JP2011199717A - 投写型表示装置および画像表示方法 - Google Patents

投写型表示装置および画像表示方法 Download PDF

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Abstract

【課題】投写面に向けて画像を投写する投写型表示装置における台形歪み補正に関する技術を提供する。
【解決手段】投写面に向けて画像を投写して表示する投写型表示装置であって、画像を投写する投写手段と、投写面を撮像し、投写面の撮像画像を生成する撮像手段と、投写手段を合焦状態とは異なる状態に調整する調整手段と、前記撮像手段が前記投写面を撮像する前に、前記投写手段を合焦状態とは異なる状態に調整するように前記調整手段を制御する制御手段と、前記投写手段が合焦状態とは異なる状態で撮像された投写面の撮像画像に基づいて投写面の形状を検出し、投写面の形状に一致するように画像を補正する補正手段と、を備える。よって、投写画像の輪郭を誤ってスクリーンの枠辺と検出してしまうことを抑制することができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、投写面に向けて画像を投写する投写型表示装置、及び投写型表示装置における画像表示方法に関する。
プロジェクター等の投写型表示装置を用いてスクリーンに画像を表示させるとき、投写型表示装置とスクリーンの相対的な角度によって、スクリーンに投写された画像(以下、「投写画像」と呼ぶ)に歪みが生じることがある。このような場合に、投写画像がスクリーン上で適切な形状となるように入力画像を補正する技術(以下、「台形歪み補正」と呼ぶ)が知られている。
こうした台形歪み補正を行う際には、投写型表示装置は、内蔵したカメラ等の撮像部でスクリーンを撮影し、撮影画像におけるスクリーンの枠辺を境界線として検出する。そして、投写型表示装置は、検出されたスクリーンの枠辺を用いて、投写画像の形状がスクリーンの形状に一致するように、入力画像を補正する。このとき、投写型表示装置は、輝度の変化などに基づいて画像に含まれる輪郭を抽出する輪郭抽出処理を撮影画像に施すことにより、撮影画像におけるスクリーンの枠辺を検出する(下記特許文献参照)。
特開2005−318652号公報 特開2006−060447号公報
しかし、上記の従来技術では、撮影画像に含まれる画像のうち、実際にはスクリーンの枠辺の画像ではない画像を誤ってスクリーンの枠辺の画像として検出してしまう場合があり、そのような場合には適切な台形歪み補正が実行されないという問題があった。例えば、以下に説明するように、投写型表示装置が投写画像の輪郭とスクリーンの枠辺を誤って検出してしまう場合がある。
撮像部でスクリーンを撮像する際に、投写型表示装置が白い画像(以下、「白画像」という)を投写していると、投写型表示装置が白画像の輪郭をスクリーンの枠辺と誤って検出してしまう場合がある。そのため、スクリーンの枠辺を検出するために撮像部でスクリーンを撮像する場合は、投写型表示装置は黒い画像(以下、「黒画像」という)を投写する。
投写型表示装置は、この黒画像を投写する場合は、光源からの光を液晶パネル等の光変調素子を用いて遮光する(換言すれば、光源からの光が投写レンズに入らないようにする)ことによって、スクリーン上で黒画像を表現する。しかし、光変調素子自体の特性や迷光などの光学的な問題により、実際にスクリーン上に再現される黒画像が若干の明るさを有する現象(以下、「黒浮き」という)が生じる場合がある。この黒浮きが生じている場合、たとえ投写画像が黒画像であっても、スクリーンにおいて投写画像が占める領域は、その周囲の領域よりも若干明るい。このため、投写型表示装置から黒画像を投写した状態でスクリーンを撮像した場合であっても、投写型表示装置が投写画像の輪郭をスクリーンの枠辺と誤って検出してしまい、台形歪み補正を適切に行うことができない場合がある。
特に投写型表示装置からスクリーンまでの投写距離が近い場合や、投写画像を鑑賞する環境が暗い場合、投写型表示装置の輝度が高い場合などに、投写型表示装置は投写画像の輪郭をスクリーンの枠辺と誤って検出しやすい。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、投写型表示装置が、スクリーンを撮影した撮影画像からスクリーンの枠辺を検出する際に、投写画像の輪郭をスクリーンの枠辺と誤って検出してしまうことを抑制する技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するために、以下の形態または適用例を取ることが可能である。
〔適用例1〕本適用例に係る投写型表示装置は、投写面に向けて画像を投写して表示する投写型表示装置であって、前記画像を投写する投写手段と、前記投写面を撮像し、前記投写面の撮像画像を生成する撮像手段と、前記投写手段を合焦状態とは異なる状態に調整する調整手段と、前記撮像手段が前記投写面を撮像する前に、前記投写手段を合焦状態とは異なる状態に調整するように前記調整手段を制御する制御手段と、前記投写手段が合焦状態とは異なる状態にあるときに撮像された前記投写面の撮像画像に基づいて前記投写面の形状を検出し、前記投写面の形状に一致するように前記画像を補正する補正手段とを備えていることを特徴とする。
この適用例によれば、撮像手段によって投写面を撮像する前に、調整手段によって投写手段を合焦状態とは異なる状態に調整する。投写手段を合焦状態とは異なる状態に調整すると、投写手段のフォーカスがぼけた状態となるので、投写手段から投写される投写画像は投写面において輪郭がぼけた状態となる。投写画像の輪郭がぼけた状態で投写面を撮像した場合、撮像画像に含まれる投写画像の輪郭は、投写手段が合焦状態である場合の投写画像の輪郭よりもぼけているため、輪郭抽出処理において投写画像の輪郭をスクリーンの枠辺と誤って検出することが少なくなる。したがって、投写画像の輪郭を誤ってスクリーンの枠辺と検出してしまうことを抑制することができる。
