JP2012019141A - 像面位置計測方法、露光方法、及びデバイス製造方法 - Google Patents

像面位置計測方法、露光方法、及びデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】投影光学系の像面位置を精度高く計測すること。
【解決手段】基板の露光量をラインパターンのレジスト像が解像する露光量以上になる大きさ、換言すれば、ラインパターンのレジスト像のコントラスト値が所定値以上になる大きさに制御する。また、フォーカス位置を変化させた際にパターン倒れが発生しない大きさ以上の線幅を有するラインパターンを使用してベストフォーカス位置を算出する。これにより、デフォーカスによってパターン倒れが発生することを抑制しつつ、算出されるベストフォーカス位置の露光量依存性を無視することができるので、投影光学系の像面位置を精度高く計測することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検光学系の像面位置を計測する像面位置計測方法、この像面位置計測方法による計測結果に基づいて露光条件が調整された露光装置を利用して基板上にレチクルのパターンを転写露光する露光方法、及びこの露光方法を利用してデバイスを製造するデバイス製造方法に関する。
半導体素子等のデバイスの製造工程の1つであるリソグラフィ工程では、投影光学系を介してフォトマスク又はレチクル(以下、レチクルと総称する)のパターンの像を、感光剤が塗布された基板(感光基板とも呼ぶ)上に転写露光する露光装置が使用される。この露光装置では、照明光の吸収,設置環境の大気圧の変化等の要因によって、投影光学系の光軸方向に関する像面の位置だけでなく形状や傾斜状態も経時的に変化することが知られている。像面の形状や傾斜状態が変化した場合、基板上にレチクルのパターンを忠実に転写することができなくなる。このため、露光装置では、定期的に若しくは不具合が発生した際、投影光学系の像面位置を計測し、計測結果に基づいて投影光学系の光学特性等の露光条件を調整することが行われる。
投影光学系の視野内でレチクルのパターン像が形成される投影領域(照明光の照射領域とも呼ばれ、以下ではまとめて露光領域と呼ぶ)内での像面位置、特に像面形状は、露光領域の複数点でそれぞれベストフォーカス位置を計測してその分布状態(相対位置)を求めることによって得られる。投影領域内の複数点におけるベストフォーカス位置を計測する方法としては、コントラスト・フォーカス法(以下、CF法と表記)が知られている(特許文献1参照)。
このCF法では、照明光が照射されるレチクル上の照明領域内の複数位置にそれぞれ配置されるライン・アンド・スペースパターン(以下、L/Sパターンと表記)の投影像を、投影光学系に関して照明領域と共役な前述の露光領域内に形成するとともに、投影光学系の光軸方向における基板の位置(以下、フォーカス位置と表記)を変化させながら基板上の複数の区画領域に順次L/Sパターンを静止露光方式で露光する。そして、基板を現像した後、各区画領域に形成された複数のパターン像(すなわち、L/Sパターンのレジスト像)を撮像し、その撮像結果に基づいて、露光領域内の複数点(L/Sパターンの投影位置)でそれぞれ、パターン像のコントラスト値が最も高くなるフォーカス位置をベストフォーカス位置として算出する。
ところで、単一波長の照明光を用いて露光を行う場合、基板に入射する露光光と基板表面において反射された露光光とが干渉することによって、感光層の高さ方向に定在波が発生する。このような定在波は、パターン像の線幅の変動や形状の崩れ等を引き起こす。特に線幅が40nm程度の微細なラインパターン像を形成する場合、定在波によってラインパターン像の高さ方向の線幅が変動することによって、隣り合うラインパターン像が互いにもたれ掛かるようにして倒れる、いわゆるパターン倒れが発生しやすい。このため、近年では、露光処理前に、コーターディベロッパー等によって露光光の反射を抑制する反射防止膜を基板表面上に形成している。
さらに、CF法を用いてベストフォーカス位置を計測する際には、露光時のL/Sパターンの照明光量、すなわち基板の露光量(露光ドーズ)を、ラインパターン像が解像する露光量よりも小さい露光量に設定している。この場合、基板の露光量をラインパターン像が解像する露光量未満にすることによって、ラインパターン像が解像していない状態になるので、定在波の影響によってパターン倒れが発生することを抑制できる。
国際公開第2007/043535号
本願発明の発明者らは、鋭意研究を重ねてきた結果、基板の露光量をラインパターン像が解像する露光量未満にした場合には、投影光学系に球面収差が存在する際、CF法によって計測されるベストフォーカス位置が露光量に応じて変化することを知見した。一般に、露光領域の面内方向には照明光の照度むらが数%の範囲内で存在する。このため、基板の露光量をラインパターン像が解像する露光量未満にした場合には、実際には照明光の照度むらに起因して露光領域の面内方向でベストフォーカス位置が変化しているのにも係わらず、投影光学系の像面の形状や傾斜状態に起因してベストフォーカス位置が変化していると誤認する可能性がある。従って、CF法によって計測されるベストフォーカス位置の露光量依存性を考慮して、投影光学系の像面位置を精度高く計測可能な像面位置計測方法を提供することが急務である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、投影光学系の像面位置を精度よく計測可能な像面位置計測方法、基板上にレチクルのパターンを忠実に転写可能な露光方法、及びデバイスを高精度に製造可能なデバイス製造方法を提供することにある。