JP2012062876A - 動翼だけの半径流反動蒸気タービン - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来の半径流蒸気タービンの様に静翼と動翼を交互に配列したり、交互に反転する動翼を配置することは高度な技術を要し、コスト高に繋がる問題がある。
【解決手段】 回転板の間に蒸気の流れ方向が半径方向の蒸気通路10を設け、該2枚の回転板間に動翼2の両端(翼副)を其々固着し、複数の動翼からなる段(環)を設け、内周から外周へ複数段(環)、動翼だけで段を設ける(図1)。該動翼2の該回転板1への取り付け角度13は、つまり外向き半径方向に対して、動翼頭部から尾部への直線と交差する角度13は、内周段は小さな角度(鋭角)で、外周段になるほど大きくし、最外周段の角度は90度よりも小さいものとする。
【選択図】図1
【解決手段】 回転板の間に蒸気の流れ方向が半径方向の蒸気通路10を設け、該2枚の回転板間に動翼2の両端(翼副)を其々固着し、複数の動翼からなる段(環)を設け、内周から外周へ複数段(環)、動翼だけで段を設ける(図1)。該動翼2の該回転板1への取り付け角度13は、つまり外向き半径方向に対して、動翼頭部から尾部への直線と交差する角度13は、内周段は小さな角度(鋭角)で、外周段になるほど大きくし、最外周段の角度は90度よりも小さいものとする。
【選択図】図1
Description
本発明は蒸気タービンであって、更に詳しくは作動蒸気の流れる方向が半径方向で、蒸気が翼に反動力を与える、半径流反動蒸気タービンに関する。
世界中の電力供給の約80%は蒸気の膨張エネルギーを利用した蒸気タービンが主に用いられている。そのタービン効率化のため更なる高温・高圧化が計られ、益々プラントの規模が大きく成り、ガスタービンとの複合化が計られ、コンバインド・サークルをなしている。一方、CO2削減のため、排熱の利用が求められている。排熱の例として、工場の生産過程から排出される熱や、ごみ焼却のために排出される熱がある。これらの廃棄される熱を利用し電気エネルギーに変換することが求められている。しかし、電力プラントで用いられている大規模な蒸気タービンをスケールダウンするだけでは、タービン効率は逆に悪くなり、よって小規模の発電に合った蒸気タービンが求められている。
一般的な蒸気タービンは回転軸に沿ってタービン入口を高圧にし、タービン出口を低圧にし、圧力落差を大きくし蒸気の膨張エネルギーを回転運動に変換する。そのため、蒸気の流れ方向は回転軸に平行な軸流型である。しかし、軸流蒸気タービンでは軸に沿って圧力段差を設けるため、設備が大きく成り小規模の発電には合わない。一方、圧力段差を回転軸に対して垂直方向、つまり半径(放射)方向にした、半径流型の蒸気タービンが小規模発電には効率的である事が知られている。
特許文献1、2および3が示すように半径流蒸気タービンは圧力段差を回転板の内周から外周へと設けて多段化を計っている。多段化を図るために内周から外周方向へ静翼と動翼を互いに配置し、各段の動翼への蒸気の入射角度を調整するために上流(内周)側に静翼を配置してある。特に特許文献3が示しているユングストローム・タービンでは時計方向と反時計方向に回転する動翼が交互に配列されている。しかし、この様に静翼と動翼を交互に配列したり、交互に反転する動翼を配置することは高度な技術を要し、コスト高に繋がる問題がある。
また特許文献3が指摘しているように、各段に取り付けられた動翼や静翼は翼幅の一方だけが固定されているため、固定されていない翼幅の先端で出来る隙間から蒸気漏れが発生し、蒸気損失が生じる問題がある。
更には、特許文献4では渦巻状の蒸気通路を有して、蒸気出口の面積を単に大きくしているが、膨張する作動蒸気は翼、または蒸気通路壁に対して仕事をしなければいけない。しかし、膨張する蒸気と渦巻状の蒸気通路壁との接する総面積が小さく、有効にエネルギーをタービンに変換できていない問題がある。
蒸気タービンは翼の高速回転機であり、特に高速で回転する動翼に大きな遠心力が生じ、破損の危険性が高い。動翼が薄くなればより大きな危険性が生じる問題がある。
本発明は以上の問題を鑑み、小規模で効率がよく、技術的に容易で、コストを抑えることが出来る半径流反動蒸気タービンを得ることを課題とし、更に詳しくは複数枚の回転板を備え、動翼だけで多段化が図れる半径流反動蒸気タービンを得る事を課題とする。
半径流反動蒸気タービンにおいて、半径方向に流れる蒸気通路が例えば1本の場合、回転軸3に対して垂直になるように2枚の回転板1を用い、該2枚の回転板の間に蒸気の流れ方向が半径方向の蒸気通路10を設け、該2枚の回転板間に動翼2の両端(翼副)を其々固着し、複数の動翼からなる段(環)を設け、内周から外周へ複数段(環)、動翼だけで段を設ける(図1)。該動翼2の該回転板1への取り付け角度13は、つまり外向き半径方向に対して、動翼頭部から尾部への直線と交差する角度13は、内周段は小さな角度(鋭角)で、外周段になるほど大きくし、最外周段の角度は90度よりも小さいものとする(図5)。
