JP2012008213A - ルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低容量のメモリを使用しながらも、リアルタイムでホログラム再生が可能な効果のある、ルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生方法及びその装置を提供する。
【解決手段】本発明によるルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生装置が行うホログラム算出と再生方法は、ホログラム平面の基準点から同一の距離だけ離隔した対象物体の各点に対して1つの基準要素フリンジパターンを算出するステップと、基準要素フリンジパターンを基準点から対象物体の各点までの距離に応じてルックアップテーブルに記録するステップと、基準要素フリンジパターンに対応する距離と同じ平面上に位置する対象物体の各点に対して基準要素フリンジパターンをシフトさせて計算機合成ホログラム情報を算出するステップと、計算機合成ホログラム情報を復元して3次元画像を再生するステップと、を含むことを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】本発明によるルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生装置が行うホログラム算出と再生方法は、ホログラム平面の基準点から同一の距離だけ離隔した対象物体の各点に対して1つの基準要素フリンジパターンを算出するステップと、基準要素フリンジパターンを基準点から対象物体の各点までの距離に応じてルックアップテーブルに記録するステップと、基準要素フリンジパターンに対応する距離と同じ平面上に位置する対象物体の各点に対して基準要素フリンジパターンをシフトさせて計算機合成ホログラム情報を算出するステップと、計算機合成ホログラム情報を復元して3次元画像を再生するステップと、を含むことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明はホログラムの算出と再生方法に関するもので、特にルックアップテーブル(LUT;Look−up Table)を用いた計算機合成ホログラム(CGH:Computer Generated Hologram、以下、CGHともする。)の算出と再生方法及びその装置に関する。
最近、3次元画像と画像再生技術に関する研究が盛んであり、視覚情報の水準を一層高める新概念の実感画像メディアとして次世代ディスプレイの開発が見込まれている。また、3次元画像は2次元画像よりも臨場感があり、より自然に見え、人間が感じる現実に近いため、3次元画像に対する需要が増加しつつある。
3次元画像関連技術の中、ホログラフィ方式は、ホログラフィに光を照らすと観察者がホログラフィの前面から所定の距離離れてホログラフィを見ることで、虚像の立体画像を観察する方式である。
ホログラフィ方式は、レーザを用いて製作したホログラフィを観察する場合、特殊メガネを装着しなくても実物と同様の立体画像を感じることができる方式である。したがって、ホログラフィ方式は立体感に優れ、人間が疲労感を感じることなく3次元画像を楽しむ最も理想的な方式であるといえる。
通常、ホログラムパターンを計算するときには、光の回折を計算するレイトレーシング(Ray−tracing)方法が主に用いられる。このとき、対象物体を点の集合とみなし、それぞれの点に対するホログラムパターンを計算して合算する。しかし、この方法は多くの計算量のため、リアルタイム再生が困難であるという問題がある。
このような問題を克服するために、ルックアップテーブルを用いてホログラムを計算する方法が提案された。この方法は、可能な領域内のすべての点に対する要素フリンジを予め計算しておいた後、ホログラムを計算するとき、対象物体の点に該当する要素フリンジを呼び出して合算することにより、リアルタイム処理を可能とした。しかし、この方法はオブジェクト領域が大きくなるほど必要とされる要素フリンジの数が多くなるため、結局、ルックアップテーブルが非常に大きくなるという問題がある。
こうした従来技術の問題点に鑑み、本発明は、リアルタイムでホログラム再生が可能なルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生方法及びその装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、ホログラムの再生時に必要とされるメモリ容量の小さいルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生方法及びその装置を提供することを目的とする。
本発明のさらに別の目的は下記の説明を通して容易に理解できよう。
本発明の一実施形態によれば、ルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生装置が行うホログラム算出と再生方法であって、ホログラム平面の基準点から同一の距離だけ離隔した対象物体の各点に対して1つの基準要素フリンジパターンを算出するステップと、上記基準要素フリンジパターンを上記基準点から対象物体の各点までの距離に応じてルックアップテーブルに記録するステップと、上記基準要素フリンジパターンに対応する距離と同じ平面上に位置する上記対象物体の各点に対して上記基準要素フリンジパターンをシフト(shift)させて計算機合成ホログラム情報を算出するステップと、上記計算機合成ホログラム情報を復元して3次元画像を再生するステップと、を含むルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生方法が提示される。
