以下、本発明の照明装置に係る好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明の照明装置は、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更可能である。
また、以下の説明においては、最初に本発明の第1の実施形態の照明装置1について図1乃至図5を参照しながら説明する。次に本発明の第2の実施形態の照明装置2について図6を参照しながら説明する。次に本発明の第3の実施形態の照明装置3について図7乃至図11を参照しながら説明する。次に本発明の第3の実施形態の照明装置3にそれぞれ配設される導光板の製造方法について説明する。最後に本願発明に係る第1乃至第3の実施形態の各照明装置の構成と主な作用効果について請求項毎に説明する。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態の照明装置1について、図1乃至図5を参照しながら、具体的に説明する。
第1の実施形態の照明装置1は、図2に示すように、光源10、導光板20、保持部材50、及び収納部材60から構成される。この様な照明装置1は、図1に示すように、例えば建物Aの出入り口Eに隣接して設置される。以下、照明装置1の各構成について順に説明する。
第1の実施形態の照明装置1を構成する光源10は、例えば図2に示すように、外部から供給された電力により発光する。この様な光源10は、例えば白色で発光する発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)から成る。なお、光源10は、白色のLEDに限定されることはなく、例えば白色、赤色、橙色、黄色、緑色、青色、藍色、又は紫色のいずれかの色、若しくはそれらの色の組み合わせから成るLEDで構成しても良い。また、光源10は、例えば紫外域の光を発するLEDで構成しても良い。同様に、光源10は、例えば有機発光ダイオード、蛍光管、冷陰極管、又はネオン管で構成しても良い。また、光源10を所定の配列により実装するための基板を設けても良い。該基板には、例えば軽量で一定の強度を有するアルミニウムや放熱性に優れた銅を用いた金属板、又は加工性に優れたガラスエポキシ基板を用いる。なお、光源10は、例えば図3又は図4に示す電源コネクタ11を介して、コンセントや発電機等の外部から供給された電力により、所定の光量で発光する。
また、光源10に関し、光源10に図示せぬ照度センサを接続して、該照度センサで計測された照度に基づき、照明装置1の周辺の照度が一定値に満たない場合にのみ、光源10を点灯させる構成としても良い。また、照明装置1の周辺の照度が一定値になるように、照度センサで計測された照度に基づき、光源10に印加する電力を可変する構成としても良い。同様に、例えば季節に応じて予め設定しておいた時間帯にのみ、光源10を点灯させる構成としても良い。なお、光源10を、後述する導光板20の側面の両側に配設しておき、片方の光源10のみ点灯させて使用した上でその光源10が故障等で消灯した場合、新しい光源10を入手する迄の間は、もう一方の光源10を点灯させる構成としても良い。
第1の実施形態の照明装置1を構成する導光板20は、例えば図3に示すように、光源10に隣接して配設され、側面から入射された光源10の光を導出させる主面を一面以上設けている。また、例えば、導光板20の側面の片側又は両側に光源10が隣接して配設される。この様な導光板20の材質は、例えば透明又は所定の色に着色したアクリル樹脂から成る。また、導光板20の材質には、例えば可視域の光を照射されることにより拡散光を発する微粒子状の拡散部材を添加した樹脂を用いても良い。同様に、導光板20の材質には、例えば紫外域や可視域の光を照射されることにより蛍光を発する蛍光剤を塗布又は添加した樹脂を用いても良い。また、この様な導光板20の形状は、図3に示すように矩形状から成る。なお、導光板20は、照明装置1の形状に合わせて隣接して複数設けても良い。また、導光板20には、防水、防汚、及び防塵等の機能を有した図示せぬシリコーンコーティング剤又は硝子コーティング剤を塗布、もしくは防水、防汚、及び防塵等の機能を有した図示せぬ透明樹脂を被覆しても良い。