該半径流反動蒸気タービンへの蒸気の供給は、該回転板1の1枚は回転軸3に固着し、他の1枚の回転板の内周部に蒸気流入口5を回転軸3近傍に設ける。蒸気流入口5を持つ回転板1aはドーナッツ状であり、支持体4を介して回転軸3に支持されていてもよく、または支持体を持たなく、回転軸に直接支持されていなくてもよい(図4)。
蒸気供給口8から回転軸3方向に蒸気を供給し、蒸気は回転板1内周部の蒸気流入口5を通り、各回転板間の蒸気通路10を通り半径方向に流れ、動翼2に反動力を与え回転力を得る。
翼と膨張する蒸気との接する面積の和を出来るだけ大きくとるために、動翼2の枚数を増やすことも出来る。
また動翼2の素材は炭素繊維を用いることも出来る。軽くて強靭な動翼に成るので、高速回転で生じる遠心力に耐えることが出来る。
タービン翼の多段化は動翼と静翼の組み合わせからなる。これは作動蒸気の流れる方向が軸流の蒸気タービンでは正しい。軸流蒸気タービンの動翼は回転軸に埋め込まれ、翼の付け根から先端に至るまで、回転周速度は異なり、先端に至るほど周速度は速くなる。よって蒸気の入射角度は翼の付け根から先端まで異なってくる。その為に動翼の手前に静翼を配置し、蒸気の流れ方向を調整したり、動翼を3次元的に捻ったりする必要がある。しかし、半径流蒸気タービンの動翼は、各段(環)にて回転周速度は決まり、翼副の端から端まで蒸気の入射角度は同じである。よって、動翼の手前に静翼を取り付けて蒸気の入射角度を調整しなくても良く、各段の動翼2の角度13を予め定めて回転板1に取り付けておけば、動翼2だけで多段化が図れる半径流反動蒸気タービンの製作が可能になる。よって、本発明のように動翼2のみにて多段化が図られ、製作が容易になり、コストが下がり、大気へ捨てられている排熱エネルギーを効率よく電気エネルギーに変換できる半径流反動蒸気タービンを社会に提供できる。
動翼2の両端を回転板1に固定するため、回転板1に挟まれた蒸気通路10から漏れる蒸気は無くなり、蒸気損失が無くなる。その為、タービン効率が良い半径流反動蒸気タービンが出来る。
動翼2の両端を回転板1に固定するため、動翼は安定し、維持管理が容易になり、維持管理費が少なくなる、経済的なメリットが出てくる。
各段に多くの動翼2を配置し、動翼と作動蒸気との接する面積の和を大きくすることにより、膨張する蒸気のエネルギーを回転エネルギーに有効に変換でき、タービン効率を上げることが出来る。
動翼2の素材に炭素繊維を用いることで、軽量で強靭な翼が出来、維持管理費が小さくなり、安全性が増す。
本発明の特許請求項1および2の1例を図1および5で示す。回転板1に内周部から外周部に向けて、例えば板状の動翼2だけの段(環)を複数設ける。各動翼2の翼副の両端を2枚の回転板1に固着し、図5で示すように、各段の動翼2a、2b、2cの外向き半径方向に対する取り付け角度13を内周段から外周段になるほど、小さな角度(鋭角)から少しずつ大きくし、最終段では90度以下にする。段数、各段の動翼2の枚数、動翼の形状等は蒸気条件に合わせ、最適化すればよい。
次に、蒸気の供給方法を説明する。先ず異なる回転板1を用意する。1つ目は1枚の回転板で直接回転軸3に固着される回転板1c。2つ目はドーナッツ状であって内周部に支持体4を有し、該支持体4を介して回転軸3に固着されてあり、内周部に蒸気流入口5を有する回転板1a。3つ目はドーナッツ状であって支持体4を持たなく、回転軸3に直接に支持されていない回転板1bである。尚、支持体4を取り付けた回転板1aであって、支持体の代わりに、1枚の回転板から蒸気流入口部を切り抜いた回転板でも、蒸気流入口5を設けておれば良い。
特許請求項3の例を図2および3で示す。図2は回転軸3に対して垂直方向から回転板内周部近傍に蒸気供給口8aを設け、接線方向から供給する。図3は回転軸3に対して平行方向から回転板内周部へ供給するが、蒸気供給口8bの内壁にガイドベーン12を設け、蒸気が旋回しながら供給される。該2例の供給される蒸気の旋回方向7は回転板の回転方向6と同じ方向にする。旋回しながら供給された蒸気は各回転板1の高圧の内周部から低圧の外周部へと膨張しながら勢いよく蒸気通路10を流れ、図1で示すように膨張しながら、つまり体積流量を増やしながら流れる蒸気VFは、先ず内周部の動翼2aにあたり、順に動翼2b、2cとあたり、次々と流れ方向を変え、其の都度、反動力を動翼2に与える。動翼の形状、体積の和は蒸気条件や、用途に合った最適化するのは勿論である。
