JP2012012980A - 風力発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】日射によりナセル外側からナセル内部へ入熱する熱量を抑制するとともに、ナセル内部から外気へ向かう放熱性能を向上させた風力発電装置を提供する。
【解決手段】風車翼5を取り付けたロータヘッド4に連結されている駆動・発電機構がナセル30内に収納設置されている風力発電装置1Aにおいて、ナセル30の外壁面が、太陽光の直射を受けない壁面の少なくとも一部に、周辺壁面部材より高熱伝導率の部材を用いた放熱抵抗低減部50を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、風車翼に風力を受けて発電する風力発電装置に係り、特に、風力発電装置のナセル内に設置される機器類の冷却に関する。
風力発電装置(以下では「風車」とも呼ぶ)は、風車翼を備えたロータヘッドが風力を受けて回転し、この回転を増速機により増速するなどして駆動される発電機により発電する装置である。
上述したロータヘッドは、一般的に風車用タワー(以下、「タワー」と呼ぶ)上に設置されてヨー旋回可能なナセルの端部に取り付けられ、略水平な横方向の回転軸線周りに回転可能となるように支持されている。
風力発電装置のナセル内には、一般的な装置構成として、風車翼から受けた機械的な回転力の伝達装置や発電装置が設置されている。このうち、回転力の伝達装置は、主軸受け及び増速機を備え、発電装置は、発電機、トランス、インバータ及び制御盤、もしくは、発電機及び制御盤を備えている。
このようなナセル内機器は、ナセル吸気口から吸気される外気を用い、熱源となる機器毎に設置された個別の熱交換器により外気と冷却媒体とを熱交換させ、外気に吸熱された冷却媒体を冷却対象機器に供給して冷却することが行われている。この場合、ナセル内に吸気される外気は、一般的にはフィルタを介して除塩及び除塵の処理が施されている。
ここで、外気と熱交換する冷却媒体の従来例について、発熱機器毎の具体例を図6に例示する。図6において、図中の符号1は風力発電装置、2はタワー、3はナセル、4はロータヘッド、5は風車翼、6はナセル吸気口、7は排気口である。
また、図6(b)は、ナセル3の壁面構造を示す要部拡大図である。一般的なナセル構造のナセル壁面は、複数に分割した繊維強化プラスチック(以下、「FRP」と呼ぶ)製の壁面部材3aを結合する外壁構造とされ、ナセル内部に設けたフランジ部3bをボルト・ナット8により結合する構造が採用されている。
このような風力発電装置1において、機械的な伝達装置を構成する主軸受9及び増速機10の冷却には、外気と熱交換する冷却媒体として潤滑油循環系統を循環する潤滑油が用いられている。この場合、オイルクーラ11で潤滑油と外気とを熱交換させ、外気に吸熱されて温度低下した潤滑油を回転部に供給して潤滑及び摩擦熱の冷却を行っている。
一方、発熱源となる電気機器類の冷却には、たとえばインバータ制御盤12の場合、外気と熱交換する冷却媒体として不凍液が用いられ、発電機13の場合、外気と熱交換する冷却媒体には一次系空気が用いられている。いずれの場合においても、外気に吸気された不凍液または一次系空気を冷却対象となる発熱源の電気器類に供給して循環させることにより、継続した冷却が行われている。なお、図中の符号14はトランスである。
上述した外気は、ファン15を運転することにより、ナセル吸気口6からナセル3の内部に流入する。この外気は、ナセル3の内部を流れて各種冷却媒体との熱交換やナセル内部を換気冷却した後、排気口7から外部へ流出する。
また、下記の特許文献1には、ロータハブからカバーを貫通して外気に放熱する放熱フィンを備えた風力発電装置が開示されている。
特開2009−091929号公報
ところで、上述した風力発電装置1は、年間を通じて最も厳しい外気温度条件を夏期日中温度(たとえば40℃)に設定すると、一般的な電子機器類の環境温度上限が50℃程度であるため、ナセル3の内外温度差を10℃以下に制御することが必要になる。
