JP2012036771A - 排気浄化装置および内燃機関 - Google Patents

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尚也 岡本
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Abstract

【課題】排気通路に設けられた触媒等の排気浄化用部材に供給するガスを変更可能にする。
【解決手段】本発明は、排気通路14に排気浄化用部材20、22、24を備えた排気浄化装置1を提供する。排気浄化装置1は、排気浄化用部材よりも上流側に位置付けられた発熱手段としてのグロープラグ36を備えた発熱装置44と、排気浄化用部材よりも上流側に位置付けられた燃料添加手段としての添加弁34を備えた燃料添加装置42とを備える。燃料添加装置42は、グロープラグ36に向いた第1方向に燃料を添加する第1作動モード、および、その第1方向とは異なる第2方向に燃料を添加する第2作動モードを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気を浄化するための排気浄化装置およびそれを備えた内燃機関に関する。
特許文献1は、エンジンの排気を浄化するための触媒を昇温するための触媒昇温装置を開示する。特許文献1の記載によれば、排気流路内における触媒よりも上流側には、燃料を噴射する噴射口を備えた添加弁と該燃料を着火させるための発熱部を備えた着火手段とが備えられ、それら添加弁と着火手段とは添加弁の噴射口から噴射された燃料が着火手段の発熱部に直接接触する位置に配設されている。
特開2006−112401号公報
排気通路に設けられた触媒は、十分な触媒反応を起こし得る活性温度域を有する。その触媒の温度をより適切に制御するためには、例えば、その触媒の温度に応じて、その触媒に向けて供給するガスを変えることが考えられる。
そこで、本発明はかかる点に鑑みて創案されたものであり、その目的は、排気通路に設けられた触媒等の排気浄化用部材に供給するガスを変更可能にすることにある。
本発明は、排気通路に排気浄化用部材を備えた排気浄化装置であって、排気浄化用部材よりも上流側に位置付けられた発熱手段を備えた発熱装置と、排気浄化用部材よりも上流側に位置付けられた燃料添加手段を備えた燃料添加装置であって、発熱手段に向いた第1方向に燃料を添加する第1作動モードおよび第1方向とは異なる第2方向に燃料を添加する第2作動モードを有する、燃料添加装置とを備えた、排気浄化装置を提供する。
第2方向は発熱手段に向いていないとよい。排気浄化用部材よりも上流側に酸化機能を有する触媒が設けられ、第2方向は前記触媒に向いているとよい。
燃料添加装置は、第1作動モードでの作動状態において、第1方向および第2方向の両方向に燃料を添加することも可能である。
本発明は、そのような排気浄化装置を備えた、内燃機関を提供する。
機関始動時、燃料添加装置は、第2作動モードでの作動状態を経た後、第1作動モードでの作動状態になるとよい。
燃料添加装置は、排気の温度が所定温度未満のとき第1作動モードでの作動状態になり、排気の温度が所定温度以上のとき第2作動モードでの作動状態になるとよい。
本発明の一実施形態に係る排気浄化装置が適用された内燃機関を示す概略構成図である。 図1の排気浄化装置の添加弁の状態を説明するための模式図であり、(a)は非作動モードでの非作動状態における燃料添加弁を、(b)は第2作動モードでの作動状態における燃料添加弁を、そして(c)は第1作動モードでの作動状態における燃料添加弁を表した図である。 図1の排気浄化装置の燃料添加制御を説明するための図である。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、一実施形態に係る排気浄化装置1が適用された内燃機関10の概略図である。内燃機関10は、自動車用の圧縮着火式内燃機関すなわちディーゼルエンジンであり、図1では、機関本体10´から延出した、その排気系の一部が誇張して表されている(吸気系および機関内部機構等は省略されている)。
内燃機関10の排気管12によって区画形成された排気通路14には、上流側から順に、第1触媒コンバータ16と、第2触媒コンバータ18とが直列的に設けられている。そして、第1触媒コンバータ16内には、第1排気浄化用部材(以下、第1浄化部材)20と第2排気浄化用部材(以下、第2浄化部材)22とが直列的に収容されている。また、第2触媒コンバータ18内には、第3排気浄化用部材(以下、第3浄化部材)24が収容されている。なお、第1浄化部材20、第2浄化部材22および第3浄化部材24は排気浄化装置1に含まれる。
