JP2011225959A - 軽金属またはその合金の表面層強化方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】強化層が母材から剥離する心配がなく、かつ、均質で母材と同質の部品表面が得られるように、アルミニウムやマグネシウムの軽金属とその合金の表面層を強化することである。
【解決手段】アルミニウム合金の母材Mよりも硬質で比重が大きく、母材Mの金属元素と合金を形成しないWCの強化粒子6を、重力によって溶融した母材M中に沈降させて溶融部の下部に堆積させ、この強化粒子6の堆積層9の上側に溶融した母材Mを浮揚させた浮揚層10を形成して、凝固させた浮揚層10の表面を平滑化することにより、母材M中に形成された強化粒子6の堆積層9が剥離しないようにするとともに、表面に形成された母材Mの浮揚層10によって、均質で母材Mと同質の部品表面が得られるようにした。
【選択図】図2
【解決手段】アルミニウム合金の母材Mよりも硬質で比重が大きく、母材Mの金属元素と合金を形成しないWCの強化粒子6を、重力によって溶融した母材M中に沈降させて溶融部の下部に堆積させ、この強化粒子6の堆積層9の上側に溶融した母材Mを浮揚させた浮揚層10を形成して、凝固させた浮揚層10の表面を平滑化することにより、母材M中に形成された強化粒子6の堆積層9が剥離しないようにするとともに、表面に形成された母材Mの浮揚層10によって、均質で母材Mと同質の部品表面が得られるようにした。
【選択図】図2
Description
本発明は、軽金属またはその合金の表面層強化方法に関する。
アルミニウムやマグネシウムの軽金属とその合金は、鉄鋼材料よりも比重が小さいことから、軽量化を要求される自動車用等の部品に多く使用されるようになっている。また、アルミニウムやマグネシウムの軽金属とその合金は熱伝導率も高いので、放熱冷却等のための熱伝導性を必要とする各種機械用等の部品にも使用されている。
しかしながら、これらの軽金属やその合金は、鉄鋼材料に比べて強度や耐摩耗性が劣るので、大きな曲げ荷重や局部面圧等が負荷されると表面層に割れや凹み変形が生じやすい問題や、摩耗に対する耐久寿命が短い問題がある。このような軽金属や合金の表面層を強化する手段としては、母材の表面に、肉盛等によって硬化層を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1〜5参照)。なお、耐摩耗性を高める手段としては、PVD(Physical Vapor Deposition)法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、めっき法、窒化法等によって、表面に硬質皮膜を形成する方法が知られている(例えば、特許文献6参照)。
特許文献1に記載されたものは、アルミニウム合金材料の表面に、シリコンを含有する肉盛材料を供給しながら、レーザビーム等の高密度エネルギを照射して、硬質の肉盛金属層を形成している。この肉盛材料には、Ni、Cr等の硬質金属、WC、TiC、MoC等の硬質セラミック、Ni−Cr系合金、Co−Cr−W系合金等の硬質合金を混合してもよいとしている。
特許文献2、3に記載されたものは、アルミニウムまたはアルミニウム合金材料の表面に、熱源として交流プラズマアークを用い、肉盛材料として、それぞれCuを含有するアルミニウム合金粉末、または金属と微細な硬質セラミックを用いて、Al−Cu合金の硬化肉盛層、または硬質セラミックを分散させた硬化肉盛層を形成している。
特許文献4に記載されたものは、アルミニウム系材料の表面に、Cu系自溶性合金を肉盛し、その上にCo系、Ni系、Fe系超合金等の耐熱性、耐摩耗性、耐食性に優れた肉盛合金を2層肉盛している。また、特許文献5に記載されたものは、アルミニウムまたはアルミニウム合金材料の表面に、溶融によってFeまたはCrを含有する硬質の合金層を形成するとともに、この合金層の表面にイオン窒化処理を施している。
