以下、本発明の実施形態に係る発光装置、バックライトユニット、液晶表示装置及び照明装置について、図面を参照しながら説明する。但し、本実施形態において例示される構成の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるものであり、本発明はそれらの例示に限定されるものではない。また、各図において、寸法等は厳密に一致しない。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100の概略構成について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る発光装置の概観斜視図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100は、長尺状の矩形形状である基板10と、基板10の長手方向に沿って一列の直線状(一次元的に)に設けられた複数の発光部20と、複数の発光部20を挟むように配置された反射部材30とを備える。
基板10は、その長手方向の長さ(長辺の長さ)をL1とし、短手方向の長さ(短辺の長さ)をL2としたときに、10≦L1/L2≦であって、細長い矩形状の板状の基板である。例えば、L1は100mm以上とされ、L2は20mm以下とされる。本実施形態では、L1が360mmの基板を用いた。
次に、図2A〜図2Cを参照して、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100について詳述する。図2Aは、図1に示す本発明の第1の実施形態に係る発光装置の平面図である。図2Bは、図2Aに示すY1−Y1’線に沿って切断した本発明の第1の実施形態に係る発光装置の断面図である。図2Cは、図2Aに示すY2−Y2’線に沿って切断した本発明の第1の実施形態に係る発光装置の断面図である。
図2A〜図2Cに示すように、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100は、複数のLEDチップがライン状に配列されたラインモジュール(線状光源)であって、基板10上に、複数の発光部20と反射部材30とが設けられている。以下、発光装置100の各構成要素について説明する。
まず、基板10について説明する。上述のとおり、基板10は、長尺状の基板であって、例えば、アルミニウム基板等のメタルベース基板を用いることができる。また、基板10上には、ポリイミド等の有機材料からなる絶縁膜11が形成される。なお、さらに、基板表面全体の反射性を向上させるために、基板10上に白色のレジスト材を形成しても構わない。
次に、発光部20について詳述する。複数の発光部20のそれぞれは、基板10の一方の面に直接実装されたLEDチップ21(半導体発光素子)と、LEDチップ21を被覆する蛍光体含有樹脂22(封止部材)とからなる。複数のLEDチップ21は、複数の発光部20の配列に従って、基板10上において、基板10の長手方向に沿って一列の直線状に配列されている。なお、LEDチップ21のチップ間距離(ピッチ)は、4〜20mmとすることが好ましい。LEDチップ21のピッチが4mm未満になると、隣り合うLEDチップへの再入射が起こりやすくなる。また、LEDチップ21のピッチが20mmを超えると、非発光領域が大きくなり、つぶつぶ感が増加してしまう。 各LEDチップ21は、ダイアタッチ材(ダイボンド材)によって基板10上にダイボンディングされている。本実施形態において、各LEDチップ21は、単色の可視光を発するベアチップであり、例えば、青色光を発光する青色LEDチップが用いられる。青色LEDチップとしては、例えば、InGaN系の材料によって構成された、中心波長が450nm〜470nmの窒化ガリウム系の半導体発光素子を用いることができる。
蛍光体含有樹脂22は、光波長変換体である蛍光体を含み、LEDチップ21を被覆する樹脂からなる封止部材であって、LEDチップ21からの光を波長変換する波長変換層として機能するとともにLEDチップ21を封止して保護する保護層として機能する。蛍光体含有樹脂22としては、例えば、LEDチップ21が青色光を発光する青色LEDチップである場合、白色光を得るために、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系蛍光体材料の黄色蛍光体微粒子をシリコーン樹脂に分散させた蛍光体含有樹脂を用いることができる。
また、本実施形態において、蛍光体含有樹脂22は、複数のLEDチップ21のそれぞれを被覆するように島状に形成されている。このように構成される蛍光体含有樹脂22は、図2Cに示すように、上に凸の略半球状のドーム形状である。このように蛍光体含有樹脂22をドーム形状とすることにより、LEDチップ21からの光を規制することがないので、90度という高い光配向性を実現することができる。
さらに、本実施形態において、蛍光体含有樹脂22は、反射部材30と接しないように構成されている。すなわち、蛍光体含有樹脂22は、反射部材30と隙間をあけて形成されている。
なお、蛍光体含有樹脂22は、チクソ性の高い材料で構成することが好ましく、これにより、表面張力を利用してポッティング(滴下)によって容易にドーム形状の蛍光体含有樹脂22を形成することができる。
このように、発光部20は、青色LEDチップからなるLEDチップ21と黄色蛍光体粒子が含有された蛍光体含有樹脂22とからなるので、黄色蛍光体粒子は青色LEDチップの青色光によって励起されて黄色光を放出する。これにより、発光部20(蛍光体含有樹脂22)からは、励起された黄色光と青色LEDチップの青色光とによって白色光が放出される。
次に、反射部材30について詳述する。反射部材30は、一列に並んだ複数の発光部20(複数のLEDチップ21)を基板10の短手方向から挟み込むように基板10上に形成され、基板10の短手方向における発光部20(LEDチップ21)の両側に配置されている。反射部材30は、複数の発光部20(複数のLEDチップ21)を挟むとともに、互いに対向するようにして配置された第1の反射部材31と第2の反射部材32とから構成されている。
第1の反射部材31は、隣り合う発光部20の間の領域に向かって突出するとともに、第2の反射部材32と離間して形成された突出部31a(内側突出部)を有する。同様に、第2の反射部材32も、隣り合う発光部20の間の領域に向かって突出するとともに、第1の反射部材31と離間して形成された突出部32a(内側突出部)を有する。すなわち、これら突出部31a、32aは、隣り合うLEDチップ21の素子間領域に向かって突出するとともに、対向する他方の反射部材と接しないように構成されている。また、突出部31a、32aは、素子間領域毎に1つずつ配置されている。
さらに、第1の反射部材31は、発光部20を囲むように略円弧状に形成されるとともに、発光部20に対して外側方向に突出する突出部31b(外側突出部)を有する。同様に、第2の反射部材32も、発光部20を囲むように略円弧状に形成されるとともに、発光部20に対して外側方向に突出する突出部32b(外側突出部)を有する。
このように、第1の反射部材31は、LEDチップ21の配列方向である基板10の長手方向に沿って、突出部31aと突出部31bとが交互に繰り返して構成されている。同様に、第2の反射部材32も、基板10の長手方向に沿って、突出部32aと突出部32bとが交互に繰り返して構成されている。
そして、本実施形態では、図2Aに示すように、第1の反射部材31の突出部31aと第2の反射部材32の突出部32aとが対向するように構成されている。また、第1の反射部材31及び第2の反射部材32はいずれも、平面視形状が、基板10の長手方向に沿って凹状の円弧曲線と凸状の円弧曲線とが繰り返して連続形成された波型の線状となるように構成されている。また、第1の反射部材31と第2の反射部材32とは、一列に並んだLEDチップ21の中心同士を結ぶ直線に対して線対称に構成されており、図2Bに示される突出部31aと突出部32aとの間の距離l11は、図2Cに示される突出部31bと突出部32bとの間の距離l12よりも小さくなるように構成されている。なお、本実施形態において、第1の反射部材31と第2の反射部材32とは、いずれも蛍光体含有樹脂22と接しないように構成されている。
このように構成される反射部材30は、発光部20からの白色光を反射する反射性粒子を含有する樹脂からなり、例えば、シリコーン樹脂等に白色微粒子を含有されることによって構成することができる。白色微粒子としては、酸化チタン、酸化ジルコニア、酸化アルミニウム又は酸化亜鉛等の酸化金属微粒子を用いることができる。なお、反射部材30には、蛍光体含有樹脂22に含有されるような光を励起するための蛍光体微粒子は含まれていない。反射部材30は、ディスペンサによって基板10上に所定形状で塗布し、その後硬化することによって形成することができる。
また、反射部材30は、発光部20からの白色光を反射して、当該反射光を基板10の上方(光取り出し面方向)に放出するように構成されている。本実施形態では、反射部材30の表面は、図2B及び図2Cに示すように、略凸曲面によって構成されている。
次に、金属配線40について詳述する。図2Bに示すように、金属配線40は、基板10上に形成された絶縁膜11上において、複数のLEDチップ21を直列接続するためにパターン形成された配線パターンである。なお、図2Aには金属配線40は図示していない。本実施形態において、金属配線40は薄膜の銅(Cu)からなり、その表面には銀(Ag)又は金(Au)からなるメッキが被覆されている。