ここでは、第1浄化部材20は酸化触媒を含む。第1浄化部材20は、例えば白金Ptのような貴金属触媒を担持したモノリス触媒として形成されている。
また、第2浄化部材22は排気中の粒子状物質(PM)を捕集するためのパティキュレートフィルタである。第2浄化部材22であるパティキュレートフィルタは貴金属触媒を担持していない。しかしながらパティキュレートフィルタ上に白金Ptのような貴金属触媒等を担持させることもできる。
また、第3浄化部材24はNOx浄化用の触媒、ここではNOx吸蔵触媒を含む。第3浄化部材24では、その基体上に例えばアルミナからなる触媒担体が担持されている。触媒担体の表面上には白金Ptなどの貴金属触媒が分散して担持されていて、さらに触媒担体の表面上にはNOx吸収剤の層が形成されている。NOx吸収剤は排気の空燃比がリーンのときにはNOxを吸蔵し、排気中の酸素濃度が低下すると吸蔵したNOxを放出するNOxの吸放出作用を行う。このような第3浄化部材24は、排気の空燃比がリーンのときにはNOxを吸蔵し、排気中の酸素濃度が低下すると例えば排気の空燃比がリッチになったときに吸蔵したNOxを放出してNOxを還元させる。なお、第3浄化部材24は、アンモニアとNOxとの化学反応(還元反応)を促進させるNOx浄化用の触媒を備えることが可能である。この場合には、アンモニア供給用に例えば尿素水添加装置が第1コンバータ16と第2コンバータ18との間に設けられ得る。
さて、内燃機関10に設けられた排気浄化装置1はさらに温度制御装置30を備えている。温度制御装置30は上記した排気浄化用部材20、22、24の温度を制御するべく設けられている。温度制御装置30は、加熱用ガスを生成して下流側の第1〜第3浄化部材20、22、24、特に第2浄化部材22および第3浄化部材24に供給し、それら排気浄化用部材の暖機または加熱およびその活性状態を維持促進するためのものである。
特に、ここでは、温度制御装置30は、それら3つの排気浄化用部材のうちの第3浄化部材24を第3浄化部材24の所定活性温度域の温度まで加熱してそれがその所定活性温度域内の温度を有し続けるように作動する。また、温度制御装置30は、第2浄化部材22に捕集されたPMを除去するべく、所定時期に、所定時間、作動する。例えば、内燃機関10の累積作動時間が所定時間を越えるたびに、温度制御装置30は作動する。なお、温度制御装置30は、第2浄化部材22の前後の差圧が所定圧以上になったときに、働くこともできる。この場合、第2浄化部材22前後の差圧を検出するための圧力センサが備えられるとよい。
温度制御装置30は、それぞれ上述の排気浄化用部材よりも上流側に設けられた酸化促進部材32と、燃料添加弁34と、グロープラグ36とを有する。グロープラグ36は、燃料添加弁34の下流側に位置付けられている。酸化促進部材32と燃料添加弁34とは、酸化促進部材32に向かって燃料添加弁34から燃料が噴射可能に配設されている。また、燃料添加弁34とグロープラグ36とは、グロープラグ36の発熱部36aに向かって燃料添加弁34から燃料が噴射可能に配設されている。
酸化促進部材32は、酸化機能を有する触媒を含み、具体的には酸化触媒を含んで構成されていて、白金Ptのような貴金属触媒を担持したモノリス触媒として形成されている触媒部材32aを含む。酸化促進部材32のそのような触媒部材32aは筒状部材32bを含む支持部材によって排気通路14に固定支持されている。そして、ここでは、酸化促進部材32は、燃料添加弁34からグロープラグ36に向いた所定方向(第1方向)上に位置しないように、排気通路14に位置付けられている。ただし、酸化促進部材32は、排気通路14における排気の流れを阻害しないように定められた大きさおよび形状を有する。なお、筒状部材32bの上流側部分には、燃料添加弁34から添加された燃料の霧化を促す部材として衝突板が設けられることができる。
燃料添加弁34は燃料添加手段として備えられている。具体的には、燃料添加弁34は、機関本体10´の燃料噴射弁を備えた燃料供給装置に含まれる燃料タンク38からポンプ40によって圧送された燃料を添加供給するように設けられている。したがって、ここでは、燃料添加弁34、燃料タンク38およびポンプ40は燃料添加装置42に含まれる。ただし、燃料添加装置42には、燃料添加弁34およびポンプ40の作動を制御するための制御手段として機能する後述される制御装置の一部も含まれる。本実施形態では、燃料添加弁34からの燃料噴射圧は一定とされる。ポンプ40は燃料添加弁34からの噴射圧が一定となるように作動する。なお、燃料添加装置42は、余剰の燃料を燃料タンク38に戻す機構を備える。ただし、燃料添加弁34への燃料供給系統は、燃料噴射弁への燃料供給系統とは別に独立して構成可能である。