本発明の他の実施形態によれば、ホログラム平面の基準点から同一の距離だけ離隔した対象物体の各点に対して1つの基準要素フリンジパターンを算出する基準要素フリンジパターン算出部と、上記基準要素フリンジパターンが上記基準点から対象物体の各点までの距離に応じて記録されたルックアップテーブルと、上記基準要素フリンジパターンに対応する距離と同じ平面上に位置する上記対象物体の各点に対して上記基準要素フリンジパターンをシフトさせて計算機合成ホログラム情報を算出するCGH形成部と、上記計算機合成ホログラム情報を復元して3次元画像を再生するCGHパターン復元部と、を含むルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生装置が提示される。
ここで、上記基準要素フリンジパターンは下記一般式(1)で表されることができる。
ここで、上記計算機合成ホログラム情報は下記一般式(2)で表されることができる。
本発明に係るルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生方法及びその装置は、リアルタイムでホログラム再生が可能である効果がある。
また、本発明に係るルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生方法及びその装置は、ホログラムの再生時に必要とするメモリ容量が小さいという効果がある。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴のすべてを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本発明は多様な変換を加えることができ、様々な実施例を有することができるため、本願では特定実施例を図面に例示し、詳細に説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変換、均等物及び代替物を含むものとして理解されるべきである。
本願で用いた用語は、ただ特定の実施例を説明するために用いたものであって、本発明を限定するものではない。単数の表現は、文の中で明らかに表現しない限り、複数の表現を含む。本願において、「含む」または「有する」などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在を指定するものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除するものではないと理解しなくてはならない。
その他、定義しない限り、技術的または科学的な用語を含んで、ここで用いられるすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば一般的に理解される用語と同一の意味を有する。一般的に用いられる予め定義しているような用語は、関連技術の文脈上の意味と一致する意味を有すると解釈すべきで、本願で明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味として解釈しない。
なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の図面符号を付することにより重複説明を省略する。本発明の説明において、係る公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨をかえって不明瞭にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、本発明の好ましい実施例を詳細に説明するに前に、ホログラフィ技術を用いて3次元情報を獲得する通常の原理及びシステムについて説明する。
図1は、本発明の実施例によるホログラフィ技術を用いた3次元情報獲得方法を示す図面である。
ホログラムの原理は、レーザから出た光線を2つに分けて、1つの光線は直接スクリーンを照らすようにし、他の一つの光線は対象物体を照らすようにする。このとき、直接スクリーンを照らす光線を基準光(reference beam、参照光120)といい、物体を照らす光線を物体光(object beam)という。
物体光は、物体の各表面から反射してくる光線であるため、物体表面からスクリーンまでの距離に応じて位相差がそれぞれ異なって表れる。このとき、変形されない基準光と物体光と干渉を起こし、この時の干渉縞がスクリーンに格納される。このような干渉縞が格納されたフィルムをホログラムという。
計算機合成ホログラムのパターンは、ピクセルの(x,y,z)座標値と強さ値(I)によりコンピュータ計算で算出される。算出されたCGHは3次元ホログラム画像を獲得するのに用いられる。図1は、ホログラムの幾何学的計算模型を示す。以下、このようなCGHを中心に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
