JP2012069024A - 高速定常場解析方法、高速定常場解析装置、定常場高速解析プログラム、およびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

高速定常場解析方法、高速定常場解析装置、定常場高速解析プログラム、およびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】時間微分項を含む現象の過渡解析において、解析対象の定常状態における物理量をより短時間に且つ精度良く求められる高速定常場解法を提供する。
【解決手段】本発明の高速定常場解法は、電子計算機内で以下の処理を実行する。まず、時間項を含む微分方程式を離散化した解析実行モジュールによる過度解析により解析対象の物理量を算出する(ステップ21)。算出された解析対象の物理量の、所定の時間幅での時間平均量を算出する(ステップ23)。算出された時間平均量を考慮した時間平均の時間高調波次数補正式を用いて、ステップ21で算出された解析対象の時間ステップごとの物理量を補正する(ステップ24)。補正によって物理量が定常状態になった後、微分方程式を用いた過度解析により解析対象の定常後の物理量を算出する(ステップ27)。算出された定常後の物理量を表示する(ステップ32)。
【選択図】図1

Description

本発明は、高速定常場解析方法、高速定常場解析装置、定常場高速解析プログラム、およびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
従来の代表的な非線形磁場解析法として、有限要素法による解析法が知られている。また、非線形磁場解析法として、ICCG法(不完全コレスキー分解前処理付き共役勾配法)による反復解法や透磁率を逐次修正するニュートン・ラフソン法を併用している方法もある。この方法は、例えば、「電気工学の有限要素法」中田高義・高橋則雄著、森北出版、pp.195−208、1986年に記載されている。
時間微分項をもつ過渡現象を取り扱う微分方程式を過渡解析して解を求める場合、時間減衰項の時定数が長い場合、目的の定常場を求めるのに、多くの時間ステップによる過渡解析を必要とする。この問題を解決するために、TP−EEC法,多相交流TP−EEC法,ならびにTDC法が開発された。TP−EEC法は、「2次元電磁界解析の有効利用に残された課題(その3)」徳増正・藤田真史・上田隆司、電気学会静止器・回転機合同研究会資料、SA−08−62/RM−08−69、pp.77−82、2008年および「時間周期有限要素法とEEC法に基づく非線形過渡電磁場解析における時間積分の収束性改善」高橋康人、徳増正、藤田真史、若尾真治、岩下武史、金沢正憲、電気学会論文誌B、Vol.129(2009)No.6、pp.791−798に記載されている。多相交流TP−EEC法は「2次元電磁界解析の有効利用に残された課題(その4)」徳増正・藤田真史・上田隆司、電気学会静止器・回転機合同研究会資料、SA−09−6/RM−09−6、pp.29−34、2009年に記載され、TDC法は「時間周期非線形場の高速求解法」宮田健治、電気学会マグネティックス・静止器・回転機合同研究会資料、MAG−10−8/SA−10−8/RM−10−8、pp.43−48、2010年に記載されている。
「電気工学の有限要素法」中田高義・高橋則雄著、森北出版、pp.195−208、1986年 「2次元電磁界解析の有効利用に残された課題(その3)」徳増正・藤田真史・上田隆司、電気学会静止器・回転機合同研究会資料、SA−08−62/RM−08−69、pp.77−82、2008年 「時間周期有限要素法とEEC法に基づく非線形過渡電磁場解析における時間積分の収束性改善」高橋康人、徳増正、藤田真史、若尾真治、岩下武史、金沢正憲、電気学会論文誌B、Vol.129(2009)No.6、pp.791−798 「2次元電磁界解析の有効利用に残された課題(その4)」徳増正・藤田真史・上田隆司、電気学会静止器・回転機合同研究会資料、SA−09−6/RM−09−6、pp.29−34、2009年 「時間周期非線形場の高速求解法」宮田健治、電気学会マグネティックス・静止器・回転機合同研究会資料、MAG−10−8/SA−10−8/RM−10−8、pp.43−48、2010年
TP−EEC法は、時間に関する周期性を直接利用しており、基本的には半周期あるいは一周期の間の過渡解析を実施しないと、解析対象の物理量を補正することができない。この補正は3回程度で完了するものの、補正完了までに、半周期境界条件を満たす場合は1.5周期程度、一周期境界条件を満たす場合は3周期程度の計算を必要とする。また、1回の補正計算において、行列方程式を解く必要があり、補正のためにかかる計算時間が比較的長くなるという課題がある。さらに、補正に1.5周期または3周期程度の計算が必要なため、基本周波数成分の周期が非常に長い場合には、補正のために長い計算時間が必要であることは勿論のこと、その間に減衰場がある程度減衰して、本来のTP−EEC法による定常場を高速に求めるという効果が弱められるという課題がある。また、TDC法では、時間高調波が補正の障害になるために、多くの時間高調波が存在する場合には補正能力が低下する問題がある。
本発明の目的は、時間微分項を含む現象の過渡解析において、解析対象の定常状態における物理量をより短時間に且つ精度良く求めることができる高速定常場解析方法、高速定常場解析装置、定常場高速解析プログラム、およびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、時間項を含む微分方程式を離散化した解析実行モジュールによる過度解析により解析対象の物理量を解析手段によって算出する第1解析を行い、算出された物理量を、第1補正手段において時間高調波次数を用いて補正し、その物理量の補正後に、時間項を含むその微分方程式を離散化した解析実行モジュールによる過度解析によりその解析対象の定常後の物理量をその解析手段によって算出する第2解析を行うことにある。
解析対象の物理量の時間高調波を考慮して解析対象の過度解析により得られた物理量を補正するので、時間微分項を含む現象の過渡解析において、解析対象の定常状態における物理量(定常解)をより短時間に且つ精度良く求めることができる。
好ましくは、設定時間幅内に存在する、第1解析によって算出された複数の物理量を用いて、それらの物理量の時間平均量を、時間平均手段によって算出し、第1補正手段によるその物理量の補正が、時間平均量を反映した時間高調波次数を用いて行われることが望ましい。
時間平均の物理量(算出された解析対象の物理量の時間平均量)を考慮して補正を行うので、補正において考慮していない時間高調波(サブ高調波)による補正への影響を低減することができ、得られた定常解の精度をさらに向上させることができる。
本発明によれば、時間微分項を含む現象の過渡解析において、解析対象の定常状態における物理量をより短時間に且つ精度良く求めることができる。
本発明の好適な一実施例である実施例1の高速定常場解析方法の処理手順を示す説明図である。 図1に示す処理手順を実行する電子計算機の構成図である。 図1に示す処理手順を実行した場合の数値計算例におけるyの時間変化を示す説明図である。 図1に示す処理手順を実行した場合の数値計算例における理論解との誤差の時間変化を示す説明図である。 本発明の他の実施例である実施例2の高速定常場解析方法の処理手順を示す説明図である。 本発明の他の実施例である実施例3の高速定常場解析方法の処理手順を示す説明図である。 本発明の他の実施例である実施例5の高速定常場解析方法の処理手順を示す説明図である。
以下、本発明の高速定常場解析方法の実施例を詳述する。本発明の高速定常場解析方法の実施例では、複数のタイムステップにおける演算処理を行い、時間微分項を含む方程式に基づく過渡解析を行って解析対象の物理量が求められる。この高速定常場解析方法は、演算装置である電子計算機で実行され、解析結果は、記憶装置に記憶されると共に表示装置に表示される。
