JP2011184248A - 光学素子の成形装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、成形装置のプレート内の温度差を生じにくいように均熱化し、この均熱化によって、高精度の光学素子を歩留まり良く製造する光学素子の成形装置を提供する。
【解決手段】上型と下型の間に光学素子成形素材が置かれた成形型を、チャンバー内に設けた加熱、プレス成形及び冷却の各ステージへ順次搬送して光学素子を成形する光学素子の成形装置であって、加熱、プレス成形及び冷却の各ステージ3〜5における下側のプレート3b〜5bとチャンバー2の底板との間に、プレート側に断熱板3c〜5cを介して冷却板10を配置し、プレートの少なくとも1つにおいて、断熱板を該下側のプレートから冷却板への時間当たりの熱移動量をプレートの高温部で大きく、低温部で小さくしたものである光学素子の成形装置1。
【選択図】図1
【解決手段】上型と下型の間に光学素子成形素材が置かれた成形型を、チャンバー内に設けた加熱、プレス成形及び冷却の各ステージへ順次搬送して光学素子を成形する光学素子の成形装置であって、加熱、プレス成形及び冷却の各ステージ3〜5における下側のプレート3b〜5bとチャンバー2の底板との間に、プレート側に断熱板3c〜5cを介して冷却板10を配置し、プレートの少なくとも1つにおいて、断熱板を該下側のプレートから冷却板への時間当たりの熱移動量をプレートの高温部で大きく、低温部で小さくしたものである光学素子の成形装置1。
【選択図】図1
Description
本発明は、光学素子を連続的に製造可能な成形装置に係り、特に、装置内の各処理ステージのプレート温度を所定の温度に安定して保持することができる光学素子の成形装置に関する。
近年、光学素子の成形方法として、成形型内に光学素子成形素材を収容して加熱軟化させ、プレス成形して、光学素子を高精度に成形する方法が一般に行われているが、さらに、製造コストを低減するために、複数の成形型を加熱軟化、プレス成形、冷却の各処理ステージに順に移送しながら複数の光学素子を連続的に成形する光学素子の製造装置が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
このような光学素子の製造装置においては、成形型は、加熱軟化、プレス成形の各ステージで、光学素子成形素材を加工するのに十分な高温とされ、冷却工程では、成形素材が固化し、かつ、成形型が酸化されない200℃以下の温度とされ、各ステージで成形型と接する上下プレートは、成形型をこのような温度状態に制御するため、それぞれ異なる所定の温度状態に維持される。
このような装置では、装置全体の温度勾配は、成形型の取入れ口側から徐々に高くなっていき、プレス成形処理を行うプレスステージを頂点として、成形型の取出し口側に向かって徐々に低くなっていくようにされており、加熱ステージ、プレス成形ステージ、冷却ステージにおける上下プレートの加熱は、プレートの内部に埋め込まれたカートリッジヒータによって行われている。
しかしながら、このプレートはその形状や内部に埋め込まれているカートリッジヒータの特性や本数などの制約により、プレート内を均一に加熱することができるようになっておらず、カートリッジヒータ近傍が高温になりやすく、更にカートリッジヒータ近傍においてプレート中央では高温になりやすく、プレート周辺では中央よりも低温になりやすい事が分かっている。
更にプレート全面で見た場合、プレート中央部で高温になりやすく、プレート周辺では中央部よりも低温になりやすい。更にプレートに縦横比がある場合は、この現象に加えプレート内の温度差に縦横比が生じてしまう。プレート温度分布は、これら複合要因により、様々な形態となって現れる。
更にプレート全面で見た場合、プレート中央部で高温になりやすく、プレート周辺では中央部よりも低温になりやすい。更にプレートに縦横比がある場合は、この現象に加えプレート内の温度差に縦横比が生じてしまう。プレート温度分布は、これら複合要因により、様々な形態となって現れる。
このように同一プレート内で温度差ができてしまうと、プレート上にある金型を通じて光学素子の加熱又は冷却を一様に行うことができない場合が生じてくる。例えば、プレス処理ステージ直後の冷却ステージにおいて、その冷却プレートの中央部の温度が高く、その周辺部の温度が低く、更にその温度差にプレートの縦横比が加わる事で、プレート内に温度分布が生じている場合、冷却プレート上にある金型内部にもその温度分布が反映され、冷却される光学素子の冷却を一様に行うことができない。このように一様に冷却が行なえない場合には、光学素子の中央部と周縁部において冷却速度が変わってしまうため、所望の形状を得ることができなくなり歩留まりを低下させるという問題があった。このような問題は特に、製造する光学素子の直径が大きくなると顕在化してくるものである。
