JP2012028006A - 非水電解質二次電池用電極板および非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用電極板および非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウム二次電池の高容量化に伴い、さらなる安全性が求められているが、リチウム二次電池で用いられる従来の電極板では、合剤層が脱落する。
【解決手段】結着剤および極活物質を含む極合剤層を集電体1上に有するリチウム二次電池用電極板4であって、極合剤層は内側領域2と端部領域3に区分され、極活物質を基準とする結着剤の重量比を、端部領域3では内側領域2よりも大きくすることにより、端部領域3の結着性が高くなるので、裁断時の合剤脱落を抑制できる。また、この電極板4の内側領域2では、極活物質を基準とする結着剤の重量比が小さいので、この電極板4を用いたリチウム二次電池はサイクル特性に優れる。さらに、前記電極板4は合成脱落を防止できることから、この電極板4を用いたリチウム二次電池は、安全性にも優れる。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解質二次電池用電極板に関するものである。
近年、電子機器のポータブル化、コードレス化が急速に進んでおり、これらの駆動用電源として、小型かつ軽量で、高エネルギー密度を有する二次電池への要望が高まっている。また、小型民生用途のみならず、電力貯蔵用や電気自動車といった長期に亘る耐久性や安全性が要求される大型の二次電池も要望されており、その技術展開も加速してきている。このような背景のもと、非水電解質二次電池は、高電圧で且つ高エネルギー密度を有するため、電子機器用、電力貯蔵用、および電気自動車の電源用として期待されている。
非水電解質二次電池は、正極、負極、それらの間に介在するセパレータおよび非水電解質を具備しており、実用化されているリチウム二次電池(非水電解質二次電池の一例)では、セパレータに主としてポリオレフィン製の微多孔膜が用いられ、非水電解質にLiBF、LiPFなどのリチウム塩を非プロトン性の有機溶媒に溶解した液状非水電解質(非水電解液)が用いられている。また、正極活物質には、リチウムに対する電位が高く安全性に優れ、比較的合成が容易であるリチウムコバルト酸化物(例えばLiCoO)が用いられ、負極活物質には、黒鉛などの種々の炭素剤料が用いられている。
このようなリチウム二次電池は、製造工程中に発生した金属粉やその他の異物が電池内部に混入して、前記セパレータを突き破ることにより内部短絡を誘引し、安全性を阻害すると言った課題を有している。
前記金属粉や異物を発生させる要因としては種々あるが、その一例として、リチウム二次電池の製造時における裁断工程で、電極板の両縁部に発生する集電体のバリなど合剤層の脱落による裁断くずの発生などが挙げられる。
なお、リチウム二次電池の製造方法としては、通常、まず、電極活物質と結着剤および溶媒とを混練分散して調整した電極塗液を、幅広集電体の片面もしくは両面に塗布して乾燥させた後、所定の厚みになるように圧延するとともに、長尺状に巻いた幅広電極板の原反を製作する。その後、裁断工程に移り、前記幅広電極板の原反を、スリッター装置に配設されている複数の裁断刃で、所定の寸法を有する複数の幅狭電極板に裁断する。これにより、捲回した複数のフープが得られる。また、前記幅広電極板から幅狭電極板への裁断には、通常、シアー方式、ギャング方式などの裁断刃が用いられる。
上述した裁断後の電極板の両縁部断面に発生する集電体のバリや裁断くずの問題を解決するために、レーザ光を利用して裁断する方法が提案されている(特許文献1参照)。この提案によれば、レーザ光の高密度熱源で電極板を裁断するので、前記電極板が高熱により溶断される。その結果、電極板の両縁部断面に発生する集電体のバリの発生が無く、内部短絡を防止できることが可能であると述べられている。
また、バリや裁断くずの問題を改善する目的で、切断面を含む電極板の周縁部に熱融着性樹脂で被覆する方法が例示されている(特許文献2参照)。
さらに、バリを抑制する目的で、裁断刃により複数の幅狭の電極板に裁断した後、前記幅狭の電極板の個々の両縁部のみを押圧ロールで押圧する方法が例示されている(特許文献3参照)。
特開昭61−66364号公報 特開平5−190200号公報 特開2008−176939号公報
しかしながら、特許文献1に提案されているようなレーザ光による裁断方法では、電極板の裁断面のバリや裁断くずは軽減されるものの、熱溶融による裁断面の凹凸や、熱溶融時に発生する煤の汚れなどにより、その処理方法に関し新たな課題を有していた。
