JP2012069859A - 反射型マスク、及び反射型マスクの製造方法 - Google Patents

反射型マスク、及び反射型マスクの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】遮光性の高い遮光枠を有する反射型マスク、及び反射型マスクの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、基板11と、前記基板表面に形成された多層反射層21と、前記多層反射層の上に形成された吸収層51を有する反射型マスクの製造工程において、基板裏面よりレーザ照射を行う工程を設けることで、多層反射層21の界面を消失させ、多層反射層21から発生する反射強度を下げ、且つ吸収層51の光学的性質が維持された遮光性の高い遮光枠を作製する。
【選択図】図2

Description

本発明は、反射型マスク、及び反射型マスクの製造方法に関する。特に、極端紫外線(Extreme Ultra Violet;EUV)を光源とするEUVリソグラフィを用いた半導体装置などに利用される、反射型マスク、及び反射型マスクの製造方法に関する。
近年、半導体デバイスの微細化に伴い、波長が13.5nm近傍のEUVを光源に用いたEUVリソグラフィが提案されている。
EUVリソグラフィは光源波長の特性のため、真空中で行われる必要がある。更にEUVの波長領域においては、ほとんどの物質の屈折率は1よりもわずかに小さい値であり、また光吸収性が非常に高い。このため、EUVリソグラフィにおいては従来から用いられてきた屈折光学系を使用することができず、反射光学系となる。従って、マスクも、従来の透過型のマスクは使用できないため、反射型のマスクとする必要がある。
このような反射型マスクは、基板の上に露光光源波長に対して高い反射率を示す多層反射層と、露光光源波長の吸収層が順次形成されており、更に基板の裏面には露光機内における静電チャックのための裏面導電膜が形成されている。また、前記多層反射層と、吸収層の間に緩衝膜を有する構造を持つEUVマスクもある。吸収層を部分的に除去し、緩衝膜を有する構造の場合はこれも同じく除去し、吸収部と反射部からなる回路パターンを形成する。前記反射型マスクで反射された光像が反射光学系を経て半導体基板上に転写される。
反射光学系を用いた露光方法では、マスク面に対して垂直方向から所定角度傾いた入射角で照射されるため、吸収層の膜厚が厚い場合、パターン自身の影が生じてしまい、この影となった部分における反射強度は、影になっていない部分よりも小さいため、コントラストが低下し、パターンエッジ部のぼやけや設計寸法からのずれが生じてしまう。
このようなパターンエッジ部のぼやけや設計寸法からのずれを防ぐためには、吸収層の膜厚は小さくし、パターンの高さを低くすることが有効であるが、吸収層の膜厚が小さくなると、吸収層における遮光性が低下し、転写コントラストが低下してしまう。
そこで、吸収層表面における反射光の位相と、吸収層を経由した多層反射層からの反射光の位相を異なる位相とする位相シフト機能を有するように吸収層膜厚を設計した位相シフト型吸収層とすることで、吸収膜の膜厚を小さくしつつ、転写コントラストを改善することができる。但し、同じ材料で構成され、同じ位相シフト機能を有するように設計された、膜厚が異なる吸収層を比較した場合、膜厚が大きい吸収層と比較すると膜厚が小さい吸収層の遮光性は劣る。
一方、反射型マスクを用いて半導体基板上に転写回路パターンを形成する際、一枚の半導体基板上には複数の回路パターンのチップが形成される。
そこで、半導体基板上の各チップ間に区切る枠を設けるため、あらかじめ反射型マスク上に、回路パターン領域を囲うように吸収層による遮光領域、すなわち遮光枠を設けることがある。
一枚の半導体基板上に形成するチップ数を増加させると、隣接するチップ間において、反射型マスク上の遮光枠の領域が重なる領域が存在する場合がある。この場合、この領域については複数回に渡り露光されることになる。
従って、吸収層の膜厚が小さい位相シフト型吸収層を有する反射型マスクを用いて露光を行う場合などでは、多重に露光されることで、各チップを区切る枠となるべき領域の一部は感光してしまい、各チップを区切る正確な枠を形成するのが困難になるという問題があった。
