JP2012015448A - フレキシブル銅張積層板及びその製造方法並びにそれを用いた配線基板 - Google Patents

フレキシブル銅張積層板及びその製造方法並びにそれを用いた配線基板 Download PDF

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Abstract

【課題】無電解銅めっき層とポリイミド樹脂とを接合して形成したフレキシブル銅張積層板において、ポリイミド樹脂の表面粗度を小さくして平坦性を良くしかつ初期及び加熱後の密着強度を確保したフレキシブル銅張積層板が望まれている。
【解決手段】本発明は、ポリイミドの表面粗さと、無電解銅めっきプロセスで使用するアルカリ濃度に注目し、それらの適切な組み合わせにより、表面粗度を小さくして平坦性を良くし、かつ初期及び加熱後の密着強度を確保したフレキシブル銅張積層板を考案することができた。具体的には、ウェットブラストによる表面粗度の算術平均粗さRaが0.05μm以上1.0μm以下でかつ、二乗平均粗さRMSが0.1μm以上1.5μm以下に粗化されたポリイミド表面に、アルカリ度を低くした無電解銅めっき液により無電解銅めっき層を形成したことを特徴とするフレキシブル銅張積層板を提供する。
【選択図】図2

Description

この発明は無電解銅めっきにより銅層を形成したフレキシブル銅張積層板に関する。さらに詳しくはポリイミド樹脂と無電解銅めっき層との密着度を十分に高めた、片面又は両面に銅層を形成したフレキシブル銅張積層板に関するものである。
近年携帯用電子機器等においては様々な機能が増えてきて、小さな容器のなかに多くの部品を組み込む必要が益々急増してきている。そのためには部品を搭載するプリント基板には微細な配線パターンが可能で、かつ容易に折り曲げられるフレキシブル配線基板が多用されてきており、その大部分はポリイミドフィルムが使用されている。
これらフレキシブル配線基板の形成には、銅層が厚い(例えば厚さ10〜20μm)フレキシブル銅張積層板を使用し、配線に関係の無い銅層部分をエッチング液により除去するサブトラティブ工法が採用されていたが、微細化には限界があった。そこで近年注目をあびているのがセミアディティブ工法と呼ばれているもので、極薄の銅層(例えば厚さ1μm前後)からなるフレキシブル銅張積層板の銅層の上に、配線部分にのみ電気銅めっきにより厚い銅層を形成してフレキシブル配線基板とするものである。この工法で重要なのは極薄のフレキシブル銅張積層板であるが、無電解めっきタイプとスパッタタイプとがあり、現在市販されているのはスパッタタイプだけである。
スパッタタイプは乾式めっき法とも呼ばれ、スパッタ、蒸着などにより極薄層(例えば数百オングストローム〜数千オングストローム厚さ)を形成し、その後電解銅めっきで厚膜層を形成している。また電解銅めっきの前に無電解銅めっきを施す場合もある。このスパッタタイプでは、スパッタや蒸着で銅層を形成した場合、基材の樹脂特にフレキシブル配線基板に使用されているポリイミド樹脂に対しては密着強度が弱いため、ニッケルやクロムあるいは他の金属並びにそれらの合金をもってスパッタや蒸着で形成されたタフ層と呼ばれるポリイミドと密着の強い層を形成することが一般的であった。しかしこのタフ層も厚さが薄いと150℃の加熱後の密着強度が低下することもあった。
そこでこのタフ層を厚くして密着強度の低下を防ぐ改善策がなされてきた。しかしながら、後工程においてタフ層が厚くなればタフ層を除去する際に処理時間が長くなったり、銅配線部分に対して全体がやせ細ったり、配線部分の裾野部分からサイドエッチング現象が進行したりするという欠点が生じた。
一方無電解めっき法は様々な方法が公開されているが、大半は無電解ニッケルめっきに関するものである。無電解ニッケルめっきは一般にリン又はボロンを共析させる方法しかなく、これらのリンやボロンがニッケルと合金を形成すると合金層の硬さは大きくなり、フレキシブル性に大きな影響があることが指摘されている。またニッケル合金層を除去する必要からスパッタ方式と同様にサイドエッチング現象が生じるという欠点が生じた。
他方無電解銅めっき方式についてもいくつか提案されていて、ポリイミド樹脂の表面をプラズマ処理やオゾン処理、さらには過マンガン酸溶液処理や高濃度アルカリ金属水酸化物溶液処理などでポリイミドを開環させる方法などがある。しかしながらこれらの方法では加熱後の密着強度が低下するという欠点は解消されなかった。これらの処理はポリイミド樹脂を過度に脆化させるため、たとえ初期の密着力が高くても、加熱処理により脆化が進み密着力を低下させるものと考えられる。