また、特許文献2に提案されているような技術を用いても、裁断面のバリや裁断くずを結着剤で被覆するだけであって、尖ったバリや裁断くずを抑えるものではないため、内部短絡の発生を十分に防止することが困難であった。
さらに、特許文献3に提案されている方法を用いても、裁断面のバリを抑制するだけであって、合剤脱落による裁断くずの発生を抑制することは困難であった。
これら特許文献2および3では、裁断くずの発生により安全性を確保できず、この裁断時の合剤脱落を結着剤量の増加により抑制しても、同時にサイクル特性が劣化するという課題が発生する。
これらに対して、本発明は前記従来の課題を解決するもので、裁断時の合剤脱落を抑制し、安全性、サイクル特性に優れた非水電解質二次電池用電極板を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の発明は、結着剤および極活物質を含む極合剤層を集電体上に有する非水電解質二次電池用電極板であって、前記極合剤層は、内側領域と端部領域に区分され、極活物質を基準とする結着剤の重量比が、前記端部領域では前記内側領域よりも大きいことを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の非水電解質二次電池用電極板において、極活物質を基準とする結着剤の重量比が、前記端部領域では前記内側領域の2倍以上で且つ5倍以下であるとともに、内側領域と端部領域の境界が、極板の端部から0.5mm以上10mm以下にあることを特徴とする。
さらに、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の非水電解質二次電池用電極板において、結着剤は、フッ素系結着剤、アクリルゴム、変性アクリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリル系重合体もしくはビニル系重合体、またはこれらの2種類以上の混合物もしくは共重合体であることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用電極板において、極活物質は、コバルト、マンガン、ニッケル、クロム、鉄およびバナジウムから選ばれる1以上の金属と、リチウムとの複合金属酸化物であることを特徴とする。
一方、本発明の請求項5に記載の発明は、非水電解質二次電池であって、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用電極板を用いて電池を構成したことを特徴とする。
本発明の非水電解質二次電池用電極板によると、極活物質を基準とする結着剤の重量比が、端部領域では十分に大きいことから、裁断時の合成脱落を防止し、安全性に優れる。また、内側領域での結着剤の重量比が十分に小さいことから、電極板のイオン移動を阻害せず、サイクル特性に優れる。
本発明の実施の形態1における正極板の拡大斜視図 同実施の形態における幅広正極板の拡大斜視図 同実施の形態における負極板の拡大斜視図
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明に係る非水電解質二次電池用電極板の一例である正極板を図1に示す。この正極板4の上下面の方向を厚さ方向、正極板4の奥行方向を長さ方向、これら長さ方向および厚さ方向と直交する方向を幅方向として説明する。
図1において、正極板4は、電気を取り出すための端子である集電体1の両面に、電気を蓄える正極合剤層を設けて構成されている。この正極合剤層は、その成分の違いによって、正極板4の幅方向の両端からそれぞれ幅Aの端部領域3と、これら端部領域3の間にある内側領域2とに区分される。なお、端部領域3では、幅Aが0.5mm〜10mmであり、正極合剤層の正極活物質を基準とする結着剤の重量比が、内側領域2での正極活物質を基準とする結着剤の重量比よりも大きい。
この正極板4は、図2に示す幅広正極板40を、長さ方向の裁断線Cで幅方向に複数に裁断して得られるものである。
図3に負極板5を示す。この負極板5も、正極板4と同様の構成であり、幅広負極板を裁断して得られるものである。
次に、正極板4および負極板5の作製方法について具体的に説明する。
正極板4については、アルミニウム製の箔やラス加工やエッチング処理された厚み10μm〜60μmの箔からなる集電体1の両面に、正極活物質と結着剤、必要に応じて導電剤、増粘剤を溶剤に混練分散させたペーストを塗着、乾燥、圧延して、内側領域2および端部領域3となる正極合剤層を設けて、作製される。
