JP2011512349A - 経口放出制御錠剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、アルコールに誘発される用量放出のリスクを低減する経口放出制御錠剤に関し、錠剤は、コアであって、膨潤剤を含んでなる第一の圧縮層と、少なくとも1つの治療活性成分および薬理学的に許容される賦形剤を含んでなる第二の圧縮層であって、少なくとも1つの賦形剤は放出速度制御賦形剤であり、かつ、アルコール可溶性の賦形剤の重量パーセントはこの層に対して35重量%を超えない第二の圧縮層と、所望により、膨潤剤を含んでなる第三の圧縮層とを含んでなる、コア;および、該コアを被覆するコーティングであって、0v/v%から40v/v%のアルコールを含んでなる水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなるコーティングを含んでなり、これにより、水性胃腸管液と接触した際に、上部圧縮層が膨潤して上部圧縮層の上部表面からのコーティングの除去を引き起こし、次に、上部層が崩壊して、下部圧縮層の、底部表面および側部表面はコーティングに覆われた状態で、上部表面の定められた表面領域から活性成分を放出させる。

Description

本発明は、アルコールに誘発される治療活性成分の用量放出(alcohol-induced dose-dumping of a therapeutic active ingredient)のリスクを低減させる方法に関する。
経口放出制御薬物送達システムは、従来の剤形と比較して少なくとも2倍の量の薬物を含有しており、従って、薬物の投与量が急速に放出されることを防止するための注意深い設計を必要とする。このように放出制御薬物送達システムに含有される薬物の相当な部分が短期間の間に意図せず急速に放出されることを、「用量放出(dose-dumping)」と称する場合がある。食物の存在によって引き起こされる用量放出については、約20年前から監督機関による取り組みが行われてきたが、アルコールの摂取に起因する用量放出が関心を集めるようになったのはごく最近になってからである。2005年、放出制御製剤に対するエタノールの影響のためにいくつかの薬物が市場から回収された。例えば、米国食品医薬品局(FDA)は、Purdue Pharmaに対してPalladone(登録商標)(ヒドロモルホン塩酸塩)持続放出カプセルを市場から回収するように要請した(2005年7月13日 FDAプレスリリース)。米国食品医薬品局は、放出制御製品を脆弱性(用量放出を起こしやすい)と耐性(用量放出を起こしにくい)とに区別するための規制手順を明確にする基準の評価を現在行っている。水または0.1N HCl中の40v/v%エタノールにおけるインビトロ溶解試験を用いて「用量放出」に関する研究が行われた(FDA's ACPS Meeting, October 2005, Awareness Topic: Mitigating the Risks of Ethanol induced dose dumping for oral sustained/controlled release dosage forms, by Robert Meyer, Ajaz Hussain, Office of New Drugs and Office of Pharmaceutical Science Centre for Drug Evaluation and Research, FDA)。
徐放性製剤におけるアルコール誘発性用量放出が認識された後、いくつかの取り組みが行われている。例えば、PCT出願公開である国際公開第2007016563号は、(a)治療薬剤;および(b)アルコール不溶性コーティングを含んでなる放出調節(modified release)経口剤形を開示しており、ここで、40%アルコールの存在下、pH1.2における60分後のインビトロでの治療薬のこの剤形からの放出は、0%から35%の間である。
PCT出願公開である国際公開第2007053698A2号(Alza Corp.)は、徐放性ヒドロモルホンの経口投与を受けている患者におけるアルコール誘発性用量放出と関連する有害作用を低減する方法を開示しており、その方法は、用量のヒドロモルホンを含んでなる徐放性剤形を提供することおよびこの剤形を患者へ投与することを含んでなり、ここで、約20v/v%の濃度の水性アルコールを含んでなる試験媒体を用いるインビトロ試験法を用いて試験した場合、この剤形は、インビトロ試験法の開始後約2時間の間に、ヒドロモルホンの用量の約50重量パーセントもしくはそれ未満を放出する。
PCT出願公開である国際公開第2007078895号(Biovail Laboratories)は、トラマドール、または少なくとも1つの薬理学的に許容されるその塩、エナンチオマー、もしくは代謝物を含有する放出制御および放出調節剤形の特定の種類に関し、これは、特定の薬物動態特性を超えており、および、望ましくは、例えば食物またはアルコールによって誘発される用量放出を起こしにくい。
別の先行技術である米国特許出願第20060193911号(以降、出願番号’3991と称する)は、ベンラファキシン、ベンラファキシンの活性代謝物、もしくはその薬理学的に許容される塩の治療効果量を含んでなるマトリックスを架橋剤中に分散された状態で含んでなる放出制御経口固体剤形を開示しており、前記マトリックスは、ベンラファキシン、ベンラファキシンの活性代謝物、もしくはその塩の放出制御を行って、治療血漿中レベルをヒト患者への経口投与後24時間提供する。この’3991出願は、アルコール誘発性用量放出に耐性を有する、ベンラファキシン、ベンラファキシンの活性代謝物の治療効果量を含有する放出制御剤形に関する。
米国特許出願第20070264346号は、少なくとも1つの活性成分(active principle)(AP)の放出調節のための、リザーバー型である微粒子を含んでなる経口医薬剤形または食事療法用剤形(dietetic form)を開示しており、アルコールの存在下におけるAPの用量の即座の用量放出に対して耐性を有することを特徴としている。
PCT出願公開、すなわち国際公開第2007103293A2号は、エタノールの存在下における薬物の用量放出を防止する方法を開示しており、この方法は;薬物での治療中にエタノールを摂取する可能性の高い患者に対して、この薬物と徐放性送達システムとを含んでなるエタノール耐性徐放性製剤の形態である薬物の効果量を提供することを含んでなり、この送達システムは、少なくとも1つのヘテロポリサッカリドガム、少なくとも1つのホモポリサッカリドガム、および少なくとも1つの医薬希釈剤を含んでなり、ここで、このエタノール耐性徐放性製剤は、その徐放性溶解プロファイルをエタノールの存在下にて本質的に維持する。
放出制御または徐放性薬物送達システムは、1日に2回投与が行なわれるように設計することができ、または1日に1回投与が行なわれるように設計することもできる。1つの単位剤形中の用量が多いほど、その用量が即座に放出された場合、すなわち胃腸管液中へ用量放出された場合の害が大きくなる。一般的に、経口放出制御薬物送達システムは、その薬物の薬物動態に応じて、約8から約20時間の期間にわたって薬物を放出することができる。従って、インビトロで試験した場合に、用量の相当な部分、例えば80%超がこの期間の半分以内、すなわち約4から約10時間以内に放出されると、これは患者にとっての懸念要因となり得る。用量放出は、一般に、用量の大部分のこのような急速な放出を含む。様々な治療活性成分に適用することができる用量放出の確立された定義というものは存在しない。その代わり、所望されない副作用または有害作用の発生を促進するような著しく高められた速度で発生する放出はいずれも「用量放出」と見なすことができる。本明細書で称される「用量放出」という用語は、インビトロ溶解によって試験した場合における、4時間で80%超、または2時間で40%超の放出を意味する。
ヒト被験者の空腹時もしくは食後を例とする種々の条件下で用量放出に対する耐性を示す経口放出制御薬物送達システムを投与することによって、用量放出のリスクを低減する方法の提供が求められている。特に、アルコールに誘発される用量放出に対する耐性を示す経口放出制御薬物送達システムを投与することによって、アルコールに誘発される用量放出のリスクを低減する方法の提供が求められている。
発明者らはここで、発明者らの係属PCT出願、すなわち国際公開第2005039481号、国際公開第2006123364号、およびインド特許出願第2374/MUM/2007号に従って作製された経口放出制御薬物送達システムの選択された態様を投与することによって、アルコールに誘発される用量放出のリスクを低減する方法を見出した。
本発明の目的
本発明の目的は、アルコールに誘発される用量放出のリスクを低減する方法を提供することである。
本発明の別の目的は、安全性の問題または効力の減退またはその両方による、エタノールに誘発される用量放出と関連する患者へのリスクを低減する方法を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、活性成分を含んでなる放出制御錠剤であって、この錠剤がアルコールと共に投与された場合に制御された方法でこの活性成分を放出する、放出制御錠剤を提供することである。
本発明は、アルコールに誘発される治療活性成分の用量放出のリスクを低減する方法を提供し、その方法は、アルコールを摂取したヒト被験者に経口放出制御錠剤を投与することを含んでなり、