これに対してウェットブラスト処理により無電解銅めっきの密着性を向上したのが特許文献1である。樹脂表面の適切な粗化により密着強度を確保したものであるが、砥粒の粒度が大きいため表面粗度も大きくなりがちであった。表面粗度が大きいと銅めっき処理後の銅表面の平坦性を確保することが難しくなるという問題があった。
以上の結果から、製造ラインで使用できる無電解銅めっきプロセスを用いて、初期及び加熱後の密着力が保持された無電解銅めっき層で形成された銅張積層板はいままで実用化されてなかった。
特許第3250519号公報
そこで、無電解銅めっき層とポリイミド樹脂とが直接接合して形成されたフレキシブル銅張積層板において、ポリイミド樹脂の表面粗度が小さく、かつ初期及び150℃240時間の加熱後の密着強度が0.30N/mm以上維持することが出来るフレキシブル銅張積層板を提供することを目的とする。
本発明は、上記の従来技術の問題点に鑑み、鋭意検討した結果、電気抵抗試験法による累積高さ50%点の中心粒子径が1.0μm以上10μm未満の多角状粒子を液体に1〜35重量%分散させたスラリーを、0.1〜0.4MPaに加圧された圧縮空気と混合して高圧噴射させるウェットブラスト処理でポリイミド樹脂表面を粗化する第1の段階と、
少なくともポリイミド樹脂表面に触媒粒子を吸着し易くする改質を行う工程と、改質された表面に触媒粒子を付与する工程と、付与された触媒粒子を活性化する工程と、活性化された触媒粒子に無電解銅めっきを析出させる工程とを含む第2の段階により形成されていて、
さらにアルカリ成分としてアルカリ金属水酸化物の濃度が2.5g/L〜7.0g/Lである無電解銅めっき液、又は、pHが7.0〜10.0であるアルカリ金属水酸化物を含まない無電解銅めっき液で銅層を形成することにより、
表面粗度を小さく、かつ初期及び加熱後の密着強度を確保したフレキシブル銅張積層板を実現することができ、銅張積層板として実用できることを見出した。
本発明においては、ポリイミド樹脂表面をウェットブラスト法により物理的に粗化するとともに、その上に金属触媒を付与した後に低アルカリの無電解銅めっき液により無電解銅めっき層をポリイミド樹脂上に直接析出して銅層を形成することにより、銅以外の金属層の形成を不要とし、かつポリイミド表面の粗度を小さくし、かつ初期及び加熱処理後の密着強度を十分得ることができる、実用できるフレキシブル銅張積層板を実現するものである。
本発明の基本的プロセス図。 本発明の銅張積層板の断面図。 本発明の銅張積層板の断面図。 密着強度試験用試料作成工程図。
本発明は、従来技術の問題点であったポリイミド樹脂と無電解銅めっき層の密着性が弱い、または加熱処理後の密着強度が弱くなるという問題の解消等を目的としてなされたものであって、ポリイミド樹脂基材の表面をウェットブラスト法により粗化する工程と低アルカリの無電解銅めっきにより銅層を形成する工程とを含む工程群の処理によりフレキシブル銅張積層板を製造することを特徴とする。
先ず本発明の実施の形態を図1に示す基本的なプロセスに従い説明する。
本発明の形態の主な工程は、先ずポリイミドフィルムを準備し、このフィルムの表面を粗化する工程、粗化されたフィルムの表面を改質する工程、改質されたフィルムの表面に金属触媒を付与する工程、その金属触媒を活性化する工程と、活性化された金属触媒を核にして無電解銅めっきを施して金属層を形成する工程と、必要に応じて追加される電解銅めっきを施して所定の厚みの銅層を形成する工程で構成される。従来、製造ラインで使用できる無電解銅めっきプロセスを用いて、初期及び加熱後の密着力が保持された無電解銅めっき層で形成された銅張積層板を製造することは困難であると考えられ、スパッタを用いたり、ニッケルめっきの上に銅めっきすることが行われていた。しかしながら、本発明者は、特許文献1に開示したウェットブラスト法を利用し、ポリイミド樹脂基材表面の粗度を小さいものとして銅表面の平坦性を高くすることを可能にしながら、製造ラインで使用できるプロセスで特定の工程及び特定の条件を選択して無電解銅めっきを行うと、ポリイミド樹脂に無電解銅めっきを直接に形成する方法で、銅層表面の平坦性が高く、しかも初期及び加熱後の密着力が十分に高い、フレキシブル銅張積層板を製造することができることを見出した。このようなフレキシブル銅張積層板は、従来から長い間、望まれながら、実用化が困難であると考えられていたものであり、本発明によってこのフレキシブル銅張積層板が提供されることの意義は極めて大きいものである。