具体的に説明すると、太陽定数(地球大気表面の単位面積に垂直に入射する太陽のエネルギー量)は約1370W/mであり、従って、ナセル3の天井及び側面の受熱面積を80m(ナセル高さ4m、ナセル幅4m、ナセル長さ5m)の略直方体と仮定すれば、大気透過率0.7とするとき太陽からナセル3の壁面への入熱量は約77kWとなる。
一方、風力発電装置1の熱ロスを発電出力の10〜15%程度と仮定した場合、定格発電出力が2500kWの風力発電装置1においては、全熱ロスが250〜375kW程度となる。この全熱ロスに太陽光からの入熱力が加わると、ナセル3の内部で必要となる冷却量は327〜452kW程度まで増大する。すなわち、太陽光からの入熱量が追加されることにより、ナセル3からの全熱ロスは、太陽光なしの全熱ロス比で120〜131%まで増大することとなる。
一般に、ナセル3の壁面がFRPにより構成されている場合、その壁面厚さ(板厚)は100mm程度と厚くなるため、FRPの熱抵抗が支配的となり、従って、太陽光からの入熱の影響を無視できることが多い。
しかし、ナセル3の壁面熱抵抗が大きいと、ナセル3の壁面を通じての放熱抵抗も低下するので、ナセル3の内部では、内部空気温度と外気との温度差が増大する。特に、太陽熱の影響が大きい夏期日中においては、ナセル3の内部空気温度が電子機器環境温度の上限を超えることが懸念される。このようなナセル3内の温度環境は、ナセル3内に設置されている電子機器類の寿命を低下させる原因となるため好ましくない。
すなわち、風力発電装置1のナセル3においては、壁面の板厚を薄くすると放熱抵抗が低減して放熱性能は向上する。しかし、これと同時に壁面の入熱抵抗も小さくなるので、太陽光からナセル3の内部へ入熱する熱量は増大する。従って、板厚の薄いナセル3の壁面は、特に夏期の日中において、板厚が厚い場合と同様に、ナセル3の内部空気温度が電子機器類の環境温度上限を超えやすく、電子機器類の寿命を低下させる原因となるため好ましくない。
このように、風力発電装置1のナセル3においては、壁面の入熱抵抗と放熱抵抗とが相反する関係にあり、従って、ナセル3の内部空気温度を適正に保つため、ナセル3の壁面を通してナセル3の内部から外気へ向けた放熱性能のみを向上させるように、ナセル壁面の板厚を最適化することは困難であった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、太陽光の日射によるナセル外側からナセルの内部へ入熱する熱量を抑制するとともに、ナセルの内部から外気へ向かう放熱性能を向上させた風力発電装置の提供を目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係る風力発電装置は、風車翼を取り付けたロータヘッドに連結されている駆動・発電機構がナセル内に収納設置されている風力発電装置において、前記ナセルの外壁面が、太陽光の直射を受けない壁面の少なくとも一部に、周辺壁面部材より高熱伝導率の部材を用いた放熱抵抗低減部を備えていることを特徴とするものである。
このような風力発電装置によれば、ナセルの外壁面が、太陽光の直射を受けない壁面の少なくとも一部に、周辺壁面部材より高熱伝導率の部材を用いた放熱抵抗低減部を備えているので、太陽光の直射を受ける周辺壁面部材は相対的に熱伝導率が低いため、ナセルの内部へ入熱する熱量を抑制でき、同時に、太陽光の直射を受けない放熱抵抗低減部は相対的に熱伝導率が高いため、ナセルの内部から外気へ向けた放熱性能のみが向上する。すなわち、放熱抵抗低減部は、直射日光を受けない位置(底面等)に設置されているので、熱伝導率の高い部材を使用してもナセル内へ入熱する太陽熱の熱量が増すことはなく、高熱伝導率の部材を介してナセル内部の熱を外気へ効率よく放熱することができる。
上記の風力発電装置において、前記放熱抵抗低減部は、少なくとも一方の表面に取り付けたフィンを備えていることが好ましく、これにより、放熱性能をより一層向上させることができる。
