JP2012033142A - 人数計測装置、人数計測方法、プログラム - Google Patents

人数計測装置、人数計測方法、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】映像に映っている人々の数と集団としての速度とを推定することで、映像に映っている領域の通過人数を求める人数計測装置を提供する。
【解決手段】映像に含まれる画像中の各画素の動きベクトルと、前記画像中の前景領域とを入力し、移動人物を計測する通過人数計測装置であって、前記前景領域内の動きベクトルを1次元に射影して射影画像を生成する射影手段と、前記射影手段によって生成された射影画像に含まれる画素のうち極値点を抽出して移動人物を検出する極値点抽出手段と、を有することを特徴とする人数計測装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像装置で撮影された映像から、画像処理により映像に映っている人の数や通過人数を測定する人数計測装置、人数計測方法、プログラムに関するものである。
時系列に連続したフレームで構成された映像から人を検出しトラッキングすることにより、映像に映っている領域を通過する人の数を計測する方法が知られている(例えば、非特許文献1)。また、時系列に連続したフレームで構成された映像から動きのある領域の移動を観測することによって逆行を検出する方法が知られている(非特許文献2)。
Oliver Sidla, Yuriy Lypetskyy, Norbert Brandle, and Stefan Seer, "Pedestrian detection and tracking for counting applications in crowded situations", Proc. IEEE International Conference on Video and Signal Based Surveillance (AVSS06), p. 70, 2006 新井啓之,安野貴之,水上緑,長谷山美紀,"映像からの逆行者検知方法",信学技報, pp. 29-34, February 2006
しかしながら、上述の非特許文献1における通過人数計測方法では、人数計測の精度がトラッキングの性能に大きく影響を受け、特に混雑した状況では、十分な人数計測精度を得ることが難しい場合がある。また、上述の非特許文献2における逆行者検出方法では、必ずしも映像に映っている全ての人の移動を観測するのではないため、通過人数を測定することができない。
本発明では、上述したような従来手法の問題点を鑑み、映像に映っている人々の数と集団としての速度とを推定することで、映像に映っている領域の通過人数を求める人数計測装置、人数計測方法、プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、映像に含まれる画像中の各画素の動きベクトルと、前記画像中の前景領域とを入力し、移動人物を計測する人数計測装置であって、前記前景領域内の動きベクトルを1次元に射影して射影画像を生成する射影手段と、前記射影手段によって生成された射影画像に含まれる画素のうち極値点を抽出して移動人物を検出する極値点抽出手段と、を有することを特徴とする。
本発明は、極値点抽出手段は、前記射影手段によって生成された射影画像に含まれる画素のうち極値点を抽出して移動人物の射影軸上における位置を検出することを特徴とする。
本発明は、前記画像中に含まれる人物に対応する画像に基づいて、前記画像中の座標から当該人物の実空間上での位置を示す実空間座標上の画素にマッピングすることにより、実空間画像を生成する実空間マッピング手段を有し、前記射影処理手段は、前記実空間マッピング手段によって生成された実空間画像から射影画像を生成することを特徴とする。
本発明は、前記実空間マッピング手段は、前記射影画像上の対象画素を含む人物像の立ち位置としてあり得ある2次元空間上の範囲に該当する画素に所定の値を加算して前記マッピングを行うことにより、前記実空間画像を生成することを特徴とする。
本発明は、前記実空間マッピング手段は、前記射影画像上の対象画素を含む人物像の立ち位置としてあり得ある対数空間上の範囲に該当する画素に所定の値を加算して第1のマッピング処理を行い、該第1のマッピング処理結果から2次元空間上にマッピングすることにより、前記実空間画像を生成することを特徴とする。
本発明は、前記極値点抽出手段によって抽出された極値画像を経過時間毎に蓄積して累積画像を生成する累積画像生成手段と、前記累積画像生成手段により生成された累積画像に基づいて、移動人物の人数を計測する人数算出手段を有することを特徴とする。
本発明は、前記極値点抽出手段によって抽出された極値画像を経過時間毎に蓄積して累積画像を生成する累積画像生成手段と、前記累積画像生成手段により生成された累積画像に基づいて、各極値点の移動速度から、移動人物の代表移動速度を算出する代表速度算出手段と、を有することを特徴とする。
本発明は、前記画像に含まれる人数を検出する人数算出手段と、前記人数算出手段が検出した人数と、前記代表速度算出手段が算出した代表速度とに基づいて、一定時間内に画像内の領域を通過する人数を算出する通過人数算出手段と、を有することを特徴とする。
本発明は、入力した映像から前景部分を検出し、前景画像を生成する前景画像生成手段と、前記前景画像上の対象画素を含む人物像の立ち位置としてあり得ある2次元空間上の範囲に該当する画素に所定の値を加算して前記マッピングを行うことにより、前記実空間画像を生成する実空間画像生成手段と、前記実空間画像の画素値の和を取ることにより、実空間領域に存在する人物の人数を算出する領域内人数算出手段とを備えたことを特徴とする。
本発明は、入力した映像から前景部分を検出し、前景画像を生成する前景画像生成手段と、前記前景画像上の対象画素を含む人物像の立ち位置としてあり得ある対数空間上の範囲に該当する画素に所定の値を加算して第1のマッピング処理を行い、該第1のマッピング処理結果から2次元空間上に第2のマッピング処理を行うことにより、前記実空間画像を生成する実空間画像生成手段と、前記実空間画像の画素値の和を取ることにより、実空間領域に存在する人物の人数を算出する領域内人数算出手段とを備えたことを特徴とする。
本発明は、映像に含まれる画像中の各画素の動きベクトルと、前記画像中の前景領域とを入力し、移動人物を計測する人数計測装置であるコンピュータを用いて、前記コンピュータの射影手段が、前記前景領域内の動きベクトルを1次元に射影して射影画像を生成するステップと、前記コンピュータの極値点抽出手段が、前記射影手段によって生成された射影画像に含まれる画素のうち極値点を抽出して移動人物を検出するステップと、を実行することを特徴とする。
本発明は、請求項1〜10のうちいずれか1項に記載された人数計測装置の各手段をコンピュータに機能させることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば映像に映っている個々の人を個別に追跡することなしに通過人数を計測することができる。これにより、個人の追跡が困難な状況でも通過人数の計測を実現することができる。また、人流を観測する向きに移動している人物だけを抽出することによって、人々の移動方向が様々な場合であっても、方向ごとの通過人数を計測することができる。