次にそれぞれの工程を順に追って説明する。
まずポリイミド樹脂フィルムを準備する。フレキシブル銅張積層板やフレキシブルプリント配線板の用途で市販されている熱硬化性ポリイミドフィルム、例えば東レ・デュポン(株)製カプトン(登録商標)、(株)カネカ製アピカル(登録商標)、宇部興産(株)製ユーピレックス(登録商標)など、を使用することができる。
次に粗化工程であるが、ウェットブラスト処理に使用される微細粒子の材質にはジルコニア、アルミナ、炭化ケイ素などがあり、本発明ではヌープ硬度が1300〜2500又はモース硬度が7〜15の範囲にあり、電気抵抗試験法による累積高さ50%点での中心粒径が1.0μm以上10μm未満の多角状粒子が最適である。ヌープ硬度が1300〜2500又はモース硬度が7〜15の範囲にあり、電気抵抗試験法による累積高さ50%点での中心粒径が1.0μm以上5μm以下の多角状粒子がより好ましい。
微細粒子の硬度が低いと、微細粒子を被処理面に投射した際に処理表面の反発により微細な凹凸が生じ難くなるおそれがある。また硬度が高いと一般に脆くなるため、微細粒子が被処理面などに衝突した際に破砕して粗化の効果が低下するおそれがある。
電気抵抗試験法とはJIS R6002;1998に規定されている測定方法である。
粗面化に用いる多角状粒子の粒径が小さすぎると、ポリイミド樹脂の表面粗度が不足して銅の密着性が不足するおそれがあり、一方、大きすぎると、表面粗度が大きくなりすぎて銅表面の平坦性を確保することが難しくなるおそれがある。
微細粒子の形状は様々あるが、本発明では微細粒子の角が被処理面に衝突することに効果があり、球形の粒子では効果がなかった。本発明において「多角状粒子」とは、複数の角を有する粒子の意味であり、意図的に形成された球状粒子でなければよく、普通の粉砕粒子であることができるが、棒状などであってもよい。
微細粒子を水または適当な液体に1〜35重量%分散させたスラリーと0.1〜0.4MPaに加圧された圧縮空気との混合体を、樹脂基材の表面に高圧噴射させる。特に5〜20重量%分散させたスラリーを0.25〜0.35MPaに加圧した圧縮空気と混合させて高圧噴射させるとよい。本発明で利用するウェットブラスト処理のその他については、特許文献1が参照される。
本発明では、前記ウェットブラスト処理により、ポリイミド樹脂フィルムに表面粗度の算術平均粗さRaが0.05μm以上1.0μm以下でかつ、二乗平均粗さRMSが0.1μm以上1.5μm以下の粗化面を形成する。表面粗度の算術平均粗さRaの測定方法はJIS B0601;2001に規定されており、二乗平均粗さRMSはJIS B0601;1994に規定されていたものである。特に、表面粗度の算術平均粗さRaが0.05μm以上0.8μm以下、二乗平均粗さRMSが0.1μm以上1.0μm以下の粗化面を形成するとよい。表面粗度が小さすぎると、ポリイミド樹脂の表面への銅の密着性が不足するおそれがあり、一方、表面粗度が大きすぎると、銅表面の平坦性を確保することが難しくなるおそれがある。
さらに、電気抵抗試験法による累積高さ50%点での中心粒径が1.0μm以上5μm以下の小さな多角状粒子を用いると、表面粗度の算術平均粗さRaが0.05μm以上0.45μm以下、二乗平均粗さRMSが0.1μm以上0.6μm以下の比較的粗度を小さくした粗化面を形成することができる。
次に表面改質工程であるが、一般的にコンディショナ工程と呼ばれているもので、界面活性剤を含むアルカリ性または酸性の液を使用し、表面が粗化された状態のポリイミドフィルムの表面をパラジウム触媒が付着しやすいように表面電荷を改質する。一般にポリイミド樹脂の表面は負に帯電する傾向があり、パラジウム触媒も負の電荷を帯びている為パラジウム触媒がポリイミド樹脂表面に吸着し難いものと考えられている。そこで界面活性剤などを使用してポリイミド樹脂表面を正の電荷に帯電させる改質を行うことが必要である。
本発明では界面活性剤には少なくともカチオン性系、両性系及びノニオン性系のうち1種または複数種混合されたものを使用すると良い。
また本発明では従来のように、ヒドラジン溶液処理、過マンガン酸カリウム溶液処理、アルカリ金属水酸化物溶液処理又は強酸溶液処理など、ポリイミドフィルムの表面をエッチングすることを主たる目的とする、またはポリイミド樹脂の開環を主たる目的とする薬液処理工程は必要としない。
次に触媒付与工程であるが、一般的にキャタリスト工程と呼ばれているものであり、代表的には、表面を改質されたポリイミドフィルム表面を、錫を含有せずパラジウムのみを析出させるコロイド触媒付与液又はパラジウム−錫錯体を析出させるコロイド触媒付与液などに浸漬し、ポリイミド樹脂表面にパラジウム錯体またはパラジウム−錫混合錯体を析出させる。