上記の風力発電装置において、前記放熱抵抗低減部は、前記ナセル内に設置されている発熱源との間を連結して熱を移動させる熱輸送手段を備えていることが好ましく、これにより、高温の熱源から外気へ効率よく放熱することができる。
上記の風力発電装置において、前記放熱抵抗低減部は、波板状に成形されていることが好ましく、これにより、軽量化するために部材の板厚を薄くしても必要な剛性を確保できるとともに、外気に対する伝熱面積を増すこともできる。
上述した本発明によれば、ナセルの外壁面に放熱抵抗低減部を設けることにより、太陽光の日射によるナセル外側からナセルの内部へ入熱する熱量を抑制するとともに、ナセルの内部から外気へ向かう放熱性能を向上させることができる。このため、ナセルの内部空気温度は、たとえば夏季晴天時のように、太陽光からの入熱量が多くなる運転状況でも、温度上昇が抑制されて電子機器類環境温度上限を超えないように維持される。従って、ナセル内に設置されている電子機器類は、電子機器類環境温度上限を超えない良好な温度環境下で運転できるため、信頼性や耐久性が向上して長寿命化する。
また、ナセルの内部においては、内部空気の温度上昇が抑制されることにより、たとえば潤滑油、不凍液及び一次系空気等のような冷却媒体を外気で冷却する熱交換器の容量を小型化できる。このような熱交換器の小型化は、熱交換に必要な外気量の減少にも有効であるため、外気導入用のファン駆動に必要な電動機の動力を低減し、風力発電装置全体としての発電効率を向上させることができる。
本発明に係る風力発電装置の一実施形態を示す図で、(a)はナセル内部の概略構成例を示す要部の断面図、(b)は(a)のA矢視図である。 図1(b)のB−B断面図(ナセルの壁面断面構造)である。 本発明に係る風力発電装置の第1変形例として、ナセル内部の概略構成例を示す要部の断面図である。 図3に示した風力発電装置について、ナセルの壁面断面構造を示す断面図である。 本発明に係る風力発電装置の第2変形例として、ナセル内部の概略構成例を示す要部の断面図である。 風力発電装置のナセル内冷却に関する従来例を示す図で、(a)はナセル内部の概略構成例を示す要部の断面図、(b)はナセルの壁面断面構造例を示す断面図である。
以下、本発明に係る風力発電装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)において、風力発電装置1Aは、基礎上に立設されるタワー2と、タワー2の上端に設置されるナセル30と、略水平な軸線周りに回転可能にしてナセル30に設けられるロータヘッド4とを備えている。
ロータヘッド4には、その回転軸線周りに放射状にして複数枚(たとえば3枚)の風車翼5が取り付けられている。これにより、ロータヘッド4の回転軸線方向から風車翼5に当たった風の力が、ロータヘッド4を回転軸線周りに回転させる動力に変換されるようになっている。なお、図示の風力発電装置1Aは、ナセル30の前方で風車翼5が回転するアップウインド型と呼ばれるものであるが、以下に説明する本発明は、たとえばダウンウインド型にも適用可能であり、これに限定されることはない。
ナセル30の内部には、ロータヘッド4の回転を発電機13に伝達する機械的な駆動力伝達機構として、主軸受9及び増速機10が設けられている。さらに、ナセル30の内部には、発電機13による発電機構を構成する各種電気機器類として、インバータ制御盤12や発電機13で発電された電力を変圧するトランス14等が設置されている。
このように、風力発電装置1Aは、風車翼5を取り付けたロータヘッド4に連結されている駆動・発電機構がナセル30の内部に収納設置されている。このような駆動・発電機構は、運転により発熱する機器類を含んでいる。
ナセル30は、図示しないナセル台板及び骨格形成部材の周囲をカバー部材31により覆われた略直方体形状を有する中空の部材である。カバー部材31は、たとえば繊維強化プラスチック(FRP)製の板状部材であり、このカバー部材31がナセル30の外壁面を形成している。
