JP2012004775A - 画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スキャナ部のCCD撮像素子や照明光源などの部品を交換し色補正パラメータ値の再調整を行った場合に、画像読取装置の分光感度特性の変化を抑制する。
【解決手段】スキャナ部100のCCD撮像素子(又は照明光源)を交換し、パラメータ値調整を指示すると、パッチチャート読取信号から抽出されたパッチ画像信号値で記憶部403(又は404)が書き換えられる結果、演算部410(又は411)で算出されるCCD撮像素子(又は照明光源)の特性のばらつきに対応したパラメータ修正量のみが更新される。演算部410,411で算出したパラメータ修正量を用い、記憶部409に記憶されているパラメータ基準値が修正され、修正後のパラメータ値が色補正部401に設定される。
【選択図】図4

Description

本発明は、原稿の読取走査を行って画像信号を出力するスキャナ部(画像読取手段)と、このスキャナ部より出力される画像信号に対し色補正処理を行う色補正部とを備える画像読取装置に係り、特に、色補正パラメータの制御技術に関する。
原稿の読取走査を行って画像信号を出力するスキャナ部(画像読取手段)の分光感度特性(色分解特性)は、スキャナ部に用いられているCCD撮像素子の分光感度特性、照明光源の分光放射特性、原稿からCCD撮像素子までの光路中に介在するレンズや赤外カットフィルタ等の分光透過特性等によって決定される。
このように、スキャナ部には、その分光感度特性に影響を及ぼす部品が少なくないが、特に、CCD撮像素子の分光感度特性や照明光源の分光放射特性は部品毎のばらつきが大きい。このような部品毎の分光特性のばらつきにより、スキャナ部は分光感度特性のばらつきがかなり大きいため、画像読取装置では一般的に、そのスキャナ部から出力される画像信号に対し色補正処理を行う色補正部を設け、その色補正パラメータ値を適切に設定することによって、スキャナ部の分光感度特性のばらつきを補償するようにしている。
なお、関連した先行技術文献の例として、特許文献1及び特許文献2を挙げることができる。特許文献1では、スキャナ部の分光感度特性に応じた色補正を実現する目的で、複数の色補正パラメータ値の候補を予め用意しておき、スキャナ部で基準原稿を読み取って得られた画像信号に、それぞれの色補正パラメータ値の候補を用いて色補正した結果の誤差が最小となる色補正パラメータ値の候補を選択する。特許文献2では、スキャナ部の分光感度特性のばらつきに応じた色補正を実現する目的で、スキャナ部で標準原稿を読み取った画像信号を所定の色補正パラメータ値を用いて色補正処理した画像信号と、標準的な分光感度特性をもつスキャナ部で標準原稿を読み取った画像信号に所定の色補正パラメータ値を用いて色補正処理した画像信号との差分値を算出し、この差分値を用いて所定の色補正パラメータ値を修正する。
従来、画像読取装置では、スキャナ部(画像読取手段)のCCD撮像素子のような部品を交換して色補正パラメータ値の再調整を行った場合、画像読取装置の分光感度特性が大幅ら変化し、それ以前と同じような画像の読み取りを行うことができないという問題があった。
本発明の目的は、スキャナ部(画像読取手段)のCCD撮像素子や照明光源のような部品を交換して色補正パラメータ値の再調整を行った場合に、従来の画像読取装置ほど分光感度特性が大幅に変化しないようにした画像読取装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の画像処理装置は、
原稿の読取走査を行って画像信号を出力する画像読取手段と、
前記画像読取手段より出力される画像信号の色補正処理を行う色補正手段と、
前記画像読取手段が所定のパッチチャートの読取走査を行って出力した画像信号から該パッチチャート上の各パッチに対応した画像信号値をパッチ画像信号値として抽出し、該パッチ画像信号値に基づいて、前記画像読取手段を構成する交換可能な複数の特定部品のそれぞれ毎に、その分光特性のばらつきに応じた前記色補正処理のパラメータ(以下、色補正パラメータと記す)の修正量を決定し、該修正量を用いて色補正パラメータの基準値を修正した値を色補正パラメータ値として前記色補正手段に設定するパラメータ値決定手段と、
前記複数の特定部品中の指定した部品(以下、指定部品と記す)に関する調整を指示する指示手段とを有し、
前記指示手段により指定部品に関する調整が指示されたときに、前記パラメータ値決定手段において、前記画像読取手段が所定のパッチチャートの読取走査を行って出力した画像信号から抽出されたパッチ画像信号値に基づいて、該指定部品に対応した色補正パラメータの修正量を更新し、該指定部品以外の特定部品に対応した色補正パラメータの修正量は非更新とすることを特徴とする構成である。
画像読取手段を構成する交換可能な特定部品として、例えばCCD撮像素子と照明光源を考える。これらの部品の分光特性は時間の経過により徐々に変化する。
従来の画像読取装置では、例えば、CCD撮像素子を交換して色補正パラメータ値の調整動作を行うと、その時点までの照明光源の分光放射特性の経時的変化をも補償するように色補正パラメータ値が修正される。その結果、画像読取装置の分光感度特性は、CCD撮像素子の交換前の分光感度特性から大幅に変化してしまい、それ以前とは読み取った画像の色調などの違いが目立つという問題がある。照明光源を交換する場合も同様の問題がある。