このような燃料添加装置42の上記燃料添加弁34は、2つの方向に燃料を噴射可能な機構として、可変噴射機構34mを備える。燃料添加弁34は、グロープラグ36に向いた上記第1方向に燃料を添加するための第1噴射口34a、および、酸化促進部材32の触媒部材32aに向いた所定方向である第2方向に燃料を添加するための第2噴射口34bを有する。ここでは、具体的に、第1噴射口34aは第1方向を向き、第2噴射口34bは第2方向を向いている。なお、当該説明から明らかなように、第1方向は第2方向と異なる。
燃料添加装置42の燃料添加弁34の先端部34tは図2に模式的に表されている。燃料添加弁34のニードル状の弁体34cは、後述される制御装置からの作動信号に基づいて動かされる。弁体34cは燃料添加弁34のメイン流路34dに位置付けられている。弁体34cには燃料が通ることができるサブ流路34eが形成されている。
図2(a)には、非作動モードでの非作動状態にある燃料添加装置42の燃料添加弁34が表されていて、第1噴射口34aおよび第2噴射口34bは共に閉塞されている。したがって、図2(a)の場合、燃料添加弁34から燃料は添加されない。
図2(b)には、第2作動モードでの作動状態(第2作動状態)にある燃料添加装置42の燃料添加弁34が表されていて、第1噴射口34aは閉塞されているが、第2噴射口34bは開かれている。つまり、このように第2噴射口34bのみが開くように、弁体34cが動かされて位置付けられている。したがって、図2(b)の場合、一方の噴射口である第2噴射口34bのみから燃料は添加される。これは、添加燃料が上記第2方向に向けられることを意味する。
図2(c)には、第1作動モードでの作動状態(第1作動状態)にある燃料添加装置42の燃料添加弁34が表されていて、第1噴射口34aおよび第2噴射口34bは共に開かれている。つまり、このように第1および第2噴射口34a、34bが開くように、図2(c)では弁体34cは図2(b)の場合よりもさらに開方向に動かされて位置付けられている。したがって、図2(c)の場合、両方の噴射口34a、34bから燃料は添加される。これは、添加燃料が第1方向および第2方向の両方向に向けられることを意味する。
また、グロープラグ36は発熱手段として備えられている。グロープラグ36が通電されることで、そのグロープラグ36の発熱部36aは発熱することができる。発熱手段であるグロープラグ36は発熱装置44に含まれる。発熱装置44には、グロープラグ36の作動つまり発熱を制御する発熱制御手段として機能する後述される制御装置の一部も含まれる。上記燃料添加装置42の燃料添加弁34が第1作動モードの作動状態にあるとき、グロープラグ36を発熱状態にするように発熱装置44は作動する。なお、本実施形態では、燃料添加弁34が第2作動モードの作動状態にあるとき、グロープラグ36は通電されない。ただし、図示しないが、グロープラグ36には、これに給電するための直流電源および昇圧回路が接続されている。なお、グロープラグ36に代えて発熱手段としてセラミックヒータが用いられてもよい。
このような構成を有する温度制御装置30における、燃料添加弁34の第1噴射口34aからの燃料添加について説明する。燃料添加弁34の第1噴射口34aから噴射された燃料は、第1方向つまりグロープラグ36に向き、グロープラグ36の発熱部36aに接触するようにその近傍を通過する。ただし、場合によっては、その燃料の一部は、グロープラグ36周囲を通過した後または通過しないで、酸化促進部材32に至る可能性がある。しかし、第1噴射口34aから噴射された燃料は基本的に酸化促進部材32に向かわずそれを避けるようにその周囲を通過するように、第1噴射口34aからの噴射方向つまり第1方向は定められている。このような燃料は、グロープラグ36から熱を受けて、酸化し、好ましくは燃焼する。このようにして生じた燃焼ガスを含み得る加熱用ガスは上記排気浄化用部材に向けて流れる。このような加熱用ガスは燃料の酸化または燃焼により高温を有し得る。なお、第1方向上に酸化促進部材32が位置しないので、燃焼ガスの火炎が酸化促進部材32で消失することを抑制できる。
