JP2011252206A - 摺動特性に優れた肌焼鋼部品 - Google Patents

摺動特性に優れた肌焼鋼部品 Download PDF

Info

Publication number
JP2011252206A
JP2011252206A JP2010127250A JP2010127250A JP2011252206A JP 2011252206 A JP2011252206 A JP 2011252206A JP 2010127250 A JP2010127250 A JP 2010127250A JP 2010127250 A JP2010127250 A JP 2010127250A JP 2011252206 A JP2011252206 A JP 2011252206A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
amount
steel part
case
hardened steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010127250A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5503417B2 (ja
Inventor
Takehiro Tsuchida
土田武広
Tomokazu Masuda
増田智一
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2010127250A priority Critical patent/JP5503417B2/ja
Publication of JP2011252206A publication Critical patent/JP2011252206A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5503417B2 publication Critical patent/JP5503417B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Articles (AREA)

Abstract

【課題】摩擦係数が低く、摺動特性に優れた肌焼鋼部品を提供する。
【解決手段】浸炭層または浸炭窒化層を表面に有する肌焼鋼部品であって、鋼中成分は、C:0.1〜0.5%(質量%、以下同じ)、Si:0.03〜2%、Mn:0.2〜1.8%、Cr:3%以下(0%を含まない)、P:0.03%以下(0%を含まない)、S:0.2%以下(0%を含まない)、Al:0.16〜0.5%、B:0.0005〜0.008%、N:0.002〜0.015%、O:0.002%以下を含有し、残部:鉄および不可避不純物であって、下式(1)および(2)を満足すると共に、表面粗さRaが0.16μm以下である。[N]−1.3×[B]≧0.0010%・・・(1)式中[]は各元素の含有量(%)である。表面固溶Al≧0.15%・・・(2)
【選択図】なし