また、このように加熱された下側のプレートは、一般的にはステンレスなどの断熱板を介してチャンバーに固定され、さらに断熱板とチャンバーの間に冷却板を設けることも行われ、プレートの熱が装置に影響を与えないようにしているが、この冷却板を設けてもプレート内の温度差を解消するものとはならなかった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、光学素子の製造にあたって、各ステージのプレート温度のプレート内での温度差を小さく均一化させ、光学素子の加熱又は冷却を一様に行うことができるようにして、光学素子を歩留まり良く製造する光学素子の製造装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、プレート内での均熱化を図った本発明の光学素子の成形装置により、上記問題を解決することができることを見出し、本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の光学素子の成形装置は、上型と下型の間に光学素子成形素材が置かれた成形型を、チャンバー内に設けた加熱、プレス成形及び冷却の各ステージへ順次搬送して光学素子を成形する光学素子の成形装置であって、成形装置は、加熱、プレス成形及び冷却の各ステージにおいて前記成形型を搭載し、搭載された前記成形型に対して、それぞれ加熱、プレス成形及び冷却の各プロセスを行う上下一対の複数組のプレートと、各組における一対のプレートを接近又は離間させて加熱、プレス成形及び冷却のプロセスを行わせる駆動手段と、各プロセス及び前記成形型の搬送を制御する制御手段と、を備えるとともに、加熱、プレス成形及び冷却の各ステージにおける下側のプレートとチャンバーの底板との間に、前記下側のプレート側に断熱板を介して冷却板を配置し、前記下側のプレートの少なくとも1つにおいて、該下側のプレートから前記冷却板への時間当たりの熱移動量をプレートの高温部で大きく、低温部で小さくしたものであることを特徴とするものである。
本発明の光学素子の成形装置によれば、光学素子の製造にあたって、断熱板形状を加工又は断熱板素材として熱伝導率の異なる素材を組み合わせることにより各処理ステージにおけるプレート内で大きく温度差が生じないように均熱化が図られているため、その上に配置された金型内の温度分布が均一となり、光学素子を安定して歩留まり良く製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態である光学素子の成形装置の概略構成図である(チャンバー2のみ断面で示している)。
本発明の光学素子の成形装置1は、光学素子を成形するための成形室となるチャンバー2と、該チャンバー2の内部に設けた光学素子成形素材を収容した成形型を加熱して光学素子成形素材を軟化させる加熱ステージ3と、加熱軟化した光学素子成形素材をプレス成形するプレス成形ステージ4と、プレス成形による光学素子形状が付与された光学素子成形素材を冷却する冷却ステージ5と、を有するものである。
ここで、成形室であるチャンバー2は、その内部において、光学素子の成形操作を行う場を提供するものである。このチャンバー2には、光学素子の成形型50を内部に取り入れる取入れ口と、光学素子の成形が終了した後、成形型50を取り出す取出し口が設けられ、この取入れ口及び取出し口には、それぞれ取入れシャッター6及び取出しシャッター7が設けられている。必要に応じて、これらシャッターを開閉することで、成形型50をチャンバー2から出し入れすることができるようになっており、チャンバー2内の雰囲気が維持されるようになっている。また、この取入れ口及び取出し口には、そのチャンバー2外部にそれぞれ成形型50を載置することができる成形型載置台8及び9が設けられている。
このチャンバー2の内部には、光学素子を成形するための加熱ステージ3、プレス成形ステージ4及び冷却ステージ5が設けられており、これらの各ステージにより成形操作を行うものである。実際には、光学素子成形素材を収容した成形型50が、取入れ口からチャンバー2内に取り入れられ、上記の各ステージにおいて所定の処理を施されながら順番に移動し、所定の処理が終了したら成形型50は、取出し口からチャンバー2の外部に取出されるようになっている。
このチャンバー2の内部において、成形型50は光学素子成形素材を軟化し、変形を容易にするものであって高温に加熱されるため、成形型50が酸化されないように、チャンバー内雰囲気を窒素等の不活性ガス雰囲気とすることができるようになっている。この不活性ガス雰囲気とするには、チャンバー2を密閉構造として内部雰囲気を置換することで達成できるが、半密閉構造として、不活性ガスを常時チャンバー2内に供給して、チャンバー内を陽圧にしながら外部の空気が流入しないようにして不活性ガス雰囲気を維持するようにしてもよい。上記した取入れシャッター6及び取出しシャッター7は、チャンバー2内部を簡便な構成で半密閉状態とするのに効果的である。なお、これらチャンバー2及びシャッター6,7は、ステンレス、合金鋼等の素材で形成する物で高温下におけるガス、不純物が析出しない素材である事が好ましい。
次に、本発明の成形操作を行う各ステージについて説明する。なお、各ステージの説明にあたって用いる成形型50は、一般に、光学素子の上側の光学機能面を形成する上型と、下側の光学機能面を形成する下型とで構成される一組の成形型であり、さらに上型及び下型の位置合わせを行う胴型を有するものである。胴型は、プレス時に、上型及び下型の光軸を同軸上に規制する中空円筒形状の内胴と、内胴の外周に設けられ上型及び下型間の距離を規制する中空円筒形状の外胴と、で構成することが好ましい。