尚、このキャタリスト液は水分が混入すると劣化が著しく進むため、一般には直前の処理としてプリディップ処理が行われる。プリディップ処理の液は、キャタリスト液から金属成分を除いたものと同質の溶液を用いるのが普通である。
次に活性化工程であるが、一般的にアクセレレータ工程と呼ばれているものであり、代表的には、酸性やアルカリ性の薬液に浸漬し、パラジウムを活性化し、または錫の除去とパラジウムの活性とを行い、ポリイミド樹脂にパラジウム金属を密着させる。
次に無電解銅めっき工程であるが、析出方法の違いで還元型めっき液と置換型めっき液とがある。置換型めっき液はポリイミドフィルムの表面に銅めっきが析出しないかまたは析出してもすぐに剥がれてしまう場合がある。本発明では還元型めっき液タイプが好ましい。
還元型めっき液の構成は、銅塩、還元剤、pH調整剤、緩衝材、錯化剤、安定剤などからなる。銅塩は硫酸銅が一般的ではあるがその他の銅塩も使われることがある。還元剤にはホルムアルデヒド、ヒドラジンおよびその化合物、次亜リン酸塩、ジメチルアミンボラン(DMAB)、ロッシェル塩等が使われているが、ヒドラジンには毒性があり、使用されない方向にある。ホルムアルデヒド又は次亜リン酸塩がよく使われている。pH調整剤には水酸化ナトリウム又はアンモニア水が使われることが多い。錯化剤はキレート剤とも呼ばれクエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トリエタノールアミンなどが使われる。その他必要に応じて薬剤が添加される。
無電解銅めっき中のアルカリ成分については特許文献第3208410号公報によれば、アルカリ金属水酸化物の配合量は10〜80g/L程度とし、10g/L未満では無電解銅めっき皮膜の形成が不十分であると述べている。本発明者らは前記の粗化処理及びめっき前処理との整合を検討した結果、無電解銅めっき液のアルカリ量を低くすることにより密着性を安定化し、加熱試験後の密着の低下を防ぎ、実用に耐える方法を見出した。
すなわち、本発明では、アルカリ成分としてアルカリ金属水酸化物の濃度が2.5g/L〜7.0g/Lである無電解銅めっき液、又は、pHが7.0〜10.0であるアルカリ金属水酸化物を含まない無電解銅めっき液を用いることが適当であることを見出した。アルカリ金属水酸化物の濃度が上記の範囲外であると、めっき処理直後は密着性があっても加熱試験後は密着性が著しく低下したり、めっき処理直後で既に密着性が著しく低くなる場合がある。アルカリ金属水酸化物は、ナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属の水酸化物であるが、水酸化ナトリウムが特に好ましい。同様に、pHがこの範囲外であると、めっき処理直後は密着性があっても加熱試験後は密着性が著しく低下したり、めっき処理直後で既に密着性が著しく低くなる場合がある。アルカリ金属水酸化物の濃度が3.0g/L〜6.0g/L、さらには4.0g/L〜5.5g/Lの無電解銅めっき液、又は、pHが7.5〜9.5であるアルカリ金属水酸化物を含まない無電解銅めっき液がより好ましい。
より特定的には、例えば、還元剤にホルムアルデヒドを使用する無電解銅めっき液では、検討の結果、アルカリ金属水酸化物濃度は2.5g/L〜7.0g/Lが適当であることを見出した。このときのめっき液のpHは11以上12.5未満である。
また、無電解銅めっき液の他の組成である銅濃度は2.5g/L〜5.0g/L、ホルムアルデヒド濃度は2.5g/L〜7.0g/Lが望ましい。
特にアルカリ金属水酸化物濃度4.0g/L〜5.5g/L、銅濃度3.0g/L〜4.0g/L、ホルムアルデヒド濃度3.0g/L〜5.0g/Lが望ましい。
また、還元剤にホルムアルデヒドを使用しない無電解銅めっき液は還元型とともに置換型も使用されていて、アルカリ成分に水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物を使用しないものが多い。その場合はアルカリ量ではなくpHで管理することになる。例えば、還元剤に次亜リン酸塩を使用するめっき液では、pHは7.0〜10.0が適当である。特にpHは7.5〜9.5が望ましい。
活性化された触媒が付着したポリイミド樹脂フィルムを前記組成の無電解銅めっき液に浸漬し、ポリイミドの片面又は両面のパラジウム触媒の上に、めっき厚さ0.1〜5μmの銅層を得る。特にめっき厚さは0.2〜1.0μmが望ましい。
