JP2011506577A - 魚類ワクチン - Google Patents
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Abstract
本発明は、魚類における細菌感染を治療するためのノカルジア不含混合ワクチン、このようなワクチンの製造のための細菌の使用、このようなワクチンの調製のための方法及びパーツからなるキット(kit−of−parts)に関する。
Description
本発明は、魚類において細菌感染を治療するためのノカルジア(Nocardia)不含混合ワクチン、このようなワクチンの製造のための細菌の使用、このようなワクチンの調製のための方法及びパーツからなるキット(kit−of−parts)に関する。
この10年間、世界的に魚の消費の著しい増加が見られる。これは、同様に、サケ、ターボット、オヒョウ及びタラなどの寒海魚及びアジアシーバス(asian sea bas)、ティラピア、サバヒー、ブリ、カンパチ、ハタ、フエダイ及びスギなどの熱帯魚の消費が考慮される。
結果として、市場ニーズの高まりに合わせるために、魚養殖場の数及び規模が拡大している。
例えば畜産から知られているように、密集飼育されている多数の動物は、あらゆる種類の疾患に対して、大規模な商業的畜産が現れる前には殆ど知られていないか又は殆ど見られないか又は未知の疾患に対してさえも、脆弱である。これは同様に、魚類の養殖に当てはまる。魚類に対して病原性であることが分かった細菌は、とりわけ、ノカルジア、ビブリオ、パスツレラ、フォトバクテリウム、テナシバクラム、フラボバクテリウム、フレキシバクター、サイトファーガ、フランシセラ、ミコバクテリウム、ストレプトコッカス、ラクトコッカス又はエドワージエラ属に属する。
ノカルジア属のうち、ノカルジア・セリオレ(Nocardia seriolae)は、温水性魚において慢性的問題を引き起こす。ノカルジア感染により魚養殖産業において引き起こされる損害は、長年にわたり拡大している。特にブリ(セリオレ・キンケラジアータ(Seriolae quinqueradiata))、カンパチ(セリオレ・ドゥメレリ(Seriolae dumerelli))、スズキ(ラテオラブラクス・ジャポニクス(Lateolabrax japonicus))、キグチ(ラミチクチス・クロセア(Lamitichthys crocea))、マナガツオ(パムプス・アルゲンテウス(Pampus argenteus))、ツバメコノシロ(エレウテロネマ・テトラダクチルム(Eleutheronema tetradactylum))、フエダイ(ルツジャヌス属(Lutjanus sp.))、ハタ(エピネフェルス属(Epinephelus sp.))及びギンガメアジ(カランクス・セクスファシアトゥス(Caranx sexfasciatus))は、ノカルジア感染に冒されてきた。
しばしば海洋性ノカルジア症と呼ばれるこの疾患は、静止感染として始まる。これは、稚魚及び幼魚で発現する。この細菌は、脾臓、肝臓及び腎臓などの主要臓器内で増殖する。
増殖速度が低いので、この細菌は、何らかの目に見える症状が出現する前に長期間、魚の組織中で増殖し得る。従って、この疾患は慢性的であると言われる。結果として、発生が明白になったときに魚の重量が300から1000gの間であることが多いという事実だけでも、経済的損失は顕著である。
研究から、病気の幼魚(生ノカルジアを以前に注射)と同じタンクスペースを使用するブリが最終的に同居飼育から3ヶ月後に体内の病変(それらの脾臓における白斑)を示すことが示される。海洋魚養殖において、ノカルジア感染は、水温が24℃以上に到達する夏季により速く進行すると思われるが、ノカルジアによる死亡は秋及び初冬により多く、これは、魚が新しい環境状況及びその免疫系衰弱に適応しなければならないからである。
ノカルジアは、疾患の進行が非常に遅いにもかかわらず、免疫系がこの感染を除去できないので、免疫系それ自身の誘導因子としては非常に弱いようである。これによりまた、ノカルジア感染に対する有効なワクチンが存在しないという事実も説明され得る。弱毒化生細菌又は不活性細菌を含むワクチンは、ある程度自然感染を模倣するが、自然感染さえも適正な免疫反応を誘導できない場合、ワクチンがより良好に作用するとは考えられない。
有効なワクチンが大いに必要とされていることは明らかである。
本発明の目的は、ノカルジア感染を治療するためのより良好なワクチンを提供することである。
驚くべきことに、今回、ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)(ホトバクテリウム・ダムセラ(Photobacterium damselae)亜種ピシシダ(piscicidae)としても知られる。)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)(現在、リストネラ・アンギラルム(Listonella anguillarum)としても知られる。)種の細菌を含むノカルジア不含混合ワクチンは、予想されるように、ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)感染に対する防御を与えるだけでなく、完全に予想外に、ノカルジア・セリオレ(Nocardia seriolae)感染に対する顕著なレベルの防御も与えることが分かった。最も驚くべきこととして、ノカルジア・セリオレ(Nocardia seriolae)感染に対するこの防御レベルは、単味ノカルジア・セリオレ(Nocardia seriolae)ワクチンにより得られる防御レベルよりも顕著に高い。
従って、本発明の第一の実施形態は、ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)種の細菌及び医薬的に許容可能な担体含むことを特徴とする、魚類においてノカルジア感染を治療するためのノカルジア不含混合ワクチンに関する。
この予想外の所見の裏にある作用機構は今のところ分かっていない。しかし、使用される細菌の細胞表面に存在するか又は連結される成分が、ノカルジアに対する、魚における交差−特異的免疫の強力な刺激因子であることが推定される。この点における交差−特異性とは、ノカルジアにより誘導されないが、それにもかかわらずノカルジアに対して防御を与えることを意味する。
