JP2011216784A - 半導体装置の製造方法及び基板処理装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法及び基板処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011216784A
JP2011216784A JP2010085439A JP2010085439A JP2011216784A JP 2011216784 A JP2011216784 A JP 2011216784A JP 2010085439 A JP2010085439 A JP 2010085439A JP 2010085439 A JP2010085439 A JP 2010085439A JP 2011216784 A JP2011216784 A JP 2011216784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
reaction chamber
boron
film
wafer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010085439A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Yokogawa
貴史 横川
Ketsu O
杰 王
Atsushi Moriya
敦 森谷
Michinao Osanai
理尚 長内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Kokusai Electric Inc
Original Assignee
Hitachi Kokusai Electric Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Kokusai Electric Inc filed Critical Hitachi Kokusai Electric Inc
Priority to JP2010085439A priority Critical patent/JP2011216784A/ja
Publication of JP2011216784A publication Critical patent/JP2011216784A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】成膜対象のシリコン基板の表面上に自然酸化膜が形成されている場合であっても、基板上にホウ素含有アモルファスシリコン膜を形成する際の成長遅れ時間を短縮させ、基板処理の生産性を向上させる。
【解決手段】反応室201内に基板200を搬入する搬入工程と、前記反応室内にシリコン含有ガスのみを供給し前記基板上にシード層を形成する第1の成膜工程と、引き続き、前記反応室内にシリコン含有ガスとホウ素含有ガスとを供給し前記シード層上にホウ素含有アモルファスシリコン膜を形成する第2の成膜工程と、前記反応室内から前記基板を搬出する搬出工程と、を有する基板処理方法とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置の製造方法及び基板処理装置に関する。
例えばDRAMやIC等の半導体装置の製造工程の一工程として、シリコンウエハ等の基板上にホウ素含有アモルファスシリコン膜を形成する基板処理工程が行われることがある。係る基板処理工程では、反応室内に基板を搬入する工程と、シリコン含有ガスとホウ素含有ガスとを基板上に供給する工程と、反応室内から基板を搬出する工程と、が実施される。
しかしながら、成膜対象の基板の表面上には、例えば大気中の酸素成分等に露出されることでSiO膜等の酸化膜が形成されている。上述の基板処理工程では、ホウ素含有アモルファスシリコン膜の成膜の下地面に酸化膜が形成されていると、基板上へのガス供給を開始してから、薄膜の成長が開始される迄の時間(以下、かかる時間を「成長遅れ時間」とも呼ぶ)が増大してしまうことがあった(以後、このような現象を「成長遅れ」とも呼ぶ)。その結果、基板処理の生産性が低下してしまうことがあった。
そこで本発明は、成膜対象の基板の表面上に酸化膜が形成されている場合であっても、基板上にホウ素含有アモルファスシリコン膜を形成する際の成長遅れ時間を短縮させ、基板処理の生産性を向上させることが可能な半導体装置の製造方法及び基板処理装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、反応室内に基板を搬入する搬入工程と、前記反応室内にシリコン含有ガスを供給し前記基板上にシード層を形成する第1の成膜工程と、前記反応室内にシリコン含有ガスとホウ素含有ガスとを供給し前記シード層上にホウ素含有アモルファスシリコン膜を形成する第2の成膜工程と、前記反応室内から基板を搬出する搬出工程と、を有する半導体装置の製造方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、基板を処理する反応室と、前記反応室内にシリコン含有ガスとホウ素含有ガスとを供給するガス供給系と、前記反応室内を排気する排気系と、前記ガス供給系が前記反応室内にシリコン含有ガスを供給し前記基板上にシード層を形成し、前記ガス供給系が前記反応室内にシリコン含有ガスとホウ素含有ガスとを供給し前記シード層上にホウ素含有アモルファスシリコン膜を形成するように制御するコントローラと、を有する基板処理装置が提供される。
本発明に係る半導体装置の製造方法及び基板処理装置によれば、成膜対象の基板の表面上に酸化膜が形成されている場合であっても、基板上にホウ素含有アモルファスシリコン膜を形成する際の成長遅れ時間を短縮させ、基板処理の生産性を向上させることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る基板処理装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る基板処理装置が備える処理炉の概略構成図である。 反応室内壁等の状態に応じてウエハ上への薄膜の成膜開始時間が変化する様子を示すグラフ図である。 本実施形態の一実施形態に係る基板処理工程のフロー図である。
<本発明の一実施形態>
以下に、本発明の一実施形態について説明する。
(1)基板処理装置の構成
まず、本発明の一実施形態にかかる基板処理装置101の構成例について、図1を用いて説明する。図1に示すように、本実施形態にかかる基板処理装置101は、筐体111を備えている。シリコン等で構成されるウエハ(基板)200を筐体111内外へ搬送するには、複数枚のウエハ200を収納するウエハキャリア(基板収納容器)としてのカセット110が使用される。筐体111内側の前方(図中の右側)には、カセットステージ(基板収納容器受渡し台)114が設けられている。カセット110は、図示しない工程内搬送装置によってカセットステージ114上に載置され、また、カセットステージ114上から筐体111外へ搬出されるように構成されている。
