JP2011252062A - 樹脂組成物、並びにこの樹脂組成物を用いた成形品、フィルム、延伸フィルム、熱収縮性フィルム、熱収縮性ラベル、及び該ラベルを装着した容器 - Google Patents
樹脂組成物、並びにこの樹脂組成物を用いた成形品、フィルム、延伸フィルム、熱収縮性フィルム、熱収縮性ラベル、及び該ラベルを装着した容器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011252062A JP2011252062A JP2010125892A JP2010125892A JP2011252062A JP 2011252062 A JP2011252062 A JP 2011252062A JP 2010125892 A JP2010125892 A JP 2010125892A JP 2010125892 A JP2010125892 A JP 2010125892A JP 2011252062 A JP2011252062 A JP 2011252062A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- mass
- film
- polyolefin
- polylactic acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W90/00—Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
- Y02W90/10—Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics
Landscapes
- Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)
- Packages (AREA)
- Wrappers (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Abstract
【解決手段】ポリ乳酸系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)、及びポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)からなる樹脂組成物であって、ポリ乳酸系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量%とした場合に、ポリ乳酸系樹脂(A)が30質量%以上90質量%以下、ポリオレフィン系樹脂(B)が10質量%以上70質量%以下であり、かつポリ乳酸系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)との合計100質量部に対し、ポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)1質量部以上25質量部以下を含有させる。
【選択図】図1
Description
ポリ乳酸系樹脂(A)と、ポリオレフィン系樹脂(B)と、ポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)とからなる樹脂組成物であって、この樹脂組成物の全成分の合計を100質量%とした場合に、ポリ乳酸成分が24質量%以上90質量%以下、ポリオレフィン成分が8質量%以上72質量%以下、及びポリエーテル成分が0.2質量%以上10質量%以下である樹脂組成物により解決される。
本発明の樹脂組成物は、ポリ乳酸系樹脂(A)と、ポリオレフィン系樹脂(B)と、ポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)を主成分として含む。
本発明で使用可能なポリ乳酸系樹脂(A)は、構造単位がL−乳酸及びD−乳酸である共重合体(ポリ(DL−乳酸))、及びこれら共重合体の混合物を好適に用いることができる。ポリ乳酸系樹脂(A)がD−乳酸とL−乳酸との混合物である場合、D−乳酸とL−乳酸との混合比はD−乳酸:L−乳酸=99.8:0 .2乃至75:25であるか、又はD−乳酸:L−乳酸=0.2:99.8乃至25:75であることが好ましく、D−乳酸:L−乳酸=99.5:0.5乃至80:20又はD−乳酸:L−乳酸=0.5:99.5乃至20:80であることがさらに好ましい。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂(B)は、透明性の観点より結晶化熱量ΔHcが40J/g以下であることが重要である。ポリオレフィン系樹脂の平均屈折率はその結晶性に影響され、結晶化熱量ΔHcが低いポリオレフィン系樹脂ほどその平均屈折率は低下する傾向にある。本発明では一般的なポリオレフィン系樹脂(結晶化熱量ΔHc>40J/gであり、通常60J/gから100J/g程度までの範囲)と比較して低い結晶化熱量を有するポリオレフィン系樹脂(B)を用いることにより、ポリ乳酸系樹脂(A)との屈折率差を減少させ、優れた透明性を維持することができる。透明性をより向上させる観点よりポリオレフィン系樹脂(B)の結晶化熱量は30J/g以下であることが好ましく、25J/g以下であることがより好ましく、20J/g以下であることがさらに好ましい。結晶化熱量が発現しない非結晶性のポリオレフィン系樹脂も好適に用いることができる。
