JP2011526240A - 脳アミロイド血管症の予防および治療 - Google Patents

脳アミロイド血管症の予防および治療 Download PDF

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Abstract

本発明は、脳アミロイド血管症(CAA)の治療のための改善された薬剤および方法、ならびにCAAの予防を果たす方法を提供する。本方法によってCAAとアルツハイマー病を同時にまたは別々に治療することができる。本方法によってCAAとアルツハイマー病の予防を同時にまたは別々に果たすことができる。本方法は、AβのN末端に特異的である抗体、またはそのような抗体を誘導することができる薬剤を投与することを含む。

Description

関連出願の相互参照
なし
様々なトランスジェニックマウスにおける突然変異体ヒトアミロイド前駆体タンパク質(APP)の過発現は、幾つかのアルツハイマー病(AD)型病変を引き起こす[総説については、D. Games et al., J Alzheimers Dis 9, 133-49 (2006);J. Gotz et al., Mol Psychiatry 9, 664-83 (2004)を参照のこと]。これらの例としては、実質アミロイドベータ(Aβ)斑の発生、神経炎性病状、シナプス喪失および神経膠症が挙げられる。多数の報告が、能動的(D. Schenk et al., Nature 400, 173-7 (1999);D.L. Dickstein et al., Faseb J 20, 426-33 (2006)参照)および受動的(F. Bard et al., Nat Med 6, 916-9 (2000);M. Buttini et al., J Neurosci 25, 9096-101 (2005);D.M. Wilcock et al, J Neuroinflammation 1 , 24 (2004)参照)Aβ免疫療法アプローチは、前臨床試験においてこれらの病変の減少または排除に有効であることを説明している(R.P. Brendza & D. M. Holzman, Alzheimer Dis Assoc Disord 20, 118-23 (2006);C.A. Lemere et al., Rejuvenation Res 9, 77-84 (2006)参照)。加えて、多くの研究が、様々な認知試験での改善を明らかにした(D.M. Wilcock et al, J Neuroinflammation 1 , 24 (2004);C. Janus et al., Nature 408, 979-82 (2000);D. Morgan et al., Nature 408, 982-5 (2000)参照)。これらの所見は、Aβ免疫療法(AN1792)の臨床試験に登録した患者の脳の記憶試験と神経病理検査の両方からの、ますます増える相関的所見によって支えられている、J.A. Nicoll et al., Nat Med 9, 448-52 (2003); I. Ferrer et al., Brain Pathol 14, 11-20 (2004); S. Gilman et al., Neurology 64, 1553-62 (2005)参照。
近年、AD病理のもう1つの一般的な態様、血管Aβ(VAβ)が、前臨床APPトランスジェニック動物研究における精査の対象となっている。特に、受動免疫処置がVAβおよび微小出血の増加を随伴すると報告されているD.M. Wilcock et al, J Neuroinflammation 1 , 24 (2004);M. M. Racke et al., J Neurosci 25, 629-36 (2005)参照)。しかし、とりわけ、これらの同じ研究の一部(D.M. Wilcock et al, J Neuroinflammation 1 , 24 (2004)参照)における好適な行動転帰、治療していないトランスジェニックマウスと治療したトランスジェニックマウスの間でのヘモシデリン陽性血管の血管形態に関する超微細構造差の欠如(G.J. Burbach et al., Neurobiol Aging 28, 202-12 (2007)参照)および特に、進行中の臨床試験における有意な出血または脳卒中に関係した結果に関する証拠の欠如に鑑みて、予測的臨床的意味づけは依然として不明である。加えて、VAβが最終的にAβ免疫療法アプローチによる影響を受ける程度、例えば、慢性治療パラダイムでの帰結の測度が、より急性の研究とは異なるのかどうかについては、殆どわかっていない。例えば、報告されているVAβ増加が、Aβクリアランスに関連した一過性の現象を表すのかどうかはわかっていないが、より長い治療は、実際に血管アミロイドを予防または逆転させることがある。最後に、トランスジェニックマウスにおけるVAβ作用は、用いられるAPP突然変異によっても変わることがある。その理由は、Aβ40対Aβ42生産の相対的度合いが、両方のAβ凝集特性、ならびに一定の抗体、特にC末端エピトープを有するものの結合効率に、影響を及ぼす可能性が高いからである。
D. Games et al., J Alzheimers Dis 9, 133-49 (2006) J. Gotz et al., Mol Psychiatry 9, 664-83 (2004) D. Schenk et al., Nature 400, 173-7 (1999) D.L. Dickstein et al., Faseb J 20, 426-33 (2006) F. Bard et al., Nat Med 6, 916-9 (2000) M. Buttini et al., J Neurosci 25, 9096-101 (2005) D.M. Wilcock et al, J Neuroinflammation 1 , 24 (2004) R.P. Brendza & D. M. Holzman, Alzheimer Dis Assoc Disord 20, 118-23 (2006) C.A. Lemere et al., Rejuvenation Res 9, 77-84 (2006) C. Janus et al., Nature 408, 979-82 (2000) D. Morgan et al., Nature 408, 982-5 (2000) J.A. Nicoll et al., Nat Med 9, 448-52 (2003) I. Ferrer et al., Brain Pathol 14, 11-20 (2004) S. Gilman et al., Neurology 64, 1553-62 (2005) M. M. Racke et al., J Neurosci 25, 629-36 (2005) G.J. Burbach et al., Neurobiol Aging 28, 202-12 (2007)
本発明は、CAAの治療的処置方法を提供する。これらの方法は、CAAを有する、または有する疑いがある患者に薬剤の有効な投与計画を施すことを含む。一部の方法において、前記薬剤は、AβのN末端に特異的であり、それによってその患者を治療する抗体である。場合によっては、前記薬剤は、Aβの残基1〜5の範囲内に結合する抗体である。場合によっては、前記抗体は、ヒト化、ヒトまたはキメラ抗体である。場合によっては、前記ヒト化抗体は、3D6である。場合によっては、前記3D6ヒト化抗体は、バピネオズマブ(bapineuzumab)である。場合によっては、前記ヒト化抗体は、12A11である。
一部の方法において、前記薬剤は、Aβのフラグメントである。場合によっては、前記フラグメントは、Aβの残基1で始まり、Aβの残基5〜10のうちの1つで終わる。場合によっては、前記フラグメントは、Aβ1〜7である。場合によっては、前記Aβフラグメントは、医薬的に許容されるアジュバントと共に投与される。場合によっては、前記Aβフラグメントは、当該フラグメントが当該フラグメントに対する抗体の誘導を助長する担体に連結される。場合によっては、前記担体は、前記AβフラグメントのC末端に連結される。
本発明の一部の方法は、患者がCAAを有するかどうかを判定することをさらに含み、この場合、その判定段階は、投与段階の前に行われる。一部の方法において、前記判定段階は、患者がCAAの臨床症状に罹患していることを判定する。
CAAの一部の治療的処置方法において、前記患者には脳内にアルツハイマー病に特有の斑がない。場合によっては、前記患者には脳内にアルツハイマー病に特有の斑がなく、その患者にはアルツハイマー病の症状がない。CAAの一部の治療的処置方法において、前記患者は、心臓発作または脳卒中に罹患したことがある。
場合によっては、前記方法は、約0.01から約5mg/kgの間である前記抗体の投薬量の投与を含む。場合によっては、前記方法は、約0.1から約5mg/kgの間である前記抗体の投薬量の投与を含む。場合によっては、前記方法は、0.5mg/kgの投薬量の投与を含む。場合によっては、前記方法は、約1.5mg/kgの投薬量の投与を含む。場合によっては、前記方法は、約0.5から約3mg/kgの間の投薬量の投与を含む。場合によっては、前記方法は、約0.5から約1.5mg/kgの間の投薬量の投与を含む。場合によっては、前記方法は、抗体を複数回投与することを含む。場合によっては、前記抗体は、週1回から年4回投与される。場合によっては、前記抗体は、13週ごとに投与される。場合によっては、前記抗体は、静脈内または皮下投与される。
場合によっては、前記抗体は、患者における抗体の平均血清濃度を1〜15μg 抗体/mL 血清の範囲で維持するために十分な投与計画で投与され、それによってその患者を治療することとなる。場合によっては、前記平均血清濃度は、1〜10μg 抗体/mL 血清の範囲内である。場合によっては、前記平均血清濃度は、1〜5μg 抗体/mL 血清の範囲内である。場合によっては、前記平均血清濃度は、2〜4μg 抗体/mL 血清の範囲内である。場合によっては、前記抗体は、その抗体の平均血清濃度を少なくとも1年間維持するために十分な投与計画で投与される。場合によっては、前記抗体の平均血清濃度は、少なくとも6ヶ月間維持される。
薬剤が抗体である一部の方法では、血清中の抗体の濃度を測定すること、および測定された濃度が前記範囲外になった場合にはその投薬計画を調整することを、場合によってはさらに含む。薬剤が抗体である一部の方法では、血清中の抗体の濃度を測定すること、および測定された濃度が前記範囲外になった場合にはその投薬計画を調整することを、場合によってはさらに含む。
場合によっては、前記抗体は、患者におけるその抗体の平均血清濃度を1〜15μg 抗体/mL 血清の範囲で維持するために十分な投与計画で静脈内投与され、それによってその患者を治療することとなる。場合によっては、0.5〜1.0mg/kgの用量が、月1回、静脈内投与される。場合によっては、0.1〜1.0mg/kgの用量が、月1回、静脈内投与される。
場合によっては、前記抗体は、皮下投与される。場合によっては、前記抗体は、週1回から月1回の頻度で皮下投与される。場合によっては、前記抗体は、週1回または2週に1回、皮下投与される。場合によっては、前記抗体は、約0.01から約0.35mg/kgの間の用量で皮下投与される。場合によっては、前記抗体は、約0.05から約0.25mg/kgの間の用量で皮下投与される。場合によっては、前記抗体は、約0.015から約0.2mg/kgの間の用量で、週1回から2週に1回、皮下投与される。場合によっては、前記抗体は、約0.05から約0.15mg/kgの間の用量で、週1回から2週に1回、皮下投与される。場合によっては、前記抗体は、約0.05から約0.07mg/kgの間の用量で、週1回、皮下投与される。場合によっては、前記抗体は、0.06mg/kgの用量で、週1回、皮下投与される。場合によっては、前記抗体は、約0.1から約0.15mg/kgの間の用量で、2週に1回、皮下投与される。
場合によっては、前記抗体は、約0.01から約0.6mg/kgの間の用量および週1回から月1回の頻度で皮下投与される。場合によっては、前記抗体は、約0.05から約0.25mg/kgの間の用量で皮下投与される。場合によっては、前記抗体は、約0.015から約0.2mg/kgの間の用量で、週1回から2週に1回、皮下投与される。場合によっては、前記抗体は、約0.05から約0.15mg/kgの間の用量で、週1回から2週に1回、皮下投与される。場合によっては、前記抗体は、約0.05mg/kgから約0.07mg/kgの間の用量で、週1回、皮下投与される。場合によっては、前記抗体は、0.06mg/kgの用量で、週1回、皮下投与される。場合によっては、前記抗体は、約0.1から約0.15mg/kgの間の用量で、2週に1回、皮下投与される。場合によっては、前記抗体は、約0.1から約0.3mg/kgの間の用量で、月1回、皮下投与される。場合によっては、前記抗体は、0.2mg/kgの用量で、月1回、投与される。
本発明の一部の方法は、前記投与段階に反応してCAAの徴候または症状が変化するのをモニターすることをさらに含む。本発明の一部の方法は、CAAを治療するために有効な第二の薬剤の投与をさらに含む。
本発明は、CAAに対する予防を果たす方法を提供する。これらの方法は、CAAに罹患しやすい患者に薬剤の有効な投与計画を施すことを含む。前記薬剤は、AβのN末端に特異的である抗体であり、または前記薬剤は、患者への投与後にそのような抗体を誘導し、それによってその患者の予防を果たす。本発明は、薬剤が、AβのN末端に特異的である抗体であるか、患者への投与後にそのような抗体を誘導する薬剤の、アルツハイマー病の治療または予防における使用を提供する。
本発明は、患者における血管アミロイドを減少させる方法を提供する。これらの方法は、有効な血管アミロイド除去および脳微小出血の発生率低下を伴う治療計画(treatment regime)でAβのN末端に特異的である抗体を投与することを含む。一部の方法は、MRIによって患者を脳微小出血についてモニターすることをさらに含む。一部の方法は、PETスキャンによって患者を血管アミロイド除去についてモニターすることをさらに含む。場合によっては、一部の方法において、前記治療計画は、慢性治療計画である。場合によっては、一部の方法において、前記治療計画は、0.01mg/kg(患者の体重)から5mg/kgの間の週1回から年4回投与される抗体投薬量を含む。場合によっては、一部の方法において、前記抗体の投薬量は、0.1から5mg/kgである。場合によっては、一部の方法において、前記投薬量は、約0.5mg/kgである。場合によっては、一部の方法において、前記投薬量は、約1.5mg/kgである。場合によっては、一部の方法において、前記投薬量は、約0.5から約3mg/kgの間である。場合によっては、一部の方法において、前記投薬量は、約0.5から約1.5mg/kgの間である。場合によっては、一部の方法において、前記投薬量は、13週ごとに投与される。場合によっては、一部の方法において、前記抗体は、静脈内または皮下投与される。場合によっては、前記薬剤は、Aβの残基1〜5の範囲内に結合する抗体である。場合によっては、前記抗体は、ヒト化、ヒトまたはキメラ抗体である。場合によっては、前記ヒト化抗体は、3D6である。場合によっては、前記3D6ヒト化抗体は、バピネオズマブである。場合によっては前記ヒト化抗体は、12A11である。
本発明は、アルツハイマー病の治療方法を提供する。これらの方法は、AβのN末端に特異的である抗体を、血管アミロイド形成性病状の発生を減少させるもしくは抑制する、微小出血を最小にする、およびまたはAβ斑の発生を減少させるもしくは抑制する用量で投与することを含む、場合によっては、一部の方法において、前記抗体は、Aβの残基1〜5の範囲内に結合する。場合によっては、前記抗体は、ヒト化、ヒトまたはキメラ抗体である。場合によっては、前記ヒト化抗体は、3D6である。場合によっては、前記3D6ヒト化抗体は、バピネオズマブである。場合によっては前記ヒト化抗体は、12A11である。
本発明は、AβのN末端に特異的である抗体を、血管アミロイド形成性病状の発生を減少させるもしく阻害する、微小出血を最小にする、およびまたは神経炎性病状の発生を減少させるもしくは抑制する用量で投与することを含む、アルツハイマー病の治療方法を提供する。場合によっては、一部の方法において、前記抗体は、Aβの残基1〜5の範囲内に結合する。場合によっては、前記抗体は、ヒト化、ヒトまたはキメラ抗体である。場合によっては、前記ヒト化抗体は、3D6である。場合によっては、前記3D6ヒト化抗体は、バピネオズマブである。場合によっては前記ヒト化抗体は、12A11である。
本発明は、AβのN末端に特異的である抗体を、血管アミロイド形成性病状を減少させるもしくは抑制する、微小出血を最小にする、およびまたは患者の認知機能を向上させる用量で投与することを含む、アルツハイマー病の治療方法を提供する。場合によっては、一部の方法において、前記抗体は、Aβの残基1〜5の範囲内に結合する。場合によっては、前記抗体は、ヒト化、ヒトまたはキメラ抗体である。場合によっては、前記ヒト化抗体は、3D6である。場合によっては、前記3D6ヒト化抗体は、バピネオズマブである。場合によっては前記ヒト化抗体は、12A11である。
場合によっては、アルツハイマー病の一部の治療方法、血管アミロイド形成性病状の減少または抑制は、血管Aβの蓄積の予防または血管Aβのクリアランスである。
本発明は、上の方法での使用に適する診断キットをさらに提供する。そのようなキットは、Aβの残基1〜10を伴うエピトープに特異的に結合する抗体を含む。一部のキットは、アルツハイマー病のインビボ診断またはモニタリングのための前記抗体の使用を説明するラベルを有する。
本発明は、上の方法での使用に適するCAAの治療用キットをさらに提供する。そのようなキットは、製剤を収容しているガラスバイアルを含む。本発明の一部のキットは、約0.5から3mg/kgのヒト化抗Aβ抗体を含む製剤を収容しているガラスバイアルを含む。本発明の一部のキットは、i.約10mgから約250mgの間のヒト化抗Aβ抗体、ii.約4% マンニトールまたは約150mM NaCl、iii.約5mMから約10mM ヒスチジン、およびiv.約10mM メチオニンを含む製剤を収容しているガラスバイアルを含む。一部のキットは、前記製剤を投与する患者をCAAについてモニターするための指示を含む。場合によっては、前記指示は、i.MRIによってその患者を脳微小出血についてモニターすること、またはii.PETスキャンによってその患者を血管アミロイド除去についてモニターすることを含む。
本発明は、上の方法での使用に適するアルツハイマー病の治療用キットをさらに提供する。そのようなものは、i.約10mgから約250mgの間のヒト化抗Aβ抗体、ii.約4% マンニトールまたは約150mM NaCl、iii.約5mMから約10mM ヒスチジン、およびiv.約10mM メチオニンを含む製剤を収容しているガラスバイアルを含む。一部のキットは、前記製剤を投与する患者をアルツハイマー病についてモニターするための指示を含む。場合によっては、前記指示は、i.MRIによってその患者を脳微小出血についてモニターすること、またはii.PETスキャンによってその患者を血管アミロイド除去についてモニターすることを含む。
本発明は、上の方法での使用に適するCAAおよびアルツハイマー病の治療用キットをさらに提供する。そのようなキットは、i.約10mgから約250mgの間のヒト化抗Aβ抗体、ii.約4% マンニトールまたは約150mM NaCl、iii.約5mMから約10mM ヒスチジン、およびiv.約10mM メチオニンを含む製剤を収容しているガラスバイアルを含む。一部のキットは、前記製剤を投与する患者をCAAおよびアルツハイマー病についてモニターするための指示を含む。場合によっては、前記指示は、i.MRIによってその患者を脳微小出血についてモニターすること、またはii.PETスキャンによってその患者を血管アミロイド除去についてモニターすることを含む。
場合によっては、前記抗体は、約0.05から約0.5mg/kgの間の用量で投与される。場合によっては、前記抗体は、約1から約40mgの間の用量および週1回から月1回の頻度で投与される。場合によっては、前記抗体は、約5から約25mgの間の用量および週1回から月1回の頻度で投与される。場合によっては、前記抗体は、約2.5から約15mgの間の用量および週1回から月1回の頻度で投与される。
場合によっては、前記抗体は、約1から約12mgの間の用量で、週1回から2週に1回、投与される。場合によっては、前記抗体は、約2.5から約10mgの間の用量で週1回から2週に1回投与される。場合によっては、前記抗体は、約2.5から約5mgの間の用量で週1回投与される。場合によっては、前記抗体は、約4から約5mgの間の用量で週1回投与される。場合によっては、前記抗体は、約7から約10mgの間の用量で2週に1回投与される。
図1aは、チオフラビンS染色を示し、および図1bは、月齢18ヶ月PDAPPマウスの脳正中部血管内のAβの3D6免疫標識を示す。図1cは、ヒトAD組織を示し、および図1dは、3D6によって免疫標識されたVAβを有するPDAPPマウスにおける軟髄膜および表面実質血管を示す。縮尺棒=100μm。
図2aは、未治療月齢12ヶ月マウスの脳を示し、図2bは、対照治療マウスの脳を示し、図2cは、3mg/kg 3D6治療マウスの脳を示し、および図2dは、正中部血管内のVAβを3D6で免疫標識した3mg/kg 266治療マウスの脳を示す。縮尺棒=50μm。グラフは、全く〜殆どVAβがない(白色棒)および中程度のVAβを有する(網かけ棒)動物の、それぞれの群における百分率を示す。
図3aは、対照治療脳を示し、図3bは、0.1mg/kg 3D6治療脳を示し、図3cは、0.3mg/kg 3D6治療脳を示し、および図3dは、軟髄膜血管内のVAβを3D6で免疫標識した3mg/kg 3D6治療脳を示す。大括弧および矢印、VAβ、縮尺棒=100μm。グラフは、全く〜殆どVAβがない(白色棒)および中程度のVAβを有する(網かけ棒)動物の、それぞれの群における百分率を示す。
図4aは、0.1mg/kg 3D6治療マウスにおける作用を受けていない軟髄膜血管を包囲する、無損傷VAβの丸い塊および帯の3D6免疫標識を示す。図4bは、0.1mg/kg 3D6治療マウスにおける部分的クリアランス中の、斑状の侵食されたVAβの3D6免疫標識を示す。縮尺棒=50μm。
図5aおよび5bは、より低い用量の3D6でのVAβの部分的クリアランスまたは予防を示し、大部分の動物に微小出血の形跡がない。図5cは、3mg/kg 3D6でのVAβの完全クリアランスまたは予防を示し、大部分の動物に微小出血の形跡がない。図5dおよび5eは、より低い用量の3D6での部分クリアランス部位における微小出血を示す。図5fは、3mg/kg 3D6での完全クリアランス部位における微小出血を示す。矢印、マクロファージ。縮尺棒=100μm。
図6aは、研究Aにおける対照および治療群のヘモシデリン評点を示す。図6bは、研究Bにおける対照および治療群のヘモシデリン評点を示す。
定義
用語「実質的に同一」は、例えばプログラムGAPまたはBESTFITによりデフォルトギャップ重量を用いて最適にアラインしたとき、2つのペプチド配列が、少なくとも65パーセント配列同一性、好ましくは少なくとも80または90パーセント配列同一性、さらに好ましくは少なくとも95パーセント配列同一性またはそれ以上(例えば、99パーセント配列同一性もしくはそれ以上)を共有することを意味する。好ましくは、同一でない残基位置は、保存的アミノ酸置換が異なる。
