JP2011509413A - 積層体の機械加工性を評価する装置および方法 - Google Patents

積層体の機械加工性を評価する装置および方法 Download PDF

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Abstract

再現可能な圧痕、その圧痕によって生じた積層体サンプルの層剥離領域の分析によって、エポキシ樹脂積層体の機械加工性、特に穿孔加工性を評価する装置および方法。

Description

本発明は、再現可能な圧痕、および押込み手段によって生じたサンプルの層剥離領域の分析によって、エポキシ樹脂積層体サンプルの機械加工性を評価する装置および方法に関する。本発明は、積層体サンプルの実際の穿孔加工性との極めて優れた相関関係を、非常に安価に、かつ迅速に提供する。
プリント回路板を作成するのに使用される電気積層体製品は、典型的には、強化繊維ガラスマットに熱硬化性エポキシ樹脂マトリクスの多層アセンブリを備える。プリント回路板は、典型的には、回路板に孔を穿孔することによって貫通させて、回路板上のはんだ接続を実現している。典型的には、エポキシ樹脂から作成されたものなどの電気積層体製品は、高い耐熱性を有するが、高度に架橋され、脆性を示す。したがって、かかる積層体が、プリント回路板を作成する工程における過酷な穿孔ステップに適切に通用することになるか判断するために、様々なエポキシ樹脂材料から作成されたかかる積層体の穿孔加工性を評価する必要がある。
積層体の性能は、その積層体を作成するために使用したエポキシの破壊特性、アセンブリの剛性、およびエポキシマトリクスの強化繊維ガラスマットへの付着性の組合せの結果である。積層体を構成する層の剥離によって、圧力が局所的に加わったときに、亀裂が走るという積層体の不利な性質が現れる。エポキシ業界では、高温エポキシ樹脂を鉛フリーはんだ工程で使用するため、かかる樹脂の必要が切迫している。しかし、主な懸念は、エポキシの分解温度を増大させることによって、エポキシの脆性も増すという点である。脆性のため、穿孔手順中に積層体の層剥離、および欠けが生じることがある。エポキシ業界では、容易な穿孔加工性試験法または選別法が求められている。
エポキシ積層体の穿孔加工性は、現在、実際の高価な工業用寸法の積層体穿孔機を用いて、製造された積層体を穿孔することを含めて、コストのかかる試験工程によって評価されている。かかる積層体製造業者の穿孔機を入手することは、容易ではない。また、かかる穿孔加工性の結果を得るためには、穿孔された多数の小孔を高倍率の拡大画像で分析する必要があるので、長時間かかることがある。穿孔機が入手しにくいため、エポキシ樹脂製造業者などの原材料供給業者が、原材料の配合から作成される最終複合体の真の性能を調べることは困難である。
エポキシ積層体の「穿孔加工性」は、ドリルビットの寿命、すなわち、破損前に耐えられるドリルビットのヒット数によって特徴付けられる。エポキシ積層体の「穿孔加工性」を特徴付ける別の方法は、ヒット数にわたるドリルビットの摩耗であり、この摩耗はフランク摩耗(flankwear)として特徴付けられる。これらの量的推定は、積層体穿孔機を用いて行われる。
当業界では、電気積層体の機械加工性を効率良く、かつ迅速に求めるために、積層体のサンプルを容易かつ迅速に試験する安価な方策がなおも求められている。したがって、積層体を試験する装置および方法を提供することが求められている。サンプルを実際に穿孔する必要なく、積層体サンプルの穿孔加工性を評価する装置および方法を提供することが求められている。また、穿孔具を使用せずに、かかるエポキシ樹脂から作成された積層体のサンプルからエポキシ樹脂の性能の測定値を得ることができる装置および方法を提供することが求められている。
任意のエポキシ樹脂配合物、特に高い分解温度を有するエポキシ樹脂からの配合物で作成されたエポキシ積層体の機械加工性(すなわち、穿孔加工性、ルーティング、寸法設定、および切断)を評価する低コストで迅速な方法を提供することがさらに求められている。従来技術では、電気積層体を作成するための配合物を選別する、かかる低コストで迅速な方法は教示も開示もされていない。従来技術は、時間のかかる試験が必要な原寸大の穿孔試験しか開示されてはいない。
本発明は、押抜き手段を用いて積層体に局所的な変形および破断を生じることによって、積層体に層剥離を生じ、次いでその積層体の損傷の程度を調べることを含めて、積層複合体を試験する新規な装置および方法に関する。積層体の層剥離ゾーンが大きくなればなるほど、積層体を作成するために使用した特定の樹脂が、積層体穿孔手順後、欠陥を示す可能性が高まる。
一実施形態では、積層体サンプルの穿孔加工性を試験する装置は、(a)サンプルを試験位置に配設することが可能な積層体サンプル受けアセンブリと、(b)積層体サンプルの少なくとも1つの表面に圧痕を生じる押込み手段とを含む。
本発明の別の実施形態では、この装置は、(a)ベースと、(b)前記ベース上に載置され、積層体のサンプルをカップ部材に対して垂直な位置合わせで保持するカップ部材を含む、サンプル保持手段と、(c)サンプルの片面の平面に垂直な、サンプルに圧痕および変形を生じる、サンプルを押し抜くロッド手段と、(d)前記ベースに取り付けられ、ロッド手段をサンプルの方に、またサンプルから作動させる作動手段とを含む。
