JP2011190746A - 燃料噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ノズルニードル9に、中間弁のバルブ14を往復摺動可能にガイドするバルブガイド(軸方向凸部16の外周部)を設けたことにより、中間弁のバルブ14が規定のバルブ移動方向に対して傾くことなく移動することができるので、燃料導入流路(燃料流路31、インオリフィス32、環状凹溝33)を確実に閉鎖、開放できる。また、中間弁のバルブ14とシリンダ22のバルブ収容凹部57との間に形成されるギャップ35を拡大できる。これにより、制御室12内の燃料圧力を急速に下降させることができるので、ノズルニードル9の開弁応答性を向上できる。また、制御室12内の燃料圧力を急速に上昇させることができるので、ノズルニードル9の閉弁応答性を向上できる。
【選択図】 図3
Description
従来より、図10に示したように、内燃機関(エンジン)の燃焼室に燃料を噴射する噴孔を開閉するノズルニードルと、このノズルニードルと連動してシリンダ孔内を往復移動するピストン101と、内部に軸線方向に延びるシリンダ孔が形成されたシリンダ103を有するハウジングと、シリンダ孔の内部に保持される制御部材105と、内部の燃料圧力がノズルニードルとピストン101に噴孔開弁方向の付勢力を加えるノズル室と、内部の燃料圧力がノズルニードルとピストン101に噴孔閉弁方向の付勢力を加える制御室106と、ノズルニードルおよびピストン101に噴孔閉弁方向の付勢力を与えるスプリングとを備えた燃料噴射装置(従来技術1のインジェクタ)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
シリンダ103は、中間弁の外周面との間に径方向ギャップ114、115を形成するシリンダ内壁(内周面)を有している。なお、径方向ギャップ114の断面積の総和は、径方向ギャップ115の断面積の総和よりも小さく設定されている。また、燃料流出流路117の制御室側には、燃料流出流路117の流路断面積を絞るアウトオリフィス(メインオリフィス)116が設けられている。また、燃料流出流路118の電磁制御弁側には、燃料流出流路118の流路断面積を絞るアウトオリフィス(サブオリフィス)119が設けられている。
この従来技術1のインジェクタでは、電磁制御弁の開弁時に、中間弁のバルブ131を制御部材105のシート面にスプリング132の付勢力で押し当てるようにして燃料導入流路113を閉鎖し、電磁制御弁の閉弁時に、燃料導入流路113内の燃料圧力で中間弁のバルブ131を制御部材105のシート面から離脱(リフト)するように構成されている。
そして、従来技術2のインジェクタは、高圧発生部からノズル室に高圧燃料を供給する燃料供給流路210と、この燃料供給流路210から制御室206に高圧燃料を流入させる燃料導入流路211、212と、制御室206から低圧燃料流路207に燃料を排出させる燃料流出流路217とを備えている。
ピストン201は、中間弁のバルブ231の内周面との間に摺動クリアランス215を形成するバルブガイド222を有している。また、シリンダ203は、中間弁のバルブ231の外周面との間に径方向ギャップ213を形成するシリンダ内壁(内周面)を有している。
電磁制御弁は、制御室214、216から低圧燃料流路207に燃料を排出(流出)させる流出ポート(アウトオリフィス218)を開閉するバルブ221、およびこのバルブ221を駆動する電磁アクチュエータを有している。また、中間弁は、燃料供給流路210から制御室214、216に高圧燃料を流入(導入)させる流入ポート(燃料導入流路212)を開閉するバルブ231、およびこのバルブ231を制御部材205のシート面に押し当てる側に付勢するスプリング232を有している。
そして、従来技術3のインジェクタは、高圧発生部からノズル室に高圧燃料を供給する燃料供給流路310と、この燃料供給流路310から制御室306に高圧燃料を流入させる燃料導入流路311と、制御室306から低圧燃料流路307に燃料を排出させる燃料流出流路317、318とを備えている。
電磁制御弁は、制御室306から低圧燃料流路307に燃料を排出(流出)させる流出ポート(燃料流出流路318)を開閉するバルブ321、およびこのバルブ321を駆動するピエゾアクチュエータを有している。また、中間弁は、燃料供給流路310から制御室306に高圧燃料を流入(導入)させる流入ポート(燃料導入流路311)を開閉するバルブ331を有している。このバルブ331は、最大外径部332および最小外径部333を有している。
ところが、従来技術1のインジェクタにおいては、中間弁を摺動自在に支持するバルブガイドが設けられておらず、中間弁がシリンダ103の内部空間(軸方向孔)内をその軸線方向に往復移動する間に傾く可能性がある。例えば電磁制御弁の開弁時に、中間弁が燃料導入流路113を閉じる際、中間弁が傾くと、燃料導入流路113を閉鎖する閉鎖タイミングが遅れてしまう。これにより、中間弁を設置しているにも関わらず、燃料の噴射開始時に燃料導入流路113から燃料流出流路118→アウトオリフィス119を経て低圧燃料流路107へ流出する燃料流量が増えてしまうという問題が発生する。
また、第2制御弁のバルブの内部には、制御室と中間流路とを連通すると共に、連通流路の流路断面積を絞る絞り部(例えばアウトオリフィス、固定絞り)が設置されている。 また、第2制御弁のバルブ(の内周面)には、ニードルのバルブガイドとの間に摺動部を形成する摺動面が設けられている。
また、第2制御弁のバルブの外周面には、ハウジングの周壁面(第2制御弁のバルブの周囲を周方向に取り囲む周壁面)との間にギャップを隔てて対向する外側面が設けられている。
また、ニードルには、第2制御弁のバルブを移動方向(例えば閉弁方向)に摺動可能にガイドするバルブガイドが設けられている。このため、第2制御弁のバルブが規定の移動方向(例えばニードルの軸線方向に平行な方向)に対して傾くことなく移動することができるので、燃料供給経路に連通する燃料導入流路を素早く閉鎖できる。これによって、燃料供給経路から燃料導入流路を経て制御室および中間流路に流入する燃料を遮断できるので、制御室内の燃料圧力を急速に下降させることができる。これにより、ニードルの開弁応答性を向上できる。
また、第1制御弁が開弁し、第2制御弁が閉弁した際に、摺動部を迂回して、制御室から燃料を排出させる経路(燃料排出経路の経路)が形成されるため、燃料粘性の温度特性が悪化する不具合を抑制できる。これにより、絞り部を通過する燃料流量の変化を抑制できるので、制御室から排出される燃料流量のばらつきを抑えることができる。したがって、ニードルの開弁タイミングのばらつきを抑えることができるので、燃料噴射量の制御精度を向上できる。
また、第1制御弁が閉弁し、第2制御弁が開弁した際に、絞り部と摺動部を迂回して、燃料供給経路から燃料導入流路を経て中間流路に高圧燃料を流入させる第2経路(燃料導入経路の第2経路)が形成される。つまり第2制御弁が開弁した際には、燃料供給経路から燃料導入流路を経て中間流路に高圧燃料が素早く流れ込む流路(経路)が形成されるため、第1制御弁を閉弁してから中間流路内の燃料圧力が回復するまでに要する期間である閉弁応答時間を短縮できる。これにより、ニードルの閉弁応答性を向上できる。
また、ニードルには、第2制御弁のバルブを移動方向(例えば開弁方向)に摺動可能にガイドするバルブガイドが設けられている。このため、第2制御弁のバルブが規定の移動方向(例えばニードルの軸線方向に平行な方向)に対して傾くことなく移動することができるので、燃料供給経路に連通する燃料導入流路を素早く開放できる。これによって、燃料供給経路から燃料導入流路を経て制御室および中間流路に一気に高圧燃料を導入できるので、制御室内の燃料圧力を急速に上昇させることができる。これにより、ニードルの閉弁応答性を向上できる。
また、バルブは、ニードルの燃料受圧部との間に制御室を隔てて対向する対向端面を有している。そして、バルブの内部には、対向端面で開口し、この開口側から奥側まで軸線方向に延びる軸方向凹部が形成されている。この軸方向凹部の奥側には、軸方向凹部の奥側を閉塞する底部(閉鎖部)が設けられている。
請求項3に記載の発明によれば、バルブガイドを、ニードルの軸方向凸部の外周(部)に設けている。また、バルブの摺動面を、第2制御弁のバルブの軸方向凹部の内周(面)に設けている。そして、摺動部は、微小な摺動クリアランスであって、ニードルの軸方向凸部の外周面とバルブの軸方向凹部の摺動面との間に形成されている。
請求項5に記載の発明によれば、連通流路は、ニードルの軸方向凸部の先端面から燃料受圧部側に向けてニードルの軸線方向に(真っ直ぐに)延びる軸方向孔、および摺動部の延長線上に位置する軸方向凸部の外周面と軸方向孔とを連通する連通ポートを有している。この連通ポートは、ニードルの軸方向凸部の外周面で制御室に臨むように開口した開口部を有している。また、軸方向孔は、連通ポートと絞り部とを連通する流路として使用される。つまり連通流路のうち絞り部は、第2制御弁のバルブ内部に設けられ、また、連通流路のうち軸方向孔と連通ポートは、ニードルの軸方向凸部内部に設けられている。
また、第2制御弁のバルブの内部には、制御室と中間流路とを連通すると共に、連通流路の流路断面積を絞る絞り部(例えばアウトオリフィス、固定絞り)が設置されている。 また、第2制御弁のバルブ(の内周面)には、ハウジングのバルブガイドとの間に摺動部を形成する摺動面が設けられている。