配列比較のために、一般に、1つの配列は、試験配列を比較する参照配列としての役割を果たす。配列比較アルゴリズムを用いるとき、試験および参照配列をコンピュータにインプットし、必要な場合には後続の座標を指定し、そして配列アルゴリズムプログラムパラメータを指定する。するとその配列比較アルゴリズムが、指定されたプログラムパラメータに基づいて、参照配列を基準にして試験配列(単数または複数)についての配列同一パーセントを計算する。
比較のための配列の最適なアラインメントは、例えば、Smith & Waterman, Adv. Appl. Math. 2:482 (1981)の局所相同性アルゴリズムによって、Needleman & Wunsch, J. Mol. Biol. 48:443 (1970)の相同性アラインメントアルゴリズムによって、Pearson & Lipman, Proc. Nat 'l. Acad. Sci。 USA 85:2444 (1988)の類似性検索法によって、これらのアルゴリズムのコンピュータによるインプレメンテーション(ウィスコンシン州、マディソン、575サイエンス通り(Science Dr.)、ゲネティック・コンピュータ・グループ(Genetics Computer Group)のWisconsin Genetics Software PackageにおけるGAP、BESTFIT、FASTA、およびTFASTA)によって、または目視検査(一般にはAusubelらの上記文献を参照のこと)によって行うことができる。配列同一性および配列類似性パーセントの決定に適しているアルゴリズムの一例はBLASTアルゴリズムであり、これは、Altschul et al., J Mol. Biol. 215:403-410 (1990)に記載されている。BLAST分析を行うためのソフトウェアは、米国国立生物工学情報センター(National Center for Biotechnology Inforamation)(NCBI)ウェブサイトから公的に入手することができる。一般に、デフォルト・プログラム・パラメータを用いて配列比較を行うことができるが、カスタマイズされたパラメータを用いることもできる。アミノ酸配列の場合、BLASTプログラムは、デフォルトとして3のワード長(W)、10の期待値(E)およびBLOSUM62スコア行列(Henikoff & Henikoff, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89, 10915 (1989)参照)を用いる。
アミノ酸置換を保存的なものまたは非保存的ものとして分類するために、アミノ酸は、次のようにグループ分けされる:グループI(疎水性側鎖):ノルロイシン、met、ala、val、leu、ile;グループII(中性親水性側鎖):cys、ser、thr;グループIII(酸性側鎖):asp、glu;グループIV(塩基性側鎖):asn、gln、his、lys、arg;グループV(鎖の配向に影響を及ぼす残基):gly、pro;およびグループVI(芳香族側鎖):trp、tyr、phe。保存的置換は、同じクラス内のアミノ酸間の置換を含む。非保存的置換は、これらのクラスの1つのメンバーと別のメンバーの交換を構成する。
本発明の治療薬は、一般に、望ましくない不純物で実質的に汚染されていない。これは、ある薬剤が、一般に少なくとも約50% w/w(重量/重量)の純度であり、ならびにタンパク質および不純物の干渉がその薬剤に実質的にないことを意味する。時として、前記薬剤は、少なくとも約80% w/w、およびさらに好ましくは少なくとも約90または約95% w/wの純度である。しかし、従来のタンパク質精製技術を用いて、少なくとも約99% w/wの均一なペプチドを得ることができる。
分子がターゲットに「特異的に結合する」、またはターゲットに対して「特異的免疫反応性の」分子というフレーズは、他の生物製剤の不均一集団の存在下でその分子の存在の決定因となる結合反応を指す。従って、指定のイムノアッセイ条件下で、指定分子は、特定のターゲットに優先的に結合し、そのサンプル中に存在する他の生物製剤に有意な量で結合しない。そのような条件下でのターゲットへの抗体の特異的結合には、ターゲットに対するその特異性について選択された抗体が必要である。様々なイムノアッセイ形式を用いて、特定のタンパク質と特異的免疫反応性である抗体を選択することができる。例えば、固相ELISAイムノアッセイは、タンパク質と特異的免疫反応性であるモノクローナル抗体を選択するために常用されている。例えば、特異的免疫反応性を決定するために用いることができるイムノアッセイ形式および条件の説明については、Harlow and Lane (1988) Antibodies, A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Publications, New Yorkを参照のこと。2つのエンティティ間の特異的結合は、少なくとも10、10、10、10−1、または1010−1の親和性を意味する。10−1より大きい親和性が好ましい。
用語「抗体」または「免疫グロブリン」は、無損傷抗体およびそれらの結合フラグメントを含むように用いる。一般に、別の重鎖、軽鎖Fab、Fab’F(ab’)2、FabcおよびFvを含めて、フラグメントは、それらが由来する無損傷抗体と、抗原フラグメントに対する特異的結合について競合する。フラグメントは、組換えDNA技術によって、または無損傷免疫グロブリンの酵素的もしくは化学的分離によって生産される。用語「抗体」は、他のタンパク質との融合タンパク質に化学的にコンジュゲートしている、または他のタンパク質との融合タンパク質として発現される、1つまたはそれ以上の免疫グロブリン鎖も含む。用語「抗体」は、二重特異性抗体も含む。二重特異性または二機能性抗体は、2つの異なる重/軽鎖ペアおよび2つの異なる結合部位を有する人工ハイブリッド抗体である。二重特異性抗体は、ハイブリドーマの融合またはFab’フラグメントの連結をはじめとする様々な方法によって生産することができる。例えば、Songsivilai & Lachmann, Clin. Exp. Immunol. 79:315-321 (1990); Kostelny et al., J. Immunol. 148, 1547-1553 (1992)参照。
APP695、APP751、およびAPP770は、ヒトAPP遺伝子によってコードされた695、751および770アミノ酸残基長鎖ポリペプチドをそれぞれ指す。Kang et al., Nature 325, 773 (1987);Ponte et al, Nature 331, 525 (1988);およびKitaguchi et al., Nature 331, 530 (1988)参照。ヒトアミロイド前駆体タンパク質(APP)の中のアミノ酸には、APP770アイソフォームの配列に従って番号が割り当てられる。
Aβ39、Aβ40、Aβ41、Aβ42およびAβ43などの用語は、アミノ酸残基1〜39、1〜40、1〜41、1〜42および1〜43を含有するAβペプチドを指す。これらのペプチドの配列およびAPP前駆体とそれらの関係は、Hardy et al., TINS 20, 155-158 (1997)の図1に示されている。例えば、Aβ42は、配列:
DAEFRHDSGYEVHHQKLVFFAEDVGSNKGAIIGLMVGGVVIAT
を有する。
Aβ41、Aβ40およびAβ39は、そのC末端からのそれぞれAla、Ala−Ile、およびAla−Ile−Valの欠失がAβ42と異なる。Aβ43は、そのC末端のThr残基の存在がAβ42と異なる。
「抗原」は、抗体が特異的に結合するエンティティである。
用語「エピトープ」または「抗原決定基」は、Bおよび/またはT細胞が応答する抗原上の部位を指す。B細胞エピトープは、隣接アミノ酸またはタンパク質の三次フォールディングによって近接した非隣接アミノ酸の両方から形成され得る。隣接アミノ酸から形成されるエピトープは、変性溶媒に暴露されても一般には保持され、これに対して三次フォールディングによって形成されたエピトープは、変性溶媒で処理されると一般に失われる。エピトープは、一般に、少なくとも3個、および多くの場合は少なくとも5個または8〜10個のアミノ酸を固有の空間配座で含む。エピトープの空間配座を決定する方法としては、例えば、X線結晶学および2次元核磁気共鳴が挙げられる。例えば、Epitope Mapping Protocols in Methods in Molecular Biology, Vol. 66, Glenn E. Morris, Ed. (1996)参照。同じエピトープを認識する抗体が単純イムノアッセイにおいて同定されることがあり、これは、一方の抗体が、ターゲット抗原へのもう一方の抗体の結合を阻止できることを示す。T細胞は、CD8細胞については約9アミノ酸、CD4細胞については約13〜15アミノ酸の連続エピトープを認識する。前記エピトープを認識するT細胞は、初回抗原刺激を受けたT細胞によるエピトープに応答してのH−チミジン組込み(Burke et al., J. Inf. Dis. 170, 1110-19 (1994))により判定されるような、抗原依存性増殖を測定するインビトロアッセイによって、抗原依存性殺傷(細胞傷害性Tリンパ球アッセイ、Tigges et al., J. Immunol. 156, 3901-3910)によって、またはサイトカイン分泌によって、同定することができる。
用語「免疫学的」または「免疫」応答は、レシピエント患者におけるアミロイドペプチドに向けた体液性(抗体媒介)および/または細胞(抗原特異的T細胞もしくはそれらの分泌産物によって媒介される)応答の発生である。そのような応答は、免疫原の投与によって誘導される能動的応答である場合もあり、または抗体もしくは初回抗原刺激を受けたT細胞の投与によって誘導された受動的応答である場合もある。細胞免疫応答は、抗原特異的CD4Tヘルパー細胞および/またはCD8細胞傷害性T細胞を活性化するクラスIまたはクラスII MHC分子と会合した状態のポリペプチドエピトープの提示によって惹起される。この応答は、単球、マクロファージ、NK細胞、好塩基球、樹状細胞、星状膠細胞、小膠細胞、好酸球、または先天性免疫の他の構成要素の活性化も必要とする場合がある。細胞媒介免疫学的応答の存在は、増殖アッセイ(CD4T細胞)またはCTL(細胞傷害性Tリンパ球)アッセイによって判定することができる(Burkeの上記文献;Tiggesの上記文献を参照のこと)。免疫原の防護または治療作用に対する体液性応答および細胞応答の相対的寄与は、免疫処置を受けた同系動物から抗体およびT細胞を別々に単離し、第二の被験体において防護または治療作用を測定することによって、区別することができる。
「免疫原性因子」または「免疫原」は、哺乳動物に、場合によってはアジュバントと共に投与したときに、それ自体に対する免疫学的応答を誘導することができる。
用語「オール−D」は、≧75%、≧80%、≧85%、≧90%、≧95%、または100% D−構造アミノ酸を有するペプチドを指す。
用語「裸ポリヌクレオチド」は、コロイド状物質と複合体を形成していないポリヌクレオチドを指す。裸ポリヌクレオチドは、プラスミドベクターにクローニングされたものである場合がある。
用語「アジュバント」は、抗原と共に投与されたときにその抗原に対する免疫応答を増すが、単独で投与されたときにはその抗原に対する免疫応答を生じない化合物を指す。アジュバントは、リンパ球動員、Bおよび/またはT細胞の刺激、ならびにマクロファージの刺激をはじめとする幾つかのメカニズムによって、免疫応答を増すことができる。
用語「有効用量」または「有効投薬量」は、所望の作用を達成する、または少なくとも部分的に達成するために十分な量と定義する。用語「治療有効用量」は、疾病に既に罹患している患者においてその疾病およびその合併症を治癒する、または少なくとも部分的に阻止するために十分な量と定義する。この用途に有効な量は、その感染の重症度およびその患者自身の免疫系の一般状態に依存するであろう。
例えば測定の際の誤差に起因するような、開示する範囲の多少の変動は許容される。範囲または用量に関して、そのような変動は、用語「約」によって表される。
用語「患者」は、予防的処置または治療的処置のいずれかを受けるヒトおよび他の哺乳動物被験者を含む。
抗体間の競合は、試験下で免疫グロブリンがAβなどの共通抗原への参照抗体の特異的結合を阻害するアッセイによって判定される。非常に多くのタイプの競合結合アッセイが公知である、例えば:固相直接または間接ラジオイムノアッセイ(RIA)、固相直接または間接酵素イムノアッセイ(EIA)、サンドイッチ競合アッセイ(Stahli et al., Methods in Enzymology 9:242-253 (1983)参照);固相直接ビオチン−アビジンEIA(Kirkland et al., J. Immunol. 137:3614-3619 (1986)参照);固相直接標識アッセイ、固相直接標識サンドイッチアッセイ(Harlow and Lane, Antibodies, A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Press (1988)参照);I−125標識を用いる固相直接標識RIA(Morel et al., Molec. Immunol. 25(1):7-15 (1988)参照);固相直接ビオチン−アビジンEIA(Cheung et al, Virology 176:546-552 (1990))および直接標識RIA(Moldenhauer et al., Scand. J. Immunol. 32:77-82 (1990))。一般に、そのようなアッセイは、これら、非標識試験免疫グロブリンおよび標識参照免疫グロブリンのうちのいずれかを有する、固体表面または細胞に結合した精製抗原の使用を含む。競合的阻害は、前記試験免疫グロブリンの存在下で固体表面または細胞に結合した標識の量を判定することによって測定される。通常、前記試験免疫グロブリンは、過剰に存在する。競合アッセイによって同定される抗体(競合抗体)としては、参照抗体と同じエピトープに結合している抗体、および立体障害が発生したために参照抗体が結合しているエピトープに十分近位の隣接エピトープに結合している抗体が挙げられる。通常、競合抗体が過剰に存在すると、それは参照抗体の共通抗原への特異的結合を少なくとも50または75%阻害するであろう。
用語「症状」または「臨床症状」は、患者によって知覚されるような、歩行変化などの疾病の主観的証拠を指す。「徴候」は、医師によって観察されるような疾病の客観的証拠を指す。
1つまたはそれ以上の上記された要素を「含む」組成物または方法は、具体的に挙げられていない他の要素を含む場合がある。
I.概要
本発明は、脳アミロイド血管症(CAA)、Aβペプチドの血管沈着物の存在を特徴とする疾病の、予防および治療を果たす方法を提供する。これらの血管沈着物は、アルツハイマー病の特徴である実質沈着物とは異なる。大部分のアルツハイマー患者は、少なくとも軽度のCAAに罹患している。しかし、CAAは、アルツハイマー病の症状および/または特徴的病状とは無関係に発生する場合もある。CAAは、アルツハイマー病と一般には関係がない症状、例えば脳卒中とも関係がある。本発明は、CAAの予防または治療を、それが単独で発生しようと、アルツハイマー病と同時に発生しようと、果たす方法を提供する。アルツハイマー病とCAAが併発している患者の場合、前記方法は、両方の疾病を同時に治療することができる。いずれの疾病も有さない患者の場合、本方法は、両方の疾病に対する予防を果たすことができる。CAAを有するがアルツハイマー病を有さない患者の場合、前記方法は、CAAを治療し、且つ、アルツハイマー病の予防を果たすことができる。前記方法は、能動的または受動的免疫療法を含む。受動的免疫療法では、Aβの残基1〜10内のエピトープに結合する抗体を投与する。能動的免疫療法では、そのような抗体を誘導できるAβフラグメントなどの薬剤を投与する。本発明を実施するためにメカニズムの理解は必須ではないが、抗体がAβの血管沈着物に結合し、それによってそれらの沈着物のクリアランスを促進すると考えられる。
II.薬剤
本発明の方法は、AβのN末端に結合する抗体である薬剤(受動的投与)、または患者に投与したときにそのような抗体を誘導することができる薬剤を利用する。そのような薬剤は、アルツハイマー病の免疫療法に関連して、以前に科学および特許文献に記載されている(国際公開第98/25386号および国際公開第00/72880号参照)。
A.能動的免疫療法
β−アミロイドペプチド、またはA4ペプチド(米国特許第4,666,829号;Glenner & Wong, Biochem. Biophys. Res. Commun. 120, 1131 (1984)参照)としても公知であるAβは、39〜43アミノ酸のペプチドであり、アルツハイマー病の特徴的な斑の主成分である。Aβは、βおよびγスクレターゼと称する2つの酵素による、より大きなタンパク質APPのプロセッシングによって産生される(Hardy, TINS 20, 154 (1997)参照)。アルツハイマー病に随伴するAPPの公知の突然変異は、そのβもしくはγスクレターゼ部位に隣接してまたはAβ内で発生する。例えば、位置717は、APPの、Aβへのそのプロセッシングの際の、γ−スクレターゼ切断部位に隣接しており、位置670/671は、β−スクレターゼ切断部位に隣接している。前記突然変異は、産生されるAβの42/43アミノ酸の量を増加するようにAβを形成する切断反応と相互作用することによってADを生じさせる。
Aβは、古典的補体カスケードと代替補体カスケードの両方を固定および活性化することができるという珍しい性質を有する。特に、それはC1qに、および最終的にはC3biに結合する。この会合は、マクロファージへの結合を助長して、B細胞の活性化をもたらす。加えて、C3biはさらに分解し、その後、T細胞依存的様式でB細胞上のCR2に結合して、これらの細胞の活性化を10,000倍増加させることとなる。このメカニズムに起因して、Aβは免疫応答を他の抗原のものより多く生じさせる。
能動的投与のために好ましい薬剤は、Aβの残基1で始まり、残基5〜10のうちの1つ間で終わるフラグメントである。そのようなフラグメントは、適切な担体に連結されると、AβのN末端に特異的に結合する抗体を誘導することができる。そのようなフラグメントは、無損傷Aβの臨床試験において望ましくない副作用を随伴した、天然自己T細胞エピトープを欠く。好ましい免疫原性フラグメントとしては、Aβ1〜5、1〜6、および1〜7、1〜10、3〜7、1〜3、および1〜4が挙げられる。例えば、Aβ1〜5という呼称は、Aβの残基1〜5を含み、Aβの他の残基を欠くフラグメントを示す。
Aβ由来拡散性リガンド(ADDL)、代理ADDL、ADDL結合分子も能動的免疫療法に使用することができる。例えば、国際公開第2004/031400号参照(すべての目的でその全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
場合によっては、Aβのフラグメントを担体にコンジュゲートさせて、そのフラグメントへの抗体の誘導を助長する。免疫応答を誘導するための一部の薬剤は、小さすぎて免疫原にはならないが、アミロイドに対する免疫応答を誘導するために適するエピトープを含有する。この状況の場合、ペプチド免疫原を適する担体分子に連結させて、免疫応答の惹起を助長するコンジュゲートを形成することができる。適する担体としては、血清アルブミン、キーホール・リンペット・ヘモシアニン、免疫グロブリン分子、サイログロブリン、オボアルブミン、破傷風トキソイド、または他の病原菌(例えば、ジフテリア(例えば、CRM197)、大腸菌(E. coli)、コレラ、もしくはピロリ菌(H. pylori))からのトキソイド、もしくは弱毒化毒素誘導体が挙げられる。T細胞エピトープも適する担体分子である。一部のコンジュゲートは、本発明の薬剤を免疫刺激性ポリマー分子(例えば、トリパルミトイル−S−グリセリンシステイン(PamCys)、マンナン(マンノースポリマー)またはグルカン(ベータ1→2ポリマー))、サイトカイン(例えば、IL−1、IL−1アルファおよびベータペプチド、IL−2、ガンマ−INF、IL−10、GM−CSF)、およびケモカイン(例えば、MIP1アルファおよびベータ、ならびにPANTES)に連結させることによって形成することができる。O’Mahonyの国際公開第97/17613号および国際公開第97/17614号に記載されているように、組織を横断する輸送を増進するペプチドに免疫原性薬剤を連結させることもできる。スペーサーアミノ酸(例えば、gly−gly)を伴うまたは伴わない担体に、免疫原を連結させてもよい。
一部のコンジュゲートは、本発明の薬剤を少なくとも1つのT細胞エピトープに連結させることによって形成することができる。***雑な(promiscuous)T細胞エピトープもある一方で、普遍的なT細胞エピトープもある。***雑なT細胞エピトープは、様々なHLAタイプを提示する多種多様な被験体においてT細胞免疫の誘導を増進することができる。***雑なT細胞エピトープとは対照的に、普遍的なT細胞エピトープは、異なるHLA−DR対立遺伝子によってコードされた様々なHLA分子を提示する被験体の大きな割合、例えば、少なくとも75%においてT細胞免疫の誘導を増進することができる。
破傷風トキソイド(例えば、P2およびP30エピトープ)、B型肝炎表面抗原、百日咳トキソイド、麻疹ウイルスFタンパク質、クラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomitis)主外膜タンパク質、ジフテリアトキソイド、熱帯性マラリア原虫(Plasmodium falciparum)スプロゾイド周辺T、熱帯性マラリア原虫CS抗原、マンソン住血吸虫(Schistosoma mansoni)トリオースリン酸イソメラーゼ、大腸菌(Escherichia coli)TraT、およびインフルエンザ・ウイルス・ヘムアグルチニン(hemagluttinin)(HA)など、多数の天然T細胞エピトープが存在する。Sinigaglia F. et al., Nature, 336:778-780 (1988); Chicz R.M. et al., J. Exp. Med., 178:27-47 (1993); Hammer J. et al., Cell 74:197-203 (1993); Falk K. et al., Immunogenetics, 39:230-242 (1994);国際公開第98/23635号;およびSouthwood S. et al. J. Immunology, 160:3363-3373 (1998)(これらのそれぞれは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているT細胞エピトープに、本発明の免疫原性ペプチドをコンジュゲートさせることもできる。さらなる例としては、次のものが挙げられる:
インフルエンザ・ヘムアグルチニン(hemaglutinin):HA307−319
マラリアCS:T3エピトープ EKKIAKMEKASSVFNV
B型肝炎表面抗原:HBsAg19−28 FFLLTRILTI
熱ショックタンパク質65:hsp65153−171 DQSIGDLIAEAMDKVGNEG
カルメット・ゲラン杆菌:QVHFQPLPPAVVKL
破傷風トキソイド:TT830−844 QYIKANSKFIGITEL
破傷風トキソイド:TT947−967 FNNFTVSFWLRVPKVSASHLE
HIV gp120 T1:KQIINMWQEVGKAMYA
コンジュゲートの一部の例としては、次のものが挙げられる:
AN90549(MAP4配置でのAβ1〜7−破傷風トキソイド830〜844):
DAEFRHD−QYIKANSKFIGITEL
