JP2012026021A - 打抜き疲労特性に優れた構造部材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】TSが700MPa以上の高強度熱延鋼板を用いて、275MPa以上の打抜き疲労限が得られる打抜き疲労特性に優れた構造部材の製造方法を提供する。
【解決手段】組織全体に占めるフェライト相の面積率が90%以上であり、かつマルテンサイト相を含むミクロ組織を有し、TSが700〜1000MPaの熱延鋼板を用い、打抜き加工部をクリアランス15%以下で打抜き加工する打抜き疲労特性に優れた構造部材の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車のホイールディスクやフレームなどの打抜き加工を受ける構造部材、特に、引張強度TSが700MPa以上の熱延鋼板を用いた打抜き疲労特性に優れた構造部材の製造方法に関する。
自動車のホイールディスクやフレームなどの構造部材には、意匠性の付与、軽量化および他の部材との接合などを目的に、打抜き加工を受けた熱延鋼板が用いられている。
近年、自動車車体の軽量化の要請がますます強くなっているが、それに伴いこのようなホイールディスクやフレームに対しても、高強度熱延鋼板を適用し、薄肉化を図る検討が活発に行われている。最近では、板厚3mm前後の540MPa級のTSを有する高強度熱延鋼板を用いたホイールディスクが実用化されている。さらなる高強度化も検討されているが、こうした打抜き加工を受けた自動車の構造部材では、長時間にわたって繰返し応力が負荷されるため打抜き加工部から疲労破壊が起きやすいので、1×107サイクル後に疲労破壊の起こらない最大応力で定義された打抜き疲労限が高いことも必要である。
そこで、特許文献1には、鋼の組成や組織を最適化し、これまで540MPa以上のTSを有する熱延鋼板では高々200MPa程度しか得られなかった打抜き疲労限を、600〜800MPaのTSでも230〜250MPaが得られるように高めた熱延鋼板が提案されている。
特開平9-202940号公報
しかしながら、特許文献1に記載の熱延鋼板では、高々250MPa程度の打抜き疲労限しか得られず、ホイールディスクやフレームなどの構造部材をさらに軽量化する上で疲労破壊の不安を払拭することができない。
本発明は、TSが700MPa以上の高強度熱延鋼板を用いて、275MPa以上の打抜き疲労限が得られる打抜き疲労特性に優れた構造部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記の目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、次の知見を得た。すなわち、フェライト相中に少量のマルテンサイト相を含むミクロ組織を有し、TSが1000MPa以下の熱延鋼板を用い、打抜き加工時のクリアランスを15%以下にすれば275MPa以上の打抜き疲労限が得られる。
本発明は、このような知見に基づきなされたもので、組織全体に占めるフェライト相の面積率が90%以上であり、かつマルテンサイト相を含むミクロ組織を有し、TSが700〜1000MPaの熱延鋼板を用い、打抜き加工部をクリアランス15%以下で打抜き加工する打抜き疲労特性に優れた構造部材の製造方法を提供する。
本発明の構造部材の製造方法では、熱延鋼板としては、質量%で、C:0.05〜0.14%、Si:0.005〜2.0%、Mn:0.5〜2.0%、P:0.03%以下、S:0.01%以下、Al:0.005〜0.1%、N:0.01%以下、Ti:0.05〜0.2%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有する熱延鋼板を用いることができる。
この熱延鋼板には、さらに、Cr:0.01〜0.5%、Mo:0.005〜0.5%、Nb:0.005〜0.1%、V:0.005〜0.5%の中から選択された少なくとも1種やCa:0.0005〜0.03%、REM:0.0005〜0.03%の中から選択された少なくとも1種が、個別にあるいは同時に含有されることが好ましい。