カセット110は、工程内搬送装置によって、カセット110内のウエハ200が垂直姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように、カセットステージ114上に載置される。カセットステージ114は、カセット110を筐体111の後方に向けて縦方向に90°回転させ、カセット110内のウエハ200を水平姿勢とさせ、カセット110のウエハ出し入れ口を筐体111内の後方を向かせることが可能なように構成されている。
筐体111内の前後方向の略中央部には、カセット棚(基板収納容器載置棚)105が設置されている。カセット棚105には、複数段、複数列にて複数個のカセット110が保管されるように構成されている。カセット棚105には、後述するウエハ移載機構125の搬送対象となるカセット110が収納される移載棚123が設けられている。また、カセットステージ114の上方には、予備カセット棚107が設けられ、予備的にカセット110を保管するように構成されている。
カセットステージ114とカセット棚105との間には、カセット搬送装置(基板収納容器搬送装置)118が設けられている。カセット搬送装置118は、カセット110を保持したまま昇降可能なカセットエレベータ(基板収納容器昇降機構)118aと、カセット110を保持したまま水平移動可能な搬送機構としてのカセット搬送機構(基板収納容器搬送機構)118bと、を備えている。これらカセットエレベータ118aとカセット搬送機構118bとの連携動作により、カセットステージ114、カセット棚105、予備カセット棚107、移載棚123の間で、カセット110を搬送するように構成されている。
カセット棚105の後方には、ウエハ移載機構(基板移載機構)125が設けられている。ウエハ移載機構125は、ウエハ200を水平方向に回転ないし直動可能なウエハ移載装置(基板移載装置)125aと、ウエハ移載装置125aを昇降させるウエハ移載装置エレベータ(基板移載装置昇降機構)125bと、を備えている。なお、ウエハ移載装置125aは、ウエハ200を水平姿勢で保持するツイーザ(基板移載用治具)125cを備えている。これらウエハ移載装置125aとウエハ移載装置エレベータ125bとの連携動作により、ウエハ200を移載棚123上のカセット110内からピックアップして後述するボート(基板支持部材)217へ装填(チャージ)したり、ウエハ200をボ
ート217から脱装(ディスチャージ)して移載棚123上のカセット110内へ収納したりするように構成されている。
筐体111の後部上方には、処理炉202が設けられている。処理炉202の下端部には開口が設けられ、かかる開口は炉口シャッタ(炉口開閉機構)147により開閉されるように構成されている。なお、処理炉202の構成については後述する。
処理炉202の下方には、ボート217を昇降させて処理炉202内外へ搬送する昇降機構としてのボートエレベータ(基板支持部材昇降機構)115が設けられている。ボートエレベータ115の昇降台には、連結具としてのアーム128が設けられている。アーム128上には、ボート217を垂直に支持するとともに、ボートエレベータ115によりボート217が上昇したときに処理炉202の下端部を気密に閉塞する蓋体としてのシールキャップ219が水平姿勢で設けられている。主に、ウエハ移載機構125(ウエハ移載装置125a、ウエハ移載装置エレベータ125b、ツイーザ125c)、ボートエレベータ115、アーム128により、少なくとも1枚のウエハ200を反応室201内外に搬入出する搬入出手段が構成される。
ボート217は複数本の保持部材を備えており、複数枚(例えば、50枚〜150枚程度)のウエハ200を、水平姿勢で、かつその中心を揃えた状態で垂直方向に整列させて多段に保持するように構成されている。ボート217の詳細な構成については後述する。
カセット棚105の上方には、供給ファンと防塵フィルタとを備えたクリーンユニット134aが設けられている。クリーンユニット134aは、清浄化した雰囲気であるクリーンエアを筐体111の内部に流通させるように構成されている。
また、ウエハ移載装置エレベータ125bおよびボートエレベータ115側と反対側である筐体111の左側端部には、クリーンエアを供給するよう供給ファンと防塵フィルタとを備えたクリーンユニット(図示せず)が設置されている。図示しない前記クリーンユニットから吹き出されたクリーンエアは、ウエハ移載装置125a及びボート217の周囲を流通した後に、図示しない排気装置に吸い込まれて、筐体111の外部に排気されるように構成されている。
次に、本実施形態にかかる基板処理装置101の動作について説明する。
まず、カセット110が、図示しない工程内搬送装置によって、ウエハ200が垂直姿勢となりカセット110のウエハ出し入れ口が上方向を向くように、カセットステージ114上に載置される。その後、カセット110は、カセットステージ114によって、筐体111の後方に向けて縦方向に90°回転させられる。その結果、カセット110内のウエハ200は水平姿勢となり、カセット110のウエハ出し入れ口は筐体111内の後方を向く。
カセット110は、カセット搬送装置118によって、カセット棚105ないし予備カセット棚107の指定された棚位置へ自動的に搬送されて受け渡されて一時的に保管された後、カセット棚105又は予備カセット棚107から移載棚123に移載されるか、もしくは直接移載棚123に搬送される。
カセット110が移載棚123に移載されると、ウエハ200は、ウエハ移載装置125aのツイーザ125cによって、ウエハ出し入れ口を通じてカセット110からピックアップされ、ウエハ移載装置125aとウエハ移載装置エレベータ125bとの連続動作によって移載室124の後方にあるボート217に装填(チャージ)される。ボート21
7にウエハ200を受け渡したウエハ移載機構125は、カセット110に戻り、次のウエハ200をボート217に装填する。
予め指定された枚数のウエハ200がボート217に装填されると、炉口シャッタ147によって閉じられていた処理炉202の下端部が、炉口シャッタ147によって開放される。続いて、シールキャップ219がボートエレベータ115によって上昇されることにより、ウエハ200群を保持したボート217が処理炉202内へ搬入(ローディング)される。ローディング後は、処理炉202にてウエハ200に任意の処理が実施される。かかる処理については後述する。処理後は、ウエハ200およびカセット110は、上述の手順とは逆の手順で筐体111の外部へ払出される。
(2)処理炉の構成
続いて、本実施形態にかかる処理炉202の構成について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の一実施形態にかかる基板処理装置101が備える処理炉202の縦断面図である。
