以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1は本実施例による記録再生装置における、記録媒体上のAVストリームの管理状態を示す図である。101は図2における201と同様に、記録媒体上のAVストリームそのものであり、記録単位としてプログラム#1〜プログラム#3が存在する場合を示している。
102は図2における202に相当し、ここでは管理情報における第3管理階層(管理レベル3)を示している。プログラム情報#1〜プログラム情報#3は、夫々プログラム#1〜プログラム#3というプログラム単位の全ての再生範囲を示すものとなっている(以下これらのプログラムの実体と対を成すプログラム情報を「オリジナルプログラム情報」という。また、図1において「OPGR #1」のように示してある。)。またプログラム情報#2a〜プログラム情報#3aはユーザが任意に指定したプログラムの全体あるいは一部の再生範囲を示すものであり(以下これらを「ユーザ定義プログラム情報」という。また、図1において「UPGR #2a」のように示してある。)、ここでは夫々プログラム#2の一部、プログラム#3の一部を示している。プログラム情報#1〜プログラム情報#3に相当する箇所は、AVストリームの追記や削除、つまりプログラムの増減に伴いその情報も増減する。またプログラム情報#2aやプログラム情報#3aに相当する箇所は、ユーザの編集操作により、その情報の数が増減する。
103は図2における管理レベル1に相当するが、ここでは管理情報の第2管理階層(管理レベル2)を示しており、プレイリスト情報#1〜プレイリスト情報#nのみを含む。夫々のプレイリスト情報は前記管理レベル3における任意のプログラム情報の再生順序を示すものであり、複数持つことが可能となっている。
104が本実施例の特徴的な点として、新たに追加した管理情報の第1管理階層(管理レベル1)であり、複数の統合情報を含む。オリジナル統合情報は、システムレジューム情報などを記憶している統合情報であり、詳細については後述する。ユーザ定義統合情報#1〜ユーザ定義統合情報#mは、管理レベル2におけるプレイリスト情報及び管理レベル3におけるプログラム情報のうちの任意の一つあるいは複数を含むものである。例えば複数のユーザが単一の記録媒体を用いる場合に、ユーザ単位に一つのユーザ定義統合情報を使用することにより、夫々のユーザの嗜好に合致した再生内容を管理することが可能となる。
次に本発明による記録再生装置の実施形態について、別の図を用い、さらに具体的に説明する。
図3は本実施例による記録再生装置の一例を示すブロック図であり、デジタル放送を受信して記録媒体に記録し、また記録したデータを再生し、再生出力を得ることができるような記録再生装置を示している。300は記録再生装置、301はアンテナからの受信波を入力する入力端子、3011は他の機器からの圧縮された映像音声データを入力するための入力端子、3012はアナログ映像信号を入力するためのアナログ映像入力端子、3013はアナログ音声信号を入力するためのアナログ音声入力端子、333及び334は、アナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル(A/D)変換回路、302は復調回路、330は復調したデジタル信号を音声、映像、その他のデータに分離する分離回路、335はデジタル化された映像及び音声信号を圧縮する圧縮回路、303は記録系信号処理回路、331は記録するデータを暗号化するための暗号化回路、304は記録媒体のドライブ機能を含めた記録再生系、305は記録媒体、332は記録媒体上に暗号化され記録されたデータを非暗号化するための非暗号化回路、306は再生系信号処理回路、307は切替え回路、308は分離回路、309は映像復号回路、310はデジタル/アナログ(D/A)変換回路、311は映像出力端子、312は音声復号回路、3020は再生基準カウンタ、313はD/A変換回路、314は音声出力端子、315はTVセット、316はユーザI/F、317は制御部、318はシステムバス、319はOSD生成部、320は加算回路である。
記録時においては、デジタル放送などにより放送局から送信され、本記録再生装置で受信された信号が、復調回路302において所定の方式により復調された後、記録系信号処理回路303においてタイミング調整用のデータ付加や変調などの必要な信号処理が施されて、暗号化回路331にて暗号化された後、記録再生系304により記録媒体305へ記録される。また、デジタル入力端子3011より入力されたデジタル信号は記録系信号処理回路303においてタイミング調整用のデータ付加や変調などの必要な信号処理が施されて、暗号化回路331にて暗号化された後、記録再生系304により記録媒体305へ記録される。また、アナログ映像入力端子3012より入力されたアナログ映像信号と、アナログ音声入力端子3013より入力されたアナログ音声信号は、圧縮回路335によって圧縮処理がなされ、記録系信号処理回路303を介し、暗号化回路331にて暗号化された後、記録再生系304により記録媒体305へ記録される。
再生時においては、ユーザの指示に応じて記録媒体305から記録再生系304を介して読み出されたデジタルデータは、暗号化されている場合には非暗号化回路332にて非暗号化され、暗号化されてない場合はそのまま非暗号化回路332を介して読み出され、再生系信号処理回路306において所定の復調等の再生に必要な信号処理が施され、切替え回路307を介して分離回路308に送られる。動画のAVストリームを再生時には、分離回路308は、後述するAVストリーム中のPID(Packet IDentifier、MPEG規格)に基づいて、映像復号回路309、もしくは音声復号回路312、もしくは再生基準カウンタ3020へ、AVストリームを振り分ける。再生を開始した時点において、最初のPCR(Program Clock Reference、MPEG規格)値が、再生基準カウンタ3020に設定され、以降は復号に用いる再生基準クロックにて、再生基準カウンタ3020はカウントアップしていく。映像復号回路309では所定の映像復号処理が施されて、D/A変換回路310においてデジタルデータからアナログ信号への変換が成された後、再生基準カウンタ3020の値が、復号した映像信号のAVストリーム中に含まれる表示時刻の値と一致した時に、映像出力端子311を介してTVセット315のモニタ出力へと表示される。また音声復号回路312では所定の音声復号処理が成され、再生基準カウンタ3020の値が、復号した音声信号のAVストリーム中に含まれる表示時刻の値と一致した時に、D/A変換回路313においてデジタルデータからアナログ信号への変換が成された後、音声出力端子314を介してTVセット315の音声出力機構により出力されるので、映像と音声の同期が保たれて、TVセット315にて再生される。静止画データの再生時には、暗号化されている場合には非暗号化回路332にて非暗号化され、暗号化されてない場合はそのまま非暗号化回路332を介して読み出され、映像復号回路309にて所定の圧縮方式に従った伸張処理が施される。
制御部317は、システムバス318を介して記録再生装置300の各部を制御するものであり、またユーザI/F316を介して入力されたユーザの指示入力に基づいた動作を行うように、装置全体を制御する。なおユーザへの指示入力要求、あるいは必要なユーザへのOSD表示は、OSD生成部319で用意され、加算回路320において、映像復号回路309の出力と適当なレベルで加算されて、最終的にTVセット315のモニタ画面に出力されることにより実現される。