Description

本発明は、表面に浸炭また浸炭窒化の硬化層を有し、摩擦係数が低く摺動特性に優れた肌焼鋼部品に関するものである。本発明の肌焼鋼部品は、例えば自動車に使用されるCVTプーリー類などの変速機、産業機械に使用される軸受、歯車、シャフト類などの機械構造部品に好適に用いられる。
自動車の変速機や産業機械の軸受、歯車、シャフト類の機械構造部品では、摩擦によるエネルギー損失がエネルギー効率低下の主な原因となるため、摩擦係数の低減が求められている。機械構造用部品は、JIS規格のSCM420H、SCr420Hなどに代表される肌焼鋼に鍛造などの加工を施し、切削加工することによって最終の部品形状に仕上げた後、その表面を浸炭または浸炭窒化処理(大気圧、低圧、真空、プラズマ雰囲気下での処理を含む)などの表面硬化処理を施して製造される。
機械構造部品の摩擦損失を低減して摺動特性の向上を図った技術として、例えば特許文献1および特許文献2が挙げられる。このうち特許文献1には、歯車の表面にDLC膜(ダイヤモンドライクカーボン膜)をコーティングすることによって摩擦係数を低減し、上記DLC膜中の水素量を制御することによって潤滑油中でも低い摩擦係数を得る技術が開示されている。しかしながら、DLC膜はコストが高く、また、DLC膜の使用条件によっては密着性不足のためDLC膜が剥離するなどの問題がある。
また、特許文献2には、摺動部材表面の凹凸の高さや長さを制御することによって摩擦係数を低減する技術が開示されている。しかし、上記の方法では、特殊な工具や精密加工方法を用いて凹凸形状を制御しているため、コストが著しく上昇し、工業的規模での大量生産に適さない。
特開2008−32150号公報 特開2001−304267号公報
自動車などの燃費向上ニーズの増大に伴い、摩擦損失の低減化に対する要求は益々強くなっており、摩擦係数を小さくして摺動特性に優れた肌焼鋼部品の提供が切望されている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、摩擦による損失の低減が求められる機械構造用部品において、上記特許文献などのように新たなコーティング処理や特殊な精密加工などを施すことなく、低コストで、摩擦係数が低く摺動特性に優れた肌焼鋼部品を提供することにある。
上記課題を解決し得た本発明に係る摺動特性に優れた肌焼鋼部品は、浸炭層または浸炭窒化層を表面に有する肌焼鋼部品であって、鋼中成分は、C:0.1〜0.5%(質量%、以下同じ)、Si:0.03〜2%、Mn:0.2〜1.8%、Cr:3%以下(0%を含まない)、P:0.03%以下(0%を含まない)、S:0.2%以下(0%を含まない)、Al:0.16〜0.5%、B:0.0005〜0.008%、N:0.002〜0.015%、O:0.002%以下を含有し、残部:鉄および不可避不純物であって、下式(1)および(2)を満足すると共に、表面粗さRaが0.16μm以下であるところに要旨を有するものである。
[N]−1.3×[B]≧0.0010% ・・・ (1)
式中、[ ]は各元素の含有量(%)である。
表面固溶Al≧0.15% ・・・ (2)
本発明の好ましい実施形態において、上記肌焼鋼部品は、更にMo:1%以下を含有している。
本発明の好ましい実施形態において、上記肌焼鋼部品は、更にCu:1%以下、および/またはNi:2.5%以下を含有している。
本発明の好ましい実施形態において、上記肌焼鋼部品は、更にNb、Ti、およびVよりなる群から選択される少なくとも一種の元素をそれぞれ1%以下含有している。
本発明の好ましい実施形態において、上記肌焼鋼部品は、更にCa、Zr、Sb、PbおよびBiよりなる群から選択される少なくとも一種の元素をそれぞれ0.1%以下含有している。
本発明によれば、摩擦による損失が低減され、自動車などの燃費や産業機械などのエネルギー効率が向上するため、本発明の肌焼鋼部品は、例えば自動車に使用されるCVTプーリー類などの変速機、産業機械に使用される軸受、歯車、シャフト類などに好適に用いられる。
図1は、実施例1において摩擦係数測定試験の概略を示す図である。 図2は、実施例1において摩擦係数の測定に用いた試験ローラーの形状を示す概略断面図である。 図3は、実施例1において摩擦係数の測定に用いた相手ローラーの形状を示す概略断面図である。
本発明者らは、摩擦係数が小さく摺動特性に優れた肌焼鋼部品を提供するため、検討を行なった。その結果、摩擦係数の低減には、BNの析出物および表面(具体的には、部品の最表面から深さ100μm位置までの領域)の固溶Alが有効に作用することを突き止め、上記(1)式および(2)式を導出した。更に、摩擦係数の低減には、表面粗さRaの制御も不可欠であることも見出した。また、所望のBNを確保するには、成分が適切に制御された鋼を用い、1100℃以上に加熱した後、900〜1050℃の温度域で150秒以上保持し、その後冷却するに際し900℃から700℃までの平均冷却速度を0.05〜10℃/秒とする方法が有効であり、これにより、鋼中のAlN量が低減されて所望のBN量が増加することも分かった。更に、このようにして析出したBNが再固溶しないようにするためには、表面硬化処理後の冷却速度を適切に制御することが有効であることも分った。具体的には、上記方法の後、所定の部品形状に切削加工してから浸炭処理または浸炭窒化処理を行ない、その後冷却するに際し900℃から800℃までの平均冷却速度を1℃/秒以上に制御すれば良いことを見出し、本発明を完成した。
上記のように制御された肌焼鋼部品は、摺動時の表面(摺動部表面)に摩擦係数低減に有効な皮膜が形成されるため、摩擦係数が低くなって摺動特性が向上すると推察される。
上述したように本発明の肌焼鋼部品は、浸炭層または浸炭窒化層を表面に有する肌焼鋼部品であって、鋼中成分は、C:0.1〜0.5%(質量%、以下同じ)、Si:0.03〜2%、Mn:0.2〜1.8%、Cr:3%以下(0%を含まない)、P:0.03%以下(0%を含まない)、S:0.2%以下(0%を含まない)、Al:0.16〜0.5%、B:0.0005〜0.008%、N:0.002〜0.015%、O:0.002%以下を含有し、残部:鉄および不可避不純物であって、下式(1)および(2)を満足すると共に、摺動部の表面粗さRaが0.16μm以下であるところに特徴がある。