また、第2制御弁のバルブの外周面には、ハウジングの周壁面(第2制御弁のバルブの周囲を周方向に取り囲む周壁面)との間にギャップを隔てて対向する外側面が設けられている。
また、第2制御弁のバルブの摺動面には、ハウジングのバルブガイドとの間に、軸方向隙間を隔てて対向すると共に、バルブの軸線方向に延びる軸方向溝が設けられている。
また、ハウジングには、第2制御弁のバルブを移動方向(例えば閉弁方向)に摺動可能にガイドするバルブガイドが設けられている。このため、第2制御弁のバルブが規定の移動方向(例えばニードルの軸線方向に平行な方向)に対して傾くことなく移動することができるので、燃料供給経路に連通する燃料導入流路を素早く閉鎖できる。これによって、燃料供給経路から燃料導入流路を経て制御室および中間流路に流入する燃料を遮断できるので、制御室内の燃料圧力を急速に下降させることができる。これにより、ニードルの開弁応答性を向上できる。
また、第1制御弁が開弁し、第2制御弁が閉弁した際に、摺動部を迂回して、制御室から燃料を排出させる経路(燃料排出経路の経路)が形成されるため、燃料粘性の温度特性が悪化する不具合を抑制できる。これにより、絞り部を通過する燃料流量の変化を抑制できるので、制御室から排出される燃料流量のばらつきを抑えることができる。したがって、ニードルの開弁タイミングのばらつきを抑えることができるので、燃料噴射量の制御精度を向上できる。
また、第1制御弁が閉弁し、第2制御弁が開弁した際に、絞り部と摺動部を迂回して、燃料供給経路から燃料導入流路、軸方向隙間を経て中間流路に高圧燃料を流入させる第2経路(燃料導入経路の第2経路)が形成される。つまり第2制御弁が開弁した際には、燃料供給経路から燃料導入流路を経て中間流路に高圧燃料が素早く流れ込む流路(経路)が形成されるため、第1制御弁を閉弁してから中間流路内の燃料圧力が回復するまでに要する期間である閉弁応答時間を短縮できる。これにより、ニードルの閉弁応答性を向上できる。
また、ハウジングには、第2制御弁のバルブを移動方向(例えば開弁方向)に摺動可能にガイドするバルブガイドが設けられている。このため、第2制御弁のバルブが規定の移動方向(例えばニードルの軸線方向に平行な方向)に対して傾くことなく移動することができるので、燃料供給経路に連通する燃料導入流路を素早く開放できる。これによって、燃料供給経路から燃料導入流路を経て制御室および中間流路に一気に高圧燃料を導入できるので、制御室内の燃料圧力を急速に上昇させることができる。これにより、ニードルの閉弁応答性を向上できる。
請求項8に記載の発明によれば、バルブガイドを、第1バルブボディの第1収容凹部の内周(部)に設けている。また、バルブの摺動面を、第1胴体部の外周(面)に設けている。
そして、摺動部は、微小な摺動クリアランスであって、第1バルブボディの第1収容凹部の内周面とバルブの第1胴体部の摺動面との間に形成されている。
請求項10に記載の発明によれば、連通ポートの開口部よりも中間流路側には、連通流路の流路断面積を絞る絞り部が形成されている。そして、連通流路のうちの軸方向孔は、制御室と絞り部とを連通する流路として使用される。
これにより、第1制御弁が閉弁し、第2制御弁が開弁した際に、燃料供給経路から燃料導入流路を経て制御室および中間流路に高圧燃料が素早く流入するので、制御室内の燃料圧力および中間流路内の燃料圧力が急速に上昇する。したがって、第1制御弁を閉弁してから、制御室内の燃料圧力および中間流路内の燃料圧力が共にニードルの閉弁圧以上に回復するまでの圧力回復時間を短縮できるので、ニードルの閉弁応答性を向上できる。
これによって、第1制御弁が開弁し、第2制御弁が閉弁した際に、摺動部を迂回して、制御室から燃料を排出させる経路(燃料排出経路の経路)が形成されるため、燃料粘性の温度特性が悪化する不具合を抑制できる。これにより、絞り部を通過する燃料流量の変化を抑制できるので、制御室から排出される燃料流量のばらつきを抑えることができる。したがって、ニードルの開弁タイミングのばらつきを抑えることができるので、燃料噴射量の制御精度を向上できる。
請求項13に記載の発明によれば、絞り部の流路断面積は、軸方向隙間の断面積の総和よりも小さく設定されている。
請求項15に記載の発明によれば、燃料導入経路は、第1制御弁が閉弁し、第2制御弁が開弁した際に、燃料供給経路から燃料導入流路、ギャップを経て制御室に高圧燃料を流入させる第1経路、第1制御弁が閉弁し、第2制御弁が開弁した際に、絞り部と摺動部を迂回して、燃料供給経路から燃料導入流路、軸方向隙間を経て中間流路に高圧燃料を流入させる第2経路、および第1制御弁が閉弁し、第2制御弁が開弁した際に、絞り部と摺動部を迂回して、燃料供給経路から燃料導入流路、連通ポート、軸方向孔を経て中間流路に高圧燃料を流入させる第3経路を有している。
これにより、第1制御弁が閉弁し、第2制御弁が開弁した際に、燃料供給経路から燃料導入流路を経て制御室および中間流路に高圧燃料が素早く流入するので、制御室内の燃料圧力および中間流路内の燃料圧力が急速に上昇する。したがって、第1制御弁を閉弁して第2制御弁を開弁してから、制御室内の燃料圧力および中間流路内の燃料圧力がニードルの閉弁圧以上に回復するまでの圧力回復時間を短縮できるので、ニードルの閉弁応答性を向上できる。
これによって、第1制御弁が開弁し、第2制御弁が閉弁した際に、摺動部を迂回して、制御室から燃料を排出させる経路(燃料排出経路の経路)が形成されるため、燃料粘性の温度特性が悪化する不具合を抑制できる。これにより、絞り部を通過する燃料流量の変化を抑制できるので、制御室から排出される燃料流量のばらつきを抑えることができる。したがって、ニードルの開弁タイミングのばらつきを抑えることができるので、燃料噴射量の制御精度を向上できる。
これによって、内部に制御室を形成するシリンダ以外のバルブボディに設けられるバルブガイドとバルブに設けられる第1胴体部の摺動面との間に摺動部が形成される。したがって、内部に制御室を形成するシリンダとバルブに設けられる第2胴体部との間に摺動部が形成されるタイプ(従来技術3)と比べて摺動径(D)を小さくすることができる。そして、摺動部長さ(L)を従来技術3と同等とした場合、従来技術3と比べてL/D比が大きくなり、摺動性に対して非常に有利となる。これにより、ニードルの開弁応答性およびニードルの閉弁応答性を向上できる。
ここで、軸方向隙間の断面積の総和<連通ポート(または軸方向孔)の流路断面積の総和で、且つ絞り部の流路断面積<軸方向隙間の断面積の総和で、しかも連通ポートの開口部よりも中間流路側に、連通流路の流路断面積を絞る絞り部が形成されている場合には、第1制御弁を開弁してから第2制御弁が閉弁するまでの期間、あるいは第1制御弁が閉弁し、第2制御弁が開弁した際に、絞り部を迂回して、燃料供給経路から燃料導入流路、軸方向隙間を経て中間流路に燃料が流入する。
また、軸方向隙間の断面積の総和<連通ポート(または軸方向孔)の流路断面積の総和で、且つ絞り部の流路断面積<軸方向隙間の断面積の総和で、しかも連通ポートの開口部よりも制御室側に、連通流路の流路断面積を絞る絞り部が形成されている場合には、第1制御弁を開弁してから第2制御弁が閉弁するまでの期間、あるいは第1制御弁が閉弁し、第2制御弁が開弁した際に、絞り部および摺動部を迂回して、燃料供給経路から燃料導入流路、連通ポート、軸方向孔を経て中間流路に燃料が流入する。
請求項19に記載の発明によれば、絞り部の流路断面積は、ギャップの断面積の総和よりも小さく設定されている。
これらの場合には、第1制御弁が閉弁し、第2制御弁が開弁した際に、絞り部と摺動部を迂回して、燃料供給経路から燃料導入流路(、軸方向隙間)を経て中間流路に高圧燃料を流入させる第2経路(燃料導入経路の第2経路)が形成される。
また、第1制御弁が開弁し、第2制御弁が閉弁した際に、少なくとも摺動部を迂回して、制御室から連通流路、中間流路を経て燃料を排出させる経路(燃料排出経路の経路)が形成される。
なお、バルブにその移動方向に貫通する貫通孔を設けても良い。この貫通孔を、制御室と燃料流出流路とを連通する出口絞り流路として使用しても良い。この場合、第1制御弁の開弁時における制御室から燃料流出流路へ流出する燃料流量を規制できると共に、第2制御弁の開弁特性を容易に設定できる。
本発明は、第2制御弁のバルブが規定の移動方向に対して傾くことなく移動することで、ニードルの開弁応答性およびニードルの閉弁応答性を向上するという目的を、第2制御弁のバルブをその往復移動方向に(例えば往復摺動自在に)ガイドするバルブガイドをニードルまたはハウジング(特に、内部に制御室が形成されるシリンダ以外の部品(バルブボディ))に設けることで実現した。
また、第1制御弁が開弁してからニードルが開弁するまでの期間を短縮することで、ニードルの開弁応答性を向上するという目的を、第1制御弁が開弁し、第2制御弁が閉弁した際に、摺動部を迂回して、制御室から燃料を排出させる経路(燃料排出経路の経路)を設けることで実現した。
また、第1制御弁が閉弁してからニードルが閉弁するまでの期間を短縮することで、ニードルの閉弁応答性を向上するという目的を、第1制御弁が閉弁し、第2制御弁が開弁した際に、燃料導入流路からギャップを経て制御室に高圧燃料を流入させる第1経路(燃料導入経路の第1経路)、および第1制御弁が閉弁し、第2制御弁が開弁した際に、絞り部と摺動部を迂回して、燃料導入流路から中間流路に高圧燃料を流入させる第2経路(燃料導入経路の第2経路)を設けることで実現した。
