JP2012010421A - 駆動装置 - Google Patents

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玄 木村
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靖之 松田
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Abstract

【課題】簡単な構造で、モーターの起動時もモーターを適切に回転させることができる駆動装置を提供する。
【解決手段】ローターとステーターとの一方に永久磁石を用いるモーターと、モーターに三相の電流を供給するインバータと、モーターの回転角を検出するアブソリュートエンコーダと、モーターの回転角を推定する回転角度推定回路と、アブソリュートエンコーダで検出した回転角及び前記回転角度推定回路で推定した回転角の少なくとも一方に基づいてインバータからモーターに供給する電流を制御する制御器と、を有し、制御器は、モーターの回転速度が閾値以下の場合は、アブソリュートエンコーダで検出した回転角に基づいてインバータから前記モーターに供給する電流を制御すること。
【選択図】 図1

Description

本発明は、モーターを備える駆動装置に関する。
動力源としてモーターを用いる乗用車やバス、トラック等の車両が実用化されてきている。モーターを動力源として用いる車両は、それぞれの車輪をそれぞれに対応したモーターで駆動する方式のものがある。このような方式は、インホイールモーターと呼ばれており、種々の提案がされている。
このように、動力源としてモーターを用いる駆動装置は、モーターの回転数を制御することにより、走行速度を制御することができる。また、駆動装置は、モーターの回転方向により、前進と後進が切り替えられる。そのため、駆動装置は、モーターを適切に制御するために、モーターの回転数を検知する手段を備えている。
例えば、特許文献1には、所定回転数以下では、異なる相間のインダクタンスを求め、予め記憶しておいた関係から電気角を求め、所定回転数以上では、逆起電圧を用いて電気角を検出し、三相同期モーターの駆動電流を制御する駆動装置が記載されている。また、特許文献1に記載の装置は、所定回転数以下の場合、第1のステップで、電気角φを0〜πもしくはπ〜2πのいずれかの範囲で近似計算により求めておき、相関に印加した電圧に対する最大電流の非対称性を利用して、第2のステップで電気角の属する範囲を特定し、回転子の角度による各相間のインダクタンスの相違を利用して、電気角を求めることが記載されている。
また、特許文献2には、回転角位置検出部を用いたブラシレス電動機の実回転角位置信号と、故障時に備えるいわゆるセンサレス制御手段からの推定回転角位置信号とを照合するようにした駆動装置が記載されている。
特開平07−177788号公報 特開2007−209105号公報
また、駆動装置としては、レゾルバなどのセンサを用いて、モーターの回転角を絶対角で検出し、検出した角度に基づいて制御を行う駆動装置もある。ここで、駆動装置の故障を抑制するためには、配線を少なくすることが好ましいが、レゾルバを設けると、配線が多くなる。
また、特許文献1に記載の回転角の検出方法では、駆動装置の起動時におけるローター回転角を正確に検出することが困難である。そのため、特許文献1に記載の方法で検出したローターの回転角に基づいて、モーターを起動させると、モーターが意図した方向とは逆の方向に回転する恐れがある。駆動装置を車両の駆動装置として設ける場合、モーターが逆回転してしまうと、前進と後進が逆転してしまうため、問題である。
また、特許文献2に記載の故障時に回転角を推定する方法も、タイヤ回転時の回転角度は、好適に推定することができるが、駆動装置の起動時におけるローター回転角を正確に検出することが困難である。また、特許文献2に記載の装置は、回転角位置検出部により回転角の検出を行うため、回転角位置検出部の配線を設ける必要がある。
本発明は、簡単な構造で、モーターの起動時もモーターを適切に回転させることができる駆動装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る駆動装置は、ローターとステーターとの一方に永久磁石を用いるモーターと、前記モーターに三相の電流を供給するインバータと、前記モーターの回転角を検出するアブソリュートエンコーダと、前記モーターの回転角を推定する回転角度推定回路と、前記アブソリュートエンコーダで検出した回転角及び前記回転角度推定回路で推定した回転角の少なくとも一方に基づいて前記インバータから前記モーターに供給する電流を制御する制御器と、を有し、前記制御器は、前記モーターの回転速度が閾値以下の場合は、前記アブソリュートエンコーダで検出した回転角に基づいて前記インバータから前記モーターに供給する電流を制御することを特徴とする。
このような構造により、本発明は、簡単な構成で、モーターの起動時であってもモーターが所望の方向とは逆の方向に回転することを抑制することができる。
また、前記制御器は、前記モーターの回転速度が閾値より速い場合は、前記回転角度推定回路で検出された回転角に基づいて前記インバータから前記モーターに供給する電流を制御することができる。これにより、一定回転速度以上の場合は、高い精度で回転速度、回転角を検出することができる。
また、前記制御器は、前記モーターの回転速度が閾値より速い場合、前記回転角度推定回路で推定した回転角と、前記アブソリュートエンコーダで検出した回転角との差が、前記アブソリュートエンコーダの角度分解能以下であったら、前記回転角度推定回路で推定した回転角に基づいて前記インバータから前記モーターに供給する電流を制御する。これにより、回転角、回転速度の推定時に、より高い精度で回転角、回転速度を推定することができる。
また、前記制御器は、前記モーターの回転速度が閾値より速い場合、前記回転角度推定回路で推定した回転角と、前記アブソリュートエンコーダで検出した回転角との差が、前記アブソリュートエンコーダの角度分解能を超えたら、前記アブソリュートエンコーダで検出した回転角を用いて、前記回転角度推定回路で推定した回転角を補正する。これにより、回転角、回転速度の推定時に、より高い精度で回転角、回転速度を推定することができる。