本発明では、前記めっき厚さ0.1〜5μmの無電解銅めっきにより形成された銅層だけでフレキシブル銅張積層板を完成しても良い。しかし、無電解銅めっき層の上に、第二の無電解銅めっき層または電解銅めっき層またはそれらの複数の層により銅層を形成して、0.1〜25μmまでの任意の厚さのフレキシブル銅張積層板を形成することができる。後者の場合、1層又は複数層の無電解銅めっき層の合計厚さを0.1〜5μm、特に0.2〜1.0μmとし、残りを電解めっき層とすることが好ましい。
本発明のフレキシブル銅張積層板は、ポリイミド樹脂の表面粗度が低いので、銅層の厚さが薄くても平坦な銅層表面を得ることができることが特徴である。たとえば、銅層の厚さが10μm以上になると、銅層表面に金属光沢を得ることができる。
無電解銅めっきや電解銅めっきはめっき析出時に水素などのガスを発生させるが、析出した銅めっき金属層の中にそれらのガスが吸着されることがあり、そのガス、特に水素ガスは金属を脆化させる(水素脆性と呼ばれる)為にめっきの密着性を劣化させることがあることは良く知られている。その場合、吸着された水素ガスを除去する為に、無電解銅めっき後及び/又は電解銅めっき後にアニーリングと呼ばれる加熱処理を行うことが知られているが、従来は経験により条件を選んで来ていた。本発明では空気中または窒素等の不活性ガス中で、加熱温度をT(℃)、加熱時間をt(時間)とすると次の2式を満足する加熱条件が適当であることを見出した。
7×10 < T×t < 18×10
60℃ ≦ T ≦ 180℃
本発明に従う上記のようなプロセスによれば、無電解銅めっき層とポリイミド樹脂とが直接接合して形成されたフレキシブル銅張積層板において、ポリイミド樹脂の表面粗度が0.05〜1.0μmと小さく、かつ初期及び150℃240時間の加熱後の密着強度を0.30N/mm以上に維持することが出来るフレキシブル銅張積層板が提供される。密着強度は、好ましくは0.35N/mm以上であり、より好ましくは0.40N/mm以上である。上限は限定されないが、少なくとも1.20N/mm、さらには1.40N/mmまでの密着強度は実現可能である。
本発明のフレキシブル銅張積層板を用いてサブトラクティブ工法又はセミアディティブ工法でパターン配線形成を行い、フレキシブル配線基板を作成することができる。
本形態の説明ではポリイミド樹脂のフィルムについて説明したが、本発明ではフィルムに限定するものではなく、他の形態のポリイミド樹脂にも適用されることは言うまでも無いことである。
また本発明の形態ではニッケルなどの異種金属を意図的には添加しない無電解銅めっき液を使用して異種金属を意図的には共析していない無電解銅めっき層を形成したフレキシブル銅張積層板ついて説明したが、ニッケルなどの異種金属を含有する無電解銅めっき液を使用し、ニッケルなどの異種金属を重量比5%以下の少量分共析させた無電解銅めっき層を形成したフレキシブル銅張積層板でも良い。
実施例1
本実施例ではフレキシブル銅張積層板用途で一般的な東レ・デュポン(株)製ポリイミドフィルム・カプトン(登録商標)100EN(フィルム厚さ25μm)を使用する。
次に粗化であるが、ウェットブラストに使用する微細粒子にはアルミナ材(モース硬度12、ヌープ硬度2200)の多角状粒子を使用する。中心粒径が9.5μmの砥粒を選んだ。
マコー(株)製個片式小型ブラスト装置を用いて、アルミナ粒子を水に5重量%分散させたスラリーと0.3MPaに加圧された圧縮空気の混合体を、ポリイミドフィルム表面の全体に均一に高圧噴射させる。
次に表面改質であるが、奥野製薬工業(株)製コンディショナ液:OPC−B42コンディクリーン液を水に混合した、界面活性剤を含むアルカリ性薬液により、ウェットブラスト処理で粗化されたポリイミド表面をパラジウム触媒が付着しやすいように改質する。
次に触媒付与であるが、まずプリディップ工程として奥野製薬工業(株)製OPC−SAL M剤を水に混合した液に浸漬した後、奥野製薬工業(株)製キャタリスト:OPC−80キャタリストM液とOPC−SAL M剤とを水に混合した液を用いて、前記表面改質されたポリイミドフィルム表面に、錫−パラジウム錯体を析出させる塩素系触媒付与液に浸漬し、樹脂表面にパラジウムと錫を析出させる。
次に活性化であるが、奥野製薬工業(株)製アクセレレータ:OPC−500アクセレーターMX−1液を水に混合した、酸性の薬液に浸漬し、パラジウムを活性化し、錫を除去してパラジウムをポリイミド樹脂に密着させる。
