグメント形式の部分受信セグメント、中心周波数は(219+1/7)MHzである。この周波数配置は図30の例ではこの位置に決められている。
また、図29のサービスを図30のスーパーセグメントに割り当てる例を以下とする。
スーパーセグメント1:タイプA(13セグメント1個)に放送サービス群2901を割り当て、TS1とする。
スーパーセグメント2:タイプB(1セグメント7個)に放送サービス群2903をそれぞれの1セグメント形式に割り当て、TS2をニュース(リアルタイム放送)、TS3を天気(リアルタイム放送)、TS4をスポーツ(リアルタイム放送)、TS5をパイロット放送、TS6を教育(リアルタイム放送)、TS7をショッピング(プッシュキャスト放送)、TS8をプレミアム(プッシュキャスト放送)とする。
スーパーセグメント3:タイプA(13セグメント1個)に放送サービス群2902を割り当て、TS9とする。
すなわち、それぞれの放送サービス群をスーパーセグメントに割り当てる。なお、この割り当ては図1のマルチメディア信号発生部101で行なわれる。
図31はパイロット放送で伝送されるパイロット情報の一例である番組情報の構成例である。図16との違いは番組情報を(1)スーパーセグメント1情報、(2)スーパーセグメント2情報、(3)スーパーセグメント3情報とに分け、それぞれのスーパーセグメント内の放送の情報をそれぞれのスーパーセグメント内のパイロット放送で伝送することである。
図30、図31の例では放送サービス群をスーパーセグメントに割り当て、スーパーセグメントごとにパイロット放送するパイロットセグメントを設け番組情報を伝送しているため、受信側ではスーパーセグメント単位で番組情報を管理すればいいので、そのとき選択した必要なスーパーセグメントの情報だけを得ることが出来、情報を得て図23で示したサービス表を構築して表示するまでの時間を短縮することが出来る効果がある。
また、図30のセグメント配置では、13セグメント形式の受信のできる受信装置ではスーパーセグメント1やスーパーセグメント3のタイプAのスーパーセグメントを受信することで、また、スーパーセグメント単位の連結している1セグメント形式の受信のできる受信装置ではスーパーセグメント2を一括受信することで、そのスーパーセグメント内のパイロット放送を用いて受信したスーパーセグメント内だけで番組選択できる効果がある。
さらにまた、タイプA(13セグメント形式)の部分受信階層にパイロット放送(パイロットセグメント)を配置しているため、1セグメント形式の受信装置でもタイプAのスーパーセグメントのサービス群のパイロット放送(パイロットセグメント)を受信できる効果がある。
図32に本発明に係る実施形態6におけるデジタル放送受信装置1726の受信動作を示すフローチャートである。
図29、図30、図31のパイロット放送、パイロットセグメント、パイロット情報の場合の受信動作を図17、図32を用い説明する。図21と同一符号は同一機能を表す。
ステップ3201で受信動作を開始する。受信動作はCPU1722がシステムバス1721を介して各ブロックを制御する。
ステップ3206でまずスーパーセグメントを選択する。図30の例ではスーパーセグメントは3個ある。なおここで、例えば、スーパーセグメントを放送会社に割り当てて、メニューでは放送会社を選択するようにしてもよい。
スーパーセグメント1、2、3のどれかを選択した後、ステップ3202、3203、3204のそれぞれa系統、b系統、c系統に割り振られる。これらの動作は同じであるため、1、2、3、そして、a、b、cの添え字を省いて説明する。
スーパーセグメントを選択した後、ステップ3202でまず選択したスーパーセグメントの決められた周波数位置にあるパイロットセグメント(スーパーセグメント1は3001、スーパーセグメント2は3002、スーパーセグメント3は3003)を選局部1702は選局する。
ステップ3203でF/E部1724によりTSを復調し、デスクランブル・デマックス部1709により図31のパイロット情報であるスーパーセグメント情報を抽出し、システムデコード部1715によりデコードする。
ステップ3204で抽出したスーパーセグメント情報から各スーパーセグメント用のサービス選局表を作成し、記憶する。
図33にサービス選局表の一例を示す。スーパーセグメントごとに事業者識別、放送種別、日時、番組種別で整理され、番組別にそれぞれ選局周波数とスーパセグメント種類が割り当てられる。選局周波数は中心サブチャンネルの中心周波数である。また、スーパセグメント種類がタイプA(13セグメント形式)の場合は、番組やコンテンツが部分受信階層にあるかどうかが示される("○":部分受信階層、"×":部分受信以外の階層)。