次に、温度制御装置30における、燃料添加弁34の第2噴射口34bからの燃料添加について説明する。燃料添加弁34の第2噴射口34bから噴射された燃料は、第2方向つまり酸化促進部材32、特にその触媒部材32aに向き、実質的にグロープラグ36に接触しない方向を向く。酸化促進部材32の触媒部材32aでは、燃料中の炭素数の多い炭化水素が分解して、炭素数が少なく反応性の高い炭化水素が生成される。このような反応は、特に触媒部材32aの温度がそれの所定活性温度域にあるとき、生じ易い。こうして添加燃料が反応性の高い燃料に改質される。なお、このように改質燃料を生じる反応は熱を生じ、その熱により、触媒部材32aの温度が低いときには、触媒部材32aの温度は上昇する。このような改質燃料を含む加熱用ガスは上記排気浄化用部材20、22、24に向けて流れる。このような改質燃料を含む加熱用ガスの温度は上記した燃焼ガスを含む加熱用ガスの温度よりは低い。しかし、この加熱用ガスは反応性の高い改質燃料を含むので、該改質燃料の排気浄化用部材での速やかな反応によりさらなる熱を生じさせることができる。したがって、改質燃料を含む加熱用ガスは、排気浄化用部材を加熱する能力を十分に有する。なお、後述するようにPM除去用に第2噴射口34bから燃料を吹く場合、当該燃料は触媒部材32aを通過することで、改質されたりまたは酸化したりすると共に、上記第1浄化部材22で酸化される。したがって、この場合には、高温のガスが第2浄化部材22に供給される。
そして、内燃機関10は制御装置50を備える。上記燃料添加弁34および上記グロープラグ36を含む内燃機関10の制御手段として制御装置50は機能する。制御装置50は、各種制御手段としての機能を有し、CPU、記憶装置(例えばROM、RAM)、A/D変換器、入力インタフェース、出力インタフェース等を含むマイクロコンピュータで構成されている。入力インタフェースには、各種値を検出するための信号を電気的に出力する各種センサ類が電気的に接続されている。これら各種センサ類からの出力信号または検出信号に基づき、予め設定されたプログラム等にしたがって円滑な内燃機関10の運転ないし作動がなされるように、制御装置50は出力インタフェースから電気的に作動信号または駆動信号を出力する。こうして、燃料噴射弁の作動、燃料添加弁34の作動、グロープラグ36の作動(グロープラグ36への通電)、ポンプ40の作動などが制御される。
各種センサ類の内のいくつかがここで具体的に説明される。機関回転速度を検出するための機関回転速度センサ52が備えられている。また、機関負荷を検出するための機関負荷センサ54が備えられている。なお、機関負荷センサ54として、スロットル開度センサ、アクセル開度センサ、エアフローメーター、吸気圧センサ等が使用可能である。そして、排気通路14の排気の温度を検出するための第1温度センサ56が設けられている。さらに、第3浄化部材24の温度を検出するための第2温度センサ58が設けられている。
例えば、内燃機関10では、機関運転状態に基づいて、つまり、機関回転速度センサ52からの出力信号および機関負荷センサ54からの出力信号に基づいて、所望の出力を得るように、燃料噴射量(燃料量)、燃料噴射時期が設定される。そして、それら燃料噴射量、燃料噴射時期に基づいて、燃料噴射弁からの燃料の噴射が行われる。
なお、制御装置50は温度制御装置30における制御手段(制御装置)の機能を有する。つまり、制御装置50の一部は燃料添加手段である燃料添加弁34の作動を制御する添加制御手段として機能することができ、またそれの別の一部は発熱手段であるグロープラグ36の作動を制御する発熱制御手段として機能することができ、さらにそれのさらなる別の一部はポンプ40の作動を制御するポンプ制御手段として機能することができる。また、制御装置50は、燃料添加に関して、複数の作動モードから1つの作動モードを選択する選択手段としての機能も有する。また、排気温検出手段としての第1温度センサ55と制御装置50の一部とは、排気の温度を検出する排気温検出装置に含まれる。さらに排気浄化用部材温度検出手段としての第2温度センサ58と制御装置50の一部とは、排気浄化用部材の温度を検出する排気浄化用部材温度検出装置に含まれる。
次に、温度制御装置30の燃料添加弁34およびグロープラグ36の作動について、図3に基づいて説明する。図3には、内燃機関10が始動されたときからの、それらのうちの燃料添加弁34の作動制御の流れが概念的に表されている。ただし、初期状態では、つまり機関始動開始時には、燃料添加弁34は図2(a)の非作動モードの非作動状態にあり、グロープラグ36は通電されていない。