また、この成形型50は、超硬合金やセラミックス等の素材からなり、上型及び下型は、成形する光学素子の面形状を転写するための成形面をそれぞれ有しているが、ここで形成される光学素子形状は、両凸、両凹、平凸、平凹、凸メニスカス、凹メニスカス形状のいずれのレンズ形状を成形する成形型であってもよい。なお、外胴を用いる場合には、高温での耐久性、耐食性、高い機械的強度を持つ材質が好ましく、さらには高い熱膨張係数を持つ材質が好ましく、具体的にはSUS等のステンレス製とすることが好ましい。
本発明の加熱ステージ3は、成形型50に収容された光学素子成形素材を軟化させるものであり、その内部にヒータ3aが埋め込まれた上下一対の加熱プレート3bから構成されるものである。この加熱プレート3bは、上下一対の加熱プレート3bを成形型の上型、下型にそれぞれ接触させることにより、上型及び下型を加熱することができ、さらに成形型内部に収容されている光学素子成形素材をも加熱させることができるようになっている。
より具体的には、加熱ステージ3において、下側の加熱プレート3bはチャンバー2の底板に固定されており、上側の加熱プレート3bは上下移動が可能なようになっている。上側の加熱プレート3bは、加熱プレート3b自体の熱をそのまま伝えないように断熱板3cを介してシャフト3dと接続され、このシャフト3dは図示しないシリンダーによって加熱プレート3bを上下移動可能としている。このように、加熱プレート3bを上下移動可能とすることにより、この上側の加熱プレート3bの成形型50の上型への接触・非接触を制御することができ、所望のタイミングで成形型50と光学素子成形素材を加熱することができるようになっている。
また、下側の加熱プレート3bは、チャンバー2に固定する際に、上側と同様にそのまま熱が伝わることのないようにこのプレート側に断熱板3cを有し、さらに冷却板10を介して底板に固定されている。
本発明のプレス成形ステージ4は、上下のプレスプレート4b間の距離を狭めることにより成形型50の上型と下型との距離を狭めて、成形型50内に収容された光学素子成形素材を軟化状態のまま押圧して変形させ、上型及び下型の光学形成面形状を光学素子成形素材に付与することにより光学素子の成形を行うものであり、その内部にヒータ4aが埋め込まれた上下一対のプレスプレート4bから構成されるものである。このプレスプレート4bを用いたプレスは前段階の加熱温度を維持しながら行われるものである。
より具体的には、このプレス成形ステージ4において、下側のプレスプレート4bはチャンバー2の底板に固定されており、上側のプレスプレート4bは上下移動が可能なようになっている。上側のプレスプレート4bは、プレスプレート4b自体の熱をそのまま伝えないように断熱板4cを介してシャフト4dと接続され、このシャフト4dは図示しないシリンダーによってプレスプレート4bを上下移動可能としている。このようにプレスプレート4bを上下移動可能とすることにより、この上側のプレスプレート4bを下降させ、下側のプレスプレート4bに載置された成形型50を用いたプレス成形を行うことができる。このときプレス成形を所定の圧力で行うことができるようになっており、光学素子成形素材に高精度に光学素子形状を付与することができる。
また、下側のプレスプレート4bは、上記加熱プレート3bと同様に、チャンバー2の底板上に固定するに際し、断熱板4c及び冷却板10を介して底板に固定されており、下側のプレスプレート4bの熱をチャンバー2に伝達しないように構成されている。
本発明の冷却ステージ5は、成形型50を冷却することにより光学素子形状が付与された光学素子成形素材を冷却、固化するものであり、その内部に、ヒータ5aが埋め込まれた上下一対の冷却プレート5bから構成されるものである。この冷却プレート5bは、上下一対の冷却プレート5bを成形型の上型、下型にそれぞれ接触させることにより、上型及び下型を冷却することができ、さらに成形型内部に収容されている光学素子成形素材をも冷却することができるようになっている。
より具体的には、この冷却ステージ5において、下側の冷却プレート5bはチャンバー2の底板に固定されており、上側の冷却プレート5bは上下移動が可能なようになっている。上側の冷却プレート5bは、冷却プレート5b自体の熱をそのまま伝えないように断熱板5cを介してシャフト5dと接続され、このシャフト5dは図示しないシリンダーによって冷却プレート5bを上下移動可能としている。このように、冷却プレート5bを上下移動可能とすることにより、この上側の冷却プレート5bの成形型50の上型への接触・非接触を制御することができ、所望のタイミングで成形型50と光学素子成形素材を冷却することができるようになっている。
また、下側の冷却プレート5bは、上記加熱プレート3bと同様に、チャンバー2の底板上に固定するに際し、断熱板5c及び冷却板10を介して固定されており、下側の冷却プレート5bの熱をチャンバー2に伝達しないように構成されている。