〔適用例2〕上記適用例に係る投写型表示装置では、前記投写手段は、調整画像を投写し、前記撮像手段は、投写された前記調整画像を撮像して前記調整画像の撮像画像を生成し、前記制御手段は、前記調整画像の前記撮像画像に基づいて、前記投写手段の合焦状態を判定するとともに、前記撮像手段が前記投写面を撮像する前に、前記投写手段を前記合焦状態とは異なる状態に調整するように前記調整手段を制御することが好ましい。
この適用例によれば、投写手段が合焦状態となる状態を把握できるので、調整手段によって投写手段を調整する際に、この合焦状態を基準として投写手段を調整することが可能となり、投写手段を合焦状態とは異なる状態に調整することが容易になる。
〔適用例3〕上記適用例に係る投写型表示装置では、前記制御手段は、前記撮像手段が前記投写面を撮像した後に、前記投写手段を前記合焦状態に調整するように前記調整手段を制御することが好ましい。
この適用例によれば、制御手段が、撮像手段が投写面を撮像した後に投写手段を合焦状態に調整するように調整手段を制御するので、投写面を撮像した後に投写手段によって画像を投写面に投写する際に、合焦状態で画像を表示することができる。
〔適用例4〕上記適用例に係る投写型表示装置では、前記投写手段は、測定画像を投写し、前記撮像手段は、投写された前記測定画像を撮像して前記測定画像の撮像画像を生成し、前記補正手段は、前記投写面の撮像画像、及び前記測定画像の撮像画像に基づいて、入力画像を補正して補正画像を生成することが好ましい。
この適用例によれば、投写型表示装置は、投写された測定画像を撮像し、測定画像の撮像画像を生成している。測定画像が所定のパターンを含む画像であれば、投写型表示装置は、入力画像上に定義される座標と撮像画像上に定義される座標との対応関係を決定することができる。投写型表示装置は、この対応関係を利用することで、入力画像を補正することができる。
〔適用例5〕上記適用例に係る投写型表示装置では、前記補正手段は、前記投写面の撮像画像に基づいて、前記投写型表示装置に対する前記投写面の相対角度を算出し、前記相対角度に基づいて入力画像を補正して補正画像を生成することが好ましい。
この適用例によれば、投写型表示装置は、投写面の撮像画像に基づいて、当該投写型表示装置に対する投写面の相対角度を算出し、この相対角度に基づいて入力画像を補正する。従って、投写型表示装置は、測定画像を利用することなく入力画像を補正することができる。
〔適用例6〕本適用例に係る画像表示方法は、投写面に向けて画像を投写して表示する投写型表示装置の画像表示方法であって、前記投写型表示装置の投写手段を合焦状態とは異なる状態に調整し、前記投写手段が合焦状態とは異なる状態にあるときに前記投写面を撮像して撮像画像を生成し、前記撮像画像に基づいて前記投写面の形状を検出し、前記投写面の形状に一致するように前記画像を補正することを特徴とする。
この適用例によれば、投写面を撮像する前に、投写型表示装置の投写手段を合焦状態とは異なる状態に調整する。投写手段を合焦状態とは異なる状態に調整すると、投写手段のフォーカスがぼけた状態となるので、投写手段から投写される投写画像は投写面において輪郭がぼけた状態となる。投写画像の輪郭がぼけた状態で投写面を撮像した場合、撮像画像に含まれる投写画像の輪郭は、投写手段が合焦状態である場合の投写画像の輪郭よりもぼけているため、輪郭抽出処理において投写画像の輪郭をスクリーンの枠辺と誤って検出することが少なくなる。したがって、投写画像の輪郭を誤ってスクリーンの枠辺と検出してしまうことを抑制することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、投写面検出方法および装置、投写画像補正方法及び装置、それらの方法または装置の機能を実現するための集積回路、コンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。
実施例におけるプロジェクター100の構成を示すブロック図である。 実施例における台形歪み補正処理を示すフローチャートである。 実施例における相対位置調整処理を示すフローチャートである。 相対位置調整処理で用いられるフォーカス調整画像310、及びガイド表示画像320を示した説明図である。 実施例における撮像画像生成処理を示すフローチャートである。 実施例におけるフォーカスぼかし処理を行っていない状態での、投写された黒画像に生じた黒浮きを示した説明図である。 実施例におけるフォーカスぼかし処理を行っていない場合で境界線検出処理を行った結果を示した説明図である。 実施例におけるフォーカスぼかし処理を行った状態における、投写された黒画像に生じた黒浮きを示した説明図である。 実施例におけるフォーカスぼかし処理を行った場合で境界線検出処理を行った結果を示した説明図である。 実施例における補正形状決定処理を示すフローチャートである。 カメラ座標におけるスクリーンSCの4隅の座標Pc1〜Pc4を示した説明図である。 補正形状決定処理で用いられる測定画像330を示した説明図である。 パネル座標とカメラ座標が射影変換式M1によって対応付けられることを模式的に示した説明図である。 射影変換式M1によって座標Pc1〜Pc4を座標Pp1〜Pp4に変換する処理を示した説明図である。 パネル座標における入力画像の4隅座標と座標Pp1〜Pp4が射影変換式M2によって対応付けられることを模式的に示した説明図である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