このようなワクチンの製造のために、細菌の状態;生であるか又は不活性であるか、は現実には重要ではない。重要であるのは、ノカルジアに対する魚における交差−特異的免疫の刺激因子が依然として存在するということである。
これは、とりわけ、全細菌製剤を使用することにより、確実となり得る。上述のように、製剤中の細菌が生きているか、死滅させられているか又は断片化されているか(例えば、French Pressを通じてそれを圧縮することによる。)は重要ではない。
熟練者にとって当然のことながら、不活性化に使用される方法は、細菌の活性にはあまり関係がない。当技術分野で周知の、紫外線放射、γ線放射、ホルマリン、バイナリーエチレンイミン、チメロサールなどによる処理などの不活性化のための古典的方法を利用することができる。例えばフレンチプレスを用いた物理学的ストレスによる細菌の不活性化によって、本発明によるワクチンの製造に対して同様に適切な出発材料が与えられる。従って、不活性化細菌は、必ずしも不活性化された全細胞の形態である必要はなく、細胞は破壊され得る。不活性化細菌は、それらが非常に安全であるという、弱毒化生細菌を上回る長所がある。
従って、この実施形態の好ましい形態において、本発明は、細菌種が不活性化されている本発明による混合ワクチンに関する。
弱毒化生細菌は、本質的に、ノカルジアに対する交差−特異的免疫を刺激する因子を有するので、これもまた非常に好ましい。弱毒化生細菌は、特にアジュバントなしで与えられる場合、それらが不活性化細菌よりも有効であるという、不活性化細菌を上回る長所がある。さらに、これらは、ある程度、免疫系により停止させられるまで複製し、その結果、与えられ得るのは少数の細胞である。弱毒化生細菌は、その野生型よりも病原性が低い細菌であるが、それにもかかわらず、有効な免疫反応を誘導する。
連続継代、温度適応、化学的突然変異誘発、紫外線放射などの当技術分野で長く知られている古典的経路に沿って、又は部位特異的突然変異誘発により、弱毒化株を得ることができる。
従って、別の好ましい形態において、本発明は、細菌種の少なくとも1つが弱毒化生形態である、本発明による混合ワクチンに関する。
本発明によるワクチンは、当業者にとって周知の技術に従い細菌培養から出発して調製することができる。
魚類ワクチン及びそれらの製造に関する総説は、とりわけ、Expert Review of Vaccines 4:89−101(2005)における、Sommerset、I.、Krossoy、B.、Biering、E.及びFrost、P.によるもの、J.Acta Parasitologica 46:71−81(2001)における、Buchmann、K.、Lindenstrom、T.及びBrescianiによるもの、Advances in veterinary medicine 41:539−550(1999)におけるVinitnantharat、S.、Gravningen、K.及びGreger、E.によるもの及びDevelopments in Biological Standardization 90:257−265(1997)におけるAnderson、D.P.によるものである。
本発明によるワクチンは、基本的に、本発明による細菌の有効量及び医薬的に許容可能な担体を含む。
本明細書中で使用される場合、「有効」という用語は、結果として、同じ条件下の、ワクチン接種されず野生型ノカルジアに感染した魚で見られる発症の50%未満である発症レベルとなる、標的とする魚において免疫反応を誘導するために十分である量として定義される。
投与されるべき細胞の量は、とりわけ、使用される各種の細菌の量、細菌の状態;弱毒化生又は不活性化、アジュバントの存在及び投与経路に依存する。
市販のワクチンから出発する場合、製造者はこの情報を提供する。
さもなければ、当業者は、上述の参考文献において及び下記、特に実施例で与えられる情報において、十分な手引きを見出す。
上述のように、本発明によるワクチンは、当業者にとって周知の技術に従う細菌培養から出発して調製され得る。実施例セクションにおいて、本発明によるワクチンの調製の例を与える。
一般的に言って、不活性化細菌に基づく、本発明に従い製造されるワクチンは、一般に、103から1010、好ましくは106から109、より好ましくは108から109個の細菌の間の用量で与えられ得る。1010個の細菌を超える用量は、免疫学的に適切ではあるが、経済的な理由に対してはあまり魅力的ではない。弱毒化生細菌に基づく、本発明に従い製造されるワクチンは、投与後に細菌がある一定の時間複製し続けるので、より低用量で与えられ得る。弱毒化生細菌に基づく、本発明に従い製造されるワクチンは、一般に、102から108、好ましくは103から105個の細菌の用量で与えられ得る。
本発明によるワクチンにおいて特に適切である医薬的に許容可能な担体の例は、滅菌水、生理食塩水、PBSなどの水性緩衝液などである。さらに、本発明によるワクチンは、下記のような、アジュバント、安定化剤、抗酸化剤などのその他の添加物を含み得る。
本発明に記載のように製造されるワクチンは、好ましい製剤中、免疫刺激物質、いわゆるアジュバントを含有し得る。アジュバントは、一般に、非特異的に宿主の免疫反応を促進する物質を含む。多くの様々なアジュバントが当技術分野で知られている。魚類及び貝類の養殖で頻繁に使用されるアジュバントの例は、ムラミルジペプチド、リポ多糖、いくつかのグルカン及びグリカン及びCarbopol(R)である。魚類及び貝類ワクチンに適切なアジュバントの詳細な総括は、Jan Raa(Fisheries Science 4(3):229−288(1996)における総括)による総説で与えられる。このワクチンはまた、いわゆる「ビヒクル」も含み得る。ビヒクルは、細菌が、それに共有結合することなく接着する化合物である。このようなビヒクルは、とりわけ、バイオマイクロカプセル、マイクロアルギン酸塩、リポソーム及びマクロソル(macrosol)(全て当技術分野で公知)である。
抗原がビヒクルに部分的に埋め込まれているこのようなビヒクルの特別な形態は、いわゆるISCOM(欧州特許EP109.942、EP180.564、EP242.380)である。さらに、このワクチンは、1以上の適切な表面活性化合物又は乳化剤、例えばSpan又はTweenを含み得る。
