JP2011184126A - バラ物用空気移送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】バラ物の移送能力を可変とし得、受け入れ側設備の増設或いは規模の縮小といった変更にも適合して幅広いニーズに対応し得るバラ物用空気移送装置を提供する。
【解決手段】空気吸引管７途中、横管８途中、縦管１０途中のそれぞれに、真空ポンプ６による空気の吸引風量を調節可能な風量調節手段１５，１６，１７を分岐接続する。
【選択図】図１
【解決手段】空気吸引管７途中、横管８途中、縦管１０途中のそれぞれに、真空ポンプ６による空気の吸引風量を調節可能な風量調節手段１５，１６，１７を分岐接続する。
【選択図】図１
Description
本発明は、バラ物用空気移送装置に関するものである。
一般に、穀物等の各種バラ物を積載した船舶が出入する港湾の岸壁には、該船舶のタンク内部に貯留されたバラ物を吸い上げて払い出すためのバラ物用空気移送装置が配備されている。
図２は従来のバラ物用空気移送装置の一例を示す概要構成図であって、該バラ物用空気移送装置は、バラ物Ｂのタンク１ａを装備した船舶１が停泊する港湾２の岸壁３に、内部にバラ物Ｂを導入可能なホッパ４を、旋回機構（図示せず）により旋回自在に配設し、該ホッパ４の上部に、モータ５によって駆動される真空ポンプ６を空気吸引管７を介して接続し、前記ホッパ４に対し横方向へ張り出し且つその軸線方向へ伸縮機構（図示せず）により伸縮自在な横管８を、起伏機構（図示せず）により起伏自在となるよう管継手９を介して接続し、該横管８の先端側に、その軸線方向へ伸縮機構（図示せず）により伸縮自在な縦管１０を、角度調節機構（図示せず）により鉛直に角度調節自在となるよう管継手１１を介して接続し、該縦管１０の下端に、前記タンク１ａ内部に貯留されたバラ物Ｂを吸い上げる吸引ノズル１２を設け、該吸引ノズル１２から縦管１０と横管８とを介して前記ホッパ４内部に吸い上げられたバラ物Ｂを該ホッパ４内部の気密性を保持しつつ図示していないコンベヤやサイロ等へ搬出するロータリーフィーダ等の払出機１３を、前記ホッパ４の底部に取り付けてなる構成を有している。
尚、前記ホッパ４内上部には、真空ポンプ６側へバラ物Ｂが吸い込まれることを防止するためのフィルタ１４を設けてある。
前記港湾２に停泊した船舶１のタンク１ａからバラ物Ｂを払い出す際には、先ず、ホッパ４を旋回機構（図示せず）により旋回させて位置決めすると共に、横管８をその軸線方向へ伸縮機構（図示せず）により伸縮させて長さ調節しつつ起伏機構（図示せず）により起伏させ、更に、縦管１０をその軸線方向へ伸縮機構（図示せず）により伸縮させて長さ調節しつつ角度調節機構（図示せず）により鉛直に角度調節し、吸引ノズル１２を前記船舶１のタンク１ａ内部のバラ物Ｂの上面付近に配置した状態で、真空ポンプ６をモータ５により駆動すると、ホッパ４内部が負圧となり、バラ物Ｂが吸引ノズル１２から縦管１０と横管８とを介して前記ホッパ４内部に吸い上げられ、該ホッパ４内部に吸い上げられたバラ物Ｂは、ロータリーフィーダ等の払出機１３の作動によりホッパ４内部の気密性を保持しつつ図示していないコンベヤやサイロ等へ搬出される。
尚、図２に示されるような構造のバラ物用空気移送装置と類似するシステムの一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献１がある。
しかしながら、前述の如き従来のバラ物用空気移送装置においては、真空ポンプ６のモータ５の回転数は一定に制御されており、バラ物Ｂの移送能力は可変となっていなかった。
