JP2011200179A - 8条刈コンバインの刈取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】互いに噛合う左右一対のスターホイールを左右方向に4組並列配置し、複数の分草体によって分草されてくる8条分の穀稈を各組の一対のスターホイールによって後方側に掻込むにあたり、後方側に掻込まれる穀稈の不揃いを防止するとともに、各スターホイールに効率的に動力を伝動可能な8条刈コンバインの刈取装置を提供することを課題とする。
【解決手段】全てのスターホイール19L,19Rの高さが同一となって右側2組の隣接するスターホイール19L,19R同士がそれぞれ噛合うとともに左側2組の隣接するスターホイール19L,19R同士がそれぞれ噛合うように各スターホイール19L,19Rを配置し、最も外側に位置する左右の各スターホイール19L,19R又は最も内側に位置する左右の各スターホイール19L,19Rの何れか一方に動力を伝動する伝動機構を設けた。
【選択図】図11
【解決手段】全てのスターホイール19L,19Rの高さが同一となって右側2組の隣接するスターホイール19L,19R同士がそれぞれ噛合うとともに左側2組の隣接するスターホイール19L,19R同士がそれぞれ噛合うように各スターホイール19L,19Rを配置し、最も外側に位置する左右の各スターホイール19L,19R又は最も内側に位置する左右の各スターホイール19L,19Rの何れか一方に動力を伝動する伝動機構を設けた。
【選択図】図11
Description
この発明は、8条刈コンバインの刈取装置に関する。
互いに噛合う左右一対のスターホイールを左右方向に4組並列配置し、複数の分草体によって分草されてくる8条分の穀稈を各組の一対のスターホイールによって後方側に掻込むことにより、圃場の穀稈を8条分一気に刈取ることが可能な特許文献1に示す8条刈コンバインの刈取装置が公知になっている。
しかし、上記文献の8条刈コンバインの刈取装置では、左右の各端側に位置する一対のスターホイールに対して、左右方向中央側に位置する2組のスターホールの上下位置が高くなっており、スターホイールによる後方側への掻込みの際、穀稈の不揃いが発生し、穀稈を効率的に後方搬送できない場合がある他、各組のスターホイールに各別に動力が入力されるため、スターホイールへの動力伝動構造が複雑で、効率的に動力伝動を行うことが困難である。
本発明は、互いに噛合う左右一対のスターホイールを左右方向に4組並列配置し、複数の分草体によって分草されてくる8条分の穀稈を各組の一対のスターホイールによって後方側に掻込むにあたり、後方側に掻込まれる穀稈の不揃いを防止するとともに、各スターホイールに効率的に動力を伝動可能な8条刈コンバインの刈取装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため本発明の8条刈コンバインの刈取装置は、第1に、互いに噛合う左右一対のスターホイール19L,19Rを左右方向に4組並列配置し、複数の分草体17によって分草されてくる8条分の穀稈を各組の一対のスターホイール19L,19Rによって後方側に掻込む8条刈コンバインの刈取装置において、全てのスターホイール19L,19Rの高さが同一となって右側2組の隣接するスターホイール19L,19R同士がそれぞれ噛合うとともに左側2組の隣接するスターホイール19L,19R同士がそれぞれ噛合うように各スターホイール19L,19Rを配置し、最も外側に位置する左右の各スターホイール19L,19R又は最も内側に位置する左右の各スターホイール19L,19Rの何れか一方に動力を伝動する伝動機構を設けたことを特徴としている。
第2に、最も内側に位置する左右の各スターホイール19L,19Rに動力が伝動されるように伝動機構を構成したことを特徴としている。
本発明の構成によれば、全てのスターホイールの高さが同一となるため、不揃いが効率的に防止された状態で、穀稈を後方側に掻込むことが可能になる他、右側2組の隣接するスターホイール同士がそれぞれ噛合うとともに左側2組の隣接するスターホイール同士がそれぞれ噛合った状態で、最も外側に位置する左右の各スターホイール又は最も内側に位置する左右の各スターホイールの何れか一方に動力を伝動する伝動機構を設ければ、上記配置構成の各スターホイールに効率的に動力を伝動できる。