このような問題を解決するために、反射型マスクの吸収層から多層反射層に達する溝を形成することや、回路パターン領域の吸収層の膜厚よりも厚い膜を形成することや、反射型マスク上にレーザ照射もしくはイオン注入することで多層反射層の反射率を低下させることにより、露光光源波長に対する遮光性の高い遮光枠を設けた反射型マスクが提案されている。(特許文献1)
特開2009−212220号公報
しかしながら、吸収層から多層反射層に達する溝を形成することや、回路パターン領域の吸収層の膜厚よりも厚い膜を形成することで遮光枠を形成する場合、遮光枠の形成にリソグラフィによるパターニング工程が新たに発生し、反射型マスクを製造する工程が複雑となるため、歩留まりの悪化が懸念される。
また、反射型マスク上にレーザ照射もしくはイオン注入することで遮光枠を形成する場合、多層反射層以外によるレーザ光もしくはイオンの損失があるため、この損失分を考慮したレーザ光もしくはイオンを照射しなくてはならない。また多層反射層以外の膜にはレーザ光もしくはイオンの照射によるダメージが生じ、吸収層の露光光源波長の吸収率の低下してしまうことが懸念される。
そこで、本発明は遮光枠の形成において、リソグラフィなどによるパターニング工程を必要とせず、また遮光枠部位の多層反射層の反射率を低下させ、且つ吸収層へのダメージを抑制することで、吸収層の光学的性質の変化を防ぎ、遮光性の高い遮光枠を有する反射型マスク、及び反射型マスクの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の反射型マスクは、基板と、前記基板表面に形成された多層反射層と、前記多層反射層の上に形成された吸収層と、を有し、前記吸収層には転写回路パターンが形成された反射型マスクにおいて、前記回路パターン領域の外側に形成され、且つ多層反射層の各界面により発生する反射強度を抑制する遮光枠を有し、当該遮光枠に対応する領域に位置する前記吸収層の光学的性質が、前記転写回路パターン領域に対応する領域に位置する前記吸収層と同等であることを特徴とするものである。
また、本発明の反射型マスクは、前記基板の裏面に導電膜が形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の反射型マスクは、前記遮光枠部位の多層反射層には、当該多層反射層を構成する層と層の間に少なくとも当該多層反射層の隣接する二層の構成材料が含まれる中間層の形成された複合層が、少なくとも1層以上存在することを特徴とするものである。
また、本発明の反射型マスクは、前記遮光枠部位の多層反射層には、少なくとも多層反射層最上層と多層反射層最上層の下に隣接する層との界面が存在することを特徴とするものである。
また、本発明の反射型マスクは、前記遮光枠部位の多層反射層には、多層反射層最上層と多層反射層最上層の上に隣接する層との界面が存在し、且つ多層反射層最上層と多層反射層最上層の下に隣接する層の間に、少なくとも多層反射層最上層の構成材料と多層反射層最上層の下に隣接する層の構成材料とが含まれる中間層が形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の反射型マスクは、前記遮光枠部位の吸収層と吸収層の下に隣接する層には界面が存在することを特徴とするものである。
また、本発明の反射型マスクは、前記遮光枠部位の吸収層と吸収層の下に隣接する層との間には、少なくとも吸収層の構成材料と吸収層の下に隣接する層の構成材料とが含まれる中間層が形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の反射型マスクの製造方法は、基板表面に多層反射層を形成し、前記多層反射層の上に保護層を形成して反射型マスクブランクとする工程と、前記反射型マスクブランクの吸収層に転写回路パターンを形成する工程と、を少なくとも含む反射型マスクの製造方法において、前記基板裏面からレーザ照射、又はイオン注入を行う工程を具備することを特徴とするものである。
また、本発明の反射型マスクの製造方法は、前記レーザ照射、又はイオン注入を行う工程の後に、前記基板の裏面に導電膜を形成する工程を具備することを特徴とするものである。