このため、例えば、それまでバラ物Ｂとしての小麦を１００［ｔ／ｈ］の流量で移送する能力を有するバラ物用空気移送装置を用いて、該１００［ｔ／ｈ］の流量の小麦を受け入れ可能な容量を有したサイロ等に搬出するようにしていた設備に対し、ニーズの多様化に伴い、５０［ｔ／ｈ］の流量の大豆を受け入れ可能な容量を有した別のサイロ等の設備を増設し、該増設した設備にもそれまで使用していた前記バラ物用空気移送装置を仮にそのまま利用しようとした場合、バラ物Ｂとしての大豆が受け入れ可能な容量を越えてサイロ等から溢れ出てしまうこととなり、前記バラ物用空気移送装置を使用することができないといった不具合が生じていた。
本発明は、斯かる実情に鑑み、バラ物の移送能力を可変とし得、受け入れ側設備の増設或いは規模の縮小といった変更にも適合して幅広いニーズに対応し得るバラ物用空気移送装置を提供しようとするものである。
本発明は、内部にバラ物を導入可能となるよう配設されるホッパと、
該ホッパに空気吸引管を介して接続され且つ該ホッパ内部を負圧とする真空ポンプと、
前記ホッパに対し横方向へ張り出すよう接続された横管と、
該横管の先端側から垂下するよう接続された縦管と、
該縦管の下端に設けられ且つタンク内部に貯留されたバラ物を吸い上げる吸引ノズルと、
該吸引ノズルから縦管と横管とを介して前記ホッパ内部に吸い上げられたバラ物を該ホッパ内部の気密性を保持しつつ搬出する払出機と
を備え、前記タンク内部に貯留されたバラ物を吸い上げて払い出すためのバラ物用空気移送装置において、
前記空気吸引管途中、前記横管途中、前記縦管途中のうちの少なくとも一箇所に、前記真空ポンプによる空気の吸引風量を調節可能な風量調節手段を分岐接続したことを特徴とするバラ物用空気移送装置にかかるものである。
該ホッパに空気吸引管を介して接続され且つ該ホッパ内部を負圧とする真空ポンプと、
前記ホッパに対し横方向へ張り出すよう接続された横管と、
該横管の先端側から垂下するよう接続された縦管と、
該縦管の下端に設けられ且つタンク内部に貯留されたバラ物を吸い上げる吸引ノズルと、
該吸引ノズルから縦管と横管とを介して前記ホッパ内部に吸い上げられたバラ物を該ホッパ内部の気密性を保持しつつ搬出する払出機と
を備え、前記タンク内部に貯留されたバラ物を吸い上げて払い出すためのバラ物用空気移送装置において、
前記空気吸引管途中、前記横管途中、前記縦管途中のうちの少なくとも一箇所に、前記真空ポンプによる空気の吸引風量を調節可能な風量調節手段を分岐接続したことを特徴とするバラ物用空気移送装置にかかるものである。
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
前述の如く構成すると、真空ポンプのモータの回転数が一定に制御されていても、風量調節手段によって真空ポンプによる空気の吸引風量を調節することが可能となり、バラ物の移送能力が可変となる。
このため、例えば、それまでバラ物Ｂとしての小麦を１００［ｔ／ｈ］の流量で移送する能力を有するバラ物用空気移送装置を用いて、該１００［ｔ／ｈ］の流量の小麦を受け入れ可能な容量を有したサイロ等に搬出するようにしていた設備に対し、ニーズの多様化に伴い、５０［ｔ／ｈ］の流量の大豆を受け入れ可能な容量を有した別のサイロ等の設備を増設し、該増設した設備にもそれまで使用していた前記バラ物用空気移送装置を利用する際には、前記風量調節手段によって真空ポンプによる空気の吸引風量を増加させれば、縦管の下端の吸引ノズルから実質的に吸い上げられる大豆の流量を低く抑えることが可能となり、バラ物としての大豆が受け入れ可能な容量を越えてサイロ等から溢れ出てしまうことが避けられ、前記バラ物用空気移送装置を使用することが可能となる。