また、最も内側に位置する左右の各スターホイールに動力が伝動されるように伝動機構を構成すれば、全てのスターホイールに動力を伝動するにあたり、その動力伝動経路を中央側にまとめることが可能になるため、伝動構造をさらに簡略化することが可能になる。
図1乃至3は、本発明を適用した自脱式のコンバインの側面図、平面図及び正面図である。本コンバインは、走行部である左右一対のクローラ1L,1Rに支持された走行機体2と、走行機体2の前方に昇降自在に連結された前処理部3とを備えている。上記前処理部3は、条間が所定間隔に定められた圃場の穀稈を8条分一気に刈取る刈取条数が8条の刈取装置であり、走行機体2上の進行方向右(右)側に立設されたキャビン4内に乗り込んだオペレータの操作によって、左右のクローラ1L,1Rを駆動して走行機体2を走行させながら圃場の穀稈の刈取作業を行う。
前処理部3で刈取られた穀稈は、搬送装置6によって走行機体2上の左部前側に搬送された後、走行機体2左部の脱穀部7の扱室(図示しない)に沿って穀稈を搬送する脱穀フィードチェーン8に渡される。脱穀フィードチェーン8に渡された穀稈は、扱室を通過する過程で脱穀処理されて排藁となり、排藁フィードチェーン(図示しない)によって走行機体2の後端部まで搬送される。走行機体2の後端部まで搬送された排藁は、そのまま機体後方から機外に排出されるか、走行機体2の後端部のカッター部9で切断処理された後に機体後方から機外に排出される。
一方、扱室で扱ぎ降ろされた扱降物は、扱室下方の選別室(図示しない)に漏下し、選別室内で起風される後方斜め上方向の選別風によって藁屑と穀粒とに選別された後、藁屑が機体後方から機外に排出され、穀粒が走行機体2の右部後側のグレンタンク11内に収容される。そして、グレンタンク11内に収容された穀粒は、走行機体2の後端部右側に水平回動自在且つ上下揺動自在に支持されたオーガ12によって、機外に排出される。
次に、図3乃至8に基づき、前処理部3の穀稈刈取機構の構成について説明する。
図4及び図5は、前処理部の側面図及び正面図である。上記前処理部3は前面側及び左右両側面側がカバー体15によって覆われており、前端側に圃場の2条分の植立穀稈を引起す引起装置13が隣接状態で左右方向に複数(4つ)並列配置されて設けられている。
図4及び図5は、前処理部の側面図及び正面図である。上記前処理部3は前面側及び左右両側面側がカバー体15によって覆われており、前端側に圃場の2条分の植立穀稈を引起す引起装置13が隣接状態で左右方向に複数(4つ)並列配置されて設けられている。
各引起装置13は、上下方向に延びた板状の引起ケース10を左右一対で備え、この引起ケース10の前面側が引起カバー14によって覆われてカバー体15の一部を構成しており、一対の引起ケース10,10の間には、圃場の穀稈を掻込む掻込スペースSが形成されている。すなわち、本コンバインでは、引起ケース10が条毎に設置され、掻込スペースSが2条毎に1つ設けられている。
この引起ケース10の上下端縁及び左右側端縁によって形成される外周縁には複数の引起爪16が所定ピッチで設けられている。この各引起爪16は、掻込スペースS側で上方移動するように引起ケース10外周縁を循環移動し、上方移動時には引起ケース10から外方に突出した状態になり、それ以外を移動している際には引起ケース10に収容された状態になる。
引起装置13の下端部前方には圃場の穀稈を条単位で分草するデバイダ17(分草体)が左右方向に複数並列配置されている一方で、後方には左右方向の刈刃18(刈取部)が設置されている。なお、刈刃18は2つの刃の一方に対してもう一方を往復作動させるレシプロ式の切断刃である。
また、各引起装置13の下部後方には、スターホイール19L,19R及び掻込ベルト21L,21Rがそれぞれ左右一対で設けられている。この左右のスターホイール19L,19Rは、それぞれ周縁に多数の掻込歯が満遍なく配された円盤状に成形されるとともに互いに噛合うように同一対地高さに配されて前方から後方に圃場の穀稈を掻込むように回転駆動される。すなわち、左右一対のスターホイール19L,19Rによって、穀稈を後方側に掻込む1組のスターホイール19L,19Rを構成し、引起装置13と同数分である4組のスターホイール19L,19Rが設けられている。