ホログラムはx−y平面130上に位置し、物体のp番目の点は(xp,yp,zp)110に位置する。apとΦpはそれぞれの点の強さと位相を示し、これらはコンピュータにより下記一般式の計算に用いられる。
ホログラムにおける複素振幅O(x,y)は、下記一般式(3)に示すように物体光の重ね合わせから得られる。
式中、|O|2は物体光の強さを示し、|R|2は基準光の強さを示す。2R{OR*}2はホログラム情報を部分的に含む物体光と基準光との間の干渉パターンを意味し、物体光の空間位置に対する位相情報を含む。
下記一般式(7)で、ホログラム情報は、2R{OR*}2にのみ含まれているため、下記一般式(7)においてI(x,y)は次のように表すことができる。
このように算出されたホログラムパターンは任意的に分割して再生することが可能である。ホログラム記録過程において物体点はホログラムパターンの全領域に記録される。すなわち、物体点はそれぞれの視点で記録される。したがって、分割したホログラムパターンを再生すると、全体的な画像が再生される。これは、水平、垂直の視差をもって再生された多視点画像である。
本発明の実施例によれば、ホログラムパターンが形成されるホログラム平面の基準点(例えば、上述した(x,y,0))から同一の距離だけ離隔して位置する対象物体の特定点に対して基準要素フリンジパターンを算出する。ここで、ホログラム平面は対象物体から所定距離だけ離隔している。基準要素フリンジパターンは、同一の奥行きには1つのパターンだけを形成して記録する。以後の、同一の奥行きに存在する対象物体の点に対しては算出された基準要素フリンジパターンをシフトさせてリアルタイムでホログラムパターンを算出することができる。このように算出されたホログラムパターンを復元して3次元画像を再生する。ホログラムパターンを算出して再生する技術は、本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者にとっては明らかな事項であるため、本発明の要旨を逸脱しない範囲内でその詳細な説明を省略する。
図2は、本発明の実施例によるルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生装置を示す図面である。図2を参照すると、対象物体210、3次元情報を抽出する3次元情報抽出部220、CGHを形成するCGH形成部230、要素フリンジパターンを格納するルックアップテーブル240、CGHパターン250、CGHパターンを復元するCGHパターン復元部260が示されている。図2には各構成要素が行う作用/機能を中心に記載されている。本発明の実施例は、上述した基準要素フリンジパターンを算出する基準要素フリンジパターン算出部をさらに含むことができる。
このような構成要素を説明する前に、以下に本発明の実施例が前提とする事項を説明する。一般的にイメージ空間は離散的ではない。しかし、人間の視覚システムの能力は限定されているため、離散化程度が人の目に認められないほど非常に小さい場合、2つの点が離れていなく、すなわち連続しているように認識される。例えば、人間は3ミリラジアン(milliradian)の間隔を有する2つの点を1つの点として認識する。したがって、500mm離れて画像を見る場合、500mm×0.003=150ミクロン以下の間隔を有する2つの点を1つの点として認識することになる。以下では、垂直、水平の離散化程度を150ミクロンに設定する。
3次元情報抽出部220は、カラー画像と奥行き画像を抽出して対象物体210の奥行き情報を抽出する。
基準要素フリンジパターン算出部は、ホログラム平面の基準点から同一の距離だけ離隔した対象物体の各点に対して1つの基準要素フリンジパターンを算出する。基準要素フリンジパターンは、基準点から対象物体の各点までの距離に応じてルックアップテーブル240に格納される。
ルックアップテーブル240の要素フリンジパターンは、上述した一般式(7)のように表すことができる。すなわち、基準強さを有するフリンジパターン(T)は次の通りである。
既存のルックアップテーブルを用いた方式によれば、予め計算しておいたフリンジパターンを用いることによりホログラム算出の速度を向上させることができた。しかし、この方式の最も大きな短所は、予め計算しておいた要素フリンジパターンの量に応ずるメモリの使用量である。例えば、イメージ空間が100(垂直)×100(水平)×100(奥行き)の点からなり、それぞれの点に対する要素フリンジパターンの容量が1MBとすると、使用されるルックアップテーブルの大きさは、1MB×100×100×100=1TBとなる。
したがって、本発明の実施例によれば、ルックアップテーブルの大きさを低減するために、それぞれの奥行き(高さ)に対して1つの基準要素フリンジパターンのみを含む、低減されたルックアップテーブルが提示される。
CGH形成部230は、基準要素フリンジパターンに対応する距離と同じ平面上に位置する対象物体210の各点に対して、基準要素フリンジパターンをシフトさせて計算機合成ホログラム(CGH)情報を算出する。ここで、算出されたCGH情報は次の通りである。CGH情報はCGHパターン250を示す。
式中、Iは計算機合成ホログラムの情報、apは対象物体のp番目の点の物体光の強さ値、Nは対象物体を構成する点の総数である。
CGHパターン復元部260はCGHパターン250を復元して3次元画像を再生する。