AN90550(MAP4配置でのAβ1〜7−破傷風トキソイド947〜967):
DAEFRHD−FNNFTVSFWLRVPKVSASHLE
AN90542(線形配置でのAβ1〜7−破傷風トキソイド830〜844+947〜967):
DAEFRHD−QYIKANSKFIGITELFNNFTVSFWLRVPKVSASHLE
PADREペプチド(すべて、線形配置で)(この場合のXは、好ましくはシクロヘキシルアラニン、チロシンまたはフェニルアラニンであり、シクロヘキシルアラニンが最も好ましい):
AN90562(PADRE−Aβ1〜7):
AKXVAAWTLAAA−DAEFRHD
AN90543(3 PADRE−Aβ1〜7):
DAEFRHD−DAEFRHD−DAEFRHD−AKXVAAWTLKAAA
融合タンパク質(太字のAβの免疫原性エピトープ)の他の例としては、次のものが挙げられる:
AKXVAAWTLKAAA−DAEFRHD−DAEFRHD−DAEFRHD
DAEFRHD−AKXVAAWTLKAAA
DAEFRHD−ISQAVHAAHAEINEAGR
FRHDSGY−ISQAVHAAHAEINEAGR
EFRHDSG−ISQAVHAAHAEINEAGR
PKYVKQNTLKLAT−DAEFRHD−DAEFRHD−DAEFRHD
DAEFRHD−PKYVKQNTLKLAT−DAEFRHD
DAEFRHD−DAEFRHD−DAEFRHD−PKYVKQNTLKLAT
DAEFRHD−DAEFRHD−PKYVKQNTLKLAT
DAEFRHD−PKYVKQNTLKLAT−EKKIAKMEKASSVFNV−QYIKANSKFIGITEL−
FNNFTVSFWLRVPKVSASHLE−DAEFRHD
DAEFRHD−DAEFRHD−DAEFRHD−
QYIKANSKFIGITELNNFTVSFWLRVPKVSASHLE
DAEFRHD−QYIKANSKFIGITELCFNNFTVSFWLRVPKVSASHLE
DAEFRHD−QYIKANSKFIGITELCFNNFTVSFWLRVPKVSASHLE−DAEFRHD
DAEFRHD−2分岐樹脂上のQYIKANSKFIGITEL
Aβフラグメント(例えば、Aβ1〜6)を担体(例えば、ウイルス様粒子(VLP)およびVLPのサブユニット)にコンジュゲートさせて、そのフラグメントへの抗体の誘導を助長する。例えば、国際公開第2004/016282号および米国特許第20040141984号参照(これらのそれぞれは、すべての目的でその全体が参照により本明細書に組み込まれる)。
B.受動的免疫療法
受動的免疫療法は、N末端Aβに特異的である抗体を使用して果たされる。「N末端エピトープ」は、AβペプチドのN末端内に位置するまたは該N末端を含む、エピトープまたは抗原決定基である。具体例としてのN末端エピトープとしては、Aβのアミノ酸1〜10または1〜12の範囲内の残基、好ましくは、Aβの残基1〜3、1〜4、1〜5、1〜6、1〜7、2〜6、2〜7、3〜6または3〜7からの残基が挙げられる。他の具体例としてのN末端エピトープは、Aβの残基1〜3で始まり、残基7〜11で終わる。追加の具体例としてのN末端エピトープとしては、Aβの残基2〜4、2〜5、2〜6、2〜7もしくは2〜8、Aβの残基3〜5、3〜6、3〜7、3〜8もしくは3〜9、またはAβの残基4〜7、4〜8、4〜9もしくは4〜10が挙げられる。
抗体が指定された残基の範囲内のエピトープ、例えばAβ3〜7に結合すると言われたとき、意味することは、その抗体が、指定された残基(すなわち、この例ではAβ3〜7)を含有するポリペプチドに特異的に結合するということである。そのような抗体は、Aβ3〜7の範囲内のすべての残基と必ずしも接触するとは限らない。また、Aβ3〜7の範囲内のすべての単独のアミノ酸置換および欠失が、必ずしも結合親和性に有意な影響を及ぼすとは限らない。様々な実施形態において、Aβ抗体は、末端特異的である。本明細書において用いる場合、用語「末端特異的」は、AβペプチドのN末端またはC末端残基に特異的に結合するが、該残基を含むより長いAβ化学種内またはAPP内に該残基が存在するとき、それらの同じ残基を認識しない抗体を指す。好ましい抗体は、ヒトIgG1アイソタイプを有する。
受動的免疫療法に好ましい抗Aβ抗体としては、ヒト化抗Aβ抗体、例えば、ヒト化3D6抗体、ヒト化12B4抗体、またはヒト化12A11抗体が挙げられる。
受動的免疫療法のための抗体は、米国特許第20040038304号、米国特許第20070020685号、米国特許第20060257396号、米国特許第20060160184号、米国特許第20060134098号、米国特許第20050255552号、米国特許第20050008625号、米国特許第20040132066号、米国特許第20040038317号、米国特許第20030198971号、および米国特許第20030157579号(これらは、すべての目的でそれら全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているものをはじめとする、様々な技術によって生じさせることができる。
抗体
i.免疫グロブリンの一般的特性
塩基性抗体構造単位がサブユニットの四量体を含むことは公知である。それぞれの四量体は、ポリペプチド鎖の2つの同一のペアから構成され、それぞれのペアが、1本の「軽」鎖(約25kDa)および1本の「重」鎖(約50〜70kDa)を有する。それぞれの鎖のアミノ末端部分は、主として抗原認識の責任を負う、約100から110またはそれ以上のアミノ酸の可変領域を含む。それぞれの鎖のカルボキシ末端部分は、主としてエフェクター機能に関与する定常領域を規定する。
軽鎖は、カッパまたはラムダのいずれかとして分類される。重鎖は、ガンマ、ミュー、アルファ、デルタまたはイプシロンとして分類され、その抗体のアイソタイプをそれぞれIgG、IgM、IgA、IgDおよびIgEと定義する。軽および重鎖内の可変領域と定常領域は、約12またはそれ以上のアミノ酸の「J」領域によって連結され、その重鎖は、さらに約10より多いアミノ酸の「D」領域も含む(一般には、Fundamental Immunology, Ch. 7 (W. Paul, ed., Raven Press, N.Y., 2nd ed. 1989)を参照のこと(これは、すべての目的でその全体が参照により本明細書に組み込まれる))。
それぞれの軽/重鎖ペアの可変領域が抗体結合部位を構成する。従って、無損傷抗体は、2つの結合部位を有する。二機能性または二重特異性抗体の場合を除き、それら2つの結合部位は同じである。それらの鎖すべてが、相補性決定領域またはCDRとも呼ばれる3つの超可変領域によって連結された、相対的に保存されたフレームワーク領域(FR)について同じ一般構造を示す。それぞれのペアの2本の鎖からのCDRは、そのフレームワーク領域によってアラインされ、それによって特定のエピトープに結合することができる。N末端からC末端までにおいて、軽鎖と重鎖の両方がドメインFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3およびFR4を含む。それぞれのドメインへのアミノ酸の割り当ては、Kabat,Sequences of Proteins of Immunological Interest (National Institutes of Health, Bethesda, MD, 1987 and 1991); Chothia & Lesk, J. Mol Biol. 196:901-917 (1987); or Chothia et al, Nature 342:878-883 (1989)の定義に従っている。
ii.非ヒト抗体の生産
非ヒトモノクローナル抗体、例えば、マウス、モルモット、霊長類、ウサギまたはラットモノクローナル抗体の生産は、例えば、その動物にAβでの免疫処置を施すことによって遂行することができる。AβもしくはAβの免疫原性フラグメントを含むより長いポリペプチド、またはAβに対する抗体に対する抗イディオタイプ抗体も使用することができる。Harlow & Lane, Antibodies, A Laboratory Manual (CSHP NY, 1988)(すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)参照。そのような免疫原は、ペプチド合成によって、または組換え発現によって、天然源から得ることができる。場合によっては、前記免疫原を、下で説明するように、担体タンパク質と融合させてまたは別様に複合させて投与することができる。場合によっては、前記免疫原をアジュバントと共に投与することができる。下で説明するように、幾つかのタイプのアジュバントを使用することができる。完全フロイントアジュバント、続いて不完全アジュバントが、実験動物の免疫処置には好ましい。ポリクローナル抗体の製造には、一般に、ウサギまたはモルモットが使用される。モノクローナル抗体の製造には、一般に、マウスが使用される。抗体をAβへの特異的結合についてスクリーニングする。場合によっては、抗体をAβの特定の領域への結合についてさらにスクリーニングする。後者のスクリーニングは、Aβペプチドの欠失突然変異体のコレクションへの抗体の結合を判定すること、およびどの欠失突然変異体がその抗体に結合するかを判定することによって、遂行することができる。例えば、ウエスタンブロットまたはELISAによって、結合を評価することができる。その抗体への特異的結合を示す最小フラグメントがその抗体のエピトープを規定する。あるいは、試験抗体と参照抗体がAβへの結合について競合する競合アッセイによって、エピトープ特異性を判定することができる。試験抗体と参照抗体が競合する場合には、それらは、同じエピトープ、または一方の抗体の結合が他方の結合に干渉する十分近位のエピトープに結合する。そのような抗体に好ましいアイソタイプは、マウスアイソタイプIgG2a、または他の種における等価のアイソタイプである。マウスアイソタイプIgG2aは、ヒトアイソタイプIgG1の等価物である。
iii.キメラおよびヒト化抗体
キメラおよびヒト化抗体は、キメラまたはヒト化抗体の構築のための出発原料を供給するマウスまたは他の非ヒト抗体と同じ、または類似した結合特異性および親和性を有する。キメラ抗体は、異なる種に属する免疫グロブリン遺伝子セグメントから、一般には遺伝子操作によって、軽および重鎖遺伝子を構築した抗体である。例えば、マウスモノクローナル抗体からの遺伝子の可変(V)セグメントを、ヒト定常(C)セグメント、例えばIgG1およびIgG4に連結させることができる。ヒトアイソタイプIgG1が好ましい。一部の方法において、前記抗体のアイソタイプは、ヒトIgG1である。IgM抗体も一部の方法において用いることができる。従って、典型的なキメラ抗体は、マウス抗体からのVまたは抗原結合ドメイン、およびヒト抗体からのCまたはエフェクタードメインからなる、ハイブリッドタンパク質である。
ヒト化抗体は、実質的にヒト抗体(アクセプター抗体と名づける)からの可変領域フレームワーク残基、および実質的にマウス抗体(ドナー免疫グロブリンと呼ぶ)からの相補性決定領域を有する。Queen et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86: 10029-10033 (1989)、 国際公開第90/07861号、米国特許第5,693,762号、米国特許第5,693,761号、米国特許第5,585,089号、米国特許第5,530,101号、およびWinter、米国特許第5,225,539号(これらのそれぞれは、すべての目的でその全体が参照により本明細書に組み込まれる)参照。存在する場合には定常領域(単数または複数)も、実質的にまたは完全にヒト免疫グロブリンからのものである。ヒト可変ドメインは、そのフレームワーク配列が、CDRが由来するマウス可変領域ドメインとの高い配列同一度を示すヒト抗体から、通常、選択される。重および軽鎖可変領域フレームワーク残基は、同じヒト抗体配列に由来する場合もあり、または異なるヒト抗体配列に由来する場合もある。それらのヒト抗体配列は、天然ヒト抗体の配列である場合もあり、またはいくつかのヒト抗体のコンセンサス配列であえる場合もある。Carterら、国際公開第92/22653号参照。ヒト可変領域フレームワーク残基からの一定のアミノ酸が、CDR配座および/または抗原への結合に対するそれらの可能性の有る影響に基づいて、置換のために選択される。そのような可能性の有る影響の調査は、モデル化、特定の位置のアミノ酸の特性の検査、または特定のアミノ酸の置換もしくは突然変異誘発の効果の経験的観察による。
例えば、あるアミノ酸が、マウス可変領域フレームワーク残基と選択されたヒト可変領域フレームワーク残基との間で異なるとき、そのヒトフレームワークアミノ酸は、そのアミノ酸が、
(1)抗原に直接、非共有結合する、
(2)CDR領域に隣接している、
(3)CDR領域と別様に相互作用する(例えば、CDR領域の約6A以内にある)、または
(4)VL−VH界面に加わる
ことが合理的に予想されるとき、通常、そのマウス抗体からの等価のフレームワークアミノ酸によって置換されるだろう。
置換のための他の候補は、ヒト免疫グロブリンにとってその位置にあることが普通でないアクセプター・ヒト・フレームワーク・アミノ酸である。これらのアミノ酸は、マウスドナー抗体の相当する位置からの、またはさらに典型的なヒト免疫グロブリンの相当する位置からのアミノ酸で置換することができる。置換のための他の候補は、ヒト免疫グロブリンにとってその位置にあることが普通でないアクセプター・ヒト・フレームワーク・アミノ酸である。ヒト化免疫グロブリンの可変領域フレームワークは、通常、ヒト可変領域フレームワーク配列との少なくとも85%の配列同一性、またはそのような配列の一致を示す。
iv.ヒト抗体
Aβに対するヒト抗体は、下で説明する様々な技術によって供給される。一部のヒト抗体は、競合結合実験によって選択され、でなければ、特定のマウス抗体、例えば実施例XIに記載するマウスモノクローナル抗体のうちの1つと、同じエピトープ特異性を有するように選択される。ヒト抗体は、Aβのフラグメントのみを免疫原として使用することにより、および/またはAβの欠失突然変異体のコレクションに対する抗体をスクリーニングすることによって、特定のエピトープ特異性についてスクリーニングすることもできる。ヒト抗体は、好ましくは、アイソタイプ特異性ヒトIgG1を有する。
(1)トリオーマ方法論
基本アプローチ、およびこのアプローチにおいて使用するための具体例としての細胞融合パートナー、SPAZ−4は、Oestberg et al., Hybridoma 2:361-367 (1983);Oestberg、米国特許第4,634,664号;およびEnglemanら、米国特許第4,634,666号(これらのそれぞれは、すべての目的でその全体が参照により本明細書に組み込まれる)によって説明されている。この方法によって得られる抗体生産性細胞系列は、3つの細胞−2つのヒト細胞および1つのマウス細胞−に由来するため、トリオーマと呼ばれる。最初、マウス骨髄腫系列をヒトBリンパ球と融合させて、非抗体生産性異種ハイブリッド細胞、例えば、Oestbergの上記文献によって説明されているSPAZ−4細胞系列を得る。その後、その異種細胞を、免疫処置を施したヒトBリンパ球と融合させて、抗体生産性トリオーマ細胞系列を得る。トリオーマは、ヒト細胞から作製された通常のハイブリドーマよりも安定して抗体を生産することが判明した。
前記免疫処置を施したBリンパ球は、ヒトドナーの血液、脾臓、リンパ節または骨髄から得られる。特定の抗原またはエピトープに対する抗体が所望される場合、その抗原またはそのエピトープを免疫処置に用いることが望ましい。免疫処置は、インビボである場合もあり、インビトロである場合もある。インビボ免疫処置の場合については、一般に、Aβ、そのフラグメント、Aβもしくはそのフラグメントを含有するより大きなポリペプチド、またはAβに対する抗体に対する抗イディオタイプ抗体での免疫処置を施したヒトからB細胞を単離する。一部の方法では、最終的に抗体療法を施されることとなる同じ患者からB細胞を単離する。インビトロ免疫処置の場合については、一般に、10%ヒト血漿を補足したRPMI−1640(Englemanの上記文献を参照のこと)などの培地中で7〜14日間、Bリンパ球を抗原に暴露する。
それらの免疫処置を施したBリンパ球を、周知の方法によって、SPAZ−4などの異種ハイブリッド細胞に融合させる。例えば、それらの細胞を、約37摂氏度で、約5〜10分間、MW 1000〜4000の40〜50% ポリエチレングリコールで処理する。その融合混合物から細胞を分離し、所望のハイブリッド(例えば、HATまたはAH)について選択的な培地において増殖させる。そのトリオーマ培養基をAβまたはそのフラグメントに結合する能力についてアッセイすることにより、要求される結合特異性を有する抗体を分泌するクローンを同定する。所望の特異性を有するヒト抗体を生産するトリオーマを、限界希釈技術によってサブクローニングし、培養基においてインビトロで増殖させる。その後、それらの得られたトリオーマ細胞系列を、Aβまたはそのフラグメントを結合する能力について試験する。
トリオーマは、遺伝子的に安定であるが、抗体を非常に高レベルでは生産しない。トリオーマから1つまたはそれ以上の発現ベクターへの抗体遺伝子のクローニング、およびそのベクターの標準的な哺乳動物、細菌または酵母細胞系列への形質転換によって、発現レベルを増加することができる。
(2)トランスジェニック非ヒト哺乳動物
Aβに対するヒト抗体は、ヒト免疫グロブリン遺伝子座の少なくとも1つのセグメントをコードするトランスジーンを有する非ヒトトランスジェニック哺乳動物から生産することもできる。通常は、そのようなトランスジェニック哺乳動物の内因性免疫グロブリン遺伝子座を機能的に不活性化する。好ましくは、前記ヒト免疫グロブリン遺伝子座のセグメントは、重および軽鎖成分の再配列されていない配列を含む。内因性免疫グロブリン遺伝子の不活性化と外因性免疫グロブリン遺伝子の導入の両方を、ターゲッティングされた相同組換えによって、またはYAC染色体の導入によって達成することができる。このプロセスの結果として生ずるトランスジェニック哺乳動物は、免疫グロブリン成分配列を機能的に再配列することができ、ならびに内因性免疫グロブリン遺伝子を発現することなく、ヒト免疫グロブリン遺伝子によってコードされた様々なアイソタイプの抗体のレパートリーを発現することができる。これらの性質を有する哺乳動物の生産および性質は、例えば、Lonbergら、国際公開第93/1222、米国特許第5,877,397号、米国特許第5,874,299号、米国特許第5,814,318号、米国特許第5,789,650号、米国特許第5,770,429号、米国特許第5,661,016号、米国特許第5,633,425号、米国特許第5,625,126号、米国特許第5,569,825号、米国特許第5,545,806号、Nature 148, 1547-1553 (1994)、Nature Biotechnology 14, 826 (1996)、Kucherlapati、国際公開第91/10741号(これらのそれぞれは、すべての目的でその全体が参照により本明細書に組み込まれる)によって詳細に説明されている。トランスジェニックマウスが特に適する。抗Aβ抗体は、Aβまたはそのフラグメントでの、LongergまたはKucherlapatiの上記文献によって説明されているものなどの、トランスジェニック非ヒト哺乳動物の免疫処置によって得られる。モノクローナル抗体は、例えば、従来のKohler−Milstein技術を用いて、そのような哺乳動物からのB細胞を適する骨髄腫細胞系列に融合させることによって調製される。ヒトポリクローナル抗体は、免疫原性薬剤での免疫処置を施したヒトから血清の形態で提供される場合もある。場合によっては、そのようなポリクローナル抗体を、Aβまたは他のアミロイドペプチドを親和性試薬として使用する親和性精製によって濃縮することもできる。
(3)ファージディスプレイ法
ヒト抗Aβ抗体を得るためのさらなるアプローチは、Huse et al., Science 246:1275-1281 (1989)によって概説された一般プロトコルに準ずるヒトB細胞からのDNAライブラリのスクリーニングである。トリオーマ方法論について説明したように、そのようなB細胞は、Aβフラグメント、Aβもしくはフラグメントを含有するより長いポリペプチド、または抗イディオタイプ抗体での免疫処置を施したヒトから得ることができる。場合によっては、最終的に抗体治療を受けることとなる患者からそのようなB細胞を得る。Aβまたはそのフラグメントに結合する抗体を選択する。その後、そのような抗体(または結合フラグメント)をコードする配列をクローニングし、増幅する。Huseによって説明されたプロトコルをファージディスプレイ技術との併用でさらに有効にする。例えば、Dowerら、国際公開第91/17271号、ならびにMcCaffertyら、国際公開第92/01047号、米国特許第5,877,218号、米国特許第5,871,907号、米国特許第5,858,657号、米国特許第5,837,242号、米国特許第5,733,743号および米国特許第5,565,332号参照(これらのそれぞれは、すべての目的でその全体が参照により本明細書に組み込まれる)。これらの方法では、メンバーがそれらの外面に異なる抗体を提示するファージのライブラリを生産する。抗体は、通常、FvまたはFabフラグメントとして提示される。所望の特異性を有するファージディスプレイ抗体を、Aβペプチドまたはそのフラグメントへの親和性濃縮によって選択する。
ファージディスプレイ法の変形では、選択されたマウス抗体の結合特異性を有するヒト抗体を生産することができる。Winter、国際公開第92/20791号参照。この方法では、その選択されたマウス抗体の重鎖可変領域または軽鎖可変領域のいずれかを出発原料として使用する。例えば、軽鎖可変領域を出発原料として選択すると、メンバーが同じ軽鎖可変領域(すなわち、マウス出発原料)および異なる重鎖可変領域を提示するファージライブラリが構築される。前記重鎖可変領域は、再配列されたヒト重鎖可変領域のライブラリから得られる。Aβに対する強い特異的結合(例えば、少なくとも10、および好ましくは少なくとも10−1)を示すファージを選択する。その後、このファージからのヒト重鎖可変領域は、さらなるファージライブラリを構築するための出発原料として役立つ。このライブラリでは、それぞれのファージが、同じ重鎖可変領域(すなわち、最初のディスプレイライブラリから同定された領域)および異なる軽鎖可変領域を提示する。前記軽鎖可変領域は、再配列されたヒト可変軽鎖領域のライブラリから得られる。さらにまた、Aβに対する強い特異的結合を示すファージを選択する。これらのファージは、完全ヒト抗Aβ抗体の可変領域を提示する。これらの抗体は、通常、マウス出発原料と同じまたは類似したエピトープ特異性を有する。
(4)ナノボディー法