前記正極活物質としては、例えば、リチウムイオンをゲストとして受け入れ得るリチウム含有遷移金属化合物が使用される。例えば、コバルト、マンガン、ニッケル、クロム、鉄およびバナジウムから選ばれる少なくとも一種類の金属とリチウムとの複合金属酸化物などが用いられる。例えば、LiCoO、LiMnO、LiNiO、LiCoNi(1−x)(0<x<1)、LiCrO、αLiFeO、LiVOなどが用いられる。
前記結着剤としては、溶剤に混練分散できるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、フッ素系結着剤やアクリルゴム、変性アクリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリル系重合体もしくはビニル系重合体などを単独、または二種類以上の混合物もしくは共重合体で用いる。フッ素系結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンと六フッ化プロピレンの共重合体や、ポリテトラフルオロエチレン結着剤のディスパージョン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどが用いられる。
内側領域2および端部領域3の正極活物質および結着剤には、前述したように、必要に応じて導電剤を加えることができ、導電剤としてはアセチレンブラック、グラファイト、炭素繊維などを単独または二種類以上の混合物が好ましい。
前記増粘剤としては、ポリエチレンオキシド(PEO)やポリビニルアルコール(PVA)などの水溶液として粘性を有する剤料であれば特に限定されないが、カルボキシメチルセルロース(CMC)をはじめとするセルロース系樹脂およびその変性体が、合剤塗料の分散性、増粘性の観点から好ましい。
前記溶剤としては、結着剤が溶解可能なものが用いられ、有機系結着剤の場合は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルスルホルアミド、テトラメチル尿素、アセトン、メチルエチルケトンなどの有機溶剤を単独またはこれらを混合した混合溶剤が好ましく、水系結着剤の場合は水または温水が好ましい。
内側領域2に塗布する正極合剤中の正極活物質、導電剤および結着剤の配合割合は、それぞれ、正極活物質が80〜97重量%、導電剤が1〜20重量%、結着剤量が2〜5重量%の範囲とされる。
端部領域3に塗布する正極合剤では、正極活物質および導電剤の配合割合を内側領域2と同等とし、結着剤の配合割合のみ内側領域2よりも大きくする。具体的には、正極活物質基準の重量比で、端部領域3では内側領域2の2倍以上5倍以下とする。
このように、端部領域3において結着剤の配合割合のみ内側領域2の2倍以上とすることで、裁断時の合剤脱落を抑制できる。
また、端部領域3において結着剤の配合割合のみ内側領域2の5倍以下とすることで、結着剤の正極活物質への被覆を抑制してLiイオン移動を阻害せず、電解液の浸透性が悪化しないため、サイクル特性の影響を抑制できる。
前記正極活物質、結着剤、必要に応じて加える導電剤を溶剤に混練分散させてペースト状合剤を作製する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、プラネタリーミキサー、ホモミキサー、ピンミキサー、ニーダー、ホモジナイザーなどを用いることができる。これらを単独または組み合わせて使用することもできる。また、上記ペースト状合剤の混練分散時に、各種分散剤、界面活性剤、安定剤などを必要に応じて添加することもできる。
集電体1の上に合剤を塗着乾燥する工程は、特に限定されるものではなく、上記のように混錬分散させたペースト状合剤を、例えば、数種類のスリットダイコーターを用いて、内側領域2との境界が端部から0.5mm以上10mm以下となる端部領域3を、内側領域2とは別々に塗着する。その後、自然乾燥に近い乾燥を行うのが好ましいが、生産性を考慮すると70℃〜300℃の温度で5時間〜1分間乾燥させるのが好ましい。内側領域2との境界が端部から0.5mm以上となる端部領域3を内側領域2とは別々に塗着することにより、裁断時の合剤脱落を抑制できる。
また、内側領域2では極板中の空気が抜けにくいが、内側領域2と端部領域3を別々に塗着することにより、内側領域2の電解液の浸透性が多量の結着剤により悪化することなく、電解液量が低下しないため、サイクル特性の劣化を抑制できる。
圧延工程は、ロールプレス機によって所定の厚みになるまで、線圧102〜204N/cm(1000〜2000kgf/cm)で数回圧延を行うか、各回で線圧を変えて圧延するのが好ましい。