また、こうした熱延鋼板としては、上記の組成を有する鋼スラブを、例えば、(Ar3変態点+20)℃以上の仕上温度で熱間圧延後、100℃/s以上の平均冷却速度で600〜750℃の冷却停止温度まで一次冷却し、0.5〜8s間空冷し、100℃/s以上の平均冷却速度で二次冷却後、350〜500℃の巻取温度で巻取って製造した熱延鋼板を用いることが好ましい。
本発明により、TS が700MPa以上の高強度熱延鋼板を用いて、275MPa以上の打抜き疲労限が得られる打抜き疲労特性に優れた構造部材を製造できるようになった。本発明の方法により製造した自動車のホイールディスクやフレームは打抜き疲労特性に極めて優れているので、そのさらなる軽量化を推進できるものと考える。
打抜き加工時のクリアランスと打抜き疲労限との関係を示す図である。 打抜き疲労試験片の形状を示す図である。
1) 熱延鋼板のミクロ組織とクリアランスと打抜き疲労限
図1に、本発明に適用できるTSが780MPa級の熱延鋼板と従来のTSが540MPa級の熱延鋼板(板厚はいずれも3.1mm)について求めた打抜き加工時のクリアランスと打抜き疲労限との関係を示す。なお、クリアランスは鋼板の板厚に対する割合で表しており、打抜きポンチと打抜きダイの間隔(片側):CL(mm)と板厚:t(mm)から、CL/t×100(%)で算出される。ここで、本発明に適用できるTSが780MPa級の熱延鋼板は、C:0.07%、Si:1.5%、Mn:1.8%、P:0.007%、S:0.001%、Al:0.044%、N:0.00019%、Ti:0.05%、Cr:0.3%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有し、組織全体に占めるフェライト相の面積率が94%で、マルテンサイト相の面積率が6%のミクロ組織を有する熱延鋼板であり、従来のTSが540MPa級の熱延鋼板は、C:0.14%、Si:0.03%、Mn:1.1%、P:0.02%、S:0.007%、Al:0.045%、N:0.0020%、Nb:0.025%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有し、フェライト相とパーライト相からなるミクロ組織を有する熱延鋼板である。また、上記のフェライト相、マルテンサイト相の面積率は、走査型電子顕微鏡(SEM)用試験片を採取し、圧延方向に平行な板厚断面を研磨後、ナイタール腐食し、板厚中央部を倍率1000倍でSEM写真を10視野で撮影し、フェライト相、マルテンサイト相を画像処理により抽出し、画像解析処理によりフェライト相、マルテンサイト相の面積および観察視野の面積を測定して、(各相の面積)/(観察視野の面積)×100(%)より算出した。打抜き疲労限は、図2に示すような中央に10mmφの打抜き加工部を有する試験片を用い、平面曲げを繰り返し(応力比R:-1、周波数:25Hz)、上記打抜き加工部に疲労破壊が起こることなく1×107サイクル可能な最大応力で評価した。
図1に示すように、本発明に適用できるTSが780MPa級の熱延鋼板を用いると、打抜き加工時のクリアランスを15%以下にすれば275MPa以上の打抜き疲労限が得られることがわかる。一方、従来のTSが540MPa級の熱延鋼板では、打抜き加工時のクリアランスを低下すれば打抜き疲労限が向上する傾向は認められるが、高々270MPaの打抜き疲労限しか得られない。
