JP2011242627A - 物体支持装置、物体搬送システム、露光装置、デバイス製造方法、及びフラットパネルディスプレイの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で物体を浮上支持すること又は物体を吸着保持することが可能な物体支持装置を提供する。
【解決手段】基板トレイ90の支持部材91は、断面略U字状の本体部80と、該本体部80の一対の対向面間に架設されたエアパッド82とを有する。エアパッド82は、支持部材91の長手方向に所定間隔で複数設けられ、隣接する一対のエアパッド82間には、補剛部材93が挿入され、その補剛部材93が本体部80の一対の対向面間に架設される。
【選択図】図6
【解決手段】基板トレイ90の支持部材91は、断面略U字状の本体部80と、該本体部80の一対の対向面間に架設されたエアパッド82とを有する。エアパッド82は、支持部材91の長手方向に所定間隔で複数設けられ、隣接する一対のエアパッド82間には、補剛部材93が挿入され、その補剛部材93が本体部80の一対の対向面間に架設される。
【選択図】図6
Description
本発明は、物体支持装置、物体搬送システム、露光装置、デバイス製造方法、及びフラットパネルディスプレイの製造方法に係り、更に詳しくは、物体を下方から支持する物体支持装置、該物体支持装置を用いた物体搬送システム、該物体搬送システムを含む露光装置、該露光装置を用いたデバイス製造方法及びフラットパネルディスプレイの製造方法に関する。
従来、液晶表示素子、半導体素子(集積回路等)等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するリソグラフィ工程では、主として、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(いわゆるステッパ)、あるいはステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ(スキャナとも呼ばれる))などが用いられている。
この種の投影露光装置では、表面に感光剤が塗布されたガラスプレート、あるいはウエハなどの基板(以下、基板と総称する)が、基板ステージ装置の基板ホルダ上に載置され、その基板には、マスク(あるいはレチクル)を介してエネルギビームが照射されることにより、マスクに形成された回路パターンが転写される。そして、露光装置では、一枚の基板に対する露光処理が終了すると、その露光済みの基板は、基板交換装置により基板ホルダ上から搬出され、その基板ホルダ上には、別の基板が載置される。露光装置では、このような基板ホルダ上の基板の交換が繰り返されることにより、複数枚の基板に対して連続して露光処理が行われる(例えば、特許文献1参照)。
ここで、基板は、基板ホルダ上の所定の位置に載置することが好ましく、特に基板表面に直交する軸周りの回転量を所定量以下に抑えて載置することが好ましい。
本発明は、上述の事情の下でなされたもので、第1の観点からすると、所定の二次元平面内の第1軸に平行な方向に延びる支持部材を前記二次元平面内で前記第1軸に直交する第2軸方向に所定間隔で複数有し、該複数の支持部材を用いて所定の物体を下方から支持する物体支持装置であって、前記支持部材は、前記第1軸に平行な方向に延びる部材であって、上方に開口しかつ前記第1軸に平行な方向に延びる開口部を規定する一対の開口端部を有する本体部と;前記本体部の前記一対の開口端部間に架設され、前記本体部の内部と外部とを連通させる連通孔が形成され、前記物体を支持する支持部と;を含む物体支持装置である。
これによれば、物体支持装置は、本体部内から支持部に形成された連通孔を介して物体に対して気体を噴出して該物体を浮上させること、あるいは本体部内から連通孔を介して支持部と物体との間の気体を吸引して該物体を吸着保持することができる。ここで、支持部材は、本体部と、該本体部の一対の開口端部間に架設される支持部との2つの部材で構成されるので、構造が簡単であり、支持部材の内部に気体を通過させるための空間を容易に形成できる。
本発明は、第2の観点からすると、本発明の物体支持装置と;前記物体支持装置に支持された前記物体を該物体支持装置と共に少なくとも前記二次元平面に平行な平面に沿って搬送する搬送装置と;を備える物体搬送システムである。
本発明は、第3の観点からすると、前記物体を所定の物体保持装置上に搬送する本発明の物体搬送システムと;前記物体保持装置に保持された前記物体をエネルギビームを用いて露光することにより該基板に所定のパターンを形成するパターン形成装置と;を備える露光装置である。
本発明は、第4の観点からすると、本発明の露光装置を用いて前記物体を露光することと;前記露光された前記物体を現像することと;を含むデバイス製造方法である。
本発明は、第5の観点からすると、本発明の露光装置を用いて前記物体を露光することと、前記露光された前記物体を現像することと;を含むフラットパネルディスプレイの製造方法である。
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態について、図1〜図8(B)を用いて説明する。
以下、本発明の第1の実施形態について、図1〜図8(B)を用いて説明する。
図1には、第1の実施形態に係る液晶露光装置10の概略構成が示されている。液晶露光装置10は、例えば液晶表示装置(フラットパネルディスプレイ)などに用いられる矩形(角型)のガラス基板P(以下、単に基板Pと称する)を露光対象物とするステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置、いわゆるスキャナである。
液晶露光装置10は、照明系IOP、マスクMを保持するマスクステージMST、投影光学系PL、上記マスクステージMST及び投影光学系PLなどが搭載されたボディBD、基板Pを保持する基板ホルダ50を含む基板ステージ装置PST、基板ホルダ50上に基板Pの搬入を行う基板搬入装置60(図1では不図示。図5参照)、及びこれらの制御系等を含む。以下においては、露光時にマスクMと基板Pとが投影光学系PLに対してそれぞれ相対走査される方向をX軸方向とし、水平面内でこれに直交する方向をY軸方向、X軸及びY軸に直交する方向をZ軸方向とし、X軸、Y軸、及びZ軸回りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向として説明を行う。
照明系IOPは、例えば米国特許第5,729,331号明細書などに開示される照明系と同様に構成されている。すなわち、照明系IOPは、図示しない光源(例えば、水銀ランプ)から射出された光を、それぞれ図示しない反射鏡、ダイクロイックミラー、シャッター、波長選択フィルタ、各種レンズなどを介して、露光用照明光(照明光)ILとしてマスクMに照射する。照明光ILとしては、例えばi線(波長365nm)、g線(波長436nm)、h線(波長405nm)などの光(あるいは、上記i線、g線、h線の合成光)が用いられる。また、照明光ILの波長は、波長選択フィルタにより、例えば要求される解像度に応じて適宜切り替えることが可能になっている。
マスクステージMSTには、回路パターンなどがそのパターン面(図1における下面)に形成されたマスクMが、例えば真空吸着(あるいは静電吸着)により固定されている。マスクステージMSTは、後述するボディBDの一部である鏡筒定盤31の上面に固定された一対のマスクステージガイド35上に、例えば不図示のエアベアリングを介して非接触状態で浮上支持されている。マスクステージMSTは、例えばリニアモータを含むマスクステージ駆動系(不図示)により、一対のマスクステージガイド35上で、走査方向(X軸方向)に所定のストロークで駆動されるとともに、Y軸方向、及びθz方向にそれぞれ適宜微少駆動される。マスクステージMSTのXY平面内の位置情報(θz方向の回転量情報を含む)は、マスクステージMSTが有する不図示の反射面に測長ビームを照射するレーザ干渉計を含むマスク干渉計システム38により計測される。
投影光学系PLは、マスクステージMSTの図1における下方において、鏡筒定盤31に支持されている。投影光学系PLは、例えば米国特許第5,729,331号明細書に開示された投影光学系と同様に構成されている。すなわち、投影光学系PLは、レンズモジュールなどを含む光学系(鏡筒)を複数有し、その複数の光学系は、Y軸方向に沿って、いわゆる千鳥状に配列されている(マルチレンズ投影光学系とも称される)。複数の光学系それぞれとしては、例えば両側テレセントリックな等倍系で正立正像を形成するものが用いられている。前述の照明系IOPは、複数の光学系に対応した複数の照明光ILをそれぞれマスクMに照射するように構成されている。このため、マスクM上には、千鳥状に配置された複数の照明光ILの照明領域が形成されるとともに、投影光学系PLの下方に配置された基板P上には、複数の光学系それぞれに対応して、千鳥状に配置された複数の照明光ILの照射領域が形成される。液晶露光装置10では、基板P上に形成される複数の照射領域が合成されることにより、千鳥状に配置された複数の光学系から成る投影光学系PLが、Y軸方向を長手方向とする単一の長方形状のイメージフィールドを持つ投影光学系と同等に機能する。
このため、照明系IOPからの照明光ILによってマスクM上の照明領域が照明されると、マスクMを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してその照明領域内のマスクMの回路パターンの投影像(部分正立像)が、投影光学系PLの像面側に配置される、表面にレジスト(感応剤)が塗布された基板P上の照明領域に共役な照明光ILの照射領域(露光領域)に形成される。そして、マスクステージMSTと基板ステージ装置PSTとの同期駆動によって、照明領域(照明光IL)に対してマスクMを走査方向(X軸方向)に相対移動させるとともに、露光領域(照明光IL)に対して基板Pを走査方向(X軸方向)に相対移動させることで、基板P上の1つのショット領域(区画領域)の走査露光が行われ、そのショット領域にマスクMのパターンが転写される。すなわち、本実施形態では照明系IOP及び投影光学系PLによって基板P上にマスクMのパターンが生成され、照明光ILによる基板P上の感応層(レジスト層)の露光によって基板P上にそのパターンが形成される。
ボディBDは、基板ステージ架台33と、基板ステージ架台33上に配置された一対のサイドコラム32を介して水平に支持された鏡筒定盤31とを有している。基板ステージ架台33は、Y軸方向を長手方向とする部材から成り、X軸方向に所定間隔で2つ設けられている(2つの基板ステージ架台33は、図1では紙面奥行き方向に重なっている)。基板ステージ架台33は、長手方向の両端部が、床面F上に設置された防振装置34に下方から支持されており、床面Fに対して振動的に分離されている。これにより、ボディBD、及びボディBDに支持された投影光学系PLなどが、床面Fに対して振動的に分離される。
基板ステージ装置PSTは、基板ステージ架台33上に固定された定盤12、Y軸方向に所定間隔で配置された一対のベースフレーム14、及び一対のベースフレーム14上に搭載された基板ステージ20を含む。
定盤12は、平面視で(+Z側から見て)X軸方向を長手方向とする、例えば石材により形成された矩形の板状部材から成り、その上面は、平面度が非常に高く仕上げられている。
一対のベースフレーム14は、一方が定盤12の+Y側、他方が定盤12の−Y側に配置されている。一対のベースフレーム14それぞれは、X軸方向に延びる部材から成り、基板ステージ架台33を跨いだ状態で床面Fに固定されている。なお、図1では不図示であるが、一対のベースフレーム14は、後述する基板ステージ20の一部であるX粗動ステージ23XをX軸方向に直進案内するためのXリニアガイド部材、及びX粗動ステージ23Xを駆動するためのXリニアモータを構成するX固定子(例えば磁石ユニット)などを有している。
基板ステージ20は、一対のベースフレーム14上に搭載されたX粗動ステージ23X、X粗動ステージ23X上に搭載され、X粗動ステージ23Xと共に、いわゆるガントリー式のXY二軸ステージ装置を構成するY粗動ステージ23Y、Y粗動ステージ23Yの+Z側(上方)に配置された微動ステージ21、定盤12上で微動ステージ21を下方から支持する重量キャンセル装置40、及び微動ステージ21上に固定され、基板Pを保持する基板ホルダ50を含む。
X粗動ステージ23Xは、Y軸方向を長手方向とする平面視矩形の外形形状を有する枠状(枠形)の部材から成り、その中央部にY軸方向を長手方向とする長孔状の開口部を有している。X粗動ステージ23Xの下面には、YZ断面逆U字状に形成された一対のステージガイド15が、一対のベースフレーム14に対応して固定されている。ステージガイド15は、図1では不図示であるが、ベースフレーム14が有するXリニアガイド部材(不図示)に対してスライド可能に係合するスライド部材、及び上述したX固定子と共にXリニアモータを構成するX可動子(例えば、コイルユニット)などを有している。X粗動ステージ23Xは、Xリニアモータを含むX粗動ステージ駆動系により、一対のベースフレーム14上でX軸方向に所定のストロークで直進駆動される。また、X粗動ステージ23Xの上面には、Yリニアガイド部材28が固定されている。Yリニアガイド部材28は、X軸方向に離間して複数設けられている。また、X粗動ステージ23Xの上面には、Y粗動ステージ23Yを駆動するためのYリニアモータを構成する不図示のY固定子(例えば磁石ユニット)が固定されている。
Y粗動ステージ23Yは、X粗動ステージ23XよりもY軸方向の寸法が短い平面視で矩形の外形形状を有する枠状の部材から成り、その中央部に開口部を有している。Y粗動ステージ23Yの下面には、上述したYリニアガイド部材28にスライド可能に係合する複数のスライド部材29が固定されている。また、図1では不図示であるが、Y粗動ステージ23Yの下面には、上述したY固定子と共にYリニアモータを構成するY可動子(例えば、コイルユニット)が固定されている。Y粗動ステージ23Yは、Yリニアモータを含むY粗動ステージ駆動系により、X粗動ステージ23X上でY軸方向に所定ストロークで駆動される。X粗動ステージ23X、及びY粗動ステージ23Yそれぞれの位置情報は、例えば不図示のリニアエンコーダシステム(あるいは光干渉計システム)により計測される。なお、X粗動ステージ23X,Y粗動ステージ23YをそれぞれX軸方向、Y軸方向に駆動する駆動方式は、例えば送りねじによる駆動方式、あるいはベルト駆動方式などの他の方式であっても良い。
微動ステージ21は、平面視略正方形の高さの低い直方体状の部材から成る。微動ステージ21は、それぞれ不図示であるがY粗動ステージ23Yに固定された固定子と、微動ステージ21に固定された可動子とから成る複数のボイスコイルモータ(あるいはリニアモータ)を含む微動ステージ駆動系により、Y粗動ステージ23Y上で6自由度方向(X軸、Y軸、Z軸、θx、θy、θz方向)に微少駆動される。また、微動ステージ21は、上記ボイスコイルモータを介してY粗動ステージ23Yに誘導されることにより、Y粗動ステージ23Yと共にX軸方向、及び/又はY軸方向にXY平面に沿って所定のストロークで移動する。微動ステージ駆動系の構成については、例えば米国特許出願公開第2010/0018950号明細書に開示されている。
微動ステージ21の−Y側の側面には、ミラーベース24Yを介してY軸に直交する反射面を有するY移動鏡(バーミラー)22Yが固定されている。また、図1では不図示であるが、微動ステージ21の−X側の側面には、ミラーベースを介してX軸に直交する反射面を有するX移動鏡が固定されている。微動ステージ21のXY平面内の位置情報は、Y移動鏡22Y及びX移動鏡それぞれに測長ビームを照射し、その反射光を受光するレーザ干渉計を含む基板干渉計システム39によって、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時計測されている。なお、実際には、基板干渉計システム39は、Y移動鏡22Y、X移動鏡それぞれに対応したXレーザ干渉計、Yレーザ干渉計を有しているが、図1では、代表的にYレーザ干渉計のみが図示されている。
基板ホルダ50は、平面視ほぼ正方形の高さの低い直方体状の部材から成り、微動ステージ21の上面上に固定されている。基板ホルダ50は、その上面に不図示の吸着保持装置(例えば、真空吸着装置)を有しており、基板Pを吸着保持する。基板ホルダ50の構成については、後に詳しく説明する。
重量キャンセル装置40は、Z軸方向に延びる一本の柱状の部材から成り、心柱とも称される。重量キャンセル装置40は、レベリング装置42と称される装置を介して、微動ステージ21を水平面に対してチルト可能(XY平面に平行な軸線周りに微少角度回転可能)な状態で下方から支持している。重量キャンセル装置40は、X粗動ステージ23X、及びY粗動ステージ23Yそれぞれの開口部内に挿入されている。重量キャンセル装置40は、その下端部に複数のエアベアリング43を有しており、定盤12上に微少なクリアランスを介して浮上支持されている。重量キャンセル装置40は、そのZ軸方向に関する重心位置を含む水平面に平行な面内で不図示の複数の連結装置を介してY粗動ステージ23Yに接続されている。連結装置は、重量キャンセル装置40の+X側、−X側、+Y側、及び−Y側それぞれに配置されており、重量キャンセル装置40は、Y粗動ステージ23Yと一体的にY軸方向、及び/又はX軸方向に定盤12上で移動する。
重量キャンセル装置40は、不図示の空気ばねを有しており、空気ばねが発生する鉛直方向上向きの力により、微動ステージ21、レベリング装置42,基板ホルダ50などの重量(鉛直方向下向きの力)をキャンセルし、これにより微動ステージ駆動系が有するボイスコイルモータの負荷を軽減する。なお、図1では模式化されて示されているが、レベリング装置42、及び複数の連結装置を含み、重量キャンセル装置40の詳細な構成、及び動作については、例えば米国特許出願公開第2010/0018950号明細書などに開示されている。
ここで、液晶露光装置10において、基板ホルダ50への基板Pの搬入(ロード)は、基板Pを図2(A)に示される基板トレイ90と称される部材上に載置した状態で行われる。
基板トレイ90は、複数(本実施形態では、例えば9本)の支持部材91、一対の連結部材92、複数(本実施形態では、例えば9本)の補剛部材93などを有している。複数の支持部材91それぞれは、X軸方向に延びる棒状(図2(C)参照)の部材から成り、Y軸方向に所定間隔で配置されている。基板トレイ90は、複数の支持部材91を用いて基板P(図2(A)では不図示。図5参照)を下方から支持する(基板Pが複数の支持部材91上に載置される)。複数の支持部材91の−X側の端部それぞれには、−X側に細くなるテーパ面を有するテーパ部材94が取り付けられ、複数の支持部材91の+X側の端部それぞれには、+X側に細くなるテーパ面を有するテーパ部材95が取り付けられている。一対の連結部材92のうち、一方は、複数の支持部材91の+X側の端部の上面同士を連結し(図2(B)参照)、他方は、複数の支持部材91の−X側の端部の上面同士を連結している。複数の補剛部材93それぞれは、Y軸方向に延びる長手方向の寸法に比べ幅方向寸法の小さい板状の部材から成り、X軸方向に所定間隔で配置されている。複数の補剛部材93は、互いに隣接する一対の支持部材91の長手方向の中間部分の複数箇所(本実施形態では、例えば9箇所)を接続している。基板トレイ90の構成については、後に詳しく説明する。
これに対し、図3(A)に示されるように、基板ホルダ50の上面には、X軸に平行な複数本(例えば、9本)の溝部51がY軸方向に所定の間隔で形成されている。溝部51は、基板ホルダ50の+X側及び−X側それぞれの側面(端面)に開口している。複数の溝部51のY軸方向に関する間隔は、図2(A)に示される基板トレイ90の複数の支持部材91のY軸方向に関する間隔と概ね一致しており、図4(A)〜図4(C)に示されるように、基板Pが基板ホルダ50上に載置された状態で、溝部51内には、基板トレイ90の支持部材91が収容される。溝部51を規定する底面には、例えば半球状の位置決め部材53が複数配置されている。基板トレイ90は、複数の位置決め部材53が支持部材91の下面に形成された複数の凹部(不図示)に嵌合することにより、基板ホルダ50の所定の位置に位置決めされる。この際、図4(B)及び図4(C)に示されるように、支持部材91,及び補剛部材93は、それぞれ基板Pの下面から離間する。また、図4(A)に示されるように、基板ホルダ50のX軸方向に関する全長は、基板トレイ90のX軸方向に関する全長よりも短く設定されており、複数の支持部材91が対応する溝部51内に収容された状態で、一対の連結部材92、及びテーパ部材94,95それぞれは、基板ホルダ50の+X側の端部、−X側の端部よりも、それぞれ外側に位置する。
図3(A)に戻り、基板ホルダ50の上面には、Y軸方向に延びる溝部52が複数、例えば9本、X軸方向に所定間隔で形成されている。図3(B)に示されるように、溝部52の深さは、溝部51よりも浅く設定されており、図4(A)に示されるように、基板Pが基板ホルダ50上に載置された状態で、溝部52内には、基板トレイ90の補剛部材93が収容される。
次に、図5に示される基板搬入装置60について説明する。基板搬入装置60は、液晶露光装置10(図1参照)の外部から搬入された基板Pが載置(仮置き)されるインラインポートIPと称される領域から、基板交換位置に位置した基板ステージ20に向けて基板Pを基板トレイ90と共に搬送する。基板搬入装置60は、X軸方向に延びる一対の走行ガイド部材61、一対の走行ガイド部材61それぞれに対して、例えば2つずつ設けられ、X軸方向に所定のストロークで駆動される、例えば計4つの可動部材62、基板トレイ90の−X側の端部を保持する保持部材63、基板トレイ90の+X側の端部を保持する保持部材64、例えば4つの可動部材62に対応して設けられ、保持部材63,64それぞれを可動部材62に対して上下動させる、例えば4つのZリニアアクチュエータ65、基板トレイ90上で基板Pの水平面内の位置を制御するために用いられる複数の押圧装置66(66a、66b、66c、66d)などを有している。
一対の走行ガイド部材61は、それぞれX軸方向に延びる部材から成り、Y軸方向に所定間隔で平行に配置されている。例えば4つの可動部材62それぞれは、対応する走行ガイド部材61に対してX軸方向にスライド可能な状態で、走行ガイド部材61に機械的に係合している。例えば4つの可動部材62それぞれは、例えばリニアモータを含むXリニア駆動系により、対応する走行ガイド部材61に沿ってX軸方向に所定のストロークで駆動される。なお、可動部材62を駆動する駆動装置としては、リニアモータに限らず、例えば回転モータを用いたボールねじ駆動装置、ベルト駆動装置、ワイヤ駆動装置などを用いることもできる。
