JP2012026380A - 天井扇 - Google Patents

天井扇 Download PDF

Info

Publication number
JP2012026380A
JP2012026380A JP2010166752A JP2010166752A JP2012026380A JP 2012026380 A JP2012026380 A JP 2012026380A JP 2010166752 A JP2010166752 A JP 2010166752A JP 2010166752 A JP2010166752 A JP 2010166752A JP 2012026380 A JP2012026380 A JP 2012026380A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blade
ceiling fan
receding
outer peripheral
fan according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010166752A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5659600B2 (ja
Inventor
Takuya Otanagi
拓也 小棚木
Atsushi Osada
篤 長田
Tsutomu Kato
務 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2010166752A priority Critical patent/JP5659600B2/ja
Publication of JP2012026380A publication Critical patent/JP2012026380A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5659600B2 publication Critical patent/JP5659600B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Arrangement Of Elements, Cooling, Sealing, Or The Like Of Lighting Devices (AREA)

Abstract

【課題】ブレードの外周端より外側における風速を増加させることができ、なおかつ金属製のブレードであっても、低コストで高風量、低トルクで低消費電力の天井扇を提供することを目的とする。
【解決手段】翼根部6と後退翼部7とを有し、後退翼部7の翼弦長が外周端に向かうに従って短くなり、後退翼部7の半径方向の距離rがブレード全長Sに対して10〜50%であり、かつ翼根部6の最大翼弦長Waがブレード全長Sに対して10〜50%であって、投影したブレードの後退翼部7における前縁が、前縁境界線13よりも、ブレードの回転方向に対して常に下流側に位置するとしたものであり、周速度が速くなる外周端側を後退翼形状とするで、遠心力による半径方向への昇圧効果で半径外側方向流れの割合を増加させることができるので、簡易的な形状で広範囲に送風することが可能となり、低コストかつ高風量の天井扇が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として屋内の天井面に取り付けて使用される天井扇に関するものである。
従来、この種の天井扇は、ブレードの半径方向の各断面における周速度に応じて取付角を最適化し、低消費電力で高風量が得られるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、その天井扇について図18を参照しながら説明する。
図18に示すように、本体101は、回転軸102を中心に回転する天井扇モーター103と、本体101を天井に取付ける天井取付部104と、天井扇モ−タ−103に取り付けられた複数の捩りブレード105と、捩りブレード105の回転中心となるハブ部106とからなる。
捩りブレード105は平翼で翼の根元から先端まで連続的に捩れた構造となっており、翼の根元端は翼の先端の幅よりも大きい翼弦長を持っている。翼は正圧面が凹面で、負圧面が凸面に曲がった面となっている。この捩りブレード105を回転させると、天井扇直下の風量は非捩りブレードを使用した場合よりも大きく増加する。
米国特許第7,210,910号明細書
このような従来の天井扇において、捩りブレード105により天井扇直下の風量は大幅に改善することが可能であるが、ブレードの外周端より外側における風量の増加は考慮されておらず、風量の改善に限界があるという課題を有していた。