なお、ここでの光学素子成形素材の固化は、その素材のガラス転移点以下、より好ましくは歪点以下に冷却すればよく、十分に冷却されると光学素子成形素材の光学素子形状は安定し、変形が抑制される。ここでの冷却とは、光学素子形状を安定して付与することができるように光学素子成形素材を固化する温度まで下げることをいい、その温度は、プレスプレートよりも50〜150℃程度低いだけで、依然として高温であるため、この冷却プレート5bにもその内部にヒータ5aが埋め込まれている。
また、これら各ステージの上側の加熱プレート3b、プレスプレート4b及び冷却プレート5bは、上記したように断熱板を介してシャフトに固定されており、このシャフトがシリンダーに接続されているが、ここでシリンダーは、各プレートを上下動させることができればよく、例えば、電動サーボシリンダー、エアシリンダー、油圧シリンダー、電動油圧シリンダー等のシリンダーを用いることができる。
上記した、加熱プレート3b、プレスプレート4b、冷却プレート5bは、その成形型との接触面が水平面と平行になっており、特に、プレスプレート4bにおいては、プレスプレート4bの成形型との接触面が傾いていた場合、成形型50の上型及び下型の中心軸が一致しなくなり、このとき製造される光学素子が、その光軸が一致せず不良品となってしまうことがある。したがって、これら各ステージにおけるプレートの平行度や平面度の管理は厳密に行われるものである。
これらの各ステージにおけるプレートはステンレス、超硬合金、合金鋼等の素材の内部にカートリッジヒータを挿入し、固定したものであり、カートリッジヒータを加熱することによりプレートの温度を上昇させ、所望の温度に維持することができるようになっている。
また、各ステージの断熱板3c,4c,5cは、セラミックス、ステンレス、ダイス鋼、ハイス鋼等の公知の断熱板を用いればよく、硬度が高くプレス成形時の圧力等によっても変形しにくく、ずれを生じることが少ないセラミックスであることが好ましい。ステンレス、ダイス鋼、ハイス鋼など金属系材料を用いる場合は、表面に酸化防止膜のコーティングを施すことが好ましく、具体的にはCrN、TiN、TiAlNなどのコーティング処理を施したものが挙げられる。
さらに、冷却板10は、ステンレス等の板状体の内部に、その全体が冷却されるように配管が設けられており、この配管内に冷却媒体を循環させて板状体を冷却し、この板状体に接触する断熱板及びチャンバー2をも冷却することができるようになっている。この冷却板として、図1にはチャンバーの底板全体を覆う一枚板の冷却板を示したが、成形型の移動方向に対して複数枚に分割され並べられて配置させるようにしてもよく、分割して設けた場合にはチャンバーの変形を抑制することができる。
この冷却板は、その内部に冷却板全面を冷却することができるように配管が設けられており、例えば、内径6〜12mmの配管に冷却媒体として、15〜24℃の冷却水を流通させる構成とすることができる。この冷却水は、冷却水循環装置(チラー)により、循環させながら冷却するようにすることが好ましい。
ここで、各ステージのプレートは、図2(a)に示したような構成となっているが、冷却プレート5cを例に、以下説明する。この図は、冷却プレート5cを上方から見た平面透視図であるが、この冷却プレート5cは、その内部にカートリッジヒータ5aが3本貫通して構成されている。
このように構成された冷却プレート5cは、内部のカートリッジヒータ5aの温度により所定の温度に加熱、維持されるようになっているが、従来のように全面に断熱板を接触させた場合、実際には、プレートの温度分布は、図2(b)に示したようになり、場所によって温度差が生じている。この図2(b)は、図2(a)と同じ視点からプレートを見た時の温度分布の概念図であり、中央部(A1)が高温となっており、その外側に向かって(A1→A3)徐々に温度が低下している状態を示している。
このようにプレート内での温度差が生じていると、そのプレート上に載置される成形型は、そのプレート温度を反映して温度変化するため、成形型の温度も安定せず、光学素子の加熱、冷却も一様に行うことができない場合が生じてしまう。
このようにプレート内での温度差が生じていると、そのプレート上に載置される成形型は、そのプレート温度を反映して温度変化するため、成形型の温度も安定せず、光学素子の加熱、冷却も一様に行うことができない場合が生じてしまう。
そこで、プレート内で温度差が生じている場合に、プレートの構造はそのままに、断熱板にてプレート内の温度を均一化するように構成することが本願発明であり、その課題を達成するために、本発明は、プレートから冷却板への単位時間当たりの熱移動量をプレートの高温部で大きく、低温部で小さくして達成しようとするものである。
すなわち、プレート内の温度差が生じている場合に、プレートから冷却板への単位時間当たりの熱移動量を、断熱板の形状を加工し、又は断熱板を熱伝達率の異なる素材を組み合わせて構成することにより、プレートの高温部での熱移動量を大きく、プレートの低温部での熱移動量を小さくするものである。
より具体的には、プレートの高温部については断熱板を接触させることで熱移動量を大きくし、低温部については断熱板を接触させないようにして放熱のみとすることで熱移動量を小さくする構成とすることで、プレート内の温度分布を改善するものである。