本発明は、反射型マスクにおいて多層反射層から発生する反射光の強度を抑制し、更に吸収層の光学的性質の変化を抑制することで、遮光性の高い遮光枠を形成することができる。このため本発明の反射型マスクを用いることで、高い精度で転写パターンを形成できるという効果を奏する。
本発明の反射型マスク及び反射型マスクの製造方法の実施形態として用いられた反射型マスクブランクの概略断面図である。 本発明の反射型マスク及び反射型マスクの製造方法の第1及び第2実施形態の反射型マスクの概略断面図である。 本発明の反射型マスク及び反射型マスクの製造方法の第3及び第4実施形態の反射型マスクの概略断面図である。 本発明の反射型マスク及び反射型マスクの製造方法の実施例として用いられた反射型マスクブランクの概略断面図である。
以下、本発明に係る第1乃至第4実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付し、特に断る場合を除き同じ説明を繰り返さないものとする。
まず、第1乃至第4実施形態に係る反射型マスクブランクの構成について説明する。図1(a)、及び図1(b)は第1及び第2実施形態に係る反射型マスクブランク100、及び反射型マスクブランク101の断面を示している。また、図1(c)、及び図1(d)は第3及び第4実施形態に係る反射型マスクブランク200、及び反射型マスクブランク201の断面を示している。即ち、第1及び第2実施形態では、図1(a)の反射型マスクブランク100を用いてもよいし、図1(b)の反射型マスクブランク101を用いてもよく、第3及び第4実施形態では、図1(c)の反射型マスクブランク200を用いてもよいし、図1(d)の反射型マスクブランク201を用いてもよい。
図1(a)に示す反射型マスクブランク100は、基板11の表面に、多層反射層21、吸収層51が順次形成されている。図1(b)に示す反射型マスクブランク101は基板11の表面に、多層反射層21、吸収層51が順次形成されていると共に、基板11の裏面に導電膜71が形成された構造となっている。つまり、図1(b)の反射型マスクブランク101は、図1(a)の反射型マスクブランク100の基板11の裏面に導電膜71が形成されている。図1(c)の反射型マスクブランク200はガラス基板12の表面に多層反射層22、緩衝層41、吸収層51、低反射層61が順次形成されている。図1(d)の反射型マスクブランク201は、図1(c)の反射型マスクブランク200のガラス基板12の裏面に導電膜71が形成された構造となっている。
図1(a)及び図1(b)の多層反射層21は、13.5nm近傍のEUVに対して60%程度の反射率を達成できるように設計されており、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)が交互に50ペア積層した積層膜で、さらに最上層はルテニウム(Ru)で構成されている。Ru層の下に隣接する層はSi層である。
図1(c)及び図1(d)の多層反射層22は、13.5nm近傍のEUVに対して60%程度の反射率を達成できるように設計されており、MoとSiが交互に40ペア積層した積層膜で、最上層はSi層で構成されている。
図1(c)及び図1(d)の緩衝層41は、吸収層51のエッチングやパターン修正時に、緩衝層の下に隣接する多層反射層22の最上層であるSi層を保護するために設けられており、クロム(Cr)の窒素化合物(CrN)で構成されている。
図1(a)〜図1(d)の吸収層51は、13.5nm近傍のEUVに対して吸収率の高いタンタル(Ta)の窒素化合物(TaN)で構成されている。他の材料として、タンタルホウ素窒化物(TaBN)やタンタルシリコン(TaSi)でも良い。
図1(c)及び図1(d)の低反射層61は、190nm〜260nmの紫外光に対して反射防止機能を有し、Taの酸化窒化物(TaON)で構成される。他の材料としてタンタルホウ素酸化物(TaBO)やタンタルシリコン酸化物(TaSiO)でも良い。
図1(b)及び図1(d)の導電膜71は、CrNで構成されている。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態の反射型マスク及び反射型マスクの製造方法について説明する。まず、図1(a)に示す反射型マスクブランク100を用意し、電子線リソグラフィ、塩素プラズマによるドライエッチング、レジスト剥離洗浄工程を経て、吸収層51に回路パターン91を形成し、図2(a)に示す作製途中の反射型マスク110を得る。