また、捩りブレード105の製造コストにおいて、樹脂製であれば問題はないが、金属製となった場合、成形に必要となる金型費および金型メンテナンス費が膨大となる上、ブレードが三次元形状であるため、製造難易度が高く、実用化には不向きであるという課題があった。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、ブレードの外周端より外側における風速を増加させ、なおかつ金属製のブレードであっても、低コストで高風量、低トルクで低消費電力の天井扇を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明は、回転軸を中心に回転する電動機と、この電動機の全部または一部を内包する回転体と、前記回転軸の一端を天井面に固定する取付手段と、前記電動機または前記回転体に固定される複数のブレードとを有し、前記電動機とともに前記ブレードが回転し送風を行う天井扇において、前記ブレードは、前記ブレードの回転軸側に翼根部と、前記ブレードの外周端側に後退翼形状である後退翼部とを有し、前記後退翼部は、前記後退翼部の翼弦長が外周端に向かうに従って短くなり、前記後退翼部の半径方向の距離rがブレード全長Sに対して10〜50%であり、かつ前記翼根部の最大翼弦長Waがブレード全長Sに対して10〜50%であって、前記回転軸に対して垂直な面に前記ブレードを投影した際、前記面と前記回転軸との交点と、投影した前記ブレードの前記電動機または前記回転体との取付部分における前縁と後縁を結ぶ直線の中点と、を結ぶ直線に平行であり、かつ前記翼根部と前記後退翼部との前縁側の境界点を通る直線を前縁境界線と定義した場合、投影した前記ブレードの前記後退翼部における前縁が、前記前縁境界線よりも、前記ブレードの回転方向に対して常に下流側に位置するとしたものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、回転軸を中心に回転する電動機と、この電動機の全部または一部を内包する回転体と、前記回転軸の一端を天井面に固定する取付手段と、前記電動機または前記回転体に固定される複数のブレードとを有し、前記電動機とともに前記ブレードが回転し送風を行う天井扇において、前記ブレードは、前記ブレードの回転軸側に翼根部と、前記ブレードの外周端側に後退翼形状である後退翼部とを有し、前記後退翼部は、前記後退翼部の翼弦長が外周端に向かうに従って短くなり、前記後退翼部の半径方向の距離rがブレード全長Sに対して10〜50%であり、かつ前記翼根部の最大翼弦長Waがブレード全長Sに対して10〜50%であって、前記回転軸に対して垂直な面に前記ブレードを投影した際、前記面と前記回転軸との交点と、投影した前記ブレードの前記電動機または前記回転体との取付部分における前縁と後縁を結ぶ直線の中点と、を結ぶ直線に平行であり、かつ前記翼根部と前記後退翼部との前縁側の境界点を通る直線を前縁境界線と定義した場合、投影した前記ブレードの前記後退翼部における前縁が、前記前縁境界線よりも、前記ブレードの回転方向に対して常に下流側に位置するという構成にしたことにより、ブレードにおいてもっとも周速度が速くなる外周端側を後退翼形状とするで、その取付角が大きくなる。取付角が大きくなると、遠心力による半径方向への昇圧効果で半径外側方向流れの割合が大きくなり、軸方向流れとの合成流れは斜め方向へと広がり、ブレード外周端よりも外側方向の風速を増加させることができるので、簡易的な形状で広範囲に送風することが可能となり、低コストかつ高風量であるという効果を得ることができる。
本発明の実施の形態1の天井扇を示す斜視図 本発明の実施の形態1の天井扇のブレードを示す上面図 本発明の実施の形態1の天井扇のブレードを示す断面図 本発明の実施の形態1の天井扇のブレードを示す上面図 本発明の実施の形態1の天井扇のブレードを示す上面図 本発明の実施の形態1の天井扇のブレードを示す上面図 本発明の実施の形態1の天井扇のブレードを示す断面図 本発明の実施の形態1の天井扇を示す斜視図 本発明の実施の形態1の天井扇を示す側面図 本発明の実施の形態1の天井扇のブレードを示す側面図 本発明の実施の形態2の天井扇を示す斜視図 本発明の実施の形態2の天井扇を示す斜視図 本発明の実施の形態3の天井扇を示す斜視図 本発明の実施の形態3の天井扇を示す側面図 実施例の比較モデルを示す上面図 実施例のブレード断面のパラメータを示す図 実施例の天井扇における風速分布を示すグラフ 従来の天井扇を示す斜視図
本発明の請求項1記載の天井扇は、回転軸を中心に回転する電動機と、この電動機の全部または一部を内包する回転体と、前記回転軸の一端を天井面に固定する取付手段と、前記電動機または前記回転体に固定される複数のブレードとを有し、前記電動機とともに前記ブレードが回転し送風を行う天井扇において、前記ブレードは、前記ブレードの回転軸側に翼根部と、前記ブレードの外周端側に後退翼形状である後退翼部とを有し、前記後退翼部は、前記後退翼部の翼弦長が外周端に向かうに従って短くなり、前記後退翼部の半径方向の距離rがブレード全長Sに対して10〜50%であり、かつ前記翼根部の最大翼弦長Waがブレード全長Sに対して10〜50%であって、前記回転軸に対して垂直な面に前記ブレードを投影した際、前記面と前記回転軸との交点と、投影した前記ブレードの前記電動機または前記回転体との取付部分における前縁と後縁を結ぶ直線の中点と、を結ぶ直線に平行であり、かつ前記翼根部と前記後退翼部との前縁側の境界点を通る直線を前縁境界線と定義した場合、投影した前記ブレードの前記後退翼部における前縁が、前記前縁境界線よりも、前記ブレードの回転方向に対して常に下流側に位置するという構成を有する。