また、前記アブソリュートエンコーダは、検出した回転角の情報を前記車両のアンチロックブレーキシステムにも送ることができる。これにより、1つのアブソリュートエンコーダで、両者の機能を果たすことができ、装置構成を簡単にすることができる。
また、前記アブソリュートエンコーダは、車輪用軸受に嵌入され、車輪の位置を検出する検出素子と、回転方向の位置に応じて、磁束密度が変化する磁路と、を有し、前記検出素子は、前記磁路の磁束密度を検出することで、前記モーターの回転角を検出できる。これにより、回転角を好適に測定することができる。
また、前記アブソリュートエンコーダは、着磁パターンの平面形状と凹凸形状により磁束密度を変化させることができる。ここで、前記アブソリュートエンコーダの前記磁路は、平面パターン、孔パターン、または、突起パターンのいずれか磁束密度が変化していることが好ましい。これにより、磁束密度を計測することで、モーターの回転角を好適に算出することができる。
また、前記アブソリュートエンコーダは、電気角1周期当り8以上の分割数で前記磁束密度が変化していることが好ましい。これにより、モーターが所望の方向とは、逆方向に回転することをより確実に抑制することができる。
また、前記回転角度推定回路は、前記インバータから前記モーターに供給される誘起電圧と電流とに基づいて、前記モーターの回転角を推定することが好ましい。これにより、好適に回転速度、回転角を推定することができる。
また、モーター近傍に、アブソリュートエンコーダのみを設けることで、回転角を検出できるため、故障の発生を低減することができる。
本発明は、簡単な構造で、モーターの起動時も逆方向に回転することを抑制でき、モーターを適切に回転させることができるという効果を有する。
図1は、本実施形態に係る駆動装置を有する車両の概略構成を示すブロック図である。 図2は、本実施形態に係る車両用駆動装置の斜視図である。 図3は、本実施形態に係る車両用駆動装置が備える第2ナックル周辺部の概略構成を示す分解図である。 図4は、本実施形態に係るエンコーダ部の概略構成を示す断面図である。 図5−1は、磁気エンコーダの概略構成を示す斜視図である。 図5−2は、磁気エンコーダの概略構成を示す正面図である。 図5−3は、磁気エンコーダの概略構成を示す断面図である。 図6は、ピックアップセンサの概略構成を示す分解図である。 図7は、本実施形態に係る駆動装置の動作を説明するためのブロック図である。 図8は、本実施形態に係る駆動装置の動作を説明するためのブロック図である。 図9は、本実施形態に係る駆動装置の制御動作を説明するためのフロー図である。 図10−1は、磁気エンコーダの他の例の概略構成を示す斜視図である。 図10−2は、磁気エンコーダの他の例の概略構成を示す正面図である。 図10−3は、磁気エンコーダの他の例の概略構成を示す断面図である。 図11−1は、磁気エンコーダの他の例の概略構成を示す斜視図である。 図11−2は、磁気エンコーダの他の例の概略構成を示す正面図である。 図11−3は、磁気エンコーダの他の例の概略構成を示す断面図である。
以下、図面を参照しつつ、発明を実施するための形態(実施形態)を説明する。なお、下記の記載により本発明が限定されるものではない。また、下記に記載する構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。例えば、下記の実施形態では、駆動装置を車両用駆動装置、具体的には、インホイールモーターを有する駆動装置として用いる場合について説明するが本発明はこれに限定されない。
図1は、本実施形態に係る駆動装置を有する車両の概略構成を示すブロック図である。図1に示すように、車両10は、モーターから伝達される動力で、車輪を回転させる電気自動車であり、駆動装置12と、外部制御装置14と、バッテリ16と、ブレーキシステム18とを有する。なお、車両10は、これら以外にも車両として必要な各種装置、例えば、車輪、座席、ボディー、操作部(ハンドル、アクセル、ブレーキ)等を有する。駆動装置12は、モーター20を有し、車輪を回転させる。なお、駆動装置12については、後ほど説明する。なお、本実施形態では、車両を電気自動車としたが、本発明はこれに限定されず、エンジンとモーターの両方を用いて車輪を回転させるハイブリッド自動車にも用いることができる。
外部制御装置14は、ECU(Electronic Control Unit)であり、モーター20の回転数や、回転方向を決定し、決定した指示を駆動装置12に送る。なお、外部制御装置14は、アクセル開度や、入力ギヤに基づいて、モーター20の回転数や、回転方向を決定する。
バッテリ16は、駆動装置12に電力を供給する電力供給源である。ここで、バッテリ16としては、リチウムイオンキャパシタなどのキャパシタや、鉛蓄電池を用いることができる。なお、本実施形態では、バッテリ16から駆動装置12に電力を供給したが、発電機から電力を供給しても良い。なお、車両の場合は、エンジンを搭載し、エンジンで発電した電力を駆動装置12に供給してもよい。
ブレーキシステム18は、車両10の車輪に作用させる制動力を調整するシステムである。ブレーキシステム18は、アンチロックブレーキシステム(Antilock Brake System:ABS)を有し、急制動時、または低摩擦路面での制動時に車輪がロックしないように、制動力を調整する。ここで、ブレーキシステム18は、駆動装置12の後述するエンコーダ部30から車軸、つまり車輪の回転数、回転角の情報を取得し、その情報に基づいて、制動力を調整する。
次に、駆動装置12について説明する。駆動装置12は、モーター20と、インバータ22と、制御器24と、ゲート駆動回路26と、回転計測器28を有する。回転計測器28は、制御器24の一部機能と、エンコーダ部30と、変換回路32と、電流検出器33と、推定回路34とを有する。