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る像面位置計測方法は、被検光学系の像面位置を計測する像面位置計測方法であって、照明光によって所定のパターンを照明し、表面上に感光剤が塗布された基板の被検光学系の光軸方向に関する位置を変化させながら、被検光学系を介して基板表面上の複数の区画領域に所定のパターンの像を露光することによって、異なるフォーカス位置で露光された複数の転写像を形成することと、複数の転写像の明暗情報を取得することと、取得された明暗情報を用いて区画領域内における被検光学系の像面位置を算出することと、を含み、所定のパターンは、線状のラインパターンを少なくとも1つ備え、ラインパターンの線幅は、NAを被検光学系の物体面側の開口数、λを照明光の波長とした場合、λ/NA以上の大きさを有し、基板の露光量を適正露光量以上の大きさに制御する。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明の第2の態様に係る像面位置計測方法は、被検光学系の像面位置を計測する像面位置計測方法であって、照明光によって所定のパターンを照明し、表面上に感光剤が塗布された基板の被検光学系の光軸方向に関する位置を変化させながら、被検光学系を介して基板表面上の複数の区画領域に所定のパターンの像を露光することによって、異なるフォーカス位置で露光された複数の転写像を形成することと、基板を現像することによって複数の転写像のレジスト像を形成することと、複数のレジスト像の明暗情報を取得することと、取得された明暗情報を用いて区画領域内における被検光学系の像面位置を算出することと、を含み、所定のパターンは、線状のラインパターンを少なくとも1つ備え、ラインパターンの線幅は、被検光学系の光軸方向に関する基板の位置を変化させた際にラインパターンのレジスト像のパターン倒れが発生する線幅以上の大きさであり、基板の露光量を適正露光量以上の大きさに制御する。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る露光方法は、本発明の第1又は第2の態様に係る像面位置計測方法を用いて計測された区画領域内における被検光学系の像面位置に基づいて露光装置の露光条件を調整することと、露光条件が調整された露光装置を利用して基板上にレチクルのパターンを転写露光することと、を含むことを特徴とする露光方法。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るデバイス製造方法は、本発明に係る露光方法を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、パターンが形成された基板を処理することと、を含む。
図1は、投影光学系の球面収差量の変化に伴う、CF法によって計測されるベストフォーカス位置と相対露光量との関係の変化を示す図である。 図2は、本発明の一実施形態である露光装置の構成を示す模式図である。 図3は、投影光学系の光学特性を計測するために用いられるテストパターンの一例を示す模式図である。 図4は、投影光学系の光学特性を計測するために用いられるテストパターンの一例を示す模式図である。 図5は、本発明の一実施形態である光学特性計測処理の流れを示すフローチャートである。 図6は、各区画領域に形成されたテストパターンのレジスト像を示す模式図である。 図7は、本発明の一実施形態である光学特性算出処理の流れを示すフローチャートである。 図8は、コントラスト値に基づくベストフォーカス位置の算出方法を説明するための図である。 図9は、電子デバイスの製造工程の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態である像面位置計測方法、露光方法、及びデバイス製造方法について説明する。
〔本発明の概念〕
始めに、図1を参照して、本発明の概念について説明する。図1は、投影光学系の球面収差量(25,40,50[mλ])の変化に伴う、CF法によって計測されるベストフォーカス位置と相対露光量との関係の変化を示す図である。なお、相対露光量とは、L/Sパターンを露光した際にラインパターンの線幅とスペースパターン像の線幅とが1対1に解像する露光量を1とした時の照明光の積算光量、すなわち表面に感光層が形成された基板(感光基板とも呼び、以下では単に基板とも呼ぶ)の露光量を示す。
図1に示すように、CF法によって計測されるベストフォーカス位置は、投影光学系の球面収差の大きさにほぼ比例して大きくなる。また、相対露光量が1未満である場合、すなわち、基板の露光量がラインパターンの線幅とスペースパターン像の線幅とが1対1に解像する露光量未満である場合、ベストフォーカス位置は相対露光量に応じて大きく変動する。また、ベストフォーカス位置が変動する範囲Aは球面収差量に関係なくほぼ一定である。
このため、基板の露光量をラインパターン像が解像する露光量未満にする従来までのベストフォーカス位置計測方法によれば、投影光学系に球面収差が存在する際、計測されるベストフォーカス位置が露光量に応じて変化する。一般に、露光領域の面内方向には照明光の照度むらが数%の範囲内で存在する。従って、従来までのベストフォーカス位置計測方法によれば、実際には照明光の照度むらに起因して露光領域の面内方向でベストフォーカス位置が変化しているのにも係わらず、投影光学系の像面の形状や傾斜状態に起因してベストフォーカス位置が変化していると誤認する可能性がある。