本発明の画像読取装置では、例えばCCD撮像素子を指定部品とした調整を指示した場合、パッチチャートの画像信号から抽出されたパッチ画像信号値に基づいてCCD撮像素子に対応した色補正パラメータ修正量が更新されるが、照明光源に対応した色補正パラメータ修正量は非更新とされ、その時点までの照明光源の分光放射特性の経時的変化は照明光源に対応した色補正パラメータ修正量には反映されないので、交換したCCD撮像素子の分光感度特性のばらつきのみを補償するように色補正パラメータ値が修正される。したがって、従来の画像読取装置に比べ、CCD撮像素子の交換による分光感度特性の変化を抑制することができる。照明光源を指定部品として調整を指示した場合についても同様に、照明光源の交換に伴う画像読取装置の分光感度特性の変化を抑制することができる。
以上、交換可能な特定部品としてCCD撮像素子と照明光源を例にして説明したが、それ以外の部品を特定部品とした場合にも同様の効果を達成できることは明らかである。
本発明の画像読取装置の機能的構成の概要を説明するためのブロック図である。 本発明の画像読取装置の単一ユニット化した形態及びスキャナ部(画像読取手段)の具体例を示す模式図である。 指示入力部の表示画面の例を示す模式図である。 パラメータ値決定部の内部構成を説明するためのブロック図である。 パッチチャートの一例を示す模式図である。 特徴量とマスキング係数変化量の関係式の説明図である。 CCD調整用パッチチャートと光源調整用パッチチャートを用いる場合の「全体調整」の動作を説明するためのフローチャートである。 CCD調整と光源調整とに共通のパッチチャートを用いる場合の「全体調整」の動作を説明するためのフローチャートである。 「CCD調整」の動作を説明するためのフローチャートである。 「光源調整」の動作を説明するためのフローチャートである。
図1は、本発明に係る画像読取装置の機能的構成の概要を説明するためのブロック図である。図1において、100は原稿の読取走査を行って画像信号を出力するスキャナ部(画像読取手段)である。このスキャナ部100は、その分光感度特性(色分解特性)に影響を及ぼす部品(例えば、原稿を照明するための光源、原稿からの反射光を受光して光電変換し画像信号を出力する撮像素子など)を構成部品に含んでいる。
図1において、109はスキャナ部100より出力される画像信号を処理する画像信号処理部である。本発明にあっては、画像信号処理部109は、スキャナ部100から出力される画像信号に対して、スキャナ部100の分光感度特性のばらつきの影響を補償する色補正処理を行う色補正部401と、この色補正処理のパラメータ(色補正パラメータ)の値を決定するパラメータ値決定部402を含む。このパラメータ値決定部402は、スキャナ部100の分光感度特性に影響を及ぼす、交換可能な複数の特定部品のそれぞれの分光特性のばらつきに応じた色補正パラメータ修正量を、特定部品毎に独立して決定することができ、決定した色補正パラメータ修正量を用いて色補正パラメータの基準値を修正した値を色補正パラメータ値として色補正部401に設定する。
また、110は画像読取装置の動作に関する指示を入力するための指示入力部である。111はスキャナ部100、画像信号処理部109及び指示入力部を制御する制御部である。
図1に示したような本発明の画像読取装置は、複写機やファクシミリ装置、それら機能を複合した装置などに組み込むことも可能であり、かかる形態も本発明に包含される。また、本発明の画像読取装置は、単一のユニットにまとめた形態をとることも、複数のユニット分割した形態をとることも可能である。複数のユニットに分割した形態の例としては、スキャナ部100、指示入力部110、制御部111のスキャナ部100及び指示入力部110に関連した機能部分を読取ユニットとし、この読取ユニットをコンピュータに接続し、このコンピュータを利用して、画像読取装置の残りの機能部分を実現する形態とすることができる。かかる実施形態も本発明に包含される。このようなコンピュータを利用して、読取ユニットに組み込まれない機能部分を実現するためのプログラムと、それが記録された半導体記憶素子、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどのコンピュータが読み取り可能な各種記録媒体も本発明に包含される。
図2は、本発明の画像読取装置を単一ユニットにまとめた形態を説明するための模式図である。図2には、スキャナ部100の具体例も模式的に示されている。
ここに示したスキャナ部(画像読取手段)100の例は、原稿101を照明する照明部102、原稿101からの反射光をレンズ103へと導く第1ミラー104、第2ミラー105及び第3ミラー106、赤外光等の余分な光成分を除去する光学フィルタ107、レンズ103により集光された原稿101からの反射光を受光して電気信号(画像信号)に変換する光電変換部108を備えている。照明部102は、主走査方向(図2の紙面に垂直な方向)に長い照明光源を含み、この照明光源は交換可能な部品である。この照明光源の分光特性(分光放射特性)によってスキャナ部100の分光感度特性は左右されるので、この照明光源はスキャナ部100の分光感度特性に影響を及ぼす交換可能な部品の一つである。光電変換部108は、入射光をR,G,B成分に色分解し、それら各成分を光電変換して画像信号を出力するCCD撮像素子を含む。このCCD撮像素子は、その分光特性(分光感度特性)がスキャナ部100の分光感度特性を大きく左右する交換可能な部品の一つである。ミラー104,105,106の分光反射特性、光学フィルタ107の分光透過特性、レンズ103の分光透過特性もそれぞれスキャナ部100の分光感度特性に影響を及ぼすが、ここでは照明光源とCCD撮像素子だけを、交換時に色補正パラメータ値修正の対象となる特定部品として扱うものとする。