錠剤は、
コアであって、
膨潤剤(swelling agent)を含んでなる上部圧縮層と、
少なくとも1つの治療活性成分および薬理学的に許容される賦形剤を含んでなり、ここで、少なくとも1つの賦形剤は放出速度制御賦形剤(release rate controlling excipient)であり、かつ、アルコール可溶性の賦形剤の重量パーセントは、この層に対して35重量%を超えない、下部圧縮層と
を含んでなる、コア;および
前記コアを被覆するコーティングであって、このコーティングは、0v/v%〜40v/v%のアルコールを含んでなる水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなる、コーティング
を含んでなり、
これにより、水性胃腸管液と接触した際に、上部圧縮層が膨潤して上部圧縮層の上部表面からのコーティングの除去を引き起こし、上部層が崩壊して、下部圧縮層の、底部表面および側部表面はコーティングに覆われた状態で、上部表面の定められた表面領域から活性成分を放出させる。
本発明は、さらに、
アルコールに誘発される用量放出のリスクを低減する方法に関し、その方法は、アルコールを摂取したヒト被験者に経口放出制御錠剤を投与することを含んでなり、
錠剤は、
コアであって、
膨潤剤を含んでなる上部圧縮層と、
少なくとも1つの治療活性成分および薬理学的に許容される賦形剤を含んでなる中間圧縮層であって、少なくとも1つの賦形剤は、放出速度制御賦形剤であり、アルコール可溶性の賦形剤の総量は、この層に対して35重量%を超えない、中間圧縮層と、
膨潤剤を含んでなる底部圧縮層と
を含んでなる、コア;および
コアを被覆するコーティングであって、0v/v%〜40v/v%の量のアルコールを含んでなる水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなる、コーティング
を含んでなり、
これにより、水性胃腸管液と接触した際に、上部圧縮層および底部圧縮層が膨潤して上部圧縮層の上部表面および底部圧縮層の下部表面からのコーティングの除去を引き起こし、上部層および底部層が崩壊して、中間圧縮層の、側部表面はコーティングに覆われた状態で、上部および下部表面の定められた表面領域から活性成分を放出させる。
本発明は、経口放出制御錠剤の製造における治療活性成分の使用をさらに提供し、
錠剤は、
コアであって、
膨潤剤を含んでなる上部圧縮層と、
少なくとも1つの治療活性成分および薬理学的に許容される賦形剤を含んでなる下部圧縮層であって、少なくとも1つの賦形剤は放出速度制御賦形剤であり、アルコール可溶性の賦形剤の重量パーセントは、この層に対して35重量%を超えない、下部圧縮層と
を含んでなる、コア;および
コアを被覆するコーティングであって、アルコールを摂取したヒト被験者に投与した際、アルコールに誘発される治療活性成分の用量放出のリスクを低減するために、0v/v%〜40v/v%のアルコールを含んでなる水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなる、コーティング
を含んでなり、
これにより、水性胃腸管液と接触した際に、上部圧縮層が膨潤して上部圧縮層の上部表面からのコーティングの除去を引き起こし、上部層が崩壊して、下部圧縮層の、底部表面および側部表面はコーティングに覆われた状態で、上部表面の定められた表面領域から活性成分を放出させる。
本発明は、さらに、経口放出制御錠剤の製造における治療活性成分の使用を提供し、
錠剤は:
コアであって、
膨潤剤を含んでなる上部圧縮層と、
少なくとも1つの治療活性成分および薬理学的に許容される賦形剤を含んでなるであって、少なくとも1つの賦形剤は放出速度制御賦形剤であり、アルコール可溶性の賦形剤の総量は、この層に対して35重量%を超えない、中間圧縮層と、
膨潤剤を含んでなる底部圧縮層と
を含んでなる、コア;および
コアを被覆するコーティングであって、アルコールを摂取したヒト被験者に投与した際にアルコールに誘発される治療活性成分の用量放出のリスクを低減するために、0v/v%〜40v/v%のアルコールを含んでなる水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなる、コーティング
を含んでなり、
これにより、水性胃腸管液と接触した際に、上部圧縮層および底部圧縮層が膨潤して上部圧縮層の上部表面および底部圧縮層の下部表面からのコーティングの除去を引き起こし、上部層および底部層が崩壊して、中間圧縮層の、側部表面はコーティングに覆われた状態で、上部および下部表面の定められた表面領域から活性成分を放出させる。
本発明の多くの局面を、以下の図を参照することでより深く理解することができる。これらの図は、本発明の態様のうちの1つを代表しているに過ぎない。これらの態様は、本発明を説明する目的のみを意図している。図面中の構成成分は、その縮尺が必ずしも正しいとは限らず、本発明の原理を明確に説明することに重点を置いた。
本発明の種々の態様を、図1から図5に図示する。
コーティング錠剤の種々の部分に対して以下のように符号を付与する。 1.膨潤剤を含んでなる上部圧縮層 2.治療活性成分を含んでなる下部圧縮層 3.アルコール含有量が0v/v%から40v/v%の水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなるコーティング 4.レーザードリル加工通路 5.水性環境、矢印は通路を通しての水の進入を示す。 (a)下部圧縮層の上部表面 (b)下部圧縮層の底部表面 (c)下部圧縮層の側部表面 図1(A)は、その上部表面にあらかじめ形成された通路を有する、コーティングで包み込まれた二層錠剤を表す。 図1(B)は、錠剤が水性環境と接触するステージを表す。水性環境(5)と接触すると、錠剤上部表面上のレーザードリル加工通路を通して水が急速に進入する。 図1(C)は、次のステージを表しており、水性液体が進入すると、上部圧縮層が急速に膨潤する。賦形剤の膨潤により、レーザードリル加工通路を有するコーティングの表面へ内部から圧力が印加される。このことにより、錠剤の上部表面からのコーティングの除去が引き起こされる。次に、上部圧縮層が崩壊を開始する。 図1(D)が表すステージでは、上部圧縮層が完全に崩壊して下部圧縮層を水性環境へ曝露させ、前記下部圧縮層の、底部表面および側部表面はコーティングに覆われた状態で、上部表面の定められた表面領域から治療活性成分を放出させる。 図2は、コアが二層であり、コーティングが、腸溶性ポリマーおよびアルコール含有量が0v/v%から40v/v%の水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなる、1つの態様を表す。 コーティング錠剤の種々の部分に対して以下のように符号を付与する。 1.膨潤剤を含んでなる上部圧縮層 2.治療活性成分を含んでなる下部圧縮層 3.腸溶性ポリマーおよびアルコール含有量が0v/v%から40v/v%の水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなるコーティング 4.上部圧縮層の上部表面上のin situで形成された通路 5.水性環境、矢印は通路を通しての水の進入を示す。 6.微孔性チャネル 7.上部圧縮層の上部表面 (a)下部圧縮層の上部表面 (b)下部圧縮層の底部表面 (c)下部圧縮層の側部表面 図2(A)は、0v/v%から約40v/v%のアルコールの水性媒体に不溶性であるポリマーと腸溶性ポリマーとの混合物でコーティングされた二層錠剤を表す。 図2(B)は、コーティング錠剤が水性環境と接触するステージを表す。図2(C)が表すステージでは、水性環境(5)と接触すると、腸溶性ポリマーが溶解することで微孔性チャネルが形成され、水性液体を錠剤内へ進入させる。 図2(D)は、次のステージを表しており、水性環境が進入すると、上部圧縮層が急速に膨潤する。賦形剤の膨潤により、コーティングの上部表面へ圧力が印加される。このことにより、錠剤の上部表面からのコーティングの除去が引き起こされる。次に、上部圧縮層が崩壊を開始する。 図2(E)が表すステージでは、上部圧縮層が完全に崩壊して下部圧縮層を水性環境へ曝露させ、前記下部圧縮層の、底部表面および側部表面はコーティングに覆われた状態で、上部表面の定められた表面領域からの治療活性成分の放出を発生させる。 図3は、コアが三層であり、コーティングが、腸溶性ポリマーおよびアルコール含有量が0v/v%から40v/v%の水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなる、1つの態様を表す。 コーティング錠剤の種々の部分に対して以下のように符号を付与する。 1.膨潤剤を含んでなる上部/下部圧縮層 2.治療活性成分を含んでなる中間圧縮層 3.腸溶性ポリマーおよび0v/v%から40v/v%のアルコールの水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなるコーティング 4.in situで形成された通路 5.水性環境、矢印は通路を通しての水の進入を示す。 6.微孔性チャネル 7.上部圧縮層の上部表面 (a)下部圧縮層の上部表面 (b)下部圧縮層の底部表面 (c)下部圧縮層の側部表面 図3(A)は、腸溶性ポリマーおよびアルコール含有量が0v/v%から約40v/v%の水性媒体に不溶性であるポリマーでコーティングされた三層錠剤を表す。 