第1の実施形態の照明装置1を構成する保持部材50は、例えば図3乃至図5に示すように、光源10と導光板20の外周を被覆して配設され、互いに係合する第1のフレーム及30び第2のフレーム40から成る。また、第1のフレーム30は、図5(b)に示すように、例えば軽量で一定の強度を有する酸化被膜を設けたアルミニウムから成り、断面がコの字状で棒状から形成されている。ここで、第1のフレーム30の両端には、例えば凸状の突起31が形成されている。また、第2のフレーム40は、図5(a)に示すように、第1のフレーム30と同様に、例えば軽量で一定の強度を有する酸化被膜を設けたアルミニウムから成り、断面がコの字状で棒状から形成されている。ここで、第2のフレーム40の両端の側面には、例えば凹状の切欠41が形成されている。また、図3及び図4に示すように、第1のフレーム30の突起31が、第2のフレーム40の切欠41に連結される。なお、第1のフレーム30に凹状の切欠を形成し、第2のフレーム40に凸状の突起を形成した上で、第1のフレーム30及び第2のフレーム40を係合させる構成としても良い。上記の構成により、保持部材50は、図2に示すように、光源10及び導光板20を一体にした状態で、第1のフレーム30の内壁32と第2のフレーム40の内壁42を光源10及び導光板20の外周に当接させて、光源10及び導光板20の外周を被覆することができる。なお、図2では、第1のフレーム30の内壁32に光源10を納めている。
また、保持部材50に関し、第1のフレーム30の内壁32と第2のフレーム40の内壁42を、光源10及び導光板20の外周に当接させて保持する構成であることから、例えば光源10や導光板20が汚染又は破損した場合には、工具等を一切用いることなく、光源10や導光板20を容易に清掃又は交換することができる。また、保持部材50は、第1のフレーム30及び第2のフレーム40のいずれか一方又は両方に、光源10に電力を供給する電線を通すための孔を形成しても良い。
第1の実施形態の照明装置1を構成する収納部材60は、例えば図2に示すように、保持部材50を着脱可能に収納し、筐体Mに取り付けられる。この様な収納部材60は、例えばステンレスから成り、導光板20及び保持部材50を収納する収納部61を内部に備えた箱状から形成されている。また、収納部61には、光源10に電力を供給する電線を通すための例えば長孔から成る配線孔62が開口されている。なお、該配線孔62に対応した配線孔M5が、筐体Mの他端部M2に設けられている。また、収納部材60の一端には、筐体Mの他端部M2と回動可能に係合し蝶番等から成る回動部63が配設されている。また、例えば筐体Mの一端部M1に、鍵64が配設されている。ここで、該鍵64を開鍵すると、収納部材60及び一端部M1の間に設けられた図示せぬ固定機構が解除され、収納部材60を、他端部M2に配設された回動部63を中心に回動させることができる。
また、収納部材60に関し、例えば図2(a)に示すように導光板20と並列して、該導光板20を保護する例えば強化ガラス65を設けても良い。また、強化ガラス65には、図示せぬ所定の情報が印刷された表示フィルム66を当接させて設けても良い。また、強化ガラス65は、例えば皿ビスから成る押縁67により、収納部材60に着脱可能に固定される。ここで、図2では、照明装置1を、例えば建物Aの出入り口Eに隣接した筐体Mに設置した状態を断面で上面から示している。具体的には、図2(a)に、照明装置1の収納部材60を、筐体Mの内部に完全に挿入した状態を上面から示している。また、図2(b)に、照明装置1の収納部材60を、回動部63を中心に回動させて筐体Mの内部から引き出した上で、収納部材60から導光板20及び保持部材50を一体に取り出す途中の状態を上面から示している。なお、例えば筐体Mにも、強化ガラスM3を押縁M4で固定して設けても良い。