次に、作製途中の反射型マスク110の基板11の裏面より、パルスレーザを照射し、多層反射層21のMo層とSi層の間に少なくともそれら2層の構成材料であるMoとSiを含む中間層が形成された複合層31を形成し、図2(b)に示す遮光枠1が形成された作製途中の反射型マスク120を得る。この工程において、レーザ照射のエネルギー、および光軸を精密に調整することで、多層反射層におけるRu層とSi層の界面や一部のMo層とSi層の界面は残すことができる。
遮光枠1が形成された作製途中の反射型マスク120の基板11の裏面に、スパッタリングにより導電膜71を形成することで図2(c)に示す、遮光枠1が形成された反射型マスク130を得る。
反射型マスク130に13.5nm近傍のEUVを照射した場合、遮光枠1において吸収層51で吸収されなかったEUVは、Ru層とSi層の界面などで反射するが、反射光は再度吸収層51を経由するため、更に吸収される。こうして遮光性の高い遮光枠1を形成することができる。
なお、予め導電膜71が形成された図1(b)の反射型マスクブランク101を用いて遮光枠が形成された反射型マスク130を得る場合、パルスレーザ照射工程において、導電膜71によるレーザ照射エネルギーの損失を考慮に入れなくてはならないため、精度良く遮光枠1を形成するのが困難となるが、前記スパッタリングにより導電膜71を形成する工程は省かれる。
また、基板11の厚さが十分に小さい場合などは、レーザ照射の代わりにイオン注入を行うことで、複合層31を形成することも可能である。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態の反射型マスク及び反射型マスクの製造方法について説明する。第2実施形態については、図2(a)に示す作製途中の反射型マスク110を得る工程までは、第1実施形態と同じである。
次に、作製途中の反射型マスク110の基板11の裏面より、パルスレーザを照射し、多層反射層21におけるMo層とSi層の間には少なくともそれら2層の構成材料であるMoとSiを含む中間層が、Ru層とSi層の間には少なくともそれら2層の構成材料であるRuとSiを含む中間層が夫々形成された複合層32を形成し、図2(d)に示す遮光枠2が形成された作製途中の反射型マスク130を得る。この工程において、レーザ照射のエネルギー、および光軸を精密に調整することで、多層反射層41の最上層であるRu層と吸収層51の界面は残すことが出来る。
遮光枠2が形成された作製途中の反射型マスク140の基板11の裏面に、スパッタリングにより導電膜71を形成することで図2(e)に示す、遮光枠2が形成された反射型マスク150を得る。
反射型マスク150に13.5nm近傍のEUVを照射した場合、遮光枠2において吸収層51で吸収されなかったEUVは、吸収層51と多層反射層41の最上層であるRu層との界面で一部反射するが、反射光は再度吸収層51を経由するため、更に吸収される。こうして遮光性の高い遮光枠2を形成することができる。
なお、予め導電膜71が形成された図1(b)の反射型マスクブランク101を用いて遮光枠が形成された反射型マスク150を得る場合、パルスレーザ照射工程において、導電膜71によるレーザ照射エネルギーの損失を考慮に入れなくてはならないため、精度良く遮光枠2を形成するのが困難となるが、前記スパッタリングにより導電膜71を形成する工程は省かれる。
また、基板11の厚さが十分に小さい場合などは、レーザ照射の代わりにイオン注入を行うことで、複合層32を形成することも可能である。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態の反射型マスク及び反射型マスクの製造方法について説明する。まず、前記図1(c)に示す反射型マスクブランク200を用意し、電子線リソグラフィによりレジストパターンを形成後、フルオロカーボンプラズマにより低反射層61を、塩素プラズマにより吸収層51をエッチングし、レジスト剥離洗浄することで、吸収層51に回路パターン91が形成された、図3(a)に示す作製途中の反射型マスク210を得る。
