JP2011209721A - 画像消去装置、画像消去装置に供給される記録媒体に付着する異物の判定方法 - Google Patents

Abstract

【課題】記録媒体に付着した金属製の異物を検知する。
【解決手段】 記録媒体を供給する供給部と、前記供給部が供給した記録媒体を回収する回収部と、前記供給部が供給した記録媒体を前記回収部に向けて搬送する複数の搬送ローラ対と、前記記録媒体に付着する金属製の異物に関する情報を取得する検知部と、前記記録媒体を現像剤の消色温度以上に加熱する加熱部と、前記検知部が金属製の異物に関する情報を取得したときに、前記複数の搬送ローラ対の回転速度を第１の速度から第２の速度に減速する搬送制御部と、を備える画像消去装置。
【選択図】図２

Description

記録媒体に形成された画像を消去する画像消去装置等に関する。

従来の画像消去装置は、記録媒体に付着したステイプル等を検出するための大型の金属探知装置を備える。このため、画像消去装置の大型化及びコスト高が問題となっていた。また、これらの問題を解決するために、金属探知ではなく、ステイプルを光学的に検知する方法も知られている。

しかしながら、光学的に検知する方法は、記録媒体に形成された画像とステイプルとの区別がしにくいという問題があった。

本実施形態に係る画像消去装置は、記録媒体を供給する供給部と、前記供給部が供給した記録媒体を回収する回収部と、前記供給部が供給した記録媒体を前記回収部に向けて搬送する搬送路と、前記搬送路内を搬送される前記記録媒体の上面及び下面に先端部がそれぞれ接触する第１の導電性ブラシ及び第２の導電性ブラシを含む異物情報取得部と、前記異物情報取得部による取得位置よりも前記搬送路の搬送方向下流の消去位置において、前記記録媒体を現像剤の消色温度以上の温度に加熱する加熱部と、を備える画像消去装置に従う。

画像消去装置の断面図である。 画像消去装置の機能ブロック図である。 異物情報取得部の概略図である。 画像消去装置の動作を示すフローチャートである。

（第１の実施形態）
図１は、本実施形態に係る画像消去装置の断面図であり、説明に必要な一部の要素を透過して図示する。本実施形態の画像消去装置１は、給紙トレイ１１、ピックアップローラ１２、重送検出センサ１３、メディアセンサ１４、加熱装置１５、スキャナ１６、第１の導電性ブラシ１７、第２の導電性ブラシ１８、複数のローラ対２１〜２８及びコントローラ３０を含む。

給紙トレイ１１は、多数の記録媒体（シート）Ｓを積載する。記録媒体Ｓには、現像剤により画像が描かれている。ピックアップローラ１２は、給紙トレイ１１に積載された記録媒体Ｓをピックアップして記録媒体の搬送路Ｔに供給する。ピックアップローラ１２のピックアップ動作は、コントローラ３０が制御する。ここで、ピックアップローラ１２は、給紙トレイ１１に積載された記録媒体Ｓを一枚ずつピックアップする場合もあれば、積層された複数の記録媒体Ｓを一体的にピックアップする場合もある。複数の記録媒体Ｓを一体的にピックアップする場合として、これらの記録媒体Ｓがステイプル、或いはクリップ等の金属製の異物により綴じられた状態が含まれる。

重送検出センサ１３は、記録媒体Ｓの重送を検知する。重送検出センサ１３は、送信センサ１３Ａ及び受信センサ１３Ｂを含む。送信センサ１３Ａは、超音波を出力する。受信センサ１３Ｂは、送信センサ１３Ａが出力した超音波を受信する。超音波は、記録媒体Ｓを通過する際に減衰する。コントローラ３０は、受信センサ１３Ｂが出力する信号の出力波形に基づき重送の有無を判定する。

メディアセンサ１４は当接部１４Ａ及び揺動バー１４Ｂを備える。揺動バー１４Ｂの一端部は当接部１４Ａを備え、他端部は軸部１４Ｃを備える。揺動バー１４Ｂは軸部１４Ｃを回転軸として矢印方向に揺動する。重送状態にある複数の記録媒体Ｓがメディアセンサ１４による検出位置に到達したとき、揺動バー１４Ｂの回転角は一枚の記録媒体Ｓが到達した場合よりも大きくなる。コントローラ３０は、揺動バー１４Ｂの回転角に基づき、重送の有無を判定する。