前記バラ物用空気移送装置においては、前記風量調節手段を、
外部の空気を吸い込み可能な空気吸込ノズルと、
該空気吸込ノズルに設けられた風量調節弁と
から構成することができる。
外部の空気を吸い込み可能な空気吸込ノズルと、
該空気吸込ノズルに設けられた風量調節弁と
から構成することができる。
又、前記バラ物用空気移送装置においては、前記払出機から搬出されるバラ物の流量を検出するバラ物流量検出器と、
該バラ物流量検出器で検出されるバラ物の流量に基づき前記風量調節弁に開度調節信号を出力する制御器と
を備えることができる。
該バラ物流量検出器で検出されるバラ物の流量に基づき前記風量調節弁に開度調節信号を出力する制御器と
を備えることができる。
本発明のバラ物用空気移送装置によれば、バラ物の移送能力を可変とし得、受け入れ側設備の増設或いは規模の縮小といった変更にも適合して幅広いニーズに対応し得るという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図１は本発明のバラ物用空気移送装置の実施例であって、図中、図２と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図２に示す従来のものと同様であるが、本実施例の特徴とするところは、図１に示す如く、空気吸引管７途中、横管８途中、縦管１０途中のそれぞれに、真空ポンプ６による空気の吸引風量を調節可能な風量調節手段１５，１６，１７を分岐接続した点にある。
本実施例の場合、前記風量調節手段１５，１６，１７は、外部の空気を吸い込み可能な空気吸込ノズル１５ａ，１６ａ，１７ａと、該空気吸込ノズル１５ａ，１６ａ，１７ａに設けられた風量調節弁１５ｂ，１６ｂ，１７ｂとから構成してある。尚、前記空気吸込ノズル１５ａ，１６ａ，１７ａの大気側開放端には、空気以外の異物を吸い込むことを防止するためのフィルタ（図示せず）を取り付けてある。
更に、本実施例の場合、払出機１３から搬出されるバラ物Ｂの流量１８ａをバラ物流量検出器１８で検出すると共に、該バラ物流量検出器１８で検出されるバラ物Ｂの流量１８ａに基づき制御器１９から前記風量調節弁１５ｂ，１６ｂ，１７ｂに開度調節信号１５ｃ，１６ｃ，１７ｃを出力するよう構成してある。
次に、上記実施例の作用を説明する。
前述の如く構成すると、真空ポンプ６のモータ５の回転数が一定に制御されていても、風量調節手段１５，１６，１７によって真空ポンプによる空気の吸引風量を調節することが可能となり、バラ物Ｂの移送能力が可変となる。
即ち、前記払出機１３から搬出されるバラ物Ｂの流量１８ａをバラ物流量検出器１８で検出し、該バラ物流量検出器１８で検出されるバラ物Ｂの流量１８ａに基づき制御器１９から前記風量調節手段１５，１６，１７の風量調節弁１５ｂ，１６ｂ，１７ｂに開度調節信号１５ｃ，１６ｃ，１７ｃを出力すると、該開度調節信号１５ｃ，１６ｃ，１７ｃに対応した開度に風量調節弁１５ｂ，１６ｂ，１７ｂの開度が調節され、空気吸込ノズル１５ａ，１６ａ，１７ａから空気吸引管７、横管８、縦管１０のそれぞれに外部の空気が吸い込まれ、横管８及び縦管１０内部における単位体積当たりの空気の風量が増え、その分だけ縦管１０の下端の吸引ノズル１２から吸い上げられるバラ物Ｂの流量１８ａが減る形となる。
