JP2012074376A - 階層ブリッジ - Google Patents

Abstract

【課題】従来の階層ブリッジは挿入を非常に慎重に行わなくてはならなかった。また端部を接続する工程は高価であり失敗も発生しやすかった。さらに別の階層ブリッジは各階層において接触させるための１以上の弾性アームを備えるため、挿入時に各階層においてが引っかかりが生じてしまう。上記課題を解決するコネクタを提供する。
【解決手段】締着部において互いに重なるように設けられた２つのコンタクト部を電気的に接続させる階層ブリッジに関する。階層ブリッジは、互いに重なって配置されている２つのコンタクト部を電気的に接続させるための導電部（３）と、挿入を可能とし締着を確保する弾性部（４）とを備える。導電部（３）及び弾性部（４）が、一体に形成されている。また、本発明は階層ブリッジを製造する方法を提案し、方法は、１つの部分として形成される階層ブリッジの金属素材片を、金属材料を打ち抜くことにより形成する工程を備える。
【選択図】図１

Description

本発明は、階層ブリッジに関する。

従来技術において、階層構造を有するブリッジが知られている。階層ブリッジ構造は２つの部分からなり、締着部において、２つの金属薄板又はワイヤが階層ブリッジの一方の側に挿入される。

このような階層ブリッジは、挿入の際に容易に引っかかってしまい、保持されていない端部の側に穴が開いてしまうことがあった。穴が開いてしまうと、せん断につながり、挿入を試みる際に階層ブリッジが破損してしまう、又は大幅にその機能が損なわれてしまうことが起きる。

このような問題を解決するために、保持されていない端部も接続するという対策がしばしば試みられてきた。これには、半田付けのような従来の接続技術が用いられてきた。

端部が接続された階層ブリッジの場合、せん断の可能性は低くなるものの、接続品質によっては依然としてせん断の可能性がゼロではなく、挿入を非常に慎重に行わなくてはならなかった。端部を更に接続する工程は高価であり、失敗も発生しやすかった。

別の階層ブリッジは、各階層において、接触させるための１以上の弾性アームを備える。これらも挿入時に容易に引っかかり、各階層においてが引っかかりが生じてしまうという更なる問題が生じる。

さらに、複数の部品からなるこのような階層ブリッジでは、部品間の互いの位置が非常に重要となることから、このような階層ブリッジの製造は高価な工程となっていた。

また、周知の階層ブリッジは、例えば、打ち抜き、曲げ及び／又は型押しを行う工具といった、様々な工具を必要とし、そのために製造コストが上がってしまっていた。

さらに、複数の部品を必要とするために、製造に使用される基本部品の在庫を確保するコストが掛かっていた。

特に、接続される階層間の距離が短い場合には、従来の階層ブリッジでは、材料加工の許容誤差から好適な態様の弾性アームを製造できず、従来の階層ブリッジ構造は不適であった。

本発明は、上記のような問題を解決する階層ブリッジを提供する。

締着部において互いに重なるように設けられた２つのコンタクト部を電気的に接続させる階層ブリッジを提供する。階層ブリッジは、互いに重なって配置されている２つのコンタクト部を電気的に接続させるための導電部と、挿入を可能とし締着を確保する弾性部とを備える。導電部及び弾性部が、一体として形成されている。

本発明の別の実施形態では、階層ブリッジは、階層締め具に挿入する及び／又は階層締め具から引き抜くための非導電部を備える。

本発明の別の実施形態では、導電部は、弾性部の撓みを制限する１以上の止め具を有する。

本発明の別の実施形態では、導電部は、挿入された状態において電気コンタクト部と接触する１以上の止め具を有する。

本発明の別の実施形態では、弾性部が、導電部として形成されている。

本発明の別の実施形態では、弾性部及び導電部は、銅を含む材料によって形成されている。

本発明の別の実施形態では、弾性部及び導電部は、少なくとも一部が、予め亜鉛めっきされている。

本発明の別の実施形態では、階層ブリッジは、挿入のため、及び、引き抜き時の折り取りのための、取り外し可能部を備える。

また、本発明は、階層ブリッジの製造方法を提供する。階層ブリッジの製造方法は、一体として形成される階層ブリッジの金属素材片を、金属材料を打ち抜くことにより形成する工程を備える。

本発明の別の実施形態では、階層締め具に挿入する及び／又は階層締め具から引き抜くための非導電部を形成するべく、金属材料の一端をスプレーコーティングする工程を備える。