本発明の好適な一実施例である実施例1の高速定常場解析方法を、図1を用いて以下に説明する。
本実施例の高速定常場解析方法が、図2に示す演算装置である電子計算機1を用いて実行される。電子計算機1は、図2に示すように、演算部2、表示装置6および入力装置(例えば、キーボードまたはマウス)7を有する。演算部2は、中央処理装置(以下、CPUという)3、記憶装置4および入力インタフェース5を有する。CPU3が入力インタフェース5に接続され、記憶装置4がCPU3および入力インタフェース5に接続される。表示装置6および入力装置7が入力インタフェース5に接続される。図1に示す高速定常場解析方法の処理手順、解析対象の物理量の算出に用いられる時間微分項を含む微分方程式(例えば、電磁場解析を行う場合には、マックスウェルの方程式あるいはその変形式)、および解析プロセスをコントロールするためのコントロールデータが記憶装置4に予め記憶されている。コントロールデータは、補正に必要な補正回数および解析により算出された物理量の補正に用いる時間高調波次数を含んでおり、記憶装置4内のデータファイルに保存されている。図1に示す高速定常場解析方法の処理手順は、高速定常場解析方法のプログラムとしてプログラム化されて記憶装置4に記憶されている。記憶装置4はCPU3で読み取り可能な記録媒体である。
本実施例で用いられる高速定常場解析方法の処理手順は、データ入力プロセス10、解析プロセス20、解析結果を記憶するプロセス31、および表示プロセス32を有する。図1に示す処理手順を用いて、電子計算機1で実行される本実施例の高速定常場解析方法を具体的に説明する。
高速定常場解析方法を実行するために電子計算機1が立ち上がり、オペレータが入力装置7から解析対象の情報を入力したとき、CPU3が、図1に示す処理手順を有するプログラム、およびその解析対象に用いる微分方程式を記憶装置4からCPU3の内部メモリに取り込む。CPU3は、記憶装置3のデータファイルに記憶しているコントロールデータを読み出して表示装置6に表示する。オペレータは、表示装置6に表示されたコントロールデータのうち、今回の解析に必要な情報を選択する。CPU3は選択されたコントロールデータを入力する(ステップ12)。選択されたコントロールデータがCPU3の内部メモリに記憶される。具体的には、表示装置6に表示されたコントロールデータである補正回数、時間高調波次数、および時間平均幅(時間平均ステップ数)の各情報のうち補正回数の値、今回の解析に用いる時間高調波次数、および時間平均幅の値を、オペレータがマウスで選択することにより、選択された補正回数の値、時間高調波次数、および時間平均幅の値がCPU3の内部メモリに取り込まれる。
さらに、オペレータが、入力装置7から微分方程式を数値的に解くための解析対象の離散化データ(メッシュデータ)を入力する。CPU3は、入出力インタフェース5を介して、微分方程式を数値的に解くための解析対象の離散化データ(メッシュデータ)を入力し(ステップ11)、CPU3の内部メモリに記憶する。コントロールデータも、オペレータがGUI(グラフィック・ユーザ・インターフェース)などによりCPU3に入力してもよい。
データ入力プロセス10が終了した後、CPU3は解析プロセス20の各処理を実行する。解析プロセス20は補正プロセス25を含んでおり、補正プロセス25はステップ21〜24の各処理を含んでいる。まず、微分方程式を離散化した解析実行モジュールによる過度解析により解析対象の物理量を算出する第1解析を行う(ステップ21)。微分方程式を離散化した解析実行モジュールが、ステップ11で入力した解析対象の離散化データ(メッシュデータ)を用いて作成され、この解析実行モジュールを用いた過度解析により解析対象の物理量が時間ステップ毎に算出される(第1解析の実行)。微分方程式を離散化した解析実行モジュールの作成、およびその過度解析は、従来の知られている方法で実行される。解析対象の物理量の算出が終了した後、解析結果を記憶装置に記憶する(ステップ22)。ステップ21で得られた解析対象の物理量が、時間ステップごとに記憶装置4に格納される。
算出された解析対象の物理量の時間平均量を算出する(ステップ23)。記憶装置4に記憶された、ステップ12で入力した時間平均幅内に存在する算出された解析対象の物理量に基づいて、解析対象の物理量の時間平均量を算出する。解析対象の物理量の時間平均量を求めることによって、その物理量に含まれる時間高調波成分が平均化される。
時間平均幅および時間高調波次数を用いて解析対象の物理量を補正する(ステップ24)。記憶装置4に記憶した時間ステップごとの、解析対象の物理量を、ステップ12で入力した、時間平均幅および時間高調波次数を用いて補正する。この時間平均幅および時間高調波次数を用いた補正式には、ステップ23で求められた解析対象の物理量の時間平均量が反映される。
本実施例におけるステップ24での補正処理を説明する前に、時間高調波次数を用いた補正式について説明する。
ステップ24では、ステップ21の解析により得られた、初期の非定常場での解析結果である解析対象の物理量から基本波および時間高調波を抽出し、初期の非定常場を基本波と時間高調波の和に置き換える補正を、算出された解析対象の物理量に対して実施する。このような補正が1回あるいは複数回実施される。
初期の非定常場での解析結果である解析対象の物理量から基本波成分および時間高調波成分を抽出する方法として、半周期あるいは1周期の解析結果をフーリエ展開することにより、近似的な基本波成分および時間高調波成分を抽出する方法がある。あるいは、初期の非定常場での解析結果である解析対象の物理量から減衰成分を近似的に除去した後でフーリエ展開してもよい。
基本波成分および時間高調波成分の抽出精度を上げるためには、初期の非定常場での解析結果である解析対象の物理量に対して、算出された解析対象の物理量を或る時間幅で時間平均化処理を実施して、ある程度以上の補正に寄与しない時間高調波成分を近似的に除去した方がよい。本実施例におけるステップ24の補正では、その時間平均化処理を反映した時間高調波次数を用いた補正式が用いられる。勿論、そのような時間高調波成分が小さいか、含まれていなければ、このような平均化処理は不要である。
解析対象の物理量の補正において、フーリエ展開するためには半周期あるいは一周期の、解析対象の物理量の解析結果が必要である。本実施例では、半周期よりも短い解析結果から基本波および時間高調波を抽出することにより、近似的な定常場での解析対象の物理量を得る補正について説明する。
説明を簡単にするために、電気角で表現した時間変数θを用いて一変数場x(θ)に関して述べる。定常場が半周期性の場合、すなわち、x(θ+π)=−x(θ)の条件を満足する場合には、定常場は奇数次の時間高調波のみで構成される。時定数τの減衰場を考慮すると、x(θ)は、例えば、式(1)で表される。
Figure 2012069024
ここで、aは減衰成分項の初期値で、xは考慮する時間高調波成分で、xは考慮されない時間高調波成分で、γは減衰成分項の減衰時定数の逆数である。書ける。式(1)の右辺第3項目は、入力された時間高調波次数の時間高調波以外の時間高調波(サブ高調波)を意味する。変数θは電気角で表現した時間変数である。サブ高調波の補正への影響を低減するために、式(1)を時間平均する。この時間平均場をy=y(θ)=〈x(θ)〉とし、時間平均化のための位相幅を2φとすると、式(1)は近似的に式(2)で表される。
Figure 2012069024
ここで、y(θ)は式(3)で表される。
Figure 2012069024
ここで、φは時間平均幅を基本波成分の位相幅に変換した値の半分である。なお、後述の実施例2は、主要時間高調波を除く時間高調波の補正への影響が微小であり、この場合は時間平均化のための位相幅2φは0と考えられる。このため、本実施例と統一的に記述できる。式(3)に2m階の時間微分を施すと、式(4)が得られる。