Aβに対する抗体は、Nanobody(商標)法(Ablynx N.V.)によって生産することもできる。ナノボディーは、天然重鎖抗体の性質を含有する抗体由来治療用タンパク質である。ナノボディーは、単一の、比較的小さい、機能的抗原結合構造単位、ドメインまたはタンパク質として機能することができる。Nanobody(商標)技術は、当初、ラクダ科動物(ラクダおよびラマ)が軽鎖を欠く完全機能性抗体を有するという発見に従って開発された。これらの重鎖抗体は、単一可変ドメイン(VHH)および2つの定常ドメイン(CH2およびCH3)を含有する。VHHは、従来の4本鎖抗体中に存在する重鎖可変ドメイン(これは「VHドメイン」と呼ばれる)とそれらを区別するために用いられる。クローニングし、単離したVHHドメインは、元の重鎖抗体の完全抗原結合能力を保有する安定なポリペプチドである。VHHドメインおよびナノボディーを遺伝子操作して、多価および多重特異性形式にすることもできる。天然VHHドメインのアミノ酸配列に対応するアミノ酸配列を有するナノボディーをヒト化する、すなわち、その天然VHH配列のアミノ酸配列内の(および特に、フレームワーク配列内の)1つまたはそれ以上のアミノ酸残基を、人間からの従来の4本鎖抗体からのVHドメイン内の対応する位置(単数または複数)に存在する1つまたはそれ以上のアミノ酸残基によって置換することによりヒト化することができる。詳細については、例えば、米国特許第20050130266号、米国特許第20040253638号、国際公開第2006/040153号、米国特許第20050214857号、国際公開第2006/079372号、または国際公開第2006/122825号を参照のこと(これらのそれぞれは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)。
v.定常領域の選択
キメラ、ヒト化またはヒト抗体の重および軽鎖可変領域を、ヒト定常領域の少なくとも一部分に連結させることができる。定常領域の選択は、抗体依存性補体および/または細胞媒介毒性が所望されるかどうかに、部分的に依存する。例えば、アイソタイプIgG1およびIgG3は、補体活性を有し、アイソタイプIgG2およびIgG4は、有さない。アイソタイプの選択も脳への抗体の通過に影響を及ぼし得る。ヒトアイソタイプIgG1が好ましい。軽鎖定常領域は、ラムダまたはカッパであり得る。抗体は、2本の軽鎖および2本の重鎖を含有する四量体として、別々の重鎖、軽鎖として、Fab、Fab’F(ab’)2、およびFvとして、または重および軽鎖可変ドメインがスペーサーによって連結されている単鎖抗体として、発現させることができる。
vi.組換え抗体の発現
キメラ、ヒト化およびヒト抗体は、一般に、組換え発現によって生産される。組換えポリヌクレオチド構築物は、一般に、自然に付随するプロモーター領域または異種プロモーター領域をはじめとする、抗体鎖のコーディング配列に作動可能に連結された発現制御配列を含む。好ましくは、前記発現制御配列は、真核宿主細胞を形質転換またはトランスフェクトすることができるベクター内の真核性プロモーター系である。そのベクターが適切な宿主に組み込まれると、その宿主は、ヌクレオチド配列の高レベル発現、ならびに交差反応性抗体の回収および精製に適する条件下で維持される。
一般に、これらの発現ベクターは、その宿主生物において、エピソームとして、または宿主染色体DNAの一体部分として、複製され得る。通例、発現ベクターは、所望のDNA配列で形質転換された細胞の検出を可能にするために、選択マーカー、例えば、アンピシリン耐性またはヒグロマイシン耐性を含有する。
大腸菌は、本発明のDNA配列のクローニングに特に有用な1つの原核生物宿主である。酵母などの微生物も発現に有用である。サッカロミセス(Saccharomyces)は、好ましい酵母宿主であり、適するベクターは、所望される場合には、発現制御配列、複製起点、終結配列などを有する。典型的なプロモーターとしては、3−ホスホグリセリン酸キナーゼおよび他の糖分解酵素が挙げられる。誘導性酵母プロモーターとしては、数ある中でも、アルコールデヒドロゲナーゼ、イソシトクロムC、ならびにマルトースおよびガラクトース利用に関与する酵素からのプロモーターが挙げられる。
哺乳動物細胞は、免疫グロブリンまたはそのフラグメントをコードするヌクレオチドセグメントを発現するために好ましい宿主である。Winnacker, From Genes to Clones, (VCH Publishers, NY, 1987)参照。無損傷異種タンパク質を分泌することができる多数の適する宿主細胞系列が当分野において開発されており、それらとしては、CHO細胞系列、様々なCOS細胞系列、HeLa細胞、L細胞、ヒト胚性腎細胞、および骨髄腫細胞系列が挙げられる。好ましくは、それらの細胞は、非ヒト細胞である。これらの細胞のための発現ベクターは、発現制御配列、例えば、複製起点、プロモーター、エンハンサー(Queen et al., Immunol. Rev. 89:49 (1986))、ならびに必要プロセッシング情報部位、例えば、リボソーム結合部位、RNAスプライス部位、ポリアデニル化部位、および転写ターミネーター配列を含む場合がある。好ましい発現制御配列は、内因性遺伝子、サイトメガロウイルス、SV40、アデノウイルス、ウシ乳頭腫ウイルスなどから得られるプロモーターである。Co et al., J. Immunol. 148:1149 (1992)参照。
あるいは、抗体コーディング配列を、トランスジェニック動物のゲノムへの導入およびそのトランスジェニック動物の乳におけるその後の発現のために、トランスジーンに組み込むことができる(例えば、米国特許第5,741,957号、米国特許第5,304,489号、米国特許第5,849,992号参照)。適するトランスジーンとしては、乳腺特異的遺伝子、例えばカゼインまたはベータラクトグロブリンからのプロモーターおよびエンハンサーと作動可能に連結された状態の、軽および/または重鎖についてのコーディング配列が挙げられる。
対象となるDNAセグメントを含有するベクターを、細胞宿主のタイプに依存して、周知の方法によって宿主細胞に移入することができる。例えば、原核生物細胞には、通例、塩化カルシウムトランスフェクションが利用されるが、他の細胞宿主には、リン酸カルシウム処理、エレクトロポレーション、リポフェクション、バイオリスティックまたはウイルスベースのトランスフェクションを用いることができる。哺乳動物細胞を形質転換するために用いられる他の方法としては、ポリブレン、プロトプラスト融合、リポソーム、エレクトロポレーション、およびマイクロインジェクションの使用が挙げられる(一般に、Sambrookらの上記文献を参照のこと)。トランスジェニック動物の生産のために、トランスジーンを受精卵にマイクロインジェクションすることができ、または胚性幹細胞のゲノムに組込み、そのような細胞の核を除核卵母細胞に移入することができる。
発現されたら、HPLC精製、カラムクロマトグラフィー、ゲル電気泳動などをはじめとする当分野の標準的な手順に従って、抗体を精製することができる(一般に、Scopes, Protein Purification (Springer-Verlag, NY, 1982)参照)。
3D6またはそのキメラもしくはヒト化形態が、好ましい抗体である(米国特許公開第20030165496号A1、米国特許公開第20040087777号A1、国際公開第02/46237A3号、および国際公開第04/080419A2号参照)。3D6の説明は、例えば、国際公開第02/088306A2号および国際公開第02/088307A2号においても見つけることができる。追加の3D6抗体は、米国特許出願番号11/303,478、および国際出願番号PCT/US05/45614に記載されている。3D6は、ヒトβ−アミロイドペプチド、特に残基1〜5に位置するN末端エピトープに特異的に結合するモノクローナル抗体(mAb)である。3D6モノクローナル抗体を生産する細胞系列(RB96 3D6.32.2.4)は、ブダペスト条約(Budapest Treaty)の条項のもと、米国微生物系統保存機関(American Type Culture Collection)(ATCC), Mannasas, VA 20108, USAに2003年4月8日に寄託されており、寄託番号PTA−5130を有する。
バピネオズマブは、配列番号:1と呼ぶアミノ酸配列を有する成熟可変領域を有する軽鎖、および配列番号:2と呼ぶアミノ酸配列を有する成熟可変領域を有する重鎖を含む、ヒト化3D6抗体を意味し、これを下に示す。
ヒト化3D6軽鎖可変領域
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Lys Ser Ser Gln Ser Leu Leu Asp Ser Asp Gly Lys Thr Tyr Leu Asn Trp Leu Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Arg Leu Ile Tyr Leu Val Ser Lys Leu Asp Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Trp Gln Gly Thr His Phe Pro Arg Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Val Glu Ile Lys(配列番号:1)
ヒト化3D6重鎖可変領域
Glu Val Gln Leu Leu Glu Ser Gly Gly Gly Leu Val Gln Pro Gly Gly Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly Phe Thr Phe Ser Asn Tyr Gly Met Ser Trp Val Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val Ala Ser Ile Arg Ser Gly Gly Gly Arg Thr Tyr Tyr Ser Asp Asn Val Lys Gly Arg Phe Thr Ile Ser Arg Asp Asn Ser Lys Asn Thr Leu Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Val Arg Tyr Asp His Tyr Ser Gly Ser Ser Asp Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val Thr Val Ser Ser(配列番号:2)
バピネオズマブは、AAB−001として公知である。
配列番号:3と呼ぶアミノ酸配列を有する成熟可変領域を有する軽鎖、および配列番号:4と呼ぶアミノ酸配列を有する成熟可変領域を有する重鎖を含む、ヒト化3D6抗体の第二の変型を下に示す。
ヒト化3D6軽鎖可変領域
Tyr Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Lys Ser Ser Gln Ser Leu Leu Asp Ser Asp Gly Lys Thr Tyr Leu Asn Trp Leu Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Arg Leu Ile Tyr Leu Val Ser Lys Leu Asp Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Trp Gln Gly Thr His Phe Pro Arg Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Val Glu Ile Lys(配列番号:3)
ヒト化3D6重鎖可変領域
Glu Val Gln Leu Leu Glu Ser Gly Gly Gly Leu Val Gln Pro Gly Gly Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly Phe Thr Phe Ser Asn Tyr Gly Met Ser Trp Val Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val Ala Ser Ile Arg Ser Gly Gly Gly Arg Thr Tyr Tyr Ser Asp Asn Val Lys Gly Arg Phe Thr Ile Ser Arg Asp Asn Ala Lys Asn Ser Leu Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Leu Tyr Tyr Cys Val Arg Tyr Asp His Tyr Ser Gly Ser Ser Asp Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val Thr Val Ser Ser(配列番号:4)
配列番号:5と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:6と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化3D6抗体の第三の変型は、2005年4月28日に公開された米国特許第2005/0090649A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化3D6軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Leu Gly Gln Pro Ala Ser Ile Ser Cys Lys Ser Ser Gln Ser Leu Leu Asp Ser Asp Gly Lys Thr Tyr Leu Asn Trp Leu Gln Gln Arg Pro Gly Gln Ser Pro Arg Arg Leu Ile Tyr Leu Val Ser Lys Leu Asp Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Trp Gln Gly Thr His Phe Pro Arg Thr Phe Gly Gly Gly Thr Lys Val Glu Ile Lys Arg Thr Val Ala Ala Pro Ser Val Phe Ile Phe Pro Pro Ser Asp Glu Gln Leu Lys Ser Gly Thr Ala Ser Val Val Cys Leu Leu Asn Asn Phe Tyr Pro Arg Glu Ala Lys Val Gln Trp Lys Val Asp Asn Ala Leu Gln Ser Gly Asn Ser Gln Glu Ser Val Thr Glu Gln Asp Ser Lys Asp Ser Thr Tyr Ser Leu Ser Ser Thr Leu Thr Leu Ser Lys Ala Asp Tyr Glu Lys His Lys Val Tyr Ala Cys Glu Val Thr His Gln Gly Leu Ser Ser Pro Val Thr Lys Ser Phe Asn Arg Gly Glu Cys(配列番号:5)
ヒト化3D6重鎖
Gln Val Gln Leu Val Gln Ser Gly Gly Gly Leu Val Gln Pro Gly Gly Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Gly Ser Gly Phe Thr Phe Ser Asn Tyr Gly Met Ser Trp Val Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val Ala Ser Ile Arg Ser Gly Gly Gly Arg Thr Tyr Tyr Ser Asp Asn Val Lys Gly Arg Phe Thr Ile Ser Arg Glu Asn Ala Lys Asn Ser Leu Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Val Arg Tyr Asp His Tyr Ser Gly Ser Ser Asp Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Leu Val Thr Val Ser Ser Ala Ser Thr Lys Gly Pro Ser Val Phe Pro Leu Ala Pro Ser Ser Lys Ser Thr Ser Gly Gly Thr Ala Ala Leu Gly Cys Leu Val Lys Asp Tyr Phe Pro Gln Pro Val Thr Val Ser Trp Asn Ser Gly Ala Leu Thr Ser Gly Val His Thr Phe Pro Ala Val Leu Gln Ser Ser Gly Leu Tyr Ser Leu Ser Ser Val Val Thr Val Pro Ser Ser Ser Leu Gly Thr Gln Thr Tyr Ile Cys Asn Val Asn His Lys Pro Ser Asn Thr Lys Val Asp Lys Lys Val Glu Pro Lys Ser Cys Asp Lys Thr His Thr Cys Pro Pro Cys Pro Ala Pro Gln Leu Leu Gly Gly Pro Ser Val Phe Leu Phe Pro Pro Lys Pro Lys Asp Thr Leu Met Ile Ser Arg Thr Pro Glu Val Thr Cys Val Val Val Asp Val Ser His Glu Asp Pro Glu Val Lys Phe Asn Trp Tyr Val Asp Gly Val Glu Val His Asn Ala Lys Thr Lys Pro Arg Glu Glu Gln Tyr Asn Ser Thr Tyr Arg Val Val Ser Val Leu Thr Val Leu His Gln Asp Trp Leu Asn Gly Lys Glu Tyr Lys Cys Lys Val Ser Asn Lys Ala Leu Pro Ala Pro Ile Glu Lys Thr Ile Ser Lys Ala Lys Gly Gln Pro Arg Glu Pro Gln Val Tyr Thr Leu Pro Pro Ser Arg Asp Glu Leu Thr Lys Asn Gln Val Ser Leu Thr Cys Leu Val Lys Gly Phe Tyr Pro Ser Asp Ile Ala Val Glu Trp Glu Ser Asn Gly Gln Pro Glu Asn Asn Tyr Lys Thr Thr Pro Pro Val Leu Asp Ser Asp Gly Ser Phe Phe Leu Tyr Ser Lys Leu Thr Val Asp Lys Ser Arg Trp Gln Gln Gly Asn Val Phe Ser Cys Ser Val Met His Glu Ala Leu His Asn His Tyr Thr Gln Lys Ser Leu Ser Leu Ser Pro Gly Lys(配列番号:6)
12A11またはそのキメラもしくはヒト化もしくはナノボディー形態は、好ましい抗体である。前記12A11抗体またはその変型は、米国特許公開第20050118651号、米国特許公開第20060198851号、国際公開第04/108895号、および国際公開第06/066089に記載されており、これらのすべては、すべての目的でそれら全体が参照により本明細書に組み込まれる。12A11は、ヒトβ−アミロイドペプチド、特に残基3〜7に位置するN末端エピトープに特異的に結合するmAbである。12A11モノクローナル抗体を生産する細胞系列は、2005年12月12日にATCC(米国微生物系統保存機関(American Type Culture Collection), 10801 University Boulevard, Manassas, VA 20110-2209に寄託されており、ATCCアクセッション番号PTA−7271を有する。
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:8(変型1)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第一の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型1)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Ser Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Leu Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Leu Thr Ile Ser Lys Asp Thr Ser Lys Asn Thr Val Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:8)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:9(変型2)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第二の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型2)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Thr Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Phe Thr Ile Ser Lys Asp Thr Ser Lys Asn Thr Leu Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:9)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:10(変型2.1)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第三の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型2.1)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Thr Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Phe Thr Ile Ser Lys Asp Asn Ser Lys Asn Thr Leu Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:10)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:11(変型3)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第四の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型3)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Thr Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Phe Thr Ile Ser Arg Asp Asn Ser Lys Asn Thr Leu Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:11)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:12(変型4.1)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第五の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型4.1)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Thr Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Leu Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Leu