JP2012056543A - エアバッグ制御装置 - Google Patents

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JP2012056543A JP2010204784A JP2010204784A JP2012056543A JP 2012056543 A JP2012056543 A JP 2012056543A JP 2010204784 A JP2010204784 A JP 2010204784A JP 2010204784 A JP2010204784 A JP 2010204784A JP 2012056543 A JP2012056543 A JP 2012056543A
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Masaya Shioe
政哉 汐江
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Abstract

【課題】外部ノイズや悪路走行,意地悪に因る衝撃に起因するエアバッグの誤動作が確実に防止しつつ、エアバッグの展開許可装置から、専用のエアバッグセーフィングGセンサを削減する。
【解決手段】前突用サテライトGセンサ2の出力信号が判定閾値を超える場合に、第3論理積演算部29に正論理値が入力される。エアバッグメインGセンサ15の出力信号が判定閾値を超える場合に、第3論理積演算部29に正論理値が入力される。VSC制御用低Gセンサ13の出力信号が最大値の10%を超える場合に、第1セーフィング判定部21の出力がHとなる。前突用サテライトGセンサの出力信号が悪路走行又は意地悪に因る衝撃に起因する加速度に相当する閾値を超えた場合に、第2セーフィング判定部21の出力がHとなる。両セーフィング判定部21,22の出力の論理積が第3論理積演算部29に印加される。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数の加速度センサの検出結果に基づいてエアバッグの展開を制御するエアバッグ制御装置に関する。
自動車等の車両においては、衝突事故に因る衝撃から搭乗者の身体を保護するために、加速度センサによる検出結果に基づいて自車両と他の物(静止物,他の車両等)に対する衝突を検知して、一又は複数個のエアバッグに対する展開許可信号(即ち、点火装置[スクイブ]に対する点火電流)を出力するエアバッグECU(Electronic Control Unit)
が、センターコンソール裏のフロア上に、設置されている。図10は、従来のエアバッグECU100の概略構成図である。
図10に示すように、エアバッグECU100は、点火回路118,自車両の衝突に因る衝撃を検出するために比較的広い検出レンジ(+/-100G)を有する加速度センサであるエアバッグメインGセンサ103,自車両の衝突以外の原因に基づく衝撃や電磁ノイズ(EMI:Electro-Magnetic Interference)に因る誤動作を排除する為の加速度検出を行
うために比較的狭い検出レンジ(+/-20G)を有するエアバッグセーフィングGセンサ1
04,上記展開許可信号を出力するCPU(Central Processing Unit)101を、内蔵
している。
また、CPU100には、車両の先端の左右両隅近郷に夫々配置された一対の前突用サテライトGセンサ110が、接続されている。各前突用サテライトGセンサ110は、エアバッグメインGセンサ104の一次故障に因る誤動作に備えた冗長系を構成する目的の他、クラッシャブルゾーンであるエンジンコンパートメントが潰れる過程を経ることで衝突時点よりも若干緩和及び遅延してエアバッグメインGセンサ103に伝わる前突に因る衝撃を、衝突時点において直接検知する目的のために、エンジンコンパートメントよりも前方に設置されている。
図10は、CPU100がファームウェアを実行することにより、当該ファームウェアを構成する各モジュールが夫々実現する複数の機能間の論理関係を示す論理図である。図10において、CPU100が実現する複数の機能は、セーフィング判定部111,メインフロアHiマップ判定部112,メインフロアLoマップ判定部113,メインサテライトLoマップ判定部114,第1論理積演算部115,論理和演算部116及び第2論理積演算部117として、表現されている。そして、エアバッグメインGセンサ103の検出信号(GND電位〜Vcc電位をとる電圧信号)は、メインサテライトフロアHiマップ判定部112及びメインフロアLoマップ判定部113に、夫々渡される。また、各前突用サテライトGセンサ110の検出信号は、メインサテライトLoマップ判定部114に、渡される。