従って、この実施形態のより好ましい形態において、本発明による混合ワクチンは、アジュバントを含む。
本発明による混合ワクチンに対して、油性アジュバントは、通常、幾分より有効であることが分かる。油中水エマルジョン中での使用に適切な油性アジュバントは、例えば、鉱物油又は代謝可能な油である。鉱物油は、例えば、Bayol(R)、Marcol(R)及びDrakeol(R)である。代謝可能な油は、例えば、ピーナツ油及び大豆油などの植物油、魚油スクアラン及びスクアレンなどの動物油及びトコフェロール及びその誘導体である。適切なアジュバントは、例えばw/oエマルジョン、o/wエマルジョン及びw/o/w二重エマルジョンである。非常に適切なo/wエマルジョンは、例えば、5−50%w/w水相及び95−50%w/w油性アジュバント、より好ましくは20−50%w/w水相及び80−50%w/w油性アジュバントから出発して得られる。
従って、この実施形態のさらにより好ましい形態において、本発明による混合ワクチンはアジュバントを含み、この場合、アジュバントは油性アジュバントである。
上述のように、油性アジュバントは、大まかに、鉱物油を含むアジュバント及び非鉱物油を含むアジュバントに分類することができる。鉱物油は、食品安全の観点から及びそれが与えることがある損傷により(この両方から)、あまり魅力的ではないものであり得る。従って、好ましい油性アジュバントは非鉱物油を含む。
より好ましい非鉱物油は、例えば、SEPPIC Franceから市販されるようなISA 763A VG油である。
添加されるアジュバント量は、アジュバントそのものの性質に依存し、このような量に関する情報は製造者により与えられる。
しばしば、このワクチンは、例えば分解し易いタンパク質が分解されるのを防ぐために、ワクチンの品質保持期限を延長するために、又は凍結乾燥効率を向上させるために、安定化剤と混合される。有用な安定化剤は、とりわけ、SPGA(Bovarnikら;J.Bacteriology 59:509(1950))、炭水化物、例えばソルビトール、マンニトール、トレハロース、デンプン、スクロース、デキストラン又はグルコースなど、タンパク質、例えばアルブミンもしくはカゼインなど又はその分解産物及びアルカリ金属リン酸塩などの緩衝液である。
好ましくは、記載されるようなワクチンは、凍結乾燥形態で与えられる。
さらに、このワクチンは、生理学的に許容可能な希釈剤中で縣濁され得る。言うまでもないが、アジュベーティング(adjuvating)する、ビヒクル化合物又は希釈剤を添加する、タンパク質を乳化又は安定化するその他の方法も本発明に包含される。
投与の多くの方法(当技術分野において全て公知)を利用することができる。記載のようなワクチンは、好ましくは、例えば腹腔内注射などの注射、浸漬(immersion)、噴霧、浸漬(dipping)又は経口によるものを介して魚類に投与される。しかし、投与経路はまた、ワクチンのタイプにも依存し得ることに留意されたい:ワクチンが弱毒化生ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)細菌を含む場合、浸漬(dipping)により容易に投与され得る。一方、ワクチンが、不活性化細菌の形態のラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)細菌を含む場合、又はより一般的に言って、アジュバントを混合することによりワクチンが改善され得る場合、好ましい投与方法は腹腔内経路である。免疫学的観点から、腹腔内ワクチン接種は、確かに不活性化細菌の場合、魚類における有効なワクチン接種経路であり、これは特に、それによりアジュバントの組み込みが可能になるからである。
本発明によるワクチンを作製する都合の良い方法は、市販のワクチンを使用することである。ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)ワクチン、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)ワクチン及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)ワクチンは、市販のものであり、及び/又はそれらを作製するための方法は、文献に記載されている。
投与プロトコールは、標準的ワクチン接種実施に従い最適化され得る。
ワクチン接種しようとする魚の齢は重要ではないが、明らかに、初期段階でノカルジア感染に対してワクチン接種することを望むであろう。多くの魚類ワクチンに対して、魚が10から35グラムの間の重量であるときにそれらが投与されるということである。これは、同様に、ノカルジアに対してワクチン接種するために非常に適切な時期である。
経口投与に対して、このワクチンは、好ましくは経口投与に適切な担体、即ち、セルロース、食物又は代謝可能な物質(α−セルロース又は様々な植物油又は動物由来の油など)と混合される。また、バイオカプセル封入(それにより生餌が高濃度の本ワクチンに曝露され、続いて魚に生餌生物が与えられる。)を通じたワクチンの投与も魅力的な方法である。本発明によるワクチンの経口送達に対して特に好ましい食物担体は、ワクチンを封入することができる生餌生物である。適切な生餌生物には、プランクトン様の非選択的濾過摂食者、好ましくは輪形動物門、アルテミア属(Artemia sp.)などのメンバーが含まれる。ブラインシュリンプアルテミア属(Artemia sp.)が非常に好ましい。
魚類にとって病原性である多数のウイルス及び生物の観点で、ワクチンの製造のための、ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)細菌、また1以上のその他の非ノカルジアの魚類病原性細菌もしくはウイルス、これらの細菌もしくはウイルスの抗原又はこのような抗原をコードする遺伝物質とともに投与することは有益である。