ナセル30の前端面下方には、ナセル30の内部に冷却用の外気を導入するため、カバー部材31に開口するナセル吸気口6が設けられている。このナセル吸気口6には、除塩や除塵の機能を備えたフィルタが取り付けられている。また、ナセル30の上面には、ナセル30の内部を循環した冷却用の外気を大気へ流出させるため、カバー部材31の開口に雨よけを取り付けた排気口7が設けられている。
ナセル吸気口6からファン15の運転により導入される外気は、ナセル30の内部に設置された発熱機器類を冷却する冷却媒体との熱交換等に使用された後、温度上昇して排気口7から大気へ放出される。
図示の構成例では、主軸受9及び増速機10の潤滑油を冷却媒体とし、潤滑油と外気との熱交換により冷却するオイルクーラ11を示している。しかし、実際のナセル30は、従来技術で説明したように、インバータ制御盤12や発電機13等の冷却に用いられる冷却媒体を外気と熱交換するため、図示しない各種の熱交換器を備えている。
なお、図中の矢印Caは外気主流の一例を示すものであり、実際の外気流れは、ナセル30内に設置された熱交換器の配置等に応じて、ナセル30の内部を循環して流れるようになっている。
このようなナセル30の外壁面は、太陽光の直射を受けない壁面の少なくとも一部に、周辺壁面部材より高熱伝導率の部材(高熱伝導率部材)を用いた放熱抵抗低減部50を備えている。ナセル30の外壁面において、太陽光の直射を受けない壁面としては、たとえば略直方体形状の底面部(タワー2側となる下面)32がある。
図示の実施例では、ナセル30の外壁面を形成するカバー部材31が複数に分割された接合構造となっている。そこで、底面部32に取り付ける底面カバー部材40に対して、高熱伝導部材の放熱抵抗低減部50を設けてある。この放熱抵抗低減部50は、タワー2との取合部を除いた底面部32において、できるだけ広い面積に設けられていることが望ましい。
図1(b)は、ナセル30の底面を地面から見上げた底面図(図1(a)のA矢視図)であり、底面部32に取り付けられた底面カバー部材40は、周囲枠41を除いた中央部に高熱伝導部材の放熱抵抗低減部50が設けられている。この場合、放熱抵抗低減部50は非分割の一体構造となっているが、たとえば周囲枠41の内部にも格子状に枠を形成するなどして、複数の分割構造としてもよい。
なお、図示の底面部32は、複数に分割したカバー部材40を接合した構造となっているが、ナセル30の大きさ等によっては1枚のカバー部材40としてもよい。
図2は、複数の底面カバー部材40を接合してなる底面部32について、接合部の断面構造(図1(b)のB−B断面)を示す要部断面図である。この底面カバー部材40は、FRP製とした周囲枠41の内側に保持された放熱抵抗低減部50と、周囲枠41の端部をナセル30の内側に折曲成形して設けたフランジ部42とを備えている。なお、フランジ部42は、隣接する底面カバー部材40同士、あるいは、隣接するカバー部材31との接合部において、ボルト・ナット8により結合して一体化させるために使用される。
以下では、上述した放熱抵抗低減部50について、具体的に説明する。
放熱抵抗低減部50は、直射日光を受けないナセル30の外壁面にFRP等の周辺壁面部材より高熱伝導率の部材を配設したものであり、たとえばFRP製の周囲枠41内に高熱伝導率の金属板51を含浸させて硬化させることにより、周囲枠41内の中央部に金属板51を保持したものがある。
この場合、周辺壁面部材のFRPより高熱伝導率の金属としては、たとえば銅、アルミニウム及びジュラルミン等がある。しかし、周辺壁面部材より熱伝導率が高く軽量であれば、特にその材質について限定されることはない。
また、FRP製とした底面カバー部材40内に含浸させる高熱伝導率の部材としては、上述した金属板51に限定されることはなく、たとえば高熱伝導性樹脂(たとえばエポキシ樹脂など)を採用してもよい。この場合の高熱伝導性樹脂とは、たとえばグラスファイバーやカーボン等のように高熱伝導率の繊維をたとえばエポキシ樹脂等の内部に含浸させ、かつ、繊維間の結合点を一般的な繊維強化樹脂より増大させることにより、高熱伝導率金属に近い熱伝導率をもたせたものである。