なお、上記結晶化熱量ΔHcは、示差走査熱量計を用いて測定することができ、具体的には、加熱速度10℃/分で200℃まで昇温し、200℃で5分間保持した後、冷却速度10℃/分で室温まで降温したときの熱量として表わすことができる。
本発明で用いられるポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)は、ポリエーテルブロックとポリオレフィンブロックとが、化学結合を介して結合、又は繰り返し交互に結合した構造を有している。また、ポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)は、ポリエーテルブロック部やポリオレフィンブロック部が分岐構造を有していてもよい。
ポリマーブレンドにおける透明性は、分散相の粒径と、分散相−マトリックス相間の平均屈折率の差に影響されると言われている。分散相の粒径が可視光領域より小さい場合、その樹脂組成物は優れた透明性を示す。一方、分散相の粒径が可視光領域より大きい場合、その透明性は分散相とマトリックス相の平均屈折率差が小さいものほど優れている。ポリ乳酸系樹脂とポリオレフィン系樹脂とは一般的には相溶性が悪く、分散粒径が大きくなるため、ポリ乳酸系樹脂とポリオレフィン系樹脂から得られる樹脂組成物や成形品の透明性は両成分の平均屈折率の差に大きく影響される。
本発明の樹脂組成物の相構造は、ポリ乳酸系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)のいずれかが連続相及び分散相を形成するが、ポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)を本発明で規定する範囲内で配合することにより、ポリ乳酸系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)との親和性が劇的に向上し、分散相の平均粒子径を劇的に小さくすることができ、樹脂組成物や成形品の柔軟性、耐衝撃性を著しく向上させることができる。本発明の樹脂組成物は、耐衝撃性、透明性、及び外観性の点から、分散相の平均粒子径が1μm以下であることが好ましく、700nm以下であることがより好ましく、500nm以下がさらに好ましく、100nm以下が特に好ましく、70nm以下が最も好ましい。樹脂組成物の相構造は、走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて確認することができる。
本発明の樹脂組成物は、射出成形、ブロー成形、押出成形、インフレーション成形、インブロ、発泡シート成形、及びシート加工後の真空成形、圧空成形、真空圧空成形等の成形方法により、各種成形体とすることができる。すなわち、射出成形してなる成形体、あるいは、押出し成形してなるフィルム、シート、及びこれらフィルム、シートから加工してなる成形体、あるいは、ブロー成形してなる中空体、及びこの中空体から加工してなる成形体等とすることができる。
本発明のフィルムは、ポリ乳酸系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)、及びポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)からなる樹脂組成物であって、ポリ乳酸系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量%とした場合に、ポリ乳酸系樹脂(A)が30質量%以上90質量%以下、ポリオレフィン系樹脂(B)が10質量%以上70質量%以下であり、かつポリ乳酸系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)との合計100質量部に対し、ポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)1質量部以上25質量部以下を含有することを特徴とする樹脂組成物を主成分としてなり、厚み1μm当りに換算した内部ヘイズが0.40%以下である。
本発明のフィルムの製造方法は、特に限定されるものではないが、公知の方法、例えばTダイを用いる押出キャスト法、プレス法、カレンダー法、インフレーション法、及び射出成形などの方法を用いて、通常5〜5000μm程度の厚さに成形される。
本発明のフィルム(延伸フィルム、熱収縮性フィルムを含む)は、外観特性、耐衝撃性、透明性等に優れているため、その用途が特に制限されるものではないが、必要に応じて印刷層、蒸着層その他機能層を形成することにより、ボトル(ブローボトル)、トレー、弁当箱、総菜容器、乳製品容器等で用いられる様々なラベルとして用いることができる。特に本発明のフィルムを食品容器(例えば清涼飲料水用または食品用のPETボトル、ガラス瓶、好ましくはPETボトル)用熱収縮性ラベルとして用いる場合、複雑な形状(例えば、中心がくびれた円柱、角のある四角柱、五角柱、六角柱など)であっても該形状に密着可能であり、シワやアバタ等のない美麗なラベルが装着された容器が得られる。本発明の成形品及び容器は、通常の成形法を用いることにより作製することができる。
なお、実施例に示す測定値及び評価は次のように行った。実施例では、フィルムの引き取り(流れ)方向をMD(Machine Direction)又は縦方向、その直角方向をTD(Transverse Direction)または横方向と記載する。
