JP2011218981A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルト補強層を備えた空気入りラジアルタイヤにおいて、操縦安定性に優れるとともに、高速耐久性の向上と軽量化を実現することができるものを提供する。
【解決手段】ベルト補強層7,8に片撚り構造のナイロン66コードであって、(1)公称繊度(D)が1000〜2500dtexであり、(2)下記(I)式で表される撚り係数(K)が700〜1750であり、(3)150℃での熱収縮応力が0.15cN/dtex以上であり、(4)150℃での熱収縮率が2.5%以上であるものを用いる。
K=T・(D/1.14)1/2 ……(I);
ここで、Tは10cm当りの撚り数(回/10cm)、Dはコード全体としての公称繊度(デシテックス(dtex))、1.14は、ナイロン66の比重である。
【選択図】図1

Description

本発明は、片撚りナイロンコードをベルト補強層(バンド層、キャッププライ)の補強材として用いた空気入りラジアルタイヤに関する。特には、操縦安定性と高速運転での耐久性に優れるとともに、軽量化を達成することのできる空気入りラジアルタイヤに関する。
空気入りラジアルタイヤにおいて、高速耐久性や転がり抵抗、ロードノイズの改善を目的として、ベルト層の外周側に、補強コードをタイヤ周方向に配列してなるベルト補強層を配置することが行われている。このベルト補強層は、特には、高速走行時において、スチールコードなどからなるベルト層の浮き上がりを防止するために設けられる。特に、ベルト層の幅方向両端部(ショルダー部近傍)での浮き上がりを防止すべく、ベルト補強層は、少なくともベルト層の幅方向両端部を覆うように配置される。
ベルト補強層には、従来、双撚り構造の有機繊維コードが主として用いられる。すなわち、ナイロンやポリエステル(PET)などの有機繊維の素線(フィラメント)の束に下撚りを施した上で、このように得られた「ヤーン」を複数本束ねて、さらに上撚りによって撚り合わせたコードが主として用いられている(例えば特許文献1)。
このような双撚り構造の繊維コードは、下撚りと上撚りとの撚り方向が互いに逆のため、形態保持性は良好であるものの撚り工程が多く製造コストが高くなる。また、コードの径が太くなるなどの理由からコード重量の増加を招き、さらには、断面形状が複雑となるためにプライ厚さを増大させるなど、タイヤ重量増加の原因ともなっている。
そこで、例えば下記特許文献2においては、片撚り構造の有機繊維コードをベルト補強層(バンド層)の補強材として用いるとともに、所定荷重時の伸び率や、「残留張力」、コード打ち込み本数などの各種条件を特定の範囲とすることが提案されている。具体的な実施例(表1の実施例1〜2)によると、ナイロン66の1400〜2100dtxの素線(フィラメント)に、10cmあたり16〜20の撚りを掛けて得たコードであって、種々の条件に合致するものを用いている。そして、このような有機繊維コードを採用することにより、「低コスト化や軽量化を達成しながら、高速操縦安定性、高速耐久性、及びノイズ性能を向上しうる」としている。
特許文献2の請求項1、0020段落などによると、片撚り構造の有機繊維コードについて、「コード太さDの平方根に10cm当たりのコード撚り数Nを掛けた撚り係数T(=N・D1/2)を150〜750」と、従来よりも小さい範囲に減じる必要があるとしている。そして、撚り係数Tが大きいと、「締め付け力の向上効果等が充分に達成され」ないので、撚り係数Tは、「200〜600の範囲が好ましい」としている。
しかし、特許文献2の構成では、操縦安定性を維持しつつ、タイヤの高速耐久性を向上する上で必ずしも充分でなかった。そのため、依然として、双撚り構造などの繊維コードが、一般にベルト補強層に用いられている。