これにより、ブレードにおいて周速度が速くなる外周端側を後退翼形状とするで、その取付角が大きくなる。取付角が大きくなると、遠心力による半径方向への昇圧効果で半径外側方向流れの割合が大きくなり、軸方向流れとの合成流れは斜め方向へと広がり、ブレード外周端よりも外側方向の風速を増加させることができるので、簡易的な形状で広範囲に送風することが可能となり、低コストかつ高風量であるという効果を奏する。ここで取付角とは、前縁と後縁を結ぶ直線と、ブレードの回転方向と平行な直線とのなす角度を示し、詳細は後述する。
また、前記後退翼部における後退角θの最大値の範囲が0.5度〜10.0度であるという構成にしてもよい。ここで後退角とは、天井扇を上方からみた場合において、回転軸と翼弦長の中点とを結ぶ直線と、回転軸とブレード取付部の翼弦長の中点とを結ぶ直線とのなす角度を示し、詳細は後述する。
これにより、後退角θの最大値の範囲が0.5度未満の場合は、遠心力による半径方向への昇圧効果が限定的となり、10.0度を超えると高トルクとなる上、剥離流れが生じやすくなり、風量が低下してしまう。このため、後退角θの最大値の範囲が0.5度〜10.0度の場合において、ブレード外周端よりも外側方向の風速を増加させることができる。
また、前記ブレードの前記最大翼弦長Waと、前記後退角θの最大値を有する翼弦長Wbとの比Wa/Wbが1.1〜2.0であるという構成にしてもよい。
これにより、Wa/Wbが1.1未満の場合は、後退翼部における翼面積が小さく、遠心力による半径方向への昇圧効果を十分に得ることができなくなり、Wa/Wbが2.0を超えると、逆に後退翼部の翼面積が大きくなるため、高トルクとなる。このため、Wa/Wbが1.1〜2.0の範囲において、ブレード外周端よりも外側方向の風速を増加させることができる。
また、前記ブレードは、回転数200〜400rpmの高回転域で使用するという構成にしてもよい。
これにより、高回転で低トルクとしつつ、より遠心力による半径方向への昇圧効果が増し、ブレード外周端よりも外側方向の風速を増加させることができるので、低トルクで低消費電力であるという効果を奏する。
また、前記ブレードは、前記翼根部の平均取付角θaが、前記後退翼部の平均取付角θbよりも大きい三次元ひねり形状を有するという構成にしてもよい。
これにより、ブレードの翼根部の平均取付角θaを大きくすることで、回転中心側の風速成分を保ちつつ、後退翼部によってブレード外周端よりも外側方向の風速を増加させることができるので、特に樹脂製のブレードの場合において、低コストで広範囲に送風させることができるという効果を奏する。
また、前記ブレードの正圧翼面に、風向変更手段を有するという構成にしてもよい。
これにより、正圧翼面において軸方向への昇圧作用に加え、風向変更手段によって半径方向への昇圧させることによって、半径方向の風速成分を増加させ、ブレード外周端よりも外側方向の風速を増加させることができる。
また、前記風向変更手段が、スリットであるという構成にしてもよい。
これにより、スリットに流入した気流が、スリットの形状に沿って半径方向へと誘導され、半径方向の風速成分を増加させ、ブレード外周端よりも外側方向の風速を増加させることができる。
また、前記風向変更手段が、リブであるという構成にしてもよい。
これにより、リブに衝突した気流が、リブの形状に沿って半径方向へと誘導され、半径方向の風速成分を増加させ、ブレード外周端よりも外側方向の風速を増加させることができる。
また、前記ブレードが金属製であり、前記翼根部の80%以上が、半径方向に対して直線状であるという構成にしてもよい。
これにより、翼根部の直線状の部分は金属製コイル材のまま流用が可能となる上、翼根部の回転軸側および後退翼部の外周側を1回のプレストリム成形で製造することが可能となるので、金属製であっても低コストで広範囲に送風するブレードを製造することができるという効果を奏する。
また、前記翼根部の直線状である部分の各半径方向断面形状が同一であるという構成にしてもよい。
これにより、翼根部の直線状の部分は金属製コイル材のまま流用し、翼根部の回転軸側および後退翼部の外周側を1回のプレストリム成形で製造することが可能となる上、半径方向の断面形状も1回のプレス成形で製造することができる。
また、天井扇の下方に照明器具を有するという構成にしてもよい。
これにより、ブレード下流の風速成分を斜め方向とすることで、照明器具に衝突してロスする風量を最小とすることができるので、照明器具付き天井扇であっても、低コストで高風量を維持することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、本実施の形態の天井扇は、回転軸1を中心に回転する電動機2と、この電動機2の全部または一部を内包する回転体3と、回転軸1の一端を天井面に固定する取付手段4と、電動機2または回転体3に固定される複数のブレード5とを有し、電動機2とともにブレード5が回転し送風を行うという構成となっている。