次に図1における管理情報構成の具体的な使用例として、管理レベル1における各統合情報を記録データのメニュー表示に使用した場合について説明する。
図4は図1におけるオリジナル統合情報を使用してメニュー表示を行う一例である。315は図3におけるTVセットであり、401は全プログラム表示用のタグ、402はプログラム情報#1を示すサムネール、403はプログラム情報#2を示すサムネール、404はプログラム情報#3を示すサムネールである。ユーザはリモコン等により画面上のカーソル位置を所望のサムネールに移動して選択決定することにより、任意のプログラム、あるいは全てのプログラムを再生することができる。
次に図5は図1における、いくつかのユーザ定義統合情報の1つを使用して、これをプレイリストとしてメニュー表示を行う一例である。501は全プレイリスト表示用のタグ、502はプレイリスト情報#1を示すサムネール、503はプレイリスト情報#2を示すサムネールである。ユーザは前述の場合と同様にリモコン等により画面上のカーソル位置を所望のサムネールに移動して選択決定することにより、任意のプレイリスト、あるいは全てのプレイリストを再生することができる。なお前述の全プログラム表示用タグ401から全プレイリスト表示用タグ501への表示切り替えは、ユーザが例えばタグの文字位置でカーソルを移動することなどにより実現することが可能である。
次に図6は図1におけるユーザ定義統合情報#1を使用してメニュー表示を行う一例である。601はユーザ#1(ここでは「ママ」としている)用メニュー表示用のタグであり、402と502は図1からわかるように、プログラム情報#1及びプレイリスト情報#1を示すサムネールとなっている。「ママ」はママ用メニュー表示用タグ60
1を自分専用のフォルダとして、自由に再生したいデータを登録、削除することが可能である。
同様に図7は図1におけるユーザ定義統合情報#2を使用してメニュー表示を行う一例である。701はユーザ#2(ここでは「パパ」としている)用メニュー表示用のタグであり、503と502は図1からわかるように、プレイリスト情報#2及びプレイリスト情報#1を示すサムネールとなっている。この場合「パパ」は2つのプレイリストを選択しているが、その再生順序を変更することが可能となっている。また前述の「ママ」と同様に、「パパ」はパパ用メニュー表示用タグ701を自分専用のフォルダとして、自由に再生したいデータを登録、削除することが可能である。
以上のように本発明の実施例によれば、登録された全てのプレイリスト情報を管理する管理単位及び上位の管理階層を追加し、AVストリーム全ての再生範囲を示す統合情報と同列に扱うように構成とする。また、追加した管理階層でユーザ定義による統合情報を扱うように構成し、このユーザ定義による統合情報には下位階層に含まれる任意の再生範囲を登録できるように構成する。これにより、ユーザは任意のプレイリスト、あるいは再生範囲を選択して管理することが可能となる。
このようにして、単一の記録媒体を複数のユーザが共有する場合などでも、ユーザ毎に好みの再生内容を管理することができ、使い勝手が向上する。
なお以上の実施例では、デジタル放送を受信してデジタルデータをそのまま記録する場合について述べたが、これはこの限りではなく、ネットワークI/Fを具備し、外部ネットワークからAVストリームを取得したり、符号化手段を具備し、アナログデータを符号化しながら記録媒体に記録するような構成でも良い。つまり本実施例は記録媒体上のデータ管理について言及しているものであり、その入力経路については特に限定されるものではない。
図8に、上記に述べたプログラムやプログラム情報、プレイリスト情報、及びオリジナル統合情報、ユーザ定義統合情報を、実際に記録媒体305(図3)上にどのようなファイル構成で記録するかの一例を示す。本記録媒体は、デジタル記録再生を行う媒体であり、媒体上の各ファイルは、いわゆるパーソナルコンピュータなど記録媒体の管理に用いられるのと同様のファイルシステムで管理されている。同図においてROOT800は、ファイルディレクトリの最上位階層を示し、TVR801はその下層のディレクトリであり、本発明にかかる図1に示した管理構造を実現する各ファイル構造を示したものである。TVREC.MGR802、PGRG.MGR803、PGRG_INF.TBL804、PGR.MGR805、PGR_INF.TBL806、UPGR.MGR807、UPGR_INF.TBL808、UDFF.MGR809、UDFF_INF.TBL810、などの管理ファイルと、映像と音声の多重化されたAVストリームPROG0001.AVS820、・・・PROGxxxx.AVS(AVストリームファイルのxxxxの部分は番号付けされ、たとえばAVストリームが記録されるごとに順次番号が増えていく)821がTVR801の下に記録される。830はさらにTVR801下のディレクトリで、記録媒体に記録されたナビゲーション一覧などに使用するサムネール関連のファイルを格納するためのディレクトリ名TNDというディレクトリである。831はファイル名TND.MGRというサムネールの実体ファイル832、833、・・・、834を統合管理するサムネール管理ファイルである。サムネールの実体ファイルのファイル名は、834に示したようにTNxxxxyy.zzzとし、xxxxはサムネールに関連するプログラムファイル821のxxxxに対応し、yyはサムネールとして登録された順番の数字が当てられ、zzzの部分は、たとえばサムネールのデータの種類が、非圧縮のビットマップならばbmpとし、JPEG(Joint Photographic Experts Group)圧縮されたものである場合はjpgとする。本実施例では、各プログラムファイルに対応するサムネールのファイルを、832〜834のように、それぞれ別々に記録されている。このように、複数のサムネールのファイルを1ファイルにまとめずに832〜834のように別々に記録することにより、サムネールのファイルを追加・削除する際の処理が容易となる。特に可搬型ハードディスクのように大容量の記録媒体において、サムネールのファイルを削除・追加した際の処理時間の短縮化を図ることができる。また、835は静止画管理を行うための管理ファイルや静止画データを保存するための「PIC」という名のディレクトリである。ディレクトリ835についての詳細は後に述べる。
図8のAVストリームファイル820(PROG0001.AVS)や821(PROGxxxx.AVS)は、図14に示す構成で記録されている。
図14において1401が、AVストリームファイルであり、放送で受信したAVストリームを記録する際の最小単位をALUということとする。また、AVストリームが暗号化されている場合、ALUは暗号化の最小単位ともなっている。RP1402は、記録パケットの単位で、MPEG(Moving Picture Expert Group)規格のトランスポートパケット(188バイト)に、受信時のタイムスタンプ(27MHzでカウントし、受信した時点でのカウント値4バイト)をヘッダとして付加した、192バイトのデータパケットであり、本実施例では、この192バイトのRPパケット1402を8192パケットまとめて1ALUとしている。AVストリームファイル1401の中には、ALU#1〜ALU#v(各8192RP)と順次記録されたAVストリームに加えて、ALU情報1403として、記録したAVストリームの総ALU数と、最初のALU番号、最初のALUのRP数、及びAVストリーム最後のALUのRP数、を記録する。ALU情報1403は、図8のAllocUnitInfo823に対応する。これは、AVストリームの最初のALUおよび最後のALUのRP数は8192にならない場合があるため、これを記録するためのものである(詳細は後述する)。