次に無電解銅めっき液であるが、還元型(自己触媒型ともいう)無電解銅めっき液を使用し、下記の組成及び条件で無電解銅めっきする。下記組成に加えて、必要により緩衝剤、錯化剤、安定剤などの添加剤を加えてもよい。
銅塩 3.5g/L
ホルムアルデヒド(還元剤) 4.0g/L
水酸化ナトリウム(アルカリ度) 5.0g/L
温度 25℃
時間 10分
上記条件にて銅めっき厚さ0.3〜0.5μmのフレキシブル銅張積層板を得た。
つぎに効果の確認試験のために、上記の工程により作製した無電解銅めっき層を形成したフレキシブル銅張積層板上にセミアディティブ法により密着強度試験用のパターンを形成する。以下その工程を図4に従い説明する。
まず該フレキシブル銅張積層板の銅層の表面にフォトレジストフィルムを貼り付ける。密着試験用のパターンを描いたフォトマスクを介して紫外線をレジストフィルムに当て露光する。レジストフィルムを現像液で処理しレジストにパターンを形成する。レジストフィルムの空洞部に露出した銅層面上に電解銅めっき法で20μmの厚さまで銅を積層する(本発明では、密着強度を銅層の厚みを20μmにして下記の方法で測定する)。レジストフィルムを剥離液にて除去した後、薄い銅層を銅エッチング液で除去する。
完成された試験試料を、空気中120℃で5時間保存し、熱処理をかけた。
試験試料の大きさはJIS C 6471に基づきフィルム幅10mm、銅層幅3mm、長さ10cmで形成した。
密着強度の測定はJIS C 6471に基づき直径15cmのホイールの外周に試料を貼り付け、角度90°、引張速度50mm/分の条件で島津製作所(株)製小型測定機EZTestで測定した。また測定値はN/mmに換算した。
密着強度の測定は上記試料作製後に測定した「初期値」と、150℃のオーブンに240時間保管した後常温で測定した「加熱後」で比較した。
表面粗度は(株)キーエンス製超深度形状測定顕微鏡VK8550を使用し、測定条件はレンズ倍率50倍、RUNMODEはカラー超深度、DISTANCEは16μm、PITCHは0.02μm、測定範囲298.3μm×223.7μmで測定した。
評価の結果を表1に示す。
実施例2
別の実施例2では、ウェットブラストに使用する微細粒子にアルミナ材の多角状粒子を使用し、中心粒径が3.0μmの砥粒を選んだ。
その他は実施例1と同様である。評価の結果を表1に示す。
比較例1
比較例1では、ウェットブラストに使用する微細粒子にアルミナ材の多角状粒子を使用し、中心粒径が14.0μmの砥粒を選んだ。
その他は実施例1と同様である。評価の結果を表1に示す。
Figure 2012015448
JIS C 6471の規定では初期値0.5N/mm以上、米国UL規格796を援用すると加熱後0.35N/mm以上必要であるのに対して、表1に示すように表面粗度が小さくなっても密着強度は適切に維持されていて実用に十分である。
実施例3
別の実施例3では、ウェットブラストに使用する微細粒子にアルミナ材の多角状粒子を使用し、中心粒径が8.0μmの砥粒を選んだ。
また無電解銅めっきに使用するめっき液の組成が下記のものを使用する。
銅塩 3.5g/L
ホルムアルデヒド(還元剤) 4.0g/L
水酸化ナトリウム(アルカリ度) 5.0g/L
温度 25℃
時間 10分
その他は実施例1と同様である。
実施例4
別の実施例4では、無電解銅めっきに使用するめっき液の組成が下記のものを使用する。
銅塩 3.5g/L
ホルムアルデヒド(還元剤) 4.0g/L
水酸化ナトリウム(アルカリ度) 3.0g/L
温度 25℃
時間 10分
その他は実施例3と同様である。
比較例2
別の比較例2では、無電解銅めっきに使用するめっき液の組成が下記のものを使用する。
銅塩 3.5g/L
ホルムアルデヒド(還元剤) 4.0g/L
水酸化ナトリウム(アルカリ度) 10.0g/L
温度 25℃
時間 10分
その他は実施例3と同様である。
比較例3
別の比較例3では、無電解銅めっきに使用するめっき液の組成が下記のものを使用する。
銅塩 3.5g/L
ホルムアルデヒド(還元剤) 4.0g/L
水酸化ナトリウム(アルカリ度) 2.0g/L
温度 25℃
時間 10分
その他は実施例3と同様である。
密着強度の測定はJIS C 6471に基づき直径15cmのホイールの外周に試料を貼り付け、角度90°、引張速度50mm/分の条件で島津製作所(株)製小型測定機EZTestで測定した。また測定値はN/mmに換算した。
密着強度の測定は上記試料作製後に測定した「初期値」と、150℃のオーブンに240時間保管した後常温で測定した「加熱後」で比較した。
結果を表2に示す。