このように、直射日光を受けないナセル外壁面に放熱抵抗低減部50を備えた底面カバー部材40を採用すれば、放熱抵抗低減部50の熱伝導率が高いため、底面カバー部材40を設置した壁面では熱抵抗が低減する。すなわち、ナセル30の外壁面は、たとえば底面部32のように、直射日光を受けない外壁面の少なくとも一部に周辺壁面部材より高熱伝導率の放熱抵抗低減部50を備えているので、直射日光を受けるFRP等の周辺壁面部材は相対的に熱伝導率が低くなり、同時に、直射日光を受けない放熱抵抗低減部50は相対的に熱伝導率が高くなる。また、一般にFRP内繊維の配向性は、熱伝導率が高くなる方を厚み方向にすることが放熱性能を向上するために望ましい。
従って、FRP等のナセル壁面では、太陽光を受けてナセル30の内部へ入熱する熱量を抑制できるとともに、太陽光を受けない放熱抵抗低減部50では、熱伝導率が高いにもかかわらず直射日光を受けないため太陽光からの入熱量は少なく、ナセル30の内部から外気へ向けた放熱性能のみが向上する。
換言すれば、放熱抵抗低減部50は、底面部32のように直射日光を受けない位置に設置されているので、熱伝導率の高い部材を使用してもナセル30内へ入熱する太陽熱の熱量が増すことはなく、従って、放熱抵抗低減部50として設置した高熱伝導率の部材を介して、ナセル30の内部から熱を外気へ効率よく放熱することができる。
また、上述した風力発電装置1の放熱抵抗低減部50は、少なくとも一方の表面に取り付けたフィン52を備えていることが望ましい。このフィン52は、ナセル30の内部空気や外気との接触面積を増して放熱性能を向上させるものであり、上述した金属板51等の高熱伝導率部材表面から突出して取り付けられている。
このようなフィン52は、放熱抵抗低減部50がナセル30の内部空気と接する面及び外気と接する面のいずれか一方にのみ取り付けてもよいが、より望ましい実施形態では、図2に示すように、両面に設けて放熱性能をより一層向上させることが望ましい。
次に、上述した風力発電装置1Aの第1変形例を図3及び図4に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第1変形例の風力発電装置1Bにおいて、放熱抵抗低減部50Aは、ナセル30の内部に設置されている増速機10等の発熱源との間を連結し、高温側から低温側へ熱を導いて移動させる熱輸送部材53を備えている。すなわち、ナセル30の内部に設置された高温の発熱源から、ナセル30の外壁面に設けた放熱抵抗低減部50Aの金属板51まで熱輸送部材53を介して熱を輸送し、金属板51等の高熱伝導率部材表面から低温側の外気に放熱する構成例である。この場合、金属板51等の高熱伝導率部材表面に対し、外気側にのみフィン52を取り付けてあるが、これに限定されることはない。なお、放熱抵抗低減部50Aは、底面部32の全面または少なくとも一部に設けられていればよい。
上述した熱輸送部材53の好適な具体例をあげると、たとえば銅、アルミニウム及びジュラルミン等のように、熱伝導率の高い金属部材により発熱源と金属板51等の高熱伝導率部材との間を直結して熱伝導させる熱接合や、流体を中間媒体とするヒートパイプ方式等が有効である。
このような構成を採用すれば、熱輸送部材53は、ナセル30の内部空気を介することなく、ナセル30内の高熱源から低熱源の外気まで直接熱を輸送するので、ナセル30の内部から外気への放熱効率はより一層向上する。
なお、上述した説明では、ナセル30内の発熱源を増速機10としたが、高温の熱源としては、たとえば発電機13の巻線やトランス14のコイル等のように、他の高熱源にも適用可能である。