Thr Ile Ser Lys Asp Thr Ser Lys Asn Thr Val Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:12)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:13(変型4.2)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第六の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型4.2)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Ser Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Leu Thr Ile Ser Lys Asp Thr Ser Lys Asn Thr Val Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:13)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:14(変型4.3)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第七の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型4.3)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Ser Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Leu Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Phe Thr Ile Ser Lys Asp Thr Ser Lys Asn Thr Val Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:14)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:15(変型4.4)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第八の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型4.4)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Ser Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Leu Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Leu Thr Ile Ser Lys Asp Thr Ser Lys Asn Thr Leu Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:15)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:16(変型5.1)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第九の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型5.1)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Thr Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Leu Thr Ile Ser Lys Asp Thr Ser Lys Asn Thr Val Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:16)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:17(変型5.2)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第十の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型5.2)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Thr Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Leu Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Phe Thr Ile Ser Lys Asp Thr Ser Lys Asn Thr Val Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:17)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:18(変型5.3)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第十一の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型5.3)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Thr Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Leu Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Leu Thr Ile Ser Lys Asp Thr Ser Lys Asn Thr Leu Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser Val(配列番号:18)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:19(変型5.4)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第十二の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型5.4)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Ser Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Phe Thr Ile Ser Lys Asp Thr Ser Lys Asn Thr Val Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser Val(配列番号:19)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:20(変型5.5)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第十三の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型5.5)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Ser Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Leu Thr Ile Ser Lys Asp Thr Ser Lys Asn Thr Leu Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:20)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:21(変型5.6)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第十四の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型5.6)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Ser Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Leu Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Phe Thr Ile Ser Lys Asp Thr Ser Lys Asn Thr Leu Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:21)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:22(変型6.1)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第十五の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型6.1)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Thr Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Phe Thr Ile Ser Lys Asp Thr Ser Lys Asn Thr Val Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:22)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:23(変型6.2)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第十六の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型6.2)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Thr Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Leu Thr Ile Ser Lys Asp Thr Ser Lys Asn Thr Leu Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:23)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:24(変型6.3)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第十七の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型6.3)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Thr Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Leu Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Phe Thr Ile Ser Lys Asp Thr Ser Lys Asn Thr Leu Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:24)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:25(変型6.4)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第十八の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型6.4)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Ser Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Val Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Phe Thr Ile Ser Lys Asp Thr Ser Lys Asn Thr Leu Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:25)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:26(変型7)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第十九の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型7)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Thr Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Val Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Leu Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Leu Thr Ile Ser Lys Asp Thr Ser Lys Asn Thr Val Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:26)
配列番号:7と呼ぶアミノ酸配列を有する軽鎖および配列番号:27(変型8)と呼ぶアミノ酸配列を有する重鎖を含む、ヒト化12A11抗体の第二十の変型は、2005年6月2日に公開された米国特許第20050118651A1号(これは、すべての目的で参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。
ヒト化12A11軽鎖
Asp Val Val Met Thr Gln Ser Pro Leu Ser Leu Pro Val Thr Pro Gly Glu Pro Ala Ser Ile Ser Cys Arg Ser Ser Gln Ser Ile Val His Ser Asn Gly Asn Thr Tyr Leu Glu Trp Tyr Leu Gln Lys Pro Gly Gln Ser Pro Gln Leu Leu Ile Tyr Lys Val Ser Asn Arg Phe Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Val Gly Val Tyr Tyr Cys Phe Gln Ser Ser His Val Pro Leu Thr Phe Gly Gln Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys(配列番号:7)
ヒト化12A11重鎖(変型8)
Gln Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Val Val Gln Pro Gly Arg Ser Leu Arg Leu Ser Cys Ala Phe Ser Gly Phe Ser Leu Ser Thr Ser Gly Met Ser Val Gly Trp Ile Arg Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Glu Trp Leu Ala His Ile Trp Trp Asp Asp Asp Lys Tyr Tyr Asn Pro Ser Leu Lys Ser Arg Leu Thr Ile Ser Lys Asp Asn Ser Lys Asn Thr Val Tyr Leu Gln Met Asn Ser Leu Arg Ala Glu Asp Thr Ala Val Tyr Tyr Cys Ala Arg Arg Thr Thr Thr Ala Asp Tyr Phe Ala Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Val Thr Val Ser Ser(配列番号:8)
上に記載した抗体はいずれも、異なるFc受容体に結合する程度を制御すべく異なるアイソタイプまたは変異体アイソタイプを用いて生産することができる。Fc領域(例えば、Fabフラグメント)を欠く抗体は、Fc受容体への結合を欠く。アイソタイプの選択は、Fc受容体への結合にも影響を及ぼす。3つのFcγ受容体、FcRI、RcRIIおよびFcRIIIに対する、様々なヒトIgGアイソタイプのそれぞれの親和性が決定されている(Ravetch & Kinet, Annu. Rev. Immunol. 9, 457 (1991)参照)。FcRIは、単量体形でIgGに結合する高親和性受容体であり、後の2つは、多量体形でしかIgGに結合しない低親和性受容体である。一般に、IgG1とIgG3は両方とも、3つすべての受容体への、IgG4はFcRIへの、およびIgG2は、IIaLRと呼ばれるFcRIIの1つだけのタイプへの有意な結合活性を有する(Parren et al., J. Immunol. 148, 695 (1992)参照)。従って、Fcγ受容体へのより強い結合のためには、通常、ヒトアイソタイプIgG1が選択されることが望まれ、より弱い結合のためには、通常、IgG2が選択される。
すべてのアイソタイプにおけるヒンジリンク領域内の隣接または近接部位での突然変異(例えば、残基234、235、236および/または237の別の残基での置換)は、Fcγ受容体、特にFcγRI受容体に対する親和性を低下させる。場合によっては、位置234、236および/または237がアラニンで、および位置235がグルタミンで置換される。(例えば、米国特許第5,624,821号参照)。位置236は、ヒトIgG2アイソタイプにはない。ヒトIgG2についての位置234、235および237のアミノ酸の具体例としてのセグメントは、ala ala gly、val ala ala、ala ala ala、val glu ala、およびala glu alaである。突然変異体の好ましい組み合わせは、ヒトアイソタイプIgG1についてはL234A、L235AおよびG237Aである。特に好ましい抗体は、ヒトアイソタイプIgGとそのFc領域のこれら3つの突然変異とを有するバピネオズマブである。Fcガンマ受容体への結果を減少させる他の置換は、E233P突然変異(特に、マウスIgG1におけるもの)およびD265Aである。
定常領域内のアミノ酸は、ヒト抗体EUとのアラインメントによって数える(Cunningham et al., J. Biol. Chem., 9, 3161 (1970)参照)。すなわち、抗体の重および軽鎖をEUの重および軽鎖と、アミノ酸配列同一性を最大にするようにアラインし、その抗体内のそれぞれのアミノ酸をEUにおける対応するアミノ酸と同じ番号に割り当てる。EU番号づけシステムは、慣例的である(一般的には、Kabat et al, Sequences of Protein of Immunological Interest, NIH Publication No. 91-3242, US Department of Health and Human Services (1991)参照)。
補体成分Clqに対する抗体の親和性は、異なる側鎖を有する残基に変更された重鎖のアミノ酸残基318、320および322の少なくとも1つを突然変異させることによって改変することができる。抗体への特異的Clq結合を改変する、例えば、減少させるまたは撤廃するための他の適する改変としては、残基318(Glu)、320(Lys)および322(Lys)のうちのいずれか1つのAlaへの変更が挙げられる。Clq結合活性は、それら3つの指定された残基のうちのいずれか1つを、その側鎖に不適切な官能基を有する残基で置換することによって、撤廃することができる。Clq結合を撤廃するためにそれらのイオン性残基をAlaでだけ置換する必要はない。Clq結合を撤廃するために、それら3つの残基のうちのいずれか1つの代わりに、他のアルキル置換非イオン性残基、例えば、Gly、Ile、LeuもしくはVal、またはPhe、Tyr、TrpおよびProのような芳香族非極性残基を使用することもできる。加えて、Clq結合活性を撤廃するために、残基320および322(しかし、318ではない)の代わりにSer、Thr、CysおよびMetのような極性非イオン性残基を用いることもできる。極性残基による318(Glu)残基の置換は、Clq結合活性を修飾できるが、撤廃することはできない。残基297(Asn)のAlaでの置換は、溶解活性を取り除く結果となるが、Clqに対する親和性はほんのわずかしか減少させない(約3倍弱くする)。この改変は、グリコシル化部位、および補体活性化に必要な炭水化物の存在を破壊する。この部位での他のいずれの置換もそのグリコシル化部位を破壊する。
III.(CAA)治療計画の対象となる患者
脳アミロイド血管症は、コンゴー好染血管障害または脳血管アミロイドーシスとしても公知である。これは、血管壁内のアミロイドタンパク質の沈着物が脳卒中、脳出血、白質虚血または認知症を引き起こし得る、脳内の小血管の疾病である。アミロイドタンパク質はデンプンに似ており、一定の慢性疾患の過程で組織内に蓄積される。
CAAは、45歳より高齢の患者を罹患させるが、65歳より高齢の患者において最も一般的であり、年齢が増すにつれてさらに一般的になる。男性と女性は同等に罹患する。一部の症例では、CAAは散発性であるが、常染色体優性状態(疾病が発現するためにその疾病についてコードする遺伝子のコピーを1つしか必要としない遺伝形質の形態;いずれかの親がその疾病を有する場合、子供はその疾病を遺伝によって受け継ぐ可能性50%を有する)のように遺伝性である場合もある。CAAは、脳出血の5〜20%、および1つの脳葉に局在する脳葉出血の最大30%の原因となる。剖検中、60歳より高齢の人の三分の一より多くに、彼らが生存中に脳出血、脳卒中またはその疾病の他の症状発現を有さなかった場合でさえ、CAAを見つけることができる。アルツハイマー病の場合、CAAは、前記一般集団での場合よりさらに一般的であり、60歳より高齢のアルツハイマー患者の80%より多くにおいて発生し得る。
散発性CAAにおける脳内の血管内のアミロイド沈着の原因は不明である。遺伝性CAAの場合、典型的には染色体21の遺伝子欠損が、アミロイド(ベータ・プリーツ・シート線維と呼ばれる単位から形成されるタンパク質)を蓄積させる。前記線維は、互いに凝集する傾向があり、そのためアミロイドは、溶解されることなく脳血管壁内に蓄積する。アミロイド線維サブユニットタンパク質の1つの形態がアミロイドベータタンパク質である。
アミロイド沈着物は、内皮もしくは平滑筋細胞、または内皮細胞と平滑筋細胞の両方を破壊することがあり、または血管壁内での炎症を生じさせることがあり、その血管が容易に破壊する原因にもなり得る。アミロイド沈着物を有する小さな血管が、より重く、より脆くなり、従って、小さな傷でまたは血圧の変動で破裂する可能性がより高くなるので、脳への出血が発生することもある。動脈瘤、すなわち血管壁の風船様拡大が発現することがあり、破裂することもある。引き伸ばされた壁が薄くなり、より高い圧力を負うからである。