本発明装置の設計によって、エポキシ積層体の機械加工性(すなわち、穿孔加工性、ルーティング、寸法設定、および切断)の低コストでの評価が可能となる。この装置を用いて、再現可能な圧痕を実施する。圧痕によって生じる積層体の層剥離領域は、積層体の機械加工性の性能と相関する。積層体の性能は、エポキシの破壊特性、積層体アセンブリの剛性、およびエポキシマトリクスの強化ガラス繊維への付着性の組合せの結果である。
本発明の器具の明確に規定されたセットアップ、および押込みを実施するモータの使用によって、同様ではあるがモータ駆動されない方法に比べて結果の優れた再現性が得られる。
本発明を例示する目的で、現時点で好ましい本発明の形態を図面に示す。しかし、本発明は、図面に示す正確な配置および手段に限られるものではないことを理解されたい。
本発明の装置の斜視図である。 本発明の装置の部分分解斜視図である。 積層体サンプルが「挟まれた(pinched)」、すなわち、装置のロッド部材とカップ部材との間の固定位置に保持された状態を示す、本発明の装置の一部分の斜視図の写真である。 ロッド部材のヘッド部分をサンプルに押圧することによってサンプルを変形させる前の、カップ部材に取り付けられたサンプルを含む、本発明の装置のカップ部材とロッド部材の側面図である。 サンプルを変形させる直前の、本発明の装置のカップ部材とロッド部材のヘッド部分の間に積層体サンプルが「挟まれた」、すなわち定位置に保持された状態を示す断面図である。 本発明の装置のカップ部材とロッド部材のヘッド部分との間で、図5Aに示す積層体サンプルに押圧荷重が加えられ、積層体サンプルの所定量の圧痕または変形を示す、積層体サンプルの断面図である。 本発明の装置および方法を用いて変形させる前の積層体サンプルの顕微鏡写真である。 本発明の装置および方法を用いて試験を行った後の、良好で許容可能な機械加工特性を示す、図6Aに示す積層体サンプルの顕微鏡写真である。 本発明の装置および方法を用いて変形させる前の積層体サンプルの顕微鏡写真である。 本発明の装置および方法を用いて試験を行った後の、許容できない機械加工特性を示す、図7Aに示す積層体サンプルの顕微鏡写真である。
以下の詳細な説明では、本発明の特定の実施形態を、その好ましい実施形態に関して説明する。しかし、以下の説明は、本発明の技術の特定の実施形態、または特定の使用に特定されているという点において、単なる例示の目的にすぎず、例示的な実施形態の簡潔な説明を行うためだけのものにすぎない。したがって、本発明は、以下で説明する特定の実施形態に限られるものではなく、本発明は、添付の特許請求の範囲の真の範囲に含まれるすべての代替形態、改変形態、および均等物をも含む。
別段の記載がない限り、材料、化合物、または構成要素に関する記載は、その材料、化合物、または構成要素を単独で、また、化合物の混合物または組合せなど、他の材料、化合物、または構成要素と組み合わせたものも含む。
本明細書では、単数形「1つの(a)、(an)」および「その(the)」は、文脈において別段の明白な指示がない限り、その複数形も含む。
図面を参照すると、同じ符号は同じ要素を示し、図1は、本発明の選別または試験装置の一実施形態を示し、その全体を符号100によって示す。本発明によれば、試験機または装置100を用いて、積層体50の試験片または試験サンプルの機械加工性および穿孔加工性の強度を試験する。本明細書で使用する用語「機械加工性」は、それだけに限られるものではないが、縁部でのバリまたは欠けなどの切断欠陥を示さずに試験片を切断または寸法変更できる性質を指す。本明細書で使用する用語「穿孔加工性」は、それだけに限られるものではないが、穿孔によって形成した孔の周囲の層剥離、または穿孔した孔の周囲のスミアなどの欠陥を示さずに、試験片をドリル穿孔できる性質を指す。
試験を容易にするために、試験装置100は、符号20によって全体を示すサンプル受けアセンブリを含み、このアセンブリは、サンプル50を受け、サンプル50を定位置に保持し、定位置に固定して、符号30によって全体を示すロッドアセンブリからサンプル50に対する圧力または押抜き荷重の印加に備える。ロッドアセンブリ30は、符号40によって全体を示す作動手段アセンブリによって作動する。
図1〜3を参照すると、長方形(好ましくは正方形)の試験片または試験サンプルの繊維強化エポキシ樹脂積層体50の穿孔加工性を評価するのに適した装置が示されている。積層体サンプル50は、いかなる幾何形状でもよいが、好ましくは、ある厚さの、2面を有する平坦な正方形の平面積層体フィルムである。サンプル50は、いかなる材料製でもよく、また、いかなる厚さのものでもよい。一般に、積層体は、少なくとも2つ以上の積層体材料層から作成され、電子部品用途に使用される積層体は、典型的なある厚さを有する。一般に、サンプル50は、熱硬化性エポキシ樹脂から作成され、試験用サンプルの寸法は、一般に長方形、好ましくは正方形であり、幅が約5センチメートル(cm)(1.97インチ)〜約20cm(7.87インチ)、長さが約5cm(1.97インチ)〜約20cm(7.87インチ)の寸法である。好ましくは、サンプルは10cm(3.93インチ)×10cm(3.93インチ)の正方形である。サンプルの厚さは、一般に約0.4ミリメートル(mm)(15.7ミル)〜約4mm(157ミル)であり、好ましくは約1.2mm(47ミル)〜約2.0mm(78.7ミル)である。サンプルに、様々な押込み荷重を加える手段を用いてサンプルを変形させるが、サンプルが裂ける、またはサンプルの厚さを突き抜けて穴が開くほどの荷重は加えない。