図1ないし図4は本発明の実施例1を示したもので、図1はコモンレール式燃料噴射装置を示した図で、図2はインジェクタを示した図で、図3および図4はインジェクタの中間弁周辺部を示した図である。
コモンレール式燃料噴射システムは、燃料供給源である燃料タンク1から燃料を汲み上げるフィードポンプ2と、このフィードポンプ2から吐出された燃料を吸入して加圧する高圧燃料ポンプ3と、この高圧燃料ポンプ3から吐出された高圧燃料が導入されるコモンレール4と、このコモンレール4の各燃料出口から高圧燃料が分配供給される複数個(本例では4個)の燃料噴射装置(以下インジェクタ5と言う)とを備え、コモンレール4の内部に蓄圧された高圧燃料を各インジェクタ5を介してエンジンEの各気筒の燃焼室内に噴射供給するように構成されている。
高圧燃料ポンプ3は、エンジンEのクランクシャフトにより駆動されるポンプ駆動軸(カムシャフト)と、このカムシャフトを回転自在に支持するポンプハウジングと、燃料を加圧圧送する複数のプランジャと、各プランジャを往復摺動可能に嵌挿支持する複数のシリンダとを備え、シリンダのプランジャ摺動孔内をプランジャが往復移動することで、フィードポンプ2から電磁弁を経て燃料加圧室内に吸入した燃料を加圧圧送するサプライポンプである。
コモンレール4は、燃料の噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧する蓄圧容器である。また、コモンレール4には、プレッシャリミッタ(圧力レギュレータ)6、および燃料圧力センサ(コモンレール圧力センサ)7が取り付けられている。なお、高圧燃料ポンプ3またはコモンレール4は、高圧燃料を発生する高圧発生部を構成する。
中間弁は、バルブシートの第2シート面に対して着座、離脱(離座)して燃料導入経路(燃料導入流路)を閉鎖、開放する円筒形状の第2バルブ(断面逆凹字状のブロックバルブ:以下バルブ14と言う)を有している。この中間弁のバルブ14の内周面には、バルブガイドとの間に摺動部を形成する摺動面が形成されている。なお、摺動部とは、バルブガイド(ノズルニードル9の軸方向凸部(シャフト)16の外周部)の外周面と中間弁のバルブ14の摺動面との間に形成される微小なクリアランス(以下摺動クリアランス17と言う)のことである。
ECUには、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよび制御データを保存する記憶装置(ROM、RAM等のメモリ)、入力回路(入力部)、出力回路(出力部)等を含んで構成される周知のマイクロコンピュータが内蔵されている。ここで、マイクロコンピュータの出力部と高圧燃料ポンプ3の電磁弁との間には、ポンプ駆動回路が接続されている。また、マイクロコンピュータの出力部と複数個のインジェクタ5の各電磁制御弁との間には、インジェクタ駆動回路(EDU)が接続されている。
なお、マイクロコンピュータは、クランク角度センサより出力されるセンサ出力信号であるNE信号パルスの間隔時間を計測することによってエンジン回転速度(NE)を検出する回転速度検出手段としての機能も有している。
なお、最適な燃料噴射特性とは、エンジンEの各気筒毎の燃焼室内への燃料噴射圧力(指令噴射圧力)、各インジェクタ5の燃料噴射開始時期(指令噴射時期)、各インジェクタ5の開弁期間(燃料噴射量と指令噴射圧力とから求められる指令噴射期間)等の最適値のことである。
低圧燃料配管は、フィードポンプ2の吐出ポートから高圧燃料ポンプ3の吸入ポートへ低圧燃料を供給する供給配管等を有している。なお、フィードポンプ2の吐出ポートと高圧燃料ポンプ3の吸入ポートとの間に燃料フィルタを設置しても良い。
高圧燃料配管は、高圧燃料ポンプ3の吐出ポートからコモンレール4のインレットポートへ高圧燃料を供給する供給配管、およびコモンレール4の各アウトレットポートから複数個のインジェクタ5の各インレットポート23へ高圧燃料を供給する供給配管(燃料分配管、分岐管)等を有している。
燃料戻し配管は、燃料供給機器(高圧燃料ポンプ3、コモンレール4および複数個のインジェクタ5等)からオーバーフローした燃料(リーク燃料を含む)および余剰燃料を燃料タンク1に戻すオーバーフロー配管(オーバーフローパイプ)である。
このオーバーフロー配管は、コモンレール4のリークポート(圧力レギュレータ6のオーバーフローポート)と燃料タンク1とを結ぶ流路管と、複数個のインジェクタ5のアウトレットポート(リークポート、オーバーフローポート)と合流部(流路管との合流部)とを結ぶ流路管と、高圧燃料ポンプ3のリークポート(オーバーフローポート)と合流部(流路管との合流部)とを結ぶ流路管とを備えている。
燃料導入経路は、中間弁の開弁時に燃料供給流路24、25と制御室12とを連通する第1〜第3燃料導入流路を有している。
第1燃料導入流路(以下燃料導入流路と言う)は、燃料供給流路24、25に連通する燃料流路31、燃料導入流路の流路断面積を絞るインオリフィス32、およびこのインオリフィス32に連通し、ブロック20の第2シート面で開口した環状凹溝33を有している。
第2燃料導入流路(以下燃料導入流路と言う)は、中間弁のバルブ14のシート部(シート面)とブロック20の第2シート面との間に形成される微小隙間であるクリアランス34を有し、中間弁の開弁時に燃料導入流路(燃料流路31、インオリフィス32、環状凹溝33)に連通する。
第3燃料導入流路(以下燃料導入流路と言う)は、径方向ギャップ(以下ギャップ35と言う)、および複数の筋状凹溝(以下燃料流路36と言う)を有し、中間弁の開弁時にクリアランス34を介して燃料導入流路(燃料流路31、インオリフィス32、環状凹溝33)と制御室12とを連通する。
連通流路は、制御室12に連通する連通ポート39、この連通ポート39に連通する軸方向孔40、この軸方向孔40に連通する燃料流路41、この燃料流路41に連通し、連通流路の流路断面積を絞るメインアウトオリフィス(以下アウトオリフィス42と言う)を有している。
中間流路は、クリアランス34またはアウトオリフィス42に連通し、ブロック20の第2シート面で開口した環状凹溝43、この環状凹溝43に連通する燃料流路48、この燃料流路48に連通し、中間流路の流路断面積を絞るサブアウトオリフィス(以下アウトオリフィス49と言う)を有している。
燃料排出流路は、燃料流路51、52を有し、中間流路(燃料流路48)とインジェクタ5のアウトレットポートとを連通する。この燃料排出流路は、燃料流出流路と燃料を貯蔵する燃料供給源(燃料タンク1)とを連通する低圧燃料流路である。
なお、燃料供給経路、燃料導入経路および燃料排出経路の詳細は後述する。
また、ノズルニードル9の軸線方向の先端部(図示下端部)には、円錐形状面が設けられている。そして、ノズルニードル9の円錐形状面と円形状面(曲面)との間に形成される円環状のエッジは、ノズルボディ21のシート面に液密的に当接(着座)するシート部として機能する。
また、ノズルニードル9の軸線方向の中央部には、円環状のスプリングシート53を係止する円環状の段差、およびノズルボディ21の軸線方向に延びるノズル孔内に摺動自在に支持される中間部が設けられている。この中間部には、外周を平面切削した切削面が4カ所形成され、この切削面とノズル孔の孔壁面との間に形成される隙間が燃料流路(燃料供給流路)として使用され、外周に残された円弧面が摺動面として使用される。また、ノズルニードル9の軸線方向の後端部(図示上端部)には、シリンダ22の軸線方向に延びるシリンダ孔内に摺動自在に支持されるニードル頭部54が設けられている。
そして、ノズルニードル9は、その軸線方向に真っ直ぐに延びる軸方向凸部16を有している。この軸方向凸部16は、ノズルニードル9のニードル頭部54の制御室側端面(第1受圧面)の中央部より軸線方向の先端側(インオリフィス32側、中間弁側、図示上方側)に向けて真っ直ぐに突出している。また、軸方向凸部16は、中間弁のバルブ14を往復摺動可能に支持している。つまり軸方向凸部16の外周部は、中間弁のバルブ14を往復摺動自在にガイド(支持)するバルブガイドを構成する。
なお、ノズルニードル9の軸方向凸部16の詳細は後述する。
制御室12は、ノズルニードル9の第1燃料受圧部と中間弁とシリンダ22のシリンダ孔の孔壁面とで囲まれ、しかもノズルニードル9の軸方向凸部16の周囲を円周方向に取り囲むように設けられた円筒状の空間である。
また、ブロック20は、中間弁のバルブ14が全閉した際にバルブ14がシートする第2バルブシートを構成している。このブロック20の第2シート面は、中間弁のバルブ14の全開時に、バルブ14のシール部(シール面)との間に微小隙間(クリアランス34)を隔てて対向して配置される。
このブロック20の結合端面の中央部より偏心した部位には、平面研削加工等により平面化された平面状の第1シート面が形成されている。なお、第1シート面の周囲には、円環状の溝が形成されている。
また、ブロック20の結合端面の中央部には、平面研削加工等により平面化された平面状の第2シート面が形成されている。なお、第2シート面の周囲には、円環状の溝が形成されている。
また、ブロック20の内部には、燃料供給流路26および燃料流路31、48が形成されている。これらの燃料供給流路26および燃料流路31、48は、ノズルニードル9の軸線方向に対して傾斜してストレートに延びている。