他方、特許文献3には、「ショルダー部ベルト補強層4にヤング率が8GPa以上の」ポリケトンからなる有機繊維コードを用い、センター部のベルト補強層には、これよりヤング率の小さい一般的な有機繊維コードを用いることが提案されている。特許文献3の0057段落には、有機繊維が片撚り構造であってもよいと記載されている。しかし、片撚り構造とする場合にどのような条件を採用する必要があるかという点につき、何ら記載がない。
特開2005−022455公報 特開2002−154304公報 特開2007−196754公報
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、ベルト補強層に用いるナイロン66の繊維コードの構成を改良することで、低コスト化や軽量化、及び良好な操縦安定性を達成しながら、高速耐久性を向上させた空気入りラジアルタイヤを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題に鑑み、ナイロン66の繊維コードにおける撚り係数、繊度、熱収縮応力、乾熱収縮率などについて、鋭意検討していく中で、偶然に、ある特定の条件を採用することにより、非常に優れた効果が得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る空気入りラジアルタイヤは、トレッド部に設けたベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に、少なくとも該ベルト層の両端部(トレッドの幅方向両端部に対応)を覆うように配置されたベルト補強層とを備え、ベルト補強層にナイロン66の片撚り構造の繊維コードを用いた空気入りラジアルタイヤにおいて、該繊維コードとして、(1)公称繊度(D)が1000〜2500dtexであり、(2)下記(I)式で表される撚り係数(K)が700〜1750であり、(3)150℃での熱収縮応力が0.15cN/dtex以上であり、(4)150℃での熱収縮率が2.5%以上であるものを用いる。
K=T・(D/1.14)1/2 ……(I);
ここで、Tは10cm当りの撚り数(回/10cm)、Dはコード全体としての公称繊度(デシテックス(dtex))、1.14は、ナイロン66の比重である。
上記の繊維コードは、好ましくは、撚り数(T)が20より大きく50以下である。また、上記の熱収縮応力が、好ましくは0.5cN/dtex以下であり、上記の乾熱収縮率が、好ましくは5.0%以下である。
本発明によれば、特には、片撚り構造のナイロンコードをベルト補強層に用いるにあたり、撚り係数Kの値が比較的大きいものを用いるとともに、特定の公称繊度(D)及び熱収縮特性を持ったものを用いることにより、コスト化や軽量化、及び良好な操縦安定性を達成しながら、高速耐久性を向上させることができる。
実施形態の空気入りラジアルタイヤを軸方向に切断した半断面図である。
図1は本発明の一実施形態に係る乗用車用の空気入りラジアルタイヤ(以下、ラジアルタイヤという)Tの概略半断面図である。
ラジアルタイヤTは、一対のビード部1およびサイドウォール部2と、その両サイドウォール部2に連なるトレッド部3とからなり、ビード部1に埋設したビードコア4、4間にわたり補強する2プライのラジアルカーカス5が、カーカス5の端部をビードコア4の周りにタイヤ内側から外側に折り返されビードフィラー9に沿って巻き上げられサイドウォール部2で係止されている。ラジアルカーカス5のクラウン部外周に設けられる2層のコード交差層からなるベルト6、該ベルト6の外周に沿って巻回したナイロン66コードよりなるベルト補強層7、8を備えている。
ベルト補強層7、8の有機繊維コードは、タイヤ加硫成形において熱収縮することでベルト2を周方向に締め付け、タイヤ周方向の剛性やベルト拘束力を高めて、高速走行時の遠心力によるベルトのせり上がりや径成長、ベルト端部の歪みを抑制し、高速で耐久性と操縦安定性を良好にすることができる。