図2に示すように、処理炉202は、反応管としてのプロセスチューブ203を備えている。プロセスチューブ203は、内部反応管としてのインナーチューブ204と、その外側に設けられた外部反応管としてのアウターチューブ205と、を備えている。インナーチューブ204は、例えば石英(SiO)または炭化シリコン(SiC)等の耐熱性材料により構成されている。インナーチューブ204は、上端及び下端が開口した円筒形状に形成されている。インナーチューブ204内の筒中空部には、基板としてのウエハ200を処理する反応室201が形成されている。アウターチューブ205は、インナーチューブ204と同心円状に設けられている。アウターチューブ205は、内径がインナーチューブ204の外径よりも大きく、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。アウターチューブ205は、例えば石英または炭化シリコン等の耐熱性材料により構成されている。
アウターチューブ205の下方には、アウターチューブ205と同心円状にマニホールド209が配設されている。マニホールド209は、例えばステンレス等により構成されている。マニホールド209は、上端及び下端が開口した円筒形状に形成されている。マニホールド209は、インナーチューブ204の下端部とアウターチューブ205の下端部とにそれぞれ係合している。マニホールド209は、インナーチューブ204の下端部とアウターチューブ205の下端部とをそれぞれ支持するように設けられている。なお、マニホールド209とアウターチューブ205との間には、シール部材としてのOリング220aが設けられている。マニホールド209がヒータベース251に支持されることにより、プロセスチューブ203は垂直に据え付けられた状態となっている。主に、プロセスチューブ203とマニホールド209とにより反応容器が形成される。
反応室201内には、基板保持具としてのボート217が、マニホールド209の下端開口の下方側から搬入されるように構成されている。ボート217は、複数枚の基板としてのウエハ200を、水平姿勢であって互いに中心を揃えた状態で、所定の間隔で配列させて保持するように構成されている。ボート217は、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料から構成されている。ボート217の下部には、円板形状をした断熱部材としての断熱板216が、水平姿勢で多段に複数枚配置されている。断熱板216は、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料から構成されており、ヒータ206からマニホールド209への熱伝導を抑制する。
マニホールド209の下端開口には、反応容器を気密に閉塞することが可能な炉口蓋体としてのシールキャップ219が設けられている。シールキャップ219は、例えばステ
ンレス等の金属から構成されており、円盤状に形成されている。シールキャップ219の上面には、マニホールド209の下端と接合するシール部材としてのOリング220bが設けられている。シールキャップ219は、マニホールド209の下端に、反応容器の垂直方向下側から当接するように構成されている。
シールキャップ219の下方(すなわち反応室201側とは反対側)には、ボート217を回転させる回転機構254が設けられている。回転機構254が備える回転軸255は、シールキャップ219を貫通するように設けられている。回転軸255の上端部は、ボート217を下方から支持している。したがって、回転機構254を作動させることにより、ボート217及びウエハ200を反応室201内で回転させることが可能である。
シールキャップ219は、プロセスチューブ203の外部に垂直に設けられた昇降機構としてのボートエレベータ115によって、垂直方向に昇降されるように構成されている。ボートエレベータ115を作動させることにより、ボート217を反応室201内外へ搬送(ボートローディング或いアンローディング)させることが可能である。
回転機構254及びボートエレベータ115には、駆動制御部237が電気的に接続されている。駆動制御部237は、回転機構254及びボートエレベータ115が所望のタイミングで所望の動作をするように制御する。
プロセスチューブ203の外側には、プロセスチューブ203と同心円状に反応室201内を加熱する加熱機構としてのヒータ206が設けられている。ヒータ206は円筒形状であり、保持板としてのヒータベース251に支持されている。ヒータベース251は、マニホールド209を支持するように構成されている。
プロセスチューブ203内には、温度検出器としての温度センサ263が設置されている。ヒータ206と温度センサ263とには、温度制御部238が電気的に接続されている。温度制御部238は、温度センサ263により検出された温度情報に基づいて、反応室201内の温度が所望のタイミングで所望の温度分布となるように、ヒータ206への通電具合を制御する。
シールキャップ219には、第1ガス供給ノズル230aと第2ガス供給ノズル230bとがそれぞれ鉛直方向に貫通するように設けられている。第1ガス供給ノズル230aの下流端及び第2ガス供給ノズル230bの下流端は、それぞれインナーチューブ204の下方に開口しており、インナーチューブ204内に下方から上方に向けてガスを供給するように構成されている。第1ガス供給ノズル230aの上流端には、シリコン(Si)含有ガス及び不活性ガスを供給する第1ガス供給管270aの下流端が接続されている。また、第2ガス供給ノズル230bの上流端には、ホウ素(B)含有ガス及び不活性ガスを供給する第2ガス供給管270bの下流端が接続されている。
第1ガス供給管270aの上流側には、第1のシリコン含有ガスとしてのジシラン(Si)ガスを供給する第1シリコン含有ガス供給管271、第2のシリコン含有ガスとしてのシラン(SiH)ガスを供給する第2シリコン含有ガス供給管272、及びパージガス或いはキャリアガスとしての不活性ガスである窒素(N)ガスを供給する第1不活性ガス供給管273の下流端が接続されている。第1シリコン含有ガス供給管271には、上流側から順に、ジシランガス供給源271a、流量制御部としてのマスフローコントローラ271b、バルブ271cが設けられている。第2シリコン含有ガス供給管272には、上流側から順に、シランガス供給源272a、マスフローコントローラ272b、バルブ272cが設けられている。第1不活性ガス供給管273には、上流側から順に、窒素ガス供給源273a、マスフローコントローラ273b、バルブ273cが設け
られている。なお、第1不活性ガス供給管273から供給される窒素ガスは、反応室201内をパージするパージガスや、三塩化ホウ素ガスを希釈して運搬するキャリアガスとして機能する。