メインフロアHiマップ判定部112は、受け取った検出信号の値に所定の定数を乗じることにより加速度(0G〜100G)に変換するとともに、それが判定閾値以下であれば負論理値を戻り値とし、判定閾値を超える場合に正論理値を戻り値とする。メインフロアLoマップ判定部113も、メインフロアHiマップ判定部112とほぼ同じ構成を有するが、判定閾値の設定が、メインフロアHiマップ判定部112よりも低くなっている。
メインサテライトLoマップ判定部114は、左右の前突用サテライトGセンサ110
に対応して二重化されており、各前突用サテライトGセンサ110から渡された検出信号毎に、加速度(0G〜200G)に変換し、何れかの前突用サテライトGセンサ110の検出信号が判定閾値を超える場合に正論理値を戻り値とし、それ以外の場合には負論理値を戻り値とする。
メインフロアLoマップ判定部113の戻り値及びメインサテライトLoマップ判定部114の戻り値は、論理積演算部115に渡され、両者の論理積が、メインフロアLoマップ判定部113の戻り値とともに論理和演算部116に渡され、両者の論理和が、論理積演算部117に渡される。従って、エアバッグメインGセンサ103の検出信号に対応した加速度がメインフロアHiマップ判定部112における判定閾値を超える場合,又は、何れかの前突用サテライトGセンサ110の検出信号に対応した加速度がメインサテライトLoマップ判定部114における判定閾値を超え、且つ、エアバッグメインGセンサ103の検出信号に対応した加速度がメインフロアLoマップ判定部113における判定閾値を超える場合に、正論理値が論理積演算部117に渡されるのである。当該論理積演算部117の戻り値はが正論理値である場合に、CPU101はHレベルの展開許可信号
を点火回路118に、印加する。
セーフィング判定部111は、エアバッグセーフィングGセンサ104の検出信号(GND電位〜Vcc電位を採る電圧信号)が閾値,具体的には、最大値(Vcc電位)の約17.5
%(3.5Gに相当)以下である場合に負論理値を戻り値とし、閾値を超えると正論理値を戻り値とする。かかる閾値が設定されたのは、以下の理由に拠る。
即ち、上述したEMIノイズ等の外部ノイズは、加速度センサの測定レンジ如何に依らず、その出力信号の最大値(Vcc電位)の10%程度の振幅をもって、各加速度センサ1
03,104,110の検出信号に、同時に混入する。従って、エアバッグメインGセンサ103の出力信号に混入した外部ノイズは10Gに相当するので、メインフロアLoマップ判定部113における判定閾値を超える可能性がある。他方、各前突用サテライトGセンサ110の検出信号に混入した外部ノイズは20Gに相当し、メインサテライトLoマップ判定部114における判定閾値に達する場合がある。その為、メインフロアLoマップ判定部113及びメインサテライトLoマップ判定部114の出力が共にHとなり、論理和演算部116を通じて論理積演算部117に入力されるAND部115の出力がHとなる可能性がある。そこで、かかる外部ノイズに因るエアバッグの誤動作を防止すべく、エアバッグセーフィングGセンサ104の検出信号に外部ノイズが混入しただけの場合には論理積演算部117の戻り値が正論理値とならぬ様、セーフィング判定部111の閾値を上記検出信号の最大値(Vcc電位)の10%よりも大きくする必要があるのである。
更に、悪路走行時や搭乗者等が悪戯・意地悪目的で各加速度センサ103,110にパンチ又はキックによる衝撃を加えた場合においても、各加速度センサ103,110の検出信号に対応した加速度が、各マップ判定部112,113,114における判定閾値を超える可能性がある。しかし、かかる悪路走行や意地悪に因る衝撃は3.5G以上にはならない一方、自車両の衝突に因る衝撃は3.5Gを超えることが、実験上明らかにされている。よって、たとえ悪路走行や意地悪に因る衝撃に起因して論理和演算部116を通じて論理積演算部117に正論理値が渡された場合であっても、エアバッグが誤動作することを防止する必要がある。そこで、3.5G未満の衝撃が検出されても論理積演算部117が開かぬ様、セーフィング判定回路における閾値が、エアバッグセーフィングGセンサ104の検出信号における最大値(Vcc電位)の17.5%に、引き上げられているので