次に、ワイヤ50について詳述する。ワイヤ50は、金属配線40とLEDチップ21とを電気的に接続するワイヤであり、例えば、金ワイヤで構成される。LEDチップ21の上面には電流を供給するためのp側電極及びn側電極が形成されており、p側電極及びn側電極のそれぞれと金属配線40とはワイヤ50によってワイヤボンディングされている。
また、基板10には、金属配線40に接続される電源端子60(電極パッド)が形成されている。発光装置100の外部電源から、電源端子60に対して電力が供給されることにより、金属配線40及びワイヤ50を介してLEDチップ21に電力が供給される。これにより、LEDチップ21が発光し、LEDチップ21から所望の光が放出される。
以上、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100によれば、隣り合う発光部20の間の領域に向かって、第1の反射部材31の突出部31aと第2の反射部材32の突出部32aとが形成されている。これにより、隣り合う発光部20の間を通過する光の領域が狭められるので、隣り合う発光部20のうち一方の発光部20から放出した白色光が他方の発光部20に再入射することを抑制することができる。この結果、色ムラを抑制することができる。また、隣り合うLEDチップ21において、一方のLEDチップ21から他方のLEDチップ21に光が入射(再入射)することを抑制することができるので、光損失を低減することができる。
さらに、第1の反射部材31の突出部31aと第2の反射部材32の突出部32aとが離間している。すなわち、隣り合うLEDチップ21の素子間においてLEDチップから射出する光を通す光路が存在するように構成されている。これにより、隣り合う発光部20の間を通る光を完全に遮断することがないので、発光領域が非連続になってしまうことを防止することができる。この結果、輝度ムラが発生することを防止することができる。
また、本実施形態に係る発光装置100によれば、発光部20が、第1の反射部材31の突出部31bと第2の反射部材32の突出部32bとによって挟まれている。これにより、発光部20から出射した白色光のうち基板10の短手方向に向かう光は、第1の反射部材31の突出部31bと第2の反射部材32の突出部32bとによって基板10の上方に向かって反射される。その結果、基板10の短手方向の広がりが抑えることができるので、線幅が短い線状光源を実現できる。また、光取り出し効率を向上させることができるので、発光強度の高い線状光源を実現できる。
また、本実施形態に係る発光装置100によれば、蛍光体含有樹脂22が基板10の上方に向かって凸のレンズ形状を有するため、光取り出し効率を更に向上させて発光強度の高い線状光源を実現できる。
また、本実施形態に係る発光装置100では、発光源であるLEDチップ21から離れた領域である素子間領域が、反射部材によって基板10の短手方向長さが狭められている。これにより、素子間領域における輝度を、LEDチップ21周辺の輝度に対して相対的に向上させることができるので、発光装置全体として輝度ムラを低減することができる。
さらに、発光装置をバックライトユニットに適用する場合、組み立て時等において当該発光装置とバックライトユニットの構成部品(導光板等)とが衝突することがあるが、本実施形態に係る発光装置100を用いることにより、反射部材30を保護部材として機能させることができる。すなわち、反射部材30の各突出部によって、バックライトユニットの構成部品が発光部20又はワイヤ50に衝突することを防止することができる。これにより、発光部20の機械的劣化又はやワイヤ50の断線を防止することができる。
(第1の実施形態の変形例)
次に、本発明の第1の実施形態の変形例に係る発光装置100Aについて、図3A〜図3Cを用いて説明する。図3Aは、本発明の第1の実施形態の変形例に係る発光装置の平面図である。図3Bは、図3Aに示すY1−Y1’線に沿って切断した本発明の第1の実施形態の変形例に係る発光装置の断面図である。図3Cは、図3Aに示すY2−Y2’線に沿って切断した本発明の第1の実施形態の変形例に係る発光装置の断面図である。
本変形例に係る発光装置100Aは、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と基本的な構成は同じである。従って、図3A〜図3Cにおいて、図2A〜図2Cに示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略する。
本変形例に係る発光装置100Aが、上述の本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と異なる点は、ワイヤの構成である。
図3A及び図3Cに示すように、本変形例に係る発光装置100Aにおいて、ワイヤ50Aの少なくとも一部が、第1の反射部材31及び第2の反射部材32に埋設されている。
以上、本変形例に係る発光装置100Aによれば、上述の本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と同様の効果を奏する。
さらに、本変形例に係る発光装置100Aによれば、ワイヤ50Aの一部が、第1の反射部材31及び第2の反射部材32に埋設されている。これにより、発光部20から射出される白色光がワイヤによって吸収されたり光取り出し面方向以外に反射されたりすることを抑制することができる。この結果、光取り出し効率を一層向上することができる。
なお、図3Cに示すように、不要な反射をさらに抑制するために、ワイヤ50Aに電気的に接続される金属配線40についても、第1の反射部材31及び第2の反射部材32によって被覆することが好ましい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る発光装置200について、図4A〜図4Cを用いて説明する。図4Aは、本発明の第2の実施形態に係る発光装置の平面図である。図4Bは、図4Aに示すY1−Y1’線に沿って切断した本発明の第2の実施形態に係る発光装置の断面図である。図4Cは、図4Aに示すY2−Y2’線に沿って切断した本発明の第2の実施形態に係る発光装置の断面図である。
本発明の第2の実施形態に係る発光装置200は、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と基本的な構成は同じである。本実施形態に係る発光装置200が、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と異なる点は、第1の反射部材と第2の反射部材の配置位置であり、それ以外の構成は同じである。従って、図4A〜図4Cにおいて、図2A〜図2Cに示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略する。
図4A〜図4Cに示すように、本発明の第2の実施形態に係る発光装置200では、蛍光体含有樹脂22が第1の反射部材31及び第2の反射部材32と接するように構成されている。具体的には、図4Aに示すように、蛍光体含有樹脂22の基板10の短手方向側の両方の円弧部分が、第1の反射部材31の突出部31b及び第2の反射部材32の突出部32bの円弧部分に沿って接している。また、図4Cに示すように、蛍光体含有樹脂22は、第1の反射部材31の突出部31b及び第2の反射部材32の突出部32bの発光部20側の表面上に形成されている。この構成は、第1の反射部材31及び第2の反射部材32を基板10上に形成した後に、蛍光体含有樹脂22を塗布等することに形成することができる。
また、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、図4Bに示される突出部31aと突出部32aとの間の距離l21は、図4Cに示される突出部31bと突出部32bとの間の距離l22よりも小さくなるように構成されている。さらに、本実施形態では、第1の実施形態と比べて、対向する突出部同士の間隔がさらに狭くなるように構成されており、図4Bに示される距離l21は、図2Bに示される距離l11よりも小さく、図4Cに示される距離l22は、図2Cに示される距離l12よりも小さい。
以上、本発明の第2の実施形態に係る発光装置200によれば、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と同様の効果を奏する。
さらに、本実施形態に係る発光装置200によれば、素子間領域における突出部31aと突出部32aとの間の距離が、第1の実施形態と比べてさらに狭くなっているので、隣り合う発光部20における光の再入射を一層抑制することができる。
また、本発明の第2の実施形態に係る発光装置200によれば、蛍光体含有樹脂22が第1の反射部材31及び第2の反射部材32と接するように構成されている。これにより、基板10の短手方向側に進行する発光部20からの光は、空気層等を介さずに、第1の反射部材31及び第2の反射部材32によって直接反射される。この結果、発光部20から一旦出射した白色光の一部の波長が、白色樹脂によって吸収されてしまうことを抑制することができる。これにより、色ムラの発生を抑制することができる。
また、本実施形態では、第1の実施形態と比べて、第1の反射部材31と第2の反射部材32との距離が小さくなっているので、一層色ムラの発生を抑制することができる。