このとき断熱板の形状は、プレートの温度差が生じている状態を確認して、高温部分と低温部分とを見極めた上で、その接触・非接触部分を決定し、断熱板形状を加工することが好ましく、例えば、図3(a)や図3(b)で示したように、プレートの中央部には断熱板を設け、周辺部では断熱板を設けない構成とすればよい。
このとき、断熱板形状は、高温部と低温部とを見極めたうえで、プレート温度を均一化するのに適した形状とすれば良く、例えば、図2(b)のような温度分布が形成されている場合には、その温度分布の任意の温度での境界に沿った形状や、その境界についてオフセットした形状、さらにその境界又はオフセット形状の輪郭を基本に、断熱板形状を直線形状として加工が容易となる形状等にすればよい。ここで、温度分布の形状の縦横比が異なる場合には、その長い径方向において短い径方向よりも断熱板の形状を基準とする境界をより超えるようにして設け、温度改善後の温度分布の縦横比が1に近くなるようにすることが好ましい。ここで、図3(a)はA1の境界を意識しながら断熱板の加工の容易さも考慮し輪郭を直線形状としたものであり、図3(b)はさらに加工が容易な形状としたものである。
また、上記形状加工と異なる方法としては、図3(c)に示したように、断熱板を中央部から周縁部に向かって、熱伝導率の異なる素材で構成するようにして、プレートの中央部では熱移動量を大きく、周縁部では熱移動量を小さくするようにすることもできる。このとき、中央部の5c−1から周縁部の5c−3まで、順番に熱伝導率が小さくなるように素材を変えて一枚の断熱板とすることで、上記課題を達成することもできる。
上記したように、断熱板を形状加工したり、熱伝導率の異なる素材を組み合わせて形成したりする本発明の光学素子の成形装置は、プレート内の温度差が5℃以上生じているような場合に適用することが特に好ましい。
このとき、プレート内の一番低い温度を起点の温度として、所定の温度以上に高い部分にのみ断熱板が接触するように温度分布の状態に応じて形状加工を行えばよく、例えば、10℃の温度差が生じている場合には、起点から4℃以上高温の部分に断熱板が接触するようにすればよく、このとき、その断熱板の形状は、起点から4〜10℃高温の範囲内に断熱板の輪郭がくるように加工すればよい。また、熱伝達率の異なる素材を組み合わせる場合にも、プレートの温度分布の状態に応じて、同じ温度範囲の部分に熱伝達率の同じ素材が接するように、かつ、温度が高くなるほど熱伝達率の高い素材となるように形成することが好ましい。ちなみに、熱伝達率の異なる素材としては、セラミックではアルミナ、ジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素。金属ではSUS、銅、超硬合金、などが挙げられる。
なお、図2及び図3はヒータカートリッジを3本設けた場合の例であり、ヒータカートリッジの本数の変更、出力の大きさ、プレート形状の変更等によりプレート上の温度分布は変化するため、そのときの状況に応じて温度分布を確認し、それに適した断熱板形状を構成すればよい。
以上説明した加熱ステージ3、プレス成形ステージ4、冷却ステージ5は、それぞれ所定の処理が行われる場(ステージ)を形成するものであり、各ステージによる処理を順次円滑に行うことができるように、成形型50は、搬送手段(図示せず)により所定のタイミングで各ステージに搭載されるように移動させる制御手段によって制御されている。
より具体的には、加熱プレート3b、プレスプレート4b、冷却プレート5bによる処理は、成形型50を順次上記の順序で各プレート上へと搬送移動させながら所定の処理を行うものであり、成形型50が次のステージに移動することで、処理の終わったステージは空くため、さらに、そこに別の光学素子成形素材を収容した成形型50を搬送し、連続的に複数個の光学素子の成形操作を行うことができるようになっている。
この処理を行うための上記搬送手段は、図示していないが、例えば、ロボットアーム等により、成形型載置台8から加熱プレート3bへ、加熱プレート3bからプレスプレート4bへ、プレスプレート4bから冷却プレート5bへ、冷却プレート5bから成形型載置台9へ、と移動させることができるようになっている。
なお、この制御手段は、成形型の移動、加熱・プレス成形・冷却の各ステージにおける上下一対のプレートの温度や、上下移動のタイミング等をも制御し、一連の成形操作を円滑に、かつ、連続的に行うことができるように制御している。このとき、取入れシャッター及び取出しシャッターの開閉も制御する。また、チャンバー2内の雰囲気が不活性ガスで満たされるように窒素の供給量やタイミング等を制御するようにすることが好ましい。
すなわち、この光学素子の成形装置1は、1以上のポジションで温度の上げ下げを行いながら所定の処理を行う、成形型の搬送による光学素子の成形装置である。
次に、この光学素子の成形装置1を用いた光学素子の成形方法について説明する。
まず、取入れ口側の成形型載置台8に成形型50を載置し、この成形型50の内部に光学素子成形素材を収容する。取入れシャッター6を開けて取入れ口を開口させ、この成形型50を搬送手段により加熱プレート3b上に搬送する。搬送されると、成形型50の下型は下側の加熱プレート3bに接触するため加熱プレート3bと同じ温度まで昇温される。これと同時に、上型には上方向から上側の加熱プレート3bを接触させて同様に加熱する。
