JP2012003494A - 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザの活動モデルを用いて、ユーザが行動する場所に対応する状態ノードを求めて、ユーザの行動を認識するとき、状態ノードに簡便にカテゴリを設定することが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】ユーザの位置の時系列データからユーザの活動状態を表す活動モデルを確率的状態遷移モデルとして学習し、ユーザの活動モデルを用いて、ユーザが行動する場所に対応する状態ノードを求める行動学習部52と、状態ノードに位置又は時間に関するカテゴリ候補を割り当てる候補割り当て部112と、カテゴリ候補をユーザに提示する表示部18と、を備える。
【選択図】図41

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
ユーザが有するクライアント端末に対して、位置情報や時間帯に連動した個人に特化した情報を提供する情報提供サービスがある。例えば、従来の情報提供サービスは、予めユーザが設定したエリアや時間帯に応じて、鉄道運行情報、道路交通情報、台風情報、地震情報、イベント情報などを提供する。また、ユーザが、あるエリアに関連付けて登録しておいた情報を、ユーザが登録したエリアに近づいた場合にリマインダーとして通知するサービスもある。
特開2009−159336号公報 特許第4284351号公報
従来の情報提供サービスでは、ユーザは、位置情報や時間帯に連動した個人に特化した情報提供を受けるためには、ユーザが事前にエリア登録や時間帯を登録する必要があった。例えば、鉄道運行情報、道路交通情報、台風情報、地震情報、イベント情報などのユーザの利用エリアに連動したサービスを受けるためには、ユーザが自宅や頻繁に利用するエリアをクライアント端末などから入力して登録する必要があった。また、あるエリアに関連付けて情報を登録しておいて、リマインダーを受けたい場合にも、エリア毎に登録作業が必要であり、手間が生じた。
更に、情報提供の時間も設定したい場合には、提供時間帯をクライアント端末などから入力して登録する必要があった。そのため、位置情報や時間帯に連動した個人に特化した情報提供を受けるためには、ユーザによる細かい設定を強いる問題がある。特に、複数のエリアや時間帯で情報提供を受けるためには、ユーザに対して多くの作業が伴いユーザの負荷が大きくなる。
特許文献1では、ユーザの行動を把握するため、隠れマルコフモデル(HMM:Hidden Markov Model)を用いて、ユーザの移動経路のトポロジーを推定する技術が開示されている。この技術は、位置推定ステップにおいて推定される現在位置が夜中の一定時間および期間に同じ状態ラベルを示す場合、その状態ラベルを行動範囲把握対象の自宅等と認識することについて言及している。
しかし、状態ラベルをユーザに提示して、ユーザに確認を取ることについては言及されていない。ユーザに確認を取らずに状態ラベルを全自動で付加してしまうと、不確定性があるため、例えば電車遅延情報など提供漏れの許されない情報について、情報提供の確実性を保証することが難しくなる。
特許文献2では、携帯情報端末の操作履歴に基づいて、情報受信した旨を通知する際の通知モダリティ(出力態様)が自動的に選択され、通知モダリティの事前設定の手間を省く技術が開示されている。また、場合によっては、通知モダリティの設定について、ユーザに確認を取ることについても言及されている。
しかし、特許文献2の目的は、通知モダリティの決定のための確認である。そのため、エリア登録や時間帯を登録しておくことが必要な位置情報や時間帯に連動した個人に特化した情報提供サービスとは技術分野が異なる。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ユーザの活動モデルを用いて、ユーザが行動する場所に対応する状態ノードを求めて、ユーザの行動を認識するとき、状態ノードに簡便にカテゴリを設定することが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、ユーザの位置の時系列データからユーザの活動状態を表す活動モデルを確率的状態遷移モデルとして学習し、ユーザの活動モデルを用いて、ユーザが行動する場所に対応する状態ノードを求める行動学習部と、状態ノードに位置又は時間に関するカテゴリ候補を割り当てる候補割り当て部と、カテゴリ候補をユーザに提示する表示部と、を備える、情報処理装置が提供される。
地図データと、地図データに関連付けられた場所の属性情報を含む地図データベースと、状態ノードと地図データベースに基づいて、カテゴリ候補を抽出するカテゴリ抽出部と、を更に備えてもよい。
上記状態ノードから可能な経路を予測する行動予測部と、カテゴリ候補のうち少なくとも一つのカテゴリ候補をラベルとして状態ノードに登録するラベル付け部と、登録されたラベルに基づいて、予測された経路に含まれる状態ノードに関連する情報を提供する情報提示部と、を更に備えてもよい。
上記状態ノードに関連する情報は、ラベルの属性に応じて決定されていてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、ユーザの位置の時系列データからユーザの活動状態を表す活動モデルを確率的状態遷移モデルとして学習するステップと、ユーザの活動モデルを用いて、ユーザが行動する場所に対応する状態ノードを求めて、ユーザの行動を認識するステップと、状態ノードに位置又は時間に関するカテゴリ候補を割り当てるステップと、カテゴリ候補をユーザに提示するステップと、を備える、情報処理方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、ユーザの位置の時系列データからユーザの活動状態を表す活動モデルを確率的状態遷移モデルとして学習する手段、ユーザの活動モデルを用いて、ユーザが行動する場所に対応する状態ノードを求めて、ユーザの行動を認識する手段、状態ノードに位置又は時間に関するカテゴリ候補を割り当てる手段、カテゴリ候補をユーザに提示する手段、としてコンピュータを機能させるためのプログラムが提供される。
以上説明したように本発明によれば、ユーザの活動モデルを用いて、ユーザが行動する場所に対応する状態ノードを求めて、ユーザの行動を認識するとき、状態ノードに簡便にカテゴリを設定することができる。
本発明の一実施形態に係る予測システムの構成例を示すブロック図である。 予測システムのハードウエア構成例を示すブロック図である。 予測システムに入力される時系列データの例を示す図である。 HMMの例を示す図である。 音声認識で利用されるHMMの例を示す図である。 スパース制約を与えたHMMの例を示す図である。 行動予測部による経路の探索処理の簡単な例を示す図である。 ユーザ活動モデル学習処理のフローチャートである。 図1の行動学習部の第1の構成例を示すブロック図である。 図1の行動学習部の第2の構成例を示すブロック図である。 図9の行動状態認識部に対応する学習器の第1の構成例を示すブロック図である。 行動状態の分類例を示している。 図11の行動状態ラベリング部の処理例を説明する図である。 図11の行動状態ラベリング部の処理例を説明する図である。 図11の行動状態学習部の構成例を示すブロック図である。 図11の行動状態学習部による学習結果を示す図である。 図11の行動状態学習部に対応する行動状態認識部の構成例を示すブロック図である。 図9の行動状態認識部に対応する学習器の第2の構成例を示すブロック図である。 行動状態ラベリング部の処理例を説明する図である。 図20の行動状態学習部による学習結果を示す図である。 図20の行動状態学習部に対応する行動状態認識部の構成例を示すブロック図である。 目的地到達時間予測処理のフローチャートである。 目的地到達時間予測処理のフローチャートである。 図10の予測システムの処理結果例を示す図である。 図10の予測システムの処理結果例を示す図である。 図10の予測システムの処理結果例を示す図である。 図10の予測システムの処理結果例を示す図である。 行動パタンテーブルの作成処理フローを示す説明図である。 行動モードの分類を示す説明図である。 行動パタンテーブルを示す説明図である。 経路予測処理フローを示す説明図である。 行動パタンテーブルから候補割り当てフローを示す説明図である。 ユーザに対する位置登録提示の一例を示す説明図である。 位置登録画面の一例を示す説明図である。 候補決定後の修正行動パタンテーブルを示す説明図である。 目的地対象外登録した修正行動パタンテーブルを示す説明図である。 修正行動パタンテーブルを用いた予測処理フローを示す説明図である。 予測目的地と提示情報の組み合わせの一例を示した説明図である。 行動パタンテーブルを用いた予測経路と情報提示例を示した説明図である。 修正行動パタンテーブルを用いた予測経路と情報提示例を示した説明図である。 本発明の一実施形態に係る情報提示システムを示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る情報提示システムの処理を示すフローチャートである。 本発明を適用したコンピュータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.予測システム
2.情報提示システム
本発明の一実施形態に係る情報提供システムは、ユーザが有するクライアント端末に対して、位置情報や時間帯に連動した個人に特化した情報を提供する。本実施形態の情報提供システムは、位置、時間、日付、曜日、天気のうち少なくとも一つを用いた確率モデルで構築された学習モデルを用いることによって、ユーザの習慣的行動を認識し、本システムからユーザに対してエリアや時間帯の候補を提示する。
本実施形態の情報提供システムは、ユーザに候補を提示することで、ユーザによるエリアや時間帯の登録を促すことができ、学習モデルを更新し、情報提供やリマインダーの精度を上げられる。
本実施形態よれば、位置情報や時間帯に連動した個人に特化した情報を提供する情報提供サービスにおいて必要な事前設定を簡便なものとし、ユーザの手間を軽減することが可能となる。また、本システムからユーザに提示する内容を、事前に構築された学習モデルのノードの位置、時間帯から決定することで、提示数をなるべく少なくすることも可能である。更に、学習モデルを用いた予測と組み合わせることで、適切なタイミングでノイズの小さい情報提供を行うことが可能となる。
<1.予測システム>
[予測システムのブロック図]
本実施形態の情報提供システムは、予測システム1を用いて現在地から将来の経路を予測する。図1は、本実施形態の予測システムの構成例を示すブロック図である。
図1の予測システム1は、GPSセンサ11、速度演算部50、時系列データ記憶部51、行動学習部52、行動認識部53、行動予測部54、目的地予測部55、操作部17、および表示部18により構成される。
本実施形態では、GPSセンサ11により取得される位置の時系列データに基づいて、目的地も予測システム1が予測する。目的地は1つだけでなく、複数の目的地が予測されることもある。予測システム1は、予測した目的地について到達確率、経路、および到達時間を算出してユーザに提示する。
目的地とされる自宅や勤務先、駅、買い物先、レストランなどでは、ユーザはその場所に所定時間滞在するのが一般的であり、ユーザの移動速度はほぼゼロに近い状態となる。一方、ユーザが目的地に移動している場合には、ユーザの移動速度は、移動手段に応じた特定のパターンで遷移する状態となる。従って、ユーザの移動速度の情報からユーザの行動状態、即ち、ユーザが目的地に滞在している状態(滞在状態)であるのか、または、移動している状態(移動状態)であるのかを認識し、滞在状態の場所を目的地として予測することができる。