第2ガス供給管270bの上流側には、ホウ素含有ガスとしての三塩化ホウ素(BCl)ガスを供給するホウ素含有ガス供給管274、及び不活性ガスとしての窒素(N)ガスを供給する第2不活性ガス供給管275の下流端が接続されている。ホウ素含有ガス供給管274には、上流側から順に、三塩化ホウ素ガス供給源274a、マスフローコントローラ274b、バルブ274cが設けられている。第2不活性ガス供給管275には、上流側から順に、窒素ガス供給源275a、マスフローコントローラ275b、バルブ275cが設けられている。なお、第2不活性ガス供給管275から供給される窒素ガスは、反応室201内をパージするパージガスや、反応室201内をパージするパージガスや、シリコン含有ガスを希釈して運搬するキャリアガスとして機能する。
主に、第1ガス供給ノズル230a、第1ガス供給管270a、第1シリコン含有ガス供給管271、第2シリコン含有ガス供給管272、ジシランガス供給源271a、シランガス供給源272a、マスフローコントローラ271b,272b、バルブ271c,272cによりシリコン含有ガス供給系が構成される。また、主に、第2ガス供給ノズル230b、第2ガス供給管270b、ホウ素含有ガス供給管274、三塩化ホウ素ガス供給源274a、マスフローコントローラ274b、バルブ274cによりホウ素含有ガス供給系が構成される。また、主に、第1ガス供給ノズル230a、第2ガス供給ノズル230b、第1ガス供給管270a、第2ガス供給管270b、第1不活性ガス供給管273、第2不活性ガス供給管275、窒素ガス供給源273a,275a、マスフローコントローラ273b,275b、バルブ273c,275cにより不活性ガス供給系が構成される。また、主に、シリコン含有ガス供給系、ホウ素含有ガス供給系、不活性ガス供給系により、本実施形態に係るガス供給系が構成される。
なお、上述のガス供給系の各構成部品には、ガス流量制御部235が電気的に接続されている。ガス流量制御部235は、ガス供給系の各構成部品が、所望のタイミングで所望の動作をするよう制御する。
マニホールド209の側面部には、反応室201内を排気するガス排気管231が設けられている。ガス排気管231は、マニホールド209の側面部を貫通しており、インナーチューブ204とアウターチューブ205との隙間によって形成される筒状空間250の下端部に連通している。ガス排気管231の下流側(マニホールド209との接続側と反対側)には、上流側から順に、圧力検出器としての圧力センサ245、圧力調整装置としてのAPC(Auto Pressure Contoroller)バルブ242、真空ポンプ246が設けられている。主に、ガス排気管231、圧力センサ245、APCバルブ242及び真空ポンプ246により、本実施形態に係る排気系が構成される。
なお、圧力センサ245及びAPCバルブ242には、圧力制御部236が電気的に接続されている。圧力制御部236は、圧力センサ245により検知した圧力情報に基づいて、反応室201内の圧力が所望のタイミングにて所望の圧力(真空度)となるように、APCバルブ242の開度を制御する。
ガス流量制御部235、圧力制御部236、駆動制御部237及び温度制御部238は、基板処理装置101全体を制御する主制御部239に電気的に接続されている。主に、ガス流量制御部235、圧力制御部236、駆動制御部237、温度制御部238及び主制御部239により、本実施形態に係る制御部としてのコントローラ240が構成されている。
(3)基板処理工程
続いて、DRAMやIC等の半導体装置の製造工程の一工程として実施される基板処理工程について、主に図4を用いて説明する。係る基板処理工程では、上述の基板処理装置101を用い、ウエハ200上にホウ素含有アモルファスシリコン膜を形成する。以下の説明において、基板処理装置101を構成する各部の動作はコントローラ240によって制御される。
(ウエハ搬入工程(S1))
まず、処理対象の複数枚のウエハ200を、ボート217に装填(ウエハチャージ)する。そして、ボートエレベータ115によりシールキャップ219を下降させ、マニホールド209の下端を開口させる。そして、複数枚のウエハ200を支持したボート217を、ボートエレベータ115によって上昇させて、反応室201内に搬入(ボートローディング)する。そして、マニホールド209の下端開口部を、Oリング220bを介してシールキャップ219によりシールする。その結果、図2に示す状態となる。
なお、処理対象のウエハ200表面には、例えば大気中の酸素成分に曝される等により自然酸化膜としてのSiO膜が予め形成されている。上述したように、成膜の下地面に形成されたSiO膜は、薄膜の成長が開始される迄の時間(成長遅れ時間)を増大させる要因となる。
(減圧及び昇温工程(S2))
続いて、真空ポンプ246を作動させ、APCバルブ242を開けることにより、ガス排気管231により反応室201内を真空排気する。この際、反応室201内が所望の圧力(処理圧力)となるように、圧力センサ245で検知(測定)した圧力情報に基づいてAPCバルブ242の開度をフィードバック制御する。また、ヒータ206を通電加熱してウエハ200表面の温度を昇温する。この際、反応室201内が所望の温度(処理温度)となるように、温度センサ263により検出された温度情報に基づいてヒータ206への通電量をフィードバック制御する。また、回転機構254を作動させ、ウエハ200の回転を開始させる。反応室201内の圧力調整、温度調整及びウエハ200の回転は、後述する第2の成膜工程(S5)が完了するまで継続する。
(第1の成膜工程(S3))
続いて、バルブ271c,273cを開き、マスフローコントローラ271bにより流量調整された第1のシリコン含有ガスとしてのジシランガスと、マスフローコントローラ273bにより流量調整された窒素ガスとを、第1シリコン含有ガス供給管271、第1ガス供給管270a及び第1ガス供給ノズル230aを介して反応室201内に供給する。
反応室201内に供給されたガス(ジシランガス及び窒素ガス)は、インナーチューブ204内を下方から上方へと流れ、インナーチューブ204とアウターチューブ205との隙間によって形成される筒状空間250内を上方から下方へ流れた後、ガス排気管231からプロセスチューブ203外へと排出される。ジシランガスが反応室201内を通過する際にウエハ200の表面に接触することで、アモルファスシリコンからなるシード層がウエハ200上に形成される。すなわち、ウエハ200表面に形成されたSiO膜は、アモルファスシリコンに覆われた状態となる。シード層は、後述する第2の成膜工程(S5)において、ウエハ200上に供給されるジシランガス中のシリコン原子を結晶核として形成させ易くする。そして、ウエハ200上にボロン含有アモルファスシリコン膜を成長させ易くする。
(パージ工程(S4))
所定の時間が経過して所望の膜厚(厚さが例えば1nm以下)のシード層がウエハ200上に形成されたら、バルブ271cを閉じ、反応室201内へのジシランガスの供給を停止すると共に、反応室201内の残留ガスをガス排気管231から排気する。なお、バルブ273cを開けたままとすることで、反応室201内からの残留ガスの排出を促すと共に、反応室201内の雰囲気を窒素ガスに置換する。