搬送路Ｔは、搬送方向始端部から水平方向に延びており、分岐位置Uからさらに水平方向に延びる第１の搬送路Ｔ１と、分岐位置Ｕから下方に延びる第２の搬送路Ｔ２とを含む。切り替え装置８１は、分岐位置Ｕに位置する。コントローラ３０は、切り替え装置８１の駆動を制御する。

加熱装置１５は、メディアセンサ１４よりも搬送路Ｔの下流に位置する。加熱装置１５は、第１加熱装置１５Ａ及び第２加熱装置１５Ｂを含む。これらの第１加熱装置１５Ａ及び第２加熱装置１５Ｂは、搬送路Ｔを挟んで対向する。加熱装置１５は、記録媒体Ｓを現像剤の色が消える温度である消色温度以上まで加熱し、記録媒体Ｓに形成された画像を消去する。

スキャナ１６は、加熱装置１５よりも搬送路Ｔの下流に位置する。スキャナ１６は、第１スキャナ１６Ａ及び第２スキャナ１６Ｂを含む。これらの第１スキャナ１６Ａ及び第２スキャナ１６Ｂは、搬送路Ｔを挟んで対向する。コントローラ３０は、スキャナ１６の出力に基づいて、記録媒体Ｓの画像消去が成功したかを判定する。

画像消去装置１は、積載装置７１Ａ、７１Ｂ、７１Ｃ及び７１Ｄを備える。積載装置７１Ｄは、第１の搬送路Ｔ１の終端部に位置する。ステイプルが検出された記録媒体Ｓは、積載装置７１Ｄに積載される。積載装置７１Ａ、７１Ｂ及び７１Ｃは、第２の搬送路Ｔ２の終端部に位置する。加熱装置１５により加熱処理が施された記録媒体は、積載装置７１Ａ、７１Ｂ及び７１Ｃのいずれかに積載される。すなわち、コントローラ３０は、切り替え装置８２を操作することにより、画像消去が成功しなかった記録媒体Ｓは積載装置７１Ｃに積載する。コントローラ３０は、切り替え装置８３を操作することにより、画像消去が成功した記録媒体Ｓを記録媒体のサイズごとに仕分けて積載装置７１Ａ又は積載装置７１Ｂに積載する。

第１ローラ対２１は、重送検出センサ１３及びメディアセンサ１４の間に位置し、重送検出センサ１３を通過した記録媒体Ｓを挟圧した状態で回転することにより、記録媒体Ｓをメディアセンサ１４に向けて搬送する。第２ローラ対２２は、第２の搬送路Ｔ２におけるメディアセンサ１４と加熱装置１５との間に位置し、メディアセンサ１４を通過した記録媒体Ｓを挟圧した状態で回転することにより、記録媒体Ｓを加熱装置１５に向けて搬送する。

第３ローラ対２３は、第２の搬送路Ｔ２における加熱装置１５及びスキャナ１６の間に位置し、加熱装置１５を通過した記録媒体Ｓを挟圧した状態で回転することにより、記録媒体Ｓを第４ローラ対２４に向けて搬送する。第４ローラ対２４は、第２の搬送路Ｔ２に位置し、スキャナ１６を通過した記録媒体Ｓを積載装置７１Ａ、７１Ｂ、７１Ｃのいずれかに向けて搬送する。

第５ローラ対２５は、第２の搬送路Ｔ２に位置し、第４ローラ対２４から搬送される記録媒体Ｓを積載装置７１Ｃに搬送する。第６ローラ対２６は、第２の搬送路Ｔ２に位置し、第４ローラ対２４から搬送される記録媒体Ｓを積載装置７１Ａに搬送する。第７ローラ対２７は、第２の搬送路Ｔ２に位置し、第４ローラ対２４から搬送される記録媒体Ｓを積載装置７１Ｂに搬送する。