図1において、点線の矢印は、学習処理におけるデータの流れを示しており、実線の矢印は、予測処理におけるデータの流れを示している。
GPSセンサ11は、自身の位置を示す緯度経度のデータを、一定時間間隔(たとえば、15秒間隔)で順次取得する。なお、GPSセンサ11が位置のデータを一定間隔に取得することができない場合もある。例えば、トンネルや地下にいる場合などには、人工衛星を捕捉することができず、取得間隔が長くなることもある。このような場合には、補間処理を行うことなどにより、データを補うことができる。
GPSセンサ11は、学習処理においては、取得される位置(緯度経度)のデータを時系列データ記憶部51に供給する。また、GPSセンサ11は、予測処理においては、取得される位置データを速度演算部50に供給する。なお、本発明はGPSに限定されず、ワイヤレス端末の基地局やアクセスポイントによって自分の位置が測位されてもよい。
速度演算部50は、GPSセンサ11から一定時間間隔で供給される位置データから移動速度を演算する。
具体的には、一定の時間間隔でkステップ目(k個目)に得られるときの位置データを、時刻t、経度y、緯度xと表すと、kステップ目のx方向の移動速度vxおよびy方向の移動速度vyは、次式(1)により計算することができる。
Figure 2012003494
式(1)では、GPSセンサ11から得られる緯度経度のデータをそのまま利用しているが、緯度経度を距離に変換したり、速度を時速や分速で表すように変換するなどの処理は、必要に応じて適宜行うことができる。
また、速度演算部50は、式(1)で得られる移動速度vxおよびvyからさらに、式(2)で表されるkステップ目の移動速度vと進行方向の変化θを求め、これを利用することができる。
Figure 2012003494
式(2)で表される移動速度vと進行方向の変化θを利用する方が、式(1)の移動速度vxおよびvyよりも以下の点で、特徴をうまく取り出すことができる。
1.移動速度vxおよびvyのデータの分布は、緯度経度軸に対して偏りが生じるため、同じ移動手段(電車や徒歩など)であっても角度が異なった場合に識別できない可能性があるが、移動速度vであればそのような可能性が少ない。
2.移動速度の絶対的な大きさ(|v|)だけで学習すると、機器のノイズによって生じる|v|のため、徒歩と滞在を区別できない。進行方向の変化も考慮することで、ノイズの影響を軽減することができる。
3.移動している場合は進行方向の変化が少ないが、滞在している場合は進行方向が定まらないので、進行方向の変化を使うと移動と滞在の識別がしやすい。
以上の理由から、本実施の形態では、速度演算部50は、移動速度のデータとして、式(2)で表される移動速度vと進行方向の変化θを求め、位置データとともに、時系列データ記憶部12または行動認識部53に供給する。
また、速度演算部50は、移動速度vと進行方向の変化θの演算を行う前に、ノイズ成分を除去するため、移動平均によるフィルタリング処理(前処理)を行う。
なお、以下では、進行方向の変化θを、進行方向θと略記する。
GPSセンサ11のなかには、移動速度を出力できるものも存在する。そのようなGPSセンサ11が採用されている場合、速度演算部50を省略し、GPSセンサ11が出力する移動速度をそのまま利用することができる。
時系列データ記憶部51は、速度演算部50から供給される位置および移動速度の時系列データを記憶する。ユーザの行動・活動パターンを学習するので、例えば、数日分程度など、ある程度の期間について蓄積された時系列データが必要である。
行動学習部52は、時系列データ記憶部51に記憶されている時系列データに基づいて、ユーザの移動軌跡と行動状態を確率的状態遷移モデルとして学習する。即ち、行動学習部52は、ユーザの現在地を認識し、目的地と、その経路および到達時間を予測するためのユーザ活動モデルを確率的状態遷移モデルとして学習する。
行動学習部52は、学習処理により得られた確率的状態遷移モデルのパラメータを行動認識部53、行動予測部54、および目的地予測部55に供給する。
行動学習部52は、時系列データ記憶部51に記憶されている時系列データに基づいて、GPSセンサ11が組み込まれた機器を携行するユーザの活動状態を、確率的状態遷移モデルとして学習する。時系列データはユーザの位置を示すデータであるので、確率的状態遷移モデルとして学習されるユーザの活動状態は、ユーザの現在地の時系列変化、すなわちユーザの移動経路を表す状態となる。学習に使用される確率的状態遷移モデルとしては、例えば、エルゴディックHMM(Hidden Markov Model)などの、隠れ状態を含む確率的状態遷移モデルを採用することができる。本実施の形態では、確率的状態遷移モデルとして、エルゴディックHMMにスパース制約を与えたものを採用する。なお、スパース制約を与えたエルゴディックHMM、エルゴディックHMMのパラメータの算出方法等については、図4乃至図6を参照して後述する。なお、学習モデルはHMMではなく、RNN,FNN,SVR又はRNNPBを用いて構築されてもよい。
行動学習部52は、学習結果を示すデータを表示部18に供給し、表示させる。また、行動学習部52は、学習処理により得られた確率的状態遷移モデルのパラメータを行動認識部53および行動予測部54に供給する。
行動認識部53は、学習により得られたパラメータの確率的状態遷移モデルを用いて、位置および移動速度の時系列データから、ユーザの現在地を認識する。認識には現在のログに加えて、過去の一定時間のログを用いる。行動認識部53は、ユーザの現在の状態ノードのノード番号を行動予測部54に供給する。
行動予測部54は、学習により得られたパラメータの確率的状態遷移モデルを用いて、行動認識部53から供給される状態ノードのノード番号が示すユーザの現在地から、ユーザが取りうる経路を過不足なく探索し、探索された経路ごとの選択確率を計算する。予測は、目的地・移動経路・到着時刻、複数の目的地が予測された場合は、各々の確率も予測する。そして、目的地に行く確率が高い場合には、その目的地を経由地としてさらに先の目的地候補を最終目的地として予測する。行動認識や予測には、最尤推定アルゴリズム、ビタビアルゴリズム、またはBPTT(Back-Propagation Through Time)法を用いる。
即ち、行動認識部53および行動予測部54は、移動速度の時系列データを加えていることにより移動経路以外に行動状態をも学習したパラメータを使用する。
目的地予測部55は、学習により得られたパラメータの確率的状態遷移モデルを用いて、ユーザの目的地を予測する。
具体的には、目的地予測部55は、最初に、目的地候補を列挙する。目的地予測部55は、認識されるユーザの行動状態が滞在状態となる場所を目的地候補とする。
そして、目的地予測部55は、列挙した目的地候補のうち、行動予測部54により探索された経路上にある目的地候補を目的地に決定する。
次に、目的地予測部55は、決定した目的地ごとの到達確率を算出する。
目的地が多数検出された場合には、そのすべてについて表示部18に表示すると見づらくなったり、行く可能性の少ない目的地まで表示することもあり得る。したがって、第1の実施の形態において、探索された経路を絞り込んだのと同様に、目的地についても、到達確率の高い所定個数の目的地や、到達確率が所定値以上の目的地のみを表示するように、表示対象の目的地を絞り込むことができる。なお、目的地と経路の表示個数は異なっていても構わない。
表示対象の目的地が決定された場合、目的地予測部55は、目的地までの経路の到達時間を計算し、表示部18に表示させる。
なお、目的地までの経路が多数存在する場合には、目的地予測部55は、選択確率に基づいて目的地への経路を所定個数に絞り込んだ上で、表示経路の到達時間のみを計算することができる。
また、目的地までの経路が多数存在する場合、選択される可能性の高い順で表示経路を決定する以外に、到達時間の短い順や、目的地までの距離の短い順に、表示経路を決定することも可能である。到達時間の短い順に表示経路を決定する場合には、例えば、目的地予測部55は、最初に、目的地までの経路の全てについて到達時間を計算し、計算された到達時間に基づいて、表示経路を決定する。目的地までの距離の短い順に表示経路を決定する場合には、例えば、目的地予測部55は、最初に、目的地までの経路の全てについて、状態ノードに対応する緯度経度の情報に基づいて目的地までの距離を計算し、計算された距離に基づいて、表示経路を決定する。
操作部17は、ユーザが入力した目的地についての情報を受け付け、目的地予測部55に供給する。表示部18は、行動学習部52または目的地予測部55から供給される情報を表示する。
[予測システムのハードウエア構成例]
以上のように構成される予測システム1は、例えば、図2に示されるハードウエア構成を採用することができる。即ち、図2は、予測システム1のハードウエア構成例を示すブロック図である。
図2において、予測システム1は、3台のモバイル端末21−1乃至21−3とサーバ22とにより構成されている。モバイル端末21−1乃至21−3は、同一機能を有する同型のモバイル端末21であるが、モバイル端末21−1乃至21−3では、それを所有するユーザが異なる。従って、図2では、3台のモバイル端末21−1乃至21−3のみが示されているが、実際には、ユーザ数に応じた数のモバイル端末21が存在する。
モバイル端末21は、無線通信及びインターネット等のネットワークを介した通信により、サーバ22とデータの授受を行うことができる。サーバ22は、モバイル端末21から送信されてくるデータを受信し、受信したデータに対し所定の処理を行う。そして、サーバ22は、データ処理の処理結果を無線通信等によりモバイル端末21に送信する。
従って、モバイル端末21とサーバ22は、無線または有線による通信を行う通信部を少なくとも有する。
さらに、モバイル端末21が、図1のGPSセンサ11、操作部17、および表示部18を備え、サーバ22が、図1の速度演算部50、時系列データ記憶部51、行動学習部52、行動認識部53、行動予測部54、および目的地予測部55を備える構成を採用することができる。
この構成が採用される場合、学習処理において、モバイル端末21が、GPSセンサ11により取得された時系列データを送信する。サーバ22は、受信した学習用の時系列データに基づき、ユーザの活動状態を確率的状態遷移モデルにより学習する。そして、予測処理において、モバイル端末21が、操作部17を介してユーザによって指定された目的地を送信するとともに、GPSセンサ11によりリアルタイムに取得される位置データを送信する。サーバ22は、学習により得られたパラメータを用いて、ユーザの現在の活動状態、すなわち、ユーザの現在地を認識し、さらに、指定された目的地までの経路および時間を処理結果としてモバイル端末21に送信する。モバイル端末21は、サーバ22から送信されてきた処理結果を表示部18に表示する。
また例えば、モバイル端末21が、図1のGPSセンサ11、速度演算部50、行動認識部53、行動予測部54、目的地予測部55、操作部17、および表示部18を備え、サーバ22が、図1の時系列データ記憶部51および行動学習部52を備える構成を採用することができる。
この構成が採用される場合、学習処理において、モバイル端末21が、GPSセンサ11により取得された時系列データを送信する。サーバ22は、受信した学習用の時系列データに基づき、ユーザの活動状態を確率的状態遷移モデルにより学習し、学習により得られたパラメータをモバイル端末21に送信する。そして、予測処理において、モバイル端末21が、GPSセンサ11によりリアルタイムに取得される位置データを、サーバ22から受信したパラメータを用いて、ユーザの現在地を認識し、さらに、指定された目的地までの経路および時間を演算する。そして、モバイル端末21は、演算結果としての目的地までの経路および時間を表示部18に表示する。