本発明の装置100は、その最も簡単な形態では、ベース10と、試験用サンプル50を受けることが可能な、符号20によって全体を示すサンプル受けアセンブリと、サンプル50と接触し、サンプル50を変形させることが可能な、符号30によって全体を示す押込みまたは押抜きロッドアセンブリと、押抜きロッドアセンブリ30をサンプル50の方に、そこに接するように作動させ、かつ押抜きロッドアセンブリ30をサンプル50から離れるように移動させることが可能な、符号40によって全体を示す作動手段とを備える。本発明の装置100の構成要素のための構成材料は、サンプル50に試験荷重を与えるのに十分な任意の材料でよい。例えば、本発明の装置100の構成要素は、鋼または類似の金属で形成することができる。
ベースまたはプラットフォーム10は、装置100の他の構成要素を取り付けるための基礎である。一般に、ベース10は任意の寸法および厚さの長方形プラットフォームである。一実施形態では、ベース10は、約12インチ(30.5cm)×約12インチ(30.5cm)の正方形であり、厚さが約1/4(6.35mm)インチである。プラットフォーム10は、任意の構成材料製のものでよく、例えば、その材料は典型的にはポリエチレン、ポリプロピレン、木材、鋼などでよい。装置100の他の構成要素が取り付けられたベース10は、装置100を研究所の机上または卓上で使用することができるように、持ち運び可能である。
サンプル受けアセンブリ20は、適切にはサンプル50を受けることができるどのようなものでもよく、サンプル50を試験位置に配置または配設することができる。好ましい実施形態では、サンプル受けアセンブリ20は、符号21によって全体を示す細長いU形チャネル部材と、U形チャネル部材21に摺動可能に取り付けられた、符号22によって全体を示すU形ブラケット部材と、U形ブラケット部材22に取り付けられた、符号23によって全体を示す円筒形カップ部材とを備える。円筒形カップ部材23は、適切な任意の取付け手段、例えば、接着剤、挟持手段、またはねじ手段を用いて、U形ブラケット部材22に取り付ける、または固定することができる。この例では、カップ部材23は、U形ブラケット部材22の一方のアーム22cに、ねじ部材24と、アーム22cの片側にある、ねじ部材24を受けるねじ付きキャビティ(図示せず)とを用いて取り付けられている。
押込みロッドアセンブリは、本明細書では、押抜きロッドアセンブリ30とも置換え可能に称され、符号31によって全体を示す細長いねじ付きロッド部材と、符号32によって全体を示す円筒形アダプタ部材と、円筒形カラー部材33と、締付けねじ手段34と、表示ピン35とを備える。押抜きロッドアセンブリ30は、シャフト部材42を介して作動手段アセンブリ40に結合されている。
作動手段アセンブリ40は、例えば1つまたは複数のモータ(図示せず)あるいは押抜きロッドアセンブリ30を動かし制御する能力をもたらす他の装置を含む。モータまたは運動手段は、好ましくはハウジング41内に収容されている。ハウジング41内のモータは、回転シャフト部材42によって表される回転伝達手段を回転させる手段となる。回転シャフト部材42は、一端部がモータに連結され、反対側の端部が押抜きロッドアセンブリ30に連結されており、このシャフト部材42は、押抜きロッドアセンブリ30に回転運動を伝達する。作動手段アセンブリ40は、モータをオフまたはオンにするオフ−オンスイッチ部材43と、ハウジング41に取り付けられた表示手段44とをさらに備える。
サンプル受けアセンブリ20と、作動手段アセンブリ40とは、好ましくはベース10に取り付けられているか、またはその上に載置されている。構成要素20および40の取付けは、接着剤、クランプ、ナットとボルト、またはねじ手段を用いるなどの既知の任意の手段によって行うことができる。
一実施形態では、サンプル受けアセンブリ20のU形チャネル部材21は、符号21bによって全体を示す、見方によってL形に見える部材に取外し可能に取り付けられた取外し可能な長方形ブロック部材21aを備え、ブロック部材21aとL形部材21bとを一体に組み立てると、U形チャネルまたはC形チャネルを形成する。部材21bは、断面で見るとL形であり、U形部材21の、「U」の底部を成す部分21cと、U形部材21の「U」のアームの一方を成す部分21dとを有する。ブロック部材21aは、U形部材21の「U」の他方のアームを成す。取外し可能な部材21aは、接着剤、ねじ手段、またはナットとボルトなどの既知の任意の手段によって、L形部材21bに取外し可能に取り付けることができる。この例では、部材21aは、図2に示すように、複数のねじボルト21eによって部材21bに取り付けられている。U形チャネル部材21の取外し可能な部材21aは、装置の分解を容易にし、押抜きロッドアセンブリ30によって積層体サンプルを押し込む間、U形ブラケット数22の水平方向の摺動運動をガイドするする手段となり、また、カップ手段23と押込みロッドアセンブリ30との間にサンプルを挟持した後は、サンプル50を容易に扱う手段となる。あるいは、U形チャネル部材21はまた、個々の部片21aおよび21bではなく、一体型部材として機械加工することもできる。