A.実施例:
(A1)プロジェクターの構成
(A2)台形歪み補正処理
(A3)撮像画像生成処理
(A4)補正形状決定処理
B.変形例
A.実施例:
(A1)プロジェクターの構成
図1は、本発明の実施例におけるプロジェクター100の全体構成を示すブロック図である。プロジェクター100は、画像を表す画像信号を外部から入力し、これをスクリーンSCなどの投写面上に投写画像として表示させる投写型表示装置である。本実施例では、スクリーンSCの投写面形状は矩形形状とされている。
プロジェクター100は大きく分けると、光学的な画像の形成を行う光学系と画像信号を電気的に処理する画像処理系とからなる。光学系は、照明光学系140と、光変調素子130と、投写光学系150と、を含み、画像をスクリーンSCに投写する。この光学系が、特許請求の範囲における投写手段に該当する。
照明光学系140は、光を射出する光源(図示せず)を備える。また、照明光学系140は、光源から射出された光の照度分布を均一化するインテグレーター光学系や、光源から射出された光を所定の偏光方向を有する偏光光に変換する偏光変換光学系を備えていても良い。
光変調素子130は、後述する画像処理系からの信号に基づいて画像を形成する。本実施例では、光変調素子130として透過型の液晶ライトバルブを用いることとして説明する。光変調素子130は、カラーの投影を行うため、RGBの三原色に対応した3枚の液晶ライトバルブを含む。そのため、照明光学系140からの光をR(赤色)、G(緑色)及びB(青色)の3色の色光に分離し、各色光は対応する各液晶ライトバルブに入射する。各液晶ライトバルブによって変調された色光は、クロスダイクロイックプリズム等の合成光学系によって合成され、投写光学系150に射出される。
投写光学系150は、ズームレンズ152を備えている。ズームレンズ152は複数のレンズから構成され、光変調素子130が形成する画像を、スクリーンSC上に投写画像として結像させる。また、ズームレンズ152が投写画像を投写する際のズーム比と、ズームレンズ152の焦点距離は、後述するズームレンズ駆動部155によって調整可能である。
他方、画像処理系は、実質的な処理全般を司るCPU120と映像用プロセッサー134を中心に構成され、A/D変換部110、光変調素子駆動部132、ズームレンズ駆動部155、RAM160、ROM170、撮像部180、撮像画像メモリー182、リモコン制御部190等を備える。画像処理系を構成する各要素は、バス102を介して互いに接続されている。
A/D変換部110は、パーソナルコンピューターやDVDプレーヤー等の画像出力機器からケーブル200を介して入力された入力信号をA/D変換するデバイスであり、変換後のデジタル画像信号を、映像用プロセッサー134に出力する。映像用プロセッサー134は、入力したデジタル画像信号に対して、輝度、コントラスト、色の濃さ、色合い、投写画像の形状等を調整する処理を行った上で、光変調素子駆動部132に対して、処理後の画像信号を出力する。この画像信号に基づいて、光変調素子駆動部132は、光変調素子130を駆動する。結果的に、A/D変換部110を介して入力した画像信号に対応した画像が、光変調素子130により形成され、この画像が投写光学系150を介して、スクリーンSC上に形成されることになる。
映像用プロセッサー134が行う画像処理としては、上記の明度、コントラスト、色合いなどの補正の他、台形歪み補正が含まれる。図1では、台形歪み補正を行う回路を、特に台形歪み補正部136として示した。この台形歪み補正部136では、投写画像の台形歪み補正をデジタル画像信号に対して行っている。より具体的に説明すると、台形歪み補正部136は、後述する境界線検出部123が検出したスクリーンの枠辺に基づいて、入力画像に対して台形歪み補正を行い、形状が補正された補正画像を出力する。こうした映像用プロセッサー134は、台形歪み補正用のDSP(デジタルシグナルプロセッサー)として販売されている汎用のプロセッサーを用いることができるが、専用のASICとして構成することも差し支えない。台形歪み補正部136は、特許請求の範囲における補正手段に相当する。
CPU120は、境界線検出部123と、ズームレンズ調整部124と、判定部125とを備え、プロジェクター100における画像処理を行う。境界線検出部123、ズームレンズ調整部124及び判定部125は、CPU120がROM170に予め記憶した特定のプログラムを実行することにより実現される。CPU120は、特許請求の範囲における制御手段に相当する。
境界線検出部123は、後述する撮像部180によって生成された、スクリーンSCの撮像画像から、スクリーンSCの枠辺を境界線として検出する。ズームレンズ調整部124は、ズームレンズ駆動部155を制御する。より具体的に説明すると、ズームレンズ調整部124は、ズームレンズ152を駆動するためのズームレンズ駆動信号を、後述するズームレンズ駆動部155に出力して、ズームレンズ152のズーム調整及びフォーカス調整を行う。判定部125は、ズームレンズ152のフォーカスが合っている状態(合焦状態)か否かを判定する。より具体的に説明すると、判定部125は、投写されたフォーカス調整画像310(図4参照)を撮像した撮像画像のコントラストが最大となる状態を合焦状態と判定する。