そこで、本発明では、第1に、基板の露光量をラインパターン像が解像する露光量(適正露光量)以上になる大きさ、換言すれば、ラインパターンの転写像のコントラスト値が所定値以上になる大きさに制御する。図1に示すように、相対露光量が1以上である場合、すなわち、ラインパターンの線幅とスペースパターン像の線幅とが1対1に解像する露光量以上である場合には、ベストフォーカス位置は相対露光量に応じて大きく変化していない。従って、基板の露光量をラインパターン像が解像する露光量以上の大きさに制御することによって、ベストフォーカス位置の露光量依存性を無視することができる。
しかしながら、上述のように露光量を大きくした場合には、フォーカス位置を変化させた際にパターン倒れが発生する可能性がある。具体的には、フォーカス位置がベストフォーカス位置に対しマイナス側にずれた場合、ラインパターン像の上方側の線幅は所望の寸法通りに形成されるが、下側の線幅は所望の値より細くなる。このため、ラインパターン像の断面形状は逆テーパ状を呈するようになり、パターン倒れが生じやすくなる。
そこで、本発明では、第2に、L/Sパターンとして、フォーカス位置を変化させた際にパターン倒れが発生しない大きさ以上の線幅を有するL/Sパターンを使用する。具体的には、NAを被検光学系の物体面側の開口数、λを照明光の波長とした時、被検光学系の解像限界はパラメータλ/NAに比例する。従って、L/Sパターンの線幅を被検光学系の解像限界λ/NA以上の大きさにする。例えば、被検光学系の物体面側の開口数が1.3、照明光の波長λが0.193nmである場合、L/Sの線幅は1.48(≒0.193/1.3)nm以上の大きさにする。これにより、フォーカス位置を変化させた際にパターン倒れが発生することを抑制しつつ、投影光学系の像面位置を精度高く計測することができる。
以下、図面を参照して、上記の概念に基づいた本発明の一実施形態である露光装置の構成及びその投影光学系の光学特性計測方法について説明する。
〔露光装置の構成〕
始めに、図2を参照して、本発明の一実施形態である露光装置の構成について説明する。
図2は、本発明の一実施形態である露光装置の構成を示す模式図である。図2に示すように、本発明の一実施形態である露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の縮小投影露光装置、いわゆるスキャニングステッパである。露光装置100は、照明系IOP、レチクルステージRST、投影ユニットPU、ウエハステージWST、駆動系22、及びこれらの制御系を備える。制御系は装置全体を統括制御するマイクロコンピュータ等からなる主制御装置28を中心として構成されている。なお、以下では、露光装置100の底面の法線方向をZ方向と定義し、Z方向に対し垂直な平面内であって図1の紙面に垂直及び平行な方向をそれぞれX方向及びY方向と定義する。また、X軸、Y軸、及びZ軸周りの回転方向をそれぞれθx方向、θy方向、及びθz方向と表現する。
照明系IOPは、ArFエキシマレーザやKrFエキシマレーザ等の光源、光源に送光光学系を介して接続された照明系ハウジング、及び照明系ハウジング内部の照明光学系を含む。照明光学系は、オプティカルインテグレータ等を含む照度均一化光学系、ビームスプリッタ、リレーレンズ、レチクルブラインド(マスキングシステム)等を含む。照明光学系は、光源から出力されたレーザビームを整形し、整形されたレーザビーム(以下、照明光と表記)ILによって、レチクルR上でX軸方向に細長く伸びるスリット状の照明領域をほぼ均一な照度で照明する。
レチクルステージRSTは、照明系IOPの一部の下方に配置されている。レチクルステージRSTは、バキュームチャック等によってレチクルRを吸着保持する。レチクルステージRSTは、レチクルステージ駆動系によって少なくともXY平面内で微小駆動可能であると共に、Y軸方向に所定ストローク範囲内で走査されるようになっている。レチクルステージRSTの位置情報は、例えば移動鏡12を介してレーザ干渉計14によって計測される。レーザ干渉計14の計測値は主制御装置28に供給される。
投影ユニットPUは、レチクルステージRSTの下方に配置され、鏡筒40と、鏡筒40内に所定の位置関係で保持された複数の光学素子からなる投影光学系PLとを含む。投影光学系PLとしては、両側テレセントリックな縮小系であって、例えばZ軸方向と平行な光軸AXpに沿って配置される複数枚のレンズエレメントからなる屈折光学系が用いられている。複数枚のレンズエレメントのうち少なくとも2枚(本例では6枚以上)は互いに独立して可動に設けられ、主制御装置28からの指令に基づいて結像特性補正コントローラによってその移動が制御される。これにより、倍率、ディストーション、コマ収差、及び像面湾曲等の投影光学系PLの光学特性が調整される。投影光学系PLの投影倍率は、一例として1/4とされている。このため、照明光ILによってレチクルRが均一な照度で照明されると、その照明領域内のレチクルRのパターンが投影光学系PLによって縮小されて照明領域と共役な露光領域内に投影され、この投影像(レチクルパターンの縮小像)が、表面に感光層が形成されたウエハ(以下、単にウエハと呼ぶ)W上の区画領域に露光される。なお、本実施形態では投影光学系PLが屈折光学系であるので、照明領域、及び露光領域はそれぞれ投影光学系PLの視野内で光軸を中心とし、X軸方向を長手方向とする矩形領域に設定される。
ウエハステージWSTは、例えばリニアモータ等を含む駆動系22によって駆動され、XY平面内を移動するXYステージ20と、XYステージ20上に搭載されたウエハテーブル18とを備える。ウエハテーブル18上にはウエハホルダを介してウエハWが真空吸着等によって保持される。ウエハテーブル18は、ウエハWを保持するウエハホルダを少なくともZ軸方向及びXY面に対する傾斜方向に微小駆動する。ウエハテーブル18の少なくともX、Y、及びθz方向の位置情報は、例えばウエハテーブル18の端部に設けられる移動鏡24を介してレーザ干渉計26によって計測される。