以上のようなモバイル端末21とサーバ22との間の役割分担は、それぞれのデータ処理装置としての処理能力や通信環境に応じて決定することができる。
学習処理は、処理に要する1回あたりの時間は非常に長いが、それほど頻繁に処理する必要はない。従って、一般的には、携行可能なモバイル端末21よりもサーバ22の方が処理能力が高いので、サーバ22に、一日に一回程度蓄積された時系列データに基づいて学習処理(パラメータの更新)を行わせるようにすることができる。
一方、予測処理は、時々刻々とリアルタイムに更新される位置データに対応させて迅速に処理し、表示することが望ましいので、モバイル端末21で処理を行う方が望ましい。通信環境がリッチであれば、上述したようにサーバ22に予測処理も行わせ、予測結果のみをサーバ22から受信する方が、携行可能な小型化が要求されるモバイル端末21の負荷が軽減され、望ましい。
また、モバイル端末21単独で、データ処理装置として学習処理および予測処理を高速に行うことが可能である場合には、図1の予測システム1の構成すべてをモバイル端末21が備えるようにすることも勿論可能である。
[入力される時系列データの例]
図3は、予測システム1で取得された位置の時系列データの例を示している。図3において、横軸は経度を表し、縦軸は緯度を表している。
図3に示される時系列データは、実験者の1ヶ月半程度の期間に蓄積された時系列データを示している。図3に示されるように、時系列データは、主に、自宅周辺と、勤務先などの4か所の外出先を移動したデータとなっている。なお、この時系列データには、人工衛星を捕捉できず、位置データが飛んでいるデータも含まれている。
図3に示される時系列データは、後述する検証実験において学習データとして使用した時系列データでもある。
[エルゴディックHMMについて]
次に、予測システム1が、学習モデルとして採用するエルゴディックHMMについて説明する。
図4は、HMMの例を示している。
HMMは、状態と状態間遷移とを有する状態遷移モデルである。
図4は、3状態のHMMの例を示している。
図4において(以降の図においても同様)、丸印は、状態を表し、矢印は、状態遷移を表す。なお、状態は、上述のユーザの活動状態に対応し、状態ノードと同義である。
また、図4において、si(図4では、i=1,2,3)は、状態(ノード)を表し、aijは、状態sから状態sへの状態遷移確率を表す。さらに、bj(x)は、状態sjへの状態遷移時に、観測値xが観測される出力確率密度関数を表し、πiは、状態siが初期状態である初期確率を表す。
なお、出力確率密度関数bj(x)としては、例えば、混合正規確率分布等が用いられる。
ここで、HMM(連続HMM)は、状態遷移確率aij、出力確率密度関数bj(x)、及び初期確率πiによって定義される。これらの状態遷移確率aij、出力確率密度関数bj(x)、及び初期確率πiを、HMMのパラメータλ={aij,bj(x), πi,i=1,2,・・・,M,j=1,2,・・・,M}という。Mは、HMMの状態数を表す。
HMMのパラメータλを推定する方法としては、Baum-Welchの再尤推定法が広く利用されている。Baum-Welchの再尤推定法は、EMアルゴリズム(EM(Expectation-Maximization) algorithm)に基づくパラメータの推定方法である。
Baum-Welchの再尤推定法によれば、観測される時系列データx=x1,x2,・・・,xTに基づき、その時系列データが観測(生起)される確率である生起確率から求まる尤度を最大化するように、HMMのパラメータλの推定が行われる。ここで、xtは、時刻tに観測される信号(サンプル値)を表し、Tは、時系列データの長さ(サンプル数)を表す。
Baum-Welchの再尤推定法については、例えば、“パターン認識と機械学習(下)”,C.M.ビショップ著,P. 333(英語原書:“Pattern Recognition and Machine Learning (Information Science and Statistics)”,Christopher M. BishopSpringer, New York, 2006.)(以下、文献Aと称する)に記載されている。
なお、Baum-Welchの再尤推定法は、尤度最大化に基づくパラメータ推定方法ではあるが、最適性を保証するものではなく、HMMの構造やパラメータλの初期値によっては、局所解に収束することがある。
HMMは、音声認識で広く利用されているが、音声認識で利用されるHMMでは、一般に、状態の数や状態遷移の仕方等はあらかじめ決定される。
図5は、音声認識で利用されるHMMの例を示している。
図5のHMMは、left-to-right型と呼ばれる。
図5では、状態数は3になっており、状態遷移は、自己遷移(状態siから状態siへの状態遷移)と、左から右隣の状態への状態遷移とのみを許す構造に制約されている。
図5のHMMのように、状態遷移に制約があるHMMに対して、図4に示した、状態遷移に制約がないHMM、すなわち、任意の状態siから任意の状態sjへの状態遷移が可能なHMMは、エルゴディック(Ergodic)HMMと呼ばれる。
エルゴディックHMMは、構造としては最も自由度の高いHMMであるが、状態数が多くなると、パラメータλの推定が困難となる。
例えば、エルゴディックHMMの状態数が、1000である場合、状態遷移の数は、100万(=1000×1000)となる。
したがって、この場合、パラメータλのうちの、例えば、状態遷移確率aijについては、100万個の状態遷移確率aijを推定することが必要となる。
そこで、状態に対して設定する状態遷移には、例えば、スパース(Sparse)な構造であるという制約(スパース制約)をかけることができる。
ここで、スパースな構造とは、任意の状態から任意の状態への状態遷移が可能なエルゴディックHMMのような密な状態遷移ではなく、ある状態から状態遷移することができる状態が非常に限定されている構造である。なお、ここでは、スパースな構造であっても、他の状態への状態遷移は、少なくとも1つ存在し、また、自己遷移は存在することとする。
図6は、スパース制約を与えたHMMを示している。
ここで、図6では、2つの状態を結ぶ双方向の矢印は、その2つの状態の一方から他方への状態遷移と、他方から一方への状態遷移とを表す。また、図6において、各状態は、自己遷移が可能であり、その自己遷移を表す矢印の図示は、省略されている。
図6では、16個の状態が、2次元空間上に格子状に配置されている。すなわち、図6では、横方向に、4個の状態が配置され、縦方向にも、4個の状態が配置されている。
いま、横方向に隣接する状態どうしの距離、及び、縦方向に隣接する状態どうしの距離を、いずれも1とすると、図6Aは、距離が1以下の状態への状態遷移は可能とし、他の状態への状態遷移はできないというスパース制約を与えたHMMを示している。
また、図6Bは、距離が√2以下の状態への状態遷移は可能とし、他の状態への状態遷移はできないというスパース制約を与えたHMMを示している。
本実施の形態では、GPSセンサ11が取得した位置データが、時系列データx=x1,x2,・・・,xTとして、時系列データ記憶部51に供給される。行動学習部52は、時系列データ記憶部51に記憶されている時系列データx=x1,x2,・・・,xTを用い、ユーザ活動モデルを表すHMMのパラメータλを推定する。
即ち、ユーザの移動軌跡を表す各時刻の位置(緯度経度)のデータが、HMMの状態sjのいずれかに対応する地図上の一点から、所定の分散値の広がりを持って正規分布した確率変数の観測データであると考える。行動学習部52は、各状態sjに対応する地図上の一点とその分散値、および状態遷移確率aijを最適化する。
なお、状態siの初期確率πiは、一様な値に設定することができる。例えば、M個の状態siそれぞれの初期確率πiが、1/Mに設定される。また、GPSセンサ11が取得した位置データに対して補間処理などの所定の処理を施した後の位置データを、時系列データx=x1,x2,・・・,xTとして、時系列データ記憶部51に供給してもよい。
行動認識部53は、学習により得られたユーザ活動モデル(HMM)に対して、ビタビ法を適用し、GPSセンサ11からの位置データx=x1,x2,・・・,xTが観測される尤度を最も大にする状態遷移の過程(状態の系列)(パス)(以下、最尤パスともいう)を求める。これにより、ユーザの現在の活動状態、即ち、ユーザの現在地に対応する状態siが認識される。
ここで、ビタビ法とは、各状態siを始点とする状態遷移のパスの中で、時刻tに、状態siから状態sjに状態遷移する状態遷移確率aijと、その状態遷移において、位置データx=x1,x2,・・・,xTのうちの時刻tのサンプル値xtが観測される確率(出力確率密度関数bj(x)から求められる出力確率)とを、処理後時系列データxの長さTに亘って累積した値(生起確率)を最大にするパス(最尤パス)を決定するアルゴリズムである。ビタビ法の詳細については上述の文献AのP.347に記載されている。
[行動予測部54による経路の探索処理]
次に、行動予測部54による経路の探索処理について説明する。
学習により得られたHMMの各状態siは、地図上の所定の点(位置)を表し、状態siと状態sjが結ばれているとき、状態siから状態sjを移動する経路を表していると考えることができる。
この場合、状態siに対応する各点は、端点、通過点、分岐点、ループのいずれかに分類することができる。端点とは、自己遷移以外の確率が極めて小さく(自己遷移以外の確率が所定の値以下であり)、次に移動可能な点がない点である。通過点とは、自己遷移以外に有意な遷移が一つある、換言すれば、次に移動可能な点が一つある点である。分岐点とは、自己遷移以外に有意な遷移が二つ以上ある、換言すれば、次に移動可能な点が二つ以上ある点である。ループとは、これまで通過した経路上のどれかと一致する点である。
目的地への経路を探索する場合、異なる経路がある場合には、それぞれの経路について必要時間等の情報を提示することが望まれる。そこで、可能な経路を過不足なく探索するために、次の条件を設定する。
(1)一度分岐した経路は再度合流した場合でも、別の経路とみなす。
(2)経路内に端点か、これまで通過した経路内に含まれる点が現れた場合、その経路の探索を終了する。
行動予測部54は、行動認識部53により認識されたユーザの現在の活動状態、即ち、ユーザの現在の点を出発点として、次の移動先としての状態遷移が可能な点を端点、通過点、分岐点、ループのいずれかに分類することを(2)の終了条件まで繰り返す。
行動予測部54は、現在の点が端点であると分類された場合、現在の点をここまでの経路に接続してから、この経路の探索を終了する。
一方、現在の点が通過点であると分類された場合、行動予測部54は、現在の点をここまでの経路に接続してから、次の点へ移動する。
また、現在の点が分岐点であると分類された場合、行動予測部54は、現在の点をこれまでの経路に接続して、さらに分岐の数だけ、これまでの経路を複製し、分岐点と接続する。そして、行動予測部54は、分岐点の1つを次の点として移動する。
現在の点がループであると分類された場合、行動予測部54は、現在の点をこれまでの経路に接続せずに、この経路の探索を終了する。なお、現在の点から、1つ前の点に経路を逆戻りする場合はループに含まれるため考慮しない。
[探索処理の例]
図7は、行動予測部54による経路の探索処理の簡単な例を示している。