アタゴ製アッベ屈折率計を用い、ナトリウムD線(589nm)を光源とし、JIS K7124により用いたポリ乳酸系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、及びポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体の平均屈折率を測定した。
パーキンエルマー(株)製Pyris1 DSCを用いて、用いたポリオレフィン系樹脂10mgをJIS K7121に準じて、加熱速度10℃/分で200℃まで昇温し、200℃で5分間保持した後、冷却速度10℃/分で室温まで降温した時に測定されたサーモグラムから結晶融解温度Tm(℃)、結晶化温度Tc(℃)を求めた。
パーキンエルマー(株)製Pyris1 DSCを用いて、用いたポリオレフィン系樹脂10mgをJIS K7122に準じて、加熱速度10℃/分で200℃まで昇温し、200℃で5分間保持した後、冷却速度10℃/分で室温まで降温した時に測定されたサーモグラムから結晶化熱量ΔHc(J/g)を求めた。
JIS K7105により、得られたフィルムの内部ヘイズを測定し、フィルム厚みで除算することにより、厚み1μm当りに換算した値を記載するとともに、下記の基準により評価した結果も併記した。
○:厚み1μm当りに換算した内部ヘイズが0.4%以下
×:厚み1μm当りに換算した内部ヘイズが0.4%を越える
得られたフィルムをMD15mm×TD100mmに切り取り、23℃条件下において引張試験速度200mm/分として引張試験をJIS K7125により行った。また、測定された引張伸度から下記の基準で評価した。
◎:引張伸度が200%以上
○:引張伸度が50%以上200%未満
△:引張伸度が25%以上50%未満
×:引張伸度が25%未満
得られたフィルムをMD60mm×TD4mmに切り取り、粘弾性測定装置DVA−200(アイティ計測制御(株)製)を用い、振動周波数10Hz、ひずみ0.1%、昇温速度3℃/分チャック間25mmの条件下で、MD方向について−50℃から昇温を開始し、貯蔵弾性率(E’)を測定した。得られたデータから25℃における貯蔵弾性率(E’)の値を求め、下記の通り評価した。
○:貯蔵弾性率(E’)が1.0×109Pa以上
×:貯蔵弾性率(E’)が1.0×109Pa未満
得られたフィルムをMD10mm×TD100mmに切り取り、80℃の温水浴に10秒間浸漬させ、その後30秒間23℃の冷水に浸漬させた後のフィルムの主収縮方向(横方向)の収縮量を測定し、収縮前の原寸に対する収縮量の比率を%値で求めた。
得られたフィルムの外観を、下記の基準で評価した。
○:フィルムに斑がほとんどなく、外観が良い
×:フィルムの斑が激しく、著しく外観が悪い
得られたペレットのTEM観察を行い、分散相として形成されるポリオレフィン系樹脂の分散状態を下記の基準で評価した。
○:分散相の平均粒子径が1μm以下
×:分散相の平均粒子径が1μmを超える
ポリ乳酸系樹脂(A)として、十分に乾燥させたカーギル社製の非結晶性ポリ乳酸(商品名「Nature Works NW4060」、平均屈折率=1.455)を73質量%、ポリオレフィン系樹脂(B)としてダウ・ケミカル社製の軟質ポリプロピレン(商品名「バーシファイ2400」、平均屈折率=1.478、ΔHc=6.8J/g、Tc=33.6℃、Tm=126.0℃、エチレン含有量=15質量%、MFR=2)を27質量%、及びポリ乳酸系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)との合計量100質量部に対し、ポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)として、三洋化成社製のポリエーテル/ポリオレフィンブロックポリマー(商品名「ペレスタット300」、平均屈折率=1.498)11質量部を配合し、二軸押出機を用いて設定温度210℃で溶融混練し、設定温度210℃のストランドダイスより押出した後、水槽にて冷却し、ストランドカッターにより切削し、ペレットとした。得られたペレットはTEM観察を実施し、分散性の評価を行った。得られたTEM写真を図1に示した。
さらに、ペレット化した樹脂組成物を単軸押出機に導入し、各押出機設定温度210℃で溶融混合後、Tダイより押出し、50℃のキャストロールで引き取り、冷却固化させて厚み200μmのフィルムを得た。
得られたペレット、及びフィルムを用いて評価した結果を表1に示した。得られた結果について総合評価を行い、評価項目の全てに対して問題がなかったフィルムを記号(○)、1つでも問題があったフィルムを記号(×)で示した。
実施例1においてポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)を「ペレスタット300」から、三洋化成社製のポリエーテル/ポリオレフィンブロックポリマー(商品名「ペレスタット303」、平均屈折率=1.492)に変更した以外は、実施例1と同様にしてペレット及びフィルムを得た。得られたTEM写真を図2に示した。また、各評価の結果を表1に示した。
実施例1においてポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)を「ペレスタット300」から、三洋化成社製のポリエーテル/ポリオレフィンブロックポリマー(商品名「ペレスタット230」、平均屈折率=1.495)に変更した以外は、実施例1と同様にしてペレット及びフィルムを得た。得られたTEM写真を図3に示した。また、各評価の結果を表1に示した。