(第2の成膜工程(S5))
所定の時間が経過して反応室201内からのジシランガスの排出が完了したら、バルブ272c,273cを開き、マスフローコントローラ271bにより流量調整された第2のシリコン含有ガスとしてのシランガスと、マスフローコントローラ273bにより流量調整された窒素ガスとを、第1ガス供給管270a及び第1ガス供給ノズル230aを介して反応室201内に供給する。
また同時に、バルブ274c,275cを開き、マスフローコントローラ274bにより流量調整されたホウ素含有ガスとしての三塩化ホウ素ガスと、マスフローコントローラ275bにより流量調整された窒素ガスとを、第2ガス供給管270b及び第2ガス供給ノズル230bを介して反応室201内に供給する。
反応室201内に供給されたガス(シランガス、三塩化ホウ素ガス及び窒素ガス)は、インナーチューブ204内で混合して下方から上方へと流れ、インナーチューブ204とアウターチューブ205との隙間によって形成される筒状空間250内を上方から下方へ流れた後、ガス排気管231からプロセスチューブ203外へと排出される。シランガス及び三塩化ホウ素ガスが反応室201内を通過する際にウエハ200の表面に接触することで、ホウ素含有アモルファスシリコン膜がウエハ200上に形成される。
なお、本実施形態では、第2の成膜工程(S5)を実施する前に第1の成膜工程(S3)を予め実施し、ウエハ200表面に形成されたSiO膜を、アモルファスシリコンからなるシード層にて覆うようにしている。シード層は、ウエハ200上に供給されるジシランガス中のシリコン原子を、結晶核として形成させ易くするため、ウエハ200上へのガス供給を開始した後、ホウ素含有アモルファスシリコン膜の成長が開始される迄の時間(成長遅れ時間)が短縮される。すなわち、ウエハ200上へボロン含有アモルファスシリコン膜が成長し易くなる。
(降温及び大気圧復帰工程(S6))
所定の時間が経過して所望の膜厚のホウ素含有アモルファスシリコン膜がウエハ200上に形成されたら、バルブ272c,274cを閉じ、反応室201内へのシランガス及び三塩化ホウ素ガスの供給を停止すると共に、反応室201内の残留ガスをガス排気管231から排気する。そして、ヒータ206への通電を停止して、反応室201内及びウエハ200を所定温度にまで降温させる。また、バルブ273c,275cを開けたままとすることで、反応室201内からの残留ガスの排出を促すと共に、反応室201内の雰囲気を窒素ガスに置換し、更にAPCバルブ242の開度を調整することで、反応室201内の圧力を大気圧に復帰させる。また、ウエハ200の回転を停止させる。
(ウエハ搬出工程(S7))
続いて、ボートエレベータ115によりシールキャップ219を下降させて、マニホールド209の下端を開口させるとともに、処理済のウエハ200を保持したボート217を下降させて、反応室201から引き出す(ボートアンローディング)。この際、バルブ273c,275cは開けたままとし、反応容器内に窒素ガスを常に流しておくことが好ましい。また、ウエハ搬出工程(S7)においても、真空ポンプ246による真空排気は
継続させたままとし、APCバルブ242の開度を調整して反応室201内の圧力を制御することが好ましい。そして、搬出したボート217から、処理済のウエハ200を取り出して(ウエハディスチャージ)、本実施形態にかかる基板処理工程を終了する。
なお、本実施形態に係る第1の成膜工程(S3)の処理条件としては、
処理温度:350〜450℃、
ジシランガス供給流量:1〜500sccm
処理圧力:10〜1330Pa
が例示される。それぞれの処理条件を、それぞれの範囲内のある値で一定に維持することで、ウエハ200上に例えば1nm以下の膜厚のシード層が形成される。
また、本実施形態に係る第2の成膜工程(S5)の処理条件としては、
処理温度:350〜450℃、
シランガス供給流量:50〜2000sccm
5%希釈三塩化ホウ素ガス:1〜500sccm
処理圧力:10〜1330Pa
が例示される。なお、三塩化ホウ素ガスの希釈度及び供給流量は、ボロン含有アモルファスシリコン膜中における目的とするボロン含有濃度に応じて適宜変更される。
(4)本実施形態に係る効果
本発明によれば、以下に示す1つまたは複数の効果を奏する。
(a)本実施形態によれば、第2の成膜工程(S5)を実施する前に第1の成膜工程(S3)を予め実施し、ウエハ200表面に形成されたSiO膜を、アモルファスシリコンからなるシード層にて覆うようにしている。シード層は、ウエハ200上に供給されるジシランガス中のシリコン原子を結晶核として形成させ易くする。このため、ウエハ200上へのガス供給を開始してから、ホウ素含有アモルファスシリコン膜の成長が開始される迄の時間(成長遅れ時間)を短縮することが可能となる。すなわち、ウエハ200上へボロン含有アモルファスシリコン膜が成長し易くなり、基板処理の生産性を向上させることが出来る。
(b)本実施形態によれば、ジシランガスを第1ガス供給ノズル230aから供給し、三塩化ホウ素ガスを第2ガス供給ノズル230bから供給するようにしている。すなわち、ジシランガスと三塩化ホウ素ガスとを別のノズルから供給するようにし、ノズル内で混合させないようにしている。これにより、ノズル内においてジシランガスと三塩化ホウ素ガスとが反応して消費されたり、ノズル内に薄膜が形成されたりすることを抑制できる。また、ノズル内に形成された薄膜が剥離することによる異物の発生を抑制でき、異物が反応室201内に進入することによる基板処理の品質低下を抑制できる。
(c)本実施形態によれば、上述のような温度範囲で成膜を行うことで、形成する膜を、多結晶膜ではなくアモルファス膜とすることできる。そして、形成したアモルファス膜をその後にアニール(熱処理)して結晶化(多結晶膜化)させることで、ウエハ200上にはじめから多結晶膜を形成する場合に比べ、形成する薄膜の表面をより平坦化させることができる。
(d)本実施形態に係るホウ素含有アモルファスシリコン膜は、ホウ素含有ポリシリコン膜に比べて、より低温で形成することができる。これにより、成膜処理を連続して行う場合(多層成膜を行う場合)において、次の層への不純物の拡散(オートドープ)を抑制することができる。例えば、上述の基板処理工程にてホウ素含有アモルファスシリコン膜を形成し、その上に添加物なしのアモルファスシリコン膜等を連続して成膜する場合、ホウ
素含有アモルファスシリコン膜から次層(添加物なしのアモルファスシリコン膜)へのホウ素の拡散(オートドープ)を抑制することが出来る。
(e)本実施形態に係る基板処理工程を実施することで、その後に行う成膜の成長遅れ時間を短縮させることが可能な状態とすることが出来る。すなわち、本実施形態に係る基板処理工程を実施して、基板上に予めシード層を形成させておくことで、その後に形成するアモルファスシリコン膜の成長遅れ時間を短縮させることが可能となる。