周知の商業的に重要な魚類病原体の例は、タイ国特許出願TH92840に記載のようなビッグベリー症候群(Big Belly syndrome)を引き起こす最近発見された細菌(この新規細菌(BB E3F1)の例は、Collection Nationale de Cultures de Microorganisms(CNCM)、Institut Pasteur、25 Rue du Docteur Roux、F−75724 Paris Cedex 15、Franceに、受入番号CNCM1−3257で預託されている。)、テナキバクラム・マリティマム(Tenacibaculum maritimum)、フラボバクテリウム・コルムナレ(Flavobacterium columnare)、フレキシバクター・マリティムス(Flexibacter maritimus)(旧名テナキバクラム・マリティマム(Tenacibaculum maritimum))、ストレプトコッカス・イニエ(Streptococcus iniae)、ストレプトコッカス・ディフィシル(Streptococcus difficile)、ストレプトコッカス・アガラクチエ(Streptococcus agalactiae)、ストレプトコッカス・ディスガラクチエ(Streptococcus dysgalactiae)、エドワードシエラ・タルダ(Edwardsiella tarda)、エドワードシエラ・イクタルリ(Edwardsiella ictaluri)、ミコバクテリウム・マリチマム(Mycobacterium maritimum)、フランシセラ属(Francisella sp.)ならびにウイルス、例えばノダウイルス、イリドウイルス、コイヘルペスウイルス、アメリカナマズウイルスなど、である。
このような混合ワクチンの長所は、これが、ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)感染ならびにノカルジア感染に対して防御を与えるだけでなく、その他の疾患に対する防御を与えることである。
従って、好ましい実施形態において、本発明によるノカルジア不含混合ワクチンは、ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)種の細菌に加えて、魚類に対して病原性である少なくとも1つのその他の微生物もしくはウイルス又はこのような微生物もしくはウイルスのその他のある抗原又はこのその他の抗原をコードする遺伝物質を含む。
より好ましい実施形態において、魚類に対して病原性である少なくとも1つのその他の微生物又はこのような微生物のその他のある抗原又はこのその他の抗原をコードする遺伝物質は、ビッグベリー症候群(Big Belly syndrome)を引き起こす細菌、フラボバクテリウム・コルムナレ(Flavobacterium columnare)、テナキバクラム
マリティマム(Tenacibaculum maritimum)、ストレプトコッカス・イニエ(Streptococcus iniae)、ストレプトコッカス・ディフィシル(Streptococcus difficile)、ストレプトコッカス・アガラクチエ(Streptococcus agalactiae)、ストレプトコッカス・ディスガラクチエ(Streptococcus dysgalactiae)、エドワードシエラ・タルダ(Edwardsiella tarda)、エドワードシエラ・イクタルリ(Edwardsiella ictaluri)、ミコバクテリウム・マリチマム(Mycobacterium maritimum)、フランシセラ属(Francisella sp.)、ノダウイルス、イリドウイルス、コイヘルペスウイルス、アメリカナマズウイルスからなる細菌の群から選択される。
マリティマム(Tenacibaculum maritimum)、ストレプトコッカス・イニエ(Streptococcus iniae)、ストレプトコッカス・ディフィシル(Streptococcus difficile)、ストレプトコッカス・アガラクチエ(Streptococcus agalactiae)、ストレプトコッカス・ディスガラクチエ(Streptococcus dysgalactiae)、エドワードシエラ・タルダ(Edwardsiella tarda)、エドワードシエラ・イクタルリ(Edwardsiella ictaluri)、ミコバクテリウム・マリチマム(Mycobacterium maritimum)、フランシセラ属(Francisella sp.)、ノダウイルス、イリドウイルス、コイヘルペスウイルス、アメリカナマズウイルスからなる細菌の群から選択される。
本発明のさらに別の実施形態は、魚類におけるノカルジア感染を治療するためのワクチンの製造のための方法に関する。このような方法は、弱毒化生形態又は不活性化形態のラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)細菌及び医薬的に許容可能な担体の混合の段階を含む。
この実施形態の好ましい形態は、アジュバントの混合をさらに含む方法に関する。
ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)ワクチン成分に対して、即時使用ワクチンが使用される場合、これらは、投与前に混合され得る。
これらを経口投与しようとする場合、投与前に混合することは好ましい選択である。このワクチンを注射により投与する場合、同時投与のために成分を混合することができ、これらはまた、一連の連続注入において、個別に又は連続して投与することもできる。
市販のラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)ワクチン、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)ワクチン及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)ワクチン又は実施例に記載のように調製されるワクチンの何れかが使用されるという事実にかかわらず、当業者は、各細菌種に対する免疫反応を誘導するのに必要である各細菌の量の使用を好む。単なる例として、本発明によるノカルジア不含ワクチン中のラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)細菌の量は、好ましくはラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)感染に対する免疫反応を誘導するのに十分である。