実施例1においてポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)を配合しない以外は、実施例1と同様にしてペレット及びフィルムを得た。得られたTEM写真を図4に示した。また、各評価の結果を表1に示した。
実施例1においてポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)の代わりに、日油社製のエチレン/(メタ)アクリル酸エステル共重合体(商品名「モディパーA5200」=エチレン/アクリル酸エチル/メタクリル酸メチル共重合樹脂)を用いた以外は、実施例1と同様にしてペレット及びフィルムを得た。得られたTEM写真を図5に示した。また、各評価の結果を表1に示した。
ポリ乳酸系樹脂(A)として、十分に乾燥させたカーギル社製の非結晶性ポリ乳酸(商品名「Nature Works NW4060」)を73質量%、ポリオレフィン系樹脂(B)としてダウ・ケミカル社製の軟質ポリプロピレン(商品名「バーシファイ2200」、平均屈折率=1.486、ΔHc=29.5J/g、Tc=66.3℃、Tm=136.1℃、エチレン含有量=9質量%、MFR=2)を27質量%、及び、ポリ乳酸系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)との合計量100質量部に対し、ポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)として、三洋化成社製ポリエーテル/ポリオレフィンブロックポリマー(商品名「ペレスタット300」)11質量部を配合し、二軸押出機を用いて設定温度210℃で溶融混練し、設定温度210℃のTダイより押出し、50℃のキャストロールで引き取り、冷却固化させて厚み200μmのフィルムを得た。得られたフィルムを用いて評価した結果を表2に示した。
実施例4においてポリオレフィン系樹脂(B)を「バーシファイ2200」から、ダウ・ケミカル社製の軟質ポリプロピレン(商品名「バーシファイ2400」)に変更し、ポリ乳酸系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)との合計量100質量部に対し、ポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)として、三洋化成社製ポリエーテル/ポリオレフィンブロックポリマー(商品名「ペレスタット300」)を5質量部配合した以外は、実施例4と同様にしてフィルムを得た。各評価の結果を表2に示した。
実施例4においてポリ乳酸系樹脂(A)の含有率を94質量%、ポリオレフィン系樹脂(B)をダウ・ケミカル社製の軟質ポリプロピレン(商品名「バーシファイ2400」)に変更し、ポリオレフィン系樹脂(B)の含有率を6質量%に変更した以外は、実施例4と同様にしてフィルムを得た。各評価の結果を表2に示した。
実施例4においてポリオレフィン系樹脂(B)を「バーシファイ2200」から、ダウ・ケミカル社製の軟質ポリプロピレン(商品名「バーシファイ2400」)に変更し、ポリ乳酸系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)の合計量100質量部に対し、ポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)として、三洋化成社製ポリエーテル/ポリオレフィンブロックポリマー(商品名「ペレスタット300」)を30質量部配合した以外は、実施例4と同様にしてフィルムを得た。各評価の結果を表2に示した。
実施例4においてポリオレフィン系樹脂(B)を「バーシファイ2200」から、住友化学社製のポリプロピレン、商品名「ノーブレンFH3315」(平均屈折率=1.503、ΔHc=85.0J/g、Tc=103.6℃、Tm=144.6℃、エチレン含有量=3.2質量%、MFR=3)に変更した以外は、実施例4と同様にしてフィルムを得た。各評価の結果を表2に示した。
実施例1で得られたフィルムを槽内の温度を80℃とした二軸延伸装置に導入し、フィルムをエアチャックにて挟んだ後、延伸速度10mm/分にて横方向に4倍延伸した。その後、冷却固化した後、フィルムを取り出し、厚み50μmの延伸フィルムを得た。各評価の結果を表3に示した。
また、表3より、本発明の樹脂組成物を主成分としてなる延伸フィルムは、熱収縮特性と各種物性バランスの良好な延伸フィルムが得られ、熱収縮性フィルムとしての用途に好適と考えられる(実施例6)。
これに対し、表2よりポリオレフィン系樹脂(B)又はポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)の含有量が本発明で規定する範囲を逸脱する場合、物性バランスが崩れ、十分な改質に至らないことが確認された(比較例3及び4)。さらにポリオレフィン系樹脂(B)の結晶化熱量ΔHcが40J/gを超える場合には、内部ヘイズ値が上がる傾向にあることが分かる。
2 分散相
3 連続相
Claims (10)
- ポリ乳酸系樹脂(A)と、ポリオレフィン系樹脂(B)と、ポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)とからなる樹脂組成物であって、ポリ乳酸系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)との合計を100質量%とした場合に、ポリ乳酸系樹脂(A)が30質量%以上90質量%以下、ポリオレフィン系樹脂(B)が10質量%以上70質量%以下であり、かつポリ乳酸系樹脂(A)とポリオレフィン系樹脂(B)との合計100質量部に対し、ポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)1質量部以上25質量部以下を含有することを特徴とする樹脂組成物。