Figure 2012069024
Figure 2012069024
ここで、xnewは補正後のxを表す。数値的に2p階の時間微分値を得るには(2p+1)ステップの値を用いる必要があり、数値微分の計算精度を上げるために中心差分を用いることを考えると、平均化のための位相幅の半分のφに加えてpステップ分過去にさかのぼって補正することになる。時間高調波の個数が1、2、3個のそれぞれの場合について、時間高調波を考慮した補正アルゴリズムを示す。便宜上、y(θ)の2m階微分をy(2m)(θ)と表す。
1個のn次時間高調波を考慮した時間高調波次数補正式を導き出す。式(2)は、式(6)のように表される。
Figure 2012069024
ここで、式(6)の2階微分および4階微分は、式(7)および式(8)のようになる。
Figure 2012069024
Figure 2012069024
ここで、N=nとおくと、式(7)および式(8)より、式(9)および式(10)が得られる。
Figure 2012069024
Figure 2012069024
式(9)および式(10)を用いて、1個のn次時間高調波を考慮した時間高調波次数補正式は式(11)のように表される。
Figure 2012069024
次に、n次およびm次の2個の時間高調波を考慮した時間高調波次数補正式を導き出す。式(2)は式(12)のように表される。
Figure 2012069024
ここで、a′は時間平均後の減衰項成分の初期値である。式(12)の2階微分、4階微分、6階微分は、式(13)、式(14)および式(15)のようになる。
Figure 2012069024
Figure 2012069024
Figure 2012069024
ここで、N=n,M=mとおくと、式(13)、式(14)および式(15)より式(16)、式(17)および式(18)が得られる。
Figure 2012069024
Figure 2012069024
Figure 2012069024
式(16)、式(17)および式(18)を用いて、n次およびm次の2個の時間高調波を考慮した時間高調波次数補正式である式(19)を得ることができる。
Figure 2012069024
次に、n次、m次およびk次の3個の時間高調波を考慮した時間高調波次数補正式を導き出す。式(2)は式(20)で表される。
Figure 2012069024
式(20)の2階微分、4階微分、6階微分および8階微分は、式(21)、式(22)、式(23)および式(24)のようになる。
Figure 2012069024
Figure 2012069024
Figure 2012069024
Figure 2012069024
ここで、N=n,M=m,K=kとおくと、式(21)、式(22)、式(23)および式(24)より式(25)、式(26)、式(27)および式(28)が得られる。
Figure 2012069024
Figure 2012069024
Figure 2012069024
Figure 2012069024
式(24)より式(25)、式(26)、式(27)および式(28)を用いて、n次、m次およびk次の3個の時間高調波を考慮した時間高調波次数補正式である式(29)が得られる。
Figure 2012069024
以上のように、時間高調波の個数がn個の場合は、2(n+1)階までの偶数階微分値を用いて、補正ができる。
ここで、2階、4階、6階および8階の微分を数値的に求めるための式を示す。各微分は高精度の計算式として中心差分の形式で表す。第s時間ステップ目における各微分式は、式(30)、式(31)、式(32)および式(33)のようになる。
Figure 2012069024
Figure 2012069024
Figure 2012069024
Figure 2012069024
このように、高階微分を得るためには、多くの時間ステップにわたる計算が必要になるために、あまり多くの時間高調波を考慮すると、それだけ、補正に要する時間ステップ数が多くなる。このため、あまり多くの時間高調波を考慮すると、補正に要する計算時間を短縮する上では不利になる。
また、変数場x(θ)に関する位相幅2φの時間平均化処理が、時刻(s−q)ステップから時刻(s+q)ステップ目までの時間平均に相当するとして、時間平均y(s)は、式(34)で表すことができる。
Figure 2012069024
この場合、時刻ts+qまで計算されたxの値を用いて、時刻tにおける値が補正されるため、補正の際にqステップだけ過去にさかのぼることになる。なお、時間平均を実施しない場合はq=0で、時間平均処理によって過去にさかのぼることはない。さらに、2p階の時間微分を計算するためには、pステップだけ過去にさかのぼる必要があり、結局、(q+p)ステップだけ過去にさかのぼることになる。なお、過去にさかのぼるステップ数が(q+p)と異なっても、それなりの補正効果がでるので、過去にさかのぼるステップ数は(q+p)に限定されるものではない。
本実施例のステップ24では、式(5)、式(11)、式(19)および式(29)のいずれかの時間高調波次数補正式を用いて、時間ステップごとの、解析対象の物理量を補正する。ステップ24で、式(5)、式(11)、式(19)および式(29)のどの時間高調波次数補正式が使用されるかは、ステップ12で、表示装置6に表示された式(5)、式(11)、式(19)および式(29)の各時間高調波次数補正式からオペレータがマウスにより選択することによって決定される。式(5)、式(11)、式(19)および式(29)の各時間高調波次数補正式は、時間平均の時間高調波次数補正式である。ステップ24の補正は、その選択によりステップ12で入力された時間平均幅および時間高調波次数を用いて、ステップ22で記憶装置4に記憶された時間ステップごとの、解析対象の物理量を補正する。この補正に用いられる時間平均幅および時間高調波次数を用いた補正式は、ステップ23で算出された解析対象の物理量の時間平均量が反映されている。具体的には、この物理量の時間平均量ならびにその偶数階時間微分量を用いて,式(5)に含まれる考慮対象の時間平均高調波成分が算出される。
補正が所定回数実行されたかが判定される(ステップ26)。ステップ24での補正が、ステップ12で入力した補正回数になったかが判定される。この判定結果が「No」であるとき、ステップ21からステップ26の各処理が実行される。ステップ26の判定が「Yes」であるとき、ステップ27の解析が実行される。
微分方程式を用いた過度解析により解析対象の定常後の物理量を算出する第2解析を行う(ステップ27)。ステップ24の補正により解析対象の物理量が定常状態になる。その後、ステップ27では、解析対象の定常後の物理量が、ステップ21の解析で用いられた微分方程式を用いた過度解析により算出される(第2解析の実行)。この過度解析により、一周期の定常場における解析対象の物理量が、時間ステップごとに得られる。
ステップ27で得られた解析結果が記憶装置に記憶される(ステップ31)。ステップ27で得られた定常場での時間ステップごとの解析対象の各物理量が、CPU3により、記憶装置4に記憶される。解析結果が表示装置に表示される(ステップ32)。CPU3が、ステップ27での過度解析で得られた、解析対象の定常後の時間ステップごとの物理量を、入出力インタフェース5を介して表示装置6に出力する。この結果、解析対象の定常後の時間ステップごとの物理量が表示装置6に表示される。ステップ32において、CPU3は、ステップ21の過度解析により得られた、解析対象の時間ステップごとの物理量、およびステップ24の補正により得られた、解析対象の時間ステップごとの物理量を、入出力インタフェース5を介して表示装置6に出力する。これらの物理量が表示装置6に表示される。解析対象の定常後の時間ステップごとの物理量は、本実施例の高速定常場解析方法による解析の解であるので、表示装置6に必ず表示させる必要がある。ステップ21の過度解析により得られた物理量、およびステップ24の補正により得られた物理量は必要に応じて表示装置6に表示される。