本発明のこれら及びその他の特徴、側面及び効果は、以下の説明、添付の特許請求の範囲及び添付の図面を参照することにより、より良く理解される。

本発明に係る階層ブリッジの第１実施形態の概略断面図である。 本発明に係る階層ブリッジの第１実施形態の概略断面図である。 本発明に係る階層ブリッジの第２実施形態の概略断面図である。 本発明に係る階層ブリッジを製造する方法を示した概略図である。 本発明に係る階層ブリッジの別の実施形態の接点領域の概略断面図である。

図１は、本発明に係る階層ブリッジの第１実施形態の概略断面図である。

階層ブリッジは、締着部において互いに重なるように設けられた２つのコンタクト部を電気的に接続させるためのものであり、互いに重なって配置されている２つのコンタクト部を電気的に接続させるための導電部３、及び挿入を可能とし締着を確保する弾性部４とを備える。階層ブリッジの導電部３及び弾性部４は、一体化されている。

一体化させることにより、１つの打ち抜き工具だけで製造することができると同時に、せん断が発生するのを防ぐことができ、従来技術の２つの部品からなる階層ブリッジではせん断の可能性が存在したが、本発明の原理を適用すればこの可能性を除外することができる。

上記の目的から、階層ブリッジは、第１工程１００（図４参照）において、薄板２から階層ブリッジを打ち抜く。この時に、階層ブリッジの外形と共に、導電部３と弾性部４との間の間隙も形成される。外形と間隙とを同時に製造する工程は、１つの処理工程であることが望ましい。

より幅の広い面を有する部分６及び７が、導電部３に設けられる。動作時、すなわち、挿入状態にある時、これらの部分６及び７が、基本的に電気コンタクト部Ｋ１及びＫ２に対する接点を形成する。

この領域において、締着され、確実な接続が提供される。弾性部４には、接点領域６及び７の高さとほぼ同じ高さを有する突出部が設けられ、この突出部により挿入の際に弾性を提供でき、挿入が可能となり、それぞれの位置において作用を発揮して、接点領域６及び７と、対応するコンタクト部Ｋ１及びＫ２との接続を確実に確立することができる。

階層ブリッジには、多数の接点領域、及び、割り当てられた多数の弾性領域を設けてもよいことは、言うまでもない。

さらに、必要に応じて、薄板２には、シャフト５が形成されてもよい。シャフト５は、例えば、非導電部１の脱落を防ぎ確実に保持するような外形、又は、１度で挿入可能な外形といったように、好適な外形を有してもよいが、非導電部１がシャフト５からはずれるように構成され、これにより階層ブリッジが引き抜かれてしまうのを防ぐようにする。これは、弾性部の保持力が、シャフト５における非導電部１の保持力を上回っていることを意味する。

これに替えて、シャフトが所定の切断点８を備えてもよく、このシャフト５の切断点において非導電部１を折り取り可能とし、薄板２の下方部分のみを接続のために残すようにしてもよい。

図２は、本発明に係る階層ブリッジの第１実施形態の概略断面図であり、挿入された状態が示されている。この図から、階層ブリッジを適切に設計することにより、挿入時の初期方向に加えて、対称軸に対して１８０°回転させた方向にも、階層ブリッジを使用できることが分かる。これは、上側電気供給線１０及び下側電気供給線１２に対する接点領域６及び７を、対称軸１１に関して対称に形成することにより達成できる。

これにより、故障の発生確率を下げることができ、階層ブリッジの組み立てを大幅に容易にすることができる。さらに、本発明に係る階層ブリッジは、１以上の止め具１３を備え、弾性部４が撓むのを抑制している。このように構成することにより、階層ブリッジの安定性を高めることができる。

さらに、これらの止め具１３は、挿入された状態において、電気コンタクト部と接触するよう機能してもよい。

工程２００において、非導電部１は、例えば、プラスチック材料をスプレーコーティングすることによって形成される。

階層ブリッジが、一体として形成されることから、弾性部４も、導電部として形成されてもよい。寸法を考慮して形成される。

好ましい態様では、階層ブリッジは、少なくとも弾性部４及び導電部３において、銅を含む材料から形成される。

例えば、銅を含む金属合金を使用することができる。

さらに、弾性部４及び導電部３の少なくとも一部を、予め亜鉛めっきしておいてもよい。これは、例えば、階層ブリッジを打ち抜く金属薄板として、予め亜鉛めっきしたものを使用することで実現してもよい。