混合ワクチン中のラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)種の細菌を、同時、個別又は連続投与することができる。次に、短い間隔内であるならば、下記で説明されるように、これらはそれでもなお混合ワクチンと見なされ得る。同時投与は、同じ瞬間での、ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)細菌の投与であり、好ましくは混合物として注射される。これは、言うまでもなく、操作を容易にするので、好ましい投与方法である。個別投与は、ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)細菌を(部分的に又は完全に)2以上の異なる注射部位に個別に、好ましくは同時に、投与することである。
連続投与は、ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)細菌が異なる時間に投与される投与である。個別又は連続注入が行われる場合、これらは、好ましくは同じ日に、より好ましくは12、10、8、6、4、2又は1時間以内に、望ましい順に行われることは明らかである。それぞれの後、50、40、30、20、10又は5分以内の投与がさらにより好ましい。混合ワクチンの全ワクチンの投与が10分以内に行われる場合(5分よりも5分未満であることがさらにより好ましい。)、各魚の操作に対して一瞬間で十分であり、これにより、免疫系の惹起が殆ど即座に開始されるようになる。
本発明の別の実施形態は、魚類におけるノカルジア・セリオレ(Nocardia seriolae)感染を治療するためのノカルジア不含混合ワクチンの製造のための少なくともラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)種の細菌の使用に関する。
この実施形態の好ましい形態において、ノカルジア・セリオレ(Nocardia seriolae)感染を治療しようとする魚及び従ってワクチンが製造される魚は、ブリ(セリオレ・キンケラジアータ(Seriolae quinqueradiata))、カンパチ(セリオレ・ドゥメレリ(Seriolae dumerelli))、スズキ(ラテオラブラクス・ジャポニクス(Lateolabrax japonicus))、キグチ(ラミチクチス・クロセア(Lamitichthys crocea))、マナガツオ(パムプス・アルゲンテウス(Pampus argenteus))、ツバメコノシロ(エレウテロネマ・テトラダクチルム(Eleutheronema tetradactylum))、フエダイ(ルツジャヌス属(Lutjanus sp.))、ハタ(エピネフェルス属(Epinephelus sp.))及びギンガメアジ(カランクス・セクスファシアトゥス(Caranx sexfasciatus))の種に属する。
この実施形態の別の好ましい形態において、製造のために使用される細菌種の少なくとも1つは弱毒化生形態である。
この実施形態のさらに別の好ましい形態において、製造のために使用される細菌種は不活性化されている。
この実施形態のより好ましい形態において、このワクチンの製造のために、魚類に対して病原性であるさらに少なくとも1つのその他の微生物もしくはウイルス又はこのような微生物もしくはウイルスのその他のある抗原又はこのその他の抗原をコードする遺伝物質が使用される。
この実施形態のさらにより好ましい形態において、このその他の微生物又はウイルスは、ビッグベリー症候群(Big Belly syndrome)を引き起こす細菌、テナキバクラム・マリティマム(Tenacibaculum maritimum)、フラボバクテリウム・コルムナレ(Flavobacterium columnare)、ストレプトコッカス・イニエ(Streptococcus iniae)、ストレプトコッカス・ディフィシル(Streptococcus difficile)、ストレプトコッカス・アガラクチエ(Streptococcus agalactiae)、ストレプトコッカス・ディスガラクチエ(Streptococcus dysgalactiae)、エドワードシエラ・タルダ(Edwardsiella tarda)、エドワードシエラ・イクタルリ(Edwardsiella ictaluri)、ミコバクテリウム・マリチマム(Mycobacterium maritimum)、フランシセラ属(Francisella sp.)、ノダウイルス、イリドウイルス、コイヘルペスウイルス及びアメリカナマズウイルスからなる細菌の群から選択される。
最終的に、別の実施形態は、パーツからなるキット(kit of parts)に関し、このキットは少なくとも2本のワクチンバイアルを含み、これらの少なくとも2本のバイアルは、一緒に、魚類でのノカルジア・セリオレ(Nocardia seriolae)感染を治療するための、ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)の種の細菌及び医薬的に許容可能な担体を含む。単なる例として、このキットが、一緒にラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)種の細菌を含む2本のバイアルを含む場合、これは、これらの3タイプの細菌のそれぞれが、これらのバイアルの少なくとも1本の中に存在することを意味する。結果として、この3タイプの細菌は、このキット中に全て存在する。この例において、1本のバイアルがラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)を含み得、一方で他方のバイアルが、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)を含む。あるいは、1本のバイアルがラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)及びパスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)を含み得、一方で他方のバイアルがビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)を含み得る。このキットが例えば3本のバイアルを含む場合、各タイプの細菌が1本のバイアル中に存在し得る。