次に、作製途中の反射型マスク210のガラス基板12の裏面より、パルスレーザを照射し、多層反射層22のMo層とSi層の間に少なくともそれら2層の構成材料であるMoとSiを含む中間層が、Ru層とSi層の間には多層反射層22の最上層であるSiと緩衝層41の間には少なくともSiとCrと窒素(N)を含む中間層が夫々形成された複合層33を形成し、図3(b)に示す遮光枠3が形成された作製途中の反射型マスク220を得る。この工程において、レーザ照射のエネルギー、および光軸を精密に調整することで、吸収層51と緩衝層41の界面は残すことができる。
遮光枠3が形成された作製途中の反射型マスク220のガラス基板12の裏面に、スパッタリングにより導電膜71を形成することで図3(c)に示す、遮光枠3が形成された反射型マスク230を得る。
反射型マスク230に13.5nm近傍のEUVを照射した場合、遮光枠3において吸収層51で吸収されなかったEUVは、一部吸収層51と緩衝層41の界面にて反射するが、反射光は再度吸収層51を経由するため、更に吸収される。こうして遮光性の高い遮光枠3を形成することができる。
なお、予め導電膜71が形成された図1(d)の反射型マスクブランク201を用いて遮光枠3が形成された反射型マスク230を得る場合、パルスレーザ照射工程において、導電膜71によるレーザ照射エネルギーの損失を考慮に入れなくてはならないため、精度良く遮光枠1を形成するのが困難となるが、前記スパッタリングにより導電膜71を形成する工程は省かれる。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態の反射型マスク及び反射型マスクの製造方法について説明する。第4実施形態については図3(a)に示す作製途中の反射型マスク210を得る工程までは、第3実施形態と同じである。
作製途中の反射型マスク210のガラス基板12の裏面より、パルスレーザを照射し、多層反射層21のMo層とSi層の間に少なくともそれら2層の構成材料であるMoとSiを含む中間層が、多層反射層22の最上層であるSiと緩衝層41の間には少なくともSiとCrとNを含む中間層が、緩衝層41と吸収層51の間には少なくともCrとTaとNを含む中間層がそれぞれ形成された複合層34を形成し、図3(d)に示す遮光枠4が形成された作製途中の反射型マスク240を得る。この工程において、レーザ照射のエネルギー、および光軸を精密に調整することで、吸収層51中の一部に複合層34が形成される。
遮光枠3が形成された作製途中の反射型マスク240のガラス基板12の裏面に、スパッタリングにより導電膜71を形成することで図3(e)に示す、遮光枠4が形成された反射型マスク250を得る。
反射型マスク250に13.5nm近傍のEUVを照射した場合、遮光枠3において吸収層51で吸収されなかったEUVは、複合層34があるため反射しない。こうして遮光性の高い遮光枠3を形成することができる。
なお、予め導電膜71が形成された図1(d)の反射型マスクブランク201を用いて遮光枠4が形成された反射型マスク250を得る場合、パルスレーザ照射工程において、導電膜71によるレーザ照射エネルギーの損失を考慮に入れなくてはならないため、精度良く遮光枠1を形成するのが困難となるが、前記スパッタリングにより導電膜71を形成する工程は省かれる。
以下、本発明の反射型マスク及びその製造方法の実施例を説明する。図4に本実施例で用意した反射型マスクブランク300を示す。反射型マスクブランク300は低熱膨張ガラス基板13の表面に、13.5nmのEUVに対して反射率が64%程度となるように設計されたMoとSiの50ペアの積層及び最上層にRuをもつ多層反射層23、TaNからなる吸収層52、TaONからなる低反射層62が順次形成されている。低反射層62の膜厚は250nm近傍の紫外光に対して反射率が10%以下となるように設計した。また低反射層62と吸収層52の合計膜厚は50nmとした。
図4の反射型マスクブランク300に電子線リソグラフィとドライエッチング、レジスト剥離洗浄を行い、低反射層62、吸収層52に回路パターンが形成した。低反射層62のエッチングには四フッ化メタン(CF4)の誘導結合型プラズマを、吸収層52のエッチングにはCl2の誘導結合型プラズマをそれぞれ適用した。
低熱膨張ガラス基板13の裏面から、回路パターン92を囲うように線幅5mmの枠状領域に対して、パルス型レーザを照射し、遮光枠を形成した。