図3は、本発明の実施例による基準要素フリンジパターンのシフトを用いたホログラムパターンを示す図面である。図3を参照すると、入力画像310、シフトされた基準要素フリンジパターンの合成画像320、及びCGHパターン330が示されている。
入力画像310に2つの点光源が図示されている。1つの点光源が基準要素フリンジパターンの算出に用いる点を中心に(−xp,yp)の位置にある場合、基準要素フリンジパターンをこの点を中心にそれぞれx、y方向に−xpとypだけシフトさせる。すべての点に対してシフトを行った後、シフトされた要素フリンジパターンを合成する。このようにシフトされてパターンを形成した概略的な画像が、シフトされた基準要素フリンジパターンの合成画像320に図示される。また、結果的なパターンはCGHパターン330に図示される。
上述したように本発明の実施例では、垂直、水平の離散化程度を150ミクロンに設定した。したがって、ホログラムのピクセルの大きさが10μmである場合、150μmを移動するためには15ピクセルを移動すればよい。このとき、基準要素フリンジパターンの大きさが小さすぎると、基準要素フリンジパターンはあらかじめ決められたホログラムの大きさを満たすことができない。これを避けるためには、要素フリンジパターンの大きさを大きく設定しなければならない。しかし、基準要素フリンジパターンの大きさが大きくなると、ファイルの大きさが大きくなる。したがって、要素フリンジパターンの大きさを適切に設定しなければならない。
ここで、イメージ空間内の一奥行きが100×100の点からなり、ホログラムのピクセルの大きさが10μmである場合、イメージ空間内の最初の点から最後の点まで表現するためには、基準要素フリンジパターンをx、y方向にそれぞれ100×15ピクセル=1,500ピクセルだけ移動しなければならない。すなわち、ホログラムパターンの大きさが256×256である場合は、基準要素フリンジパターンの全体大きさは1,756(256+1,500)×1,756(256+1,500)となる。
以上ではルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生方法及びその装置を一般的に図示した構成図を説明したが、以下では、添付図面を参照しながら、本発明によるルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生方法及びその装置の具体的な実施例を詳細に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
図4は、本発明の実施例によるルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生方法の実験に用いられた入力画像と奥行き画像を示す図面である。
本発明の実施例において、実験に用いられた入力画像410は自動車画像である。入力画像410は、対象物体に対してコンピュータに入力された画像である。奥行き画像420は、入力画像410を奥行き情報により示した画像である。各画像は100×100の解像度を有し、ホログラムの大きさは256×256である。対象物体の3次元情報は入力画像410と奥行き画像410の合成により得られる。同一の奥行きを有する点は、1つの基準要素フリンジパターンで計算するために奥行き方向に整列された。
図5は、本発明の実施例によるホログラムパターンと従来技術によるホログラムパターンとを比較した図面である。図5を参照すると、従来技術の回折基盤方式で算出したホログラムパターン(従来の方法)510、従来のルックアップテーブルを用いて算出したホログラムパターン520、及び本発明の実施例により大きさの低減されたルックアップテーブルを用いて算出したホログラムパターン530が示されている。
図6は、図5に対応してデジタル的に復元された画像である。従来技術の回折基盤で復元された画像610、従来のルックアップテーブルを用いた方式により復元された画像620、及び本発明の実施例により大きさの低減されたルックアップテーブルを用いた方式により復元された画像630が示されている。何れも自動車がきれいに復元されたことが分かる。
下記表1は、上述した3つの方式によるホログラムの算出時間と用いられたメモリの大きさを比較したものである。
本発明の実施例では、PCとMatlab6.5を用いた。上記表における計算時間は物体の1点に対するホログラムを計算するための平均時間を示す。具体的に、1つの点に対するホログラムを計算するためには、従来の回折基盤の方式による場合は959.5msが必要であり、従来のルックアップテーブルを用いた方式による場合は11.1msが必要であり、本発明の実施例による方法による場合は19.7msが必要である。したがって、ルックアップテーブルを用いると、従来のルックアップテーブル方式では86.8倍の速度向上を、本発明の実施例による方式では48.7倍の速度向上が得られた。
このような速度向上は、上述した一般式(1)から(5)を参照して簡単に計算すれば分かる。具体的に、従来の回折基盤の方式においてホログラムパターンを算出するためには、少なくとも6回の加算、7回の乗算、1回の除算、1回の平方根、及び2回の三角関数(sine、cosine)の演算が必要であった。
しかし、本発明の実施例により大きさの低減されたルックアップテーブル基盤の方式によると、1回の乗算と1回の加算のみが必要である。