照明部102と第1ミラー104は不図示の第1キャリッジに搭載され、第2ミラー105と第3ミラー106は不図示の第2キャリッジに搭載されている。これらキャリッジを駆動するための不図示のモータがある。
スキャナ部100において、原稿の読取走査の主走査は光電変換部108のCCD撮像素子の内部で電気的に行われる。読取走査の副走査は、第1キャリッジに搭載された照明部102を図2において右方向へ移動させることによって行われる。原稿の読取走査中に、原稿の読取点から光電変換部108までの光路長を一定に維持するため、第2キャリッジは第1キャリッジの移動速度の半分の速度で右方向へ移動させられる。このようなキャリッジ移動のためのモータの駆動制御は、制御部111で行われる。
図2において、制御部111が実装された回路基板と画像信号処理部109が実装された回路基板は、ユニットの底部に配置されている。操作部110はユニットの右端側上部に配置されている。なお、光電変換部108には、CCD撮像素子から出力されるアナログ画像信号を増幅しデジタル画像信号に変換する手段や、CCD撮像素子を駆動するためのタイミング信号を発生する手段も含まれているが、これに限定されない。例えば、アナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する手段を画像信号処理部109に設け、CCD撮像素子を駆動するタイミング信号の発生手段を制御部111に設けることも可能である。また、CCD撮像素子に変えてMOS型撮像素子などを用いることも可能である。このような変形態様も本発明に含まれる。
指示入力部110は、例えばタッチパネル・ディスプレイとして構成される。そのような指示入力部110の表示画面の例を図3に示す。指示入力部110の表示画面は階層構造となっており、図3(A)はそのトップ画面に相当する標準画面である。この画像読取装置の電源の投入直後などに、制御部111はこの標準画面を指示入力部110に表示させる。この標準画面上の「フルカラー読み取り」表示201又は「モノカラー読み取り」表示202にタッチすると、制御部111は、「フルカラー読取モード」又は「モノカラー読取モード」でスキャナ部100に原稿を読み取らせ、画像信号処理部109よりフルカラー又はモノカラーの画像信号を出力させる。
標準画面上の「色調整」表示203にタッチすると、制御部111は色調整モードに移行し、指示入力部110に図3(B)に示すような色調整画面を表示させる。色調整画面には「全体調整」表示204、「CCD調整」表示205、「光源調整」表示206及び「戻る」表示207が含まれている。「戻る」表示207にタッチすると、色調整モードを終了し図3(A)の標準画面に戻る。
光電変換部108のCCD撮像素子を交換した際など、CCD撮像素子の分光感度特性のばらつきに応じた色補正パラメータ値の調整を行わせたい場合に、色調整画面上の「CCD調整」表示205をタッチする。照明部102の照明光源を交換した際になど、その照明光源の分光特性のばらつきに応じた色補正パラメータ値の調整を行わせたい場合に、色調整画面上の「光源調整」表示206にタッチする。すなわち、指示入力部110は、複数の特定部品(ここではCCD撮像素子と照明光源)より選択した1の指定部品(CCD撮像素子又は照明光源)に関する調整を指示する指示手段として機能するわけである。画像読取装置の組立時や工場出荷時などに色補正パラメータ値の初期設定を行わせたい場合、色調整画面上の「全体調整」表示204をタッチする。
次に、画像信号処理部109について具体的に説明する。図4は、画像信号処理部109のパラメータ値決定部302の内部構成の一例を示すブロック図である。
色補正部401は、スキャナ部100より入力するスキャナ部100の分光感度特性に依存した画像信号(ここではRGB信号)を標準的な画像信号に変換する色補正処理を行う。ここでは、色補正処理として[数1]に示す式(1)の変換(マスキング演算)が行われるものとして説明する。
Figure 2012004775
式(1)において、(Ri,Gi,Bi)はスキャナ部100より色補正部401に入力される画像信号の値(R,G,B成分値)であり、(Ro,Go,Bo)は色補正部401より出力される画像信号の値(R,G,B成分値)である。そして、(1)式中のマスキング係数M11〜M33が、パラメータ値決定部402で値を決定することになる色補正パラメータに相当する。
基準とする分光感度特性のスキャナ部(以下、”基準”スキャナ部と呼ぶ)により読み取られた画像信号に対する色補正に最適なマスキング係数M11〜M33の値(基準値と呼ぶ)が予め決定され、それら基準値がパラメータ値決定部402内のパラメータ基準値記憶部409に格納されている。このパラメータ基準値記憶部409は不揮発性記憶部であり、装置電源が断たれても、その記憶内容は保存される。マスキング係数(色補正パラメータ)の基準値の決定には既知の方法を用いればよい。
ここに示すパラメータ値決定部402の例は、前記のパラメータ基準値記憶部409のほか、パッチ画像信号値抽出部412、抽出パッチ画像信号値記憶部403,404、基準パッチ画像信号値記憶部405,406、特徴量算出部407,408、パラメータ値修正演算部4120,411を含んでいる。