低熱膨張ガラス基板13の裏面に、スパッタリングによりCrNを成膜し、回路パターンとこれを囲う遮光枠が形成された反射型マスクを作製した。
前記反射型マスクを用いて13.5nmのEUVを光源とした露光を行い、半導体基板上に隣接した4つのチップを転写した。隣接したチップにおいて、作製した反射型マスク上の遮光枠に相当する領域の一部は重なっていたにもかかわらず、半導体基板上の当該領域におけるレジストの感光は確認されなかった。
1、2、3、4・・・遮光枠
11・・・基板
12・・・ガラス基板
13・・・低熱膨張ガラス基板
21、22、23・・・多層反射層
31、32、33、34、35・・・複合層
41・・・緩衝層
51、52・・・吸収層
61、62・・・低反射層
71・・・導電膜
91・・・回路パターン
100、101、201、202、300・・・反射型マスクブランク
110、120、140、210、220、240・・・作製途中の反射型マスク
230、250、330、350・・・反射型マスク

Claims (9)

  1. 基板と、
    前記基板表面に形成された多層反射層と、
    前記多層反射層の上に形成された吸収層と、を有し、
    前記吸収層には転写回路パターンが形成された反射型マスクにおいて、
    前記回路パターン領域の外側に形成され、且つ多層反射層の各界面により発生する反射強度を抑制する遮光枠を有し、
    当該遮光枠に対応する領域に位置する前記吸収層の光学的性質が、前記転写回路パターン領域に対応する領域に位置する前記吸収層と同等であることを特徴とする反射型マスク。
  2. 前記基板の裏面に導電膜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の反射型マスク。
  3. 前記遮光枠部位の多層反射層には、当該多層反射層を構成する層と層の間に少なくとも当該多層反射層の隣接する二層の構成材料が含まれる中間層の形成された複合層が、少なくとも1層以上存在することを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型マスク。
  4. 前記遮光枠部位の多層反射層には、少なくとも多層反射層最上層と多層反射層最上層の下に隣接する層との界面が存在することを特徴とする請求項3に記載の反射型マスク。
  5. 前記遮光枠部位の多層反射層には、多層反射層最上層と多層反射層最上層の上に隣接する層との界面が存在し、且つ多層反射層最上層と多層反射層最上層の下に隣接する層の間に、少なくとも多層反射層最上層の構成材料と多層反射層最上層の下に隣接する層の構成材料とが含まれる中間層が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の反射型マスク。
  6. 前記遮光枠部位の吸収層と吸収層の下に隣接する層には界面が存在することを特徴とする請求項3に記載の反射型マスク。
  7. 前記遮光枠部位の吸収層と吸収層の下に隣接する層との間には、少なくとも吸収層の構成材料と吸収層の下に隣接する層の構成材料とが含まれる中間層が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の反射型マスク。
  8. 基板表面に多層反射層を形成し、前記多層反射層の上に保護層を形成して反射型マスクブランクとする工程と、
    前記反射型マスクブランクの吸収層に転写回路パターンを形成する工程と、を少なくとも含む反射型マスクの製造方法において、
    前記基板裏面からレーザ照射、又はイオン注入を行う工程を具備することを特徴とする反射型マスクの製造方法。
  9. 前記レーザ照射、又はイオン注入を行う工程の後に、前記基板の裏面に導電膜を形成する工程を具備することを特徴とする請求項8に記載の反射型マスクの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015138936A (ja) * 2014-01-24 2015-07-30 凸版印刷株式会社 Euv露光用マスクブランク、euv露光用マスク及びその製造方法

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