[N]−1.3×[B]≧0.0010% ・・・ (1)
式中、[ ]は各元素の含有量(%)である。
表面固溶Al≧0.15% ・・・ (2)
まず、鋼中成分について説明する。本発明では、肌焼鋼の組成を代表的に例示することができるが、SiやCrについては、その上限を超えたものも使用可能である。具体的には以下のとおりである。
C:0.1〜0.5%
Cは、肌焼鋼部品内部の強度を確保するために必須の元素であり、そのためにC量を0.1%以上とする。ただし、過剰に添加すると、浸炭や浸炭窒化の表面処理前の硬さが高くなり過ぎて切削加工や鍛造の時に工具や金型の寿命を低下させるため、C量の上限を0.5%とする。好ましいC量は、0.15%以上0.22%以下であり、より好ましくは0.18%以上0.20%以下である。
Si:0.03〜2%
Siは、製鋼時の脱酸元素として有効であるほか、歯車などでは面疲労強度の向上に有効な元素である。このような作用を有効に発揮させるため、Si量の下限を0.03%とする。ただし、過剰に添加すると、被削性や鍛造性が低下するため、Si量の上限を2%とする。なお、通常の肌焼鋼におけるSi量の上限は、おおむね0.9%程度であるが、本発明では、2%まで許容できることを実験により確認している。好ましいSi量は、0.35%以上1.0%以下であり、より好ましくは0.4%以上0.8%以下である。
Mn:0.2〜1.8%
Mnは、転動疲労寿命の向上に寄与する残留オーステナイトの生成に有効な元素であり、焼入れ性の向上にも寄与する元素である。このような作用を有効に発揮させるため、Mn量の下限を0.2%とする。ただし、過剰に添加すると、素材の硬さが高くなりすぎて被削性などが低下するため、Mn量の上限を1.8%とする。好ましいMn量は、0.4%以上1.2%以下であり、より好ましくは0.9%以下である。
Cr:3%以下(0%を含まない)
Crは、焼入れ性を向上させて浸炭処理または浸炭窒化処理後の硬さを向上させる元素であり、このような作用を有効に発揮させるため、Cr量を0.5%以上とすることが好ましい。ただし、過剰に添加すると、浸炭または浸炭窒化前に行う切削加工などの加工時における被削性を低下させるため、Cr量の上限を3%とする。なお、通常の肌焼鋼におけるCr量の上限は、おおむね1.2%程度であるが、本発明では、3%まで許容できることを実験により確認している。好ましいCr量は、0.8%以上1.5%以下であり、より好ましくは1.0%以上1.2%以下である。
P:0.03%以下(0%を含まない)
Pは鋼中に不可避的に含まれる元素(不純物)であり、熱間加工時の割れを助長するので、できるだけ低減することが好ましい。P量は0.03%以下であり、好ましくは0.02%以下、より好ましくは0.01%以下である。なお、P量を0%とすることは工業的に困難である。
S:0.2%以下(0%を含まない)
Sは、被削性を向上させる元素であるが、過剰に含有させると鋼材の延性や靭性が低下するため、その上限を0.2%とする。特にS量が過剰になると、Mnと反応してMnS介在物を形成する量が増大し、この介在物が圧延時に圧延方向に伸展して圧延直角方向の靭性(横目の靭性)を劣化させる。但し、Sは、鋼に不可避的に含まれる不純物であり、その量を0%とすることは工業的に困難である。
Al:0.16〜0.5%
Alは本発明を特徴付ける成分の一つであり、摩擦係数の低減に寄与する表面固溶Alの供給成分である。また、AlはNと結合して浸炭時の結晶粒を微細化し、疲労強度を高める作用もある。本発明では、上記作用を有効に発揮させるため、肌焼鋼に通常含まれるAl量(概ね、0.01〜0.03%程度)よりも多くのAl量(下限0.16%)を規定している。一方、Al量が0.5%を超えて添加しても上記摩擦係数低減作用は飽和するほか、鋼材の製造工程において鋳造時のノズル閉塞や圧延での割れなどの問題が生じるため、上限を0.5%とする。好ましいAl量は0.18%以上0.40%以下であり、より好ましくは0.20%以上0.30%以下である。
B:0.0005〜0.008%
Bも本発明を特徴付ける成分の一つであり、Nと結合してBNを形成し、摩擦係数の低減化に寄与する成分である。このような作用を有効に発揮させるため、B量を0.0005%以上とし、且つ、N量とB量の関係を規定する式(1)を満たすことが必要である。式(1)については後述する。ただし、Bを過剰に添加しても上記効果が飽和するほか、鋼材の焼入れ性が過度に高くなって部品の強度ばらつきの原因となるため、上限を0.008%とする。好ましいB量は0.0010%以上0.006%以下であり、より好ましくは0.0015%以上0.004%以下である。
N:0.002〜0.015%
Nは、上述したBと結合して摩擦係数の低減に寄与するBNを析出させるための供給成分である。また、NはAlと結合してAlN化合物を生成し、浸炭時の結晶粒を微細化して疲労強度を高める作用もある。このような作用を有効に発揮させるため、N量を0.002%以上とし、且つ、N量とB量の関係を規定する式(1)を満たすことが必要である。式(1)については後述する。ただし、Nを過剰に添加すると熱間加工時に割れ易くなるため、N量の上限を0.015%とする。好ましいN量の下限は0.005%以上であり、より好ましくは0.007%以上である。また、好ましいN量の上限は0.012%以下である。
O:0.002%以下(0%を含まない)
Oは鋼中に不可避的に含まれる元素であり、粗大な酸化物系介在物を形成して、被削性や延性、靱性、熱間加工性などに悪影響を及ぼす元素である。特に本発明では、摩擦係数低減に寄与する表面固溶Alと、浸炭時結晶粒微細化による疲労強度向上に寄与するAlNを確保するため、Al23などの酸化物の生成を極力防止する必要がある。このような観点から、O量を0.002%以下とする。好ましくは0.0015%以下である。なお、O量を0%とすることは工業的に困難である。
