JP2012012659A - スパッタリングターゲット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】In元素、Cu元素及びGa元素をCu/(Cu+In+Ga)=0.001〜0.09及びGa/(Cu+In+Ga)=0.001〜0.90の原子比で含む金属酸化物焼結体からなるスパッタリングターゲット。
【選択図】図1
Description
電界効果型トランジスタの主要部材である半導体層(チャンネル層)の材料としては、シリコン半導体化合物が最も広く用いられている。一般に、高速動作が必要な高周波増幅素子や集積回路用素子等には、シリコン単結晶が用いられている。一方、液晶駆動用素子等には、大面積化の要求から非晶質性シリコン半導体(アモルファスシリコン)が用いられている。
一方、結晶性のシリコン系薄膜は、移動度は高いものの、製造に際して多大なエネルギーと工程数を要する等の問題や、大面積化が困難という問題があった。例えば、シリコン系薄膜を結晶化する際に800℃以上の高温や、高価な設備を使用するレーザーアニールが必要である。また、結晶性のシリコン系薄膜は、通常TFTの素子構成がトップゲート構成に限定されるためマスク枚数の削減等コストダウンが困難であった。
例えば、一般式In2Ga2ZnO7、InGaZnO4で表されるホモロガス結晶構造を示す化合物からなるターゲットが公開されている(特許文献1,2,3)。In、Ga及びZnからなるターゲットを用いて成膜された酸化物半導体薄膜は、キャリア濃度が〜1017cm−3においてホール移動度は〜10cm2/Vsである。
1.In元素、Cu元素及びGa元素を下記(1)及び(2)の原子比で含む金属酸化物焼結体からなるスパッタリングターゲット。
Cu/(Cu+In+Ga)=0.001〜0.09 (1)
Ga/(Cu+In+Ga)=0.001〜0.90 (2)
2.前記金属酸化物焼結体がIn2O3で表されるビックスバイト型構造を示す化合物を含む1に記載のスパッタリングターゲット。
3.前記金属酸化物焼結体が、In2Ga2CuO7で表される六方晶構造を示す化合物、及び/又はInGaCuO4で表される菱面体晶構造を示す化合物をさらに含む2に記載のスパッタリングターゲット。
4.実質的に、Cu元素、In元素、及びGa元素の酸化物からなる1〜3のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
5.下記式(3)で表される、Cu2In2O5相の(0 1 2)のX線回折ピークの面積比が11%以下である金属酸化物焼結体からなる1〜4のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
I1/(I1+I2+I3+I4)×100(%) (3)
I1:単斜晶構造を示すCu2In2O5相の(0 1 2)ピーク面積
I2:ビックスバイト型構造を示すIn2O3相の(2 2 2)ピーク面積
I3:菱面体晶構造を示すInGaCuO4相の(1 0 1)ピーク面積
I4:六方晶構造を示すIn2Ga2CuO7相の(1 0 5)ピーク面積
6.前記金属酸化物焼結体が、ビックスバイト型構造を示すIn2O3から実質的になる、もしくはビックスバイト型構造を示すIn2O3と六方晶構造を示すIn2Ga2CuO7及び/又は菱面体晶構造を示すInGaCuO4から実質的になる1〜5のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
7.1〜6のいずれかに記載のスパッタリングターゲットを用いて、スパッタリング法で形成して得られる酸化物半導体薄膜。
8.7に記載の酸化物半導体薄膜がチャネル層である薄膜トランジスタ。
9.8に記載の薄膜トランジスタを備えてなる表示装置。
さらに、InにCu及びGaを添加したターゲットを使用して成膜することで、酸化物半導体薄膜のキャリア濃度を調整することが容易となる。
Cu/(Cu+In+Ga)=0.001〜0.09 (1)
Ga/(Cu+In+Ga)=0.001〜0.90 (2)