モーター(永久磁石モーター)20は、ローターとステーターを有し、ローターとステーターの一方が永久磁石で構成され、他方が電磁石で構成されている。なお、本実施形態のモーター20は、永久磁石の磁極が、周方向に16極配置されている。つまり1つのS極と1つのN極との組が8組(8極対)、S極と、N極が交互となる向きで配置されている。また、電磁石も永久磁石の磁極の数に対応した数が配置されている。モーター20は、電磁石に供給される電力が切り替えられ、電磁石の極が切り替えられることで、電磁石と永久磁石との間に、反発力、吸着力が発生し、ステーターに対してローターが回転する。
インバータ22は、バッテリ16から供給された電力を、三相交流に変換し、変換した三相交流をモーター20に供給する。また、インバータ22は、モーター20に供給する三相交流の電圧、周波数を変調することができる。つまり、インバータ22は、種々の電圧、周波数で三相交流を供給することができる。
次に、制御器24は、回転計測器28の機能により、モーター20の回転数、回転角を検出する。また、制御器24は、外部制御装置14から供給される指示(例えば、トルク、走行速度)に基づいて、指示された条件でモーター20を回転できるように、モーター20の回転数、回転角を決定する。制御器24は、外部制御装置14から供給される指示に基づいて決定したモーター20の回転数、回転角と、検出した回転数、回転角の情報とに基づいて、モーター20に送る電圧指令値(制御信号)を生成し、ゲート駆動回路26に送る。
ゲート駆動回路26は、制御器24から送られた電圧指令値に基づいて、インバータ22の動作を制御する回路である。具体的には、ゲート駆動回路26は、電圧指令値に基づいて、インバータ22の半導体スイッチング素子を駆動する、つまり、ON/OFFを切り替える。インバータ22は、ゲート駆動回路26により、半導体スイッチング素子が駆動されることで、モーター20に供給される三相交流が、所定の電圧、所定の周波数とされる。
回転計測器28は、モーター20の回転状態(回転数、回転角度)を計測する計測器であり、制御器24の一部機能と、エンコーダ部30と、変換回路32と、電流検出器33と、推定回路34と、を有する。
エンコーダ部30は、アブソリュート式エンコーダであり、モーター20のローターと同軸に装着されている。エンコーダ部30は、モーター20のローターとステーターと同様の関係で装着されている両者から、ローターとステーターとの相対位置情報を取得し、取得した情報を変換回路32に送る。なお、エンコーダ部30の構成については、後ほど説明する。
変換回路32は、エンコーダ部30で検出されたモーター20のローターとステーターとの相対位置情報から、モーター20の回転角(つまり、ステーターとローターとの相対角度)、及び、モーター20の回転速度(角速度)を検出する。なお、モーター20の回転速度は、複数時点におけるモーター20のローターとステーターとの相対位置情報と、それぞれの時間情報または時間間隔とを用いることで検出することができる。変換回路32は、検出した、モーターの回転角と、回転速度の情報を、制御器24及びブレーキシステム18に送る。
電流検出器33は、インバータ22からモーター20に供給される三相交流の電流値を検出する。電流検出器33は、検出した電流値を推定回路34及び制御器24に送る。
推定回路34は、回転速度・角度推定回路であり、電流検出器33で検出した電流値と制御部24で演算した電圧指令値とに基づいて、モーター20の回転角、回転速度を推定する。推定回路34は、推定したモーター20の回転角、回転速度の情報を制御器24に送る。また、推定回路34は、変換回路32とも接続されており、必要に応じて、変換回路32で検出された回転角の情報に基づいて、推定した値を補正する。この点については、後述する。
制御器24は、エンコーダ部30と、変換回路32と、推定回路34とから供給される情報に基づいて、モーター20の回転数、回転角を検出する。また、制御器24は、モーター20の駆動状態によって、モーター20の回転数、回転角の検出方法を切り替える。この点は、後ほど説明する。
次に、図2を用いて、駆動装置12についてより詳細に説明する。ここで、図2は、本実施形態に係る車両用駆動装置の斜視図である。駆動装置12は、上述した図1に示す各部に加え、図2に示すように、モーター20の動力を車輪に伝達する機構と、モーター20、エンコーダ部30を保持する機構とを有する。
駆動装置12は、モーター20の動力を車輪に伝達する機構として、ハブユニット62と、等速ジョイント64とを有する。ハブユニット62は、ハブシャフトと、ハブシャフトを回転可能に支持するハブ軸受とを有する。ハブシャフトは、車輪(タイヤとホイールとの組立体)が取り付けられる。また、ハブシャフトは、等速ジョイント64と連結されており、ハブ軸受は、ハブシャフトと等速ジョイント64とを回転可能な状態で支持する。等速ジョイント64は、モーター20のシャフト(入出力軸)とハブシャフトとを連結する。また、本実施形態において、等速ジョイント64は、ハブシャフトに挿入されている。このような構造により、ハブユニット62は、ハブシャフトを介して等速ジョイント64を回転可能に支持する。このような構造により、モーター20とハブシャフトとの間で動力が伝達される。
駆動装置12は、さらに、モーター20、エンコーダ部30を保持する機構として、図2に示すように、ロワアーム70と、第1のナックル72と、第2のナックル74と、緩衝装置76と、第1のジョイント(第1の連結機構)77と、第2のジョイント(第2の連結機構)78と、を有する。本実施形態において、駆動装置12は、ストラット式でモーター20及び車輪を支持している。
ロワアーム70は、一方の端部が車体と連結し、他方の端部が第1のジョイント77に連結している。ロワアーム70は、第1のジョイント77を介して、第1のナックル72と、第2のナックル74とを支持している。第1のナックル72は、図2に示すように、ボルト等によりモーター20が取り付けられており、これを支持する。また、第2のナックル74は、ボルトを介してハブユニット62が取り付けられて、これを支持する。
緩衝装置76は、減衰装置(オイルダンパー)、弾性体(コイルスプリング)等を有し、車両とハブユニット62との間に配置されて、緩衝装置76の中心軸と平行な方向に伸縮する。緩衝装置76の一端部は第2のジョイント78に連結されており、他端部は車両に取り付けられる。