ある。
特開2004−276811号公報
ところで、自動車等の車両には、エアバッグECUの他にも、加速度センサを用いて各種制御を行うECU,例えば、VSC(Vihicle Stability Control)制御用のECUや
、N(Nneutral)制御用のECUが搭載されるので、車両全体としての加速度センサの総数が多くなり、コスト高の原因ともなっている。特に、VSC制御用のECUは、我が国においては法規によって搭載が義務付けられる傾向にあるが、ヨーレートを検出する為に車両中央近傍にVSC用加速度センサを設置する必要があり、その為、エアバッグECUの設置位置と競合する。そこで、エアバッグECU内にVSC制御用加速度センサを組み込むことが、検討されている。この場合、各加速度センサを共用することで、車両全体の加速度センサの数を削減できるかが、問題となる。かかる加速度センサの共用による総数の削減の可否は、エアバッグECUとN制御用のECU等、他の種類のECUとの間においても、問題となる。
この場合、留意すべきは、外部ノイズや悪路走行,意地悪に因る衝撃に起因するエアバッグの誤動作が確実に防止できるという、従来と同等レベルのエアバッグシステム性能を確保しなければならないということである。
そこで、本発明は、セーフィングのために加速度を検出する加速度センサとして、他の制御を行うための制御装置用の加速度センサを兼用しても、外部ノイズや悪路走行,意地悪に因る衝撃に起因するエアバッグの誤動作を防止することを、課題とする。
本案によるエアバッグ制御装置は、複数の加速度センサの検出信号に基づいてエアバッグの展開を制御するエアバッグ制御装置であって、少なくとも1つの加速度センサからの信号に基づいて誤展開を防止するためのセーフィング判定を行うセーフィング判定手段と、少なくとも1つの加速度センサからの信号に基づいて展開判定を行う展開判定手段と、前記セーフィング判定手段と前記展開判定手段とが共にエアバッグ展開と判定した場合に、エアバッグを展開する制御を行う展開制御手段とを備え、前記セーフィング判定手段は、第1の加速度センサからの信号と、前記第1の加速度センサが検出可能な最大値に対して第1の割合に設定された第1の閾値とを比較する第1のセーフィング判定と、前記第1の加速度センサよりも検出可能な加速度が大きい第2の加速度センサからの信号と、前記第2の加速度センサが検出可能な最大値に対して前記第1の割合よりも小さい第2の割合に設定された第2の閾値とを比較する第2のセーフィング判定とを行い、前記第1のセーフィング判定で前記第1の閾値以上であると判定され、かつ、前記第2のセーフィング判定で前記第2の閾値以上であると判定された場合に、エアバッグ展開と判定することを、特徴とする。
以上のように構成された本案によると、セーフィング判定のために加速度を検出する第1の加速度センサとして、他の制御を行うための制御装置用の加速度センサを兼用しても、外部ノイズや悪路走行,意地悪に因る衝撃に起因するエアバッグの誤動作を防止することができる。
エアバッグECU及び両前突用サテライトGセンサのレイアウト図 エアバッグECU内部の概略回路構成を示すブロック図 CPUが実現する複数の機能間の論理関係を示す論理図 メインフロアHiマップ判定回路及びメインフロアLoマップ判定回路における判定閾値のマッピングを示すグラフ メインサテライトLoマップ判定回路における判定閾値のマッピングを示すグラフ 第1セーフィング回路に対する入力信号と閾値との関係を示すグラフ 第2セーフィング回路に対する入力信号と閾値との関係を示すグラフ 図6及び図7の縦軸を同一スケールの出力電圧に変換したグラフ エアバッグECUの変形例の概略回路構成を示すブロック図 従来のエアバッグECUのCPUが実現する複数の機能間の論理関係を示す論理図 従来のセーフィング回路に対する入力信号と閾値との関係を示すグラフ
以下、図面に基づいて、この発明を実施するための最良の形態を例示的に説明する。以下に示す実施形態は例示であり、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は、本実施形態によるエアバッグECU(Electronic Control Unit)1及び左右