レーザ干渉計26の計測値は主制御装置28に供給される。主制御装置28は、レーザ干渉計26の計測値に基づいて、駆動系22を介してウエハステージWSTのXYステージ20を制御することによって、ウエハテーブル18のXY面内の位置(θz回転を含む)を制御する。ウエハW表面のZ軸方向の位置及び傾斜量(θx及びθy方向の位置情報)は、例えば送光系50a及び受光系50bを有する斜入射方式の多点焦点位置検出系から成るフォーカスセンサAFSによって計測される。フォーカスセンサAFSの計測値は主制御装置28に供給される。
ウエハテーブル18上には、その表面がウエハWの表面と同じ高さになるような基準板FPが固定されている。この基準板FPの表面には、アライメント検出系ASのいわゆるベースライン計測等に用いられる基準マーク等が形成されている。投影ユニットPUの鏡筒40の側面には、ウエハWに形成されたアライメントマークを検出するアライメント検出系ASが設けられている。アライメント検出系ASの検出信号DSは、アライメント制御装置16に供給される。アライメント制御装置16は、検出信号DSをA/D変換し、デジタル化された波形信号を演算処理してマーク位置を検出する。この結果は、アライメント制御装置16から主制御装置28に供給される。
〔テストパターンの構成〕
次に、図3及び図4を参照して、投影光学系PLの光学特性を計測するために用いられるレチクルの一例について説明する。
図3及び図4は、投影光学系PLの光学特性を計測するために用いられるテストパターンの一例を示す模式図である。図3及び図4は、レチクルRをパターン面側(図1における下面側)から見た平面図である。図3及び図4に示すように、レチクルRは、矩形形状のガラス基板60からなる。図3に示すレチクルRには、長さL及び線幅D1の線状のラインパターンLPがその短手方向に間隔D1周期で複数配列されたL/Sパターンがテストパターンとして形成されている。一方、図4に示すレチクルRには、長さL及び線幅D2の線状のラインパターンLPからなる孤立線パターンがテストパターンとして形成されている。図3及び図4に示す例では、レチクルR内でテストパターンを誇張して大きく示しているが、実際にはレチクルRの一面に設けられる遮光帯に囲まれたパターン領域内の少なくとも1箇所にテストパターンが形成される。本実施形態では、例えばパターン領域の中心のみにテストパターンが形成されている。また、レチクルRのパターン領域のうちテストパターンの形成位置(中心)を含む局所領域を少なくとも遮光部とし、かつラインパターンLPを光透過部としてテストパターンを形成している。なお、光透過部内に、ラインパターンLPを遮光部として形成したテストパターンを用いても良い。
既に述べた通り、ラインパターンLPの線幅D1,D2は、フォーカス位置を変化させた際にパターン倒れが発生しない大きさ以上の線幅に設定されている。具体的には、ラインパターンLPの線幅D1,D2は、投影光学系PLの解像限界λ/NA以上の大きさにする。例えば、投影光学系PLの物体面側の開口数が1.3、照明光の波長λが0.193nmである場合、ラインパターンLPの線幅D1,D2は1.48(≒0.193/1.3)nm以上の大きさにする。これにより、フォーカス位置を変化させた際にパターン倒れが発生することを抑制することができる。
〔光学特性計測処理〕
次に、図5に示すフローチャートを参照して、投影光学系PLの光学特性計測方法について説明する。
図5は、本発明の一実施形態である光学特性計測処理の流れを示すフローチャートである。図5に示すフローチャートは、オペレータが主制御装置28に対し光学特性計測処理の開始を指示したタイミングで開始となり、光学特性計測処理はステップS1の処理に進む。なお、この光学特性計測処理は、主制御装置28内のCPUが、ROM内に記憶されたコンピュータプログラムをRAM内へとロードし、ロードされたコンピュータプログラムを実行することによって、実現される。
ステップS1の処理では、主制御装置28が、図示しないレチクルローダを制御することによってレチクルステージRST上に図3又は図4に示すテストパターンが形成されたレチクルRをロードすると共に、図示しないウエハローダを制御することによってウエハWをウエハテーブル18上にロードする。これにより、ステップS1の処理は完了し、光学特性計測処理はステップS2の処理に進む。
ステップS2の処理では、主制御装置28が、投影光学系PLに対するレチクルRの位置合わせ等の所定の準備作業を行う。具体的には、主制御装置28は、図示しないレチクルアライメント検出系によってウエハテーブル18に設けられた基準板FPの基準マークとレチクルRのレチクルアライメントマークとが検出されるように、レーザ干渉計14、26の計測値に基づいてレチクルステージRSTとウエハステージWSTを移動する。そして、主制御装置28は、レチクルアライメント検出系の検出結果に基づいてレチクルステージRSTのXY面内の位置(回転を含む)を調整する。この結果、レチクルRのテストパターンは照明領域の中心に配置されるとともに、その投影像が露光領域の中心に形成され、以下では露光領域の中心(本実施形態では投影光学系PLの光軸位置)における像面位置(ベストフォーカス位置)が計測されることになる。これにより、ステップS2の処理は完了し、光学特性計測処理はステップS3の処理に進む。
ステップS3の処理では、主制御装置28が、ラインパターンLPの転写像(例えば、レジスト像)のコントラスト値が所定値以上になる適正露光量でウエハWを露光するための照明光ILの照射条件、すなわち露光条件を設定する。なお、露光条件としては、照明光ILの1パルス当たりのエネルギー量(パルス強度)、及び露光時にウエハに照射するパルス数などを含む。これにより、ステップS3の処理は完了し、光学特性計測処理はステップS4の処理に進む。