そして、ノズルボディ21の内部、つまりノズルボディ21の中心軸線上には、結合端面より噴孔側へ真っ直ぐに延びるノズル孔が形成されている。このノズル孔の図示下方側には、ノズル室11が設けられている。また、ノズル孔の図示上端側は、ノズルボディ21の結合端面で開口している。
シリンダ22の内部には、シリンダ22の軸線方向に延びるシリンダ孔が形成されている。このシリンダ孔の軸線方向の図示下方側は、ノズルニードル9のニードル頭部54が摺動するニードル摺動孔56として使用される。また、シリンダ孔の軸線方向の図示上方側(ブロック20との結合端面側)は、中間弁のバルブ14を往復移動自在に収容するバルブ収容孔(バルブ収容凹部)57として使用される。このバルブ収容凹部57の孔壁面は、中間弁のバルブ14の周囲を円周方向に取り囲む周壁面である。
また、シリンダ22は、中間弁のバルブ14が全開した際にバルブ14の第2シール部(円環状の対向端面)がシートする第2バルブシートを構成している。また、シリンダ22のニードルストッパ58は、中間弁のバルブ14の移動範囲(特にバルブ全開位置)を規制する規制部である。
電磁制御弁は、制御室12から燃料を排出(流出)させる燃料流路48を開閉するバルブ13、およびこのバルブ13を駆動する電磁アクチュエータを有している。
電磁アクチュエータは、インジェクタボディ18と、内部に燃料流路51、52が形成されたバルブボディ19と、このバルブボディ19と結合する結合端面の中央部に第1シート面を有するブロック20と、バルブ13をブロック20の第1シート面から離脱させる側(弁孔開弁方向)に駆動するアーマチャ60と、このアーマチャ60を引き寄せる電磁力を発生する電磁石(ソレノイド)と、バルブ13をブロック20の第1シート面に押し付ける側(弁孔閉弁方向)に付勢するスプリング(バルブ付勢手段、第1スプリング)61とを備えている。
電磁制御弁は、バルブ13がブロック20の第1シート面に着座することで、燃料流路48を閉鎖する。これにより、高圧側の制御室12および中間圧側の燃料流路48と低圧側の燃料流路51、52との連通状態が遮断される。
また、電磁制御弁は、バルブ13がブロック20の第1シート面より離脱(離座)することで、燃料流路48を開放する。これにより、高圧側の制御室12および中間圧側の燃料流路48と低圧側の燃料流路51、52とが連通する。
これにより、制御室12から連通流路、燃料流路48、アウトオリフィス49を経て燃料流路51、52へ燃料が流出する。
アーマチャ60は、バルブボディ19の摺動孔内に摺動自在に支持される摺動部を有している。このアーマチャ60の軸方向部の先端側には、バルブ13を収容する収容凹部が設けられている。
スプリング61は、バルブ13に弁孔閉弁方向の付勢力(閉弁力)を与える閉弁力付与手段である。
ソレノイドは、二重円筒状のステータ62の環状空間部にコイル63を巻回したもので、コイル63に接続されるコイルリード線およびターミナルを介して、ECUのインジェクタ駆動回路から供給電流量が供給される。
中間弁のバルブ14の軸線方向の一端(図示上端)には、中間弁の閉弁時に、ブロック20の第2シート面に着座する円環状の第2シール部(シール面)が設けられている。
ここで、バルブ14をブロック20の第2シート面に押し当てる側(弁孔閉弁方向)に付勢するコイルスプリング(スプール付勢手段、第2スプリング:以下スプリング15と言う)を設けても良い。
この軸方向凹部65は、ノズルニードル9の軸線方向に沿うように延びる丸孔形状の軸方向穴である。また、軸方向凹部65の奥側には、軸方向穴の奥側を閉塞する底部(閉鎖部)が設けられている。そして、軸方向凹部65の底部には、ノズルニードル9の軸方向凸部16の先端面との間に空間(燃料流路41)を隔てて対向する底面が形成されている。
また、軸方向凹部65の内周面には、ノズルニードル9の軸方向凸部16の外周に往復摺動可能に支持される摺動面(バルブ14の摺動面)が設けられている。つまり軸方向凹部65は、ノズルニードル9の軸方向凸部16の外周部(バルブガイド)に往復摺動自在に嵌合している。
また、バルブ14の外周には、シリンダ22のバルブ収容凹部57の孔壁面(周壁面)との間にギャップ35を隔てて対向する対向部(外側面)が設けられている。
なお、バルブ14の図示下端側のエッジには、例えば放射状に延びる複数の筋状切欠き凹溝(燃料流路36)が形成されている。この燃料流路36は、シリンダ22の第2シート面との間に、ギャップ35と制御室12とを連通する連通部を形成する。
また、中間弁が閉弁すると、つまりバルブ14の第2シール部がニードルストッパ58より離脱(離座)して、バルブ14の第2シール部がブロック20の第2シート面に当接(着座)すると、燃料流路31と制御室12との連通状態が遮断される。これにより、燃料流路31から制御室12への高圧燃料の導入がなくなる。
ノズルニードル9には、上述したように、軸方向凸部16が設けられている。そして、ノズルニードル9の軸方向凸部16は、中間弁のバルブ14との間に摺動部を形成する外周面を有している。この外周面は、中間弁のバルブ14をその往復移動方向(バルブ移動方向)に摺動自在にガイドする摺動面である。
ここで、ノズルニードル9の軸方向凸部16の摺動面とバルブ14の軸方向凹部65の摺動面との間には、バルブ14の軸方向凹部65が、ノズルニードル9の軸方向凸部16の外周を摺動するのに必要な微小隙間(摺動クリアランス17)が設けられている。
連通ポート39は、摺動部の延長線上に位置する軸方向凸部16の外周面と軸方向孔40とを連通する流路として使用される。また、連通ポート39は、ノズルニードル9の軸方向凸部16の外周面で制御室12に臨むように開口した開口部を有している。
軸方向孔40は、中間弁のバルブ14の内部に形成される空間(燃料流路41)を介して、連通ポート39とアウトオリフィス42とを連通する流路として使用される。この軸方向孔40は、ノズルニードル9の第1燃料受圧部近傍に設けられる底面、およびノズルニードル9の軸方向凸部16の先端面で燃料流路41に臨むように開口した開口部を有している。
燃料供給経路は、コモンレール4からインジェクタ5のインレットポート23に高圧燃料を供給する供給配管、およびインレットポート23からノズル室11に高圧燃料を供給する燃料供給流路24〜28を有している。
燃料供給流路24〜26は、インジェクタボディ18の内部およびブロック20の内部に形成されている。この燃料供給流路24〜26は、各インジェクタボディ18の図示上端面で開口したインレットポート23とノズルボディ21のノズル孔の内部(シリンダ収容室)とを連通する燃料流路孔である。
燃料供給流路27、28は、ノズルボディ21のノズル孔の内部に形成されている。この燃料供給流路27、28は、燃料供給流路24〜26とノズル室11とを連通する燃料流路孔である。
燃料導入経路は、電磁制御弁が閉弁し、中間弁が開弁した際に、燃料供給流路24、25から燃料流路31、インオリフィス32、環状凹溝33、クリアランス34、ギャップ35および燃料流路36を経て制御室12に高圧燃料を流入させる第1経路、および電磁制御弁が閉弁し、中間弁が開弁した際に、摺動クリアランス17とアウトオリフィス42を迂回して、燃料供給流路24、25から燃料流路31、インオリフィス32、環状凹溝33、クリアランス34および環状凹溝43を経て燃料流路48に高圧燃料を流入させる第2経路を有している。
インオリフィス32は、ブロック20の内部、特に燃料導入流路の燃料流方向の下流側に設けられている。このインオリフィス32は、燃料供給流路24、25と制御室12とを連通すると共に、燃料流路31の流路断面積を絞る入口オリフィス(流入側絞り、燃料流路孔、径小孔)である。なお、インオリフィス32を、ブロック20の第2シート面で開口させるようにしても良い。
また、環状凹溝33は、ブロック20の第2シート面で開口する円環状のリング溝流路であって、インオリフィス32に連通している。また、ギャップ35は、中間弁のバルブ14の外周面とシリンダ22のバルブ収容凹部57の孔壁面(周壁面)との間に形成される径方向ギャップである。
燃料排出経路は、電磁制御弁が開弁し、中間弁が閉弁した際に、摺動クリアランス17を迂回して、制御室12から連通ポート39、軸方向孔40、燃料流路41、アウトオリフィス42、環状凹溝43、燃料流路48、アウトオリフィス49、燃料流路51、52を経てインジェクタ外部(例えば燃料タンク1)に燃料を排出させる経路を有している。 連通流路は、ノズルニードル9の軸方向凸部16および中間弁のバルブ14の内部に形成されている。この連通流路は、制御室12と燃料流路48とを連通する。また、連通流路は、制御室12から連通ポート39、軸方向孔40、燃料流路41、アウトオリフィス42、環状凹溝43を経て燃料流路48に燃料を流出させる。
燃料流路48は、ブロック20の内部に形成されている。この燃料流路48は、環状凹溝43を介して、連通流路のアウトオリフィス42と燃料流路51とを連通する燃料流路孔である。
アウトオリフィス49は、ブロック20の内部、特に中間流路の燃料流方向の下流側に設けられている。このアウトオリフィス49は、中間流路の燃料流路48と燃料流路51とを連通すると共に、燃料流路48の流路断面積を絞るサブ出口オリフィス(燃料流路孔、径小孔)である。
また、環状凹溝43は、ブロック20の第2シート面で開口する円環状のリング溝流路である。