制御装置50は、まず、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS301)。この所定時間は、酸化促進部材32の触媒部材32a、特にそこに備えられた触媒の温度が第1所定温度以上になるのに必要な時間として予め実験により定められている。所定時間は、例えば、数msである。なお、第1所定温度は、触媒部材32aの触媒の暖機を適切に行うように定められている。そして、制御装置50は、機関始動開始からの時間をそこに備えたタイマ手段により計測する。ただし、当該判定は、酸化促進部材32の触媒部材32a、特にそこに備えられた触媒の温度が第1所定温度以上になったか否かの判定に置き換えられることもできる。この場合、例えば、触媒部材32aの温度を検出するための温度センサ(触媒温度検出手段)が設けられて、そのセンサからの出力信号に基づいて該判定が実行される。
機関始動開始直後は所定時間経過していないので(ステップS301で否定判定)、作動モード選択手段としての機能を有する制御装置50は、第2作動モードを選択する(ステップS303)。第2作動モードが選択されると、制御装置50は、作動信号を出力して、燃料添加弁34を図2(b)の第2作動モードでの第2作動状態にする。これにより、第2噴射口34bからのみ燃料は添加される。
こうして機関始動開始直後に、第2噴射口34bから添加された燃料またはその燃料の大部分は、上記したように、酸化促進部材32の触媒部材32aに至る。そして、触媒部材32aでその燃料の反応が促される。この反応熱により触媒部材32aの温度は上がることができる。こうして、触媒32aの早期昇温は促される。また、このときに生成した改質燃料を含むガスは排気浄化部材に流れて、それらの昇温を促す。
そうして、機関始動時に、機関始動開始時から所定時間経過すると(ステップS301で肯定判定)、排気の温度が第2温度以上か否かが判定される(ステップS305)。排気の温度は、第1温度センサ56からの出力信号に基づいて検出される。第2温度は、排気が、排気浄化用部材、特に上記第3浄化部材24の温度をその活性温度域に高めるために必要な温度を有するか否かを判定するように予め実験等により定められている。つまり第2温度未満の温度を有する排気(第1低排気温の排気)は、排気浄化用部材20、22、24、特に第3浄化部材24の温度をそこに備えられた触媒の活性温度域に高める能力に劣る。そこで、排気の温度が第2温度未満のとき(ステップS305で否定判定)、それら排気浄化用部材の暖機または加熱を促すように、第1作動モードが選択される(ステップS307)。
第1作動モードが選択されると、制御装置50は、作動信号を出力して、燃料添加弁34を図2(c)の第1作動モードでの第1作動状態にする。これにより、第1噴射口34aおよび第2噴射口34bの両方から燃料は添加される。また、このとき、グロープラグ36が発熱するように、制御装置50はグロープラグ36の作動も制御する。
第1噴射口34aから添加された燃料は好ましくは発熱状態にあるグロープラグ36に向き、それは燃焼ガスを含み得る加熱用ガスの発生をもたらす。燃焼ガスを含み得る加熱用ガスは、排気浄化用部材に供給される排気全体の温度上昇を積極的にもたらし、排気浄化用部材の温度をその活性温度域に迅速に高め、排気浄化用部材での排気の浄化を促進する。
さらに、第1作動状態にある燃料添加弁34の第2噴射口34bから添加された燃料は、主に、酸化促進部材32の触媒部材32aに至り、改質燃料を含む加熱用ガスの発生をもたらす。特にこのとき既に第2作動モードでの燃料の添加により、酸化促進部材32の触媒部材32aの温度上昇は促されているので、より好適に改質燃料が生じることができる。改質燃料を含む加熱用ガスは、燃料を多く含み、排気浄化用部材周囲をリッチ雰囲気にする。したがって、第1浄化部材20で酸化反応が積極的に生じ、排気浄化用部材の温度上昇が促され、排気浄化用部材での排気の浄化が促進される。なお、改質燃料を含む加熱用ガスは、燃焼ガスを含む加熱用ガスよりは温度が低いがある程度高い温度を有する。したがって、そのような熱によっても、排気浄化用部材は加熱される。
他方、排気ガスの温度が第2温度以上になると(ステップS305で肯定判定)、排気の温度が第3温度以上か否かが判定される(ステップS309)。第3温度は、上記第2温度よりも高い。第3温度は、排気が、排気浄化用部材の温度、特に上記第3浄化部材24の温度をその活性温度域に維持するために必要な温度を有するか否かを判定するように予め実験等により定められている。つまり第3温度未満の温度を有する排気(第2低排気温の排気)は、排気浄化用部材20、22、24、特に第3浄化部材24の温度をそこに備えられた触媒の活性温度域に維持する能力に劣る。そこで、排気の温度が第3温度未満のとき(ステップS309で否定判定)、第2作動モードが選択される(ステップS303)。
第2作動モードが選択された場合の燃料添加弁34の作動およびグロープラグ36の作動に関する制御は上述した通りである。つまり、燃料添加弁34から第2方向に向かって燃料が噴射されて、燃料の全てまたは大部分は酸化促進部材32に至る。この場合には、既に酸化促進部材32の触媒の温度はある程度高いので、上記の如く改質燃料が生じるだけでなく、添加された燃料は、酸化促進部材32で積極的に酸化される。したがって、この場合に生じる加熱用ガスは、高温を有する。故に、その熱および改質燃料により排気浄化用部材の昇温は促される。特に、第3浄化部材24の温度はその活性温度域内に確実に高められると共にその温度域に維持される。
そして、排気の温度が第3温度以上になると(ステップS309で肯定判定)、非作動モードが選択される(ステップS311)。
非作動モードが選択されると、制御装置50は、作動信号を出力して、燃料添加弁34を図2(a)の非作動モードでの非作動状態にする。これにより、第1噴射口34aおよび第2噴射口34bの両方は閉じられる。
このように、機関始動時、特に機関暖機時、始めに、燃料添加弁34は第2作動モードでの第2作動状態にされ、触媒部材32aの暖機が図られる。そして、それに続けて、燃料添加弁34は第1作動モードでの第1作動状態にされ、かつ、グロープラグ36は発熱状態にされ、触媒部材32aの昇温、および、排気浄化部材20、22、24の昇温が図られる。そして、燃料添加弁34は第2作動モードでの第2作動状態にされ、排気浄化用部材20、22、24の昇温または温度維持が図られる。
加えて、温度制御装置30は、それら3つの排気浄化用部材、特にそれらのうちの第3浄化部材24がその所定活性温度域内の温度を有し続けるように、さらに作動する。具体的には、第2温度センサ58からの出力信号に基づいて検出される第3浄化部材24の温度が、所定温度域、例えば第3浄化部材24の所定活性温度域の下限温度と該下限温度を超える所定温度とにより定められる所定低温度域にあるとき、図3のフローで非作動モードが選択されていても、第2作動モードが実行される。なお、このようなとき、第1作動モードが実行されてもよい。
さらに、内燃機関10の累積作動時間が所定時間を越えるたびに、制御装置50は、燃料添加弁34を第2作動モードの作動状態にする。これは、第2浄化部材22に捕集されたPMを除去するためである。このようなPM除去のための温度制御装置30の作動は、図3のフローで非作動モード(ステップS311)が選択されるときに行われるのが好ましい。
以上、上記したように、種々のパラメータに基づいて、酸化促進部材32の状態および排気浄化用部材20、22、24の状態に基づくように、作動モードが切り替えられる。これにより、排気浄化用部材に、それらのそのときの状態に適したガスを、効果的に供給することができる。したがって、排気浄化用部材20、22、24の温度制御を迅速にかつ効率よく行うことができ、排気をより効果的に浄化することができる。
以上、本発明を上記実施形態に基づいて説明したが、種々の変更が可能である。上記実施形態の燃料添加装置は、第1および第2方向に燃料を添加する第1作動モードおよび第2方向に燃料を添加する第2作動モードを有し、それらを選択的に実現するために燃料添加弁は上記可変噴射機構を備えた。しかし、可変噴射機構は他の構成を備えることができる。例えば、第1作動モードでの第1作動状態において、第1方向のみに燃料が添加されるように、燃料添加弁の可変噴射機構は構成されてもよい。また、たった1つの噴射口を有する可変噴射機構を燃料噴射弁に備えることも可能である。この場合、例えば、選択された作動モードに応じて、噴射口の向きが変えられる。
また、燃料添加装置での作動モードの切り替え制御は、上記実施形態に限定されず、種々の部材等の状態または状況に応じて、実行されることができる。