第８ローラ対２８は、第１の搬送路Ｔ１に位置し、記録媒体Ｓを挟圧した状態で回転することにより、記録媒体Ｓを積載装置７１Ｄに搬送する。

第１の導電性ブラシ１７及び第２の導電性ブラシ１８は、重送検出センサ１３よりも搬送路Ｔの上流に位置する。第１の導電性ブラシ１７は、搬送路Ｔに供給された記録媒体Ｓの上面に接触する。第２の導電性ブラシ１８は、搬送路Ｔに供給された記録媒体Ｓの下面に接触する。第１の導電性ブラシ１７は、先端部が基端部よりも搬送路Ｔの搬送方向下流に位置するリニア形状に形成されている。第２の導電性ブラシ１８は、先端部が基端部よりも搬送路Ｔの搬送方向下流に位置するリニア形状に形成されている。これにより、第１の導電性ブラシ１７及び第２の導電性ブラシ１８が記録媒体Ｓに接触する接触面積が増加し、検出精度が高まるとともに、搬送抵抗が少なくなる。

第１の導電性ブラシ１７及び第２の導電性ブラシ１８は、互いに非接触状態で搬送路Ｔに位置する。非接触であることにより、記録媒体Ｓに付着したステイプルに接触したときに、電位が変化する。第１の導電性ブラシ１７及び第２の導電性ブラシ１８は除電ブラシであってもよい。

コントローラ３０は、画像消去装置１において行われる各種制御を実行する。コントローラ３０は、ＣＰＵ、ＭＰＵであってもよい。コントローラ３０は、ＣＰＵ、ＭＰＵにおいて実現される処理の少なくとも一部を回路的に実行するＡＳＩＣ回路であってもよい。これらのＣＰＵ、ＭＰＵ及びＡＳＩC回路の個数は問わない。制御の内容に応じて、互いに異なるＣＰＵ等で制御しても良い。また、コントローラ３０は制御に必要な他の要素を含んでも良い。

次に、本実施形態を実現する構成の一例を図２のブロック図に示す。画像消去装置１は、供給部６１、第１の回収部６２Ａ、第２の回収部６２Ｂ、複数の搬送ローラ対６３、異物情報取得部６４、加熱部６５、重送検知部６６及び厚み検知部６７を備える。

供給部６１は、画像消去装置１の搬送路Ｔに記録媒体Ｓを供給する。図１及び図２を参照して、供給部６１は、給紙トレイ１１、ピックアップローラ１２及びピックアップローラ１２を駆動するモータが協同することにより実現してもよい。

第１の回収部６２Ａは、異物情報取得部６４において異物情報が取得された記録媒体Ｓを回収する。図１及び図２を参照して、第１の回収部６２Ａは、積載装置７１Ｄであってもよい。第２の回収部６２Ｂは、異物情報取得部６４において異物情報が取得されなかった記録媒体Ｓを回収する。第２の回収部６２Ｂは、積載装置７１Ａ、７１Ｂ、７１Ｃであってもよい。積層装置の個数は図１の実施形態に限定されるものではなく、例えば一つであってもよい。

図１及び図２を参照して、複数の搬送ローラ対６３は、複数のローラ対２１〜２８であってもよい。複数の搬送ローラ対６３の個数は図１の実施形態に限定されるものではない。

異物情報取得部６４は、記録媒体Ｓに付着する金属製の異物に関する情報を取得する。金属製の異物は、複数の記録媒体Ｓを重ねた状態で綴じる綴じ部材であってもよい。綴じ部材は、ステイプル、クリップであってもよい。異物情報取得部６４は、その検出結果をコントローラ３０に出力する。

図３は異物情報取得部６４の概略構成図である。同図を参照して、異物情報取得部６４は、第１の導電性ブラシ１７、第２の導電性ブラシ１８及び取得回路１９を備える。複数の積層されたシートを金属製のステイプル（異物）で綴じた重送シートを記録媒体Ｓとして搬送路Ｔに供給した場合、第１の導電性ブラシ１７及び第２の導電性ブラシ１８はステイプルを介して導通する。図３は、第１の導電性ブラシ１７及び第２の導電性ブラシ１８を搬送路Ｔの搬送方向から視たときの概略図であり、各ブラシの毛は水平方向に並んで多数配列される。これにより、記録媒体Ｓの全体に第１の導電性ブラシ１７及び第２の導電性ブラシ１８が接触し、異物に関する情報をより確実に取得する。