この発明の一実施形態による通過人数計測装置の構成を示す概略ブロック図である。 通過人数計測装置1の機能を表す機能ブロック図である。 射影画像を生成する処理を説明する図である。 累積画像を生成する処理を説明する図である。 通過人数計測装置1の動作を説明するフローチャートである。 動きベクトルを算出した例を示す図である。 第2の実施形態における通過人数計測装置1の構成を示す機能ブロック図である。 第3の実施形態における通過人数計測装置1の構成を示す機能ブロック図である。 第4の実施形態における通過人数計測装置1の構成を示す機能ブロック図である。 第5の実施形態における通過人数計測装置1の構成を示す機能ブロック図である。 通過人数計測装置1の動作を説明するフローチャートである。 マッピングの範囲の導出の仕方について説明する図である。 マッピングの範囲の導出の仕方について説明する図である。 マッピングを実現する方法の一例を説明する図である。 マッピングを実現する方法の一例を説明する図である。 実空間画像にマッピングを行った一例を示す図である。 射影画像を生成する処理を説明する図である。 累積画像を生成する処理を説明する図である。 第6の実施形態における通過人数計測装置1の構成を示す機能ブロック図である。 第7の実施形態における通過人数計測装置1の構成を示す機能ブロック図である。 第8の実施形態における通過人数計測装置1の構成を示す機能ブロック図である。 第9の実施形態における通過人数計測装置1の構成を示す機能ブロック図である。 図22に示す装置の処理動作を示すフローチャートである。 第10の実施形態における通過人数計測装置1の処理動作を示す説明図である。 第10の実施形態における通過人数計測装置1の処理動作を示す説明図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態による通過人数計測装置について図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施形態による通過人数計測装置の構成を示す概略ブロック図である。通過人数計測装置1は、外部に撮像装置であるカメラ2と、液晶表示装置等の表示装置3が接続され、入力装置11、ROM(read-only memory)12、CPU(central processing unit)13、RAM(random access memory)14、I/F(インタフェース)15、外部記憶装置16、記録媒体駆動装置17、記録媒体18を有し、カメラ2によって撮像された映像に映っている領域を通過する人の数を測定するコンピュータである。
通過人数計測装置1において、入力装置11は、マウスやキーボード等の入力デバイスである。ROM12は、所定のプログラムやデータを記憶する。CPU13は、ROM12に記憶されたプログラムを読み出して実行し、通過人数計測装置1内の各部を制御する。RAM14は、CPU13によってアクセスされ、各種データを一時記憶する。I/F15は、カメラ2と通過人数計測装置1とを接続し、カメラ2から出力されるデータを受信する。外部記憶装置16は、通過人数計測装置1の外部に接続される記憶装置であり、例えば、ハードディスク等である。記録媒体駆動装置17は、CPU13からの指示に従って記録媒体18を駆動させて、記録媒体18に各種データを記憶する。記録媒体18は、各種データを記憶する。
カメラ2は、所定の位置に固定され、通過人数の計測を行う対象の領域を撮像し、撮像結果を通過人数計測装置1に出力する。このカメラ2は、撮影された画像(フレーム画像)を、時系列的に通過人数計測装置1に入力する。例えば、入力するデータとしては、例えば、静止画系列や映像ストリームなどである。表示装置3は、通過人数計測装置1の指示に従い、各種データを画面上に表示する。
次に、本発明の実施形態の一例をさらに説明する。図2は、通過人数計測装置1の機能を表す機能ブロック図である。動きベクトル抽出部101は、カメラ2からの画像を入力し、動きベクトルを出力する。この動きベクトル抽出部101は、映像の現在フレームと1つ前のフレームとからオプティカルフロー(例えば、非特許文献3参照)を検出し、カメラで撮影された現時点の入力画像から動きベクトルおよび、オプティカルフローの検出を続けている時間t(フレーム数)を算出する。この動きベクトルは、例えば、uが左から右方向、vが上から下方向、としたとき、オプティカルフローの検出始点の画素位置(u,v)と動き方向(U,V)とで表される。
非特許文献3;“画像処理標準テキストブック”,財団法人画像情報教育振興協会,p.79−280,1997
前景検出部102は、カメラ2からの画像を入力し、現時点の入力画像における前景画像を生成する。ここで、前景画像とは、入力画像において移動物体が存在する点、すなわち前景である点を1、そうでない点、すなわち背景である点を0とした画像である。前景画像の検出方法は、さまざまな方法が知られているが、どのような方法を適用してもよい。なお、前景画像の検出方法としては、下記の非特許文献4、5のものが一例としてあげられる。
非特許文献4:波部斉,和田俊和,松山隆司,“照明変化に対して頑健な背景差分法”,情報処理学会研究報告(1998-CVIM115),Vol.1999,No.29,pp.17-24, 1999.3
非特許文献5:Kedar A. Patwardhan, Guillermo Sapiro, Vassilios Morellas, “Robust Foreground Detection in Video Using Pixel Layers”, IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence, Vol. 30, No. 4, April 2008
射影処理部103は、動きベクトル抽出部101から出力される動きベクトルと、前景検出部102から出力される前景画像とを入力し、射影された動きベクトルを生成して出力する。この射影処理部130は、動きベクトルの向きがある範囲内にあり、かつ絶対値がある閾値以上であり、かつ前景画像の同座標における値が1である点を1、そうでない点を0とする2値画像を生成し、図3に示されているように、ある方向に座標軸xをとり、x方向の位置が等しい2値画像上の各画素における値の総和をとった1次元の射影画像を生成する。
図3においては、横方向を座標軸xとし、そのx軸上の位置が同じである各画素の値の総和を計算する。この計算は、x軸上のそれぞれの位置において行う。ここでは、射影画像として、符号(a)に示すデータが得られた場合が一例として示されている。
このように、画像中においてx方向の位置が等しい画素の値の総和をとる処理を、この実施形態においては、座標軸xに対する射影処理と呼ぶ。ここで、2値画像を生成する際に、動きベクトルの局所的な誤検出の影響を取り除くためのモルフォロジー演算などの処理をしても良い。
ここでは、座標軸xの方向を横方向としたがこれに限られるものではない。また、例えば、左右方向の人流を観測する場合はu方向、上下方向の人流を観測する場合はv方向、といったように、計測したい人流の方向にx軸をとることが考えられる。動きベクトルの向きの範囲、および閾値の決定に際しては、ここではその方法を限定しないが、例えば以下の方法が考えられる。
(1)動きベクトルの向きの範囲は、ベクトルのx方向の成分が通過を計測したい向きを向いている範囲とする。例えば、x軸をu軸と等しくとり、右向きの通過を計測する場合は、動きベクトルのx成分が正である範囲とする。
(2)絶対値の閾値は、人物あるいは通過を把握したい物体の動き以外によって検出される動きの影響を切り捨てることができる最小値に設定する。
極値点抽出部104は、射影処理部103から出力される射影された動きベクトルを入力し、射影画像の値が極大値を取る点を1、そうでない点を0とする極値点画像を出力する。
累積画像生成部105は、極値点抽出部104から出力される極値点画像を入力し、極値点の位置を示す画像である累積画像を生成して出力する。図4は、累積画像を説明するための図である。この図において、累積画像生成部105は、極値点抽出部104によって生成された極大値画像を元に、累積画像を生成する。ここでは、極値点抽出部104によって、極値点画像を時間tに対応させてメモリ上に蓄積する(図4(a)、図4(b))。累積画像生成部105は、この極値点の軌跡を示す2次元の累積画像(x,t)を生成する(図4(c))。ここでは、極大値を表す座標軸x上の位置の画素について1、そうでない画素には0が付与された極値画像が時間tに従って蓄積されることにより、2次元の累積画像が生成される。なお、図4においては、極大値である画素と、そうでない画素について異なる色で示している。
なお、ここで、累積画像のx方向のサイズは、極値点画像のx方向のサイズと一致させるように生成される。累積画像のt方向のサイズは、後述するハフ変換の際に軌跡候補を検出できる程度の大きさが得られる範囲であって、できるだけ小さい値とする。
代表速度算出部106は、累積画像生成部105から出力される累積画像を入力し、画像中の人々の代表移動速度を生成して出力する。この代表移動速度の生成の仕方は、種々あるが、後述する。
画面内人数算出部107は、カメラ2からの画像を入力し、画面に映っている人の人数を算出し、算出結果を出力する。この画面内人数算出部107は、カメラ2で撮影された映像から、現時点の入力画像に映っている人のうち、人流を観測する向きに移動している人の数を算出する。
通過人数算出部108は、代表速度算出部106によって算出された代表移動速度と、画面内人数算出部107によって算出された画像に映っている人数とに基づいて、通過人数を算出する。