図7の例において、状態sが現在地である場合、最終的に3通りの経路が探索されることになる。1つめの経路は、状態sから状態s,状態s等を経由して状態s10までの経路(以下、経路Aともいう。)である。2つめの経路は、状態sから状態s,状態s11,状態s14,状態s23等を経由して状態s29までの経路(以下、経路Bともいう。)である。3つめの経路は、状態sから状態s,状態s11,状態s19,状態s23等を経由して状態s29までの経路(以下、経路Cともいう。)である。
行動予測部54は、探索された各経路が選択される確率(経路の選択確率)を計算する。経路の選択確率は、経路を構成する状態間の遷移確率を順次乗算することで求められる。ただし、次の状態に遷移する場合のみを考慮し、その場所に滞留する場合は考慮する必要がないので、学習により求められた各状態の状態遷移確率aijから、自己遷移確率を除いて規格化された遷移確率[aij]を用いて、経路の選択確率が求められる。
自己遷移確率を除いて規格化された遷移確率[aij]は、次式(3)で表すことができる。
Figure 2012003494
ここで、δは、クロネッカー関数を表し、添え字のiとjが一致するときのみ1となり、それ以外は0となる関数である。
したがって、例えば、図7の状態sの状態遷移確率aijが、自己遷移確率a5,5=0.5,遷移確率a5,6=0.2,遷移確率a5,11=0.3である場合、状態sから状態sまたは状態s11に分岐する場合の遷移確率[a5,6]および遷移確率[a5,11]は、それぞれ、0.4,0.6となる。
探索された経路の状態siのノード番号iが、(y,y,・・・,y)であるとき、この経路の選択確率は、規格化された遷移確率[aij]を用いて、次式(4)で表すことができる。
Figure 2012003494
実際には、通過点での規格化された遷移確率[aij]は1であるので、分岐する際の規格化された遷移確率[aij]を順次乗算すれば足りる。
図7の例では、経路Aの選択確率は、0.4である。また、経路Bの選択確率は、0.24=0.6×0.4である。経路Cの選択確率は、0.36=0.6×0.6である。そして、計算された経路の選択確率の総和は1=0.4+0.24+0.36であり、過不足ない探索を実現することができることがわかる。
以上のように、現在地に基づいて探索された各経路とその選択確率が、行動予測部54から目的地予測部55に供給される。
目的地予測部55は、行動予測部54によって探索された経路から、目的地を含む経路を抽出し、抽出された各経路について目的地までの時間を予測する。
例えば、図7の例では、探索された3つの経路A乃至Cのうち、目的地である状態s28を含む経路は経路Bと経路Cである。目的地予測部55は、経路Bまたは経路Cを通って、目的地である状態s28に到達するまでの時間を予測する。
なお、目的地を含む経路が多数あり、全ての経路を表示すると見づらくなる場合や経路の提示数が所定数に設定されている場合には、目的地を含む全ての経路のなかから、表示部18に表示させる経路(以下、適宜、表示経路ともいう。)を決定する必要がある。そのような場合、行動予測部54では、各経路について選択確率が算出されているので、目的地予測部55は、選択確率の高い順に、所定数の経路を表示経路として決定することができる。
現在時刻tの現在地が状態sy1であり、時刻(t,t,・・・,t)における決定された経路が(sy1,sy2,・・・,syg)であるとする。換言すれば、決定された経路の状態siのノード番号iが(y,y,・・・,y)であるとする。以下、簡単のため、位置に相当する状態siを、単に、そのノード番号iで表わす場合もある。
現在時刻tでの現在地yは、行動認識部53の認識により確定しているので、現在時刻tの現在地がyである確率Py1(t)は、
y1(t)=1
である。また、現在時刻tにy以外の他の状態にいる確率は0である。
一方、所定の時刻tにノード番号yにいる確率Pyn(t)は、
Figure 2012003494
で表すことができる。式(5)の右辺第一項は、もともとその位置yにいて、自己遷移した場合の確率を表し、右辺第二項は、1つ前の位置yn−1から位置yに遷移してきた場合の確率を表している。式(5)では、経路の選択確率の計算とは異なり、学習により得られた状態遷移確率aijがそのまま利用される。
目的地yへ到達するときの時刻tの予測値<t>は、「その直前の時刻tg−1に目的地ygの1つ前の位置yg−1にいて、時刻tに目的地yに移動する確率」を用いて、
Figure 2012003494
と表すことができる。
即ち、予測値<t>は、現在時刻から、「その直前の時刻tg−1に状態sygの1つ前の状態syg−1にいて、時刻tに状態sygに移動するとき」までの時間の期待値で表される。
式(6)で表される、本実施形態による目的地への到達時刻の予測値の演算では、時刻tについて積分(Σ)する必要はある。しかし、探索経路において、ループする経路を通って目的地に到達する場合が除外されているため、期待値の積分区間として十分長い区間を設定することが可能である。式(6)における積分区間は、例えば、学習した経路のなかで移動時間の最大の移動時間の1倍や2倍程度とすることができる。
[ユーザ活動モデル学習処理]
次に、図8のフローチャートを参照して、ユーザの移動経路を、ユーザの活動状態を表す確率的状態遷移モデルとして学習するユーザ活動モデル学習処理について説明する。
初めに、ステップS1において、GPSセンサ11は、位置データを取得し、時系列データ記憶部12に供給する。
ステップS2において、時系列データ記憶部51は、GPSセンサ11により連続して取得された位置データ、すなわち、位置の時系列データを記憶する。
ステップS3において、行動学習部52は、時系列データ記憶部51に記憶されている時系列データに基づいて、ユーザ活動モデルを確率的状態遷移モデルとして学習する。即ち、行動学習部52は、時系列データ記憶部51に記憶されている時系列データに基づいて、確率的状態遷移モデル(ユーザ活動モデル)のパラメータを算出する。
ステップS4において、行動学習部52は、ステップS3で算出された確率的状態遷移モデルのパラメータを、行動認識部53、行動予測部54および目的地予測部55に供給し、処理を終了する。
[行動学習部52の第1の構成例]
図9は、図1の行動学習部52の第1の構成例を示すブロック図である。
行動学習部52は、時系列データ記憶部51(図1)に記憶されている位置および移動速度の時系列データを用いて、ユーザの移動軌跡と行動状態を同時に学習する。
行動学習部52は、学習データ変換部61と統合学習部62により構成されている。
学習データ変換部61は、場所インデックス変換部71と行動状態認識部72により構成され、時系列データ記憶部51から供給される位置および移動速度のデータを、場所インデックスと行動モードのデータに変換し、統合学習部62に供給する。
時系列データ記憶部51から供給される位置の時系列データは、場所インデックス変換部71に供給される。場所インデックス変換部71は、図1の行動認識部53と同様の構成を採用することができる。即ち、場所インデックス変換部71は、学習により得られたパラメータに基づくユーザ活動モデルから、ユーザの現在地に対応する、ユーザの現在の活動状態を認識する。そして、場所インデックス変換部71は、ユーザの現在の状態ノードのノード番号を、場所を示すインデックス(場所インデックス)として、統合学習部62に供給する。
場所インデックス変換部71が採用するパラメータを学習する学習器には、図1の行動認識部53の学習器である、図1の行動学習部52の構成を採用することができる。
時系列データ記憶部51から供給される移動速度の時系列データは、行動状態認識部72に供給される。行動状態認識部72は、ユーザの行動状態を確率的状態遷移モデルとして学習して得られたパラメータを用いて、供給される移動速度に対応するユーザの行動状態を認識し、認識結果を行動モードとして統合学習部62に供給する。行動状態認識部72が認識するユーザの行動状態としては、少なくとも滞在状態と移動状態が存在する必要がある。本実施の形態では、図12等を参照して後述するように、行動状態認識部72は、移動状態を、さらに徒歩、自転車、車などの移動手段によって分類した行動モードを統合学習部62に供給する。
したがって、統合学習部62には、地図上の位置に対応する場所インデックスをシンボルとする時系列離散データと、行動モードをシンボルとする時系列離散データとが、学習データ変換部61から供給される。
統合学習部62は、場所インデックスをシンボルとする時系列離散データと、行動モードをシンボルとする時系列離散データとを用いて、ユーザの活動状態を確率的状態遷移モデルにより学習する。具体的には、統合学習部62は、ユーザの活動状態を表すマルチストリームHMMのパラメータλを学習する。
ここで、マルチストリームHMMは、通常のHMMと同様な遷移確率を有する状態ノードから、複数の異なる確率法則に従うデータが出力されるようなHMMである。マルチストリームHMMでは、パラメータλのうち、出力確率密度関数bj(x)が時系列データごとに別々に用意される。
本実施の形態では、時系列データが、場所インデックスの時系列データと行動モードの時系列データの2つあるので、出力確率密度関数bj(x)が場所インデックスの時系列データに対応する出力確率密度関数b1j(x)と、行動モードの時系列データに対応する出力確率密度関数b2j(x)とが用意される。出力確率密度関数b1j(x)は、マルチストリームHMMの状態ノードがjであった場合に、地図上のインデックスがxとなる確率である。出力確率密度関数b2j(x)は、マルチストリームHMMの状態ノードがjであった場合に、行動モードがxとなる確率である。したがって、マルチストリームHMMでは、地図上のインデックスと行動モードが関連付けられた形でユーザの活動状態が学習(統合学習)される。
より具体的には、統合学習部62は、各状態ノードの出力する場所インデックスの確率(どの場所インデックスが出力されるかの確率)と、各状態ノードの出力する行動モードの確率(どの行動のモードが出力されるかの確率)を学習する。学習により得られた統合モデル(マルチストリームHMM)によれば、”滞在状態”の行動モードが確率的に出力されやすい状態ノードが求められる。そして、認識された状態ノードから、場所インデックスを求めることで、目的地候補の場所インデックスを認識することができる。さらに、目的地候補の場所インデックスが示す緯度経度分布から、目的地の位置を認識することができる。
以上のように、観測される行動モードが“滞在状態”になる確率が高い状態ノードに対応する場所インデックスの示す位置がユーザの滞在場所であると推定される。そして、上述したように、“滞在状態”となる場所は多くの場合、目的地であるから、この滞在場所を目的地として推定することができる。
統合学習部62は、学習により得られた、ユーザの活動状態を表すマルチストリームHMMのパラメータλを、行動認識部53、行動予測部54、および目的地予測部55に供給する。
[行動学習部52の第2の構成例]
図10は、図1の行動学習部52の第2の構成例を示すブロック図である。
図10の行動学習部52は、学習データ変換部61’と統合学習部62’により構成されている。
学習データ変換部61’は、図9の学習データ変換部61と同様の行動状態認識部72のみを有している。学習データ変換部61’では、時系列データ記憶部51から供給される位置データは、そのまま統合学習部62’に供給される。一方、時系列データ記憶部51から供給される移動速度のデータは、行動状態認識部72により行動モードに変換され、統合学習部62’に供給される。
図9の行動学習部52の第1の構成例では、位置データを場所インデックスに変換するため、統合学習部62では、学習モデル(HMM)の尤度に、地図上で近い、遠いといった情報を反映できない。これに対して、図10の行動学習部52の第2の構成例では、位置データをそのまま統合学習部62’に供給することにより、そのような距離の情報を学習モデル(HMM)の尤度に反映させることができる。