の前突用サテライトGセンサ2,2の、乗用車(セダン)におけるレイアウトを示す図である。図1に示すように、エアバッグECU1は、車両に搭載される多数のエアバッグのうち最も重要なフロントエアバッグが展開される空間(ダッシュボードと運転席及び助手席との間の空間)のほぼ中央近傍に当たるセンターコンソール裏のフロア上に、設置されている。かかる位置において強度の衝撃が検出された場合には、直ちにフロントエアバッグ等を展開して、運転者及び助手席搭乗者の身体を保護する必要があるからである。
また、各前突用サテライトGセンサ2,2は、エンジンコンパートメントの両側における車両先端近傍に設置されている。このように、各前突用サテライトGセンサ2,2を配置することにより、衝突相手が車両前面の中央に衝突する場合(フルフラップ衝突)よりもエアバッグECUに伝わり難いオフセット衝突による衝撃を、搭乗者が衝撃を受ける前に、迅速に検知することが可能となる。なお、各前突用サテライトGセンサ2,2の測定レンジは、+/-200Gである。
図2は、エアバッグECU1内に搭載された各素子の接続関係を示すブロック図である。この図2に示すように、エアバッグECU1内には、相互に接続されたCPU(Central Processing Unit )11及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)
12,VSC(Vehicle Stability Control)制御用にヨーレートを検出するための比較
的検出レンジの狭い(+/-1.5G)加速度センサであるVSC制御用低Gセンサ13,N(Neutral)制御用に進行方向の加速度を検出するための比較的検出レンジの狭い(+/-1.5
G)加速度センサであるN制御用Gセンサ14,自車両の衝突に基づく衝撃を検出するための比較的検出レンジの広い(+/-100G)加速度センサであるエアバッグメインGセンサ15が、内蔵されている。
ASIC12は、信号処理回路31,点火回路30,電源回路32及び異常検出回路33を一体化してなる回路チップである。信号処理回路31は、VSC制御用低Gセンサ13及びN制御用低Gセンサ14に夫々接続され、各加速度センサ13,14から入力された検出信号に対してノイズフィルタリング等の処理を施した上で、夫々、図示せぬVSC制御用ECU及びトランスミッション制御用ECUへ送信するとともに、VSC制御用低Gセンサ13から入力された検出信号をCPU11へ入力する。電源回路32は、図示せぬバッテリーから供給される電圧を減圧して定電圧源(Vcc)を生成する回路である。異常検出回路33は、ASIC12全体の動作を監視する回路である。点火回路30は、各エアバッグのスクイブ35に点火電流を供給する回路であり、コレクタが電源に接続さ
れ、ベースがCPU11に接続され、エミッタが各エアバッグのスクイブ35を通じて接地された第1トランジスタ34を、有している。
CPU11は、ファームウェアを実行することにより、各加速度センサ2,13,15の検出信号を論理的に統合してASIC12中の点火装置に対する展開許可信号を出力するエアバッグ制御機能を果たす処理装置である。
図3は、CPU10がファームウェアを実行することにより、当該ファームウェアを構成する各モジュールが夫々実現する複数の機能間の論理関係を示す論理図である。図10において、CPU10が実現する複数の機能は、セーリング判定部21,メインフロアHiマップ判定部24,メインフロアLoマップ判定部25,メインサテライトLoマップ判定部23,第1論理積演算部26,論理和演算部27及び第2論理積演算部29として、表現されている。
図2及び図3に示すように、第1の加速度センサとしてのVSC制御用低Gセンサ13の検出信号(GND電位〜Vcc電位を採る電圧信号)は、ASIC12中の信号処理回路31を経由して、図示せぬVSC制御用回路に入力されるとともに、CPU11に入力されて、第1セーフィング判定部21に渡される。また、第2の加速度センサとしての各前突用サテライトGセンサ2,2の検出信号(GND電位〜Vcc電位を採る電圧信号)は、CPU11に入力されて、メインサテライトLoマップ判定部23及び第2セーフィング判定部22に渡される。また、エアバッグメインGセンサ15の検出信号(GND電位〜Vcc電位を採る電圧信号)は、CPU11に入力されて、メインサテライトフロアHiマップ判定部24及びメインフロアLoマップ判定部25に、夫々渡される。