これに対応して掻込ベルト21L,21Rも左右一対で1組の掻込ベルト21L,21Rを構成し、上記4組のスターホイール19L,19Rの上段に、それぞれ1組の掻込ベルト21L,21Rが配され、各組の左右の掻込ベルト21L,21Rは、前方に広がる平面視ハの字状に配置されるとともに同一対地高さを有し、掻込爪によって前方から後方に圃場の穀稈を掻込むように駆動される。
機体前進走行に伴って、圃場の穀稈は、条毎に各デバイダ17に分草された後、対応する引起ケース10側の掻込スペースSに案内され、引起爪16によって梳き上げられて引起される。引起された穀稈は、一対のスターホール19L,19R及び掻込ベルト21L,21Rによって後方に掻込搬送されつつ刈刃18によって根元から刈取られる。
前処理部3は、走行機体2側から前方斜め下方に延びる縦筒22によって、走行機体に対して昇降自在に支持されている。この際、前処理部3下端部の左右方向中心付近を縦筒22によって支持するため、前処理部3は左右バランス良好な状態で、走行機体2に連結される。そして、縦筒22と走行機体2の間に設けられた図示しない油圧シリンダー(昇降シリンダー)の伸縮作動によって前処理部3が走行機体2に対して昇降駆動される。
図6は、縦筒と横筒及び横筒と縦伝動筒の連結構造を示す正面図であり、図7は、縦伝動筒と引起伝動筒の連結構造を示す正面図である。上記縦筒22の下端部には左右方向の横筒23の中心部分が連結固定され、この横筒23の一方側(図示する例では左側)の端部には上下方向の縦伝動筒24の下端部が取付固定され、縦伝動筒24の上端部からは機体内側に向かって左右方向の引起伝動筒26が延設されている。これらの縦筒22、横筒23、縦伝動筒24及び引起伝動筒26は、前処理部3のフレーム部を構成しているとともに、内部に設けられた各種伝動軸等により前処理部3の各部に動力を伝動する。
次に、図4乃至10に基づき、前処理部の穀稈搬送機構の構成について説明する。
図8は、前処理部の株元搬送体の構成を示す要部平面図であり、図9は、前処理部の穂先搬送体の構成を示す要部平面図であり、図10は、前処理部の構成を示す要部平面図である。前処理部3で刈取られた8条分の刈取穀稈は、前述したように、搬送装置6によって、脱穀部7側に搬送される。
図8は、前処理部の株元搬送体の構成を示す要部平面図であり、図9は、前処理部の穂先搬送体の構成を示す要部平面図であり、図10は、前処理部の構成を示す要部平面図である。前処理部3で刈取られた8条分の刈取穀稈は、前述したように、搬送装置6によって、脱穀部7側に搬送される。
図8より、前述の搬送装置6は、刈取穀稈の株元を挟持搬送する株元搬送体として、刈取部18における右端2条分の刈取穀稈の株元を脱穀部7に向かって後方搬送する第1株元搬送体27A(株元搬送体,右株元搬送体,右主株元搬送体)と、刈取部18における左端2条分の刈取穀稈の株元を第1株元搬送体27Aの搬送経路途中(下流側)の株元合流部P1(合流部)に後方搬送する第4株元搬送体27D(株元搬送体,左株元搬送体,左主株元搬送体)と、刈取部18における右端側から3条目及び4条目の刈取穀稈の株元を第1株元搬送体27Aに後方搬送する第2株元搬送体27B(株元搬送体,右副株元搬送体)と、刈取部18における右端側から5条目及び6条目の刈取穀稈の株元を第4株元搬送体27Dに後方搬送する第3株元搬送体27C(株元搬送体,左副株元搬送体)と、第1株元搬送体27Aによって搬送された8条分の穀稈の株元を後方に搬送する扱深搬送装置28(株元搬送体)と、扱深搬送装置28よって搬送された穀稈を後方の脱穀フィードチェーン8まで搬送する後方株元搬送体29(株元搬送体)とを備えている。