ブロック部材21aとL形部材21bとをねじボルト21eを用いて一体に組み立てると、得られるU形チャネル部材21は、好ましくは底部部分21cと、(図2に示すように)一方のアーム21aおよび他方のアーム21dそれぞれとを有する。U形チャネル部材21は、U形ブラケット部材22を受ける溝またはチャネル21fを形成する。U形ブラケット部材22は、U形チャネル部材21に、チャネル21fを通して摺動可能に取り付けられている。サンプル受けアセンブリ20は、L形部材21bの底面21gをベース部材10の上面10aに取り付けることによって、L形部材21bを介してベース10に取り付けられるか、または載置されている。U形チャネル部材21は、U形チャネル部材21の溝またはチャネル21fが、ベース10の面10aに水平かつ平行に位置合わせされるように、ベース10上に載置されている。
サンプル受けアセンブリ20のU形ブラケット部材22は、2つのアーム部分22bおよび22cとそれぞれ一体になった底部部分22aを備える。アーム22bおよび22cは、互いに間隔を置いて配置され、互いに平行であり、かつ底部22aと一体となってU形部材を形成している。アーム22bおよび22cは、底部の片側で底部22aに対して垂直となって、U形(またはその見方によってはC形部材)ブラケット部材22を形成している。U形ブラケット部材22は、部材22の底部部分22aがU形チャネル部材21のチャネル21fに摺動可能に取り付けられ、アーム22bおよび22cが、U形チャネル部材21のチャネル21fから垂直に突き出るように位置合わせされ、アーム22bおよび22cは、底部10の面10aに水平かつ平行となっている。
U形ブラケット部材22の一方のアーム22bは、ねじ付きロッド部材31を受けるねじ穴22dを含む。カップ部材23が、第2のアーム部材22cの内側面に取り付けられ、カップ部材23のカップ口23c(図5Aおよび5Bに示す)が、反対側のアーム22bに配置されたねじ穴22dに対面するように配置されている。カップ部材23のカップ口23cは、ねじ付きロッド部材31が、カップ口23cの平面に垂直に移動するように、アーム部材22cに配設されている。円筒形カップ部材23は、接着剤、ねじ手段、またはナットとボルトなどの既知の任意の手段によってアーム22cに取り付けることができる。この例では、円筒形カップ部材23は、ねじ部材24を介してアーム22cに取り付けられている。
サンプル受けアセンブリ20の円筒形カップ部材23は、円形底部23bと一体となった円筒壁23aを備え、円筒形カップ部材23の円筒形キャビティまたは口23cを形成している。カップ部材の底部部分23bは、カップ部材の外側底面23dがアーム22cの内側面と接触した状態で、ねじ手段24を介してアーム22cに取り付けられている。望むなら、カップ部材23は、円筒形以外のいかなる幾何形状でもよい。
押抜きロッドアセンブリ30のねじ付きロッド31は、遠位端部分31aおよび近位端部分31bを有し、これら遠位端と近位端との間にはねじ付き中央部分31cを備える。遠位端部分31aは、サンプル50と接触させるために使用する、平滑な半球形頭部または先端部分31aを有する。近位端部分31bは、ねじ付きロッド31をアダプタ部材32に結合させるために使用する、側面が六角形の雄型部分31bを有する。
アダプタ部材32は円筒形部材を備え、この円筒形部材は、ねじ付きロッド31の側面が六角形の雄型部分31bを受ける、側面が六角形のソケット雌型部分32aを一端部に有し、作動手段アセンブリ40のシャフト部材42を受ける、側面が長方形または正方形のソケット雌型部分32bを、アダプタ部材32の他方の端部に有する。アダプタ部材32は、アダプタ部材32をロッド部材31に連結する一端部と、アダプタ部材32を、作動手段40のハウジング41から突き出たロッド部材42に連結する他方の端部とを有する。
ねじ付きロッド31の近位端部分31bは、アダプタ部材32のソケット雌型部分32aに結合させるのに適した任意の幾何形状でよい。アダプタ部材32の六角形ソケット雌型部分32aは、ねじ付きロッド部材31の近位端部分31bの対応する幾何形状を受ける任意の形状または幾何形状でよい。さらに、アダプタ部材32の長方形ソケット雌型部分32bは、作動手段アセンブリ40のシャフト部材42の対応する幾何形状を受ける任意の形状または幾何形状でよい。円筒形アダプタ部材32は、円筒形カラー部材33に挿入し、連結するように適合されている。
カラー部材33は、アダプタ部材32の円筒形外側面部分32bに取外し可能に取り付けられた、押抜きロッドアセンブリ30の構成要素である。カラー部材33は、カラー部材33をアダプタ部材32の円筒形外側面部分32bに固定するために使用される取外し可能な止めねじ部材34を含む。表示ピン35が、カラー33の円筒形外側面に垂直に取り付けられており、押抜きロッドアセンブリ30のロッド部材31が、試験中に動いた巻数または回転数の視覚的表示となっている。