図3(B)は、コーティング錠剤が水性環境と接触するステージを表す。図3(C)が表すステージでは、水性環境(5)と接触すると、腸溶性ポリマーが溶解することで微孔性チャネル形成され、液体を錠剤内へ進入させる。 図3(D)は、次のステージを表しており、水性液体が進入すると、上部および下部圧縮層が急速に膨潤する。賦形剤の膨潤により、膨潤剤を有するこれらの圧縮層に隣接するコーティングの表面へ圧力が印加される。このことにより、錠剤の上部および下部表面からのコーティングの除去が引き起こされる。次に、上部圧縮層および下部圧縮層が崩壊を開始する。 図3(E)が表すステージでは、上部および下部圧縮層が完全に崩壊して中間圧縮層を水性環境へ曝露させ、前記下部圧縮層の、側部表面はコーティングに覆われた状態で、上部および下部表面の定められた表面領域から治療活性成分を放出させる。 図4は、錠剤が、浸出性成分(leachable component)およびアルコール含有量が0v/v%から約40v/v%の水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなるコーティングによってコーティングされる、1つの態様を表す。 コーティング錠剤の種々の部分に対して以下のように符号を付与する。 1.膨潤剤を含んでなる上部圧縮層 2.治療活性成分を含んでなる下部圧縮層 3.水溶性浸出性成分およびアルコール含有量が0v/v%から40v/v%の水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなるコーティング 4.in situで形成された通路 5.水性環境、矢印は通路を通しての水の進入を示す。 6.微孔性チャネル 7.上部圧縮層の上部表面 (a)下部圧縮層の上部表面 (b)下部圧縮層の底部表面 (c)下部圧縮層の側部表面 図4(A)は、コアが二層であり、コーティングが、浸出性成分およびアルコール含有量が0v/v%から40v/v%の水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなる、本発明の1つの態様に従う錠剤を表す。 図4(B)は、コーティング錠剤が水性環境と接触するステージを表す。図4(C)が表すステージでは、水性環境(5)と接触すると、浸出性成分が溶解することで微孔性チャネル形成され、水性液体を錠剤内へ進入させる。 図4(D)は、次のステージを表しており、水性環境が進入すると、上部圧縮層が急速に膨潤する。賦形剤の膨潤により、コーティングの上部表面へ圧力が印加される。このことにより、圧縮層に隣接するコーティングの錠剤表面からの除去が引き起こされる。次に、この上部圧縮層が崩壊を開始する。 図4(E)が表すステージでは、上部圧縮層が完全に崩壊して下部圧縮層を水性環境へ曝露させ、前記下部圧縮層の、底部表面および側部表面はコーティングに覆われた状態で、上部表面の定められた表面領域から治療活性成分を放出させる。 図5は、錠剤が、浸出性成分およびアルコール含有量が0v/v%から40v/v%の水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなるコーティングによってコーティングされる、1つの態様を表す。 コーティング錠剤の種々の部分に対して以下のように符号を付与する。 1.膨潤剤を含んでなる上部/下部圧縮層 2.治療活性成分を含んでなる中間圧縮層 3.浸出性成分およびアルコール含有量が0v/v%から約40v/v%の水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなるコーティング 4.in situで形成された通路 5.水性環境、矢印は通路を通しての水の進入を示す。 6.微孔性チャネル 7.上部圧縮層の上部表面 (a)下部圧縮層の上部表面 (b)下部圧縮層の底部表面 (c)下部圧縮層の側部表面 図5(A)は、コアが三層であり、コーティングが、浸出性成分およびアルコール含有量が0v/v%から40v/v%の水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなる、本発明の1つの態様に従う錠剤を表す。 図5(B)は、コーティング錠剤が水性環境と接触するステージを表す。図5(C)が表すステージでは、水性環境(5)と接触すると、浸出性成分が水に溶解することで微孔性チャネル形成され、水性液体を錠剤内へ進入させる。 図5(D)は、次のステージを表しており、水性液体が進入すると、上部および下部圧縮層が急速に膨潤する。賦形剤の膨潤により、膨潤剤を有するこれらの圧縮層に隣接するコーティングの表面へ圧力が印加される。このことにより、錠剤の上部および下部表面からのコーティングの除去が引き起こされる。次に、上部圧縮層および下部圧縮層が崩壊を開始する。 図5(E)が表すステージでは、上部および下部圧縮層が完全に崩壊して中間圧縮層を水性環境へ曝露させ、前記中間圧縮層の、側部表面はコーティングに覆われた状態で、上部および下部表面の定められた表面領域から治療活性成分を放出させる。 図6は、100rpmの速度で回転するタイプIの装置にて、6.8リン酸バッファー中、アルコールの存在下または非存在下で実施例3の錠剤を試験した場合の、インビトロ溶解における%薬物放出を示す図である。 図7は、100rpmの速度で回転するタイプIの装置にて、6.8リン酸バッファー中、アルコールの存在下または非存在下で実施例4の錠剤を試験した場合の、インビトロ溶解における%薬物放出を示す図である。
活性成分の治療指標(therapeutic indication)および治療指数(therapeutic index)に応じて、用量放出は、安全性の問題または効力の減退またはその両方により、患者へ多大なリスクをもたらし得る。本発明はそのようなリスクを低減する方法を提供する。
本発明は、治療活性成分のアルコール誘発性用量放出のリスクを低減する方法を提供し、その方法は、アルコールを摂取したヒト被験者に経口放出制御錠剤を投与することを含んでなり、
錠剤は、
コアであって、
膨潤剤を含んでなる上部圧縮層と、
少なくとも1つの治療活性成分および薬理学的に許容される賦形剤を含んでなる下部圧縮層であって、少なくとも1つの賦形剤は放出速度制御賦形剤であり、アルコール可溶性の賦形剤の重量パーセントは、この層に対して35重量%を超えない、下部圧縮層と
を含んでなる、コア;および
コアを被覆するコーティングであって、0v/v%〜40v/v%のアルコールを含んでなる水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなる、コーティング
を含んでなり、
これにより、水性胃腸管液と接触した際に、上部圧縮層が膨潤して上部圧縮層の上部表面からのコーティングの除去を引き起こし、上部層が崩壊して、下部圧縮層の、底部表面および側部表面はコーティングに覆われた状態で、上部表面の定められた表面領域から活性成分を放出させる。
本発明は、さらに、アルコールに誘発される治療活性成分の用量放出のリスクを低減する方法を提供し、その方法は、アルコールを摂取したヒト被験者に経口放出制御錠剤を投与することを含んでなり、
錠剤は、
コアであって、
膨潤剤を含んでなる上部圧縮層と、
少なくとも1つの治療活性成分および薬理学的に許容される賦形剤を含んでなる中間圧縮層であって、少なくとも1つの賦形剤は放出速度制御賦形剤であり、アルコール可溶性の賦形剤の総量は、この層に対して35重量%を超えない、中間圧縮層と、
膨潤剤を含んでなる底部圧縮層と
を含んでなる、コア;および
コアを被覆するコーティングであって、0v/v%〜40v/v%の量のアルコールを含んでなる水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなる、コーティング
を含んでなり、
これにより、水性胃腸管液と接触した際に、上部圧縮層および底部圧縮層が膨潤して、錠剤の上部圧縮層の上部表面および底部圧縮層の下部表面からのコーティングの除去を引き起こし、上部層および底部層が崩壊して、中間圧縮層の、側部表面はコーティングに覆われた状態で、上部および下部表面の定められた表面領域から活性成分を放出させる。
本発明は、経口放出制御錠剤の製造における治療活性成分の使用をさらに提供し、
錠剤は、
コアであって、
膨潤剤を含んでなる上部圧縮層と、
少なくとも1つの治療活性成分および薬理学的に許容される賦形剤を含んでなる下部圧縮層であって、少なくとも1つの賦形剤は放出速度制御賦形剤であり、アルコール可溶性の賦形剤の重量パーセントは、この層に対して35重量%を超えない、下部圧縮層と
を含んでなる、コア;および
コアを被覆するコーティングであって、アルコールを摂取したヒト被験者に投与した際に治療活性成分のアルコール誘発性用量放出のリスクを低減するために、0v/v%〜40v/v%のアルコールを含んでなる水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなる、コーティング
を含んでなり、
これにより、水性胃腸管液と接触した際に、上部圧縮層が膨潤して上部表面からのコーティングの除去を引き起こし、上部層が崩壊して、下部圧縮層の、底部表面および側部表面はコーティングに覆われた状態で、上部表面の定められた表面領域から活性成分を放出させる。
本発明は、さらに、経口放出制御錠剤の製造における治療活性成分の使用を提供し、