次に、上述した風力発電装置1Aの第2変形例を図5に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第2変形例の風力発電装置1Cにおいて、放熱抵抗低減部50Bは、波板状に成形された高熱伝導率の薄板が使用されている。この場合の薄板は、上述した銅、アルミニウム、ジュラルミン及び高熱伝導性樹脂等のように、軽量で熱伝導率の高い素材が好適であり、これを波板状に成形して使用することにより、板厚の薄い板状部材を使用して軽量化しても、必要な剛性を確保できる。
また、波板状に成形した放熱抵抗低減部50Bは表面積が増すので、外気に対して放熱する伝熱面積も増加して放熱性を向上させることができる。
このように、波板状に成形した放熱抵抗低減部50Bは、剛性を確保しつつ軽量化を達成できるだけでなく、伝熱面積の増加により放熱性を向上させることも可能になる。
この場合の放熱抵抗低減部50Bは、上述した底板カバー部材40の全体をカバーするように取り付けてもよいし、一部をカバーするようにしてもよい。
このように、上述した本実施形態及び変形例の風力発電装置によれば、ナセル30の外壁面に放熱抵抗低減部50を設けることにより、日射によるナセル外側からナセル30の内部へ入熱する熱量を抑制するとともに、ナセル30の内部から外気へ向かう放熱性能を向上させることができる。この結果、ナセル30の内部空気温度は、たとえば夏季晴天時のように、太陽光からの入熱量が多くなる運転状況においても、温度上昇が抑制されて電子機器類環境温度上限を超えないように維持される。
従って、ナセル30の内部に設置されている各種の電子機器類は、電子機器類環境温度上限を超えない良好な温度環境下で運転されるため、その信頼性や耐久性が向上する。
また、ナセル30の内部は、内部空気の温度上昇が抑制されることにより、たとえば潤滑油を外気で冷却するオイルクーラ11のように、冷却媒体を外気で冷却する熱交換器の容量を小型化することができる。すなわち、ナセル30の内部に導入されて熱交換に使用される外気温度が低下するので、外気側の吸熱能力が増加する分、熱交換器の容量を小型化することができる。
このような熱交換器の小型化は、熱交換に必要な外気量の減少にも有効であるため、外気導入用のファン15を駆動するのに必要となる電動機の動力を低減し、風力発電装置全体としての発電効率を向上させることができる。
また、上述した放熱抵抗低減部50は、たとえばロータヘッド4のカバー部材など適所に設置することも可能である。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
1A,1B,1C 風力発電装置
3,30 ナセル
4 ロータヘッド
5 風車翼
6 ナセル吸気口
7 排気口
9 主軸受
10 増速機
11 オイルクーラ
12 インバータ制御盤
13 発電機
14 トランス
15 ファン
31 カバー部材
32 底面部
40 底面カバー部材
41 周囲枠
42 フランジ部
50,50A,50B 放熱抵抗低減部
51 金属板
52 フィン
53 熱輸送部材

Claims (4)

  1. 風車翼を取り付けたロータヘッドに連結されている駆動・発電機構がナセル内に収納設置されている風力発電装置において、
    前記ナセルの外壁面が、太陽光の直射を受けない壁面の少なくとも一部に、周辺壁面部材より高熱伝導率の部材を用いた放熱抵抗低減部を備えていることを特徴とする風力発電装置。
  2. 前記放熱抵抗低減部は、少なくとも一方の表面に取り付けたフィンを備えていることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。
  3. 前記放熱抵抗低減部は、前記ナセル内に設置されている発熱源との間を連結して熱を移動させる熱輸送手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。
  4. 前記放熱抵抗低減部は、波板状に成形されていることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。
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