作動手段40は、モータ(図示せず)を備え、このモータは、シャフト部材42と、押抜きロッドアセンブリ30とを回転させるシャフト部材42と回転可能に連結されている。モータおよびシャフト部材42は、ハウジング41に収容されている。ハウジング41上のスイッチ43を用いて、モータを「オン」または「オフ」にする。好ましい実施形態では、スイッチ43は、使用者が作動(押す)させていない場合には、モータが「オフ」になるばね式であり、すなわち、使用者の指によって作動させている間はスイッチは常に「オン」になるが、一旦スイッチから指を外すと、スイッチは、自動的に「オフ」位置にはね返る。表示手段44が、ハウジング41に、好ましくはハウジングの上面に、ハウジング表面から僅かに突き出て取り付けられており、この表示手段44は、押抜きロッドアセンブリ30の上方に位置合わせされており、表示ピン35に垂直である。表示手段44および表示ピン35は、押抜きロッドアセンブリ30が試験中に行った巻数の視覚的測定値を示す。
サンプルの試験方法は、その最も簡単な形態では、本発明の装置100を用いて、サンプルの片側または片面に押込みを行うことができるように、サンプル50を固定位置に設けることを含む。
図4、5A、および5Bを参照すると、試験前の積層体サンプル50(図4および5A)と、試験後のサンプル50(図5B)が示されている。図1〜3を参照しながら上記で先に説明したように、サンプル受けアセンブリ20は、円筒形カップ部材23と、ねじ付きロッド部材31を有するロッドアセンブリ30とを含む。試験すべき積層体サンプル50は、ロッド部材31がサンプルに対して垂直にサンプル50を押し抜いて、サンプルを変形させるように、カップ部材23とロッド部材31との間で垂直な位置合わせで保持する。サンプルの変形は、例えば、サンプルを構成する多層の層剥離を生じる圧痕の形をとる。装置100の構成材料は、サンプル50に試験荷重をもたらすのに十分な任意の材料でよい。好ましくは、装置100は、鋼または他の金属で形成される。
円筒形カップ部材23の壁23aは、試験片50の片側、すなわち裏面を支持するリップまたはリム23dを備えたカップ口23cを含む。通常、試験片50は幅約2インチ(5.08cm)×長さ約2インチ(5.08cm)であり、それに応じてカップ部材23を寸法設定しなければならない。例えば、円筒形カップ部材23の円形カップ口23cは、一般に直径約1インチ(2.54cm)である。ヘッド部分31aが、試験片50の他方側、すなわち前面に当たり、試験片50の裏側が、カップ部材23のカップ口23cのリム23dに当たるように、ロッドアセンブリ30を用いて試験片50に押抜き荷重を加える。ロッド部材31のねじ部分31cを、U形ブラケット部材22のアーム22bにあるねじ付き開口22dを通してねじ込み、ピン部材35が行う回転数または巻数と、ピン部材35の最終位置とを観察することにより、作動手段40によって試験片50に課す押抜き歪み(変形)を制御する。ベース10は、試験手順中に装置が動いて位置がずれてしまうのを防止するように、作動手段40およびサンプル受けアセンブリ20を固定するプラットフォームおよび基礎となる。
サンプルを試験する工程を実施するには、カップ部材23のカップ口23cの中心にサンプルを配置して、カップ部材23のカップ口23cを覆う。サンプル50は、ロッドアセンブリ30がサンプルに接触するまで、例えば、テープまたは接着剤を用いて、図4に示すようにサンプル50を定位置に保持するようにカップ部材23のカップ口23cのリム23d上に仮留めしておくことができる。あるいは、図5Aに示すように、装置の使用者によって、サンプル50をカップ部材23とロッドアセンブリ30との間でまず懸架させておき、次いで、試験が開始するまで、サンプルを定位置に保持しておくだけに十分な非常に軽い圧力によって、ロッド部材31が、サンプル50の前面に僅かに接触するまで、ロッド部材31を手動で回転させてもよい。この時点で、サンプル50は、図5A、ならびに図1および3に示すように、カップ23と、ロッド部材31のヘッド部分31aとの間に配設される。
試験工程を開始するには、スイッチ43によってモータをオンにする。モータは、モータに連結されているシャフト42を回し始め、次いで、ロッドアセンブリ30を回転させる。ねじ付きロッド31を、U形ブラケット部材22のアーム22bのねじ穴22dの入口に配置し、したがって、ロッド部材31が回転するにつれて、ロッド部材31のねじ部分31cが、回転しながらねじ穴22dを貫通し、次いで、U形ブラケット部材22が、チャネル21fに沿って、摺動運動しながらロッド31の近位端部分の方に、すなわちロッド部材31とは反対方向に移動することになる。したがって、U形ブラケット部材22が溝21fを通って水平に摺動しながら移動し、かつベース10の面10aに水平方向に平行にロッド部材31の近位端部分の方に移動するにつれて、アーム22cのカップ部材23およびサンプル50が、ロッド部材31の遠位端ヘッド部分31aの方に移動する。遠位端31aは、図4に示すように符号36によって示す矢印の方向に移動する。この移動によって、サンプル50の前側または前面に押抜き作用が生じ、次いで、サンプル50に変形または損傷が生じる。サンプル50を変形させるには十分であるが、サンプルに穴が開く、または裂けるほどではない、特にサンプル50の厚さが完全に裂けてしまう、または突き抜けるほどではない、所定の圧力または荷重をサンプルに加える。
試験の開始時に、ハウジング41に取り付けられた表示部材44の向かいに表示ピン35を配置する。所定数の完全回転または部分回転を、表示ピン35が停止するまでにこのピンが行う巻数を視覚的に観察した後、装置100の使用者によって記録する。回転数または巻数は、サンプルに加えられる所定の荷重または圧力と相関する。巻数はまた、ロッド部材31のヘッド部分31aが、図5Bに示すように、サンプル50に穴を開けずに、サンプル50の表面まで移動する所定の距離にも相関させることができる。結果として得られるサンプル50の永久変形は、許容可能な機械加工性および穿孔加工性を有する他の標準サンプルとの比較に基づいた、サンプル50の機械加工性または穿孔加工性に対応する。