錠剤は、
コアであって、
膨潤剤を含んでなる上部圧縮層と、
少なくとも1つの治療活性成分および薬理学的に許容される賦形剤を含んでなる中間圧縮層であって、少なくとも1つの賦形剤は放出速度制御賦形剤であり、アルコール可溶性の賦形剤の総量は、この層に対して35重量%を超えない、中間圧縮層と、
膨潤剤を含んでなる底部圧縮層と
を含んでなる、コア;および
コアを被覆するコーティングであって、アルコールを摂取したヒト被験者に投与した際に治療活性成分のアルコール誘発性用量放出のリスクを低減するために、0v/v%〜40v/v%のアルコールを含んでなる水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなる、コーティング
を含んでなり、
これにより、水性胃腸管液と接触した際に、上部圧縮層および底部圧縮層が膨潤して上部圧縮層の上部表面および底部圧縮層の下部表面からのコーティングの除去を引き起こし、上部層および底部層が崩壊して、中間圧縮層の、側部表面はコーティングに覆われた状態で、上部および下部表面の定められた表面領域から活性成分を放出させる。
本明細書にて好ましくは、「用量放出」という用語は、インビトロ溶解によって試験した場合における、4時間で80%超、または2時間で40%超の放出を意味する。インビトロ溶解試験は、0%〜約40%のアルコールを含有する、水性媒体、またはpH1.2の例えば0,1N塩酸を有する、もしくはpH4.5の酢酸バッファーを有する、もしくはpH6.8のリン酸バッファーを有する水性媒体にて、タイプIまたはタイプIIのUSP溶解装置を適切な速度で用いて行われる。一般に、経口放出制御錠剤がアルコール誘発性用量放出のリスクを予防もしくは低減すると見なされるのは、この錠剤が、約10%〜約40%のアルコール水溶液中におけるインビトロ溶解試験の開始後約4時間で、治療活性成分の80%を超えて放出しない場合、または、この錠剤が、約10%〜約40%のアルコール水溶液中におけるインビトロ溶解試験の開始後約2時間で、治療活性成分の40%を超えて放出しない場合である。
本発明の経口放出制御錠剤に用いられる治療活性成分の例としては、これらに限定されないが、以下のものが挙げられ、すなわち、アルコール乱用に対する製剤(alcohol abuse preparations)、アルツハイマー病に用いられる薬物、麻酔薬、先端巨大症薬(acromegaly agents)、鎮痛薬、抗喘息薬、抗癌薬、抗凝固薬および抗血栓薬、抗痙攣薬、抗糖尿病薬、制吐薬、抗緑内障薬、抗ヒスタミン薬、感染症治療薬、抗パーキンソン病薬、抗血小板薬、抗リウマチ薬、鎮痙薬および抗コリン薬、鎮咳薬、炭酸脱水酵素阻害薬、心血管治療薬、コリンエステラーゼ阻害薬、CNS障害の治療薬、CNS刺激薬、避妊薬、嚢胞性線維症の制御薬(cystic fibrosis management)、ドパミン受容体アゴニスト、子宮内膜症の制御薬(endometriosis management)、***不全治療薬、妊娠促進薬、胃腸薬、免疫調節薬および免疫抑制薬、記憶増強薬、片頭痛用製剤(migraine preparations)、筋弛緩薬、ヌクレオシド類似体、骨粗鬆症制御薬(osteoporosis management)、副交感神経刺激薬、プロスタグランジン、心理療法薬、鎮静薬、睡眠薬および精神安定薬、皮膚疾患(skin ailments)に用いられる薬剤、ステロイドおよびホルモン、である。
発明者らは、PCT出願、国際公開第2005039481号、国際公開第2006123364号、およびインド特許出願第2374/MUM/2007号に記載の発明者らの過去の発明の錠剤の態様を用いることで、アルコール誘発性用量放出のリスクが低減されることを見出し、ここで、これらの態様は、放出制御錠剤中の少なくとも1つの治療活性成分を含んでなる圧縮層に、35重量%未満のアルコール可溶性賦形剤を有する。本明細書で用いるアルコール可溶性という用語は、室温にて8時間攪拌した場合に、10重量部のエタノール中に少なくとも1重量部の賦形剤が溶解することを意味する。アルコール中に溶解した賦形剤の量は、適切ないかなる分析方法によって測定してもよい。
治療活性成分および放出速度制御賦形剤を含んでなる圧縮層に用いることができるアルコール可溶性賦形剤の例としては、これらに限定されないが、クエン酸、ポリビニルピロリドン、メタクリル酸コポリマーなど、およびこれらの混合物、カルボキシビニルポリマー(ポリアクリル酸)などのアクリル酸ポリマー、三酢酸セルロース、二酢酸セルロースを例とする酢酸セルロース、セトステアリルアルコール、デキストロース、エチルセルロース(46.5%超のエトキシ含有量)、フルクトース、特定の粘度グレードであるヒドロキシプロピルセルロース、リンゴ酸、マンニトール、ポロキサマーを例とするポリエチレン‐プロピレングリコールコポリマー、ポリデキストロース、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、特定のエステル化度であるアルギン酸プロピレングリコール、サッカリンおよびその塩、ステアリン酸、酒石酸など、およびこれらの混合物、が挙げられる。アルコールに可溶性である賦形剤の量は、活性成分および放出速度制御賦形剤を含んでなる圧縮層に対して40重量%を超えない。さらに詳細には、アルコールに可溶性である賦形剤の前記量は、前記圧縮層に対して35重量%を超えない。
本発明の錠剤のコアは、膨潤剤を含んでなる上部および/または圧縮層、ならびに活性成分を含んでなる下部/中間圧縮層を含んでなり、少なくとも1つの賦形剤は放出速度制御賦形剤である。これらの層は、コア内にて「別々の領域」を占める。本明細書で用いる「別々の領域」という用語は、2つの層が別々の体積を占め、それによって2つの組成物が実質的に互いに混合していないことを意味する。層間の界面を例とする組成物が互いに接触する場所では、2つの層の少量の相互混合が発生していてよい。
治療活性成分を含んでなる圧縮層は、約6時間をおよそ超える時間、好ましくは8時間を例とする長時間にわたって活性成分の放出を制御する賦形剤を含んでなる。このような賦形剤は、以降本明細書にて「速度制御賦形剤」と称する。本発明で用いられるこのような速度制御賦形剤は、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、およびカルボキシメチルセルロースナトリウムなどの親水性ポリマー;エチルセルロース、グリセロールパルミトステアレート、ミツロウ、グリコワックス(glycowax)、カスターワックス(castor wax)、カルナウバワックス、グリセロールモノステアレート、ステアリルアルコール、グリセロールベヘン酸エステル、セチルアルコール、天然および合成グリセリド、ワックス、脂肪酸、疎水性ポリアクリルアミド誘導体、疎水性メタクリル酸誘導体などの疎水性化合物;ポリビニルピロリドン、ならびにビニルピロリドンおよび酢酸ビニルのコポリマーなどのビニルピロリドンポリマー;アルキレンオキシドホモポリマー;植物、動物、鉱物、または合成由来のガム;ならびにこれらの混合物、から選択することができる。速度制御賦形剤は、活性成分を含んでなる圧縮層に対して約2重量%から約99重量%の範囲の量で用いることができる。
本発明の態様のうちの1つは、粘度が約50から約25,000mPa・sの範囲であるヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を放出速度制御賦形剤として用いる。用いることができるHPMCの例としては、これらに限定されないが、Methocel K4M、K15M、およびK100Mなど、ならびにこれらの混合物が挙げられる。この態様では、HPMCポリマーの一部またはすべての粘度が1000から25,000mPa・sの範囲であることが好ましい。好ましくは、粘度が100,000cpsであるHPMCが用いられる。ヒドロキシプロピルメチルセルロースのパーセントは、治療活性成分を含んでなる圧縮層に対して約5重量%から50重量%の範囲であってよい。
本発明に従う上部または底部圧縮層に用いられる膨潤剤は、膨潤はするが強固なゲルの形成はしない物質であり、それによって、水性環境と接触した際の前記層の崩壊を促進する。さらに、この膨潤剤は層の崩壊の妨げにならない。このような機能的要件を満たす薬理学的に許容されるいずれの物質も、上部または底部圧縮層の膨潤剤として適切であると見なすことができる。膨潤はするが強固なゲルの形成はしないいずれの物質も本発明に用いることができるが、好ましくは、膨潤剤は、ウィッキング剤(wicking agents)、超崩壊剤(super disintegrants)、およびこれらの混合物から成る群より選択される。好ましくは、膨潤剤は、水の吸収によって元の体積の少なくとも2倍に膨潤することができるものであり、または膨潤能を有するその他の賦形剤の膨潤を促進する物質であってもよい。膨潤剤は、少なくとも1つの超崩壊剤またはケイ化微結晶セルロースと膨潤特性を高める補助剤(adjuvants)との混合物であってよい。そのような補助剤としては、気体発生剤および浸透圧剤(osmogents)などの物質が挙げられる。膨潤剤としてウィッキング剤を単独で用いることが可能である。ウィッキング剤は、マトリックス中へ水を引き込む能力を有する任意の物質として定義することができる。ウィッキング剤は、これを膨潤と共に行ってもまたは膨潤を伴わずに行ってもよい。用いることができるウィッキング剤の例としては、これらに限定されないが、コロイド状二酸化ケイ素、カオリン、二酸化チタン、ヒュームド二酸化ケイ素、アルミナ、低分子量ポリビニルピロリドン、微結晶セルロース、ベントナイト、およびケイ酸マグネシウムアルミニウム(Veegum K)など、ならびにこれらの混合物が挙げられる。1つの好ましい態様では、本発明の経口放出制御錠剤に用いられるウィッキング剤としては、セルロースおよびセルロース誘導体、コロイド状二酸化ケイ素、ならびにこれらの混合物が挙げられる。