なお、本実施形態において、蛍光体含有樹脂22と第1の反射部材31及び第2の反射部材32との境界を構成する曲面は、LEDチップ21からの光を全反射するとともに、その反射光が基板10の上面側(光取り出し面側)に進行するような形状であることが好ましい。また、蛍光体含有樹脂22の屈折率をn1とし、第1の反射部材31及び第2の反射部材32の屈折率をn2とすると、n1>n2であることが好ましい。これにより、LEDチップ21からの光を、蛍光体含有樹脂22と第1の反射部材31及び第2の反射部材32との界面において容易に全反射させることができる。なお、屈折率n1は、より大きいことが好ましく、一方、屈折率n2は、より小さいことが好ましい。
(第2の実施形態の変形例)
次に、本発明の第2の実施形態の変形例に係る発光装置200Aについて、図5A〜図5Cを用いて説明する。図5Aは、本発明の第2の実施形態の変形例に係る発光装置の平面図である。図5Bは、図5Aに示すY1−Y1’線に沿って切断した本発明の第2の実施形態の変形例に係る発光装置の断面図である。図5Cは、図5Aに示すY2−Y2’線に沿って切断した本発明の第2の実施形態の変形例に係る発光装置の断面図である。
本変形例に係る発光装置200Aは、本発明の第2の実施形態に係る発光装置200と基本的な構成は同じである。従って、図5A〜図5Cにおいて、図4A〜図4Cに示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略する。
本変形例に係る発光装置200Aが、上述の本発明の第2の実施形態に係る発光装置200と異なる点は、ワイヤの構成である。
図5A及び図5Cに示すように、本変形例に係る発光装置200Aにおいて、ワイヤ50Aの少なくとも一部が、第1の反射部材31及び第2の反射部材32に埋設されている。
以上、本変形例に係る発光装置200Aによれば、上述の本発明の第2の実施形態に係る発光装置200と同様の効果を奏する。
さらに、本変形例に係る発光装置200Aによれば、ワイヤ50Aの一部が、第1の反射部材31及び第2の反射部材32に埋設されている。これにより、発光部20から射出される白色光がワイヤによって吸収されたり光取り出し面方向以外に反射されたりすることを抑制することができる。この結果、光取り出し効率を一層向上することができる。
なお、図5Cに示すように、不要な反射をさらに抑制するために、ワイヤ50Aに電気的に接続される金属配線40についても、第1の反射部材31及び第2の反射部材32によって被覆することが好ましい。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る発光装置300について、図6A〜図6Cを用いて説明する。図6Aは、本発明の第3の実施形態に係る発光装置の平面図である。図6Bは、図6Aに示すY1−Y1’線に沿って切断した本発明の第3の実施形態に係る発光装置の断面図である。図6Cは、図6Aに示すY2−Y2’線に沿って切断した本発明の第3の実施形態に係る発光装置の断面図である。
本発明の第3の実施形態に係る発光装置300は、本発明の第2の実施形態に係る発光装置200と基本的な構成は同じである。本実施形態に係る発光装置300が、本発明の第2の実施形態に係る発光装置200と異なる点は、蛍光体含有樹脂の構成であり、それ以外の構成は同じである。従って、図6A〜図6Cにおいて、図4A〜図4Cに示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略する。
図6A〜図6Cに示すように、本発明の第3の実施形態に係る発光装置300では、発光部20Aが、一列に並んだ複数のLEDチップ21と、複数のLEDチップ21を共通に被覆する蛍光体含有樹脂22Aとによって構成されている。
本実施形態において、蛍光体含有樹脂22Aは、断面形状が上に凸の略円弧状のドーム形状であり、基板10上の全てのLEDチップ21を覆うように形成されている。また、蛍光体含有樹脂22Aは、第1の反射部材31と第2の反射部材32との間を埋めるようにして形成されており、その平面視形状は反射部材30の波型形状に従った形状であるとともに、全体として基板10の長手方向に沿った略ストライプ状である。このように本実施形態では、隣り合うLEDチップ21の素子間領域を埋めるようにして蛍光体含有樹脂22Aが形成されている。
なお、蛍光体含有樹脂22Aの材料は、本発明の第1及び第2の実施形態に係る蛍光体含有樹脂22と同様である。また、図6B及び図6Cに示すように、蛍光体含有樹脂22Aは、第1の反射部材31及び第2の反射部材32のLEDチップ21側の表面上に形成されている。
また、本実施形態では、第1及び第2の実施形態と同様に、図6Bに示される第1の反射部材31の突出部31aと第2の反射部材32の突出部32aとの間の距離l31は、図6Cに示される第1の反射部材31の突出部31bと第2の反射部材32の突出部32bとの間の距離l22よりも小さくなるように構成されている。
以上、本発明の第3の実施形態に係る発光装置300によれば、隣り合うLEDチップ21の素子間領域に向かって、第1の反射部材31の突出部31aと第2の反射部材32の突出部32aとが形成されている。これにより、隣り合うLEDチップ21において、一方のLEDチップ21から他方のLEDチップ21に光が入射(再入射)することを抑制することができるので、光損失を低減することができる。
さらに、第1の反射部材31の突出部31aと第2の反射部材32の突出部32aとが離間しているので、発光領域が非連続になってしまうことを防止することができる。この結果、輝度ムラが発生することを防止することができる。
さらに、本実施形態では、隣り合うLEDチップ21の素子間領域には蛍光体含有樹脂22Aが充填されているので、第1の反射部材31と第2の反射部材32とによって挟まれる領域全体を発光領域とすることができ、LEDチップ21の配列方向において非発光領域をなくすことができる。これにより、発光領域と非発光領域とが連続することによって生じるつぶつぶ感を抑制することができ、輝度ムラを防止することができる。
また、本実施形態に係る発光装置300によれば、発光部20A、すなわち略ストライプ状の発光領域全体が第1の反射部材31と第2の反射部材32とによって挟まれている。これにより、発光部20Aから出射した白色光のうち基板10の短手方向に向かう光は、第1の反射部材31と第2の反射部材32とによって基板10の上方(光取り出し面側方向)に向かって反射される。その結果、基板10の短手方向の広がりが抑えることができるので、輝度ムラがなく線幅が短い線状光源を実現できる。また、光取り出し効率を向上させることができるので、発光強度の高い線状光源を実現できる。
また、本発明の第3の実施形態に係る発光装置300によれば、第2の実施形態と同様に、蛍光体含有樹脂22Aが第1の反射部材31及び第2の反射部材32と接するように構成されている。これにより、基板10の短手方向側に進行する発光部20Aからの光は、空気層等を介さずに、第1の反射部材31及び第2の反射部材32によって直接反射されるので、色ムラの発生を抑制することができる。
なお、第2の実施形態と同様に、本実施形態においても、蛍光体含有樹脂22Aと第1の反射部材31及び第2の反射部材32との境界を構成する曲面は、LEDチップ21からの光を全反射するとともに、その反射光が基板10の上面側(光取り出し面側)に進行するような形状であることが好ましい。また、蛍光体含有樹脂22Aの屈折率をn1とし、第1の反射部材31及び第2の反射部材32の屈折率をn2とすると、n1>n2であることが好ましい。
また、本実施形態では、発光源であるLEDチップ21から離れた領域である素子間領域が、反射部材によって基板10の短手方向長さが狭められている。これにより、素子間領域における輝度を、LEDチップ21周辺の輝度に対して相対的に向上させることができるので、発光装置全体として輝度ムラを低減することができる。
(第3の実施形態の変形例1)
次に、本発明の第3の実施形態の変形例1に係る発光装置300Aについて、図7A〜図7Cを用いて説明する。図7Aは、本発明の第3の実施形態の変形例1に係る発光装置の平面図である。図7Bは、図7Aに示すY1−Y1’線に沿って切断した本発明の第3の実施形態の変形例1に係る発光装置の断面図である。図7Cは、図7Aに示すY2−Y2’線に沿って切断した本発明の第3の実施形態の変形例1に係る発光装置の断面図である。
本変形例1に係る発光装置300Aは、本発明の第3の実施形態に係る発光装置300と基本的な構成は同じである。従って、図7A〜図7Cにおいて、図6A〜図6Cに示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略する。
本変形例1に係る発光装置300Aが、上述の本発明の第3の実施形態に係る発光装置300と異なる点は、ワイヤの構成である。
図7A及び図7Cに示すように、本変形例1に係る発光装置300Aにおいて、ワイヤ50Aの少なくとも一部が、第1の反射部材31及び第2の反射部材32に埋設されている。
以上、本変形例1に係る発光装置300Aによれば、上述の本発明の第3の実施形態に係る発光装置300と同様の効果を奏する。
さらに、本変形例1に係る発光装置300Aによれば、ワイヤ50Aの一部が、第1の反射部材31及び第2の反射部材32に埋設されている。これにより、発光部20Aから射出される白色光がワイヤによって吸収されたり光取り出し面方向以外に反射されたりすることを抑制することができる。この結果、光取り出し効率を一層向上することができる。
なお、図7Cに示すように、不要な反射をさらに抑制するために、ワイヤ50Aに電気的に接続される金属配線40についても、第1の反射部材31及び第2の反射部材32によって被覆することが好ましい。