CAAの最も一般的な形態は、加齢に伴う散発性形態である。このタイプのCAAは、通常、脳葉出血を引き起こし、これは異なる脳葉において再発し得る。前頭葉(前頭部の後)および頭頂葉(前頭葉の後)が罹患することが最も多く;側頭葉(側頭付近)および後頭葉(脳の後部)が罹患することはさほど多くなく;ならびに小脳(後頭葉の下)が罹患することは稀である。散発性CAAにおける出血のおよそ10〜50%に1つ以上の脳葉が関係する。
CAAにおける脳葉出血の症状としては、頭痛の突然の発生;神経症状、例えば、どの脳葉に関係があるのかに依存して、脱力感、知覚喪失、視力変化または会話障害;意識レベル低下(覚醒が難しい患者);悪心;および嘔吐が挙げられる。散発性CAAは、脳葉出血に関係のない症状を随伴することもある。点状出血(多くの小血管が関与する小さな出血)は、痙攣もしくは血流減少の二次的な再発性短期精神症状を生じさせることがあり、または徐々にではなくはっきりと段階的に悪化する急速進行性痴呆症(記憶または他の脳機能の喪失)を生じさせることがある。CAAの二次的な出血を有する患者の40%より多くが認知症も有する。
遺伝因子は、一定のタイプのCAAおよびCAAに関連した疾病において役割を果たす:
アミロイドーシス(血管内でのアミロイドタンパク質の蓄積)を伴う、オランダ型遺伝性脳出血:アミロイド前駆体タンパク質が関係する遺伝子突然変異を伴う、常染色体優性のもの。発症は40〜60歳であり、頭痛、脳出血(多くの場合、頭頂葉におけるもの)、脳卒中、および認知症を伴う。患者の半数より多くが、最初の出血で死亡する。オランダ型CAAを有する患者は、異常な抗凝血因子、すなわち、より薄い血液を生産し、それが出血の可能性をより高くする。
アミロイドーシスを伴うフランドル型遺伝性脳出血:アミロイド前駆体タンパク質が関係する突然変異を伴う、常染色体優性のもの。症状としては、脳出血または痴呆症が挙げられる。
家族性アルツハイマー病:すべてのアルツハイマー病症例(神経細胞死が進行性認知症を引き起こす脳疾患)の5〜10%を構成する、常染色体優性のもの。
ダウン症候群:過剰なアミロイド前駆体タンパク質遺伝子を生じさせる、トリソミー21(染色体21の2つでない3つのコピー)によって引き起こされるもの。ダウン症候群を有する子供は精神障害を有し、また、心臓の問題を有することがある。
アミロイドーシスを伴う、アイスランド型遺伝性脳出血:シスタチンCをコードする遺伝子に突然変異を有する、常染色体優性のもの。症状は、多くの場合、30〜40歳で始まり、10〜20年のうちに多発性脳出血、痴呆症、麻痺(衰弱)、および死を伴う。患者の半数より多くに頭痛が発生し、四分の一には痙攣が発生する。大部分の他の形態のCAAとは異なり、大部分の出血に脳内深くの基底核が関係する。(基底核は、脳の小脳部における組織の島である)。
家族性目−軟髄膜アミロイドーシス:日本人、イタリア人および北アメリカ人家族に関して説明されている、未知遺伝子欠失(単数または複数)を伴う常染色体優性のもの。症状としては、痴呆症、運動失調(協調運動に関する問題)、痙縮(四肢硬直)、脳卒中、痙攣、末梢性ニューロパチー(四肢を満たす神経を襲う疾病)、偏頭痛、脊髄の問題、失明および難聴を挙げることができる。アミロイドタンパク質が脳自体の血管内ではなく目および髄膜(脳皮膜)の血管内に沈着するので、脳出血は稀である。この疾病を有するイタリア人家族の場合、患者は20〜30歳という早期に罹患することがある。
英国型家族性アミロイドーシス:進行性痴呆症、痙縮および運動失調を随伴する、未知遺伝子欠失(単数または複数)を有する常染色体優性のもの。脳幹、脊髄、および小脳、すべてがアミロイド沈着を示すが、出血は一般に発生しない。
一部の方法において、患者は、CAAを有し、アルツハイマー病またはAβに対する抗体もしくはそれを誘導することができる薬剤による治療の対象となる他の疾病の症状がない。他の方法において、患者は、CAAとアルツハイマー病、またはAβに対する抗体もしくはそれを誘導することができる薬剤による治療の対象となる他の疾病とを併発している。他の方法において、患者には、CAAおよびアルツハイマー病、およびAβに対する抗体またはそれを誘導することができる薬剤による治療の対象となる任意の他の疾病がない。
無症状の患者の場合、治療は任意の年齢(例えば、10、20または30)で始まり得る。しかし、通常、患者が40、50、60または70に達するまで、治療を始める必要はない。治療は、一般に、多回投薬を長期間にわたって必要とする。治療薬剤(例えば、Aβに対する抗体またはそのフラグメント)に対する抗体または活性化T細胞もしくはB細胞応答を経時的にアッセイすることによって、治療をモニターすることができる。その応答が低下すれば、ブースター投薬量を指示する。
場合によっては、治療を始める前に疾病の症状、徴候またはリスク因子の存在または不在を判定する。
IV.CAA患者の診断およびモニタリング
大部分の神経疾患の場合のように、診断は、殆どの場合、患者の履歴から、症状についての家族歴およびその患者の発症およびパターンに関する注意深い問診、ならびに神経学的検査で行う。脳コンピュータ断層撮影スキャン(CT)または磁気共鳴撮像(MRI)は、脳葉出血、脳卒中または点状出血をつきとめることができ、動静脈奇形、脳腫瘍、または出血の他の原因を排除する際に重要である。血管造影(血管および心臓の内部のX線調査)は、CAAの診断の助けにはならないが、動脈瘤の排除に必要とされる場合がある。脳剖検(脳組織の小片の外科的除去)は、特徴的アミロイド沈着物を明らかにすることができる。診断が不確実である場合、治療できるかもしれない状態を除外するために剖検を必要とする場合がある。脳脊髄液タンパク質を検査するための腰椎穿刺は、特徴的異常を明らかにすることができる。
出血を伴うCAAは、他のタイプの脳出血と区別しなければならない。CAAの場合、出血は、一般に、脳葉領域で発生し、多くの場合、脳とその皮膜の間のクモ膜下腔へと破裂し、ならびに夜に発生する。高血圧に関連した出血の場合、出血は、通常、脳内のより深部であり、脳室または脳内深部の腔へと破裂し、ならびに昼間活動中に発生する。脳出血の他の原因は、動静脈奇形、外傷、動脈瘤、脳腫瘍への出血、血管炎(血管の炎症)または出血性障害である。脳微小出血についてはMRIによって、および/または血管アミロイド除去については陽電子放射断層撮影(PET)スキャンによって、患者をモニターすることができる。
治療の対象となる患者としては、CAAのリスクがあるが症状は示していない個体、ならびに現在、症状を示している患者が挙げられる。
V.治療計画
予防的用途では、医薬組成物または薬物を、CAAに罹患しやすいまたは別様にCAAのリスクがある患者に、そのリスクを除去するもしくは減少させる、重症度を低下させる、または該疾病(該疾病の生理的、生化学的、組織学的および/または行動的症状を含む)、その併発症、および該疾病の発生中に提示される中間病的表現型の開始を遅らせるために十分な、該組成物または薬物の投与量よび頻度を含む投与計画で投与する。治療的アプローチでは、組成物または薬物を、そのような疾病に罹患している疑いがあるまたは既に罹患している患者に、その合併症および該疾病の発現中の中間病的表現型を含めて、該疾病の(生理的、生化学的、組織学的および/または行動的)症状を治癒する、または少なくとも部分的に阻止するために十分な該組成物の投与量および頻度を含む投与計画で投与する。治療的または予防的処置を遂行するために適する量を治療または予防有効用量と定義する。治療的または予防的処置を遂行するために適する量と投薬頻度の組み合わせを、治療または予防有効投与計画と定義する。予防的投与計画と治療的投与計画の両方において、薬剤は、通常、十分な免疫応答が達成されるまで数回の投薬で投与する。一般に、免疫応答をモニターし、免疫反応が弱まりはじめたら反復投薬量を与える。
上で説明した状態の治療のための、本発明の組成物の有効用量は、投与手段、ターゲット部位、患者の生理状態、患者がヒトであるのか、または動物であるのか、投与する他の薬物、ならびに処置が予防的であるのか、または治療的であるのかをはじめとする、多くの異なる要因に依存して変わる。通常、患者はヒトであるが、トランスジェニック哺乳動物をはじめとする非ヒト哺乳動物も治療することができる。治療投薬量は、力価測定をして安全性および有効度を最大にする必要がある。免疫原の量は、アジュバントも投与するのかどうかに依存し、アジュバントがない場合のほうが高い投薬量を必要とする。投与のための免疫原の量は、時として、ヒトへの投与については患者1人あたり1〜500μg、より普通には注射1回あたり5〜500μgにわたる。一般に、ヒトへの注射それぞれに約10、20、50または100μgを用いる。免疫原の質量は、全体としての免疫原の質量に対するその免疫原中の免疫原性エピトープの質量比にも依存する。一般に、マイクログラムの免疫原に10−3から10−5マイクロモルの免疫原性エピトープを用いる。注射のタイミングは、1日1回から、年1回、10年に1回まで有意に変わり得る。免疫原の投薬量を与えるいずれの所定の日においても、その投薬量は、アジュバントも投与する場合は1μg/患者より多く、通常は10μg/患者より多く、ならびにアジュバントがない場合は10μg/患者より多く、通常は100μg/患者より多い。典型的な投与計画は、免疫処置、それに続く6週間間隔などの時間間隔でのブースター注射からなる。もう1つの投与計画は、免疫処置、それに続く1、2、および12ヵ月後のブースター注射からなる。もう1つの投与計画は、生涯にわたる2ヶ月おきの注射を必要とする。あるいは、ブースター注射は、免疫応答のモニタリングによって指示されるとおり不規則に行われる。
抗体での受動的免疫処置の場合、薬剤投与計画は、通常、0.01から5mg/kg(宿主重量のkg)である。特に、前記投薬量は、約0.5から5mg未満/kg(宿主重量のkg)、およびさらに普通には0.5から3mg/kg(宿主重量のkg)である。例えば、投薬量は、5mg/kg(体重)未満または1.5mg/kg(体重)、または0.5から1.5mg/kgの範囲内、好ましくは少なくとも1.5mg/kgであり得る。そのような用量を被験者に、毎日、隔日、週1回、または経験的分析によって決められる任意の他のスケジュールに従って投与することができる。具体例としての治療は、長期間にわたる、例えば少なくとも6ヶ月の、多回投薬量での投与を必要とする。追加の具体例としての治療計画は、2週間に1回または1カ月に1回、または3から6ヶ月に1回の投与を必要とする。
具体例としての受動的投薬スケジュールとしては、13週ごとの1.5〜3mg/kgまたは1.5mg/kgが挙げられる。本発明の薬剤は、通常、複数回投与される。単回投薬間の間隔は、週1回、月1回、13週ごと、または年1回であり得る。間隔は、患者におけるAβに対する抗体の血中レベルの測定によって指示されるとおりに不規則である場合もある。
一部の方法では1〜1000μg/mL、および一部の方法では25〜300μg/mLの血漿抗体濃度を達成するように投薬量を調整する。あるいは、抗体を徐放性製剤として投与することができ、この場合、必要とされる投薬頻度はより少ない。投薬量および頻度は、患者における抗体の半減期に依存して変わる。一般に、ヒト抗体が最も長い半減期を示し、それにヒト化抗体、キメラ抗体、そして非ヒト抗体が続く。
AβのN末端に特異的な抗体を投与するために好ましい投与計画は、患者における1〜15μg/mLの投与抗体の平均血清濃度を達成する。前記血清濃度は、実際の測定によって決められる場合もあり、または投与される抗体の量、投与頻度、投与経路および抗体半減期に基づいて標準的な薬物動態学(例えば、WinNonline Version 4.0.1 (Pharsight Corporation, Cary, USA))から予測される場合もある。前記血清中の平均抗体濃度は、好ましくは、1〜10、1〜5または2〜4μg/mLの範囲内である。
静脈内投与の場合、0.1から5mg/kgの用量の抗体を月1回と年4回の間で投与する(13週ごとが好ましい)。年4回のための用量は、好ましくは、0.5〜3、0.5〜2、または0.5〜1.5mg/kgの範囲内である。月1回の静脈内投与に好ましい抗体用量は、0.1〜1.0mg/kg 抗体、または好ましくは0.5〜1.0mg/kg 抗体の範囲内に存在する。
より頻度の高い投薬、例えば、週1回から月1回の投薬については、皮下投与が好ましい。皮下投与に用いられる用量は、通常、0.1から0.6mg/kgまたは0.01〜0.35mg/kg、好ましくは、0.05〜0.25mg/kgの範囲内である。週1回または2週に1回の投薬のための用量は、好ましくは0.015〜2mg/kgまたは0.05〜0.15mg/kgの範囲内である。週1回の投薬のための用量は、好ましくは、0.05から0.07mg/kg、たとえば、0.06mg/kgである。2週に1回の投薬のための用量は、好ましくは、0.1から0.15mg/kgである。月1回の投与のための用量は、好ましくは、0.1から0.3mg/kgまたは2mg/kgである。月1回の投薬は、暦月単位でのまたは太陰月単位での(すなわち、4週間ごとの)投薬を含む。
治療計画は、通常、上で説明した抗体の平均血清濃度が少なくとも6ヶ月または1年、および時として生涯維持されるように継続される。前記血清濃度を治療中の任意の時点で測定し、その平均濃度が目標範囲より下になれば投与用量および/または頻度を増加させ、またはその平均濃度が目標範囲より上になれば用量および/または頻度を減少させることができる。
抗体の至適血漿濃度の決定は、薬剤投与計画の決定または個々の患者における投薬量の至適化に有用であるが、実際には、mg/kgまたはmgで有効な薬剤投与計画および投与頻度を一旦決めてしまえば、患者の力価の詳細な計算または測定を必要とすることなく同じ薬剤投与計画を多くの他の患者に用いることができる。従って、上で述べた投薬量および治療計画のいずれかを、個々の患者において力価を測定または予測するかどうかに関わらず用いることができる。例えば、1つの適する計画は、0.1〜1.0mg/kg 抗体または好ましくは0.5〜1.0mg/kg 抗体の範囲の用量での月1度の間隔での静脈内投与である。皮下投薬のために用いられる用量は、通常、0.01〜0.6mg/kgまたは0.01〜0.35mg/kg、好ましくは、0.05〜0.25mg/kgの範囲である。週1回または2週に1回の投薬のための用量は、好ましくは、0.015〜0.2mg/kg、または0.05〜0.15mg/kgの範囲である。週1回の投与のための用量は、好ましくは、0.05から0.07mg/kg、例えば0.06mg/kgである。2週に1回の投薬のための用量は、好ましくは、0.1から0.15mg/kgである。月1回の投薬のための用量は、好ましくは、0.1から0.3mg/kgまたは2mg/kgである。
本出願における他の場合と同様にこの場合も、mg/kgで表される投薬量は、典型的な患者の質量(例えば、70または75kg)を掛け、一般には整数に丸めることによって絶対質量投薬量に変換することができる。絶対質量で表現すると、抗体は、通常、1〜40mgの用量で、週1回から月1回の頻度で投与される。好ましい範囲は、週1回から月1回の頻度での5〜25mgまたは2.5〜15mgである。週1回から2週に1回の投与のための用量は、多くの場合、1〜12mgまたは2.5から10mgである。週1回の投与のための用量は、多くの場合、2.5から5mgまたは4〜5mgである。2週に1回の投与のための用量は、7〜10mgであり得る。単位用量での投与のために包装される抗体の質量は、通常、整数、例えば1、5、10、20、30、40、50、75または100mg、に丸められる。
投薬量および投与頻度は、その処置が予防的であるのか、治療的であるのかによって変わり得る。予防用途の場合、本抗体またはそれらのカクテルを含有する組成物を未だ疾病状態でない患者に投与して、その患者の抵抗力を強化する。そのような量を「予防有効用量」と定義する。この用途の場合、正確な量は、さらにまた、患者の健康状態および一般免疫状態に依存するが、一般には1用量あたり0.1から25mg、特に1用量あたり0.5から2.5mgにわたる。比較的低い投薬量を長期間にわたって比較的低い頻度の間隔で投与する。一部の患者は、彼らの残りの人生にわたって治療を受け続ける。
治療用途の場合、その疾病の進行が減少または停止するまで、好ましくは、患者が疾病の症状の部分的または完全な改善を示すまで、時として、比較的短い間隔での比較的高い投薬量(例えば、1用量あたり約10から約250mgの抗体だが、5から25mgの投薬量がより一般的に用いられる)が必要とされる。その後、患者に予防的投与計画を施してもよい。
本発明の薬剤は、場合によっては、アミロイド形成性疾患の治療に少なくともある程度は有効である他の薬剤と併用で投与することができる。アミロイド沈着が脳血管系で発生するCAAの症例では、本発明の薬剤を、本発明の薬剤の血液脳関門の通過を増す他の薬剤と共に投与することもできる。
免疫原をコードする核酸についての用量は、患者1人あたり約10ngから1g、100ngから100mg、1μgから10mg、または30〜300μg DNAにわたる。感染性ウイルスベクターについての用量は、1用量あたり10から100、またはそれ以上、までビリオン数の幅がある。
免疫応答を誘導するための薬剤は、予防的および/または治療的処置のための非経口、局所、静脈内、経口、皮下、動脈内、頭蓋内、鞘内、腹腔内、鼻腔内または筋肉内的手段によって投与することができる。免疫原性薬剤の最も典型的な投与経路は皮下であるが、他の経路も同等に有効であり得る。次に最も一般的な経路は、筋肉内注射である。このタイプの注射は、最も一般的には腕または下肢の筋肉内に行われる。一部の方法では、沈着物が蓄積している特定の組織に薬剤を直接注射する、例えば、頭蓋内注射である。筋肉内注射または静脈内注入が抗体の投与に好ましい。一部の方法では、特定の治療用抗体を頭蓋に直接注射する。一部の方法では、抗体を徐放性組成物またはデバイス、例えば、Medipad(商標)デバイスとして投与する。
上で述べたように、Aβに対する免疫応答を誘導する薬剤は、それぞれ、併用で投与することができる。同時、逐次または個別使用のための単一の調製品またはキット内に前記薬剤を兼備させることができる。前記調製品もしくはキットでの薬剤が別々のバイアルを占有していることもあり、または単一のバイアル内に兼備されていることもある。本発明のこれらの薬剤は、CAAの治療に少なくとも部分的に有効である他の薬剤と、場合によっては併用して投与することができる。グリコサミノグリカン模擬CEREBRILL(Neurochem)は、現在、CAAの治療のための臨床試験中である。CAAを有する大部分の患者は、「血液を薄くする」または血液凝固に干渉する薬剤を避けるように忠告されているはずである。血液凝固に対して最も強い作用を有する(および従って、CAA患者にとって最もリスクが高い)薬は、ワルファリン(その商品名「Coumadin」によっても公知)である。血液に対してより弱い作用を有する他の薬は、アスピリン、チクロピジン(「Ticlid」)、クロピドグレル(「Plavix」)、および大部分の抗炎症薬、例えばイブプロフェンである。また、患者が出血性脳卒中から回復した後の血圧をモニターし、それを正常範囲内で維持するのが、通常、慎重な策である。痙攣、または痙攣であると考えられる反復性神経症状は、抗てんかん薬で治療すべきであるが、Depakote(バルプロ酸ナトリウム)は、その抗血小板作用のため、避けるべきである。抗てんかん薬は、痙攣を防止しようとして大きな脳葉出血を患者にもたらすことが時としてあるが、この恩恵は不明である。脳出血を除去するために外科手術が必要とされることがある。CAAは、稀に、脳の血管炎、または血管壁の炎症を随伴することがある。これらの症例では、ステロイドまたは免疫系抑制剤での治療が有用であり得る。
本発明の免疫原性薬剤、例えばペプチドは、時として、アジュバントと併用で投与される。免疫応答を惹起するために、様々なアジュバントをペプチドと併用することができる。好ましいアジュバントは、免疫原に対する固有の応答を増大させるが、その応答の性質の形に影響を及ぼす免疫原の配座変化を生じさせない。好ましいアジュバントとしては、水酸化アルミニウムおよびリン酸アルミニウム、3 De−O−アシル化モノホスホリルリピドA(MPL(商標))(GB2220211参照(RIBI ImmunoChem Research Inc.,Hamilton,Montana,現在はCorixaの一部)が挙げられる。Simulon(商標)Q−21は、南米で見つけられるシャボンノキ(Quillaja Saponaria Molina)木の樹皮から単離されるトリテルペングリコシドまたはサポニンである(Kensil et al, Vaccine Design: The Subunit and Adjuvant Approach (eds. Powell & Newman, Plenum Press, NY, 1995);米国特許第5,057,540号、マサチューセッツ州、フレーミングハムのAquila BioPharmaceuticals参照)。他のアジュバントは、免疫刺激剤、例えばモノホスホリルリピドA(Stoute et al., N. Engl. J. Med. 336, 86-91 (1997)参照)、プルロニックポリマーおよび死菌マイコバクテリアと場合によっては併用での、水中油型エマルジョン(例えば、スクアレンまたは落花生油)である。もう1つのアジュバントは、CpG(国際公開第98/40100号)である。あるいは、Aβをアジュバントにカップリングさせることができる。しかし、そのようなカップリングは、免疫原アルファの配座を、それらに対する免疫応答の性質に影響を及ぼすように、実質的に変化させてはならない。アジュバントは、活性薬剤と共に治療組成物の一成分として投与することができ、またはその治療薬の投与とは別々に、投与前に、投与と同時に、もしくは投与後に投与することができる。
アジュバントの好ましいクラスは、アルミニウム塩(alum)、例えば、水酸化alum、リン酸alum、硫酸alumである。そのようなアジュバントは、他の特定の免疫刺激剤、例えばMPLもしくは3−DMP、QS−21、ポリマーまたはモノマーアミノ酸、例えばポリグルタミン酸もしくはポリリシンと共に、またはそれらを伴わずに使用することができる。アジュバントのもう1つのクラスは、水中油型エマルジョン製剤である。そのようなアジュバントは、他の特定の免疫刺激剤、例えばムラミルペプチド(例えば、N−アセチルムラミル−L−トレオニル−D−イソグルタミン(thr−MDP)、N−アセチル−ノルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(nor−MDP)、N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミニル−L−アラニン−2−(1’−2’ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ヒドロキシホスホリルオキシ)−エチルアミン(MTP−PE)、N−アセチルグルコサミニル−N−アセチルムラミル−L−Al−D−イソglu−L−Ala−ジパルミトキシプロピルアミド(DTP−DPP)テラミドTM)、または他の細菌細胞壁成分と共に、またはそれらを伴わずに使用することができる。水中油型エマルジョンとしては、(a)Model 110Y マイクロフルイダイザ(マサチューセッツ州、ニュートンのMicrofluidics)などのマイクロフルイダイザを使用してサブミクロン粒子へと調合された、5% スクアレン、0.5% Tween 80および0.5% Span 85を含有する(場合によっては、様々な量のMTP−PEを含有する)、MF59(国際公開第90/14837号)、(b)サブミクロンエマルジョンへとミクロ流体化された、またはより大きな粒径のエマルジョンを生成するようにボルテックスにかけられた、10% スクアレン、0.4% Tween 80および5% プルロニックブロック化ポリマーL121およびthr−MDPを含有する、SAF、ならびに(c)2% スクアレン、0.2% Tween 80、ならびにモノホルホリルリピドA(MPL)、トレハロースジミコレート(TDM)、および細胞壁骨格(CWS)、好ましくはMPL+CWS(Detox(商標))からなる群より選択される1つまたはそれ以上の細菌細胞壁成分を含有する、Ribi(商標)アジュバント系(RAS)、(モンタナ州、ハミルトンのRibi ImmunoChem)が挙げられる。