また、上記実施形態では、本発明はディーゼルエンジンに適用されたが、これに限定されず、本発明は、ポート噴射型式のガソリンエンジン、筒内噴射形式のガソリンエンジン等の各種の内燃機関に適用可能である。また、用いられる燃料は、軽油やガソリンに限らず、アルコール燃料、LPG(液化天然ガス)等でもよい。また、本発明が適用される内燃機関の気筒数、気筒配列形式などは如何なるものであってもよい。また、上記実施形態では、燃料添加装置の燃料添加弁から添加される燃料は内燃機関を作動させるための燃料であったが、そのような内燃機関の燃料とは異なる種々の燃料であってもよい。
また、排気通路に設けられる排気浄化用部材の数、種類、構成および配列順序は、上記実施形態に限定されない。排気浄化用部材の数は1つでも、2つでも、4つでもよい。例えば、上記第3浄化部材よりも下流側に、酸化触媒を含む排気浄化用部材がさらに備えられてもよい。排気浄化用部材として、公知の種々の触媒、フィルタ等が用いられ得る。また、上記酸化促進部材62は、上記した構成を有する酸化触媒を含まなくてもよく、別の酸化機能を有する触媒を含むことができる。また、燃料添加手段および発熱手段の作動を制御するために上記実施形態では実質的に排気浄化用部材の温度として第3浄化部材36の温度のみが考慮されたが、他の排気浄化用部材の温度が考慮されることもでき、複数の排気浄化用部材の温度が考慮されることも可能である。
また、排気浄化用部材の温度は温度センサを用いて検出される以外に例えば内燃機関の運転状態に基づいて推定されることも可能である。さらに、排気の温度は温度センサを用いて検出される以外に例えば内燃機関の運転状態に基づいて推定されることも可能である。
上記実施形態およびその変形例等では本発明をある程度の具体性をもって説明したが、本発明はこれらに限定されない。本発明については、特許請求の範囲に記載された発明の精神や範囲から離れることなしに、さまざまな改変や変更が可能であることは理解されなければならない。すなわち、本発明には、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が含まれる。
1 排気浄化装置
10 内燃機関
14 排気通路
16 第1触媒コンバータ
18 第2触媒コンバータ
20 第1排気浄化用部材(第1浄化部材)
22 第2排気浄化用部材(第2浄化部材)
24 第3排気浄化用部材(第3浄化部材)
30 温度制御装置
32 酸化促進部材
34 燃料添加弁
34a 第1噴射口
34b 第2噴射口
36 グロープラグ
42 燃料添加装置
44 発熱装置

Claims (7)

  1. 排気通路に排気浄化用部材を備えた排気浄化装置であって、
    前記排気浄化用部材よりも上流側に位置付けられた発熱手段を備えた発熱装置と、
    前記排気浄化用部材よりも上流側に位置付けられた燃料添加手段を備えた燃料添加装置であって、前記発熱手段に向いた第1方向に燃料を添加する第1作動モードおよび前記第1方向とは異なる第2方向に燃料を添加する第2作動モードを有する、燃料添加装置と
    を備えたことを特徴とする排気浄化装置。
  2. 前記第2方向は前記発熱手段に向いていないことを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置。
  3. 前記排気浄化用部材よりも上流側に酸化機能を有する触媒が設けられ、
    前記第2方向は前記触媒に向いていることを特徴とする請求項1または2に記載の排気浄化装置。
  4. 前記燃料添加装置は、前記第1作動モードでの作動状態において、前記第1方向および前記第2方向の両方向に燃料を添加することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の排気浄化装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の排気浄化装置を備えたことを特徴とする内燃機関。
  6. 機関始動時、前記燃料添加装置は、前記第2作動モードでの作動状態を経た後、前記第1作動モードでの作動状態になることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関。
  7. 前記燃料添加装置は、排気の温度が所定温度未満のとき前記第1作動モードでの作動状態になり、排気の温度が前記所定温度以上のとき前記第2作動モードでの作動状態になることを特徴とする請求項5または6に記載の内燃機関。
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