特許文献1〜4に記載された、肉盛によって母材の表面に硬質層を形成する表面層強化方法や、特許文献5に記載された、溶融によって母材の表面に硬質層を形成する表面層強化方法は、肉盛材料の合金や、肉盛材料と溶融した母材との合金で硬質層を形成しているので、合金で形成された硬質層と母材との間に境界が形成され、硬質層が剥離しやすい問題がある。
また、表面が母材と異質な合金の硬質層で覆われるので、軽金属やその合金の母材が有する優れた熱伝導性等の特性が損なわれる問題もある。さらに、硬質層に硬質セラミック等を分散させる場合は、表面が不均質なものとなるので、耐摩耗性や耐食性等を高めるための皮膜を形成する表面処理を行う際に、均一な表面処理ができない問題もある。
そこで、本発明の課題は、強化層が母材から剥離する心配がなく、かつ、均質で母材と同質の部品表面が得られるように、アルミニウムやマグネシウムの軽金属とその合金の表面層を強化することである。
上記の課題を解決するために、本発明に係る軽金属またはその合金の表面層強化方法は、アルミニウムもしくはマグネシウムの軽金属またはその合金で形成された母材の表面を、熱源によって所定の深さまで溶融して、この母材の表面の溶融部に、母材よりも硬質で比重が大きく、母材に溶融しない金属粒子、セラミック粒子およびサーメット粒子のいずれか1種または2種以上からなる強化粒子を供給し、この供給した強化粒子を重力によって溶融した母材中に沈降させて、前記溶融部の下部に堆積させ、この強化粒子を堆積させた堆積層の上側に、前記溶融した母材の軽金属またはその合金を浮揚させた浮揚層を形成して、この母材の浮揚層を凝固させたのち、その表面を平滑化する方法を採用した。
すなわち、母材よりも硬質で比重が大きく、母材に溶融しない金属粒子、セラミック粒子およびサーメット粒子のいずれか1種または2種以上からなる強化粒子を、重力によって溶融した母材中に沈降させて溶融部の下部に堆積させ、この強化粒子の堆積層の上側に、溶融した母材を浮揚させた浮揚層を形成して、凝固させた浮揚層の表面を平滑化することにより、堆積層の強化粒子の隙間で母材と一体に連なり、母材と境界を形成しない浮揚層によって、強化層としての堆積層が剥離しないようにするとともに、均質で母材と同質の部品表面が得られるようにした。また、堆積層の上側に浮揚した浮揚層は、堆積層の隙間で母材と一体に連なるので、母材の優れた熱伝導性を確保することもできる。
前記母材よりも硬質で比重が大きく、母材に溶融しない金属粒子としては、W、Ta、Nb、Re等を挙げることができ、セラミック粒子としては、TiC、TaC、NbC、ZrC、MoC、WC、W2C、Cr3C2等の炭化物、TiB2、ZrB2、HfB2、VB2、TaB2、NbB2、CrB2、MoB2、WB等の硼化物、ZrO2、TiO2、TaO2等の酸化物を挙げることができる。また、サーメット粒子としては、これらの各種セラミック粒子をNi、Co、Cr、W、Ta、Re等の金属で結合したものを挙げることができる。さらに、これらのセラミック粒子やサーメットの粒子の表面の一部または全部に、Cr、Ni、Ni−P等をめっきしたものも強化粒子として使用することができる。
また、前記浮揚層の表面を平滑化する手段としては、旋盤、フライス盤等による研削加工や放電加工を挙げることができ、さらに、バフ研磨、ベルト研磨、ラップ研磨、化学研磨、電解研磨等によって研磨することもできる。
前記所定の深さまで溶融する溶融部の単位面積当たりの体積を、この単位面積当たりの溶融部に供給される前記強化粒子の総体積の1/4以上、好ましくは1/2以上とすることにより、強化粒子の堆積層の上側に、母材の浮揚層を確実に形成することができる。溶融した母材は堆積層の強化粒子の隙間も充填するので、浮揚層の厚みは堆積層の厚みより薄くなり、溶融部の単位面積当たりの体積が供給される強化粒子の総体積の1/4未満では、溶融した母材が強化粒子の隙間に充填されるのみで、浮揚層が形成されない恐れがあるからである。
