JP2011214903A - 外観検査装置、外観検査用識別器の生成装置及び外観検査用識別器生成方法ならびに外観検査用識別器生成用コンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外観検査用識別器生成装置は、検査対象物の表面に生じる欠陥の像を擬似的に表した複数の擬似欠陥画像について、擬似欠陥画像上の欠陥の像が検査対象物の良品または不良品の何れに対応するかを表す良否判定情報を取得する良否判定情報取得部(15)と、複数の擬似欠陥画像と対応する良否判定情報から検査対象物の良品と不良品とを識別する境界を決定する境界決定部(12)と、欠陥の像についての特徴量とその境界に従って決定されるその特徴量に対する検査対象物の良否判定結果を表す値との組である学習サンプルを複数生成するサンプル生成部(16)と、その複数の学習サンプルを用いて外観検査用識別器を学習する識別器学習部(17)とを有する。
【選択図】図2
Description
また特許文献1に開示された物体検査装置は、教師無し競合型ニューラルネットワークに学習データセットを入力してカテゴリごとに分類し、クラスタリングマップを作成する。そしてこの装置は、新たな測定信号のデータが入力されると、学習後の競合型ニューラルネットワークに入力して、その新規なデータのマップ上での位置を取得するとともに、取得した位置から新規のデータが何れのカテゴリに属するかを判定して、判定結果をマップ表示する。
さらに、特許文献2に開示された擬似欠陥画像作成方法は、識別器の学習に利用可能な、欠陥が写った画像のサンプルの数を増やすために、予め検出された欠陥に相当する部分の画像を他の画像に貼り付けることで擬似的な欠陥が写った画像サンプルを作成する。
この外観検査用識別器の生成装置は、欠陥品に相当する疵を写した画像である学習サンプルが少数しか存在しない場合でも、検査画像に基づいて検査対象物が良品か欠陥品かを識別する識別器を十分に学習させることができる。
これにより、この外観検査用識別器の生成装置は、外観検査用識別器を学習させるための学習サンプルを作成するための基準となる境界をより正確に決定できる。
これにより、この外観検査用識別器の生成装置は、外観検査用識別器を学習させるための学習サンプルを作成するための基準となる境界を決定するためにより適切な擬似欠陥画像を生成できる。
これにより、この外観検査用識別器の生成装置は、外観検査用識別器を学習させるための学習サンプルを作成するための基準となる境界が非線形な境界であっても適切に設定できる。
この外観検査用識別器の生成装置は、欠陥品に相当する疵を写した画像である学習サンプルが少数しか存在しない場合でも、検査画像に基づいて検査対象物が良品か欠陥品かを識別する識別器を十分に学習させることができる。
この外観検査用識別器の生成方法は、欠陥品に相当する疵を写した画像である学習サンプルが少数しか存在しない場合でも、検査画像に基づいて検査対象物が良品か欠陥品かを識別する識別器を十分に学習させることができる。
この外観検査用識別器の生成方法は、欠陥品に相当する疵を写した画像である学習サンプルが少数しか存在しない場合でも、検査画像に基づいて検査対象物が良品か欠陥品かを識別する識別器を十分に学習させることができる。
これにより、この外観検査装置は、検査対象物の良否を正確に判定できる。
なお、検査対象物は、良品か否かの判定基準となる欠陥が検査対象画像上で検査対象物の他の部分と識別可能に写るもの、例えば、その欠陥に相当する部分の輝度または色が他の部分の輝度または色と異なるものであればよく、例えば、ガラス、レンズ、各種の金属加工物あるいは樹脂加工物若しくはそれらを組み合わせたものの何れかとすることができる。
そして制御装置3は、通信部6と、インターフェース部7と、記憶部8と、処理部9とを有する。
撮像部2は、検査画像を作成する度に、その検査画像を制御装置3へ出力する。
なお、操作部4と表示部5とは、例えば、タッチパネルディスプレイのように、一体的に構成されてもよい。
インターフェース部7は、操作部4及び表示部5を制御装置3に接続するためのインターフェース回路を有する。そしてインターフェース部7は、操作部4から受け取った信号を処理部9へ渡す。またインターフェース部7は、処理部9から受け取った検査画像など、表示用の信号を表示部5へ出力する。
記憶部8は、半導体メモリ、磁気記録媒体及びそのアクセス装置及び光記録媒体及びそのアクセス装置のうちの少なくとも一つを有する。そして記憶部8は、外観検査装置用識別器生成装置1を制御するためのコンピュータプログラム、各種パラメータ及びデータなどを記憶する。
また記憶部8は、撮像部2から受け取った検査画像及び処理部9により生成された擬似欠陥画像を記憶する。さらに記憶部8は、各検査画像及び各擬似欠陥画像について、その検査画像または擬似欠陥画像に写っている欠陥の像が良品の検査対象物または不良品の検査対象物の何れに対応するかを示す良否判定情報を記憶する。
さらに記憶部8は、処理部9により生成された識別器を規定する各種のパラメータを記憶する。
なお、処理部9が有するこれらの各部は、独立した集積回路、ファームウェア、マイクロプロセッサなどで構成されてもよい。
以下、処理部9の各部について詳細に説明する。
なお、特徴抽出部11は、検査画像または擬似欠陥画像と基準画像間の差分演算を行う前に、検査画像または擬似欠陥画像に写っている検査対象物の位置と基準画像上の検査対象物の位置が一致するように、検査画像または擬似欠陥画像と基準画像との位置合わせを行ってもよい。その際、特徴抽出部11は、例えば、検査対象物の特定部位を表すテンプレートと検査画像または擬似欠陥画像との間でテンプレートマッチングを行って、検査画像または擬似欠陥画像でテンプレートと最も一致する位置を検出することにより検査画像または擬似欠陥画像上の検査対象物の位置を特定できる。
あるいはまた、特徴抽出部11は、検査画像を水平方向及び垂直方向に対してそれぞれ画素数を1/2に縮小した縮小画像を作成し、その縮小画像に対してラプラシアンフィルタ処理を行って微分画像を作成する。そして、特徴抽出部11は、微分画像に対して所定の閾値で2値化処理を行うことにより欠陥領域を抽出してもよい。
さらにまた、処理部9は、検査画像または擬似欠陥画像を表示部5に表示させ、操作部4を介してユーザにその検査画像または擬似欠陥画像上の欠陥に相当する領域を囲ませるなどにより、手動により欠陥領域を特定してもよい。
欠陥領域は、例えば、欠陥領域に含まれる画素とその他の領域に含まれる画素とが異なる値を持つ2値画像により表される。
粗境界モデル識別器は、例えば、多層パーセプトロンのようなニューラルネットワーク、サポートベクトルマシンまたは判別関数若しくはベイジアンネットワークとすることができる。
入力層310の各ニューロン311には、それぞれ特徴抽出部11により抽出された特徴量の何れかが入力される。また出力層330のニューロン331は、検査対象物100が良品か否かの判定結果を、例えば、0〜1の間の判定値として出力する。この判定値は、1に近いほど検査対象物100が良品である確率が高いことを示す。そして判定値0.5は、検査対象物100が良品である確率と不良品である確率が等しいことを示す。すなわち、判定値0.5が粗境界に対応し、その判定値0.5となる特徴量は粗境界上に位置することになる。
粗境界決定部12は、学習された粗境界モデル識別器を表すパラメータを記憶部8に記憶させる。なお、学習された粗境界モデル識別器を表すパラメータは、例えば、粗境界モデル識別器が多層パーセプトロンである場合、各ニューロンにおける、他のニューロンからの入力に対する重み係数などである。また粗境界モデル識別器がサポートベクトルマシンである場合、パラメータは、学習サンプルとして粗境界モデル識別器に入力された特徴量のうち、検査対象物が良品である範囲の識別境界を表す各サポートベクトルに相当する特徴量と、検査対象物が不良品である範囲の識別境界を表す各サポートベクトルに相当する特徴量である。