図2に示すように、この天井扇において、ブレード5は、ブレード5の回転軸1側に翼根部6と、ブレード5の外周端側に後退翼形状である後退翼部7とを有している。
後退翼部7の半径方向の距離rは、ブレード5全長Sに対して10〜50%とする。この理由として、rの割合がSの10%未満の場合は、後退翼部7の面積が小さく、後退翼による半径方向への昇圧効果が限定的となってしまう。他方、rの割合がSの50%を超えると、ブレード5の総表面積が大きく削られてしまうため、後退翼による効果以上に、翼面積の減少による風量の低下が大きくなってしまう。なお、本実施の形態では、一例としてrの割合をSの16%としている。
また、翼根部6の最大翼弦長Waは、ブレード5全長Sに対して10〜50%とする。図3に示すように、翼弦長とは、半径方向に垂直な平面でブレード5を切断した面(例えば図2における翼根部6平面)の断面形状において、前縁と後縁を結んだ直線を意味する。ここで前縁とはブレード回転方向において最も上流側に位置するブレードの縁を示し、後縁とはブレード回転方向において最も下流側に位置するブレードの縁を示す。
Waをブレード5全長Sに対して10〜50%とした理由としては、Waの割合がSの10%未満の場合はブレード5が細長い形状となるため、後退翼部7によって半径方向に昇圧される力が限定的となってしまうことが挙げられる。他方、Waの割合がSの50%を超えると、ブレード5の長さに対するブレード5の表面積が大きく、高トルクとなるため、回転数が低下し、後退翼部7による半径方向への昇圧効果が減少してしまう。なお、本実施の形態では、一例としてWaの割合をSの16%としている。
また図4に示すように、回転軸1に対して垂直な面にブレード5を投影した際、面8と回転軸1との交点9と、投影したブレード5の電動機2または回転体3との取付部分10における前縁と後縁を結ぶ直線の中点11と、を結ぶ直線に平行であり、かつ翼根部6と後退翼部7との前縁側の境界点12を通る直線を前縁境界線13と定義する。ここで図5に示すように、投影したブレード5の後退翼部7における前縁は、前縁境界線13よりも、ブレード5の回転方向に対して常に下流側に位置するものとする。
また、図5中の点線で示した後退翼部7における翼弦長は、外周端に向かうに従って短くなるという構成となっている。
以上のような構成によれば、図6に示した後退翼部7における各半径方向に垂直な平面、面A〜Dにおけるブレード5断面図(図7)が示すように、ブレード5においてもっとも周速度が速くなる外周端側を後退翼形状とすることで、後退翼でない場合と比較すると、取付角14が大きくなる傾向とすることができる。
なお、本実施の形態では、一例として面Aの取付角14を7.6度、面Bの取付角14を7.6度、面Cの取付角14を7.7度、面Dの取付角14を8.0度とし、面Aから面Dの取付角を徐々に大きくしている。これにより、後退翼部において半径方向への昇圧効果の割合を徐々に高くすることで、急激な方向成分の変更による渦の発生を抑制してロスなく滑らかに半径方向への昇圧効果を発揮することが可能となる。
また、ブレード5の断面形状やブレード5の回転数に関わらず、ブレード5が後退翼部7を有していて、上記パラメータの範囲で寸法を規定すれば、その作用効果に差異を生じない。
図8中の矢印は、翼根部6および後退翼部7の任意の点における速度三角形を示したものである。図8に示すように、取付角14が大きくなると遠心力による半径方向への昇圧効果で、半径外側方向流れの割合が大きくなり、軸方向流れとの合成流れは斜め方向へと広がり、結果として、ブレード5外周端よりも外側方向の風速を増加させることができる(図9)。
このことから、簡易的な形状で広範囲に送風することが可能となり、低コストかつ高風量とすることができる。
また図4に示すように、ブレード5が金属製であり、翼根部6の80%以上が、半径方向に対して直線状であるという構成となっている。
このような構成によれば、翼根部6の直線状の部分は金属製コイル材のまま流用が可能となる上、翼根部6の回転軸1側および後退翼部7の外周側を1回のプレストリム成形で製造することが可能となるので、金属製であっても低コストで広範囲に送風するブレード5を製造することができる。なお、本実施の形態では翼根部6の84%が、半径方向に対して直線状となっている。
また図5に示すように、後退翼部7における後退角θの最大値の範囲が0.5度〜10.0度であるという構成となっている。ここで後退角θとは、回転軸1に対して垂直な面にブレード5を投影した際、交点9と中点11とを結ぶ直線、及び交点9と投影した後退翼部7の前縁、後縁を結ぶ直線の中点11とを結ぶ直線とのなす角度を意味する。後退角θの最大値の範囲を限定した理由としては、後退角θの最大値の範囲が0.5度未満の場合は、遠心力による半径方向への昇圧効果に比べ、軸方向への昇圧効果の割合が大きくなってしまう。他方、10.0度を超えると高トルクとなる上、剥離流れが生じやすくなり、風量が低下してしまうことが挙げられる。このため、後退角θの最大値の範囲が0.5度〜10.0度の場合において、ブレード5外周端よりも外側方向の風速を効率よく増加させることができる。