このように上型及び下型が加熱されると、その内部に収容されている光学素子成形素材も加熱され、この光学素子成形素材は屈伏点以上に加熱されると変形が容易となる。一般に、加熱温度は、軟化点まで温度を上げるとレンズ表面が白濁するので屈伏点(At)から軟化点の間の温度に設定する。このとき、昇温速度は0.5〜2.5℃/sec程度にすることが好ましい。
このようにして加熱ステージ3で十分に加熱された成形型50及び光学素子成形素材は、搬送手段により、下側のプレスプレート4b上に搬送され載置される。
プレスプレート4bも加熱プレート3bと同程度の温度に加熱されており、光学素子成形素材が軟化状態を維持するようにしている。さらに、上側のプレスプレート4bを下降させてプレスプレート4b間の距離を狭めることにより、上型と下型との距離を狭めて、成形型50の内部に収容された光学素子成形素材に圧力をかけて変形することができるようになっている。
このプレス工程では、上記したように成形型50の上下から圧力をかけることで光学素子成形素材のプレス成形を行い、これにより光学素子成形素材には上型及び下型の光学形成面が転写され、光学素子形状が付与される。
また、このプレス工程におけるプレスは、加熱温度が前段の加熱ステージで加熱した温度と同程度の温度であり、プレス時の圧力はレンズ成形体の単位面積当たり2.5〜37.5N/mm2とすることが好ましく、例えば10〜20/mm2とする事が特に好ましい。
そして、このようなプレス工程を行うことで、押切りが完了した成形型50は、搬送手段によりプレスプレート4bから冷却プレート5bへと搬送される。この搬送手段は、上記した搬送手段と同様のものである。
次に、冷却プレート5bにより成形型50を冷却するが、これは、上記加熱工程と同様に、下型は下側の冷却プレート5bで、上型は上側の冷却プレート5bを下降させて接触させることで冷却する。これにより光学素子成形素材を冷却して、固化させる。この冷却は、光学素子成形素材のガラス転移点(Tg)以下に冷却させることが好ましく、光学素子成形素材の歪点以下の温度にまで冷却させることがより好ましい。このとき、降温速度は0.1〜2.5℃/secにすることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜1.0℃/secである。
なお、上記した加熱工程及び冷却工程は、それぞれ段階的に温度を変化させるようにして行うことが好ましく、加熱工程を1以上の加熱ステージを設けて行うことにより、段階的に光学素子成形素材の温度を上昇させて、プレス成形ステージの直前の加熱ステージにおいて、成形温度にまでもっていくようにする。また、冷却工程においても1以上の冷却ステージを設けることにより、段階的に光学素子成形素材の温度を下降させて、200℃以下の温度になるようにする。このように、加熱及び冷却を段階的に行うことで、光学素子成形素材の急激な温度変化を抑制し、歪が生じたり、面割れ等が生じたりする等の光学素子の特性を悪化させることがないようにすることができる。
このような、加熱工程及び冷却工程を実施するために、それぞれ複数の加熱ステージ及び冷却ステージを用いた光学素子の成形装置の一例を図4に示した。この図4に示した光学素子の成形装置11は、チャンバー12、第1の加熱ステージ13、第2の加熱ステージ14、第3の加熱ステージ15、プレス成形ステージ16、第1の冷却ステージ17、第2の冷却ステージ18、第3の冷却ステージ19を有する装置構成となっており、チャンバー12には光学素子の成形装置1と同様に、成形型50の取入れ口とそれを開閉可能とする取入れシャッター20、取出し口とそれを開閉可能とする取出しシャッター21、それら取入れ口及び取出し口の外側には成形型載置台22及び23が設けられている。
この光学素子の成形装置11は、加熱ステージを3つ、冷却ステージを3つ設けて、段階的に加熱及び冷却を行うようにしたこと以外は、図1の光学素子の成形装置1の構成と同様である。なお、断熱板13c、14c、15c、16c、17c、18c、19cは、加熱ステージ、プレス成形ステージ及び冷却ステージの各ステージにおいて各プレートの温度分布に応じて断熱板の構成を形状加工又は熱伝導率の異なる素材の組み合わせとして対応すればよい。そして、それら断熱板とチャンバー2との間には、内部に冷却水が循環した一枚板の冷却板24が設けられている。
第1の加熱ステージ13では、光学素子成形素材をガラス転移点以下、200〜400℃程度低い温度に一旦加熱する予備加熱を行い、第2の加熱ステージ14ではガラス転移点付近の温度にまで、第3の加熱ステージ15では屈伏点+10〜30℃の温度にまで加熱する。また、プレス成形ステージ16では成形温度を維持しながら、成形型による成形操作を行い光学素子形状を付与し、第1の冷却ステージ17では成形素材のガラス転移点+20℃程度まで冷却し、第2の冷却ステージ18では、さらに歪点以下にまで冷却し、第3の冷却ステージ19では、成形型が酸化されない200℃以下の温度にまで冷却するようにする。