このため、例えば、それまでバラ物Ｂとしての小麦を１００［ｔ／ｈ］の流量で移送する能力を有するバラ物用空気移送装置を用いて、該１００［ｔ／ｈ］の流量の小麦を受け入れ可能な容量を有したサイロ等に搬出するようにしていた設備に対し、ニーズの多様化に伴い、５０［ｔ／ｈ］の流量の大豆を受け入れ可能な容量を有した別のサイロ等の設備を増設し、該増設した設備にもそれまで使用していた前記バラ物用空気移送装置を利用する際には、前記風量調節手段１５，１６，１７によって真空ポンプによる空気の吸引風量を増加させれば、縦管１０の下端の吸引ノズル１２から実質的に吸い上げられる大豆の流量を低く抑えることが可能となり、バラ物Ｂとしての大豆が受け入れ可能な容量を越えてサイロ等から溢れ出てしまうことが避けられ、前記バラ物用空気移送装置を使用することが可能となる。
尚、本実施例においては、前記空気吸引管７途中、横管８途中、縦管１０途中のそれぞれに、真空ポンプ６による空気の吸引風量を調節可能な風量調節手段１５，１６，１７を分岐接続しており、該風量調節手段１５，１６，１７の風量調節弁１５ｂ，１６ｂ，１７ｂの開度をそれぞれ制御できることから、吸引風量を精度良く調節する上で有効となっているが、該風量調節手段は前記空気吸引管７途中、横管８途中、縦管１０途中の一箇所或いは二箇所に設けることも可能である。
因みに、前記空気吸引管７途中の一箇所のみに、空気吸込ノズル１５ａと風量調節弁１５ｂとからなる風量調節手段１５を設ける場合、前記真空ポンプ６の能力が
ベース輸送能力：Ｇ1［ｔ／ｈ］
風量：Ｑ1［ｍ3／ｍｉｎ］
吸込圧力：Ｐ1［ｍｍＡｑ］（≒９．８Ｐ1［ｋＰａ］）
であり、これを
変更後輸送能力：Ｇ2（＜Ｇ1）［ｔ／ｈ］
変更後風量：Ｑ2（＜Ｑ1）［ｍ3／ｍｉｎ］
変更後吸込圧力：Ｐ2［ｍｍＡｑ］（≒９．８Ｐ2［ｋＰａ］＞９．８Ｐ1［ｋＰａ］（負圧のため））
に変更する際、
弁係数：ｃ1
空気密度：γ［ｋｇ／ｍ3］
変更後吸込圧力Ｐ2による吸込風速：ｖ［ｍ／ｓ］
重力加速度：ｇ［ｍ／ｓ2］
とすると、大気圧と変更後吸込圧力Ｐ2との差圧ΔＰが
ΔＰ＝ｃ1×ｖ2／２ｇ×γ
となり、前記変更後吸込圧力Ｐ2による吸込風速ｖ［ｍ／ｓ］が、
ｖ＝√｛（ΔＰ×２ｇ）／（ｃ1×γ）｝
となり、ここで、
風量調節弁１５ｂからの吸込風量：ΔＱ（Ｑ1−Ｑ2）［ｍ3／ｍｉｎ］
とすると、風量調節弁１５ｂの必要断面積Ａ［ｍｍ2］が
Ａ＝ΔＱ／（６０×ｖ）×１０6
となることから、風量調節弁１５ｂの必要直径Ｄ［ｍｍ］は、
Ｄ＝√（４×Ａ／π）
となり、少なくともこの直径Ｄを有する風量調節弁１５ｂを選定すれば良いこととなる。
ベース輸送能力：Ｇ1［ｔ／ｈ］
風量：Ｑ1［ｍ3／ｍｉｎ］
吸込圧力：Ｐ1［ｍｍＡｑ］（≒９．８Ｐ1［ｋＰａ］）
であり、これを
変更後輸送能力：Ｇ2（＜Ｇ1）［ｔ／ｈ］
変更後風量：Ｑ2（＜Ｑ1）［ｍ3／ｍｉｎ］
変更後吸込圧力：Ｐ2［ｍｍＡｑ］（≒９．８Ｐ2［ｋＰａ］＞９．８Ｐ1［ｋＰａ］（負圧のため））
に変更する際、
弁係数：ｃ1
空気密度：γ［ｋｇ／ｍ3］
変更後吸込圧力Ｐ2による吸込風速：ｖ［ｍ／ｓ］
重力加速度：ｇ［ｍ／ｓ2］
とすると、大気圧と変更後吸込圧力Ｐ2との差圧ΔＰが
ΔＰ＝ｃ1×ｖ2／２ｇ×γ
となり、前記変更後吸込圧力Ｐ2による吸込風速ｖ［ｍ／ｓ］が、
ｖ＝√｛（ΔＰ×２ｇ）／（ｃ1×γ）｝
となり、ここで、
風量調節弁１５ｂからの吸込風量：ΔＱ（Ｑ1−Ｑ2）［ｍ3／ｍｉｎ］
とすると、風量調節弁１５ｂの必要断面積Ａ［ｍｍ2］が
Ａ＝ΔＱ／（６０×ｖ）×１０6
となることから、風量調節弁１５ｂの必要直径Ｄ［ｍｍ］は、
Ｄ＝√（４×Ａ／π）
となり、少なくともこの直径Ｄを有する風量調節弁１５ｂを選定すれば良いこととなる。
又、前記真空ポンプ６を駆動するモータ５の回転数をインバータ制御等によって調節することでも、バラ物Ｂの移送能力を可変にすることは可能であること言うまでもない。