(第3の実施形態の変形例2)
次に、本発明の第3の実施形態の変形例2に係る発光装置300Bについて、図8A〜図8Dを用いて説明する。図8Aは、本発明の第3の実施形態の変形例2に係る発光装置の平面図である。図8Bは、図8Aに示すY1−Y1’線に沿って切断した本発明の第3の実施形態の変形例2に係る発光装置の断面図である。図8Cは、図8Aに示すY2−Y2’線に沿って切断した本発明の第3の実施形態の変形例2に係る発光装置の断面図である。図8Dは、図8Aに示すX−X’線に沿って切断した本発明の第3の実施形態の変形例2に係る発光装置の断面図である。
本変形例2に係る発光装置300Bは、本発明の第3の実施形態に係る発光装置300と基本的な構成は同じである。従って、図8A〜図8Dにおいて、図6A〜図6Cに示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略する。
本変形例2に係る発光装置300Bが、上述の本発明の第3の実施形態に係る発光装置300と異なる点は、ワイヤの構成である。
図8A及び図8Dに示すように、本変形例2に係る発光装置300Bにおいて、隣り合うLEDチップ21の電極同士がワイヤ50Bによってワイヤボンディングされている。また、本変形例2において、ワイヤ50Bは、図8B及び図8Dに示すように、蛍光体含有樹脂22Aの中に埋設されている。
以上、本変形例2に係る発光装置300Bにおいても、上述の本発明の第3の実施形態に係る発光装置300と同様の効果を奏する。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る発光装置400について、図9A〜図9Cを用いて説明する。図9Aは、本発明の第4の実施形態に係る発光装置の平面図である。図9Bは、図9Aに示すY1−Y1’線に沿って切断した本発明の第4の実施形態に係る発光装置の断面図である。図9Cは、図9Aに示すY2−Y2’線に沿って切断した本発明の第4の実施形態に係る発光装置の断面図である。
本発明の第4の実施形態に係る発光装置400は、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と基本的な構成は同じである。本実施形態に係る発光装置400が、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と異なる点は、反射部材の構成であり、それ以外の構成は同じである。従って、図9A〜図9Cにおいて、図2A〜図2Cに示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略する。
図9A〜図9Cに示すように、本発明の第4の実施形態に係る発光装置400において、反射部材30Aは、第1の実施形態と同様に、一列に並んだ複数の発光部20(複数のLEDチップ21)を挟むとともに、互いに対向するようにして配置された第1の反射部材31Aと第2の反射部材32Aとから構成されている。
第1の反射部材31Aは、隣り合う発光部20の間の領域に向かって突出するとともに、第2の反射部材32Aと離間して形成された突出部31Aa(内側突出部)を有する。すなわち、突出部31Aaは、隣り合うLEDチップ21の素子間領域に向かって突出するとともに、対向する他方の反射部材と接しないように構成されている。また、突出部31a素子間領域に1つずつ配置されている。本実施形態では、突出部31Aaは、LEDチップ21の第2の反射部材32A側近傍にまで突出するように形成されている。
さらに、第1の反射部材31Aは、発光部20を囲むように形成され、発光部20に対して外側方向に突出する突出部31Ab(外側突出部)を有する。本実施形態において、突出部31Abは、基板10の長手方向に沿って形成された略直線部を有する。
このように第1の反射部材31Aは、LEDチップ21の配列方向である基板10の長手方向に沿って、突出部31Aaと突出部31Abとが交互に繰り返して構成されている。
一方、第2の反射部材32Aは、基板10の長手方向に沿って延びる一直線状に形成されており、第2の反射部材32Aには突出部が形成されていない。
このように構成される反射部材30Aは、図9Bに示される第1の反射部材31Aの突出部31Aaと第2の反射部材32Aとの間の距離l41は、図9Cに示される第1の反射部材31Aの突出部31Abと第2の反射部材32Aとの間の距離l42よりも小さくなるように構成されている。また、第1の反射部材31Aと第2の反射部材32Aとは、いずれも蛍光体含有樹脂22と接しないように構成されている。
なお、反射部材30Aの材料は、第1の実施形態に係る反射部材30と同様の材料で構成することができる。また、反射部材30Aは、第1の実施形態と同様に、発光部20からの白色光を反射して、当該反射光を基板10の上方(光取り出し面方向)に放出するように構成されている。すなわち、反射部材30Aの表面は、基板10に対して所定の傾斜角を有する平面又は略凸曲面によって構成されている。
以上、本発明の第4の実施形態に係る発光装置400によれば、隣り合う発光部20の間の領域に向かって、第1の反射部材31Aの突出部31Aaが形成されている。これにより、隣り合う発光部20の間を通過する光の領域が狭められるので、隣り合う発光部20における光の再入射を抑制することができる。この結果、色ムラを抑制することができる。
さらに、第1の反射部材31Aの突出部31Aaと第2の反射部材32Aとが離間しているので、発光領域が非連続になってしまうことを防止することができる。この結果、輝度ムラが発生することを防止することができる。
また、本実施形態に係る発光装置400によれば、発光部20が第1の反射部材31Aと第2の反射部材32Aとによって挟まれている。これにより、発光部20から出射した白色光のうち基板10の短手方向に向かう光は、第1の反射部材31Aと第2の反射部材32Aとによって基板10の上方に向かって反射される。その結果、基板10の短手方向の広がりが抑えることができるので、線幅が短い線状光源を実現できる。また、光取り出し効率を向上させることができるので、発光強度の高い線状光源を実現できる。
また、本実施形態に係る発光装置400によれば、蛍光体含有樹脂22が基板10の上方に向かって凸のレンズ形状を有するため、光取り出し効率を更に向上させて発光強度の高い線状光源を実現できる。
また、本実施形態に係る発光装置400では、発光源であるLEDチップ21から離れた領域である素子間領域が、反射部材によって基板10の短手方向長さが狭められている。これにより、素子間領域における輝度を、LEDチップ21周辺の輝度に対して相対的に向上させることができるので、発光装置全体として輝度ムラを低減することができる。
さらに、本実施形態に係る発光装置400をバックライトユニットに適用することにより、第1の反射部材31Aの突出部31Aaによって、バックライトユニットの構成部品が発光部20又はワイヤ50に衝突することを一層防止することができる。これにより、発光部20の機械的劣化又はやワイヤ50の断線を防止することができる。
(第4の実施形態の変形例)
次に、本発明の第4の実施形態の変形例に係る発光装置400Aについて、図10A〜図10Cを用いて説明する。図10Aは、本発明の第4の実施形態の変形例に係る発光装置の平面図である。図10Bは、図10Aに示すY1−Y1’線に沿って切断した本発明の第4の実施形態の変形例に係る発光装置の断面図である。図10Cは、図10Aに示すY2−Y2’線に沿って切断した本発明の第4の実施形態の変形例に係る発光装置の断面図である。
本変形例に係る発光装置400Aは、本発明の第4の実施形態に係る発光装置400と基本的な構成は同じである。従って、図10A〜図10Cにおいて、図9A〜図9Cに示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略する。
本変形例に係る発光装置400Aが、上述の本発明の第4の実施形態に係る発光装置400と異なる点は、ワイヤの構成である。
図10A及び図10Cに示すように、本変形例に係る発光装置400Aにおいて、ワイヤ50Aの少なくとも一部が、第1の反射部材31A及び第2の反射部材32Aに埋設されている。
以上、本変形例に係る発光装置400Aによれば、上述の本発明の第4の実施形態に係る発光装置400と同様の効果を奏する。
さらに、本変形例に係る発光装置400Aによれば、ワイヤ50Aの一部が、第1の反射部材31A及び第2の反射部材32Aに埋設されている。これにより、発光部20から射出される白色光がワイヤによって吸収されたり光取り出し面方向以外に反射されたりすることを抑制することができる。この結果、光取り出し効率を一層向上することができる。
なお、図10Cに示すように、不要な反射をさらに抑制するために、ワイヤ50Aに電気的に接続される金属配線40についても、第1の反射部材31A及び第2の反射部材32Aによって被覆することが好ましい。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態に係る発光装置500について、図11A〜図11Cを用いて説明する。図11Aは、本発明の第5の実施形態に係る発光装置の平面図である。図11Bは、図11Aに示すY1−Y1’線に沿って切断した本発明の第5の実施形態に係る発光装置の断面図である。図11Cは、図11Aに示すY2−Y2’線に沿って切断した本発明の第5の実施形態に係る発光装置の断面図である。