また図5に示すように、ブレード5の最大翼弦長Waと、後退角θの最大値を有する翼弦長Wbとの比Wa/Wbが1.1〜2.0であるという構成となっている。この理由として、Wa/Wbが1.1未満の場合は、後退翼部7における翼面積が小さく、遠心力による半径方向への昇圧効果を十分に得ることができなくなってしまう。他方、Wa/Wbが2.0を超えると、逆に後退翼部7の翼面積が大きくなるため、高トルクとなる。このため、Wa/Wbが1.1〜2.0の範囲において、ブレード5外周端よりも外側方向の風速を増加させることができる。なお、本実施の形態では、Wa/Wbを1.2としている。
また図10の点線で囲んだブレード5側面形状のように、翼根部6の直線状である部分の各半径方向断面形状が同一であるという構成となっている。
この構成によれば、翼根部6の直線状の部分は金属製コイル材のまま流用し、翼根部6の回転軸1側および後退翼部7の外周側を1回のプレストリム成形で製造することが可能となる上、半径方向の断面形状も1回のプレス成形で製造することができる。従って、金属製であっても低コストで広範囲に送風するブレード5を製造することができる。
(実施の形態2)
図11〜図12において、図1〜図10と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図12において、翼根部6の任意の点におけるブレード5断面形状を実線、翼弦長およびブレード5回転方向に平行な直線を点線で示す。図11、図12に示すように、ブレード5は、翼根部6の平均取付角θaが、後退翼部7の平均取付角θbよりも大きい三次元ひねり形状を有するという構成となっている。
これにより、ブレード5の翼根部6の平均取付角θaを大きくすることで、回転中心側の風速成分を保ちつつ、後退翼部7によってブレード5外周端よりも外側方向の風速を増加させることができるので、特に樹脂製のブレード5の場合において、低コストで広範囲に送風させることができる。
(実施の形態3)
図13において、図1〜12と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図13において、本実施の形態の天井扇はブレード5の後退翼部7に前縁から後縁方向に向けて伸びる複数のスリット15から構成される風向変更手段16を有している。
これにより、スリット15に流入した気流が、スリット15の形状に沿って半径方向へと誘導され、半径方向の風速成分を増加させ、ブレード5外周端よりも外側方向の風速を増加させることができる。
なお、実施の形態3では、風向変更手段16にスリット15を用いたが、リブにかえてもよく、その作用効果に差異を生じない。
また、図14に示すように、本実施の形態の天井扇の下方に照明器具17を有するという構成にしてもよい。
これにより、ブレード5下流の風速成分を斜め方向とすることで、照明器具17に衝突してロスする風量を最小とすることができるので、照明器具17付き天井扇であっても、低コストで高風量を維持することができる。
実施の形態1に示した天井扇について、その性能を実測した。比較モデルの外観を図15に示す。比較モデルは後退角が負となる前進翼であり、改善モデルにて定義したパラメータにおいて、比較モデルに対応する部分については図15に示した。
改善モデル、比較モデルのブレード全長S及び後退翼部rの距離を以下に示す。
(改善モデル)S:617mm r:100mm
(比較モデル)S:617mm r:40mm
また、図6における後退翼部7の面A〜Dの半径方向の位置をそれぞれ20mm、40mm、60mm、80mmとし、他方、前進翼部の面E〜Hの半径方向の位置をそれぞれ10mm、20mm、30mm、35mmとして、各々の面におけるブレード5断面形状のパラメータを表1に示した。
Figure 2012026380
各パラメータの場所については図16に示す。
上記天井扇について、IEC規格に基づいて風速分布を測定した結果を図17に示す。図17に示すように、改善モデルでは原点から90cm以降の測定点において、比較モデルよりも風速が向上しており、比較モデルの風量237m/minに対して改善モデルでは254m/minとブレード5の外側の形状変更のみで約20m/min弱もの風量を向上できることが示された。
本発明にかかる天井扇は、ブレードにおいてもっとも周速度が速くなる外周端側を後退翼形状とすることで、半径外側方向流れの割合が大きくなり、ブレード外周端よりも外側方向の風速を増加させることができる。従って、簡易的な形状で広範囲に送風することが可能となり、低コストで高風量が得られるので、風速によって涼を得たり、空気の撹拌等を目的として、家庭用や事務所用などの天井扇として活用が期待されるものである。
1 回転軸
2 電動機
3 回転体
4 取付手段
5 ブレード
6 翼根部
7 後退翼部
8 面
9 交点
10 取付部分
11 中点
12 境界点
13 前縁境界線
14 取付角
15 スリット
16 風向変更手段
17 照明器具