ステップ3205でリアルタイム放送、プッシュキャスト放送、ダウンロード済みのサービス表が表示される。一般的にリアルタイム放送のサービス表が優先的に表示され、プッシュキャスト放送やダウンロード済みのサービス表はメニューなどでユーザが選択する。
図23にサービス表の一例を示す。図23(a)はリアルタイム放送、図23(b)はプッシュキャスト放送、図23(c)はダウンロード済みの場合の例である。以下は図21で説明したとおりである。
以上、図32、33のデジタル放送受信方法によれば、デジタル放送送信信号のセグメント構成を意識することなく受信することができる効果がある。また、放送サービス群をスーパーセグメントに割り当て、スーパーセグメントごとにパイロット放送するパイロットセグメントを設け番組情報を伝送しているため、スーパーセグメント単位で番組情報を管理すればいいので、そのとき選択した必要なスーパーセグメントの情報だけを得ることが出来、情報を得て図23で示したサービス表を構築して表示するまでの時間を短縮することが出来る効果がある。
また、図30のセグメント配置では、13セグメント形式の受信のできる受信装置ではスーパーセグメント1やスーパーセグメント3のタイプAのスーパーセグメントを受信することで、また、スーパーセグメント単位の連結している1セグメント形式の受信のできる受信装置ではスーパーセグメント2を一括受信することで、そのスーパーセグメント内のパイロット放送を用いて受信したスーパーセグメント内だけで番組選択できる効果がある。
さらにまた、タイプA(13セグメント形式)の部分受信階層にパイロット放送(パイロットセグメント)を配置しているため、1セグメント形式の受信装置でもタイプAのスーパーセグメントのサービス群のパイロット放送(パイロットセグメント)を受信できる効果がある。
図34は本発明に係る実施形態7におけるデジタル放送送信装置が送信するデジタル放送送信信号のパイロット情報の一実施例を示す説明図である。
図34のパイロット情報は、図16(b)の番組情報に加えバージョン情報を設けていることが特徴である。バージョン情報はパイロットバージョン番号と次回更新予定日時からなる。
パイロットバージョン番号はパイロット情報に何らかの変更を加えたときに番号を一つ増加させる。フルスケールに達したその次は0に戻す。
次回更新予定日時は、次にパイロット情報を変更するであろう予定の日時を示す。
次に、TS伝送システム情報について説明する。この情報はパイロット放送以外の他の放送のTSで伝送されており、図34の例ではこの情報の中にパイロットバージョン情報をを設ける。パイロットバージョン情報はパイロット情報のバージョン情報と同じ内容である。
図34のパイロット情報の例によれば、バージョン情報を設けたことで受信側でパイロット情報のバージョン管理を行なうことができる効果がある。また、次回更新予定日時を設けることで次回更新に対して受信機が準備できる効果がある。さらにまた、パイロット放送以外の他の放送のTSにもTS伝送システム情報としてパイロットバージョン情報を設けているので、パイロット放送を受信していなくて他のパイロット放送以外のリアルタイム放送やプッシュキャスト放送を受信している場合に、その受信しているTSからパイロット放送のバージョン情報を入手することができる効果がある。
なお、本実施例ではバージョン情報に関して図16(b)のパイロット信号に対して追加したが、図16(a)(c)、図26(a)(b)(c)、図31のパイロット情報に対して追加してもよい。
図35に本発明に係る実施形態8におけるデジタル放送受信装置1726の受信動作を示すフローチャートである。
図34のパイロット情報の場合の受信動作を図17、図35を用い説明する。図21と同一符号は同一機能を表す。
ステップ3501で受信動作を開始する。受信動作はCPU1722がシステムバス1721を介して各ブロックを制御する。
ステップ3502でデジタル放送受信装置1726にパイロット情報のバージョン情報が入手できているかの確認を行なう。
パイロット情報のバージョン情報が入手できている場合は、ステップ3503でパイロット情報のバージョン情報とTS伝送システム情報のパイロットバージョン情報のそれぞれのパイロットバージョン番号を比較する。パイロットバージョン番号が同じ場合、ステップ3504で更新予定日を確認する。更新予定日前の場合、サービス選局表は以前作成したものと同じと判断し、ステップ2105でサービス表を表示する。