ここで、第3の冷却ステージは、用いるプレート19bを、他のステージにおけるヒータの代わりに冷却水が循環するように配管を設けた水冷プレート19bとすることで、効率的に冷却することができるようになっている。
この光学素子の成形装置11において、プレート内の熱の均一化が求められるのは、光学素子を冷却する冷却ステージであり、光学素子の一部の冷却が十分にできないときである。このような冷却が不均一になってしまうと、その冷却速度の差から光学素子内部に歪が生じたり、離型がうまくできなかったりして、それはそのまま得られる光学素子の形状や特性に悪影響を及ぼすものである。特に、第1の冷却プレート17bでの冷却が光学素子の特性に影響を大きく与えるため、少なくとも第1の冷却プレート17bのプレートにおいて断熱板を本発明の構成とすることが好ましい。さらに、その後の冷却ステージにおいても、光学素子を一様に冷却が可能なように断熱板を本発明の構成とすることが好ましい。
また、加熱ステージ及びプレス成形ステージでも、冷却ステージよりも不具合が生じる影響は小さいが、所定の処理を均一な温度で処理するこることができるように、同様に断熱板を本発明の構成とすることが好ましい。
冷却して得られた光学素子は、その後、光学素子形状とするために、余肉部を切削して光学素子形状としたり、アニール工程に付して歪み等を除去したりする等の後処理を施して最終的な製品とされる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
(実施例1)
図4の光学素子の成形装置11を用いて、光学素子の成形を以下の通り行った。
ここで用いた光学素子の成形装置11は、加熱プレート、プレスプレート及び冷却プレートとして、タングステンカーバイド製の100×78×18mmの直方体で内部に1000Wのカートリッジヒータを3本有するプレートを用い、断熱板として、SUS304製の100×78×9mmの板状体とジルコニア製の100×78×9mmの板状体を重ね合わせたものを用いた。なお、第1の冷却ステージにおける断熱板17cのみ、プレート上の周辺より温度が高いエリアから5mm外側にオフセットした輪郭に接するように直線形状で加工した、高温部分に接触部を持つ図3(a)の形状の断熱板を用いた。
図4の光学素子の成形装置11を用いて、光学素子の成形を以下の通り行った。
ここで用いた光学素子の成形装置11は、加熱プレート、プレスプレート及び冷却プレートとして、タングステンカーバイド製の100×78×18mmの直方体で内部に1000Wのカートリッジヒータを3本有するプレートを用い、断熱板として、SUS304製の100×78×9mmの板状体とジルコニア製の100×78×9mmの板状体を重ね合わせたものを用いた。なお、第1の冷却ステージにおける断熱板17cのみ、プレート上の周辺より温度が高いエリアから5mm外側にオフセットした輪郭に接するように直線形状で加工した、高温部分に接触部を持つ図3(a)の形状の断熱板を用いた。
また、上側のプレートを上下移動させるシリンダーは、エアシリンダーを用い、シャフト径40mmのシャフトが上側のプレートと接続、固定されている。チャンバーはSS400製の440×592×240mmの箱状で、このチャンバーの下板としては440×592×20mmのものを用いた。
また、成形型50は、上型、下型並びに内胴及び外胴を有する胴型で構成され、上型、下型及び内胴はタングステンカーバイドからなる超硬合金製で、外胴はSUSからなるものであり、プレス成形により、直径φ40mm、中心厚さ7.5mm、周辺厚さ3mm非球面の近似曲率半径がそれぞれ100mmと85mmの両凸形状の成形品が得られ、後加工の芯取り加工をすることで直径35mmの光学素子が得られるものを用いた。
この成形型の下型の成形面にホウケイ酸ガラスからなる研削研磨により作製した直径φ36mm、中心厚み8.83mm、周辺厚さ4.3mm、曲率半径がそれぞれ90mmと60mmの両凸球面レンズの光学素子成形素材を載置した。なお、この光学素子成形素材の歪点は495℃、ガラス転移点(Tg)は532℃、屈伏点(At)は573℃である。
光学素子成形素材を収容した成形型50を、搬送手段により第1の加熱プレート13b上に搬送し載置すると同時に上側の第1の加熱プレート13bを下降させて上型に接触させ、成形型50及び光学素子成形素材を300秒間加熱し、次いで、第2の加熱プレート14b上に搬送し載置すると同時に上側の第2の加熱プレート14bを下降させて上型に接触させ、成形型50及び光学素子成形素材を300秒間加熱し、さらに、第3の加熱プレート上に搬送し載置すると同時に上型の第3の加熱プレート15bを下降させて上型に接触させ、成形型50及び光学素子成形素材を300秒間加熱して光学素子成形素材を軟化状態とした。なお、第1の加熱プレート13bは280℃、第2の加熱プレート14bは500℃、第3の加熱プレート15bは600℃に設定した。
次に、成形型50をプレスプレート16b上に搬送し載置して、上側のプレスプレート16bを下降させ、プレスした。この成形時のプレス圧力は5N/mm2、プレス時間は250秒とした。このとき、プレスプレート16bの温度は600℃であった。
