JP2012034310A - 画像撮像装置および信号処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学像を撮像素子により検出してデジタル画像データを取得する画像撮像装置において、高品質のデジタル画像データを取得できるようにする。
【解決手段】複数の画素を備え、記録光が担持する画像情報を画素毎に記録し、画素毎に記録した画像情報を表すアナログ信号を出力する撮像素子と、画素毎に出力されたアナログ信号を所定数ずつ合成するアナログ信号合成手段と、合成後のアナログ信号をAD変換してデジタル画像信号を生成する画像信号処理手段とを備えた画像撮像装置において、条件式(1)を満たす場合に、条件式(2)に最も近くなるように合成するアナログ信号数を調整して、撮像素子の実効的な開口幅wを変化させる。
Sco<1/p ・・・(1)
w=1/Sco ・・・(2)
【選択図】図5
【解決手段】複数の画素を備え、記録光が担持する画像情報を画素毎に記録し、画素毎に記録した画像情報を表すアナログ信号を出力する撮像素子と、画素毎に出力されたアナログ信号を所定数ずつ合成するアナログ信号合成手段と、合成後のアナログ信号をAD変換してデジタル画像信号を生成する画像信号処理手段とを備えた画像撮像装置において、条件式(1)を満たす場合に、条件式(2)に最も近くなるように合成するアナログ信号数を調整して、撮像素子の実効的な開口幅wを変化させる。
Sco<1/p ・・・(1)
w=1/Sco ・・・(2)
【選択図】図5
Description
本発明は、撮像素子(光電変換素子)を備えた画像撮像装置において取得されるデジタル画像信号の品質の向上に関するものである。
従来より、CCDやCMOS等、記録光が担持する画像情報を画素毎に記録し、記録した画像情報を表すアナログ信号を出力する撮像素子(光電変換素子)と、撮像素子から出力されたアナログ信号をAD変換してデジタル画像信号を生成する画像信号処理手段とを備えた画像撮像装置が知られている。
ここで、アナログ信号を離散サンプリングによってデジタルデータ化する際には、下記の問題が発生することが知られている。
問題1:サンプリング周期に起因するサンプリング限界によって高周波情報が欠落する。
問題2:サンプリング窓の形状に起因して特定の周波数情報が欠落する。
問題3:高周波情報の折り返し歪が低周波情報に混入する。
このため、元のアナログ信号の持つ情報を過不足なく正確にデジタル化することは困難な課題であった。
また、近年の撮像素子の微細化によって、1の課題は解決されつつあるが、一方で下記の問題を生じるようになった。
問題4:素子の大きさが小さくなったためノイズが増加して信号のS/Nが劣化し、さらに無用にデータ数が増加する。
以下、上記問題1から4について図面を用いて詳細に説明する。図6はサンプリング周期に起因するサンプリング限界を説明するための図、図7はサンプリング窓の形状に起因する周波数情報の欠落を説明するための図、図8は折り返し歪を説明するための図、図9は光学ローパスフィルタによる高周波成分の抑制を説明するための図である。
問題1については、図6に示すように、サンプリング周期をpとしたとき、ナイキスト周波数(1/2p)よりも高い周波数成分は伝達することができない。しかしながら、サンプリング周期pを無限に小さくすることはできないため、自ずと限界が生じることになる。
問題2については、図7に示すように、サンプリング窓が無限に小さい(デルタ関数で表される形状)場合には、元のアナログ信号に対して特定の周波数成分の欠落は生じないが、実際にはサンプリング窓を無限に小さくすることはできないため、窓の大きさや形状によって元のアナログ信号から特定の周波数成分の欠落が生じてしまう。例えば従来から一般的に使われているサンプリング窓の形状は矩形であるが、このとき伝達される信号の周波数特性はABS(Sinc)関数となる。ABS(Sinc)のゼロ点位置はサンプリング窓の幅wで決まり、1/w、2/w、3/w、・・・において利得がゼロとなる。このゼロ点の周波数成分は全く伝達されないので、不正確で品質の低いデジタルデータとなる。