第1のジョイント77は、ロワアーム70に締結されている第1部材80と、ボルト等により第2のナックル74に連結されている第2部材82と、ボルト等により第1のナックル72に連結されている第3部材84とを有する。第1部材80と第2部材82とは、ボールジョイントで連結され、互いに摺動可能に支持されている。また、第2部材82と第3部材84とは、軸中心に回転可能に支持されている。
第2のジョイント78は、第2のナックル74の第1のジョイント77と連結しているのとは反対側の端部に、ボルト等により連結されている第4部材92と、第1のナックル72の第1のジョイント77と連結しているのとは反対側の端部に、ボルト等により連結されている第5部材94とを有する。第4部材92と第5部材94とは、軸中心に回転可能に支持されている。
このように、第2のナックル74は、第1のナックル72に対して、所定の揺動中心軸の周りに揺動できるように、第1のジョイント77及び第2のジョイント78を介して第1のナックル72に支持されている。
このような構造により、第1のナックル72と第2のナックル74と、第1のジョイント77と、第2のジョイント78とを組み合わせた組立体は、緩衝装置76とロワアーム70とによって、上下方向に移動できるように車両に支持される。第2のナックル74には、車両の車輪を回転可能に支持するハブユニット62が取り付けられる。したがって、前記車輪は、車両の上下方向に移動できるように車両に支持される。そして、前記車輪を介して路面から車両へ入力される衝撃や振動は、緩衝装置76によって吸収され、また、減衰される。
次に、図2から図6を用いて、エンコーダ部30について説明する。ここで、図3は、本実施形態に係る車両用駆動装置が備える第2ナックル周辺部の概略構成を示す分解図であり、図4は、本実施形態に係るエンコーダ部の概略構成を示す断面図である。
図2から図4に示すように、エンコーダ部30は、磁気エンコーダ50と、ピックアップセンサ52とを有する。磁気エンコーダ50は、リング形状であり、ハブユニット62のハブシャフトに係合されている。磁気エンコーダ50は、ハブシャフトと一体で回転する。また、磁気エンコーダ50は、ハブシャフトの等速ジョイント64側の端面に配置されており、回転軸に直交する面の一方の面が露出している。また、磁気エンコーダ50は、内外輪をハブシャフトに対して圧入することが好ましい。これにより、シール効果を得ることができる。
ピックアップセンサ52は、第2のナックル74に固定されており、先端が、磁気エンコーダ50の露出している面、つまり、回転軸に直交する面の一方の面の一部と対面している。
次に、図5−1から図5−3を用いて、実施例1の磁気エンコーダについて説明する。ここで、図5−1は、磁気エンコーダの概略構成を示す斜視図であり、図5−2は、磁気エンコーダの概略構成を示す正面図であり、図5−3は、磁気エンコーダの概略構成を示す断面図である。
(実施例1)
図5−1から図5−3に示すように、磁気エンコーダ50は、外輪側芯金部材102と、シール部材104と、内輪側芯金部材106と、リング部材108とを有する。また、リング部材108には、着磁パターン110が形成されている。
外輪側芯金部材102は、リング形状の部材であり、断面形状が、回転軸に平行な方向の辺が短い辺に相当するL字となる。また、回転軸に平行な方向の辺が外径側の面となる。また、内輪側芯金部材106は、リング形状の部材であり、断面形状が、回転軸に平行な方向の辺が短い辺に相当するL字となる。また、回転軸に平行な方向の辺が内径側の面となる。シール部材104は、外輪側芯金部材102と、内輪側芯金部材106との間に配置されており、外輪側芯金部材102と、内輪側芯金部材106とを連結させている。なお、シール部材104としては、両面テープや、接着剤を用いることができる。
リング部材108は、ゴムに磁性粉を混入させた磁性材料で形成された板状部材である。リング部材108は、径方向に一定の幅を有する、つまり、回転軸に直交する方向の面が面積の最も大きい面となるリング形状で形成されている。リング部材108は、内輪側芯金部材106の回転軸と直交する面に貼り付けられている。また、リング部材108は、表面に着磁パターン110が形成されている。つまり、磁性材料が着磁パターン110のパターンで着磁されている。
着磁パターン110は、第1パターン112、第2パターン114、第3パターン116、第4パターン118の4つのパターンの組み合わせで形成されている。また、第1パターン112、第2パターン114、第3パターン116、第4パターン118は、それぞれ周方向に延在して、つまり円形に形成されており、外径側から内径側に向けて、第1パターン112、第2パターン114、第3パターン116、第4パターン118の順で形成されている。つまり、第1パターン112が最も外側に円形に形成されており、第4パターン118が、最も内側に円形に形成されている。
また、着磁パターン110は、一定の角度θを繰り返し単位として、第1パターン112、第2パターン114、第3パターン116、第4パターン118が、形成されている。つまり、着磁パターン110は、角度θ分のパターンを周方向に複数個並べた形状である。なお、角度θは、電気角360°に対応する角度、つまり、モーター20の永久磁石のうち1組のS極とN極が延在する角度に対応する角度とすることが好ましい。なお、本実施形態では、モーター20が、8組(8極対、16極)の永久磁石で構成されているため、角度θが45°となり、同じパターンが周方向に8個配置された形状である。また、第1パターン112、第2パターン114、第3パターン116、第4パターン118は、周方向に移動すると、S極とN極が変化する方向で着磁されている。
ここで、第1パターン112は、角度θ分に、1組の磁石、つまり1つのS極と1つのN極が着磁されている。第2パターン114は、角度θ分に、角度θを2分割して、2組の磁石、つまり2つのS極と2つのN極が着磁されている。第3パターン116は、角度θ分に、角度θを4分割して、4組の磁石、つまり4つのS極と4つのN極が着磁されている。第4パターン118は、角度θ分に、角度θを8分割して、8組の磁石、つまり8つのS極と8つのN極が着磁されている。
着磁パターン110は、角度θを1分割した第1パターン112、2分割した第2パターン114、4分割した第3パターン116、8分割した第4パターン118の4つのパターンで形成することで、角度θ分を16分割した領域のそれぞれの角度部分で、各パターンでのS極とN極の組み合わせが異なる組み合わせとなる。
次に、図6を用いて、ピックアップセンサ52について説明する。ここで、図6は、ピックアップセンサの概略構成を示す分解図である。図6に示すピックアップセンサ52は、先端部120と、フック122と、ボディー124と、リード線126とを有する。先端部120は、磁気エンコーダ50の着磁パターン110に対面する位置に配置されており、内部に、磁気を検出する磁気検出素子が配置されている。ここで、磁気検出素子は、着磁パターン110の径方向に配置されているパターンの数(bit数)と同じ数が配置されている。本実施形態では、パターンが4つ(4bit)が位置されているため、先端部120には、4つの磁気検出素子が配置されている。4つの磁気検出素子は、それぞれ、第1パターン112、第2パターン114、第3パターン116、第4パターン118の通過領域に対応する位置に配置されている。フック122は、第2のナックル74に固定されているねじに係合されている。つまり、ピックアップセンサ52は、フック122により、第2のナックル74に固定されている。
また、ボディー124は、ピックアップセンサ52の先端部120以外を覆っている保護部材である。また、リード線126は、ボディー124の内部に挿入されており、一方の端部が先端部120まで延在し、他方の端部は、変換回路32と接続している。
エンコーダ部30は、以上のような構成であり、ピックアップセンサ52で、磁気エンコーダ50のうち対面する位置にある第1パターン112、第2パターン114、第3パターン116、第4パターン118のそれぞれの磁極を読み取り、その磁極の組み合わせに基づいて、磁気エンコーダ50と、ピックアップセンサ52との相対位置を検出する。また、磁気エンコーダ50は、モーター20のローターと一体で回転する。これにより、変換回路32は、エンコーダ部30で検出した相対位置の情報をモーター20のローターとステーターの相対位置関係に変換することで、回転角と回転速度を算出することができる。また、磁気エンコーダ50は、モーター20の永久磁石の1つのS極と1つのN極との組み合わせに対応する角度領域(電気角が360°となる領域)を複数に分割している。本実施形態では、16分割している。これにより、電気角360°内における、ローターとステーターの相対位置を検出することができる。
次に、図7及び図8を用いて、駆動装置の動作について説明する。ここで、図7は、本実施形態に係る駆動装置の動作を説明するためのブロック図であり、図8は、本実施形態に係る駆動装置の動作を説明するためのブロック図である。なお、制御器24は、モーター20の回転速度(回転数)が閾値以下である場合と、モーター20の回転速度(回転数)が閾値より大きい場合とで、モーター20の回転速度及び回転角の検出方法を切り替える。なお、検出方法を切り替える基準となる閾値は、任意の値に設定することができる。
まず、図7を用いて、モーター20の回転速度(回転数)が閾値以下である場合のモーター20の回転速度及び回転角の検出方法及びモーター20の制御方法について説明する。なお、モーター20の回転速度(回転数)が閾値以下には、モーター20が回転していない状態、つまり、回転速度が0の場合も含む。
この場合、駆動装置12の回転計測器28は、エンコーダ部30で計測した値に基づいて、変換回路32で検出された回転速度(検出速度)と回転角(検出角度)を、計測した回転速度、回転角とする。
制御器24は、エンコーダ部30及び変換回路32を用いて計測した回転速度、回転角に基づいて、モーター20のローターとステーターとの相対的な関係を算出し、外部制御装置14から供給される指示(指令トルク)を出力するための電圧指令値を生成する。なお、電圧指令値では、モーター20のローターとステーターとの相対的な関係に基づいて、三相交流の印加開始の位相の情報も生成する。制御器24は、生成した、電圧指令値をゲート駆動回路26及び推定回路(回転速度・角度推定回路)34に送る。ゲート駆動回路26は、制御器24から送られた電圧指令値に基づいて、インバータ22を駆動し、インバータ22からモーター20に設定した三相交流を供給することで、モーター20を回転させる。
次に、図8を用いて、モーター20の回転速度(回転数)が閾値より大きい場合のモーター20の回転速度及び回転角の検出方法及びモーター20の制御方法について説明する。この場合、駆動装置12の回転計測器28は、推定回路34で推定した回転速度(推定速度)と回転角(推定角度)を、計測した回転速度、回転角とする。なお、制御器24は、上述と同様の方法で、計測した回転速度及び回転角に基づいて電圧指令値を生成し、モーター20を駆動させる。
また、この場合、回転計測器28は、エンコーダ部30及び変換回路32で検出した回転速度(検出速度)と回転角(検出角度)を推定回路34に供給する。推定回路34は、供給された検出角度と、自身で算出した推定角度との差が、エンコーダ部30の分解能よりも大きくなったら、自身で算出した推定角度を、変換回路32から供給された検出角度に基づいて、補正する。
次に、図9を用いて、駆動装置12の制御動作について説明する。図9は、本実施形態に係る駆動装置の制御動作を説明するためのフロー図である。なお、駆動装置12は、制御動作の判断を制御器24で行っても良いし、各回路(変換回路32、回転速度・角度推定回路34)で判断を行っても良いし、信号の経路を切り替える回路や、制御回路を別に設けてもよい。まず、駆動装置12は、ステップS12として、モーター20の回転速度が閾値よりも速いかを判定する。駆動装置12は、ステップS12でモーター20の回転速度が閾値以下である(ステップS12でNo)と判定したら、ステップS14として、モーター20の回転速度、回転角をエンコーダ部30(及び変換回路32)により検出する。つまり、駆動装置12は、ステップS14として、図7に示す経路でモーター20の回転速度、回転角を算出する。駆動装置12は、ステップS14で回転速度、回転角を検出したらステップS24に進む。
また、駆動装置12は、ステップS12でモーター20の回転速度が閾値を超えている(ステップS12でYes)と判定したら、ステップS16として、モーター20の回転速度、回転角を回転速度・角度推定回路34により検出する。つまり、駆動装置12は、ステップS14として、図8に示す経路でモーター20の回転速度、回転角を算出する。
次に、駆動装置12は、ステップS18として、回転速度と検出角度との差が角度分解能を超えているかを判定する。つまり、駆動装置12は、ステップS18として、回転速度・角度推定回路34で検出した推定角度と、エンコーダ部30で検出した検出角度との差が、エンコーダ部30の角度分解能を超えているかを判定する。
駆動装置12は、ステップS18で、回転速度と検出角度との差が角度分解能を超えていない(ステップS18でNo)、つまり、差が角度分解能以下であると判定したら、ステップS20として、回転速度・角度推定回路34で検出した推定角度を検出値とする。つまり、駆動装置12は、ステップS16で検出した結果をそのまま、検出値として用いる。駆動装置12は、ステップS20の処理が完了したら、ステップS24に進む。
駆動装置12は、ステップS18で、回転速度と検出角度との差が角度分解能を超えている(ステップS18でYes)と判定したら、ステップS22として、補正処理を行う。具体的には、駆動装置12は、回転速度・角度推定回路34で検出した推定角度をエンコーダ部30で計測した計測角度に基づいて、補正する。駆動装置12は、ステップS22の処理が完了したら、ステップS24に進む。
駆動装置12は、ステップS14,S20、S22の処理が完了したら、ステップS24として、処理終了であるかを判定する。駆動装置12は、ステップS24で処理終了ではない(ステップS24、No)、つまり、制御を続けると判定したら、ステップS12に進み、上記処理を繰り返す。また、駆動装置12は、ステップS24で処理終了である(ステップS24、Yes)と判定したら、処理を終了する。
駆動装置12は、以上のような構成でありモーター20の回転速度が閾値以下の場合は、アブソリュートエンコーダであるエンコーダ部30を用いて計測した回転角、回転速度に基づいて、モーター20を制御することで、低速状態や、停止状態のモーター20であっても、ローターとステーターの相対位置を検出した状態で、モーター20を駆動させることができる。これにより、モーター20が所望の方向とは、反対方向に回転することを抑制することができ、所望の方向に円滑に回転させることができる。以上より、例えば、駆動装置12を本実施形態のように、インホイールモーターとして用いる場合、微小な距離であっても、車両が所望の方向とは反対の方向に進むことを抑制することができる。これにより、車両をより安全に駆動させることが可能となる。
また、モーター20の回転速度が閾値より大きい場合は、推定回路34を用いて、モーター20の回転角、回転速度を推定することで、エンコーダを用いた場合よりも、高い精度(高い分解能)で、モーター20の回転角、回転速度を算出することができる。これにより、モーター20をより適切に制御することが可能となる。また、エンコーダ部30の検出結果を用いて、回転速度・角度推定回路34の検出結果を補正することで、推定値の精度をより高くすることができる。
また、エンコーダ部(アブソリュートエンコーダ)を用いて、モーター20の回転角、回転速度を検出することで、レゾルバを用いるよりも簡単な構成、少ない配線、かつ、安価に、モーター20の回転角、回転速度を検出することができる。駆動装置12を本実施形態のように、モーター20と、車輪軸とを直列で連結する場合は、センサを設けるスペースが大きいと装置が大型化するが、本実施形態によれば、駆動装置をより小型化することができる。
ここで、本実施形態では、ピックアップセンサを1箇所のみに設けたが、本発明はこれに限定されず、磁気エンコーダの円周上の複数個所に設けてもよい。ピックアップセンサを複数個所に設けることで、回転角、回転速度の検出精度をより高くすることができる。
なお、図5−1から図5−3に示す例(実施例1)では、4つのパターンのS極とN極との組み合わせにより、電気角一周期(360°)を16分割できる構成としたが、本発明はこれに限定されない。ここで、図10−1は、磁気エンコーダの他の例の概略構成を示す斜視図であり、図10−2は、磁気エンコーダの他の例の概略構成を示す正面図であり、図10−3は、磁気エンコーダの他の例の概略構成を示す断面図である。
(実施例2)
図10−1から図10−3に示す磁気エンコーダ200は、外輪側芯金部材202と、シール部材204と、内輪側芯金部材206と、リング部材208とを有する。また、リング部材208には、孔パターン210が形成されている。なお、外輪側芯金部材202と、シール部材204と、内輪側芯金部材206とは、上述した、外輪側芯金部材102と、シール部材104と、内輪側芯金部材106と同様の構成であるので、説明を省略する。
リング部材208は、ゴムに磁性粉を混入させた磁性材料で形成された板状部材である。リング部材208は、径方向に一定の幅を有し、内側側芯金部材206の回転軸と直交する面に貼り付けられている。また、リング部材208は、表面に孔パターン210が形成されている。つまり、磁性材料の表面に所定のパターンで孔が形成されている。
孔パターン210は、第1パターン212、第2パターン214、第3パターン216、第4パターン218の4つのパターンの組み合わせで形成されている。また、第1パターン212、第2パターン214、第3パターン216、第4パターン218は、それぞれ周方向に延在して、つまり円形に形成されており、外径側から内径側に向けて、第1パターン212、第2パターン214、第3パターン216、第4パターン218の順で形成されている。つまり、第1パターン212が最も外側に円形に形成されており、第4パターン218が、最も内側に円形に形成されている。
また、孔パターン210も、一定の角度θを繰り返し単位として、第1パターン212、第2パターン214、第3パターン216、第4パターン218が、形成されている。なお、本実施形態は、同じパターンが周方向に8個配置された形状である。なお、各パターンは、周方向において、孔が形成されている領域と、孔が形成されていない領域とで構成されている。
第1パターン212は、角度θ分に、角度θを2分割して、それぞれの領域に孔が形成されている領域と、孔が形成されていない領域とが形成されている。第2パターン214は、角度θ分に、角度θを4分割して、それぞれの領域に、孔が形成されている領域と、孔が形成されていない領域とが交互に形成されている。つまり、孔が形成されている2つの領域と、孔が形成されていない2つの領域とが交互に配置されている。第3パターン216は、角度θ分に、角度θを8分割して、それぞれの領域に、孔が形成されている領域と、孔が形成されていない領域とが交互に形成されている。つまり、孔が形成されている4つの領域と、孔が形成されていない4つの領域とが交互に配置されている。第4パターン218は、角度θ分に、角度θを16分割して、それぞれの領域に、孔が形成されている領域と、孔が形成されていない領域とが交互に形成されている。つまり、孔が形成されている8つの領域と、孔が形成されていない8つの領域とが交互に配置されている。
孔パターン210は、角度θを2分割した第1パターン212、4分割した第2パターン214、8分割した第3パターン216、16分割した第4パターン218の4つのパターンで形成することで、角度θ分を16分割した領域のそれぞれの角度部分で、各パターンでの孔が形成されている領域と、孔が形成されていない領域との組み合わせが異なる組み合わせとなる。
磁気エンコーダ200のように、孔のパターンを形成することでも、磁気エンコーダ50と同様にモーターの電気角を検出することができる。なお、ピックアップセンサは、孔を形成した部分と、孔を形成していない部分とで、リング部材208との距離が変化するため、検出する磁力が変化する。ピックアンプセンサは、磁力(磁束密度)の変化を検出することで、孔を形成した部分と対面しているか、孔を形成していない部分と対面しているかを判定することができる。
(実施例3)
図11−1から図11−3に示す磁気エンコーダ220は、外輪側芯金部材222と、シール部材224と、内輪側芯金部材226と、リング部材228とを有する。また、リング部材228には、突起パターン230が形成されている。なお、外輪側芯金部材222と、シール部材224と、内輪側芯金部材226とは、上述した、外輪側芯金部材102と、シール部材104と、内輪側芯金部材106と同様の構成であるので、説明を省略する。
リング部材228は、ゴムに磁性粉を混入させた磁性材料で形成された板状部材である。リング部材228は、径方向に一定の幅を有し、内輪側芯金部材226の回転軸と直交する面に貼り付けられている。また、リング部材228は、表面に突起パターン230が形成されている。つまり、磁性材料の表面に所定のパターンで突起が形成されている。
突起パターン230は、第1パターン232、第2パターン234、第3パターン236、第4パターン238の4つのパターンの組み合わせで形成されている。また、第1パターン232、第2パターン234、第3パターン236、第4パターン238は、それぞれ周方向に延在して、つまり円形に形成されており、外径側から内径側に向けて、第1パターン232、第2パターン234、第3パターン236、第4パターン238の順で形成されている。
また、突起パターン230も、一定の角度θを繰り返し単位として、第1パターン232、第2パターン234、第3パターン236、第4パターン238が、形成されている。なお、本実施形態は、同じパターンが周方向に8個配置された形状である。なお、各パターンは、周方向において、突起が形成されている領域と、突起が形成されていない領域とで構成されている。
第1パターン232は、角度θ分に、角度θを2分割して、それぞれの領域に突起が形成されている領域と、突起が形成されていない領域とが形成されている。第2パターン234は、角度θ分に、角度θを4分割して、それぞれの領域に、突起が形成されている領域と、突起が形成されていない領域とが交互に形成されている。つまり、突起が形成されている2つの領域と、突起が形成されていない2つの領域とが交互に配置されている。第3パターン236は、角度θ分に、角度θを8分割して、それぞれの領域に、突起が形成されている領域と、突起が形成されていない領域とが交互に形成されている。つまり、突起が形成されている4つの領域と、突起が形成されていない4つの領域とが交互に配置されている。第4パターン238は、角度θ分に、角度θを16分割して、それぞれの領域に、突起が形成されている領域と、突起が形成されていない領域とが交互に形成されている。つまり、突起が形成されている8つの領域と、突起が形成されていない8つの領域とが交互に配置されている。
突起パターン230は、角度θを2分割した第1パターン232、4分割した第2パターン234、8分割した第3パターン236、16分割した第4パターン238の4つのパターンで形成することで、角度θ分を16分割した領域のそれぞれの角度部分で、各パターンでの突起が形成されている領域と、突起が形成されていない領域との組み合わせが異なる組み合わせとなる。
磁気エンコーダ220のように、突起のパターンを形成することでも、磁気エンコーダ50と同様にモーターの電気角を検出することができる。なお、ピックアップセンサは、突起を形成した部分と、突起を形成していない部分とで、リング部材228との距離が変化するため、検出する磁力が変化する。ピックアンプセンサは、磁力の変化を検出することで、突起を形成した部分と対面しているか、突起を形成していない部分と対面しているかを判定することができる。
また、磁気エンコーダの構成は、これにも限定されない。例えば、上記実施形態では、突起、孔の組み合わせで、位置を判定したが、突起、孔の面積を変化させることで、位置を判定するようにしてもよい。例えば、電気角一周期において、突起の面積が徐々に大きくなるようにし、ピックアップセンサの磁気検出素子を1つとし、磁気検出素子が検出した磁力(磁束密度)の大きさに基づいて、位置を判定するようにしてもよい。