以上、第1の実施形態に係る照明装置1によれば、該照明装置1の導光板20から導出される光を用いて、例えば図1に示す建物Aの出入り口Eの周囲を照明することができる。ここで、図4(a)に示すように、第1のフレーム30の突起31と第2のフレーム40の切欠41が連結されて導光板20の外周が被覆された状態であり、図2(b)に示すように、照明装置1の収納部材60を回動部63を中心に回動させて筐体Mの内部から引き出し、収納部材60から光源10及び導光板20が保持された保持部材50を一体に取り出すことができる。したがって、例えば導光板20が汚染又は破損した場合に、工具等を一切用いることなく、光源10や導光板20を容易に清掃又は交換することができる。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態の照明装置2について、図6を参照しながら、具体的に説明する。
なお、本発明の第2の実施形態の照明装置2は、照明装置2の収納部材70を回動させずに着脱させて筐体Nの内部から引き出すことに特徴を有している。また、それ以外の第2の実施形態に係る構成は、図6に示すように第1の実施形態で述べた構成と同様である。そこで、第2の実施形態においては、第1の実施形態とは異なる収納部材70について中心に説明する。
第2の実施形態の照明装置2を構成する収納部材70は、図6に示すように、光源部10と導光板20を保持した保持部材50を着脱可能に収納し、筐体Nに取り付けられる。この様な収納部材70は、例えばステンレスから成り、保持部材50を収納する収納部71を内部に備えた箱状から形成されている。また、収納部71には、光源10に電力を供給する電線を通すための例えば長孔から成る配線孔72が開口されている。また、導光板20と並列して、該導光板20を保護する例えば強化ガラス75を設けても良い。また、強化ガラス75には、図示せぬ所定の情報が印刷された表示フィルム76を当接させて設けても良い。また、強化ガラス75は、例えば皿ビスから成る押縁77により、収納部材70に着脱可能に固定される。ここで、図6では、照明装置2を、例えば建物Aの出入り口Eに隣接した筐体Nの内部に挿入して設置した状態を断面で上面から示している。
以上、第2の実施形態に係る照明装置2によれば、前述した第1の実施形態に係る照明装置1と同様の作用効果を得ることができる。さらに、第2の実施形態に係る照明装置2によれば、照明装置2の収納部材70を回動させずに着脱させて筐体Nの内部から引き出す構造であり、照明装置2に可動部分が無いことから、収納部材70を廉価に製造することができ、且つ収納部材70を筐体Nの内部から引き出したり筐体Nの内部に挿入する場合に故障等を発生させ難くすることができる。
[第3の実施形態]
以下、本発明の第3の実施形態の照明装置3について、図7乃至図11を参照しながら、具体的に説明する。
なお、本発明の第3の実施形態の照明装置3は、導光板80乃至導光板120の主面に凹状又は凸状のパターンが形成されていることに特徴を有している。また、それ以外の第3の実施形態に係る構成は、図7に示すように第1の実施形態で述べた構成と同様である。そこで、第3の実施形態においては、第1の実施形態とは異なる導光板80乃至導光板120について中心に説明する。
第3の実施形態の照明装置3を構成する導光板は、例えば図8及び図11(a)に示すように、導光板80の主面に、照射された光を拡散光として導出させる凹状のパターン84が形成されている。具体的には、図8に導光板80の一主面81に、例えば凹状のパターン84が形成された導光板80を示しており、さらに図8(a)に導光板80の一主面81を示し、図8(b)に導光板80の側面83を示し、図8(c)に導光板80の一主面81に対向して設けられた他主面82を示している。また、パターン84は、導光板80の一主面81に、それぞれ例えば1mmから6mmの間隔でマトリクス状に形成されている。ここで、導光板80の一主面81に形成されたパターン84の密度が十分に高ければ、複数のパターン84で発生した複数の拡散光の大部分は、略均一な面発光の光として導光板80の他主面82から導出される。