メインフロアHiマップ判定部24は、図4に示すように、加速度と速度とのマトリクス上で判定閾値(Hiマップ値)をマッピングした判定マップを有しており、渡された検出信号に対してローパスフィルタリング処理を施した上で加速度(0G〜100G)に変換するとともに、これを積分することによって速度(m/s)に変換し、各瞬間における速
度に対する加速度の値がHiマップ値(第3の閾値)以下であれば負論理値を戻り値とし、Hiマップ値を超える場合に正論理値を戻り値とする。図4に示すように、当該Hiマップ値は、一定値以上の速度(徐行速度以上の速度)についてのみ設定されており、速度が大きくなる程大きくなるように、15G〜25Gの範囲で階段状に設定されている。図4において、α及びβは、時間経過とともにマトリクス上を移動する速度及び加速度の組合せの変動パターン例を示す。変動パターン例αにあっては、速度が比較的高い時点でもHiマップ値以上の加速度が検出される他、速度が比較的低い時点でもHiマップ値以上の加速度が検出されるので、正論理値が出力される。他方、変動パターン例βにあっては、ピークの加速度は、速度が比較的高い時点で生じているので、その時点での速度に対応したHiマップ値以下となり、速度が比較的低い時点での加速度も、Hiマップ値以下となるので、負論理値が戻り値とされる。
メインフロアLoマップ判定部25も、メインフロアHiマップ判定部24とほぼ同じ機能を有するが、図4に示すように、判定マップにおける判定閾値(Loマップ値:第4の閾値)が、Hiマップ値よりも低い領域(5G〜10G)に設定されている。その結果、上記変動パターン例βにあっても、比較的高い速度の時点で発生した加速度のピークがLoマップ値を超えるので、正論理値が戻り値とされる。
メインサテライトLoマップ判定部23は、左右の前突用サテライトGセンサ2,2に対応して二重化されており、図5に示すように、加速度と速度とのマトリクス上で判定閾値(Loマップ値)をマッピングした判定マップを有している。そして、メインサテライトLoマップ判定部23は、各前突用サテライトGセンサ2,2から夫々入力された検出
信号毎に、ローパスフィルタリング処理を施した上で加速度(0G〜200G)に変換するとともに、これを積分することによって速度(m/s)に変換する。そして、メインサテ
ライトLoマップ判定部23は、各瞬間における速度に対する加速度の値がLoマップ値以下であれば負論理値を戻り値とし、Loマップ値を超える場合に正論理値を戻り値とする。図5に示すように、当該Loップ値は、速度が大きくなる程大きくなるように、20G〜30Gの範囲で階段状に設定されている。図5において、α及びβは、図4のα及びβと同じ変動パターンであり、変動パターンαにおいては正論理値が戻り値とされ、変動パターンβにおいては負論理値が戻り値とされる。以上のようにして、左右の前突用サテライトGセンサ2について得られたH/負論理値の論理和が、最終的に、当該メインサテライトLoマップ判定部23の戻り値となる。なお、メインサテライトLoマップ判定部23は、各前突用サテライトGセンサ2のワイヤーハーネス(W/H)断線を検出する機能を有するとともに、かかるW/H断線を検出した場合には、一定時間強制的に正論理値を出力し続ける機能を有している。これにより、W/H断線時に車両が衝突事故を起こした場合におけるエアバッグの非展開を、防止することができる。
メインフロアLoマップ判定部25の出力及びメインサテライトLoマップ判定部23の戻り値は第1論理積演算部26に渡され、その論理積である第1論理積演算部26の戻り値が、メインフロアLoマップ判定部24の戻り値とともに論理和演算部27に渡され、その論理和である論理和演算部27の戻り値が、第3論理積演算部29に渡される。
従って、上記変動パターンαの場合のように、エアバッグメインGセンサ15の検出信号に対応した加速度(G)がメインフロアHiマップ判定部24におけるHiマップ値を超える場合には、直ちに、正論理値が第3論理積演算部29に渡される。これは、運転者及び助手席搭乗者の着座位置近傍で大きな衝撃が検出されている以上、直ちにエアバッグを展開する必要があるからである。