図中、破線枠413で囲まれた要素は、CCD撮像素子の分光特性(分光感度特性)のばらつきに応じたパラメータ修正量を決定し、そのパラメータ修正量を用いてパラメータ基準値を修正するための手段を構成するものである。破線枠414で囲まれた要素は、照明光源の分光特性(分光放射特性)のばらつきに応じたパラメータ修正量を決定し、そのパラメータ修正量を用いてパラメータ基準値をさらに修正するための手段を構成するものである。なお、抽出パッチ画像信号値記憶部403,404と基準パッチ画像信号値記憶部405,406は不揮発性記憶部であり、装置電源が断たれてもその記憶内容は保存される。
まず、パッチ画像信号値抽出部412と抽出パッチ画像信号値記憶部403,404について説明する。前記の色調整モードでは、所定の分光反射率のパッチが複数個配置された原稿(パッチチャートと呼ぶ)をスキャナ部100で読み取らせてパッチチャートの画像信号を入力させ、このパッチチャートの画像信号からパッチデータ抽出部412でパッチチャート上の各パッチに対応した画像信号値(パッチ画像信号値)を抽出させる。このパッチ画像信号値としては、例えば、パッチ毎に、パッチ内の複数位置での画像信号値(R,G,B成分値)の平均値が抽出される。パッチ内のある一点での画像信号値をそのままパッチ画像信号値として抽出することも可能であるが、平均をとるほうがノイズの影響を受けにくくなるなど一般に好ましい。
色調整モードにおいて、「CCD調整」表示204にタッチされた場合には、パッチ画像信号値抽出部412で抽出されたパッチ画像信号値によって抽出パッチ画像信号値記憶部403の記憶内容が書き換えられる。「光源調整」表示305にタッチされた場合には、抽出されたパッチ画像信号値によって抽出パッチ画像信号値記憶部404の記憶内容が書き換えられる。このような動作は制御部111により制御される。なお、「CCD調整」と「光源調整」とで別々のパッチチャートを用いてもよいし、共通のパッチチャートを用いてもよい(ただし、そのいずれかに統一する必要はある)。
色調整モードにおいて、「全体調整」表示206がタッチされた場合の動作は、「CCD調整」と「光源調整」とで別々のパッチチャートを用いるか共通のパッチチャートを用いるかによって多少異なる。別々のパッチチャートを用いる場合について説明すると、まず「CCD調整」用のパッチチャートをスキャナ部100で読み取らせ、その画像信号からパッチ画像信号値抽出部412でパッチ毎のパッチ画像信号値を抽出させ、このパッチ画像信号値で抽出パッチ画像信号値記憶部403の記憶内容を書き換えさせる。次に「光源調整」用のパッチチャートを読み取らせ、その画像信号からパッチ毎のパッチ画像信号値を抽出させ、このパッチ画像信号値で抽出パッチ画像信号値記憶部404の記憶内容を書き換えさせる。一方、[CCD調整]と[光源調整]とに共通のパッチチャートを用いる場合には、そのパッチチャートをスキャナ部100で一度だけ読み取らせ、その画像信号からパッチ画像信号値抽出部412でパッチ毎のパッチ画像信号値を抽出させ、このパッチ画像信号値で抽出パッチ画像信号値記憶部403,404の両方の記憶内容を書き換えさせる。このような動作は制御部111により制御される。
基準パッチ画像信号値記憶部405,406には、”基準”スキャナ部で色調整用パッチチャートを読み取らせ、その画像信号から抽出したパッチ毎のパッチ画像信号値が基準パッチ画像信号値として予め書き込まれている。なお、「CCD調整」と「光源調整」とに別々のパッチチャートが用いられる場合には、「CCD調整」用パッチチャートを”基準”スキャナ部で読み取らせた画像信号より抽出したパッチ画像信号値が基準パッチ画像信号値記憶部405に基準パッチ画像信号値として予め書き込まれ、「光源調整」用パッチチャートを”基準”スキャナ部で読み取らせた画像信号より抽出したパッチ画像信号値が基準パッチ画像信号値記憶部406に基準パッチ画像信号値として予め書き込まれる。一方、「CCD調整」と「光源調整」とに共通のパッチチャートが用いられる場合には、”基準”スキャナ部でそのパッチチャートを読み取らせた画像信号より抽出したパッチ画像信号値が基準パッチ画像信号値記憶部405,406の両方に基準パッチ画像信号値として予め書き込まれる。
図5に、色調整モードで使用されるパッチチャートの一例を示す。このパッチチャートの例では、所定の色11〜色mnの正方形パッチが格子状に配置されている。ただし、パッチの形状や配置は図5の例に限らない。「CCD調整」と「光源調整」とに別々のパッチチャートを使用するようにしてもよいし、共通のパッチチャートを使用するようにしてもよいことは前述した通りである。ただし、個々の画像処理装置の色調整モードにおいて、そのスキャナ部で読み取らせるパッチチャートと、”基準”スキャナ部で読み取らせたパッチチャートとで、対応した各パッチの分光反射率が同等となるように、パッチチャートは管理される必要がある。
パラメータ値決定部402の説明に戻る。特徴量抽出部407は、抽出パッチ画像信号値記憶部403に記憶されているパッチ画像信号値と基準パッチ画像信号値記憶部405に記憶されているパッチ画像信号値とに基づいて、CCD撮像素子の分光特性(分光感度特性)のばらつきを表す特徴量を算出する。例えば、両方のパッチ画像信号値の差を求め、その差の所定の加重係数との積和により1乃至複数の特徴量を求める。すなわち、抽出パッチ画像信号値記憶部403に記憶されているi番目のパッチについてのパッチ画像信号値を(Rxi,Gxi,Bxi)とし、基準パッチ画像信号値記憶部405に記憶されている同じi番目のパッチについてのパッチ画像信号値を(Roi,Goi,Boi)とし、i番目のパッチに対するj番目の特徴量に関する加重係数を(Rij,Gij,Bij)とすると、j番目の特徴量を[数2]に示す式(2)で算出することができる。