- ポリ乳酸系樹脂(A)と、ポリオレフィン系樹脂(B)と、ポリエーテル/ポリオレフィン系共重合体(C)とからなる樹脂組成物であって、この樹脂組成物の全成分の合計を100質量%とした場合に、ポリ乳酸成分が24質量%以上90質量%以下、ポリオレフィン成分が8質量%以上72質量%以下、ポリエーテル成分が0.2質量%以上10質量%以下であることを特徴とする樹脂組成物。
- 示差走査熱量計を用いて加熱速度10℃/分で200℃まで昇温し、200℃で5分間保持した後、冷却速度10℃/分で室温まで降温した時に測定されるポリオレフィン系樹脂(B)の結晶化熱量ΔHcが40J/g以下である請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
- 請求項1又は2に記載の樹脂組成物を主成分としてなることを特徴とする成形品。
- 請求項1又は2に記載の樹脂組成物を主成分としてなり、厚み1μm当りに換算した内部ヘイズが0.40%以下であることを特徴とするフィルム。
- 示差走査熱量計を用いて加熱速度10℃/分で200℃まで昇温し、200℃で5分間保持した後、冷却速度10℃/分で室温まで降温した時に測定される、前記フィルムに含まれるポリオレフィン系樹脂(B)の結晶化熱量ΔHcが40J/g以下である請求項5に記載のフィルム。
- 請求項5又は6に記載のフィルムを少なくとも一方向に延伸してなることを特徴とする延伸フィルム。
- 請求項5又は6に記載のフィルムを少なくとも一方向に延伸してなり、80℃の温水中に10秒間浸漬したときの主収縮方向の熱収縮率が20%以上であることを特徴とする熱収縮性フィルム。
- 請求項8に記載の熱収縮性フィルムを基材として用いた熱収縮性ラベル。
- 請求項9に記載の熱収縮性ラベルを装着した容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010125892A JP5606159B2 (ja) | 2010-06-01 | 2010-06-01 | 樹脂組成物、並びにこの樹脂組成物を用いた成形品、フィルム、延伸フィルム、熱収縮性フィルム、熱収縮性ラベル、及び該ラベルを装着した容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010125892A JP5606159B2 (ja) | 2010-06-01 | 2010-06-01 | 樹脂組成物、並びにこの樹脂組成物を用いた成形品、フィルム、延伸フィルム、熱収縮性フィルム、熱収縮性ラベル、及び該ラベルを装着した容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011252062A true JP2011252062A (ja) | 2011-12-15 |
JP5606159B2 JP5606159B2 (ja) | 2014-10-15 |
Family
ID=45416249
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010125892A Active JP5606159B2 (ja) | 2010-06-01 | 2010-06-01 | 樹脂組成物、並びにこの樹脂組成物を用いた成形品、フィルム、延伸フィルム、熱収縮性フィルム、熱収縮性ラベル、及び該ラベルを装着した容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5606159B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012218369A (ja) * | 2011-04-12 | 2012-11-12 | Mitsubishi Plastics Inc | 熱収縮性積層フィルム |
JP2015058974A (ja) * | 2013-09-20 | 2015-03-30 | ライオン株式会社 | 歯ブラシ容器および歯ブラシ製品 |
JP2016169456A (ja) * | 2015-03-13 | 2016-09-23 | 三菱化学株式会社 | 3次元プリンター成形用フィラメント、及び樹脂成形体の製造方法 |
JP2017074982A (ja) * | 2015-10-16 | 2017-04-20 | 興人フィルム&ケミカルズ株式会社 | ポリオレフィン系熱収縮性フィルム |
WO2022145364A1 (ja) * | 2020-12-28 | 2022-07-07 | 王子ホールディングス株式会社 | 延伸フィルム及び溶断シール袋並びに積層体 |
WO2023223849A1 (ja) * | 2022-05-16 | 2023-11-23 | 住友化学株式会社 | ペレット、ペレットの製造方法、ペレットを用いた組成物/成形体の製造方法、及び、ペレット製造用の組成物 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008075009A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-04-03 | Mitsubishi Plastics Ind Ltd | 熱収縮性フィルム、並びにこの熱収縮性フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル、およびこの成形品を用いた、又はこのラベルを装着した容器 |