プレス後、成形型を第1の冷却プレート17b上に搬送し載置すると同時に上側の冷却プレート17bを下降させて上型に接触させ、300秒間冷却し、次いで、成形型を第2の冷却プレート18b上に搬送し裁置すると同時に上側の第2の冷却プレート18bを下降させて上型に接触させ、300秒間冷却し、さらに、成形型を第3の冷却プレート19b上に搬送し載置すると同時に上側の第3の冷却プレート19bを下降させて上型に接触させ、300秒間冷却した。このとき、第1の冷却プレート17bは550℃、第2の冷却プレート18bは 450℃、第3の冷却プレート19bは20℃(冷却水温度)に設定した。
光学素子成形素材を室温になるまで冷却し、十分に冷却したところで、成形型から取り出し、光学素子を得た。
本発明の光学素子の成形装置において、冷却プレート17bの温度分布を測定したところ従来のように断熱板の形状加工をしていない場合は、プレート内の温度差が10℃程度発生した。一方、上記のように断熱板の形状加工を行った実施例1では、プレート内の温度差は2℃程度まで緩和することができた。さらに、冷却プレート17b上に配置された金型の温度分布を測定したところ、プレートの温度分布と同様の傾向を示した。
断熱板の形状加工の有無でそれぞれ実際にレンズ成形を行ったところ、形状加工していない場合はアスティグマなどの形状不良が発生し、安定して良品を得る事が困難であった。形状加工した場合はアスティグマなどの形状不良が抑制され、高品質高歩留まりでの成形が可能であった。
以上に示したように、本発明の光学素子の成形装置により、光学素子の製造におけるプレート温度分布を抑制することが可能となり、さらには金型温度分布を抑えることができた。これにより光学素子形状も安定化し、歩留まりを向上させることができることがわかった。
本発明の光学素子の成形装置は、成形型を順次移動させながらプレス成形により連続的に光学素子を製造する際に用いることができる。
1…光学素子の成形装置、2…チャンバー、3…加熱ステージ、4…プレス成形ステージ、5…冷却ステージ、6…取入れシャッター、7…取出しシャッター、8,9…成形型載置台、10…冷却板、50…成形型、3a,4a,5a…ヒータ、3b…加熱プレート、4b…プレスプレート、5b…冷却プレート、3c,4c,5c…断熱板、3d,4d,5d…シャフト
Claims (5)
- 上型と下型の間に光学素子成形素材が置かれた成形型を、チャンバー内に設けた加熱、プレス成形及び冷却の各ステージへ順次搬送して光学素子を成形する光学素子の成形装置であって、
前記成形装置は、前記加熱、プレス成形及び冷却の各ステージにおいて前記成形型を搭載し、搭載された前記成形型に対して、それぞれ加熱、プレス成形及び冷却の各プロセスを行う上下一対の複数組のプレートと、前記各組における一対のプレートを接近又は離間させて加熱、プレス成形及び冷却のプロセスを行わせる駆動手段と、各プロセス及び前記成形型の搬送を制御する制御手段と、を備えるとともに、
前記加熱、プレス成形及び冷却の各ステージにおける下側のプレートと前記チャンバーの底板との間に、前記下側のプレート側に断熱板を介して冷却板を配置し、前記下側のプレートの少なくとも1つにおいて、前記断熱板を該下側のプレートから前記冷却板への時間当たりの熱移動量をプレートの高温部で大きく、低温部で小さくしたものであることを特徴とする光学素子の成形装置。 - 前記プレートから冷却板への熱移動をプレートの高温部で大きく、低温部で小さくするために、前記断熱板を、プレートの高温部では接触させ、低温部では接触させないように形状加工されていることを特徴とする請求項1記載の光学素子の成形装置。
- 前記プレートから冷却板への熱移動をプレートの高温部で大きく、低温部で小さくするために、前記断熱板を、プレートの高温部で熱伝導率が高く、低温部で熱伝導率が低い素材で形成することを特徴とする請求項1記載の光学素子の成形装置。
- 前記断熱板が、プレス成形ステージ直後の冷却ステージに設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の光学素子の成形装置。
- 前記断熱板を、前記プレート内の高温部と低温部との温度差が5℃以上有するプレートに設けることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項記載の光学素子の成形装置。
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TWI551554B (zh) * | 2012-01-05 | 2016-10-01 | Asahi Glass Co Ltd | The forming device and forming method of glass frame body |
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2010
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JPWO2013047306A1 (ja) * | 2011-09-28 | 2015-03-26 | 旭硝子株式会社 | プレス成形装置、プレス成形方法、プレス成形用の載置板 |
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