そして、制御室12から連通流路、中間流路を経て燃料流路51、52の内部に流入した燃料は、インジェクタボディ18に設けられるアウトレットポートからインジェクタ5の外部に排出される。なお、アウトレットポートは、インジェクタ5から溢流または排出された燃料を燃料タンク1に戻すための流路管に接続されている。
すなわち、摺動クリアランス17の断面積の総和をS1とし、アウトオリフィス42の流路断面積をS2とし、アウトオリフィス49の流路断面積をS3とし、インオリフィス32の流路断面積をS4とし、ギャップ35の断面積の総和をS5としたとき、S1<S2<S3<S4<S5の関係を満足している。
次に、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムに使用されるディーゼルエンジン用のインジェクタ5の作用を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。
そして、ECUにより電磁制御弁のソレノイドのコイル63への通電が成されず、電磁制御弁のバルブ13がブロック20の第1シート面に着座して電磁制御弁の弁孔であるアウトオリフィス49を塞ぐ。
ここで、電磁制御弁が閉弁し、中間弁が開弁した際には、ノズル室11の内部および制御室12の内部が高圧燃料で満たされている。すなわち、ノズルニードル9の第2燃料受圧部にてノズル室11内の燃料圧力を受ける受圧面積よりも、ノズルニードル9の第1燃料受圧部にて制御室12内の燃料圧力を受ける受圧面積の方が大きく、しかもスプリング10によってノズルニードル9に対して、ノズルニードル9を噴孔閉弁方向に付勢する付勢力(スプリング荷重、閉弁力)が加わっている。
したがって、当該インジェクタ5は、ノズルニードル9が閉弁した閉弁状態となり、エンジンEの気筒の燃焼室内に燃料の噴射が成されない。
なお、制御室12内の燃料圧力と燃料流路48内の燃料圧力とが均衡した段階で、スプリング15の有無に関わらず、中間弁のバルブ14が弁孔閉弁方向に移動してブロック20の第2シート面に着座する。これにより、中間弁のバルブ14が中間弁の弁孔であるインオリフィス32を閉鎖する。つまり中間弁が閉弁状態となる。
以上のように、電磁制御弁が開弁し、中間弁が閉弁している際には、図4に示したように、摺動クリアランス17を迂回して、制御室12から連通流路(連通ポート39→軸方向孔40→燃料流路41→アウトオリフィス42)→中間流路(環状凹溝43→燃料流路48→アウトオリフィス49)を経て燃料排出流路(燃料流路51、52)に燃料を排出させる経路(燃料排出経路の経路)が形成される。
これにより、制御室12内の燃料が、中間弁のバルブ14の内部のアウトオリフィス42を含む連通流路を通って燃料流路48側に流出し、更に、燃料流路48から燃料流路51、52側に流出することで、制御室12内の燃料圧力が下がる。このとき、中間弁のバルブ14がインオリフィス32を閉鎖しているので、燃料流路31から制御室12および連通流路への高圧燃料の流入が遮断される。これにより、制御室12内の燃料圧力が短時間で低下する。つまり制御室12内の燃料圧力が急速に低下する。
したがって、当該インジェクタ5は、エンジンEの気筒の燃焼室内への燃料の噴射を開始する。
すなわち、スプリング10がその付勢力でアーマチャ60を押し下げ、電磁制御弁のバルブ13がブロック20の第1シート面に着座する。これにより、電磁制御弁のバルブ13が閉弁する。
これにより、制御室12および燃料流路48から燃料排出流路(燃料流路51、52)への燃料流出が停止するため、図3に示したように、燃料供給流路24、25から燃料流路31→インオリフィス32→環状凹溝33→クリアランス34→ギャップ35→燃料流路36を経て制御室12の内部に流入する高圧燃料が制御室12内の燃料圧力を回復させる。このため、制御室12内の燃料圧力が急速に上昇する。
一方、中間弁が開弁しているので、ブロック20の第2シート面とバルブ14の第2シール部との間のクリアランス34を介して、環状凹溝33と環状凹溝43との間も連通状態となる。このため、燃料供給流路24、25から燃料流路31→インオリフィス32→環状凹溝33→クリアランス34→環状凹溝43を経て燃料流路48の内部に流入する高圧燃料が燃料流路48内の燃料圧力を回復させる。このため、燃料流路48内の燃料圧力も急速に上昇する。
なお、制御室12内の燃料圧力と燃料流路48内の燃料圧力とが均衡した段階で、スプリング15の有無に関わらず、中間弁のバルブ14の軸方向凹部65が、ノズルニードル9の軸方向凸部16の外周部(バルブガイド)にガイドされながら弁孔閉弁方向に移動してブロック20の第2シート面に着座する。これにより、中間弁のバルブ14がインオリフィス32を閉鎖する。つまり中間弁が閉弁状態となる。
以上のように、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムに使用されるディーゼルエンジン用のインジェクタ5においては、中間弁のバルブ14をノズルニードル9の軸方向凸部16の外周部(バルブガイド)でガイドすることが可能なため、中間弁のバルブ14の外周面とシリンダ22のバルブ収容凹部57の孔壁面(周壁面)との間に形成される半径方向のギャップ35(径方向ギャップ:実機では片側0.05mm程度)を更に拡大することができる。これにより、中間弁のバルブ14がブロック20の第2シート面より離脱した後、燃料流路31から制御室12への高圧燃料の流入流量の制約が緩和される。これにより、インオリフィス32を拡大することで、制御室12への高圧燃料の流入流量を大幅に増やすことができる。この結果、ノズルニードル9の閉弁速度が大きく向上する。
図5ないし図8は本発明の実施例2を示したもので、図5はインジェクタの中間弁周辺部を示した図で、図6は中間弁のバルブを示した図で、図7および図8はインジェクタの中間弁周辺部を示した図である。
そして、ノズルニードル9の内部には、対向端面66で開口し、この開口側から奥側まで軸線方向に延びる軸方向凹部67が設けられている。この軸方向凹部67は、ノズルニードル9の軸線方向に沿うように延びる丸孔形状の軸方向穴である。また、軸方向凹部67の奥側には、軸方向穴の奥側を閉塞する底部(閉鎖部)が設けられている。そして、軸方向凹部67の底部には、スプリング15の図示下端部を支持するスプリング座部が設けられている。
ここで、制御室12は、軸方向凹部67内に形成される円柱状の空間および中間弁のバルブ14とノズルニードル9の対向端面66との間の円柱状の空間等により構成される。なお、軸方向凹部67が設けられていない場合には、中間弁のバルブ14とノズルニードル9の対向端面66との間の円柱状の空間のみが制御室12となる。
ここで、ブロック20は、内部に第1収容凹部44が形成された第1バルブボディを構成する。この第1収容凹部44は、ブロック20の第2シート面の中央部で開口している。また、第1収容凹部44の内周部には、中間弁のバルブ14をその往復移動方向(バルブ移動方向)に摺動自在にガイドするバルブガイドが設けられている。また、ブロック20の図示下端面には、シリンダ22と結合する結合端面(密着面)が設けられている。
ブロック20の第2シート面で開口した環状凹溝43は、第1収容凹部44の開口部を取り囲むように円環状に形成されている。なお、環状凹溝43は、中間弁の開弁時に、クリアランス34を介して、燃料導入流路(燃料流路31、インオリフィス32、環状凹溝33)と連通流路(軸方向孔38、連通ポート39、アウトオリフィス42)とを連通する。
ここで、ブロック20の第1収容凹部44は、シリンダ22の第2収容凹部45と連通するように、ブロック20の結合端面で開口している。また、シリンダ22の第2収容凹部45は、ブロック20の第1収容凹部44と連通するように、シリンダ22の結合端面で開口している。
中間弁のバルブ14は、ブロック20の第1収容凹部44内に往復摺動自在に収容される円筒状の第1胴体部(第1ブロックバルブ、第1筒部、最小外径部:以下第1円筒部71と言う)、およびシリンダ22の第2収容凹部45内に往復移動自在に収容される円筒状の第2胴体部(第2ブロックバルブ、第2筒部、最大外径部:以下第2円筒部72と言う)を有している。
また、軸方向凹溝46は、ブロック20の第1収容凹部44の内周面との間に軸方向隙間を形成する溝底面を有している。その軸方向隙間は、中間弁のバルブ14の第1円筒部71の外周面を介して制御室12と中間流路(燃料流路47、48)とを連通する流路として使用される。
ここで、ギャップ35は、シリンダ22の第2収容凹部45の内周面とバルブ14の第2円筒部72の外周面との間に形成された径方向ギャップである。
燃料導入経路は、燃料供給流路24、25に連通する燃料導入流路(燃料流路31、インオリフィス32、環状凹溝33)、中間弁の開弁時にバルブ14の第2円筒部72のシール部(シール面)とブロック20の第2シート面との間に形成される微小隙間(燃料導入流路)であるクリアランス34、および中間弁の開弁時にクリアランス34を介して燃料流路31と制御室12とを連通する燃料導入流路(ギャップ35、燃料流路36)を有している。
ここで、連通流路および中間流路は、制御室12に連通し、且つ制御室12と燃料流路51とを連通する燃料流出流路を構成する。
軸方向孔38は、制御室12とアウトオリフィス42とを連通する流路として使用される。この軸方向孔38は、中間流路側に設けられる底面、および第2円筒部72の対向端面で制御室12に臨むように開口した開口部を有している。