またこれらのAVストリームファイル820,821は、たとえばUDF(Universal Disc Format)で規定される、ファイル構造の下層にストリームディレクトリ822の構成を持ち、さらにネームドストリームと呼ばれるAllocUnitInfo823、ProgramInfo824、AccessUnitInfo825と呼ばれるファイルを持つ。
図9は、TVREC.MGR802(図8)の管理テーブル構成を示したものである。オリジナル統合情報901として、システムレジューム情報902と、プログラム統合情報名903が記録される。
システムレジューム情報として、ユーザが再生停止した時点のユーザ定義統合情報(UDFF)の番号及びその下の階層のプレイリスト情報(PGRG)番号と、その下の階層のオリジナルプログラム情報(OPGR)もしくはユーザ定義プログラム情報(UPGR)の番号(PGR)と、停止時点でのGOPに対応する、後述するAVストリームの記録時の最小単位であるALU番号と、該ALU内の対応するGOPの記録パケットのRP番号と、対応するGOPのフレーム番号を表として記録する。このようにしておけば、システムのレジューム再生開始の制御をフレーム単位の精度で行うことができる。PGR番号は、OPGRか、UPGRかの判定のために、たとえばPGR番号(16進数)=0000〜7FFFまではOPGRとし、PGR番号(16進数)=8000〜FFFFならばUPGRとして区別する。903はプログラム統合情報につける名前(PGSET名)を記録するフィールドであり、たとえば記録媒体に記録されているコンテンツ群にユーザが命名した名前の文字列情報を記録する。こうすることで、記録媒体は誰によって使用されているか、などの判別に用いることもできるし、コンテンツ群に関連した名前を記録することができるため、記録内容を把握しやすくなる利点がある。 図10はプレイリストを管理する、プレイリスト管理情報(PGRG)ファイル1001と、プレイリスト管理表ファイル1010の内容を示したものである。プレイリスト管理情報(PGRG)ファイルは、図8のPGRG.MGR803に、プレイリスト管理表ファイル1010は図8のPGRG_INF.TBL804に対応する。PGRG.MGR1001は、ユーザが編集によって登録したプレイリストの数(図10ではn個の場合)と、以下プレイリスト#1、プレイリスト#2・・・プレイリスト#n−1、プレイリスト#nの内容が記録されたプレイリスト管理表ファイルPGRG_INF.TBLの位置の情報(たとえばプレイリスト管理表ファイルPGRG_INF.TBL1010の頭から何バイト目から、といった情報)が記録される。
プレイリスト管理表ファイル1010には、各プレイリスト#1、・・・、#n−1、#nのそれぞれの下記する情報が表として記録される。図10のプレイリスト管理表1010の詳細例としてプレイリスト#n−1の構成を示す。プレイリスト#n−1の情報として、作成時間1011(ユーザが装置を操作してプレイリスト#n−1を作成した時点での時間)、及び名前1012、サムネール情報1013、レジューム情報1017、及びそれに続いてプレイリスト#n−1に登録されたオリジナルプログラム情報(OPGR)またはユーザ定義プログラム情報(UPGR)を示すプログラム情報の数1018と、登録された番号一覧プログラム情報(PGR情報。OPGRとUPGRの区別は先に述べたとおりで、PGRの番号(16進数)=7FFF以下はOPGR、8000以上はUPGR)の番号が記録される。
プレイリストの作成時間1011が管理情報として記録されているので、再生時に、プレイリスト一覧を、作成時間順に表示するといったことが可能である。
図10のサムネール情報1013は、形式情報(コンテンツ保護必要か不要か、表示するサムネールは、記録されたAVストリームの画像の参照位置を元にして作成する必要があるか、外部ファイルに登録されているサムネールデータを参照するか、等の情報)1014、AVストリーム中のサムネールとして表示する位置情報1015、外部ファイルのサムネールデータ位置情報1016より構成される。サムネール位置情報1015は、サムネールとして表示するプログラム情報(PGR)番号と、そのPGR番号に対応したAVストリームの表示するサムネールのGOP位置に対応したALUの番号と、該GOPに対応したALU番号の中のRP番号と、前記GOPのサムネールとして表示するフレーム番号から構成される。
レジューム情報1017は、プレイリスト#n−1の再生を停止した時点での、再生していたプログラム(PGR)番号(PGR番号が7FFF以下ならOPGR、8000以上ならUPGR)と、そのPGR番号における再生を停止した時点でのGOPに対応したALU番号と、RP番号と、前記GOP内の停止時のフレーム番号を記録する。このようにしておけば、レジュームが図9に示したシステムレジューム情報902に加え、個別のオリジナルプログラム情報もしくはユーザ定義のプレイリストごとにレジューム情報1017のように個別にレジューム情報を記録管理できる。よって、再生時にレジューム再生機能として、たとえばオリジナルプログラムごとのレジューム点で再生制御を行なったり、前回の再生停止状態に応じて、ユーザ定義統合情報(UDFF)の何番で再生を停止したかなど含めての、レジューム再生制御ができる機能を提供できるし、再生開始の制御をフレーム単位の精度で行うことができる。
図11はオリジナルプログラム管理情報(OPGR)ファイル1101と、オリジナルプログラム管理表ファイル1110の内容を示したものである。記録媒体上のオリジナルプログラム情報の全てを含み、これを元に再生することにより、ユーザは記録媒体上に記録された全てのAVストリームを再生することが可能となる。オリジナルプログラム管理情報(OPGR)ファイル1101は、図8のPGR.MGR805に、オリジナルプログラム管理表ファイル1110は図8のPGR_INF.TBL806に対応する。オリジナルプログラム管理情報ファイル1101は、記録媒体に記録されているオリジナルプログラムの数(図11ではp個の場合)と、以下オリジナルプログラム情報#1、オリジナルプログラム情報#2・・・オリジナルプログラム情報#n−1、オリジナルプログラム情報#nの内容が記録されたオリジナルプログラム管理表ファイル1110内の位置の情報(たとえばオリジナルプログラム情報管理表ファイルPGR_INF.TBL1110の頭から何バイト目から、といった情報)が記録される。