他方、何れかの前突用サテライトGセンサ2,2の検出信号に対応した加速度(G)がメインサテライトLoマップ判定部23におけるLoマップ値を超える場合には、エアバッグメインGセンサ15の検出信号に対応した加速度(G)がメインフロアLoマップ判定部25におけるLoマップ値を超えることを条件に、正論理値が第3論理積演算部29に渡される。これは、前突用サテライトGセンサ2によって大きな衝撃が検出されても、運転者及び助手席搭乗者の着座位置近傍にある程度の衝撃が伝わらない限り、運転者等の身体を保護するためにエアバッグを展開する必要がないことに拠る。例えば、速度及び加速度の組合せの変動が上記変動パターンβを描く場合、メインフロアLoマップ判定部25は正論理値を戻り値とするが、メインサテライトLoマップ判定部23は正論理値を戻り値としないので、第1論理積演算部26の戻り値は負論理値となり、よって、第3論理積演算部29には正論理値が渡されないのである。
第1セーフィング判定部21は、VSC制御用低Gセンサ13の検出信号(GND電位〜Vcc電位を採る電圧信号)に対してローパスフィルタリング処理を実行し、処理後の検出信号が閾値(第1の閾値),具体的には、最大値(Vcc電位)の約10%(EMIノイズ等
の外部ノイズの振幅に相当)以下である場合には負論理値を戻り値とし、閾値を超えると正論理値を戻り値とする。従って、図6のグラフに示すように、加速度が0Gである状態においてVSC制御用低Gセンサ13にEMI信号等の外部ノイズ(波形A)が混入したとしても、第1セーフィング判定部21が正論理値を戻り値とすることはないが、0.15G以上の加速度がエアバッグECU1内において発生した場合には、外部ノイズ如何に依らず、第1セーフィング判定部21の戻り値は必ず正論理値となる。従って、論理和演算部27の戻り値が正論理値となるエアバッグECU1内における最小の加速度(5G)以上に相当する検出信号(波形B,波形C)が得られた場合には、第1セーフィング判定部21の戻り値は必ず正論理値となる。
他方、第2セーフィング判定部22は、何れかの前突用サテライトGセンサ2の検出信号に対してローパスフィルタフィング処理を実行し、処理後の検出信号が閾値(第2の閾値),具体的には、(最大値[Vcc電位]の約2.5%〜5%)以下である場合には負論理値を戻り値とし、閾値を超えると正論理値を戻り値とする。当該閾値は、悪路走行や意地悪目的に拠る衝撃に起因して検出され得る加速度の最大値を若干上回る5〜10Gに相当する。従って、図7のグラフに示すように、悪路走行や悪戯・意地悪目的に因る衝撃に起因した加速度が前突用サテライトGセンサ2によって検出されたとしても(波形D)、第2セーフィング判定部21が正論理値を戻り値とすることはない。他方、車両が何らかの物体に衝突した場合に発生し得る衝撃に起因した加速度が前突用サテライトGセンサ2によって検出された場合(エアバッグを展開すべき場合に相当する波形B,エアバッグを展開させるに当たらない場合に相当する波形C)、検出される加速度は閾値を超えるので、第2セーフィング判定部21は正論理値を戻り値とする。
第1セーフィング判定部21の戻り値及び第2セーフィング判定部22の戻り値は、ともに第2論理積演算部28に渡され、その論理積が、第2論理積演算部28から第3論理積演算部29に渡される。
第3論理積演算部29は、第2論理積演算部28から渡された戻り値と論理和演算部27から渡された戻り値との論理積を演算する。当該論理積が正論理値である場合、CPU11は点火回路30中の第1トランジスタ34のベースに対して、Hレベルの展開許可信号を印加する。その結果、スクイブ35に点火電流が流れ、スクイブ35が火薬を発火させ、よって、各エアバッグを展開させる。
以上の構成に拠り、VSC制御用低Gセンサ13によって検出された加速度が0Gである場合,及び、前突用サテライトGセンサ2によって検出された加速度が悪路走行や悪戯・意地悪に因る衝撃に起因する程度に止まる場合には、たとえ、外部ノイズが各センサ2,15の出力信号に混入することに因って論理和演算部27の戻り値が正論理値となったとしても、或いは、悪路走行や悪戯・意地悪に因る衝撃に起因して論理和演算部27の戻り値が正論理値となったとしても、第3論理積演算部29の戻り値は正論理値とならないので、点火回路30の第1トランジスタ34のベースにHレベルの展開許可信号は印加されない。これに対して、VSC制御用低Gセンサ13によって0.15G以上の加速度が検出され、且つ、悪路走行や意地悪に因る衝撃に起因する程度を超える加速度が前突用サテライトGセンサ2によって検出された場合には、外部ノイズの如何に依らず、論理和演算部27の戻り値が正論理値であれば、第3論理積演算部29の戻り値は正論理値となり、点火回路30の第1トランジスタ34のベースにHレベルの展開許可信号が印加される。
即ち、本実施形態では、第1セーフィング判定部21,第2セーフィング判定部22及び第2論理積演算部28が、セーフィング判定手段に相当し、メインサテライトLo判定部23,メインフロアHiマップ判定部24,メインフロアLoマップ判定部25,第1論理積演算部26及び論理和演算部27が展開判定手段に相当し、第3論理積演算部29が展開制御手段に相当する。
なお、図8は、図6及び図7の縦軸の次元を、各セーフィング判定部21,22に入力される検出信号(電圧)に変換し且つ相互に同一スケールとしたグラフである。図8に示されるように、各センサ2,13の出力信号に同時に混入した外部ノイズ(波形A)は、同一波形をとる。従って、第2セーフィング判定部22において、当該外部ノイズは、閾値を超えてしまう。しかしながら、かかる外部ノイズを影響を排除するために、第2セーフィング判定部22の閾値を前突用サテライトGセンサ2の検出信号の最大値(Vcc電位
)の10%としたならば、本来、各マップ判定部23〜25による判定に委ねるべき衝突に基づく検出信号の一部(波形C)についても、閾値以下であるとして第2セーフィング判定部22の出力を負論理値とし、よって、第3論理積演算部29の戻り値を常時負論理値としてしまうことになりかねない。そこで、本実施形態では、第2セーフィング判定部22における閾値を、悪路走行や意地悪に因る衝撃に起因する加速度を若干上回る5〜10Gに相当する値に設定することにより、それを超える加速度に対する論理和演算回路27の戻り値と同じ論理値を、第3論理積演算部の戻り値とすることができるのである。その結果、車両前面中央にてポールに衝突した場合や所謂微小ラップ衝突のように前突用サテライトGセンサ2によって加速度が検知され難い場合であっても、第3論理積演算部29の戻り値が正論理値となり、点火回路30の第1トランジスタ34のベースにHレベルの展開許可信号が印加される。
以上に説明したように、本実施形態によれば、従来と比較して、エアバッグメインGセンサ15及び前突用サテライトGセンサ2によって構成される冗長構成を維持するとともに、外部ノイズによる影響,及び、悪路走行や悪戯・意地悪に因る衝撃に起因するにエアバッグの誤動作を排除(セーフィング)することができるにも係らず、エアバッグ制御専用のエアバッグセーフィングGセンサ104を削除することができるという効果が得られる。
しかも、本実施形態によれば、外部ノイズ,及び、悪路走行や意地悪に因る衝撃に対して、夫々、独立したセーフィング判定部21,22を割り当てて、夫々、それらの影響を排除可能な最低限の閾値を設定することができるので、エアバッグの展開制御をより厳密に行うことができるのである。このことは、図11において、外部ノイズに相当する検出信号値(最大値の10%以下)よりも遙かに高い値(最大値の17.5%)に閾値を設定せざるを得ないのと比較して、図8において、外部ノイズに相当する検出信号値よりも僅かに高いだけの値(最大値の10%)に閾値を設定できることから、理解される。
なお、本実施形態では、VSC制御用Gセンサ13を外部ノイズ排除用に兼用したが、N制御用Gセンサ14等の他の用途のための加速度センサを外部ノイズ排除用に兼用しても良い。但し、悪路走行や意地悪に因る衝撃に起因する加速度を超える衝撃については第3論理積演算部29の戻り値を正論理値とすることができる様、外部ノイズ排除用に兼用する加速度センサとしては、出力信号の最大値の10%に対応する加速度が5〜10G以下となる加速度センサ(即ち、測定レンジが+/-50G〜+/-100Gである加速度センサ)を用いる必要がある。
なお、図9に示すように、各エアバッグのスクイブ35とアースとの間に第2トランジスタ36のコレクタ及びエミッタを介在させるとともに、何れかのGセンサ2,13,14,15からの検出信号に基づいてCPU11内のセーフィング判定部21,22と同じ機能を果たすセーフィング判定回路33を、CPU11内のセーフィング判定部21,22とは別にASIC12内に設け、当該セーフィング判定回路33の出力電圧を第2トランジスタ36のベースに印加しても良い。この場合、CPU11からの展開許可信号とセーフィング判定回路33の判定結果信号とのAND条件により、各エアバッグのスクイブ35に点火電流が流されることになる。
なお、本実施形態におけるCPU11の各機能21〜29を、各機能を果たすロジック回路に置き換えても良い。その場合、各機能21〜29を果たすロジック回路は、ASIC12内に組み込まれても良い。
また、各セーフィング判定部21,22の機能のみをロジック回路に置き換えて、かかるロジック回路をASIC12内に組み込んでも良い。この場合、図9の構成を基礎とし
、図3における各セーフィング判定部21,22,第2論理積演算部28及び第3論理積演算部29の機能をCPU11から削除して、論理和演算部27の戻り値そのものを点火回路30中の第1トランジスタのベースに印加される点火許可信号とし、セーフィング判定回路33の機能を、図3における各セーフィング判定部21,22及び第2論理積演算部28と同機能とすれば良い。
1 エアバッグECU
2 前突用サテライトGセンサ
12 ASIC
13 VSC制御用Gセンサ
15 エアバッグメインGセンサ
21 第1セーフィング判定部
22 第2セーフィング判定部
23 メインサテライトLoマップ判定部
24 メインフロアHiマップ判定部
27 論理和演算部
28 第2論理積演算部
29 第3論理積演算部
30 点火回路

Claims (6)

  1. 複数の加速度センサの検出信号に基づいてエアバッグの展開を制御するエアバッグ制御装置であって、
    少なくとも1つの加速度センサからの信号に基づいて誤展開を防止するためのセーフィング判定を行うセーフィング判定手段と、
    少なくとも1つの加速度センサからの信号に基づいて展開判定を行う展開判定手段と、
    前記セーフィング判定手段と前記展開判定手段とが共にエアバッグ展開と判定した場合に、エアバッグを展開する制御を行う展開制御手段と、を備え、
    前記セーフィング判定手段は、第1の加速度センサからの信号と、前記第1の加速度センサが検出可能な最大値に対して第1の割合に設定された第1の閾値とを比較する第1のセーフィング判定と、前記第1の加速度センサよりも検出可能な加速度が大きい第2の加速度センサからの信号と、前記第2の加速度センサが検出可能な最大値に対して前記第1の割合よりも小さい第2の割合に設定された第2の閾値とを比較する第2のセーフィング判定とを行い、前記第1のセーフィング判定で前記第1の閾値以上であると判定され、かつ、前記第2のセーフィング判定で前記第2の閾値以上であると判定された場合に、エアバッグ展開と判定する、
    ことを特徴とするエアバッグ制御装置。
  2. 前記第2の閾値は前記第1の閾値よりも大きい
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグのエアバッグ制御装置。
  3. 前記第2の閾値は、前記車両が悪路走行する際に前記第2の加速度センサが出力する検出信号に相当する加速度よりも大きい
    ことを特徴とする請求項2記載のエアバッグのエアバッグ制御装置。
  4. 前記第1の閾値は、ノイズの振幅よりも大きい
    ことを特徴とする請求項2記載のエアバッグのエアバッグ制御装置。
  5. 前記展開判定手段は、前記少なくとも一つの加速度センサが検出した加速度が第3の閾値を超えた場合に、エアバッグ展開と判定する
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグのエアバッグ制御装置。
  6. 前記第2の加速度センサは、車両の先端における左右両隅近傍に夫々設置されており、
    前記展開判定回路は、前記第2の加速度センサが検出した加速度が第4の閾値を超えた時には、前記少なくとも一つの加速度センサが検出した加速度が第3の閾値よりも低い第5の閾値を超えてもエアバッグ展開と判定する
    ことを特徴とする請求項5記載のエアバッグのエアバッグ制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014037159A (ja) * 2012-08-10 2014-02-27 Toyota Motor Corp 車両用カーテンエアバッグ装置

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