ステップ3502でバージョン情報が入手できていない場合は、デジタル放送受信装置1726を最初に立ち上げた場合、システムリセットがかけられた場合などが考えられ、この場合はサービス選局表がまだ作成されていないため、ステップ2102以降、サービス選局表の作成を行なう。
ステップ3503でTS伝送システム情報のパイロットバージョン情報のそパイロットバージョン番号がパイロット情報のバージョン情報のパイロットバージョン番号よりも更新されている場合、パイロット情報が更新されているためサービス選局表も更新する必要があり、ステップ2102以降、サービス選局表の更新を行なう。
ステップ3504で更新予定日以後の場合、パイロット情報が更新されているためサービス選局表も更新する必要があり、ステップ2102以降、サービス選局表の更新を行なう。
ステップ2102、ステップ2103の動作は図21で説明したとおりである。ステップ2103でパイロット情報としてバージョン情報も抽出しており、ステップ3505でバージョン情報を記憶する。そのあと、ステップ2104でサービス選局表を作成または更新し、記憶する。そして、ステップ2105でサービス表を表示する。
ステップ2105でリアルタイム放送を選択した場合のステップ2106、2107、2108、プッシュキャスト放送を選択した場合のステップ2109、2110、2111、2112、ダウンロード済みを選択した場合のステップ2113、2114のそれぞれの動作は、図21で説明したとおりである。
図35ではリアルタイム放送、プッシュキャスト放送でそれぞれステップ2107、2111で選局、復調したあと、パイロットバージョン情報を抽出、記憶する処理を行なう。リアルタイム放送はステップ3506a、3507a、3508a、プッシュキャスト放送はステップ3506b、3507b、3508bで処理される。それぞれ動作は同じため、添え字a、bを省略して動作説明する。
ステップ3506でステップ2107により復調されたTSからデスクランブル・デマックス部1709により図34のTS伝送システム情報からパイロットバージョン情報を抽出し、システムデコード部1715によりデコードする。
ステップ3507でパイロットバージョン情報のパイロットバージョン番号を確認し、以前記憶していたものと比較して更新されていれば、または、以前の記憶がなければステップ3508に進む。
ステップ3508ではパイロットバージョン情報のパイロットバージョン番号記憶し、ステップ3506へ戻る。
ステップ3507でパイロットバージョン情報のパイロットバージョン番号を確認し、以前記憶していたものと同じであれば、ステップ3506へ戻る。
こうして、ステップ3506、3507、3508を繰り返して、常にパイロットバージョン情報を最新のものに更新する。
以上、図35ののデジタル放送受信方法によれば、デジタル放送送信信号のセグメント構成を意識することなく受信することができる効果がある。また、バージョン情報を用いパイロット情報のバージョン管理を行なうことで、パイロットバージョン番号が同じ(更新されていない)場合で更新予定日時前の場合には速やかにサービス表を表示することができる効果がある。さらにまた、パイロット放送以外の他の放送のTSにもTS伝送システム情報としてパイロットバージョン情報を設けているので、パイロット放送を受信していなくて他のパイロット放送以外のリアルタイム放送やプッシュキャスト放送を受信している場合に、その受信しているTSからパイロットバージョン情報を入手してパイロット情報の更新確認をすることができる効果がある。
図36は本発明に係る実施形態9におけるデジタル放送送信装置が送信するデジタル放送送信信号のセグメント構成の一実施例を示す説明図である。図36は図2で説明したセグメント構成例であり、図36において3601、3602はそれぞれ(a)、(b)のセグメント構成例におけるパイロットセグメントである。
パイロットセグメントはパイロット放送を伝送するセグメントであり、1セグメント形式のセグメント、または13セグメント形式の部分受信セグメントとする。図36が図15のセグメント構成例と異なる点は、図36(a)と(b)とでパイロットセグメントの周波数配置をそろえた点である。
図36(a)の例で、パイロットセグメント3601は[スーパーセグメント4、中心サブチャンネル番号 1]のセグメント、中心周波数は(216+1/7)MHzであり、図36(b)の例ではパイロットセグメント3602は[スーパーセグメント2、中心サブチャンネル番号19]のセグメント、中心周波数は(216+1/7)MHzであり、図36(a)と(b)とでパイロットセグメントの周波数配置は同じである。この周波数配置は図36の例ではこの位置に決められている。