Claims (11)

  1. 回転軸を中心に回転する電動機と、この電動機の全部または一部を内包する回転体と、前記回転軸の一端を天井面に固定する取付手段と、前記電動機または前記回転体に固定される複数のブレードとを有し、前記電動機とともに前記ブレードが回転し送風を行う天井扇において、
    前記ブレードは、前記ブレードの回転軸側に翼根部と、前記ブレードの外周端側に後退翼形状である後退翼部とを有し、
    前記後退翼部は、
    前記後退翼部の翼弦長が外周端に向かうに従って短くなり、
    前記後退翼部の半径方向の距離rがブレード全長Sに対して10〜50%であり、
    かつ前記翼根部の最大翼弦長Waがブレード全長Sに対して10〜50であって、
    前記回転軸に対して垂直な面に前記ブレードを投影した際、前記面と前記回転軸との交点と、投影した前記ブレードの前記電動機または前記回転体との取付部分における前縁と後縁を結ぶ直線の中点と、を結ぶ直線に平行であり、かつ前記翼根部と前記後退翼部との前縁側の境界点を通る直線を前縁境界線と定義した場合、
    投影した前記ブレードの前記後退翼部における前縁が、前記前縁境界線よりも、前記ブレードの回転方向に対して常に下流側に位置することを特徴とする天井扇。
  2. 前記後退翼部における後退角θの最大値の範囲が0.5度〜10.0度であることを特徴とする請求項1に記載の天井扇。
  3. 前記ブレードは、前記最大翼弦長Waと、前記後退角θの最大値を有する翼弦長Wbとの比 Wa/Wbが1.1〜2.0であることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の天井扇。
  4. 前記ブレードは、回転数200〜400rpmの高回転域で使用することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の天井扇。
  5. 前記ブレードは、前記翼根部の平均取付角θaが、前記後退翼部の平均取付角θbよりも大きい三次元ひねり形状を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の天井扇。
  6. 前記ブレードの正圧翼面に、風向変更手段を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の天井扇。
  7. 前記風向変更手段が、スリットであることを特徴とする請求項6に記載の天井扇。
  8. 前記風向変更手段が、リブであることを特徴とする請求項6に記載の天井扇。
  9. 前記ブレードが金属製であり、
    前記翼根部の80%以上が、半径方向に対して直線状であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の天井扇。
  10. 前記翼根部の直線状である部分の各半径方向断面形状が同一であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の天井扇。
  11. 天井扇の下方に照明器具を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の天井扇。
JP2010166752A 2010-07-26 2010-07-26 天井扇 Expired - Fee Related JP5659600B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010166752A JP5659600B2 (ja) 2010-07-26 2010-07-26 天井扇