一方、何れかの検査画像または擬似欠陥画像についての良否判定結果が最新粗境界モデル識別器と前粗境界モデル識別器とで異なっていれば、粗境界は確定していないと判定する。
境界学習終了判定部13は、粗境界が確定したか否かの判定結果を処理部9に通知する。
また、検査画像上で欠陥の像の輝度が他の部分の輝度よりも低くなることが想定されることもある。この場合には、擬似欠陥画像生成部14は、(1)式において、ガウス分布N(x,y|(x0,y0),Σ)に従って求められる輝度を検査画像の画素の輝度に加算する代わりに、そのガウス分布N(x,y|(x0,y0),Σ)に従って求められる輝度を検査画像の画素の輝度から減算してもよい。
所定範囲内の判定値に対応する欠陥領域の特徴量を特定するために、擬似欠陥画像生成部14は、例えば、粗境界識別モデルに入力される特徴量が取り得る値の範囲内でその値を所定単位で変更することにより、特徴量空間全体を均一に網羅するように複数の特徴量を生成する。あるいは、擬似欠陥画像生成部14は、特徴量をランダムに生成してもよい。
擬似欠陥画像生成部14は、生成した特徴量をそれぞれ粗境界モデル識別器に入力して判定値を得る。そして擬似欠陥画像生成部14は、その粗境界モデル識別器が出力する判定値が上記の所定範囲内である特徴量を、粗境界モデル識別器の学習に利用する特徴量として選択する。なお所定範囲は、例えば、粗境界に従って決定される良否判定結果が誤りとなる可能性がある範囲であり、例えば、上記のように粗境界モデル識別器が出力する判定値が0から1の間の値となる場合、0.4以上0.6以下の判定値に相当する範囲とすることができる。
また、粗境界モデル識別器がサポートベクトルマシンであれば、擬似欠陥画像生成部14は、入力された特徴量に対して、サポートベクトルにより求められるカーネル関数により決定される識別関数により出力される判定値と粗境界に相当する判定値(例えば、0)との差の絶対値が所定の閾値以下であれば、入力された特徴量に対する判定値が所定範囲に含まれると判定してもよい。なお、所定の閾値は、例えば、良品または不良品のサポートベクトルに相当する特徴量を識別関数に入力して得られる値とすることができる。
あるいはまた、擬似欠陥画像生成部14は、上記の(1)式における、ガウス分布の共分散のパラメータを変更して、そのガウス分布により生成される欠陥領域の特徴量を決定された特徴量と一致させてもよい。
擬似欠陥画像生成部14は、生成した各擬似欠陥画像を記憶部8に記憶する。
同様に、良否判定情報取得部15は、良品か否かが不明な検査対象物100を撮影した検査画像を表示部5に表示させ、操作部4を介して、その検査画像に写っている欠陥の像が、検査対象物100を良品としてもよい欠陥か、検査対象物100を不良品とすべき欠陥かの良否判定情報を取得してもよい。
良否判定情報取得部15は、対象外に対応する良否判定情報を得た擬似欠陥画像を記憶部8から消去する。また良否判定情報取得部15は、それ以外の擬似欠陥画像及び検査画像について、良否判定情報を関連付けて記憶部8に記憶させる。
ここで、不良品の検査対象物に対応する擬似欠陥画像の一つに対する特徴量504aについての良否判定情報が、ユーザによる操作部4の操作を介して、良品の検査対象物に対応すると修正されたとする。
この場合、次回の粗境界モデル識別器の学習によって、その特徴量504aが検査対象物の良品に対応すると判定されるように粗境界が修正される。修正された粗境界は線505によって示される。
このように、粗境界近傍の特徴量に対応する擬似欠陥画像の良否判定情報がユーザによって正しい情報に逐次修正されるので、粗境界モデル識別器の学習を繰り返すことにより、擬似欠陥画像を用いても、処理部9は、ある程度正確に良品と不良品とを区別する粗境界を決定することができる。
また、良品である検査対象物は、一般に多数存在するため、良品である検査対象物を実際に撮影して得られた検査画像を上記の所定数以上用意することは困難ではない。そこでサンプル生成部16は、検査対象物を良品とすべき欠陥に関する特徴量として、実際に良品である検査対象物100を撮影した検査画像から特徴抽出部11によって抽出された特徴量を用いてもよい。
サンプル生成部16は、選択した各特徴量と、その特徴量に対応する検査対象物の良否判定結果との組を学習サンプルとして記憶部8に記憶させる。
識別器学習部17は、外観検査用識別器の構成に応じた教師付き学習方法に従って外観検査用識別器を学習する。例えば、外観検査用識別器が多層パーセプトロンで構成される場合、識別器学習部17は、バックプロパゲーションを用いて外観検査用識別器を学習できる。
具体的には、識別器学習部17は、学習サンプルのそれぞれについて、特徴量を入力としたときに、その特徴量に対応する良否判定結果に相当する判定値が出力されるように、外観検査用識別器を学習する。
これにより、検査画像から特徴抽出部11により抽出された特徴量を入力することにより、その検査画像に写っている検査対象物100の良否判定結果を表す判定値を出力する外観検査用識別器が構築される。
なお、外観検査用識別器の構造と粗境界モデル識別器の構造とは同一であってもよい。例えば、粗境界モデル識別器と外観検査用識別器は、ともに多層パーセプトロンであってもよく、または、ともにサポートベクトルマシンであってもよい。
あるいは、外観検査用識別器は粗境界モデル識別器の構造とは異なる構造を有していてもよい。例えば、粗境界モデル識別器と外観検査用識別器の何れか一方が多層パーセプトロンであり、他方がサポートベクトルマシンであってもよい。さらにまた、粗境界モデル識別器と外観検査用識別器は、ともに多層パーセプトロンであるが、学習に要する演算量を軽減するために、粗境界モデル識別器が有する中間層のニューロンの数が、外観検査用識別器が有する中間層のニューロンの数よりも少なくてもよい。
処理部9は、撮像部2から、良品か否かが予め分かっている1以上の検査対象物100を撮影して得られた少なくとも1枚の検査画像を、通信部6を介して取得する(ステップS101)。そして処理部9は、得られた検査画像を記憶部8に記憶する。
次に、処理部9は、検査画像が所定数以上記憶部8に記憶されているか否か判定する(ステップS102)。例えば、所定数は、粗境界識別モデルを作成するのに十分な数であり、例えば、10枚〜20枚程度に設定される。
処理部9の良否判定情報取得部15は、記憶部8に記憶されている各擬似欠陥画像を表示部5に表示させるとともに、操作部4を介して、その擬似欠陥画像に対する良否判定情報を取得する(ステップS104)。
次に、処理部9の粗境界決定部12は、それぞれの検査画像または擬似欠陥画像の特徴量と、その特徴量に対応する良否判定情報に示された良否判定結果との組である複数の学習サンプルを用いて、粗境界モデル識別器を学習する(ステップS106)。そして粗境界決定部12は、粗境界モデル識別器を規定するパラメータを記憶部8に記憶する。
その後、処理部9の識別器学習部17は、外観検査識別器用学習サンプルを用いて、外観検査用識別器を学習する(ステップS110)。識別器学習部17は、外観検査用識別器を規定するパラメータを記憶部8に記憶する。
そして処理部9は、識別器生成処理を終了する。
なお、第2の実施形態よる外観検査装置用識別器生成装置は、第1の実施形態による外観検査装置用識別器生成装置と比較して、制御装置3の処理部が実行する機能のみが異なる。そこで以下では、処理部についてのみ説明する。第2の実施形態よる外観検査装置用識別器生成装置の他の構成要素については、第1の実施形態による外観検査装置用識別器生成装置の対応する構成要素の説明を参照されたい。
なお、図7において、処理部20が有するこれらの各部には、図2に示された第1の実施形態による処理部9の対応する構成要素の参照番号と同一の参照番号を付した。また以下では、処理部20が有するこれらの各部のうち、第1の実施形態による処理部9の対応する構成要素と異なる点についてのみ説明する。
一方、何れかの検査画像または擬似欠陥画像についての良否判定結果が最新識別器と前識別器とで異なっていれば、外観検査用識別器は十分に学習されていないと判定する。
学習終了判定部21は、外観検査用識別器は十分に学習されたか否かの判定結果を処理部20に通知する。
そして識別部22は、その判定値を、対応する擬似欠陥画像と関連付けてフィルタ部23へ通知する。
具体的には、フィルタ部23は、第1の実施形態による擬似欠陥画像生成部14が2回目以降の粗境界モデル識別器学習用の擬似欠陥画像を生成するのと同様に、着目する擬似欠陥画像から抽出された特徴量を最新の外観検査用識別器に入力し、その外観検査用識別器が出力する判定値が所定範囲内であれば、その特徴量は識別境界の近傍に位置すると判定する。例えば、判定値が0から1の間の値をとる場合、所定範囲は0.4以上0.6以下とすることができる。
また、外観検査用識別器がサポートベクトルマシンであれば、フィルタ部23は、入力された特徴量に対して、サポートベクトルにより求められるカーネル関数により決定される識別関数により出力される判定値と識別境界に相当する判定値(例えば、0)との差の絶対値が所定の閾値以下であれば、所定範囲に含まれると判定してもよい。なお、所定の閾値は、例えば、良品または不良品のサポートベクトルに相当する特徴量を識別関数に入力して得られる値とすることができる。
フィルタ部23は、特徴量が識別境界の近傍に位置すると判定された擬似欠陥画像を外観検査用識別器の学習に用いるものとして選択する。そしてフィルタ部23は、選択されなかった擬似欠陥画像を記憶部8から消去する。
識別器学習部17は、その学習サンプルを用いて、外観検査用識別器を学習する。
処理部20は、撮像部2から、良品か否かが予め分かっている検査対象物100を撮影して得られた検査画像を、通信部6を介して取得する(ステップS201)。そして処理部20は、得られた検査画像を記憶部8に記憶する。
次に、処理部20は、検査画像が所定数以上記憶部8に記憶されているか否か判定する(ステップS202)。例えば、所定数は、粗境界識別モデルを作成するのに十分な数であり、例えば、10枚〜20枚程度に設定される。
処理部20の良否判定情報取得部15は、記憶部8に記憶されている各擬似欠陥画像を表示部5に表示させるとともに、操作部4を介して、その擬似欠陥画像に対する良否判定情報を取得する(ステップS204)。
次に、処理部20の識別器学習部17は、それぞれの検査画像または擬似欠陥画像の特徴量を入力とし、良否判定情報に示された良否判定結果を出力とする学習サンプルを用いて、外観検査用識別器を学習する(ステップS206)。そして識別器学習部17は、外観検査用識別器を規定するパラメータを記憶部8に記憶する。
前回の学習によって生成された外観検査用識別器と最新の外観検査用識別器とによる識別境界に差が有れば、学習終了判定部21は、外観検査用識別器の学習は十分でないと判定する。この場合、擬似欠陥画像生成部14は、様々な欠陥の像を持つ擬似欠陥画像を複数(例えば、数10〜数1000程度の枚数)生成する(ステップS208)。その際、擬似欠陥画像生成部14は、既に生成されている擬似欠陥画像の何れとも異なる欠陥の像を持つ擬似欠陥画像を生成することが好ましい。そして擬似欠陥画像生成部14は、生成した擬似欠陥画像を記憶部8に記憶する。
その後、処理部20の識別部22は、最新の外観検査用識別器に、新たに生成された擬似欠陥画像から抽出された特徴量を入力し、その擬似欠陥画像に対する良否判定結果を表す判定値を得る(ステップS210)。そして識別部22は、その判定値を処理部20のフィルタ部23へ通知する。フィルタ部23は、得られた判定値から、識別境界近傍となる判定値に相当する特徴量に対応する擬似欠陥画像を選択する(ステップS211)。そしてフィルタ部23は、選択されなかった擬似欠陥画像を記憶部8から消去する。
その後、処理部20は、識別器生成処理を終了する。
図9は、そのような外観検査装置の概略構成図である。
図9に示されるように、外観検査装置30は、撮像部2と、制御装置3と、操作部4と、表示部5とを有する。そして制御装置3は、通信部6と、インターフェース部7と、と、記憶部8と、処理部31とを有する。なお、図9において、外観検査装置30が有するこれらの各部には、図1に示された第1の実施形態による外観検査装置用識別器生成装置1の対応する構成要素の参照番号と同一の参照番号を付した。
外観検査装置30は、第1の実施形態による外観検査装置用識別器生成装置1と比較して、処理部31により実現される機能が異なり、外観検査装置30の他の構成要素については、外観検査装置用識別器生成装置1の対応する構成要素と同様とすることができる。そのため、外観検査装置30の処理部31以外の構成要素については、第1の実施形態による外観検査装置用識別器生成装置の対応する構成要素の説明を参照されたい。
なお、処理部31が有するこれらの各部は、独立した集積回路、ファームウェア、マイクロプロセッサなどで構成されてもよい。
なお、特徴抽出部11による欠陥領域の抽出及び特徴量の抽出処理は、第1の実施形態による外観検査装置用識別器生成装置1の処理部9が有する特徴抽出部11による処理と同様とすることができる。そのため、特徴抽出部11の処理の詳細は、第1の実施形態における特徴抽出部11の説明を参照されたい。
そして良否判定部32は、特徴抽出部11から受け取った特徴量をその外観検査用識別器に入力することにより、良否判定結果を得る。
検査画像から抽出された欠陥領域全てについて、良品であるとの良否判定結果を得た場合、良否判定部32は、検査対象物100を良品と判定する。一方、何れか一つの欠陥領域についての特徴量が外観検査用識別器に入力されることにより、不良品であるとの良否判定結果を得た場合、良否判定部32は、検査対象物100を不良品と判定する。
そして良否判定部32は、その判定結果を処理部31へ通知する。
また処理部31は、図示しないインターフェース回路及びそのインターフェース回路を通じて接続される通信ネットワークを介して、検査対象物100に対する良否判定結果及び検査画像を他の機器、例えば、検査対象物100の検査工程を管理するシステムなどへ出力してもよい。
2 撮像部
3 制御装置
4 操作部
5 表示部
6 通信部
7 インターフェース部
8 記憶部
9、20、31 処理部
11 特徴量抽出部
12 粗境界決定部
13 境界学習終了判定部
14 擬似欠陥画像生成部
15 良否判定情報取得部
16 サンプル生成部
17 識別器学習部
21 学習終了判定部
22 識別部
23 フィルタ部
32 良否判定部
30 外観検査装置
Claims (10)
- 検査対象物の表面に生じる欠陥の像を擬似的に表した擬似欠陥画像を複数生成する擬似欠陥画像生成部(14)と、
前記複数の擬似欠陥画像のそれぞれについて、当該擬似欠陥画像上の欠陥の像が前記検査対象物の良品に対応するか、または前記検査対象物の不良品に対応するかを表す良否判定値を含む良否判定情報を取得する良否判定情報取得部(15)と、
前記複数の擬似欠陥画像のそれぞれと、前記擬似欠陥画像のそれぞれに対応する前記良否判定情報から、前記検査対象物の良品と前記検査対象物の不良品とを識別する境界を決定する境界決定部(12)と、
前記欠陥の像についての特徴量と、前記境界に従って決定される当該特徴量に対する前記検査対象物の良否判定結果を表す値との組を学習サンプルとして、複数生成するサンプル生成部(16)と、
前記検査対象物を撮影した検査画像に基づいて前記検査対象物が良品か否かを識別する外観検査用識別器を、前記複数の学習サンプルのそれぞれに含まれる前記特徴量を当該外観検査用識別器に入力することにより、当該特徴量に対応する前記良否判定結果を表す値を出力するように学習する識別器学習部(17)と、
を有することを特徴とする外観検査用識別器生成装置。 - 前記擬似欠陥画像生成部(14)は、第2の擬似欠陥画像を複数生成し、
前記良否判定情報取得部(15)は、前記複数の第2の擬似欠陥画像のそれぞれについて前記良否判定情報を取得し、
前記境界決定部(12)は、前記複数の擬似欠陥画像及び前記複数の第2の擬似欠陥画像のそれぞれと、前記複数の擬似欠陥画像及び前記複数の第2の擬似欠陥画像のそれぞれに対応する前記良否判定情報から前記境界を再決定する、
請求項1に記載の外観検査用識別器生成装置。 - 前記擬似欠陥画像生成部(14)は、前記境界に基づく前記良否判定結果が誤っている可能性がある範囲内の前記特徴量に対応する欠陥の像を含む擬似欠陥画像を前記第2の擬似欠陥画像として生成する、請求項2に記載の外観検査用識別器生成装置。
- 前記境界決定部(12)は、前記擬似欠陥画像から抽出される前記特徴量と、当該擬似欠陥画像に対応する前記良否判定情報との組である第2の学習サンプルを用いて学習された、前記特徴量を入力することにより前記検査対象物の良否判定値を出力する第2の識別器に基づいて前記境界を決定する、
請求項1〜3の何れか一項に記載の外観検査用識別器生成装置。 - 検査対象物の表面に生じる欠陥の像を擬似的に表した擬似欠陥画像を複数生成する擬似欠陥画像生成部(14)と、
前記検査対象物を撮影した画像から抽出される前記欠陥の像の特徴量を入力することにより、前記検査対象物の良品に対応するか、または前記検査対象物の不良品に対応するかを表す判定値を出力する外観検査用識別器を用いて、前記複数の擬似欠陥画像のそれぞれについての前記判定値を求める識別部(22)と、
前記複数の擬似欠陥画像のうち、前記外観検査用識別器により決定される前記検査対象物の良品と前記検査対象物の不良品との識別境界に近い前記判定値に対応する前記擬似欠陥画像を複数選択するフィルタ部(23)と、
前記フィルタ部(23)により選択された前記複数の擬似欠陥画像のそれぞれについて、当該擬似欠陥画像上の欠陥の像が前記検査対象物の良品に対応するか、または前記検査対象物の不良品に対応するかを表す良否判定値を含む良否判定情報を取得する良否判定情報取得部(15)と、
前記選択された前記複数の擬似欠陥画像から抽出される前記特徴量と、当該特徴量に対応する前記良否判定値の組である複数の学習サンプルを用いて、前記外観検査用識別器を、前記複数の学習サンプルのそれぞれに含まれる前記特徴量を当該外観検査用識別器に入力することにより、当該特徴量に対応する前記良否判定値を出力するように学習する識別器学習部(17)と、
を有することを特徴とする外観検査用識別器生成装置。 - 検査対象物の表面に生じる欠陥の像を擬似的に表した擬似欠陥画像を複数生成するステップと、
前記複数の擬似欠陥画像のそれぞれについて、当該擬似欠陥画像上の欠陥の像が前記検査対象物の良品に対応するか、または前記検査対象物の不良品に対応するかを表す良否判定値を含む良否判定情報を取得するステップと、
前記複数の擬似欠陥画像のそれぞれと、前記擬似欠陥画像のそれぞれに対応する前記良否判定情報から、前記検査対象物の良品と前記検査対象物の不良品とを識別する境界を決定するステップと、
前記欠陥の像についての特徴量と、前記境界に従って決定される当該特徴量に対する前記検査対象物の良否判定結果を表す値との組を学習サンプルとして複数生成するステップと、
前記検査対象物を撮影した検査画像に基づいて前記検査対象物が良品か否かを識別する外観検査用識別器を、前記複数の学習サンプルのそれぞれに含まれる前記特徴量を当該外観検査用識別器に入力することにより、当該特徴量に対応する前記良否判定結果を表す値を出力するように学習するステップと、
を含むことを特徴とする外観検査用識別器生成方法。 - 検査対象物の表面に生じる欠陥の像を擬似的に表した擬似欠陥画像を複数生成するステップと、
前記検査対象物を撮影した画像から抽出される前記欠陥の像の特徴量を入力することにより、前記検査対象物の良品に対応するか、または前記検査対象物の不良品に対応するかを表す判定値を出力する外観検査用識別器を用いて、前記複数の擬似欠陥画像のそれぞれについての前記判定値を求めるステップと、
前記複数の擬似欠陥画像のうち、前記外観検査用識別器により決定される前記検査対象物の良品と前記検査対象物の不良品との識別境界に近い前記判定値に対応する前記擬似欠陥画像を複数選択するステップと、
前記選択された前記複数の擬似欠陥画像のそれぞれについて、当該擬似欠陥画像上の欠陥の像が前記検査対象物の良品に対応するか、または前記検査対象物の不良品に対応するかを表す良否判定値を含む良否判定情報を取得するステップと、
前記選択された前記複数の擬似欠陥画像から抽出される前記特徴量と、当該特徴量に対応する前記良否判定値の組である複数の学習サンプルを用いて、前記外観検査用識別器を、前記複数の学習サンプルのそれぞれに含まれる前記特徴量を当該外観検査用識別器に入力することにより、当該特徴量に対応する前記良否判定値を出力するように学習するステップと、
を含むことを特徴とする外観検査用識別器生成方法。 - 検査対象物の表面に生じる欠陥の像を擬似的に表した擬似欠陥画像を複数生成するステップと、
前記複数の擬似欠陥画像のそれぞれについて、当該擬似欠陥画像上の欠陥の像が前記検査対象物の良品に対応するか、または前記検査対象物の不良品に対応するかを表す良否判定値を含む良否判定情報を取得するステップと、
前記複数の擬似欠陥画像のそれぞれと、前記擬似欠陥画像のそれぞれに対応する前記良否判定情報から、前記検査対象物の良品と前記検査対象物の不良品とを識別する境界を決定するステップと、
前記欠陥の像についての特徴量と、前記境界に従って決定される当該特徴量に対する前記検査対象物の良否判定結果を表す値との組を学習サンプルとして複数生成するステップと、
前記検査対象物を撮影した検査画像に基づいて前記検査対象物が良品か否かを識別する外観検査用識別器を、前記複数の学習サンプルのそれぞれに含まれる前記特徴量を当該外観検査用識別器に入力することにより、当該特徴量に対応する前記良否判定結果を表す値を出力するように学習するステップと、
をコンピュータに実行させる外観検査用識別器生成用コンピュータプログラム。 - 検査対象物の表面に生じる欠陥の像を擬似的に表した擬似欠陥画像を複数生成するステップと、
前記検査対象物を撮影した画像から抽出される前記欠陥の像の特徴量を入力することにより、前記検査対象物の良品に対応するか、または前記検査対象物の不良品に対応するかを表す判定値を出力する外観検査用識別器を用いて、前記複数の擬似欠陥画像のそれぞれについての前記判定値を求めるステップと、
前記複数の擬似欠陥画像のうち、前記外観検査用識別器により決定される前記検査対象物の良品と前記検査対象物の不良品との識別境界に近い前記判定値に対応する前記擬似欠陥画像を複数選択するステップと、
前記選択された前記複数の擬似欠陥画像のそれぞれについて、当該擬似欠陥画像上の欠陥の像が前記検査対象物の良品に対応するか、または前記検査対象物の不良品に対応するかを表す良否判定値を含む良否判定情報を取得するステップと、
前記選択された前記複数の擬似欠陥画像から抽出される前記特徴量と、当該特徴量に対応する前記良否判定値の組である複数の学習サンプルを用いて、前記外観検査用識別器を、前記複数の学習サンプルのそれぞれに含まれる前記特徴量を当該外観検査用識別器に入力することにより、当該特徴量に対応する前記良否判定値を出力するように学習するステップと、
をコンピュータに実行させる外観検査用識別器生成用コンピュータプログラム。 - 検査対象物を撮影して、該検査対象物が写った検査画像を生成する撮像部(2)と、
前記検査画像から前記検査対象物の表面に生じる欠陥の像を抽出し、該像に基づいて前記欠陥の少なくとも一つの特徴量を抽出する特徴抽出部(11)と、
請求項1〜5の何れか一項に記載の外観検査用識別器生成装置により学習された識別器に前記少なくとも一つの特徴量を入力することにより、前記検査対象物が良品か否かを判定する良否判定部(32)と、
を有することを特徴とする外観検査装置。
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