取得回路１９は、コンパレータ１９Ａを備える。コンパレータ１９Ａは、第１の導電性ブラシ１７及び第２の導電性ブラシ１８がステイプルを介して導通する第１の状態と、第１の導電性ブラシ１７及び第２の導電性ブラシ１８がステイプルを介して導通しない第２の状態とで出力信号を変える。すなわち、第２の状態（異物がない状態）においてコンパレータ１９ＡはＨ（High）信号を出力し、第１の状態（異物がある状態）においてコンパレータ１９AはL（Low）信号を出力する。判定部３１は、コンパレータ１９Aが出力する信号を受信して、異物の有無を判定する。判定部３１はコントローラ３０であってもよい。

図２を参照して、画像消去装置１の説明に戻る。加熱部６５は、異物情報取得部６４による取得位置よりも下流に位置し、第２の搬送路T２における消去位置において、記録媒体Ｓを現像剤の消色温度以上の温度に加熱する。コントローラ３０は、加熱部６５の動作を制御する。図１及び図２を参照して、加熱部６５は、加熱装置１５であってもよい。重送検知部６６は、記録媒体Ｓの重送を検知する。図１及び図２を参照して、重送検知部６６は、重送検知センサ１３であってもよい。厚み検知部６７は、記録媒体Ｓの厚みを検知する。厚み検知部６７はメディアセンサ１４であってもよい。

切り替え部６８は、図１の分岐位置Ｕにおいて搬送路Ｔを第１の搬送路Ｔ１と第２の搬送路Ｔ２との間で切り替える。図１及び図２を参照して、切り替え部６８は、切り替え装置８１であってもよい。

記憶部３２は、画像消去装置１の各種制御を行うプログラムを記憶する。記憶部３２は、ＨＤＤ及びメモリであってもよい。コントローラ３０は、ＨＤＤに記憶されたプログラムをメモリに読み出して解読する。記憶部３２は、コントローラ３０の外部に位置してもよい。

次に、図４のフローチャートを参照しながら、画像消去装置１の動作について説明する。初期状態において、第１の導電性ブラシ１７及び第２の導電性ブラシ１８はステイプルを介して接続していないものとする。また、切り替え装置８１は、記録媒体Ｓを第２の搬送路Ｔ２に導く方向に設定されているものとする。

Ａｃｔ１０１において、コントローラ３０はコンパレータ１９Ａが出力する信号がＨ信号からＬ信号に落ちたか否かを判定する。コンパレータ１９Ａの出力信号がＬ信号に落ちた場合、Ａｃｔ１０２において、コントローラ３０は切り替え装置８１を駆動することにより、搬送路Ｔを第２の搬送路Ｔ２から第１の搬送路Ｔ１に切り替える。

Ａｃｔ１０３においてコントローラ３０は図示しないタイマーを駆動して、Ａｃｔ１０４に進む。Ａｃｔ１０４において、コントローラ３０は設定時間が経過したか否かを判別する。ここで、設定時間は、記録媒体Ｓが異常情報取得部６４による異常情報取得位置から分岐位置Ｕを通過するまでに要する時間に対応する。したがって、ステイプルが付着した記録媒体Ｓは第１の搬送路Ｔ１に沿って直進し、積載装置７１Ｄに積載する。これにより、ステイプルが付着した記録媒体Ｓが第２の搬送路Ｔ２に進入して屈曲するのが防止される。その結果、ジャムの発生が抑制される。

Ａｃｔ１０５において、コントローラ３０は切り替え装置８１を駆動することにより、搬送路Ｔを第１の搬送路から第２の搬送路に切り替え、Ａｃｔ１０１に戻る。

本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、すべて本発明の範囲内のものである。

３０ コントローラ ３１ 判定部 ３２ 記憶部 ３３ 切り替え制御部
６１ 供給部 ６２Ａ 第１の回収部 ６２Ｂ 第２の回収部
６３ 複数の搬送ローラ対 ６４ 異物情報取得部 ６５ 加熱部
６６ 重送検知部 ６７ 厚み検知部 ６８ 切り替え制御部

特開平０８−９１６０２号公報

特開２００６−３０６５７１号公報

Claims (12)

1. 記録媒体を供給する供給部と、
   前記供給部が供給した記録媒体を回収する回収部と、
   前記供給部が供給した記録媒体を前記回収部に向けて搬送する搬送路と、
   前記搬送路内を搬送される前記記録媒体の上面及び下面に先端部がそれぞれ接触する第１の導電性ブラシ及び第２の導電性ブラシを含む異物情報取得部と、
   前記異物情報取得部による取得位置よりも前記搬送路の搬送方向下流の消去位置において、前記記録媒体を現像剤の消色温度以上の温度に加熱する加熱部と、
   を備える画像消去装置。
2. 請求項１に従う装置において、
   前記第１の導電性ブラシ及び第２の導電性ブラシは、互いに非接触状態で前記搬送路内に位置する。
3. 請求項１に従う装置において、
   複数の積層されたシートを金属製の綴じ部材で綴じた重送シートを前記記録媒体として前記搬送路に供給した際に、前記第１の導電性ブラシ及び前記第２の導電性ブラシは前記ステイプル針を介して導通する。
4. 請求項３に従う装置において、
   前記異物情報取得部は、さらに、前記第１の導電性ブラシ及び前記第２の導電性ブラシを接続する取得回路を備え、
   前記取得回路は、前記第１の導電性ブラシ及び前記第２の導電性ブラシが前記綴じ部材を介して導通する第１の状態と、前記第１の導電性ブラシ及び前記第２の導電性ブラシが前記綴じ部材を介して導通しない第２の状態とで出力信号を変えるコンパレータを備える。
5. 請求項４に従う装置において、
   前記コンパレータが出力する信号に基づき前記綴じ部材の有無を判定する判定部を備える。
6. 請求項１に従う装置において、
   前記第１の導電性ブラシ及び前記第２の導電性ブラシは、互いに先端部が基端部よりも前記搬送路の搬送方向下流に位置するリニア形状である。
7. 請求項１に従う装置において、
   前記搬送路の搬送方向視において、前記第１の導電性ブラシは水平方向に並んで多数位置し、前記第２の導電性ブラシは水平方向に並んで多数位置する。
8. 請求項１に従う装置において、
   前記回収部は、前記異物情報取得部において異物情報が取得された記録媒体を回収する第１の回収部と、異物情報が取得されなかった記録媒体を回収する第２の回収部とを備え、
   前記搬送路は、該搬送路の途中で互いに分岐する前記第１の回収部に記録媒体を搬送する第１の搬送路と、前記第２の回収部に記録媒体を搬送する第２の搬送路とを備え、
   前記分岐位置において、前記記録媒体の搬送方向を前記第１の搬送路と前記第２の搬送路との間で切り替える切り替え部と、
   前記異物情報取得部の取得結果に応じて前記切り替え部を制御する切り替え制御部と、を有する。
9. 請求項８に従う装置において、
   前記第１の導電性ブラシ及び前記第２の導電性ブラシは、前記切り替え部よりも前記搬送路の搬送方向上流に位置する。
10. 請求項９に従う装置において、
    前記消去位置は、前記第２の搬送路に位置する。
11. 請求項８に従う装置において、
    前記搬送内の検知位置にて、前記記録媒体の重送を検知する重送検知部を備え、
    前記第１の導電性ブラシ及び前記第２の導電性ブラシは、前記検知位置よりも搬送方向上流に位置する。
12. 請求項８に従う装置において、
    前記搬送路の検知位置にて、記録媒体の厚みを検知する厚み検知部を備え、
    前記第１の導電性ブラシ及び前記第２の導電性ブラシは、前記検知位置よりも搬送方向上流に位置する。

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