問題3については、図8に示すように、ナイキスト周波数(1/2p)以上の周波数成分を含む入力信号を、周期pでサンプリングすると、ナイキスト周波数よりも高い周波数成分がナイキスト周波数で低周波側に折り返して低周波情報に混入する。このため、低周波情報に折り返し歪(ノイズ)が重畳してしまう。
問題4については、撮像素子の原理的な問題である。
レンズによる光学像をCCDやCMOS等の撮像素子により検出してデジタル画像データを取得する画像撮像装置(例えばデジタルカメラ等)において、上記問題1から4はいずれもデジタル画像の画質を損なうものであり、大きな問題となっている。
問題1解決のために、サンプリング周期pを小さくしていくと、検出器の画素サイズが小さくなってS/Nが悪くなる。また検出器の製造も困難かつ高コストとなる。さらに取得するデジタルデータの数が膨大になり、データ処理や保存、伝送、記録が困難・高コストになる。
問題1の解決のために、サンプリング周期pよりもサンプリング窓サイズを大きく設定する方法が知られている。サンプリング周期pよりも大きなサンプリング窓(開口率100%以上)を実現することは物理的に困難であるため、実際にはサンプリング窓を空間的/時間的にずらしながらアナログ信号を取得することにより、実効的にサンプリング窓を大きくすることが行なわれている(画素ずらし法)。しかしこの方法では、サンプリング窓の形状が矩形となるため、問題2を解決することができず、高周波情報では特定の周波数成分が欠落するという問題が依然として残ることになる。
また、問題3解決のために、図9に示すように、従来は光学ローパスフィルタをレンズと撮像素子の間に挿入して、離散サンプリングの前に、折り返し歪(ノイズ)の元となる高周波成分を抑制することが行なわれてきた。しかし、光学ローパスフィルタは光学結晶(水晶等)の複屈折性を利用するため、非常に高価な部品となり、製品の低価格化の障害となっている。
また、問題4解決のために、隣接する画素のデータを混合/積和することでノイズ成分の比率を抑制することが行なわれている(ビニング機能)。例えば2×2の4画素分の信号を合成する等である。しかしその方法では、撮像素子の実効的なサンプリング窓の形状は矩形開口であるため、依然として問題2が残ることになる。
また、特許文献1においても、画素ずらし法を行なう装置において、撮像素子の実効的開口率を折り返し歪(ノイズ)成分が極小となるように設定することにより、折り返し歪(ノイズ)の影響を抑える方法が提案されているが、この場合であっても、サンプリング窓の形状は矩形となるため、問題2を解決することができず、高周波情報では特定の周波数成分が欠落するという問題が依然として残ることになる。
本発明は、上記の問題を解消して、高品質のデジタル画像データを取得可能な画像撮像装置および画像撮像装置における信号処理方法を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の画像撮像装置は、複数の画素を備え、記録光が担持する画像情報を画素毎に記録し、画素毎に記録した画像情報を表すアナログ信号を出力する撮像素子と、画素毎に出力されたアナログ信号を所定数ずつ合成するアナログ信号合成手段と、合成後のアナログ信号をAD変換してデジタル画像信号を生成する画像信号処理手段とを備えた画像撮像装置であって、アナログ信号合成手段が、条件式(1)を満たす場合に、条件式(2)に最も近くなるように合成するアナログ信号数を調整して、撮像素子の実効的な開口幅wを変化させるものであることを特徴とするものである。
Sco<1/p ・・・(1)
w=1/Sco ・・・(2)
ここで、各記号の意味は下記の通りであり、以後の説明でも同様であるため、以後は省略する。
w=1/Sco ・・・(2)
ここで、各記号の意味は下記の通りであり、以後の説明でも同様であるため、以後は省略する。
Sco:前記画像情報の周波数成分の上限周波数(cycle/cm)
p:前記撮像素子のサンプリング周期(cm)
w:前記撮像素子の実効的な開口幅(cm)
また、本発明の第2の画像撮像装置は、上記と同様の画像撮像装置であって、アナログ信号合成手段が、条件式(1)を満たす場合に、撮像素子の実効的な開口幅wについて、条件式(3)を満たす範囲で最も大きくなるように、合成するアナログ信号数を調整するものであることを特徴とするものである。