本発明における鋼中成分は、上記成分を含み、残部:鉄および不可避的不純物であるが、本発明の作用を損なわない範囲で、他の特性付与などを目的として、以下の選択成分を添加することができる。
Mo:1%以下
Moは、焼入れ性向上元素であり、浸炭または浸炭窒化層において不完全焼入れ組織生成の抑制にも有効に作用する。このような作用を有効に発揮させるため、Mo量の下限を0.1%とすることが好ましい。ただし、過剰に添加すると、被削性や鍛造性が低下するため、Moの上限を1%とすることが好ましい。より好ましいMo量は0.2%以上0.45%以下であり、更に好ましくは0.3%以上0.4%以下である。
Cu:1%以下および/またはNi:2.5%以下
CuおよびNiは、いずれも耐食性向上元素であり、Niは更に靭性向上作用も有している。ただし、Cu量が1%を超えると熱間加工性が低下するため、Cu量の上限を1%とすることが好ましい。また、Ni量が2.5%を超えると、残留オーステナイト量が過剰に増加して焼入れによる硬さ低下の問題を招くため、Ni量の上限を2.5%とすることが好ましい。Cu量のより好ましい範囲は、0.05%以上0.6%以下であり、更に好ましくは0.1%以上0.4%以下である。また、Ni量のより好ましい下限は、0.1%以上であり、更に好ましくは0.2%以上である。また、Ni量のより好ましい上限は1.0%以下であり、更に好ましくは0.8%以下であり、更により好ましくは0.6%以下である。なお、CuおよびNiは、いずれかを単独で添加しても良いし、両方を併用しても良い。
Nb、Ti、およびVよりなる群から選択される少なくとも一種の元素をそれぞれ1%以下
これらの元素は、いずれも炭窒化物形成元素であり、加熱時のオーステナイト粒径を微細化して疲労強度向上に寄与する。このような作用を有効に発揮させるため、Nbを添加する場合は0.05%以上、Tiを添加する場合は0.05%以上、Vを添加する場合は0.05%以上とすることが好ましい。ただし、過剰に添加すると、粗大な炭窒化物が生成し、逆に疲労強度の低下を招くため、Nb量の上限を1%(より好ましくは0.5%)、Ti量の上限を1%(より好ましくは0.5%)、Ti量の上限を1%(より好ましくは0.5%)、V量の上限を1%(より好ましくは0.5%)にすることが好ましい。なお、これらの元素は、いずれかを単独で添加しても良いし、二種以上を併用しても良い。
Ca、Zr、Sb、PbおよびBiよりなる群から選択される少なくとも一種の元素をそれぞれ0.1%以下
これらの元素は、いずれも切削加工時の被削性改善元素として有用である。このような作用を有効に発揮させるため、Ca、Zr、Sb、PbおよびBiの好ましい含有量の下限を、それぞれCa:0.0005%、Zr:0.001%、Sb:0.0005%、Pb:0.001%、Bi:0.001%とする。より好ましくは、Ca:0.001%、Zr:0.005%、Sb:0.002%、Pb:0.01%、Bi:0.005%である。ただし、過剰に添加すると、疲労寿命が低下するため、各元素の上限を0.1%(より好ましくは0.05%)とすることが好ましい。なお、これらの元素は、いずれかを単独で添加しても良いし、二種以上を併用しても良い。
更に本発明では、下式(1)および(2)を満足することが必要である。
[N]−1.3×[B]≧0.0010% ・・・ (1)
式中、[ ]は各元素の含有量(%)である。
上述したように本発明では、BNの析出によって摩擦係数の低減化を図り、更にAlNの析出によって浸炭加熱時の異常粒成長抑制効果を図るものであるため、Nは、所望のBNおよびAlNを確保するだけの含有量とする必要がある。すなわち、鋼中のBがすべてNと結合しても余剰のNでAlNを生成させる必要がある。このような観点から、本発明では、Nの含有量[N]とBの含有量[B]との関係について上記(1)式定めた。上記式(1)において、係数(1.3)は、Nの原子量(約14.0)とBの原子量(約10.8)との比であり、NがBとすべて結合したとしても0.0010%以上のNが残っていることを示している。上記式(1)の左辺の値は、好ましくは0.0012%であり、より好ましくは0.0014%である。また、上記式(1)の左辺の値の上限は、過剰な固溶Nにより熱間加工性が低下することを考慮すると、好ましくは0.020%であり、より好ましくは0.015%である。
表面固溶Al≧0.15% ・・・ (2)
上述したように本発明では、部品表面の固溶Alによって摩擦係数の低減化を図るものであり、このような作用を有効に発揮させるため、表面固溶Al量を0.15%以上とする。好ましくは0.18%以上であり、より好ましくは0.20%以上である。但し、表面固溶Al量が過剰になると熱間加工した場合に割れが発生するため、上限を0.5%とすることが好ましい。
ここで、「表面」とは、部品の最表面から深さ100μm位置までの領域を意味する。表面固溶Al量の測定方法は、実施例の欄で説明する。
更に本発明では、表面粗さRaを0.16μm以下とする。摩擦係数を低減して摺動特性を高めるためには、上記の鋼中成分並びに上記式(1)および(2)の制御に加えて、表面粗さも適切に制御する必要がある。表面粗さRaが0.16μmを超えると金属同士の接触による焼き付きを発生しやすくなるため、たとえ鋼中成分などを適切に制御したとしても所望の低摩擦は得られないことを実験により確認している(後記する実施例の欄を参照)。表面粗さRaは小さいほど良く、好ましくは0.14μm以下であり、より好ましくは0.12μm以下である。なお、表面粗さRaの下限は特に限定されないが、鋼組成に依らずに安定して低い摩擦係数を得ることができ、また生産性とのバランスなどを考慮すると、おおむね0.02μm以上であることが好ましい。
ここで表面粗さRaは、JIS B0601 2001に規定する算術平均粗さRaを意味する。本発明では、表面粗さ計(ULVAC製の表面形状測定装置DEKTAK6M)を用い、線分長さ3.0mm(基準長さ)のRaを測定した。