前記強化粒子の粒径を10〜300μmとすることにより、強化粒子を溶融部へ安定して供給することができ、好ましくは40〜150μmとすることにより、より均一に堆積層中に分散させることができる。
前記強化粒子の堆積層の厚みを、0.3mm以上、好ましくは0.5mm以上とすることにより、表面層を十分な深さまで強化することができる。
前記母材の表面を溶融する熱源を、プラズマ、レーザビームまたは電子ビームのいずれかの高密度エネルギを前記母材の表面に照射するものとすることにより、溶融部を所定の単位面積当たりの体積で精度よく溶融することができる。
前記平滑化した母材の浮揚層の表面に、溶射法、溶接法、めっき法、PVD法、CVD法、DLC(Diamond Like Carbon)法、窒化法、陽極酸化法、テフロンライニング法または化学緻密化法のいずれか1種または2種以上の表面処理によって硬質皮膜を形成することにより、耐摩耗性、耐焼付き性、耐食性等の特性を高めることができる。これらの硬質皮膜を形成する際には、事前にサンドブラストやショットブラスト等によって、平滑化した浮揚層の表面の粗度を調整してもよい。
前記溶射法としては、大気プラズマ溶射法、減圧プラズマ溶射法、水安定化プラズマ溶射法、加圧プラズマ溶射法、レーザ溶射法、レーザプラズマ溶射法、コールドスプレー、高速フレーム溶射法、粉末式フレーム溶射法、溶線式フレーム溶射法、溶棒式フレーム溶射法、アーク溶射法等を挙げることができる。なお、化学緻密化法は、酸化クロムによって化学的に緻密化されたSiO2−CrO3からなる組成を有する皮膜を形成する方法である。
本発明に係る軽金属またはその合金の表面層強化方法は、母材よりも硬質で比重が大きく、母材に溶融しない金属粒子、セラミック粒子およびサーメット粒子のいずれか1種または2種以上からなる強化粒子を、重力によって溶融した母材中に沈降させて溶融部の下部に堆積させ、この強化粒子の堆積層の上側に、溶融した母材を浮揚させた浮揚層を形成して、凝固させた浮揚層の表面を平滑化するようにしたので、堆積層の強化粒子の隙間で母材と一体に連なり、母材と境界を形成しない浮揚層によって、強化層としての堆積層の剥離を防止できるとともに、均質で母材と同質の部品表面を得ることができ、耐摩耗性や耐食性等を高めるための皮膜を形成する表面処理を均一に行うことができる。また、堆積層の上側に浮揚した浮揚層は、堆積層の隙間で母材と一体に連なるので、母材の優れた熱伝導性を確保することもできる。
以下に、本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明に係る軽金属の合金としてのアルミニウム合金(A7075)の母材Mの表面層強化方法に採用したPTA(Plasma Transferred Arc)法を示す。このPTA法は、アルゴンガス1が流れる水冷ノズル2の中にタングステン電極3を配置し、タングステン電極3と水冷ノズル2間にアークを飛ばしてアルゴンガス1をプラズマ化させ、このプラズマ化したプラズマアーク4を高密度エネルギとして母材Mの表面に照射し、プラズマアーク4で溶融される母材Mの溶融部5に、母材Mよりも硬質で比重の大きい強化粒子6をキャリアガス7で供給するものであり、プラズマアーク4の周囲は、シールドガス8によってシールドされるようになっている。
この実施形態では、図1に示したPTA法によって、前記強化粒子6を粒径が40〜150μmのWC(比重:15.0〜16.0)のセラミック粒子として、A7075(比重:2.8)の母材Mの表面層を強化した。母材Mの溶融部5の単位面積当たりの体積は、この単位面積当たりに供給される強化粒子6の総体積の体積と略等しくした。さらに、後述する堆積層9の上側に形成された母材Mの表面の凝固した浮揚層10を、研削加工によって平滑化した。