また、図14のサービスをスーパーセグメントに割り当てる例として、例えば図36(a)の場合は以下とする。
スーパーセグメント1:タイプB(1セグメント5個)にリアルタイム放送1403の5個の番組をそれぞれの1セグメント形式に割り当て、TS2をニュース、TS3を天気、TS4をショッピング、TS5をスポーツ、TS6を教育とする。
スーパーセグメント2:タイプB(1セグメント1個)にリアルタイム放送1403の1個の番組を1セグメント形式に割り当て、TS7をプレミアムとする。
スーパーセグメント3:タイプA(13セグメント1個)にプッシュキャスト放送1401を割り当て、TS1とする。
スーパーセグメント4:タイプB(1セグメント1個)にパイロット放送1404をパイロットセグメントとして割り当て、TS8とする。
スーパーセグメント5:タイプA(13セグメント1個)に混在放送1402を割り当て、TS9とする。
また図36(b)の場合は以下とする。
スーパーセグメント1:タイプA(13セグメント1個)にプッシュキャスト放送1401を割り当て、TS1とする。
スーパーセグメント2:タイプB(1セグメント7個)にリアルタイム放送1403の6個の番組と、パイロットセグメントとしてパイロット放送1404をそれぞれ1セグメント形式に割り当て、TS2をニュース、TS3を天気、TS4をショッピング、TS5をスポーツ、TS6を教育、TS7をプレミアム、TS8をパイロット放送1404とする。
スーパーセグメント3:タイプA(13セグメント1個)に混在放送1402を割り当て、TS9とする。
以上のように図36(a)と(b)の場合においてTSレベルでの放送を同じにする。なお、この割り当ては図1のマルチメディア信号発生部101で行なわれる。
図36(a)の例では1セグメント形式1個のタイプBスーパーセグメントをパイロットセグメントとし、図15(b)の例では1セグメント形式7個連結のタイプBスーパーセグメントのなかの一つのセグメントをパイロットセグメントとしている。したがって、図36(a)の例ではスーパーセグメント単位に処理を行う場合に適しており、図36(b)の例ではTS単位で処理を行う場合に適している特徴がある。
図37はパイロット放送で伝送されるパイロット情報の一例である。
物理チャンネル情報は、物理チャンネル1、2、3の3つの物理チャンネルの周波数を定義する。物理チャンネルの周波数は開始周波数〜終了周波数で示してもいいし、物理チャンネル帯域幅が6MHzと決まっているので、開始、終了、中央の周波数で定義してもよい。なお、物理チャンネルの周波数位置は、一部帯域を重複して定義される場合もあり得る。この場合、重なり部分の周波数帯幅は6/14MHzの整数倍となる。
スーパーセグメント情報は、スーパーセグメント番号とスーパーセグメント構成を結びつける。スーパーセグメント種類{タイプA(13セグメント)、タイプB(1セグメント)}、連結数、物理チャンネル番号{1、2、3}、中心サブチャンネル番号{0〜41}(13セグメントの場合は13セグメントの中心セグメントの値)を示すことで、スーパーセグメント構成とその周波数配置が決定される。
TS情報はTS番号(図1参照)とスーパーセグメント構成を結びつける。スーパーセグメント番号、スーパーセグメント種類、中心サブチャンネル番号がわかれば、TS番号の伝送セグメントが確定でき、その結果伝送周波数配置がわかる。
図38(a)に図36(a)の、図38(b)に図36(b)の物理チャンネル情報、スーパーセグメント情報、TS情報を示す。
図36のパイロット放送であるパイロットセグメントの周波数配置および図37のパイロット放送で伝送されるパイロット情報とすれば、図36(a)と(b)でパイロットセグメントの周波数配置が同じであるため、決められた周波数配置のパイロットセグメントをまず選局して復調することにより、図37のパイロット情報でスーパーセグメント構成を認識することができ、そのため、図36(a)のスーパーセグメント単位に処理を行う場合に適しているスーパーセグメント構成から図36(b)のTS単位で処理を行う場合に適しているスーパーセグメント構成へ、また、図36(b)のTS単位で処理を行う場合に適しているスーパーセグメント構成から図36(a)のスーパーセグメント単位に処理を行う場合に適しているスーパーセグメント構成へ、いつでも変更することができる効果がある。