本発明の第5の実施形態に係る発光装置500は、本発明の第4の実施形態に係る発光装置400と基本的な構成は同じである。本実施形態に係る発光装置500が、本発明の第4の実施形態に係る発光装置400と異なる点は、蛍光体含有樹脂の構成であり、それ以外の構成は同じである。従って、図11A〜図11Cにおいて、図9A〜図9Cに示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略する。
図11A〜図11Cに示すように、本発明の第5の実施形態に係る発光装置500では、発光部20Aが、一列に並んだ複数のLEDチップ21と、複数のLEDチップ21を共通に被覆する蛍光体含有樹脂22Aとによって構成されている。
本実施形態において、蛍光体含有樹脂22Aは、断面形状が上に凸の略円弧状のドーム形状であり、基板10上の全てのLEDチップ21を覆うように形成されている。また、蛍光体含有樹脂22Aは、第1の反射部材31と第2の反射部材32との間を埋めるようにして形成されており、平面視形状は反射部材30の形状に従った形状であるとともに、全体として基板10の長手方向に沿った略ストライプ状である。このように本実施形態では、隣り合うLEDチップ21の素子間領域を埋めるようにして蛍光体含有樹脂22Aが形成されている。
なお、蛍光体含有樹脂22Aの材料は、本発明の第1の実施形態に係る蛍光体含有樹脂22と同様である。また、図11B及び図11Cに示すように、蛍光体含有樹脂22Aは、第1の反射部材31A及び第2の反射部材32AのLEDチップ21側の表面上に形成されている。
また、本実施形態では、第5の実施形態と同様に、図11Bに示される第1の反射部材31Aの突出部31Aaと第2の反射部材32Aとの間の距離l51は、図11Cに示される第1の反射部材31Aの突出部31Abと第2の反射部材32Aとの間の距離l52よりも小さくなるように構成されている。
以上、本発明の第5の実施形態に係る発光装置500によれば、隣り合うLEDチップ21の素子間領域に向かって、第1の反射部材31Aの突出部31Aaが形成されている。これにより、隣り合うLEDチップ21において、一方のLEDチップ21から他方のLEDチップ21に光が入射(再入射)することを抑制することができるので、光損失を低減することができる。
さらに、第1の反射部材31Aの突出部31Aaと第2の反射部材32Aとが離間しているので、発光領域が非連続になってしまうことを防止することができる。これにより、輝度ムラを防止することができる。
さらに、本実施形態では、隣り合うLEDチップ21の素子間領域には蛍光体含有樹脂22Aが充填されているので、第1の反射部材31Aと第2の反射部材32Aとによって挟まれる領域全体を発光領域とすることができ、LEDチップ21の配列方向において非発光領域をなくすことができる。これにより、発光領域と非発光領域とが連続することによって生じるつぶつぶ感を抑制することができ、輝度ムラを防止することができる。
また、本実施形態に係る発光装置500によれば、発光部20A、すなわち略ストライプ状の発光領域全体が第1の反射部材31Aと第2の反射部材32Aとによって挟まれている。これにより、発光部20Aから出射した白色光のうち基板10の短手方向に向かう光は、第1の反射部材31Aと第2の反射部材32Aとによって基板10の上方(光取り出し面側方向)に向かって反射される。その結果、基板10の短手方向の広がりが抑えることができるので、輝度ムラがなく線幅が短い線状光源を実現できる。また、光取り出し効率を向上させることができるので、発光強度の高い線状光源を実現できる。
また、本発明の第5の実施形態に係る発光装置500によれば、蛍光体含有樹脂22Aが第1の反射部材31A及び第2の反射部材32Aと接するように構成されている。これにより、基板10の短手方向側に進行する発光部20Aからの光は、空気層等を介さずに、第1の反射部材31A及び第2の反射部材32Aによって直接反射されるので、色ムラの発生を抑制することができる。
なお、本実施形態において、蛍光体含有樹脂22Aと第1の反射部材31A及び第2の反射部材32Aとの境界を構成する曲面は、LEDチップ21からの光を全反射するとともに、その反射光が基板10の上面側(光取り出し面側)に進行するような形状であることが好ましい。また、蛍光体含有樹脂22Aの屈折率をn1とし、第1の反射部材31A及び第2の反射部材32Aの屈折率をn2とすると、n1>n2であることが好ましい。
また、本実施形態に係る発光装置100では、発光源であるLEDチップ21から離れた領域である素子間領域が、反射部材によって基板10の短手方向長さが狭められている。これにより、素子間領域における輝度を、LEDチップ21周辺の輝度に対して相対的に向上させることができるので、発光装置全体として輝度ムラを低減することができる。
(第5の実施形態の変形例1)
次に、本発明の第5の実施形態の変形例1に係る発光装置500Aについて、図12A〜図12Cを用いて説明する。図12Aは、本発明の第5の実施形態の変形例1に係る発光装置の平面図である。図12Bは、図12Aに示すY1−Y1’線に沿って切断した本発明の第5の実施形態の変形例1に係る発光装置の断面図である。図12Cは、図12Aに示すY2−Y2’線に沿って切断した本発明の第5の実施形態の変形例1に係る発光装置の断面図である。
本変形例1に係る発光装置500Aは、本発明の第5の実施形態に係る発光装置500と基本的な構成は同じである。従って、図12A〜図12Cにおいて、図11A〜図11Cに示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略する。
本変形例1に係る発光装置500Aが、上述の本発明の第5の実施形態に係る発光装置500と異なる点は、ワイヤの構成である。
図12A及び図12Cに示すように、本変形例1に係る発光装置500Aにおいて、ワイヤ50Aの少なくとも一部が、第1の反射部材31A及び第2の反射部材32Aに埋設されている。
以上、本変形例1に係る発光装置500Aによれば、上述の本発明の第5の実施形態に係る発光装置500と同様の効果を奏する。
さらに、本変形例1に係る発光装置500Aによれば、ワイヤ50Aの一部が、第1の反射部材31A及び第2の反射部材32Aに埋設されている。これにより、発光部20Aから射出される白色光がワイヤによって吸収されたり光取り出し面方向以外に反射されたりすることを抑制することができる。この結果、光取り出し効率を一層向上することができる。
なお、図12Cに示すように、不要な反射をさらに抑制するために、ワイヤ50Aに電気的に接続される金属配線40についても、第1の反射部材31A及び第2の反射部材32Aによって被覆することが好ましい。
(第5の実施形態の変形例2)
次に、本発明の第5の実施形態の変形例2に係る発光装置500Bについて、図13A〜図13Dを用いて説明する。図13Aは、本発明の第5の実施形態の変形例2に係る発光装置の平面図である。図13Bは、図13Aに示すY1−Y1’線に沿って切断した本発明の第5の実施形態の変形例2に係る発光装置の断面図である。図13Cは、図13Aに示すY2−Y2’線に沿って切断した本発明の第5の実施形態の変形例2に係る発光装置の断面図である。図13Dは、図13Aに示すX−X’線に沿って切断した本発明の第5の実施形態の変形例2に係る発光装置の断面図である。
本変形例2に係る発光装置500Bは、本発明の第5の実施形態に係る発光装置500と基本的な構成は同じである。従って、図13A〜図13Dにおいて、図11A〜図11Cに示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略する。
本変形例2に係る発光装置500Bが、上述の本発明の第5の実施形態に係る発光装置500と異なる点は、ワイヤ及び第1の反射部材の構成である。
図13A及び図13Dに示すように、本変形例2に係る発光装置500Bにおいて、隣り合うLEDチップ21の電極同士がワイヤ50Bによってワイヤボンディングされている。また、本変形例2において、ワイヤ50Bは、図13B及び図13Dに示すように、蛍光体含有樹脂22Aの中に埋設されている。
さらに、本実施形態において、反射部材30Bは、一列に並んだ複数の発光部20(複数のLEDチップ21)を挟むとともに、互いに対向するようにして配置された波型の第1の反射部材31Bと一直線状の第2の反射部材32Aとから構成されている。
第1の反射部材31Bは、第5の実施形態に係る第1の反射部材31Aと同様に、隣り合うLEDチップ21の素子間領域に向かって突出するとともに、第2の反射部材32Aと離間して形成された突出部31Ba(内側突出部)を有する。但し、本実施形態では、突出部31Baは、ワイヤ50Bの近傍までしか突出させていない。従って、反射部材30Bは、第5の実施形態と同様に、図13Bに示される第1の反射部材31Bの突出部31Baと第2の反射部材32Aとの間の距離l51Bは、図13Cに示される第1の反射部材31Bの突出部31Bbと第2の反射部材32Aとの間の距離l52Bよりも小さくなるように構成されているが、図13Bに示す距離l51Bは、図11Bに示す距離l51よりも大きくなるように構成されている。
なお、第1の反射部材31Bの突出部31Bbは、第3の実施形態に係る第1の反射部材31の突出部31bと同様の構成である。また、本実施形態に係る反射部材30Bにおける他の構成及び材料等は、第5の実施形態に係る反射部材30Aと同様である。
以上、本変形例2に係る発光装置500Bにおいても、上述の本発明の第5の実施形態に係る発光装置500と同様の効果を奏する。