実施例
動物の畜養:
試験系
動物
種:ブリ(セリオレ・キンケラジアータ(Seriola quinqueradiata))
源:野生捕獲幼魚
実験開始時の平均重量:およそ20g(18−27g)
魚は野生捕獲幼魚であったので、これらは以前に何らワクチン接種を受けていなかった。これらの魚は、到着時に、実験に対して適切な大きさになるまで、隔離タンクに入れた。
試験系
動物
種:ブリ(セリオレ・キンケラジアータ(Seriola quinqueradiata))
源:野生捕獲幼魚
実験開始時の平均重量:およそ20g(18−27g)
魚は野生捕獲幼魚であったので、これらは以前に何らワクチン接種を受けていなかった。これらの魚は、到着時に、実験に対して適切な大きさになるまで、隔離タンクに入れた。
包除規準
健常動物のみを使用した。ワクチン接種後、病魚の治療は行わないか又は動物を排除した。
健常動物のみを使用した。ワクチン接種後、病魚の治療は行わないか又は動物を排除した。
水
・塩分濃度:天然海水25−35ppt
・温度:ワクチン接種後24℃+/−2℃、感染誘発後26℃+/−2℃
餌
処理前の期間中、1日に数回、自由裁量で餌を与えた。十分な匹数の魚がおよそ20gの所望重量に到達し、感染していないことが示されたらすぐに、それらを実験タンクに移した。実験期間中(ワクチン接種後)、これらの魚にその体重(BW)の2−3%になるように給餌した(毎週調整)。体重1kgあたりの給餌量は、ワクチン接種及び擬似ワクチン接種した魚に対してできるだけ同様になるように維持した。1週間間隔で、給餌量の再計算のために魚の平均重量を調べるため、1群あたり10−15匹の魚を集団で重量測定した。消化管を確実に完全に空にして、それにより注入の結果として内臓に損傷を与えないようにするために、ワクチン接種前に魚を24時間飢餓状態にした。感染誘発後、魚に1−3%BWで給餌した。
・塩分濃度:天然海水25−35ppt
・温度:ワクチン接種後24℃+/−2℃、感染誘発後26℃+/−2℃
餌
処理前の期間中、1日に数回、自由裁量で餌を与えた。十分な匹数の魚がおよそ20gの所望重量に到達し、感染していないことが示されたらすぐに、それらを実験タンクに移した。実験期間中(ワクチン接種後)、これらの魚にその体重(BW)の2−3%になるように給餌した(毎週調整)。体重1kgあたりの給餌量は、ワクチン接種及び擬似ワクチン接種した魚に対してできるだけ同様になるように維持した。1週間間隔で、給餌量の再計算のために魚の平均重量を調べるため、1群あたり10−15匹の魚を集団で重量測定した。消化管を確実に完全に空にして、それにより注入の結果として内臓に損傷を与えないようにするために、ワクチン接種前に魚を24時間飢餓状態にした。感染誘発後、魚に1−3%BWで給餌した。
タンク
実験開始時に、魚を群分けし、ワクチン接種又は擬似ワクチン接種して、続いて500Lタンクに移した。タンクの中央に垂直にネットを設置し、タンクを2つに分けることによって、魚の群を分けた。タンクの各半分は、タンクの番号及び文字(A又はB)により識別した。感染誘発後、魚を50Lタンク中で飼育した。
実験開始時に、魚を群分けし、ワクチン接種又は擬似ワクチン接種して、続いて500Lタンクに移した。タンクの中央に垂直にネットを設置し、タンクを2つに分けることによって、魚の群を分けた。タンクの各半分は、タンクの番号及び文字(A又はB)により識別した。感染誘発後、魚を50Lタンク中で飼育した。
群分け及び投与
ワクチン接種
魚の側面の、胸びれの末端付近に、IP注射によってワクチン接種を行った。小型の皮下注射用の使い捨て針及び使い捨てシリンジを使用した。対照魚にSVDB(標準的ワクチン希釈緩衝液=PBS)を用いて擬似ワクチン接種した。
ワクチン接種
魚の側面の、胸びれの末端付近に、IP注射によってワクチン接種を行った。小型の皮下注射用の使い捨て針及び使い捨てシリンジを使用した。対照魚にSVDB(標準的ワクチン希釈緩衝液=PBS)を用いて擬似ワクチン接種した。
感染誘発
感染誘発材料の調製
野生型ノカルジア・セリオレ(Nocardia seriolae)の感染誘発シードを<−50℃冷凍庫から取り出し、融解させた。バイアルの内容物を1%(v/v)の割合でユーゴンブロス中に接種し、およそ67−71時間にわたり、150RPMの振盪速度でオービタルシェーカー上で26℃で温置した。培養物のOD660nmは通常、108CFU/mLのおおよその生存細胞数に対応して、1.5−1.6であった。感染誘発縣濁液を調製するために、後期対数期に当てはまるこの縣濁液を使用した。生理食塩水中で適切な希釈を行い、注射のために使用した。
感染誘発材料の調製
野生型ノカルジア・セリオレ(Nocardia seriolae)の感染誘発シードを<−50℃冷凍庫から取り出し、融解させた。バイアルの内容物を1%(v/v)の割合でユーゴンブロス中に接種し、およそ67−71時間にわたり、150RPMの振盪速度でオービタルシェーカー上で26℃で温置した。培養物のOD660nmは通常、108CFU/mLのおおよその生存細胞数に対応して、1.5−1.6であった。感染誘発縣濁液を調製するために、後期対数期に当てはまるこの縣濁液を使用した。生理食塩水中で適切な希釈を行い、注射のために使用した。
感染誘発
IP注射によって感染誘発を行った。実験群から、標準細菌縣濁液0.1mLを魚に注射した。鎮静状態になるまでAQUI−S中で各群に麻酔をかけ、身体の左側の胸びれの先端のすぐ後に腹腔内注射した。注射直後に、割り当てられたタンクに魚を移し、次いで回復させた。消化管を確実に完全に空にするために、感染誘発前に、この魚を24時間飢餓状態にした。
IP注射によって感染誘発を行った。実験群から、標準細菌縣濁液0.1mLを魚に注射した。鎮静状態になるまでAQUI−S中で各群に麻酔をかけ、身体の左側の胸びれの先端のすぐ後に腹腔内注射した。注射直後に、割り当てられたタンクに魚を移し、次いで回復させた。消化管を確実に完全に空にするために、感染誘発前に、この魚を24時間飢餓状態にした。
結果の評価
対照の死亡率が50%以上に達した日に、対照群と比較した場合の各群に対する相対生存率(Relative Percentage Survival、RPS)値を計算することによって、各ワクチン製剤に対して行われた感染誘発の結果を評価した。