本実施形態では、サンプルに対する荷重の押圧、またはサンプルの「押抜き(punching)」は、本発明の装置のオン−オフスイッチ43を手動で作動させることによって、手動で制御する。本発明の他の実施形態では、オン−オフスイッチ、本装置のロッド部材31の回転の制御、および作動運動の制御はすべて、コンピュータ化装置、または他の自動化装置を用いて実施することができる。サンプルに加える圧力または荷重の量、およびサンプルに加える押抜きの深さは、再現可能である。再現可能な押抜きは、サンプルに対して所定の速度および間隔で押抜きロッドアセンブリを動かすことによって実現可能である。かかる速度および深さは、様々なコンピュータ化装置(チップ制御または他のプログラム可能な手段を含む)または類似の制御装置で設定することができる。好ましい実施形態では、押抜きの深さまたは厳しさ(severity)は、サンプルカップとロッド部材31との間隔を制御する調節手段(図示せず)を用いて調節可能とすることができる。この間隔は手動で制御可能であるが、平易性および再現性を得るには、自動化制御が好ましい。
ロッド部材31をサンプル50に対して作動させ、サンプルに対して所望の押込みが行われた後は、作動手段は停止する。この時点で、サンプル50は、カップ部材23とねじ付きロッド31との間で「挟まれている」ため、U形ブラケット部材22は、カップ部材23、サンプル50、およびロッドアセンブリ30のねじ付きロッド31を保持している。この時点で、使用者は、ねじ付きロッド31の六角形雄型部分31bを、アダプタ32の側面が六角形のソケット雌型部分32aから離れるように、U形チャネル部材21のチャネル21fを通して作動手段40とは反対方向に摺動させることによって、作動手段40から、U形ブラケット部材22をカップ部材23、サンプル50、およびねじ付きロッド部材31と共に取り外すことができる。次いで、装置100の使用者は、ねじ付きロッド部材31を手で支えることによって、サンプル50が「挟まれた」位置から解放され、次いでサンプル50を迅速に分析することができるように、サンプル受けアセンブリ20からサンプル50を迅速に取り外すことができる。言い換えれば、サンプル受けアセンブリ20からサンプル50を取り外すには、ねじ付きロッド部材31cがサンプル50から離れて後退するように、ロッドアセンブリ30を単に逆向きに作動させ、次いで、サンプル50をさらなる分析のためにカップ部材23から取り外せばよい。
別の実施形態では、U形チャネル部材21の取外し可能な長方形部材21aを、ねじボルト部材21eを取り外すことによって、U形チャネル部材21から取り外すことができる。こうすることによって、使用者が押抜きロッドアセンブリ30により容易にアクセスすること可能となり、ロッド31の六角形雄型部分31bをアダプタ32の六角形雌型ソケット部分32aから離れるように摺動させることによって、ねじ付きロッド31をアダプタ32からより容易に取り外すことが可能となる。
U形ブラケット部材22、カップ部材23、サンプル50、およびねじ付きロッド部材31を含む構成要素を取外し可能とすることによって、サンプル50を含むU形ブラケット22が持ち運び可能となり、また、装置100を分解しやすくなる。
本発明の装置を用いてサンプルの押抜きまたは押込みを行った後、その圧痕を、圧痕の調査目的に応じて、当技術分野の技術範囲内の任意の手段によって適切に評価する。例えば、顕微鏡検査および画像化は、圧痕の性質を評価する適切な方策の1つである。比較評価は、試験片の全体的様相または色、またはそれらの組合せなど、押込みによって変化した物理的特性の測定値など、好ましくはいくつかの再現可能な測定値を含む。本発明の装置は、有利には、サンプルの表面上に十分に大きい損傷または変形パターンを生じ、その表面構成の変化は、押込みのため生じる、裸眼で白色化して見える十字形パターンの対角線の寸法を用いて定量化することができる。かかる特性を測定する標準の方法には、例えば、光学顕微鏡法、ステレオ顕微鏡法、および十字形の対角線寸法を測定するための試験片の画像分析が含まれる。異なる組成物の積層体サンプルにおけるこれらの差の比較は、圧痕の差を示す。かかる測定は、例えば、低倍率顕微鏡を用いて迅速かつ再現可能に行うことができる。
本発明の装置を用いて、積層体を形成するために使用した特定の種類の樹脂について調べることができる。例えば、圧痕の深さによって制御される損傷パターンの密度は、製造時に観察されるサンプルへの穿孔によって生じる損傷の厳しさと相関することが判明している。
図6Aに、良好な機械加工特性を有することが既知であり、穿孔可能であることが既知である積層体の試験サンプルが示されている。図6Bは、本発明の装置を用いてサンプルを試験した後の、図6Aと同じ試験サンプルを示している。図6Bは、白い十字形の形状でサンプルに生じたある量の永久変形を示しているが、これは、このサンプルが穿孔に許容可能でないと分類されるほど重大な量の永久変形ではない。