次に、上述した構成における通過人数計測装置1の動作について説明する。図5は、通過人数計測装置1の動作を説明するフローチャートである。まず、処理が開始され、カメラ2から画像データが出力されると、動きベクトル抽出部101は、カメラ2から出力された、映像の現在フレームと1つ前のフレームとからオプティカルフローを検出し、カメラで撮影された現時点の入力画像から動きベクトル、および、オプティカルフローの検出を続けている時間tを算出する(ステップS1)。ここでは、カメラ2からの画像データについては、画像全体ではなく、画像の一部を抽出して処理対象としてもよい。
オプティカルフローの算出方法は、ここでは限定されるものではないが、シーンによって安定にフローが出る方法を選択するのが好ましい。例えば、輝度勾配に基づく方法や、領域のマッチングに基づく方法が考えられるが、輝度勾配に基づく方法は混雑度が大きい場合により有効であり、領域のマッチングに基づく方法は混雑度が小さい場合により有効である。実際の映像で動きベクトルを算出した例を図6に示す。図6(a)は、カメラ2から出力される画像データのある瞬間におけるフレーム画像を抽出した一例を示す。この図6(a)では、例えば、画像を8×8pixelのブロックに分割し、領域のマッチングに基づく方法を用いて求めたものである。このフレームにおける左右方向の動きベクトルの絶対値を画素の明るさで表すと、図6(b)のようになる。
一方、前景検出部102は、現時点の入力画像における前景画像を生成する(ステップS2)。動きベクトルと前景画像が生成されると、射影処理部103は、動きベクトルの向きがある範囲内にあり、かつ絶対値がある閾値以上であり、かつ前景画像の同座標における値が1である点を1、そうでない点を0とする2値画像を生成することによって、1次元の射影画像を生成する(ステップS3)。図6(c)は、図6(b)の動きベクトルからu軸に対する射影画像を生成し、グラフ状に図示したものである。
射影画像が生成されると、極値点抽出部104は、射影画像の値が極大値を取る点を1、そうでない点を0とする極値点画像を生成する(ステップS4)。ここで、極大値の数は、x方向の同じ位置に複数の人物が存在しない場合には、画像中の人物の数を示す。射影画像の値が極大値をとる点は、x方向における人物候補位置に対応する。ここで、極値を抽出する前に射影画像に平滑化フィルタを掛けるなどの処理をしても良い。
極値画像が生成されると、累積画像生成部105は、極値点画像を時間tに対応させてメモリ上に蓄積し、極値点の軌跡を示す2次元の累積画像(x,t)を生成する(ステップS5)。図6(d)は、実際の映像から生成した極値点軌跡画像の一例である。画像の上端が図6(c)に対応している。
累積画像が生成されると、代表速度算出部106は、累積画像から、画像に映っている人々の代表移動速度を求める(ステップS6)。この代表移動速度の求め方は種々あるが、例えば、次の3通りの方法(方法1〜方法3)が一例としてあげられる。
(方法1)
まず、累積画像にθ−ρハフ変換を施し、画素値(投票数)がある閾値以上であるθ−ρ空間上の点を抽出する(ステップS6−1−1)。閾値の決定に際しては、ここではその方法を限定しないが、例えば、累積画像上で極値点がある直線上にいくつ以上並んでいたときにその直線を極値点の軌跡とみなすか、に応じて決定する。図6(d)の累積画像(例えば、縦60ピクセル×横80ピクセル)においてθの刻み幅を1度、ρの刻み幅を1ピクセルとしてハフ変換する場合、画素値の閾値は10〜15程度が好ましい。これは、極値点の軌跡に対応する直線候補の検出漏れと、極値点の軌跡に対応しない直線候補の誤検出との両方が少ないという観点から、実験的に決定した値である。なお、極値点の軌跡ではない直線候補の誤検出の防止や計算時間短縮のために、ハフ変換においてθの範囲を限定してもよい。例えば、人物の移動速度が3[pixel/frame]以下であると前提を置く場合、右向きの動きの観測であれば90°≦θ≦109°とすることができる。
次に、抽出されたθ-ρ空間上の点に対応する累積画像上の直線を極値点の軌跡とし、直線の傾きをその極値点の画像上における移動速度とする(ステップS6−1−2)。直線の傾きは、対応する極値点が1フレーム当たり何ピクセルx方向に移動するかを表す。
次に、推定された各極値点の移動速度から、画像に映っている人々の代表移動速度を求める(ステップS6−1−3)。代表移動速度の算出方法はここでは限定しないが、例えば、各移動速度の平均値をとる方法や、中央値をとる方法が考えられ、シーンによってより精度よい人数推定につながる方法を選択するのが好ましい。極値点の軌跡が映像中の人物1人に対応する程度に人物が少ない場合は平均値をとる方法が、そうでない場合は中央値をとる方法がより有効である。
(方法2)
まず、ステップS6−1−1と同様に、画素値がある閾値以上であるθ−ρ空間上の点を抽出する(ステップS6−2−1)。次に、ステップS6−2−1で抽出された点を1、そのほかの点を0とする2値画像(θ,ρ)において座標軸ρに対する射影処理を施し(例えばステップS3、図3を参照)、極値点軌跡の角度分布を生成する(ステップS6−2−2)。
次に、極値点軌跡の角度分布から代表角度θ ̄( ̄は、θの上に付く。以下同じ。)を算出し、θ−ρ空間上の角度θ ̄に対応するx−t空間上での傾きを画像に映っている人々の代表移動速度とする。(ステップS6−2−3)代表角度θ ̄の算出方法はここでは限定しないが、例えば、角度分布の平均をとる方法や、分布が最大となる角度を選択する方法がある。また、代表角度θ ̄を算出する前に角度分布に平滑化フィルタを掛けるなどの処理をしても良い。
(方法3)
まず、累積画像にθ−ρハフ変換を施すことで得られるθ−ρ画像の各画素値を、投票が多い点を強調するために2乗する(ステップS6−3−1)。次に、2乗したθ−ρ画像において座標軸ρに対する射影処理を施し(ステップS3、図3を参照)、極値点軌跡の角度分布を生成する(ステップS6−3−2)。なお、ステップS3の場合とは異なり、ここでの射影処理対象であるθ−ρ画像は多値画像である。次に、ステップS6−2−3と同様に、代表角度から代表移動速度を算出する(ステップS6−3−3)。
次に、画面内人数算出部107は、カメラ2で撮影された映像から、現時点の入力画像に映っている人のうち、人流を観測する向きに移動している人の数を算出する(ステップS7)。人数の算出方法は、ここでは限定されるものではないが、例えば、下記に示す非特許文献6の方法において、前景画像をステップS3で生成した2値画像とした方法を用いる。非特許文献6の方法は、画像内の人数が多い状況でも安定に人数を推定できるという特徴を持つため、画像内の人数が多い状況で通過人数を精度よく計測するためには好ましい方法である。また、前景画像としてステップS3で生成した2値画像を使用することによって、異なる方向に移動している人が存在する場合でも、人流を観測する向きに移動している人の数を算出することができる。
非特許文献6:Hiroyuki ARAI, Isao MIYAGAWA, Hideki KOIKE, and Miki ASEYAMA, Members, ”Estimating Number of People Using Calibrated Monocular Camera Based on Geometrical Analysis of Surface Area”, IEICE Trans. Fundamentals, Vol. E92-A, No. 8, pp. 1932-1938, August 2009
また、このステップS7で求める人流を観測する向きに移動している人の数については、ステップS4によりカウントした極大値の数から求めた人数でもよい。また、非複数人物が画像中で重なり合って移動し、ステップS4による方法では1人とカウントしてしまうような混雑している状況においては、特許文献6による方法を用いると有用である。
次に、通過人数算出部108は、ステップS6で算出された代表移動速度と、ステップS7で算出された人数とから、現時点の入力画像における瞬間通過人数を算出する(ステップS8)。瞬間通過人数の算出方法は、ここでは限定しないが、例えば、代表移動速度を画像のx方向の長さで除算し、画像中でx方向に移動している人物の数との積をとったものとする。例えば、人物1人がx方向の画像長だけ移動することを人物1人の通過とみなし、1つ前のフレームから現在フレームまでの間に何人がx方向の画像長の何倍移動したか、を算出する。一例として、3人の人物が1フレームの間にx方向の画像幅の0.1倍だけ移動する場合、瞬間通過人数は3×0.1=0.3となる。