また、図9より、上記搬送装置6は、刈取穀稈の穂先を搬送する穂先搬送体として、第1株元搬送体27Aから扱深搬送装置28を介して後方株元搬送体29まで株元が搬送される搬送穀稈の穂先を後方搬送する第1穂先搬送体31A(穂先搬送体,右穂先搬送体,右主穂先搬送体,右下段穂先搬送体)と、第4株元搬送体27Dによって株元が搬送される穀稈の穂先を第1穂先搬送体31Aの搬送経路途中の穂先合流部P2(合流部)に後方搬送する第4穂先搬送体31D(穂先搬送体,左穂先搬送体,左主穂先搬送体,左下段穂先搬送体)と、第2株元搬送体27Bによって株元が搬送される穀稈の穂先を第1穂先搬送体31Aに後方搬送する第2穂先搬送体31B(穂先搬送体,右副穂先搬送体)と、第3株元搬送体27Cによって株元が搬送される穀稈の穂先を第4穂先搬送体31Dに後方搬送する第3穂先搬送体31C(穂先搬送体,左副穂先搬送体)とを備えている。
くわえて、第1穂先搬送体31Aにおける搬送上流側の上方には一段高く第1上段穂先搬送体32A(穂先搬送体,右穂先搬送体,右主穂先搬送体,右上段穂先搬送体)が設置されるとともに、第4穂先搬送体31Dにおける搬送上流側の上方には一段高く第4上段穂先搬送体32D(穂先搬送体,左穂先搬送体,左主穂先搬送体,左上段穂先搬送体)が設置される。
すなわち、刈取部18における右端2条分の刈取穀稈の穂先を後方搬送する右主穂先搬送体が第1穂先搬送体31A及び第1上段穂先搬送体32Aにより上下2段で構成されるとともに、刈取部18における左端2条分の刈取穀稈の穂先を後方搬送する左主穂先搬送体が第4穂先搬送体31D及び第4上段穂先搬送体32Dにより上下2段で構成される。
以上のようにして、図10に示されるように、右主株元搬送体27A及び右主穂先搬送体31A,32Aが刈取部18における右端2条分の刈取穀稈を後方搬送する右主搬送体(主搬送体,右搬送体)になり、左主株元搬送体27D及び左主穂先搬送体31D,32Dが刈取部18における左端2条分の刈取穀稈を後方搬送する左主搬送体(主搬送体,左搬送体)になり、右副株元搬送体27B及び右副穂先搬送体31Bが刈取部18における右端側から3条目及び4条目の刈取穀稈を後方搬送する右副搬送体(副搬送体)になり、左副株元搬送体27C及び左副穂先搬送体31Cが刈取部18における右端側から5条目及び6条目の刈取穀稈を後方搬送する左副搬送体(副搬送体)になる。
上記各株元搬送体27A,27B,27C,27D,28,29は駆動スプロケットと従動スプロケットに掛け回されたチェーンからなり、穀稈の株元を挟持搬送するように構成されている。一方、上記各穂先搬送体31A,31B,31C,31D,32A,32Dは駆動スプロケットと従動スプロケットに掛け回されたチェーンベルトにより構成される。この各チェーンベルトには所定ピッチで搬送爪33が設けられており(図4参照)、この搬送爪33が搬送経路形成側で突出するとともにそれ以外の箇所で収容されるように循環移動してガイド体に沿って穀稈の穂先を搬送するように構成されている。
そして、第1株元搬送体27Aは刈取部18の右端から数えて1条目及び2条目部分から機体内側(左側)に向かって斜め後方に延びて機体左側に配置された扱深搬送装置28に至る搬送経路を形成し、第4株元搬送体27Dは刈取部18の右端から数えて7条目及び8条目部分から機体内側(右側)に向かって斜め後方に延びて第1株元搬送体27Aにおける平面視縦筒22付近の前述した株元合流部P1に至る搬送経路を形成し、第2株元搬送体27Bは刈取部18の右端から数えて3条目及び4条目部分から略真後ろ方向に延びる搬送経路を形成し、第3株元搬送体27Cは刈取部18の右端から数えて5条目及び6条目部分から略真後ろ方向に延びる搬送経路を形成している。
また、扱深搬送装置28は、上記株元合流部P1付近から後方株元搬送体29へ搬送経路を形成し、後方株元搬送体29の搬送最上流側端に対して扱深搬送装置28の搬送最下流側端の上下位置を変更して後方株元搬送体29における穀稈の上下挟持位置を調整することにより、後方株元搬送体29から脱穀フィードチェーン8に穀稈を送り渡す際の脱穀フィードチェーン8の穀稈挟持位置を変更できるように構成されている。上記構成により、穀稈の稈長に応じて穀稈の脱穀部7の扱室への挿入量が調整される扱深制御が行われる。ちなみに、穀稈の稈長は、扱深搬送装置28及び後方株元搬送体29の上方に配置される稈長検出手段である複数の穂先センサ34(図5参照)によって、検出される。