一般に、高強度熱延鋼板では、TSが増加しても打抜き疲労限はほとんど増加しないことが知られている。しかし、本発明に適用可能な780MPa級の熱延鋼板では、図1に示すように、打抜き加工時のクリアランスが15%の場合でも、従来の540MPa級の熱延鋼板と比較し10%程度の打抜き疲労限の向上が認められる。これは、本発明に適用可能な熱延鋼板では、打抜き疲労限に対して組成とミクロ組織の最適化が図られているためと考えられる。また、本発明に適用可能な780MPa級の熱延鋼板では、打抜き加工時のクリアランスを15%以下に制御することで、従来のTSが540MPa級の熱延鋼板を遥かに凌ぐ打抜き疲労限が得られることが新たに明らかになったが、これは、打抜き加工時のクリアランスが15%以下の領域で、本発明に適用可能な熱延鋼板のミクロ組織がより一層有効に打抜き疲労限に寄与しているためと推察される。
本発明者らは、上記知見に基づき、種々検討した結果、フェライト相の面積率が90%以上でかつマルテンサイト相を含むミクロ組織を有する引張強度700MPa以上の高強度鋼板を、クリアランス15%以下で打抜き加工することで、上記したような打抜き疲労限275MPa以上の優れた打抜き疲労特性を確保できることを見出した。なお、マルテンサイト相の面積率は3%以上とすることが好ましい。また、板厚としては、2〜8mm程度が好ましい。
また、本発明に適用可能な熱延鋼板では、TSが1000MPaを超えると、打抜き疲労限が低下するとともに、加工性も劣化するので、TSは1000MPa以下とする必要がある。ここで、鋼板のミクロ組織には、フェライト相とマルテンサイト相以外に、ベイナイト相や残留オーステナイト相、パーライト相などを含むことができる。さらに、フェライト相には、TiやNbの炭化物を析出させることもできる。
2) 本発明に適用できる熱延鋼板
本発明に適用できる熱延鋼板としては、例えば、C:0.05〜0.14%、Si:0.005〜2.0%、Mn:0.5〜2.0%、P:0.03%以下、S:0.01%以下、Al:0.005〜0.1%、N:0.01%以下、Ti:0.05〜0.2%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有する熱延鋼板を用いることができ、あるいはさらに、Cr:0.01〜0.5%、Mo:0.005〜0.5%、Nb:0.005〜0.1%、V:0.005〜0.5%の中から選択された少なくとも1種やCa:0.0005〜0.03%、REM:0.0005〜0.03%の中から選択された少なくとも1種が、個別にあるいは同時に含有される熱延鋼板を用いることができる。また、例えば、上記成分組成を有する鋼スラブを、(Ar3変態点+20)℃以上の仕上温度で熱間圧延後、100℃/s以上の平均冷却速度で600〜750℃の冷却停止温度まで一次冷却し、0.5〜8s間空冷し、100℃/s以上の平均冷却速度で二次冷却後、350〜500℃の巻取温度で巻取って製造した熱延鋼板を用いることができる。以下に、組成および製造条件の限定理由を説明する。
2-1) 組成
C:0.05〜0.14%
マルテンサイト相を生成させ、必要な強度を確保するのに効果的な元素である。700MPa以上のTSを得るためにはC量を0.05%以上とする必要がある。一方、C量が0.14%を超えると加工性、打抜き疲労限が低下する。従って、C量は0.05〜0.14%とする。
Si:0.005〜2.0%
Siは固溶強化により強度を上昇させるとともに、変態過程で二相分離を促進する元素である。Si量が2.0%を超えると強力なデスケーリング装置を使用しても表面性状の著しい劣化を招く。また、0.005%未満では上記の効果を発現しない。従って、Si量は0.005〜2.0%とする。
Mn:0.5〜2.0%
Mnは固溶強化およびマルテンサイト相生成に有効な元素である。700MPa以上のTSを得るにはMn量を0.5%以上とする必要がある。一方、Mn量が2.0%を超えると溶接性が低下したり、偏析が著しくなり加工性を低下させる。従って、Mn量は0.5〜2.0%とする。
P:0.03%以下
P量が0.03%を超えると偏析による加工性の低下を招く。従って、P量は0.03%以下とする。
S:0.01%以下
SはMnやTiと硫化物を形成して加工性を低下させるとともに、高強度化に有効なMnやTi量の低下を招く。従って、S量は0.01%以下とする。より好ましくは0.003%以下である。