p:前記撮像素子のサンプリング周期(cm)
w:前記撮像素子の実効的な開口幅(cm)
また、本発明の第2の画像撮像装置は、上記と同様の画像撮像装置であって、アナログ信号合成手段が、条件式(1)を満たす場合に、撮像素子の実効的な開口幅wについて、条件式(3)を満たす範囲で最も大きくなるように、合成するアナログ信号数を調整するものであることを特徴とするものである。
Sco<1/p ・・・(1)
w<1/Sco ・・・(3)
本発明の第1の信号処理方法は、複数の画素を備え、記録光が担持する画像情報を画素毎に記録し、画素毎に記録した画像情報を表すアナログ信号を出力する撮像素子と、画素毎に出力されたアナログ信号を所定数ずつ合成するアナログ信号合成手段と、合成後のアナログ信号をAD変換してデジタル画像信号を生成する画像信号処理手段とを備えた画像撮像装置における信号処理方法であって、条件式(1)を満たす場合に、条件式(2)に最も近くなるように合成するアナログ信号数を調整して、撮像素子の実効的な開口幅wを変化させることを特徴とするものである。
w<1/Sco ・・・(3)
本発明の第1の信号処理方法は、複数の画素を備え、記録光が担持する画像情報を画素毎に記録し、画素毎に記録した画像情報を表すアナログ信号を出力する撮像素子と、画素毎に出力されたアナログ信号を所定数ずつ合成するアナログ信号合成手段と、合成後のアナログ信号をAD変換してデジタル画像信号を生成する画像信号処理手段とを備えた画像撮像装置における信号処理方法であって、条件式(1)を満たす場合に、条件式(2)に最も近くなるように合成するアナログ信号数を調整して、撮像素子の実効的な開口幅wを変化させることを特徴とするものである。
Sco<1/p ・・・(1)
w=1/Sco ・・・(2)
また、本発明の第2の信号処理方法は、上記と同様の画像撮像装置であって、条件式(1)を満たす場合に、撮像素子の実効的な開口幅wについて、条件式(3)を満たす範囲で最も大きくなるように、合成するアナログ信号数を調整することを特徴とするものである。
w=1/Sco ・・・(2)
また、本発明の第2の信号処理方法は、上記と同様の画像撮像装置であって、条件式(1)を満たす場合に、撮像素子の実効的な開口幅wについて、条件式(3)を満たす範囲で最も大きくなるように、合成するアナログ信号数を調整することを特徴とするものである。
Sco<1/p ・・・(1)
w<1/Sco ・・・(3)
w<1/Sco ・・・(3)
本発明の画像撮像装置および信号処理方法によれば、複数の画素を備え、記録光が担持する画像情報を画素毎に記録し、画素毎に記録した画像情報を表すアナログ信号を出力する撮像素子と、画素毎に出力されたアナログ信号を所定数ずつ合成するアナログ信号合成手段と、合成後のアナログ信号をAD変換してデジタル画像信号を生成する画像信号処理手段とを備えた画像撮像装置において、条件式(1)を満たす場合に、条件式(2)に最も近くなるように合成するアナログ信号数を調整して、撮像素子の実効的な開口幅wを変化させるか、条件式(1)を満たす場合に、撮像素子の実効的な開口幅wについて、条件式(3)を満たす範囲で最も大きくなるように、合成するアナログ信号数を調整するようにしたので、AD変換の際の周波数特性は、画像情報の周波数成分の上限周波数の部分で利得がゼロとなるため、画像情報中での周波数情報の欠落が無くなる。さらに、複数画素から出力されたアナログ画像信号を合成しているため、S/Nを向上させることができる。以上のことから、高品質のデジタル画像データを取得することが可能となる。
Sco<1/p ・・・(1)
w=1/Sco ・・・(2)
w<1/Sco ・・・(3)
w=1/Sco ・・・(2)
w<1/Sco ・・・(3)
本発明の画像撮像装置における実施の形態について、以下、詳細に説明する。実施の形態では、本発明における画像撮像装置としてデジタルカメラを例に説明する。図1は本発明の一実施の形態にかかるデジタルカメラの背面図、図2は上記デジタルカメラの前面図、図3は上記デジタルカメラの機能ブロック図である。