図2(a)は、前記PTA法によって強化した状態の母材Mの表面層の断面を示す電子顕微鏡写真である。この写真から分かるように、母材M中には、比重が大きい強化粒子6が重力によって沈降した堆積層9が形成され、その上側に浮揚した母材Mによって浮揚層10が形成されている。強化粒子6の堆積層9の厚みは約1.5mm、浮揚層10の厚みは約1mmと、堆積層9の厚みよりも薄くなっている。これは、単位面積当たりの溶融部5の体積と強化粒子6の総体積が略等しいものの、溶融した母材Mの一部が、堆積した強化粒子6間の隙間にも充填されるからである。なお、浮揚層10の表面には、強化粒子6がわずかに存在するが、これは、浮揚層10が表面から凝固を開始するため、表面の凝固開始後に供給された強化粒子6が沈降せずに残ったものである。
図2(b)は、図2(a)の堆積層9の一部を拡大した電子顕微鏡写真である。前記堆積層9の強化粒子6間の隙間には溶融した母材Mが充填され、この堆積層9の隙間に充填された母材Mによって、浮揚層10の母材Mは堆積層9の下側の母材Mと一体に連なっている。したがって、母材Mが充填された強化粒子6の堆積層9が剥離することはなく、A7075の母材Mの優れた熱伝導性も確保することができる。
図3(a)は、前記浮揚層10を平滑化した状態を示す。この実施形態では、PTA法で形成された浮揚層10を、略1/3の厚みとするように研削で減厚している。この研削による平滑化によって、前記浮揚層10の表面に残っていた強化粒子6も除去されている。この浮揚層10の減厚量は、後の表面処理の種類や部品の用途によって適宜選定することができる。図3(b)は、平滑化した浮揚層10の表面に、さらにピアノ線を溶射材料とした溶射法による表面処理を施し、硬質皮膜11を形成した状態を示す。
実施例として、図3(a)に示したように、強化粒子をWCのセラミック粒子としてPTA法で表面層を強化し、表面の浮揚層を平滑化した平板サンプル(実施例1)と、図3(b)に示したように、さらに、浮揚層を平滑化した表面にピアノ線を溶射材料として溶射法で硬質皮膜を形成した平板サンプル(実施例2)を用意した。また、比較例として、何も処理を施さないA7075のままの平板サンプル(比較例1)と、その表面にピアノ線を溶射材料として溶射法で硬質皮膜を形成した平板サンプル(比較例2)も用意した。これらの実施例と比較例の各平板サンプルについて、表面層強度試験、摩耗試験および熱伝導性試験を行った。
前記表面層強度試験は、ブリネル硬さ試験法(JIS Z2243)に準じた方法で行い、直径10mmの超硬合金球圧子を1000kgfの試験荷重で平板サンプルの表面に押圧して、試験荷重(kgf)を圧痕の表面積(mm2)で割ったブリネル硬さで評価した。表1に、表面強度試験の結果を示す。この試験結果より、PTA法で表面層を強化した実施例1は、何も処理を施さない比較例1よりも、表面層を強化するとともに硬質皮膜を形成した実施例2は、硬質皮膜のみを形成した比較例2よりも、それぞれ大幅にブリネル硬さの値が大きくなっており、本発明に係る表面層強化方法が著しい表面層強化効果を有することが分かる。
前記摩耗試験は、スガ式摩耗試験機を使用し、JIS H8615に準拠した摩耗試験を実施した。この摩耗試験は、図4に示すように、取り付け台21に押さえ板22で固定した平板サンプル23の表面に、研磨紙24を外周に装着した摩耗輪25を所定の押し付け荷重Pで押し付けて、取り付け台21と平板サンプル23を所定のストロークSで往復運動させ、平板サンプル23の1往復毎に摩耗輪25を0.9°ずつ回転して研磨紙24を新しい研磨面で平板サンプル23に当接するものである。研磨紙24にはJIS R6252に規定されたCC320を使用し、押し付け荷重Pは3kgf、ストロークSは30mmとした。各往復(Double Stroke)毎に平板サンプル23の重量変化を電子天秤で測定し、この重量変化から算出される平板サンプル23の摩耗量が1mgとなるのに要した往復回数(DS/mg)で耐摩耗性を評価した。
表1に、前記摩耗試験の結果を併せて示す。摩耗試験は、表面層を強化するとともに硬質皮膜を形成した実施例2と、何も処理を施さない比較例1の平板サンプルについて行った。比較例1は、1mg摩耗するまでの往復回数が8DS/mgと少なく、耐摩耗性が劣っている。これに対して、実施例2は、1mg摩耗するまでの往復回数が23DS/mgと大幅に増加し、優れた耐摩耗性を有している。この試験結果より、平滑化した浮揚層の表面に、さらに硬質皮膜を形成することにより、耐摩耗性も向上できることが分かる。