カーカス5としては、ポリエステル、ナイロン、レーヨンなどの有機繊維コードが、またベルト2には、フィラメント径が0.20〜0.30mm程度の1×4、1×5、2+2、2+1構造などのスチールコード、あるいはアラミドコードなどの剛直な有機繊維コードが使用されている。なお、カーカス、ベルト、ベルト補強層の積層枚数は、タイヤサイズや用途により適宜増減し使用することができる。
図示の例において、ベルト補強層7、8は、ベルト6の外周上において内側のベルト補強層7はベルト6の全幅(A+B)を、折り返された外側のベルト補強層8はベルト6の両端部Bを覆っている。ベルト補強層7、8は下記の所定のナイロンコードをタイヤ周方向に対してほぼ0°の角度でスパイラル状に巻回することで、ベルト6を周方向に締め付け、タイヤ周方向及び径方向の剛性やベルト拘束力を高めるタガ効果を得て、高速走行時の遠心力によるベルトのせり上がりや径成長、ベルト端部の歪みを抑制し、高速での耐久性能と操縦安定性を良好にしている。ベルト補強層7、8は、例えば有機繊維コードを引き揃えてゴムで被覆されたリボン状の帯状部材を、タイヤ成型の際に成型ドラム1周毎に側端部同士を突き合わせながらスパイラル状に巻き付けることにより行われる。また、接着処理済みのシングルコードをタイヤ幅方向にずらせながらスパイラル状に巻き付けたものでもよい。
ベルト補強層7、8に用いるナイロンコードは、公称繊度(D)、すなわちコード全体としての見かけの繊度(重量/単位長さ)が、1000〜2500dtex、好ましくは1200〜2200dtex、より好ましくは1200〜1600dtexである。ナイロンコードの公称繊度(D)がこの範囲より低い場合には、コードの強度(N)が低下することから、ベルト補強層7、8の強度を確保するために、コードの打ち込み本数や補強層数を増加する必要がある。例えば、コード打ち込み本数について、セパレーションなどの故障が生じやすくなるまで多くする必要がある。そのため、接着性、発熱性に不利となるとともに耐久性が低下する。一方、ナイロンコードの公称繊度(D)が上記範囲を超える場合には、コード径が大きくなってしまうために、ベルト補強層7、8の厚みが大きくなってしまう。このため、タイヤの軽量化を達成することができず、結果的に燃費にも不利となる。
ベルト補強層7、8に用いるナイロンコードは、上記(I)式で表される撚り係数(K)が700〜1750、好ましくは1000〜1750、より好ましくは1200〜1750である。この範囲に撚り係数を設定することで、加硫成形時の熱収縮により適度にベルト6を締め付け、上記のタイヤ周方向の剛性とベルト拘束性を向上し、高速耐久性と操縦安定性とを確保することができる。
ナイロンコードの撚り係数(K)が上記範囲より低い場合、耐疲労性が低下し、挫屈疲労からコード破断やトレッドセパレーションなどを起こしやすくなる。また、撚り係数が上記範囲を超えると、ゴムとの複合体とした際の剛性が小さくなることから、タイヤ装着時の操縦安定性が低下する。
ベルト補強層7、8に用いるナイロンコードは、150℃での熱収縮応力が、0.15cN/dtex以上、好ましくは0.17〜0.20cN/dtexであり、より好ましくは0.20〜0.25cN/dtexである。一方、150℃での乾燥条件下における熱収縮率(乾熱収縮率)が2.5%以上、好ましくは2.5〜5.0%であり、より好ましくは2.5〜4.0%、さらに好ましくは2.5〜3.5%である。150℃での熱収縮応力または乾熱収縮率が、上記範囲より低い場合、ベルト6を締め付けてタガ効果を実現する力が充分でないことから耐疲労性が低下し挫屈疲労からコード破断などを生じやすい。そのため、高速耐久性の向上を見込むことができない。一方、150℃での熱収縮応力または乾熱収縮率が、上記範囲を超える場合、ベルト補強層の重量を増大させ、タイヤ重量を増加させてしまうか、または、初期モジュラスが得られず、タイヤ周方向の剛性やベルト拘束性が不足しベルトのせり上がりによりスタンディングウェーブを発生しやすくなり高速耐久性や操縦安定性が低下するといった問題が生じる。
熱収縮応力及び乾熱収縮率を適度に向上させるためには、ナイロンコードを接着処理用の樹脂液に浸漬するディップ処理の条件(接着液配合、処理温度、張力、時間など)などによりナイロンコードの物性を調整することができる。例えば、レゾルシン−ホルマリン−ラテックス(RFL)、ブロックドイソシアネート水溶液などの樹脂液を用いてディップ処理を行う際に、低温浴を用い、コードに掛ける張力を高く設定するならば、熱収縮応力及び乾熱収縮率が共に大きくなる。
ベルト補強層7、8に用いるナイロンコードは、撚り数(T)が、好ましくは20より大きく50以下である。このように撚り数(T)を適度に大きくすることで、ナイロンコードの耐疲労性を良好なものとし、これにより、耐疲労性を大きくすることができる。撚り数(T)が20以下であると、タイヤ高速耐久性を向上することが困難となり、50を超えると、操縦安定性を維持するのが困難になる。
タイヤサイズが205/65R15であって、図1に示すようにベルト補強層7,8を設けたタイヤ構造を有する空気入りラジアルタイヤを試作した。カーカス5は、ポリエステルコード1670dtex/2、打ち込み数24本/25mmの2プライとし、ベルト6はスチールコード2+2×0.25(エンド数23本/25mm)の2プライ(コード角度21度)とし、ベルト補強層以外は共通の構造、部材とした。
ベルト補強層の補強コードとしてのナイロンコード(Ny66)は、旭化成(株)製の「レオナ66」の所定繊度のフィラメントから、所定の撚り工程を経て作製した。各実施例で用いたナイロンコードの構成及び条件は、下記表1に示すとおりである。
なお、比較対照に用いた従来例の空気入りラジアルタイヤは、繊度が940dtxである各フィラメントに下撚りを加えてから、2本を合わせて下撚りとは逆の向きに上撚りを加えることで得られた双撚り構造のナイロンコードである。
・引張強度(コード強力)及び2%伸長モジュラス:JIS L1017に準拠した引張試験を22℃雰囲気中で行うことにより測定した。
・熱収縮応力:JIS L1017に準拠した引張試験を150℃雰囲気中で行うことにより測定した。この際、つかみ間隔を250mmとし、初期荷重は、公証繊度(D)×0.0441cNに設定した。また、引張試験機に付属する150℃の恒温槽に入れた後、5分後に生じた熱収縮応力を測定した。
・乾熱収縮率:ナイロンコード試料を上記150℃の恒温槽に入れた後、30分後の長さ寸法を測定し、恒温槽に入れる前の初期寸法との比により求めた。
Figure 2011218981
・タイヤ高速耐久性:FMVSS109(UTQG)に準拠し、表面が平滑な鋼製の直径1700mmの回転ドラムを有するドラム試験機により、次のようにして測定した。試験タイヤを内圧220kPa(2.2kgf/cm2 )で、JIS規定の標準リムに組み付け、荷重は、JATMA規定の最大荷重の88%とした。80km/hrの速度で慣らし走行させた後、一旦放冷し、再度空気圧を調整した後に、本走行を行った。本走行は、120km/hrから開始し、以降、30分間経過毎に走行速度を8km/hrずつ増加させつつ、故障が発生するまで走行させた。故障発生までの、本走行の総走行距離について、従来例を100とする指数で表1に示す。この指数値が大きいほど高速耐久性に優れる。
・実車操縦安定性:各タイヤをJIS規定の標準リムを用いて内圧200kPaに調整し、排気量2000ccの乗用車に装着した。そして、操縦安定性評価用のテストコースにて、訓練された3名のテストドライバーにより、ハンドル応答性、剛性感、グリップ感等の操縦安定性を総合的に官能評価した。この際、従来例を6点として10点満点で相対比較にて行い、3名の平均点を、従来例を100とする指数で示した。数値の大きいほど操縦安定性が良好であることを示している。