また、第1の構成例では、場所インデックス変換部71と行動状態認識部72におけるユーザ活動モデル(HMM)の学習と、統合学習部62におけるユーザ活動モデルの学習の2段階の学習が必要である。第2の構成例では、少なくとも場所インデックス変換部71のユーザ活動モデルの学習は不要となるので、計算処理の負担が軽減される。
一方で、第1の構成例では、インデックスに変換するので、変換前のデータは位置データに限らず、何であっても構わないが、第2の構成例では、位置データに限定されるので汎用性が低くなるともいえる。
統合学習部62’は、位置の時系列データと、行動モードをシンボルとする時系列離散データとを用いて、ユーザの活動状態を確率的状態遷移モデル(マルチストリームHMM)により学習する。具体的には、統合学習部62’は、各状態ノードから出力される緯度経度の分布パラメータと、行動モードの確率を学習する。
統合学習部62’の学習により得られた統合モデル(マルチストリームHMM)によれば、”滞在状態”の行動モードが確率的に出力されやすい状態ノードが求められる。そして、求められた状態ノードから、緯度経度分布を求めることができる。さらに、緯度経度分布から、目的地の位置を求めることができる。
以上のように、観測される行動モードが“滞在状態”になる確率が高い状態ノードに対応する緯度経度分布の示す場所が、ユーザの滞在場所であると推定される。そして、上述したように、“滞在状態”となる場所は多くの場合、目的地であるから、その滞在場所を目的地として推定することができる。
次に、図9および図10の行動状態認識部72で使用されるユーザ活動モデル(HMM)のパラメータを学習する学習器の構成例について説明する。以下では、行動状態認識部72の学習器の構成例として、カテゴリHMMにより学習する学習器91A(図11)の例と、マルチストリームHMMにより学習する学習器91B(図18)の例を説明する。
[行動状態認識部72の学習器の第1の構成例]
図11は、カテゴリHMMにより、行動状態認識部72で使用されるユーザ活動モデルのパラメータを学習する学習器91Aの構成例を示している。
カテゴリHMMでは、学習する教師データが予めどのカテゴリ(クラス)に属するデータであるのかが既知であり、カテゴリごとにHMMのパラメータが学習される。
学習器91Aは、移動速度データ記憶部101、行動状態ラベリング部102、および行動状態学習部103により構成される。
移動速度データ記憶部101は、時系列データ記憶部51(図1)から供給される移動速度の時系列データを記憶する。
行動状態ラベリング部102は、移動速度データ記憶部101から時系列に順次供給される移動速度のデータに対し、ユーザの行動状態をラベル(カテゴリ)として付与する。行動状態ラベリング部102は、移動速度のデータに行動状態が対応付けられたラベル済み移動速度データを行動状態学習部103に供給する。例えば、kステップ目の移動速度vと進行方向θに対して、行動状態を表すラベルMを付与したデータが行動状態学習部103に供給される。
行動状態学習部103は、行動状態ラベリング部102から供給されるラベル済み移動速度データを、カテゴリごとに分類し、カテゴリ単位で、ユーザ活動モデル(HMM)のパラメータを学習する。学習の結果得られたカテゴリ毎のパラメータは、図1または図9の行動状態認識部72に供給される。
[行動状態の分類例]
図12は、行動状態をカテゴリごとに分類する場合の分類例を示している。
図12に示されるように、まず、ユーザの行動状態は、滞在状態と移動状態に分類することができる。本実施の形態では、行動状態認識部72が認識するユーザの行動状態としては、上述したように、少なくとも滞在状態と移動状態が存在する必要があるので、この2つに分類することは必須である。
さらに、移動状態は、移動手段によって、電車、車(バスなども含む)、自転車、徒歩に分類することができる。電車は、さらに、特急、快速、ローカルなどに分類することができ、車は、さらに、高速、一般道などに分類することができる。また、徒歩は、走る、普通、散歩などに分類することができる。
本実施の形態では、ユーザの行動状態を、図12において斜線で示される“滞在”、“電車(快速)”、“電車(ローカル)”、“車(高速)”、“車(一般道)”、“自転車”、および“徒歩”に分類することとする。なお、“電車(特急)”は、学習データが得られなかったため省略した。
カテゴリの分類の仕方が図12に示した例に限定されるものではないことは言うまでもない。また、移動手段による移動速度の変化はユーザによって大きく異なるものではないので、学習データとしての移動速度の時系列データは、認識対象のユーザのものである必要はない。
[行動状態ラベリング部102の処理例]
次に、図13および図14を参照して、行動状態ラベリング部102の処理例について説明する。
図13は、行動状態ラベリング部102に供給される移動速度の時系列データの例を示している。
図13では、行動状態ラベリング部102から供給される移動速度のデータ(v,θ)を、(t,v)および(t,θ)の形で示している。図13において、四角(■)のプロットは移動速度vを表し、丸(●)のプロットは進行方向θを表している。また、横軸は時間tを表し、右側の縦軸は進行方向θを、左側の縦軸は移動速度vを表す。
図13の時間軸の下方に示されている“電車(ローカル)”、“徒歩”、“滞在”の文字は、説明のため付加したものである。図13の時系列データの最初は、ユーザが電車(ローカル)で移動中である場合の移動速度のデータであり、次が“徒歩”で移動中である場合、その次が“滞在”である場合の移動速度のデータとなっている。
ユーザが“電車(ローカル)”で移動している場合、電車が駅で停車し、出発するとき加速し、再度減速して駅に停車することを繰り返すので、移動速度vのプロットが繰り返し上下に振れるという特徴が表れている。なお、電車が停止している場合でも移動速度が0になっていないのは、移動平均によるフィルタリング処理を行っているためである。
また、ユーザが“徒歩”で移動している場合と“滞在”している場合は、最も区別しにくい状態であるが、移動平均によるフィルタリング処理により、移動速度vに明らかな違いが見られる。また、“滞在”では、進行方向θが瞬時に大きく変化する特徴がみられ、“徒歩”との差別化が容易であることがわかる。このように、移動平均によるフィルタリング処理、および、ユーザの移動を移動速度vと進行方向θで表すことにより、“徒歩”と“滞在”の区別が容易になっていることがわかる。
なお、“電車(ローカル)”と“徒歩”の間の部分は、フィルタリング処理のため、行動の切り替わり点がはっきりしない部分である。
図14は、図13に示した時系列データに対して、ラベル付けを行う例を示している。
例えば、行動状態ラベリング部102は、図13に示した移動速度のデータをディスプレイに表示する。そして、ユーザは、ディスプレイに表示された移動速度のデータのうち、ラベル付けをしたい部分を矩形の領域で囲む操作を、マウスなどにより行う。また、ユーザは、指定したデータに対して付与するラベルをキーボードなどから入力する。行動状態ラベリング部102は、ユーザによって指定された矩形領域に含まれる移動速度のデータに、入力されたラベルを付与することにより、ラベル付けを行う。
図14では、“徒歩”に相当する部分の移動速度のデータを矩形の領域で指示した例が示されている。なお、このとき、フィルタリング処理のため、行動の切り替わり点がはっきりしない部分については、指示する領域に含めないようにすることができる。時系列データの長さは、行動の違いが時系列データに明確に出る長さから決める。例えば、20ステップ(15秒×20ステップ=300秒)程度とすることができる。
[行動状態学習部103の構成例]
図15は、図11の行動状態学習部103の構成例を示すブロック図である。
行動状態学習部103は、分類部121とHMM学習部122乃至122により構成される。
分類部121は、行動状態ラベリング部102から供給されるラベル済み移動速度データのラベルを参照し、ラベルに対応するHMM学習部122乃至122のいずれかに供給する。即ち、行動状態学習部103では、ラベル(カテゴリ)ごとにHMM学習部122が用意されており、行動状態ラベリング部102から供給されるラベル済み移動速度データが、ラベルごとに分類されて、供給される。
HMM学習部122乃至122それぞれは、供給されるラベル済み移動速度データを用いて、学習モデル(HMM)を学習する。そして、HMM学習部122乃至122それぞれは、学習により得られるHMMのパラメータλを、図1または図9の行動状態認識部72に供給する。
HMM学習部122は、ラベルが“滞在”である場合の、学習モデル(HMM)を学習する。HMM学習部122は、ラベルが“徒歩”である場合の、学習モデル(HMM)を学習する。HMM学習部122は、ラベルが“自転車”である場合の、学習モデル(HMM)を学習する。HMM学習部122は、ラベルが“電車(ローカル)”である場合の、学習モデル(HMM)を学習する。HMM学習部122は、ラベルが“車(一般道)”である場合の、学習モデル(HMM)を学習する。HMM学習部122は、ラベルが“電車(快速)”である場合の、学習モデル(HMM)を学習する。HMM学習部122は、ラベルが“車(高速)”である場合の、学習モデル(HMM)を学習する。
[学習結果の例]
図16は、行動状態学習部103による学習結果の一部を示している。
図16Aは、HMM学習部122の学習結果、すなわち、ラベルが“滞在”である場合の学習結果を示している。図16Bは、HMM学習部122の学習結果、すなわち、ラベルが“徒歩”である場合の学習結果を示している。
図16Cは、HMM学習部122の学習結果、すなわち、ラベルが“自転車”である場合の学習結果を示している。図16Dは、HMM学習部122の学習結果、すなわち、ラベルが“電車(ローカル)”である場合の学習結果を示している。
図16A乃至図16Dにおいて、横軸は移動速度vを、縦軸は進行方向θを表し、グラフ上の各点は、供給された学習データをプロットしたものである。また、グラフ上の楕円は、学習により得られた状態ノードを表し、それぞれの混合正規確率分布の分布密度は同一である。従って、大きい楕円で示される状態ノードの分散は大きくなっている。
図16Aに示される、ラベルが“滞在”である場合の移動速度のデータは、移動速度vは0付近に集中し、進行方向θは全範囲に広がって、そのばらつきは大きい。
一方、図16B乃至図16Dに示される、ラベルが“徒歩”、“自転車”、“電車(ローカル)”である場合には、進行方向θのばらつきは小さい。従って、進行方向θのばらつきに注目すると、滞在状態と移動状態の大分類が可能であることがわかる。
また、移動状態のなかの“徒歩”、“自転車”、および“電車(ローカル)”では、移動速度vが異なり、その特徴がグラフでも示されている。“徒歩”と“自転車”は、一定速度で走ることが多く、“電車(ローカル)”は、速度の変化が大きいので、速度方向に関するばらつきが大きい。
図16A乃至図16Dにおいて学習結果として示される楕円は、上記のような各カテゴリのプロットの特徴を捉えた形状を示しており、各行動状態が的確に学習されていると言える。
[行動状態認識部72の第1の構成例]
図17は、学習器91Aで学習されたパラメータを利用する場合の行動状態認識部72である、行動状態認識部72Aの構成例を示すブロック図である。
行動状態認識部72Aは、尤度計算部141乃至141と尤度比較部142とにより構成されている。
尤度計算部141は、HMM学習部122の学習により得られたパラメータを用いて、時系列データ記憶部51から供給される移動速度の時系列データに対する尤度を計算する。即ち、尤度計算部141は、行動状態が“滞在”である尤度を計算する。