次に、以上のようにして得られた幅広正極板40を裁断工程にて所定の寸法に裁断するのであるが、ここで用いる裁断刃には、シアー刃方式、ギャング刃方式のいずれを用いても差し支えはない。
負極板5は、集電体1の両面に、負極活物質、結着剤、必要に応じて導電助剤、増粘剤を有機溶剤に混練分散させたペースト状の合剤を塗着、乾燥し、集電体1の他面にも塗着、乾燥した後、圧延して作成される。
負極板5の集電体1としては、銅製の箔、ラス加工を施した箔、またはエッチング加工を施した箔からなり、厚みは5μm〜50μmの範囲とされる。
負極活物質としては、特に限定されるものではないが、例えば、有機高分子化合物(フェノール結着剤、ポリアクリロニトリル、セルロースなど)を焼成することにより得られる炭素剤料、コークスやピッチを焼成することにより得られる炭素剤料、または人造グラファイトもしくは天然グラファイトなどを、その形状としては、球状、鱗片状、塊状のものを用いることができる。
負極活物質および結着剤の配合割合は、それぞれ、負極活物質が93〜99重量%、結着剤が1〜5重量%の範囲とされる。
端部領域3に塗布する負極合剤では、負極活物質および導電剤の配合割合を内側領域2と同等とし、結着剤の配合割合のみ、活物質基準の重量比で、端部領域3では内側領域2の2倍以上5倍以下とする。他は正極板4と同様にして作製することができる。
ここで、上述した正負極板4,5を用いたリチウム二次電池について説明する。
このリチウム二次電池は、上記正極板4と負極板5の間に挟まれたセパレータと、この正負極板4,5とセパレータの間に充填された電解液とを具備するものである。
セパレータについては、リチウム二次電池の使用範囲に耐え得る組成であれば特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の微多孔フィルムを、単一または複合して用いるのが一般的であるとともに、態様として好ましい。このセパレータの厚みは特に限定されないが、10〜25μmとされる。
さらに、電解液については、電解質塩としてLiPFおよびLIBFなどの各種リチウム化合物を用いることができる。また、溶媒としてエチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)を単独または組み合わせて用いることができる。また、正負極板4,5上への良好な皮膜の形成、または過充電時の安定性の確保のために、溶媒としてビニレンカーボネート(VC)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)、またはその変性体が用いられる。
以下、本発明の具体的な実施例について図面を参照しながら、さらに詳しく説明する。
内側領域2に塗布するスラリーを、正極活物質としてLiNi1/3Mn1/3Co1/3粉末を100重量部、導電剤としてアセチレンブラックを2.5重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を3重量部、および分散媒を混練することで、作製した。
さらに、端部領域3に塗布するスラリーを、正極活物質としてLiNi1/3Mn1/3Co1/3粉末を100重量部、導電剤としてアセチレンブラックを2.5重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を6重量部、および分散媒を混練することで、作製した。
このようにして作製した正極板用合剤スラリーを、数種類のスリットダイコーターを用いて、後工程で幅54mmの正極板4に裁断された状態において内側領域2と端部領域3が形成されるよう、内側領域2との境界が裁断後の端部から10mmとなる端部領域3を、内側領域2とは別々に集電体1に塗布した。その後、この集電体1を乾燥させて、図2に示す幅広正極板40を作製した。
この幅広正極板40を平板ロールプレスで幅方向において合剤密度3.00g/cm、厚みが150μmとなるように圧延し、裁断工程にて裁断装置を用いて幅54mmの正極板4を得た。なお、裁断工程において、正極板4の長さ方向1000mにおける合剤脱落の個数を表1に示す。
一方、内側領域2に塗布するスラリーを、負極活物質として黒鉛を100重量部、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを1重量部、結着剤としてスチレン−ブタジエンゴム(SBR)を1重量部、および分散媒を混練することで、作製した。
さらに、端部領域3に塗布するスラリーを、負極活物質として黒鉛を100重量部、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを1重量部、結着剤としてスチレン−ブタジエンゴム(SBR)を2重量部、および分散媒を混練することで、作製した。