(f)本実施形態に係る基板処理工程を実施することで、反応室201の内壁、ボート30の表面、断熱板216の表面等の状態を、その後に行う成膜の成長遅れ時間を短縮させることが可能な状態とすることが出来る。すなわち、本実施形態に係る基板処理工程を実施して、反応室201の内壁等にホウ素含有アモルファスシリコン膜を付着させておくことで、その後に形成するアモルファスシリコン膜の成長遅れ時間を短縮させることが可能となる。
図3は、反応室201内壁の状態に応じてウエハ200上への薄膜の成膜開始時間が変化する様子を示すグラフ図である。図3の横軸はガス供給開始からの経過時間(成長遅れ時間)を示し、縦軸はウエハ200上に成膜されたホウ素添加アモルファスシリコンの膜厚を示している。図3に示す実施例1では、ウエハ200上への成膜を行う前に、上述の基板処理工程を実施して反応室201の内壁等にホウ素含有アモルファスシリコン膜を予め付着させている。また、比較例1では、ウエハ200上への成膜を行う前に、反応室201の内壁等に添加物のないアモルファスシリコン膜を予め付着させている。また、比較例2では、ウエハ200上への成膜を行う前に、反応室201の内壁等にリン含有アモルファスシリコン膜を予め付着させている。
図3に示すように、上述の基板処理工程を実施して反応室201の内壁等にホウ素含有アモルファスシリコン膜を予め付着させておくことで、ウエハ200上への薄膜の成膜が最も早く開始されている(成長遅れ時間を短縮できている)ことが分かる(実施例1)。これは、ホウ素含有アモルファスシリコン膜から放出されたホウ素成分が、ウエハ200上への薄膜形成の触媒要素となるためである。また、反応室201の内壁等にリン含有アモルファスシリコン膜が付着させていると、ウエハ200上への薄膜の成膜が遅れてしまう(成長遅れ時間が増大してしまう)ことが分かる。これは、リン含有アモルファスシリコン膜から放出されたリン成分が、ウエハ200上への薄膜形成の阻害要因となるためである。
(g)本実施形態によれば、第1の成膜工程(S3)と第2の成膜工程(S5)との間にパージ工程(S4)を実施する。これにより、第1の成膜工程(S3)を実施することで反応室201内に供給されたジシランガスを反応室201内から確実に排出でき、第2の成膜工程(S5)で供給された三塩化ホウ素ガスと反応室201内に残留しているジシランガスとの反応室201内での混合を回避できる。そして、ホウ素成分の触媒効果による不要な気相反応を回避でき、反応室201内における異物の発生を抑制できる。
(h)本実施形態によれは、第1の成膜工程(S3)において、シランガスではなくジシランガスを用いている。そのため反応室201内を上述のように低温に保ったまま、シード層の形成を短時間で行うことが可能となる。なお、第1の成膜工程(S3)においてシランガスを用いることとすると、シード層の形成速度が低下してしまったり、シード層の形成開始までの時間(成長遅れ時間)が増大してしまったり、シード層の形成を行えなかったりする場合がある。また、シランガスを用いても、反応室201内の温度をより高温とすることでシード層の形成は可能となるが、その場合、第2の成膜工程(S5)により形成する膜がアモルファス膜とならずに多結晶膜となってしまう場合がある。
<本発明の他の実施形態>
本実施形態は、シード層を形成する際に、反応室201内に更に三塩化ホウ素ガスを供給する点が上述の実施形態と異なる。
すなわち、本実施形態に係る第1の成膜工程(S3)では、バルブ271c,273cを開き、マスフローコントローラ271bにより流量調整された第1のシリコン含有ガスとしてのジシランガスと、マスフローコントローラ273bにより流量調整された窒素ガスとを、第1シリコン含有ガス供給管271、第1ガス供給管270a及び第1ガス供給ノズル230aを介して反応室201内に供給する。
また同時に、バルブ274c,275cを開き、マスフローコントローラ274bにより流量調整されたホウ素含有ガスとしての三塩化ホウ素ガスと、マスフローコントローラ275bにより流量調整された窒素ガスとを、第2ガス供給管270b及び第2ガス供給ノズル230bを介して反応室201内に供給する。
反応室201内に供給されたガス(ジシランガス、三塩化ホウ素ガス及び窒素ガス)は、インナーチューブ204内で混合して下方から上方へと流れ、インナーチューブ204とアウターチューブ205との隙間によって形成される筒状空間250内を上方から下方へ流れた後、ガス排気管231からプロセスチューブ203外へと排出される。ジシランガス及び三塩化ホウ素ガスが反応室201内を通過する際にウエハ200の表面に接触することで、アモルファスシリコンで構成されるシード層がウエハ200上に形成される。
本実施形態においても、第2の成膜工程(S5)を実施する前にウエハ200表面に形成されたSiO膜をアモルファスシリコンで構成されるシード層にて覆うようにしているため、上述の実施形態と同様の効果を奏する。
また、本実施形態によれば、第1の成膜工程(S3)において三塩化ホウ素ガスを供給していることから、三塩化ホウ素ガスに含まれるホウ素成分の触媒効果により、第2の成膜工程(S5)で形成するホウ素含有アモルファスシリコン膜の成長遅れ時間を更に短縮させることができる。すなわちホウ素成分が、第2の成膜工程(S5)でウエハ200上に供給されるジシランガス中のシリコン原子を結晶核として形成させ易くするため、ホウ素含有アモルファスシリコン膜の形成を容易とすることができる。
但し、本実施形態においては、第1の成膜工程(S3)で三塩化ホウ素ガスを供給しない上述の実施形態に比べ、処理圧力をより低圧にしたり、処理温度をより低温化させたりすることが好ましい。処理圧力をより低圧にしたり、処理温度をより低温化させたりしなければ、形成する膜がアモルファス膜ではなく多結晶膜となってしまう場合がある。また、形成する膜の表面の平坦性が低下(表面モフォロジが悪化)したり、気相反応による反応室201内における異物の増大を招いたりする場合がある。なお、処理圧力をより低圧にしたり、処理温度をより低温化させたりすることにより、ホウ素含有アモルファスシリコン膜の成長速度が低下する場合もある。
<本発明の更に他の実施形態>
以上、本発明の実施形態を具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、上述の実施形態ではホウ素含有ガスとして三塩化ホウ素ガスを用いたが、本発明はこれに限らず、ホウ素含有ガスとしてジボラン(B)ガス等を用いてもよい。但し、ジボランガスは三塩化ホウ素ガスと比べてより低温にて分解し易い性質を持つ。そ
の為、ホウ素含有ガスとしてジボラン(B)ガスを用いた場合、ガス供給経路の上流側、すなわち反応室201の下方にてガス分解が生じやすくなり、ウエハ200上に形成されるホウ素含有シリコンアモルファス膜の面内における膜厚及び膜質均一性や、ウエハ200間における膜厚及び膜質均一性が低下してしまう場合もある。その為、ホウ素含有ガスとしては、分解温度の比較的高い三塩化ホウ素ガス等を用いることが好ましい。
上述の実施形態では、第1ガス供給ノズル230aや第2ガス供給ノズル230bをそれぞれ1本ずつ設けるようにしていたが、本発明は係る形態に限定されない。例えば、第1ガス供給ノズル230aや第2ガス供給ノズル230bをそれぞれ複数本ずつ設けるようにし、そのときの各ノズルの長さを互いに異ならせるようにしてもよい。ウエハ200保持領域内の高さの異なる複数箇所からガスを供給するようにすれば、ガスの分解や消費によるローディング効果の発生を抑制でき、ウエハ200間の膜厚、膜質均一性を向上させることが可能となる。
上述の実施形態では、ジシランガスを第1ガス供給ノズル230aから供給し、三塩化ホウ素ガスを第2ガス供給ノズル230bから供給するようにしていたが、本実施形態は係る形態に限定されず、同一のガス供給ノズルから供給するようにしてもよい。また、ジシランガスとシランガスを第1ガス供給ノズル230aから供給するようにしていたが、それぞれ別のガス供給ノズルから供給するようにしてもよく、ジシランガスを第2ガス供給ノズル230bから供給するようにしてもよい。また不活性ガスは他のガス供給ノズルから供給するようにしてもよい。なお、不活性ガスとしては窒素ガスに限らず、ArガスやHeガス等の他の希ガスを用いてもよい。
<本発明の好ましい態様>
次に、本発明の好ましい態様を付記する。
本発明の一態様によれば、
反応室内に基板を搬入する搬入工程と、
前記反応室内にシリコン含有ガスを供給し前記基板上にシード層を形成する第1の成膜工程と、
前記反応室内にシリコン含有ガスとホウ素含有ガスとを供給し前記シード層上にホウ素含有アモルファスシリコン膜を形成する第2の成膜工程と、
前記反応室内から基板を搬出する搬出工程と、を有する
半導体装置の製造方法が提供される。
好ましくは、
前記第2の成膜工程において、前記反応室内へのシリコン含有ガスの供給と、前記反応室内へのシリコン含有ガスの供給とを、異なるガス供給ノズルを用いて行う。
また好ましくは、
前記第1の成膜工程と前記第2の成膜工程との間に、前記反応室内に残留しているシリコン含有ガスを排気するパージ工程を有する。
また好ましくは、
前記第1の成膜工程において、前記反応室内にシリコン含有ガスとホウ素含有ガスとを供給する。
また好ましくは、形成したホウ素含有アモルファスシリコン膜を熱処理してホウ素含有ポリシリコン膜を形成する熱処理工程を有する。
また好ましくは、
前記第1の成膜工程において前記反応室内に供給するシリコン含有ガスはジシランガスであり、
前記第2の成膜工程において前記反応室内に供給するシリコン含有ガスはシランガスであり、
前記第2の成膜工程において前記反応室内に供給するホウ素含有ガスは三塩化ホウ素ガス又はジボランガスである。
本発明の他の態様によれば、
基板を処理する反応室と、
前記反応室内にシリコン含有ガスとホウ素含有ガスとを供給するガス供給系と、
前記反応室内を排気する排気系と、
前記ガス供給系が前記反応室内にシリコン含有ガスを供給し前記基板上にシード層を形成し、前記ガス供給系が前記反応室内にシリコン含有ガスとホウ素含有ガスとを供給し前記シード層上にホウ素含有アモルファスシリコン膜を形成するように制御するコントローラと、を有する
基板処理装置が提供される。
101 基板処理装置
200 ウエハ(基板)
201 反応室

Claims (2)

  1. 反応室内に基板を搬入する搬入工程と、
    前記反応室内にシリコン含有ガスを供給し前記基板上にシード層を形成する第1の成膜工程と、
    前記反応室内にシリコン含有ガスとホウ素含有ガスとを供給し前記シード層上にホウ素含有アモルファスシリコン膜を形成する第2の成膜工程と、
    前記反応室内から基板を搬出する搬出工程と、を有する
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 基板を処理する反応室と、
    前記反応室内にシリコン含有ガスとホウ素含有ガスとを供給するガス供給系と、
    前記反応室内を排気する排気系と、
    前記ガス供給系が前記反応室内にシリコン含有ガスを供給し前記基板上にシード層を形成し、前記ガス供給系が前記反応室内にシリコン含有ガスとホウ素含有ガスとを供給し前記シード層上にホウ素含有アモルファスシリコン膜を形成するように制御するコントローラと、を有する
    ことを特徴とする基板処理装置。
JP2010085439A 2010-04-01 2010-04-01 半導体装置の製造方法及び基板処理装置 Pending JP2011216784A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010085439A JP2011216784A (ja) 2010-04-01 2010-04-01 半導体装置の製造方法及び基板処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010085439A JP2011216784A (ja) 2010-04-01 2010-04-01 半導体装置の製造方法及び基板処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011216784A true JP2011216784A (ja) 2011-10-27

Family

ID=44946209

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010085439A Pending JP2011216784A (ja) 2010-04-01 2010-04-01 半導体装置の製造方法及び基板処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011216784A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011249764A (ja) * 2010-04-27 2011-12-08 Tokyo Electron Ltd アモルファスシリコン膜の成膜方法および成膜装置
JP2012109537A (ja) * 2010-10-29 2012-06-07 Tokyo Electron Ltd 成膜装置
JP2012138627A (ja) * 2010-04-27 2012-07-19 Tokyo Electron Ltd 半導体装置の製造方法並びにコンタクトホール及び/又はラインの埋め込み方法
JP2013082986A (ja) * 2011-09-30 2013-05-09 Tokyo Electron Ltd 薄膜の形成方法及び成膜装置
US20140295648A1 (en) * 2013-03-28 2014-10-02 Hitachi Kokusai Electric Inc. Method of manufacturing semiconductor device, substrate processing method and substrate processing apparatus