Figure 2012004775
特徴量算出部407で使用される加重係数(Rij,Gij,Bij)であるが、例えば、”基準”スキャナ部のCCD撮像素子を、その分光感度特性のばらつき範囲内の別なCCD撮像素子に交換した状態でパッチチャートを読み取って、その画像信号からパッチ画像信号値を抽出する操作を複数のCCD撮像素子と交換して順次行い、このようにして得られた複数組のパッチ画像信号値と、CCD撮像素子を交換しない”基準”スキャナ部を用いてパッチチャートを読み取った画像信号から抽出したパッチ画像信号値との差分を主成分分析して得られる固有値ベクトルを、加重係数(Rij,Gij,Bij)として使用することができる。
すなわち、CCD撮像素子を交換しない”基準”スキャナ部で得られたi番目のパッチについてのパッチ画像信号値を(Roi,Goi,Boi)とし、k番目のCCD撮像素子に交換して得られたi番目のパッチについてのパッチ画像信号値を(Rki,Gki,Bki)とすると、次の[数3]に示すようなパッチデータの差分を主成分分析して得られる固有値ベクトルを、特徴量算出のための加重係数(Rij,Gij,Bij)として使用することができる。なお、CCD撮像素子の分光感度特性のばらつきを捉えるには上位の固有値ベクトルだけを使用すれば十分であり、寄与率等に応じて算出する特徴量の数を決めることができる。
Figure 2012004775
特徴量作出部408は、抽出パッチ画像信号値記憶部404に記憶されているパッチ画像信号値と基準パッチ画像信号値記憶部406に記憶されているパッチ画像信号値に基づいて、特徴量算出部407の場合と同様に、上記式(2)の演算によって、照明光源の分光特性(分光放射特性)のぱらつきを表す特徴量を算出する。この際に使用する加重係数(Rij,Gij,Bij)も同様に決定でき、例えば、”基準”スキャナ部の照明光源を、その分光放射特性のばらつき範囲内の別な照明光源に交換した状態でパッチチャートを読み取って、その画像信号からパッチ画像信号値を抽出する操作を複数の照明光源と交換して順次行い、このようにして得た複数組のパッチ画像信号値と、照明光源を交換しない”基準”スキャナ部を用いてパッチチャートを読み取った画像信号から抽出したパッチ画像信号値との差分を主成分分析して得られる固有値ベクトルを、照明光源に関する特徴量算出のための加重係数(Rij,Gij,Bij)として使用することができる。
パラメータ値修正演算部410は、特徴量算出部407で算出されたCCD撮像素子の分光感度特性のばらつきに応じた特徴量と所定の加重係数との積和演算によって、前記式(1)の各マスキング係数(色補正パラメータ)に対する、CCD撮像素子の分光感度特性のばらつきを補正するための修正量を算出する。すなわち、マスキング係数Mpqのj番目の特徴量に対する加重係数をαpqjとすると、マスキング係数Mpqに対する修正量は次式で表される。
Figure 2012004775
上記の加重係数αpqjは、例えば、基準とする分光感度特性(すなわち”基準”スキャナ部の分光感度特性)に適したマスキング係数値と、前述したような”基準”スキャナ部のCCD撮像素子をその分光感度特性のばらつき範囲内の別なCCD撮像素子に交換した状態に適したマスキング係数値を複数組用意し、上記特徴量とマスキング係数変化量(別なCCD撮像素子に交換した状態に適したマスキング係数値と基準とする分光感度特性に適したマスキング係数値との差)との関係を、単回帰式または重回帰式にして求めることができる。
図6に、特徴量−マスキング係数変化量の関係と求められた単回帰式との関係を例示する。
同様に、パラメータ値修正演算部411は、特徴量算出部408で算出された照明光源の分光放射特性のばらつきに応じた特徴量と所定の加重係数との積和演算によって、前記式(1)の各マスキング係数(色補正パラメータ)に対する、照明光源の分光放射特性のばらつきを補正するための修正量を算出する。マスキング係数Mpqのj番目の特徴量に対する加重係数をαpqjとすると、マスキング係数Mpqに対する修正量は同様に上記式(4)で算出される。この計算で用いられる加重係数をαpqjは、例えば、基準とする分光感度特性(”基準”スキャナ部の分光感度特性)に適したマスキング係数値と、前述したような”基準”スキャナ部の照明光源をその分光放射特性のばらつき範囲内の別な照明光源に交換した状態に適したマスキング係数値を複数組用意し、上記特徴量とマスキング係数変化量(別な照明光源に交換した状態に適したマスキング係数値と基準とする分光感度特性に適したマスキング係数値との差)との関係を、単回帰式または重回帰式にして求めることができる。
そして、パラメータ基準値記憶部409より読み出した各マスキング係数(色補正パラメータ)の基準値に、パラメータ値修正演算部410で算出された修正量及びパラメータ値修正演算部411で算出された修正量が加算されることにより、各マスキング係数(色補正パラメータ)の基準値が修正され、この修正されたマスキング係数値が色補正部401に設定されて色補正処理(マスキング演算処理)に使用されるようになる。すなわち、パラメータ値修正演算部407,408で算出されたマスキング係数Mpqに対する修正量をそれぞれΔpq(CCD),Δpq(光源)とすると、マスキング係数Mpqの修正値Mpq’は次式で表される。
Figure 2012004775
以上説明したように、パラメータ値決定部402は、CCD撮像素子の分光特性のばらつきに応じたパラメータ値修正と、照明光源の分光特性のばらつきに応じたパラメータ値の修正とを、それぞれ独立して行うことができる。
さて、色調整モードにおける「全体調整」は、画像読取装置の組立時や工場出荷時など、画像読取装置の分光感度特性を初期化する場合に利用される。図7と図8はそれぞれ「全体調整」の動作説明のためのフローチャートであるが、図7は「CCD調整」と「光源調整」とに別々のパッチチャートを用いる場合のフローを示し、図8は「CCD調整」と「光源調整」とに共通のパッチチャートを用いる場合のフローを示す。
なお、指示入力部110の色調整画面で「全体調整」表示204をタッチすると、図示しないが、「全体調整」に関連した指示入力のための案内が表示され、操作者はその案内に従って必要な指示入力などを行うことができる。
まず、図7を参照する。操作者は、スキャナ部100に「CCD調整」用パッチチャートをセットし、読取指示を入力する。スキャナ部100でパッチチャートが読み取られ、その画像信号が画像信号処理部109に入力される。パッチ画像信号値抽出部412で画像信号よりパッチ毎のパッチ画像信号値が順次抽出され、抽出されたパッチ画像信号値により抽出パッチ画像信号値記憶部403の記憶内容が順次書き換えられる(ステップ1001)。
次に、操作者は、「光源調整」用パッチチャートをセットし、読取指示を入力する。スキャナ部100でそのパッチチャートが読み取られ、その画像信号が画像信号処理部109に入力される。パッチ画像信号値抽出部412で画像信号よりパッチ毎のパッチ画像信号値が順次抽出され、抽出されたパッチ画像信号値により抽出パッチ画像信号値記憶部404の記憶内容が順次書き換えられる(ステップ1002)。
次に、特徴量算出部407でCCD撮像素子の分光感度特性のばらつきを表す特徴量が算出される。パラメータ値修正演算部410において、その特徴量に応じたパラメータ値修正量が算出され、その修正量が、基準値記憶部409より読み出された色補正パラメータ(マスキング係数)の基準値に加算されることによって色補正パラメータ値が修正される(ステップ1003)。
次に、特徴量算出部408で照明光源の分光放射特性のばらつきを表す特徴量が算出される。パラメータ値修正演算部411において、その特徴量に応じたパラメータ値修正量が算出され、その修正量が、パラメータ値修正演算部410で修正後の色補正パラメータ(マスキング係数)値に加算されることによって色補正パラメータ値がさらに修正される(ステップ1004)。
以上のようにして修正された色補正パラメータ(マスキング係数)値が色補正部401に設定される(ステップ1005)。
なお、ステップ1003を、ステップ1001が終了した直後からステップ1002と並行して実行させるようにしてもよい。また、ステップ1003とステップ1004を並行して実行させるようにしてもよい。
図8を参照する。操作者は、スキャナ部100に「CCD調整」と「光源調整」に共通のパッチチャートをセットし、読取指示を入力する。スキャナ部100でパッチチャートが読み取られ、その画像信号が画像信号処理部109に入力される。パッチ画像信号値抽出部412で、その画像信号よりパッチ毎のパッチ画像信号値が順次抽出され、抽出されたパッチ画像信号値により抽出パッチ画像信号値記憶部403と抽出パッチ画像信号値記憶部404の両方の記憶内容が順次書き換えられる(ステップ1011)。
以上の処理が終わると、特徴量算出部407でCCD撮像素子の分光感度特性のばらつきを表す特徴量が算出され、パラメータ値修正演算部410において、その特徴量に応じたパラメータ修正量が算出され、その修正量が、基準値記憶部409より読み出された色補正パラメータ(マスキング係数)の基準値に加算されることによって色補正パラメータ値が修正される(ステップ1012)。
次に、特徴量算出部408で照明光源の分光放射特性のばらつきを表す特徴量が算出され、パラメータ値修正演算部411において、その特徴量に応じたパラメータ値修正量が算出され、その修正量が、パラメータ値修正演算部410で修正後の色補正パラメータ(マスキング係数)値に加算されることによって色補正パラメータ値がさらに修正される(ステップ1013)。
以上のようにして修正された色補正パラメータ(マスキング係数)値が色補正部401に設定される(ステップ1014)。なお、ステップ1012とステップ1013を並行して実行させるようにしてもよい。
色調整モードの「CCD調整」又は「光源調整」は、画像読取装置のスキャナ部100のCCD撮像素子又は照明光源を交換した場合などに利用される。図9は、「CCD調整」の動作を説明するためのフローチャートである。図10は、「光源調整」の動作を説明するためのフローチャートである。なお、指示入力部110の色調整画面で「CCD調整」表示205又は「光源調整」表示206にタッチすると、図示しないが、「CCD調整」又は「光源調整」に関連した指示入力のための案内が表示され、操作者はその案内に従って必要な指示入力などを行うことができる。