Figure 2012015448
表2に示すように、アルカリ度が高いと加熱後の密着強度は極端に低下するが、アルカリ度を低くすると密着強度は適切に維持されていて実用に十分である。
実施例5
本実施例ではフレキシブル銅張積層板用途で一般的な東レ・デュポン(株)製ポリイミドフィルム・カプトン(登録商標)100EN(フィルム厚さ25μm)を使用する。
次に粗化であるが、ウェットブラストに使用する微細粒子にはアルミナ材(モース硬度12、ヌープ硬度2200)の多角状粒子を使用する。中心粒径が8.0μmの砥粒を選んだ。
マコー(株)製ロール式ブラスト装置を用いて、アルミナ粒子を水に5重量%分散させたスラリーと0.3MPaに加圧された圧縮空気の混合体を、ポリイミドフィルムの両面の全体に均一に高圧噴射させる。
その他は実施例1と同様である。
試験試料はJIS C 6471に基づき、一面にフィルム幅10mm、銅層幅3mm、長さ10cmでパターンを形成し、他の面の銅層を全面的に除去した試料を作製した。
実施例6
試験試料はJIS C 6471に基づき、一面にフィルム幅10mm、銅層幅3mm、長さ10cmでパターンを形成し、他の面の銅層は全面に残した試料を作製した。
その他は実施例5と同様である。
密着強度の測定はJIS C 6471に基づき直径15cmのホイールの外周に試料を貼り付け、角度90°、引張速度50mm/分の条件で島津製作所(株)製小型測定機EZTestで測定した。また測定値はN/mmに換算した。
密着強度の測定は上記試料作製後に測定した「初期値」と、150℃のオーブンに240時間保管した後常温で測定した「加熱後」で比較した。
結果を表3に示す。
Figure 2012015448
表3に示すように両面を粗化したものも、片面を粗化したものと同等の密着強度が維持されている。
実施例7
実施例7では還元剤に次亜リン酸塩を使用しためっき液を用いる。
まずフレキシブル銅張積層板用途で一般的な東レ・デュポン(株)製ポリイミドフィルム・カプトン(登録商標)100EN(フィルム厚さ25μm)を使用する。
次に粗化であるが、ウェットブラストに使用する微細粒子にはアルミナ材(モース硬度12、ヌープ硬度2200)の多角状粒子を使用する。中心粒径が8.0μmの砥粒を選んだ。
マコー(株)製個片式小型ブラスト装置を用いて、アルミナ粒子を水に5重量%分散させたスラリーと0.3MPaに加圧された圧縮空気との混合体を、ポリイミドフィルム表面の全体に均一に高圧噴射させる。
次に表面改質であるが、日本マクダーミッド(株)製コンディショナMF312液を水に混合した、界面活性剤を含むアルカリ性薬液により、ウェットブラスト処理で粗化されたポリイミド表面をパラジウム触媒が付着しやすいように改質する。
次に触媒付与であるが、まずプリディップ工程として日本マクダーミッド(株)製MF331L剤を水に混合した液に浸漬した後、日本マクダーミッド(株)製キャタリストMF350液とMF331L剤と塩酸とを水に混合した液を用いて、前記表面改質されたポリイミドフィルム表面に、錫−パラジウム錯体を析出させる塩素系触媒付与液に浸漬し、樹脂表面にパラジウムと錫を析出させる。
次に活性化であるが、日本マクダーミッド(株)製アクセレレータMF370A液とMF370B液とを水に混合した、アルカリ性の薬液に浸漬し、パラジウムを活性化し、錫を除去してパラジウムをポリイミド樹脂に密着させる。
次に無電解銅めっき液であるが、日本マクダーミッド(株)MF390液群を用いて、下記の条件で無電解銅めっきする。本めっき液の組成としては銅塩、還元剤に添加剤(錯化剤など)が加えられている。
pH 8.5
温度 75℃
時間 5分
上記条件では銅めっき厚さは0.1〜0.2μmと薄い為、無電解めっき後に上記めっき液を用いて電解めっきを施し、銅めっき厚さ0.3〜0.4μmのフレキシブル銅張積層板を得た。
温度 75℃
電流密度 1A/dm2
時間 2分
つぎに効果の確認試験のために、上記の工程により作製した無電解銅めっき層を形成したフレキシブル銅張積層板上にセミアディティブ法により密着強度試験用のパターンを形成する。以下その工程を図4に従い説明する。
まず該フレキシブル銅張積層板の銅層の表面にフォトレジストフィルムを貼り付ける。密着試験用のパターンを描いたフォトマスクを介して紫外線をレジストフィルムに当て露光する。レジストフィルムを現像液で処理しレジストにパターンを形成する。レジストフィルムの空洞部に露出した銅層面上に電解銅めっき法で20μmの厚さまで銅を積層する。レジストフィルムを剥離液にて除去した後、薄い銅層を銅エッチング液で除去する。