通過人数算出部108は、全方向の通過人数を算出したか否かを判定し、通過を測定したい向きが複数存在し、全方向の通過人数の算出を行っていない場合には、測定するそれぞれの向きに関してステップS3からステップS8までの処理を繰り返して行い、通過人数を算出する(ステップS9)。
次に、通過人数算出部108は、通過を測定する向きごとに瞬間通過人数を累積加算することにより、各向きの累積通過人数を算出する。累積通過人数は、処理を開始したフレームから現在フレームまでの間に映像内を各向きに通過した人物の数である。例えば、ステップS8で示した例と同じ状況において、人物の速度が一定である場合、3人の人物は画像の一方の端から反対側の端まで10フレームかけて移動する。すなわち、瞬間通過人数0.3の10フレーム累積で0.3×10=3となり、累積通過人数は3増加する。累積通過人数3という値は、画像中でx方向の画像長だけ移動した人物が3人いたか、あるいは、画像中でx方向の画像長の1/2だけ移動した人物が6人いたことを示す値である。このように、他のセンサを用いずに、画像のみから一定時間内に画像中のx方向の画像長だけ移動した人数の概算値を算出できる。
そして、通過人数算出部108は、終了条件を満たしているか否かを判定する(ステップS10)。終了条件を満たしていれば、処理を終了し、満たしていない場合には、映像の新たなフレームを1枚取得し(ステップS11)、ステップS1からステップS10の処理を繰り返す。
なお、以上説明した実施形態において、ステップS9の後に、通過人数算出部108は、通過を測定したい範囲が画像中に複数存在するか否かを判定し、複数存在する場合、測定対象のそれぞれの範囲の部分画像に関してステップS1からステップS9までの処理を行い、それぞれの範囲の部分画像について全て処理が行われると、ステップS10に移行するようにしてもよい。
なお、以上説明した実施形態において、カメラ2から得られる画像に対する通過人数計測装置1の処理は、実時間で行うか否かはいずれでもよい。
なお、上述した実施形態において、ステップS1からステップS2までの処理(動きベクトル算出及び前景抽出)については、実施せず、入力フレームの画像、及び該画像の各画素の動きベクトルの情報、該画像の前景領域の情報を入力とし、ステップS3以降の処理を行うようにしてもよい。
<第2の実施形態>
図7は、第2の実施形態における通過人数計測装置1の構成を示す機能ブロック図である。ここでは、図2の各部に対応する部分については、同一の符号を付し、その相違点を説明する。射影処理部103は、カメラ2から出力される画像データと、各画素の動きベクトル、画像の前景画像を入力する。これらの画像データ、動きベクトル、前景画像は、例えば、記憶装置に記憶しておき、射影処理部103が読み出すようにしてもよい。通過人数算出部108は、累積画像生成部105が生成した累積画像から、通過人数を算出する。例えば、累積画像に含まれる射影画像の極大値から移動人物の人数を算出する。
<第3の実施形態>
図8は、第3の実施形態における通過人数計測装置1の構成を示す機能ブロック図である。ここでは、図2の各部に対応する部分については、同一の符号を付し、その相違点を説明する。射影処理部103は、カメラ2から出力される画像データと、各画素の動きベクトル、画像の前景画像を入力する。これらの画像データ、動きベクトル、前景画像は、例えば、記憶装置に記憶しておき、射影処理部103が読み出すようにしてもよい。ここでは、例えば、画像データ、動きベクトル、前景画像を既知とし、これに基づいて、代表移動速度を求めることにより、移動人物の速度を算出する。
<第4の実施形態>
図9は、第4の実施形態における通過人数計測装置1の構成を示す機能ブロック図である。ここでは、図2の各部に対応する部分については、同一の符号を付し、その相違点を説明する。射影処理部103は、カメラ2から出力される画像データと、各画素の動きベクトル、画像の前景画像を入力する。これらの画像データ、動きベクトル、前景画像は、例えば、記憶装置に記憶しておき、射影処理部103が読み出すようにしてもよい。ここでは、例えば、画像データ、動きベクトル、前景画像を既知とし、これに基づいて、一定時間内に画像に映し出されている領域の距離(画像長の距離)を移動する人数の累積値(累積通過人数)を算出する。
<第5の実施形態>
次に、第5の実施形態における通過人数計測装置1について説明する。図10は、この発明の一実施形態による通過人数計測装置の構成を示す概略ブロック図である。動きベクトル抽出部300は、カメラ2からの画像を入力し、動きベクトルを出力する。前景検出部301は、カメラ2からの画像を入力し、前景画像を出力する。実空間マッピング部302は、動きベクトル抽出部300から出力される動きベクトルと前景検出部301から出力される前景画像とを入力し、実空間画像と画面に映っている人物の数を出力する。射影処理部303は、実空間マッピング部302から出力される実空間画像を入力し、射影された動きベクトルを生成して出力する。極値点抽出部304は、射影処理部303から出力される射影された動き情報を入力し、動き情報の極値点を算出して出力する。
累積画像生成部305は、極値点抽出部304から出力される動き情報の極値点を入力し、極値点の位置を示す画像を出力する。代表速度算出部306は、累積画像生成部305から出力される累積画像を入力し、画像中の人々の代表移動速度を生成して出力する。この代表移動速度の生成の仕方は、種々あるが、後述する。通過人数算出部307は、実空間マッピング部302から出力される画像に映っている人物の数と代表速度算出部306から出力される画像中の人々の代表移動速度とを入力し、カメラ2で撮影された映像から、現時点の入力画像に映っている人のうち、人流を観測する向きに移動している人の数を算出して出力する。
次に、上述した構成における通過人数計測装置1の動作について説明する。図11は、通過人数計測装置1の動作を説明するフローチャートである。まず、処理が開始され、カメラ2から画像データが出力されると、前景検出部301は、カメラ2から出力された、現時点の入力画像から予め設定された範囲を抽出した部分画像を生成する(ステップS21)。この抽出する範囲の決定方法は、例えば、入力画像のうち通過をカウントしたい場所が撮影された領域とする方法、人物が写らないことが明らかである部分(壁や固定の設備など)を除いた領域とする方法、等が挙げられる。また、この範囲は入力画像全体であっても良い。
次に、前景検出部301は、抽出された部分画像おける前景画像を生成する(ステップS22)。ここで、前景画像とは、部分画像において移動物体が存在する点、すなわち前景である点を1、そうでない点、すなわち背景である点を0とした画像である。前景画像の検出方法はさまざまな方法が知られているが、どのような方法を適用してもよい。なお、前景画像の検出方法としては、上述の非特許文献4、5のものが一例としてあげられる。
一方、動きベクトル抽出部300は、映像の現在フレームの部分画像と1つ前のフレームの部分画像とから前景部分におけるオプティカルフロー(上述の非特許文献3参照)を検出し、カメラで撮影された現時点の部分画像から動きベクトルおよび、オプティカルフローの検出を続けている時間t(フレーム数)を算出する(ステップS23)。この動きベクトルは、例えば、xが左から右方向、yが上から下方向、としたとき、各画素位置(x,y)における動き量(V,V)として表される。
オプティカルフローの算出方法は、ここでは限定しないが、シーンによって安定にフローが出る方法を選択するのが好ましい。例えば、輝度勾配に基づく方法や、領域のマッチングに基づく方法が考えられるが、輝度勾配に基づく方法は撮像領域の人物密度が大きい場合により有効であり、領域のマッチングに基づく方法は撮像領域の人物密度が小さい場合により有効である。
次に、実空間マッピング部302は、動きベクトルの向きが任意の範囲内にあり、かつ絶対値が任意の閾値以上である点を1、そうでない点を0とする2値画像を生成する(ステップS24)。ここで、2値画像を生成する際に、動きベクトルの局所的な誤検出の影響を取り除くためのモルフォロジー演算などの処理をしても良い。動きベクトルの向きの範囲、および閾値の決定に際しては、ここではその方法を限定しないが、例えば以下の方法が考えられる。
(1)動きベクトルの向きの範囲は、ベクトルの通過を計測したい方向の成分が通過を計測したい向きを向いている範囲とする。例えば、右向きの通過を計測する場合は、動きベクトルのx成分が正である範囲とする。