JP2008266542A (ja) * | 2007-04-25 | 2008-11-06 | Mitsubishi Chemicals Corp | 熱可塑性重合体組成物および成形品 |
JP2009013406A (ja) * | 2007-06-06 | 2009-01-22 | Mitsubishi Plastics Inc | ポリ乳酸系樹脂組成物、ポリ乳酸系フィルム、並びに該フィルムを用いた成形品、延伸フィルム、熱収縮性ラベル、及び該ラベルを装着した容器 |
JP2009108264A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-21 | Mitsubishi Chemicals Corp | 樹脂組成物ならびに該樹脂組成物からなる成形体およびフィルム |
-
2010
- 2010-06-01 JP JP2010125892A patent/JP5606159B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008075009A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-04-03 | Mitsubishi Plastics Ind Ltd | 熱収縮性フィルム、並びにこの熱収縮性フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル、およびこの成形品を用いた、又はこのラベルを装着した容器 |
JP2008266542A (ja) * | 2007-04-25 | 2008-11-06 | Mitsubishi Chemicals Corp | 熱可塑性重合体組成物および成形品 |
JP2009013406A (ja) * | 2007-06-06 | 2009-01-22 | Mitsubishi Plastics Inc | ポリ乳酸系樹脂組成物、ポリ乳酸系フィルム、並びに該フィルムを用いた成形品、延伸フィルム、熱収縮性ラベル、及び該ラベルを装着した容器 |
JP2009108264A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-21 | Mitsubishi Chemicals Corp | 樹脂組成物ならびに該樹脂組成物からなる成形体およびフィルム |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012218369A (ja) * | 2011-04-12 | 2012-11-12 | Mitsubishi Plastics Inc | 熱収縮性積層フィルム |
JP2015058974A (ja) * | 2013-09-20 | 2015-03-30 | ライオン株式会社 | 歯ブラシ容器および歯ブラシ製品 |
JP2016169456A (ja) * | 2015-03-13 | 2016-09-23 | 三菱化学株式会社 | 3次元プリンター成形用フィラメント、及び樹脂成形体の製造方法 |
JP2017074982A (ja) * | 2015-10-16 | 2017-04-20 | 興人フィルム&ケミカルズ株式会社 | ポリオレフィン系熱収縮性フィルム |
WO2022145364A1 (ja) * | 2020-12-28 | 2022-07-07 | 王子ホールディングス株式会社 | 延伸フィルム及び溶断シール袋並びに積層体 |
WO2023223849A1 (ja) * | 2022-05-16 | 2023-11-23 | 住友化学株式会社 | ペレット、ペレットの製造方法、ペレットを用いた組成物/成形体の製造方法、及び、ペレット製造用の組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5606159B2 (ja) | 2014-10-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5330740B2 (ja) | ポリ乳酸系樹脂組成物、ポリ乳酸系フィルム、並びに該フィルムを用いた成形品、延伸フィルム、熱収縮性ラベル、及び該ラベルを装着した容器 | |
JP4953587B2 (ja) | 熱収縮性フィルム並びに該フィルムを用いた成形品及び容器 | |
KR101014585B1 (ko) | 폴리올레핀계 열수축성 필름, 그리고 그 필름을 이용한 성형품, 열수축성 라벨 및 용기 | |
KR100967336B1 (ko) | 열수축성 필름, 그리고 이 열수축성 필름을 사용한 성형품, 열수축성 라벨, 및 이 성형품을 사용한, 또는 이 라벨을 장착한 용기 | |
JP5606159B2 (ja) | 樹脂組成物、並びにこの樹脂組成物を用いた成形品、フィルム、延伸フィルム、熱収縮性フィルム、熱収縮性ラベル、及び該ラベルを装着した容器 | |
JP6759828B2 (ja) | ポリ乳酸系フィルム、該フィルムを用いた熱収縮性フィルム、該熱収縮性フィルムを用いた成形品または熱収縮性ラベル、及び、該成形品を用いたまたは該ラベルを装着した容器 | |