さらに、第1穂先搬送体31Aが第1株元搬送体27A、扱深搬送装置28及び後方株元搬送体29の穀稈株元搬送経路に沿ってこの穀稈株元搬送経路の上方に穀稈穂先搬送経路を形成し、第4穂先搬送体31Dが第4株元搬送体27Dの穀稈株元搬送経路に沿ってこの穀稈株元搬送経路の上方に穀稈穂先搬送経路を形成し、第2穂先搬送体31Bが第2株元搬送体27Bの穀稈株元搬送経路に沿ってこの穀稈株元搬送経路の上方に穀稈穂先搬送経路を形成し、第3穂先搬送体31Cが第3株元搬送体27Cの穀稈株元搬送経路に沿ってこの穀稈株元搬送経路の上方に穀稈穂先搬送経路を形成している。
次に、図6乃至11に基づき、前処理部3の動力伝動機構について説明する。
図11は、前処理部の動力伝動系統図である。エンジン側からの動力は、油圧式無段階変速装置である搬送HST36及び縦筒22内に回転自在に軸支された前処理部駆動軸S1を介して、前処理部3側に伝動される。
図11は、前処理部の動力伝動系統図である。エンジン側からの動力は、油圧式無段階変速装置である搬送HST36及び縦筒22内に回転自在に軸支された前処理部駆動軸S1を介して、前処理部3側に伝動される。
前処理部駆動軸S1は、ベベルギヤ37を介して、横筒23内に回転自在に軸持された伝動軸S2に伝動される。伝動軸S2の動力は、前述の刈刃18を駆動させる他、ベベルギヤ38を介して縦伝動筒24内に回転自在に軸持された伝動軸S3に伝動される。伝動軸S3の動力は、変速機構39やベベルギヤ41を介して引起伝動筒26内の引起駆動軸S4に変速伝動されて前述した複数の各引起装置13を駆動させる他、縦伝動筒24の下部に固定設置される伝動ケース42内のベベルギヤ43等を介して、この伝動ケース42に回転自在に支持される伝動軸S5に伝動される。
伝動軸S5の動力は、この伝動軸S5と一体回転する駆動スプロケット44を介して、第4株元搬送体27Dに伝動される。すなわち、伝動軸S5は、第4株元搬送体27Dを駆動させる駆動軸になる。なお、この第4株元搬送体27Dは、第4株元搬送体27D用の駆動スプロケット44と空転する第4株元搬送体27D用のアイドラースプロケット46とによって掛け回されるため、伝動軸S5に伝動される動力は、第4株元搬送体27D用のアイドラースプロケット46の支持軸を兼ねる伝動軸S6には伝動されない。
一方、伝動軸S5はユニバーサルジョイントによって伝動軸S7に連結されており、伝動軸S5の動力は伝動軸S7にも伝動される。この伝動軸S7は左下段穂先搬送体31Dの駆動スプロケット48及び左上段穂先搬送体32Dの駆動スプロケット49と一体回転し、2つの左主穂先搬送体31D,32Dを駆動させる。すなわち、この伝動軸S7は、左下段穂先搬送体31Dを駆動させる駆動軸と、左上段穂先搬送体32Dを駆動させる駆動軸とを兼用している。なお、2つの左主穂先搬送体31D,32Dを駆動させる駆動軸を別体成形し、この2つの駆動軸をユニバーサルジョイント等で連結してもよい。
また、前処理部駆動軸S1の動力は、縦筒22の下端部側に取付固定された伝動ケース51内のベベルギヤ52等を介して、この伝動ケース51に回転自在に支持された左右一対の伝動軸S8,S9に伝動される。
左右の伝動軸S8,S9の内、右側の伝動軸S8の動力は、伝動軸S8と一体回転する第2株元搬送体27B用の駆動スプロケット53及び第2穂先搬送体31B用の駆動スプロケット54を介して、第2株元搬送体27B及び第2穂先搬送体31Bを駆動させる。くわえて、第2株元搬送体27Bの従動スプロケット56の動力は、該従動スプロケット56と一体回転する伝動軸S10に伝動される。この伝動軸S10には、右側2組のスターホイール19L,19Rの内で最も左右方向中央側(最内側)に位置するスターホイール19Lが、一体回転するように取付固定されている。これに加えて、この右側2組のスターホイール19L,19Rは全て同一対地高さを有し、隣接するスターホイール19L,19R同士が互いに噛合うように配置されている。
具体的には、右側から1つ目のスターホイール19R(右側最外端のスターホイール19R)と2つ目のスターホイール19L同士が噛合い、右側から2つ目のスターホイール19Lと3つ目のスターホイール19R同士が噛合い、右側から3つ目のスターホイール19Rと4つ目のスターホイール19L同士が噛合っている。
このため、右側から4つ目のスターホイール19Lである前記最内側のスターホイール19Lが駆動スターホイール19Aとして機能し、この駆動スターホイール19Aが上記伝動軸S10の動力によって駆動されると、右側から3つ目のスターホイール19R→右側から2つ目のスターホイール19L→右側から1つ目のスターホイール19Rの順に動力が伝動され、右側2組計4つのスターホイール19L,19Rが掻込み駆動される。これに加えて、この右側2組の各スターホイール19L,19Rの真上側近傍には、対応する掻込ベルト21L,21Rが動力伝動可能に配置されているため、各スターホール19L,19Rが回転駆動されると、それに伴って対応する各掻込みベルト21L,21Rが駆動される。
一方、左右の伝動軸S8,S9の内、左側の伝動軸S9の動力は、伝動軸S9と一体回転する第3株元搬送体27C用の駆動スプロケット57及び第3穂先搬送体31C用の駆動スプロケット58を介して、第3株元搬送体27C及び第3穂先搬送体31Cを駆動させる。くわえて、第3株元搬送体27Cの従動スプロケット59の動力は、該従動スプロケット59と一体回転する伝動軸S11に伝動される。この該伝動軸S11には、左側2組のスターホイール19L,19Rの内で最も左右方向中央側(最内側)に位置するスターホイール19Rが、一体回転するように取付固定されている。これに加えて、この左側2組のスターホイール19L,19Rは全て同一対地高さを有し、隣接するスターホイール19L,19R同士が互いに噛合うように配置されている。
具体的には、左側から1つ目のスターホイール19L(左側最外端のスターホイール19L)と2つ目のスターホイール19R同士が噛合い、左側から2つ目のスターホイール19Rと3つ目のスターホイール19L同士が噛合い、左側から3つ目のスターホイール19Lと4つ目のスターホイール19R同士が噛合っている。
このため、左側から4つ目のスターホイール19Rである前記最内側のスターホイール19Rが駆動スターホイール19Aとして機能し、この駆動スターホイール19Aが上記伝動軸S11の動力によって駆動されると、左側から3つ目のスターホイール19L→右側から2つ目のスターホイール19R→右側から1つ目のスターホイール19Lの順に動力が伝動され、右側2組計4つのスターホイール19L,19Rが掻込み駆動される。これに加えて、この右側2組の各スターホイール19L,19Rの真上側近傍には、対応する掻込ベルト21L,21Rが動力伝動可能に配置されているため、各スターホール19L,19Rが回転駆動されると、それに伴って対応する各掻込みベルト21L,21Rが駆動される。
当該構成によって、各引起装置13の後方に配されて左右並列配置された4組計8個のスターホイール19L,19Rは、最内側の左右のスターホイール19L,19Rによって駆動されて、右側2組のスターホイール19L,19Rと、左側2組の19L,19Rとは、対地高さが同一となるように配置構成されている。すなわち、8個の各スターホイール19L,19Rは全て同一高さになって、このスターホイール19L,19Rによって穀稈を後方側に掻込む際に、高さが揃えられて搬送乱れが生じ難い状態で、該穀稈を効率的に後方側に掻込み搬送できる。
また、前処理部駆動軸S1の動力は、縦筒22の中途部に固設される伝動ケース61内に回転自在に支持される伝動軸S12に伝動され、この伝動軸S12と一体回転する第1株元搬送体27A用の駆動スプロケット62によって、第1株元搬送体27Aを駆動させる。なお、この第1株元搬送体27Aは、第1株元搬送体27A用の駆動スプロケット62と、空転する第1株元搬送体27A用のアイドラースプロケット63とによって掛け回されるため、伝動軸S12に伝動される動力は、第1株元搬送体27A用のアイドラースプロケット63の支持軸を兼ねる伝動軸S13には伝動されない。
さらに、上記伝動軸S12の動力は、ベベルギヤ64等を介して、伝動ケース61内に回転自在に支持される伝動軸S14に伝動される。伝動軸S14は扱深搬送装置28用の駆動スプロケット66と一体回転し、扱深搬送装置28を駆動させる。
また、前処理部駆動軸S1の動力は、ベベルギヤ68を介して、縦筒22の上端部に固設される伝動ケース67内に回転自在に軸支される伝動軸S16に伝動される。伝動軸S16は、伝動軸S16と一体回転する後方株元搬送体29用の駆動スプロケット69及び第1穂先搬送体31A用の駆動スプロケット71によって、後方株元搬送体29及び第1穂先搬送体31Aを駆動させる。第1穂先搬送体31Aの動力は、第1穂先搬送体31A用の従動スプロケット72と一体回転する第1上段穂先搬送体32A用の駆動スプロケット73を介して、第1上段穂先搬送体32Aを駆動させる。
以上のように構成される本コンバインによれば、2つ伝動軸S10,S11によって、左右並列配置された4組計8個のスターホイール19L,19Rの全てを駆動させることができるように構成されているため、伝動構造が簡略化され、効率的に各スターホイール19L,19Rに動力を伝動できる。
次に、図12に基づき、他の実施形態について説明する。
図12は、他の実施例を示す前処理部の動力伝動系統図である。
図12は、他の実施例を示す前処理部の動力伝動系統図である。
伝動軸S5の動力は、この伝動軸S5と一体回転する駆動スプロケット44を介して、第4株元搬送体27Dに伝動される。すなわち、伝動軸S5は、第4株元搬送体27Dを駆動させる駆動軸になる。この第4株元搬送体27Dの動力は、第4株元搬送体27Dの従動スプロケット76を介して、この従動スプロケット76と一体回転する伝動軸S6に伝動される。この伝動軸S6には、左側2組のスターホイール19L,19Rの内で最も左右方向外側(最外側)に位置するスターホイール19Lが、一体回転するように取付固定されている。これに加えて、この左側2組のスターホイール19L,19Rは全て同一対地高さを有し、隣接するスターホイール19L,19R同士が互いに噛合うように配置されている。
具体的には、左側から1つ目のスターホイール19L(左側最外端のスターホイール19L)と2つ目のスターホイール19R同士が噛合い、左側から2つ目のスターホイール19Rと3つ目のスターホイール19L同士が噛合い、左側から3つ目のスターホイール19Lと4つ目のスターホイール19R同士が噛合っている。
このため、左側から1つ目のスターホイール19Lである前記最外側のスターホイール19Lが駆動スターホイール19Aとして機能し、この駆動スターホイール19Aが上記伝動軸S6の動力によって駆動されると、左側から2つ目のスターホイール19R→左側から3つ目のスターホイール19L→左側から4つ目のスターホイール19Rの順に動力が伝動され、左側2組計4つのスターホイール19L,19Rが掻込み駆動される。これに加えて、この左側2組の各スターホイール19L,19Rの真上側近傍には、対応する掻込ベルト21L,21Rが動力伝動可能に配置されているため、各スターホール19L,19Rが回転駆動されると、それに伴って対応する各掻込みベルト21L,21Rが駆動される。
前記構成により駆動される、左側から4つ目のスターホイール19Rと一体回転することにより動力伝動される伝動軸S11の動力は、この伝動軸S11と一体回転する駆動スプロケット77を介して、第3株元搬送体27Cに伝動される。すなわち、伝動軸S11は、第3株元搬送体27Cを駆動させる駆動軸になる。この第3株元搬送体27Cの動力は、第3株元搬送体27Cの従動スプロケット78を介して、この従動スプロケット78と一体回転する伝動軸S9に伝動される。
伝動軸S9の動力は、この伝動軸S9と一体回転する駆動スプロケット58を介して、第3穂先搬送体31Cに伝動される。すなわち、伝動軸S9は、第3穂先搬送体31Cを駆動させる駆動軸になる。
また、前処理部駆動軸S1の動力は、縦筒22の中途部に固設される伝動ケース61内に回転自在に支持される伝動軸S12に伝動され、この伝動軸S12と一体回転する第1株元搬送体27A用の駆動スプロケット62によって、第1株元搬送体27Aを駆動させる。くわえて、第1株元搬送体27Aの動力は、第1株元搬送体27Aの従動スプロケット79と一体回転する伝動軸S13に伝動される。この該伝動軸S13には、右側2組のスターホイール19L,19Rの内で最も左右方向外側(最外側)に位置するスターホイール19Rが、一体回転するように取付固定されている。これに加えて、この右側2組のスターホイール19L,19Rは全て同一対地高さを有し、隣接するスターホイール19L,19R同士が互いに噛合うように配置されている。
具体的には、右側から1つ目のスターホイール19R(右側最外端のスターホイール19R)と2つ目のスターホイール19L同士が噛合い、右側から2つ目のスターホイール19Lと3つ目のスターホイール19R同士が噛合い、右側から3つ目のスターホイール19Rと4つ目のスターホイール19L同士が噛合っている。
このため、右側から1つ目のスターホイール19Rである前記最外側のスターホイール19Rが駆動スターホイール19Aとして機能し、この駆動スターホイール19Aが上記伝動軸S13の動力によって駆動されると、右側から2つ目のスターホイール19L→右側から3つ目のスターホイール19R→右側から4つ目のスターホイール19Lの順に動力が伝動され、右側2組計4つのスターホイール19L,19Rが掻込み駆動される。これに加えて、この右側2組の各スターホイール19L,19Rの真上側近傍には、対応する掻込ベルト21L,21Rが動力伝動可能に配置されているため、各スターホール19L,19Rが回転駆動されると、それに伴って対応する各掻込みベルト21L,21Rが駆動される。
前記構成により駆動される、右側から4つ目のスターホイール19Lと一体回転することにより動力伝動される伝動軸S10の動力は、この伝動軸S10と一体回転する駆動スプロケット81を介して、第2株元搬送体27Bに伝動される。すなわち、伝動軸S10は、第2株元搬送体27Bを駆動させる駆動軸になる。この第2株元搬送体27Bの動力は、第2株元搬送体27Bの従動スプロケット82を介して、この従動スプロケット82と一体回転する伝動軸S8に伝動される。
伝動軸S8の動力は、この伝動軸S8と一体回転する駆動スプロケット54を介して、第2穂先搬送体31Bに伝動される。すなわち、伝動軸S8は、第2穂先搬送体31Bを駆動させる駆動軸になる。
以上のように構成される本コンバインによれば、縦筒22の下端部に取付固定された伝動ケース51内にベベルギヤ52等を設けて、前処理部駆動軸S1から直接伝動軸S8,S9に動力伝動する伝動構成が不要となり、前処理部3側の伝動構造がより簡略化される。
17 デバイダ(分草体)
19L スターホイール
19R スターホイール
19L スターホイール
19R スターホイール
Claims (2)
- 互いに噛合う左右一対のスターホイール(19L,19R)を左右方向に4組並列配置し、複数の分草体(17)によって分草されてくる8条分の穀稈を各組の一対のスターホイール(19L,19R)によって後方側に掻込む8条刈コンバインの刈取装置において、全てのスターホイール(19L,19R)の高さが同一となって右側2組の隣接するスターホイール(19L,19R)同士がそれぞれ噛合うとともに左側2組の隣接するスターホイール(19L,19R)同士がそれぞれ噛合うように各スターホイール(19L,19R)を配置し、最も外側に位置する左右の各スターホイール(19L,19R)又は最も内側に位置する左右の各スターホイール(19L,19R)の何れか一方に動力を伝動する伝動機構を設けた8条刈コンバインの刈取装置。
- 最も内側に位置する左右の各スターホイール(19L,19R)に動力が伝動されるように伝動機構を構成した請求項1に記載の8条刈コンバインの刈取装置。
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JP2010071423A JP2011200179A (ja) | 2010-03-26 | 2010-03-26 | 8条刈コンバインの刈取装置 |
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