本発明の1つの態様では、上部または底部圧縮層は、ウィッキング剤として、共加工された微結晶セルロースを含んでなる。微結晶セルロースは、二酸化ケイ素、好ましくはコロイド状二酸化ケイ素と共加工される。このような共加工された微結晶セルロース(ケイ化MCC)は、標準グレードの微結晶セルロースと比べて改善された圧縮性を示す。種々の量の二酸化ケイ素を含有するケイ化微結晶セルロースは、Prosolv(登録商標)のブランド名で市販されている。通常、コロイド状二酸化ケイ素の含有量は約2重量/重量%である。本発明の最も好ましい態様は、2重量/重量%のコロイド状二酸化ケイ素を含有するケイ化微結晶セルロースを用いる。これらは、メジアン粒子サイズが90μm程度であるProsolv SMCC(登録商標)90、およびメジアン粒子サイズが50μm程度であるProsolv SMCC(登録商標)50のブランド名で市販されている。
本発明の1つの態様によると、本発明で用いることができるケイ化微結晶セルロースの量は、上部圧縮層に対して、約0.1重量/重量%〜約95重量/重量%、より好ましくは約1重量%〜約90重量%、さらに好ましくは約5重量%〜約80重量%の範囲であってよい。
本発明の膨潤剤は、超崩壊剤であってよい。用いることができる超崩壊剤の例としては、クロスポピドン(crospovidone)などの架橋ビニルピロリドンポリマー;セルロース、ならびにカルボキシアルキルセルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、架橋カルボキシアルキルセルロース、およびこれらのアルカリ塩などのセルロース誘導体;デンプン、およびアルファ化デンプン、乾燥デンプン、デンプングリコール酸ナトリウムなどのデンプン誘導体;および、ポラクリリンカリウム(polacrillin potassium)(Amberlite IRP 88)などの樹脂、ならびにこれらの混合物、を含んでなる群より選択される。超崩壊剤は、上部圧縮層に対して約0重量%〜約80重量%の範囲の量、さらに好ましくは上部圧縮層に対して約5重量%〜約30重量%の範囲の量で用いてよい。
膨潤剤として用いることができる気体発生剤の例としては、これらに限定されないが、炭酸カルシウムなどの炭酸塩、炭酸水素ナトリウムもしくはカリウムなどの炭酸水素塩、ならびに亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、もしくはメタ亜硫酸水素ナトリウムなどの亜硫酸塩、などが挙げられる。これらの塩は、単独で用いても、または気体発生対(gas generating couple)として酸発生源と組み合わせて用いてもよい。酸発生源は、食用有機酸、食用有機酸の塩、アクリレートポリマーなどの酸性成分、またはこれらの混合物であってよい。用いることができる有機酸の例としては、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、アスコルビン酸、グルタミン酸、およびこれらの塩、ならびにこれらの混合物が挙げられる。用いられる気体発生剤の量は、膨潤剤を含んでなる圧縮層に対して約0重量%〜約20重量%の範囲であってよい。
上部圧縮層中の膨潤剤として用いることができる浸透圧剤の例としては、これらに限定されないが、塩化ナトリウムもしくはカリウム、リン酸水素ナトリウムもしくはカリウム、リン酸二水素ナトリウムもしくはカリウム、酢酸ナトリウムもしくはカリウム、コハク酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、またはアスコルビン酸ナトリウムなどの有機酸の塩;マンニトール、ソルビトール、アラビノース、リボース、キシロース、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、スクロース、マルトース、ラクトース、ラフィノースなどの炭水化物;グリシン、ロイシン、アラニン、もしくはメチオニンなどの水溶性アミノ酸;尿素など;ポリアリルスクロースで軽度に架橋されたアクリル酸から成るポリマー、これらの混合物、が挙げられる。浸透圧剤の量は、膨潤剤を含んでなる圧縮層に対して約0重量%〜約20重量%の範囲であってよい。
本発明の好ましい態様では、上部圧縮層または底部圧縮層は、架橋ポリビニルピロリドンおよび架橋カルボキシメチルセルロースから選択される膨潤剤、ならびにケイ化微結晶セルロースを例とするウィッキング剤を含んでなる。
膨潤剤を含んでなる圧縮層は、界面活性剤、滑沢剤、および製薬技術分野で通常用いられるその他の賦形剤などのその他の賦形剤を追加して含んでなっていてもよい。上部圧縮層は、所望される場合は、同一または異なる治療活性成分を含有して急速放出を発生させ、続いて放出速度制御賦形剤を含んでなる下部圧縮層からの放出制御を行ってもよい。膨潤剤を含んでなる上部圧縮層、または膨潤剤を含んでなる底部圧縮層は、異なる組成の同一物を有していてよいことは留意されるであろう。
本発明の経口放出制御錠剤は、コアおよび前記コアを包み込むコーティングを含んでなり、コーティングは、アルコール含有量が0v/v%〜40v/v%の水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなる。本発明に従うコーティングは、不透過性または半透過性の性質であってよい。コーティングは、活性成分および水の両方を透過させない場合に不透過性であると見なされ、一方、コーティングが水を透過させるが活性成分を透過させない場合は半透過性と見なされる。1つの態様によると、コーティングは不透過性であるポリマーを含んでなる。膨潤剤を含んでなる圧縮層が崩壊すると、活性成分を含んでなる圧縮層は、1つの表面からのみ外部環境に曝露され、それによって、ゼロ次を例とする制御された方法での活性成分の放出が行なわれる定められた表面領域が提供される。コーティングが半透過性の性質である態様では、錠剤の表面を被覆するコーティングを通して水のみが透過することができる。水性環境へ接触すると、膨潤剤を含んでなる圧縮層は膨潤し、それに隣接するコーティングへ圧力を印加し、その表面からのコーティングの除去を引き起こす。膨潤剤の圧縮層は崩壊し、後に残るのは他の表面はコーティングで被覆された活性成分の圧縮層である。コーティングが半透過性であることから、活性成分の放出はこの曝露された表面のみに限定される。
本発明に従うコーティングに用いられる、0v/v%〜40v/v%のエタノールを含有する水性媒体に不溶性であるポリマーの例としては、これらに限定されないが、エチルセルロース、酢酸セルロース、ポリ酢酸ビニル、ニトロセルロース、ブタジエンスチレンコポリマー、および水不溶性メタクリレートコポリマーが挙げられる。好ましくは、水不溶性ポリマーは、エトキシ含有量が46.5%超、好ましくは48.0から49.5%の範囲であるエチルセルロース、1:2:0.1の比率でのポリ(エチルアクリレート、メチルメタクリレート、トリエチルアンモニオエチルメタクリレートクロリド)(Eudragit RS100、Eudragit RS PO、Eudragit RS 30D、およびEudragit RS 12.5の商品名で市販されている)、ならびに1:2:0.2の比率でのポリ(エチルアクリレート、メチルメタクリレート、トリエチルアンモニオエチルメタクリレートクロリド)(Eudragit RL100、Eudragit RL PO、Eudragit RL 30D、およびEudragit RL 12.5の商品名で市販されている)から成る群より選択される。
本発明の1つの態様では、コーティングに含有される水不溶性ポリマーは、水性分散液の形態であってよい。例えば、前述のいずれの不溶性ポリマーの水性分散液も用いることができる。最も好ましくは、エチルセルロースの水性分散液が用いられる。
エチルセルロースの適切な水性分散液としては、FMC Corporation(フィラデルフィア,米国)からAquacoat ECD-30(登録商標)、およびColorcon(ウェストポイント,ペンシルベニア州)からSurelease(登録商標)の商品名で市販されているものが挙げられる。Aquacoat(登録商標)は、エチルセルロースの水性ポリマー分散液であり、ラウリル硫酸ナトリウムおよびセチルアルコールを含有し、一方Surelease(登録商標)は、エチルセルロースの水性ポリマー分散液であり、セバシン酸ジブチル、オレイン酸、アンモニア処理水(ammoniated water)、およびヒュームドシリカを含有する。コーティングは、コアに対して約5重量%から約20重量%、好ましくは約8重量%から約15重量%の重量増加となるように適用してよい。