(2)絶対値の閾値は、人物の動き以外によって検出される動きの影響を切り捨てるために十分大きく、かつできるだけ小さい値を実験的に決定する。
次に、実空間マッピング部302は、人物の実空間上での位置を表す実空間画像を作成する(ステップS25)。これは、ステップS24で生成した2値画像の値が1である画素それぞれに関して、“その画素を含む人物像の立ち位置”としてあり得る2次元実空間X−Y上の範囲に該当する実空間画像の画素に、所定の値を加算することによって実現する。以下では、この画素値の加算処理をマッピングという。
ここで、マッピングの範囲の導出の仕方について、図12〜図13を用いて説明する。前提として、人物のモデルを、カメラに正対した高さh、幅wの長方形平板とする(hとwはあらかじめ定める。例えば、h=1.7[m]、w=0.3[m]とする)。また、カメラの光軸を中心とした回転はないものとする。
ある座標(x,y)の画素が人物長方形の底辺(足元)の中心であった場合と上辺(頭頂部)の中心であった場合とを仮定し、対応する2次元実空間X−Y上の立ち位置P(x,y)、P’(x,y)(図13参照)をそれぞれ考える((x,y)からP(x,y)、P’(x,y)の座標を求めるには、例えば、上述の非特許文献6の(12)式を用いる)。
このとき、件の画素が人物の中心軸上の任意の点であった場合に対応する実空間座標の範囲は、2点P(x,y)、P’(x,y)を結ぶ線分となる。さらに、P’(x,y)がカメラ位置(以下、カメラ位置を原点とする)から十分離れており、かつ画像上における人物の幅が画素幅に対して十分大きい場合、件の画素が人物上の任意の点であった場合に対応する実空間座標の範囲、すなわち求めるマッピング範囲は、この線分にwの幅を持たせたもの、すなわち、2点を線分と垂直な方向に±w/2だけ移動した点4つを頂点とする長方形に近似することができる(図13参照)。
以上で導出される範囲に、画素値をマッピングする。マッピングを実現する具体的方法の例を、図14〜図15を用いて以下に説明する。
まず、マッピング先の空間として、各画素の値が0である実空間画像を作成する(ステップS25−1)。実空間画像のサイズは、ステップS24で生成した2値画像の各画素に対応するマッピング範囲をすべて網羅できるサイズとする。網羅すべき範囲は、図14のように、2値画像の四隅の画素に対応するマッピング範囲を網羅する範囲を考えれば算出することができる。例えば、撮像画像のアスペクト比が4:3、カメラの地表からの高さが7.1m、水平方向からの俯角が17°、対角線画角が46.77°、人物モデルの高さが1.7m、幅が0.3mのとき、実空間画像が網羅すべき範囲はX方向−55[m]〜55[m]、Y方向8[m]〜163[m]、とすることができる(X、Y座標軸の取り方は図14参照)。
また、実空間画像の座標の刻み幅は、人物の動きを観測するために十分な最大の幅(例えば、10cm刻み)とする。前述の網羅範囲の例で刻み幅を10cmとすると、実空間画像のサイズは横1101×縦1551pixelとなる。
次に、2値画像の画素値が1である各画素の座標(x,y)に関して、実空間画像上のP’(x,y)に対応する画素の値に1を加える(ステップS25−2、図15(a))。図15では、このステップS25−2から後述するステップS5−4までの処理を、画素1つに注目して示したものである。
次に、長さと方向、係数が適用画素の原点からの距離に依存して変化するフィルタを実空間画像に適用することにより、原点とフィルタ適用点とを結ぶ直線の方向に画素を分布させる(ステップS25−3、図15(b))。原点からフィルタ適用点までの距離をrとすると、フィルタの方向は原点とフィルタ適用点とを結ぶ直線の方向(この方向を、以下ではその点におけるr方向とよぶ)、r方向のフィルタ長は|P−P’|=hr/T、幅は1、各フィルタ係数はTs^(x,y)/(hr)となる(^はsの上に付く。以下同じ。)。ここで、Tは床面からカメラまでの高さである。s^(x,y)は、2値画像の画素に重み付けをする値であり、ある人物1人が撮像画像に映っていることによって値が1となる2値画像上の画素にこの重みをつけた値の総和が、その人物が撮像画像のどこに映っていても1となるような値である。これは、非特許文献5におけるs^(x,y)と同じものである。
次に、各画素において、その画素の位置におけるr方向と垂直な方向にフィルタを実空間画像に適用することにより、r方向と垂直な方向に画素を分布させる(ステップS25−4、図15(c))。フィルタの長さは、w(人物モデルの幅)、幅は1、各フィルタ係数は1/wとする。
実際に実空間画像にマッピングを行った例を図16に示す。図16(a)の画像を撮像画像の動き検出部分として実空間にマッピングをすると、例えば、図16(b)の画像のようになる。
次に、実空間マッピング部302は、生成した実空間画像の画素値の総和を算出する(ステップS26)。上述のステップS25の方法でマッピングを行う場合、実空間画像の画素値のうち2値画像上の画素(x,y)からのマッピングに起因する成分の総和がs^(x,y)となる。したがって、算出する総和は、ステップS24で算出した2値画像にs^(x,y)を乗じた画像の画素の総和に等しい。これはすなわち、移動を検出する方向に動いている画面内の人物の数に相当する。
次に、射影処理部303は、生成した実空間画像に関して、図17に示されているように、ある方向に座標軸uをとり、u方向の位置が等しい実空間画像上の各画素における値の総和をとった1次元の射影画像を生成する(ステップS27)。
図17においては、横方向を座標軸uとし、そのu軸上の位置が同じである各画素の値の総和を計算する。この計算は、u軸上のそれぞれの位置において行う。ここでは、射影画像として、符号(a)に示すデータが得られた場合が一例として示されている。
このように、画像中においてu方向の位置が等しい画素の値の総和をとる処理を、この実施形態においては、座標軸uに対する射影処理と呼ぶ。ここで、座標軸uの方向は限定されるものではないが、例えば、左右方向の人流を観測する場合はX方向、手前と奥側との方向の人流を観測する場合はY方向、といったように、実空間画像のX方向またはY方向のうち計測したい人流の方向により近い方と等しくとることが考えられる。
射影画像が生成されると、極値点抽出部304は、図17に示されているように、射影画像の値が極大値を取る点を1、そうでない点を0とする極値点画像を生成する(ステップS28)。射影画像の値が極大値をとる点は、u方向における人物候補位置に対応する。ここで、極値を抽出する前に射影画像に平滑化フィルタを掛けるなどの処理をしても良い。
極値点画像が生成されると、累積画像生成部305は、極値点抽出部304から出力される極値点画像を入力し、極値点の位置を示す画像である累積画像を生成して出力する(ステップS29)。ここで、図18は、累積画像を説明するための図である。ここでは、極値点抽出部304によって、極値点画像を時間tに対応させてメモリ上に蓄積する(図18(a)、図18(b))。累積画像生成部305は、この極値点の軌跡を示す2次元の累積画像(u,t)を生成する(図18(c))。ここでは、極大値を表す座標軸u上の位置の画素について1、そうでない画素には0が付与された極値画像が時間tに従って蓄積されることにより、2次元の累積画像が生成される。なお、図18においては、極大値である画素と、そうでない画素について異なる色で示している。
なお、ここで、累積画像のu方向のサイズは、極値点画像のu方向のサイズと一致させるように生成される。累積画像のt方向のサイズは、後述するハフ変換の際に軌跡候補を検出できる最小の値とする。
累積画像が生成されると、代表速度算出部306は、累積画像から、撮像画像に映っている人々の代表移動速度を求める(ステップS30)。この代表移動速度の求め方は種々あるが、例えば、次の3通りの方法(方法4〜方法6)が一例としてあげられる。
(方法4)
まず、累積画像にθ−ρハフ変換を施し、画素値(投票数)がある閾値以上であるθ−ρ空間上の点を抽出する(ステップS30−1−1)。このとき、極値点の軌跡ではない直線候補の誤検出の防止や計算時間短縮のために、ハフ変換においてθの範囲を限定してもよい。例えば、人物の移動速度が3[pixel/frame]以下であると前提を置く場合、右向きの動きの観測であれば90°≦θ≦109°とすることができる。閾値の決定に際しては、ここではその方法を限定しないが、例えば、累積画像上で極値点がある直線上にいくつ以上並んでいたときにその直線を極値点の軌跡とみなすか、に応じて決定する方法や、極値点の軌跡に対応する直線候補の検出漏れと、極値点の軌跡に対応しない直線候補の誤検出との両方が少ないという観点から、実験的に決定する、といった方法がある。