また、上記実施形態の磁気エンコーダは、電気角一周期(360°)を16分割したが、これに限定されず、少なくとも2分割よりも大きくすればよい。なお、磁気エンコーダは、電気角一周期(360°)を8分割以上とすることが好ましい。電気角一周期(360°)を8分割以上とすることで、モーターが逆回転することを好適に抑制することができる。
また、エンコーダ部30は、本実施形態のように、回転速度の情報または、回転角及び回転速度の情報をブレーキシステムにも送ることができる。例えば、エンコーダ部30をABSシステムに用いるエンコーダとしても用いることができる。このように、エンコーダ部30を、ABSシステムに用いるエンコーダとして用いることで、言い換えれば、ABSシステムに用いるエンコーダを本実施形態のアブソリュートエンコーダとし、モーターの回転角、回転角度も計測できるようにすることで、1つのエンコーダ部により、複数の機能を実現することができる。これにより、装置構成を簡単にすることができ、かつ、配線の数を減らすことができる。また配線の数を減らせることで、インホイールモーターでの故障の発生を抑制することができる。
また、エンコーダ部のローターとともに回転するホイールである磁気エンコーダは、永久磁石(磁石)の配置位置や、スリット(孔、突起)の配置により磁束密度を変化させたが本発明はこれに限定されない。磁気エンコーダは、ギヤの形状により磁束密度を変化させるようにしてもよい。また、磁気エンコーダは、上記構造を組み合わせて磁束密度を変化させてもよい。また、上記実施形態では、いずれも、エンコーダ部のローターとともに回転するホイールを、磁気エンコーダとしたが、本発明はこれに限定されない。エンコーダ部、それを構成するホイールには、絶対角を検出することができる種々の構成を用いることができる。
以上のように、本発明に係る駆動装置は、車輪等の対象をモーターで駆動することに有用である。
12 駆動装置
14 外部制御装置
16 バッテリ
18 ブレーキシステム
20 モーター(永久磁石モーター)
22 インバータ
24 制御器
26 ゲート駆動回路
28 回転計測器
30 エンコーダ部(アブソリュート式エンコーダ)
32 変換回路
33 電流検出器
34 推定回路(回転速度・角度推定回路)
50 磁気エンコーダ
52 ピックアップセンサ
62 ハブユニット
64 等速ジョイント
70 ロワアーム
72 第1のナックル
74 第2のナックル
76 緩衝装置
77 第1のジョイント
78 第2のジョイント
80 第1部材
82 第2部材
84 第3部材
92 第4部材
94 第5部材
102 外輪側芯金部材
104 シール部材
106 内輪側芯金部材
108 リング部材
110 着磁パターン
120 先端部
122 フック
124 ボディー
126 リード線

Claims (8)

  1. ローターとステーターとの一方に永久磁石を用いるモーターと、
    前記モーターに三相の電流を供給するインバータと、
    前記モーターの回転角を検出するアブソリュートエンコーダと、
    前記モーターの回転角を推定する回転角度推定回路と、
    前記アブソリュートエンコーダで検出した回転角及び前記回転角度推定回路で推定した回転角の少なくとも一方に基づいて前記インバータから前記モーターに供給する電流を制御する制御器と、を有し、
    前記制御器は、前記モーターの回転速度が閾値以下の場合は、前記アブソリュートエンコーダで検出した回転角に基づいて前記インバータから前記モーターに供給する電流を制御することを特徴とする駆動装置。
  2. 前記制御器は、前記モーターの回転速度が閾値より速い場合は、前記回転角度推定回路で検出された回転角に基づいて前記インバータから前記モーターに供給する電流を制御することを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記制御器は、前記モーターの回転速度が閾値より速い場合、前記回転角度推定回路で推定した回転角と、前記アブソリュートエンコーダで検出した回転角との差が、前記アブソリュートエンコーダの角度分解能以下であったら、前記回転角度推定回路で推定した回転角に基づいて前記インバータから前記モーターに供給する電流を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置。
  4. 前記制御器は、前記モーターの回転速度が閾値より速い場合、前記回転角度推定回路で推定した回転角と、前記アブソリュートエンコーダで検出した回転角との差が、前記アブソリュートエンコーダの角度分解能を超えたら、前記アブソリュートエンコーダで検出した回転角を用いて、前記回転角度推定回路で推定した回転角を補正することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の駆動装置。
  5. 前記回転角度推定回路は、前記インバータから前記モーターに供給される誘起電圧と電流とに基づいて、前記モーターの回転角を推定することを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置。
  6. 前記アブソリュートエンコーダは、車輪用軸受に嵌入され、車輪の位置を検出する検出素子と、回転方向の位置に応じて、磁束密度が変化する磁路と、を有し、
    前記検出素子は、前記磁路の磁束密度を検出することで、前記モーターの回転角を検出することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の駆動装置。
  7. 前記アブソリュートエンコーダの前記磁路は、平面パターン、孔パターン、または、突起パターンのいずれかで磁束密度が変化していることを特徴とする請求項6に記載の駆動装置。
  8. 前記アブソリュートエンコーダは、電気角1周期当り8以上の分割数で前記磁束密度が変化していることを特徴とする請求項6または7に記載の駆動装置。
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