異常放電は、ターゲットが不均一で局所的に比抵抗の異なる部分が存在し、ターゲットを含む放電系のインピーダンスがスパッタリング中に変動することに起因して発生する。この局所的に比抵抗が異なる部分となっていたのは、Cu2In2O5相等の高抵抗相である。従って、この部分のサイズや数密度を小さくすることが異常放電の抑制には効果的である。
尚、結晶構造は、X線回折により確認することができる。
以上の観点から、原子比Ga/(Cu+In+Ga)は、好ましくは0.01〜0.60であり、さらに好ましくは0.03〜0.40である。
例えばICP−AESを用いた分析の場合、溶液試料をネブライザーで霧状にし、アルゴンプラズマ(約6000〜8000℃)に導入すると、試料中の元素は熱エネルギーを吸収して励起され、軌道電子が基底状態から高いエネルギー準位の軌道に移る。この軌道電子は10−7〜10−8秒程度で、より低いエネルギー準位の軌道に移る。この際にエネルギー差を光として放射し発光する。この光は元素固有の波長(スペクトル線)を示すため、スペクトル線の有無により元素の存在を確認できる(定性分析)。
金属酸化物焼結体は、好ましくはIn2O3で表されるビックスバイト型構造を示す化合物のほか、さらにIn2Ga2CuO7で表される六方晶構造を示す化合物、及び/又はInGaCuO4で表される菱面体晶構造を示す化合物を含む。
本発明において「実質的」とは、ターゲットとしての効果が上記金属酸化物焼結体を構成する金属元素の組成に起因すること、又は金属酸化物焼結体を構成する金属酸化物の95重量%以上100重量%以下(好ましくは98重量%以上100重量%以下)が上記金属元素の酸化物であることを意味する。
尚、金属酸化物焼結体は、In2O3に対してCu金属元素とGa金属元素を添加した焼結体であるが、主として上記元素によって構成されていれば、他に不可避不純物を含んでいてもよい。
I1/(I1+I2+I3+I4)×100 (%) (3)
I1:単斜晶構造を示すCu2In2O5相の(0 1 2)ピーク面積
I2:ビックスバイト型構造を示すIn2O3相の(2 2 2)ピーク面積
I3:菱面体晶構造を示すInGaCuO4相の(1 0 1)ピーク面積
I4:六方晶構造を示すIn2Ga2CuO7相の(1 0 5)ピーク面積
ビックスバイト構造を取るIn2O3相は、JCPDSカードNo.06−0416で確認することができ、(2 2 2)の面を表すピークが該相の最大のピークである。
菱面体晶構造を取るInGaCuO4相は、JCPDSカードNo.38−0839で確認することができ、(1 0 1)の面を表すピークが該相の最大のピークである。
六方晶構造を取るIn2Ga2CuO7相は、JCPDSカードNo.38−0840で確認することができ、(1 0 5)の面を表すピークが該相の最大のピークである。
尚、金属酸化物焼結体がビックスバイト型構造を示すIn2O3から実質的になる場合、Cu元素及びGa元素はIn2O3に固溶している。
物質はそれぞれに特有な規則性を有する結晶を形成することから、X線回折では化合物の種類を調べることができる。また、結晶の大きさ(結晶の秩序性)、材料中に存在する結晶の方位の分布状態(結晶配向)、結晶に掛かる残留応力の評価を行うこともできる。
密度が6.0g/cm3未満の場合、酸化物焼結体から形成するスパッタリングターゲットの表面が黒化する等して、異常放電を誘発し、スパッタ速度が低下するおそれがある。スパッタリングターゲットでは、酸化物焼結体の密度は高い方が望ましい。
金属酸化物焼結体の密度は、特に好ましくは6.0g/cm3以上7.1g/cm3以下である。
スパッタによってターゲット表面が削られる場合、その削られる速度が結晶面の方向によって異なり、ターゲット表面に凹凸が発生する。この凹凸の大きさは焼結体中に存在する結晶粒径に依存している。大きい結晶粒径を有する焼結体からなるターゲットでは、その凹凸が大きくなり、その凸部分よりノジュールが発生すると考えられる。
CuO粉、In2O3粉及びGa2O3粉を混合した原料粉末に、水系溶媒を配合し、得られたスラリーを12時間以上混合した後、固液分離・乾燥・造粒し、この造粒物を型枠に入れて成形する。その後、得られた成形物を酸素雰囲気中、900〜1600℃で5〜50時間焼成して酸化物焼結体を得る。
本発明では、In2Ga2CuO7相やInGaCuO4相が安定的に形成されることで、単斜晶構造であるCu2In2O5相の生成を抑制することができると考えられる。
原料粉末の平均粒径はレーザー回折式粒度分布装置等で測定することができる。
ビーズミルによる粉砕及び混合時間は、装置の大きさや処理するスラリー量によって異なるが、スラリー中の粒度分布が全て1μm以下と均一になるように調整する。
酸化ガス雰囲気は、好ましくは酸素ガス雰囲気である。酸素ガス雰囲気は、酸素濃度が例えば10〜100vol%の雰囲気である。昇温過程にて酸素ガス雰囲気を導入することで、酸化物焼結体密度をより高くすることができる。
焼成温度は好ましくは1000〜1600℃、さらに好ましくは1000〜1450℃、特に好ましくは1000〜1350℃である。焼成時間は好ましくは8〜50時間、さらに好ましくは10〜40時間、特に好ましくは10〜30時間である。
本工程で適用することができる還元方法としては、例えば、還元性ガスによる方法や真空焼成又は不活性ガスによる還元等が挙げられる。
還元性ガスによる還元処理の場合、水素、メタン、一酸化炭素、又はこれらのガスと酸素との混合ガス等を用いることができる。
不活性ガス中での焼成による還元処理の場合、窒素、アルゴン、又はこれらのガスと酸素との混合ガス等を用いることができる。
還元処理温度は通常100〜800℃、好ましくは200〜800℃である。還元処理時間は通常0.01〜10時間、好ましくは0.05〜5時間である。
酸化物焼結体をターゲットとするには、該焼結体を、例えば平面研削盤で研削して表面粗さRaが5μm以下の素材とする。ここで、さらにターゲット素材のスパッタ面に鏡面加工を施して、平均表面粗さRaが1000オングストローム以下としてもよい。この鏡面加工(研磨)は機械的な研磨、化学研磨、メカノケミカル研磨(機械的な研磨と化学研磨の併用)等の、公知の研磨技術を用いることができる。例えば、固定砥粒ポリッシャー(ポリッシュ液:水)で#2000以上にポリッシングしたり、又は遊離砥粒ラップ(研磨材:SiCペースト等)にてラッピング後、研磨材をダイヤモンドペーストに換えてラッピングすることによって得ることができる。このような研磨方法には特に制限はない。
上記の酸化物焼結体は、高い導電性を有することから成膜速度の速いDCスパッタリング法を適用することができる。また、上記DCスパッタリング法に加えて、RFスパッタリング法、ACスパッタリング法、パルスDCスパッタリング法にも適用することができ、異常放電のないスパッタリングが可能である。
酸化性ガスとして酸素を用いる場合、スパッタリング成膜時の酸素分圧は5%以上40%以下とすることが好ましい。酸素分圧が5%未満の条件で作製した薄膜は導電性を有し、酸化物半導体として利用が困難な場合がある。好ましくは、酸素分圧は10以上40%以下である。
また、成膜後のアニール処理温度は100℃以上500℃以下であることが好ましく、さらに好ましくは150℃以上400℃以下、特に好ましくは200℃以上350℃以下である。
酸化物半導体薄膜の原子比Cu/(In+Ga+Cu)が0.001未満であると、キャリア濃度が1018cm−3オーダーを超えるおそれがあり、薄膜トランジスタを構成したときに漏れ電流が発生してしまうとともに、ノーマリーオンになってしまったり、on−off比が小さくなってしまったりすることにより、良好なトランジスタ性能が発揮できないことがある。
[ターゲットの製造]
平均粒径0.98μmのIn2O3粉、平均粒径0.96μmのCuO粉及び平均粒径0.96μmのGa2O3粉を、表1に示すターゲット組成比となるように秤量し、均一に微粉砕混合後、成形用バインダーを加えて造粒した。次に、この原料混合粉を金型へ均一に充填しコールドプレス機にてプレス圧140MPaで加圧成形した。このようにして得た成形体を焼結炉により表1に示す焼成温度及び焼成時間で焼成して、焼結体を製造した。
焼成雰囲気は昇温中は酸素雰囲気で、その他は大気中(雰囲気)であり、焼成は、昇温速度1℃/min、降温速度15℃/minで実施した。
尚、用いた原料酸化物粉末の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−300V(島津製作所製)で測定し、平均粒径はメジアン径D50を採用した。
チャートを分析した結果、実施例1〜11の焼結体ではIn2O3のビックスバイト構造やIn2Ga2CuO7の六方晶構造やInGaCuO4の菱面体晶構造が観測された。当該結晶構造は、JCPDSカードで確認することができる。In2O3のビックスバイト構造は、JCPDSカードNo.06−0416、In2Ga2CuO7の六方晶構造は、JCPDSカードNo.38−0840、InGaCuO4の菱面体晶構造は、JCPDSカードNo.38−0839である。
実施例11では、In2O3のInサイトにGaとCuが固溶したため、In2O3のビックスバイト構造のみが観測された。
X線回析の結果、実施例1〜11で得られた焼結体では、Cu2In2O5の単斜晶構造は観察されなかった。
装置:(株)リガク製Ultima−III
X線:Cu−Kα線(波長1.5406Å、グラファイトモノクロメータにて単色化)
2θ−θ反射法、連続スキャン(1.0°/分)
サンプリング間隔:0.02°
スリット DS、SS:2/3°、RS:0.6mm
装置名:JXA−8200(日本電子株式会社製)
加速電圧:15kV
照射電流:50nA
照射時間(1点当り):50mS
尚、上記異常放電の有無は、電圧変動をモニターし異常放電を検出することにより行った。具体的には、5分間の測定時間中に発生する電圧変動がスパッタ運転中の定常電圧の10%以上あった場合を異常放電とした。特にスパッタ運転中の定常電圧が0.1秒間に±10%変動する場合は、スパッタ放電の異常放電であるマイクロアークが発生しており、素子の歩留まりが低下し、量産化に適さないおそれがある。
尚、スパッタ条件は、スパッタ圧0.4Pa、DC出力100W、基板温度:室温とした。
ノジュールは、スパッタリング後のターゲット表面の変化を実体顕微鏡により50倍に拡大して観察し、視野3mm2中に発生した20μm以上のノジュールについて数平均を計測する方法を採用した。発生したノジュール数を表1に示す。
[酸化物半導体薄膜の成膜及び薄膜トランジスタの製造]
ガラス基板及び厚み100nmの熱酸化膜(SiO2)付きシリコン基板上にそれぞれ実施例1で得られたターゲット(Cu/(In+Ga+Cu)=0.03、Ga/(In+Ga+Cu)=0.03)を用いてDCマグネトロンスパッタリング法により膜厚50nmの薄膜を成膜した。
上記スパッタリングは、背圧が5×10−4Paとなるまで真空排気した後、アルゴン9sccm、酸素1sccm流しながら、圧力を0.4Paに調整し、スパッタ出力100Wにて室温で行った。
・ホール測定装置
東陽テクニカ製:Resi Test8310
・測定条件
測定温度:室温(25℃)
測定磁場:0.45T
測定電流:10−12〜10−4A
測定モード:AC磁場ホール測定
ガラス基板及び厚み100nmの熱酸化膜(SiO2)付きシリコン基板上にそれぞれ実施例11で得られたターゲット(Cu/(In+Ga+Cu)=0.01、Ga/(In+Ga+Cu)=0.03)を用いてDCマグネトロンスパッタリング法により膜厚50nmの薄膜をそれぞれ成膜した。
上記スパッタリングは、背圧が5×10−4Paとなるまで真空排気したあと、アルゴン8.5sccm、酸素1.5sccm流しながら、圧力を0.4Paに調整し、スパッタ出力100Wにて室温で行った。
平均粒径0.98μmのIn2O3粉、平均粒径0.96μmのCuO粉及び平均粒径0.98μmのZnO粉を表2に示すターゲット組成となるように秤量し、表2に示す焼成温度及び焼成時間で焼成した他は実施例1〜11と同様にしてターゲットを製造し、評価した。結果を表2に示す。
表2から分かるように、比較例1〜3のターゲットおいて異常放電が発生し、ターゲット表面にはノジュールが観測された。
比較例1のターゲットでは、X線回折チャートにおいてIn2O3のビックスバイト構造、Zn5In2O8の六方晶構造、ZnOの六方晶構造、Cu2In2O5の単斜晶構造が観測された。
下記式(4)で定義される単斜晶構造を取るCu2In2O5相の(0 1 2)のX線回折のピーク面積比を求めた結果を表2に示す。
I1/(I1+I2+I5+I6)×100 (4)
I1:単斜晶構造を取るCu2In2O5相の(0 1 2)ピーク面積
I2:ビックスバイト型構造を取るIn2O3相の(2 2 2)ピーク面積
I5:六方晶構造を取るZn5In2O8相の(1 0 11)ピーク面積
I6:六方晶構造を取るZnO相の(1 0 1)ピーク面積
単斜晶構造を取るCu2In2O5相は、JCPDSカードNo.30−0479で確認することができ、(0 1 2)の面を表すピークが該相の最大のピークである。ビックスバイト構造を取るIn2O3相は、JCPDSカードNo.06−0416で確認することができ、(2 2 2)の面を表すピークが該相の最大のピークである。六方晶構造を取るZn5In2O8相は、JCPDSカードNo.20−1440で確認することができ、(1 0 11)の面を表すピークが該相の最大のピークである。六方晶構造を取るZnO相は、JCPDSカードNo.75−0576で確認することができ、(1 0 1)の面を表すピークが該相の最大のピークである。
ガラス基板及び厚み100nmの熱酸化膜(SiO2)付きシリコン基板上にそれぞれ比較例1で得られたターゲット(Cu/全金属元素=0.13)を用いた以外は実施例12と同様な条件で薄膜を作製した。
ガラス基板及び厚み100nmの熱酸化膜(SiO2)付きシリコン基板上にそれぞれ比較例3で得られたターゲット(Cu/全金属元素=0.147)を用いた以外は実施例12と同様な条件で薄膜を作製した。
酸化インジウム粉及び酸化ガリウム粉を原子比Ga/(In+Ga)=0.01となるように秤量し、酸化銅を用いなかった他は、実施例1と同様にして焼結体を製造し、ターゲットを製造した。
ガラス基板及び厚み100nmの熱酸化膜(SiO2)付きシリコン基板上にそれぞれ製造したターゲット(Ga/(In+Ga)=0.01)を用いてDCマグネトロンスパッタリング法により膜厚50nmの薄膜を実施例12と同様な条件でそれぞれ成膜した。
Claims (9)
- In元素、Cu元素及びGa元素を下記(1)及び(2)の原子比で含む金属酸化物焼結体からなるスパッタリングターゲット。
Cu/(Cu+In+Ga)=0.001〜0.09 (1)
Ga/(Cu+In+Ga)=0.001〜0.90 (2) - 前記金属酸化物焼結体がIn2O3で表されるビックスバイト型構造を示す化合物を含む請求項1に記載のスパッタリングターゲット。
- 前記金属酸化物焼結体が、In2Ga2CuO7で表される六方晶構造を示す化合物、及び/又はInGaCuO4で表される菱面体晶構造を示す化合物をさらに含む請求項2に記載のスパッタリングターゲット。
- 実質的に、Cu元素、In元素、及びGa元素の酸化物からなる請求項1〜3のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
- 下記式(3)で表される、Cu2In2O5相の(0 1 2)のX線回折ピークの面積比が11%以下である金属酸化物焼結体からなる請求項1〜4のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
I1/(I1+I2+I3+I4)×100(%) (3)
I1:単斜晶構造を示すCu2In2O5相の(0 1 2)ピーク面積
I2:ビックスバイト型構造を示すIn2O3相の(2 2 2)ピーク面積
I3:菱面体晶構造を示すInGaCuO4相の(1 0 1)ピーク面積
I4:六方晶構造を示すIn2Ga2CuO7相の(1 0 5)ピーク面積 - 前記金属酸化物焼結体が、ビックスバイト型構造を示すIn2O3から実質的になる、もしくはビックスバイト型構造を示すIn2O3と六方晶構造を示すIn2Ga2CuO7及び/又は菱面体晶構造を示すInGaCuO4から実質的になる請求項1〜5のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のスパッタリングターゲットを用いて、スパッタリング法で形成して得られる酸化物半導体薄膜。
- 請求項7に記載の酸化物半導体薄膜がチャネル層である薄膜トランジスタ。
- 請求項8に記載の薄膜トランジスタを備えてなる表示装置。
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