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態に係る発光装置600について、図14A〜図14Dを用いて説明する。図14Aは、本発明の第6の実施形態に係る発光装置の平面図である。図14Bは、図14Aに示すY1−Y1’線に沿って切断した本発明の第6の実施形態に係る発光装置の断面図である。図14Cは、図14Aに示すY2−Y2’線に沿って切断した本発明の第6の実施形態に係る発光装置の断面図である。図14Dは、図14Aに示すX−X’線に沿って切断した本発明の第6の実施形態に係る発光装置の断面図である。
本発明の第6の実施形態に係る発光装置600は、本発明の第4の実施形態に係る発光装置400と基本的な構成は同じである。本実施形態に係る発光装置600が、本発明の第4の実施形態に係る発光装置400と異なる点は、透明樹脂70が付加されている点であり、それ以外の構成は同じである。従って、図14A〜図14Dにおいて、図9A〜図9Cに示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略する。
図14A〜図14Dに示すように、本発明の第6の実施形態に係る発光装置600では、複数の発光部20が共通の1つの透明樹脂70によって被覆されている。
透明樹脂70は、蛍光体含有樹脂22を被覆するとともに、反射部材30に挟み込まれるようにして基板10上に形成される。すなわち、透明樹脂70は、第1の反射部材31Aと第2の反射部材32とで挟まれる領域を埋めるようにして形成されており、基板10上の発光部20以外の領域にも形成されている。
以上、本発明の第6の実施形態に係る発光装置600によれば、隣り合う発光部20の間の領域に向かって、第1の反射部材31Aの突出部31Aaが形成されている。これにより、隣り合う発光部20の間を通過する光の領域が狭められるので、隣り合う発光部20における再入射を抑制することができる。この結果、色ムラの発生を抑制することができる。
さらに、本実施形態に係る発光装置600によれば、第1の反射部材31Aの突出部31Aaと第2の反射部材32Aとが離間しているので、発光領域が非連続になってしまうことを防止することができる。しかも、第1の反射部材31Aの突出部31Aaと第2の反射部材32Aとの離間部分に透明樹脂70が形成されているので、発光部20からの白色光を透明樹脂70によって当該離間部分に導光させることができる。これにより、見かけ上の発光領域を拡大させることができるので、突出部31Aaに起因する輝度ムラの発生を抑制することができる。
また、本実施形態に係る発光装置600によれば、発光部20が第1の反射部材31Aと第2の反射部材32Aとによって挟まれている。これにより、発光部20から出射した白色光のうち基板10の短手方向に向かう光は、第1の反射部材31Aと第2の反射部材32Aとによって基板10の上方に向かって反射される。その結果、基板10の短手方向の広がりが抑えることができるので、線幅が短い線状光源を実現できる。また、光取り出し効率を向上させることができるので、発光強度の高い線状光源を実現できる。さらに、隣り合う発光部20の間が透明樹脂70によって埋め込まれているので見かけ上の発光領域を拡大することができるので、所望の線状光源を実現できる。
また、本実施形態に係る発光装置600によれば、蛍光体含有樹脂22が基板10の上方に向かって凸のレンズ形状を有するため、光取り出し効率を更に向上させて発光強度の高い線状光源を実現できる。
また、本実施形態に係る発光装置600では、発光源であるLEDチップ21から離れた領域である素子間領域が、反射部材によって基板10の短手方向長さが狭められている。これにより、素子間領域における輝度を、LEDチップ21周辺の輝度に対して相対的に向上させることができるので、発光装置全体として輝度ムラを低減することができる。
(第6の実施形態の変形例)
次に、本発明の第6の実施形態の変形例に係る発光装置600Aについて、図15A〜図15Dを用いて説明する。図15Aは、本発明の第6の実施形態の変形例に係る発光装置の平面図である。図15Bは、図15Aに示すY1−Y1’線に沿って切断した本発明の第6の実施形態の変形例に係る発光装置の断面図である。図15Cは、図15Aに示すY2−Y2’線に沿って切断した本発明の第6の実施形態の変形例に係る発光装置の断面図である。図15Dは、図15Aに示すX−X’線に沿って切断した本発明の第6の実施形態の変形例に係る発光装置の断面図である。
本変形例に係る発光装置600Aは、本発明の第6の実施形態に係る発光装置600と基本的な構成は同じである。従って、図15A〜図15Dにおいて、図14A〜図14Dに示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略する。
本変形例に係る発光装置600Aが、上述の本発明の第6の実施形態に係る発光装置600と異なる点は、ワイヤの構成である。
図15A及び図15Cに示すように、本変形例に係る発光装置600Aにおいて、ワイヤ50Aの少なくとも一部が、第1の反射部材31A及び第2の反射部材32Aに埋設されている。
以上、本変形例に係る発光装置600Aによれば、上述の本発明の第6の実施形態に係る発光装置600と同様の効果を奏する。
さらに、本変形例に係る発光装置600Aによれば、ワイヤ50Aの一部が、第1の反射部材31A及び第2の反射部材32Aに埋設されている。これにより、発光部20から射出される白色光がワイヤによって吸収されたり光取り出し面方向以外に反射されたりすることを抑制することができる。この結果、光取り出し効率を一層向上することができる。
なお、図15Cに示すように、不要な反射をさらに抑制するために、ワイヤ50Aに電気的に接続される金属配線40についても、第1の反射部材31A及び第2の反射部材32Aによって被覆することが好ましい。
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態に係る発光装置700について、図16A〜図16Cを用いて説明する。図16Aは、本発明の第7の実施形態に係る発光装置の平面図である。図16Bは、図16Aに示すY1−Y1’線に沿って切断した本発明の第7の実施形態に係る発光装置の断面図である。図16Cは、図16Aに示すY2−Y2’線に沿って切断した本発明の第7の実施形態に係る発光装置の断面図である。
本発明の第7の実施形態に係る発光装置700は、本発明の第3の実施形態に係る発光装置300と基本的な構成は同じである。本実施形態に係る発光装置700が、本発明の第3の実施形態に係る発光装置300と異なる点は、反射部材の構成であり、それ以外の構成は同じである。従って、図16A〜図16Cにおいて、図6A〜図6Cに示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略する。
図16A〜図16Cに示すように、本発明の第7の実施形態に係る発光装置700において、反射部材30Cは、一列に並んだ複数の発光部20(複数のLEDチップ21)を挟むとともに、互いに対向するようにして配置された第1の反射部材31Cと第2の反射部材32Cとから構成されている。
第1の反射部材31Cは、隣り合うLEDチップ21の素子間領域に向かって突出する突出部31Ca(内側突出部)と、連続する2個のLEDチップ21の横側に配置された直線部とを有する。突出部31Caは、複数のLEDチップ21を2個とびに形成されており、直線部は、突出部31Caの間に形成されている。
同様に、第2の反射部材32Cは、隣り合うLEDチップ21の素子間領域に向かって突出する突出部32Ca(内側突出部)と、連続する2個のLEDチップ21の横側に配置された直線部とを有する。突出部32Caも、複数のLEDチップ21を2個とびに形成されている。
さらに、本実施形態では、第1の反射部材31Cの突出部31Caは、第2の反射部材32Cの直線部に向かって形成されるとともに、第2の反射部材32Cと離間して形成されている。同様に、第2の反射部材32Cの突出部32Caは、第1の反射部材31Cの直線部に向かって形成されるとともに、第2の反射部材32Cと離間して形成されている。そして、本実施形態において、第1の反射部材31Cの突出部31Caと第2の反射部材32Cの突出部32Caとは、複数のLEDチップ21の配列方向に沿って素子間領域毎に交互に形成されており、突出部31Caと突出部32Caとが対向しないように構成されている。
このように構成される反射部材30Cは、図16Bに示される第2の反射部材32Cの突出部32Caと第1の反射部材31Cとの間の距離l71は、図16Cに示される第1の反射部材31Cの突出部31Caと第2の反射部材32Cとの間の距離l72よりも小さくなるように構成されている。
なお、反射部材30Cの材料は、第1の実施形態に係る反射部材30と同様の材料で構成することができる。また、反射部材30Cは、第1の実施形態と同様に、発光部20からの白色光を反射して、当該反射光を基板10の上方(光取り出し面方向)に放出するように構成されている。すなわち、反射部材30Cの表面は、基板10に対して所定の傾斜角を有する平面又は略凸曲面によって構成されている。
以上、本発明の第7の実施形態に係る発光装置700によれば、隣り合うLEDチップ21の素子間領域に向かって、第1の反射部材31Cの突出部31Caと第2の反射部材32Cの突出部32Caとが交互に逆方向から突出して形成されている。これにより、隣り合うLEDチップ21において、一方のLEDチップ21から他方のLEDチップ21に光が入射(再入射)することを抑制することができるので、光損失を低減することができる。
