JP2011253744A - 接触不良を検出可能な回路遮断器 - Google Patents

Abstract

【課題】 電源側端子部と負荷側端子部の接触不良を一つのセンサ回路で検出できる回路遮断器を提供する。
【解決手段】 電源側端子部３と負荷側端子部４との間に、給電線７と検出線８を並列に配線する。給電線７上に主接点９を設け、検出線８上にセンサ回路１１とスイッチ１２を直列に設ける。センサ回路１１の出力に基づき、制御回路１４が端子部品５，６の接触不良を判定し、トリップコイル２０にトリップ指令を出力する。トリップコイル２０は、連係部材２２で手動ハンドル２３とスイッチ開閉機構２１に連結されている。トリップコイル２０が主接点９を引き外すときに、開閉機構２１がスイッチ１２を開き、検出線８に流れる電流を遮断する。
【選択図】 図１

Description

本発明は、端子部の接触不良を検出するセンサ回路を備えた回路遮断器に関する。

回路遮断器の端子部は、ネジの緩みで端子部品同士の接触状態が不安定になると、アーク放電を伴って熱を発生する。端子部の発熱を予防するために、従来、端子部品の接触・非接触をセンサ回路で検出し、接触不良を判定したときに、主接点を引き外す回路遮断器が提案されている。例えば、特許文献１の回路遮断器は、図２に示すようなセンサ回路１１の両端を電源側端子部の端子ネジ５と端子座６に接続し、これらの端子部品の電位差に基づいて、電源側端子部の接触不良を判定している。

特開２００９−２４５８３６号公報

ところで、端子部品の接触不良は、ネジ端子であれば、電源側端子部に限らず、負荷側端子部でも同様に発生する。しかし、従来の回路遮断器によると、センサ回路１１を電源側端子部の２つの端子部品５，６に接続しているので、負荷側端子部でも接触不良を検出しようとすると、両方の端子部にセンサ回路を設ける必要があり、遮断器の回路構成が複雑になるという問題点があった。

そこで、本発明の目的は、電源側端子部と負荷側端子部の接触不良を一つのセンサ回路で検出できる回路遮断器を提供することにある。

上記課題を解決するために、本発明は、端子部品の接触・非接触を検出するセンサ回路を備えた回路遮断器において、電源側端子部と負荷側端子部との間に検出線を配線し、検出線上にセンサ回路とスイッチを直列に設け、スイッチを主接点より早いタイミングで開閉する開閉機構を備えたことを特徴とする。

本発明の回路遮断器によれば、センサ回路を検出線で電源側端子部と負荷側端子部とに接続したので、一つのセンサ回路で両方の端子部品の接触不良のみならず、給電線上の主接点を含む電気接続部品の接触不良も検出できる。また、主接点が開くときには、スイッチが検出線に流れる電流を遮断するので、１次−２次間の絶縁に支障を来たすことなく、遮断器各部の接触不良を的確に検出できるという効果もある。

本発明の一実施形態を示す回路遮断器の配線図である。 従来の回路遮断器のセンサ回路を示す回路図である。

以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図１に例示する単相三線式電路用の回路遮断器１は、遮断器ケース２の一端に３つの電源側端子部３を備え、他端に同数の負荷側端子部４が設けられている。電源側端子部３は、端子部品である端子ネジ５と端子座６を備え、電源線（図示略）を端子ネジ５で端子座６に締め付けている。同様に、負荷側端子部４は、負荷配線（図示略）を端子ネジ５で端子座６に締め付けている。

電源側端子部３と負荷側端子部４との間には、３本の給電線（電圧線Ｌ１，Ｌ２、中性線Ｎ）７が配線されるとともに、各給電線７と並列に３本の検出線８が配線されている。給電線７上には、電路を開閉する主接点９と、過電流に感応するバイメタル１０（電圧線Ｌ１，Ｌ２のみ）とが設けられている。検出線８上には、端子部品５，６や主接点９等の接触・非接触を検出するセンサ回路１１と、検出線８に流れる電流を遮断するスイッチ１２とが直列に設けられている。

３つのセンサ回路１１は、統合入力回路１３を介して制御回路１４に接続されている。制御回路１４には、主接点９より２次側の電路から電源を取得する電源回路１５と、センサ回路１１の出力から平均値を求める平均値回路１６と、平均値を閾値と比較して接触不良を判定する判定回路１７と、判定結果を所定時間保持する自己保持回路１８と、その時間中にトリップ指令をトリップコイル２０に出力する出力回路１９とが設けられている。

スイッチ１２は、センサ回路１１と電源側端子部３との間に設けられ、開閉機構２１よって駆動される。スイッチ開閉機構２１は、連係部材２２で手動ハンドル２３とトリップコイル２０と引き外し関連部品とに連結されている。そして、トリップ指令に応答し、トリップコイル２０が主接点９を引き外し、開閉機構２１が主接点９より僅かに早いタイミングでスイッチ１２を開放するようになっている。なお、センサ回路１１は、特定の構成に限定されないが、例えば図２に示すように、フォトカプラ２３を用いた入出力絶縁型回路を使用できる。

上記構成の回路遮断器１によれば、センサ回路１１が検出線８によって電源側および負荷側の端子部３，４に接続されているので、一つのセンサ回路１１により両方の端子部３，４において端子部品５，６の接触不良を検出できるうえ、給電線７上の主接点９を含むその他の電気接続部の接触不良も広範囲に検出できる。また、主接点９とスイッチ１２を連係させているので、給電線７の遮断時に検出線８も遮断して、１次−２次間の絶縁を確保できる。従って、簡単な構成により、遮断器各部の接触不良を的確に検出することができる。

なお、本発明の回路遮断器は、単相三線式電路のみに適用されるものではなく、単相二線式電路、三相三線式電路などの各種電路に応用できる。また、電源側および負荷側の端子構造は、電線を端子ネジで端子座に締め付ける構造のほか、電線をワンタッチで着脱可能なプラグイン構造も採用できる。その他、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各部の構成を適宜に変更して実施することも可能である。

１ 回路遮断器
３ 電源側端子部
４ 負荷側端子部
５，６ 端子部品
７ 給電線
８ 検出線
９ 主接点
１１ センサ回路
１２ スイッチ
２０ トリップコイル
２１ スイッチ開閉機構

Claims (1)

1. 端子部品の接触・非接触を検出するセンサ回路を備えた回路遮断器において、電源側端子部と負荷側端子部との間に検出線を配線し、検出線上に前記センサ回路とスイッチを直列に設け、スイッチを主接点より早いタイミングで開閉する開閉機構を備えたことを特徴とする回路遮断器。

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