図7Aに、サンプル試験前の、機械加工特性が未知である積層体の試験サンプルが示されている。図7Bは、本発明の装置を用いてサンプルを試験した後の、図7Aと同じ試験サンプルを示している。図7Bは、このサンプルが穿孔に許容可能でないと分類される、かなりの量のサンプルの永久変形を示している。
本発明の装置には、例えば、サンプル受けアセンブリのカップ手段を、より大きい、より小さい、より薄い、またはより厚いサンプルに対応するように寸法設定することができ、また、押抜きについて、ロッドアセンブリは、適切な材料製のある寸法のものであり、様々な材料を押し抜く荷重を用い、また、押込み挙動が重要となる任意の材料製であるものを含めて、他の変形形態がある。かかる変形形態は、当技術分野の技術範囲内である。任意選択で、押抜きロッドアセンブリは、少なくとも1つの荷重測定装置、少なくとも深さゲージ装置、またはそれらの組合せを含むことができる。荷重測定装置は、ロッドアセンブリに加えられる通常の力を記録する。任意選択で、かつ好ましくは、測定装置を、好ましくは高速の自動データ取得システムに接続する。
本発明の範囲内で、1つの物理的部品が、2つ以上の図示の部材の機能を果たすこともできる。例えば、ねじ付きロッド31、アダプタ32、およびカラー33を、伝達手段(シャフト42)に連結し、押抜き荷重をサンプル50に伝達する機能を果たすように一体型としてもよい。
シャフト42に回転運動をもたらす作動手段は、任意選択で一連の部品、例えば、一連のギア、プーリ、シャフト、またはそれらの組合せであり、それらを用いて、回転運動をシャフト42およびロッドアセンブリ30にとっての回転手段に伝達し、サンプル50に垂直とすることができる。サンプル受けアセンブリ20は、ほとんどの場合、2つ以上の部片であり、1つまたは複数の支持部品、1つまたは複数の挟持部品、およびロッドアセンブリ30に垂直にサンプルを移動させる1つまたは複数の部品を有する。同様に、2つ以上の物理的部品を組み合わせて、図では一体部品として示されている目的を果たしてもよい。例えば、サンプル受けアセンブリおよび押抜きロッドアセンブリは、運動源から押抜き手段に運動を伝達する究極機能(ultimate function)を果たす一連の装置部品でもよい。同様に、必ずしも正確な、または厳密に垂直な角度(90度)の1つの運動が必要であるわけではなく、望むなら、押抜きロッドアセンブリがサンプルと十分に接触して、測定が無意味になるほどサンプルを裂いてしまうことなく有効な圧痕を実現する限り、他の角度を使用することもできる。また、部品を異なって配置することも、本発明の範囲内に含まれる。例えば、サンプル受けアセンブリおよび押抜きロッドアセンブリは、図では、ベースと平行であり、ロッドアセンブリの回転が、回転軸を共有するある位置にあるものとして示されている。任意選択で、これらの部品はベース、床、または作業台に対して垂直位置としてもよい。
以下の実施例は、本発明を例示するが、本発明を限定するものではない。部および百分率はすべて、別段の指定がない限り重量に基づく。
2インチ(5.08cm)×2インチ(5.08cm)の正方形、および厚さ1/4インチ(6.35mm)の、エポキシ樹脂製品D.E.R.*592−A80(The Dow Chemical Companyの商標)を、ジシアンジアミドを用いて硬化させ、2−メチルイミダゾールを用いて触媒させたものから作成された多層積層体のサンプルを、本発明の装置において以下の試験方法に従って試験した。本発明の装置に試験片を配置し、表示ピンが2回転するまで装置のスイッチを「オン」位置に保持した。
図6Aは、本発明の装置のロッド部材からサンプルに圧力荷重を加える直前の、いかなる変形もない積層体サンプルの顕微鏡写真である。図6Bは、本発明の装置のロッド部材からサンプルに圧力荷重を加えた後の、図6Aの積層体サンプルの顕微鏡写真である。図6Bに示すように、サンプルの中央に「X」形の均質な永久変形が見られる。この変形の寸法は、このサンプルを穿孔することができるという事実と相関している。この比較的小さいサンプルの変形は、このサンプルの穿孔加工性が許容可能であることを示している。
2インチ(50.8cm)×2インチ(50.8cm)の正方形、および厚さ1/4インチ(6.35mm)の、The Dow Chemical Companyの2つの市販樹脂、エポキシ樹脂製品XU19074.00から作成し、XZ92535.00を用いて硬化させ、2−メチルイミダゾールを用いて触媒させた多層積層体のサンプルを、本発明の装置で実施例1で説明したものと同じ手順に従って試験した。
図7Aは、本発明の装置のロッド部材からサンプルに圧力荷重を加える直前の、いかなる変形もない積層体サンプルの顕微鏡写真である。図7Bは、本発明の装置のロッド部材からサンプルに圧力荷重を加えた後の、図7Aの積層体サンプルの顕微鏡写真である。図7Bに示すように、ランダムな損傷がサンプルの中央を越えて延びた「X」形の不均質な永久変形が見られる。この変形の寸法は、このサンプルを穿孔することができないという事実と相関している。サンプルの変形の程度が大きいことは、そのサンプルの穿孔加工性が許容できないことを示す。
特定の実施形態を参照しながら本発明を説明してきたが、本発明は、必ずしも本明細書に記載されてはいない変形形態にも適していることが当業者には理解されよう。例えば、上述のように、本装置は、サンプル50が、ベース10の表面10aに水平かつ平行に配設されるように配置することができ、押込み手段は、押込み圧力がサンプル50の水平面に垂直かつ直角に加えられるように配置されている。上記理由で、本発明の真の範囲を決定する目的の添付の特許請求の範囲のみを参照されたい。