表1の結果に示すとおり、実施例1〜4では、実車操縦安定性を維持しつつ、タイヤ高速耐久性を向上させることができた。また、タイヤ軽量化の効果も大きかった。特に、。ナイロンコードの公称繊度(D)が1400dtexであり、かつ、撚り係数が1200〜1750の範囲内である実施例1及び3では、従来例に比べて、タイヤ高速耐久性が顕著に向上するとともに、タイヤ軽量化効果が顕著であった。
比較例1〜5の空気入りラジアルタイヤは、下記に言及する構成を除き、実施例1〜2のタイヤと同一である。比較例1のタイヤは、ナイロンコードとして、公称繊度(D)が940dtxと前述の所定範囲より低いものを用いた結果、コード打ち込み本数が45本/25mmと顕著に大きくなる。このため、ナイロンコードのカットエンド部では接着破壊が起こり易くなり、高速耐久性が大きく低下している。但し、データは示さないが、操縦安定性には問題がなかった。比較例2のタイヤは、ナイロンコードとして、公称繊度(D)が2800dtxと前述の所定範囲を超えるものを用いた結果、高速耐久性が向上しているものの、タイヤ重量が増大してしまった。
比較例3のタイヤは、ナイロンコードとして、撚り係数(K)が666と、前述の所定範囲より低いものを用いた結果、タイヤ高速耐久性が大きく低下した。これは、ナイロンコードの撚り数が19と低くなったためにナイロンコードの耐疲労性が低下したためと考えられる。比較例4のタイヤは、ナイロンコードとして、撚り係数(K)が1787と、前述の所定範囲を超えるものを用いた結果、タイヤ高速耐久性は向上しているものの、実車操縦安定性が低かった。これは、撚り数が51と過度に多くなっており、このためタイヤの剛性が低下したためと考えられる。
比較例5では、ナイロンコードとして、熱収縮応力が0.13cN/dtx、乾熱収縮率が1.8%と、いずれも前述の所定範囲より低いものを用いた結果、高速耐久性が低かった。これは、熱収縮応力などが小さいために、ベルト層を締め付けるタガ効果が不十分であったためと考えられる。
上記実施例においては、ベルト6の全幅(A+B)を覆うベルト補強層7を設けるものとして説明したが、ベルト6の両端部(B)すなわちショルダ部に対応する領域のみに設けるものであっても良い。すなわち、折り返し部に相当するベルト補強層8のみが設けられるのであっても、上記のナイロンコードを用いることにより、操縦安定性を維持しつつ、タイヤ高速耐久性の向上、及びタイヤ軽量化を実現することができる。
以上の通り、本発明の空気入りラジアルタイヤは、操縦安定性や耐久性に優れるとともに軽量化を実現するもので、特には各種乗用車用タイヤに好適である。
3……トレッド部、 5……カーカス、 6……ベルト、 7、8……ベルト補強層
T……空気入りラジアルタイヤ

Claims (2)

  1. トレッド部に設けたベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に、少なくとも該ベルト層の両端部(トレッドの幅方向両端部に対応)を覆うように配置されたベルト補強層とを備え、ベルト補強層にナイロン66の片撚り構造の繊維コードを用いた空気入りラジアルタイヤにおいて、該繊維コードとして、(1)公称繊度(D)が1000〜2500dtexであり、(2)下記(I)式で表される撚り係数(K)が700〜1750であり、(3)150℃での熱収縮応力が0.15cN/dtex以上であり、(4)150℃での熱収縮率が2.5%以上であるものを用いたことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
    K=T・(D/1.14)1/2 ……(I);
    ここで、Tは10cm当りの撚り数(回/10cm)、Dはコード全体としての公称繊度(デシテックス(dtex))、1.14は、ナイロン66の比重である。
  2. 前記繊維コードの10cm当りの撚り数(T)が20より大きく50以下である請求項1記載の空気入りラジアルタイヤ。
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