また、導光板の構成に関し、図8では、発明の理解を容易にするために、導光板80の一主面81に形成された凹状のパターン84の大きさを誇張して図示している。具体的には、パターン84の表面積は、一主面81に直交した方向から視認した場合、導光板80の一主面81全体の表面積と比較して、十分に小さい。ここで、パターン84を、導光板80の一主面81の内部に対して深く形成すれば、一主面81に直交した方向から視認した場合のパターン84の表面積が小さくても、拡散光を発生させる反射面の面積を十分に備えている。したがって、上記のような構成の導光板80によれば、一主面81に直交した方向から視認した場合のパターン84の表面積が小さくても、側面83から入射された光源10の光を、一主面81に形成されたパターン84で効率良く拡散光に変換させて、他主面82から導出させることができる。
ここで、導光板の構成に関し、図9及び図10に示す導光板90のように、四角錐から成る凹状のパターンが、最下部に矩形状から成る面を有することにより、拡散光を一主面91及び他主面92から効率良く導出させることができる。具体的には、側面93から入射された光の一部は、例えば一主面91に形成された一主面側パターン95の最下部95Aに照射され、側面93から遠ざかる方向であり且つ他主面92側に反射される。同様に、側面93から入射された光の一部は、例えば他主面92側に形成された他主面側パターン96の最下部96Aに照射され、側面93から遠ざかる方向であり且つ一主面91側に反射される。したがって、側面93から入射された光を、より効率良く拡散光に変換して、一主面91及び他主面92から導出させることができる。また、もし凹状のパターンが純粋な四角錐形状である場合、該四角錐の最下部の近傍で発生した拡散光は、その先端部分における一面95Bから対向する他面95Cまでの距離が極めて短いことから、最下部の近傍での多重反射により拡散光が大きく減衰し、一主面91又は他主面92から直接導出されない。一方、凹状のパターンが四角錐の最下部に矩形状から成る面を有する場合、該四角錐の最下部の近傍で発生した拡散光は、最下部の近傍における一面95Bから対向する他面95Cの間に一定の距離があるため、多重反射される前に一主面91又は他主面92から直接導出される。したがって、側面93から入射された光をより効率良く主面から導出させることができる。
また、導光板の構成に関し、図11(b)に示す導光板100の様に、パターン104を、導光板100の一主面101と他主面102に対して対面非同一に形成すると、対面同一に形成した場合と比較して、導光板100の一主面101又は他主面102から視認可能なパターン104の総数が増加するため、導光板100から導出される拡散光の明暗の差が小さくなる。
同様に、導光板の構成に関し、図11(c)に示す導光板110の様に、導光板110の一主面111と他主面112に形成するパターン114の深さを、導光板110の側面113から遠ざかる毎に、相対的に深くする構成としても良い。この様にパターン114の深さを深くすると、該パターン114の表面積が増加することから、相対的に大きな拡散光が発生する。一方、光源10の光の強度は、導光板110の側面113から遠ざかる毎に減衰して、相対的に低下する。したがって、上記の様な構成にすることにより、導光板110の一主面111と他主面112から導出される拡散光の強度を、導光板110の側面113からの距離に寄らず、平均化させることができる。
同様に、導光板の構成に関し、図11(d)に示す導光板120の様に、導光板120の一主面121と他主面122に形成するパターン124の深さを、導光板120の両端に設けられた側面123から中心に向かって、相対的に深くする構成としても良い。この様にパターン124の深さを深くすると、該パターン124の表面積が増加することから、導光板120の両端では相対的に小さな拡散光が発生し、導光板120の中心では相対的に大きな拡散光が発生する。一方、光源10の光の強度は、導光板120の両端に設けられた側面123から中心に向かう毎に減衰して、相対的に低下する。したがって、上記の様な構成にすることにより、導光板120の一主面121と他主面122から導出される拡散光の強度を、導光板120の側面123からの距離に寄らず、平均化させることができる。特に、上記の様な構成は、導光板120の両端に設けられた側面123の間の距離が長い場合に有効である。
なお、導光板の構成に関し、図示せぬ導光板の一主面と他主面に形成する凸状のパターンの高さを、導光板の側面から遠ざかる毎に、相対的に高くする構成としても良い。同様に、図示せぬ導光板の一主面と他主面に形成する凹状又は凸状のパターンの間隔を、導光板の側面から遠ざかる毎に、相対的に密にする構成としても良い。上記の様な構成にすることでも、導光板の一主面と他主面から導出される拡散光の強度を平均化させることができる。
また、導光板の構成に関し、導光板の主面に、凹状又は凸状のパターンを、例えば点状、線状、又はそれらの組み合わせから形成しても良い。同様に、凹状又は凸状のパターンは、複数設けられた導光板の中の一部の導光板にのみ形成しても良い。また、導光板は、上述した矩形状に限定されることはなく、例えば半球形状や多面体形状としても良い。また、導光板90には、防水、防汚、及び防塵等の機能を有した図示せぬシリコーンコーティング剤又は硝子コーティング剤を塗布、もしくは防水、防汚、及び防塵等の機能を有した図示せぬ透明樹脂を被覆しても良い。
以上、第3の実施形態に係る照明装置3によれば、前述した第1の実施形態に係る照明装置1と同様の作用効果を得ることができる。さらに、第3の実施形態に係る照明装置3によれば、例えば図8及び図11(a)に示すように、導光板80の主面に対して凹状のパターン84を形成することにより、複数のパターン84で発生した複数の拡散光を、略均一な面発光の光として導光板80から導出させることができる。したがって、照明装置3の導光板80から導出される眩しさが抑制された拡散光を用いて、例えば図1に示す建物Aの出入り口Eの周囲を照明することができる。
また、第3の実施形態に係る照明装置3によれば、導光板80の主面に凹状又は凸状のパターンを、例えば点状、線状、又はそれらの組み合わせから形成することができる。したがって、照明装置3の導光板80から導出される強度や配光特性が最適化された拡散光を用いて、例えば図1に示す建物Aの出入り口Eの周囲を照明することができる。
同様に、第3の実施形態に係る照明装置3によれば、例えば図11(c)に示すように、導光板110の一主面111と他主面112に形成するパターン114の深さを、導光板110の側面113から遠ざかる毎に相対的に深くすることにより、導光板110の一主面111と他主面112から導出される拡散光の強度を、導光板110の側面113からの距離に寄らず、平均化させることができる。したがって、照明装置3の導光板110から導出される眩しさが抑制された拡散光を用いて、例えば図1に示す建物Aの出入り口Eの周囲を均一に照明することができる。
同様に、第3の実施形態に係る照明装置3によれば、例えば図11(d)に示すように、導光板120の一主面121と他主面122に形成するパターン124の深さを、導光板120の両端に設けられた側面123から中心に向かって相対的に深くすることにより、導光板120の一主面121と他主面122から導出される拡散光の強度を、導光板120の側面123からの距離に寄らず、平均化させることができる。したがって、導光板120の両端に設けられた側面123の間の距離が長い場合でも、照明装置3の導光板120から導出される眩しさが抑制された拡散光を用いて、例えば図1に示す建物Aの出入り口Eの周囲を均一に照明することができる。
また、第3の実施形態に係る照明装置3によれば、図示せぬ導光板の一主面と他主面に形成する凸状のパターンの高さを導光板の側面から遠ざかる毎に相対的に高くしたり、図示せぬ導光板の一主面と他主面に形成する凹状又は凸状のパターンの間隔を導光板の側面から遠ざかる毎に相対的に密にすることにより、導光板の一主面と他主面から導出される拡散光の強度を平均化させることができる。したがって、照明装置3の導光板から導出される眩しさが抑制された拡散光を用いて、例えば図1に示す建物Aの出入り口Eの周囲を均一に照明することができる。
次に、本発明の第3の実施形態の照明装置3にそれぞれ配設される導光板80乃至導光板120の製造方法について、具体的に説明する。