デジタルカメラ1の本体10の背面には、図1に示すように、撮像者による操作のためのインターフェースとして、動作モードスイッチ11、メニュー/OKボタン12、ズーム/上下レバー13、左右ボタン14、Back(戻る)ボタン15、表示切替ボタン16が設けられ、更に撮影のためのファインダ17、撮影並びに再生のためのモニタ18及びレリーズボタン19が設けられている。
動作モードスイッチ11は、静止画撮影モード、動画撮影モード、再生モード、の各動作モードを切り替えるためのスライドスイッチである。メニュー/OKボタン12は、各種メニューをモニタ18に表示させたり、モニタ18に表示されたメニューに基づく選択・設定を決定したりするためのボタンである。
ズーム/上下レバー13は、上下方向に倒すことによって、撮影時には望遠/広角の調整が行われ、各種設定時にはモニタ18に表示されるメニュー画面中のカーソルが上下に移動して表示される。左右ボタン14は、各種設定時にモニタ18に表示されるメニュー画面中のカーソルを左右に移動して表示させるためのボタンである。
Back(戻る)ボタン15は、押下されることによって各種設定操作を中止し、モニタ18に1つ前の画面を表示するためのボタンである。表示切替ボタン16は、押下することによってモニタ18の表示のON/OFF、各種ガイド表示、文字表示のON/OFF等を切り替えるためのボタンである。ファインダ17は、ユーザが被写体を撮像する際に構図やピントを合わせるために覗くためのものである。ファインダ17から見える被写体像は、本体10の前面にあるファインダ窓23を介して映し出される。
レリーズボタン19は、半押し及び全押しの二段階操作が可能な操作ボタンであり、レリーズボタン19を押下すると、操作系制御部74を介して半押し信号又は全押し信号をCPU75へ出力する。
以上説明した各ボタンやレバー等の操作によって設定された内容は、モニタ18中の表示や、ファインダ17内のランプ、スライドレバーの位置等によって確認可能となっている。また、モニタ18には、撮影の際に被写体確認用のスルー画像が表示される。これにより、モニタ18は電子ビューファインダとして機能する他、撮影後の静止画や動画の再生表示、各種設定メニューの表示を行う。ユーザによってレリーズボタン19が全押し操作されると、撮像が行われ、モニタ18に表示された画像が撮影画像として記録される。
更に、本体10の前面には、図2に示すように、撮影レンズ20、レンズカバー21、電源スイッチ22、ファインダ窓23、フラッシュライト24及びセルフタイマーランプ25が設けられ、側面にはメディアスロット26が設けられている。
撮影レンズ20は、被写体像を所定の結像面上(本体10内部にあるCCD等)に結像させるためのものであり、フォーカスレンズやズームレンズ等によって構成される。レンズカバー21は、デジタルカメラ1の電源がオフ状態のとき、再生モードであるとき等に撮影レンズ20の表面を覆い、汚れやゴミ等から撮影レンズ20を保護するものである。
電源スイッチ22は、デジタルカメラ1の電源のオン/オフを切り替えるためのスイッチである。フラッシュライト24は、レリーズボタン19が押下され、本体10の内部にあるシャッタが開いている間に、撮像に必要な光を被写体に対して瞬間的に照射するためのものである。セルフタイマーランプ25は、セルフタイマーによって撮像する際に、シャッタの開閉タイミングすなわち露光の開始及び終了を被写体に知らせるためのものである。メディアスロット26は、メモリカード等の外部記録メディア70が充填されるための充填口であり、外部記録メディア70が充填されると、データの読み取り/書き込みが行われる。
図3に示すように、デジタルカメラ1の操作系として、前述の動作モードスイッチ11、メニュー/OKボタン12、ズーム/上下レバー13、左右ボタン14、Back(戻り)ボタン15、表示切替ボタン16、レリーズボタン19、電源スイッチ22と、これらのスイッチ、ボタン、レバー類の操作内容をCPU75に伝えるためのインターフェースである操作系制御部74が設けられている。
また、撮影レンズ20を構成するものとして、フォーカスレンズ20a及びズームレンズ20bが設けられている。これらの各レンズは、モータとモータドライバからなるフォーカスレンズ駆動部51、ズームレンズ駆動部52によってステップ駆動され、光軸方向に移動可能な構成となっている。フォーカスレンズ駆動部51は、AF処理部62から出力されるフォーカス駆動量データに基づいてフォーカスレンズ20aをステップ駆動する。ズームレンズ駆動部52は、ズーム/上下レバー13の操作量データに基づいてズームレンズ20bのステップ駆動を制御する。
絞り54は、モータとモータドライバとからなる絞り駆動部55によって駆動される。
シャッタ56は、メカニカルシャッタであり、モータとモータドライバとからなるシャッタ駆動部57によって駆動される。シャッタ駆動部57は、レリーズボタン19の押下信号等に応じてシャッタ56の開閉の制御を行う。
上記光学系の後方には、撮像素子であるCCD58を有している。CCD58は、多数の受光素子がマトリクス状に配置されてなる光電面を有しており、光学系を通過した被写体像が光電面に結像され、光電変換される。光電面の前方には、各画素に光を集光させるためのマイクロレンズアレイ(不図示)と、RGB各色のフィルタが規則的に配列されてなるカラーフィルタアレイ(不図示)とが配置されている。CCD58は、CCD制御部59から供給される垂直転送クロック信号及び水平転送クロック信号に同期して、画素毎に蓄積された電荷を1ラインずつ読み出してアナログ画像信号として出力する。各画素における電荷の蓄積時間(即ち露出時間)は、CCD制御部59から与えられる電子シャッタ駆動信号によって決定される。
CCD58が出力する画像信号は、アナログ信号処理部60に入力される。このアナログ信号処理部60は、アナログ画像信号のノイズ除去を行う相関2重サンプリング回路(CDS)と、アナログ画像信号のゲイン調整を行うオートゲインコントローラ(AGC)と、画素毎のアナログ画像信号を所定数ずつ合成するマルチプレクサ(MUX)と、合成後のアナログ画像信号をデジタル画像データに変換するA/Dコンバータ(ADC)とからなる。そしてデジタル画像データは、画素毎にRGBの濃度値を持つCCD−RAWデータである。
タイミングジェネレータ72は、タイミング信号を発生させるものであり、このタイミング信号がシャッタ駆動部57、CCD制御部59、アナログ信号処理部60に入力されて、レリーズボタン19の操作と、シャッタ56の開閉、CCD58の電荷取り込み、アナログ信号処理60の処理の同期が取られる。フラッシュ制御部73は、フラッシュライト24の発光動作を制御する。
画像入力コントローラ61は、上記アナログ信号処理部60から入力されたCCD−RAWデータをフレームメモリ68に書き込む。このフレームメモリ68は、画像データに対して後述の各種デジタル画像処理(信号処理)を行う際に使用する作業用メモリであり、例えば、一定周期のバスクロック信号に同期してデータ転送を行うSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)から構成されている。また画像入力コントローラ61は、画像データを撮影する際のフラッシュ発光する/しない指示等に応じて、本撮影する前に行われるプレ画像を作業用メモリに記録することも可能である。
プレ画像は、撮影条件を決定するための撮像(例えば、調光処理)によって得られる。
表示制御部71は、フレームメモリ68に格納された画像データをスルー画像としてモニタ18に表示させるためのものであり、例えば、輝度(Y)信号と色(C)信号を一緒にして1つの信号としたコンポジット信号に変換して、モニタ18に出力する。スルー画像は、撮像モードが選択されている間、所定時間間隔で取得されてモニタ18に表示される。また、表示制御部71は、外部記録メディア70に記憶され、メディア制御部69によって読み出された画像ファイルに含まれる画像データに基づいた画像をモニタ18に表示させる。
画像処理部64は、本画像の画像データに対してガンマ補正、シャープネス補正、コントラスト補正、色補正等の画質補正処理を施すと共に、CCD−RAWデータを輝度信号であるYデータと、青色色差信号であるCbデータ及び赤色色差信号であるCrデータとからなるYCデータに変換するYC処理を行う。この本画像とは、レリーズボタン19が全押しされることによってCCD58から画像信号が出力され、アナログ信号処理部60、画像入力コントローラ61経由でフレームメモリ68に格納された画像データに基づいた画像である。
本画像の画素数の上限はCCD58の画素数によって決定されるが、例えば、ユーザが設定可能な画質設定(ファイン、ノーマル等の設定)により、記録画素数を変更することができる。一方、プレ画像の画素数は本画像より少なくてもよく、例えば、本画像の1/16程度の画素数で取り込まれてもよい。
圧縮/伸長処理部67は、画像処理部64によって画質補正等の処理が行われた画像データに対して、例えばJPEG等の圧縮形式で圧縮処理を行って、画像ファイルを生成する。この画像ファイルには、各種データ形式に基づいて付帯情報が付加される。またこの圧縮/伸長処理部67は、再生モードにおいては外部記録メディア70から圧縮された画像ファイルを読み出し、伸長処理を行う。伸長後の画像データは表示制御部71に出力され、表示制御部71は画像データに基づいた画像をモニタ18に表示する。
メディア制御部69は、図2におけるメディアスロット26に相当し、外部記録メディア70に記憶された画像ファイル等の読み出し、又は画像ファイルの書き込みを行う。CPU75は、各種ボタン、レバー、スイッチの操作や各機能ブロックからの信号に応じて、デジタルカメラ1の本体各部を制御する。またCPU75は図示しない内部メモリに画像ファイルを記録する記録手段としても機能する。
またデータバス76は、画像入力コントローラ61、画像処理部64、圧縮/伸長処理部65、フレームメモリ68、各種制御部69、71、及びCPU75に接続されており、このデータバス76を介して各種信号、データの送受信が行われる。
本発明の画像データにおける画素数の上限はCCD58の画素数によって決定されるが、例えば、ユーザが設定可能な画質設定(ファイン、ノーマル等の設定)により、記録画素数を変更することができる。一方、スルー画像やプレ画像の画素数は本画像より少なくてもよく、例えば、本画像の1/16程度の画素数で取り込まれてもよい。
メディア制御部(記録手段)69は、図2におけるメディアスロット26に相当し、外部記録メディア70に記憶された画像ファイル等の読み出し、又は画像ファイルの書き込みを行う。CPU75は、各種ボタン、レバー、スイッチの操作や各機能ブロックからの信号に応じて、デジタルカメラ1の本体各部を制御する。またCPU75は図示しない内部メモリに画像ファイルを記録する記録手段としても機能する。
次に上記のように構成されたデジタルカメラ1における、デジタル画像データの取得の際の処理について説明する。図4は本実施の形態におけるサンプリング処理を説明するための図、図5は本実施の形態におけるアナログ信号合成処理を説明するための図である。
撮影が行なわれると、CCD58は、撮影レンズ20を通過して光電面に結像された被写体像を光電変換して電荷として蓄積し、CCD制御部59から供給される垂直転送クロック信号及び水平転送クロック信号に同期して、画素毎に蓄積された電荷を1ラインずつ読み出してアナログ画像信号として出力する。
アナログ信号処理部60のADコンバータは、CCD58から出力されたアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する。
図4(2)に示すように、画像情報の周波数成分の上限周波数Scoが、CCD58のサンプリング周期(画素ピッチ)pの逆数よりも小さい場合、すなわち、条件式(1)を満たす場合、サンプリング窓形状が矩形の場合に発生する利得ゼロとなる周波数よりも画像情報の周波数成分の上限周波数Scoの方が低いため、周波数情報の欠落が発生しない。そして、このような状態は、上限周波数Scoが、実効的な開口幅wの逆数を超えるまで続く。
従って、本実施の形態においては、図4(2)に示すように、条件式(1)を満たす場合に、図4(3)に示すように、条件式(2)に最も近くなるように合成するアナログ信号数を調整して、CCD58の実効的な開口幅wを変化させる。
Sco<1/p ・・・(1)
w=1/Sco ・・・(2)
ここで、
Sco:前記画像情報の周波数成分の上限周波数(cycle/cm)
p:前記撮像素子のサンプリング周期(cm)