完成された試験試料を、空気中120℃で5時間保存し、熱処理をかけた。
試験試料の大きさはJIS C 6471に基づきフィルム幅10mm、銅層幅3mm、長さ10cmで形成した。
密着強度の測定はJIS C 6471に基づき直径15cmのホイールの外周に試料を貼り付け、角度90°、引張速度50mm/分の条件で島津製作所(株)製小型測定機EZTestで測定した。また測定値はN/mmに換算した。
密着強度の測定は上記試料作製後に測定した「初期値」と、150℃のオーブンに240時間保管した後常温で測定した「加熱後」で比較した。
結果を表4に示す。
実施例8
別の実施例8では、ウェットブラストに使用する微細粒子にアルミナ材の多角状粒子を使用し、中心粒径が3.0μmの砥粒を選んだ。
その他は実施例7と同様である。
結果を表4に示す。
表4に示すように還元剤に次亜リン酸塩を使用しためっき液でも充分な密着強度を得ることができた。
Figure 2012015448
1a、1b ポリイミド樹脂基材
2a、2b、2c 無電解銅めっき層
3a、3b、3c 電解銅めっき層

Claims (8)

  1. ポリイミド樹脂の片面または両面に銅層が接着剤層を介さず直接接合されているフレキシブル銅張積層板において、前記ポリイミド樹脂の少なくとも銅層と接合している面の表面粗度の算術平均粗さRaが0.05μm以上1.0μm以下でかつ、二乗平均粗さRMSが0.1μm以上1.5μm以下であり、かつ、銅層が、無電解銅めっき層であり、かつ銅層のポリイミド樹脂に対する150℃240時間の加熱後の密着強度が0.30N/mm以上であることを特徴とするフレキシブル銅張積層板。
  2. 前記銅層が厚さ0.1μm以上5μm以下の無電解銅めっき層で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル銅張積層板。
  3. 前記銅層が無電解銅めっき層で形成されており、前記無電解銅めっき層の上に第二の無電解銅めっき層又は電解銅めっき層あるいはそれらの複数の層の組み合わせにより、厚さ0.1μm以上25μm以下の銅層で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル銅張積層板。
  4. A)ポリイミド樹脂の一方又は両方の表面を、電気抵抗試験法による累積高さ50%点の中心粒子径が1.0μm以上10μm未満の多角状粒子を液体に1〜35重量%分散させたスラリーを、0.1〜0.4MPaに加圧された圧縮空気と混合して高圧噴射させるウェットブラスト処理で加工して、算術平均粗さRaが0.05μm以上1.0μm以下でかつ、二乗平均粗さRMSが0.1μm以上1.5μm以下の表面粗度にする第1の段階と、
    B)前記の粗化されたポリイミド樹脂表面に触媒粒子を吸着し易くする改質を行う工程と、改質された表面に触媒粒子を付与する工程と、付与された触媒粒子を活性化する工程と、活性化された触媒粒子に無電解銅めっき液を用いて無電解銅めっきを析出させる工程とを含み、かつ、アルカリ成分としてアルカリ金属水酸化物の濃度が2.5g/L〜7.0g/Lである無電解銅めっき液、又は、pHが7.0〜10.0であるアルカリ金属水酸化物を含まない無電解銅めっき液を用いて、ポリイミド樹脂表面に無電解銅めっきを行う第2の段階を含み、
    得られる銅層のポリイミド樹脂に対する150℃240時間の加熱後の密着強度が0.30N/mm以上であることを特徴とするフレキシブル銅張積層板の製造方法。
  5. 前記無電解銅めっき後に、得られる無電解銅めっき層に加熱処理を施すことを特徴とする請求項4記載のフレキシブル銅張積層板の製造方法。
  6. 前記アルカリ金属水酸化物が水酸化ナトリウムである請求項4又は5に記載のフレキシブル銅張積層板の製造方法。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項記載の無電解銅めっき層の上に第二の無電解銅めっき層又は電解銅めっき層あるいはそれらの複数の層の組み合わせにより、厚さ0.1μm以上25μm以下の銅層で形成し、かつ、銅めっき処理後のうち一つ、または複数の銅めっき処理後に加熱処理を施すことを特徴とする請求項4記載のフレキシブル銅張積層板の製造方法。
  8. 請求項1乃至3記載のフレキシブル銅張積層板を用いてサブトラクティブ工法又はセミアディティブ工法でパターン配線形成を行ったフレキシブル配線基板。
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