次に、抽出されたθ−ρ空間上の点に対応する累積画像上の直線を極値点の軌跡とし、直線の傾きをその極値点の画像上における移動速度とする(ステップS30−1−2)。
直線の傾きは、対応する極値点が1フレーム当たり何ピクセルu方向に移動するか、を表す。
次に、推定された各極値点の移動速度から、撮像画像に映っている人々の代表移動速度を求める(ステップS30−1−3)。代表移動速度の算出方法はここでは限定しないが、例えば、各移動速度の平均値をとる方法や、中央値をとる方法が考えられ、シーンによってより精度よい人数推定につながる方法を選択するのが好ましい。極値点の軌跡が映像中の人物1人に対応する程度に人物が少ない場合は平均値をとる方法が、そうでない場合は中央値をとる方法がより有効である。
(方法5)
まず、ステップS30−1−1と同様に、画素値がある閾値以上であるθ−ρ空間上の点を抽出する(ステップS30−2−1)。次に、ステップS30−2−1で抽出された点を1、そのほかの点を0とする2値画像(θ,ρ)において座標軸ρに対する射影処理を施し(ステップS27、図17を参照)、極値点軌跡の角度分布を生成する(ステップS30−2−2)。
次に、極値点軌跡の角度分布から代表角度θ ̄を算出し、θ−ρ空間上の角度θ ̄に対応するu−t空間上での傾きを撮像画像に映っている人々の代表移動速度とする(ステップS30−2−3)。代表角度θ ̄の算出方法はここでは限定しないが、例えば、角度分布の平均をとる方法や、分布が最大となる角度を選択する方法がある。また、代表角度θ ̄を算出する前に角度分布に平滑化フィルタを掛けるなどの処理をしても良い。
(方法6)
まず、累積画像にθ−ρハフ変換を施すことで得られるθ−ρ画像の各画素値を、投票が多い点を強調するために2乗する(ステップS30−3−1)。次に、2乗したθ−ρ画像において座標軸ρに対する射影処理を施し(ステップS27、図17を参照)、極値点軌跡の角度分布を生成する(ステップS30−3−2)。なお、ステップS27の場合とは異なり、ここでの射影処理対象であるθ−ρ画像は多値画像である。次に、ステップS30−2−3と同様に、代表角度から代表移動速度を算出する(ステップS30−3−3)。
次に、代表移動速度が算出されると、通過人数算出部307は、ステップS30で算出された代表移動速度とステップS26で算出された人数とから、現時点の部分画像における瞬間通過人数を算出する(ステップS31)。瞬間通過人数の算出方法はここでは限定しないが、例えば、代表移動速度を実空間画像のu方向の長さで除算し、画像中でu方向に移動している人物の数との積をとったものとする。例えば、人物1人がu方向の画像長だけ移動することを人物1人の通過とみなし、1つ前のフレームから現在フレームまでの間に何人がu方向の画像長に対してどれだけ移動したか、を算出する。一例として、3人の人物が1フレームの間にu方向の画像長の1/10だけ移動する場合、瞬間通過人数は3×1/10=0.3となる。
次に、通過人数算出部307は、全方向の通過人数を算出したか否かを判定し、通過を測定したい向きが複数存在し、全方向の通過人数の算出を行っていない場合には、測定するそれぞれの向きに関してステップS24からステップS31までの処理を繰り返して行い、通過人数を算出する(ステップS32)。
次に、通過人数算出部307は、通過を測定する向きごとに瞬間通過人数を累積加算することにより、各向きの累積通過人数とする(ステップS33)。累積通過人数は、処理を開始したフレームから現在フレームまでの間に映像内を各向きに通過した人物の数となる。例えば、ステップS31で示した例と同じ状況において、人物の速度が一定である場合、3人の人物は画像の一方の端から反対側の端まで10フレームかけて移動する。すなわち、瞬間通過人数0.3の10フレーム累積で0.3×10=3となり、累積通過人数は3増加する。
次に、通過人数算出部307は、通過を測定したい範囲が画像中に複数存在するか否かを判定し、複数存在する場合、測定対象のそれぞれの範囲の部分画像に関してステップS22からステップS33までの処理を行う(ステップS34)。そして、それぞれの範囲の部分画像について全て処理が行われると、ステップS35に移行する。
次に、通過人数算出部307は、終了条件を満たしているか否かを判定する(ステップS15)。終了条件を満たしていれば、処理を終了し、満たしていない場合には、映像の新たなフレームを1枚取得し(ステップS36)、ステップS21からステップS35の処理を繰り返す。
このように、他のセンサを用いずに、画像のみから一定時間内に画像中のu方向の画像長だけ移動した人数の概算値を算出できる。
なお、以上説明した実施形態において、カメラ2から得られる画像に対する通過人数計測装置1の処理は、実時間で行うか否かはいずれでもよい。
<第6の実施形態>
図19は、第6の実施形態における通過人数計測装置1の構成を示す機能ブロック図である。ここでは、図10の各部に対応する部分については、同一の符号を付し、その相違点を説明する。実空間マッピング部302は、動きベクトル、前景画像を入力し、実空間画像と、画面に映っている人物の数を生成して出力する。これらの動きベクトル、前景画像は、例えば、記憶装置に記憶しておき、実空間マッピング部303が読み出すようにしてもよい。射影処理部303は、実空間マッピング部302から出力される実空間画像を入力する。通過人数算出部307は、累積画像生成部305が生成した累積画像から、通過人数を算出する。例えば、累積画像に含まれる射影画像の極大値から移動人物の人数を算出する。
<第7の実施形態>
図20は、第7の実施形態における通過人数計測装置1の構成を示す機能ブロック図である。ここでは、図10の各部に対応する部分については、同一の符号を付し、その相違点を説明する。実空間マッピング部302は、動きベクトル、前景画像を入力し、実空間画像と、画面に映っている人物の数を生成して出力する。射影処理部303は、実空間マッピング部302から出力される実空間画像を入力する。ここでは、例えば、画像データ、動きベクトル、前景画像を既知とし、これに基づいて、代表移動速度を求めることにより、移動人物の速度を算出する。
<第8の実施形態>
図21は、第8の実施形態における通過人数計測装置1の構成を示す機能ブロック図である。ここでは、図10の各部に対応する部分については、同一の符号を付し、その相違点を説明する。実空間マッピング部302は、動きベクトル、前景画像を入力し、実空間画像と、画面に映っている人物の数を生成して出力する。射影処理部303は、実空間マッピング部302によって生成された実空間画像に関して、ある方向に座標軸uをとり、u方向の位置が等しい実空間画像上の各画素における値の総和をとった1次元の射影画像を生成する。ここでは、例えば、画像データ、動きベクトル、前景画像を既知とし、これに基づいて、一定時間内に画像に映し出されている領域の距離(画像長の距離)を移動する人数の累積値(累積通過人数)を算出する。
<第9の実施形態>
非特許文献1では、瞬間ごとの人数を計測する領域は画像空間上で設定しており、画像空間と実空間の座標の対応は一意には定まらないため、人数を計測する領域を実空間で考えたい場合にはこの方法をそのまま用いることができない。このような問題を解決するため、画像上の前景部分を実空間にマッピングすることで、実空間上で人数を計測する方法が考えられる。しかし、マッピングのテーブルをあらかじめ作成する場合、実空間への写像関数を画素ごとに用意する必要があるため、写像関数のデータサイズが(撮像画像の画素数)×(実空間上の点数)オーダーとなり、このデータを計算機のメモリ上に確保するのは極めて困難である。第9の実施形態は、画像座標から実空間座標へのマッピングを、少ないメモリ使用量で実現し、実空間上で解析を行うことによって、映像に映っている任意の実空間領域内に存在する人物の数を推定するものであり、前述した第5の実施形態を変形したものである。
次に、第9の実施形態について詳細に説明する。第9の実施形態では、映像に映っている任意の実空間領域に存在する瞬間ごとの人数を測定することが目的である。第9の実施形態における装置構成は、図1に示す装置構成と同様であるので、詳細な説明を省略する。なお、カメラ2は、所定の位置に固定されたカメラを用いるものとする。また、以下の説明では、カメラ2で撮影された画像(フレーム画像)が時系列的に入力される状況を想定して説明する。入力画像は静止画系列や映像ストリームなどであり、また、必ずしも処理を実時間で行う必要はない。