ズームレンズ駆動部155は、ズーム調整用モーター156、及びフォーカス調整用モーター157を備えている。ズームレンズ駆動部155は、ズームレンズ152を構成するレンズの位置などをズーム調整用モーター156によって調整することで、投写画像の拡大又は縮小を行うズーム調整を行う。またズームレンズ駆動部155は、ズームレンズ152を構成するレンズの位置などをフォーカス調整用モーター157によって調整することで、ズームレンズ152の合焦位置の調整を行うフォーカス調整を行っている。ズームレンズ駆動部155は、特許請求の範囲における調整手段に相当する。
ズームレンズ駆動部155は、CPU120からズームレンズ駆動信号を受け取ると、その信号に基づいて、ズーム調整用モーター156及びフォーカス調整用モーター157を駆動し、ズーム調整及びフォーカス調整を行う。
上記のCPU120の動作に必要となるワークエリアは、RAM160上に確保される。また、ROM170は、上述した各処理部を実現するプログラムの他、後述する台形歪み補正に用いるフォーカス調整画像310、ガイド表示画像320及び測定画像330を記憶している。
リモコン制御部190は、リモコン191を通じてユーザーからの指示を受信し、バス102を介してCPU120に伝える。リモコン191は調整開始ボタン192及び調整終了ボタン193を備えている。ユーザーは、後述する台形歪み補正の開始及び終了を指示する際に、調整開始ボタン192及び調整終了ボタン193を操作する。なお、本実施例ではプロジェクター100はユーザーからの指示をリモコン制御部190がリモコン191を通じて受信しているが、ユーザーからの指示をプロジェクター100に備えた操作パネルなど、他の構成を通じて受け取るものとしてもよい。
撮像部180は、プロジェクター100の前方、即ち、投写光学系150がスクリーンSCに向けて映像を投写する方向を撮像可能な位置に設けられており、推奨された投影距離においてスクリーンSCに投影された投写画像の全体が撮像範囲内に入るように、カメラ方向及び画角が設定されている。撮像部180は周知のCCD、このCCD上に映像を形成する単焦点レンズ、CCDに入射する光量を調整するオートアイリスなどの機構、更にはCCDから画像信号を読み出す制御回路などを備える。オートアイリスの機構は、CCDカメラからの画像の明度の累積値に相当する信号を制御回路から受け取り、明度の累積値が所定の範囲に入るように、単焦点レンズに設けられたアイリス(絞り)を自動的に調整している。オートアイリスによる明るさの調整がなされた画像は、撮像部180から撮像画像メモリー182に出力され、撮像画像メモリー182の所定の領域に繰り返し書き込まれる。撮像画像メモリー182は、1画面分の画像の書き込みが完了すると、所定の領域のフラグを順次反転するので、CPU120は、このフラグを参照することにより、撮像部180を用いた撮像が完了したか否かを判定することができる。CPU120は、このフラグを参照しつつ、撮像画像メモリー182にアクセスして、必要な撮像画像を取得する。撮像部180は、特許請求の範囲における撮像手段に相当する。
(A2)台形歪み補正処理
図2は、プロジェクター100が行う台形歪み補正処理の流れを示す。台形歪み補正処理は、スクリーンSC上の投写画像の外周線の各辺がスクリーンSCの枠の各辺と平行となるように、投写画像の台形歪みを補正する処理である。台形歪み補正処理は、ユーザーからのリモコン191を通じた指示に応じて実行される。なお、台形歪み補正処理は、例えば電源オンや画像信号の入力に応じて自動的に実行されるものとしてもよい。
台形歪み補正処理は、相対位置調整処理(ステップS100)と、スクリーンSCの撮像画像を生成するスクリーン撮像処理(ステップS200)と、スクリーンSCの撮像画像におけるスクリーンSCの枠辺を境界線として検出する境界線検出処理(ステップS300)と、検出されたスクリーンSCの枠辺に基づいて補正形状を決定する補正形状決定処理(ステップS400)と、決定された補正形状に基づいて画像信号を補正する補正処理(ステップS500)とを含む。
相対位置調整処理(ステップS100)は、スクリーンSCに対するプロジェクター100の相対位置の調整をユーザーに促す処理である。図3は、相対位置調整処理(ステップS100)において行われる処理の流れを示す。
相対位置調整処理(ステップS100)では、投写に先立ち、ズームレンズ調整部124がズームレンズ駆動部155へズームレンズ駆動信号を出力し、ズームレンズ152を含む投写光学系150のフォーカスの調整を行う(ステップS110)。この調整では、ズームレンズ調整部124が、プロジェクター100から、例えば図4(a)に示すフォーカス調整画像310をスクリーンSCに投写した状態でズームレンズ152のフォーカスを変化させる。同時にズームレンズ調整部124は、投写されたフォーカス調整画像310を撮像部180に撮像させる。そして判定部125は、投写されたフォーカス調整画像310のコントラストが最大となる状態をズームレンズ152のフォーカスが合っている状態(合焦状態)と判定する。判定部125は、この合焦状態におけるズームレンズ152の状態をRAM160に記憶させる。なお、フォーカス調整画像310はROM170に記憶されている。このフォーカス調整画像310は、暗い領域と明るい領域の輝度差が大きい画像であることが望ましく、図4(A)に示すように白色の背景領域と黒色のパターンを含む画像を用いることが好ましい。フォーカス調整画像310は、特許請求の範囲における調整画像に相当する。
フォーカスの調整が終わると、CPU120は、ROM170に記憶している図4(b)に示すようなガイド表示画像320をプロジェクター100に投写させる(ステップS120)。ガイド表示画像320は、スクリーンSCに対するプロジェクター100の相対位置の調整をユーザーに促す指示画像を含む画像である。本実施例では、ガイド表示画像320は、図4(B)に示すような黒色の背景領域と指示画像とを含む画像である。指示画像としては、図4(B)に示すように白色の矩形とその中に表示される指示文を含む画像を用いることができる。ここでは、指示文は白色の矩形がスクリーンの内側に入るようにプロジェクター100の相対位置を調整することをユーザーに促すものである。
ガイド表示画像320がスクリーンSCに投写された後、CPU120は、スクリーンSCに対するプロジェクター100の相対位置の調整が完了した旨の入力が行われるのを待つ(ステップS130)。この入力は、ユーザーが例えばリモコン191の調整終了ボタン193を押下すること等によって行われる。この入力が行われると、CPU120は撮像画像生成処理(ステップS200)を実施する。
スクリーン撮像処理(ステップS200)は、スクリーンSCの撮像画像を生成する処理である。スクリーン撮像処理(ステップS200)の詳細については後述する。スクリーン撮像処理(ステップS200)が終了すると、プロジェクター100は境界線検出処理(ステップS300)を実施する。
境界線検出処理(ステップS300)は、撮像画像生成処理(ステップS200)で生成された撮像画像におけるスクリーンSCの枠辺を境界線として検出する処理である。境界線検出処理(ステップS300)では、境界線検出部123がスクリーンSCの撮像画像に対してエッジ抽出フィルターを適用し、スクリーンの枠辺を境界線として検出する。エッジ抽出フィルターとしては、微分フィルター、ラプラシアンフィルター等の画像の輪郭を抽出することが可能な種々のフィルターを用いることができる。
補正形状決定処理(ステップS400)は、境界線検出処理(ステップS300)で検出されたスクリーンSCの枠辺に基づいて、入力画像を補正すべき形状を決定する処理である。補正形状決定処理(ステップS400)では、入力画像の画素位置と、形状が補正された補正画像の画素位置との対応関係を決定している。補正形状決定処理の詳細については後述する。
台形歪み補正処理(ステップS500)は、補正形状決定処理(ステップS400)で決定された補正形状に基づいて入力画像を補正し、補正画像を得る処理である。台形歪み補正処理(ステップS500)では、台形歪み補正部136が、補正形状決定処理(ステップS400)で得られた入力画像の画素位置と補正画像の画素位置との対応関係に基づいて、補正画像の画素値を算出する。なお、補正画像の画素位置に対応する入力画像の画素位置は一般的には整数とはならない。そのため補正画像の画素値は、補正画像の当該画素に対応する入力画像の画素位置の近傍にある数画素の画素値を用いて補間を行い、補正画像の画素値を算出している。
(A3)撮像画像生成処理
スクリーン撮像処理(ステップS200)の詳細について説明する。スクリーン撮像処理(ステップS200)は、スクリーンSCの撮像画像を生成する処理である。図5は、スクリーン撮像処理(ステップS200)において行われる処理の流れを示す。このスクリーン撮像処理(ステップS200)は、ズームレンズ152を合焦状態とは異なる状態に調整するフォーカスぼかし処理(ステップS210)と、ズームレンズ152が合焦状態とは異なる状態でスクリーンSCを撮像して撮像画像を生成する撮像処理(ステップS220)と、ズームレンズ152を合焦状態に戻す調整処理(ステップS230)とを含む。
ズームレンズ152のフォーカスぼかし処理(ステップS210)は、ズームレンズ152の状態を、合焦状態から合焦状態とは異なる状態に変化させることにより、ズームレンズ152のフォーカスをぼかす処理である。ズームレンズ152のフォーカスぼかし処理(ステップS210)では、ズームレンズ調整部124は、ステップS110で合焦状態に調整されたズームレンズ152を、合焦状態とは異なる状態に調整し、ズームレンズ152のフォーカスをぼかす。次に、プロジェクター100は撮像処理(ステップS220)を実施する。
撮像処理(ステップS220)では、撮像部180がズームレンズ152のフォーカスがぼけた状態でスクリーンSCを撮像して、撮像画像を生成する。
スクリーンSCの撮像が終わると、ズームレンズ調整部124は、ズームレンズ152の状態を合焦状態に戻す(ステップS230)。ズームレンズ152は、ステップS110で合焦状態に調整され、この合焦状態におけるズームレンズ152の状態がRAM160に記憶されている。したがって、RAM160を参照することにより、ズームレンズ調整部124はズームレンズ152を容易に合焦状態に戻すことができる。ステップS230が行われると、プロジェクター100は境界線検出処理(ステップS300)を実施する。
なお、本実施例の撮像画像生成処理(ステップS200)では、撮像処理(ステップS220)に先立ち、フォーカスぼかし処理(ステップS210)を行っている。このフォーカスぼかし処理を行った場合の効果について説明する。
図6は、スクリーンSC及びスクリーンSCに投写される投写画像を示す。なお、ここでは投写画像は黒画像IMb1であるとする。図6(A)は、投写された黒画像IMb1の黒浮きが存在しない理想的な状態を示しており、図6(B)は投写された黒画像IMb1に黒浮きが生じている状態を示している。
図7は、図6に示すスクリーンSC及び黒画像IMb1を撮像した撮像画像に対してエッジ抽出フィルターを適用した結果を示す図である。なお、図7(A)は図6(A)の状態のスクリーンを撮像した撮像画像にエッジ抽出フィルターを適用した結果である。これに対して、図7(B)は図6(B)の状態のスクリーンを撮像した撮像画像にエッジ抽出フィルターを適用した結果である。図7におけるエッジ強度とは、撮像画像にエッジ抽出フィルターを適用した結果、得られる出力値である。また、エッジ強度のピークが存在する領域、換言すればエッジ強度が他の領域よりも大きく、かつその幅が狭い領域に境界線が存在すると判断することができる。なお、図7は図6に示す直線B−B’に沿ったエッジ強度の一次元的な変化を示している。
図6(A)のように投写画像の黒浮きが存在しない理想的な状態では、図7(A)に示すようにスクリーンの左辺SL及び右辺SRに対応する撮像画像の領域にエッジ強度のピークが存在している。従って、この部分がスクリーンの左辺SL及び右辺SRであると判断することができるので、撮像画像におけるスクリーンSCの枠辺を正確に検出することができる。これに対して、図6(B)のように投写画像に黒浮きが生じている状態では、図7(B)に示すようにスクリーンの左辺SL及び右辺SRに対応する領域のみならず、投写された黒画像IMb1の左辺PL及び右辺PRに対応する領域にもエッジ強度のピークが存在している。そのため、投写された黒画像IMb1の左辺PL及び右辺PRを、スクリーンの左辺SL及び右辺SRとして誤って検出してしまう場合がある。
図8は、本実施例に係るフォーカスぼかし処理を行った場合のスクリーンSC及びスクリーンSCに投写される黒画像IMb2を示す。図8(A)は、図6(A)と同様に黒画像IMb2の黒浮きが存在しない理想的な状態を示しており、図8(B)は黒画像IMb2に黒浮きが生じている状態を示している。ただし、図6(B)と比較して、図8(B)において投写されている黒画像IMb2はフォーカスがぼけた状態である。そのため、黒画像IMb2の輪郭は、図6(B)における黒画像IMb1の輪郭と比較するとぼけた状態である。
図9は、図8に示すスクリーンSC及び黒画像IMb2を撮像した撮像画像に対してエッジ抽出フィルターを適用した結果を示す図である。図7と同様に、図9も図8に示す直線B−B’に沿ったエッジ強度の一次元的な変化を示している。なお、図9(A)が図8(A)の状態のスクリーンSCを撮像した撮像画像にエッジ抽出フィルターを適用した結果である。これに対して、図9(B)は図8(B)の状態のスクリーンSCを撮像した撮像画像にエッジ抽出フィルターを適用した結果である。
図8(A)のように投写画像の黒浮きが存在しない理想的な状態では、図9(A)に示すようにスクリーンの左辺SL及び右辺SRに対応する撮像画像の領域にエッジ強度のピークが存在している。従って、図7(A)の場合と同様に、撮像画像におけるスクリーンSCの枠辺を正確に検出することができる。これに対して、図8(B)のように投写画像に黒浮きが生じている状態では、図9(B)に示すようにスクリーンの左辺SL及び右辺SRに対応する領域のみならず、投写された黒画像IMb2の左辺PL及び右辺PRに対応する領域にもエッジ強度のピークが存在している。しかしながら、図7(B)のようにフォーカスをぼかしていない状態と比較すると、黒画像IMb2の輪郭がぼけているため、エッジ強度のピークの高さが低く、かつ、その幅が広くなっている。そのため、図7(B)の場合と比較すると、投写された黒画像IMb2の左辺PL及び右辺PRをスクリーンの左辺SL及び右辺SRとして誤って検出してしまうことを抑制することが可能である。
(A4)補正形状決定処理
補正形状決定処理(ステップS400)の詳細について説明する。補正形状決定処理(ステップS400)は、境界線検出処理(ステップS300)で検出されたスクリーンSCの枠辺に基づいて、入力画像を補正すべき形状を決定する処理である。図10は、補正形状決定処理(ステップS400)において行われる処理の流れを示す。
なお、以降の説明で用いる「パネル座標」とは、光変調素子130上に定義される座標である。このパネル座標は、入力画像上に定義される座標と等価とみなすことができる。また「カメラ座標」とは、撮像部180のCCD上に定義される座標である。このカメラ座標は、撮像画像上に定義される座標と等価とみなすことができる。
補正形状決定処理(ステップS400)では、境界線検出処理(ステップS300)で検出されたスクリーンの枠辺に基づいて、台形歪み補正部136が、カメラ座標におけるスクリーンSCの4隅の座標Pc1〜Pc4を検出する(ステップS410)。座標Pc1〜Pc4は、スクリーンSCの撮像画像におけるスクリーンSCの4隅の点を、カメラ座標で表した座標である。撮像画像における座標Pc1〜Pc4を図11に示す。座標Pc1〜Pc4は、境界線検出処理(ステップS300)で検出されたスクリーンの枠辺に対応する4本の直線をカメラ座標上の一次関数でそれぞれ表し、これらの一次関数の交点を求めることで検出することが可能である。
座標Pc1〜Pc4を取得すると、台形歪み補正部136はプロジェクター100から図12に示すような測定画像330を投写させる(ステップS420)。測定画像330としては、例えば図12に示すような白色の背景領域と所定のパターンを含む画像を用いることができる。測定画像330に含まれる所定のパターンは、後述する射影変換式M1を算出するために、4つ以上の格子点を含む画像であることが望ましい。本実施例では、所定のパターンは2本の縦線330aと2本の横線330bから構成されており、これらの縦線330a及び横線330bの交点である4つの点を格子点として用いることが可能である。従って、測定画像330のパターンは4つの格子点を含んでいる。測定画像330は、特許請求の範囲における測定画像に相当する。測定画像330が投写されると、台形歪み補正部136は投写された測定画像330を撮像部180に撮像させて、測定画像330の撮像画像を生成する(ステップS430)。
台形歪み補正部136は、測定画像330の撮像画像に基づいて、射影変換式M1を算出する(ステップS440)。射影変換式M1は、パネル座標とカメラ座標とを対応付ける式であり、パネル座標における任意の点Op0(I0,J0)の座標が既知であれば、カメラ座標においてこの点Op0(I0,J0)に対応する点Oc0(i0、j0)の座標を得ることができる。また、逆の関係も同様に成立する。従って、パネル座標とカメラ座標との間の射影変換式M1が既知であれば、スクリーンSC上の投写画像の外周線の各辺がスクリーンSCの枠の各辺と平行となるような補正画像の形状を決定することができる。図13は、パネル座標とカメラ座標との対応関係を示す。
射影変換式M1によって表されるパネル座標とカメラ座標の対応関係について説明する。一般に、射影変換の変換式は、以下の式(1)(2)で表すことができる。式中、x、yはxy直交座標系におけるx座標およびy座標、X,YはXY直交座標系におけるX座標およびY座標、a〜hまでの文字は変換係数を示す。2つの座標系は原点および座標軸の延在方向が同じであるとする。
Figure 2011199717
上記式は、以下の式(3)及び(4)として表すことができる。
Figure 2011199717
上述した通り、測定画像330には4つの格子点が含まれており、これら4つの格子点のパネル座標上での座標は既知である。また、測定画像330の撮像画像から、4つの格子点に対応するカメラ座標上の点の座標も既知である。従って、これらの点の座標を、上記式(3)(4)に代入することで8次の連立方程式となり、a〜hの変換係数を求めることができる。
例えば、測定画像330に含まれる4つの格子点のうち、左上の格子点Op1のパネル座標上での座標が(I1,J1)であり、格子点Op1に対応するカメラ座標上の点Oc1の座標が(i1,j1)であるとする。このとき、i1,j1,I1及びJ1の値を式(3)及び(4)に代入すると以下の2式が得られる。
Figure 2011199717
測定画像330に含まれる4つの格子点のうち、格子点Op1以外の3つの格子点のそれぞれについても同様に、1つの格子点の組み合わせから2つの式が得られる。従って、4つの格子点の組み合わせから8つの式が得られ、これらを8次の連立方程式として解くことで、a〜hの変換係数を求めることができる。
a〜hの変換係数が得られると、式(3)及び(4)により、パネル座標において座標が既知である任意の点に対応する、カメラ座標上の点の座標を得ることができる。例えば、パネル座標における点Op0(I0,J0)の座標が既知であれば、I0及びJ0を式(3)及び(4)に代入し、これらを2次の連立方程式として解くことで、カメラ座標において点Op0(I0,J0)に対応する点Oc0(i0、j0)の座標を得ることができる。
次に、台形歪み補正部136は、ステップS440で得られた射影変換式M1を用いて、カメラ座標上のスクリーンの4隅の座標Pc1〜Pc4を、パネル座標上の対応する座標Pp1〜Pp4に変換する(ステップS450)。この射影変換を図14に示す。次に、台形歪み補正部136は、パネル座標上において、スクリーンの4隅に対応する座標Pp1〜Pp4を、入力画像の4隅座標に対応させるための射影変換式M2を算出する(ステップS460)。ここで、射影変換式M2は、入力画像の4隅座標をパネル座標におけるスクリーンの4隅の座標Pp1〜Pp4に対応付ける式である。この射影変換式M2は、変換前の4隅座標(入力画像の4隅座標)と、変換後の4隅座標(座標Pp1〜Pp4)が既知であれば、上述した式(3)及び(4)を利用して算出することができる。図15は、パネル座標における入力画像の4隅座標と座標Pp1〜Pp4との対応関係を示す。
ステップS460で得られる射影変換式M2は、入力画像の画素位置と、形状が補正された補正画像の画素位置とを対応付ける式である。従って、射影変換式M2を決定することで、入力画像の画素位置と補正画像の画素位置との対応関係を決定することができる。射影変換式M2を算出すると、台形歪み補正部136は補正形状決定処理(ステップS400)を終了し、台形歪み補正処理(ステップS500)を実施する。
台形歪み補正処理(ステップS500)では、台形歪み補正部136は、算出された射影変換式M2に対応した係数を設定する。ここで設定される係数は、補正画像における画素の座標に対応する入力画像の位置を決定するための係数である。
台形歪み補正部136は、設定した係数を用いて、補正画像における画素の座標に対応する入力画像の位置を決定する。そして、決定された入力画像の位置の近傍にある数画素の画素値を用いて補間を行い、補正画像の画素値を算出する。このように台形歪み補正部136は入力画像を補正して補正画像を生成し、補正画像を光変調素子駆動部132へと出力する。
台形歪み補正部136は、補正画像の各画素に対して、これらの処理を繰り返す。これにより、投写画像の台形歪み補正は実現される。
以上説明したように、第1実施例のプロジェクター100によれば、スクリーンSCを撮像部180によって撮像する際に、ズームレンズ152を合焦状態とは異なる状態に調整する。ズームレンズ152を合焦状態とは異なる状態に調整すると、ズームレンズ152のフォーカスがぼけた状態となるので、投写手段としての投写光学系150から投写される投写画像は投写面において輪郭がぼけた状態となる。そのため、ズームレンズ152のフォーカスがぼけた状態で撮像されたスクリーンSCの枠辺は、ズームレンズ152が合焦状態のときに撮像されたスクリーンSCの枠辺と比較すると、撮像画像における輪郭がぼけた状態となる。従って、プロジェクター100は、投写した黒画像に黒浮きが生じている場合であっても、黒画像の輪郭をスクリーンSCの枠辺と誤って検出してしまうことを抑制することができる。そのため、プロジェクター100は適切な台形歪み補正処理を行うことが可能となる。
D.変形例:
この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形が可能である。
(1)上記実施例では、プロジェクター100は、測定画像の撮像画像に基づいて入力画像を補正しているが、入力画像を補正するための処理はこれに限られない。プロジェクター100は、投写面の撮像画像に対してエッジ抽出処理を行って撮像画像におけるスクリーン枠辺を検出し、検出されたスクリーン枠辺のカメラ座標における傾斜角度から、スクリーンSCに対するプロジェクター100の相対角度(縦方向と横方向の投写角度)を算出し、算出された相対角度を用いて、入力画像を補正することが可能である。
(2)上記実施例では、フォーカスぼかし処理を行う際に、フォーカス調整画像310を用いてズームレンズ152が合焦状態となる状態を事前に把握しているが、フォーカスぼかし処理で行われる処理はこれに限られない。例えば、スクリーンSCに対する距離として推奨される距離範囲にプロジェクター100があるときにはズームレンズ152が合焦状態とならない状態をROM170に記憶しておき、ズームレンズ調整部124はこの記憶された状態を参照してズームレンズ駆動部155を制御することとしても良い。
(3)ガイド表示画像320に含まれる指示画像は、表示内容として文字に限らず、アニメ的な画像や社名を示すようなシンボルマークでも良い。ガイド表示の内容や形状については、特に制限は無い。
(4)上記実施例では、プロジェクター100は光変調素子130として透過型の液晶ライトバルブを用いているが、光変調素子として反射型の液晶ライトバルブやDMD(デジタル・ミラー・デバイス)を用いても良い。
(5)撮像部180に用いるイメージセンサーをCCDに代えてCMOSとしても良い。更に、照明光学系140に用いる光源を放電灯に代えてLEDや半導体レーザーなどの半導体光源を用いても良い。
(6)台形歪み補正処理は、ユーザーがリモコン191内の調整開始ボタン192を操作することにより開始するとしていたがこれに限られない。台形歪み補正処理は、プロジェクター100の電源投入時の初期画面の投写時に開始するとしてもよいし、プロジェクター100に加速度センサーを設置し、プロジェクター本体の振動を感知して、ユーザーによる設置位置調整の開始、終了を検知するとしてもよい。
(7)実施例においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
100…プロジェクター、102…バス、120…CPU、123…境界線検出部、124…ズームレンズ調整部、125…判定部、130…光変調素子、132…光変調素子駆動部、134…映像用プロセッサー、136…台形歪み補正部、140…照明光学系、150…投写光学系、152…ズームレンズ、155…ズームレンズ駆動部、156…ズーム調整用モーター、157…フォーカス調整用モーター、160…RAM、170…ROM、180…撮像部、182…撮像画像メモリー、190…リモコン制御部、191…リモコン、192…調整開始ボタン、193…調整終了ボタン、200…ケーブル、310…フォーカス調整画像、320…ガイド表示画像、330…測定画像、SC…スクリーン。

Claims (6)

  1. 投写面に向けて画像を投写して表示する投写型表示装置であって、
    前記画像を投写する投写手段と、
    前記投写面を撮像し、前記投写面の撮像画像を生成する撮像手段と、
    前記投写手段を合焦状態とは異なる状態に調整する調整手段と、
    前記撮像手段が前記投写面を撮像する前に、前記投写手段を合焦状態とは異なる状態に調整するように前記調整手段を制御する制御手段と、
    前記投写手段が合焦状態とは異なる状態にあるときに撮像された前記投写面の撮像画像に基づいて、前記投写面の形状を検出し、前記投写面の形状に一致するように前記画像を補正する補正手段と、
    を備える投写型表示装置。
  2. 請求項1記載の投写型表示装置であって、
    前記投写手段は、調整画像を投写し、
    前記撮像手段は、投写された前記調整画像を撮像して前記調整画像の撮像画像を生成し、
    前記制御手段は、前記調整画像の前記撮像画像に基づいて、前記投写手段の合焦状態を判定するとともに、前記撮像手段が前記投写面を撮像する前に、前記投写手段を前記合焦状態とは異なる状態に調整するように前記調整手段を制御する、投写型表示装置。
  3. 請求項2記載の投写型表示装置であって、
    前記制御手段は、前記撮像手段が前記投写面を撮像した後に、前記投写手段を前記合焦状態に調整するように前記調整手段を制御する、投写型表示装置。
  4. 請求項1又は3に記載の投写型表示装置であって、
    前記投写手段は、測定画像を投写し、
    前記撮像手段は、投写された前記測定画像を撮像して前記測定画像の撮像画像を生成し、
    前記補正手段は、前記投写面の撮像画像、及び前記測定画像の撮像画像に基づいて、入力画像を補正する、投写型表示装置。
  5. 請求項1又は3に記載の投写型表示装置であって、
    前記補正手段は、前記投写面の撮像画像に基づいて、前記投写型表示装置に対する前記投写面の相対角度を算出し、前記相対角度に基づいて入力画像を補正する、投写型表示装置。
  6. 投写面に向けて画像を投写して表示する投写型表示装置の画像表示方法であって、
    前記投写型表示装置の投写手段を合焦状態とは異なる状態に調整し、
    前記投写手段が合焦状態とは異なる状態にあるときに前記投写面を撮像して撮像画像を生成し、
    前記撮像画像に基づいて前記投写面の形状を検出し、前記投写面の形状に一致するように前記画像を補正する
    画像表示方法。
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