本発明によると、コーティングは、1もしくは2つ以上の可塑剤を含んでなっていてよい。可塑剤は、製薬技術分野で従来から用いられているものでよい。これらは、性質が親水性であっても疎水性であってもよい。コーティングに用いることができる親水性可塑剤の例としては、これらに限定されないが、クエン酸トリエチル、クエン酸トリエチルアセチル、トリアセチン、クエン酸トリブチル、ポリエチレングリコール6000、ポリソルベート80、およびグリセロールなど、ならびにこれらの混合物が挙げられる。コーティングに用いることができる疎水性可塑剤の例としては、これらに限定されないが、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジエチル、フタル酸ジエチル、植物および鉱物油、トリ酪酸グリセリルなど、ならびにこれらの混合物が挙げられる。より好ましくは、可塑剤は、疎水性可塑剤および親水性可塑剤の混合物である。0v/v%から40v/v%のアルコールに不溶性であるポリマーとしてエチルセルロースをコーティングが含んでなる特定の態様では、疎水性可塑剤はセバシン酸ジブチル、および親水性可塑剤はクエン酸トリエチルであり、約5:1の比率が好ましい。より詳細には、エチルセルロースの重量に対するセバシン酸ジブチルのパーセントは約5%、およびエチルセルロースの重量に対するクエン酸トリエチルのパーセントは約25%である。
本発明の放出制御錠剤のコーティングは、水性環境と接触すると、いくつかの手段および特徴によって前記錠剤の表面から除去される。例えば、コーティングは、機械的もしくは電気的手段によって、または放射線によって、または脆性コーティングもしくは薄膜コーティングもしくは脆性薄膜コーティングもしくは多孔性コーティングを設計することによって、膨潤剤を含んでなる圧縮層に隣接する錠剤表面上に作り出された脆弱性を有していてよい。欠陥は、水性環境と接触した際のコーティングの成分の浸出によって、前記表面に直ちに作り出されてもよい。 欠陥は、刻み目(indent)、もしくは裂け目、もしくは切り込み、もしくはエッチングなどの目に見える欠陥の形態であってもよく、これらは、コーティングの外側表面から開始してコーティングを部分的に貫通するものであってよく、またはコーティングの内側表面まで完全に貫通して通路を形成するものであってもよい。しかし、裂け目、もしくは切り込み、もしくはエッチング、もしくは通路の形態の欠陥は、活性成分および放出速度制御剤を含んでなる圧縮層の表面を、はっきり認識される程度まで曝露はしないことに留意されたい。特に、コーティングの領域は欠陥を作り出すプロセス中に除去されない。「前記コアを包み込むコーティング」という用語には、コアを完全に包み込み、治療活性成分の圧縮層の領域を外部環境へ著しく曝露することなく裂け目、もしくは切り込み、もしくはエッチング、もしくは通路を有していてよいコーティングが含まれる。例えば、この用語には、例えば米国特許第5,560,169号に記載のコーティングなどのコーティングは含まれない。水性環境が進入すると、膨潤剤を含んでなる上部圧縮層が膨潤して、上部圧縮層に隣接する錠剤の上部表面からのコーティングの除去が引き起こされる。上部圧縮層は崩壊し、治療活性成分および少なくとも1つの放出速度制御賦形剤を含んでなる圧縮層の定められた表面領域から治療活性成分が放出され、ここで、アルコールに可溶性である賦形剤の総量は前記層に対して35重量%を超えない。前記圧縮層の定められた表面領域は、設計された放出期間を通して実質的に一定に維持され、それによって治療活性成分の制御された方法での放出が可能となる。
コーティングが予め形成された通路、例えばレーザードリル加工通路、を有する特定の態様を図1に示す。このような態様では、活性成分の放出に大きな遅延はない。本明細書で用いる「大きな遅延なし」という用語は、本発明の経口放出制御錠剤からの活性成分の放出が、錠剤が水性環境と接触した時間より0から60分間以内、好ましくは0から20分間以内、最も好ましくは0から5分間以内に開始されることを意味する。このような態様は、参照することで本明細書に組み入れられる発明者らの同時係属PCT出願、国際公開第2005039481号に記載されている。
腸液中での腸溶性ポリマーの浸出によって欠陥がin situで作り出される特定の態様を、図2および図3に示す。これらの態様では、胃液中では治療活性成分は放出されないが、腸液と接触すると、腸溶性ポリマーが可溶となって浸出し、腸液との接触後大きな遅延なしに活性成分の放出が行われる。このような態様は、本明細書に組み入れられる発明者らの同時係属PCT出願、国際公開第2006123364号に記載されている。
コーティングの浸出性成分が胃腸液中で浸出することによって欠陥がin situで作り出される特定の態様を、図4および図5に示す。これらの態様では、活性成分の放出に大きな遅延はない。このような態様は、参照することで本明細書に組み入れられる発明者らの同時係属インド特許追加出願、第2374/MUM/2007号に記載されている。本発明の1つの態様では、コーティングは浸出性成分を含んでなる。浸出性成分は、公知の水溶性物質、および通常の最適化によって通例的に決定される適切な量から、当業者が選択することができる。従って、本発明の1つの態様では、コーティングは、0v/v%から40v/v%のアルコールを含有する水性媒体に不溶性である1もしくは2つ以上のポリマー、浸出性成分、ならびに可塑剤、着色剤、およびこれらの混合物などのその他の従来のコーティング添加剤を含んでなる。用いることができる浸出性成分の例としては、水溶性無機化合物および水溶性有機化合物が挙げられる。より詳細には、無機浸出性化合物としては、例えば、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、リン酸カリウム、硝酸カリウム、リン酸カルシウム、硝酸カルシウム、および塩化カルシウムなどが挙げられる。より詳細には、浸出性有機化合物としては、水溶性セルロースポリマー、多価アルコール、ポリアルキレングリコール、およびポリグリコールなどを例とするポリオール、などの水溶性ポリマーが挙げられる。浸出性成分として用いることができる有機化合物としては、さらに、グルコース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、ラクトース、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、低粘度ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびプロピレングリコールなども挙げられる。本発明の1つの態様では、コア上のコーティングは、エチルセルロース、ならびにマンニトールおよびポリビニルピロリドンの混合物を含んでなる。
本発明の1つの態様によると、本発明の放出制御錠剤のコアを包み込むコーティングは、治療活性成分に対して不透過性であることが好ましく、その中に予め形成された通路を有する。通路を有するコーティングの1つの好ましい態様では、コーティングは、エチルセルロース、および疎水性メタクリル酸誘導体など、ならびにこれらの混合物から選択することができる水不溶性ポリマーから成る。機械的ドリル加工またはレーザードリル加工による通路は、膨潤剤を含んでなる圧縮層に隣接する錠剤表面に作製される。このような態様は、図1に図示されており、ここで、コアは二層である。
以下の例は、本発明の範囲を限定するものではなく、実例として用いられる。
実施例1
以下の表1に挙げる成分を用いて経口放出制御錠剤を作製した。
Figure 2011512349
上部圧縮層中のアルコール可溶性賦形剤、すなわちポリビニルピロリドンおよびEudragit L-100 55の量は、上部圧縮層に対して約13.5重量%である。
コハク酸メトプロロール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクチトール一水和物、およびポビドンK‐30をASTM(米国材料試験協会)篩い40番に通し、適切に混合した。こうして得られた混合物を精製水により適切な終点まで顆粒化し、得られた顆粒を約1〜2%の水分含有量まで乾燥した。乾燥した顆粒を適切に粉砕し、デンプングリコール酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、タルク、およびステアリン酸マグネシウムの混合物で潤滑して、下部圧縮層用のブレンド物を得た。
ケイ化微結晶セルロース、クロスポビドン、ラウリル硫酸ナトリウム、および適切な着色剤をASTM篩い40番に通し、適切に混合した。こうして得られたブレンド物を、コロイド状二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムの混合物で潤滑した(予めASTM篩い60番に通した)。上記の2つの製剤を圧縮することで二層錠剤が得られ、これをエチルセルロースの水性分散液により、適切な重量増加までコーティングした。次に、上部圧縮層に隣接する錠剤表面に、ドリル加工によって開口部を形成した。
実施例1の錠剤は、水性環境と接触すると、図1に示す形で挙動する。コーティング錠剤が水性液体と接触すると、通路を通って液体が急速に進入する。上部圧縮層のケイ化微結晶セルロースは、水の急速な進入を促進する。超崩壊剤、すなわちクロスポビドンは、水を吸収して膨潤し、図1(B)に図示するように、錠剤の上部表面を包み込むコーティングの内側から圧力を印加する。これが上部表面からのコーティングの除去を引き起こし、上部圧縮層を水性環境へ曝露する。次に、図1(C)に示すように、この層が完全に崩壊する。コハク酸メトプロロールおよびその他の放出速度制御賦形剤を含んでなる下部圧縮層は、定められた表面領域に曝露され、そこから、図1(D)に図示するように、薬物の放出が行われる。