発明者らは、本実施例における具体的な補正の効果を示すために、2変数x、yに関する連立微分方程式を対象にしたサンプルモデルを考えた。例として、ソース項に3次、5次、7次の時間高調波が存在する式(35)の連立微分方程式を取り上げる。なお、式(5)、式(11)、式(19)および式(29)は、ステップ21で算出された物理量を、定常場に近づけるための補正式であり、式(35)はサンプルの微分方程式(対象の物理量に関する支配方程式)である。
Figure 2012069024
式(35)において初期値をx=0.1、y=0.8とした場合の解析結果を図3および図4に示す。
図3は、ステップ21の過度解析により得られた解析対象の物理量に対して、補正をしない場合、簡易TP−EEC法で補正した場合、TP−EEC法で補正した場合、TDC法で補正した場合、および本実施例において3個の時間高調波を考慮した、時間平均の時間高調波次数補正式(時間平均の時間高調波次数)により補正した場合(特性53)の5ケースについて、yの時間変化を示している。図3より、従来の簡易TP−EEC法、TP−EEC法およびTDC法による補正に比べて、本実施例における補正は、最も速く定常場に収束することが分かる。
図4は、ステップ21の過度解析により得られた解析対象の物理量に対して、補正をしない場合、簡易TP−EEC法で補正した場合、TP−EEC法で補正した場合、TDC法で補正した場合、および本実施例における時間平均の時間高調波次数により補正した場合について、定常理論解と補正後の物理量との誤差の時間変化を示している。本実施例については、3次の時間高調波を考慮した時間平均の時間高調波次数により補正した例(特性51)、3次および5次の時間高調波を考慮した時間平均の時間高調波次数により補正した例(特性52)、および3次、5次および7次の時間高調波を考慮した時間平均の時間高調波次数により補正した例(特性53)の3つのケースを示している。図4から、本実施例における補正は、少ない時間ステップで早めに定常場が得られ、補正をしない場合、簡易TP−EEC法で補正した場合、TP−EEC法で補正した場合に比べて定常理論解と補正後の物理量の誤差が小さい、すなわち、精度の良い物理量が得られることが分かる。
本実施例の高速定常場解析方法を実行する電子計算機1は、高速定常場解析装置として機能し、ステップ21を実行する解析手段(第1解析手段)、ステップ22および31のそれぞれを実行する解析結果(算出された物理量)を記憶装置に記憶させる手段、ステップ23を実行する時間量算出手段(時間平均手段)、ステップ24を実行する補正手段(第1補正手段)、ステップ26を実行する判定手段、およびステップ27を実行する解析手段(第2解析手段)を有している。ステップ21を実行する解析手段(第1解析手段)およびステップ27を実行する解析手段(第2解析手段)を、1つの解析手段にしても良い。
本実施例によれば、解析対象の物理量の時間高調波を考慮して解析対象の過度解析により得られた物理量を補正するので、時間微分項を含む現象の過渡解析において、解析対象の定常状態における物理量(定常解)をより短時間に且つ精度良く求めることができる。さらに、本実施例は、特に、時間平均の物理量(算出された解析対象の物理量の時間平均量)を考慮して補正を行っているので、コントロールデータ12に入力していない時間高調波次数をもつ時間高調波(サブ高調波)による補正への影響を低減することができ、得られた定常解の精度をさらに向上させることができる。
本発明の他の実施例である実施例2の高速定常場解析方法を、図5を用いて以下に説明する。本実施例の高速定常場解析方法も、演算装置である電子計算機1を用いて実行される。
本実施例の、電子計算機1で実行される高速定常場解析方法の処理手順(プログラム)は、図5に示す各処理を含んでおり、電子計算機1の記憶装置4に記憶されている。本実施例で用いられる図5に示す処理手順は、実施例1で用いられる図1に示す処理手順においてステップ12をステップ12Aに、解析プロセス20を解析プロセス20Aに替えた処理手順を有する。本実施例で用いられる図5に示す処理手順の他の処理は実施例1で用いられる図1に示す処理手順と同じである。解析プロセス20Aは、補正プロセス25A、およびステップ26および27の各処理を含んでいる。補正プロセス25Aは、補正プロセス25においてステップ23の処理を削除し、ステップ24の処理をステップ24Aの処理に替えた処理手順を有する。補正プロセス25Aの他の処理手順は補正プロセス25の処理手順と同じである。
本実施例の高速定常場解析方法の実施例1と異なる部分を主に説明する。ステップ12Aでは、ステップ12で行われる時間平均幅の入力が行われず、補正回数の値および今回の解析に用いる時間高調波次数補正式が入力される。解析対象の離散化データの入力(ステップ11)、過度解析による解析対象の物理量の算出(ステップ21)および解析結果の記憶装置への記憶(ステップ22)が、実施例1と同様に行われる。
時間高調波次数を用いて解析対象の物理量を補正する(ステップ24A)。記憶装置4に記憶した時間ステップごとの、解析対象の物理量を、ステップ12Aで入力した時間高調波次数補正式を用いて補正する。ステップ24Aの補正に使用される時間高調波次数補正式は、式(5)、式(11)、式(19)および式(29)の各時間高調波次数を用いた補正式においてφを0にしたいずれかの時間高調波次数を用いた補正式である。ステップ24Aにおいて、算出された解析対象の時間ステップごとの物理量が、時間高調波次数を用いた補正式、すなわち、基本波と時間高調波により補正される。
その後、実施例1と同様に、ステップ26,27,31及び32の各処理が実行される。ステップ32において、ステップ27での過度解析で得られた、解析対象の定常後の時間ステップごとの物理量が、表示装置6に表示される。ステップ21の過度解析により得られた物理量、およびステップ24の補正により得られた物理量も、表示装置6に表示される。
本実施例の高速定常場解析方法を実行する電子計算機1は、高速定常場解析装置として機能し、ステップ21を実行する解析手段(第1解析手段)、ステップ22および31のそれぞれを実行する解析結果(算出された物理量)を記憶装置に記憶させる手段、ステップ24Aを実行する補正手段(第1補正手段)、ステップ26を実行する判定手段、およびステップ27を実行する解析手段(第2解析手段)を有している。ステップ21を実行する解析手段(第1解析手段)およびステップ27を実行する解析手段(第2解析手段)を、1つの解析手段にしても良い。
本実施例も、実施例1と同様に、解析対象の物理量の時間高調波を考慮して解析対象の過度解析により得られた物理量を補正するので、時間微分項を含む現象の過渡解析において、解析対象の定常状態における物理量(定常解)をより短時間に且つ精度良く求めることができる。本実施例は、解析対象の物理量の時間高調波を考慮した補正を行っていないので、実施例1よりも、解析対象の定常状態における物理量(定常解)を得る時間が長くなる。しかしながら、本実施例は、主用時間高調波を除く時間高調波の補正への影響が微小な場合には、実施例1と同様に、解析対象の定常状態における物理量(定常解)をより短時間に求めることができる。
本発明の他の実施例である実施例3の高速定常場解析方法を、図6を用いて以下に説明する。本実施例の高速定常場解析方法も、演算装置である電子計算機1を用いて実行される。
本実施例の、電子計算機1で実行される高速定常場解析方法の処理手順(プログラム)は、図6に示す各処理を含んでおり、電子計算機1の記憶装置4に記憶されている。本実施例で用いられる図6に示す処理手順は、実施例2で用いられる図5に示す処理手順において解析プロセス20Aを解析プロセス20Bに替えた処理手順を有する。本実施例で用いられる図6に示す処理手順の他の処理は実施例2で用いられる図5に示す処理手順と同じである。解析プロセス20Bは、解析プロセス20Aにおいてステップ21A,28および26Aの各処理を追加した処理手順を有する。解析プロセス20Bの他の処理手順は解析プロセス20Aの処理手順と同じである。本実施例の高速定常場解析方法は、実施例2の高速定常場解析方法において、ステップ24Aの時間高調波次数を用いた解析対象の物理量の補正に加えて、ステップ28のTDC法(またはTP−EEC法)による補正を実施している。
本実施例の高速定常場解析方法の実施例2と異なる部分を主に説明する。本実施例のステップ12Aでは、補正回数の値として、ステップ24Aによる補正の補正回数の値、およびステップ28による補正の補正回数の値がそれぞれ入力される。本実施例においてステップ12Aで入力されるテップ24Aによる補正の補正回数とステップ28による補正の補正回数の合計値は、実施例2においてステップ12Aで入力されるテップ24Aによる補正の補正回数と同じである。
本実施例でも実施例2で実行されるステップ21,22及び24Aの各処理が実行され、ステップ26でステップ24Aの補正の回数が本実施例のステップ12Aで入力した補正回数になったとき、ステップ21と同様な過度解析により解析対象の物理量が算出される第3解析を行う(ステップ21A)。ステップ21Aでは、ステップ21において用いられた解析実行モジュールを用いた過度解析により、ステップ24Aで補正された時間ステップ以降における解析対象の物理量を算出する(第3解析の実行)。TP−EEC法(またはTDC法)を用いて算出された解析対象の物理量を補正する(ステップ28)。ステップ21Aの処理で得られた解析対象の時間ステップごとの物理量を、高階微分を含まないTP−EEC法(またはTDC法)を用いて補正する。
補正が所定回数実行されたかが判定される(ステップ26A)。ステップ28での補正が、ステップ12で入力したステップ28に対する補正回数になったかが判定される。この判定結果が「No」であるとき、ステップ21A,28およびステップ26Aの各処理が繰り返される。ステップ26Aの判定が「Yes」であるとき、ステップ27の解析(第2解析)が実行される。ステップ27の解析が終了した後、実施例2と同様に、ステップ31及び32の処理が実行される。
ステップ32において、ステップ27での過度解析で得られた、解析対象の定常後の時間ステップごとの物理量が、表示装置6に表示される。ステップ21の過度解析により得られた物理量、およびステップ24の補正により得られた物理量も、表示装置6に表示される。
本実施例の高速定常場解析方法を実行する電子計算機1は、高速定常場解析装置として機能し、ステップ21および21Aを実行する解析手段(第1解析手段)、ステップ22および31のそれぞれを実行する解析結果(算出された物理量)を記憶装置に記憶させる手段、ステップ24Aを実行する補正手段(第1補正手段)、ステップ26を実行する判定手段(第1判定手段)、ステップ28を実行する補正手段(第2補正手段)、ステップ26Aを実行する判定手段(第2判定手段)、およびステップ27を実行する解析手段(第2解析手段)を有している。ステップ21および21Aを実行する解析手段(第1解析手段)およびステップ27を実行する解析手段(第2解析手段)を、1つの解析手段にしても良い。
本実施例も、実施例1と同様に、解析対象の物理量の時間高調波を考慮して解析対象の過度解析により得られた物理量を補正するので、時間微分項を含む現象の過渡解析において、解析対象の定常状態における物理量(定常解)をより短時間に且つ精度良く求めることができる。さらに、本実施例によれば、時間高調波を考慮した高速補正をまず実行して近似的な定常場を得た後に、高階微分を含まないTP−EEC法(またはTDC法)による補正により、より確実かつより短時間に定常解を得ることができる。
本実施例において、実施例1におけるステップ23の処理を追加し、ステップ12Aをステップ12に、ステップ24Aをステップ24にそれぞれ替えてもよい。これにより、本実施例においても、時間平均量を考慮した補正を行うことができる。
本発明の他の実施例である実施例4の高速定常場解析方法を以下に説明する。本実施例は、実施例1の高速定常場解析方法を磁場解析に適用した例である。
代表的な解法として、磁気ベクトルポテンシャルを用いた有限要素法解析について説明する。節点要素有限要素法では、メッシュ分割された解析空間の各節点に、ベクトル3成分の未知変数(Ax、Ay、Az)が配置される。また、辺要素有限要素法では、メッシュ分割された解析空間の各要素の辺に、未知変数aが配置される。辺要素有限要素法での未知変数aは、各要素の辺上への磁気ベクトルポテンシャルの射影成分の、辺上における線積分量である。
これらの物理量の未知変数に対して、実施例1における解析対象の物理量xと同様な補正を実施する。すなわち、ステップ21により得られた過渡解析結果(解析対象の物理量x)を用い、ステップ12で入力された式(5)、式(11)、式(19)、および式(29)のいずれかの時間平均の時間高調波次数補正式を用いた補正を各未知変数について実施する。この補正は1回、あるいは複数回実施する。一連の補正には、上記のうちいずれか1つの時間平均の時間高調波次数補正式を用いてもよく、また、異なる式と組み合わせて用いることも可能である。
回転機(モータ、発電機)の場合、固定子では、発生する電磁場が磁場の向きが正負に反転する交流場であるため、半周期境界条件が成立する。一方、回転子には、磁石や直流電流が流れる励磁コイルが設けられている場合がある。この場合には磁場の直流成分が存在する。回転子の回転による磁気回路の変動により、回転子の磁場の直流成分に、固定子の複数の歯と歯の間のスロットの回転移動によって発生するスロット高調波が存在する。この場合、回転子では、直流成分に交流成分が重畳した磁場が発生し、半周期境界条件が成立せず、一周期境界条件のみが成立する。
従って、このような回転機に対する磁場解析では、固定子には半周期境界条件に対応した補正を、回転子には一周期境界条件に対応した補正をかけると、定常磁場が高速に求まる。なお、回転子の磁場にのるスロット高調波は小さな変動にすぎないので、回転子に関しては補正をかけず、固定子のみに補正をかけても十分高速に定常場を求めることができる。
また、渦電流による回転駆動を利用した誘導電動機では、回転子は回転磁場に対して遅い回転周波数で回転する。この周波数の差をすべり周波数と言うが、誘導電動機で定常場を高速に求めるためには、すべり周波数成分を基本波周波数として補正をかける。
実施例1の高速定常場解析方法を磁場解析に適用した本実施例では、定常場に近い磁場分布が求められ、定常場への収束のための計算時間が大幅に短縮される。補正は、時間平均量の時間に関する二階微分値等を用いて容易に実行することができ、計算コストがほとんどかからない。
渦電流を伴う磁場解析の場合,或る休止ステップ数をおいて、場がある程度落ち着いた後に補正の準備計算を開始し,補正後も或る休止ステップ数をおいた後、次の補正のための準備計算を実施するのが効果的である。この場合、入力データには、休止ステップ数を入力する。
実施例1の高速定常場解析方法を磁場解析に適用した本実施例も、実施例1で生じる各効果を得ることができる。
磁場解析には、前述の実施例2及び3、および後述の実施例4のいずれも適用することができる。
本発明の他の実施例である実施例5の高速定常場解析方法を、図7を用いて以下に説明する。本実施例の高速定常場解析方法も、演算装置である電子計算機1を用いて実行される。