次に、このような肌焼鋼部品を得るための方法を説明する。
本発明では、摩擦係数の低減に有用なBNを確保するために、上記のように成分が適切に制御された鋼を用い、浸炭処理または浸炭窒化処理の表面硬化処理の前(すなわち、部品に加工する前)および表面硬化処理の後において、特に900〜700℃近傍または900〜800℃近傍の冷却速度を適切に制御することが必要である。これにより、表面硬化処理の前に析出させたBNを、表面硬化処理の後の冷却過程で再固溶させることなく確保することができる。更に摩擦係数の低減に有用な表面固溶Alを確保するためには、上記のように成分が適切に制御された鋼を用い、特に表面硬化処理の際の雰囲気を還元性雰囲気に制御する必要がある。これにより、表面硬化処理時における酸素の侵入が抑えられ、所定の表面固溶Al量を確保することができる。
以下、工程順に詳細に説明する。
まず、上記化学成分を有する鋼を用意し、1100℃以上に加熱し、鋼中に含まれるAlNやBNなどの析出物を一旦再固溶させる。即ち、本発明のようにAlを0.16%以上と多く含有する鋼は、その製造条件によって、AlやB、Nの固溶状態と析出状態が大きく変化するため、1100℃以上に加熱して、鋼中に含まれるAlNとBNを鋼中に再固溶させることができる。
次に、900〜1050℃の温度域で150秒以上保持する。これにより、BNを選択的に析出させることができる。保持時間が150秒未満では、BNの析出が充分に進まず、BN不足となる。好ましい保持時間は170秒以上であり、より好ましくは200秒以上である。保持時間の上限は特に限定されないが、長時間保持すると生産性が悪くなるため、600秒以下が好ましい。
なお、上述した900〜1050℃の高温域での保持は、恒温で行ってもよいし、この温度域内で加熱および/または冷却してもよく、該温度域での保持時間が150秒以上であればよい。
上記のように900〜1050℃で保持してBNを析出させた後は、900から700℃までの平均冷却速度を0.05〜10℃/秒に制御して冷却する。このようにして上記温度域の通過時間を制御することにより、AlNの析出を抑制すると共に、BNがAlNに変化するのを防止し、BNの析出量を確保できる。即ち、900〜700℃の温度域では、BNよりもAlNの方が熱力学的に安定なため、前述したように900〜1050℃の高温域でBNを選択的に析出させても、900〜700℃の低温域を通過する時間が長くなると、BNがAlNに変化し、BNの析出量が減少する。AlNは、上述したように、疲労特性向上には寄与するが、被削性に対しては劣化させる方向に作用する。従って、上記低温域の平均冷却速度は0.05℃/秒以上とする。好ましくは0.1℃/秒以上、より好ましくは0.5℃/秒以上、更に好ましくは1℃/秒以上である。しかし、上記低温域の平均冷却速度が大き過ぎると、マルテンサイトやベイナイト等の過冷組織が生成して被削性が却って低下する。従って、900℃から700℃までの平均冷却速度は10℃/秒以下とする。好ましくは9.5℃/秒以下、より好ましくは8℃/秒以下、更に好ましくは5℃/秒以下、特に好ましくは3℃/秒以下である。
上記のように冷却した後は、部品形状に切削加工してから、浸炭処理または浸炭窒化処理の表面硬化処理を行なう。
表面硬化処理では、所定の表面固溶Al量を確保できるように還元性雰囲気下で行なうことが好ましい。例えば通常の浸炭条件では、最表面に酸素が侵入するため、固溶Alはアルミナなどの酸化物となり、固溶Al量が大幅に減少する。そのため、酸素の侵入を抑える目的で、還元性雰囲気で表面硬化処理を行う。具体的には、例えばプロパンガスを変成させたCOを含む混合ガス下でCP(カーボンポテンシャル)0.85以上の浸炭を行なったり、アセチレンガスの存在下で真空浸炭を行なうなどの方法により、表面硬化処理を行なうことが好ましい。
また、表面硬化処理時の温度は、900〜1000℃程度に制御することが好ましい。上記温度が1000℃を超えるとAlNが固溶し易くなり、異常粒成長を起して疲労特性が低下する恐れがある。また、上記温度での保持時間は、例えば、30分〜8時間程度とすることが好ましい。
浸炭または浸炭窒化の種類は特に限定されず、ガス浸炭(ガス浸炭窒化)、真空浸炭(真空浸炭窒化)、高濃度浸炭(高炭素浸炭)など公知の方法を採用できる。真空浸炭(真空浸炭窒化)するときの真空度は、例えば、0.01MPa程度以下とすることが好ましい。
上記表面硬化処理の後、冷却する。冷却に当たっては、析出したBNが再固溶しないように、900℃から800℃までの平均冷却速度を1℃/秒以上とする。
即ち、AlNの析出温度はおおよそ750〜900℃、BNの析出温度はおおよそ600〜1050℃であるが、800〜900℃の温度域では、BNよりもAlNの方が熱力学的に安定であるため、この温度域を通過するときの時間を短くすることにより、鋼中に析出したBNがAlNに変化するのを抑えることができ、所望のBN量を維持することができる。従って本発明では、900℃から800℃までの平均冷却速度を1℃/秒以上とする。好ましくは2℃/秒以上であり、より好ましくは5℃/秒以上である。なお、上記温度域での平均冷却速度の上限は特に限定されないが、温度制御のし易さなどを考慮すると、おおむね、10℃/秒以下であることが好ましい。
なお、900℃から800℃まで冷却するにあたっては、上記の温度範囲を一定の速度で冷却してもよいし、途中で冷却速度を変化させてもよく、要するに、900℃から800℃の温度域での平均冷却速度が1℃/秒以上となれば良い。
上記のようにして冷却した後、焼入れ焼戻し処理を行う。焼入れ焼戻し条件は、機械構造部品を製造するときに通常採用される条件を選択することができる。例えば、焼入れの後、150〜400℃程度で、20分〜1時間程度保持して焼戻しを行うことが好ましい。