図4は様々な回転板2a、2b、2cを組み合わせた1例である。蒸気の条件、特に蒸気量の多寡によって様々な回転板を組み合わせることにより、現場施設の用途に合わせた最適化を図ることが出来る。
1 回転板
2 動翼
3 回転軸
4 支持体
5 蒸気流入口
6 回転板の回転方向
7 供給蒸気の旋回方向
8 蒸気供給口
9 固定板
10 蒸気通路
11 ラビランス
12 ガイドベーン
13 動翼取付角度
VF 蒸気通路内の蒸気の運動方向
2 動翼
3 回転軸
4 支持体
5 蒸気流入口
6 回転板の回転方向
7 供給蒸気の旋回方向
8 蒸気供給口
9 固定板
10 蒸気通路
11 ラビランス
12 ガイドベーン
13 動翼取付角度
VF 蒸気通路内の蒸気の運動方向
Claims (4)
- 作動蒸気の流れる方向が半径(放射)方向で、蒸気が翼に反動力を与える、半径流反動蒸気タービンであって、回転軸に固着される複数の回転板間に蒸気が外向き半径方向に流れる蒸気通路を設け、一部または全ての回転板の内周部に、回転軸方向に作動蒸気が流れる蒸気流入口を設け、該蒸気流入口を有する回転板はドーナッツ状の回転板であって、複数の支持体を介して回転軸に固着してもよく、また回転板と支持体は同一材から蒸気流入口を切り抜いて製作しても良く、複数の回転板間の蒸気通路に、動翼の翼幅の両端を回転軸に平行になるようにして各回転板間の内壁に動翼を取り付け、単段(環)または同心上に内周から外周へ複数段(環)の動翼群を設け、静翼を持たないことを特徴とした、動翼だけの半径流反動蒸気タービン。
- 請求項1の半径流反動蒸気タービンであって、薄い板状の動翼から成り、該動翼の回転板への取り付け角度、つまり外向き半径方向に対して、動翼頭部から尾部への直線と交差する角度は、内周段は小さな角度(鋭角)で、外周段になるほど大きくし、最外周段の角度は90度よりも小さいことを特徴とした、静翼を持たないことを特徴とした、動翼だけの半径流反動蒸気タービン。
- 請求項1または2の半径流反動蒸気タービンであって、蒸気供給口の内壁にガイドベンを設けたり、または蒸気供給口の接線方向から蒸気を供給し、回転板内周部に供給する流入蒸気を、回転板の回転方向と同じ方向に旋回させることを特徴とする、動翼だけの半径流反動蒸気タービン。
- 請求項1、2および3の何れかの半径流反動蒸気タービンであって、動翼の素材の一部又は全部が炭素繊維から成ることを特徴とする、動翼だけの半径流反動蒸気タービン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010226048A JP2012062876A (ja) | 2010-09-15 | 2010-09-15 | 動翼だけの半径流反動蒸気タービン |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2010226048A JP2012062876A (ja) | 2010-09-15 | 2010-09-15 | 動翼だけの半径流反動蒸気タービン |
Publications (1)
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JP2012062876A true JP2012062876A (ja) | 2012-03-29 |
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JP2010226048A Pending JP2012062876A (ja) | 2010-09-15 | 2010-09-15 | 動翼だけの半径流反動蒸気タービン |
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JP (1) | JP2012062876A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20140056486A (ko) * | 2012-10-26 | 2014-05-12 | 주식회사 에이치케이터빈 | 반작용식 터빈 시스템 |
-
2010
- 2010-09-15 JP JP2010226048A patent/JP2012062876A/ja active Pending
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KR20140056486A (ko) * | 2012-10-26 | 2014-05-12 | 주식회사 에이치케이터빈 | 반작용식 터빈 시스템 |
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