錠剤の長さ方向に沿う下部圧縮層の上部表面は、水性環境へ曝露される。下部圧縮層の底部および側部表面上のコーティングは保持される。このコーティングはコハク酸メトプロロールに対して不透過性であるため、コハク酸メトプロロールは、放出期間全体にわたって、下部圧縮層の上部表面の実質的に変化しない表面領域を通って本質的に放出される。下部圧縮層は、水に曝露されるとゲルを形成し、コハク酸メトプロロールをゆっくり放出する。いかなる理論にも束縛されるものではないが、発明者らは、本態様での放出は、部分的な侵食および拡散を組み合わせたメカニズムによって発生している可能性があると考える。下部圧縮層に高分子量グレードのヒドロキシプロピルメチルセルロースを下部圧縮層に対して約15重量%を超える量で用いた本実施例で例示される本態様では、放出期間の終了時には、下部圧縮層は活性成分を完全に放出し、後には、本明細書で「カップ」と称する三方向コーティング(three sided coating)が、その「カップ」の内部に半硬質のヒドロゲルマトリックスを有した状態で残される。
実施例2
パロキセチン塩酸塩を含んでなる経口放出制御錠剤を本発明に従って作製し、その詳細を以下の表2に示す。
Figure 2011512349
パロキセチン塩酸塩半水和物、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクチトール一水和物、およびポビドンK‐30(下部圧縮層に対して約5.71重量%の量のアルコール可溶性賦形剤)をASTM(米国材料試験協会)篩い40番に通し、適切に混合した。こうして得られた混合物を精製水により適切な終点まで顆粒化し、得られた顆粒を約1〜2%の水分含有量まで乾燥した。乾燥した顆粒を適切に粉砕し、Prosolv SMCC 90、コロイド状二酸化ケイ素、およびステアリン酸マグネシウムの混合物で潤滑して、第一層用のブレンド物を得た。ケイ化微結晶セルロース、クロスポビドン、ラウリル硫酸ナトリウム、および適切な着色剤をASTM篩い40番に通し、適切に混合した。こうして得られたブレンド物を、コロイド状二酸化ケイ素、タルク、およびステアリン酸マグネシウムの混合物で潤滑した(予めASTM篩い60番に通した)。
上記の2つの製剤を圧縮することで二層錠剤が得られ、これをエチルセルロース、Acryl-Eze、セバシン酸ジブチル、およびクエン酸トリエチルを含有する水性分散液により、コアに対して約12重量%の重量増加までコーティングした。
実施例2の錠剤は、水性環境と接触すると、図2に示す形で挙動する。酸性の胃液との接触では、腸溶性ポリマー、すなわちAcryl-Ezeが酸性媒体中では可溶性ではないため、錠剤はいかなる薬物も放出しない。アルカリ性の腸液との接触では、腸溶性ポリマーが溶解し、図2(C)に示すようにコーティング中に微孔性チャネルが形成される。これらの微細孔を通して液体が急速に進入する。ケイ化微結晶セルロースを含んでなる上部圧縮層は、水の急速な進入を促進する。超崩壊剤、すなわちクロスポビドンは、水を吸収して膨潤し、錠剤の上部表面に位置するコーティングの内側から圧力を印加して、その表面からのコーティングの除去を引き起こす。この後、上部圧縮層は、図2(D)に示すように、完全に崩壊する。パロキセチン塩酸塩およびその他の放出速度制御賦形剤を含んでなる下部圧縮層は、定められた表面領域に曝露され、そこから、図2(E)に図示するように、薬物の放出が行われる。
下部圧縮層は、水性環境へ接触するとゲル化を開始する。下部圧縮層の底部および側部表面上のコーティングは保持される。コーティングはパロキセチン塩酸塩に対して実質的に不透過性である。放出は、ゲル化した下部圧縮層の曝露された上部表面から行われる。放出の表面領域は、放出期間全体にわたって実質的に一定に維持される。本態様では、放出が行われるに従って下部圧縮層が侵食され、コーティングによって形成されるカップが放出期間の終了時に完全に空となるまでその厚さが減少することが観察される。
実施例3
表3に示す成分を有する、上部圧縮層と活性成分を含んでなる下部圧縮層とを含んでなる二層コアを以下のようにして作製する。
Figure 2011512349
この二層コアを次に、表4に詳細を示すコーティング組成物でコーティングする。
Figure 2011512349
実施例3の錠剤は、水性環境と接触すると、図4に示す形で挙動する。水性液体と接触すると、水溶性浸出性成分、すなわちマンニトールおよびポリビニルピロリドンが溶解し、コーティング中に微孔性チャネルが形成される。これらの微細孔を通して液体が急速に進入する。ケイ化微結晶セルロースを含んでなる上部圧縮層は、水の急速な進入を促進する。超崩壊剤、すなわちクロスポビドンは、水を吸収して膨潤し、錠剤の上部表面に位置するコーティングの内側から圧力を印加して、その表面からのコーティングの除去を引き起こす。この後、上部圧縮層は、図4(D)に示すように、完全に崩壊する。ベンラファキシン塩酸塩およびその他の放出速度制御賦形剤を含んでなる下部圧縮層は、定められた表面領域に曝露され、そこから、図4(E)に図示するように、薬物の放出が行われる。
下部圧縮層は、水性環境と接触するとゲル化を開始する。下部圧縮層の底部および側部表面上のコーティングは保持される。コーティングはベンラファキシン塩酸塩に対して実質的に不透過性である。放出は、ゲル化した下部圧縮層の曝露された上部表面から行われる。放出の表面領域は、放出期間全体にわたって実質的に一定に維持される。本態様では、放出が行われるに従って下部圧縮層が侵食され、コーティングによって形成されるカップが放出期間の終了時に完全に空となるまでその厚さが減少することが観察される。
実施例4
上部圧縮層および下部圧縮層の含有物およびその量を表5に示す。コハク酸メトプロロール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクトース、ポビドン、およびEudragit Eを混合し、顆粒化した。この顆粒を乾燥した。この薬物組成物の乾燥顆粒をEudragit L-100-55と混合し、このブレンド物を、タルク、ステアリン酸マグネシウム、およびコロイド状二酸化ケイ素で潤滑した。膨潤組成物の成分を混合し、スラグ(slugs)とした。膨潤組成物のスラグ(62mg)および薬物組成物ブレンド物(138mg)を合わせて圧縮し、二層コアを得た。
この二層コアを表6に示すコーティング組成物でコーティングする。コーティングした錠剤を、Opadryコーティングで約3%の重量増加までさらにコーティングする。
Figure 2011512349
Figure 2011512349
アルコール可溶性賦形剤、すなわちポリビニルピロリドン、Eudragit EおよびEudragit L-500 55の量は、放出速度制御賦形剤を有する活性成分の圧縮層に対して約31.22重量%である。
実施例4の錠剤は、水性環境と接触すると、図4に示す形で挙動する。水性液体と接触すると、水溶性浸出性成分、すなわちマンニトールおよびポリビニルピロリドンが溶解し、コーティング中に微孔性チャネルが形成される。これらの微細孔を通して液体が急速に進入する。ケイ化微結晶セルロースを含んでなる上部圧縮層は、水の急速な進入を促進する。超崩壊剤、すなわちクロスポビドンは、水を吸収して膨潤し、錠剤の上部表面に位置するコーティングの内側から圧力を印加して、その表面からのコーティングの除去を引き起こす。この後、上部圧縮層は、図4(D)に示すように、完全に崩壊する。コハク酸メトプロロールおよびその他の放出速度制御賦形剤を含んでなる下部圧縮層は、定められた表面領域に曝露され、そこから、図4(E)に図示するように、薬物の放出が行われる。
薬物の放出は、実施例1と類似の方法で行われるが、この下部圧縮層は、実施例1の下部圧縮層と比較してより硬質である。これは、リン酸バッファーに不溶性であるEudragit Eの存在によるものである。放出期間の終了時に、硬質でゴム状のマトリックスがコーティングによって形成されるカップ内部に見られ、放出期間の終了時にこれが完全に空となる。
実施例5
実施例3に従って作製した錠剤を、タイプIのバスケット装置(type I basket apparatus)を37℃にて100rpmの速度で回転させて用い、pH6.8のリン酸バッファーを有し、40%のエタノールを含有するかまたは含有しない900mlの溶解媒体中にてインビトロで試験した。薬物の放出を24時間モニタリングした。溶解の詳細を表7に示し、%溶解 対 時間を単位とする経過時間のグラフを図6に示す。実施例3の錠剤の溶解を、Effexor XRのブランド名でWyethより市販されているベンラファキシンカプセルと比較した。
Figure 2011512349
実施例3の錠剤を、40%エタノールを含有する0.1N HCl中でのイントロ(intro)溶解試験にも掛けた。薬物の放出を、表8に示す指定の時間点にて2時間の間モニタリングした。
Figure 2011512349
本発明の経口放出制御錠剤が、前記錠剤の40v/v%アルコール中での%溶解によって示されるように、アルコール誘発性用量放出のリスクを低減することが観察される。
実施例6
実施例4に従って作製した錠剤を、タイプIのバスケット装置を37℃にて100rpmの速度で回転させて用い、pH6.8のリン酸バッファーを有し、40%のエタノールを含有するかまたは含有しない900mlの溶解媒体中にてインビトロで試験した。薬物の放出を24時間モニタリングした。溶解の詳細を表9に示し、%溶解 対 時間を単位とする経過時間のグラフを図7に示す。