対照の死亡率が50%以上に達した日に、対照群と比較した場合の各群に対する相対生存率(Relative Percentage Survival、RPS)値を計算することによって、各ワクチン製剤に対して行われた感染誘発の結果を評価した。
さらに、2x2分割表及びフィッシャーの直接確率検定(片側、Stat Soft Inc(2004)、Statistica、データ分析ソフトウェアシステム、バージョン6)を用いて、処理群と個々の対照との間で、最終確認累積死亡率において統計分析を行った。
次の式に従い、RPS値を計算する。
実施例における抗原濃度は、ODU/mLで与えられることが多い。次のようにODU/mLを計算する:抗原濃度(ODU/mL)=(((OD660).1+(OD660).2)/2)−0.2118)/0.0018*DF*106(式中、(OD660).1+(OD660).2は、2回のOD660測定のOD660値であり、式中、DFは希釈係数である。)。
本明細書中に記載の全ての単味ワクチンは、ホルマリン不活性化N.セリオレ抗原由来であり、油性アジュバントワクチンとして処方した。ワクチンV1及びV2は、0.05の注射体積を用いて注射した。0.1mLのワクチン希釈液及び注射液とワクチンの等体積を混合した後、ワクチンV3、V4及びV5を注射した。
被験物質
ワクチン1:タイプ:単味N.セリオレ/油性アジュバント
処方 1.0x107ODU/mL(5.0x105ODU/魚)
ワクチン2:タイプ:単味N.セリオレ/油性アジュバント
処方 1.0x106ODU/mL(5.0x104ODU/魚)
ワクチン3:タイプ:単味N.セリオレ/油性アジュバント
処方 1.0x107ODU/mL(5.0x105ODU/魚)
ワクチン4:タイプ:単味N.セリオレ/油性アジュバント
処方 1.0x106ODU/mL(5.0x104ODU/魚)
ワクチン5:タイプ:単味N.セリオレ/油性アジュバント
処方 1.0x105ODU/mL(5.0x103ODU/魚)
ワクチン希釈液
タイプ:油中の標準的ワクチン希釈緩衝液
SVDB
タイプ:標準的ワクチン希釈緩衝液(SVDB)
試験したワクチン製剤を表1で列挙する。このワクチンは、マイクロ成分として処方された油中水ワクチンであり、使用前にISA 763A VG油−ワクチン希釈液と混合する。
ワクチン1:タイプ:単味N.セリオレ/油性アジュバント
処方 1.0x107ODU/mL(5.0x105ODU/魚)
ワクチン2:タイプ:単味N.セリオレ/油性アジュバント
処方 1.0x106ODU/mL(5.0x104ODU/魚)
ワクチン3:タイプ:単味N.セリオレ/油性アジュバント
処方 1.0x107ODU/mL(5.0x105ODU/魚)
ワクチン4:タイプ:単味N.セリオレ/油性アジュバント
処方 1.0x106ODU/mL(5.0x104ODU/魚)
ワクチン5:タイプ:単味N.セリオレ/油性アジュバント
処方 1.0x105ODU/mL(5.0x103ODU/魚)
ワクチン希釈液
タイプ:油中の標準的ワクチン希釈緩衝液
SVDB
タイプ:標準的ワクチン希釈緩衝液(SVDB)
試験したワクチン製剤を表1で列挙する。このワクチンは、マイクロ成分として処方された油中水ワクチンであり、使用前にISA 763A VG油−ワクチン希釈液と混合する。
RPS値
次のように、表2から、ワクチン接種した魚の生存率は、対照と有意差がなかった(片側フィッシャー直接確率検定、p<0.05)。ワクチン接種群及び対照群の両方に対する生存率及び死亡率の相対的%は統計学的に差はない。
畜養:
試験系
動物
実施例1に対するものと同様
包除規準
実施例1に対するものと同様
水
実施例1に対するものと同様
餌
実施例1に対するものと同様
タンク
実施例1に対するものと同様
群分け及び投与
ワクチン接種
実施例1に対するものと同様
感染誘発
感染誘発材料の調製
実施例1に対するものと同様
感染誘発
実施例1に対するものと同様
結果の評価
実施例1に対するものと同様
被験物質
ワクチン
ワクチン:
タイプ:三価V.アンギラルム(V.anguillarum)/L.ガルビエ(L.garvieae)6.8x108個の細胞/mL、P.ピシシダ(P.piscicida)1.36x109個の細胞/mL
注射:0.1mL
試験したワクチン製剤は表3で列挙する。このワクチンは、マイクロ成分として処方された油中水ワクチンであり、使用前にISA 763A VG油ワクチン希釈液と混合した。これらのワクチンのために使用された抗原は、P.ピシシダ(P.piscicida)、L.ガルビエ(L.garvieae)及びV.アンギラルム(V.anguillarum)の正常生産株由来である。
試験系
動物
実施例1に対するものと同様
包除規準
実施例1に対するものと同様
水
実施例1に対するものと同様
餌
実施例1に対するものと同様
タンク
実施例1に対するものと同様
群分け及び投与
ワクチン接種
実施例1に対するものと同様
感染誘発
感染誘発材料の調製
実施例1に対するものと同様
感染誘発
実施例1に対するものと同様
結果の評価
実施例1に対するものと同様
被験物質
ワクチン
ワクチン:
タイプ:三価V.アンギラルム(V.anguillarum)/L.ガルビエ(L.garvieae)6.8x108個の細胞/mL、P.ピシシダ(P.piscicida)1.36x109個の細胞/mL
注射:0.1mL
試験したワクチン製剤は表3で列挙する。このワクチンは、マイクロ成分として処方された油中水ワクチンであり、使用前にISA 763A VG油ワクチン希釈液と混合した。これらのワクチンのために使用された抗原は、P.ピシシダ(P.piscicida)、L.ガルビエ(L.garvieae)及びV.アンギラルム(V.anguillarum)の正常生産株由来である。
N.セリオレ感染誘発後のRPS(n=15)。星印*は、ワクチン接種群と対照との間の統計学的な差を示す(片側フィッシャー直接確率検定、p<0.05))。RPSの計算時に得られた対照死亡率は73%であった。