さらに、第1の反射部材31Cの突出部31Caと第2の反射部材32Cとが、また、第2の反射部材32Cの突出部32Caと第1の反射部材31Cとが離間しているので、発光領域が非連続になってしまうことを防止することができる。これにより、輝度ムラを防止することができる。
また、本実施形態では、隣り合うLEDチップ21の素子間領域には蛍光体含有樹脂22Aが充填されているので、第1の反射部材31Cと第2の反射部材32Cとによって挟まれる領域全体を発光領域とすることができ、LEDチップ21の配列方向において非発光領域をなくすことができる。これにより、発光領域と非発光領域とが連続することによって生じるつぶつぶ感を抑制することができ、輝度ムラを防止することができる。
また、本実施形態に係る発光装置700によれば、発光部20A、すなわち略ストライプ状の発光領域全体が第1の反射部材31C及び第2の反射部材32Cの直線部によって挟まれている。これにより、発光部20Aから出射した白色光のうち基板10の短手方向に向かう光は、第1の反射部材31C及び第2の反射部材32Cの直線部によって基板10の上方(光取り出し面側方向)に向かって反射される。その結果、基板10の短手方向の広がりが抑えることができるので、輝度ムラがなく線幅が短い線状光源を実現できる。また、光取り出し効率を向上させることができるので、発光強度の高い線状光源を実現できる。
また、本発明の第7の実施形態に係る発光装置700によれば、蛍光体含有樹脂22Aが第1の反射部材31C及び第2の反射部材32Cと接するように構成されている。これにより、基板10の短手方向側に進行する発光部20Aからの光は、第1の反射部材31C及び第2の反射部材32Cによって直接反射されるので、色ムラの発生を抑制することができる。
なお、本実施形態において、蛍光体含有樹脂22Aと第1の反射部材31C及び第2の反射部材32Cとの境界を構成する曲面は、LEDチップ21からの光を全反射するとともに、その反射光が基板10の上面側(光取り出し面側)に進行するような形状であることが好ましい。また、蛍光体含有樹脂22Aの屈折率をn1とし、第1の反射部材31C及び第2の反射部材32Cの屈折率をn2とすると、n1>n2であることが好ましい。
さらに、本実施形態に係る発光装置700をバックライトユニットに適用することにより、交互に配置された反射部材30Cの各突出部によって、バックライトユニットの構成部品が発光部20又はワイヤ50に衝突することを一層防止することができる。これにより、発光部20の機械的劣化又はやワイヤ50の断線を防止することができる。
(第7の実施形態の変形例)
次に、本発明の第7の実施形態の変形例に係る発光装置700Aについて、図17A〜図17Cを用いて説明する。図17Aは、本発明の第7の実施形態の変形例に係る発光装置の平面図である。図17Bは、図17Aに示すY1−Y1’線に沿って切断した本発明の第7の実施形態の変形例に係る発光装置の断面図である。図17Cは、図17Aに示すY2−Y2’線に沿って切断した本発明の第7の実施形態の変形例に係る発光装置の断面図である。
本変形例に係る発光装置700Aは、本発明の第7の実施形態に係る発光装置700と基本的な構成は同じである。従って、図17A〜図17Cにおいて、図16A〜図16Cに示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、その詳しい説明は省略する。
本変形例に係る発光装置700Aが、上述の本発明の第7の実施形態に係る発光装置700と異なる点は、ワイヤの構成である。
図17A及び図17Cに示すように、本変形例に係る発光装置700Aにおいて、ワイヤ50Aの少なくとも一部が、第1の反射部材31C及び第2の反射部材32Cに埋設されている。
以上、本変形例に係る発光装置700Aによれば、上述の本発明の第7の実施形態に係る発光装置700と同様の効果を奏する。
さらに、本変形例に係る発光装置700Aによれば、ワイヤ50Aの一部が、第1の反射部材31C及び第2の反射部材32Cに埋設されている。これにより、発光部20から射出される白色光がワイヤによって吸収されたり光取り出し面方向以外に反射されたりすることを抑制することができる。この結果、光取り出し効率を一層向上することができる。
なお、図17Cに示すように、不要な反射をさらに抑制するために、ワイヤ50Aに電気的に接続される金属配線40についても、第1の反射部材31C及び第2の反射部材32Cによって被覆することが好ましい。
(第8の実施形態)
以下、上述の本発明の第1〜第7の実施形態及びこれらの変形例に係る発光装置の適用例について、第8及び第9の実施形態に基づいて説明する。
まず、本発明の第1〜第7の実施形態及びこれらの変形例に係る発光装置を、液晶表示装置用のバックライトユニットに適用した例について、図18を用いて説明する。図18は、本発明の第8の実施形態に係るバックライトユニットの分解斜視図である。
図18に示すように、本発明の第8の実施形態に係るバックライトユニット800は、光源を導光板の側方に配置したエッジライト型のバックライトユニットであって、筐体810、反射シート820、導光板830、発光装置840、光学シート群850及び前面枠860を備える。
筐体810は、偏平な箱型であり、ステンレス等からなる鋼板をプレス加工して形成される。筐体810は底面に開口811を有し、筐体810の開口部周縁にはフランジ部812が形成されている。フランジ部812には、前面枠860を締結するためのネジ孔813が形成されている。
反射シート820は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)からなるシートであり、発光装置840からの白色光を反射させながら当該白色光を導光板830内に進行させる。
導光板830は、例えばポリカーボネート(PC)やアクリルからなるシートであり、その光射出面(前面)に対向する反射シート820側の主面(後面)に、導光板830に入射した光を拡散させて光射出面から射出させるための採光要素であるドットパターンが印刷されている。採光要素としては、導光板830の後面に印刷及び成形等によって形成された光散乱構造体等の光散乱要素及びプリズム形状、又は導光板830の内部に形成された光散乱要素等が用いられる。
光学シート群850は、同じサイズ及び同じ平面形状(矩形状)の拡散シート851、プリズムシート852及び偏光シート853から構成される。拡散シート851は、例えばPETからなるフィルム及びPCからなるフィルム等である。プリズムシート852は、例えばポリエステルからなるシートであり、片面にアクリル樹脂で規則的なプリズムパターンが形成される。偏光シート853は、例えばポリエチレンナフタレートからなるフィルムが用いられる。
前面枠860は、ネジ861を筐体810のネジ孔813に螺合させることで筐体810のフランジ部812に固定される。前面枠860は、筐体810とともに導光板830及び光学シート群850を狭持する。
発光装置840は、上述した本発明の第1〜第7の実施形態及びこれらの変形例に係る発光装置である。本実施形態では、4つの発光装置が用いられ、それぞれヒートシンク870に設けられている。ヒートシンク870に設けられた発光装置840は、光放射面が導光板830の側面に対向するように配置される。
ヒートシンク870は、発光装置840を保持し、例えばL字状のアルミニウムからなる引き抜き材(アングル材)で構成される。ヒートシンク870は、筐体810にネジ等で固定される。
以上、本発明の第8の実施形態に係るバックライトユニット800は、本発明の第1〜第7の実施形態及びこれらの変形例に係る発光装置を用いている。
上述のとおり、本発明に係る発光装置は、発光源であるLEDチップ21から離れた領域である素子間領域の幅が狭められているので、導光板830に対して、素子間領域における輝度を向上させることができる。従って、このように構成される発光装置840を一定厚の導光板830のエッジに対向配置させた場合、輝度バラツキが抑制された輝度均一性の高いバックライトユニットを実現することができる。
また、本発明の第1〜第7の実施形態及びこれらの変形例に係る発光装置では、突出部を有する反射部材を用いている。これにより、組み立て時等において、発光装置840の発光部又はワイヤと導光板830とが衝突することを、反射部材によって回避することができる。これにより、発光部の機械的劣化又はワイヤの断線を防止することができる。
(第8の実施形態の応用例)
次に、第8の実施形態に係るバックライトユニットを液晶表示装置に適用した応用例について、図19を用いて説明する。図19は、本発明の第8の実施形態の応用例に係る液晶表示装置の断面図である。
図19に示すように、本発明の第8の実施形態の応用例に係る液晶表示装置880は、例えば、液晶テレビや液晶モニタであり、液晶表示パネル881と、液晶表示パネル881の背面に配されたバックライトユニット882と、液晶表示パネル881及びバックライトユニット882が収納されるハウジング883とを備えている。
本実施形態において、バックライトユニット882には、上述の本発明の第8の実施形態に係るバックライトユニットが用いられる。また、バックライトユニット882には、複数のLEDを備える発光装置882aが設けられている。発光装置882aは、本発明の第1〜第7の実施形態及びこれらの変形例に係る発光装置が用いられる。