上記のように焼入れ焼戻しを行なった後、表面を研磨するなどして仕上げ加工を行なう。これにより、最終部品の表面粗さRaを0.16μm以下とすることができる。また、上記の仕上げ加工処理によって、酸素が侵入し易い最表面領域が除去されるため、表面固溶Al量を確実に確保することができる。研磨方法は特に限定されず、例えば、砥石や砥粒などによる研磨などが挙げられる。また、表面粗さRaの制御方法は上記の研磨処理に限定されず、例えば、電解研磨などの仕上げ加工処理を採用しても良い。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例によって制限されず、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
実施例1
下記表1に示す化学成分組成の鋼(残部:鉄、およびP、S、O以外の不可避的不純物)150kgを真空誘導炉で溶解し、上面:φ245mm×下面:φ210mm×長さ:480mmのインゴットに鋳造し、鍛造(ソーキング:1250℃×3時間程度、鍛造加熱:1100℃×1時間程度)および切断し、一辺150mm×長さ680mmの四角材形状を経由して、鍛造材(φ80mm、長さ350mmの丸棒材)に加工した。
このようにして得られた鍛造材について、所定の温度に加熱した後、冷却した。表2に、加熱温度(℃)、900〜1050℃の温度域での保持時間(秒)、保持後900℃から700℃までの平均冷却速度(℃/秒)を夫々併記する。
次に、冷却後の丸棒材を、図1に示す試験片の形状に切削加工した後、浸炭処理または浸炭窒化処理を施し、肌焼鋼部品を製造した。
(ガス浸炭)
切削加工して得られたNo.1〜7、9、12〜15の試験片を920℃に昇温し、この温度で5時間保持して、カーボンポテンシャル(CP)0.85にて、プロパンガスを変性させたCOを含む混合ガス(プロパン変性ガス)の還元性雰囲気下でガス浸炭を行なった。その後、850℃で30分間保持してから70℃の油浴に入れて焼入れ、190℃で30分間焼戻した後、表面を砥石で研磨して仕上げ加工を行った。ガス浸炭した後、900℃から800℃までの平均冷却速度を上記表2に示す。また、本実施例では、表面粗さRaの摩擦係数に対する影響を調べるため、砥石の粗さを変化するなどして表面粗さRaを変化させた。
(真空浸炭)
切削加工して得られたNo.11の試験片を930℃に昇温し、この温度で4時間保持して、カーボンポテンシャル(CP)0.85、圧力0.005MPa以下にて、プロパンガスの還元性雰囲気下でガス浸炭を行なった。その後、850℃で30分間保持してから70℃の油浴に入れて焼入れ、190℃で30分間焼戻した後、表面を砥石で研磨して仕上げ加工を行った。真空浸炭した後、900℃から800℃までの平均冷却速度を上記表2に示す。
(高濃度浸炭)
切削加工して得られたNo.10の試験片を1000℃に昇温し、この温度で5時間保持して、カーボンポテンシャル(CP)1.5にて、プロパンガスの還元性雰囲気下で高濃度浸炭(高炭素浸炭)を行なった。その後、850℃で30分間保持してから70℃の油浴に入れて焼入れ、190℃で30分間焼戻した後、表面を砥石で研磨して仕上げ加工を行った。高濃度浸炭した後、900℃から800℃までの平均冷却速度を上記表2に示す。
(浸炭窒化)
切削加工して得られたNo.8の試験片を960℃に昇温し、この温度で5間保持して、カーボンポテンシャル(CP)0.5にて、プロパン変成ガスとアンモニアの混合ガスの還元性雰囲気下にて浸炭窒化を行なった。
一方、表面硬化処理時の温度の影響を調べるため、No.19の試験片を、960℃に昇温し、この温度で10間保持して、上記No.8と同様の浸炭窒化を行なった。
その後、上記No.8および19の試験片について、いずれも850℃で30分間保持してから70℃の油浴に入れて焼入れ、190℃で30分間焼戻した後、表面を砥石で研磨して仕上げ加工を行った。浸炭窒化した後、900℃から800℃までの平均冷却速度を上記表2に示す。
(表面固溶Al量の測定)
このようにして得られた肌焼鋼部品の表面に存在する固溶Al量を測定するため、表面から100μm深さまでの間を旋盤で切削除去し、その切粉を採取して固溶Al量を算出した。詳細には、上記切粉中のトータルAl量およびAl化合物量(Al23)を以下の方法で測定し、下式に基づいて表面固溶Al量を算出した。これらの結果を表1に併記する。
トータルAl量:ICP発光分光分析法
Al化合物量:ハロゲン・メタノール抽出(臭素メタノール10%溶液使用,フィルターサイズ:0.1μm)→ICP発光分光分析法
固溶Al量=(トータルAl量)−(Al化合物量)
(表面粗さRaの測定)
上記のようにして得られた肌焼鋼部品の表面粗さRaを、前述した方法に基づいて測定した。これらの結果を表1に併記する。
(摩擦係数の測定)
上記のようにして得られた肌焼鋼部品を用い、トラクション試験機を用いて図1に示す摩擦測定試験を行った。詳細には、図2に示す形状に加工した試験ローラーと、図3に示す相手ローラーを用い、市販のトランスミッションオイル(カトロール製のMTF−S)を110℃に加熱して潤滑しながら、試験ローラーの回転速度764rpm(周速1.0m/s)、相手ローラーの回転速度764rpm(周速2.0m/s)、面圧2.0GPaにて30分間摺動させた時点での摩擦係数を測定した。これらの結果を表2に併記する。
No.1〜15は、本発明で規定する要件を満足する例であり、表面硬化処理の種類にかかわらず、摩擦係数が低く抑えられている。
これに対し、本発明で規定する要件のいずれかを満足しない下記例は、上記の本発明例に比べて摩擦係数が高くなった。
No.16は鋼中のAl量(トータルAl量)が少ない例であり、式(1)の値(0.0001%以上)を下回って、所定の表面固溶Al量が確保できないため、摩擦係数が高くなった。
No.17は、鋼中成分、式(1)および式(2)は本発明の要件を満足するが、表面粗さRaが大きい例であり、摩擦係数が高くなった。
No.18は、浸炭後の冷却速度が遅いために表面固溶Al量が少ない例であり、摩擦係数が高くなった。
No.19は、浸炭窒化時間が長すぎるために表面固溶Al量が少ない例であり、摩擦係数が高くなった。