本実施例の、電子計算機1で実行される高速定常場解析方法の処理手順(プログラム)は、図7に示す各処理を含んでおり、電子計算機1の記憶装置4に記憶されている。本実施例で用いられる図7に示す処理手順は、実施例3で用いられる図6に示す処理手順において解析プロセス20Bを解析プロセス20Cに替えた処理手順を有する。本実施例で用いられる図7に示す処理手順の他の処理は実施例3で用いられる図6に示す処理手順と同じである。解析プロセス20Cは、解析プロセス20Bにおいてステップ28をステップ28Aに替えた処理手順を有する。解析プロセス20Cの他の処理手順は解析プロセス20Bの処理手順と同じである。本実施例の高速定常場解析方法は、実施例3の高速定常場解析方法において、ステップ28のTDC法(またはTP−EEC法)による、解析対象の物理量の補正の替りに、ステップ28Aの3相交流TP−EEC法による補正を実施している。補正プロセス42はステップ21Aおよび28Aの各処理を含んでいる。
補正に3相交流TP−EEC法を適用した本実施例の高速定常場解析方法の実施例3と異なる部分を主に説明する。
3相交流TP−EEC法による補正を適用する場合には、ステップ21における微分方程式を離散化した解析実行モジュールによる過度解析により算出される解析対象の物理量は、位相差120度の3相の物理量U、VおよびWとなる。ステップ22の処理が実行され、ステップ24Aにおいて時間高調波次数を用いた補正が行われる。本実施例では、3相の物理量U、VおよびWがステップ21の第1解析で算出されるため、ステップ24Aにおける補正は、物理量U、VおよびWのそれぞれに対して行われる。これらの物理量の補正に用いられる時間高調波次数補正式は、式(5)、式(11)、式(19)および式(29)のいずれかの式である。ただし、物理量Uを補正する場合には、式(5)、式(11)、式(19)および式(29)のいずれかの式において「x」が「U」に置き換えられる。物理量Vを補正する場合には、式(5)、式(11)、式(19)および式(29)のいずれかの式において「x」が「V」に置き換えられる。物理量Wを補正する場合には、式(5)、式(11)、式(19)および式(29)のいずれかの式において「x」が「W」に置き換えられる。このようにして、ステップ21で算出された時間ステップごとの物理量U、VおよびWのそれぞれがステップ24Aで補正される。
ステップ26の判定が「Yes」になったとき、ステップ21Aでも、ステップ21で過度解析により算出された最後の物理量の時間ステップ以降で、時間ステップごとに3相の物理量U、VおよびWがそれぞれ算出される(第3解析の実行)。ステップ28Aにおいて、ステップ21Aで算出された3相の物理量U、VおよびWに対して、3相交流TP−EEC法を用いた補正がそれぞれ行われる。
この3相交流TP−EEC法を用いた補正の一例を具体的に以下に説明する。
位相差120度の3相の物理量U、VおよびWが、それぞれ、U、VおよびWから1/6周期後にU、VおよびWになったとする。このとき、補正後のUであるUnew、補正後のVであるVnewおよび補正後のWであるWnewは、それぞれ、式(36)、式(37)および式(38)のように表される。
Figure 2012069024
Figure 2012069024
Figure 2012069024
ここで、dU,dVおよびdWは式(39)のように表される。
Figure 2012069024
また、同じ3相でも、Z=−Wとおいて、位相差60度の物理量であるU、ZおよびVが、U、ZおよびWから1/6周期後にU、ZおよびWになったとする。このとき、補正後のUであるUnew、補正後のVであるVnewおよび補正後のWであるWnewは、それぞれ、式(40)、式(41)および式(42)のように表される。
Figure 2012069024
Figure 2012069024
Figure 2012069024
ここで、dU,dVおよびdWは式(43)のように表される。
Figure 2012069024
ステップ28Aでは、ステップ21Aで算出された3相の物理量U、VおよびWに対して、式(36)、式(37)および式(38)(または式(40)、式(41)および式(42))を用いた補正が行われる。なお、ステップ28Aにおける式(36)、式(37)および式(38)と式(40)、式(41)および式(42)の使い分けは、以下の通りである。一周期境界条件モデルの3相交流系(U,V,W系)の場合では、ステップ28Aでの補正に、式(36)、式(37)および式(38)を用いる。半周期境界条件モデルの3相交流系(U,Z,V系(Z=−W))の場合では、ステップ28Aでの補正に、式(40)、式(41)および式(42)を用いる。
ステップ26Aの判定が「Yes」であるとき、ステップ27の解析(第2解析)が実行される。ステップ27の解析が終了した後、実施例3と同様に、ステップ31及び32の処理が実行される。
本実施例は、実施例2で生じる各効果を得ることができる。
本実施例の高速定常場解析方法を実行する電子計算機1は、高速定常場解析装置として機能し、ステップ21および21Aを実行する解析手段(第1解析手段)、ステップ22および31のそれぞれを実行する解析結果(算出された物理量)を記憶装置に記憶させる手段、ステップ24Aを実行する補正手段(第1補正手段)、ステップ26を実行する判定手段(第1判定手段)、ステップ28Aを実行する補正手段(第2補正手段)、ステップ26Aを実行する判定手段(第2判定手段)、およびステップ27を実行する解析手段(第2解析手段)を有している。ステップ21および21Aを実行する解析手段(第1解析手段)およびステップ27を実行する解析手段(第2解析手段)を、1つの解析手段にしても良い。
本実施例において、ステップ24Aにおける物理量U,VおよびWのそれぞれの補正をTDC法によって行っても良い。このようにTDC法による補正を行った場合でも、ステップ28Aにおける補正は、TP−EEC法(または3相交流TP−EEC法)によって行われる。
このように、TDC法による補正の後に、別途、TP−EEC法(または3相交流TP−EEC法)による補正を行うことによって、解析対象の物理量がTDC法のみで定常解が得られない場合でも,より確実に定常解を得ることができる。
なお、本実施例では、3相交流系の場合において、解析対象の物理量の補正に3相交流TP−EEC法を適用しているが、多相交流系の場合においては、多相交流TP−EEC法が適用できることは言うまでもない。
1…電子計算機、2…演算部、3…中央処理装置、4…記憶装置、5…入力インタフェース、6…表示装置、7…入力装置。

Claims (26)

  1. 時間項を含む微分方程式を離散化した解析実行モジュールによる過度解析により解析対象の物理量を解析手段によって算出する第1解析を行い、
    算出された前記物理量を、第1補正手段において時間高調波次数を用いて補正し、
    前記物理量の補正後に、時間項を含む前記微分方程式を離散化した解析実行モジュールによる過度解析により前記解析対象の定常後の物理量を前記解析手段によって算出する第2解析を行うことを特徴とする高速定常場解析方法。
  2. 設定時間幅内に存在する、前記第1解析によって算出された複数の前記物理量を用いて、前記物理量の時間平均量を、時間平均手段によって算出し、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が、前記時間平均量を反映した前記時間高調波次数を用いて行われる請求項1に記載の高速定常場解析方法。
  3. 第1判定手段によって前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたかを判定し、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたとき、前記解析手段により、前記第1補正手段で最後に補正された前記物理量の時間ステップ以降における前記解析対象の物理量を算出する第3解析を行い、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われた後において前記第3解析によって算出された前記解析対象の前記物理量を、第2補正手段においてTP−EEC法を用いて補正し、
    前記第2補正手段による前記物理量の補正が第2設定回数行われたとき、前記第2解析における前記定常後の物理量の算出が行われる請求項1または2に記載の高速定常場解析方法。