ステップS4の処理では、主制御装置28が、ウエハWのZ軸方向位置Ziをカウントするためのプログラムカウンタiの値を1にリセットする。なお、本実施形態では、投影光学系PLに関する既知のベストフォーカス位置を中心として、ウエハWのフォーカス位置をZ1からΔZ刻みでZnまで変化させる。従って、本実施形態では後述のステップS5〜S7によって、投影光学系PLの光軸方向(Z軸方向)に関するウエハWの位置を変更しながら、テストパターンをウエハW上に順次転写するためのn回の露光が行われる。これにより、ステップS4の処理は完了し、光学特性計測処理はステップS5の処理に進む。
ステップS5の処理では、主制御装置28が、フォーカスセンサAFSからの計測値をモニタしながら、ウエハテーブル18をZ軸方向に駆動してウエハWをZ軸方向の目標位置Ziに移動するとともに、XY面内で移動してウエハW上の区画領域DAiにテストパターンの像を転写する。これにより、ステップS5の処理は完了し、光学特性計測処理はステップS6の処理に進む。
ステップS6の処理では、主制御装置28が、プログラムカウンタiの値がn以上であるか否かを判別することによって、所定のZ範囲での露光が終了したか否かを判定する。判定の結果、所定のZ範囲での露光が終了していない場合、主制御装置28は、ステップS7の処理としてプログラムカウンタiの値を1増数した後、光学特性計測処理をステップS5の処理に戻す。一方、所定のZ範囲での露光が終了した場合には、主制御装置28は、光学特性計測処理をステップS8の処理に進める。所定のZ範囲での露光が終了した段階では、ウエハWはn個の区画領域にそれぞれ異なるフォーカス位置にてテストパターンが露光され、区画領域毎に1個のテストパターンの転写像(潜像)が形成される。
ステップS8の処理では、主制御装置28が、図示しないウエハアンローダを制御することによってウエハWをウエハテーブル18上からアンロードすると共に、図示しないウエハ搬送系を用いてウエハWを露光装置100にインライン接続されている図示しないコーターディベロッパーに搬送する。これにより、ステップS8の処理は完了し、光学特性計測処理はステップS9の処理に進む。
ステップS9の処理では、主制御装置28が、図示しないコーターディベロッパーによるウエハWの現像が終了したか否かを判別する。そして、主制御装置28は、ウエハWの現像が終了したタイミングで光学特性計測処理をステップS10の処理に進める。これにより、ステップS9の処理は完了し、光学特性計測処理はステップS10の処理に進む。
ステップS10の処理では、主制御装置28が、図示しないウエハローダを制御することによってウエハWをウエハテーブル18上にロードする。この段階では、図6に示すように、n個(本例では15個)の各区画領域DAi(i=1〜15)に異なるフォーカス位置で露光されたテストパターンのレジスト像が形成されている。なお、図6では区画領域をほぼ正方形状に図示しているが、実際にはX方向を長手方向とする矩形領域である。また、図6に示す例は、ステップS5の処理においてウエハWをX方向に順次移動してテストパターンの像を転写したものであるが、同様にしてウエハWをY方向に順次移動してテストパターンの像を転写してもよい。この場合、図6に比べて、15個の区画領域はY軸方向の幅が大きくなるものの、X軸方向の幅は1つの区画領域の幅と同じになる。従って、アライメント検出系ASの検出領域内に複数の区画領域を設定して1度に撮像できるので、アライメント検出系ASによる15個の区画領域の検出回数を減らす、すなわち計測時間を短縮することが可能となる。これにより、ステップS10の処理は完了し、光学特性計測処理はステップS11の処理に進む。
ステップS11の処理では、主制御装置28が、ウエハW上に形成されたn個のテストパターンのレジスト像を用いて投影光学系PLの光学特性を算出する(光学特性算出処理)。この光学特性算出処理の詳細については図7に示すフローチャートを参照して後述する。これにより、ステップS11の処理は完了し、一連の光学特性計測処理は終了する。
〔光学特性算出処理〕
次に、図7に示すフローチャートを参照して、光学特性算出処理の流れについて説明する。図7は、本発明の一実施形態である光学特性算出処理の流れを示すフローチャートである。図7に示すフローチャートは、図5に示すステップS10の処理が完了したタイミングで開始となり、光学特性算出処理はステップS21の処理に進む。
ステップS21の処理では、主制御装置28が、処理対象とする区画領域DAiをカウントするためのプログラムカウントiの値を1にリセットする。これにより、ステップS21の処理は完了し、光学特性算出処理はステップS22の処理に進む。
ステップS22の処理では、主制御装置28が、プログラムカウンタiの値を参照して、ウエハW上の区画領域DAiに形成されているレジスト像がアライメント検出系ASで検出可能となる位置にウエハWを移動する。これにより、ステップS22の処理は完了し、光学特性算出処理はステップS23の処理に進む。
ステップS23の処理では、主制御装置28が、アライメント検出系ASを用いてウエハW上の区画領域DAiのレジスト像を撮像し、撮像されたレジスト像の画像データを取り込む。アライメント検出系ASは、レジスト像を自身が有する撮像素子のピクセル単位に分割し、ピクセル毎に対応するレジスト像の濃淡を、例えば8ビットのデジタルデータ(ピクセルデータ)として主制御装置28に供給する。すなわち、撮像データは、複数のピクセルデータで構成されている。この場合、レジスト像の濃度の増加に応じてピクセルデータの値は大きくなるものとする。これにより、ステップS23の処理は完了し、光学特性算出処理はステップS24の処理に進む。