図11のオリジナルプログラム管理表1110の詳細例としてプレイリスト#p−1の表部分を示す。プレイリスト#p−1の情報として、この#p−1のオリジナルプログラム情報が、有効であるか無効であるか、コピー制御情報(以下CCIという)などを含むプログラム情報フラグ1111、作成時間1112(ユーザが装置を録画操作してオリジナルプログラム情報#p−1を作成した時点での時間)、及び名前1113、サムネールファイル番号(図8に記載のPROGxxxx.AVS821のxxxx)1114、サムネール情報1115、レジューム情報1119、さらにインデックス数1120と、それぞれのインデックス番号ごとの形式、及びインデックスの場所を示すプログラム情報#p−1に対応したAVストリームのGOPに対応したALU番号とRP番号と、該GOP内のインデックスとして指定したフレーム番号が配置されている。インデックスとは、たとえばユーザがオリジナルプログラム情報#p−1に対応したプログラムを編集して、マーキング点指定を指定した場合の指定位置情報であり、編集でインデックスを指定しておけば、オリジナルプログラム情報#p−1に対応したプログラムを再生時にすばやくインデックスで指定した位置に飛ばす、などの操作がフレーム単位で可能となる。サムネール情報1115の各構成要素のサムネール形式1116、サムネール位置1117、サムネール外部ファイル位置1118は、先の図10のプレイリスト管理表1010中のサムネール形式1014、サムネール位置1015、サムネール外部ファイル位置1016と同様のデータ構造である。また、レジューム情報1119の構成要素も、先の図10のレジューム情報1017と同様である。
また、図11の先頭ACUオフセット番号1130には、録画されたオリジナルプログラムのAVストリームの最初のGOP位置から、最初の再生位置に対応するGOPとの差分値を記録し、先頭フレーム番号1131には、該GOPの再生したいフレーム番号を記録する。ACUエントリ番号の定義については、後述する。また、終端ACUオフセット番号1132には、記録されたオリジナルプログラムのAVストリームの終端のGOPから、再生する終端のGOPに対応したACUエントリ番号の差分値を記録し、終端フレーム番号1133には、再生する終端のGOP内の再生するフレーム番号を記録する。このようにしておけば、記録されたストリームのうち、前後の不要な部分の再生がなされることを防ぐことができる。また、実際の録画されたオリジナルプログラムのAVストリームの先頭から、再生開始までの差分値の大きさを規定し、さらに実際の録画されたオリジナルプログラムのAVストリームの終端から再生する終端の差分値を規定することで、実際に録画されたオリジナルプログラムのAVストリームと再生されるオリジナルプログラムのAVストリームの時間のギャップを、規定量以内に絞ることが可能である。よって、例えばこの再生範囲のデータが何らかの要因で壊れてしまった場合、最悪の場合まったく再生できない状況に陥る可能性があるが、規定量以内に抑えることで再生できなくなる範囲を少なくできる。ただし、先頭ACUオフセット番号1130及び、終端ACUオフセット番号1132は、再生する範囲を指定するACUエントリ番号の絶対値(差分値で無く)であってもよい。
また図11のプログラム付帯情報1134には、録画したAVストリーム中の付帯情報が記録されている。
図20において、プログラム付帯情報2001は図11の1134に相当するものであり、PCR_PID2002(PCR:Program Clock Reference、PID:Packet IDe-ntifier、共にMPEG規格)は、記録開始時の最初のAVストリーム中の送信時の基準時刻であるPCR値を含む時のPID値が記録される。
また同図において、Video_PID2003には、映像のエレメンタリーストリーム(以下ES:MPEG規格)を含む時のPID値が記録される。
また同図において、Audio_PID2004には、音声のESを含む時のPID値が記録される。再生時には、上記のPCR_PID2002、Video_PID2003、Audio_PID2004の値によって、TSパケットを各種復号回路(図3の映像復号回路309や音声復号回路312、再生基準カウンタ3020)へ振り分ける処理を行う(図3の分離回路308)。
図12はユーザ定義プログラム管理情報(UPGR)ファイル1201と、ユーザ定義プログラム管理表ファイル1210の内容を示したものである。ユーザ定義プログラム管理情報(UPGR)ファイル1101は、図8のUPGR.MGR807に、ユーザ定義プログラム管理表ファイル1210は図8のUPGR_INF.TBL808に対応する。ユーザ定義プログラム管理情報ファイル1201は、ユーザが編集によって登録したユーザ定義プログラムの数(図12ではr個の場合)と、以下ユーザ定義プログラム情報#1、ユーザ定義プログラム情報#2・・・ユーザ定義プログラム情報#r−1、ユーザ定義プログラム情報#rの内容が記録されたユーザ定義プログラム管理表ファイル1210内の位置の情報(たとえばユーザ定義プログラム管理表ファイル(UPGR_INF.TBL)1210の頭から何バイト目から、といった情報)が記録される。
図12のユーザ定義プログラム管理表1210の詳細例としてユーザ定義プログラム#r−1の表部分を示す。ユーザ定義プログラム#r−1の情報として、本ユーザ定義情報に関連したプログラムのファイル番号(図8に記載のPROGxxxx.AVS821のxxxx)1211、ユーザ定義プログラム情報として指定した、上記ファイル番号のAVストリームの再生開始位置(情報としてAVストリーム中の再生指定する先頭のGOPに対応したALU番号と、RP番号、及び該GOP内の再生開始するフレーム番号1220)1212、及び再生終了位置1213(情報としてAVストリーム中の再生指定する終端のGOPに対応したALU番号と、RP番号、及び該GOP内の再生終了するフレーム番号1221)、及び録画したAVストリーム中の付帯情報としてプログラム付帯情報1222が記録されている。プログラム付帯情報1222の内容は、図11に示したプログラム付帯情報1134、図20に示したプログラム付帯情報2001と同様である。さらにインデックスの数1214と、それぞれのインデックス番号ごとの形式、及びインデックスの場所を示すユーザ定義プログラム情報#r−1に対応したAVストリームのALU番号とそのALU内のインデックス指定位置のRP番号が配置されている。インデックスは、先の図11のオリジナルプログラム情報と同様に、たとえばユーザがユーザ定義プログラム情報#r−1に対応したプログラムを編集して、マーキング点指定を指定した場合の指定位置情報であり、インデックスを指定しておけば、オリジナルプログラム情報#p−1に対応したプログラムを再生時にすばやくインデックスで指定した位置に飛ばす、などの操作が可能となる。
図13はユーザ定義統合管理情報(UDFF)ファイル1301と、ユーザ定義統合管理表ファイル1310の内容を示したものである。ユーザ定義統合管理情報(UDFF)ファイル1301は、図8のUDFF.MGR809に、ユーザ定義統合管理表ファイル1310は図8のUDFF_INF.TBL810に対応する。ユーザ定義統合管理情報ファイル1301は、ユーザが編集によって登録したユーザ定義統合情報の数(図13ではt個の場合)と、以下ユーザ定義統合情報#1、ユーザ定義統合情報#2・・・ユーザ定義統合情報#t−1、ユーザ定義統合情報#tの内容が記録されたユーザ定義統合情報表ファイル1310内の位置の情報(たとえばユーザ定義統合管理表ファイルUDFF_INF.TBL1310の頭から何バイト目から、といった情報)が記録される。