図9を参照する。スキャナ部100のCCD撮像素子の交換を行った場合、操作者は、スキャナ部100に「CCD調整」用パッチチャート(又は共通パッチチャートを用いる場合には共通パッチチャート)をセットし、読取指示を入力する。スキャナ部100でパッチチャートが読み取られ、その画像信号が画像信号処理部109に入力される。パッチ画像信号値抽出部412でパッチ画像信号値が順次抽出され、抽出されたパッチ画像信号値により抽出パッチ画像信号値記憶部403の記憶内容が順次書き換えられる(ステップ1021)。
次に、特徴量算出部407でCCD撮像素子の分光感度特性のばらつきを表す特徴量が算出され、パラメータ値修正演算部410において、その特徴量に応じたパラメータ修正量が算出され、その修正量が、基準値記憶部409より読み出された色補正パラメータ(マスキング係数)の基準値に加算されることによって色補正パラメータ値が修正される(ステップ1022)。
次に、特徴量算出部408で照明光源の分光放射特性のばらつきを表す特徴量が算出され、パラメータ値修正演算部411において、その特徴量に応じたパラメータ修正量が算出され、その修正量が、パラメータ値修正演算部411で修正後の色補正パラメータ(マスキング係数)値に加算されることによって色補正パラメータ値がさらに修正される(ステップ1023)。なお、ステップ1022とステップ1023を並行して実行するようにしてもよい。
以上のようにして修正された色補正パラメータ(マスキング係数)値が色補正部401に設定される(ステップ1024)。
以上のように、「CCD調整」の場合、パッチチャートの画像信号より抽出されたパッチ画像信号値によって抽出パッチ画像信号値記憶部403の記憶内容は書き換えられるので、ステップ1022でパラメータ値修正演算部410により算出される色補正パラメータ修正量は更新される。一方、抽出パッチ画像信号値記憶部404の記憶内容は書き換えられないので、ステップ1023でパラメータ値修正演算部411により算出される色補正パラメータ修正量は、当該CCD撮像素子交換の前に算出された修正量と同じであって、非更新である。つまり、実質的に、交換されたCCD撮像素子の分光感度特性のばらつきに応じた色補正パラメータ値の再修正だけが行われ、当該時点における照明光源の分光放射特性のばらつきに応じた色補正パラメータ値の再修正は行われない。したがって、当該時点より前の「全体調整」あるいは「光源調整」が行われた時点からの照明光源の分光放射特性の経時変化は修正後の色補正パラメータ値には反映されず、よって、CCD撮像素子の交換に伴う画像読取装置の分光感度特性の変化が抑制される。
図10を参照する。スキャナ部100の照明光源の交換を行った場合、操作者は、スキャナ部100に「光源調整」用パッチチャート(又は共通パッチチャートを用いる場合には共通パッチチャート)をセットし、読取指示を入力する。スキャナ部100でパッチチャートの読取走査が実行され、その画像信号が画像信号処理部109に入力される。パッチ画像信号値抽出部412で、その画像信号よりパッチ毎のパッチ画像信号値が順次抽出され、抽出されたパッチ画像信号値により抽出パッチ画像信号値記憶部404の記憶内容が順次書き換えられる(ステップ1031)。
次に、特徴量算出部407でCCD撮像素子の分光感度特性のばらつきを表す特徴量が算出され、パラメータ値修正演算部410において、その特徴量に応じた色補正パラメータ修正量が算出され、その修正量が、基準値記憶部409より読み出された色補正パラメータ(マスキング係数)の基準値に加算されることによって色補正パラメータ値が修正される(ステップ1032)。
次に、特徴量算出部408で照明光源の分光放射特性のばらつきを表す特徴量が算出され、パラメータ値修正演算部411において、その特徴量に応じた色補正パラメータ修正量が算出され、その修正量が、パラメータ値修正演算部410で修正後の色補正パラメータ(マスキング係数)値に加算されることによって色補正パラメータ値がさらに修正される(ステップ1033)。
以上のようにして修正された色補正パラメータ(マスキング係数)値が色補正部401に設定される(ステップ1034)。なお、ステップ1032とステップ1033とを並行して実行するようにしてもよい。
以上のように、「光源調整」の場合、パッチチャートの画像信号より抽出されたパッチ画像信号値によって抽出パッチ画像信号値記憶部404の記憶内容は書き換えられるので、ステップ1033でパラメータ値修正演算部411により算出される色補正パラメータ修正量は更新される。一方、抽出パッチ画像信号値記憶部403の記憶内容は書き換えられないので、ステップ1032でパラメータ値修正演算部410により算出される色補正パラメータ修正量は、当該照明光源交換の前に算出された修正量と同じであって、非更新である。つまり、実質的に、交換された照明光源の分光放射特性のばらつきに応じた色補正パラメータ値の再修正だけが行われ、当該時点におけるCCD撮像素子の分光感度特性のばらつきに応じた色補正パラメータ値の再修正は行われない。したがって、当該時点より前の「全体調整」あるいは「CCD調整」が行われた時点からのCCD撮像素子の分光感度特性の経時変化は修正後の色補正パラメータ値には反映されず、よって、照明光源の交換に伴う画像読取装置の分光感度特性の変化が抑制される。