また、中間弁のバルブ14の内部には、制御室12と中間流路(燃料流路47、48、アウトオリフィス49)とを連通すると共に、連通流路(軸方向孔38、連通ポート39)の流路断面積を絞るアウトオリフィス(絞り部)42が形成されている。このアウトオリフィス42は、連通ポート39の摺動側開口部よりも中間流路(燃料流路47、48)側に形成されている。
なお、電磁制御弁の開弁時に中間弁が開弁している場合、電磁制御弁が開弁してから中間弁が閉弁するまでの期間、摺動クリアランス17とアウトオリフィス42を迂回して、制御室12から軸方向孔38、連通ポート39、軸方向隙間(軸方向凹溝46)、中間流路(燃料流路47、48、アウトオリフィス49)を経て燃料流路51、52に燃料を排出させる第2経路を設けても良い。
また、アウトオリフィス42の流路断面積は、アウトオリフィス49の流路断面積よりも小さく設定されている。
また、アウトオリフィス49の流路断面積は、インオリフィス32の流路断面積よりも小さく設定されている。
また、インオリフィス32、アウトオリフィス42、49の流路断面積は、ギャップ35の断面積の総和よりも小さく設定されている。
また、軸方向隙間(軸方向凹溝46)の断面積の総和は、連通流路の連通ポート39の流路断面積の総和よりも小さく設定されている。
また、アウトオリフィス42の流路断面積は、軸方向隙間(軸方向凹溝46)の断面積の総和よりも小さく設定されている。
次に、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムに使用されるディーゼルエンジン用のインジェクタ5の作用を図5ないし図8に基づいて簡単に説明する。
すなわち、電磁制御弁を開弁すると、燃料流出流路(連通流路、中間流路)が開放される。これにより、中間流路(燃料流路47、48、アウトオリフィス49)内の燃料が燃料排出流路(燃料流路51、52)側に流出する。このため、中間弁が閉弁状態を維持する。
なお、電磁制御弁の開弁時に中間弁が開弁している場合、電磁制御弁を開弁してから中間弁が閉弁するまでの期間中に、摺動クリアランス17とアウトオリフィス42を迂回して、制御室12から連通流路(軸方向孔38、連通ポート39)、軸方向隙間(軸方向凹溝46)、中間流路(燃料流路47、48、アウトオリフィス49)を経て燃料流路51、52に燃料を排出させる第2経路(燃料排出経路の第2経路)を形成しても良い。
そして、ノズル室11内の燃料圧力と制御室12内の燃料圧力との圧力差が増加するので、ノズルニードル9に作用する開弁力(噴孔開弁方向の力)が増加して、スプリング10の噴孔閉弁方向の付勢力(閉弁力)よりも大きくなると、ノズルニードル9が開弁する。これにより、コモンレール4から燃料供給経路(燃料供給流路)を経てノズル室11に供給される高圧燃料が、噴孔8よりエンジンEの各気筒毎の燃焼室に噴射される。つまりエンジンEの各気筒毎の燃焼室への燃料噴射が開始される。
なお、制御室12内の燃料圧力と燃料流路47、48内の燃料圧力とが均衡した段階で、スプリング15の付勢力によって、中間弁のバルブ14がブロック20の第1収容凹部44の内周部(バルブガイド)にガイドされながら弁孔閉弁方向に移動してブロック20の第2シート面に着座する。これにより、中間弁のバルブ14がインオリフィス32を閉鎖する。つまり中間弁が閉弁状態となる。
以上のように、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムに使用されるディーゼルエンジン用のインジェクタ5においては、連通ポート39の摺動側開口部よりも中間流路(燃料流路47、48)側にアウトオリフィス42を設置している。これによって、電磁制御弁が開弁し、中間弁が閉弁した際に、摺動クリアランス17を迂回して、制御室12から連通流路(軸方向孔38、アウトオリフィス42)→中間流路(燃料流路47、48)を経て燃料排出流路(燃料流路51、52)に燃料を排出させる第1経路(燃料排出経路の第1経路)が形成される。このため、電磁制御弁を開弁してからノズルニードル9が開弁するまでの期間である開弁応答時間を短縮できる。これにより、ノズルニードル9の開弁応答性を向上できる。
また、本実施例のインジェクタ5の場合には、ギャップ35を小さくすることもできる。この場合には、中間弁のバルブ14の第2円筒部72の外径を拡大することが可能であり、制御室12内の燃料から受ける圧力の受圧面積を拡大することができる。これにより、例えばスプリング15が設けられていなくても、中間弁のバルブ14をブロック20の第2シート面に付勢(密着)させることができるので、燃料導入流路(燃料流路31、インオリフィス32、環状凹溝33)の遮断(閉鎖)を確実に実施することができる。
しかし、内部に制御室12を形成するシリンダ22の第2収容凹部45の内周面以外のバルブガイド(具体的には、ブロック20の第1収容凹部44の内周部)に設けられた摺動面との間に摺動クリアランス17を形成すれば、摺動径(D)を小さくすることができるため、L/D比が大きくなる方向へ改善することができる。例えば摺動部長さ(L)を従来の技術と同等とした場合、中間弁のバルブ14の第2円筒部72の外周面とシリンダ22の第2収容凹部45の内周面とが摺動するシリンダ摺動に対して、実施例2の方が、L/D比が増加し摺動性に対して非常に有利となる。これにより、摺動クリアランス17の条件(中間弁のバルブ14をスムーズに弁孔開弁方向、弁孔閉弁方向に移動できるようにすること)を改善できる。
図9は本発明の実施例3を示したもので、インジェクタ5の中間弁周辺部を示した図である。
中間弁のバルブ14は、実施例2と同様に、ブロック20の第1収容凹部44内に往復摺動自在に収容される第1円筒部71、およびシリンダ22の第2収容凹部45内に往復移動自在に収容される第2円筒部72を有している。
第1円筒部71の外周面には、実施例2と同様に、ブロック20の第1収容凹部44の内周面との間に摺動部(摺動クリアランス17)を形成する摺動面、およびこの摺動面の軸線方向に延びる軸方向凹溝46(軸方向隙間:図6参照)が形成されている。この第1円筒部71の先端面(図示上端面)には、燃料流路47に臨む円環状の頭頂面が設けられている。
第2円筒部72の外周面には、シリンダ22の第2収容凹部45の内周面(周壁面)との間にギャップ35を隔てて対向する外側面が形成されている。
燃料導入経路は、実施例2と同様に、燃料供給流路24、25に連通する燃料導入流路(燃料流路31、インオリフィス32、環状凹溝33)、燃料導入流路(クリアランス34)、および燃料導入流路(ギャップ35、燃料流路36)を有している。
連通流路は、中間弁のバルブ14の内部に形成されている。この連通流路は、バルブ14の軸線方向に延びる軸方向孔38、および第1円筒部71の摺動面と軸方向孔38とを連通する連通ポート39を有している。
連通ポート39は、中間弁のバルブ14の第1円筒部71の摺動面で開口した摺動側開口部を有している。
また、中間弁のバルブ14の内部には、制御室12と中間流路(燃料流路47、48、アウトオリフィス49)とを連通すると共に、連通流路(軸方向孔38、連通ポート39)の流路断面積を絞るアウトオリフィス(絞り部)37が形成されている。このアウトオリフィス37は、連通ポート39の摺動側開口部よりも制御室12側に形成されている。
なお、電磁制御弁の開弁時に中間弁が開弁している場合、電磁制御弁を開弁してから中間弁が閉弁するまでの期間、摺動クリアランス17とアウトオリフィス37を迂回して、制御室12から燃料流路36、ギャップ35、クリアランス34、環状凹溝43、連通ポート39、軸方向孔38、中間流路(燃料流路47、48、アウトオリフィス49)を経て燃料流路51、52に燃料を排出させる第2経路を設けても良い。
また、アウトオリフィス37の流路断面積は、アウトオリフィス49の流路断面積よりも小さく設定されている。
また、アウトオリフィス49の流路断面積は、インオリフィス32の流路断面積よりも小さく設定されている。
また、インオリフィス32の流路断面積は、ギャップ35の断面積の総和よりも小さく設定されている。
また、軸方向隙間(軸方向凹溝46)の断面積の総和は、連通流路の連通ポート39の流路断面積の総和よりも小さく設定されている。
また、アウトオリフィス37の流路断面積は、軸方向隙間(軸方向凹溝46)の断面積の総和よりも小さく設定されている。
次に、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムに使用されるディーゼルエンジン用のインジェクタ5の作用を図9に基づいて簡単に説明する。
すなわち、電磁制御弁を開弁すると、燃料流出流路(連通流路、中間流路)が開放される。これにより、中間流路(燃料流路47、48、アウトオリフィス49)内の燃料が燃料排出流路(燃料流路51、52)側に流出する。このため、中間弁が閉弁状態を維持する。
なお、電磁制御弁の開弁時に中間弁が開弁している場合、電磁制御弁を開弁してから中間弁が閉弁するまでの期間は、図9に示したように、摺動クリアランス17とアウトオリフィス37を迂回して、制御室12から燃料流路36、ギャップ35、クリアランス34、環状凹溝43、連通ポート39、軸方向孔38、中間流路(燃料流路47、48、アウトオリフィス49)を経て燃料排出流路(燃料流路51、52)に燃料を排出させる第2経路(燃料排出経路の第2経路)を形成しても良い。
そして、ノズル室11内の燃料圧力と制御室12内の燃料圧力との圧力差が増加するので、ノズルニードル9に作用する開弁力(噴孔開弁方向の力)が増加して、スプリング10の噴孔閉弁方向の付勢力(閉弁力)よりも大きくなると、ノズルニードル9が開弁する。これにより、コモンレール4から燃料供給経路(燃料供給流路24〜28)を経てノズル室11に供給される高圧燃料が、噴孔8よりエンジンEの各気筒毎の燃焼室に噴射される。つまりエンジンEの各気筒毎の燃焼室への燃料噴射が開始される。
なお、軸方向隙間(軸方向凹溝46)の断面積の総和が、連通流路の連通ポート39の流路断面積の総和よりも小さく設定されているため、燃料供給流路24、25から中間流路(燃料流路47、48)へ向かう高圧燃料は、第2経路よりも第3経路の方に主に流れる。
また、摺動クリアランス17とアウトオリフィス37を迂回して、燃料導入流路(燃料流路31、インオリフィス32、環状凹溝33)から燃料導入流路(クリアランス34)、環状凹溝43、連通ポート39、軸方向孔38を経て中間流路(燃料流路47、48)内に流入する高圧燃料が中間流路(燃料流路47、48)内の燃料圧力を素早く回復させる。
なお、制御室12内の燃料圧力と燃料流路47、48内の燃料圧力とが均衡した段階で、スプリング15の有無に関わらず、中間弁のバルブ14がブロック20の第1収容凹部44の内周部(バルブガイド)にガイドされながら弁孔閉弁方向に移動してブロック20の第2シート面に着座する。これにより、中間弁のバルブ14がインオリフィス32を閉鎖する。つまり中間弁が閉弁状態となる。
以上のように、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムに使用されるディーゼルエンジン用のインジェクタ5においては、連通ポート39の摺動側開口部よりも制御室12側にアウトオリフィス37を設置している。これによって、電磁制御弁が開弁し、中間弁が閉弁した際に、摺動クリアランス17を迂回して、制御室12から連通流路(アウトオリフィス37、軸方向孔38)→中間流路(燃料流路47、48、アウトオリフィス49)を経て燃料排出流路(燃料流路51、52)に燃料を排出させる第1経路(燃料排出経路の第1経路)が形成される。このため、電磁制御弁を開弁してからノズルニードル9が開弁するまでの期間である開弁応答時間を短縮できる。これにより、ノズルニードル9の開弁応答性を向上できる。
本実施例では、中間弁をブロック20に構成しているが、中間弁をインジェクタボディ18の内部、あるいはノズルボディ21の内部に構成しても良い。
本実施例では、第1制御弁として、電磁アクチュエータによりバルブが駆動される電磁制御弁を採用しているが、燃料排出経路を開閉して制御室12内の燃料圧力を増減するバルブを駆動できる駆動装置であれば、電動アクチュエータ、ピエゾアクチュエータ、負圧作動式アクチュエータ等の他のアクチュエータを備えた制御弁を採用しても良い。
本実施例では、ニードルをノズルニードル9のみで構成しているが、ニードルをノズルニードルとこれに連動して軸線方向に往復移動するピストンとで構成しても良い。
本実施例では、サブ出口オリフィスとして燃料流出流路(中間流路)の燃料流方向の下流側に設置されるアウトオリフィス49を設けているが、サブ出口オリフィスとして燃料流出流路(中間流路)の燃料流方向の上流側または中間部に設置されるオリフィス(固定絞り部)を設けても良い。また、サブ出口オリフィスを設けなくても良い。
5 インジェクタ(燃料噴射装置)
8 噴孔
9 ノズルニードル
10 スプリング(ニードル付勢手段)
11 ノズル室
12 制御室
13 電磁制御弁(第1制御弁)のバルブ(第1バルブ、第1弁体)
14 中間弁(第2制御弁)のバルブ(第2バルブ、第2弁体)
15 中間弁(第2制御弁)のスプリング(バルブ付勢手段)
16 ノズルニードルの軸方向凸部(バルブガイド)
17 摺動クリアランス(摺動部)
18 インジェクタボディ(インジェクタのハウジング)
19 バルブボディ(インジェクタのハウジング)
20 ブロック(第1バルブボディ、インジェクタのハウジング)
21 ノズルボディ(インジェクタのハウジング)
22 シリンダ(第2バルブボディ、インジェクタのハウジング)
24 燃料供給流路(燃料供給経路)
25 燃料供給流路(燃料供給経路)
26 燃料供給流路(燃料供給経路)
27 燃料供給流路(燃料供給経路)
28 燃料供給流路(燃料供給経路)
31 燃料流路(燃料導入流路、燃料導入経路)
32 インオリフィス(燃料導入流路、燃料導入経路、第2弁孔)
33 環状凹溝(燃料導入流路、燃料導入経路)
34 クリアランス(燃料導入流路、燃料導入経路)
35 ギャップ(燃料導入流路、燃料導入経路)
36 燃料流路(燃料導入流路、燃料導入経路)
37 アウトオリフィス(絞り部、燃料流出流路、連通流路、燃料排出経路)
38 軸方向孔(燃料流出流路、連通流路、燃料排出経路)
39 連通ポート(燃料流出流路、連通流路、燃料排出経路)
40 軸方向孔(燃料流出流路、連通流路、燃料排出経路)
41 燃料流路(燃料流出流路、連通流路、燃料排出経路)
42 アウトオリフィス(絞り部、燃料流出流路、連通流路、燃料排出経路)
43 環状凹溝(燃料流出流路、中間流路、燃料排出経路)
44 第1収容凹部
45 第2収容凹部
46 軸方向凹溝(軸方向溝)
47 燃料流路(燃料流出流路、中間流路、燃料排出経路)
48 燃料流路(燃料流出流路、中間流路、燃料排出経路)
49 アウトオリフィス(燃料流出流路、中間流路、燃料排出経路、第1弁孔)
51 燃料流路(燃料排出流路、燃料排出経路)
52 燃料流路(燃料排出流路、燃料排出経路)
64 中間弁のバルブの対向端面
65 中間弁のバルブの軸方向凹部
71 中間弁のバルブの第1円筒部(第1胴体部)
72 中間弁のバルブの第2円筒部(第2胴体部)
Claims (20)
- (a)内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する噴孔を開閉するニードルと、
(b)内部の燃料が前記ニードルに噴孔開弁方向の力を加えるノズル室と、
(c)内部の燃料が前記ニードルに噴孔閉弁方向の力を加える制御室と、
(d)前記ニードルを噴孔閉弁方向に付勢するニードル付勢手段と、
(e)高圧燃料を発生させる高圧発生部から前記ノズル室に高圧燃料を供給する燃料供給経路と、
(f)この燃料供給経路に連通する燃料導入流路を有し、前記燃料供給経路から前記燃料導入流路を経て前記制御室に高圧燃料を流入させる燃料導入経路と、
(g)前記制御室に連通する燃料流出流路を有し、前記制御室から前記燃料流出流路を経て燃料を排出させる燃料排出経路と、
(h)この燃料排出経路に設置されて、前記燃料流出流路を開閉する第1制御弁と、
(i)前記燃料導入経路に設置されて、前記燃料導入流路を開閉する第2制御弁と、
(j)前記ニードルを摺動自在に支持すると共に、前記制御室の周囲を周方向に取り囲むハウジングと
を備え、
前記第1制御弁を閉弁または開弁して前記制御室内の燃料圧力を増減することで、前記ニードルを閉弁または開弁させて燃料の噴射制御を行うと共に、前記第1制御弁の開弁時に前記第2制御弁を閉弁して前記燃料導入流路を閉鎖する燃料噴射装置において、
前記燃料流出流路は、前記制御室に連通する連通流路、およびこの連通流路に連通する中間流路を有し、
前記連通流路は、前記制御室と前記中間流路とを連通すると共に、前記連通流路の流路断面積を絞る絞り部を有し、
前記第2制御弁は、内部に前記絞り部が形成されたバルブを有し、
前記ニードルは、前記バルブをその往復移動方向にガイドするバルブガイドを有し、
前記ハウジングは、前記バルブの周囲を周方向に取り囲む周壁面を有し、
前記バルブは、前記バルブガイドとの間に摺動部を形成する摺動面、および前記周壁面との間にギャップを隔てて対向する外側面を有し、
前記燃料導入経路は、前記第1制御弁が閉弁し、前記第2制御弁が開弁した際に、前記燃料供給経路から前記燃料導入流路、前記ギャップを経て前記制御室に高圧燃料を流入させる第1経路、および前記第1制御弁が閉弁し、前記第2制御弁が開弁した際に、前記絞り部と前記摺動部を迂回して、前記燃料供給経路から前記燃料導入流路を経て前記中間流路に高圧燃料を流入させる第2経路を有し、
前記燃料排出経路は、前記第1制御弁が開弁し、前記第2制御弁が閉弁した際に、前記摺動部を迂回して、前記制御室から前記連通流路、前記中間流路を経て燃料を排出させる経路を有していることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項1に記載の燃料噴射装置において、
前記ニードルは、前記制御室内の燃料圧力を受ける燃料受圧部、およびこの燃料受圧部より軸線方向の一端側まで軸線方向に突出する軸方向凸部を有し、
前記バルブは、前記燃料受圧部との間に前記制御室を隔てて対向する対向端面を有し、 前記バルブの内部には、前記対向端面で開口し、この開口側から奥側まで軸線方向に延びる軸方向凹部が設けられていることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項2に記載の燃料噴射装置において、
前記バルブガイドは、前記軸方向凸部の外周に設けられており、
前記バルブの摺動面は、前記軸方向凹部の内周に設けられており、