  4. 第1判定手段によって前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたかを判定し、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたとき、前記解析手段により、前記第1補正手段で最後に補正された前記物理量の時間ステップ以降における前記解析対象の物理量を算出する第3解析を行い、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われた後において前記第3解析によって算出された前記解析対象の前記物理量を、第2補正手段においてTDC法を用いて補正し、
    前記第2補正手段による前記物理量の補正が第2設定回数行われたとき、前記第2解析における前記定常後の物理量の算出が行われる請求項1または2に記載の高速定常場解析方法。
  5. 第1判定手段によって前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたかを判定し、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたとき、前記解析手段により、前記第1補正手段で最後に補正された前記物理量の時間ステップ以降における前記解析対象の物理量を算出する第3解析を行い、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われた後において前記第3解析によって算出された前記解析対象の前記物理量を、第2補正手段において多相交流TP−EEC法を用いて補正し、
    前記第2補正手段による前記物理量の補正が第2設定回数行われたとき、前記第2解析における前記定常後の物理量の算出が行われる請求項1または2に記載の高速定常場解析方法。
  6. 前記第1補正手段による前記物理量の補正が設定回数行われたとき、前記第2解析による前記定常後の物理量の算出が行われる請求項1または2に記載の高速定常場解析方法。
  7. 時間項を含む微分方程式を離散化した解析実行モジュールによる過度解析により解析対象の物理量を算出する第1解析を行う解析手段と、
    算出された前記物理量を、時間高調波次数を用いて補正する第1補正手段と、
    前記物理量の補正後に、時間項を含む前記微分方程式を離散化した解析実行モジュールによる過度解析により前記解析対象の定常後の物理量を算出する第2解析を行う前記解析手段とを備えたことを特徴とする高速定常場解析装置。
  8. 設定時間幅内に存在する、前記第1解析によって算出された複数の前記物理量を用いて、前記物理量の時間平均量を算出する時間平均手段と、
    前記物理量の補正を、前記時間平均量を反映した前記時間高調波次数を用いて行う前記第1補正手段とを備えた請求項7に記載の高速定常場解析装置。
  9. 前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたかを判定する第1判定手段と、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたとき、前記第1補正手段で最後に補正された前記物理量の時間ステップ以降における前記解析対象の物理量を算出する第3解析を行う前記解析手段と、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われた後において前記第3解析によって算出された前記解析対象の前記物理量を、TP−EEC法を用いて補正する第2補正手段と、
    前記第2補正手段による前記物理量の補正が第2設定回数行われたとき、前記第2解析における前記定常後の物理量の算出を行う前記解析手段とを備えた請求項7または8に記載の高速定常場解析装置。
  10. 前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたかを判定する第1判定手段と、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたとき、前記第1補正手段で最後に補正された前記物理量の時間ステップ以降における前記解析対象の物理量を算出する第3解析を行う前記解析手段と、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われた後において前記第3解析によって算出された前記解析対象の前記物理量を、TDC法を用いて補正する第2補正手段と、
    前記第2補正手段による前記物理量の補正が第2設定回数行われたとき、前記第2解析における前記定常後の物理量の算出を行う前記解析手段とを備えた請求項7または8に記載の高速定常場解析装置。
  11. 前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたかを判定する第1判定手段と、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたとき、前記第1補正手段で最後に補正された前記物理量の時間ステップ以降における前記解析対象の物理量を算出する第3解析を行う前記解析手段と、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われた後において前記第3解析によって算出された前記解析対象の前記物理量を、多相交流TP−EEC法を用いて補正する第2補正手段と、
    前記第2補正手段による前記物理量の補正が第2設定回数行われたとき、前記第2解析における前記定常後の物理量の算出を行う前記解析手段とを備えた請求項7または8に記載の高速定常場解析装置。
  12. 前記第1補正手段による前記物理量の補正が設定回数行われたとき、前記第2解析による前記定常後の物理量の算出を行う前記解析手段を備えた請求項7または8に記載の高速定常場解析装置。
  13. 高速定常場解析を行うためにコンピュータを、
    時間項を含む微分方程式を離散化した解析実行モジュールによる過度解析により解析対象の物理量を算出する第1解析を行う解析手段、
    算出された前記物理量を、時間高調波次数を用いて補正する第1補正手段、および
    前記物理量の補正後に、時間項を含む前記微分方程式を離散化した解析実行モジュールによる前記過度解析により解析対象の定常後の物理量を算出する第2解析を行う前記解析手段、
    として機能させるための定常場高速解析プログラム。
  14. 高速定常場解析を行うためにコンピュータを、
    設定時間幅内に存在する、前記第1解析によって算出された複数の前記物理量を用いて、前記物理量の時間平均量を算出する時間平均手段、および
    前記物理量の補正を、前記時間平均量を反映した前記時間高調波次数を用いて行う前記第1補正手段、
    として機能させるための請求項13に記載の定常場高速解析プログラム。
  15. 高速定常場解析を行うためにコンピュータを、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたかを判定する第1判定手段、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたとき、前記第1補正手段で最後に補正された前記物理量の時間ステップ以降における前記解析対象の物理量を算出する第3解析を行う前記解析手段、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われた後において前記第3解析によって算出された前記解析対象の前記物理量を、TP−EEC法を用いて補正する第2補正手段、および
    前記第2補正手段による前記物理量の補正が第2設定回数行われたとき、前記第2解析における前記定常後の物理量の算出を行う前記解析手段、
    として機能させるための請求項13または14に記載の定常場高速解析プログラム。
  16. 高速定常場解析を行うためにコンピュータを、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたかを判定する第1判定手段、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたとき、前記第1補正手段で最後に補正された前記物理量の時間ステップ以降における前記解析対象の物理量を算出する第3解析を行う前記解析手段、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われた後において前記第3解析によって算出された前記解析対象の前記物理量を、TDC法を用いて補正する第2補正手段、および
    前記第2補正手段による前記物理量の補正が第2設定回数行われたとき、第2解析における前記定常後の物理量の算出を行う前記解析手段、
    として機能させるための請求項13または14に記載の定常場高速解析プログラム。
  17. 高速定常場解析を行うためにコンピュータを、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたかを判定する第1判定手段、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたとき、前記第1補正手段で最後に補正された前記物理量の時間ステップ以降における前記解析対象の物理量を算出する第3解析を行う前記解析手段、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われた後において前記第3解析によって算出された前記解析対象の前記物理量を、多相交流TP−EEC法を用いて補正する第2補正手段、および
    前記第2補正手段による前記物理量の補正が第2設定回数行われたとき、前記第2解析における前記定常後の物理量の算出を行う前記解析手段、
    として機能させるための請求項13または14に記載の定常場高速解析プログラム。
  18. 高速定常場解析を行うためにコンピュータを、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が設定回数行われたとき、前記第2解析による前記定常後の物理量の算出を行う前記解析手段、
    として機能させるための請求項13または14に記載の定常場高速解析プログラム。
  19. 高速定常場解析を行うためにコンピュータを、
    時間項を含む微分方程式を離散化した解析実行モジュールによる過度解析により解析対象の物理量を算出する第1解析を行う解析手段、
    算出された前記物理量を、時間高調波次数を用いて補正する第1補正手段、および
    前記物理量の補正後に、時間項を含む前記微分方程式を離散化した解析実行モジュールによる過度解析により前記解析対象の定常後の物理量を算出する第2解析を行う前記解析手段、
    として機能させるための定常場高速解析プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  20. 高速定常場解析を行うためにコンピュータを、
    設定時間幅内に存在する、前記第1解析によって算出された複数の前記物理量を用いて、前記物理量の時間平均量を算出する時間平均手段、および
    前記物理量の補正を、前記時間平均量を反映した前記時間高調波次数を用いて行う前記第1補正手段、
    として機能させるための定常場高速解析プログラムを記録した請求項19に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  21. 高速定常場解析を行うためにコンピュータを、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたかを判定する第1判定手段、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたとき、前記第1補正手段で最後に補正された前記物理量の時間ステップ以降における前記解析対象の物理量を算出する第3解析を行う前記解析手段、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われた後において前記第3解析によって算出された前記解析対象の前記物理量を、TP−EEC法を用いて補正する第2補正手段、および
    前記第2補正手段による前記物理量の補正が第2設定回数行われたとき、前記第2解析における前記定常後の物理量の算出を行う前記解析手段、
    として機能させるための定常場高速解析プログラムを記録した請求項19または20に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  22. 高速定常場解析を行うためにコンピュータを、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたかを判定する第1判定手段、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたとき、前記第1補正手段で最後に補正された前記物理量の時間ステップ以降における前記解析対象の物理量を算出する第3解析を行う前記解析手段、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われた後において前記第3解析によって算出された前記解析対象の前記物理量を、TDC法を用いて補正する第2補正手段、および
    前記第2補正手段による前記物理量の補正が第2設定回数行われたとき、前記第2解析における前記定常後の物理量の算出を行う前記解析手段、
    として機能させるための定常場高速解析プログラムを記録した請求項19または20に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  23. 高速定常場解析を行うためにコンピュータを、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたかを判定する第1判定手段、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われたとき、前記第1補正手段で最後に補正された前記物理量の時間ステップ以降における前記解析対象の物理量を算出する第3解析を行う前記解析手段、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が第1設定回数行われた後において前記第3解析によって算出された前記解析対象の前記物理量を、多相交流TP−EEC法を用いて補正する第2補正手段、および
    前記第2補正手段による前記物理量の補正が第2設定回数行われたとき、前記第2解析における前記定常後の物理量の算出を行う前記解析手段、
    として機能させるための定常場高速解析プログラムを記録した請求項19または20に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  24. 高速定常場解析を行うためにコンピュータを、
    前記第1補正手段による前記物理量の補正が設定回数行われたとき、前記第2解析による前記定常後の物理量を算出する前記解析手段、
    として機能させるための定常場高速解析プログラムを記録した請求項19または20に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  25. 前記第2解析によって算出された前記定常後の物理量を表示装置に表示する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の高速定常場解析方法。
  26. 前記第1補正手段によって補正された前記物理量を表示装置に表示する請求項25に記載の高速定常場解析方法。
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