以上、本発明の第8の実施形態の応用例に係る液晶表示装置880は、輝度均一性の高いバックライトユニット882を用いているので、表示性能に優れた液晶表示装置を実現することができる。
(第9の実施形態)
次に、上述の本発明の第1〜第7の実施形態及びこれらの変形例に係る発光装置を、照明装置に適用した例について、図20を用いて説明する。図20は、本発明の第9の実施形態に係る照明装置の断面図である。
本発明の第9の実施形態に係る照明装置900は、本発明の第1〜第7の実施形態及びこれらの変形例に係る発光装置を備えるLEDランプであり、図20に示すように、一般照明用の直管状の蛍光灯に対応する。
本実施形態に係る照明装置900は、長尺状のガラス管910と、ガラス管910内に配される発光装置920と、一対の口金ピン930とを有し、ガラス管910の両端に装着された口金940と、発光装置920をガラス管910に接触状態で接合(固着)する接着材(不図示)と、口金940を介して給電を受けて発光装置920のLEDチップ921を発光させる点灯回路(不図示)とを備える。なお、点灯回路は、LEDランプの外部の照明器具に備えられていてもよい。
以上、本発明の第9の実施形態に係る照明装置900は、本発明の第1〜第7の実施形態及びこれらの変形例に係る発光装置を用いているので、照度の高い照明装置を実現することができる。
(変形例)
次に、上述した本発明の実施形態に係る発光装置の変形例について、図21、図22A、図22B及び図23を用いて説明する。なお、変形例に係る各図において、上述の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付している。
図21は、本発明の変形例1に係る発光装置の一部拡大平面図である。
上述した本発明の各実施形態に係る発光装置において、反射部材は、第1の反射部材の両端部と第2の反射部材の両端部とがそれぞれ開放されて構成されていた。すなわち、反射部材の基板の長手方向の両端部に開口が形成され、第1の反射部材と第2の反射部材とが連続しないように構成されていた。
これに対し、本変形例1では、図21に示すように、第1の反射部材31と第2の反射部材32とが途切れることなく連続して構成されており、反射部材30が環状に形成されている。このように反射部材30を構成することにより、両端部の発光部20が発する光のうち基板10の短辺側に進行する光をも反射部材30によって反射させることができる。
図22A及び図22Bは、それぞれ本発明の変形例2に係る発光装置の一部拡大平面図である。
上述した本発明の各実施形態に係る発光装置において、第1の反射部材の突出部又は第2の反射部材の突出部は略円弧状に形成されていたが、これに限るものではない。
例えば、図22Aに示すように、第1の反射部材31Dが、基板10の長手方向に沿って延びる直線状の第1直線反射部31Dbと、当該第1直線反射部31Dbの一部からLEDチップの素子間領域に向かって突出する直線状の第2直線反射部31Daとを有するように構成しても構わない。なお、第2直線反射部31Daの直線形状は、図22Aのような矩形状に限らず、先端が素子間に向かった三角形状であっても構わない。また、第2の反射部材32Dについても、第1の反射部材31Dと同様の構成としても構わない。
あるいは、図22Bに示すように、第1の反射部材31Eが、基板10の長手方向に沿って延びる直線状の直線反射部31Ebと、当該直線反射部31Ebの一部からLEDチップの素子間領域に向かって突出するコ字状の凸部31Eaとを有するように構成しても構わない。なお、凸部31Eaは、コ字状に限らず、三角状等に形成しても構わない。また、同図に示すように、第2の反射部材32Eについても、第1の反射部材31Eと同様の構成としても構わない。
図23は、本発明の変形例3に係る発光装置の一部拡大平面図である。
図23に示すように、蛍光体含有樹脂22Bの平面視形状を長軸及び短軸を有する形状、例えば、楕円形状としても構わない。これにより、長軸の方向を基板10の長手方向と一致させることにより、基板10における発光領域が基板10の長手方向に広がる。その結果、つぶつぶ感を低減し、輝度ムラを抑制することができる。
蛍光体含有樹脂の径は、蛍光体含有樹脂による光の吸収を抑えて、光取り出し効率を向上させるために、LEDチップの全面を覆いつつ、出来る限りLEDの形状に沿った範囲で小さく設計されていればよい。そして、光の取出し効率を向上させるという観点からは、蛍光体含有樹脂を個々に封止する蛍光体含有樹脂の平面視形状(蛍光体含有樹脂を上方から見たときの形状)において、長軸方向の最大長さをL4とし、短軸方向の長さをL5としたときに、その比であるL4/L5が1.1以上4.0以下であることが好ましい。これにより、LEDチップの上面及び側面から出射した光が蛍光体含有樹脂を通過して反射部材(白色樹脂)に到達するまでの距離を全方位において略均一化することができる。この結果、LEDチップからの光の蛍光体含有樹脂による光の取り出し効率を向上させることができる。
また、近年、液晶表示装置では、バックライトユニットに搭載される導光板の薄型化が要求されているが、2〜4mm程度のような薄い導光板に対しては、限られた入射領域に光を入射させる必要がある。本変形例に係る発光装置が、このような薄型の導光板と組合わせて使用される場合は、蛍光体含有樹脂22Bの短軸方向の長さL5は、短くすることが好ましい。また、つぶつぶ感を低減させる観点からは、長軸方向の長さL4は、長くすることが好ましい。
以上、本発明に係る発光装置、バックライトユニット、液晶表示装置及び照明装置について、各実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記の実施形態では、対向する第1の反射部材と第2の反射部材とによって反射部材を構成したが、いずれか一方のみで構成することもできる。この場合、反射部材は、隣り合うLEDチップの素子間領域に向かって突出する突出部を有するとともに、隣りのLEDチップに向かう光を完全に遮断することがないように、すなわち、発光領域と非発光領域とが繰り返すことがないように構成する必要がある。つまり、反射部材の突出部が、隣り合うLEDチップにおいて一方のLEDチップが発する光が他方のLEDチップに向かうことを遮断しないように構成する必要がある。このような構成としては、複数のLEDチップの素子間領域に突出する突出部の突出長さがLEDチップの配置領域を超えないように反射部材を構成することによって実現することができる。例えば、本発明の第1〜第3の実施形態に係る発光装置における第1の反射部材31及び第2の反射部材32の一方のみを用いることにより実現することができる。あるいは、第4〜第7の実施形態に係る発光装置における第1の反射部材31A等のみを用いた場合のように、反射部材の突出部の突出長さがLEDチップの配置領域を超えた場合であっても、隣り合うLEDチップ間に光を導光させるための透明樹脂等の導光部材を設けることより実現することも可能である。
また、上記実施形態において、反射部材の材料として白色樹脂を例示したが、LEDチップからの光を反射する部材であれば、これに限られない。例えば、白色樹脂ではなく、白色以外の有色樹脂又は透明樹脂等の様々な樹脂等を用いることができる。
また、基板上に給電用のソケットを用いる場合、反射部材の一部を給電用のソケットとして構成することもできる。すなわち、給電用のソケットを、本実施形態に係る反射部材としての機能を有するように構成しても構わない。
また、上記実施形態において、LEDチップは、p側電極及びn側電極がいずれも上面側に形成された上面2電極型のLEDチップを用いたが、これに限らない。例えば、上面にp側電極(又はn側電極)が形成され下面にn側電極(又はp側電極)が形成された上下電極型のLEDチップを用いても構わない。さらに、ワイヤを用いずに、LEDチップと金属配線との間にバンプを設けたフリップチップ実装によって、LEDチップと金属配線とを接続しても構わない。フリップチップ実装とすることにより、ワイヤによる反射がないので、光取り出し効率を向上させることができる。
また、上記実施形態において、複数のLEDチップは基板上に一列に並んで実装されるとしたが、二列(二次元状)以上の複数列に並んで実装されてもよい。
また、本実施形態において、発光装置は、青色LEDと黄色蛍光体とによって白色光を放出するように構成したが、これに限らない。蛍光体含有樹脂として赤色蛍光体と緑色蛍光体とを含有するものを用いて、青色LEDと組み合わせることによりに白色光を放出するように構成しても構わない。
また、本実施形態において、基板10としてはメタルベース基板を用いたが、これに限らない。例えば、AlO3からなるセラミック基板等の絶縁性基板を用いても構わない。この場合、セラミック基板は絶縁性を有しているので、基板表面に絶縁膜11を形成する必要はない。
また、上記実施形態では、発光装置の適用例として、バックライトユニット、液晶表示装置又は照明装置への適用例を説明したが、これが限らない。その他に、例えば、複写機のランプ光源、誘導灯又は看板装置にも適用することができる。さらに、検査用ライン光源のような産業用途の光源としても利用することができる。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で当業者が思いつく各種変形を施したものも本発明の範囲内に含まれる。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、複数の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。