これらスラリーを長尺の集電体1である厚み10μmの銅箔の両面に、正極板4と同様に塗布して乾燥させ、合剤密度1.52g/cc、厚みが156μmとなるように圧延し、裁断工程にてスリッター装置を用いて幅56mmに裁断して負極板5を得た。
以上のようにして作製した正極板4および負極板5を組み合わせて、正極板4および負極板5の各集電体1の露出領域に集電用のリードを溶接し、さらに、空孔率40%の20μmのポリエチレン製セパレータを正極板4および負極板5の間にはさみ、渦巻状に捲回して極板群を構成し、この群を、厚さ25μmの電池ケースとしてのステンレス製の有底円筒状容器内に収納して、電池缶外径18mm、高さ65mmの円筒型リチウム二次電池を作製した。これらの電池の特性評価は他の実施例、比較例の電池とともに後で説明する。
上記のリチウム二次電池を、20℃雰囲気下において、0.3Cで充電し、1Cで3Vまで放電する充放電サイクルを3回繰り返した後、25℃雰囲気下において、0.3Cで4.2Vまで充電し、1Cで3Vまで放電する充放電サイクルを複数回繰り返した。25℃雰囲気下での1サイクル目の容量を100%とした場合の500サイクル目の容量をパーセンテージで表1に示す。
実施例1を実施した際に、内側領域2と端部領域3との境界を端部から5mmとした以外は、実施例1と全く同様にして正極板4を得て、実施例2とした。
実施例1を実施した際に、内側領域2と端部領域3との境界を端部から0.5mmとした以外は、実施例1と全く同様にして正極板4を得て、実施例3とした。
実施例1を実施した際に、端部領域3に塗布したスラリーを、正極活物質としてLiNi1/3Mn1/3Co1/3粉末を100重量部、導電剤としてアセチレンブラックを2.5重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を15重量部、および分散媒を混練して作製した以外は、実施例1と全く同様にして、正極板4を得て、実施例4とした。
実施例2を実施した際に、端部領域3に塗布したスラリーを、正極活物質としてLiNi1/3Mn1/3Co1/3粉末を100重量部、導電剤としてアセチレンブラックを2.5重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を15重量部、および分散媒を混練して作製した以外は、実施例2と全く同様にして、正極板4を得て、実施例5とした。
実施例3を実施した際に、端部領域3に塗布したスラリーを、正極活物質としてLiNi1/3Mn1/3Co1/3粉末を100重量部、導電剤としてアセチレンブラックを2.5重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を15重量部、および分散媒を混練して作製した以外は、実施例3と全く同様にして、正極板4を得て、実施例6とした。
比較例1
実施例1を実施した際に端部領域3をなくしたこと以外は、実施例1と全く同様にして、正極板4を得て、比較例1とした。
比較例2
比較例1を実施した際に、集電板1に塗布したスラリーを、正極活物質としてLiNi1/3Mn1/3Co1/3粉末を100重量部、導電剤としてアセチレンブラックを2.5重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を6重量部、および分散媒を混練して作製した以外は、比較例1と全く同様にして、正極板4を得て、比較例2とした。
比較例3
実施例1を実施した際に、内側領域2と端部領域3との境界を端部から0.3mmとした以外は、実施例1と全く同様にして、正極板4を得て、比較例3とした。
比較例4
実施例1を実施した際に、内側領域2と端部領域3との境界を端部から12mmとした以外は、実施例1と全く同様にして、正極板4を得て、比較例4とした。
比較例5
実施例1を実施した際に、端部領域3に塗布したスラリーは、正極活物質としてLiNi1/3Mn1/3Co1/3粉末を100重量部、導電剤としてアセチレンブラックを2.5重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を18重量部、および分散媒とを混練して作製したものである。
このようにして作製した正極板用合剤スラリーを数種類のスリットダイコーターを用いて、後工程で裁断された状態において内側領域2との境界が端部から7mmとなる端部領域3を、内側領域2とは別々に塗布した後に乾燥させて、幅広正極板40を作製した。