導光板80乃至導光板120の製造方法には、例えば超音波加工、加熱加工、切削加工、レーザ加工、成型加工、及びシルク印刷加工を用いることができる。以下、各製造方法について説明する。超音波加工では、導光板80乃至導光板120の主面に当接させた超音波加工用ホーンの超音波の振動を用いて、導光板80乃至導光板120の主面を部分的に溶融させることにより、該主面に凹状のパターンを形成する。また、加熱加工では、導光板80乃至導光板120の主面に当接させた加工具の熱を用いて、導光板80乃至導光板120の主面を部分的に溶融させることにより、該主面に凹状のパターンを形成する。同様に、切削加工では、導光板80乃至導光板120の主面に当接しながら回転又は付勢させた切削工具を用いて、導光板80乃至導光板120の主面を部分的に削り取ることにより、該主面に凹状のパターンを形成する。同様に、レーザ加工では、導光板80乃至導光板120の主面に集光させたレーザ光の熱を用いて、導光板80乃至導光板120の主面を部分的に溶融させることにより、該主面に凹状のパターンを形成する。同様に、成型加工では、成型する導光板80乃至導光板120の外形形状を反映させた形状を金型の内部に形成し、例えば射出成型機に装着した金型に対して加熱して軟化させた樹脂を注入してから、該樹脂を冷却させることにより、導光板80乃至導光板120の主面に凹状のパターン、凸状のパターン、又は凹状及び凸状のパターンを形成する。
また、導光板80乃至導光板120の製造方法に関し、シルク印刷加工では、導光板80乃至導光板120の主面に対して所定の孔が開口した版を当接させ、孔を介して硬化性の樹脂を主面に付着させて、該主面を部分的に樹脂で被覆させることにより、該主面に凸状のパターンを形成する。また、成型加工又はシルク印刷加工に用いる導光板80乃至導光板120の基材である樹脂に、例えば拡散光を発する微粒子状の拡散部材を添加しても良い。同様に、上述した超音波加工、加熱加工、切削加工、又はレーザ加工を行う導光板80乃至導光板120の基材である樹脂に、例えば拡散光を発する微粒子状の拡散部材を添加したものを用いても良い。なお、上述した超音波加工、加熱加工、切削加工、レーザ加工、成型加工、及びシルク印刷加工を組み合わせて導光板80乃至導光板120を形成しても良い。具体的には、例えば成型加工により導光板80乃至導光板120の外形形状のみを形成した上で、例えば超音波加工により導光板80乃至導光板120の主面に凹状のパターンを形成しても良い。同様に、例えば成型加工により導光板80乃至導光板120の外形形状のみを形成した上で、例えばシルク印刷加工により導光板80乃至導光板120の主面に凸状のパターンを形成しても良い。
最後に、本願発明に係る第1乃至第3の実施形態の各照明装置の構成と主な作用効果について、請求項毎に具体的に説明する。
請求項1に記載の照明装置1は、外部から供給された電力により発光する光源10と、光源10に隣接して配設され、側面から入射された光源10の光を導出させる主面を一面以上設けた導光板20と、光源10と導光板20の外周を被覆して配設され、互いに係合する第1のフレーム30及び第2のフレーム40から成る保持部材50と、保持部材50を着脱可能に収納し、筐体に取り付けられる収納部材60とを有することを特徴としている。
この様な請求項1の構成によれば、照明装置1の導光板20から導出される光を用いて、例えば図1に示す建物Aの出入り口Eの周囲を照明することができる。また、図2(b)に示すように、照明装置1の収納部材60を回動部63を中心に回動させて筐体Mの内部から引き出し、収納部材60から保持部材50を一体に取り出すことができる。したがって、例えば光源10や導光板20が汚染又は破損した場合に、工具等を一切用いることなく、光源10や導光板20を容易に清掃又は交換することができる。
請求項2に記載の照明装置1は、請求項1に従属し、第1のフレーム30に、凸状の突起31又は凹状の切欠が形成され、第2のフレーム40に、凸状の突起31又は凹状の切欠に連結される、凹状の切欠41又は凸状の突起が形成されていることを特徴としている。