尤度計算部141は、HMM学習部122の学習により得られたパラメータを用いて、時系列データ記憶部51から供給される移動速度の時系列データに対する尤度を計算する。即ち、尤度計算部141は、行動状態が“徒歩”である尤度を計算する。
尤度計算部141は、HMM学習部122の学習により得られたパラメータを用いて、時系列データ記憶部51から供給される移動速度の時系列データに対する尤度を計算する。即ち、尤度計算部141は、行動状態が“自転車”である尤度を計算する。
尤度計算部141は、HMM学習部122の学習により得られたパラメータを用いて、時系列データ記憶部51から供給される移動速度の時系列データに対する尤度を計算する。即ち、尤度計算部141は、行動状態が“電車(ローカル)”である尤度を計算する。
尤度計算部141は、HMM学習部122の学習により得られたパラメータを用いて、時系列データ記憶部51から供給される移動速度の時系列データに対する尤度を計算する。即ち、尤度計算部141は、行動状態が“車(一般道)”である尤度を計算する。
尤度計算部141は、HMM学習部122の学習により得られたパラメータを用いて、時系列データ記憶部51から供給される移動速度の時系列データに対する尤度を計算する。即ち、尤度計算部141は、行動状態が“電車(快速)”である尤度を計算する。
尤度計算部141は、HMM学習部122の学習により得られたパラメータを用いて、時系列データ記憶部51から供給される移動速度の時系列データに対する尤度を計算する。即ち、尤度計算部141は、行動状態が“車(高速)”である尤度を計算する。
尤度比較部142は、尤度計算部141乃至141それぞれから供給される尤度を比較し、尤度の最も高い行動状態を選択し、行動モードとして出力する。
[行動状態認識部72の学習器の第2の構成例]
図18は、マルチストリームHMMにより、行動状態認識部72で使用されるユーザ活動モデルのパラメータを学習する学習器91Bの構成例を示している。
学習器91Aは、移動速度データ記憶部101、行動状態ラベリング部161、および行動状態学習部162により構成される。
行動状態ラベリング部161は、移動速度データ記憶部101から時系列に順次供給される移動速度のデータに対し、ユーザの行動状態をラベル(行動モード)として付与する。行動状態ラベリング部161は、移動速度の時系列データ(v,θ)と、それと関連付けられた行動モードMの時系列データを行動状態学習部162に供給する。
行動状態学習部162は、マルチストリームHMMにより、ユーザの行動状態を学習する。マルチストリームHMMでは、異なる種類の時系列データ(ストリーム)を関連付けながら学習することができる。行動状態学習部162には、連続量である移動速度vと進行方向θの時系列データと、離散量である行動モードMの時系列データが供給される。行動状態学習部162は、各状態ノードから出力される移動速度の分布パラメータと、行動モードの確率を学習する。学習により得られたマルチストリームHMMによれば、例えば、移動速度の時系列データから、現在の状態ノードが求められる。そして、求められた状態ノードから、行動モードを認識することができる。
カテゴリHMMを用いた第1の構成例では、HMMをカテゴリごとに7個用意する必要があるが、マルチストリームHMMでは1個のHMMで十分である。ただし、状態ノードの数は、第1の構成例において7個のカテゴリで使用された状態ノードの総数と同程度用意する必要がある。
[行動状態ラベリング部161の処理例]
図19を参照して、行動状態ラベリング部161の処理例について説明する。
上述した第1の構成例における行動状態ラベリング部102によるラベル付けの方法では、移動手段の遷移の情報は失われる。したがって、移動手段の遷移にあまり起こりえないものが生じる場合がある。行動状態ラベリング部161では、移動手段の遷移の情報を失わずに、移動速度のデータに対し、ユーザの行動状態のラベルを付与する。
具体的には、ユーザは、移動速度ではなく、場所(位置)を見れば、その場所でどのような行動をしていたかを把握しやすい。そこで、行動状態ラベリング部161は、移動速度の時系列データに対応する位置データをユーザに示し、位置に対してラベルを付与させることで、移動速度の時系列データに、行動状態をラベル付けする。
図19の例では、移動速度の時系列データに対応する位置データが、横軸を経度、縦軸を緯度とする地図上に表示されている。ユーザは、所定の行動状態に対応する場所を矩形の領域で囲む操作を、マウスなどにより行う。また、ユーザは、指定した領域に対して付与するラベルをキーボードなどから入力する。行動状態ラベリング部161は、矩形の領域で囲まれた領域内にプロットされている位置に対応する移動速度の時系列データに、入力されたラベルを付与することにより、ラベル付けを行う。
図19では、“電車(ローカル)”および“自転車”に相当する部分を矩形の領域で指示した例が示されている。
なお、図19では、入力される時系列データの全てが表示されているが、データ数が多い場合には、例えば、20ステップずつ表示することとし、表示されたデータに対するラベル付けを順次繰り返すような方法でもよい。また、ユーザ自身が過去のデータを振り返って日記のようにラベリングするアプリケーションなどを用意してもよい。即ち、ラベル付けの方法は特に限定されない。また、ラベル付けをするのは、データを作成した本人である必要はない。
[学習結果の例]
図20は、行動状態学習部162による学習結果を示している。
図20において、横軸は進行方向θを、縦軸は移動速度vを表し、グラフ上の各点は、供給された学習データをプロットしたものである。また、グラフ上の楕円は、学習により得られた状態ノードを表し、それぞれの混合正規確率分布の分布密度は同一である。従って、大きい楕円で示される状態ノードの分散は大きくなっている。図20の状態ノードは、移動速度に対応する。行動モードについての情報は、図20では図示されていないが、各状態ノードに、それぞれの行動モードの観測確率が付随して学習されている。
[行動状態認識部72の第2の構成例]
図21は、学習器91Bで学習されたパラメータを利用する場合の行動状態認識部72である、行動状態認識部72Bの構成例を示すブロック図である。
行動状態認識部72Bは、状態ノード認識部181と行動モード認識部182により構成される。
状態ノード認識部181は、学習器91Bで学習されたマルチストリームHMMのパラメータを用いて、時系列データ記憶部51から供給される移動速度の時系列データから、マルチストリームHMMの状態ノードを認識する。状態ノード認識部181は、認識された現在の状態ノードのノード番号を行動モード認識部182に供給する。
行動モード認識部182は、状態ノード認識部181で認識された状態ノードで、最も確率の高い行動モードを、現在の行動モードとして認識し、出力する。
なお、上述した例では、場所インデックス変換部71と行動状態認識部72において、HMMによりモデル化することで、時系列データ記憶部51から供給される位置および移動速度のデータを、場所インデックスと行動モードのデータに変換するようにした。
しかし、これ以外の方法によって、位置および移動速度のデータを、場所インデックスと行動モードのデータに変換するようにしてもよい。例えば、行動モードについては、GPSセンサ11とは別に、加速度センサやジャイロセンサ等のモーションセンサを用いて、加速度等の検出結果から、ユーザの移動の有無を検出し、行動モードを判定するようにしてもよい。
[目的地到達時間予測処理]
次に、図22および図23のフローチャートを参照して、図1の予測システム1による目的地到達時間予測処理について説明する。
即ち、図22および図23は、位置および移動速度の時系列データから、目的地を予測し、かつ、目的地までの経路および到達時間を算出してユーザに提示する目的地到達時間予測処理のフローチャートである。
初めに、ステップS51において、GPSセンサ11は、位置の時系列データを取得し、行動認識部53に供給する。行動認識部53には、所定のサンプル数の位置の時系列データが一時的に記憶される。ステップS51で取得する時系列データは、位置と移動速度のデータである。
ステップS52において、行動認識部53は、学習により得られたパラメータに基づくユーザ活動モデルから、ユーザの現在の活動状態を認識する。即ち、行動認識部53は、ユーザの現在地を認識する。そして、行動認識部53は、ユーザの現在の状態ノードのノード番号を行動予測部54に供給する。
ステップS53において、行動予測部54は、現在探索している状態ノード(以下、適宜、現在の状態ノードともいう。)に対応する点が、端点、通過点、分岐点、またはループのいずれであるかを判定する。ステップS22の処理直後は、ユーザの現在地に対応する状態ノードが現在の状態ノードとなる。
ステップS53で、現在の状態ノードに対応する点が端点であると判定された場合、処理はステップS54に進み、行動予測部54は、現在の状態ノードをここまでの経路に接続し、この経路の探索を終了し、ステップS61に進む。なお、現在の状態ノードが現在地に対応する状態ノードである場合、ここまでの経路は存在しないため、接続する処理は行われない。ステップS55,S57、S60でも同様である。
ステップS53で、現在の状態ノードに対応する点が通過点であると判定された場合、処理はステップS55に進み、行動予測部54は、現在の状態ノードをここまでの経路に接続する。そして、ステップS56において、行動予測部54は、次の状態ノードを現在の状態ノードとし、移動する。ステップS56の処理後、処理はステップS53に戻る。
ステップS53で、現在の状態ノードに対応する点が分岐点であると判定された場合、処理はステップS57に進み、行動予測部54は、現在の状態ノードをここまでの経路と接続する。そして、ステップS58において、行動予測部54は、ここまでの経路を分岐の数だけ複製し、分岐先の状態ノードと接続する。さらにステップS59において、行動予測部54は、複製した経路の1つを選択し、その選択した経路の先の状態ノードを現在の状態ノードとし移動する。ステップS59の処理後、処理はステップS53に戻る。
一方、ステップS53で、現在の状態ノードに対応する点がループであると判定された場合、処理はステップS60に進み、行動予測部54は、現在の状態ノードをここまでの経路と接続せずに、この経路の探索を終了し、ステップS61に進む。
ステップS61において、行動予測部54は、未探索の経路があるかを判定する。ステップS61で、未探索の経路があると判定された場合、処理はステップS52に進み、行動予測部54は、現在地の状態ノードに戻り、未探索の経路の次の状態ノードを現在の状態ノードとし移動する。ステップS52の処理後、処理はステップS53に戻る。これにより、未探索の経路について、端点またはループにより探索が終了するまで経路の探索が実行される。
ステップS61で、未探索の経路がないと判定された場合、処理はステップS63に進み、行動予測部54は、探索された各経路の選択確率(生起確率)を計算する。行動予測部54は、各経路と、その選択確率を目的地予測部55に供給する。
図22のステップS51乃至ステップS63の処理により、ユーザの現在地が認識され、そこからユーザが取りうる経路が過不足なく探索され、各経路の選択確率が計算された後、処理は、図23のステップS64に進む。
ステップS64において、目的地予測部55は、ユーザの目的地を予測する。具体的には、目的地予測部55は、最初に、目的地候補を列挙する。目的地予測部55は、ユーザの行動状態が滞在状態となる場所を目的地候補とする。そして、目的地予測部55は、列挙した目的地候補のうち、行動予測部54により探索された経路上にある目的地候補を目的地に決定する。