この実験、表4から、ワクチン接種群の生存の相対%は73%であり、一方でその時に、対照群において、魚の>60%が死亡した(対照群において実際には72%の死亡率)という結果になる。従って、P.ピシシダ、L.ガルビエ及びV.アンギラルムを含むワクチンは、ノカルジア感染から魚を防御することができると結論付けることができる。
Claims (17)
- ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)種の細菌及び医薬的に許容可能な担体を含むことを特徴とする、魚類におけるノカルジア感染を治療するためのノカルジア不含混合ワクチン。
- 細菌種の少なくとも1つが弱毒化生形態であることを特徴とする、請求項1に記載のノカルジア不含混合ワクチン。
- 細菌種が不活性化されていることを特徴とする、請求項1に記載のノカルジア不含混合ワクチン。
- アジュバントを含むことを特徴とする、請求項1から請求項3に記載のノカルジア不含混合ワクチン。
- アジュバントが油性アジュバントであることを特徴とする、請求項4に記載のノカルジア不含混合ワクチン。
- アジュバントが非鉱油性アジュバントであることを特徴とする、請求項4又は請求項5に記載のノカルジア不含混合ワクチン。
- アジュバントがISA 763A VGであることを特徴とする、請求項4から請求項6に記載のノカルジア不含混合ワクチン。
- 魚類にとって病原性である少なくとも1つのその他の微生物もしくはウイルス又はこのような微生物もしくはウイルスのその他のある抗原又は該その他の抗原をコードする遺伝物質を含むことを特徴とする、請求項1から請求項7に記載のノカルジア不含混合ワクチン。
- 前記少なくとも1つのその他の微生物又はウイルスが、ビッグベリー症候群(Big Belly syndrome)を引き起こす細菌、テナキバクラム・マリティマム(Tenacibaculum maritimum)、フラボバクテリウム・コルムナレ(Flavobacterium columnare)、ストレプトコッカス・イニエ(Streptococcus iniae)、ストレプトコッカス・ディフィシル(Streptococcus difficile)、ストレプトコッカス・アガラクチエ(Streptococcus agalactiae)、ストレプトコッカス・ディスガラクチエ(Streptococcus dysgalactiae)、エドワードシエラ・タルダ(Edwardsiella tarda)、エドワードシエラ・イクタルリ(Edwardsiella ictaluri)、ミコバクテリウム・マリチマム(Mycobacterium maritimum)、フランシセラ属(Francisella sp.)、ノダウイルス、イリドウイルス、コイヘルペスウイルス又はアメリカナマズウイルスからなる群から選択されることを特徴とする、請求項8に記載のノカルジア不含混合ワクチン。
- ラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)の種の細菌及び医薬的に許容可能な担体を混合する段階を含むことを特徴とする、請求項1から請求項9に記載のノカルジア不含混合ワクチンの調製のための方法。
- 魚類におけるノカルジア・セリオレ(Nocardia seriolae)感染を治療するためのノカルジア不含混合ワクチンの製造のための、少なくともラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)の種の細菌の使用。
- 魚が、ブリ(セリオレ・キンケラジアータ(Seriolae quinqueradiata))、カンパチ(セリオレ・ドゥメレリ(Seriolae dumerelli))、スズキ(ラテオラブラクス・ジャポニクス(Lateolabrax japonicus))又はキグチ(ラミチクチス・クロセア(Lamitichthys crocea))の種に属することを特徴とする、請求項11に記載の使用。
- 細菌種の少なくとも1つが弱毒化生形態であることを特徴とする、請求項11又は請求項12に記載の使用。
- 前記細菌種が不活性化されていることを特徴とする、請求項11又は請求項12に記載の使用。
- 前記ワクチンの製造のために、魚類にとって病原性であるさらに少なくとも1つのその他の微生物もしくはウイルス又はこのような微生物もしくはウイルスのその他のある抗原又は該その他の抗原をコードする遺伝物質が使用されることを特徴とする、請求項11から請求項14に記載の使用。
- 前記その他の微生物又はウイルスが、ビッグベリー症候群(Big Belly syndrome)を引き起こす細菌、テナキバクラム・マリティマム(Tenacibaculum maritimum)、フラボバクテリウム・コルムナレ(Flavobacterium columnare)、ストレプトコッカス・イニエ(Streptococcus iniae)、ストレプトコッカス・ディフィシル(Streptococcus difficile)、ストレプトコッカス・アガラクチエ(Streptococcus agalactiae)、ストレプトコッカス・ディスガラクチエ(Streptococcus dysgalactiae)、エドワードシエラ・タルダ(Edwardsiella tarda)、エドワードシエラ・イクタルリ(Edwardsiella ictaluri)、ミコバクテリウム・マリチマム(Mycobacterium maritimum)、フランシセラ属(Francisella sp.)、ノダウイルス、イリドウイルス、コイヘルペスウイルス及びアメリカナマズウイルスからなる群から選択されることを特徴とする、請求項15に記載の使用。
- 魚類におけるノカルジア・セリオレ(Nocardia seriolae)感染を治療するために、少なくとも2本のワクチンバイアルを含み、該バイアルが一緒にラクトコッカス・ガルビエ(Lactococcus garviae)、パスツレラ・ピシシダ(Pasteurella piscicida)及びビブリオ・アンギラルム(Vibrio anguillarum)の種の細菌及び医薬的に許容可能な担体を含むことを特徴とする、パーツからなるキット(kit−of−parts)。
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2008
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