前記熱伝導性試験は、直径10mm、厚さ2mmの円盤状平板サンプルを用い、レーザフラッシュ法により、室温における表裏面間の熱伝導率を測定した。表1に、熱伝導性試験の結果を併せて示す。熱伝導性試験は、表面層を強化した実施例1と、何も処理を施さない比較例1の平板サンプルについて行った。比較例1の熱伝導率が130W/(m・K)であるのに対して、実施例1の熱伝導率は100W/(m・K)であり、WCの強化粒子の堆積層を形成したことによる熱伝導率の低下は比較的少ないことが分かる。これは、浮揚層の母材Mが堆積層の隙間で下側の母材Mと一体に連なるためと考えられる。
上述した実施形態では、母材をアルミニウム合金とし、PTA法によるプラズマアークを熱源として母材を溶融したが、母材はアルミニウム、マグネシウム、チタン、マグネシウム合金またはチタン合金とすることもでき、母材を溶融する熱源は、レーザビーム、電子ビーム等の他の高密度エネルギとすることもできる。
また、上述した実施形態では、強化粒子をWCのセラミック粒子としたが、強化粒子は母材よりも硬質で比重が大きく、母材の金属元素と合金を形成しないものであればよく、他のセラミック粒子、金属粒子、サーメット粒子とすることもでき、これらの粒子を2種以上混合したものとすることもできる。
M 母材
1 アルゴンガス
2 水冷ノズル
3 タングステン電極
4 プラズマアーク
5 溶融部
6 強化粒子
7 キャリアガス
8 シールドガス
9 堆積層
10 浮揚層
11 硬質皮膜
21 取り付け台
22 押さえ板
23 平板サンプル
24 研磨紙
25 摩耗輪
1 アルゴンガス
2 水冷ノズル
3 タングステン電極
4 プラズマアーク
5 溶融部
6 強化粒子
7 キャリアガス
8 シールドガス
9 堆積層
10 浮揚層
11 硬質皮膜
21 取り付け台
22 押さえ板
23 平板サンプル
24 研磨紙
25 摩耗輪
Claims (6)
- アルミニウムもしくはマグネシウムの軽金属またはその合金で形成された母材の表面を、熱源によって所定の深さまで溶融して、この母材の表面の溶融部に、母材よりも硬質で比重が大きく、母材に溶融しない金属粒子、セラミック粒子およびサーメット粒子のいずれか1種または2種以上からなる強化粒子を供給し、この供給した強化粒子を重力によって溶融した母材中に沈降させて、前記溶融部の下部に堆積させ、この強化粒子を堆積させた堆積層の上側に、前記溶融した母材の軽金属またはその合金を浮揚させた浮揚層を形成して、この母材の浮揚層を凝固させたのち、その表面を平滑化するようにした軽金属またはその合金の表面層強化方法。
- 前記所定の深さまで溶融する溶融部の単位面積当たりの体積を、この単位面積当たりの溶融部に供給される前記強化粒子の総体積の1/4以上とした請求項1に記載の軽金属またはその合金の表面層強化方法。
- 前記強化粒子の粒径を10〜300μmとした請求項1または2に記載の軽金属またはその合金の表面層強化方法。
- 前記強化粒子の堆積層の厚みを0.3mm以上とした請求項1乃至3のいずれかに記載の軽金属またはその合金の表面層強化方法。
- 前記母材の表面を溶融する熱源を、プラズマ、レーザビームまたは電子ビームのいずれかの高密度エネルギを前記母材の表面に照射するものとした請求項1乃至4のいずれかに記載の軽金属またはその合金の表面層強化方法。
- 前記平滑化した母材の浮揚層の表面に、溶射法、溶接法、めっき法、PVD法、CVD法、DLC法、窒化法、陽極酸化法、テフロンライニング法または化学緻密化法のいずれか1種または2種以上の表面処理によって硬質皮膜を形成した請求項1乃至5のいずれかに記載の軽金属またはその合金の表面層強化方法。
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