JP2011234601A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転電機のコギングトルクを低減する。
【解決手段】回転電機は、ステータコアが、コアバックと、周方向において等ピッチに配置されコアバックからロータマグネットに向かって延びる複数のティース224と、を備える。各ティースの先端面7が、部分円筒面状の基準先端面71と、基準先端面に対してロータマグネットに向かって凸となる少なくとも1つの凸部72と、を有する。スロット数とポール数との最小公倍数(スロット数とポール数の比が(2n+1)対4(nは自然数)の場合を除く。)をスロット数にて除した値から1を減じた数を凸部配置最大数として、少なくとも1つの凸部72が、各ティースの両側のスロット間隙の間を凸部配置最大数に1を加えた個数に周方向に等分する凸部配置可能位置のうち予め定められた少なくとも1つの位置に配置され、少なくとも1つの位置が、中心軸を中心とする周方向において先端面の中央から離れた位置を含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、駆動源および/または発電機として用いられる回転電機に関する。
米国特許第4998032号明細書では、図1a〜1cを参照して、第2欄64行〜第3欄12行に、ステータスロット間隙14とロータポールギャップ25との干渉により曲線1に示すトルクが生じ、磁性凸部133とロータポールギャップ25との干渉により曲線2に示すトルクが生じることが開示されている。第3欄13〜27行に示されるように、凸部133の適切な幅aはスロット間隙の幅sの0.5〜1倍である。図5および第3欄60行〜第4欄17行では、ステータヘッドに突出する端部を設けることにより、凸部と同様の効果を得ることができることが開示されている。図2aおよび第4欄40〜59行では、強磁性アングル33を取り付けることにより、凸部と同様の作用を得る手法が示されている。
図7dおよび図8d並びに第5欄16行〜59行には、6ポール外側ステータと4ポール内側ロータとが開示されている。図7aおよび図8aに示されるように、凸部と端部との間のステータの先端の輪郭は波状とされ、エアギャップの拡大領域T,T,Tが設けられる。これにより、図7cおよび図8cに示されるように曲線2、2’の合計の波形が低減される。図9aでは、6ポール外側ステータと8ポール内側ロータとの場合が例示されており、1つの凸部303はステータポールの中央に位置し、2つの凸部はステータポールの中心とステータスロットの中心との間に位置する。
以上のように、米国特許第4998032号明細書では、ステータスロット間隙とロータポールギャップとの干渉により生じるトルクを低減する様々な手法が提案されている。
国際公開第2009/119734号パンフレットの図3および段落0026に開示される電機子31では、ティース部315の対向面319の略中央に凸部50が設けられる。これにより、段落0028、0029に記載されているように、凸部50によって発生するコギングトルクの波形の位相は、スロットオープン320によって発生するコギングトルクの基本波の位相に対して略逆位相となる。その結果、コギングトルクが大幅に低減される。
また、図6および段落0036では、対向面619の周方向の両端に2つの突部70が形成されたものが開示され、図8および段落0049では、対向面の中央に第1突部80が形成され、両端に2つの第2突部81が形成されたものが開示されている。これによってもコギングトルクが低減される。
さらに段落0069では、これらの突部が設けられる形態は、ロータマグネット23の磁極の数をMとし、ティース部の数をNとした場合、M:N=2:2n+1またはM:N=4:2n+1を満たす場合に限定される点が指摘されている。さらに、段落0070では、M:N=4:2n+1の場合は、ティース部の対向面における略1/4ピッチの位置に突部が設けられるとよい点にも言及されている。
特開2001−339921号公報に開示される永久磁石型電動機では、ティース部材の先端の内周面に補助溝を設けることによりコギングトルクの周期が小さくされる。さらに、固定子と回転子との間に相対的に電気角72度のスキューを施し、コギングトルクが低減される。
米国特許第4998032号明細書 国際公開第2009/119734号パンフレット 特開2001−339921号公報
ところで、米国特許第4998032号明細書および国際公開第2009/119734号パンフレットに開示されるモータでは、コギングトルクを低減するための様々な手法について検討されているが、コギングトルクを低減するために突起をどのように設けるべきか理論的に検討されておらず、モータの仕様に合わせた場当たり的な提案しかなされていない。特開2001−339921号公報に開示される永久磁石型電動機では、コギングトルクの周期を小さくするという発想に基づいているため、コギングトルクの低減に限界がある。したがって、従来より、コギングトルクを低減する設計に多くの労力が必要であった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、スロット数とポール数とに基づいてティースの先端に凸部を設けることができる位置を提供することにより、コギングトルクを低減する設計を容易とすることを目的としている。
本発明の一の側面からは、回転電機は、中心軸を中心とする環状のステータを有する静止部と、前記ステータの内側または外側に配置されるロータマグネットを有する回転部と、を備え、前記ステータのステータコアが、環状のコアバックと、周方向において等ピッチに配置され、前記コアバックから前記ロータマグネットに向かって延びる複数のティースと、を備え、各ティースの先端面が、部分円筒面状の基準先端面と、前記基準先端面に対して前記ロータマグネットに向かって凸となる少なくとも1つの凸部と、を有し、スロット数とポール数との最小公倍数(スロット数とポール数の比が(2n+1)対4(nは自然数)の場合を除く。)を前記スロット数にて除した値から1を減じた数を凸部配置最大数として、前記少なくとも1つの凸部が、前記各ティースの両側のスロット間隙の間を前記凸部配置最大数に1を加えた個数に周方向に等分する凸部配置可能位置のうち予め定められた少なくとも1つの位置に配置され、前記少なくとも1つの位置が、前記中心軸を中心とする周方向において前記先端面の中央から離れた位置を含む。
本発明によれば、コギングトルクを低減する設計を容易とすることができる。
図1は、回転電機の断面図である。 図2は、ステータコアおよびロータマグネットを示す平面図である。 図3は、ティースの先端の拡大図である。 図4は、凸部の拡大図である。 図5は、コギングトルクを示す図である。 図6は、ティースの先端を簡略化して示す図である。 図7は、スロット間隙にてコギングトルクが生じる原理を説明するための図である。 図8.Aは、凸部によりトルクが生じる原理を説明するための図である。 図8.Bは、凸部によりトルクが生じる原理を説明するための図である。 図9は、スロット間隙の位置と磁極の境界の位置との関係を示す図である。 図10は、ステータコアおよびロータマグネットの他の例を示す平面図である。 図11は、ティースの先端の拡大図である。
本明細書では、回転電機の中心軸方向における上側を単に「上側」と呼び、下側を単に「下側」と呼ぶ。本明細書における上下方向は、実際の機器に組み込まれたときの上下方向を示すものではない。また、中心軸を中心とする周方向を、単に「周方向」と呼び、中心軸を中心とする径方向を、単に「径方向」と呼ぶ。
図1は、本発明の例示的な一の実施形態に係る回転電機1を示す図である。回転電機1は、例えば、電動アシスト自転車に搭載され、ペダルの踏み込みの補助および発電に利用される。回転電機1は、駆動源であるモータであり、発電機でもある。
回転電機1はインナーロータ型である。回転電機1は、固定組立体である静止部2と、回転組立体である回転部3と、軸受機構4と、を備える。軸受機構4は、回転電機1の中心軸J1を中心に回転部3を静止部2に対して回転可能に支持する。
静止部2は、ハウジング21と、ステータ22と、ブラケット23と、を備える。ハウジング21は、有底略円筒状である。ステータ22は、中心軸J1を中心とする環状であり、ハウジング21の内側面に取り付けられる。ブラケット23は、環状であり、ハウジング21の上端に取り付けられる。ステータ22は、ステータコア221と、インシュレータ222と、コイル223と、を備える。ステータコア221は、薄板状の珪素鋼板が積層されて形成される。インシュレータ222は、ステータコア221の表面を被覆する絶縁体である。
回転部3は、シャフト31と、ヨーク32と、ロータマグネット33と、カバー部材34と、を備える。シャフト31は、中心軸J1を中心として配置される。ヨーク32は、略円筒状であり、シャフト31に固定される。ヨーク32は、薄板状の磁性鋼板が積層されて形成される。ロータマグネット33は、ステータ22の内側に配置され、ヨーク32の外側面に接着剤により固定される。カバー部材34は、ロータマグネット33の外側を覆う。
軸受機構4は、上部ボールベアリング41と、下部ボールベアリング42と、を備える。上部ボールベアリング41は、ブラケット23の内周面に取り付けられる。下部ボールベアリング42は、ハウジング21の底部中央に取り付けられる。シャフト31は、ブラケット23の開口を介してブラケット23の上側に突出する。シャフト31は、上部ボールベアリング41および下部ボールベアリング42により中心軸J1を中心に回転可能に支持される。
図2は、ステータコア221およびロータマグネット33を示す平面図である。ステータコア221は、12本のティース224と、コアバック225と、を備える。ステータコア221を構成する積層鋼板の各層は、周方向において連続する1枚の金属板である。コアバック225は環状である。ティース224は、コアバック225から中心軸J1に向かって、すなわち、ロータマグネット33に向かって延びる。ティース224は、周方向において等ピッチにて配置される。各ティース224上に図1に示すインシュレータ222を介して導線が巻回されることにより、コイル223が形成される。ロータマグネット33は、ステータ22の内側に位置する。ロータマグネット33は、10個の磁極を有する。ステータ22に電流が供給されることにより、ロータマグネット33とステータ22との間に、中心軸J1を中心とするトルクが発生する。逆に、ロータマグネット33がステータ22に対して回転することにより、ステータ22から電力が取り出される。
図3は、1つのティース224の先端を拡大して示す図である。ティース224の先端面7は、ロータマグネット33と径方向に対向する。先端面7は、基準先端面71と、4個の凸部72と、を有する。凸部72の高さは非常に低い。複数の凸部72は同形状である。基準先端面71は、凸部72の間および先端面7の最も端に位置する。基準先端面71は部分円筒面状である。基準先端面71の曲率中心は、中心軸J1と必ずしも一致しなくてよい。例えば、基準先端面71の曲率中心は、中心軸J1よりも先端面7側に位置する。凸部72は、基準先端面71に対して中心軸J1に向かって、すなわち、ロータマグネット33に向かって凸である。
図4は、1つの凸部72を拡大して示す図である。図4では、ティース224側に平行斜線を付している。後述の図6においても同様である。凸部72は、台形状であり、凸部先端面721と、一対の凸部傾斜面722と、を有する。なお、凸部72は、幾何学的な厳密な意味での台形状ではないが、実質的に台形状である。凸部傾斜面722は、凸部先端面721の周方向両側に位置する。凸部傾斜面722は、凸部先端面721と基準先端面71とを繋ぐ。凸部先端面721および基準先端面71は、円筒面の一部であるが、これらの面の周方向の幅は全周に対して微小であるため、これらの面は平面であってもよい。
ステータコア221を構成する積層鋼板の各層は、周方向において連続する1枚の金属板であることから、図2に示すティース224間のスロット間隙226の周方向の幅は、ステータ22の巻線の線径よりも大きい。なお、スロット間隙226に対応する機械角は微小であることから、「スロット間隙226の幅」は、ティース224の間の周方向における距離でもよく、最短直線距離でもよい。
回転電機1では、スロット間隙226の数(以下、「スロット数」という。)は12であり、ロータマグネット33の磁極の数(以下、「ポール数」という。)は10である。また、1つのティース224上に設けられる凸部72の数は4である。凸部72の位置は、各ティース224の両側のスロット間隙226の中央の間を周方向に等分する位置である。凸部72のピッチ角は、(360/60=)6°である。これにより、後述するように、磁極がスロット間隙226を通過する際に発生するコギングトルク(以下、「基本コギングトルク」という。)とは逆位相の(コギング)トルクが、磁極と凸部72との間に生じる。その結果、全体のコギングトルクが低減される。
図5は、全体のコギングトルクが低減される様子を計算機上でシミュレートした結果を示す図である。図5において、横軸は回転部3の回転位置であり、縦軸は回転部に作用するトルクである。破線81は基本コギングトルクの波形を示し、一点鎖線82は凸部72による逆位相のトルクの波形を示す。実線83は両トルクの和を示す。実線83にて示すように、全体のコギングトルクが大幅に減少することが判る。
次に、スロット間隙226の幅と凸部72の形状との関係について説明する。図6は、ティース224の先端を簡略化して示す図であり、水平方向が周方向に対応する。以下の説明における「幅」は、原則として周方向における距離、すなわち、円弧状の長さを指す。しかし、「幅」は全周に対して微小な距離であるため、直線距離として捉えられてもよい。また、各面の境界には僅かに略円弧状の面取形状が設けられる場合があるが、この場合、「幅」は面取形状を無くした設計上の幅を指すものとする。
既述のように、スロット間隙226の幅(以下、「スロット幅」という。)SWはコイル223の巻線の直径よりも大きい。また、回転部3と基準先端面71との間の距離であるギャップAGは非常に小さい。このようにスロット幅SWが大きく、ギャップAGが小さい場合、凸部先端面721の幅(以下、「凸部先端幅」という。)TWをスロット幅SWよりも小さくすると全体のコギングトルクが低減されることがシミュレーションにより確認されている。さらに、基準先端面71の径方向の位置における凸部72の幅(以下、「凸部最大幅」という。)BWをスロット幅SWよりも小さくすることが好ましい。
凸部72の数が4の場合、凸部72間にゆとりがあるため、凸部最大幅BWは、凸部先端幅TWの2倍以上とすることができる。また、凸部72により基本コギングトルクとは逆位相の波形を確実に得るために、凸部72間の基準先端面71の幅(以下、「凸部間幅」という。)IWは、凸部先端幅TWよりも大きい。
本実施形態では、基準先端面71の曲率半径は約25mm、ギャップAGは約0.3mm、凸部72の高さは約0.07mm、スロット幅SWは約2mm、凸部先端幅TWは約0.7mm、凸部最大幅BWは約1.5mm、凸部間幅IWは約1.2mmである。
次に、全体のコギングトルクを低減することができる凸部72の位置について説明する。図7は、基本コギングトルクが発生する原理を示す図である。図7の左右方向は周方向に対応する。以下の図8.A、図8.Bおよび図9においても同様である。
周方向において、磁極331と磁極331との間の境界332がスロット間隙226と一致する場合、両側のティース224が異極に励磁され、両磁極331と両ティース224との間に破線にて示すように磁気回路が形成される。この状態からロータマグネット33を左右に僅かに動かすと、ロータマグネット33を元の位置に戻す力がロータマグネット33に作用する。以下、この力を「求心力」と呼ぶ。
ここで、ステータコア221とロータマグネット33との間では、磁極331の境界332とスロット間隙226とが一致する位置が、周方向に、スロット数とポール数の最大公約数(以下、適宜、単に「最大公約数」という。)だけ同時に現れる。一方、ロータマグネット33を1回転すると、1つの境界332はスロット数だけスロット間隙226を通過することから、求心力の発生位置の延べ数(すなわち、同時に発生する求心力も個別に計数した数)は、スロット数とポール数とを乗算した数となる。このことから、ロータマグネット33を1回転した際に発生する基本コギングトルクの波数は、(スロット数)×(ポール数)/(スロット数とポール数の最大公約数)=(スロット数とポール数の最小公倍数)となる。
図8.Aおよび図8.Bは、凸部72により生じるトルクの原理を示す図である。ティース224の先端の中央に1つの凸部72のみが設けられる場合を示す。
図8.Aに示すように、周方向において、磁極331の境界332が凸部72と一致する場合、凸部72全体では磁気的にニュートラルとなり、ティース224と両磁極331との間には、周方向の力は作用しない。この状態から図8.Bに示すように、境界332が僅かに左に移動すると、凸部72とティース224の先端の他の部位とが異極に励磁されて磁気回路が生じ、さらに同方向へとロータマグネット33を移動させる力がロータマグネット33に作用する。以下、この力を「排斥力」という。
凸部72が存在しない場合においても、ティース224の先端の中央を中心として排斥力が発生する。しかし、凸部72が中央に存在する場合は、ティース224の励磁により生じる排斥力が強められる。なお、凸部72がティース224の先端の中央に存在しない場合であっても境界332と凸部72との間に排斥力が発生する。
以上のことから、スロット数とポール数の最大公約数の数だけスロット間隙226と磁極331の境界332とが同時に一致する状態において、周方向において他の境界332が凸部72と一致することにより全体のコギングトルクを低減することが実現される。
図9は、図2において、スロット間隙226と磁極331の境界332とが一致する位置から次に一致する位置までを抜き出した図である。最も右側に位置するスロット間隙226および境界332を数えない場合、スロット間隙226の数(=(スロット数Sn)/(最大公約数GCD))と境界332の数(=(ポール数Pn)/(最大公約数GCD))とは当然に互いに素である。
ここで、隣接するスロット間隙226の間の距離をSL、隣接する境界332の間の距離をBLとすると、図9の上段と下段との長さが等しいことから、(SL・Sn/GCD)=(BL・Pn/GCD)となる。したがって、最も左のスロット間隙226の中央から、各境界332までの距離は、SL・(Sn/Pn)の1倍から(Pn−1)倍までの整数倍となる。この距離は、破線333にて示すように、ティース224の先端において、両側のスロット間隙226の間の距離SLを(Pn/GCD)個に等分した位置(以下、「等分位置」という。)のいずれかである。
さらに、(Sn/GCD)と(Pn/GCD)とは互いに素であることから、図9の左右方向の長さである(SL×Sn/GCD)の間に、互いに異なる等分位置が各1回だけ現れる。このことから、磁極331の境界332が図9の左から右へと移動すると、各ティース224の先端では、各等分位置に境界332が位置する時点で、いずれかのスロット間隙226といずれかの境界332とが一致する。
なお、スロット数Snとポール数Pnの最小公倍数LCMは、(Sn×Pn/GCD)であることから、(Pn/GCD)は(LCM/Sn)でもある。また、ティース224の先端上においてSLを(LCM/Sn)個に等分する位置の数は、(LCM/Sn−1)個となる。
換言すれば、配置可能な凸部72の数(LCM/Sn−1)を凸部配置最大数とすると、各ティース224の両側のスロット間隙226の間を、凸部配置最大数に1を加えた数(LCM/Sn)にて周方向に等分する位置が、凸部72が配置可能な凸部配置可能位置となる。これらの位置は、凸部配置可能位置の全てでもある。
また、既述のように、基本コギングトルクのピークは、ロータマグネット33が1回転する間にスロット数とポール数の最小公倍数だけ現れることから、ピーク間の機械角と凸部配置可能位置間の機械角とは等しく、全ての凸部配置可能位置に凸部72を設けることにより、基本コギングトルクの全てのピークが相殺され、全体のコギングトルクが低減される。
全体のコギングトルクを低減するためには、必ずしも全ての凸部配置可能位置に凸部72が設けられる必要はない。しかし、ランダムに凸部72を配置したのではいずれかのスロット間隙226と境界322とが一致する時点で凸部72によるコギングトルク低減効果が得られない虞がある。図9に示すように、(SL・Sn/GCD)の間では、凸部配置可能位置のそれぞれが1回現れることから、各ティース224の同じ位置に凸部72を設けることにより、基本コギングトルクの各ピークが同様に低減される。すなわち、予め定められた少なくとも1つの凸部配置可能位置に少なくとも1つの凸部72が設けられることが好ましい。
図2の場合、Snは12、Pnは10であることから、凸部配置最大数(LCM/Sn−1)は、(60/12−1=)4である。図2では、全ての凸部配置可能位置に凸部72が設けられる。すなわち、各ティース224に設けられる凸部72の数は凸部配置最大数である。
また、1つのティース224に複数の凸部72が設けられる場合、凸部72は、中心軸J1に平行かつ径方向に延びる各ティース224の対称面に対して対称に配置されることが好ましい。これにより、ティース224の設計工数を削減することができる。
なお、米国特許第4998032号明細書および国際公開第2009/119734号パンフレットでは、ティースの先端の中央に凸部を設け、この凸部とスロット間隙の中心との間の中央に他の2つの凸部を設ける例が開示されている。しかし、既述のように、これらの開示は様々なコギングトルク低減策の1つとして偶々開示されているにすぎない。すなわち、米国特許第4998032号明細書では、スロット数が6、ポール数が8の場合に、国際公開第2009/119734号パンフレットでは、スロット数:ポール数=(2n+1):4(nは自然数)の場合に、ティースの先端に3つの凸部が設けられてよいことが偶々見いだされたにすぎない。
したがって、本発明では従来偶々示された条件を除くため、スロット数とポール数の比が(2n+1)対4(nは自然数)の場合が除かれる。また、先端面7の中央にのみ凸部72が設けられる場合も除かれる。すなわち、本発明において、少なくとも1つの凸部72の位置には、先端面7の中央から離れた位置が含まれる。ただし、スロット数とポール数とがどのような関係の場合に先端面7の中央にのみ凸部72が設けられてよいかは、上記従来技術文献では明らかにはされてない。
上記実施形態では、スロット数とポール数とに基づいて凸部配置可能位置の全てを得ることができる。これにより、凸部を設ける位置を容易に決定することができ、ステータ22の設計が容易となり、設計コストの低減が実現される。
図10は、ステータコア221およびロータマグネット33の他の例を示す図である。図10では、図2と同様の構成に同符号を付している。図10のステータコア221およびロータマグネット33は、例えば、電動式自動二輪車の駆動源および発電機に用いられる。スロット数およびポール数が異なる点を除いて、回転電機の基本構造は、図1および図2と同様である。
図10では、スロット数が18であり、ポール数が16である。したがって、凸部配置最大数(LCM/Sn−1)は、(144/18−1=)7である。図10では、全ての凸部配置可能位置に凸部72が設けられ、各ティース224の凸部72の数は凸部配置最大数である。凸部72のピッチ角は、(360/144=)2.5°である。これにより、図2の場合と同様に、全体のコギングトルクが低減される。図11は、ティース224の先端の拡大図である。図3の場合と同様に、基準先端面71は、凸部72の間および先端面7の最も端に位置する。複数の凸部72は、同形状かつ台形状であり、図4と同様に、凸部先端面と、一対の凸部傾斜面と、を有する。
図10のステータコア221においても、図6に示すスロット幅SWはコイル223の巻線の直径よりも大きい。ギャップAGは非常に小さい。凸部先端幅TWは、スロット幅SWよりも小さい。なお、凸部最大幅BWもスロット幅SWより小さい。
1つのティース224に設けられる凸部72の数は7であることから、凸部72間にゆとりが少ない。したがって、図10の場合、凸部最大幅BWは、凸部先端幅TWの2倍未満である。また、凸部72により基本コギングトルクとは逆位相のトルクを確実に得るために、凸部間幅IWは、凸部先端幅TWよりも大きい。
本実施形態では、基準先端面71の曲率半径は約55mm、ギャップAGは約1mm、凸部72の高さは約0.09mm、スロット幅SWは約2.5mm、凸部先端幅TWは約0.8mm、凸部最大幅BWは約1.2mm、凸部間幅IWは約1.2mmである。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々に変形されてよい。
先端面7には複数の凸部72が設けられることが好ましい。複数の凸部72を設けることにより、凸部72の高さを低く抑えることができる。特に、4以上の凸部72を設けることにより凸部72の高さを大幅に低く抑えることができる。これにより、基準先端面71と回転部3とを近づけることができ、駆動および発電の効率が向上する。また、4以上の凸部72を設けることにより、加工誤差が回転電機1の全体のコギングトルクや駆動または発電の効率に与える影響を低減することができる。
ステータコア221は、周方向に複数の部品を並べて構成される、いわゆる分割コアでもよい。この場合、スロット間隙226の幅を巻線の線径よりも小さくすることができる。ロータマグネット33も複数の磁石を周方向に並べたものであってもよい。この場合、磁極331の境界332は、磁石の間の中央に位置する。
回転電機1は、ロータマグネット33がステータ22の径方向外側に配置されるアウタロータ型でもよい。この場合、ティース224は、コアバック225から径方向外方へとロータマグネット33に向かって延びる。
本発明に係る回転電機は、電動アシスト自転車、電動バイク、電気自動車等の駆動源および発電機、風力発電の発電機、パワーステアリング装置の駆動源等に利用することができる。さらに、他の用途として利用することができる。
1 回転電機
2 静止部
3 回転部
7 先端面
22 ステータ
33 ロータマグネット
71 基準先端面
72 凸部
221 ステータコア
224 ティース
225 コアバック
226 スロット間隙
J1 中心軸

Claims (6)

  1. 中心軸を中心とする環状のステータを有する静止部と、
    前記ステータの内側または外側に配置されるロータマグネットを有する回転部と、
    を備え、
    前記ステータのステータコアが、
    環状のコアバックと、
    周方向において等ピッチに配置され、前記コアバックから前記ロータマグネットに向かって延びる複数のティースと、
    を備え、
    各ティースの先端面が、部分円筒面状の基準先端面と、前記基準先端面に対して前記ロータマグネットに向かって凸となる少なくとも1つの凸部と、を有し、
    スロット数とポール数との最小公倍数(スロット数とポール数の比が(2n+1)対4(nは自然数)の場合を除く。)を前記スロット数にて除した値から1を減じた数を凸部配置最大数として、前記少なくとも1つの凸部が、前記各ティースの両側のスロット間隙の間を前記凸部配置最大数に1を加えた個数に周方向に等分する凸部配置可能位置のうち予め定められた少なくとも1つの位置に配置され、
    前記少なくとも1つの位置が、前記中心軸を中心とする周方向において前記先端面の中央から離れた位置を含む、回転電機。
  2. 前記少なくとも1つの凸部が、複数の凸部である、請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記複数の凸部が、前記中心軸に平行かつ径方向に延びる前記各ティースの対称面に対して対称に配置される、請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記複数の凸部の数が、前記凸部配置最大数である、請求項2または3に記載の回転電機。
  5. 前記複数の凸部の数が、4以上である、請求項2ないし4のいずれかに記載の回転電機。
  6. 前記少なくとも1つの凸部が、台形状である、請求項1ないし5のいずれかに記載の回転電機。
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