ステップS24の処理では、主制御装置28が、区画領域DAiのコントラスト値を算出する。コントラスト値とは、以下の数式(1)で表される統計量CA、すなわち各画素の輝度値の分散を指す。数式(1)中、パラメータxkは区画領域内部のk番目の画素の輝度値を示し、パラメータx*は所定の基準値を示す。所定の基準値x*としては、ラインパターンLPのレジスト像が存在しない領域における複数画素の輝度値の平均値が用いられる。パラメータNは区画領域内の画素の総数を示す。なお、通常の分散と同様に、所定の基準値x*を区画領域内の全画素の輝度値の平均値としてもよい。また、コントラスト値として以下の数式(2)で表される各画素の輝度値の標準偏差CBを用いてもよい。区画領域DAiのコントラスト値を算出することによって、区画領域DAi内の各点における像面位置を計測することができる。コントラスト値は、本発明に係る明暗情報に対応する。これにより、ステップS24の処理は完了し、光学特性算出処理はステップS25の処理に進む。
ステップS25の処理では、主制御装置28が、プログラムカウンタiの値がn以上であるか否かを判別することによって、全ての区画領域DAiについて処理が終了したか否かを判定する。判定の結果、全ての区画領域DAiについて処理が終了していない場合、主制御装置28は、ステップS26の処理としてプログラムカウンタiの値を1増数した後、光学特性算出処理をステップS22の処理に戻す。一方、全ての区画領域DAiについて処理が終了した場合には、主制御装置28は、光学特性算出処理をステップS27の処理に進める。
ステップS27の処理では、主制御装置28が、各区画領域DAiについて算出されたコントラスト値に基づいて、投影光学系PLの露光領域内の所定点(本例では中心)におけるベストフォーカス位置を算出する。すなわち、主制御装置28は、例えば区画領域毎のコントラスト値について、図8に示すように、横軸をフォーカス値Zとするグラフ上にプロットし、そのn点(ここでは15点)のプロット点のうち、コントラスト値が最大となる点Ci(ここではC8)に対応するZ方向位置Zi(ここではZ8)をベストフォーカス位置とする。この結果、前述の露光領域の中心における投影光学系PLの像面位置(ベストフォーカス位置)が算出される。なお、各プロット点を例えば最小二乗近似した近似曲線を描き、その近似曲線と所定のスライスレベルとの2交点の平均値をベストフォーカス位置としてもよい。これにより、ステップS27の処理は完了し、一連の光学特性算出処理は終了する。
なお、本実施形態では、投影光学系PLの視野、特に露光領域内の1つの計測点のみにテストパターンの投影像を形成し、異なるフォーカス位置でウエハWの複数の区画領域をそれぞれ露光するものとしたが、例えば露光領域内の複数の計測点(一例としては、中心と4隅の計5点)に対応する照明領域内の複数点にそれぞれテストパターンを配置し、フォーカス位置Zi毎に複数の計測点にそれぞれテストパターンの投影像を形成して区画領域に露光しても良い。これにより、露光領域内の複数の計測点における像面位置(ベストフォーカス位置)を計測でき、投影光学系PLの像面形状(像面湾曲及び/又は像面傾斜を含む)を算出することができる。
この場合、露光領域内での複数の計測点の配置に対応して複数のテストパターンをレチクルRのパターン領域の一部、例えば照明領域と同一形状、大きさの所定領域内の異なる位置に形成し、その複数のテストパターンを照明領域内の複数点にそれぞれ配置してウエハWを露光すれば良い。あるいは、露光領域内の複数の計測点よりも少ない数、例えば1つのテストパターンが形成されたレチクルを用い、露光動作時に照明領域内でテストパターンを移動して、複数の計測点に対応する照明領域内の複数点にテストパターンを順次位置決めしてウエハWを露光しても良い。この場合、レチクルに形成するテストパターンの数と露光領域内の計測点の数とを異ならせることができる。
また、本実施形態では、X方向に周期的に配列される一次元のL&Sパターンをテストパターンとして用いて投影光学系PLの光学特性を計測するものとしたが、テストパターンはその周期方向がX方向と異なっていても良いし、あるいは周期方向が異なる複数のL/Sパターンを含んでも良い。例えば、周期方向がX、Y方向となる2つのL/Sパターン、及び周期方向がX軸(又はY軸)方向に対してそれぞれ±45°傾いた2つのL/Sパターンの計4つでテストパターンを構成しても良い。周期方向が異なる複数のL/Sパターンを含むテストパターンを用いることによって、ベストフォーカス位置や像面湾曲と異なる投影光学系PLの他の光学特性として非点収差等も計測可能となる。
さらに、本実施形態では、テストパターンのみが形成された計測専用のレチクルを用いるものとしたが、これに限らず、例えば電子デバイス製造のための回路パターンと一緒にテストパターンが形成されたデバイス用レチクルを用いても良い。あるいは、テストパターンを設けることなく、デバイス用レチクルに形成される他のパターン(例えば、アライメントマークあるいは回路パターンの一部等)を用いて光学特性計測を行っても良い。さらに、レチクルを用いることなく、レチクルステージに設けられる基準マークをテストパターンとして用いて光学特性計測を行っても良い。
〔露光方法〕
次に、デバイス製造の場合における露光装置100による露光方法について説明する。
光学特性算出処理によって投影光学系PLの光学特性、例えば像面湾曲が算出されている場合、始めに、主制御装置28は、像面湾曲のデータに基づいて図示しない結像特性補正コントローラに指示し、例えば投影光学系PLの少なくとも1つの光学素子の位置や傾斜等を変更することによって、像面湾曲が補正されるように投影光学系PLの結像特性を可能な範囲で補正する。次に、主制御装置28は、図示しないレチクルローダを用いて転写対象となる所定の回路パターンが形成されたレチクルRをレチクルステージRST上にロードし、図示しないウエハローダを用いてウエハWをウエハテーブル18上にロードする。
次に、主制御装置28は、図示しないレチクルアライメント検出系、ウエハテーブル18上の基準板FP、アライメント検出系AS等を用いてレチクルアライメント、ベースライン計測等の準備作業を所定の手順で行った後、EGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)方式等のウエハアライメントを実行する。ウエハアライメントが終了すると、主制御装置28は、露光装置100の各部を制御し、ウエハW上の区画領域の走査露光と区画領域間のステッピング動作とを繰り返し実行し、ウエハW上の露光対象区画領域の全てにレチクルRのパターンを順次転写する。
上記の走査露光中に、主制御装置28は、フォーカスセンサAFSによって検出されたウエハWのZ軸方向の位置情報に基づいて光学特性補正後の投影光学系PLの露光領域内でその焦点深度の範囲内にウエハWの表面が設定されるように、駆動系22を介してウエハテーブル18をZ軸方向及び傾斜方向(θx,θy方向)に駆動し、ウエハWのフォーカス・レベリング制御を行う。本実施形態では、ウエハWの露光動作に先立って、投影光学系PLの像面位置の算出結果に基づいてフォーカスセンサAFSの光学的なキャリブレーションが行われている。これに限らず、投影光学系PLの像面位置とフォーカスセンサAFSの検出基準との偏差に応じたオフセットを考慮して、フォーカス動作を行うようにしてもよい。
以上の説明から明らかなように、本発明の一実施形態である光学特性計測処理では、露光時の照明光ILの積算光量(ウエハの露光量)を、ラインパターンLPのレジスト像が解像する露光量以上になる大きさ、換言すれば、ラインパターンLPのレジスト像のコントラスト値が所定値以上になる大きさに制御する。また、本発明の一実施形態である光学特性計測処理では、デフォーカスによってパターン倒れが発生しない大きさ以上の線幅を有するラインパターンを使用してベストフォーカス位置を算出する。従って、本発明の一実施形態である光学特性計測処理によれば、デフォーカスによってパターン倒れが発生することを抑制しつつ、算出されるベストフォーカス位置の露光量依存性を無視することができるので、投影光学系PLの光学特性(像面位置等)を精度高く計測することができる。
また、本発明の一実施形態である露光方法では、光学特性計測処理により精度良く計測された投影光学系PLの光学特性を考慮して最適な転写が行えるように、投影光学系PLを介してウエハW上に投影されるパターン像の結像状態の調整に関連する動作が行われた後、投影光学系PLを介してレチクルRに形成されたパターンがウエハW上に転写される。従って、本実施形態の一実施形態である露光方法によれば、上述の光学特性計測処理を用いて投影光学系PLの光学特性が高精度に計測され、その光学特性の計測結果を考慮して投影光学系PLの露光領域内に高精度なパターン像が生成され、基板上にレチクルのパターンを忠実に転写することができる。
また、本発明の一実施形態である露光方法を用いて半導体デバイス等の電子デバイス(又はマイクロデバイス)を製造する場合、電子デバイスは、図9に示すように、電子デバイスの機能、性能、パターンを設計するステップS31、設計結果に基づいてマスク(レチクル)を製作するステップS32、デバイスの基材である基板(ウエハ)を製造してレジストを塗布するステップS33、露光装置によってマスクのパターンを基板(感応基板)に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程等を含む基板処理ステップS34、ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程等の加工プロセスを含むデバイス組立ステップS35,及び検査ステップS36等を経て製造される。つまり、このデバイス製造方法は、上記の露光装置又は露光方法を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、そのパターンが形成された基板を処理することとを含む。そして、上記の露光装置又は露光方法によれば、基板上にレチクルのパターンを忠実に転写することができるので、このデバイス製造方法によれば、電子デバイスを高精度に製造することができる。
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、上記実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。例えば、撮像対象は、露光の際にレジストに形成された潜像や、潜像が形成されたウエハを現像し、さらにそのウエハをエッチング処理して得られるエッチング像等であってもよい。また、ウエハ等の物体上における像が形成される感光層は、フォトレジストに限らず、照明光の照射によって像(潜像及び顕像)が形成されるものであればよい、例えば光記録層や光磁気記録層等であってもよい。また、本実施形態では、テストパターンが形成された透過型のレチクルを用いたが、テストパターンが形成された反射型のレチクルを用いてもよい。
また、上記実施形態ではレーザ干渉計を用いてレチクルステージ及びウエハステージの位置計測を行うものとしたが、これに限らず、例えば米国特許出願公開第2007/0288121号、米国特許第7,161,659号などに開示されるエンコーダシステムを用いてステージの位置計測を行っても良い。また、上記実施形態の露光装置では、例えば米国特許第6,341,007号、米国特許第6,262,796号などに開示されているように、2つのウエハステージを用いて露光動作と計測動作(例えば、アライメント検出系によるマーク検出やフォーカスセンサAFSによるウエハのZ位置計測など)とをほぼ並行して実行可能なツインウエハステージ方式を採用しても良い。この場合、フォーカスセンサAFSは露光動作が行われる露光ステーションではなく計測動作が行われる計測ステーションに配置される。このため、露光動作においては前述のレーザ干渉計あるいはエンコーダシステムによってウエハテーブルのZ方向、θx、及びθy方向の位置情報を計測しながら、事前計測されたZ位置情報に基づいてウエハのフォーカス・レベリング制御が行われる。
また、投影光学系PLの光学特性としてベストフォーカス位置、像面湾曲、非点収差を求めるものとしたが、算出する光学特性はこれらに限られるものでなく他の収差等でもよい。さらに、露光装置は半導体デバイスの製造用に限られるものでなく、例えば液晶表示素子、撮像素子、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン、DNAチップ等、その他のデバイスの製造に用いる露光装置等であってもよい。このように、上記実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例、実施形態の組み合わせ、及び運用技術等は、全て本発明の範疇に含まれる。
12 移動鏡
14,26 レーザ干渉計
16 アライメント制御装置
18 ウエハテーブル
20 XYステージ
22 駆動系
24 移動鏡
28 主制御装置
40 鏡筒
50a 送光系
50b 受光系
100 露光装置
AFS フォーカスセンサ
AS アライメント検出系
FP 基準板
IL 照明光
IOP 照明系
LP ラインパターン
PL 投影光学系
PU 投影ユニット
R レチクル
RST レチクルステージ
W ウエハ
WST ウエハステージ

Claims (7)

  1. 被検光学系の像面位置を計測する像面位置計測方法であって、
    照明光によって所定のパターンを照明し、表面上に感光剤が塗布された基板の前記被検光学系の光軸方向に関する位置を変化させながら、前記被検光学系を介して基板表面上の複数の区画領域に所定のパターンの像を露光することによって、異なるフォーカス位置で露光された複数の転写像を形成することと、
    前記複数の転写像の明暗情報を取得することと、
    取得された明暗情報を用いて前記区画領域内における前記被検光学系の像面位置を算出することと、
    を含み、
    前記所定のパターンは、線状のラインパターンを少なくとも1つ備え、
    前記ラインパターンの線幅は、NAを前記被検光学系の物体面側の開口数、λを前記照明光の波長とした場合、λ/NA以上の大きさを有し、
    前記基板の露光量を適正露光量以上の大きさに制御することを特徴とする像面位置計測方法。
  2. 前記転写像は、前記基板を現像することによって得られたレジスト像であることを特徴とする請求項1に記載の像面位置計測方法。
  3. 被検光学系の像面位置を計測する像面位置計測方法であって、
    照明光によって所定のパターンを照明し、表面上に感光剤が塗布された基板の前記被検光学系の光軸方向に関する位置を変化させながら、前記被検光学系を介して基板表面上の複数の区画領域に所定のパターンの像を露光することによって、異なるフォーカス位置で露光された複数の転写像を形成することと、
    前記基板を現像することによって前記複数の転写像のレジスト像を形成することと、
    前記複数のレジスト像の明暗情報を取得することと、
    取得された明暗情報を用いて前記区画領域内における前記被検光学系の像面位置を算出することと、
    を含み、
    前記所定のパターンは、線状のラインパターンを少なくとも1つ備え、
    前記ラインパターンの線幅は、前記被検光学系の光軸方向に関する前記基板の位置を変化させた際に該ラインパターンのレジスト像のパターン倒れが発生する線幅以上の大きさであり、
    前記基板の露光量を適正露光量以上の大きさに制御することを特徴とする像面位置計測方法。
  4. 前記所定のパターンは、複数のラインパターンがパターンの短手方向に所定ピッチで配列されたパターンであることを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか1つに記載の像面位置計測方法。
  5. 前記所定のパターンは、前記ラインパターンを1つ備えるパターンであることを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか1つに記載の像面位置計測方法。
  6. 請求項1〜5のうち、いずれか1つに記載の像面位置計測方法を用いて計測された前記区画領域内における前記被検光学系の像面位置に基づいて露光装置の露光条件を調整することと、
    前記露光条件が調整された前記露光装置を利用して基板上にレチクルのパターンを転写露光することと、
    を含むことを特徴とする露光方法。
  7. 請求項6に記載の露光方法を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、
    前記パターンが形成された基板を処理することと、
    を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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