10 ベース
20 サンプル受けアセンブリ
21 U形チャネル部材
21a ブロック部材
21b L形部材
21c 底部部分
21d アーム部分
21e ねじボルト
21f チャネル
22 U形ブラケット部材
22a 底部部分
22b、22c アーム部分
22d ねじ穴
23 円筒形カップ部材
23a 壁
23b 円形底部
23c カップ口
23d リム、外側底面
24 ねじ部材
30 押込み(押抜き)ロッドアセンブリ
31 ねじ付きロッド部材
31a 遠位端部分
31b 近位端部分
31c ねじ付き中央部分
32 円筒形アダプタ部材
32a 六角形ソケット雌型部分
32b 長方形ソケット雌型部分
33 円筒形カラー部材
34 締付けねじ手段
35 表示ピン
40 作動手段アセンブリ
41 ハウジング
42 シャフト部材
43 スイッチ部材
44 表示手段
50 積層体サンプル
100 装置

Claims (14)

  1. (a)積層体サンプルを試験位置に配設することが可能な積層体サンプル受けアセンブリと、(b)前記積層体サンプルの少なくとも1つの表面に圧痕を生じる押込み手段とを備える、積層体サンプルの機械加工性および/または穿孔加工性を試験する装置。
  2. 前記積層体サンプルが、前記サンプル受けアセンブリに垂直に配設され、かつ前記押込み手段に垂直に配設される、請求項1に記載の装置。
  3. 前記積層体サンプル受けアセンブリが、口を有するカップ部材を含み、前記積層体サンプルが、前記カップ部材の前記口の平面に垂直な位置合わせで配置される、請求項1に記載の装置。
  4. 前記押込み手段が、ロッド部材と、前記ロッド部材を、前記サンプルの前記表面の垂直平面に対して垂直方向に、前記サンプルの方へ、また前記サンプルから離れるように作動させるロッド作動手段とを含み、前記ロッド部材が、前記積層体サンプルに対して、前記サンプルの前記垂直平面に垂直に荷重を加えることができ、それによって前記サンプルの変形を生じる、請求項1に記載の装置。
  5. 前記積層体サンプル受けアセンブリ、および前記押込み手段が、前記装置が持ち運び可能となるように、ベース部材上に載置されている、請求項1に記載の装置。
  6. 前記ロッド部材が、遠位端および近位端を有し、前記遠位端が、前記サンプルを押圧し、前記近位端が、前記ロッド作動手段に固定されている、請求項4に記載の装置。
  7. 前記カップ部材が円筒形状であり、円形ベースと一体となった円筒形壁を有し、円形状の開口カップ口を形成している、請求項1に記載の装置。
  8. 前記押込み手段が、U形ブラケット部材、およびU形チャネル部材を含み、前記ロッド部材が、ねじ付きロッド部材であり、U形ブラケット部材の1つのアームにあるねじ穴を貫通してねじ式に連結され、前記U形ブラケット部材が、前記U形チャネル部材に摺動可能に取り付けられている、請求項4に記載の装置。
  9. 前記サンプルを押圧する前記ロッド部材の前記遠位端が、半球状である、請求項1に記載の装置。
  10. 前記カップ部材の前記円形口が、直径約1インチ(2.54cm)〜約1.5インチ(3.81cm)である、請求項1に記載の装置。
  11. フィルムまたは積層体サンプルの機械加工性および/または穿孔加工性を試験する方法であって、
    (a)積層体サンプルを試験位置に配設することが可能な積層体サンプル受けアセンブリを設けるステップと、
    (b)前記積層体サンプルの少なくとも1つの表面に圧痕を生じる押抜きロッドアセンブリを有する押込み手段を設けるステップと、
    (c)前記積層体サンプル受けアセンブリにサンプルを設けるステップと、
    (d)前記サンプルに圧痕が形成されるように、前記サンプルを前記押抜きロッドアセンブリと接触させるステップと、
    (e)前記サンプルの押込み効果を判定するために、前記サンプル上の前記圧痕を評価するステップとを含む、方法。
  12. 前記サンプルに生じる圧痕が、再現可能であり、視覚的観察手段を用いて分析するのに十分な寸法のものである、請求項11に記載の方法。
  13. 前記サンプル上の前記圧痕が、類似のサンプルの穿孔加工特性と相関する、請求項11に記載の方法。
  14. フィルムまたは積層体サンプルの機械加工性を評価する方法であって、
    (a)フィルムまたは積層体試験サンプルをサンプル受け手段に固定して、前記サンプルを、押込み手段を用いて押し抜くべき位置に配設するステップと、
    (b)前記サンプルを、前記押込み手段を用いて押し抜いて、前記サンプルに圧痕を生じるステップであって、前記押込み手段が、前記サンプルの平面に実質的に垂直に移動し、前記押込み手段が十分な圧痕をもたらすが、前記サンプルの厚さを完全に突き抜けて前記サンプルに穴が開くことはないように、前記押込み手段を前記サンプルに十分な間隔で移動させるステップと、
    (c)前記試験サンプルを押し抜く前後で、前記試験サンプル上の前記圧痕を標準サンプルと比較することによって、前記圧痕を視覚的に測定するステップとを含む、方法。
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