図22は、第9の実施形態における通過人数計測装置1の構成を示す機能ブロック図である。図22において、符号401は、カメラ2からの画像を入力し、入力した画像から前景を検出して、前景画像を出力する前景検出部である。符号402は、前景画像を入力し、実空間マッピング処理を行って実空間画像を出力する実空間マッピング部である。符号403は、実空間画像を入力し、領域内の人数を算出し、領域内人数情報を出力する領域内人数算出部である。
次に、図23を参照して、図22に示す装置の動作を説明する。まず、処理が開始されると、現時点の入力画像からあらかじめ設定された範囲を抽出した部分画像を生成する。ここで抽出する範囲の決定方法は、例えば、入力画像のうち人数をカウントしたい実空間上の位置と対応しうる部分とする方法、人物が写らないことが明らかである部分(壁や固定の設備など)を除いた部分とする方法などが適用可能である。また、この範囲は入力画像全体であっても良い。
次に、前景検出部401は、抽出された部分画像における前景部分を検出して前景画像を生成して出力する(ステップS41)。ここで、前景画像とは、部分画像において移動物体が存在する点、すなわち前景である点を1、そうでない点、すなわち背景である点を0とした画像である。前景画像の検出方法はさまざまな方法が知られており、例えば、前述の非特許文献4、5などの技術が適用可能である。
次に、実空間マッピング部402は、人物の実空間上での位置を表す実空間画像を作成して出力する(ステップS42)。これは、生成された前景画像の値が1である画素それぞれに関して、“その画素を含む人物像の立ち位置”としてあり得る2次元実空間X−Y上の範囲に該当する実空間画像の画素に、所定の値を加算することによって実現する。以下では、この画素値の加算処理をマッピングと称する。マッピングの範囲は、以下のように導出する。
前提として、人物のモデルを、カメラに正対した高さh、幅wの長方形平板とする。高さhと幅wはあらかじめ定め、例えば、h=1.7[m]、w=0.3[m]とする。また、カメラの光軸を中心とした回転はないものとする。
ある座標(x,y)の画素が人物長方形の底辺(足元)の中心であった場合と上辺(頭頂部)の中心であった場合とを仮定し、対応する2次元実空間X−Y上の立ち位置P(x,y)、P’(x,y)(図12参照)をそれぞれ考える((x,y)からP(x,y)、P’(x,y)の座標を求めるには、例えば、非特許文献6に記載の式(例えば(12)式)を用いる。
このとき、件の画素が人物の中心軸上の任意の点であった場合に対応する実空間座標の範囲は、2点P(x,y)、P’(x,y)を結ぶ線分となる。さらに、P’(x,y)がカメラ位置(以下、カメラ位置を原点とする)から十分離れており、かつ画像上における人物の幅が画素幅に対して十分大きい場合(画素幅/人物幅 がマッピング範囲の幅の誤差となる)、件の画素が人物上の任意の点であった場合に対応する実空間座標の範囲、すなわち求めるマッピング範囲は、この線分にwの幅を持たせたもの、すなわち、2点を線分と垂直な方向に±w/2だけ移動した点4つを頂点とする長方形に近似することができる(図13参照)。以上で導出される範囲に、画素値をマッピングする。
ここで、マッピング(ステップS42)を実現する具体的方法について説明する。まず、マッピング先の空間として、各画素の値が0である実空間画像を作成する(ステップS42−1−1)。実空間画像のサイズは、ステップS41で生成した前景画像の各画素に対応するマッピング範囲をすべて網羅できるサイズとする。網羅すべき範囲は、図14のように、前景画像(2値画像)の四隅の画素に対応するマッピング範囲を網羅する範囲を考えれば算出することができる。例えば、撮像画像のアスペクト比が4:3、カメラの地表からの高さが7.1m、水平方向からの俯角が17°、対角線画角が46.77°、人物モデルの高さが1.7m、幅が0.3mのとき、画像全体に相当する領域の人数を計測する場合、実空間画像が網羅すべき範囲はX方向−55[m]〜55[m]、Y方向8[m]〜163[m]、とすることができる。また、実空間画像の座標の刻み幅は、人物の動きを観測するために十分な最大の幅(例えば、10cm刻み)とする。前述の網羅範囲の例で刻み幅を10cmとすると、実空間画像のサイズは横1101×縦1551pixelとなる。
次に、前景画像の画素値が1である各画素の座標(x,y)に関して、実空間画像上のP’(x,y)に対応する画素の値に1を加える(ステップS42−1−2、図15(a))。このステップではどの前景画素に関しても実空間画像の画素値に1を加え、後のステップのフィルタリングによって画素に重み付けをする。
次に、長さと方向、係数が適用画素の原点からの距離に依存して変化するフィルタを実空間画像に適用することにより、原点とフィルタ適用点とを結ぶ直線の方向に画素を分布させる(ステップS42−1−3、図15(b))。原点からフィルタ適用点までの距離をrとすると、フィルタの方向は原点とフィルタ適用点とを結ぶ直線の方向(r方向)、r方向のフィルタ長は|P−P’|=hr/T、幅は1、各フィルタ係数はTs^(x,y)/(hr)となるとなる。ここで、Tは床面からカメラまでの高さである。s^(x,y)は、前景画像の画素に重み付けをする値であり、ある人物1人が撮像画像に映っていることによって値が1となる前景画像上の画素にこの重みをつけた値の総和が、その人物が撮像画像のどこに映っていても1となるような値である。これは、非特許文献4におけるs^(x,y)と同じものである。
次に、各画素において、その画素の位置におけるr方向と垂直な方向にフィルタを実空間画像に適用することにより、r方向と垂直な方向に画素を分布させる(ステップS42−1−4、図15(c))。フィルタの長さはw(人物モデルの幅)、幅は1、各フィルタ係数は1/wとする。実際に実空間画像にマッピングを行った例を図16に示す。図16(a)の画像を撮像画像の動き検出部分として実空間にマッピングをすると、例えば図16(b)の画像のようになる。以上説明した方法で作成された実空間画像の画素値の和は、その画像が含む領域に存在する人物の数を表す。また、実空間画像の任意の部分領域に含まれる画素値の和は、部分領域に対応する実空間領域に存在する人物の数となる。
図23に戻り、次に、領域内人数算出部403は、実空間マッピング部402により生成された実空間画像の画素値の和を取ることにより、対応する実空間領域に存在する人数の推定値として、画面内の人数を算出する(ステップS43)。人数を測定したい領域が複数存在する場合は、撮像画像全体を処理してから必要な実空間領域をそれぞれ抽出してもよいし、撮像画像から部分領域を複数抽出し、それぞれについてステップS41〜S43の処理を繰り返してもよい。そして、終了条件を満たしているか否かを判定し(ステップS44)、満たしていなければ、映像の新たなフレームを1枚取得し、ステップS41に戻って処理を繰り返す。
<第10の実施形態>
次に、第10の実施形態について説明する。第10の実施形態は、前述した第5の実施形態における実空間マッピング302及び第9の実施形態における実空間マッピング部402において実行する処理(ステップS25、S42)を以下で説明する処理動作に置き換えたものである。
まず、第1のマッピング先の空間として、各画素の値が0であるx−logY空間画像を作成する。x−logY空間画像のサイズは、ステップS22、S41で生成した前景画像の各画素に対応するマッピング範囲をすべて網羅できるサイズとする。網羅すべき範囲は、ステップS42−2−1と同様に、前景画像の四隅の画素に対応するマッピング範囲を網羅する範囲を考えれば算出することができる。例えば、撮像画像のアスペクト比が4:3、カメラの地表からの高さが7.1m、水平方向からの俯角が17°、対角線画角が46.77°、人物モデルの高さが1.7m、幅が0.3mのとき、画像全体に相当する領域の人数を計測する場合、x−logY空間画像のlogY方向の範囲は2.07〜5.10とすることができる。
また、x−logY空間画像のlogY方向の座標の刻み幅は、位置の誤差をどこまで許容できるかに応じて決定する。例えば、0.01刻みとすると、画素分布範囲の誤差は最大1%程度となる。前述の網羅範囲の例で刻み幅を0.01とすると、実空間画像のlogY方向のサイズは304pixelとなる。