図３は、本発明に係る階層ブリッジの第２実施形態を詳細に示す概略断面図である。この実施形態において、階層ブリッジの両方の部分が、対称軸に対して対称に形成される。したがって、両方の部分が、弾性部４及び導電部４の両方の機能を果たす。

無論、非導電部１、所定の切断点、又は止め具１３を設けてもよい。

上記の実施形態では、上側コンタクト領域Ｋ１及び下側コンタクト領域Ｋ２は、非挿入状態において基本的に同じ幅を呈していたが、上側コンタクト領域Ｋ１及び下側コンタクト領域Ｋ２は、非挿入状態において異なる幅を呈している。

特に、上側接点領域Ｋ１の幅は、下側接点領域Ｋ２の幅よりも大きい。

階層ブリッジにおける接点の両方をそれぞれ接触させるべく設けられている。

階層ブリッジの下側接点領域の幅を小さくすることによって、挿入を容易にすることができる。

また、接点領域の両方に対して、共通の押圧点が存在してもよい。

共通の押圧点により、組み立ての完了を知ることができ、また、プラグの結合性について２箇所分、設計する必要がなく１箇所で済むので、下側接点領域の設計を費用効率高く行うことができる。

このような実施形態が図５に示されており、本発明に係る階層ブリッジの別の実施形態の接点領域の概略断面図が示されている。

図の左側には、下側接点領域が示されており、弾性部４における導電部３の距離をｂ＋ｃと選択し、ここで、ｃは撓みを表している。図の右側には、上側接点領域が示されており、接点領域を横断する経路が、幅ａで表されている。

上側コンタクト１０における経路幅ａが、撓みが生じる下側接点領域の幅（ｂ＋ｃ）以上の大きさを有するため、コンタクトを容易に押し込むことができる。

特に、両方の接点領域に対して、共通の押圧点を設けることができる。

共通の押圧点により、組み立ての完了を知ることができ、また、プラグの結合性について２箇所分、設計する必要がなく１箇所で済むので、下側接点領域の設計を費用効率高く行うことができる。

１ 非導電部
２ 金属薄板
３ 導電部
４ 弾性部
５、９ シャフト
６、７ 接点領域
８ 所定の切断点
１０、１２ 電気供給線
１１ 対称軸
１３ 止め具
Ｋ１、Ｋ２ 電気接点

Claims (10)

1. 締着部において互いに重なるように設けられた２つのコンタクト部を電気的に接続させる階層ブリッジであって、
   互いに重なって配置されている２つのコンタクト部を電気的に接続させるための導電部と、
   挿入を可能とし締着を確保する弾性部とを備え、
   前記導電部及び前記弾性部が、一体に形成されており、
   前記導電部及び前記弾性部が、平面的であって空洞である閉空間を形成している階層ブリッジ。
2. 階層締め具への挿入及び階層締め具からの引き抜きの少なくとも一方のための非導電部を更に備える請求項１に記載の階層ブリッジ。
3. 前記導電部は、前記弾性部の撓みを制限する１以上の止め具を有する請求項１又は請求項２に記載の階層ブリッジ。
4. 前記導電部は、挿入された状態において電気コンタクト部と接触する１以上の止め具を有する請求項１から３のいずれか一項に記載の階層ブリッジ。
5. 前記弾性部が、導電部として形成されている請求項１から４のいずれか一項に記載の階層ブリッジ。
6. 前記弾性部及び前記導電部は、銅を含む材料によって形成されている請求項１から５のいずれか一項に記載の階層ブリッジ。
7. 前記弾性部及び前記導電部は、少なくとも一部が、予め亜鉛めっきされている請求項１から６のいずれか一項に記載の階層ブリッジ。
8. 挿入のため、及び、引き抜き時の折り取りのための、取り外し可能部を更に備える請求項１から７のいずれか一項に記載の階層ブリッジ。
9. １つの部分として形成される階層ブリッジの金属素材片を、金属材料を打ち抜くことにより形成する工程を備え、
   前記階層ブリッジの金属素材片は、互いに重なって配置されている２つのコンタクト部を電気的に接続させるための導電部と、挿入を可能とし締着を確保する弾性部とを含み、
   前記導電部及び前記弾性部が、平面的であって空洞である閉空間を形成している階層ブリッジの製造方法。
10. 階層締め具への挿入及び階層締め具からの引き抜きの少なくとも一方のための非導電部を形成するべく、前記金属材料の一端をスプレーコーティングする工程を更に備える請求項９に記載の階層ブリッジの製造方法。

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