Figure 2011512349
実施例4の錠剤を、40%エタノールを含有する0.1N HCl中での溶解試験にも掛けた。薬物の放出を、表10に示す指定の時間点にて2時間の間モニタリングした。
Figure 2011512349
本発明の経口放出制御錠剤が、前記錠剤の5v/v%から40v/v%までのアルコール中での%溶解によって示されるように、アルコール誘発性用量放出のリスクを低減することが観察される。
実施例7
以下の表11に挙げる成分を用いて経口放出制御錠剤を作製した。
Figure 2011512349
上部圧縮層中のアルコール可溶性賦形剤、すなわちポリビニルピロリドンおよびEudragit L-100 55の量は、上部圧縮層に対して約13.5重量%である。コハク酸メトプロロール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクチトール一水和物、およびポビドンK‐30をASTM(米国材料試験協会)篩い40番に通し、適切に混合した。こうして得られた混合物を精製水により適切な終点まで顆粒化し、得られた顆粒を約1〜2%の水分含有量まで乾燥した。乾燥した顆粒を適切に粉砕し、デンプングリコール酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、タルク、およびステアリン酸マグネシウムの混合物で潤滑して、下部圧縮層用のブレンド物を得た。
ケイ化微結晶セルロース、クロスポビドン、ラウリル硫酸ナトリウム、および適切な着色剤をASTM篩い40番に通し、適切に混合した。こうして得られたブレンド物を、コロイド状二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムの混合物で潤滑した(予めASTM篩い60番に通した)。上記の2つの製剤を圧縮することで二層錠剤が得られ、これをエチルセルロースの水性分散液により、適切な重量増加までコーティングした。
Figure 2011512349
実施例8
以下の表13に挙げる成分を用いて経口放出制御錠剤を作製した。
Figure 2011512349
上部圧縮層中のアルコール可溶性賦形剤、すなわちポリビニルピロリドンおよびEudragit L-100 55、Eudragit EPOの量は、上部圧縮層に対して約32.89重量%である。コハク酸メトプロロール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ラクトースをASTM(米国材料試験協会)篩い40番に通し、適切に混合した。こうして得られた混合物を精製水により適切な終点まで顆粒化し、得られた顆粒を約1〜2%の水分含有量まで乾燥した。乾燥した顆粒を適切に粉砕し、デンプングリコール酸ナトリウム、コロイド状二酸化ケイ素、タルク、およびステアリン酸マグネシウムの混合物で潤滑して、下部圧縮層用のブレンド物を得た。
ケイ化微結晶セルロース、クロスポビドン、ラウリル硫酸ナトリウム、および適切な着色剤をASTM篩い40番に通し、適切に混合した。こうして得られたブレンド物を、コロイド状二酸化ケイ素およびステアリン酸マグネシウムの混合物で潤滑した(予めASTM篩い60番に通した)。上記の2つの製剤を圧縮することで二層錠剤が得られ、これをエチルセルロースの水性分散液により、適切な重量増加までコーティングした。
Figure 2011512349

Claims (17)

  1. アルコールに誘発される治療活性成分の用量放出のリスクを低減する方法であって、アルコールを摂取したヒト被験者に経口放出制御錠剤を投与することを含んでなり、
    該錠剤は、
    コアであって、
    膨潤剤を含んでなる上部圧縮層と、
    少なくとも1つの治療活性成分および薬理学的に許容される賦形剤を含んでなる下部圧縮層であって、少なくとも1つの賦形剤は放出速度制御賦形剤であり、かつ、アルコール可溶性の賦形剤の重量パーセントは前記層に対して35重量%を超えない、下部圧縮層と
    を含んでなる、コア;および
    該コアを被覆するコーティングであって、0v/v%〜40v/v%のアルコールを含んでなる水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなる、コーティング
    を含んでなり、
    これにより、水性胃腸管液と接触した際に、前記上部圧縮層が膨潤して前記上部圧縮層の上部表面からの前記コーティングの除去を引き起こし、前記上部層が崩壊して、前記下部圧縮層の、底部表面および側部表面は前記コーティングに覆われた状態で、前記上部表面の定められた表面領域から前記活性成分を放出させる、方法。
  2. アルコールに誘発される治療活性成分の用量放出のリスクを低減する方法であって、アルコールを摂取したヒト被験者に経口放出制御錠剤を投与することを含んでなり、
    該錠剤は、
    コアであって、
    膨潤剤を含んでなる上部圧縮層と、
    少なくとも1つの治療活性成分および薬理学的に許容される賦形剤を含んでなる中間圧縮層であって、少なくとも1つの賦形剤は放出速度制御賦形剤であり、かつ、アルコール可溶性の賦形剤の総量は、前記層に対して35重量%を超えない、中間圧縮層と、
    膨潤剤を含んでなる底部圧縮層と
    を含んでなる、コア;および
    該コアを被覆するコーティングであって、0v/v%〜40v/v%の量のアルコールを含んでなる水性媒体に不溶性であるポリマーを含んでなる、コーティング
    を含んでなり、
    これにより、水性胃腸管液と接触した際に、前記上部圧縮層および前記底部圧縮層が膨潤して前記上部圧縮層の上部表面および前記底部圧縮層の下部表面からの前記コーティングの除去を引き起こし、前記上部層および前記底部層が崩壊して、前記中間圧縮層の、側部表面は前記コーティングに覆われた状態で、前記上部および下部表面の定められた表面領域から前記活性成分を放出させる、方法。
  3. 前記膨潤剤は、超崩壊剤、ウィッキング剤、浸透圧剤、気体発生剤、およびこれらの混合物を含んでなる群より選択される、請求項1または2のいずれか一項に記載の方法。
  4. 前記ウィッキング剤が、前記上部圧縮層に対して約5重量%〜約80重量%の範囲の量で存在する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ウィッキング剤が、前記上部および底部圧縮層に対して約5重量%〜約80重量%の範囲の量で存在する、請求項2に記載の方法。
  6. 前記超崩壊剤が、前記上部圧縮層に対して約5重量%〜約30重量%の範囲の量で存在する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記超崩壊剤が、前記上部および下部圧縮層に対して約5重量%から約30重量%の範囲の量で存在する、請求項2に記載の方法。
  8. 前記コーティングが、前記治療活性成分に対して不透過性または半透過性である、請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記コーティングが、1つ以上の浸出性成分を含んでなる、請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記コーティングが、膨潤剤を含んでなる前記圧縮層に近接して配置された1つ以上の予め形成された通路を有する、請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の方法。
  11. アルコールに可溶性である賦形剤の前記総量が、前記下部圧縮層に対して25重量%を超えない、請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の方法。
  12. アルコールに可溶性である賦形剤の前記総量が、前記中間圧縮層に対して25重量%を超えない、請求項1に記載の方法。
  13. 前記経口放出制御錠剤が、40v/v%のエタノール中にてインビトロで試験した場合、約4時間の間に前記活性成分の80%を超えて放出しない、請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記経口放出制御錠剤が、40v/v%のエタノール中にてインビトロで試験した場合、約2時間の間に前記活性成分の40%を超えて放出しない、請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の方法。
  15. 0v/v%〜40v/v%の量のアルコールを含んでなる水性媒体に不溶性であるポリマーが、エチルセルロースである、請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記エチルセルロースのエトキシ含有量が46.5%を超える、請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記エチルセルロースのエトキシ含有量が、約48%〜約49.5%の範囲である、請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の方法。
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