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010166752A JP5659600B2 (ja) 2010-07-26 2010-07-26 天井扇

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012026380A true JP2012026380A (ja) 2012-02-09
JP5659600B2 JP5659600B2 (ja) 2015-01-28

Family

ID=45779592

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010166752A Expired - Fee Related JP5659600B2 (ja) 2010-07-26 2010-07-26 天井扇

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5659600B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USD770027S1 (en) 2015-06-30 2016-10-25 Delta T Corporation Fan
USD797917S1 (en) 2015-08-17 2017-09-19 Delta T Corporation Fan with light
USD847969S1 (en) 2016-01-04 2019-05-07 Delta T, Llc Fan canopy
WO2020066802A1 (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 天井扇

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009250190A (ja) * 2008-04-10 2009-10-29 Panasonic Corp 天井扇
JP2010048119A (ja) * 2008-08-20 2010-03-04 Panasonic Corp 天井扇風機
JP2010108804A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Panasonic Corp 天井扇風機

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009250190A (ja) * 2008-04-10 2009-10-29 Panasonic Corp 天井扇
JP2010048119A (ja) * 2008-08-20 2010-03-04 Panasonic Corp 天井扇風機
JP2010108804A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Panasonic Corp 天井扇風機

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USD770027S1 (en) 2015-06-30 2016-10-25 Delta T Corporation Fan
USD879282S1 (en) 2015-06-30 2020-03-24 Delta T, Llc Fan
USD797917S1 (en) 2015-08-17 2017-09-19 Delta T Corporation Fan with light
USD847969S1 (en) 2016-01-04 2019-05-07 Delta T, Llc Fan canopy
WO2020066802A1 (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 天井扇

Also Published As

Publication number Publication date
JP5659600B2 (ja) 2015-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7092433B2 (ja) 正逆回転ファン
JP5905985B1 (ja) 軸流送風機及び直列型軸流送風機
BRPI0512828B1 (pt) ventilador axial de alta eficiência
CA2572925C (en) Axial fan blade having a convex leading edge
KR101348012B1 (ko) 프로펠러 팬, 성형용 금형 및 유체 이송 장치
JP2011144804A (ja) 二重反転式軸流送風機
JP6154990B2 (ja) 扇風機用プロペラファンおよびこれを備えた扇風機ならびに扇風機用プロペラファンの成形用金型
KR101251130B1 (ko) 프로펠러 팬
JP5659600B2 (ja) 天井扇
JP5712346B2 (ja) 天井扇
JP6121046B2 (ja) 軸流送風機
JP5631353B2 (ja) プロペラファン、流体送り装置および成形用金型
JP6141247B2 (ja) プロペラファン、流体送り装置および成形用金型
TWI529308B (zh) Impeller and the use of impeller shaft flow blower
JP6373414B2 (ja) プロペラファン、流体送り装置および成形用金型
JP2018112196A (ja) プロペラファン
CN206626017U (zh) 轴流风叶及具有其的电风扇
JPH0579496A (ja) 送風機の羽根車
JP6930644B1 (ja) プロペラファン
KR101826348B1 (ko) 횡류팬 및 이를 구비한 공기 조화기
CN209818391U (zh) 轴流风轮及空调器
JP6143725B2 (ja) プロペラファン、流体送り装置および成形用金型
JP6088702B2 (ja) 扇風機またはサーキュレータ用プロペラファン、扇風機またはサーキュレータ、および成形用金型
JP6311116B2 (ja) 送風装置
JP2019148242A5 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130711

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20130807

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20140108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140306

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140318

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20140417

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140519

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20141007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141117

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5659600

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees