JP2011232061A - 消費電力測定システム及び消費電力測定方法 - Google Patents

消費電力測定システム及び消費電力測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】構築が容易な推定モデルを用いて、各電気機器の消費電力を精度よく推定することができる消費電力測定システムを提供する。
【解決手段】データ抽出部11は、需要地の引込線における所定箇所で測定した総負荷電流及び電圧に基づいて、総負荷電流の商用周波数1周期分における平均化した電流波形データを抽出し、該平均化した電流波形データから、電流値の変化が増加から減少に転じる点、又は減少から増加に転じる点を示す凸点に関する凸点情報を抽出する。推定部12は、電気機器の種別と、凸点情報と、消費電力と、を対応付けた推定モデルを予め保持する。そして、推定部12は、データ抽出部11が抽出した凸点情報と、推定モデルと、に基づいて、動作中の電気機器の消費電力を個別に推定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、動作している複数の電気機器の消費電力を個別に測定する技術に関する。
一般家庭等で使用される電気機器の消費電力を個別に測定する技術として、電気機器毎に測定器を設置するのではなく、電柱から家庭への引込線における測定に基づいて、各電気機器の消費電力を推定する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に開示されているシステムは、測定センサと、データ抽出手段と、LMC等の推定手段と、から構成される。データ抽出手段は、電力需要家の引込線の引込口の付近に設置されている計器用変成器及び計器用変流器で検出した測定データVA、VB、IA、IBから、総負荷電流の基本波並びに高調波の電流パターンと電圧に対するそれらの位相差パターンに関するデータを取り出す。そして、このデータを推定手段に入力として与え、電気機器の個別の消費電力を推定するようにしている。
国際公開第01/077696号
特許文献1で開示される技術では、複数の電気機器が同時に動作する場合、学習が必要な高調波データの組合せの数が爆発的に増加するといった問題がある。例えば、N台の電気機器が同時に動作する場合では、その組合せは2のN乗通りとなる。また、それぞれの電気機器がM個の高調波パターンを持つ場合、学習が必要な高調波データの組合せは、2の(N×M)乗通りとなる。具体的には、例えば、5台の電気機器が、それぞれ5つの高調波パターンを持っていた場合の組合せは、2の25乗(33,554,432)通りとなる。同じ機器の高調波パターンは同時に出現しない等の制約により、多少の増減はあるものの、学習が必要な高調波データの組合せの数が膨大であることに違いはない。
このような膨大な数の高調波データを事前に収集することは、極めて困難である上、膨大な数のパターンデータを保存しておくための大容量のメモリが必要となる。
本発明は、上記従来の課題を解決すべくなされたものであり、電気機器毎の消費電力を精度よく推定することのできる実用的な消費電力測定システム及び消費電力測定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る消費電力測定システムは、
需要地の引込線における所定箇所で測定した総負荷電流及び電圧に基づいて、総負荷電流の商用周波数1周期分における平均化した電流波形データを抽出し、該平均化した電流波形データから、電流値の変化が増加から減少に転じる点、又は減少から増加に転じる点を示す凸点に関する凸点情報を抽出するデータ抽出手段と、
電気機器の種別と、前記凸点情報と、消費電力と、を対応付けた推定モデルを予め保持し、前記データ抽出手段が抽出した前記凸点情報と、前記推定モデルと、に基づいて、動作中の電気機器の消費電力を個別に推定する推定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、構築が容易な推定モデルを用いて、各電気機器の消費電力を精度よく推定することができる。
本発明の一実施形態に係る消費電力測定システムの構成を示すブロック図である。 図1の消費電力測定システムの設置態様について説明するための図である。 図1の計器用変成器及び計器用変流器について説明するための図である。 図1の測定部の構成を示すブロック図である。 図4のデータ抽出部の構成を示すブロック図である。 (a)は、図5のA/D変換部によって得られた電流データの波形例を示すグラフであり、(b)は、図5の波形蓄積メモリに保存される電流データの波形例を示すグラフである。 凸点情報について説明するための図である。 推定モデル生成の手順を示すフローチャートである。 登録回路の構成を示す図である。 IHクッキングヒータの電流波形の一例を示すグラフである。 エアコンの電流波形の一例を示すグラフ(その1)である。 エアコンの電流波形の一例を示すグラフ(その2)である。
以下、本発明の一実施形態に係る消費電力測定システムについて図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る消費電力測定システム1の構成を示すブロック図である。消費電力測定システム1は、測定部10と、計器用変成器20と、計器用変流器30と、から構成される。消費電力測定システム1は、図2に示すように、電力ユーザの家(需要地)の分電盤2近傍に設置され、この家で使用される複数の電気機器3の個別の消費電力を測定する。
分電盤2は、引込線4及び電柱5に架設された電線(図示省略)を介して電気事業者等の電力系統に接続されている。また、分電盤2には、電気機器3に電力を供給するための電力供給線6が接続されている。本実施形態では、電気機器3として、エアコン(エアコンディショナ)3a、電子レンジ3b、IH(Induction Heating)クッキングヒータ3c、洗濯機3d等のインバータ機器が、電力供給線6に接続され、使用されるものとする。
図3に示すように、計器用変成器20は、A相用の計器用変成器201aと、B相用の計器用変成器201bとから構成され、計器用変流器30は、A相用の計器用変流器301aと、B相用の計器用変流器301bとから構成されている。
計器用変成器201aは、一次側がA相4aと中性線4nとの間に接続され、二次側からA相4aの電圧と相似の電圧VAを出力する。計器用変成器201aの二次側は、同軸ケーブル等の接続線202aを介して、測定部10に接続されている。計器用変成器201bは、一次側がB相4bと中性線4nとの間に接続され、二次側からB相4bの電圧と相似の電圧VBを出力する。計器用変成器201bの二次側は、同軸ケーブル等の接続線202bを介して、測定部10に接続されている。
計器用変流器301aは、A相4aに流れる電流を一次側で測定して二次側からA相の電流と相似の電流IAを出力する。計器用変流器301aの二次側は、同軸ケーブル等の接続線302aを介して、測定部10に接続されている。計器用変流器301bは、B相4bに流れる電流を一次側で測定して二次側からB相の電流と相似の電流IBを出力する。計器用変流器301bの二次側は、同軸ケーブル等の接続線302bを介して、データ測定部10に接続されている。なお、本実施形態では、計器用変流器301a,301bとして、貫通型又はクランプ型の構造を有する計器用変流器を採用する。
測定部10は、図4に示すように、データ抽出部11と、推定部12と、通信部13と、を備える。通信部13は、後述する登録回路と通信を行い、登録回路から送信される教師データ(詳細は後述する)を受信する処理を行う。データ抽出部11は、計器用変成器20及び計器用変流器30から出力される電圧及び電流に基づいて、総負荷電流の商用周波数1周期分のデータを抽出する。本実施形態では、商用周波数は50Hzである。したがって、1周期は20ミリ秒となる。
より詳細には、データ抽出部11は、図5に示すように、低周波成分をカットするローパスフィルタ111と、アナログ/デジタル(A/D)変換部112と、波形蓄積メモリ113と、凸点検出部114と、を備える。
ローパスフィルタ111は、電流信号の低周波成分をカットした後、当該電流信号を増幅する。これにより、A/D変換部112による計測精度を向上させる。具体的には、ローパスフィルタ111は、後述する凸点を検出するのに妨げとなるパワーの強い低周波の信号を低減させ、取り出した高周波信号を増幅して、A/D変換部112の計測レンジ一杯まで増幅する。これにより、サンプリングの量子化誤差を小さくすることができる。
A/D変換部112は、電流IA,IBを、それぞれ電圧VA,VBに基づいて、20KHzでサンプリングし、デジタルデータに変換した後、波形蓄積メモリ113に記録する。ここで、A/D変換部112によって得られる電流波形は、図6(a)に示すように、区間(50Hzの場合は20ミリ秒)毎に繰り返す波形となる。この場合、一般的には、ノイズ等は、区間毎に繰り返されない特性を持つ。なお、A/D変換部112のサンプリングレートは、必ずしも20KHzでなくてもよく、数キロヘルツ以上であれば同等の性能を得ることができる。
具体的には、A/D変換部112は、変換によって得られた一区間(商用周波数1周期)のデータ(A相、B相それぞれの電流波形データ)を、時系列的に重ね合わせる態様で波形蓄積メモリ113に記録する。例えば、図6(a)に示すような区間401〜403における各電流波形データは、順次積算され、図6(b)に示すように、積算電流404Iとなって、波形蓄積メモリ113に保存される。ここで、積算電流404Iは、各区間の電流(電流401I、402I、403I)を時系列的に足し合わせることで得られるデータである。
また、A/D変換部112は、一区間の電流波形データを記録した回数(即ち、積算回数)も波形蓄積メモリ113に記録する。
凸点検出部114は、波形蓄積メモリ113に記録されている、A相、B相それぞれの積算電流波形データを読み出して、それぞれの積算回数で除することにより、A相、B相それぞれの平均電流データを算出し、それぞれの凸点に関するデータを検出する。
凸点とは、電流値の時間軸方向の変化が、増加から減少に転じる点、又は減少から増加に転じる点のことをいい、電流値のグラフ上では、凸状の突起として現れる。以下、この凸点が発生した電流値と移動平均値との差を凸高さと称し、当該凸点を挟んだ、電流値と移動平均値との交差点間の距離を凸幅と称する。図7において、凸点60は、電流の時系列変化が増加から減少に転じた点、又は、減少から増加に転じた点を指す。凸点60の位置は、時間軸上での位置で示される。凸点60は、その増加と減少の変化の度合いによって定まる凸高さ61及び凸幅62という2つの特徴量を持つ。
図7の例では、電流値6a及び電流値の移動平均値6bに対して、凸高さ61は、凸点60における電流値6aと移動平均値6bの差の絶対値である。凸幅62は、電流値6aと移動平均値6bの2つの交差点(交差点63、交差点64)の時間軸方向の差の絶対値である。
ここで、移動平均値6bは、電流値6aの時間軸方向の前後Nサンプルの平均値である。なお、Nの値については、推定対象の電気機器3毎に異なる値を設定してもよいし、固定値としてもよい。また一律の平均値とせず、サンプルに重みを付ける加重平均としてもよい。
推定部12は、予め登録された教師データに基づいて生成した推定モデルを用いた推定アルゴリズムを実行し、凸点検出部114により検出された各凸点の位置、凸高さ、凸幅を入力として、動作状態にある電気機器3の個別の消費電力を推定する。
凸点の位置、凸高さ、凸幅は、複数の電気機器3が動作している状況下での全ての負荷電流が合流した総負荷電流においても、観測が容易であるという特徴を有する。このため、対象とする電気機器3が動作しているか否かを容易に判定することができる。
また、インバータ機器の消費電力が変化した場合(例えば、エアコン3aにおいて設定温度を変更した場合等)、凸点の位置は変化せず、凸高さおよび凸幅は、消費電力に比例する。これより、凸幅、凸高さから、個別の消費電力を推定することができる。複数の電気機器3で凸点の位置が衝突することはまれであるので、複数の電気機器3が同時に動作していても、個別の電気機器3の消費電力を推定することができる。また、推定部12に登録するための教師データは、電気機器3の組合せなどを考慮する必要はなく、電気機器3単体の負荷電流のみを測定することで生成可能である。したがって、教師データの登録に要する手間を大幅に削減することができる。
推定部12は、教師データに基づいて生成した推定モデルを保持する。そして、実際に測定された総負荷電流の平均電流波形の凸点、凸幅、凸高さに関するデータが入力されたときに、上記の推定モデルを用いて、電気機器3の個別の消費電力を推定する。
この推定モデルの生成手順について、図8を参照して説明する。
先ず、後述する登録回路によって、推定対象となる電気機器3を個別に計測した負荷電流に基づいて、当該電気機器3における凸点データを取得する(ステップS101)。ここで、登録回路は、当該電気機器3が有する動作状態毎に凸点データを取得する。
凸点の位置、凸幅、凸高さの各データは、各々の値の範囲が異なるので情報の持つ重みを均等化するために正規化することが好ましい。登録回路は、例えば凸点の位置については電圧からの位相が1周する時間(20ミリ秒)を最大として[0〜1]に、凸幅についても同様に[0〜1]に、凸高さについては、上述したA/D変換部112の最大入力(±10A)を最大値として[−1〜+1]に変換する正規化を行う(ステップS102)。
次に、登録回路は、正規化したデータと、そのときの解答である動作中の電気機器3の消費電力と、からなる教師データを、当該電気機器3の種別と対応付けて、動作状態毎に測定部10の通信部13に送信する。これにより、当該電気機器3の動作状態毎の教師データが測定部10の推定部12に登録される(ステップS103)。
推定部12は、各動作状態毎の教師データから、重回帰分析によって、凸幅および凸高さに対する当該電気機器3の消費電力曲線を推定する(ステップS104)。具体的には、下記の式1におけるパラメータa及びパラメータbを誤差が最小になるように決定する。誤差計算方法としては最小二乗法を用いる。そして、式1により、各動作状態毎の各凸点における推定消費電力を求める(ステップS105)。
Figure 2011232061


i=1〜m、
α:ずれの許容範囲を示す定数、
d:基準凸点位置とのずれ
次に、下記の式2に示すように、各動作状態毎に、それぞれの凸点から推定した消費電力を積算し、平均値を計算する(ステップS106)。なお、式1の結果から、推定消費電力が0のものは、式2の平均計算から除外する。また、寄与度の低い凸点の推定消費電力も式2の平均計算から除外する。
Figure 2011232061

なお、本実施形態では、上記の式1の結果から、何れかの動作状態において、推定消費電力が0である凸点の個数が、全体の5割を超えた場合、当該電気機器3の当該動作状態における消費電力の推定は不可能とする。何割を閾値とするかは任意である。
以上により、一の電気機器3の各動作状態における消費電力を推定するための推定モデルが生成される。そして、推定対象とする全ての電気機器3について、上述した処理を行うことで、各電気機器3の各動作状態における消費電力を推定するための推定モデルを取得することができる。
以上のように、重回帰式による消費電力の推定式を算出することで、電気機器3が未知の動作状態であっても、その消費電力を推定することができる。即ち、例えば、エアコン3aの場合、消費電力は連続的に変化するため、消費電力と、それぞれの凸点位置、凸高さ、凸幅の組合せは無限に発生する。これらをすべて登録するのは実際的に不可能であるが、本実施形態の消費電力測定システム1のように、重回帰分析による線形予測式を算出することで、全ての組合せについて登録する必要がなくなり、登録作業が非常に容易にできるようになる。
続いて、教師データを推定部12に登録するための登録回路について説明する。
登録回路は、図9に示すように、正弦波電源装置(50Hz,100V)51と、開閉器52と、総負荷電流を測定するための計器用変流器53と、電圧を測定するための計器用変成器54と、波形変換部55と、通信部56と、から構成される。また、登録対象とする電気機器3として、エアコン3a、電子レンジ3b、IHクッキングヒータ3c、洗濯機3dが選択されている。
エアコン3a、電子レンジ3b、IHクッキングヒータ3c、洗濯機3dは、インバータによって消費電力が非常に細かく変化する。したがって、これらの電気機器3の動作状態を変化させる(例えば、エアコン3aの場合、室内設定温度や設定風速を変化させる)ことで、これら電気機器3の様々な使用状況(動作状態)における教師データを、推定部12に供給することができる。
登録回路は、通信部56が、測定部10の通信部13と通信を行うため、測定部10を分電盤2上に設置したまま、教師データを供給することができる。
続いて、電気機器3の動作状態とその時の負荷電流の平均電流波形における凸点、凸高さ、凸幅について詳細に説明する。図10は、IHクッキングヒータ3cを、火力を中火(1600W)にして使用した時の平均電流波形の一例を示している。図10において、凸点の一つは、電圧が0となった点から250マイクロ秒後、正規化した位置としては、0.0125の位置に存在する。このとき、凸高さは0.046、凸幅は0.0175となる。同様に、他の凸点は、0.035、0.0525、0.0725で示される位置にそれぞれ存在する。
また、例えば、エアコン3aが暖房モード(例えば、風量:中)(800W)で動作している場合、図11に示すような平均電流波形および凸点が得られる。図11で示される凸点の位置(位置0.1075、位置0.1325)は、図10に示したIHクッキングヒータ3cの場合と大きく異なる。このように異なる電気機器3では、その動作状態に応じた固有の平均電流波形と凸点を伴う。これらの凸点情報は、推定対象としない他の電気機器の電流が混ざった場合にも容易に抽出可能である。例えば、IHクッキングヒータ3cの負荷電流と、照明器の負荷電流が合わさった場合でも、IHクッキングヒータ3cの凸点情報を容易に識別可能である。
このように、電気機器3の種々の動作状態における凸点の位置、凸幅、凸高さを照合することにより、各電気機器3の動作状態を容易に検出することができる。しかも、他の電気機器に対応する負荷電流が混入した場合でも、動作状態を検出することができる。
図12は、エアコン3aが、負荷1000Wで動作している場合と、1400Wで動作している場合の平均電流波形の例を示している。図12では、電圧1周期分の負荷電流の変化を示したものであり、図12の横軸の左端は電圧が0Vとなる点(位相0)であり、右端は位相が360度となる点である。本実施形態では、電圧の周波数は50Hzであるので、右端は、左端から20ミリ秒経過した時間における負荷電流値を示している。
図12において、1400Wで動作している場合と、1000Wで動作している場合の平均電流波形を比較すると、どちらの場合であっても、凸点位置は変化せず、凸高さ及び凸幅が負荷の電力に比例して増加していることが判る。但し、全ての凸点が同じ比例定数で増加するわけではなく、凸点毎に比例定数が異なる。したがって、上述したように、それぞれの凸点について、重回帰分析により凸幅および凸高さから、消費電力を推定する回帰式を求める必要がある。
以上のように、推定部12は、総負荷電流の平均電流の凸点の位置、凸高さ、凸幅に関するデータを入力とし、電気機器3の消費電力を出力とする推定モデルに従って、動作中の電気機器3の消費電力を個別に推定する。したがって、登録時には検出されなかった凸点の高さや幅を持つ電流波形データが検出されたとしても、電気機器3の消費電力を推定することができる。
なお、凸点の位置が一致しない場合には、推定部12において、当該電気機器は、登録対象(即ち、推定対象)以外のもの(不明な電気機器)として扱い、その消費電力の推定を行わない。ただし、1又は複数の不明な電気機器が、動作していても、登録対象の電気機器3の消費電力を推定することができる。
以上説明したように、本実施形態の消費電力測定システム1によると、電力ユーザの家で実際に使用されている電気機器3の個別の消費電力を、電気機器3毎に測定器を設置することなく測定することができる。
推定した電気機器3の消費電力データは、例えば、測定部10から、上述した登録回路を備える装置に送信され、当該装置でその内容を表示することで、ユーザに提示できるようにしてもよい。また、所定の通信回線を介して、電気事業者等のサービス提供者が運営するサーバに送信するようにしてもよい。このようにすると、サービス提供者から、多様な情報サービスが電力ユーザへ提供されると共に、電力ユーザの側の情報もネットワークを通してサービス提供者に収集され、新しいサービスを構築するために有効に利用することができる。
例えば、電気事業者にとって重要な情報の一つに、各電力ユーザが保有する電気機器の構成や使用実態に関する情報がある。特に、ビル等の商業施設では、このような電気使用実態の内訳を得ることで、省エネルギー化を進めることができる。本実施形態の消費電力測定システム1は、このようなニーズに応えることができる有力なシステムの一つといえる。
本実施形態では、一般家庭における電力機器の個別の消費電力の推定について述べたが、一般家庭のみならず、ビルや工場等にも適用することができる。この場合、例えば、ビル内の特定の電気機器の動作状態及び消費電力を監視して記録することにより、後日、ビル全体の消費電力量のうちどれだけの量が該特定の電気機器によってもたらされたものなのか、といった分析を行うことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変更は勿論可能である。
例えば、上記実施形態では、推定部12は、消費電力の推定に重回帰分析等の推定アルゴリズムを用いていたが、これに限定されるものではなく、例えば、ニューラルネットワークや遺伝的アルゴリズムによる推定式を用いても構わない。
ニューラルネットワークを利用した推定方法としては、特に逐次的な学習を通して推定モデルの確立が可能になるという特徴を有する階層型ニューラルネットワークの使用が好ましい。この推定方法では、使い始めてから、徐々に推定式の予測制度を向上させることができる。
また、遺伝的アルゴリズムを用いると、予測式自体を柔軟に進化させることが可能となり、上述した式1及び式2において暗黙的に仮定されている予測式の線形性が満たされないモデルにおいても、推定精度の高い予測式を得ることができる。
また、電話回線や光ファイバー専用回線等を利用して、推定部12に、特定の電気機器の推定モデル(例えば、当該電気機器のメーカ等から提供される)を追加登録できるようにしてもよい。このようにすると、各電力ユーザにおいて、教師データの登録作業等が必要なくなり、利便性が向上する。
本発明は、電気機器の個別の消費電力を測定するシステムとして、一般家庭のみならず、ビルや工場等においても好適に採用され得る。
1 消費電力測定システム
10 測定部
11 データ抽出部
111 ローパスフィルタ
112 A/D変換部
113 波形蓄積メモリ
114 凸点検出部
12 推定部
13 通信部
20 計器用変成器
201a 計器用変成器(A相用)
201b 計器用変成器(B相用)
202a、202b 接続線
30 計器用変流器
301a 計器用変流器(A相用)
301b 計器用変流器(B相用)
302a、302b 接続線
2 分電盤
3 電気機器
4 引込線
5 電柱
6 電力供給線
51 正弦波電源装置
52 開閉器
53 計器用変流器
54 計器用変成器
55 波形変換部
56 通信部

Claims (4)

  1. 需要地の引込線における所定箇所で測定した総負荷電流及び電圧に基づいて、総負荷電流の商用周波数1周期分における平均化した電流波形データを抽出し、該平均化した電流波形データから、電流値の変化が増加から減少に転じる点、又は減少から増加に転じる点を示す凸点に関する凸点情報を抽出するデータ抽出手段と、
    電気機器の種別と、前記凸点情報と、消費電力と、を対応付けた推定モデルを予め保持し、前記データ抽出手段が抽出した前記凸点情報と、前記推定モデルと、に基づいて、動作中の電気機器の消費電力を個別に推定する推定手段と、を備える、
    ことを特徴とする消費電力測定システム。
  2. 前記凸点情報には、当該凸点の位置、幅及び高さについての情報が含まれる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の消費電力測定システム。
  3. 前記推定モデルは、前記凸点情報を説明変数とし、前記電気機器個別の消費電力を目的変数とする重回帰式による線形モデルとして表される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の消費電力測定システム。
  4. 需要地の引込線における所定箇所で測定した総負荷電流及び電圧に基づいて、総負荷電流の商用周波数1周期分における平均化した電流波形データを抽出し、該平均化した電流波形データから、電流値の変化が増加から減少に転じる点、又は減少から増加に転じる点を示す凸点に関する凸点情報を抽出するデータ抽出ステップと、
    電気機器の種別と、前記凸点情報と、消費電力と、を対応付けた推定モデルと、前記データ抽出ステップで抽出した前記凸点情報と、に基づいて、動作中の電気機器の消費電力を個別に推定する推定ステップと、を有する、
    ことを特徴とする消費電力測定方法。
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