JP2016184754A (ja) * 2016-06-03 2016-10-20 東京エレクトロン株式会社 シード層の形成方法、シリコン膜の成膜方法および成膜装置
JP2017063137A (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 株式会社日立国際電気 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム
CN106783543A (zh) * 2016-12-23 2017-05-31 武汉新芯集成电路制造有限公司 无定形硅的沉积方法和3d‑nand闪存的制作方法

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012178572A (ja) * 2010-04-27 2012-09-13 Tokyo Electron Ltd アモルファスシリコン膜の成膜方法および成膜装置
JP2012138627A (ja) * 2010-04-27 2012-07-19 Tokyo Electron Ltd 半導体装置の製造方法並びにコンタクトホール及び/又はラインの埋め込み方法
JP2012147018A (ja) * 2010-04-27 2012-08-02 Tokyo Electron Ltd 成膜装置
JP2012147017A (ja) * 2010-04-27 2012-08-02 Tokyo Electron Ltd 成膜装置
JP2012147016A (ja) * 2010-04-27 2012-08-02 Tokyo Electron Ltd アモルファスシリコン膜の成膜方法および成膜装置
JP2011249764A (ja) * 2010-04-27 2011-12-08 Tokyo Electron Ltd アモルファスシリコン膜の成膜方法および成膜装置
JP2012109537A (ja) * 2010-10-29 2012-06-07 Tokyo Electron Ltd 成膜装置
US9777366B2 (en) 2011-09-30 2017-10-03 Tokyo Electron Limited Thin film forming method
JP2013082986A (ja) * 2011-09-30 2013-05-09 Tokyo Electron Ltd 薄膜の形成方法及び成膜装置
US9145604B2 (en) 2011-09-30 2015-09-29 Tokyo Electron Limited Thin film forming method and film forming apparatus
US20140295648A1 (en) * 2013-03-28 2014-10-02 Hitachi Kokusai Electric Inc. Method of manufacturing semiconductor device, substrate processing method and substrate processing apparatus
US9437426B2 (en) * 2013-03-28 2016-09-06 Hitachi Kokusai Electric Inc. Method of manufacturing semiconductor device
JP2017063137A (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 株式会社日立国際電気 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム
JP2016184754A (ja) * 2016-06-03 2016-10-20 東京エレクトロン株式会社 シード層の形成方法、シリコン膜の成膜方法および成膜装置
CN106783543A (zh) * 2016-12-23 2017-05-31 武汉新芯集成电路制造有限公司 无定形硅的沉积方法和3d‑nand闪存的制作方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5902073B2 (ja) 半導体装置の製造方法、基板処理方法及び基板処理装置
KR101132237B1 (ko) 기판 처리 장치
JP2014067796A5 (ja)
JP5774822B2 (ja) 半導体デバイスの製造方法及び基板処理装置
JP2011216784A (ja) 半導体装置の製造方法及び基板処理装置
US8123858B2 (en) Manufacturing method of semiconductor device and substrate processing apparatus
US20110207302A1 (en) Semiconductor device manufacturing method, and substrate processing method and apparatus
JP2010199160A (ja) 基板処理装置
JP2011249407A (ja) 基板処理装置
JP2009231809A (ja) 基板処理装置及び半導体製造装置管理方法
JP2008303452A (ja) 基板処理装置
JP5546654B2 (ja) 基板処理装置、半導体製造方法、基板処理方法、及び異物除去方法
TWI578384B (zh) A semiconductor device manufacturing method, a substrate processing method, and a substrate processing apparatus
JP2012204691A (ja) 半導体装置の製造方法及び基板処理装置
JP4324632B2 (ja) 半導体装置の製造方法および基板処理装置
JP2009272367A (ja) 基板処理装置
JP2012138530A (ja) 基板の製造方法、半導体デイバスの製造方法及び基板処理装置
JP6630237B2 (ja) 半導体装置の製造方法、基板処理装置及びプログラム
JP7440480B2 (ja) 基板処理装置、半導体装置の製造方法、およびプログラム
JP2011222656A (ja) 基板処理装置
JP2013058561A (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP2009289807A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2012195422A (ja) 基板の製造方法、半導体デバイスの製造方法及び基板処理装置
JP2009200298A (ja) 基板処理装置
WO2012077680A1 (ja) 基板の製造方法、半導体デバイスの製造方法及び基板処理装置