JP2007161825A (ja) | 熱収縮性空孔含有フィルム、並びに該フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル及び容器 | |
JP4878837B2 (ja) | 熱収縮性フィルム、並びにこの熱収縮性フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル、及びこの成形品を用いた、又はこのラベルを装着した容器 | |
JP2007320194A (ja) | 熱収縮性空孔含有フィルム、並びにこのフィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル及び容器 | |
JP5354848B2 (ja) | 熱収縮性空孔含有フィルム、並びに該フィルムを基材とした成形品、熱収縮性ラベル及び容器 | |
JP4334555B2 (ja) | 熱収縮性積層フィルム、並びに該フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル及び該成形品又は熱収縮性ラベルを装着した容器 | |
JP4815214B2 (ja) | 熱収縮性フィルム、並びにこの熱収縮性フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル、及びこの成形品を用いた、又はこのラベルを装着した容器 | |
JP5346502B2 (ja) | 樹脂組成物及びこれを用いたフィルム、積層体 | |
JP5623479B2 (ja) | 樹脂組成物及びこれを用いたフィルム、積層体 | |
JP2010189536A (ja) | ポリ乳酸系フィルム | |
JP4964537B2 (ja) | 熱収縮性空孔含有フィルム、並びに該フィルムを基材とした成形品、熱収縮性ラベル及び容器 | |
JP5095168B2 (ja) | 熱収縮性フィルム、並びにこの熱収縮性フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル、およびこの成形品を用いた、又はこのラベルを装着した容器 | |
JP6551087B2 (ja) | ポリ乳酸系積層フィルム、該積層フィルムを用いた熱収縮性積層フィルム、該熱収縮性積層フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル、及び、該成形品を用いた、または該ラベルを装着した容器 | |
JP2008023801A (ja) | 熱収縮性積層フィルム、並びに該フィルムを用いた成形品、ラベル及び該成形品及び該ラベルを装着した容器 | |
JP4772491B2 (ja) | 熱収縮性空孔含有フィルム、並びにこの熱収縮性空孔含有フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル、及びこの成形品を用いた、又はこのラベルを装着した容器 | |
JP2007106996A (ja) | ラップフィルムおよびその製造方法 | |
JP5289674B2 (ja) | 熱収縮性フィルム、該フィルムを用いた熱収縮ラベル、成形品、及び容器 | |
JP2005219487A (ja) | 積層フィルム | |
JP5037250B2 (ja) | 熱収縮性積層フィルム、並びに該フィルムを用いた成形品、熱収縮性ラベル及び該成形品又は熱収縮性ラベルを装着した容器 | |
JP2017186410A (ja) | 乳酸系樹脂組成物、並びに、これを用いた成形体及び二軸延伸フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130208 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130628 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140128 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140314 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20140408 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140707 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20140715 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140805 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140807 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140826 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140826 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5606159 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |