JP2012031645A - ダムなどの堆砂防止構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】自然のエネルギーを利用し、簡単な構造で、堆砂の発生を防止することができる構造体を提供する。
【解決手段】ゲート3を備えた堤体1の上流側に設ける導流堤2によって構成する。この導流堤2の一端は堤体1の上流側に接して、排水時の流れの方向と平行に2枚の導流堤2で構成する。この導流堤2の天端の高さは貯水面5より低く、洪水時の水面より高く設定した。
【選択図】図1
【解決手段】ゲート3を備えた堤体1の上流側に設ける導流堤2によって構成する。この導流堤2の一端は堤体1の上流側に接して、排水時の流れの方向と平行に2枚の導流堤2で構成する。この導流堤2の天端の高さは貯水面5より低く、洪水時の水面より高く設定した。
【選択図】図1
Description
本発明はダムや堰などの堆砂防止構造体に関するものである。
河川を横断する方向に設けたダムや堰堤などでは、その上流側に堆砂が発生する。
堆砂とは、主に洪水時に砂礫の移動によって発生する。
このような堆砂が進行すれば、局地的な河床上昇等により貯水容量の減少、河岸侵食や洪水をもたらす要因になる。
例えば泰阜ダム(天竜川)では上流の小渋川から流出する大量の土砂によって堆砂が進行し、これにより昭和36年の梅雨前線豪雨による水害(三六水害)の要因になったとの指摘が今なおなされている。
また近年地球温暖化に伴う集中豪雨は雨量の局地化、集中化と降雨量の極端な増加を招いているが、こうした気候変動などにより洪水時の堆砂流出量が増加するという変化も起きている。
特に治水ダム・多目的ダムにおいては堆砂は洪水調節機能の低下に直結することになる。
このように、放置したままでは堆砂に伴う弊害が起こりうることは疑いのない事実であり、近年の深刻な海岸侵食の一因にダムが挙げられていることを考慮すると、猶予のない対策が要求される。
ところが、これまでは堆砂の発生を阻止することが困難であるため、堆積してしまった後の砂を除去する方法が採用されてきた。
このような方法では掘削などのエネルギーを必要とする。
しかし近年は、CO2発生量削減の傾向から、エネルギーを使わず、自然力によって行う堆砂防止方法が求められている。
堆砂とは、主に洪水時に砂礫の移動によって発生する。
このような堆砂が進行すれば、局地的な河床上昇等により貯水容量の減少、河岸侵食や洪水をもたらす要因になる。
例えば泰阜ダム(天竜川)では上流の小渋川から流出する大量の土砂によって堆砂が進行し、これにより昭和36年の梅雨前線豪雨による水害(三六水害)の要因になったとの指摘が今なおなされている。
また近年地球温暖化に伴う集中豪雨は雨量の局地化、集中化と降雨量の極端な増加を招いているが、こうした気候変動などにより洪水時の堆砂流出量が増加するという変化も起きている。
特に治水ダム・多目的ダムにおいては堆砂は洪水調節機能の低下に直結することになる。
このように、放置したままでは堆砂に伴う弊害が起こりうることは疑いのない事実であり、近年の深刻な海岸侵食の一因にダムが挙げられていることを考慮すると、猶予のない対策が要求される。
ところが、これまでは堆砂の発生を阻止することが困難であるため、堆積してしまった後の砂を除去する方法が採用されてきた。
このような方法では掘削などのエネルギーを必要とする。
しかし近年は、CO2発生量削減の傾向から、エネルギーを使わず、自然力によって行う堆砂防止方法が求められている。
前記した引用文献1記載のような従来の堆砂防止設備では、複雑な装置をダム堤に取り付けるといった不経済な問題があった。
上記のような課題を解決するために、本発明のダムなどの堆砂防止構造体は、ゲートを備えた堤体の上流側に設ける導流堤によって構成し、この導流堤の一端は堤体の上流側に接して、排水時の流れの方向と平行に2枚の導流堤で構成し、この導流堤の天端の高さは貯水面より低く、洪水時の水面より高く設定したことを特徴としたものである。
本発明のダムなどの堆砂防止構造体は以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
<1> 自然の流れを利用して行う堆砂防止構造体であるから、特別なエネルギーを必要とせず、近年のCO2発生削減の傾向にも沿った、効率の良い構造体である。
<2> 自然のエネルギーを利用するから、長期にわたって堆砂の発生を防止し続けることができる。
<3> 鋼製の矢板を打設する程度の工事であって、特別な装置を設置する必要がないから経済的に構築することができる。
<1> 自然の流れを利用して行う堆砂防止構造体であるから、特別なエネルギーを必要とせず、近年のCO2発生削減の傾向にも沿った、効率の良い構造体である。
<2> 自然のエネルギーを利用するから、長期にわたって堆砂の発生を防止し続けることができる。
<3> 鋼製の矢板を打設する程度の工事であって、特別な装置を設置する必要がないから経済的に構築することができる。
以下図面を参照にしながら本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
<1>堆砂の発生状況。
まず本発明の理解のために、本発明の構造体を採用しない場合の堆砂の発生状況について説明する。
洪水時において砂礫は急激で多量の水流に押し出されて上流から下流に向けて移動する。
この砂礫の移動が、流れを横断する堤体1に至ると、図4に示すように、堤体1の構造物に跳ね返った反流に導かれて移動が停止する。
こうして移動が停止した部分で砂礫が沈設してしまい、大量の堆砂が発生すると考えられる。
まず本発明の理解のために、本発明の構造体を採用しない場合の堆砂の発生状況について説明する。
洪水時において砂礫は急激で多量の水流に押し出されて上流から下流に向けて移動する。
この砂礫の移動が、流れを横断する堤体1に至ると、図4に示すように、堤体1の構造物に跳ね返った反流に導かれて移動が停止する。
こうして移動が停止した部分で砂礫が沈設してしまい、大量の堆砂が発生すると考えられる。
<2>導流堤。
以上のような分析から、下流に向けて押し出される砂礫の流れに、反流を生じさせなければ砂礫の沈設が発生しないはずである。
そこで本発明の構造体は、導流堤2によって構成する。
すなわち、ゲート3を備えた堤体1の上流側に導流堤2を設ける。
この導流堤2は、例えば鋼製矢板をダム底4の地盤に打ち込んだもので構成することができる。
あるいはコンクリートパネルを平行に立てて構成することもできる。
以上のような分析から、下流に向けて押し出される砂礫の流れに、反流を生じさせなければ砂礫の沈設が発生しないはずである。
そこで本発明の構造体は、導流堤2によって構成する。
すなわち、ゲート3を備えた堤体1の上流側に導流堤2を設ける。
この導流堤2は、例えば鋼製矢板をダム底4の地盤に打ち込んだもので構成することができる。
あるいはコンクリートパネルを平行に立てて構成することもできる。
<3>導流堤の設置位置。
この導流堤2の一端は堤体1の上流側に接して配置する。
そして、ダムの水をゲート3から排水する時の流れの方向と平行に2枚の導流堤2を対向する状態で立てて構成する。
すると、2枚の壁の間に水路を形成することができる。
この2枚の壁状の導流堤2は、ゲート3の両側で堤体1に接している。
そのために2枚の導流堤2の間を流れる洪水時の水流は、掃流力を減少することなく、ゲート3に至ることになる。
この導流堤2の一端は堤体1の上流側に接して配置する。
そして、ダムの水をゲート3から排水する時の流れの方向と平行に2枚の導流堤2を対向する状態で立てて構成する。
すると、2枚の壁の間に水路を形成することができる。
この2枚の壁状の導流堤2は、ゲート3の両側で堤体1に接している。
そのために2枚の導流堤2の間を流れる洪水時の水流は、掃流力を減少することなく、ゲート3に至ることになる。
<4>導流堤の高さ。
ただしこの導流堤2の天端の高さは貯水面5より低く、かつ洪水時の水位6より高く設定する。
貯水面5よりも高く設定してあるから、平常時に貯水の取水が妨げられることはない。
ただしこの導流堤2の天端の高さは貯水面5より低く、かつ洪水時の水位6より高く設定する。
貯水面5よりも高く設定してあるから、平常時に貯水の取水が妨げられることはない。
<5>洪水時の機能。
洪水のときには上流から砂礫を巻き込んだ急流が堤体1に接近してくる。
その砂礫の流れは堤体1に近付くと、流れに平行に両側に立てた導流堤2に誘導されてその間をダム底4に沿って移動する。
そのために砂礫を押し流す掃流力はほとんど低下せず、ゲート3まで直接到達し、流水とともに砂礫を下流側へ排出する。
洪水のときには上流から砂礫を巻き込んだ急流が堤体1に接近してくる。
その砂礫の流れは堤体1に近付くと、流れに平行に両側に立てた導流堤2に誘導されてその間をダム底4に沿って移動する。
そのために砂礫を押し流す掃流力はほとんど低下せず、ゲート3まで直接到達し、流水とともに砂礫を下流側へ排出する。
<6>取水口。
図3に示すように導流堤2の一部に開口し、この開口部を取水口7とすることができる。
この取水口7を取水トンネル8の一端として開口し、取水トンネル8は地山の中を通して下流に向けて流れを形成する。
図3に示すように導流堤2の一部に開口し、この開口部を取水口7とすることができる。
この取水口7を取水トンネル8の一端として開口し、取水トンネル8は地山の中を通して下流に向けて流れを形成する。
1:堤体
2:導流堤
3:ゲート
4:ダム底
5:貯水面
6:洪水時の水位
2:導流堤
3:ゲート
4:ダム底
5:貯水面
6:洪水時の水位
Claims (1)
- ゲートを備えた堤体の上流側に設ける導流堤によって構成し、
この導流堤の一端は堤体の上流側に接して、排水時の流れの方向と平行に2枚の導流堤で構成し、
この導流堤の天端の高さは貯水面より低く、洪水時の水面より高く設定したことを特徴とする、
ダムなどの堆砂防止構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010172411A JP2012031645A (ja) | 2010-07-30 | 2010-07-30 | ダムなどの堆砂防止構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010172411A JP2012031645A (ja) | 2010-07-30 | 2010-07-30 | ダムなどの堆砂防止構造体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012031645A true JP2012031645A (ja) | 2012-02-16 |
Family
ID=45845366
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010172411A Pending JP2012031645A (ja) | 2010-07-30 | 2010-07-30 | ダムなどの堆砂防止構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012031645A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013122104A1 (ja) | 2012-02-16 | 2013-08-22 | 日産自動車株式会社 | 車体制振制御装置 |
-
2010
- 2010-07-30 JP JP2010172411A patent/JP2012031645A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2013122104A1 (ja) | 2012-02-16 | 2013-08-22 | 日産自動車株式会社 | 車体制振制御装置 |
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