好ましいアジュバントのもう1つのクラスは、サポニンアジュバント、例えばStimulon(商標)(QS−21、マサチューセッツ州、フレーミングハムのAquila)、またはそれらから生成される粒子、例えば、ISCOM(免疫刺激性複合体)およびISCOMATRIXである。他のアジュバントとしては、RC−529、GM−CSF、および医薬的に許容されるグレードの不完全フロイントアジュバント(IFA)(Montanideという商品名で販売されている)が挙げられる。他のアジュバントとしては、サイトカイン、例えばインターロイキン(例えば、IL−1、IL−2、IL−4、IL−6、IL−12、IL−13、およびIL−15)、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、および腫瘍壊死因子(TNF)が挙げられる。アジュバントのもう1つのクラスは、免疫修飾物質またはアジュバントとしての、N−グリコシルアミド、N−グリコシルウレアおよびN−グリコシルカルバメート(これらは、それぞれ、その糖残基がアミノ酸によって置換されている)をはじめとする、糖脂質類似体である(米国特許第4,855,283号参照)。熱ショックタンパク質、例えば、HSP70およびSHP90もアジュバントして使用することができる。
アジュバントは、単一組成物として免疫原と共に投与することができ、または免疫原の投与前に、投与と同時に、または投与後に投与することができる。免疫原およびアジュバントを同じバイアル内に包装して提供することができ、または別々のバイアル内に包装して使用前に混合することができる。免疫原およびアジュバントは、一般に、所期の治療用途を示すラベルを伴って包装される。免疫原およびアジュバントを別々に包装する場合、そのパッケージは、一般に、使用前の混合についての指示を含む。アジュバントおよび/または担体の選択は、そのアジュバントを含有する免疫原性製剤の安定性、投与経路、投与スケジュール、予防接種を受ける種に対するそのアジュバントの効力に依存し、特にヒトの場合、医薬的に許容されるアジュバントは、該当規制団体によってヒトへの投与について認可されたまたは是認され得るものである。例えば、完全フロイントアジュバントは、ヒトへの投与には適さない。alum、MPLおよびQS−21が好ましい。場合によっては、2つまたはそれ以上の異なるアジュバントを同時に使用することができる。好ましい組み合わせとしては、almとMPL、alumとQS−21、MPLとQS−21、MPLまたはRC−529とGM−CSF、およびalumとQS−21とMPLである。また、不完全フロイントアジュバントを使用することができ(Chang et al., Advanced Drug Delivery Reviews 32, 173-186 (1998))、場合によっては、不完全フロイントアジュバントをalm、QS−21およびMPLのいずれか、ならびにそれらのすべての組み合わせと併用することができる。
本発明の薬剤は、多くの場合、活性治療薬、すなわちおよび様々な他の医薬的に許容される成分、を含む医薬組成物として投与される。Remington's Pharmaceutical Science(15th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pennsylvania, 1980)参照。好ましい形態は、所期の投与方式および治療用途に依存する。前記組成物は、所望される製剤に依存して、医薬的に許容される非毒性担体または希釈剤(これらは、動物またはヒトへの投与ための医薬組成物を調合するために一般に使用されるビヒクルと定義する)も含む場合がある。前記希釈剤は、その組み合わせの生物活性に影響を及ぼさないように選択される。そのような希釈剤の例は、蒸留水、リン酸緩衝生理食塩水、リンガー溶液、デキストロース溶液およびハンクス溶液である。加えて、前記医薬組成物または製剤は、他の担体、アジュバントまたは非毒性、非治療用、非免疫原性安定剤などを含む場合もある。
医薬組成物は、大きな、ゆっくりと代謝される高分子、例えば、タンパク質、多糖類、例えばキトサン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸およびコポリマー(例えば、ラテックス官能化セファロース(TM)、アガロース、セルロースなど)、高分子アミノ酸、アミノ酸コポリマー、ならびに脂質凝集体(例えば、油滴またはリポソーム)も含む場合がある。加えて、これらの担体は、免疫刺激剤(すなわち、アジュバント)として機能する場合がある。
非経口投与のために、本発明の薬剤は、無菌の液体、例えば、水、油、食塩水、グリセロールまたはエタノールであり得る製薬用担体を伴う、生理的に許容される希釈剤中の物質の溶液または懸濁液の注射用投薬量として投与することができる。加えて、補助物質、例えば、湿潤または乳化剤、界面活性剤、pH緩衝物質などが、組成物中に存在する場合がある。医薬組成物の他の成分は、石油、動物、植物または合成起源のもの、例えば、落花生油、大豆油および鉱物油である。一般に、グリコール、例えば、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールは、特に注射用溶液のための、好ましい液体担体である。抗体は、活性成分の徐放を可能にするような方法で調合することができるデポー注射またはインプラント製剤の形態で投与することができる。具体例としての組成物は、HClでpH6.0に調整された、50mL L−ヒスチジン、150mM NaClからなる水性緩衝液中で調合されたモノクローナル抗体を5mg/mLで含む。非経口投与用の組成物は、一般に、実質的に無菌であり、実質的に等張性であり、FDAまたは同様の団体のGMP条件下で製造される。例えば、生物工学製品を含有する組成物は、一般に、濾過滅菌法によって滅菌される。組成物を単回用量投与用に調合することができる。
一般に、組成物は、注射可能物質、溶液または懸濁液のいずれかとして調製される。注射前の液体ビヒクルへの溶解または懸濁に適する固体形態も調製できる。前記調製品を乳化することもでき、またはリポソームもしくはマイクロ粒子、例えばポリラクチド、ポリグリコリドもしくは上で論じたようなアジュバント効果強化用のコポリマー、に封入することもできる(Langer, Science 249, 1527 (1990)およびHanes, Advanced Drug Delivery Reviews 28, 97-1 19 (1997)参照)。本発明の薬剤は、活性成分の徐放または拍動放出を可能にするような方法で調合することができる、デポー注射またはインプラント製剤の形態で投与することができる。
他の投与方式に適する追加の製剤としては、経口、鼻腔内および肺用製剤、坐剤ならびに経皮適用品が挙げられる。
坐剤、結合剤および担体としては、例えば、ポリアルキレングリコールまたはトリグリセリドが挙げられる。そのような坐剤は、活性成分を0.5%から10%、好ましくは1%〜2%の範囲で含有する混合物から形成され得る。経口製剤は、賦形剤、例えば、製薬グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムサッカリド、セルロースおよび炭酸マグネシウムを含む。これらの組成物は、溶液、懸濁液、錠剤、ピル、カプセル、徐放性製剤または粉末の形をとり、ならびに10%〜95%、好ましくは25%〜70%の活性成分を含有する。
局所適用は、経皮または皮内送達を生じさせることができる。局所投与は、前記薬剤とコレラ毒素またはその解毒誘導体もしくはサブユニットまたは他の類似の細菌毒素との共同投与によって、助長することができる(Glenn et al., Nature 391, 851 (1998)参照)。共同投与は、それらの成分を混合物として、または化学的架橋もしくは融合タンパク質としての発現によって得られる連結分子として使用することにより、達成することができる。
あるいは、皮膚パッチを使用して、またはトランスフェロソーム(transferosome)(Paul et al., Eur. J. Immunol. 25, 3521-24 (1995); Cevc et al., Biochem. Biophys. Acta 1368, 201-15 (1998))を使用して、経皮送達を達成することができる。
VI.キット
本発明は、治療用製品をさらに提供する。これらの製品は、ガラスバイアルおよび指示を含む。前記ガラスバイアルは、約10mgから約250mgのヒト化抗Aβ抗体、約4% マンニトールまたは約150mM NaCl、約5mMから約10mM ヒスチジンおよび約10mM メチオニンを含む製剤を収容している。前記指示は、MRIによる脳微小出血についての患者のモニタリング、またはPETスキャンによる血管アミロイド除去についての患者のモニタリングを含む。
[実施例]
実施例1
材料および方法
研究計画。PDAPPマウスにおける樹立VAβに対する慢性、受動的免疫処置の効果を2つの研究で検査した。研究Aは、単回用量でのN末端抗体(Aβ1〜5を認識する、3D6)の有効度と中間領域抗体(Aβ16〜23を認識する、266)の有効度を比較するように計画した。研究Bは、3D6の用量−応答研究であった。両方の研究において、月齢12ヶ月、雌、ヘテロ接合PDAPPマウスを40匹の群に分けた;それらの群は、年齢およびトランスジェニック親ができる限り近くなるようにそろえた。別の評価では、40匹の動物の1つの群をtで犠牲にして、月齢12ヶ月での血管アミロイドレベルを判定した。表1に概要を示すように、治療群のマウスにはマウスモノクローナル抗体3D6γ2a(3用量レベルで)、266γ1、またはTY11−15(陰性対照として)を腹腔内注射した。すべての治療動物に計画週間用量の250%の初期負荷用量を与えた。動物1匹あたりの用量は、この齢範囲でのPDAPPマウスの歴史的平均重量、50グラムに基づいて計算した。動物をおよそ6ヶ月(26週)間、週1回、治療した。生存期終了後、VAβおよび微小出血の存在および程度を評価した。すべての作業をElan IACUCガイドラインに従って行った。
抗体の調製。抗体3D6(Aβ1〜5を認識)、266(Aβ16〜23を認識)および12A11(Aβ3〜7を認識)についての調製方法は以前に記載されている(K. Johnson-Wood et al., Proc Natl Acad Sci USA 94, 1550-5 (1997)、P. Seubert et al., Nature 359, 325-7 (1992)、F. Bard et al., Proc Natl Acad Sci USA 100, 2023-8 (2003)参照)。TY11/15(IgG2aアイソタイプ)は、無関係対照抗体としての役を果たした。これは、未知ヒトリンパ球抗原を認識し、マウスリンパ球を認識しない。抗体3D6および12A11は、以前に記載されているようにNHS−ビオチンで標識した(P. Seubert et al., Nature 359, 325-7 (1992)参照)。
組織化学のための脳組織標品。動物をイソフランで深く麻酔し、食塩水で心臓内潅流した。それぞれの脳からの一方の半球を48時間、4℃の4% パラホルムアルデヒド中で浸漬固定し、振動刀ミクロトームを用いて40μmで冠状切断した。それらの切片を免疫染色前に不凍溶液(40mM NaHPO中の30%グリセロール/30%エチレングリコール、pH7.4)中、−20℃で保管した。240μm間隔で吻側海馬レベルにわたる4から6の切片を分析のためにそれぞれの脳から選択した。頭蓋骨から取り出す間に前頭皮質が損傷を受けた脳および切片は、分析から除外した。最終数を「結果」に示す。切片を染色し、治療状態を知らされていない調査員がそれらを分析した。
VAβと微小出血の共標識組織化学的手順:Aβ沈着物を、PBS中1%のウマ血清中のビオチン化抗体3D6(3.0μg/mL)または12A11(3.0μg/mL)で、一晩、4℃で標識した。その後、それらの浮遊切片をアビジン−ビオチン化ホースラディッシュペルオキシダーゼ複合体と反応させ、3,3−ジアミノベンジデンを使用して発色させた。その後、切片をスライドガラスにマウントし、ヘモシデリン反応生成物を強めるために37℃でのインキュベーションによる変更を加えたペルルス鉄反応(M.M.Rackeらの上記文献を参照のこと)を用いて共染色した。ヘモシデリンの存在は、過去の微小出血事象の指標である。
VAβ分析:VAβの量を反映する2つのカテゴリー:「全く乃至ほとんど無VAβ」(動物1匹あたり任意の単一切片において3本以下のアミロイド陽性血管)または「中程度VAβ」(動物1匹あたり任意の単一切片において3本より多いアミロイド陽性血管)、のうちの1つに動物を分類することによって、それぞれの動物における3D6−免疫反応性血管を評価した。研究AおよびBからの組織におけるすべてのアミロイド含有血管の数を数え、ROC曲線を用いて、感受性と特異性のバランスをとるために最適なものであるカットオフを特定することによって、この分類法を開発した。任意の量のアミロイドを含んでいた場合の血管を数えたので、部分的にクリアランスされた血管とクリアランスされていな血管の両方を数えた。フィッシャー正確確率検定(FET)を用いて一対比較を行って、VAβの有意差を特定した。それぞれの研究の中で、Hochberg法(Y. Hochberg, Biometrika 75, 800-802 (1988)参照)を用いて、多対比較について調整した。
微小出血分析:それぞれの動物に、それらの切片全体にわたって染色するヘモシデリンの存在、量、位置および強度について0〜3の尺度でスコアをつけた。「0」のスコアは、殆どまたは全く染色がないことを示し、「1」は、動物1匹あたり2、3の切片での小さな斑点または弱い染色を示し、「2」を多数の切片におけるより大きな染色強度での隣接蓄積に割りあて、および「3」は、大部分の周囲罹患血管を通常は包む、大部分の切片において最も濃く観察された染色を表していた。これらの評価は、本前臨床動物研究を限定するヘモシデリン陽性染色の範囲を反映するように計画したものであり、従って、臨床出血性障害の評価を意味せず、また、表さない。フィッシャー正確確率試験を用いる一対比較を行って、治療群間の差について検証した。免疫標識したアミロイドの形態学的外観およびヘモシデリンとのその空間的関係に関する観察も行った。それぞれの研究の中で、Hochberg法(Y.Hochbergの上記文献を参照のこと)を用いて、多対比較について調整した。
結果
血管Aβ。緻密性アミロイドについてのチオフラビンS染色(図1a)によって、およびPDAPPマウスおよびヒトAD(図1c)における緻密性アミロイドと散在性アミロイドの両方を認識する抗体3D6(図1b)によって示すように、VAβは、未治療、月齢18ヶ月PDAPPマウスの軟髄膜および表面実質において顕著であった。VAβは、主として、前記軟膜および直ぐ下にある脳表層に限定された(図1d)。それは、皮質、特に矢状静脈洞の正中部血管においてとりわけ優勢であり、マウス組織とヒト組織(図1c)の両方において、VAβの類似した分布がチオフラビンS(図1)および抗体3D6(図1b)によって示された。
N末端抗体と中間領域抗体の単回用量比較研究(研究A)において、3mg/kgでの3D6は、266またはTY11−15のいずれと比較してもVAβを完全にクリアランスまたは予防した(図2a〜e);これらの差は、統計的に有意であった(両方の比較について、p値<0.0001)。3D6治療は、実質アミロイド斑負荷量も98%低下させた(p<0.0001)が、266は効果を生じなかった。VAβは、治療開始前の月齢12ヶ月マウスの23%に中レベルで存在した。FET p値<0.025は、多重比較のHochberg法を用いて統計的に有意である。
3D6用量−応答研究(研究B、図3a〜d)において、VAβは、TY11−15対照での治療と比較して、3.0mg/kg 3D6用量レベルでの3D6治療によってまた有意にクリアランスされ、予防された(p<0.001)。対照に対して中間用量レベル(0.3mg/kg)においてもVAβはクリアランスされ、予防された(p=0.016)。0.1mg/kg用量群とTY11−15対照群の間には差がなかった(p=0.8037)。FET p値<0.025は、多重比較のHochberg法を用いて、統計的に有意である。血管数は、有意に異ならなかったが、この群における血管からのアミロイドの部分的クリアランスが顕微鏡レベルで観察された(図4a、b)。図4aに示すように、無損傷Aβは、罹患していない軟髄膜血管を包囲する塊および帯を形成するが、VAβは、部分的クリアランス中、斑点状の侵食された外観を有する(図4b)。この形態は、未治療マウスでは見られない。
ヘモシデリン評価。治療群の中での微妙な差を区別するために、この研究の中で判明した染色密度の範囲を反映するヘモシデリン評価尺度を開発した。微小出血の指標となるヘモシデリン染色は、周囲の実質に拡大せずに血管系の構造境界に特定および限定した。極限性ヘモシデリン沈着が、皮質の軟髄膜(図5a〜f)および海馬視床界面の血管、内側皮質の矢状静脈洞血管、軟髄膜血管に直角であり接続されている数本の実質血管において見つけられた。ヘモシデリンは、通常、これらの領域におけるマクロファージ様細胞内に濃縮されていた。ヘモシデリンの巣は、改変されたVAβ形態を伴うことが多かった:VAβ沈着の特徴的で明瞭な帯および鱗(例えば、図4a)ではなく、アミロイドは、異常な斑点状の劣化した外観を有した(例えば、図4b)か、完全に不在であった。これらの特徴は、軟髄膜血管(図5)および矢状静脈洞血管において特に顕著であり、これらは、多くの場合、TY11−15対照群および未治療マウスにおいて十分に成長したVAβ形態を示した(図2および3)。
ヘモシデリン染色は、すべての治療群において主として不在または軽度であり、群を超えて動物の大多数が0または1のスコアを有した(図6)。両方の研究の3D6 3mg/kg治療群においてスコアは有意に高かった。これは、これらが、対照群に比べて、0より大きいヘモシデリンスコアを有する可能性が高いことを示していた。研究Aにおいて、TY11−15および266群ではヘモシデリンスコアの分布が類似していた。これは、266抗体による治療が、ヘモシデリンスコアを増す可能性が低いことを示していた。研究Bにおいて、微小出血の発生は用量によって緩和されることが明らかになった。TY11−15対照群と0.1mg/kg 3D6および0.3mg/kg 3D6群の間に有意な差は見出せなかった。これは、低および中間用量がベースラインレベルを超えてヘモシデリン評点を増加させる可能性が低いことを示していた。これらは、3.0mg/kg群とは異なり、3.0mg/kg群もまた、対照群と有意に異なった。研究Aと比較して、3.0mg/kg群における高いヘモシデリンスコアは、経時的な抗体暴露レベルの差のため、および対照群においてスコアがわずかに上昇したのでそのコホートにおけるわずかに高いベースラインレベルのためであり得る。
VAβクリアランスと微小出血の関連性。血管アミロイドの有意なクリアランスまたは予防が、両方の研究において、0.3mg/kgおよび3.0mg/kg群で観察された。これらの群における動物の大多数が0または1のヘモシデリン評点を有した。これは、VAβが減少された大部分の脳は、微小出血の形跡を殆どまたは全く有さないことを示していた。著しくまばらなVAβおよび侵食された外観を有するヘモシデリン陰性血管の幾つかの例が、治療群のすべてにおいて見つかった(例えば、図4b);これらは、微小出血不在の状態でアミロイドがクリアランス中であった血管であり得る。0.1mg/kg 3D6治療動物においてヘモシデリン染色が見られた(図5d)とき、ことによると進行中のクリアランスを示す、アミロイドの斑点状の血管周囲分布が概してそれに随伴した。アミロイドのこれらの血管周囲の斑点は、皮質軟膜、実質および矢状静脈洞血管内の血管付随ヘモシデリン標識部位で発生した。0.3mg/kg 3D6治療動物におけるヘモシデリン染色もアミロイドの斑点状の血管周辺分布を随伴した(図5e)。このアミロイド動態は、0.1mg/kg 3D6治療動物におけるものに類似していたが、アミロイドはさほど豊富ではなく、一部のヘモシデリン陽性血管はアミロイドがクリアランスされていた。完全アミロイド除去と部分アミロイド除去の両方が、皮質軟膜および実質を含む血管付随ヘモシデリン染色部位で観察された。対照的に、3mg/kg 3D6治療動物におけるヘモシデリン陽性血管には、多くの場合、アミロイドが完全になかった(図5f)。この特徴は、未治療マウスでは決して観察されなかった。この特徴は、完全にVAβが除去された血管のサブセットにおいて発生した残留ヘモシデリンの「足跡」を示す可能性が高い。これらの領域におけるもう1つの特徴は、食作用を受けたヘモシデリンを有する細胞の存在であった(図5f)。これらのマクロファージ様細胞は、Aβに対して免疫反応性ではなかった。従って、これらのマクロファージ様細胞は、斑関連アミロイドを除去するミクログリアおよびマクロファージとは別の集団であるようである。
考察
CAAは、認知障害の独立したリスク因子として確認されており、有意な病状、例えば出血および虚血障害と関連づけられる(S. M. Greenberg et al., Stroke 35, 2616-9 (2004)参照)。典型的な症例では、進行性CAAは、軟膜および実質血管系内の平滑筋細胞の破壊を引き起こし、これが、おそらく、緊張機能障害を引き起こし、潅流および血管周囲クリアランスシステム両方を損なわせることとなる(R. Christie et al., Am J Pathol 158, 1065-71 (2001), S.D. Preston et al., Neuropathol Appl Neurobiol 29, 106-17 (2003)参照)。
本発明者らは、ここで初めて、末梢投与抗体での慢性免疫療法処置パラダイムにおけるN末端特異的Aβ抗体(3D6)によるVAβのほぼ完全なクリアランスまたは予防の証拠を示す。メカニズムの理解は本発明の実施に必要ではないが、その効果は、沈着したアミロイドに強く結合する能力に依存する可能性が高かった。その理由は、沈着したAβにインビボではるかに弱く結合する中間領域Aβ抗体(266)が、VAβをクリアランスおよび予防する証拠を示さなかったからである。増え続ける一連の証拠は、血管アミロイドの形成および組成が、実質の斑のものとは異なる場合があることを示唆している(M. C. Herzig et al., Nat Neurosci 7, 954-60 (2004)参照)が、抗体3D6は、両方の形態をクリアランスする成分であり、従って、広いスペクトルのアミロイド減少活性を有する。
APPトランスジェニックマウスにおけるAβ免疫療法の効果および脳微小血管系を調査した以前の研究は、微小出血の発生率増加を報告した。しかし、VAβと微小出血の間の因果関係については明らかにされていない。この報告において、本発明者らは、沈着した血管アミロイドの大部分が、微小出血を誘導せずにクリアランスされることを明らかにし、そして微小出血の発生がVAβ除去に関連していることを立証することによって以前の観察を増強した。さらに、微小出血を有する限定領域を、実質を伴わない血管系の構築境界に限局的に限定した。これらは、VAβの部分的または完全除去に関連していた。重要なこととして、微小出血は、実質アミロイド斑を依然として有効にクリアランスする範囲内で抗体用量を調節することによって有意に緩和できた。
Rackeおよび共同研究者(M.M.Rackeらの上記文献を参照のこと)は、PDAPPマウスにおいて6週間の治療期間後に有意に多い用量の3D6を投与した後、微小出血がめったに発生しなかったと報告している。注目に値することとして、報告されている微小出血の程度もまた、抗体用量と微小出血スコアの間の正の相関関係の本発明者らの発見を維持しながら本研究において観察されたいずれの発生率より大きかった。本発明者らの観察は、266が沈着したアミロイドに結合できず、微小出血を誘導できないことに関する彼らの所見と一致し、ならびに266がVAβをクリアランスすることもできないことを示すこれらの所見を拡大する。
非常に重度のVAβ病状を有するAPPトランスジェニックマウス(APP23マウス)において、脳出血は自然に発生し、また、ヒト患者と同様に、平滑筋細胞の障害および喪失の結果ならびにAβ関連毒性の他の破壊的帰結である可能性が高い(R.Christieらの上記文献を参照のこと)。N末端領域Aβ抗体を使用するAPP23マウスの受動的免疫処置は、最初、ベースライン出血の発生率および程度を悪化させた(M. Pfeifer et al., Science 298, 1379 (2002)参照)。しかし、その後の超微細構造研究は、治療した血管系と免疫処置を施していない対照との構造的相違を発見できなかった(G.J.Burbachらの上記文献を参照のこと)。結論は、免疫療法が、ベースラインVAβ病状の重症度に関係なく、血管壁への明白な傷害をもたらさず、悪化させないということであった。本研究は、モデルを検査して自然発生微小出血を殆ど有さなかったことおよびAβおよびヘモシデリンを共標識したことが、以前の報告とは異なる。本発明者らは、Aβ除去と微小出血の共局在を記録し、ならびに局限性微小出血がアミロイドのクリアランス中の血管のサブセットにおいてしか発生しないことを発見した。本発明者らの定量法は、部分的にクリアランスされたVAβと無損傷VAβとを区別しなかったので、絶対クリアランス度は、過小評価されている可能性が高い。
実質アミロイドのクリアランスと血管アミロイドのクリアランスの関係は、完全にわかっていない。しかし、本報告は、これら2つの病状の間に共同調節関係が存在する可能性が高いことを示しており、これは、斑の除去の関連でさらに明らかにすることができる(D.M.Wilcockらの上記文献;M.C.Herizigらの上記文献;J. A. Nicoll et al., J Neuropathol Exp Neurol 65, 1040-8 (2006)参照)。例えば、大量のVAβを有する突然変異APPマウスと大量の実質斑負荷量を有するものとの交配は、VAβを実際に減少させる。これは、それらの斑が、そうでなければ血管系に沈着するであろうAβのテンプレートとなり得ることを示唆している(M.C.Herzigらの上記文献を参照のこと)。逆に、Wilcokおよび共同研究者(D.M.Wilcockらの上記文献を参照のこと)は、受動的免疫処置パラダイムにおける実質斑除去の過程での両方のVAβの増加を証明した。これは、実質成分から血管成分へのAβ置換がその免疫処置の過程で発生し得ることを示唆していた。
本研究において、本発明者らは、VAβを受動的免疫処置後にほぼ完全にクリアランスまたは予防できることを立証した(前記免疫処置は微小出血の発生率増加を伴うが、抗体投薬量によってそれを減少させることができた)。AD患者およびADのAPPトランスジェニックマウスモデルは両方とも、VAβの進行に伴う微小出血の発生率増加を示す。本明細書に記載する微小出血は、Wilcock(D.M.Wilcockらの上記文献を参照のこと)によって記載されたような実質斑のクリアランス期間中のVAβの増加によって説明することができる可能性があり、本モデルの場合、VAβは最終的には本試験終了までにクリアランスされたので、一過性であると予想されよう。あるいは、Wilcock研究では、異なるマウスモデルおよび抗体が使用さており、それ故、VAβ変化は、異なる抗体エピトープおよび動物モデルに関する基本メカニズムの相違を反映している場合もある。いずれにせよ、既存のVAβの除去およびさらなる蓄積の予防が、進行性VAβに随伴するさらなる微小出血に対して予防的効果を有するであろうと仮定すると、微小出血の最終的な累積発生率は、3D6治療後のほうが実際には低い場合がある。言い換えれば、治療関連VAβおよびVAβ依存性微小出血の両方が、VAβが最終的に除去された後には持続しない一過的現象であり得る。考え合わせると、前臨床モデルからの所見は、VAβの形成およびクリアランスに関連したメカニズムは、さらなる研究を是認することを指示している。重要なこととして、最近の研究によって、TG 2576マウスにおける完全長Aβペプチドでの免疫処置が、血液脳関門の完全性を実際に向上させることを明らかになった(すなわち、エバンスブルーの透過率を減少させた)。これは、実際、多数の要因が血管系に対してプラスの影響を及ぼすことを示唆している(D.L.Dicksteinらの上記文献を参照のこと)。総Aβペプチドでの免疫処置は、3D6のエピトープに類似して主としてN末端に対する抗体を生じさせたことに留意すべきである。
AD患者の約80%は、少なくとも軽度CAAに罹患しており、出血、白質変性、虚血および炎症の臨床的に有害な結果を伴う(S.M.Greenbergらの上記文献を参照のこと)。本発明者らの研究からの所見は、Aβ免疫療法には現在は治療がない有意な血管病状の進行を逆転または予防する可能性があり得るという証拠を提供し、また、抗Aβ免疫療法の潜在的治療恩恵をさらに拡大する。
実施例2
材料および方法
PDAPPマウス血管の平滑筋細胞(SMC)および細胞外基質(ECM)に対するアミロイドによって誘導される構造変化の影響、ならびにPDAPPマウス血管のSMCおよびECMに対する受動的免疫処置の効果を調査した。
マウスに、週1回、3または9ヶ月間、1または3mg/kgの3D6抗体での免疫処置を施した。VAβ沈着が顕著である(〜70%の血管が罹患)矢状静脈洞からの軟膜血管に関する血管成分(SMCについてはα−アクチン、およびECMについてはコラーゲン−IV)の高分解能、定量的免疫組織化学(IHC)分析を行った。ヘモシデリン検出またはフェリチン免疫組織化学によって、微小出血事象をモニターした。
結果
本研究において、本発明者らは、血管壁の変化がVAβと常に関連していることを立証し、ならびにそれらは、SMCおよびECMの変性(厚みの減少)と過形成/肥大(厚み増加)の両方を含んでいた。これらの2つの対照的発見は、多くの場合、同じ血管内で観察され、野生型動物またはアミロイドを欠くPDAPP血管には存在しなかった。SMが極度に厚くおよび薄くなることによって、未治療PDAPPマウスでは多種多様な血管表現型が生じた。
受動的免疫処置は、血管SMCおよびECM厚のパターンを回復させ、用量および時間に依存して前記表現型変動を減少させ、高い3D6用量では、9ヶ月で対照レベル(野生型)に達した(p>0.05)。微小出血の発生率は、3ヶ月群では増加したが、9ヶ月の治療後には対照レベルに減少した(p>0.05)。本発明者らの結果は、受動的免疫処置が、アミロイドによって誘導される構造変化から軟膜血管を回復させることを示唆している。さらに、治療に関連した微小出血増加は、VAβクリアランス中に解決する一過的事象であるようである。修復のメカニズムをVAβ除去によって誘発することができ、これは、最終的には血管機能不全からの回復につながる。
明瞭に理解するために上記本発明を詳細に説明したが、添付の特許請求の範囲内で一定の変更を実行できることは明らかであろう。本明細書に引用したすべての出版物および特許文献、ならびに図中に出現するテキストは、それぞれがあたかもそのように個々に示されているのと同じ程度に、すべての目的でそれら全体が参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (106)

  1. CAAを有する、または有する疑いがある患者に薬剤の有効な投与計画を施すことを含む方法であって、該薬剤が、AβのN末端に特異的である抗体であるか、該患者への投与後にそのような抗体を誘導し、それによって該患者を治療する、CAAを治療する方法。
  2. 前記薬剤が抗体である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記薬剤が、Aβの残基1〜5の範囲内に結合する抗体である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記抗体が、ヒト化、ヒトまたはキメラ抗体である、請求項2に記載の方法。
  5. 前記抗体が、ヒト化3D6またはヒト化12A11である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記3D6ヒト化抗体が、バピネオズマブ(bapineuzumab)である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記薬剤が、Aβのフラグメントである、請求項1に記載の方法。
  8. 前記フラグメントが、Aβの残基1で始まり、Aβの残基5〜10のうちの1つで終わる、請求項7に記載の方法。
  9. 前記フラグメントが、Aβ1〜7である、請求項7に記載の方法。
  10. 前記Aβのフラグメントが、医薬的に許容されるアジュバントと共に投与される、請求項7に記載の方法。
  11. 前記Aβのフラグメントが、当該フラグメントが当該フラグメントに対する抗体の誘導を助長する担体に連結される、請求項7に記載の方法。
  12. 前記担体が、前記フラグメントのC末端に連結される、請求項11に記載の方法。
  13. 患者がCAAを有することの判定をさらに含み、その判定段階が、投与段階の前に行われる、請求項1に記載の方法。
  14. 前記判定段階が、患者がCAAの臨床症状に罹患していることを判定する、請求項13に記載の方法。
  15. 前記患者には脳内にアルツハイマー病に特有の斑がない、請求項1に記載の方法。
  16. 前記患者にはアルツハイマー病の症状がない、請求項14に記載の方法。
  17. 前記患者が、心臓発作または脳卒中に罹患したことがある、請求項1に記載の方法。
  18. 前記抗体の投薬量が、約0.01から約5mg/kgの間である、請求項1に記載の方法。
  19. 前記抗体の投薬量が、約0.1から約5mg/kgの間である、請求項1に記載の方法。
  20. 前記投薬量が、約0.5mg/kgである、請求項18に記載の方法。
  21. 前記投薬量が、約1.5mg/kgである、請求項18に記載の方法。
  22. 前記投薬量が、約0.5から約3mg/kgの間である、請求項18に記載の方法。
  23. 前記投薬量が、約0.5から約1.5mg/kgの間である、請求項18に記載の方法。
  24. 前記投薬量が、複数回投与される、請求項18に記載の方法。
  25. 前記投薬量が、週1回から年4回投与される、請求項18に記載の方法。
  26. 前記投薬量が、13週ごとに投与される、請求項18に記載の方法。
  27. 前記抗体が、静脈内または皮下投与される、請求項1に記載の方法。
  28. 前記投与段階に反応してCAAの徴候または症状が変化するのをモニターすることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  29. CAAを治療するために有効な第二の薬剤の投与をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  30. CAAに罹患しやすい患者に薬剤の有効な投与計画を施すことを含む方法であって、該薬剤が、AβのN末端に特異的である抗体であるか、該患者への投与後にそのような抗体を誘導し、それによって該患者の予防を果たす、CAAに対する予防を果たす方法。
  31. 薬剤が、AβのN末端に特異的である抗体であるか、患者への投与後にそのような抗体を誘導する薬剤の、アルツハイマー病の治療または予防における使用。
  32. 有効な血管アミロイド除去および脳微小出血の発生率低下を伴う治療計画(treatment regime)でAβのN末端に特異的である抗体を投与することを含む、患者における血管アミロイドを減少させる方法。
  33. MRIによって患者を脳微小出血についてモニターすることをさらに含む、請求項32に記載の方法。
  34. PETスキャンによって患者を血管アミロイド除去についてモニターすることをさらに含む、請求項32に記載の方法。
  35. 前記治療計画が、慢性治療計画である、請求項32に記載の方法。
  36. 前記治療計画が、0.01から5mg/kg(患者の体重)の間で週1回から年4回投与される抗体投薬量を含む、請求項32に記載の方法。
  37. 前記抗体の投薬量が、0.1から5mg/kgである、請求項36に記載の方法。
  38. 前記投薬量が、約0.5mg/kgである、請求項36に記載の方法。
  39. 前記投薬量が、約1.5mg/kgである、請求項36に記載の方法。
  40. 前記投薬量が、約0.5から約3mg/kgの間である、請求項36に記載の方法。
  41. 前記投薬量が、約0.5から約1.5mg/kgの間である、請求項36に記載の方法。
  42. 前記投薬量が、13週ごとに投与される、請求項36に記載の方法。
  43. 前記抗体が、静脈内または皮下投与される、請求項32に記載の方法。
  44. 前記抗体が、Aβの残基1〜5の範囲内に結合する、請求項32に記載の方法。
  45. 前記抗体が、ヒト化、ヒトまたはキメラ抗体である、請求項32に記載の方法。
  46. 前記抗体が、ヒト化3D6またはヒト化12A11である、請求項45に記載の方法。
  47. 前記ヒト化抗体が、バピネオズマブである、請求項46に記載の方法。
  48. AβのN末端に特異的である抗体を、血管アミロイド形成性病状の発生を減少させるもしく阻害する、微小出血を最小にする、およびまたはAβ斑の発生を減少させるもしくは抑制する用量で投与することを含む、アルツハイマー病の治療方法。
  49. 前記抗体が、Aβの残基1〜5の範囲内に結合する、請求項48に記載の方法。
  50. 前記抗体が、ヒト化、ヒトまたはキメラ抗体である、請求項48に記載の方法。
  51. 前記抗体が、ヒト化3D6またはヒト化12A11である、請求項50に記載の方法。
  52. 前記ヒト化抗体が、バピネオズマブである、請求項51に記載の方法。
  53. AβのN末端に特異的である抗体を、血管アミロイド形成性病状の発生を減少させるもしくは阻害する、微小出血を最小にする、およびまたは神経炎性病状の発生を減少させるもしくは抑制する用量で投与することを含む、アルツハイマー病の治療方法。
  54. 前記抗体が、Aβの残基1〜5の範囲内に結合する、請求項53に記載の方法。
  55. 前記抗体が、ヒト化、ヒトまたはキメラ抗体である、請求項53に記載の方法。
  56. 前記抗体が、ヒト化3D6またはヒト化12A11である、請求項55に記載の方法。
  57. 前記ヒト化抗体が、バピネオズマブである、請求項56に記載の方法。
  58. AβのN末端に特異的である抗体を、血管アミロイド形成性病状を減少させるもしくは抑制する、微小出血を最小にする、およびまたは患者の認知機能を向上させる用量で投与することを含む、アルツハイマー病の治療方法。
  59. 前記抗体が、Aβの残基1〜5の範囲内に結合する、請求項58に記載の方法。
  60. 前記抗体が、ヒト化、ヒトまたはキメラ抗体である、請求項58に記載の方法。
  61. 前記抗体が、ヒト化3D6またはヒト化12A11である、請求項60に記載の方法。
  62. 前記ヒト化抗体が、バピネオズマブである、請求項61に記載の方法。
  63. 前記血管アミロイド形成性病状の減少または抑制が、血管Aβの蓄積の予防または血管Aβのクリアランスである、請求項48から62のいずれかに記載の方法。
  64. a.製剤を収容しているガラスバイアル;および
    b.その製剤をCAAのために投与する患者をモニターするための指示
    を含む、CAAの治療用キット。
  65. a.約0.5から3mg/kgのヒト化抗Aβ抗体を含む製剤を収容しているガラスバイアル;および
    b.i.MRIによってその患者を脳微小出血についてモニターすること、または
    ii.PETスキャンによってその患者を血管アミロイド除去についてモニターすること
    を含む、前記製剤をCAAのために投与する患者をモニターするための指示
    を含む、CAAの治療用キット。
  66. a.i.約10mgから約250mgの間のヒト化抗Aβ抗体、
    ii.約4% マンニトールまたは約150mM NaCl、
    iii.約5mMから約10mM ヒスチジン、および
    iv.約10mM メチオニン
    を含む製剤を収容しているガラスバイアル;ならびに
    b.i.MRIによってその患者を脳微小出血についてモニターすること、または
    ii.PETスキャンによってその患者を血管アミロイド除去についてモニターすること
    を含む、前記製剤をCAAのために投与する患者をモニターするための指示
    を含む、CAAの治療用キット。
  67. a.i.約10mgから約250mgの間のヒト化抗Aβ抗体、
    ii.約4% マンニトールまたは約150mM NaCl、
    iii.約5mMから約10mM ヒスチジン、および
    iv.約10mM メチオニン
    を含む製剤を収容しているガラスバイアル;ならびに
    b.i.MRIによってその患者を脳微小出血についてモニターすること、または
    ii.PETスキャンによってその患者を血管アミロイド除去についてモニターすること
    を含む、その製剤を投与する患者をアルツハイマー病についてモニターするための指示
    を含む、アルツハイマー病の治療用キット。
  68. a.i.約10mgから約250mgの間のヒト化抗Aβ抗体、
    ii.約4% マンニトールまたは約150mM NaCl、
    iii.約5mMから約10mM ヒスチジン、および
    iv.約10mM メチオニン
    を含む製剤を収容しているガラスバイアル;ならびに
    b.i.MRIによってその患者を脳微小出血についてモニターすること、または
    ii.PETスキャンによってその患者を血管アミロイド除去についてモニターすること
    を含む、その製剤を投与する患者をCAAおよびアルツハイマー病についてモニターするための指示
    を含む、CAAおよびアルツハイマー病の治療用キット。
  69. 前記抗体が、患者における抗体の平均血清濃度を1〜15μg 抗体/mL 血清の範囲で維持するために十分な投与計画で投与され、それによって患者を治療する、請求項2に記載の方法。
  70. 前記平均血清濃度が、1〜10μg 抗体/mL 血清の範囲内である、請求項69に記載の方法。
  71. 前記平均血清濃度が、1〜5μg 抗体/mL 血清の範囲内である、請求項70に記載の方法。
  72. 前記平均血清濃度が、2〜4μg 抗体/mL 血清の範囲内である、請求項71に記載の方法。
  73. 前記抗体が、静脈内投与される、請求項69に記載の方法。
  74. 0.5〜1.0mg/kgの用量が月1回投与される、請求項73に記載の方法。
  75. 0.1〜1.0mg/kgの用量が月1回投与される、請求項74に記載の方法。
  76. 前記抗体が、皮下投与される、請求項2に記載の方法。
  77. 前記抗体が、週1回から月1回の頻度で投与される、請求項76に記載の方法。
  78. 前記抗体が、週1回または2週に1回投与される、請求項76に記載の方法。
  79. 前記抗体が、約0.01から約0.35mg/kgの間の用量で投与される、請求項76に記載の方法。
  80. 前記抗体が、約0.05から約0.25mg/kgの間の用量で投与される、請求項76に記載の方法。
  81. 前記抗体が、約0.015から約0.2mg/kgの間の用量で週1回から2週に1回投与される、請求項76に記載の方法。
  82. 前記抗体が、約0.05から約0.15mg/kgの間の用量で週1回から2週に1回投与される、請求項76に記載の方法。
  83. 前記抗体が、約0.05から約0.07mg/kgの間の用量で週1回投与される、請求項76に記載の方法。
  84. 前記抗体が、0.06mg/kgの用量で週1回投与される、請求項76に記載の方法。
  85. 前記抗体が、約0.1から約0.15mg/kgの間の用量で2週に1回投与される、請求項76に記載の方法。
  86. 前記抗体の平均血清濃度が、少なくとも6ヶ月間維持される、請求項2に記載の方法。
  87. 前記抗体の平均血清濃度が、少なくとも1年間維持される、請求項2に記載の方法。
  88. 血清中の抗体の濃度を測定すること、および測定された濃度が前記範囲外になった場合にはその投与計画を調整することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  89. 前記抗体が、約0.01から約0.6mg/kgの間の用量および週1回から月1回の頻度で皮下投与される、請求項2に記載の方法。
  90. 前記抗体が、約0.05から約0.5mg/kgの間の用量で投与される、請求項2に記載の方法。
  91. 前記抗体が、約0.05から約0.25mg/kgの間の用量で投与される、請求項89に記載の方法。
  92. 前記抗体が、約0.015から約0.2mg/kgの間の用量で週1回から2週に1回投与される、請求項89に記載の方法。
  93. 前記抗体が、約0.05から約0.15mg/kgの間の用量で週1回から2週に1回投与される、請求項89に記載の方法。
  94. 前記抗体が、約0.05から約0.07mg/kgの間の用量で週1回投与される、請求項89に記載の方法。
  95. 前記抗体が、0.06mg/kgの間の用量で週1回投与される、請求項89に記載の方法。
  96. 前記抗体が、約0.1から約0.15mg/kgの間の用量で2週に1回投与される、請求項89に記載の方法。
  97. 前記抗体が、約0.1から約0.3mg/kgの間の用量で月1回投与される、請求項89に記載の方法。
  98. 前記抗体が、0.2mg/kgの用量で月1回投与される、請求項89に記載の方法。
  99. 前記抗体が、約1から約40mgの間の用量および週1回から月1回の頻度で投与される、請求項2に記載の方法。
  100. 前記抗体が、約5から約25mgの間の用量で投与される、請求項99に記載の方法。
  101. 前記抗体が約2.5から約15mgの間の用量で投与される、請求項99に記載の方法。
  102. 前記抗体が、約1から約12mgの間の用量で週1回から2週に1回投与される、請求項99に記載の方法。
  103. 前記抗体が、約2.5から約10mgの間の用量で週1回から2週に1回投与される、請求項99に記載の方法。
  104. 前記抗体が、約2.5から約5mgの間の用量で週1回投与される、請求項99に記載の方法。
  105. 前記抗体が、約4から約5mgの間の用量で週1回投与される、請求項99に記載の方法。
  106. 前記抗体が、約7から約10mgの間の用量で2週に1回投与される、請求項98に記載の方法。
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