Claims (5)

  1. 浸炭層または浸炭窒化層を表面に有する肌焼鋼部品であって、
    鋼中成分は、
    C :0.1〜0.5%(質量%、以下同じ)、
    Si:0.03〜2%、
    Mn:0.2〜1.8%、
    Cr:3%以下(0%を含まない)、
    P :0.03%以下(0%を含まない)、
    S :0.2%以下(0%を含まない)、
    Al:0.16〜0.5%、
    B :0.0005〜0.008%、
    N :0.002〜0.015%、
    O :0.002%以下を含有し、
    残部:鉄および不可避不純物であって、
    下式(1)および(2)を満足すると共に、
    [N]−1.3×[B]≧0.0010% ・・・ (1)
    式中、[ ]は各元素の含有量(%)である。
    表面固溶Al≧0.15% ・・・ (2)
    表面粗さRaが0.16μm以下であることを特徴とする摺動特性に優れた肌焼鋼部品。
  2. 更に、Mo:1%以下を含有する請求項1に記載の肌焼鋼部品。
  3. 更に、Cu:1%以下、および/またはNi:2.5%以下を含有する請求項1または2に記載の肌焼鋼部品。
  4. 更に、Nb、Ti、およびVよりなる群から選択される少なくとも一種の元素をそれぞれ1%以下含有する請求項1〜3のいずれかに記載の肌焼鋼部品。
  5. 更に、Ca、Zr、Sb、PbおよびBiよりなる群から選択される少なくとも一種の元素をそれぞれ0.1%以下含有する請求項1〜4のいずれかに記載の肌焼鋼部品。
JP2010127250A 2010-06-02 2010-06-02 摺動特性に優れた肌焼鋼部品 Expired - Fee Related JP5503417B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010127250A JP5503417B2 (ja) 2010-06-02 2010-06-02 摺動特性に優れた肌焼鋼部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010127250A JP5503417B2 (ja) 2010-06-02 2010-06-02 摺動特性に優れた肌焼鋼部品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011252206A true JP2011252206A (ja) 2011-12-15
JP5503417B2 JP5503417B2 (ja) 2014-05-28