w:前記撮像素子の実効的な開口幅(cm)
開口幅の調整の具体的処理については、図5に示すように、条件式(2)から最適な開口幅を求め、さらにこの開口幅に相当する画素数nを求める。そして、互いに隣接する画素同士で、この幅を一辺の長さとする正方形の領域(n×n)の画素ずつアナログ信号を合成し、合成後のアナログ信号をAD変換する。上記処理を1画素ずつずらしながら行うことにより、デジタル画像データの画素数はCCD58の画素数と同等となる。
w=1/Sco ・・・(2)
ここで、
Sco:前記画像情報の周波数成分の上限周波数(cycle/cm)
p:前記撮像素子のサンプリング周期(cm)
w:前記撮像素子の実効的な開口幅(cm)
開口幅の調整の具体的処理については、図5に示すように、条件式(2)から最適な開口幅を求め、さらにこの開口幅に相当する画素数nを求める。そして、互いに隣接する画素同士で、この幅を一辺の長さとする正方形の領域(n×n)の画素ずつアナログ信号を合成し、合成後のアナログ信号をAD変換する。上記処理を1画素ずつずらしながら行うことにより、デジタル画像データの画素数はCCD58の画素数と同等となる。
これにより、AD変換の際の周波数特性は、画像情報の周波数成分の上限周波数の部分で利得がゼロとなるため、画像情報中での周波数情報の欠落が無くなる。さらに、複数画素から出力されたアナログ画像信号を合成しているため、S/Nを向上させることができる。以上のことから、高品質のデジタル画像データを取得することが可能となる。
なお、CCD58の実効的な開口幅wについては、上記の態様に限らず、条件式(1)を満たす場合に、条件式(3)を満たす範囲で最も大きくなるように、合成するアナログ信号数を調整するようにして、変化させるようにしてもよい。
Sco<1/p ・・・(1)
w<1/Sco ・・・(3)
このような態様としても、上記と同様の効果を得ることができる。
w<1/Sco ・・・(3)
このような態様としても、上記と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の画像撮像装置について詳細に説明したが、本発明は本実施の形態に限定されるものではない。
例えば、本発明における画像撮像装置としてデジタルカメラを例に説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、例えば、デジタルビデオカメラ、電子撮像機能を備えた携帯電話やゲーム端末等、他の電子機器に対しても適用可能である。
また、これ以外にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行なってもよいのは勿論である。
1 デジタルカメラ
18 モニタ
19 レリーズボタン
58 CCD58
60 アナログ信号処理部
61 画像入力コントローラ
64 画像処理部
18 モニタ
19 レリーズボタン
58 CCD58
60 アナログ信号処理部
61 画像入力コントローラ
64 画像処理部
Claims (4)
- 複数の画素を備え、記録光が担持する画像情報を画素毎に記録し、画素毎に記録した前記画像情報を表すアナログ信号を出力する撮像素子と、
画素毎に出力されたアナログ信号を所定数ずつ合成するアナログ信号合成手段と、
合成後のアナログ信号をAD変換してデジタル画像信号を生成する画像信号処理手段とを備えた画像撮像装置であって、
前記アナログ信号合成手段が、条件式(1)を満たす場合に、条件式(2)に最も近くなるように合成するアナログ信号数を調整して、前記撮像素子の実効的な開口幅wを変化させるものであることを特徴とする画像撮像装置。
Sco<1/p ・・・(1)
w=1/Sco ・・・(2)
ここで、
Sco:前記画像情報の周波数成分の上限周波数(cycle/cm)
p:前記撮像素子のサンプリング周期(cm)
w:前記撮像素子の実効的な開口幅(cm) - 複数の画素を備え、記録光が担持する画像情報を画素毎に記録し、画素毎に記録した前記画像情報を表すアナログ信号を出力する撮像素子と、
画素毎に出力されたアナログ信号を所定数ずつ合成するアナログ信号合成手段と、
合成後のアナログ信号をAD変換してデジタル画像信号を生成する画像信号処理手段とを備えた画像撮像装置であって、
前記アナログ信号合成手段が、条件式(1)を満たす場合に、前記撮像素子の実効的な開口幅wについて、条件式(3)を満たす範囲で最も大きくなるように、合成するアナログ信号数を調整するものであることを特徴とする画像撮像装置。
Sco<1/p ・・・(1)
w<1/Sco ・・・(3)
ここで、
Sco:前記画像情報の周波数成分の上限周波数(cycle/cm)
p:前記撮像素子のサンプリング周期(cm)
w:前記撮像素子の実効的な開口幅(cm) - 複数の画素を備え、記録光が担持する画像情報を画素毎に記録し、画素毎に記録した前記画像情報を表すアナログ信号を出力する撮像素子と、画素毎に出力されたアナログ信号を所定数ずつ合成するアナログ信号合成手段と、合成後のアナログ信号をAD変換してデジタル画像信号を生成する画像信号処理手段とを備えた画像撮像装置における信号処理方法であって、
条件式(1)を満たす場合に、条件式(2)に最も近くなるように合成するアナログ信号数を調整して、前記撮像素子の実効的な開口幅wを変化させることを特徴とする信号処理方法。
Sco<1/p ・・・(1)
w=1/Sco ・・・(2)
ここで、
Sco:前記画像情報の周波数成分の上限周波数(cycle/cm)
p:前記撮像素子のサンプリング周期(cm)
w:前記撮像素子の実効的な開口幅(cm) - 複数の画素を備え、記録光が担持する画像情報を画素毎に記録し、画素毎に記録した前記画像情報を表すアナログ信号を出力する撮像素子と、画素毎に出力されたアナログ信号を所定数ずつ合成するアナログ信号合成手段と、合成後のアナログ信号をAD変換してデジタル画像信号を生成する画像信号処理手段とを備えた画像撮像装置における信号処理方法であって、
条件式(1)を満たす場合に、前記撮像素子の実効的な開口幅wについて、条件式(3)を満たす範囲で最も大きくなるように、合成するアナログ信号数を調整することを特徴とする信号処理方法。
Sco<1/p ・・・(1)
w<1/Sco ・・・(3)
ここで、
Sco:前記画像情報の周波数成分の上限周波数(cycle/cm)
p:前記撮像素子のサンプリング周期(cm)
w:前記撮像素子の実効的な開口幅(cm)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010174244A JP2012034310A (ja) | 2010-08-03 | 2010-08-03 | 画像撮像装置および信号処理方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010174244A JP2012034310A (ja) | 2010-08-03 | 2010-08-03 | 画像撮像装置および信号処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010174244A Withdrawn JP2012034310A (ja) | 2010-08-03 | 2010-08-03 | 画像撮像装置および信号処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2012034310A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104639818A (zh) * | 2015-02-13 | 2015-05-20 | 常承忠 | 新型双向可选择摄像头 |
-
2010
- 2010-08-03 JP JP2010174244A patent/JP2012034310A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104639818A (zh) * | 2015-02-13 | 2015-05-20 | 常承忠 | 新型双向可选择摄像头 |
CN104639818B (zh) * | 2015-02-13 | 2018-06-22 | 常承忠 | 新型双向可选择摄像头 |
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