図13のユーザ定義統合管理表1310の詳細例としてユーザ定義統合情報#t−1の表部分を示す。ユーザ定義統合情報#t−1の情報として、本ユーザ定義統合情報を作成した作成時間1311と、本ユーザ定義統合情報の名前1312、本ユーザ定義統合情報を代表するサムネールの情報1313、本ユーザ定義統合を構成するオリジナルプログラム番号またはプレイリスト番号の数1317、及びそれに続いて本ユーザ定義統合情報を構成するオリジナルプログラム番号またはプレイリスト番号の羅列より構成される。
サムネール情報1313の各構成要素のサムネール形式1314、サムネール位置1315、サムネール外部ファイル位置1316は、先の図10のプレイリスト管理表1010中のサムネール形式1014、サムネール位置1015、サムネール外部ファイル位置1016と同様のデータ構造である。
図16は、サムネールの管理データ構造と外部サムネールファイルの相関を示した図である。同図においてサムネール管理データ1601は、サムネール形式とサムネール位置とサムネール外部ファイル位置で構成され、図10のサムネール情報1013、図11のサムネール情報1115、図13のサムネール情報1313と同様である。サムネール位置は、プログラムファイル1602プログラム情報(PGR)の番号と、サムネールとして表示するAVストリームの位置に対応したALU番号、及びそのALU番号に対応したALU内のRP番号から構成され、サムネール外部ファイル情報はプログラムファイル番号xxxxとサムネールファイル番号yyから構成される。
図17は、全サムネール管理情報ファイル1701の構造を示したものであり、図8のTND.MGR831に対応する。サムネールを統合する情報として、登録されているサムネール数(本図ではi個の場合)1702、以降登録個数分のサムネールの情報が入っている場所のポインタ値などを情報として持つサムネールポインタ1703〜1704、これに続いて各サムネール情報1705〜1706で構成される。各サムネール情報1705〜1706は、プログラムファイル番号、サムネールファイル番号、サムネール関連情報(サムネールの縦横の画素サイズ、圧縮方式など)、及びサムネール保護情報(サムネールの暗号化の可否)の情報から構成される。このようにサムネールの情報を一箇所にまとめていれば、本全サムネール管理情報ファイル1701を参照するのみで、全サムネールの情報が把握できるため、本発明にかかる再生機などで、サムネール情報一覧などを取得する場合に動作を高速化できるなどの利点がある。
図15は、たとえばユーザが編集操作において、1つのプログラムを分割する場合(例えば、録画した1つの番組を2つに分割する場合)の、AVストリームの入ったプログラムファイルの管理がどのようになるかを示した模式図である。同図に示したように任意のPROGxxxx.AVSファイルのAVストリームは、ALU単位で配置されている。このためALU単位で分割すれば単純であるが、ALU単位を録画したAVストリームの再生時間にたとえると、数十秒の単位になり、分割精度が非常に粗いものとなってしまう。このため、分割点においては、RP単位でできるようにする。この場合図15のように、ALU番号#fの部分で分割することとなる。そして分割したファイルのALU#1〜ALU#fのAVストリームを新たにPROGxxxx.AVSとし、ALU#f〜ALU#hのAVストリームをPROGxxxx+1.AVS(ファイル番号xxxxにプラス1する)として記録する。この場合、分割後のPROGxxxx.AVSのストリーム部分の終端はALU値が所定の8192RP(図14に記載)とはならないため、図14のALU管理情報1403のパラメータである「プログラムのALU数」を変更すると同時に「最後のALUのRP数」を、分割後のRP数、すなわちALU#fの分割した点より前のRP数に変更して、ファイルPROGxxxx.AVSを更新する。また、分割後のAVストリームをPROGxxxx+1.AVS(図15)に対しても、図14のALU管理情報1403のパラメータである「プログラムのALU数」を変更すると同時に「最初のALUのRP数」を、分割後のRP数、すなわちALU#fの分割した点より後のRP数に変更して、記録する。このようにすれば、分割点の精度が向上する。少なくとも、分割点はMPEG圧縮されたAVストリームの場合、GOP(Group Of Picture)単位の精度で分割が可能となる。
図18はプログラム情報1801であり、先の図8におけるネームドストリームProgramInfo824の内容を示したものである。同図において、録画したAVストリームのオリジナルプログラムのプログラム総合情報1802として、本実施例の記録形式で記録された旨のプログラム識別情報1803、及び録画されたオリジナルプログラムのAVストリームの種類として、たとえばデジタル放送(日本、欧州、北米など)または記録機で自己エンコードされたAVストリームである、などの識別情報であるストリームフォーマット情報1804、及び記録開始時刻や終了時刻、プログラムの名前やジャンルなどからなるストリームフォーマット詳細情報1805である。
図19はACU情報1900の詳細を示したものであり、またACU情報1900は図8のネームドストリームAccessUnitInfo825の内容を示すものである。ACUとは、AVストリームのGOPの位置する部分の、ALU番号と、RP番号(図14)、及びGOP中のMPEG規格におけるIピクチャの長さに相当するRP数などを情報として持つものである。同図において、ACU総合情報1901として、ACUグループの数としてACUグループエントリ数、及びAVストリーム中のタグ形式を持つ。タグ形式に記録される値について以下説明する。
例えば、欧州や日本のデジタル放送では、コンポーネントタグと呼ばれ、当該ACU1900に対応した番組を再生するために必要な、ストリーム構成の情報の種別を表す値がある。このコンポーネントタグを用いれば、サービス情報(以下、SIという)中に、1番組で複数のストリームを持つ場合などを想定し、例えば番組中の画像が1種類だけでなく、複数種類(撮影角度を変えたものなど)ある場合や、音声が複数ある場合(以下このような映像、または音声が1番組中に複数ある場合のAVストリームをマルチAVストリームという)などの情報をコンポーネントタグとして重畳し、これらを電子番組表にしてユーザに表示する場合に用いることができる。そこで、例えば欧州や日本のデジタル放送においては、タグ形式にコンポーネントタグを記録することにより、1番組で複数のストリームを持つ場合であっても適切に対応することが可能となる。
しかし、米国などの放送規定においては、このようなコンポーネントタグの規定がなされていない場合がある。
そこで、例えば欧州や日本のデジタル放送のようにコンポーネントタグが規定されているAVストリームを録画した場合はタグ形式に00H(Hは16進数を表す添え字)を記録し、例えば米国の放送規定のようにコンポーネントタグが規定されていないAVストリームを録画した場合はタグ形式に01Hを記録しておくように定義しておく。
このように管理ファイルを構成すれば、コンポーネントタグが放送地域によって決まっている場合、いない場合など含めて、記録管理方式として対応が可能である。
上記で述べた、マルチストリームを記録した場合に、複数のグループのACUエントリを管理できるように、本実施例では表を構成しているが、通常の場合は、1AVストリームにつき、ACUグループは1個でよい。これに続いてACUグループエントリ#1の内容が配置された位置情報(例えば本ACU情報1900の最初から何バイト目にACUグループエントリ#1の内容が記録されている)と、ACUグループエントリ#1のストリームに対応したコンポーネントタグの値を記録するACUグループ#1配置情報1902が、続いてACUグループ#2配置情報1903、・・・、ACUグループ#z配置情報1905、を記録する。各ACUグループ#1〜z配置情報のタグ値は、AVストリームの構成を表す構成要素(構成情報ともいう)であり、1番組中に複数のストリームが存在する場合、当該ACUグループ#1〜z配置情報がどのAVストリームに対応するかを示す情報が記録される。さらに続き、ACUグループエントリ#1の総合情報1906(ACUグループエントリ#1に記録されたACUの総数(ACUエントリ数)、及びACUグループエントリ#1に記録されたACUの最大値からなる)、続いてACUのエントリ#1の情報1907、・・・、ACUのエントリ#nの情報1908、ACUグループエントリ#2の総合情報、・・・と記録する。ACUのエントリ#1の情報1907、・・・、ACUのエントリ#nの情報1908はそれぞれ、GOPの構成としてシーケンスヘッダ(MPEG規格)の有無や、GOPヘッダの有無や、本ACUを構成するピクチャ種別(MPEG規格のIピクチャ/Pピクチャ、本実施例ではIピクチャのみを想定)などをフラグとして持つことで構成されるACU形式と、ACUのタイムスタンプ、ACU開始位置として、ACUエントリ番号に対応したGOPのあるALU番号と、そのALU内のRP番号及びIピクチャのパケット数からなるACUサイズより構成される。
このようにACUの情報1900を構成しておけば、ストリームのIピクチャの位置情報を再生時に把握できるため、再生時にIピクチャを所定間隔で飛ばして表示しながら高速にサーチを行う場合などの処理に使用できるだけでなく、コンポーネントタグのタグ値により高速サーチするストリームの情報を再生時に把握できる。
また、ACU総合情報1901のタグ形式により、記録されたストリームがコンポーネントタグの規定を持っていない場合(上記実施例にて01H以上)には、AVストリーム中のPMT(Program map Table:MPEG規格)で指定された情報を示すこととする。すなわち、タグ値=nならば、PMTで記述された第n番目のストリームを指すこととする。このようにしておけば、コンポーネントタグが放送地域によって決まっていない場合にも、ACU総合情報が複数あるうちのどのストリームに対応したものであるか、を記録することが可能である。
図21は、本発明にかかる静止画データ、及び静止画を管理するための管理情報を記録媒体上に記録するためのディレクトリ内容を説明する図である。同図において2100は、ファイルディレクトリの最上位階層を示し、2101はその下層のPICという名のディレクトリであり、本発明にかかる静止画データ、及び管理情報ファイルの各ファイル構造を示したものである。またTVR2111は、動画データ、及びその管理ファイルを格納するためのディレクトリで、先に説明した図8のTVR801と同じものである。図21において、2102は、一般的にデジタルカメラなどで使用されているフォーマットによるDCIMという名のディレクトリで、ディレクトリ2101の下層に生成される。その下層には、一般的にデジタルカメラなどで使用されているフォーマットである、「100XXXX」という名のディレクトリ名のディレクトリ2103が生成される。ディレクトリ名の「XXXXX」の部分は任意の5文字のアルファベットが当てられることとする。ディレクトリ2103(100XXXXX)の下の階層には、静止画データとしてAABB0001.JPGという名のファイル2104、ABCD0002.JPGという名のファイル2105、ABCD0003.JPGという名のファイル2106、BBBB0004.JPGという名のファイル2107、BBBB0005.JPGという名のファイル2108のファイル、ZZZZ9999.JPGという名のファイル2109が格納される。これらのファイルは、ファイル名の上4桁はアルファベットまたは数字の任意の組み合わせでよく、たとえば再生処理の場合のファイル区別は、下4桁の番号0001〜9999にて区別される。ディレクトリ2103の中に、ファイル名の下4桁が9999まで使用された場合は、新たにディレクトリ2103のディレクトリ名の上3桁を「101XXXXX」というディレクトリ2110を作成し、そのディレクトリ中に新たに静止画データのファイルを、ファイル2104〜2109に示したファイル名のつけ方と同様に追記していく。図21に示したのファイル構造は、これらは先に例として示したUDFのファイルシステムにて管理されており、各ディレクトリ、各ファイルには、図示しないが属性情報としてファイルを記録媒体に生成した時刻(年、月、日、時、分、秒)もファイルシステムの管理情報として記録される(ファイルシステムはUDFに限るものではない)。
図21の2112は、上記ディレクトリ2102静止画データをフォルダ分けして整理するための管理を行うディレクトリ名「FOLDER」という名のディレクトリであり、次に詳細を説明する。
図22は本発明に係る静止画データをユーザがフォルダごとに分類して管理することができるようにするための、記録媒体上に記録される振り分けフォルダとその管理データを説明するための図である。図22において2210は、静止画データをフォルダ分けするための、静止画データ、及び管理情報ファイルを格納するFOLDERという名のディレクトリであり、図21の2112と同じものである。図22において2201、2202、2203は、静止画データを振り分けるための各々FOL0001、FOL0002、FOL0003という名のディレクトリであり、これらの下層にDCIMという名のディレクトリの2205、2206が生成される。なお、ディレクトリ2201,2202,2203のディレクトリ名の下4桁の数字はフォルダ番号である。2208は、図21の説明で述べたディレクトリ2103(100XXXXX)と同じ命名則(数字3桁と任意のアルファベット5文字)で命名されたディレクトリであり、2209はフォルダ2201(FOL0001)内に振り分けられた静止画データのファイルである。例えばファイル2104(図21のAABB0001.JPG)を図22のディレクトリ2201(FOL0001)に振り分けた場合、図22に示したようにディレクトリ2205(DCIM)、ディレクトリ2208(100XXXX)、ファイル2209(AABB0001.JPG)のように構成して記録する。この際、例えばファイル2209の名前は振り分け元と同じ名前でもよいし、ファイル名の命名則(任意のアルファベットか数字の組み合わせ4文字と4桁の番号)に則っていれば、振り分け元の名前から変更してもよい。また一例として、図22において2220は、ファイル名の命名則(任意のアルファベットか数字の組み合わせ4文字と4桁の番号)に則っていない静止画データの「ABCDEFG.JPG」という名のファイルであり、このように図21に示した静止画データファイルをフォルダに振り分け管理する場合は、図22の振り分けフォルダ2203(FOL0003)に示したように、振り分けフォルダ2203の下に「DCIM」フォルダを設けることなく、フォルダ2203直下に静止画データのファイル2220(ABCDEFGH.JPG)をおくようにする。このようにすれば、図21のように規定されたファイル命名則に則った静止画データのファイルなのか、そうでないかが判別可能であるともに、その判別した結果をもとに、再生時の制御を切り替えることが容易に可能になる。また、フォルダ振り分け元のファイル構成が、例えば図21に示したディレクトリ2102以下の層の構成である場合、ディレクトリ2205、2206以下の層をフォルダ振り分け元のファイル構成と同様の構成とすることによって、再生時の制御論理を大部分で共通化できるという利点があるし、記録媒体のファイル構造をパーソナルコンピュータで閲覧する場合に、振り分けられたフォルダ自体内容の構成を見れば、静止画データが一般的なデジタルカメラから振り分けられたものか、そうではないものかの判別も容易にできる。さらに図22において、2204は、ディレクトリ2210(FOLDER)以下の各ディレクトリ2201(FOL0001),2202(FOL0002),2203(FOL0003)を管理するための「FOLDER.MGR」という名の管理ファイルであり、以下に詳細を説明する。
図23は、図22に示したディレクトリ2204(FOLDER)の管理ファイル内容の詳細を示した図である。図23において2301は、管理ファイル(図22のFOLDER.MGR)の最上位の管理階層を表す(Folder Manager)。2302〜2305はその下の階層の管理情報を表し、以下に管理情報の内容を説明する。2302は、本管理ファイル2401が記録媒体上に生成、更新された場合の情報(Folder Manager General Information)が記録される。その詳細については後述する。2303〜2305は、各々生成された振り分け先フォルダに1対1に対応した管理情報(Folder Information 1、Folder Information 2、・・・、Folder Information #n)が記録される。なお、例えば本実施例では管理情報2303(Folder Information 1)は、図22の振り分けフォルダ2201(FOL0001)の管理情報が対応付けて記録され、管理情報2304(Folder Information 2)は、図22の振り分けフォルダ2202(FOL0002)の管理情報が対応付けて記録される、といったように振り分け先のフォルダ番号に各フォルダ管理情報が対応付けてあるものとする。
図24は、図23の管理情報2302(Folder Manager General Information)の詳細を示したものである。2402は、記録媒体上に振り分け先のフォルダが初めて記録されたときの情報(日付、時、分、秒など)の管理情報(First Folder Date)が記録される。2403は、記録媒体上に振り分け先のフォルダが最後に記録されたときの管理情報(日付、時、分、秒など)の情報(Last Folder Date)が記録される。2404は、作成された振り分け先フォルダの数(Number of Folders)が記録される。
図25は、フォルダ番号#nの管理情報2305(Folder Information)の内容を示した図である。図25において2501は、図24に示したフォルダ番号#nの管理情報2305と同様のものである。2501は振り分け先のフォルダ番号を記憶する管理情報であり、例えば図22に示した振り分け先フォルダを示すディレクトリ2201(FOL0001)を示す場合は、ここの管理情報2501はそのフォルダ番号である#n=1が記録される。2502は、振り分け先フォルダに振り分けられた静止画データのファイルが、先に述べた一般的なデジタルカメラの形式のものか、そうでないかを識別する管理情報(Folder Type)である。先の図22に示したディレクトリ2201(FOL0001)やディレクトリ2202(FOL0002)のように一般的なデジタルカメラのファイル形式のディレクトリ2205(DCIM)や2206(DCIM)の形式のファイルでフォルダ分けされている場合には、図25の管理情報2502には、例えば「1」が記録される。先の図22に示したディレクトリ2203(FOL0003)のように一般的なデジタルカメラのファイル形式ではないデータが格納されている場合などには、図25の管理情報2502には、例えば「0」が記録される。従って本実施例によれば、管理情報2502に通常のデジタルカメラ形式でフォルダ分けされているか、そうでないかが記録されているため、再生時の制御(例えば画面上に静止画データの子画面情報(サムネール表示)したり、ユーザ指示で一枚づつ再生したり、スライドショーで再生したりする制御の処理を、一般的なデジタルカメラ形式のファイル管理に基づいて行うか、別の制御を要するかの処理判断が容易であり、例えば再生処理を行う制御プログラムの論理が簡単になり、処理速度も高速化することが期待できる。
2503は、#nのフォルダのディレクトリが作成された場合の日付、時、分、秒などが記録される。
2504は、#nのフォルダ内に振り分けされた静止画データのもっとも早い時期の日付、時間、分、秒の値が管理情報として記録される。2505は、#nのフォルダ内に振り分けされた静止画データのもっとも遅い時期の日付、時間、分、秒の値が管理情報として記録される。これらの管理情報2504及び2505は、フォルダに振り分けられた静止画データのファイルのファイルシステムの属性情報によって、判別し記録する。よって管理情報2504及び管理情報2505を見れば、例えば#nのフォルダに振り分けられた静止画データが、いつごろの期間に撮影されたものかを画面に表示するなどの際、#nのフォルダ内の静止画データのファイルの属性を生成時に確認する処理などを行うことなく、表示処理処理を行うことができるので、撮影期間を表示するまでの時間などを短くできる。この画面表示例は、後述する。
2506は、#nのフォルダにユーザが指定した任意の名前を記録する。
図26は、本発明にかかる記録方法を適用したカメラのシステムブロック図である。図26において、2601はカメラ本体である。2602は、記録媒体であり、カメラに内蔵の形式のものでも着脱式のものでもよい。2603はレンズ、2605はイメージセンサ、2605は撮像信号を映像信号に変換処理を行う撮像処理回路、2606は映像信号を圧縮する圧縮回路、2607は圧縮データを記録媒体へ書込んだり記録媒体から読み出すための記録再生部、2608は圧縮データを映像信号に伸張する伸張回路、2609はグラフィカルユーザインターフェースの信号生成を行うためのOSD(On Screen Display)生成回路、2610は映像信号とOSD信号を所定の加算比によって加算する加算回路、2611は映像信号出力部、2612はカメラ2601に内蔵された液晶パネルであってもよいし、カメラ2601の本体とは別の例えばテレビなどとした表示部であってもよい。2614はボタンまたはタッチパネルまたはリモコンなどで構成されるユーザI/F部である。2613はユーザI/F部2614の入力に従ってこれらカメラ2601内の各構成要素を統括して制御を行う制御部である。
記録処理時には、レンズ2603を介してイメージセンサ2604で撮像された信号は、撮像回路2605にて映像信号に変換され、2606にて圧縮され、記録再生部2607を介して記録媒体2602に記録される。
また、再生処理時には、2602に記録されている圧縮データが記録再生部2607を介して読み出され、伸張回路2608にて映像信号に伸張され、OSD回路2609で生成されたグラフィカルユーザインターフェース(GUI)の画面イメージと加算回路2610で所定の加算比にて加算されたのち、映像出力I/F2611を介して表示部2612に表示される。また先に述べた静止画データのファイルをフォルダ分けをする編集時には、フォルダ作成・編集に必要なGUIが、ユーザI/F部2614の入力に従って、制御部2613によって生成制御され、映像データの所定の子画面(サムネール)などと加算回路2610にて所定の加算比にて加算され、編集画面として映像出力I/F2611を介して表示部に表示される。前期の映像データの所定の子画面(サムネール)は記録媒体2602、記録再生部2607、伸張回路2608を経由して得られる。
図29は、本発明にかかる記録方法基づいて再生処理を行う再生装置のシステムブロック図である。図29において、2901は再生装置である。2902は、記録媒体である。2907は圧縮データを記録媒体から読み出すための再生部、2908は圧縮データを映像信号に伸張する伸張回路、2909はグラフィカルユーザインターフェースの信号生成を行うためのOSD(On Screen Display)生成回路、2910は映像信号とOSD信号を所定の加算比によって加算する加算回路、2911は映像信号出力部、2912は再生装置2901に内蔵された液晶パネルであってもよいし、再生装置2601の本体とは別の例えばテレビなどとした表示部であってもよい。2914はボタンまたはタッチパネルまたはリモコンなどで構成されるユーザI/F部である。2913はユーザI/F部2914の入力に従ってこれらカメラ2901内の各構成要素を統括して制御を行う制御部である。
再生処理時には、2902に記録されている圧縮データが再生部2907を介して読み出され、伸張回路2908にて映像信号に伸張され、OSD回路2909で生成されたグラフィカルユーザインターフェース(GUI)の画面イメージと加算回路2910で所定の加算比にて加算されたのち、映像出力I/F2911を介して表示部2912に表示される。また先に述べた静止画データのファイルをフォルダ分けをする編集時には、フォルダ作成・編集に必要なGUIが、ユーザI/F部2914の入力に従って、制御部2913によって生成制御され、映像データの所定の子画面(サムネール)などと加算回路2910にて所定の加算比にて加算され、編集画面として映像出力I/F2911を介して表示部に表示される。前期の映像データの所定の子画面(サムネール)は記録媒体2902、記録再生部2907、伸張回路2908を経由して得られる。
図27は、図26で述べたカメラ2601にて記録を行う場合の記録処理や、図26で述べたカメラ2601や、図3で述べた記録再生装置300または図29で述べた再生装置2901での再生時処理、もしくは静止画データのファイルを振り分け先フォルダに振り分ける一連の処理を説明するためのフローチャートである。図27において、セットの電源が投入されて初期化処理S2701が行われたのち、動作モード判定処理S2702でユーザI/F2614(図26)の状態に応じて再生モード、編集モード、録画モードに応じて分岐処理がなされる。記録モードの場合は記録開始判定処理S2703にて、例えばユーザI/F2614(図26)のうちの記録ボタンが押されると、映像記録処理S2704にて映像データ(動画でも静止画でもよい)を記録する記録処理が行われた後、管理データ記録処理S2705にて、映像データを管理するためのその他の管理データ(ファイルシステム管理情報含む)の記録が記録媒体になされる。編集モードでは、ユーザI/F2613(図26)またはユーザI/F316(図3) の入力に応じて各振り分け先フォルダ情報やディレクトリの作成、及びフォルダへの静止画データの移動もしくはコピーが振り分け先フォルダ情報作成処理S2708にて行われる。編集終了判定処理S2709にてユーザI/F2613(図26)またはユーザI/F316(図3) の入力に応じて編集終了にて判定されると、管理情報記録処理S2710にて、フォルダ管理情報が記録され、さらにファイルシステム管理情報などの所定の情報が記録媒体に記録される。再生モードでは、管理データ読み込み処理S2706にて、各振り分け先フォルダや管理データの読み込み処理がなされ、ユーザI/F2613(図26)またはユーザI/F316(図3) の入力に応じて、管理情報をもとに各振り分け先フォルダの閲覧処理や振り分けフォルダ内の静止画データの再生処理が行われる。上記一連の処理を実行後、ユーザI/F2613(図26)またはユーザI/F316(図3) の入力に応じて電源判定処理S2711にて電源オフでないと判定されれば、再び動作モード判定処理S2702へ処理を移し、電源オフと判定すれば、電源オフ処理S2712にて所定の終了処理を行い処理を終了する。
図28は、上記で説明してきた静止画の記録方法に基づいて、図3の記録再生装置や図26のカメラや図29の再生装置などで再生した場合のグラフィカルユーザインターフェース(GUI)の一表示例を示したものである。図28(a)は、振り分け先フォルダの一覧を表示例を示したもので、2801、2802、2803はそれぞれが振り分け先フォルダを表している。白抜き文字で表示されている2801は、現在選択中のフォルダであることを示している。また各フォルダ表示2801、2802、2803は、表示の左側から、フォルダ番号、フォルダ名、撮影期間が表示されている。これらを表示するための情報は、図25に記載の管理情報2501(Folder Number (n))、管理情報2506(Folder Name)、管理情報2504(First Original Picture Creation Time)及び管理情報2505(Last Original Picture Creation Time)から得ることができるため、表示制御時にフォルダ内の静止画データのファイルの属性をすべて読み込み、撮影日時の最も早いものと遅いものを割り出して表示するような処理を省くことができ、その分表示処理の高速化などが期待できる。また、使用するユーザは、フォルダの情報内容をしめすフォルダ名のみでなく、その撮影した期間が画面上にて把握できて便利である。
図28(b)は、選択した図28(a)でフォルダ表示2801を選択した後の、Folder1の表示例を示したものである。2804はフォルダ番号、フォルダ名、撮影期間を表示している。2805〜2809は、選択フォルダ内の静止画データのサムネール表示である。この表示画面においても使用するユーザは、フォルダの情報内容をしめすフォルダ名のみでなく、その撮影した期間が画面上にて把握できて便利である。
また、上記に説明したディレクトリ801(図8)以下のAVストリーム(動画)記録方法と、ディレクトリ835(図8)以下の静止画記録方法を同一媒体で管理すれば、動画と静止画を同一媒体上に管理でき、しかも動画、静止画それぞれにおいて最適に記録再生管理をすることができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることことが可能である。
また、上記の各構成は、それらの一部又は全部が、ハードウェアで構成されても、プロセッサでプログラムが実行されることにより実現されるように構成されてもよい。また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。