この様な請求項2の構成によれば、図4(a)に示すように、例えば第1のフレーム30の突起31と例えば第2のフレーム40の切欠41が係合され、光源10と導光板20の外周が被覆された状態で、図2(b)に示すように、照明装置1の収納部材60を回動部63を中心に回動させて筐体Mの内部から引き出し、収納部材60から導光板20及び保持部材50を一体に取り出すことができる。
請求項3に記載の照明装置1は、請求項1に従属し、保持部材50は、第1のフレーム30、第2のフレーム40、又は第1のフレーム30及び第2のフレーム40が、光源10又は導光板20の外周を着脱可能に被覆して配設されていることを特徴としている。
この様な請求項3の構成によれば、第1のフレーム30の内壁32と第2のフレーム40の内壁42を、光源10又は導光板20の外周に当接させて保持する構成であることから、例えば光源10や導光板20が汚染又は破損した場合には、工具等を一切用いることなく、光源10や導光板20を容易に清掃又は交換することができる。
請求項4に記載の照明装置1は、請求項1に従属し、保持部材50に、第1のフレーム30及び第2のフレーム40のいずれか一方又は両方に、光源10に電力を供給する電線を通すための孔が形成されていることを特徴としている。
この様な請求項4の構成によれば、例えば図2(b)に示すように、照明装置1の収納部材60を回動部63を中心に回動させて筐体Mの内部から引き出した時に、光源10に電力を供給する電線を破断することなく保護することができる。
請求項5に記載の照明装置1又は照明装置2は、請求項1に従属し、収納部材60が筐体Mに回動可能に取り付けられ、又は収納部材70が筐体Nに着脱可能に取り付けられることを特徴としている。
この様な請求項5の構成によれば、照明装置を設置する環境、照明装置の製造に掛かるコスト、又は照明装置の取り扱う人の好み等に応じて、収納部材の仕様を任意に選択することができる。
請求項6に記載の照明装置3は、請求項1に従属し、導光板80乃至導光板120の主面に、照射された光を拡散光として導出させる凹状又は凸状のパターンが形成されていることを特徴としている。
この様な請求項6の構成によれば、複数のパターンで発生した複数の拡散光を、略均一な面発光の光として導光板80乃至導光板120から導出させることができる。したがって、照明装置3の導光板80乃至導光板120から導出される眩しさが抑制された拡散光を用いて、例えば図1に示す建物Aの出入り口Eの周囲を照明することができる。
請求項7に記載の照明装置3は、請求項6に従属し、凹状又は凸状のパターンが、点状、線状、又はそれらの組み合わせから成ることを特徴としている。
この様な請求項7の構成によれば、照明装置3の導光板80乃至導光板120から導出される強度や配光特性が最適化された拡散光を用いて、例えば図1に示す建物Aの出入り口Eの周囲を照明することができる。
請求項8に記載の照明装置3は、請求項6に従属し、凹状のパターンが、導光板110又は導光板120の主面に対して側面から遠ざかる毎に深くなるように形成されていることを特徴としている。
この様な請求項8の構成によれば、例えば図11(c)に示すように、導光板110の一主面111と他主面112に形成するパターン114の深さを、導光板110の側面113から遠ざかる毎に相対的に深くすることにより、導光板110の一主面111と他主面112から導出される拡散光の強度を、導光板110の側面113からの距離に寄らず、平均化させることができる。したがって、照明装置3の導光板110から導出される眩しさが抑制された拡散光を用いて、例えば図1に示す建物Aの出入り口Eの周囲を照明することができる。
請求項9に記載の照明装置3は、請求項6に従属し、凸状のパターンが、導光板の主面に対して側面から遠ざかる毎に高く***するように形成されていることを特徴としている。
この様な請求項9の構成によれば、請求項8と同様に、導光板の一主面と他主面から導出される拡散光の強度を平均化させることができる。したがって、照明装置3の導光板から導出される眩しさが抑制された拡散光を用いて、例えば図1に示す建物Aの出入り口Eの周囲を照明することができる。