これら以外は、実施例1と全く同様にして、正極板4を得て、比較例5とした。
―合剤脱落の評価―
比較例1では、端部領域3の結着剤が少ない場合に、合剤と集電体1の接着が低下して、合剤脱落が生じた。また、比較例3のように、端部領域3の幅Aが0.3mm、すなわち、内側領域2と端部領域3との境界が端部から0.3mmとなる場合には、端部領域3よりも内側の内側領域2から破壊がはじまるので、合剤脱落を防ぐことができない。以上の結果から、端部領域3の結着剤量が、正極活物質基準の重量比で内側領域2の2倍以上であり、かつ内側領域2と端部領域3との境界を端部から0.5mm以上とすることが望ましい。
―電池の評価―
サイクル特性は、リチウム二次電池としての実用面から80%以上であることが望ましく、各実施例でのサイクル特性が80%以上と、全て良好であった。
比較例2,5では結着剤が多いため、正極活物質に被覆してLiイオン移動を阻害し、電解液の浸透性が悪化するため、サイクル特性が劣化した。比較例4では、内側領域2と端部領域3との境界が端部から12mmで、かつ端部領域3の結着剤量が多いため、正極板4中の空気が抜けにくい内側領域2では、その電解液の浸透性が多量の結着剤により悪化し、電解液量が低下したためにサイクル特性が劣化した。実施例の正極板4では、内側領域2と端部領域3との境界は端部から10mm以下であるため、空気の抜けが良好で、電解液の浸透性も高いため、サイクル特性が優れている。以上の結果より、端部領域3の結着剤量が、正極活物質基準の重量比で内側領域2の5倍以下であり、かつ内側領域2と端部領域3との境界を端部から10mm以下とすることが望ましい。
Figure 2012028006

本発明は、上述した正極板4だけでなく、負極板5にも適用でき、同様の効果が生じる。
以上の結果より、本発明の非水電解質二次電池用電極板では、極活物質を基準とする結着剤の重量比が、端部領域では十分に大きいことから、裁断時の合成脱落を防止できる。また、この電極板を用いた非水電解質二次電池では、電極板における内側領域での結着剤の重量比が十分に小さくイオン移動が阻害されないので、サイクル特性に優れ、また電極板の合成脱落を防止できることから、安全性にも優れる。
ところで、上記実施例では、集電体1の両面に正極合剤層を有するものとして説明したが、両面に限定されるものではなく、片面であってもよい。
また、上記実施例では、非水電解質二次電池の例としてリチウム二次電池について説明したが、これに限定されるものではなく、ニッケル水素電池、燃料電池またはセラミックコンデンサーであってもよい。
本発明に係る非水電解質二次電池用電極板を用いた非水電解質二次電池は、高容量で高出力電池の安全性、サイクル特性に優れているので、ポータブル機器などの電源として有用である。
1 集電体
2 内側領域
3 端部領域
4 正極板
5 負極板
40 幅広正極板

Claims (5)

  1. 結着剤および極活物質を含む極合剤層を集電体上に有する非水電解質二次電池用電極板であって、
    前記極合剤層は、内側領域と端部領域に区分され、
    極活物質を基準とする結着剤の重量比が、前記端部領域では前記内側領域よりも大きいことを特徴とする非水電解質二次電池用電極板。
  2. 極活物質を基準とする結着剤の重量比が、前記端部領域では前記内側領域の2倍以上で且つ5倍以下であるとともに、
    内側領域と端部領域の境界が、極板の端部から0.5mm以上10mm以下にあることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池用電極板。
  3. 結着剤は、フッ素系結着剤、アクリルゴム、変性アクリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリル系重合体もしくはビニル系重合体、またはこれらの2種類以上の混合物もしくは共重合体であることを特徴とする請求項1または2に記載の非水電解質二次電池用電極板。
  4. 極活物質は、コバルト、マンガン、ニッケル、クロム、鉄およびバナジウムから選ばれる1以上の金属と、リチウムとの複合金属酸化物であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用電極板。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の非水電解質二次電池用電極板を用いて電池を構成したことを特徴とする非水電解質二次電池。

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