次に、前景画像の画素値が1である各画素の座標(x,y)に関して、x−logY空間画像上のP’に対応する画素の値にT/(hr)を加える。T/(hr)は、ステップS42−1−3に記述したものと同じ値である。この値は時間の経過によって変化することはないため、撮像、マッピング、人数推定を繰り返す処理の開始前にあらかじめ計算しメモリ上に保持してもよい。
次に、x−logY空間画像をフィルタリングすることにより、logY方向に画素を分布させる。これは、前述したr方向に画素を分布させることに相当する。フィルタのlogY方向の長さは、logr_P−logr_P’=log(r_P/r_P’)=log(T/(Tz−h))となり、一定である。また、x方向の幅は1である。ここで、r_P,r_P’はそれぞれ点P、P’におけるrである。各フィルタ係数は、1である。
次に、第2のマッピング先の空間として、x−Y空間画像を作成する。x−Y空間画像のサイズは、x方向に関してx−logY空間画像と等しく、Y方向に関してステップS42−1−1における実空間画像と等しい。x−Y空間画像の各画素値は、x−logY空間画像において対応する座標の画素値に等しい。
次に、第2のマッピング先の空間として、ステップS42−1−1と同様の方法で実空間画像を作成し、x−Y空間画像の各画素に関して、その画素値を、実空間画像上の座標が対応する画素に加える。続いて、実空間画像をフィルタリングすることにより、X方向に画素を分布させる(図24参照)。フィルタのX方向のサイズは人物モデルの幅であり、Y方向のサイズは1である。この処理は、図25に示すように人物の存在範囲を近似してX方向に画素を分布させることに相当する。以上の方法で実際に実空間画像にマッピングを行うと、第5、第9の実施形態と同様に図16のようになる。
第10の実施形態による方法は画素分布範囲の近似により人数の誤差が発生するという難点を持つ一方、フィルタのサイズと方向が座標によらず一定であるため第9の実施形態による方法よりも処理を高速にすることができるという利点を持つ。以上説明した方法で作成された実空間画像の画素値の和は、その画像が含む領域に存在する人物の数を表す。また、実空間画像の任意の部分領域に含まれる画素値の和は、部分領域に対応する実空間領域に存在する人物の数となる。
以上説明したように、映像に映る実空間の任意領域における人物の数を直接測定することができるため、画像上での観測すべき範囲を直感的に設定することができる。
また、図1、図2、図7〜図10、図19〜図22における通過人数計測装置1の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより通過人数の計測を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
撮像装置で撮影された映像から、画像処理により映像に映っている人の数や通過人数を測定することが不可欠な用途に適用できる。
1…通過人数計測装置、2…カメラ、3…表示装置、101、300…動きベクトル抽出部、102、301、401…前景検出部、103、303…射影処理部、104、304…極値点抽出部、105、305…累積画像生成部、106、306…代表速度算出部、107…画面内人数算出部、108、307…通過人数算出部、302、402…実空間マッピング部、403…領域内人数算出部

Claims (12)

  1. 映像に含まれる画像中の各画素の動きベクトルと、前記画像中の前景領域とを入力し、移動人物を計測する人数計測装置であって、
    前記前景領域内の動きベクトルを1次元に射影して射影画像を生成する射影手段と、
    前記射影手段によって生成された射影画像に含まれる画素のうち極値点を抽出して移動人物を検出する極値点抽出手段と、
    を有することを特徴とする人数計測装置。
  2. 極値点抽出手段は、前記射影手段によって生成された射影画像に含まれる画素のうち極値点を抽出して移動人物の射影軸上における位置を検出する
    ことを特徴とする請求項1記載の人数計測装置。
  3. 前記画像中に含まれる人物に対応する画像に基づいて、前記画像中の座標から当該人物の実空間上での位置を示す実空間座標上の画素にマッピングすることにより、実空間画像を生成する実空間マッピング手段を有し、
    前記射影処理手段は、前記実空間マッピング手段によって生成された実空間画像から射影画像を生成する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の人数計測装置。
  4. 前記実空間マッピング手段は、前記射影画像上の対象画素を含む人物像の立ち位置としてあり得ある2次元空間上の範囲に該当する画素に所定の値を加算して前記マッピングを行うことにより、前記実空間画像を生成することを特徴とする請求項3に記載の人数計測装置。
  5. 前記実空間マッピング手段は、前記射影画像上の対象画素を含む人物像の立ち位置としてあり得ある対数空間上の範囲に該当する画素に所定の値を加算して第1のマッピング処理を行い、該第1のマッピング処理結果から2次元空間上にマッピングすることにより、前記実空間画像を生成することを特徴とする請求項3に記載の人数計測装置。
  6. 前記極値点抽出手段によって抽出された極値画像を経過時間毎に蓄積して累積画像を生成する累積画像生成手段と、
    前記累積画像生成手段により生成された累積画像に基づいて、移動人物の人数を計測する人数算出手段
    を有することを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか1項に記載の人数計測装置。
  7. 前記極値点抽出手段によって抽出された極値画像を経過時間毎に蓄積して累積画像を生成する累積画像生成手段と、
    前記累積画像生成手段により生成された累積画像に基づいて、各極値点の移動速度から、移動人物の代表移動速度を算出する代表速度算出手段と、
    を有することを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか1項に記載の人数計測装置。
  8. 前記画像に含まれる人数を検出する人数算出手段と、
    前記人数算出手段が検出した人数と、前記代表速度算出手段が算出した代表速度とに基づいて、一定時間内に画像内の領域を通過する人数を算出する通過人数算出手段と、
    を有することを特徴とする請求項1〜請求項5のうちいずれか1項に記載の人数計測装置。
  9. 入力した映像から前景部分を検出し、前景画像を生成する前景画像生成手段と、
    前記前景画像上の対象画素を含む人物像の立ち位置としてあり得ある2次元空間上の範囲に該当する画素に所定の値を加算して前記マッピングを行うことにより、前記実空間画像を生成する実空間画像生成手段と、
    前記実空間画像の画素値の和を取ることにより、実空間領域に存在する人物の人数を算出する領域内人数算出手段と
    を備えたことを特徴とする人数計測装置。
  10. 入力した映像から前景部分を検出し、前景画像を生成する前景画像生成手段と、
    前記前景画像上の対象画素を含む人物像の立ち位置としてあり得ある対数空間上の範囲に該当する画素に所定の値を加算して第1のマッピング処理を行い、該第1のマッピング処理結果から2次元空間上に第2のマッピング処理を行うことにより、前記実空間画像を生成する実空間画像生成手段と、
    前記実空間画像の画素値の和を取ることにより、実空間領域に存在する人物の人数を算出する領域内人数算出手段と
    を備えたことを特徴とする人数計測装置。
  11. 映像に含まれる画像中の各画素の動きベクトルと、前記画像中の前景領域とを入力し、移動人物を計測する人数計測装置であるコンピュータを用いて、
    前記コンピュータの射影手段が、前記前景領域内の動きベクトルを1次元に射影して射影画像を生成するステップと、
    前記コンピュータの極値点抽出手段が、
    前記射影手段によって生成された射影画像に含まれる画素のうち極値点を抽出して移動人物を検出するステップと、
    を実行することを特徴とする人数計測方法。
  12. 請求項1〜10のうちいずれか1項に記載された人数計測装置の各手段をコンピュータに機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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