ステップS65において、目的地予測部55は、目的地ごとの到達確率を計算する。即ち、目的地予測部55は、複数の経路が存在する目的地については、その複数の経路の選択確率の和を、目的地の到達確率として計算する。1つの経路しかない目的地については、経路の選択確率が、そのまま、目的地の到達確率とされる。
ステップS66で、目的地予測部55は、予測された目的地の数が所定個数より多いかを判定する。ステップS66で、予測された目的地の数が所定個数より多いと判定された場合、処理はステップS67に進み、目的地予測部55は、表示部18に表示する所定個数の目的地を決定する。例えば、目的地予測部55は、目的地の到達確率の高い順に、所定個数の経路を決定することができる。
一方、ステップS66で、予測された目的地の数が所定個数以下であると判定された場合、ステップS67はスキップされる。即ち、この場合、予測された目的地のすべてが表示部18に表示される。
ステップS68において、目的地予測部55は、行動予測部54によって探索された経路から、予測された目的地を含む経路を抽出する。複数の目的地が予測されている場合には、予測された目的地それぞれについて、経路が抽出される。
ステップS69において、目的地予測部55は、抽出された経路の数が提示数として予め設定された所定個数より多いかを判定する。
ステップS69で、抽出された経路の数が所定個数より多いと判定された場合、処理はステップS70に進み、目的地予測部55は、表示部18に表示する所定個数の経路を決定する。例えば、目的地予測部55は、選択される可能性の高い順に、所定個数の経路を決定することができる。
一方、ステップS69で、抽出された経路の数が所定個数以下であると判定された場合、ステップS70の処理がスキップされる。即ち、この場合、目的地に到達するための全ての経路が表示部18に表示される。
ステップS71において、目的地予測部55は、表示部18に表示すると決定された各経路の到達時間を計算し、目的地の到達確率および目的地までの経路と到達時間を表示する画像の信号を表示部18に供給する。
ステップS72において、表示部18は、目的地予測部55から供給される画像の信号に基づいて、目的地の到達確率および目的地までの経路と到達時間を表示して、処理を終了する。
以上のように、図1の予測システム1によれば、位置および移動速度の時系列データから、目的地を予測し、かつ、目的地の到達確率および目的地までの経路と到達時間を算出してユーザに提示することができる。
[図1の予測システム1の処理結果例]
図24乃至図27は、図1の予測システム1による学習および目的地到達時間予測の処理を検証した検証実験の結果例を示している。なお、予測システム1の学習処理の学習データは、図3に示したデータが利用されている。
図24は、図9の場所インデックス変換部71に入力されるパラメータの学習結果を示している。
この検証実験では、状態ノードの数を400個で演算した。図24において、状態ノードを示す楕円付近に付された数字は、状態ノードのノード番号を示している。図24に示される学習されたマルチストリームHMMによれば、ユーザの移動経路を覆うように状態ノードが学習されている。即ち、ユーザの移動経路が的確に学習されていることがわかる。この状態ノードのノード番号が、場所インデックスとして統合学習部62に入力される。
図25は、図9の行動状態認識部72に入力されるパラメータの学習結果を示している。
図25では、行動モードが“滞在”であると認識された点(位置)が、黒でプロットされている。また、行動モードが“滞在”以外(“徒歩”、“電車(ローカル)”など)であると認識された点が、灰色でプロットされている。
また、図25では、実際に学習データを作成した実験者が滞在場所としてリストアップした位置に、丸(○)が付されている。丸付近に記された番号は、単に、滞在場所を区別するために付した序数である。
図25によれば、学習により決定された滞在状態を示す位置と、実験者が滞在場所としてリストアップした位置は一致しており、ユーザの行動状態(行動モード)が的確に学習されていることがわかる。
図26は、統合学習部62の学習結果を示している。
図26では、図面の制約上、その区別が現われていないが、学習により得られたマルチストリームHMMの各状態ノードのうち、“滞在”の観測確率が50%以上となっている状態ノードについて調べると、図25に示した位置と一致する。
図27は、統合学習部62が学習した学習モデル(マルチストリームHMM)により、図22および図23の目的地到達時間予測処理を実行した結果を示している。
図27に示される処理結果によれば、現在地に対して、図3に示した外出先1乃至4が、それぞれ、目的地1乃至4として予測され、各目的地までの到達確率と到達時間が算出されている。
目的地1の到達確率は50%で、到達時間は35分である。目的地2の到達確率は20%で、到達時間は10分である。目的地3の到達確率は20%で、到達時間は25分である。目的地4の到達確率は10%で、到達時間は18.2分である。また、目的地1乃至4それぞれまでの経路が太線の実線で示されている。
したがって、図1の予測システム1によれば、ユーザの現在地から目的地を予測し、その予測した目的地までの経路とその到達時間をさらに予測して、ユーザに提示することができる。
なお、上述した例では、目的地をユーザの行動状態から予測するようにしたが、目的地の予測はこれに限定されない。例えば、ユーザが目的地として過去に入力した場所から目的地を予測するようにしてもよい。
図1の予測システム1は、このような予測結果から、さらに、到達確率の最も高い目的地についての情報を表示部18に表示させる。例えば、目的地が駅などである場合には、その駅の時刻表を表示させたり、目的地が店舗である場合には、店舗の詳細情報(営業時間やセール情報など)を表示させることができる。これにより、ユーザの利便性がさらに向上する。
また、図1の予測システム1には、時系列データとして、ユーザの行動を作用するその他の条件を時系列化して入力することで、行動の条件付き予測を行わせることもできる。例えば、曜日(平日休日)などの条件を入力して学習することで、曜日毎に行動(目的地)が異なる場合の目的地の予測を行うことができる。また、時間帯(または午前、午後、夜間)などの条件を入力して学習することで、時間帯別に行動が異なる場合の目的地の予測を行うことができる。さらに、天気(晴れ曇り雨)などの条件を入力して学習することで、天気によって異なる目的地を予測することができる。
なお、上述した実施の形態では、行動状態認識部72が、行動モードを統合学習部62または62’へ入力するため、移動速度から行動モードに変換する変換手段として設けられている。しかしながら、行動状態認識部72を、入力される移動速度に対して、ユーザが移動状態かまたは滞在状態か、さらに移動状態である場合には何の移動手段で移動しているか等を識別して出力する行動状態識別装置として、それ単独で用いることも可能である。この場合、行動状態認識部72の出力を、異なるアプリケーションへ入力することもできる。
<2.情報提示システム>
図42は、本実施形態に係る情報提示システムの処理を示すフローチャートである。
以上説明したように、GPSデータが学習アルゴリズムに入力されることで学習モデルが作成される(ステップS101)。すなわち、図9を用いて説明したように、行動学習部52が、時系列データ記憶部51(図1)に記憶されている経度緯度等の位置および移動速度の時系列データを用いて、ユーザの移動軌跡と行動状態を同時に学習する。
学習モデルでは、ユーザの移動軌跡が一定数の状態ノードに分割される。その結果、図28に示すようなフローによって、図30に示すような行動パタンテーブルが作成される。各状態ノードは位置情報に対応しており、それぞれ遷移ノードと行動モードを持つ。遷移ノードは、現在の状態ノードの次に続く状態ノードのうち、遷移する確率が高いものである。図30では遷移ノードとしてノードIDが記載されており各一つずつであるが、遷移ノードは一つの状態ノードに対して複数あってもよい。行動モードは、図12や図29に示すように複数の状態に分類される。そして、各状態ノードに対して、図30に示すように、移動であれば電車,車など、滞在であれば滞在時間大、中、小など、いずれかの行動モードがラベル付けされる。
次に、行動パタンテーブルに記載された複数の状態ノードのうち、行動モードが滞在であるノードを抽出する(ステップS102)。そして、図32に示すように、地図DBを用いて、滞在である状態ノードに対応する候補カテゴリを抽出する(ステップS103)。これによって、行動モードが滞在の状態ノードについて、詳細な候補を決定できる。
まず、行動パタンテーブルの中で、行動モードが滞在となっている状態ノードについて、状態ノードの緯度経度に基づいて地図DBを検索する。地図DB(データベース)は、地図、及び地図に様々なロケーションの属性情報が付加されたものである。地図DBを検索することによって、自宅、会社、幼稚園、駅、バス停、ショップ等の複数カテゴリのうち、緯度経度に基づいて一つ又は複数の候補カテゴリが抽出される。候補カテゴリとは、状態ノードがどこに滞在しているのかを示すカテゴリの候補である。カテゴリは、都道府県や州程度の大きさから、家、職場、駅店舗、路線、道路程度の大きさからなる場所属性情報である。なお、カテゴリは場所に限定されず、時間属性情報でもよい。行動モードからユーザの行動時間を認識して、場所の利用時間帯候補をユーザに対して提示できる。その結果、図32に示すように、行動モードが滞在の各状態ノードに対して、候補カテゴリが割り当てられる。図32は候補カテゴリが割り当てられた行動パタンテーブルである。カテゴリ候補は、一つのみチェックしてもよいし、複数にチェックしてもよい。
なお、候補カテゴリを検索する際に、滞在時間のレベルに合わせて検索するカテゴリを絞ることも可能である。例えば滞在時間が大きいものならば住宅カテゴリや会社カテゴリに絞って検索することもできる。滞在時間が小さいものならば駅やショップに絞って検索することもできる。
状態ノードに対して候補カテゴリが抽出されたら、候補カテゴリをユーザに提示する(ステップS104)。図33に示すような端末の画面に、位置登録が必要な項目があり位置登録を促す旨の表示がされる。この表示はユーザに対して任意のタイミングでなされる。提示の仕方は、端末の表示装置以外に、音響装置やバイブレータ等を使用してもよい。
図34に位置登録の際の画面の表示例を示す。画面には地図が表示され、候補カテゴリが割り当てられた状態ノードの緯度経度に対応した地図の場所にマーキングがされて、場所が具体的に提示される。また、画面には一又は複数の候補カテゴリが提示される。
そして、提示内容に従って、ユーザによって候補カテゴリのうち一又は複数のカテゴリが選択される(ステップS105)。なお、カテゴリの選択が保留されてもよい。
ユーザによる選択によって、状態ノードがどこに滞在しているのかを示すカテゴリが確定される。その結果、図35に示すように行動パタンテーブルが修正される(ステップS106)。また、確定したカテゴリは目的地詳細ラベルとして状態ノードにラベル付けされる。図35の例では、行動モードが滞在であるノードID=5の状態ノードに対して位置登録が行われ、ノードID=5の状態ノードは、会社に滞在していることを表すようになる。
また、状態ノードに対して、該当する位置が目的地対象外であれば、目的地対象外であることをチェックする(ステップS106)。目的地対象外にする方法は、ユーザが場所を端末の画面で確認し、手動で対象外とすることによって決定される。状態ノードが目的地対象であることが決定されると、図36に示すように行動パタンテーブルが修正される。図36の例では、ノードID4,7が目的地対象外となっている。なお、目的地対象外となった状態ノードのカテゴリは図36のノードID4に示すようにチェックを残しておいてもよいし、チェックそのものを消去してもよい。