こうして、バラ物Ｂの移送能力を可変とし得、受け入れ側設備の増設或いは規模の縮小といった変更にも適合して幅広いニーズに対応し得る。
尚、本発明のバラ物用空気移送装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
１ａ タンク
４ ホッパ
５ モータ
６ 真空ポンプ
７ 空気吸引管
８ 横管
１０ 縦管
１２ 吸引ノズル
１３ 払出機
１５ 風量調節手段
１５ａ 空気吸込ノズル
１５ｂ 風量調節弁
１５ｃ 開度調節信号
１６ 風量調節手段
１６ａ 空気吸込ノズル
１６ｂ 風量調節弁
１６ｃ 開度調節信号
１７ 風量調節手段
１７ａ 空気吸込ノズル
１７ｂ 風量調節弁
１７ｃ 開度調節信号
１８ バラ物流量検出器
１８ａ 流量
１９ 制御器
Ｂ バラ物
４ ホッパ
５ モータ
６ 真空ポンプ
７ 空気吸引管
８ 横管
１０ 縦管
１２ 吸引ノズル
１３ 払出機
１５ 風量調節手段
１５ａ 空気吸込ノズル
１５ｂ 風量調節弁
１５ｃ 開度調節信号
１６ 風量調節手段
１６ａ 空気吸込ノズル
１６ｂ 風量調節弁
１６ｃ 開度調節信号
１７ 風量調節手段
１７ａ 空気吸込ノズル
１７ｂ 風量調節弁
１７ｃ 開度調節信号
１８ バラ物流量検出器
１８ａ 流量
１９ 制御器
Ｂ バラ物
Claims (3)
- 内部にバラ物を導入可能となるよう配設されるホッパと、
該ホッパに空気吸引管を介して接続され且つ該ホッパ内部を負圧とする真空ポンプと、
前記ホッパに対し横方向へ張り出すよう接続された横管と、
該横管の先端側から垂下するよう接続された縦管と、
該縦管の下端に設けられ且つタンク内部に貯留されたバラ物を吸い上げる吸引ノズルと、
該吸引ノズルから縦管と横管とを介して前記ホッパ内部に吸い上げられたバラ物を該ホッパ内部の気密性を保持しつつ搬出する払出機と
を備え、前記タンク内部に貯留されたバラ物を吸い上げて払い出すためのバラ物用空気移送装置において、
前記空気吸引管途中、前記横管途中、前記縦管途中のうちの少なくとも一箇所に、前記真空ポンプによる空気の吸引風量を調節可能な風量調節手段を分岐接続したことを特徴とするバラ物用空気移送装置。 - 前記風量調節手段を、
外部の空気を吸い込み可能な空気吸込ノズルと、
該空気吸込ノズルに設けられた風量調節弁と
から構成した請求項１記載のバラ物用空気移送装置。 - 前記払出機から搬出されるバラ物の流量を検出するバラ物流量検出器と、
該バラ物流量検出器で検出されるバラ物の流量に基づき前記風量調節弁に開度調節信号を出力する制御器と
を備えた請求項２記載のバラ物用空気移送装置。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2010050044A JP5530223B2 (ja) | 2010-03-08 | 2010-03-08 | バラ物用空気移送装置 |
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|---|---|---|---|
| JP2010050044A JP5530223B2 (ja) | 2010-03-08 | 2010-03-08 | バラ物用空気移送装置 |
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- 2010-03-08 JP JP2010050044A patent/JP5530223B2/ja active Active
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