前記摺動部は、前記軸方向凸部の外周面と前記バルブの摺動面との間に形成されていることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項2または請求項3に記載の燃料噴射装置において、
前記連通流路は、前記絞り部を介して、前記制御室と前記中間流路とを連通する流路として使用されることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項2ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の燃料噴射装置において、
前記連通流路は、前記軸方向凸部の先端面から前記燃料受圧部側に向けて前記ニードルの軸線方向に延びる軸方向孔、および前記摺動部の延長線上に位置する前記軸方向凸部の外周面と前記軸方向孔とを連通する連通ポートを有し、
前記連通ポートは、前記軸方向凸部の外周面で前記制御室に臨むように開口した開口部を有し、
前記軸方向孔は、前記連通ポートと前記絞り部とを連通する流路として使用されることを特徴とする燃料噴射装置。 - (a)内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する噴孔を開閉するニードルと、
(b)内部の燃料が前記ニードルに噴孔開弁方向の力を加えるノズル室と、
(c)内部の燃料が前記ニードルに噴孔閉弁方向の力を加える制御室と、
(d)前記ニードルを噴孔閉弁方向に付勢するニードル付勢手段と、
(e)高圧燃料を発生させる高圧発生部から前記ノズル室に高圧燃料を供給する燃料供給経路と、
(f)この燃料供給経路に連通する燃料導入流路を有し、前記燃料供給経路から前記燃料導入流路を経て前記制御室に高圧燃料を流入させる燃料導入経路と、
(g)前記制御室に連通する燃料流出流路を有し、前記制御室から前記燃料流出流路を経て燃料を排出させる燃料排出経路と、
(h)この燃料排出経路に設置されて、前記燃料流出流路を開閉する第1制御弁と、
(i)前記燃料導入経路に設置されて、前記燃料導入流路を開閉する第2制御弁と、
(j)前記ニードルを摺動自在に支持すると共に、前記制御室の周囲を周方向に取り囲むハウジングと
を備え、
前記第1制御弁を閉弁または開弁して前記制御室内の燃料圧力を増減することで、前記ニードルを閉弁または開弁させて燃料の噴射制御を行うと共に、前記第1制御弁の開弁時に前記第2制御弁を閉弁して前記燃料導入流路を閉鎖する燃料噴射装置において、
前記燃料流出流路は、前記制御室に連通する連通流路、およびこの連通流路に連通する中間流路を有し、
前記連通流路は、前記制御室と前記中間流路とを連通すると共に、前記連通流路の流路断面積を絞る絞り部を有し、
前記第2制御弁は、内部に前記絞り部が形成されたバルブを有し、
前記ハウジングは、前記バルブをその往復移動方向にガイドするバルブガイド、および前記バルブの周囲を周方向に取り囲む周壁面を有し、
前記バルブは、前記バルブガイドとの間に摺動部を形成する摺動面、前記バルブガイドとの間に、前記燃料導入流路と前記中間流路とを連通する流路として使用される軸方向隙間を隔てて対向すると共に、前記バルブの軸線方向に延びる軸方向溝、および前記周壁面との間にギャップを隔てて対向する外側面を有し、
前記燃料導入経路は、前記第1制御弁が閉弁し、前記第2制御弁が開弁した際に、前記燃料供給経路から前記燃料導入流路、前記ギャップを経て前記制御室に高圧燃料を流入させる第1経路、および前記第1制御弁が閉弁し、前記第2制御弁が開弁した際に、前記絞り部と前記摺動部を迂回して、前記燃料供給経路から前記燃料導入流路、前記軸方向隙間を経て前記中間流路に高圧燃料を流入させる第2経路を有し、
前記燃料排出経路は、前記第1制御弁が開弁し、前記第2制御弁が閉弁した際に、前記摺動部を迂回して、前記制御室から前記連通流路、前記中間流路を経て燃料を排出させる経路を有していることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項6に記載の燃料噴射装置において、
前記ハウジングは、内部に第1収容凹部が形成された第1バルブボディ、および内部に第2収容凹部が形成された第2バルブボディを有し、
前記バルブは、前記第1収容凹部内に往復摺動自在に収容される第1胴体部、および前記第2収容凹部内に往復移動自在に収容される第2胴体部を有していることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項7に記載の燃料噴射装置において、
前記バルブガイドは、前記第1収容凹部の内周に設けられており、
前記バルブの摺動面は、前記第1胴体部の外周に設けられており、
前記摺動部は、前記第1収容凹部の内周面と前記第1胴体部の摺動面との間に形成されていることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項7または請求項8に記載の燃料噴射装置において、
前記連通流路は、前記バルブの軸線方向に延びる軸方向孔、および前記第1胴体部の摺動面と前記軸方向孔とを連通する連通ポートを有し、
前記連通ポートは、前記第1胴体部の摺動面で開口した開口部を有し、前記第1制御弁が閉弁し、前記第2制御弁が開弁した時のみ、前記燃料導入流路または前記ギャップと前記軸方向孔とを連通する流路として使用されることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項9に記載の燃料噴射装置において、
前記絞り部は、前記連通ポートの開口部よりも前記中間流路側に形成されており、
前記軸方向孔は、前記制御室と前記絞り部とを連通する流路として使用されることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項10に記載の燃料噴射装置において、
前記燃料導入経路は、前記第1制御弁が閉弁し、前記第2制御弁が開弁した際に、前記燃料供給経路から前記燃料導入流路、前記連通ポート、前記軸方向孔を経て前記制御室に高圧燃料を流入させる第3経路を有していることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項9または請求項10に記載の燃料噴射装置において、
前記燃料排出経路は、前記第1制御弁が開弁し、前記第2制御弁が閉弁した際に、前記摺動部を迂回して、前記制御室から前記軸方向孔、前記絞り部、前記中間流路を経て燃料を排出させる経路を有していることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項10ないし請求項12のうちのいずれか1つに記載の燃料噴射装置において、
前記絞り部の流路断面積は、前記軸方向隙間の断面積の総和よりも小さく設定されていることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項9に記載の燃料噴射装置において、
前記絞り部は、前記連通ポートの開口部よりも前記制御室側に形成されており、
前記軸方向孔は、前記絞り部と前記中間流路とを連通する流路として使用されることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項14に記載の燃料噴射装置において、
前記燃料導入経路は、前記第1制御弁が閉弁し、前記第2制御弁が開弁した際に、前記絞り部と前記摺動部を迂回して、前記燃料導入流路から前記連通ポート、前記軸方向孔を経て前記中間流路に高圧燃料を流入させる第3経路を有していることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項14または請求項15に記載の燃料噴射装置において、
前記燃料排出経路は、前記第1制御弁が開弁し、前記第2制御弁が閉弁した際に、前記摺動部を迂回して、前記制御室から前記絞り部、前記軸方向孔、前記中間流路を経て燃料を排出させる経路を有していることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項7ないし請求項16のうちのいずれか1つに記載の燃料噴射装置において、
前記第1バルブボディは、前記第1胴体部の周囲を周方向に取り囲むバルブボディであって、
前記第2バルブボディは、前記制御室および前記第2胴体部の周囲を周方向に取り囲むシリンダであって、
前記バルブガイドは、前記シリンダと別部品よりなる前記バルブボディに設けられていることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項1ないし請求項17のうちのいずれか1つに記載の燃料噴射装置において、
前記摺動部の断面積の総和は、前記絞り部の流路断面積よりも小さく設定されていることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項1ないし請求項5、請求項14ないし請求項16のうちのいずれか1つに記載の燃料噴射装置において、
前記絞り部の流路断面積は、前記ギャップの断面積の総和よりも小さく設定されていることを特徴とする燃料噴射装置。 - 請求項1ないし請求項19のうちのいずれか1つに記載の燃料噴射装置において、
前記バルブは、前記燃料導入流路に連通する弁孔を閉鎖、開放する弁体であって、
前記第2制御弁は、前記バルブを弁孔閉弁方向に付勢するバルブ付勢手段を有していることを特徴とする燃料噴射装置。
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