次に、状態ノードに位置登録がされた後に、経路及び目的地が予測される(ステップS107)。従来は、図30に示した位置登録がない行動パタンテーブルを用いて、図31に示すように経路及び目的地を予測していた。予測部は、クライアント端末で取得した現時刻や緯度経度情報を状態認識アルゴリズムで現状態IDに変換し、現状態IDと行動パタンテーブルを用いて予測経路IDをクライアント端末に返していた。
一方、本実施形態によれば、図37に示すように、現在のGPSデータに基づく時刻や緯度経度が入力され、従来の行動パタンテーブルを用いることによって、予測部は予測経路のノードIDを出力する。経路の予測によって、目的地に該当するノードIDが決定される。そして、予測経路のノードIDと修正された行動パタンテーブルを照合することによって、予測経路の目的地となったノードIDにラベル付のものがあるかを判断する。目的地にラベル付けされている場合は、ユーザに対してラベルに従った情報提示をする(ステップS108)。
図38に修正行動パタンテーブルの目的地と提示情報の種類を示す。目的地にラベルが付いている場合には、その目的地に適切な情報のみ提供する。例えば、目的地が自宅であれば自宅近傍エリアのショップやイベント、寄り道に関する情報をユーザに提示する。目的地が駅であれば駅近傍のショップや鉄道に関する情報をユーザに提示する。目的地のラベルが不明な場合には提供でき得る全ての情報を提供する。すなわち、ユーザに提示される情報は目的地の属性に応じて異なるように決定されている。
例えば予測経路の目的地に「駅」とラベル付けされているものがあれば、該当駅からのルート情報を提供する。また、現在地からの経路を予測する時でなくとも情報提供を行うことがある。例えば状態ノードに時間帯を登録した場合である。例えば、「駅」ラベルのように交通系ラベルを付加する場合には、オプションとして利用時間帯も登録するようにしてもよい。この利用時間帯に該当駅で電車遅延などが発生した場合には、予測の有無に関わらず情報提供を行う。また、経路の目的地に「ショップ」とラベル付けされ、時間帯が19時〜22時とラベル付けされているものがあれば、そのショップのディナーメニューで構成された情報提供を行う。
図39、図40にそれぞれ行動パタンテーブルと修正行動パタンテーブルを用いた予測の例を示す。
従来の行動パタンテーブルを用いた予測例では、予測経路上の目的地がどんな場所なのか確定していない。そのため、該当する周辺エリア情報は全てユーザに提示していた。そのため、ユーザにとって本当に必要な情報が埋もれてしまう可能性がある。例えば、不明の目的地周辺に駅とバス停がある場合、駅とバス停の時刻情報を出す。実際にユーザが利用するものが駅であった場合には、バス停情報はユーザにとって不要なものである。
さらにルートによっては提示されるとユーザに不快感を与えてしまう情報も提示しかねない。例えば、図39の最終目的地1が会社であった場合、通勤時にユーザに対して寄り道情報を提示すると不快感を与えかねない。一方で、図40の修正行動パタンテーブルを用いた予測例では、予測経路上の目的地が全てユーザのフィードバックによって確定している状態である。従って、提示情報の内容を事前にプログラムで選別することが出来る。例えばユーザの選択によって経由駅がわかっているので、適切な時刻のルート情報を提示することができる。また、経由目的地でバスを使うことが確定していれば、適切な時刻のルート情報を提示することができる。更に、最終目的地の種類によって、ユーザに不快感を与えるような情報の提示を制御することができる。例えば最終目的地が会社である場合には、寄り道情報は出さないようにすることができる。また更に、目的地対象外となっている目的地は経路も情報も提示しないようにすることができる。
ユーザに提示する情報は、例えば鉄道運行情報、道路交通情報、台風情報、地震情報、イベント情報などの情報だけでなく、ユーザが場所と関連付けて登録した情報をその場所に近づいたときに提示するリマインダーや、データのアップロード又はダウンロード等も含まれる。
以上まとめると本実施形態の予測システム1は、図1に示した構成要素に加えて図41に示すような構成要素を有する。予測システム1は、更にカテゴリ抽出部111と、目的地ラベル付け部112と、提示情報テーブル113と、地図DB104を有する。カテゴリ抽出部111と、目的地ラベル付け部112と、提示情報テーブル113と、地図DB104は、図2に示すモバイル端末21に備わってもよいしサーバ22に備わってもよい。
カテゴリ抽出部111は、状態ノードの位置情報又は行動モードと地図DB104を参照して、カテゴリ候補を抽出する。目的地ラベル付け部112は、状態ノードにカテゴリ候補を割り当てたり、ユーザによって選択されたカテゴリ候補のうち少なくとも一つのカテゴリ候補をラベルとして状態ノードに登録したりする。提示情報テーブル113は、カテゴリと提示する情報が関連付けられたテーブルであり、カテゴリに応じて適切な情報が提示されるように管理する。地図DB104は、地図データと地図データに関連付けられた場所の属性情報を含む。
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
図43は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)201,ROM(Read Only Memory)202,RAM(Random Access Memory)203は、バス204により相互に接続されている。
バス204には、さらに、入出力インタフェース205が接続されている。入出力インタフェース205には、入力部206、出力部207、記憶部208、通信部209、ドライブ210、およびGPSセンサ211が接続されている。
入力部206は、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる。出力部207は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記憶部208は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部209は、ネットワークインタフェースなどよりなる。ドライブ210は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体212を駆動する。GPSセンサ211は、図1のGPSセンサ11に対応する。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU201が、例えば、記憶部208に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース205及びバス204を介して、RAM203にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ(CPU201)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブル記録媒体212に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
コンピュータでは、プログラムは、リムーバブル記録媒体212をドライブ210に装着することにより、入出力インタフェース205を介して、記憶部208にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部209で受信し、記憶部208にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM202や記憶部208に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
なお、本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる場合はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで実行されてもよい。
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、行動モードが滞在であるときに場所のカテゴリ候補をユーザに対して提示する例を説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、行動モードからユーザの行動時間を認識して、場所の利用時間帯候補をユーザに対して提示してもよい。
1 予測システム,
52 行動学習部
53 行動認識部
54 行動予測部
55 目的地予測部
61,61’ 学習データ変換部
62,62’ 統合学習部
71 場所インデックス変換部
72 行動状態認識部
91A,91B 学習器
111 カテゴリ抽出部
112 目的地ラベル付け部
113 提示情報テーブル
104 地図DB
121 分類部
122乃至122 HMM学習部
141乃至141 尤度計算部
142 尤度比較部
161 行動状態ラベリング部
162 行動状態学習部
181 状態ノード認識部
182 行動モード認識部

Claims (6)

  1. ユーザの位置の時系列データから前記ユーザの活動状態を表す活動モデルを確率的状態遷移モデルとして学習し、前記ユーザの活動モデルを用いて、前記ユーザが行動する場所に対応する状態ノードを求める行動学習部と、
    前記状態ノードに位置又は時間に関するカテゴリ候補を割り当てる候補割り当て部と、
    前記カテゴリ候補をユーザに提示する表示部と、
    を備える、情報処理装置。
  2. 地図データと、前記地図データに関連付けられた場所の属性情報を含む地図データベースと、
    前記状態ノードと前記地図データベースに基づいて、前記カテゴリ候補を抽出するカテゴリ抽出部と、
    を更に備える、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記状態ノードから可能な経路を予測する行動予測部と、
    前記カテゴリ候補のうち少なくとも一つの前記カテゴリ候補をラベルとして前記状態ノードに登録するラベル付け部と、
    登録された前記ラベルに基づいて、予測された前記経路に含まれる前記状態ノードに関連する情報を提供する情報提示部と、
    を更に備える、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記状態ノードに関連する情報は、前記ラベルの属性に応じて決定されている、請求項3に記載の情報処理装置。
  5. ユーザの位置の時系列データから前記ユーザの活動状態を表す活動モデルを確率的状態遷移モデルとして学習し、前記ユーザの活動モデルを用いて、前記ユーザが行動する場所に対応する状態ノードを求めるステップと、
    前記状態ノードに位置又は時間に関するカテゴリ候補を割り当てるステップと、
    前記カテゴリ候補をユーザに提示するステップと、
    を備える、情報処理方法。
  6. ユーザの位置の時系列データから前記ユーザの活動状態を表す活動モデルを確率的状態遷移モデルとして学習し、前記ユーザの活動モデルを用いて、前記ユーザが行動する場所に対応する状態ノードを求める手段、
    前記状態ノードに位置又は時間に関するカテゴリ候補を割り当てる手段、
    前記カテゴリ候補をユーザに提示する手段、
    としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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