Al:0.005〜0.1%
Alは鋼の脱酸材として重要な元素であり、それにはAl量を0.005%以上とすることが必要である。一方、Al量が0.1%を超えると鋼中に多量の介在物が残存し材質や表面性状の低下を招く。従って、Al量は0.005〜0.1%とする。
N:0.01%以下
N量が0.01%を超えると製造工程で多量の窒化物を生成し熱間延性を劣化させる。従って、N量は0.01%以下とする。
Ti:0.05〜0.2%
TiはC、Nと結合し微細な炭化物や窒化物を形成し、主にフェライト相に析出して高強度化に寄与する元素である。こうした効果を得るには、0.05%以上の添加が必要である。一方、Ti量が0.2%を超えると加工性の劣化を招く。従って、Ti量は0.05〜0.2%とする。
残部はFeおよび不可避的不純物であるが、以下の理由で、さらに、Cr:0.01〜0.5%、Mo:0.005〜0.5%、Nb:0.005〜0.1%、V:0.005〜0.5%の中から選択された少なくとも1種やCa:0.0005〜0.03%、REM:0.0005〜0.03%の中から選択された少なくとも1種が、個別にあるいは同時に含有されることが好ましい。
Cr:0.01〜0.5%
Crは焼入れ性を向上させマルテンサイト相を得るのに有効な元素である。Cr量が0.01%未満ではその効果が小さく、0.5%を超えると加工性の低下を招く。従って、Cr量は0.01〜0.5%とする。
Mo:0.005〜0.5%
Moは焼入れ性を向上させマルテンサイト相を得るのに有効な元素である。Mo量が0.005%未満ではその効果が小さく、0.5%を超えると加工性の低下を招く。従って、Mo量は0.005〜0.5%とする。
Nb:0.005〜0.1%、V:0.005〜0.5%
Nb、VはC、Nと結合し微細な炭化物や窒化物を形成し、主にフェライト相に析出して高強度化に寄与する元素である。こうした効果を得るには、両元素とも0.005%以上の添加が必要である。一方、Nb量が0.1%を、また、V量が0.5%を超えると加工性の劣化を招く。従って、Nb量は0.005〜0.1%、V量は0.005〜0.5%とする。
Ca:0.0005〜0.03%、REM:0.0005〜0.03%
CaやREMは介在物の形態制御に有効な元素であり、それぞれ単独で、あるいは共存して加工性の向上に寄与する。こうした効果を得るにはCaやREM量を0.0005%以上とすることが好ましい。一方、CaやREM量が0.03%を超えると鋼中介在物が増加し材質が劣化する。従って、Ca量、REM量は0.0005〜0.03%とすることが好ましい。
2-2) 製造条件
熱間圧延時の仕上温度:(Ar3変態点+20)℃以上
仕上温度が(Ar3変態点+20)℃未満では、鋼板表層部に展伸粒や不均一粒が残存し加工性の低下を招きやすい。従って、仕上温度は(Ar3変態点+20)℃以上とすることが好ましい。
なお、Ar3変態点は、例えば、冷却速度10℃/sの加工フォーマスタ実験で熱膨張曲線を求め、その変化点により求めることができる。
熱間圧延後の一次冷却:100℃/s以上の平均冷却速度で600〜750℃の冷却停止温度まで冷却
一次冷却の平均冷却速度が100℃/s未満では高温域からフェライト変態が開始され粗大なフェライト組織が形成されやすく700MPa以上のTSを確保することが困難となる。従って、一次冷却の平均冷却速度は100℃/s以上とすることが好ましい。一次冷却の冷却停止温度が750℃超では、粗大なフェライト組織が形成されやすく700MPa以上のTSを確保することが困難となる。一方、600℃未満ではフェライト相以外の相が形成されやすく、フェライト相を面積率で90%以上確保することが困難となる。
一次冷却後の空冷:0.5〜8s
一次冷却後の空冷時間は所望のミクロ組織を達成するためにきわめて重要である。特に適正なフェライト+マルテンサイト相の形成のために、一次冷却を行った後、冷却を停止し空冷とする。空冷時間が0.5s未満ではマルテンサイト相の生成量が過剰になりフェライト相の面積率90%以上を確保することが困難となって加工性が低下し、8sを超えるとフェライト相の結晶粒が粗大化し700MPa以上のTSの確保が困難となる。従って、一次冷却後の空冷時間は0.5〜8sとする。
空冷後の二次冷却:100℃/s以上の平均冷却速度で冷却
空冷後は空冷中に調整されたフェライト相の生成量が変動しないように、平均冷却速度100℃/s以上で巻取温度まで二次冷却する必要がある。
巻取温度:350〜500℃
二次冷却後まで維持されたオーステナイト相をマルテンサイト相に変態させるために、350〜500℃の巻取温度で巻取ることが好ましい。これは500℃超ではパーライト相が部分的に生成して加工性が低下し、350℃未満では変態したマルテンサイト相が自己焼戻しされずマルテンサイト相の強度が高すぎて打抜き時にボイドを生成しやすくなるためである。
表1に示す組成とAr3変態点の鋼スラブNo.A〜Fを、1250℃に加熱し、表2に示す仕上温度で熱間圧延して、表2に示す板厚、ミクロ組織、TSの熱延鋼板No.1〜9を作製した。なお、表1のAr3変態点は上記の方法により求めた。また、表2のミクロ組織は上記の方法により求め、TSは、圧延方向に直角方向の沿ってJIS 5号引張試験片を採取し、引張速度10mm/minで引張試験を行って求めた。
そして、作製した熱延鋼板を酸洗後、上記の方法により、クリアランスを変えて打抜き疲労限を求め、打抜き疲労特性を評価した。
結果を表3に示す。本発明範囲の条件を満たす熱延鋼板を用い、本発明範囲の条件を満たすクリアランスで打抜き加工を行えば、275MPa以上の打抜き疲労限が得られ、優れた打抜き疲労特性を有する構造部材を製造できることがわかる。特に、熱間圧延後本発明の条件で冷却した熱延鋼板は高Elであり、構造部材を加工する上でより好ましい鋼板といえる。
Figure 2012026021
Figure 2012026021
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Claims (5)

  1. 組織全体に占めるフェライト相の面積率が90%以上であり、かつマルテンサイト相を含むミクロ組織を有し、引張強度が700〜1000MPaの熱延鋼板を用い、打抜き加工部をクリアランス15%以下で打抜き加工する打抜き疲労特性に優れた構造部材の製造方法。
  2. 熱延鋼板として、質量%で、C:0.05〜0.14%、Si:0.005〜2.0%、Mn:0.5〜2.0%、P:0.03%以下、S:0.01%以下、Al:0.005〜0.1%、N:0.01%以下、Ti:0.05〜0.2%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有する熱延鋼板を用いる請求項1に記載の打抜き疲労特性に優れた構造部材の製造方法。
  3. さらに、質量%で、Cr:0.01〜0.5%、Mo:0.005〜0.5%、Nb:0.005〜0.1%、V:0.005〜0.5%の中から選択された少なくとも1種を含有する熱延鋼板を用いる請求項2に記載の打抜き疲労特性に優れた構造部材の製造方法。
  4. さらに、質量%で、Ca:0.0005〜0.03%、REM:0.0005〜0.03%の中から選択された少なくとも1種を含有する熱延鋼板を用いる請求項2または3に記載の打抜き疲労特性に優れた構造部材の製造方法。
  5. 熱延鋼板として、請求項2〜4のいずれか1項に記載した組成を有する鋼スラブを、(Ar3変態点+20)℃以上の仕上温度で熱間圧延後、100℃/s以上の平均冷却速度で600〜750℃の冷却停止温度まで一次冷却し、0.5〜8s間空冷し、100℃/s以上の平均冷却速度で二次冷却後、350〜500℃の巻取温度で巻取って製造した熱延鋼板を用いる請求項1に記載の打抜き疲労特性に優れた構造部材の製造方法。
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