また、使用されたメモリの量については、従来のルックアップテーブルを用いる方法の場合は、要素フリンジパターンを格納するために64GBのメモリ空間が必要であったが、本発明の実施例による方式の場合は、単に295MBのみが必要であることが分かる。
例えば、イメージ空間が100(垂直)×100(水平)×100(奥行き)の点から構成され、ホログラムの大きさが256×256であると仮定すると、従来のルックアップテーブル方法においては、100×100×100=1,000,000個の要素フリンジパターンが必要となり、それぞれの要素フリンジパターンの大きさは256×256となる。したがって、1つの要素フリンジパターンの大きさは256×256×8bit=64KBになり、全体テーブルの大きさは64KB×1,000,000=64GBとなる。これに対し、本発明の実施例による基準要素フリンジパターンの大きさは、上述したように、1,756×1,756となる。それぞれの大きさは1,756×1,756×8bit=2.95MBとなって、従来の方式に比べて大きくなる。しかし、基準要素フリンジパターンは100個のみが必要であるため、全体のルックアップテーブルの大きさは2.95MB×100=295MBとなる。
すなわち、本発明の実施例による基準要素フリンジパターンの大きさは2.95MBとなって従来の方式と比べると46.1倍大きいが、結果的には1/217の格納空間のみを必要とする。
上述した本発明の実施例によるルックアップテーブルと空間的重複性を用いた計算機合成ホログラムの算出と再生方法は、記録媒体に格納された後、所定の装置、例えば、移動通信端末機と連係して行われることができる。ここで、記録媒体は、ハードディスク、ビデオテープ、CD、VCD、DVDのような磁気または光記録媒体であってもよく、あるいはオフラインまたはオンライン上に構築されたクライアントまたはサーバーコンピュータのデータベースであってもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。
210 対象物体
220 次元情報抽出部
230 形成部
240 ルックアップテーブル
260 パターン復元部
220 次元情報抽出部
230 形成部
240 ルックアップテーブル
260 パターン復元部
Claims (6)
- ルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生装置が行うホログラム算出と再生方法であって、
ホログラム平面の基準点から同一の距離だけ離隔した対象物体の各点に対して1つの基準要素フリンジパターンを算出するステップと、
前記基準要素フリンジパターンを前記基準点から対象物体の各点までの距離に応じてルックアップテーブルに記録するステップと、
前記基準要素フリンジパターンに対応する距離と同じ平面上に位置する前記対象物体の各点に対して前記基準要素フリンジパターンをシフトさせて計算機合成ホログラム情報を算出するステップと、
前記計算機合成ホログラムの情報を復元して3次元画像を再生するステップと、
を含むルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生方法。 - 前記基準要素フリンジパターンが、下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1に記載のルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生方法。
- 前記計算機合成ホログラム情報は、下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項1または2に記載のルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生方法。
- ホログラム平面の基準点から同一の距離だけ離隔した対象物体の各点に対して1つの基準要素フリンジパターンを算出する基準要素フリンジパターン算出部と、
前記基準要素フリンジパターンが、前記基準点から対象物体の各点までの距離に応じて記録されたルックアップテーブルと、
前記基準要素フリンジパターンに対応する距離と同じ平面上に位置する前記対象物体の各点に対して前記基準要素フリンジパターンをシフトさせて計算機合成ホログラム情報を算出するCGH形成部と、
前記計算機合成ホログラム情報を復元して3次元画像を再生するCGHパターン復元部と、
を含むルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生装置。 - 前記基準要素フリンジパターンが、下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項4に記載のルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生装置。
- 前記計算機合成ホログラム情報が、下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項4または5に記載のルックアップテーブルを用いた計算機合成ホログラムの算出と再生装置。
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