Family

ID=45416351

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010127250A Expired - Fee Related JP5503417B2 (ja) 2010-06-02 2010-06-02 摺動特性に優れた肌焼鋼部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5503417B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015127435A (ja) * 2013-12-27 2015-07-09 株式会社神戸製鋼所 浸炭後の曲げ疲労特性に優れた鋼材およびその製造方法並びに浸炭部品
JP2016120704A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 トヨタ自動車株式会社 摺動部材およびその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015127435A (ja) * 2013-12-27 2015-07-09 株式会社神戸製鋼所 浸炭後の曲げ疲労特性に優れた鋼材およびその製造方法並びに浸炭部品
JP2016120704A (ja) * 2014-12-25 2016-07-07 トヨタ自動車株式会社 摺動部材およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5503417B2 (ja) 2014-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6737387B2 (ja) 軟窒化用鋼および部品
JP5432105B2 (ja) 肌焼鋼およびその製造方法
JP5099276B1 (ja) 面疲労強度に優れたガス浸炭鋼部品、ガス浸炭用鋼材およびガス浸炭鋼部品の製造方法
JP5182067B2 (ja) 真空浸炭または真空浸炭窒化用の鋼材
US10570496B2 (en) Nitrided or soft nitrided part with excellent wear resistance and pitting resistance, and nitriding and soft nitriding method
EP2444511A1 (en) Steel for nitriding and nitrided steel components
JP4464862B2 (ja) 耐結晶粒粗大化特性と冷間加工性に優れた軟化焼鈍の省略可能な肌焼用鋼
JP6520347B2 (ja) 高周波焼入れ部品の素形材、高周波焼入れ部品、及びそれらの製造方法
US20180347025A1 (en) Steel, carburized steel component, and method for manufacturing carburized steel component
JP5260460B2 (ja) 肌焼鋼部品およびその製造方法
JP2011208250A (ja) 窒化高周波焼入れ用鋼及び窒化高周波焼入れ部品
JP6098769B2 (ja) 軟窒化用鋼および部品並びにこれらの製造方法
JP5206271B2 (ja) 鋼製の浸炭窒化部品
JP2019218582A (ja) 機械部品
JP5541048B2 (ja) 耐ピッチング性に優れた浸炭窒化鋼部品
JP5370073B2 (ja) 機械構造用合金鋼鋼材
JP6078008B2 (ja) 肌焼鋼および機械構造用部品の製造方法
JP4464861B2 (ja) 耐結晶粒粗大化特性と冷間加工性に優れた肌焼用鋼
JP5503417B2 (ja) 摺動特性に優れた肌焼鋼部品
JP6447064B2 (ja) 鋼部品
JP6078007B2 (ja) 肌焼鋼および機械構造用部品の製造方法
JP4821582B2 (ja) 真空浸炭歯車用鋼
JP6881496B2 (ja) 部品およびその製造方法
JP6881497B2 (ja) 部品およびその製造方法
JP6569650B2 (ja) 肌焼鋼

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120828

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131210

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140311

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140314

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5503417

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees