JP2011242153A - 歪センサおよび歪み測定方法 - Google Patents
歪センサおよび歪み測定方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011242153A JP2011242153A JP2010111906A JP2010111906A JP2011242153A JP 2011242153 A JP2011242153 A JP 2011242153A JP 2010111906 A JP2010111906 A JP 2010111906A JP 2010111906 A JP2010111906 A JP 2010111906A JP 2011242153 A JP2011242153 A JP 2011242153A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- organic transistor
- strain
- mobility
- drain
- channel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Thin Film Transistor (AREA)
Abstract
【課題】低コストの歪センサを提供する。
【解決手段】本発明の歪センサは、応力に対して、曲率を発生する基板上に有機半導体層と、ソース電極及びドレイン電極とを備えた有機トランジスタを用いている。ソース電極6とドレイン電極7との間の距離をチャネル長L、このチャネル長Lの方向と直交する方向をチャネル幅Wとするチャネル領域8を有機半導体層5内に設け、チャネル長Lの方向と平行方向を歪検出方向として、歪みを検知することを特徴とする。また、有機トランジスタの特性変化に基づいて歪を算出する算出手段を有する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の歪センサは、応力に対して、曲率を発生する基板上に有機半導体層と、ソース電極及びドレイン電極とを備えた有機トランジスタを用いている。ソース電極6とドレイン電極7との間の距離をチャネル長L、このチャネル長Lの方向と直交する方向をチャネル幅Wとするチャネル領域8を有機半導体層5内に設け、チャネル長Lの方向と平行方向を歪検出方向として、歪みを検知することを特徴とする。また、有機トランジスタの特性変化に基づいて歪を算出する算出手段を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、歪センサに関する。
一般的なアクティブマトリクス型の圧力センサは、薄膜トランジスタを用いて形成したアクティブマトリクス基板と、感圧部とを組み合わせて、感圧部のデータをアクティブマトリクスで読み取るものである。
近年、シリコンに代表される無機材料を用いた薄膜トランジスタに変わって、有機材料を用いた有機トランジスタが注目されている。有機トランジスタは、低温プロセスで製造できるため、プラスチック基板やフィルムを用いることができ、フレキシブルで軽量、壊れにくい素子を形成することができる。また、有機トランジスタは、液体材料を用いて塗布法や印刷法等の簡便な方法で形成することができ、プロセスコストや形成装置コストを非常に低く抑えることが可能であるという非常に大きなメリットもある。
このような有機トランジスタと前述の感圧シート等とを組み合わせることにより、フレキシブル、かつ大面積の圧力センサを形成する方法が、特許文献1、特許文献2に開示されている。
また、有機トランジスタ自体を感圧素子とし、コストを低減する圧力センサの形成方法も、特許文献3に開示されている。
先述の特許文献3の方法によれば、有機トランジスタのゲート絶縁膜に圧力を加えることでゲート絶縁膜が圧縮され、チャネル領域の伝導キャリアの数が増加し、チャネル電流が大きくなることを利用して感圧素子としている。
本発明は、このような有機トランジスタの特性を生かした検出装置であり、圧力の代わりに素子にかかる歪を検出し、感度の高い歪センサを提供することを目的とする。
本発明の歪センサは、有機トランジスタを用いた歪センサであって、有機トランジスタを被検知物に密着させる手段と、有機トランジスタ内に発生するチャネル領域において、有機トランジスタのソース電極とドレイン電極との間の距離をチャネル長、チャネル長の方向と直交する方向に対応する距離をチャネル幅とし、有機トランジスタのゲート電極にゲート電圧VG を印加する手段と、有機トランジスタのドレイン電極にドレイン電圧VDを印加する手段と、発生したドレイン電流IDを測定する手段と、下記の数式により、移動度μを算出する算出手段と、
(ただし、VD はドレイン電圧 、VGはゲート電圧 、Vth は閾値電圧、Cはゲート絶縁層の単位面積当たりの静電容量、Lはチャネル長、Wはチャネル幅。)
移動度μの変化を記録する手段と、を備え、移動度μの変化により被検知物の歪みの方向、又は大きさを検知することを特徴とする。
移動度μの変化を記録する手段と、を備え、移動度μの変化により被検知物の歪みの方向、又は大きさを検知することを特徴とする。
本発明は、有機トランジスタを用いた歪測定方法であって、有機トランジスタを被検知物に密着させる工程と、有機トランジスタ内に発生するチャネル領域において、有機トランジスタのソース電極とドレイン電極との間の距離をチャネル長、チャネル長の方向と直交する方向に対応する距離をチャネル幅とし、有機トランジスタのゲート電極にゲート電圧VG を印加する工程と、有機トランジスタのドレイン電極にドレイン電圧VDを印加する工程と、発生したドレイン電流IDを測定する工程と、下記の数式により、移動度μを算出する算出工程と、
(ただし、VD はドレイン電圧 、VGはゲート電圧 、Vth は閾値電圧、Cはゲート絶縁層の単位面積当たりの静電容量、Lはチャネル長、Wはチャネル幅。)
移動度μの変化を記録する工程とを備え、移動度μの変化により前記被検知物の歪みの方向、又は大きさを検知することを特徴とする。
移動度μの変化を記録する工程とを備え、移動度μの変化により前記被検知物の歪みの方向、又は大きさを検知することを特徴とする。
本発明は、有機トランジスタ自体を歪検出素子として機能させることができ、感圧シートや圧電素子等が不要なシンプルな構成となる。よって、これらを設けるための材料コストやプロセスコストが不要になり、また感圧シートや圧電素子を形成するためのプロセスが不要となるので、プロセスが減ることによって歩留りを向上させることができる。
また、本発明の歪検出素子は、様々な用途に好適に用いることができる。特に、フレキシブルな歪センサなので、曲面を含んで構成された物体や変形する物体等に作用する歪を検出する手段として、例えば人工皮膚等に用いることもでき、本発明の効果により低コストの人工皮膚とすることができる。また、軽量で壊れにくいので携帯性に優れており、例えば携帯電話や電子ペーパー等の電子機器においてタッチパネルあるいはタブレット等の入力手段として用いることができ、このような電子機器を低コストのものとすることができる。
また、複数の有機トランジスタをマトリクス状に配置して歪センサを構成することにより、各有機トランジスタの検出結果に基づいて有機トランジスタ配置面における歪の分布を検出することもできる。
以下、本発明のその他の特徴及び利点について詳述するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内であれば種々に変更して実施することができる。図1(a)は本発明の歪センサに用いた有機トランジスタの構成を示した概略平面図である。また図1(b)は図1(a)のA−A‘における概略断面図である。
図1に示したように、有機トランジスタ1は、高分子基板2の表面に、ゲート電極3、ゲート絶縁層4、有機半導体層5、ソース電極6及びドレイン電極7を有するものであり、この構成は従来の有機トランジスタと同様である。また、ゲート電極3にゲート電圧VGを印加した際に有機半導体層には、チャネル領域8が発生する。
高分子基板2は、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの耐熱性高分子材料から構成することができる。特に、市販されている上記高分子材料フィルムを直接的に基板として用いることができる。
次に、有機トランジスタの製造方法について、同じく図1を用いて説明する。最初に、高分子基板2にゲート電極3を形成する。ゲート電極3は、金属及び導電性有機材料の少なくとも一種を用いて形成すればよい。金属膜を形成する場合には、蒸着やスパッタリング等の既存の真空成膜法を用いればよく、マスク成膜法やフォトリソグラフ法等により電極形状の形成を行うことができる。このとき用いる電極形成用の材料としては、金、白金、クロム、パラジウム、アルミニウム、インジウム、モリブデン、ニッケル等の金属、これら金属を用いた合金、ポリシリコン、アモルファスシリコン、錫酸化物、酸化インジウム、インジウム・錫酸化物(ITO)、インジウム・亜鉛酸化物(IZO)等の無機材料が挙げられる。また、これらの材料は2種以上を併用してもよい。
また、導電性有機材料を用いて電極を形成する場合には、ポリアニリン、ポリチオフェン等の導電性インキを塗布して電極とすることができる。この場合の電極の形成は、有機材料を基材上に塗布、乾燥させることで行うことができるため、安価で簡便に行うことができる。塗布する方法としては、スピンコート法、キャスト法、引き上げ法、転写法、インクジェット法等が挙げられる。
次いで、ゲート電極3を覆うようにしてゲート絶縁層4を形成する。ゲート絶縁層4は、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリイミド、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレートなどの溶液をスピンコートして塗布した後、電子オーブンなど加熱硬化して形成する。また、ポリパラキシリレンなど、化学蒸着法によりゲート絶縁層を形成しても良い。
次に有機半導体層5を形成する。有機半導体層5は、公知の有機半導体材料を用いて形成された層であればよく、この有機半導体材料としては、π電子共役系の芳香族化合物、鎖式化合物、有機顔料、有機ケイ素化合物、電荷移動錯体等の材料からなるのが好ましい。具体的な材料としては、ペンタセン、中心ベンゼン環の間にビシクロ環を導入したペンタセン誘導体、テトラセン、アントラセン、チオフェンオリゴマー誘導体、フェニレン誘導体、フタロシアニン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、シアニン色素等が挙げられるが、これらの材料に限定されるものではない。
次に、有機半導体層5の上にソース電極6及びドレイン電極7を形成する。有機半導体層5に用いられる公知の電極であれば特に限定されずに用いることができるが、ほとんどの有機半導体が、電荷を輸送するキャリアがホールであるP型半導体であることから、半導体層とオーミック接触をとるために、仕事関数の大きい金属で形成されることが好ましい。具体的には、例えば、金、白金が挙げられる。
ここでいう仕事関数とは、固体中の電子を外部に取り出すのに必要な電位差であり、真空準位とフェルミ準位のエネルギー差を電荷量で割った値として定義される。また、半導体層表面にドーパントを高密度にドープした場合は、金属/半導体間をキャリアがトンネルすることが可能となり、金属の材質によらなくなるため、ゲート電極で挙げた金属材料又は導電性有機材料も用いることができる。
ソース電極6及びドレイン電極7の形状については、本実施形態で採用した有機トランジスタは、図1(a)のように櫛型電極を採用したが、対向型電極など他の形状を使用しても良い。チャネル長Lは、図1(a)に示すようにソース−ドレイン電極間の距離のことである。またチャネル幅Wは、櫛型電極の場合は図1(a)のi部の長さに電極の対の数(図1(a)の場合は5対)をかけた値となる。
このような有機トランジスタを歪検出素子として用いる場合の作用について、以下説明する。最初に、歪みを検出する対象物、被検知物に有機トランジスタを密着させる。密着の手法は、接着剤を使用するなど、公知の手段を用いることができる。次に、有機トランジスタのゲート電極3にゲート電圧VG を印加する。それによって、有機半導体層にチャネル領域8が発生する。さらに有機トランジスタのドレイン電極7にドレイン電圧VDを印加すると、チャネル領域8のキャリアが移動し、ドレイン電流IDが発生するので、このドレイン電流IDを測定する。ここでドレイン電圧VDの印加方向と平行であるチャネル長方向に圧縮応力が加わると、チャネル領域8は歪み圧縮され、ドレイン電流IDが大きくなる。またチャネル長L方向に引っ張り応力が加わると、チャネル領域8は延伸され、ドレイン電流IDが小さくなる。有機トランジスタの特性を評価する際の指標となる移動度μとドレイン電流IDとの関係は、下記の数式の関係にあるため、ドレイン電流IDを測定し、移動度μを算出することで、有機トランジスタに加わった応力を移動度μの変化として検出することができる。
なお、VD はドレイン電圧 、VGはゲート電圧 、Vth は閾値電圧、Cはゲート絶縁層の単位面積当たりの静電容量、Lはチャネル長、Wはチャネル幅を表している。上記数式より、ID 1/2 とVG とをプロットしたグラフにおける傾きとして移動度μを求めることができる。
以上のように、チャネル領域8に応力が加わると移動度μ、すなわちドレイン電流IDが変化する。この現象は、チャネル領域8に応力が加わり圧縮される場合、チャネル領域における有機半導体層の分子が互いに接近するようになり、ドレイン電流IDが増加すると考えられる。すなわち、接近した分子は、分子間の電子軌道の重なりが大きくなるため、電子のバンド伝導やホールのホッピング伝導に必要なエネルギーが少なくなり、有機半導体層中を伝導キャリアが移動しやすくなると考えられる。チャネル領域が延伸される場合は、逆の現象が生じ、ドレイン電流IDが減少すると考えられる。
また、ドレイン電流IDの変化、すなわち移動度μはチャネル領域に加わる応力の方向によって大きく異なり、ドレイン電圧VDの印加方向と平行であるチャネル長L方向に応力が加わった場合に変化が最大となり、ドレイン電圧VDの印加方向と垂直であるチャネル幅W方向に応力が加わった場合にほとんど変化しない。すなわちこの方法では、有機トランジスタに加わった応力の方向まで感知できる。
また、一般に、検出部であるチャネル長Lは数μmから数100μmであるため、本発明の装置は、従来技術のように、膜厚が数100nmであるゲート絶縁膜を検出部とする圧力センサよりも高感度となる。
以上のように、チャネル領域に応力が加わるとドレイン電流ID、すなわち移動度μが変化するので、歪時の移動度μと非歪時の移動度μとの違い、すなわち有機トランジスタの特性変化を検出し、記録することで歪を検出することができる。本発明の有機トランジスタは、通常の有機トランジスタと同様に、ドレイン領域からのデータ(ドレイン電流IDの値)を読み出す機能を有しているので、数1の関係を用いて、読み出したドレイン電流IDの値から移動度μを求めることにより、有機トランジスタ自体の特性変化を検出することができる。
このように、有機トランジスタの特性変化に基づいて歪を算出する算出手段を有する。例えば移動度μの変化量がどの程度であるかを検出するようにすれば、加わった歪の大きさを評価することができる。また、例えば予め所定の歪に対する有機トランジスタの特性を検定しておくことにより、その検定結果に基づいて歪の値を算出することもできる。すなわち、ソース電極、ゲート電極、ドレイン電極のそれぞれの電圧等を所定の条件に設定し、所定の歪に対する移動度μの変化を調べておけば、対応する歪の値を一意に求める(算出する)ことができる。
本発明の歪センサである有機トランジスタの製造方法について、先の図1に基づいて、詳細に説明する。高分子基板1として、厚さ120μmのポリカーボネート基材を用いた。基板上に形成された抵抗率30Ω/cm2のインジウム・亜鉛酸化物(IZO)を、フォトリソグラフィによりパターンニングすることによりゲート電極3層を形成した。さらに、シロキサン系化合物溶液をスピンコート塗布し、70℃で60分間加熱させたのち、150℃60分間加熱することにより、ポリシルセスキオキサン膜を形成しゲート絶縁層4を得た。
次いで、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)溶液をスピンコート塗布し、膜厚200nmの有機半導体層5とし、最後に、メタルマスクを通して膜厚30nmの金を蒸着してソー
ス・ドレイン電極(6、7)層を形成し、70℃で、1時間真空中で熱処理を行って有機トランジスタ1を製造した。この有機トランジスタのチャネル長Lは200μm、チャネル幅Wは48mmであった。
ス・ドレイン電極(6、7)層を形成し、70℃で、1時間真空中で熱処理を行って有機トランジスタ1を製造した。この有機トランジスタのチャネル長Lは200μm、チャネル幅Wは48mmであった。
得られた有機トランジスタを被検知物に密着させ、有機トランジスタのゲート電極とドレイン電極とに電圧を印加した。発生したドレイン電流IDを測定し、ドレイン電流ID 1/2 とゲート電圧VGを用い、それぞれをプロットしたグラフにおける傾きとして移動度μを求めた。
以上のようにして得られた歪センサである有機トランジスタ1の特性について、歪によってどのように変化するかを調査した結果を図2から図4を用いて以下に示す。
図2は、有機トランジスタの移動度μを求め、チャネル長方向の変化率を記録し、グラフに示したものであり、図3は、チャネル幅方向の変化率を記録し、グラフに示したものである。いずれの図も横軸は有機トランジスタをチャネル長またはチャネル幅方向に歪ませた曲率半径[mm]を示しており、「∞」は曲率半径が無限大、つまり有機トランジスタを歪ませない場合を示す。縦軸は各曲率半径で曲げた際の有機トランジスタの移動度μを歪ませない場合の移動度μで割った値、すなわち移動度の変化率を示している。
図4(a)は、有機トランジスタ1のチャネル長Lに平行な方向において、チャネル領域を圧縮する方向に歪ませた場合の概略断面図であり、図4(b)は、チャネル領域を延伸する方向に歪ませた場合の概略断面図である。
図2の白丸aは、図4(a)に示すように、チャネル長Lに平行な方向において、チャネル領域を圧縮する方向、黒丸bは、図4(b)に示すようにチャネル長Lに平行な方向において、チャネル領域を延伸する方向に歪ませた際の移動度μの変化率を示す。図2に示すように、有機トランジスタを大きく歪ませるほど移動度μの変化率が大きくなっている。またチャネル長を圧縮する方向に歪ませた場合(白丸a)の方が、チャネル長を延伸する方向に歪ませた場合(黒丸b)よりも、移動度μの変化率が若干大きいことが確認された。
図3の白丸cは、チャネル幅Wに平行な方向において、チャネル領域を圧縮する方向、黒丸dは、チャネル幅Wに平行な方向において、チャネル領域を延伸する方向に歪ませた際の移動度μの変化率を示す。図3に示すように、チャネル幅を圧縮する方向に歪ませた場合(白丸c)では、移動度μがわずかながら増大したが、チャネル幅を延伸する方向に歪ませた場合(黒丸d)では、移動度μはほとんど変化しなかった。
図2及び図3の結果より、チャネル長Lに平行な方向において、チャネル領域を圧縮する方向、又はチャネル領域を延伸する方向に歪ませた場合には、有機トランジスタに加えられた歪に応じて移動度μが大きく変化し、有機トランジスタが感度の高い歪検出素子として機能していることが確認された。また、チャネル長方向に歪が加わった場合とチャネル幅方向に歪が加わった場合の移動度μの変化率が異なることが確認でき、すなわちこの方法では、有機トランジスタに加わった歪の方向まで感知できた。また、このように移動度μの変化率と歪との関係を事前に測定しておくことで、所定のドレイン電圧、所定のゲート電圧を印加した時に出力される移動度μより、有機トランジスタに加わっている歪の大きさを算出することができた。
1 有機トランジスタ
2 高分子基板
3 ゲート電極
4 ゲート絶縁層
5 有機半導体層
6 ソース電極
7 ドレイン電極
8 チャネル領域
2 高分子基板
3 ゲート電極
4 ゲート絶縁層
5 有機半導体層
6 ソース電極
7 ドレイン電極
8 チャネル領域
Claims (2)
- 有機トランジスタを用いた歪センサであって、
前記有機トランジスタを被検知物に密着させる手段と、
前記有機トランジスタ内に発生するチャネル領域において、前記有機トランジスタのソース電極とドレイン電極との間の距離をチャネル長、該チャネル長の方向と直交する方向に対応する距離をチャネル幅とし、
前記有機トランジスタのゲート電極にゲート電圧VG を印加する手段と、
前記有機トランジスタのドレイン電極にドレイン電圧VDを印加する手段と、
発生したドレイン電流IDを測定する手段と、
下記の数式により、移動度μを算出する算出手段と、
前記移動度μの変化を記録する手段と、を備え、
前記移動度μの変化により前記被検知物の歪みの方向、又は大きさを検知することを特徴とする歪センサ。 - 有機トランジスタを用いた歪測定方法であって、
前記有機トランジスタを被検知物に密着させる工程と、
前記有機トランジスタ内に発生するチャネル領域において、前記有機トランジスタのソース電極とドレイン電極との間の距離をチャネル長、該チャネル長の方向と直交する方向に対応する距離をチャネル幅とし、
前記有機トランジスタのゲート電極にゲート電圧VG を印加する工程と、
前記有機トランジスタのドレイン電極にドレイン電圧VDを印加する工程と、
発生したドレイン電流IDを測定する工程と、
下記の数式により、移動度μを算出する算出工程と、
前記移動度μの変化を記録する工程と、を備え、
前記移動度μの変化により前記被検知物の歪みの方向、又は大きさを検知することを特徴とする歪測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010111906A JP2011242153A (ja) | 2010-05-14 | 2010-05-14 | 歪センサおよび歪み測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010111906A JP2011242153A (ja) | 2010-05-14 | 2010-05-14 | 歪センサおよび歪み測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011242153A true JP2011242153A (ja) | 2011-12-01 |
Family
ID=45408980
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010111906A Pending JP2011242153A (ja) | 2010-05-14 | 2010-05-14 | 歪センサおよび歪み測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011242153A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014190698A (ja) * | 2013-03-26 | 2014-10-06 | Yamagata Univ | 有機薄膜トランジスタを用いたセンサーデバイス |
WO2016121791A1 (ja) * | 2015-01-29 | 2016-08-04 | 国立大学法人東京大学 | 有機半導体素子 |
US9658121B2 (en) | 2013-08-22 | 2017-05-23 | Denso Corporation | Load sensor using vertical transistor |
JP2017519369A (ja) * | 2014-08-12 | 2017-07-13 | 北京納米能源与系統研究所 | 摩擦接触帯電効果に基づくバックゲート電界効果トランジスタ |
JP2017126773A (ja) * | 2017-03-16 | 2017-07-20 | 国立大学法人 東京大学 | 有機半導体素子 |
CN108735889A (zh) * | 2017-04-14 | 2018-11-02 | 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 | 压力传感器及其制备方法 |
WO2020050288A1 (ja) * | 2018-09-04 | 2020-03-12 | 国立大学法人東京大学 | 有機半導体素子、歪みセンサ、振動センサ及び有機半導体素子の製造方法 |
CN113358016A (zh) * | 2021-05-11 | 2021-09-07 | 电子科技大学 | 一种基于压电效应的柔性应变传感器及其制备方法 |
-
2010
- 2010-05-14 JP JP2010111906A patent/JP2011242153A/ja active Pending
Cited By (21)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014190698A (ja) * | 2013-03-26 | 2014-10-06 | Yamagata Univ | 有機薄膜トランジスタを用いたセンサーデバイス |
US9658121B2 (en) | 2013-08-22 | 2017-05-23 | Denso Corporation | Load sensor using vertical transistor |
JP2017519369A (ja) * | 2014-08-12 | 2017-07-13 | 北京納米能源与系統研究所 | 摩擦接触帯電効果に基づくバックゲート電界効果トランジスタ |
CN107431095A (zh) * | 2015-01-29 | 2017-12-01 | 国立大学法人东京大学 | 有机半导体元件 |
JP2016143675A (ja) * | 2015-01-29 | 2016-08-08 | 国立大学法人 東京大学 | 有機半導体素子 |
US20180145266A1 (en) * | 2015-01-29 | 2018-05-24 | The University Of Tokyo | Organic semiconductor element |
US20190326522A1 (en) * | 2015-01-29 | 2019-10-24 | The University Of Tokyo | Organic semiconductor element |
WO2016121791A1 (ja) * | 2015-01-29 | 2016-08-04 | 国立大学法人東京大学 | 有機半導体素子 |
CN113285023A (zh) * | 2015-01-29 | 2021-08-20 | 国立大学法人东京大学 | 有机半导体元件 |
US10854825B2 (en) | 2015-01-29 | 2020-12-01 | The University Of Tokyo | Organic semiconductor element |
US10903434B2 (en) | 2015-01-29 | 2021-01-26 | The University Of Tokyo | Organic semiconductor element |
CN107431095B (zh) * | 2015-01-29 | 2021-06-01 | 国立大学法人东京大学 | 有机半导体元件 |
JP2017126773A (ja) * | 2017-03-16 | 2017-07-20 | 国立大学法人 東京大学 | 有機半導体素子 |
CN108735889B (zh) * | 2017-04-14 | 2021-08-17 | 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 | 压力传感器及其制备方法 |
CN108735889A (zh) * | 2017-04-14 | 2018-11-02 | 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 | 压力传感器及其制备方法 |
WO2020050288A1 (ja) * | 2018-09-04 | 2020-03-12 | 国立大学法人東京大学 | 有機半導体素子、歪みセンサ、振動センサ及び有機半導体素子の製造方法 |
CN112997332A (zh) * | 2018-09-04 | 2021-06-18 | 国立大学法人东京大学 | 有机半导体元件、应变传感器、振动传感器以及有机半导体元件的制造方法 |
JP2020038133A (ja) * | 2018-09-04 | 2020-03-12 | 国立大学法人 東京大学 | 有機半導体素子、歪みセンサ、振動センサ及び有機半導体素子の製造方法 |
EP3848987A4 (en) * | 2018-09-04 | 2022-05-25 | The University of Tokyo | ORGANIC SEMICONDUCTOR ELEMENT, STRESS SENSOR, VIBRATION SENSOR AND METHOD FOR MAKING ORGANIC SEMICONDUCTOR ELEMENT |
JP7249001B2 (ja) | 2018-09-04 | 2023-03-30 | 国立大学法人 東京大学 | 有機半導体素子、歪みセンサ、振動センサ及び有機半導体素子の製造方法 |
CN113358016A (zh) * | 2021-05-11 | 2021-09-07 | 电子科技大学 | 一种基于压电效应的柔性应变传感器及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2011242153A (ja) | 歪センサおよび歪み測定方法 | |
Viola et al. | Ultrathin, flexible and multimodal tactile sensors based on organic field-effect transistors | |
Schwartz et al. | Flexible polymer transistors with high pressure sensitivity for application in electronic skin and health monitoring | |
Trung et al. | Transparent and flexible organic field-effect transistor for multi-modal sensing | |
Choi et al. | Ultra-sensitive pressure sensor based on guided straight mechanical cracks | |
JP6008970B2 (ja) | 圧電圧力センサ | |
Yeo et al. | Highly sensitive flexible pressure sensors based on printed organic transistors with centro-apically self-organized organic semiconductor microstructures | |
CN100433042C (zh) | 包括有机场效应晶体管的力传感器,以及基于所述力传感器的压力传感器,位置传感器和指纹传感器 | |
Manunza et al. | Pressure sensing using a completely flexible organic transistor | |
JP5396698B2 (ja) | 圧力センサー | |
Thuau et al. | Piezoelectric polymer gated OFET: Cutting-edge electro-mechanical transducer for organic MEMS-based sensors | |
Song et al. | Flexible thermal sensors based on organic field-effect transistors with polymeric channel/gate-insulating and light-blocking layers | |
Wang et al. | High-performance stretchable resistive memories using donor–acceptor block copolymers with fluorene rods and pendent isoindigo coils | |
Raghuwanshi et al. | Solution-processed flexible organic field-effect transistors with biodegradable gelatin as the dielectric layer: an approach toward biodegradable systems | |
Cramer et al. | Direct imaging of defect formation in strained organic flexible electronics by Scanning Kelvin Probe Microscopy | |
Fukuda et al. | Free-standing organic transistors and circuits with sub-micron thicknesses | |
Baek et al. | Flexible pressure-sensitive contact transistors operating in the subthreshold regime | |
Jang et al. | Impact of polyimide film thickness for improving the mechanical robustness of stretchable InGaZnO thin-film transistors prepared on wavy-dimensional elastomer substrates | |
Xu et al. | Flexible and highly photosensitive electrolyte-gated organic transistors with ionogel/silver nanowire membranes | |
EP1617484A1 (en) | Field effect transistor, electrical device array and method for manufacturing those | |
Kyaw et al. | A polymer transistor array with a pressure-sensitive elastomer for electronic skin | |
CN107389256B (zh) | 用于检测压力的电子装置 | |
Azmer et al. | VOPcPhO based organic pressure sensor and displacement transducer | |
Lezzi et al. | Suppression of low-frequency electronic noise in polymer nanowire field-effect transistors | |
Thuau et al. | Sensitivity enhancement of a flexible MEMS strain sensor by a field effect transistor in an all organic approach |