なお、図9のステップ1021では抽出パッチ画像信号値記憶部404の記憶内容は書き換えられないので、ステップ1023でパラメータ値修正演算部411で算出される色補正パラメータ修正量はCCD撮像素子の交換前と変わらない。また、図10のステップ1031では抽出パッチ画像信号値記憶部403の記憶内容は書き換えらないので、ステップ1032でパラメータ値修正演算部410で算出される色補正パラメータ修正量は照明光源の交換前と変わらない。したがって、パラメータ値修正演算部410,411で算出された色補正パラメータ修正量を保存する不揮発性記憶部を設けるならば、ステップ1023とステップ1032において特徴量と修正量の算出処理を行う必要はない。また、抽出パッチ画像信号値記憶部403,404を一つにまとめることもできる(ただし、「CCD調整」用パッチチャートと「光源調整」用パッチチャートを用いる場合には、抽出パッチ画像信号値記憶部403,404を独立して設ける必要がある)。このような変形態様も本発明に包含される。
また、「CCD調整」と「光源調整」に共通のパッチチャートを用いる場合、基準パッチ画像信号値記憶部405,406は、記憶内容が同一であるので、一つにまとめることができる。このような変形態様も本発明に包含される。
なお、前記実施形態においては、色補正部401は色補正処理として単一の線形マスキング演算を行う構成であったが、領域分けしたマスキング演算(例えば特許文献2参照)や高次の項を含むマスキング演算を行う構成としたり、3次元LUT(ルック・アップ・テーブル)を用いる構成としたりすることができる。ただし、色補正部401の変更に応じてパラメータ値決定部402の処理内容を適宜変更する必要がある。
また、前記実施形態においては、スキャナ部100におけるCCD撮像素子と照明光源の分光特性のばらつきに応じた色補正パラメータ値修正を独立して行うことができるようにした。しかし、スキャナ部100の分光感度特性に影響を及ぼす他の部品、例えばレンズ103、光学フィルタ107、ミラー104,105,106、原稿がセットされるコンタクトガラスなどの全部もしくは一部についても、その分光透過特性もしくは分光反射特性のばらつきに応じた色補正パラメータ値修正を独立して行うことができるようにすることは容易である。かかる変形も本発明に包含される。
前記実施形態又はその前記変形に係る画像信号処理部と、制御部の画像信号処理部の制御に関連した機能をコンピュータのハードウェア資源を利用して実現することも可能であり、かかる態様も本発明に包含される。そのためのプログラムも本発明に包含される。そのようなプログラムが記録された半導体記憶素子、その他のコンピュータが読み取り可能な各種記録(記憶)媒体も本発明に包含される。
100 スキャナ部(画像読取手段)
102 照明部
108 光電変換部
109 画像信号処理部
110 指示入力部
111 制御部
401 色補正部
402 パラメータ値決定部
403,404 抽出パッチ画像信号値記憶部
405,406 標準パッチ画像信号値記憶部
407,408 特徴量算出部
409 パラメータ基準値記憶部
410,411 パラメータ値修正演算部
412 パッチ画像信号値抽出部
特許第3494924号公報 特許第4115098号公報

Claims (3)

  1. 原稿の読取走査を行って画像信号を出力する画像読取手段と、
    前記画像読取手段より出力される画像信号に対し色補正処理を行う色補正手段と、
    前記画像読取手段が所定のパッチチャートの読取走査を行って出力する画像信号から、該パッチチャート上の各パッチに対応した画像信号値をパッチ画像信号値として抽出し、該パッチ画像信号値に基づいて、前記画像読取手段を構成する交換可能な複数の特定部品のそれぞれ毎に、その分光特性のばらつきに応じた前記色補正処理のパラメータ(以下、色補正パラメータと記す)の修正量を決定し、該修正量を用いて色補正パラメータの基準値を修正した値を色補正パラメータ値として前記色補正手段に設定するパラメータ値決定手段と、
    前記複数の特定部品中の指定した部品(以下、指定部品と記す)に関する調整を指示する指示手段とを有し、
    前記指示手段により指定部品に関する調整が指示されたときに、前記パラメータ値決定手段において、前記画像読取手段が所定のパッチチャートの読取走査を行って出力した画像信号から抽出されたパッチ画像信号値に基づいて、該指定部品に対応した色補正パラメータの修正量を更新し、該指定部品以外の特定部品に対応した色補正パラメータの修正量は非更新とすることを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記パラメータ値決定手段は、前記複数の特定部品に1対1に対応付けられた、パッチ画像信号値を記憶するための複数の不揮発性記憶手段と、これら複数の不揮発性記憶手段に記憶されているパッチ画像信号値に基づき前記複数の特定部品のそれぞれに対応した色補正パラメータの修正量を決定する手段とを含み、
    前記指示手段により指定部品に関する調整が指示されたときに、前記パラメータ値決定手段において、前記画像読取手段が所定のパッチチャートの読取走査を行って出力した画像信号から抽出されたパッチ画像信号値により、該指定部品に対応した前記不揮発性記憶手段の記憶内容を書き換え、該指定部品以外の特定部品に対応した前記不揮発性記憶手段の記憶内容は非書き換えとすることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記複数の特定部品として、原稿からの反射光を受光する撮像素子と原稿を照明する光源のうちの少なくとも一方が含まれることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
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