保持部材63、64は、それぞれY軸方向に延びる棒状の部材から成る。保持部材63の+X側の面には、−X側に狭くなるテーパ面により規定される凹部63aがY軸方向に所定間隔で複数(例えば、9つ)形成され、保持部材64の−X側の面には、+X側に狭くなるテーパ面により規定される凹部64aがY軸方向に所定間隔で複数(例えば、9つ)形成されている。複数の凹部63a、64aそれぞれの間隔は、基板トレイ90の、例えば9本の支持部材91(すなわち9つのテーパ部材94,95)の間隔と概ね一致している。保持部材63は、凹部63a内にテーパ部材94が挿入されることにより、基板トレイ90の−X側の端部を保持し、保持部材64は、凹部64a内にテーパ部材95が挿入されることにより、基板トレイ90の+X側の端部を保持する。
例えば、4つのZリニアアクチュエータ65のうち、−X側の2つのZリニアアクチュエータ65は、一端が保持部材63に、他端が可動部材62に接続され、保持部材63を上下動させる。+X側の2つのZリニアアクチュエータ65は、一端が保持部材64に、他端が可動部材62に接続され、保持部材63を上下動させる。Zリニアアクチュエータ65の構成は特に限定されないが、例えばリンク機構、送りねじ機構、カム機構などを用いたもの、あるいはエアシリンダ、リニアモータなどを用いたものを使用することができる。なお、保持部材63,64を上下動できれば、例えばZリニアアクチュエータ65を省略し、一対の走行ガイド部材61、4つの可動部材62、及び保持部材63,64を一体的にZ軸方向に所定のストロークで上下動させても良い。
複数の押圧装置66は、保持部材63に取り付けられ、基板トレイ90上に載置された基板Pの−X側の端部を押圧する一対の押圧装置66a、及び基板トレイ90上に載置された基板Pの+Y側及び−Y側それぞれの端部を押圧する一対の押圧装置66b、並びに保持部材64に取り付けられ、基板トレイ90上に載置された基板Pの+X側の端部を押圧する一対の押圧装置66c、及び基板トレイ90上に載置された基板Pの+Y側及び−Y側それぞれの端部を押圧する一対の押圧装置66dを含む。不図示の主制御装置は、上記複数の押圧装置66(66a〜66d)を適宜用いて基板PのX軸方向、Y軸方向、及びθz方向の位置を基板トレイ90上で制御する。複数の押圧装置66(66a〜66d)としては、例えば送りネジ機構、カム機構、又はリンク機構などを用いたもの、あるいはエアシリンダ、リニアモータなどを用いたものが使用できる。
上述のようにして構成された液晶露光装置10(図1参照)では、不図示の主制御装置の管理の下、不図示のマスク搬送装置(マスクローダ)によって、マスクステージMST上へのマスクMのロードが行われるとともに、基板搬入装置60によって、基板ステージ20上への基板Pの搬入(ロード)が行なわれる。その後、主制御装置により、不図示のアライメント検出系を用いてアライメント計測が実行され、アライメント計測の終了後、ステップ・アンド・スキャン方式の露光動作が行なわれる。この露光動作は従来から行われているステップ・アンド・スキャン方式の露光動作と同様であるので、その詳細な説明は省略するものとする。そして、露光済みの基板Pは、不図示の基板搬出装置により基板ステージ20上から搬出(アンロード)され、その基板ステージ20上には、別の基板Pが基板搬入装置60により搬入(ロード)される。すなわち、液晶露光装置10では、基板ステージ20上の基板Pの交換が行われることにより、複数枚の基板Pに連続して露光処理が行われる。なお、基板Pの搬出は、不図示の基板搬出装置を用いても良いし、基板搬入装置60を用いても良い。
ここで、基板ホルダ50への基板Pの搬入時において、基板Pは、インラインポートIPで基板トレイ90上に載置され、基板搬入装置60は、その基板Pを基板トレイ90と共にインラインポートIPから基板交換位置に位置する基板ステージ20の基板ホルダ50に向けて搬送する。その際、基板搬入装置60は、基板トレイ90の+X側、及び−X側の端部それぞれを保持した状態で、その基板トレイ90を水平面に沿ってX軸方向に移動させて基板ホルダ50の上方に位置させた後、複数のZリニアアクチュエータ65を同期制御することにより基板トレイ90を基板Pと共に下方(−Z方向)に移動させることにより、基板トレイ90の複数の支持部材91を基板ホルダ50に形成された対応する複数の溝部51それぞれに挿入する。これにより、基板Pが基板ホルダ50に受け渡され、基板Pは、基板ホルダ50の上面に載置され、吸着保持される。
また、基板P及び基板トレイ90を基板ホルダ50に受け渡すために、基板搬入装置60が基板P及び基板トレイ90を下方(−Z方向)に移動させる前の基板Pが基板ホルダ50の上方に位置した状態で、不図示の主制御装置は、不図示の基板位置計測装置を用いて基板トレイ90上で基板Pの水平面内の位置情報(特に、X軸方向、Y軸方向、及びθz方向)を計測する。そして、主制御装置は、基板Pの水平面内の位置情報に基づいて、複数の押圧装置66(66a〜66d)を適宜用いて基板Pの位置調整(アライメント)を行う。具体的には、例えば基板Pが基板ホルダ50上の所定の位置に載置されるように不図示の基板位置計測装置の出力に基づいて基板PのX位置、及びY位置を調整するとともに、基板Pの各辺が、例えば光干渉計システムの測長軸(X軸、及びY軸)と平行になるように基板Pをθz方向に回転させる。
上記基板Pの基板トレイ90上でのアライメント時、基板搬入装置60は、基板トレイ90の複数の支持部材91上で複数の押圧装置66(66a〜66d)により基板PをX軸方向、Y軸方向、及びθz方向に適宜微少ストロークで移動させる。この際、基板Pと基板トレイ90との間の摩擦を低減するために、基板トレイ90の支持部材91からは、基板Pの下面に対して加圧気体が噴出される。また、基板Pのアライメント終了後、基板Pは、基板トレイ90に吸着保持され、基板トレイ90と共に基板ホルダ50上に受け渡される。このため、基板トレイ90は、支持部材91を用いて基板Pの浮上支持、及び吸着保持をできるように構成されている。以下、基板トレイ90の支持部材91の構成について説明する。なお、複数(例えば9本)の支持部材91の構造は、実質的に同じであるため、ここではそのうちの1本についてのみ説明する。
図6(A)に示されるように、支持部材91は、X軸方向に延びる本体部80、及び本体部80に取り付けられた複数、例えば10個のエアパッド82を有する。本体部80は、図6(B)から分かるように、YZ断面形状が略U字形状の部材から成る。本体部80は、例えばCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)などの材料により形成されており、軽量かつ剛性(撓み剛性、捻れ剛性等)が高い。
図6(A)に戻り、本体部80の−X端には、テーパ部材94が取り付けられており、これにより、本体部80の−X側の開口部が閉塞されている。また、本体部80の+X端には、テーパ部材95が取り付けられている。テーパ部材95には、X軸に平行な貫通孔95aが形成されており、本体部80内部が貫通孔95aを介して外部と連通している。前述した図5に示される基板搬入装置60の保持部材64には、不図示の配管部材の一端が接続されている。不図示の配管部材の他端には、それぞれ不図示のバキューム装置、及びコンプレッサが選択的に接続可能とされている。基板トレイ90が保持部材64に保持された状態で本体部80内から気体を吸引すること、及び本体部80内に圧縮気体を供給することができるようになっている。
複数、例えば10個のエアパッド82は、図6(A)及び図7(B)に示されるように、X軸方向に所定間隔で配置されている。互いに隣接するエアパッド82間には、補剛部材93が挿入されている。また、本体部80の+X側、及び−X側の端部近傍では、それぞれ本体部80の上側の開口は、一対の連結部材92により閉塞されている。
エアパッド82は、図6(B)に示されるように、バックメタル83と、該バックメタル83に取り付けられた多孔質部材84とを含む。バックメタル83は、例えばアルミニウム合金等の金属材料により形成され、本体部80の一対の対向面間に架設されている。バックメタル83は、XY平面に平行な平板状の部材から成り、その上端部の+Y端部及び−Y端部それぞれに、外側に突き出して形成された一対のつば部83aを有する。バックメタル83は、一対のつば部83aそれぞれが、本体部80の一対の上端部それぞれに載置された状態で、本体部80の一対の対向面間に挿入されている。バックメタル83は、つば部83aと本体部80とが、例えばエポキシ系の接着剤により接着されることにより本体部80に固定されている。なお、バックメタル83と本体部80との固定を強固にするために、接着剤による接着に加えて、例えば本体部80とバックメタル83とをボルト締結しても良い。
また、図6(B)に示されるように、バックメタル83の中央には、Z軸方向に貫通する貫通孔85が形成され、バックメタル83の上面には、溝部86が形成されている。溝部86は、図7(A)に示されるように、Y軸方向に延び、X軸方向に所定間隔で並ぶ複数本(4本)のY直線溝86aと、X軸方向に延び、Y直線溝86aそれぞれの中央部に連続するX直線溝86bとから成る。貫通孔85は、X直線溝86bを規定する底面に形成されている。
図6(B)に戻り、多孔質部材84は、例えばカーボン(あるいはセラミックス焼結体、又は多孔質アルミニウム)などにより形成されたXY平面に平行な板状の部材から成り、バックメタル83を上方から覆うようにバックメタル83に、例えば接着剤などにより固定されている。多孔質部材84には、例えば数μm〜数十μmの径を有する多数の孔が全体に満遍なく形成されている。また、多孔質部材84の側面には、封孔処理(孔を塞ぐ処理)が施されており、多孔質部材84は、概ねZ軸方向にのみ通気性を有する。複数のエアパッド82それぞれの上面のZ位置は、ほぼ同じ位置に設定されており、これにより、基板P(図6(B)では不図示。図8(A)参照)をほぼ水平に支持することができる。
なお、本実施形態において、本体部80の長手方向(X軸方向)の寸法は、基板P(図6(B)では不図示。図4参照)と同等であり、基板Pの大きさにもよるが、例えば500mmから4000mm程度とされている。また、本体部80の肉厚は、例えば1.5mm程度に設定されている。また、本体部80の幅方向(Y軸方向)の寸法、及び高さ方向(Z軸方向)の寸法は、それぞれ例えば15mm、12mm程度に設定さている。これに対し、多孔質部材84とつば部83aとを併せた部分の厚み(Z軸方向寸法)は、例えば3mm程度に設定されている。これにより、支持部材91は、高さ方向寸法、及び幅方向寸法がそれぞれ15mm程度となっている。また、バックメタル83のうち、つば部83aよりも下の部分(本体部80の一対の対向面間に挿入される部分)の厚みは、例えば5mm程度に設定されている。
また、補剛部材93の厚みは、多孔質部材84とつば部83aとを併せた部分の厚み(例えば3mm)よりも薄く(例えば2.8mm)設定されている。従って、図6(B)に示されるように、補剛部材93及びエアパッド82がそれぞれ本体部80に取り付けられた状態で、補剛部材93の上面のZ位置は、多孔質部材84の上面のZ位置よりも低い。従って、図5に示されるように、基板Pが基板トレイ90に支持された状態では、基板Pは、多孔質部材84にのみ支持され、基板Pの下面と補剛部材93の上面との間には所定のクリアランスが形成される。このため、補剛部材93の上面の摩擦係数が問題になることがなく、特に平滑化加工などを施す必要がないため、基板トレイ90の製造が容易になる。なお、補剛部材93の表面には、紫外線(露光光)の反射を考慮して、例えば黒色の表面処理を施しても良い。
また、図6(C)に示されるように、補剛部材93の下面には、下方に突き出した凸部93aが形成されている。補剛部材93は、凸部93aが本体部80の一対の対向面間に挿入された状態で、例えばエポキシ系の接着剤により接着されることにより本体部80に固定されている。凸部93aの高さ(Z軸方向寸法)は、特に限定されないが、例えばバックメタル83(図6(B)参照)よりも薄く(バックメタル83よりも下方に突き出さないように)設定されている。なお、補剛部材93は、本体部80と同様に、例えばアルミニウム合金で形成することが好ましい。なお、以上説明した本体部80,エアパッド82,及び補剛部材93それぞれの寸法は、一例であり、例えば支持対象物の基板Pの大きさなどに応じて適宜変更が可能である。
以上より、図6(A)に示されるように、本体部80の上側の開口は、10個のバックメタル83、9本の補剛部材93、一対の連結部材92により覆われている。すなわち、支持部材91内には、本体部80の底面と一対の対向面とにより規定される溝、複数のエアパッド82の下面、複数の補剛部材93の下面,及び9本の連結部材92の下面により、X軸方向に延びる流体流路が形成されている。したがって、前述したバキューム装置、及びコンプレッサ(それぞれ不図示)を用いて支持部材91内を、それぞれ負圧状態、正圧状態にできるようになっている。
上記不図示のコンプレッサを用いて本体部80内に圧縮気体を供給して本体部80内を正圧にすると、図8(A)に示されるように、本体部80内に充満した圧縮気体は、貫通孔85により絞られて、溝部86を通り、水平面に沿ってほぼ放射状に広がる。溝部86に沿って広がった気体は、多孔質部材84の孔を通って更にランダムに広がりながら上昇し、多孔質部材84の上面全域から一様に噴出する。このとき、多孔質部材84の上面に載置された基板Pは、多孔質部材84上面から噴出される加圧気体により、多孔質部材84に対して所定のクリアランスを介して浮上(あるいは半浮上)する。なお、溝部86は、加圧気体の流路として機能させることができれば、その形状は特に限定されず、例えば円形であっても良い。
この際、多孔質部材84内の複数の孔部を通過した高圧気体が多孔質部材84と基板Pとの間の狭い隙間を粘性の流動特性を示しながら周囲に流出し、この隙間を形成する対向面間に保持される気体の静圧が基板Pの負荷を支え、多孔質部材84による絞り効果が上記隙間に流れる気体に剛性を与える。その結果、基板トレイ90上の基板Pは浮上状態となり、基板トレイ90と基板Pとの間の摩擦力が減ぜられて基板Pは基板トレイ90上を弱い力で移動可能となる。このように、複数のエアパッド82は、多孔質部材84の作用により、多孔質絞りを有する気体静圧軸受のように機能し、小さな基板載置面積と少ない気体消費量で、基板Pを安定して浮上状態に維持することができる。従って、図5に示される基板搬入装置60の複数の押圧装置66(66a〜66d)を用いて基板Pの位置調整を行う場合であっても、基板Pの下面と基板トレイ90とが摺動することが抑制され、基板Pの下面に傷がつくことを防止できる。
また、上記不図示のバキューム装置を用いて本体部80内から気体を吸引して本体部80内を負圧にすると、図8(B)に示されるように、基板Pと多孔質部材84との隙間の気体が多孔質部材84、溝部86、貫通孔85を介して本体部80内に吸引される。これにより、多孔質部材84上の基板Pが多孔質部材84に吸着保持される。従って、基板Pが載置された基板トレイ90を、例えば水平面に沿って移動させる際、基板Pの位置が基板トレイ90上でずれることを防止できる。
以上説明した本実施形態に係る基板トレイ90では、支持部材91が、断面U字状に形成された本体部80と、その本体部80の開口部を覆うことにより本体部80内に流体流路を形成する複数のエアパッド82、複数の補剛部材93、一対の連結部材92などにより構成されているので構造が簡単であり、かつ製造も容易である。これに対し、例えば金型などを用いて支持部材91を一体成形する場合には、支持部材91内に流体流路を形成すること(支持部材91を中空に形成すること)が困難である(特に本実施形態のように支持部材91を一辺15mm程度で肉厚が1.5mm程度の棒状とし、その長さが4000mm程度になる場合)。また、機械加工により棒状の部材の内部に流体流路を形成する場合には、その棒状の部材を精度良く中空に加工することは困難であり、かつ加工により材料に歪みなどが発生する可能性もある。これに対し、本実施形態の基板トレイ90では、予め流体流路の一部を構成する溝部を有する断面U字状の部材である本体部80を用いるので、容易かつ低コストで支持部材91を製造することができる。
また、本実施形態の基板トレイ90は、基板搬入装置60に+X側、及び−X側の端部のみが保持されるため、X軸方向の中央部が自重により下方に撓む可能性がある。そして、仮に撓んだ状態の基板トレイ90に水平に仮置きされた基板Pを受け渡すと、基板トレイ90と基板Pとの摩擦力により、基板Pの中央部に皺が発生する可能性がある(基板PのX軸方向の両端部が先に基板トレイ90に接触するため)。本実施形態では、この様な場合であっても基板トレイ90上で基板Pを浮上させることができるので、上記基板トレイ90の自重による撓みに起因する基板Pの皺の発生を抑制できる。
また、基板トレイ90の支持部材91は、多孔質部材84が有する微少な孔部から加圧気体を噴出し、あるいは気体を吸引するので、例えば中空の部材に直接孔部(貫通孔)を形成する場合に比べ、支持部材91の内部にゴミなどが入ることを防止できる。また、多孔質部材84は、その上面のほぼ全域にわたって微少な孔部が形成されているので、基板Pの下面のより広い範囲に浮上力、あるいは吸着力を作用させることができる。
《第2の実施形態》
次に、本発明の第2の実施形態に係る基板トレイ190について図9(A)〜図10(B)を用いて説明する。なお、第2の実施形態(及び後述する第3の実施形態)で用いられる液晶露光装置10(図1参照)は、基板ホルダ50(図3(A)参照)、及び基板搬入装置60(図5参照)を含み、上記第1の実施形態と同じであるので、その説明を省略する。以下、第2実施形態の基板トレイ190に関して主に上記第1の実施形態との相違点について説明する。なお、上記第1の実施形態と同じ部材には、同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、本発明の第2の実施形態に係る基板トレイ190について図9(A)〜図10(B)を用いて説明する。なお、第2の実施形態(及び後述する第3の実施形態)で用いられる液晶露光装置10(図1参照)は、基板ホルダ50(図3(A)参照)、及び基板搬入装置60(図5参照)を含み、上記第1の実施形態と同じであるので、その説明を省略する。以下、第2実施形態の基板トレイ190に関して主に上記第1の実施形態との相違点について説明する。なお、上記第1の実施形態と同じ部材には、同一の符号を付してその説明を省略する。
第2の実施形態の基板トレイ190では、上記第1の実施形態に比べ、エアパッド182、及び補剛部材193の構成、具体的には、1本の支持部材191に取り付けられるエアパッド182がひとつの部材から成る点が上記第1の実施形態(1本の支持部材91に9つのエアパッド82が取り付けられる(図6(A)参照)と異なる。なお、本体部80,一対の連結部材92、テーパ部材94,95などの構成は、上記第1の実施形態と同じである。
図9(A)に示されるように、基板トレイ190のエアパッド182は、本体部80とほぼ同じ長さを有する(実際は、一対の連結部材92の分だけ短い)X軸方向に延びる板状部材から成るバックメタル183と、バックメタル183の上面に取り付けられる複数の多孔質部材84とを含む。図9(B)から分かるように、バックメタル183の長手方向に直交する断面形状は、図6(B)に示される上記第1の実施形態に係る基板トレイ90のバックメタル83と同じである。バックメタル183は、本体部80の上側の開口のほぼ全体を覆った状態で本体部80に、例えば接着剤(あるいは、ねじ)を用いて固定されている。
複数の多孔質部材84それぞれの構成、及び配置は、上記第1の実施形態と同じである。すなわち、複数(本実施形態では、例えば10個)の多孔質部材84は、X軸方向に所定間隔で配置され、バックメタル183の上面に、例えば接着剤(あるいは、ねじ)を用いて固定されている。また、バックメタル183における多孔質部材84が取り付けられる領域には、上記第1の実施形態と同様に、貫通孔85及び溝部86が形成されている。互いに隣接する一対の多孔質部材84間には、図9(A)、及び図10(B)に示されるように、補剛部材193が挿入されている。
ここで、バックメタル183の上面は、溝部86が形成されている部分を除きXY平面に平行な平坦面となっている。このため、基板トレイ190において、複数の補剛部材193は、図9(C)に示されるように、それぞれXY平面に平行な板状の部材から成り、図6(C)に示される上記第1の実施形態に係る基板トレイ90の補剛部材93ように凸部93aを有さない。複数の補剛部材93それぞれは、バックメタル183の上面に、例えば接着剤(あるいは、ねじ)により固定されている。従って、図7(A)及び図10(A)から分かるように、基板トレイ190の支持部材191は、上記第1の実施形態に係る基板トレイ90の支持部材91と比べても、平面視では(+Z方向から見て)同じように見える。
本第2の実施形態に係る基板トレイ190では、上記第1の実施形態に比べて部品点数が少ないので、組立が容易であり、かつ製造コストを抑制することができる。また、補剛部材193が平板状の部材から成り、図6(C)に示される上記第1の実施形態に係る基板トレイ90の補剛部材93ように凸部93aを有さないので、その凸部93aを形成するための機械加工(例えば切削加工)などが不要となり、製造コストを抑制できる。また、機械加工に伴う補剛部材193の反り、曲がりなどの発生が抑制される。
《第3の実施形態》
次に、本発明の第3の実施形態に係る基板トレイ290について、図11(A)〜図12(B)を用いて、主に上記第1及び第2の実施形態との相違点を説明する。なお、上記第1及び第2の実施形態と同じ部材には、同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、本発明の第3の実施形態に係る基板トレイ290について、図11(A)〜図12(B)を用いて、主に上記第1及び第2の実施形態との相違点を説明する。なお、上記第1及び第2の実施形態と同じ部材には、同一の符号を付してその説明を省略する。
第3の実施形態の基板トレイ290では、上記第1及び第2の実施形態に比べ、エアパッド282の構成、具体的には多孔質部材84(図6(A)及び図9(A)参照)を有していない点が上記第1及び第2の実施形態と異なる。なお、本体部80,一対の連結部材92、テーパ部材94,95、補剛部材193などの構成は、上記第2の実施形態と同じである。
図11(A)に示されるように、基板トレイ290のエアパッド282は、本体部80とほぼ同じ長さを有する(実際は、一対の連結部材92の分だけ短い)X軸方向に延びる板状部材から成る。エアパッド282は、例えばアルミニウム合金等の金属材料により形成され、本体部80の上側の開口のほぼ全体を覆った状態で本体部80に、例えば接着剤(あるいは、ねじ)を用いて固定されている。
エアパッド282の上面には、X軸方向に所定間隔で複数、例えば9つの凹部282aが形成され、その複数の凹部282a内にそれぞれ平板状の部材から成る補剛部材193が挿入されている(図12(B)参照)。補剛部材193は、エアパッド282の上面に、例えば接着剤(あるいは、ねじ)により固定されている。ここで、凹部282aの深さ方向の寸法は、補剛部材193の厚さ方向の寸法よりも大きく設定されており、複数の補剛部材193それぞれの上面は、エアパッド282の上面よりも−Z側に位置している。従って、基板トレイ290に基板P(図11(A)では不図示)が載置された状態で、その基板Pの下面と複数の補剛部材193それぞれの上面との間には所定のクリアランスが形成される。
図12(A)及び図12(B)から分かるように、エアパッド282の互いに隣接する凹部282a間には、Z軸に平行な複数、例えば3つの貫通孔285がX軸方向に所定間隔で形成されており、支持部材291では、複数の貫通孔285を介して本体部80の内部と外部とが連通している。基板トレイ290は、複数の支持部材291それぞれに形成された複数の貫通孔285を介して外部から供給される加圧気体を基板P(不図示)に対して噴出することにより、その基板Pを浮上支持し、複数の貫通孔285を介してエアパッド282と基板Pとの間の気体を吸引することにより、基板Pを吸着保持する。
本第3の実施形態に係る基板トレイ290では、上記第1及び第2の実施形態に比べてエアパッド282の部品点数がさらに少ないので、組立が容易であり、かつ製造コストを抑制することができる。なお、板状部材から成るエアパッド282を気体静圧軸受として機能させるために、貫通孔285は、自成絞り形状、あるいはオリフィス絞り形状に加工すると良い。また、エアパッド282の上面に、例えば上記第1の実施形態と同様の溝部86(図7(A)参照)を形成し、表面絞りとして機能させても良い。また、自成絞り(あるいはオリフィス絞り)と表面絞りとの複合絞り形状を採用しても良い。また、貫通孔285の数、大きさ(径方向寸法)及び配置などは、例えば基板Pの大きさ、コンプレッサ、バキューム装置の性能などに応じて適宜変更すると良い。
なお、上記第1〜第3の実施形態に係る基板トレイの構成は、一例であって、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、図13に示される基板トレイ390のように、複数の支持部材91の長手方向の一端にY軸方向(支持部材91に直交する方向)に延びるテーパ部材301を取り付けても良い。なお、図13では、支持部材91が3本の場合が示されているが、支持部材91の本数に関わらず、全ての支持部材91の一端が一本のテーパ部材301に接続される。従って、基板トレイ390は、連結部材92(図2(A)参照)に相当する部材を有していない。また、基板搬入装置が有する基板トレイ390の+X側の端部を保持する保持部材364には、テーパ部材301に対応してY軸方向に延びる溝部364aが形成されており、溝部364a内にテーパ部材301が挿入される。
また、基板トレイ390では、テーパ部材301の先端部に開口部301aが形成され、その開口部301aを介して支持部材91の内部に気体を供給すること、及び支持部材91の内部の気体を吸引することが可能になっている。なお、不図示であるが、テーパ部材301は、開口部301aを介して供給される気体を複数の支持部材91に振り分ける分岐管が内蔵されている(テーパ部材301に複数の支持部材91に対応して複数の開口部301aを形成しても良い)。
また、上記第1〜第3の実施形態では、基板トレイ90は、互いに隣接する支持部材91同士が補剛部材93により接続されていたが、例えば補剛部材93を有さなくても良い(すなわち、複数の棒状の部材のみにより基板Pを下方から支持しても良い)。また、支持部材91、補剛部材93の本数も上記実施形態に例示したものに限定されない。また、上記第1〜第3の実施形態では、支持部材91の長手方向に直交する断面形状は、矩形であったが、これに限らず、例えば多角形状(三角形、五角形、菱形など)、円形状などであっても良い。
上記第1〜第3の実施形態では、テーパ部材95に形成された貫通孔95aを介して本体部80に気体を供給したが、これに限らず、例えば、本体部80、連結部材92、又は補剛部材93などに貫通孔を形成し、その貫通孔を介して気体を供給又は吸引しても良い。
また、上記第1〜第3の実施形態の基板搬入装置60は、基板トレイ90の+X側の端部、及び−X側の端部を保持する構成であったが、これ限らず、例えば米国特許第6,559,928号明細書に開示されるような、基板トレイ90の一の端部を保持する片持ち式のロボットアームを有する基板搬送装置を用いても良い。また、基板トレイ90上で基板Pの位置調整を行う位置調整装置は、基板搬入装置60とは別に設けられていても良い。
また、照明光は、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)などの紫外光や、F2レーザ光(波長157nm)などの真空紫外光であっても良い。また、照明光としては、例えばDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。また、固体レーザ(波長:355nm、266nm)などを使用しても良い。
また、上記実施形態では、投影光学系PLが、複数本の光学系を備えたマルチレンズ方式の投影光学系である場合について説明したが、投影光学系の本数はこれに限らず、1本以上あれば良い。また、マルチレンズ方式の投影光学系に限らず、オフナー型の大型ミラーを用いた投影光学系などであっても良い。
また、上記実施形態では投影光学系PLとして、投影倍率が等倍系のものを用いる場合について説明したが、これに限らず、投影光学系は拡大系及び縮小系のいずれでも良い。
また、上記実施形態においては、光透過性のマスク基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて、透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(可変成形マスク)、例えば、非発光型画像表示素子(空間光変調器とも呼ばれる)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)を用いる可変成形マスクを用いても良い。
また、露光装置の用途としては角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置に限定されることなく、例えば半導体製造用の露光装置、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン及びDNAチップなどを製造するための露光装置にも広く適用できる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるマスク又はレチクルを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。
なお、露光対象となる物体はガラスプレートに限られるものでなく、例えばウエハ、セラミック基板、フィルム部材、あるいはマスクブランクスなど、他の物体でも良い。また、露光対象物がフラットパネルディスプレイ用の基板である場合、その基板の厚さは特に限定されず、例えばフィルム状(可撓性を有するシート状の部材)のものも含まれる。なお、本発明に係る露光装置は、外径が500mm以上の基板が露光対象物である場合に特に有効である。
液晶表示素子(あるいは半導体素子)などの電子デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいたマスク(あるいはレチクル)を製作するステップ、ガラス基板(あるいはウエハ)を製作するステップ、上述した各実施形態の露光装置、及びその露光方法によりマスク(レチクル)のパターンをガラス基板に転写するリソグラフィステップ、露光されたガラス基板を現像する現像ステップ、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト除去ステップ、デバイス組み立てステップ、検査ステップ等を経て製造される。この場合、リソグラフィステップで、上記実施形態の露光装置を用いて前述の露光方法が実行され、ガラス基板上にデバイスパターンが形成されるので、高集積度のデバイスを生産性良く製造することができる。
以上説明したように、本発明の物体支持装置は、物体を下方から支持するのに適している。また、本発明の物体搬送システムは、物体を搬送するのに適している。また、本発明の露光装置は、物体に所定のパターンを形成するのに適している。また、本発明のデバイス製造方法は、マイクロデバイスの生産に適している。また、本発明のフラットパネルディスプレイの製造方法は、フラットパネルディスプレイの生産に適している。
10…液晶露光装置、20…基板ステージ、50…基板ホルダ、60…基板搬入装置、80…本体部、82…エアパッド、83…バックメタル、84…多孔質部材、85…貫通孔、90…基板トレイ、93…補剛部材、P…基板、PST…基板ステージ装置。
Claims (23)
- 所定の二次元平面内の第1軸に平行な方向に延びる支持部材を前記二次元平面内で前記第1軸に直交する第2軸方向に所定間隔で複数有し、該複数の支持部材を用いて所定の物体を下方から支持する物体支持装置であって、
前記支持部材は、
前記第1軸に平行な方向に延びる部材であって、上方に開口しかつ前記第1軸に平行な方向に延びる開口部を規定する一対の開口端部を有する本体部と;
前記本体部の前記一対の開口端部間に架設され、前記本体部の内部と外部とを連通させる連通孔が形成され、前記物体を支持する支持部と;を含む物体支持装置。 - 前記支持部は、前記一対の開口端部間に架設されるベース部材と、前記ベース部材上に取り付けられるパッド部材とを含み、
前記連通孔は、前記ベース部材に形成された貫通孔と、前記パッド部材に形成され、前記貫通孔に連続する該貫通孔よりも微細な複数の微細孔と、を含む請求項1に記載の物体支持装置。 - 前記パッド部材は、多孔質部材から成る請求項2に記載の物体支持装置。
- 前記ベース部材の表面には、前記貫通孔に連続する凹部が形成される請求項2又は3に記載の物体支持装置。
- 前記支持部は、前記第1軸に平行な方向に所定間隔で複数設けられる請求項1〜4のいずれか一項に記載の物体支持装置。
- 前記所定の二次元平面内で前記第1軸に交差する方向に延びる部材から成り、前記複数の支持部材のうちの互いに隣接する一対の支持部材間に架設される架設部材を前記第1軸に平行な方向に所定間隔で複数更に備え、
前記複数の架設部材は、互いに隣接する一対の前記支持部間に挿入され、前記本体部の前記一対の開口端部間に架設される請求項5に記載の物体支持装置。 - 前記一対の支持部間に挿入された前記架設部材の上面は、該一対の支持部材の上面よりも低い請求項6に記載の物体支持装置。
- 前記ベース部材は、前記第1軸に平行な方向に延びる部材から成り、
前記パッド部材は、前記ベース上で第1軸に平行な方向に所定間隔で複数設けられる請求項2〜4のいずれか一項に記載の物体支持装置。 - 前記所定の二次元平面内で前記第1軸に交差する方向に延びる部材から成り、前記複数の支持部材のうちの互いに隣接する一対の支持部材間に架設される架設部材を前記第1軸に平行な方向に所定間隔で複数更に備え、
前記架設材は、互いに隣接する一対の前記パッド部材間に挿入される請求項8に記載の物体支持装置。 - 前記一対のパッド部材間に挿入された前記架設部材の上面は、該一対のパッド部材の上面よりも低い請求項9に記載の物体支持装置。
- 前記支持部は、前記第1軸に平行な方向に延びる部材から成る請求項1に記載の物体支持装置。
- 前記所定の二次元平面内で前記第1軸に交差する方向に延びる部材から成り、前記複数の支持部材のうちの互いに隣接する一対の支持部材間に架設される架設部材を前記第1軸に平行な方向に所定間隔で複数更に備え、
前記支持部は、その上面に前記第1軸に平行な方向に所定間隔で凹部が複数形成され、
前記架設部材は、前記凹部内に挿入される請求項11に記載の物体支持装置。 - 前記凹部内に挿入された前記架設部材の上面は、該支持部材の上面よりも低い請求項12に記載の物体支持装置。
- 前記支持部材は、外部に設けられた気体供給装置又は気体吸引装置に連結可能な連結部材を更に備え、前記連結部材を介して前記気体供給装置により前記本体部内に気体が供給され、前記気体吸引装置により前記本体部内の気体が吸引される請求項1〜13のいずれか一項に記載の物体支持装置。
- 前記第2軸に平行な方向に延びる部材から成り、前記複数の支持部材の前記第1軸に平行な方向の一側の端部同士を連結し、外部に設けられた気体供給装置又は気体吸引装置に連結可能な連結部材を更に備え、
前記支持部材は、前記連結部材を介して前記気体供給装置により前記本体部内に気体が供給され、前記気体吸引装置により前記本体部内の気体が吸引される請求項1〜13のいずれか一項に記載の物体支持装置。 - 請求項14又は15のいずれか一項に記載の物体支持装置と;
前記物体支持装置に支持された前記物体を該物体支持装置と共に少なくとも前記二次元平面に平行な平面に沿って搬送する搬送装置と;を備える物体搬送システム。 - 前記搬送装置は、前記物体の搬送時に前記物体支持装置の前記連結部材を保持する保持部材を有し、
前記物体支持装置は、前記気体供給装置から前記保持部材、及び前記連結部材を介して前記本体部内に供給される前記気体を前記連通孔を介して前記物体の下面に噴出する請求項16に記載の物体搬送システム。 - 前記物体支持装置は、前記気体吸引装置により前記保持部材、及び前記連結部材を介して前記本体部内の気体が吸引される請求項16又は17に記載の物体搬送システム。
- 前記物体を所定の物体保持装置上に搬送する請求項16〜18のいずれか一項に記載の物体搬送システムと;
前記物体保持装置に保持された前記物体をエネルギビームを用いて露光することにより該基板に所定のパターンを形成するパターン形成装置と;を備える露光装置。 - 請求項19に記載の露光装置を用いて前記物体を露光することと;
前記露光された前記物体を現像することと;を含むデバイス製造方法。 - 前記物体は、フラットパネルディスプレイ装置に用いられる基板である請求項19に記載の露光装置。
- 前記基板は、少なくとも一辺の長さが500mm以上である請求項21に記載の露光装置。
- 請求項21又は22に記載の露光装置を用いて前記物体を露光することと;
前記露光された前記物体を現像することと;を含むフラットパネルディスプレイの製造方法。
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